JP2012158222A - 車両の運動制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の横転防止制御を行う際に、簡素な構成で良好なトレース性能が得られる運動制御装置を提供する。
【解決手段】車両Mの旋回外側前輪および旋回外側後輪に制動力を付与して車両の横転を抑制する横転抑制制御を実施する運動制御装置において、横転抑制制御として旋回外側前輪および旋回外側後輪への制動力Pを付与するに際し、旋回外側前輪への制動力付与を旋回外側後輪への制動力付与の開始から所定の制限時間が経過するまで旋回外側後輪への制動力付与に対し制限する制動制御手段26を備えている。
【選択図】図5

Description

本発明は、車輪に付与される制動力を制御することにより旋回中の車両の運動を制御する運動制御装置に関する。
従来、車両が旋回状態にあるとき、車両に発生する過大なロールによって横転することがないように車両の運動を制御することが要求されている。一般に、このロールの大きさは、車両に働く加速度の車体左右方向成分である実横加速度(即ち、車両に働く遠心力)の大きさに依存し、実横加速度の増加に応じて大きくなる。
そこで、例えば、特許文献1に記載された車両の制動装置では、横転の傾向を示す実横加速度等を指標とする横転防止閾値を設定し、実横加速度(の絶対値)が閾値以上となったとき、車両の旋回方向における外側の車輪(前輪、後輪)に制動力を付与するようになっている。これによれば、旋回方向における外側車輪(前後輪)への制動力の付与により外側車輪は横滑り状態となり、車両には旋回方向に直交する外側方向(遠心力方向)への移動が生じるので車両をロールさせる力は減少し、その結果、横転が防止される。
特許第3480930号明細書
しかしながら、特許文献1が開示する技術においては、旋回方向における外側車輪に遠心力方向に横滑りを起こさせて車体の横転を防止するので、車輪はドライバの意図しないラインを走行しトレース性が悪化することになる。これによりドライバには好ましくないフィーリングを与える虞がある。
本発明は係る課題に鑑みてなされたものであり、車両の横転防止制御を行う際に、簡素な構成で良好なトレース性能が得られる車両の運動制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に係る車両の運動制御装置は、車両の旋回外側前輪および旋回外側後輪に制動力を付与して前記車両の横転を抑制する横転抑制制御を実施する運動制御装置において、前記横転抑制制御として前記旋回外側前輪および前記旋回外側後輪への前記制動力を付与するに際し、前記旋回外側前輪への前記制動力付与を前記旋回外側後輪への前記制動力付与の開始から所定の制限時間が経過するまで前記旋回外側後輪への前記制動力付与に対し制限する制動制御手段を備えている。
上記課題を解決するため、請求項2に係る車両の運動制御装置は、請求項1において、前記制動制御手段は、前記旋回外側前輪への前記制動力付与の制限として、前記旋回外側前輪に付与する前記制動力の単位時間当たりの増加量を、前記旋回外側後輪に付与する前記制動力の単位時間当たりの増加量よりも小さくする。
上記課題を解決するため、請求項3に係る車両の運動制御装置は、請求項2において、前記制動制御手段は、前記旋回外側前輪への前記制動力付与の制限として、前記旋回外側前輪への前記制動力の前記単位時間当たりの増加量をゼロとする。
上記課題を解決するため、請求項4に係る車両の運動制御装置は、請求項2において、前記車両の前後加速度に相関する前後加速度指標を取得する前後加速度指標取得手段と、前記前後加速度指標取得手段により取得された前記前後加速度指標に基づいて前記旋回外側前輪に付与する前記制動力の前記単位時間当たりの増加量を設定する増加量設定手段と、を備えている。
上記課題を解決するため、請求項5に係る車両の運動制御装置は、請求項1乃至4のいずれか1項において、前記車両の前後加速度に相関する前後加速度指標を取得する前後加速度指標取得手段と、前記前後加速度指標取得手段により取得された前記前後加速度指標に基づいて前記制限時間を設定する制限時間設定手段と、を備えている。
請求項1に係る発明によれば、車両の旋回中に、旋回外側前輪への制動力付与を、旋回外側後輪への制動力付与の開始から所定の制限時間が経過するまで制限する。つまり、車両の旋回中に、旋回回転半径において外側の円弧上を移動する両前輪のうちの旋回外側前輪、および両後輪のうちの旋回外側後輪において、車両のヨーモーメントを直接的に低下させることがない旋回外側後輪に対し、旋回外側前輪よりも先に制動力の付与を開始する。これによって、車両は走行ラインを大きく変えることなく減速されて、当該車両に作用する遠心力が減少されるので、トレース性を悪化させることなく、車両の横転を抑制することができる。また、旋回外側後輪への制動力の付与によって、車両が前のめりになり車両荷重が抜けやすい旋回外側前輪に荷重が移動する。そこで、旋回外側後輪への制動力付与の開始から所定の制限時間経過後、すなわち車両荷重が旋回外側前輪に対し充分に加わった後に、当該旋回外側前輪に制動力を付与する。上記旋回外側前輪への荷重移動によって、旋回外側前輪に対し制動力を付与する際には、当該旋回外側前輪の摩擦円は大きくなっているため、制動力付与による横力の低下を抑制することができる。これにより、車両の走行ラインを大きく変えることなく、前後輪の大きな制動によって、充分に遠心力を減少させることができるため、良好なトレース性能を維持しつつ車両の横転を抑制することができる。
請求項2に係る発明によれば、請求項1において制動制御手段は、旋回外側前輪に付与する制動力の単位時間当たりの増加量を、旋回外側後輪に付与する制動力の単位時間当たりの増加量よりも小さくするよう制御する。旋回外側前後輪に対し旋回加速中に車両荷重を大きく受けている旋回外側後輪と車両荷重が小さい旋回外側前輪とがそれぞれ受けている車両荷重の大きさに応じた制動力が付与されるため、旋回外側前輪がグリップ力を失って過度に横滑りを起こして、車両のトレース性が悪化することはない。
