JP2012139158A - 米様食品及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】低カロリーであり、食感が米に近く、さらに炊飯の際に溶け出しが可及的に少ない米様食品及びその製造方法を提供する。
【解決手段】澱粉とアルギン酸又はその塩とを水に溶解させたゾル溶液を多価陽イオンと反応させてゲル化物を得て、そのゲル化物を乾燥させた米状の米様食品である。また、澱粉と、アルギン酸又はその塩とをゾル化させるゾル化工程と、前記ゾル化物をゲル化させるゲル化工程と、前記ゲル化物を乾燥させる乾燥工程と、米状に成形する成形工程とを備えたことを特徴とする米様食品の製造方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、米の代わりに、又は米とともに、米と同様に炊飯器などによって調理され、食される米様食品及びその製造方法に関する。
糖尿病は、インスリンの作用不足による慢性の高血糖状態の代謝疾患である。糖尿病のおそろしさは、糖尿病腎症、糖尿病網膜症、神経障害、動脈硬化、脳血管障害など様々な重篤な合併症を引き起こすことである。近年、高血圧症・脂質異常症・高血糖症が、肥満をもたらす内臓脂肪の増加に原因があるという生活習慣病としてのメタボリックシンドロームが定義され、該当者は、予備軍を含めて数千万人と、国民病として多くの人に認知されている。メタボリックシンドロームの対処としては、食事療法と運動療法がある。しかし、病態が進むと薬物療法をとることになり、食事療法でもかなりの食事制限が施されている。しかしながら、食事の量や質を落とすことは日常の食生活ではなかなか困難を極め、必要カロリー過多になりやすい。
そこで、様々な低カロリー食が開発され、日本人の主食である米についても、低カロリー米として蒟蒻で増量成型した蒟蒻米など様々な米様食品が提案されている。例えば、特許文献1には、澱粉、デキストリン、ゲル化剤、セルロースを有する半固形物を押し出し及びカッティングして粒状に成型した米様食品の記載がある。また、特許文献2には、グルコマンナン、澱粉及び食物繊維を分散質とする水性分散ゲル状物からなる飯粒状低カロリー食品において、アルギン酸類及び/又はカラギーナンを含む増粘多糖類を、さらに含む低カロリー飯粒状食品についての記載がある。また、特許文献3には澱粉とホエータンパク質、アルギン酸ナトリウムを原料とし、エクストルーダーで成形した人造米が記載されている。また、特許文献4には澱粉とアルギン酸ナトリウムを使用した人工粒状物が記載されている。
特開平6−046773号公報 特開平6−315356号公報 特開平2−171152号公報 国際公開00/72702号
しかし、特許文献1及び2に記載された米様食品は、乾燥状態ではないため米とともに炊飯する場合に吸水倍率が少なく、米の食感に相当するゲル強度が得られないため食感が米に近いとは言い難い。また、乾燥状態でないため重量があり流通が不便という問題がある。さらに、特許文献2に記載された米様食品は、グルコマンナンとアルカリ物質を反応させた通常のコンニャクを作る作用を利用したものであり、中和等によりアルカリ物質を除去したとしてもコンニャク臭が残るという問題がある。また、特許文献3に記載の人造米は、エクストルーダーを使用してアルギン酸ナトリウムの溶解を塩化カルシウムなどのカルシウム塩と同時に行っているために、カルシウム塩がアルギン酸ナトリウムの溶解を妨げてしまい耐熱性が不十分となってしまう。さらに澱粉の一部又はほとんどがα化しているために炊飯時に澱粉の溶け出しが多くなり食感に劣るという問題がある。また、特許文献4に記載の人工粒状物は、粒状物を成形する時点においてカルシウム溶液と反応させてゲル化をおこなっていないため耐熱性に劣り、米と同時に炊飯すると溶け出して粒状が崩れ、食感が損なわれてしまうという問題がある。そこで、本発明は、低カロリーであり、食感が米に近く、さらに炊飯の際に溶け出しが可及的に少ない米様食品及びその製造方法を提供することを目的とする。
以上の目的を達成するため、本発明者らは、鋭意研究の結果、澱粉と、アルギン酸又はその塩とを主成分とするゾル溶液を多価陽イオンと反応させて得られたゲル化物を乾燥させることにより、低カロリーであり、食感が米に近く、さらに炊飯の際の溶け出しを可及的に少なくすることができることを見出した。
すなわち、本発明は、澱粉とアルギン酸又はその塩とを水に溶解させたゾル溶液を多価陽イオンと反応させてゲル化物を得て、そのゲル化物を乾燥させた米状の米様食品である。
また、本発明は、澱粉と、アルギン酸又はその塩とをゾル化させるゾル化工程と、前記ゾル化物をゲル化させるゲル化工程と、前記ゲル化物を乾燥させる乾燥工程と、米状に成形する成形工程とを備えたことを特徴とする米様食品の製造方法である。
本発明によれば、低カロリーであり、食感が米に近く、さらに炊飯の際に溶け出しが可及的に少ない米様食品及びその製造方法を提供することができる。