請求項3に係る発明によれば、請求項2において、制動制御手段は、旋回外側前輪への制動力の単位時間当たりの増加量をゼロとする。これにより、旋回外側前輪への荷重移動が充分に行われる以前には当該旋回外側前輪に制動力は付与されず、まず旋回外側後輪のみへの制動力の付与によって旋回外側前輪への荷重移動がより確実に行われる。そして旋回外側前輪への荷重移動が充分行われた後に旋回外側前輪に制動力が付与される。これにより旋回外側前輪は、路面に対する充分なグリップ力によって過大な横滑りが抑制されて良好なトレース性を得るとともに、旋回外側後輪とともに車両を充分減速させて車両の遠心力を減じ横転を抑制する。
請求項4に係る発明によれば、請求項2において、車両の前後加速度指標を前後加速度指標取得手段により取得する。そして取得された前後加速度指標に基づき、増加量設定手段が旋回外側前輪に付与する制動力の単位時間当たりの増加量を設定する。このように車両の前後加速度指標をリアルタイムで取得し、取得した前後加速度指標に基づいて車両の旋回外側後輪と旋回外側前輪との荷重バランスを推定し、該荷重バランスに応じて旋回外側前輪への制動力の単位時間当たりの増加量を設定する。これにより車両の走行状態に応じた適切な制動力を旋回外側前輪に付与することができ効果的である。
請求項5に係る発明によれば、請求項1乃至4のいずれか1項において、車両の前後加速度指標を前後加速度指標取得手段により取得する。そして取得された前後加速度指標に基づき、制限時間設定手段が旋回外側前輪へ付与する制動力を制限する制限時間を設定する。このように車両の前後加速度指標をリアルタイムで取得し、取得した前後加速度指標に基づいて車両の旋回外側後輪と旋回外側前輪との荷重バランスを推定し、該荷重バランスに応じて旋回外側前輪への制動力の制限時間を設定する。これにより車両の走行状態に応じた適切な制限時間後に制動力を旋回外側前輪に付与することができ効果的である。
本発明に係る実施形態の車両の平面図である。 液圧ブレーキ装置の回路図である。 本実施形態に係る車両Mが左旋回するときの車輪の状態を示した図である。 それぞれ異なる条件で旋回外側前輪に制動力を付与する、時間−制動力特性グラフ(a)〜(d)である。 第1の実施形態に係る運動制御フローチャート1である。 第2の実施形態に係る運動制御フローチャート2である。 第3の実施形態に係る運動制御フローチャート3である。
以下、本発明に係る運動制御装置を使用した車両の第1の実施形態について図面を参照して説明する。運動制御装置は、車両の旋回外側前輪、および旋回外側後輪に制動力を付与して車両の横転を抑制する装置である。なお、ここで、旋回外側前輪とは車両の両前輪Wfl、Wfrのうち車両旋回中心からより離間している側の前輪をいう。また旋回外側後輪とは車両の両後輪Wrl、Wrrのうち車両旋回中心からより離間している側の後輪をいう。
図1は、その車両の構成を示す概要図である。この車両Mは前輪駆動(FF)車であり、車体前部に搭載した駆動源であるエンジン11の駆動力が前輪Wfl、Wfrに伝達される形式のものである。なお車両Mは前輪駆動車のみに限られるものではなく、他の駆動方式の車両例えば後輪駆動(FR)車、四輪駆動(4WD)車でもよいし、電動モータを駆動源とする車両でもよい。
車両Mは、車両Mを駆動する駆動系10と、車両Mを操舵する操舵系60と、車両Mを制動する制動系40とを備えている。
駆動系10は、エンジン11、変速機12、ディファレンシャル13、左右駆動軸14a、14b、アクセルペダル15、およびエンジン制御ECU16を備えている。エンジン11の駆動力は、変速機12で変速されディファレンシャル13および左右駆動軸14a、14bを経て駆動輪である左右前輪Wfl、Wfrにそれぞれ伝達されるようになっている。エンジン11は、エンジン11の燃焼室内に空気を流入する吸気管17を備えており、吸気管17内には、吸気管17の開閉量を調整して同吸気管17を通過する空気量を調整するスロットルバルブ18が設けられている。
スロットルバルブ18は、運転者の駆動要求に応じたアクセルペダル15の踏込み量(操作量)に基づいて駆動される。具体的には、モータMtがアクセルペダル15の操作量に応じて制御されてスロットルバルブ18の開度を調整する。また、燃料噴射装置(図略)は、エンジン制御ECU16からの制御信号に基づいて駆動され、アクセルペダル15の踏込み量(操作量)に応じて燃料噴射量が制御される。このようにして、エンジン11におけるエンジン回転数が制御されるようになっている。
操舵系60は、ステアリングホイール61、ステアリングシャフト62、及びステアリング角度センサ61aを備えている。ステアリングホイール61は、車両Mの運転席に設けられ、ステアリングシャフト62を介して操舵輪である前輪Wfl、Wfrと接続され、ステアリングホイール61の操作量に応じて前輪Wfl、Wfrを操舵する。また、ステアリングホイール61には、その操作量を検出するステアリング角度センサ61aが接続されている。なお、これらの駆動系10、操舵系60の構成および制御は本発明の主題ではないため、詳述は省略する。
制動系40は、各車輪Wfl、Wfr、Wrl、Wrrに液圧制動力を付与して車両Mを制動させる液圧ブレーキ装置から構成されている。この液圧ブレーキ装置は、各車輪Wfl、Wfr、Wrl、Wrrの回転をそれぞれ規制する各ホイールシリンダWCfl、WCfr、WCrl、WCrrと、エンジン11の吸気負圧をダイヤフラムに作用させてブレーキペダル21の踏み込み操作により生じるブレーキ操作力を助勢して倍力(増大)する倍力装置である負圧式ブースタ22とを備えている。また液圧ブレーキ装置は、負圧式ブースタ22により倍力されたブレーキ操作力(すなわちブレーキペダル21の操作状態)に応じた基礎液圧である液圧(油圧)のブレーキ液(油)を生成して各ホイールシリンダWCfl、WCfr、WCrl、WCrrに供給するマスタシリンダ23と、ブレーキ液を貯蔵してマスタシリンダ23にそのブレーキ液を補給するリザーバタンク24と、マスタシリンダ23と各ホイールシリンダWCfl、WCfr、WCrl、WCrrとの間に設けられてブレーキペダル21の踏込状態に関係なく制御液圧を形成して制御対象輪に付与可能であるブレーキ液圧制御装置25と、ブレーキ液圧制御装置25を制御するブレーキ制御ECU26と、を備えている。またブレーキペダル21は、ブレーキペダル21が踏込まれたことを検出するブレーキスイッチ21aを備えている。
各ホイールシリンダWCfl、WCfr、WCrl、WCrrは、各キャリパCLfl、CLfr、CLrl、CLrrに設けられており、液密に摺動するピストン(図示省略)を収容している。各ホイールシリンダWCfl、WCfr、WCrl、WCrrに基礎液圧または制御液圧が供給されると、各ピストンが摩擦部材である一対のブレーキパッドBPfl、BPfr、BPrl、BPrrを押圧して各車輪Wfl、Wfr、Wrl、Wrrと一体回転する回転部材であるディスクロータDRfl、DRfr、DRrl、DRrrを両側から挟んでその回転を規制するようになっている。ブレーキパッドBPfl、BPfr、BPrl、BPrrとディスクロータDRfl、DRfr、DRrl、DRrrとから摩擦ブレーキが構成されている。
なお、本実施形態においては、ディスク式ブレーキを採用するようにしたが、ドラム式ブレーキを採用するようにしてもよい。この場合、各ホイールシリンダWCfl、WCfr、WCrl、WCrrに基礎液圧または制御液圧が供給されると、各ピストンが一対のブレーキシューを押圧(拡張)して各車輪Wfl、Wfr、Wrl、Wrrと一体回転するブレーキドラムの内周面に当接し、その回転を規制するようになっている。
次に、図2を参照してブレーキ液圧制御装置25の構成を詳述する。このブレーキ液圧制御装置25は、一般的によく知られているものであり、マスタシリンダカット弁である液圧制御弁41、51、ABS制御弁を構成する電磁弁である増圧弁42、43、52、53および減圧弁45、46、55、56、調圧リザーバ44、54、ポンプ47、57、モータ33などから構成されている。
本実施形態の液圧ブレーキ装置のブレーキ配管系はX配管方式にて構成されており、ブレーキ液圧制御装置25は図2に示すようにマスタシリンダ23の第1および第2液圧室23a、23bに接続されている第1および第2油経路LrおよびLfを備えている。第1油経路Lrは、第1液圧室23aと左後輪Wrl、右前輪WfrのホイールシリンダWCrl、WCfrとをそれぞれ連通するものである。第2油経路Lfは、第2液圧室23bと左前輪Wfl、右後輪WrrのホイールシリンダWCfl、WCrrとをそれぞれ連通するものである。
ブレーキ液圧制御装置25の第1油経路Lrには、差圧制御弁から構成される前述した液圧制御弁41が備えられている。この液圧制御弁41は、ブレーキ制御ECU26により連通状態と差圧状態を切り替え制御される。液圧制御弁41は非通電で通常連通状態とされているが、通電して差圧状態(閉じる側)にすることによりホイールシリンダWCrl、WCfr側の油経路Lr2をマスタシリンダ23側の油経路Lr1よりも所定の制御差圧分高い圧力に保持することができる。この制御差圧はブレーキ制御ECU26により制御電流に応じて調圧されるようになっている。
油経路Lr2は2方に分岐しており、一方にはABS制御の加圧モード時においてホイールシリンダWCrlへのブレーキ液圧の増圧を制御する増圧弁42が備えられ、他方にはABS制御の加圧モード時においてホイールシリンダWCfrへのブレーキ液圧の増圧を制御する増圧弁43が備えられている。これら増圧弁42、43は、ブレーキ制御ECU26により連通・遮断状態を制御できる2位置弁として構成されている。増圧弁42、43は、非通電にて連通状態にあり、通電して遮断状態となる常開型開閉電磁弁である。そして、これら増圧弁42、43が連通状態に制御されているときには、マスタシリンダ23の基礎液圧、または/およびポンプ47の駆動と液圧制御弁41の制御によって形成される制御液圧を各ホイールシリンダWCrl、WCfrに加えることができる。また、増圧弁42、43は減圧弁45、46およびポンプ47とともにABS制御を実行することができる。
なお、ABS制御が実行されていないノーマルブレーキの際には、これら増圧弁42、43は常時連通状態に制御されている。また、増圧弁42、43には、それぞれ安全弁42a、43aが並列に設けられており、ABS制御時において運転者がブレーキペダル21から足を離したとき、それに伴ってホイールシリンダWCrl、WCfr側からのブレーキ液をリザーバタンク24に戻すようになっている。
増圧弁42、43と各ホイールシリンダWCrl、WCfrとの間における油経路Lr2は、油経路Lr3を介して調圧リザーバ44に連通されている。油経路Lr3には、ブレーキ制御ECU26により連通・遮断状態を制御できる減圧弁45、46がそれぞれ配設されている。減圧弁45、46は、非通電にて遮断状態にあり、通電して連通状態となる常閉型開閉電磁弁である。これらの減圧弁45、46はノーマルブレーキ状態(ABS非作動時)では常時遮断状態とされ、また、適宜連通状態として油経路Lf3を通じて調圧リザーバ44へブレーキ液を逃がすことにより、ホイールシリンダWCrl、WCfrにおけるブレーキ液圧を制御し、車輪がロック傾向にいたるのを防止できるように構成されている。
液圧制御弁41と増圧弁42、43との間における油経路Lr2と調圧リザーバ44とを結ぶ油経路Lr4にはポンプ47が安全弁47aと共に配設されている。そして、調圧リザーバ44を油経路Lr1を介してマスタシリンダ23と接続するように油経路Lr5が設けられている。ポンプ47は、ブレーキ制御ECU26の指令によりモータ33によって駆動されるものである。ポンプ47は、ABS制御の減圧モード時においては、ホイールシリンダWCrl、WCfr内のブレーキ液または調圧リザーバ44に貯められているブレーキ液を吸い込んで連通状態である液圧制御弁41を介してマスタシリンダ23に戻している。