本発明に係る米様食品において、澱粉とアルギン酸又はその塩とを水に溶解させたゾル溶液をカルシウムなどの多価陽イオンと反応させると、澱粉粒子がアルギン酸多価陽イオン塩の熱水不溶性繊維に閉じ込められ、炊飯でα化した澱粉が米様粒子の外部へ溶け出すことを防ぐことができる。そのため、米に近い食感を有するとともに、炊飯の際の溶け出しを可及的に少なくすることができる。それに対し、アルギン酸又はその塩のみで、例えばカルシウムイオンと反応させると、アルギン酸カルシウムの熱不可逆性のゲルになる。これを乾燥し乾物化すると、アルギン酸の繊維がつぶれてカルシウムを介した熱不可逆性の繊維間の結合が強まって、不溶性の繊維の集まりとなる。この乾物は、水や熱水には溶解せず、吸水も極めて少ないため米様食品としては不適である。一方、本発明に係る米様食品においては、アルギン酸の繊維に澱粉の粒子が絡み合うことにより、熱不可逆性のアルギン酸の繊維のネットワークに空隙を維持したまま乾物化させることができる。そのため、炊飯時には、澱粉粒子がα化し、米様粒子が膨潤することでアルギン酸の繊維を広げることが可能となる。さらに、澱粉が含まれていることで、炊飯によるα化の際に米飯に近い粘りと艶、色、臭いを出すことができる。本発明に係る米様食品において、多価陽イオンとしてはカルシウムイオン、鉄イオン、アルミニウムイオンなどがあるが、高いゲル強度が得られるカルシウムイオンが好ましい。
また、本発明に係る米様食品において、上記反応後のゲル化物を乾燥させると、乾燥前には得られない米様食感を得ることができる。通常、水に溶解した状態のアルギン酸およびその塩の分子同士は多価陽イオンを介してエッグボックスモデルと言われる構造により耐熱性のゲルを形成する。しかし、ゲルマトリックス中には多量の水が含まれているため分子間の距離が長く、分子間に生じる水素結合数が少なくなり、米の食感に相当するゲル強度が得られない。そのため、ゲル化物のままでは充分な米様食感が得られない。しかし、本発明に係る米様食品のように、一定濃度の多価陽イオンと反応させたゲルを、乾燥工程を設けて水分を除去することで、ゲルマトリックス中の水分が除去されて分子間の距離が短くなり、分子間に生じる多価陽イオンを介さない水素結合が増加する。これにより、米と共に炊飯された時に、分子中の水素結合の結合力により、乾燥前のようなゲルに復元してしまうことなく、適度な硬さを有したまま復元されることになる。したがって、乾燥前には得られない米様食感を得ることができる。またゲルマトリックスが強固になるために併用した澱粉の溶け出しが少なくなる。
このような特徴により、本発明に係る米様食品は、炊飯時における乾物の復元性により優れた効果を発揮する。また、炊飯し復元したものは、パサつかず、粘りがあり、艶がある等の米特有の性質と同等の性質を有する。乾物の、水や湯での復元性は、低カロリーを維持し、食事のボリュームを出し満腹感を得るために重要な機能である。さらに、本発明に係る米様食品の成分であるグルロン酸とマンニュロン酸を構造骨格とするアルギン酸又はその塩などの多糖類は、人には資化され難いノンカロリー・低カロリーの食物繊維である。したがって、生活習慣病、特にメタボリックシンドロームの改善のための食事療法にはふさわしく、本発明に係る米様食品により日本人の主食である米の代替又は併用ができれば日本人の食改善に対して非常に重要な役割を果たすことができる。
本発明に係る米様食品において、原料となる澱粉は、馬鈴薯、甘藷、タピオカ、コーン、ワキシコーン、米、餅米、小麦、サゴ、などから得られるものであれば良いが、タピオカや餅米、馬鈴薯などアミロペクチンが多い澱粉が食感的に好ましい。さらにこれらの澱粉を加工した加工澱粉でもよい。加工はリン酸架橋、ヒドロキシプロピル化、エーテル化、酸化など一般の食品に使用されているものであればよい。また、米粉、餅粉などの穀粉をそのまま使用しても良い。これらの澱粉は、粉体の状態で水に分散させたほうが作業性が良いため好ましいが、水に分散後加熱処理しα化させた状態で多価陽イオン溶液と接触させても良い。
上記澱粉の含有量は、原料ゾル溶液から水を除いた原料中、30重量%〜95重量%が好ましく、50重量%〜80重量%がさらに好ましい。含有量が30重量%未満では、ゲル性が強いため食感が米様でなく、95重量%を超えると炊飯時の澱粉の溶け出しが多くなりべた付いたものになってしまうため好ましくない。
本発明に係る米様食品において、原料となるアルギン酸又はその塩は、海藻抽出物であり、マクロシスティス、アスコフィリウム、ダービリア、レソニア、ラミナリアなどの褐藻類から抽出され、精製、乾燥、粉砕された乾物を用いることができる。
また、アルギン酸塩としては、アルギン酸中のカルボキシル基の水素が、ナトリウムやカリウム、マグネシウム、アンモニウムなどの各イオンと置換されて、水溶性のアルギン酸塩として製品化されたものを用いることができる。