ポンプ47は、ESC制御等、ホイールシリンダWCfl〜WCrrの何れかに自動的に液圧を付与する制御を実行する際においては、差圧状態に切り替えられている液圧制御弁41に制御差圧を発生させるべく、マスタシリンダ23内のブレーキ液を油経路Lr1、Lr5および調圧リザーバ44を介して吸い込み油経路Lr4、Lr2および連通状態である増圧弁42、43を介して各ホイールシリンダWCrl、WCfrに吐出して制御液圧を付与している。なお、ポンプ47が吐出したブレーキ液の脈動を緩和するために、油経路Lr4のポンプ47の下流側にはダンパ48が配設されている。
油経路Lr1には、マスタシリンダ23内のブレーキ液圧であるマスタシリンダ圧を検出する圧力センサP(本発明の前後加速度指標取得手段を構成する)が設けられており、この検出信号はブレーキ制御ECU26に送信されるようになっている。なお、圧力センサPは油経路Lf1に設けるようにしてもよい。
ブレーキ液圧制御装置25の第2油経路Lfは第1油経路Lrと同様に油経路Lf1〜Lf5から構成されている。第2油経路Lfには液圧制御弁41と同様な液圧制御弁51、および調圧リザーバ44と同様な調圧リザーバ54が備えられている。ホイールシリンダWCfl、WCrrに連通する分岐した油経路Lf2、Lf2には増圧弁42、43と同様な増圧弁52、53が備えられ、油経路Lf3には減圧弁45、46と同様な減圧弁55、56が備えられている。油経路Lf4には、ポンプ47、安全弁47aおよびダンパ48と同様なポンプ57、安全弁57aおよびダンパ58が備えられている。なお、増圧弁52、53には、それぞれ安全弁42a、43aと同様な安全弁52a、53aが並列に設けられている。
このように、ブレーキ液圧制御装置25は、マスタシリンダ23からの基礎液圧をホイールシリンダWCfl、WCfr、WCrl、WCrrに直接付与することができる。また、ブレーキ液圧制御装置25は、ポンプ47、57の駆動と液圧制御弁41、51の制御によって形成された制御液圧を各車輪Wfl、Wfr、Wrl、WrrのホイールシリンダWCfl、WCfr、WCrl、WCrrに付与することができる。すなわち、ブレーキ液圧制御装置25は、運転者のブレーキペダル21の操作状態(踏込状態)に応じたブレーキ液圧BをホイールシリンダWCfl、WCfr、WCrl、WCrrに付与することもできるし、運転者のブレーキペダル21の操作状態(踏込状態)に関係なくホイールシリンダWCfl、WCfr、WCrl、WCrrへの液圧を制御することが可能でもある。本実施形態における車両の運動制御装置は、ブレーキ液圧制御装置25とブレーキ制御ECU26を使用して行うもので、ブレーキ液圧制御装置25は車両Mの左右前後輪Wfl、Wfr、Wrl、Wrrに独立して制動力を付与する。
ブレーキ制御ECU26は、図1に示すように、左右前後輪Wfl、Wfr、Wrl、Wrrの車輪速度を検出する車輪速度センサSfl、Sfr、Srl、Srr、実ヨーレートを検出するヨーレートセンサ27、車両の前後方向の加速度を検出する加速度センサ28、ステアリングセンサ61a、運転者により操作されるアクセルペダル15の操作量A(本発明の前後加速度指標に相当する)を検出し、アクセルペダル15の操作量Aを示す信号を出力するアクセル開度センサ15a(本発明の前後加速度指標取得手段を構成する)、ブレーキペダル21の操作信号を出力するブレーキスイッチ21a、マスタシリンダ23内のマスタシリンダ圧を検出する圧力センサP(本発明の前後加速度指標取得手段を構成する)、及び車両に加わる横加速度を検出する横転抑制制御開始手段を構成する横加速度センサ34と接続されている。この横加速度センサ34は、車両に働く実際の加速度の車体左右方向の成分である過大ロール角発生傾向、即ち車体の横転傾向の指標値としての実横加速度を示す信号を検出し出力する。
車輪速度センサSfl、Sfr、Srl、Srrは、各車輪Wfl、Wfr、Wrl、Wrrの付近にそれぞれ設けられており、各車輪Wfl、Wfr、Wrl、Wrrの回転速度(車輪速度)に応じた周波数のパルス信号をブレーキ制御ECU26に出力している。ヨーレートセンサ27は、車両Mのヨーレートを検出して検出信号をブレーキ制御ECU26に出力している。加速度センサ28は、車両Mの前後方向や左右方向の加速度を検出して検出信号をブレーキ制御ECU26に出力している。ステアリングセンサ61aは、ステアリング61の中立位置からの回転角度を検出し、実ステアリング角度θ(実舵角対応値)を示す信号をブレーキ制御ECU26に出力するようになっている。
ブレーキ制御ECU26は、マイクロコンピュータ(図示省略)を有しており、マイクロコンピュータは、バスを介してそれぞれ接続された入出力インターフェース、RAM、CPU、およびROM(いずれも図示省略)を備えている。CPUは、図5のフローチャート1に対応した横転抑制のための制御プログラムを実行して、本発明の実施形態となる車両運動制御を実施する。RAMは同プログラムの実行に必要な変数を一時的に記憶するものであり、ROMは前記制御プログラム等を記憶するものである。
図1、図2に示すように、ブレーキ制御ECU26が有する横転抑制のための制御プログラムは、横転抑制制御を開始する指標を取得し制御を開始する横転抑制制御開始手段と、本発明に係る前後加速度指標取得手段、制限時間設定手段、増加量設定手段、及び制限時間Trを制御する制動制御手段とを備えている。
横転抑制制御開始手段は、横加速度センサ34によって取得された横加速度の値に対して所定の閾値を設定し、旋回中の車両の横加速度が閾値を超えたところで横転抑制制御の開始を指令する。このとき所定の閾値は、事前の評価等によって決定され、ブレーキ制御ECU26のROMに記憶されている。
横転抑制制御が開始されると前後加速度指標取得手段が、前後加速度指標のうちの車両の前進側の加速度に相関する加速度指標であるアクセル操作量Aを取得する。このとき、アクセル操作量Aはアクセル開度センサ15aによって取得され、アクセル操作量Aが大きければ加速度は大きく、アクセル操作量Aが小さければ加速度は小さい。
また、前後加速度指標取得手段は、前後加速度指標のうちの減速側(後退側)の加速度指標として、車両Mの減速を制御するブレーキ液圧Bを取得する。ブレーキ液圧Bはブレーキ液圧制御装置25が有する圧力センサPによって検出され、ブレーキペダル21を踏込むことによってホイールシリンダWCfl、WCfr、WCrl、WCrrに直接付与される。このとき、ブレーキ液圧Bが大きければ減速側の加速度は大きく、ブレーキ液圧Bが小さければ減速側の加速度は小さい。
制限時間設定手段は前後加速度指標取得手段により取得された前後加速度指標であるアクセル操作量A、またはブレーキ液圧Bに基づいて旋回外側後輪への制動力付与開始時から旋回外側前輪に制動力を付与するまでの時間である制限時間Trを設定する。本発明において制限時間Trとは、まず旋回外側後輪に制動力Pを付与し、所定時間経過後に旋回外側前輪に制動力を付与するときの前記所定時間のことを言う。つまり、図3に示すようにアクセルペダルが操作されて車両Mが、例えば左旋回しながら前進側に加速されたときには、一般的に車両の荷重は両後輪Wrl,Wrr側に移動し両前輪Wfl,Wfr側への荷重が両後輪Wrl,Wrr側に比べて減少する。このときに旋回外側前輪Wfrに制動力Pを付与すると、荷重が加わっていない旋回外側前輪Wfr(右側前輪)は制動すべりをおこして旋回における遠心力方向(図中Q方向)に膨らみトレース性能が悪化する虞がある。
そこでこのような場合、本発明においては、図4のグラフ(a)〜(d)に示すように、荷重が大きく加わっている旋回外側後輪Wrr(右側後輪)にまず所定の増加量ΔFaに応じた制動力Pの付与を開始する。これによって車両の荷重は前方に移動を開始し、旋回外側前輪Wfrへの荷重が増加していく。旋回外側前輪Wfrへ荷重が移動していく途中においては旋回外側前輪Wfrに制動力Pを所定の増加量ΔFlずつ付与してもよいし(図4(a)参照)、まったく付与しなくてもよい(増加量ΔFl=0)(図4(b)参照)。また、所定の増加量ΔFlは図4(c)に示すように一定でなくてもよいし、図4(d)に示すように階段状に増加してもよい。
そして旋回外側前輪Wfrに充分な荷重がかかった制限時間Tr後に、旋回外側前輪Wfrに対し、旋回外側後輪Wrrに付与した制動力P(所定の増加量ΔFaに応じた制動力)と略同じ大きさの制動力Pを付与する。
また、車両Mが左旋回中にブレーキペダル21が操作され減速されたときには、一般的に車両Mの荷重は両前輪Wfl,Wfr側に移動し両後輪Wrl,Wrr側の荷重が減少する。このときも旋回外側前輪Wfrに加わっている荷重の大きさに応じて制限時間Trを設ける。例えば、ブレーキペダル21を大きく踏込み操作することによって、旋回外側前輪Wfrに充分に荷重が加われば、横転抑制制御の開始時には制限時間Trを設ける必要はなく、旋回外側前後輪Wrrと旋回外側前輪Wfrとに同時に増加量ΔFaに応じた制動力Pを付与してもよい。また、充分に旋回外側前輪Wfrに荷重が加わっていなければ荷重のかかり具合に応じて制限時間Trを設定する。
このように、前後加速度指標の大きさに応じて車両の荷重の前後輪比率が異なる。よって本発明においては、前後加速度指標であるアクセルペダル15の操作量A、及びブレーキペダル21を踏込むことによって発生するブレーキ液圧Bによって前後加速度の大きさを推定する。そして推定された前後加速度によって、車両の前後輪の荷重の比率が旋回外側前輪Wfrの荷重が大きく減少していると判定されれば制限時間Trを長くして旋回外側前輪Wfrへの荷重の復帰を待つ。また旋回外側前輪の荷重が大きく減少していないと判定すれば制限時間Trを短くして対応する。なお、本実施形態において制限時間Trの具体的な数値設定については、事前の実験によって運転者のフィーリングに基づいて行っている。
増加量設定手段は、前述した制限時間Tr継続中に旋回外側前輪Wfrに付与する制動力Pの単位時間当たりの増加量ΔFlを設定する。増加量設定手段は、前後加速度指標取得手段により取得された前後加速度指標であるアクセル操作量A、またはブレーキ液圧Bに基づいて設定する。増加量の設定方法は、上記制限時間設定手段で設定した制限時間Trの設定方法と同様である。例えば前進側の加速度が大きければ旋回外側前輪への荷重が小さくなっているので、旋回外側前輪Wfrへの制動力Pの単位時間当たりの増加量ΔFlを小さく設定し、旋回外側前輪Wfrへの荷重の復帰がし易いよう制御する。また前進側の加速度が小さければ旋回外側前輪Wfrへ加わる車両の荷重は上記加速度が大きい場合よりも大きくなるので、旋回外側前輪Wfrへの制動力Pの単位時間当たりの増加量ΔFlを旋回外側後輪Wrrへの制動力Pの単位時間当たりの増加量ΔFaに近づけていく。これにより、旋回外側前輪Wfrは路面に対してグリップ力を失うことなく過度な横滑りが抑制され良好なトレース性を確保しながらも、充分な減速によって横転抑制も行われる。なお、旋回外側後輪Wrrに付与される増加量ΔFaは事前の検討により予め設定されROMに記憶されている。
また、例えばブレーキ液圧Bが大きく、減速側の加速度が大きい場合には車両は一般的に前のめりになり車両の荷重は大きく前方に移動する。これにより制限時間Tr中における旋回外側前輪Wfrへの制動力Pの単位時間当たりの増加量ΔFlを旋回外側後輪Wrrへの制動力Pの単位時間当たりの増加量ΔFaと略同等にしてもよい。
さらに、ブレーキ液圧Bが上記より小さい、つまり減速側の加速度が小さい場合には車両の荷重は少しだけ前方に移動するので、制限時間Tr中における旋回外側前輪Wfrへの単位時間当たりの制動力Pの増加量ΔFlを、旋回外側後輪Wrrへの単位時間当たりの制動力Pの増加量ΔFaよりも小さく設定する。これにより旋回外側前輪Wfrへの荷重が復帰し、確実に旋回外側前輪Wfrに荷重がかかった状態で旋回外側前輪Wfrに制動力Pが付与できる。これにより、旋回外側前輪Wfrは路面に対してグリップ力を失うことなく過度な横滑りが抑制され良好なトレース性を確保しながらも、充分な減速によって横転抑制も行われる。
次に、上記のように構成した車両運動制御装置の作動について、図に基づいて以下に説明する。本実施形態において、車両Mは図3に示すように、左に旋回するものとし、旋回外側前輪は右側前輪Wfrとし、旋回外側後輪は右側後輪Wrrとする。ブレーキ制御ECU26は、車両Mのイグニションスイッチ(図略)がオン状態になると、図5のフローチャート1に対応したプログラムを実行する。
図5のフローチャート1がステップS10でスタートすると、ステップS11において、まずflagを0とする。次にステップS12でflagが0か否かを確認する。今回はステップS11でflag=0としたのでYESでステップS13に移動する。
横転抑制制御開始手段であるステップS13ではブレーキ制御ECU26が、本実施形態において横転抑制制御を開始する指標とした横加速度の値を横加速度センサ34によって取得し一定周期毎に監視する。そして車両が図3に示すように左旋回を開始し横加速度の値が所定の閾値を越えるとステップS14に移動し、閾値を越えていなければステップS24で終了する。
ステップS14(本発明の前後加速度指標取得手段)では、ブレーキ制御ECU26が、アクセル開度センサ15aによって検出された前後加速度指標のうちの前進側の加速度指標であるアクセル操作量Aを取得する。
次にこちらも前後加速度指標取得手段としてのステップS15では、ブレーキ制御ECU26が、圧力センサPによって取得された前後加速度指標のうちの減速側(後退側)の加速度指標であるブレーキ液圧Bを取得する。
ステップS16(本発明の制限時間設定手段、及び制動制御手段)では、取得された前後加速度指標であるアクセル操作量Aと、ブレーキ液圧Bとによって上述したように制限時間Trを演算し設定する。
次にステップS17(本発明の増加量設定手段、及び制動制御手段)では、アクセルペダル15の操作量A、及びブレーキ液圧Bに基づき制限時間Tr中の旋回外側前輪Wfrへの単位時間当たり増加量ΔFlを上述したように設定する。
ステップS18では、旋回外側後輪Wrrに事前に設定された所定の増加量ΔFaに応じた制動力Pを付与する。これによって旋回外側後輪Wrrは、路面に対して大きくグリップ力を失うことなく車両Mを好適に減速させて車両Mの遠心力を減じるので、車両のロール力を減少させる。そして、旋回外側後輪Wrrへの制動力Pの付与によって、車両Mは前のめりになり旋回外側前輪Wfrに荷重が移動する。
この場合には、電動モータ33によって、ポンプ57を駆動させ、マスタシリンダ23とホイールシリンダWCrrの側に所定の流量のブレーキ液を流出させてホイールシリンダWCrrに制動力Pに応じた液圧を付与する。具体的には、液圧制御弁41、51は励磁されて差圧状態とされる。また旋回外側後輪Wrrに対応した増圧弁53および減圧弁56が非励磁されてそれぞれ開状態・閉状態とされる。これによって、所定の流量のブレーキ液を流出させてホイールシリンダWCrrに液圧を付与して、旋回外側後輪Wrrのみに制動力Pを付与する。制動力Pを付与する大きさの変更は、液圧制御弁51に設けられたリニアソレノイド51aに印加する電流を変化させることで実行される。その大きさは予め作成されたマップに基づいて決められる。
左側前輪Wfl(旋回内側前輪)には液圧を付与しないように、その車輪に対応した増圧弁52が励磁されて閉状態とされるとともに減圧弁55が励磁されて開状態とされ、ホイールシリンダWCflがリザーバ54に連通される。左側後輪Wrl(旋回内側後輪)、旋回外側前輪Wfrにも同様に液圧を付与しないように、それぞれの車輪に対応した増圧弁42、43が励磁されて閉状態とされるとともに減圧弁45、46が励磁されて開状態とされホイールシリンダWCrl、WCfrがリザーバ44に連通される。
ステップS20とともに本発明の制動制御手段を構成するステップS19では、旋回外側後輪Wrrへの制動力付与開始からの経過時間Tpの計時を開始する。
ステップS20(本発明の制動制御手段)では、経過時間Tpと制限時間Trとを比較し経過時間Tpの方が小さい、つまり制限時間Trに到達していなければステップS21に移動する。そしてステップS21においては、このとき、旋回外側前輪Wfrには、まだ車両荷重が大きくかかっていないので、車両荷重に応じた増加量ΔFlが付与される。これにより、旋回外側前輪Wfrに、旋回外側後輪Wrrと同じ大きさの制動力Pが付与されて、グリップ力を失い過度に横滑りを起こすことはない。そして、旋回外側前輪Wfrには制御開始時から旋回外側前輪Wfrが受けている荷重に応じた小さな制動力P(増加量ΔFl)が付与されるので旋回外側前輪Wfrは横滑りを抑制されながら旋回外側後輪Wrrとともに車両の減速に寄与して遠心力を減じ、横転の抑制を行なう。
この場合には、電動モータ33によって、ポンプ47を駆動させ、マスタシリンダ23とホイールシリンダWCfrの側に所定の流量のブレーキ液を流出させてホイールシリンダWCfrに制動力Pに応じた液圧を付与する。具体的には、液圧制御弁41、51は励磁されて差圧状態とされた状態において、旋回外側前輪Wfr(右側前輪)に対応した増圧弁43および減圧弁46が非励磁されてそれぞれ開状態・閉状態とされる。これによって、所定の流量のブレーキ液を流出させてホイールシリンダWCfrに制動力Pに応じた液圧を付与して、旋回外側前輪Wfr(右側前輪)に増加量ΔFlに応じた制動力Pを付与する。
左側前輪Wfl(旋回内側前輪)、左側後輪Wrl(旋回内側後輪)には、引き続き液圧を付与しないように、それぞれの車輪に対応した増圧弁52、42が励磁されて閉状態とされるとともに減圧弁55、45が励磁されて開状態とされホイールシリンダWCfl、WCrlがリザーバ54、44に連通されている。
次に、ステップS22でflagに1をたて、ステップS12に移動する。ステップS12では、今回flagは1であるため、NOでステップS19に移動する。そしてステップS20で経過時間Tpと制限時間Trとを比較し経過時間Tpが制限時間Trになるまで、ステップS19〜ステップS21が繰り返し処理される(図4(a)参照)。
そして、繰り返しの処理後、ステップS20において経過時間Tpが制限時間Trに到達すればステップS23に移動し、旋回外側前輪Wfrに所定の増加量ΔFaに応じた制動力Pを付与(図4(a)参照)し、プログラムを終了する。これにより、車両荷重が充分かかった状態の旋回外側前輪Wfrに増加量ΔFaに応じた大きな制動力Pが付与されても、旋回外側前輪Wfrは過度に横滑りすることなく、車両Mはさらに減速されて横転の抑制がされるとともに、路面に対する好適なグリップ力によって良好なトレース性が得られる。
なお、第1の実施形態においてはステップS12にflagの判定部を設け、ステップS20において経過時間Tpが制限時間Trに到達するまでステップS13〜ステップS18の処理を割愛する制御とした。しかしこの態様に限らずステップS11、ステップS12、及びステップS22を削除し、ステップS20において経過時間Tpが制限時間Trに到達するまでステップS13〜ステップS18を適宜、繰り返し処理するようにしてもよい。これによって、状況に適宜対応できる、より精度のよい制御ができる。
上述の説明から明らかなように第1の実施形態においては、車両Mの旋回中に、旋回外側前輪Wfrへの制動力Pの付与を、旋回外側後輪Wrrへの制動力Pの付与の開始から所定の制限時間Trが経過するまで制限する。つまり、車両Mの旋回中に、旋回回転半径において外側の円弧上を移動する両前輪のうちの旋回外側前輪Wfr、および両後輪のうちの旋回外側後輪Wrrにおいて、車両Mのヨーモーメントを直接的に低下させることがない旋回外側後輪Wrrに対し、旋回外側前輪Wfrよりも先に制動力Pの付与を開始する。これによって、車両Mは走行ラインを大きく変えることなく減速されて、当該車両Mに作用する遠心力が減少されるので、過度な横滑りによってトレース性を悪化させることなく、車両Mの横転を抑制することができる。また、旋回外側後輪Wrrへの制動力Pの付与によって、車両Mが前のめりになり車両荷重が抜けやすい旋回外側前輪Wfrに荷重が移動する。そこで、旋回外側後輪Wrrへの制動力Pの付与の開始から所定の制限時間Tr経過後、すなわち車両荷重が旋回外側前輪Wfrに対し充分に加わった後に、当該旋回外側前輪Wfrに制動力Pを付与する。このように旋回外側前輪Wfrに対し制動力Pを付与する際には、旋回外側前輪Wfrへの荷重移動によって当該旋回外側前輪Wfrの摩擦円は大きくなっているため、制動力Pの付与による横力の低下を抑制することができる。これにより、車両Mの走行ラインを大きく変えることなく、前後輪の大きな制動によって、充分に遠心力を減少させることができるため、良好なトレース性能を維持しつつ車両Mの横転を抑制することができる。また、制限時間Trによって旋回外側前輪Wfrへの制動力Pの付与タイミングを管理するので、制御が簡易である。
なお、上記において摩擦円とは、タイヤのグリップを説明するときに一般的に利用される指標であって、Y軸にタイヤにかかる前後方向の力(正方向に加速力、負の方向に制動力)をとり、X軸にタイヤにかかる横力(正方向に例えば右コーナリング時、負方向に例えば左コーナリング時)をとって描かれた円グラフである。そして該円グラフ内でタイヤが走行している時にはタイヤと路面との間に滑りは発生せず、よって摩擦円が大きいほど滑りにくい状態の範囲が広いことを示すものである。
また、第1の実施形態においては、制動制御手段は、旋回外側前輪Wfrに付与する制動力Pの単位時間当たりの増加量ΔFlを、旋回外側後輪Wrrに付与する制動力Pの単位時間当たりの増加量ΔFaよりも小さくするよう制御する。このように旋回外側前後輪Wfr、Wrrに対し旋回加速中に車両荷重を大きく受けている旋回外側後輪Wrrと車両荷重が小さい旋回外側前輪Wfrとがそれぞれ受けている車両荷重の大きさに応じた制動力Pが付与されるため、旋回外側前輪Wfrがグリップ力を失って過度に横滑りを起こして、車両のトレース性が悪化することはない。
また、第1の実施形態においては、車両Mの前後加速度指標であるアクセル操作量Aと、ブレーキ液圧Bとを前後加速度指標取得手段により取得し、取得されたアクセル操作量Aと、ブレーキ液圧Bに基づき、増加量設定手段が旋回外側前輪Wfrに付与する制動力Pの単位時間当たりの増加量ΔFlを設定する。このように車両の前後加速度指標をリアルタイムで取得し、取得した前後加速度指標に基づいて車両Mの旋回外側後輪Wrrと旋回外側前輪Wfrとの荷重バランスを推定し、該荷重バランスに応じて旋回外側前輪Wfrへの制動力Pの単位時間当たりの増加量ΔFlを設定する。これにより車両Mの走行状態に応じた適切な制動力Pを旋回外側前輪Wfrに付与することができ効果的である。
さらに、第1の実施形態においては、取得された前後加速度指標(アクセル操作量Aと、ブレーキ液圧B)に基づき、制限時間設定手段が制限時間Trを設定する。このように車両Mの前後加速度指標をリアルタイムで取得し、取得した前後加速度指標に基づいて車両Mの旋回外側後輪Wrrと旋回外側前輪Wfrとの荷重バランスを推定し、該荷重バランスに応じて旋回外側前輪Wfrへの制動力Pの制限時間Trを設定する。これにより車両Mの走行状態に応じた適切な制限時間Tr中に増加量ΔFlに応じた制動力Pを付与し、制限時間Tr後に増加量ΔFaに応じた制動力Pをそれぞれ旋回外側前輪Wfrに付与することができ効果的である。
次に、第2の実施形態について説明する。図6のフローチャート2(ステップS30〜ステップS42)に示すように第2の実施形態は、第1の実施形態に対し、フローチャート1のステップS17(増加量設定手段、及び制動制御手段)、及び設定された増加量ΔFlに応じて旋回外側前輪Wfrに制動力Pを付与するステップS21を削除したものであり、詳細な説明は省略するが、第2の実施形態は第1の実施形態に対し、制限時間Tr継続中において、旋回外側前輪Wfrに増加量ΔFlに応じた制動力Pをゼロとして付与する制御を行わない(図4(b)参照)ものである。
上述の説明から明らかなように、第2の実施形態においては、制動制御手段は、旋回外側前輪Wfrへの制動力Pの単位時間当たりの増加量をゼロとしている。これにより、まず旋回外側前輪Wfrへの荷重移動が充分に行われる以前には当該旋回外側前輪に制動力は付与されず、旋回外側後輪Wrrのみへの制動力P(増加量ΔFa)の付与によって旋回外側前輪Wfrへの荷重移動がより確実に行われる。そして旋回外側前輪Wfrへの荷重移動が充分行われた後に旋回外側前輪Wfrに制動力P(増加量ΔFa)が付与される。よって旋回外側前輪Wfrは、路面に対する充分なグリップ力によって過度な横滑りが抑制され、さらに良好なトレース性を得るとともに、旋回外側後輪Wrrとともに車両Mを充分減速させて車両の遠心力を減じ車両Mの横転を好適に抑制する。
なお、上記のように旋回外側前輪Wfrへの制動力Pの単位時間当たりの増加量をゼロにしなくとも、旋回外側前輪Wfrへの制動力Pの単位時間当たりの増加量ΔFlを、車両Mの前後荷重を示すピッチイナーシャに応じて旋回外側後輪Wrrへの制動力Pの単位時間当たりの増加量ΔFaよりも小さい大きさに設定すれば、良好なトレース性を悪化させることなく、車両の遠心力を一層減じて、車両の横転を良好に抑制することができる。
次に、第3の実施形態について説明する。図7のフローチャート3(ステップS50〜ステップS59)に示すように第3の実施形態は、第2の実施形態に対し、フローチャート2のステップS34、S35(前後加速度設定手段)、及びステップS36(制限時間設定手段、及び制動制御手段)を削除し、ステップS39をステップS56の内容に変更したものである。よって変更点のみ説明しその他の詳細な説明は省略する。
第3の実施形態では制限時間Toを制限時間設定手段によって設定せずに予め設定してROMに記憶しておく。そしてステップS56で予め設定した制限時間Toと経過時間Tpとを比較し、経過時間Tpが予め設定した制限時間Toに到達したときにステップS58に移動し、旋回外側前輪Wfrに所定の増加量ΔFaに応じた制動力を付与(図4(b)参照)し、プログラムを終了する。これにより、制限時間Toは固定値となるが第2の実施形態に対し相応の効果が得られる。また制御が簡易であり、低コストに対応できる。
なお、本実施形態においては、横転抑制制御を開始する指標となるものとして横加速度センサ34によって検出した横加速度を用いた。しかし、これに限らず、例えば、車両に働くヨーレイト、同車両に発生するロール角、同ロール角の時間的変化率であるロール角速度、及び車輪Wfl、Wfr、Wrl、Wrrのそれぞれの近傍における車体の特定部位(車輪部)の路面からの高さ等の指標を用いてもよい。
また、本実施形態において制限時間Trの具体的な数値設定については、運転者のフィーリングに基づき実験によって取得した。しかし、運転者のフィーリングに限らず、演算によって求めた旋回外側前輪Wfrの実際のスリップ率に基づき、該スリップ率が目標値の範囲に入るよう制限時間Trの具体的な数値を設定してもよい。また、要求される車輪のトレース性能(トレーサビリティ)に基づき、該トレース性能が目標値の範囲に入るよう具体的な数値を設定してもよい。さらにはステアリングホイール61のステアリング角度θに基づき、ステアリング角度θが大きいときには制限時間Trを大きくするように設定してもよい。
また、本実施形態においては前後加速度指標として、アクセル操作量A、およびブレーキ液圧Bを指標とした。しかしこれに限らず、エンジントルクや、車輪速度から加速度を求め、指標としてもよい。またブレーキ液圧Bに替えてブレーキペダル15の踏込み量(操作量)を取得し、該踏込み量を減速側の前後加速度指標としてもよい。これらによっても同様の効果が得られる。
さらに、旋回外側前輪Wfr、及び旋回外側後輪Wrrに加わる荷重を実際に計測することが可能な荷重計を車両Mの所定位置に配置し、車両旋回外側前輪Wfr、及び旋回外側後輪Wrrの荷重配分を実測することによって前後加速度指標に置き換えてもよい。
10…駆動系、15…アクセルペダル、15a…前後加速度指標取得手段(アクセルペダル開度センサ)、16…エンジンECU、25…ブレーキ液圧制御装置、26…横転抑制制御開始手段・前後加速度指標取得手段・制限時間設定手段・増加量設定手段・制動制御手段(ブレーキ制御ECU)、34…横転抑制制御開始手段(横加速度センサ)、40…制動系、P…前後加速度指標取得手段(圧力センサ)、Wfr…旋回外側前輪(右側前輪)、Wrr…旋回外側後輪(右側後輪)、Wfl…左側前輪、Wrl…左側後輪。

Claims (5)

  1. 車両の旋回外側前輪および旋回外側後輪に制動力を付与して前記車両の横転を抑制する横転抑制制御を実施する運動制御装置において、
    前記横転抑制制御として前記旋回外側前輪および前記旋回外側後輪への前記制動力を付与するに際し、前記旋回外側前輪への前記制動力付与を前記旋回外側後輪への前記制動力付与の開始から所定の制限時間が経過するまで前記旋回外側後輪への前記制動力付与に対し制限する制動制御手段を備えている車両の運動制御装置。
  2. 請求項1において、
    前記制動制御手段は、前記旋回外側前輪への前記制動力付与の制限として、前記旋回外側前輪に付与する前記制動力の単位時間当たりの増加量を、前記旋回外側後輪に付与する前記制動力の単位時間当たりの増加量よりも小さくする車両の運動制御装置。
  3. 請求項2において、
    前記制動制御手段は、前記旋回外側前輪への前記制動力付与の制限として、前記旋回外側前輪への前記制動力の前記単位時間当たりの増加量をゼロとする車両の運動制御装置。
  4. 請求項2において、
    前記車両の前後加速度に相関する前後加速度指標を取得する前後加速度指標取得手段と、
    前記前後加速度指標取得手段により取得された前記前後加速度指標に基づいて前記旋回外側前輪に付与する前記制動力の前記単位時間当たりの増加量を設定する増加量設定手段と、
    を備えている車両の運動制御装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項において、
    前記車両の前後加速度に相関する前後加速度指標を取得する前後加速度指標取得手段と、
    前記前後加速度指標取得手段により取得された前記前後加速度指標に基づいて前記制限時間を設定する制限時間設定手段と、
    を備えている車両の運動制御装置。
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