本発明に係る米様食品において、アルギン酸又はその塩の重量平均分子量は、100,000〜800,000が好ましく、130,000〜800,000がさらに好ましく、200,000〜600,000が特に好ましい。重量平均分子量がこのような範囲のものは、乾物からの復元性に優れている。また、アルギン酸又はその塩におけるグルロン酸(G)とマンニュロン酸(M)の比率M/Gは、0.5〜2.0が好ましく、0.7〜1.8がさらに好ましい。M/G比がこの範囲のものは、乾物からの復元性と食感に優れている。
本発明に係る米様食品において、原料ゾル溶液から水を除いた原料中のアルギン酸又はその塩の含有量は、5〜70重量%が好ましく、10〜50重量%がさらに好ましい。含有量が5重量%未満では、炊飯時に澱粉が溶け出してしまい、70重量%を超えると食感においてゲル性が強く米様でないため好ましくない。
本発明に係る米様食品は、より米に近い食感を作るために、その製造の妨げとならない程度に低カロリーの他の素材をさらに添加しても良いが、低カロリーの他の素材としては、アルギン酸又はその塩と同じく多糖類の食物繊維を加えることが望ましい。このような食物繊維としては、寒天、ジェランガム、カラギナン、ファーセレラン、ペクチン、ローカストビーンガム、タラガム、カシアガム、グアーガム、キサンタンガム、カードラン、タマリンドガム、セルロース、イヌリン、難消化性デキストリン、難消化性澱粉などがある。また、別の低カロリーの他の素材としてオリゴ糖を添加しても良いが、オリゴ糖としては、甘味が低いか感じないオリゴ糖が好ましい。例えば、アガロオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、マンナン分解物、ペクチン分解物、キシロオリゴ糖、タマリンド分解物などがある。さらに本発明に係る米様食品には、機能性素材を加えても良く、このような機能性素材としては、ビタミンやカルシウムなどのミネラルなどがある。また、米の風味を付与するためにわずかな香料を加えることもできる。
本発明に係る米様食品の製造方法は、澱粉と、アルギン酸又はその塩とをゾル化させるゾル化工程と、前記ゾル化物をゲル化させるゲル化工程と、前記ゲル化物を乾燥させる乾燥工程と、米状に成形する成形工程とを備えたことを特徴とする。
本発明に係る米様食品の製造方法において、ゾル化工程は、澱粉と、アルギン酸又はその塩とを水に溶解させ、ゾル溶液とすることが好ましい。澱粉と、アルギン酸又はその塩とを主成分とするゾル溶液は、澱粉とアルギン酸又はその塩とをそれぞれ溶解させた溶液を混合するか、または乾物(粉末)を混合した後、加熱溶解して調整することによって得ることができる。また、澱粉とアルギン酸又はその塩とを主成分とするゾル溶液を加熱溶解せず、澱粉が分散状態でアルギン酸又はその塩を主成分とするゾル溶液に混合されている状態で調整することもでき、この状態で多価陽イオン溶液と反応させてゲル化しても良い。加熱を必要とせず、澱粉の粘度が出ないため作業的には後者の方法が好ましい。
本発明に係る米様食品の製造方法において、ゲル化工程は、上記澱粉と、アルギン酸又はその塩とを主成分とするゾル溶液を、多価陽イオンを含む溶液に接触させてアルギン酸多価陽イオン塩のゲルを形成するのが好ましい。多価陽イオンとしてはカルシウムイオン、鉄イオン、アルミニウムイオンなどがあるが、高いゲル強度が得られるカルシウムイオンが好ましい。多価陽イオンを含む溶液として、例えばカルシウム溶液は、水中でイオン化するカルシウム化合物が溶解されたものであれば良く、塩化カルシウム、乳酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、クエン酸カルシウム、グリセロリン酸カルシウムなどの水溶液があるが、中性〜弱アルカリ性の溶液になる溶液が、味、着色の面から好ましい。また、上記ゾル溶液とカルシウム溶液との接触時の温度は、アルギン酸又はその塩とカルシウムとの反応は比較的温度依存性が少ないので0℃〜90℃程度でよいが、作業的には10℃〜50℃程度が好ましい。
ゲル化工程において、上記ゾル溶液の原料の濃度は、2.0〜20wt%であることが好ましく、粘度は、100〜5000mPa・sであることが好ましい。また、多価陽イオン溶液の多価陽イオン濃度は、0.1〜0.5%であることが好ましい。
また、このゲル化工程の時間として、1分以上を要するが、より安定したゲルを形成するためには、10分以上が好ましく、20分以上がさらに好ましく、1時間以上が最も好ましい。水溶性のアルギン酸又はその塩は、例えばカルシウムイオンと置換して熱不可逆性のアルギン酸カルシウムのゲルを形成するが、水溶性のアルギン酸又はその塩を均一にカルシウムイオンと置換させることは非常に難しく、特に球状のゲルを作る場合、水溶性のアルギン酸又はその塩とカルシウム溶液が接触する外表面が最初にイオン置換して硬くなり、内部に行くに従って置換が起こり難くなり柔らかくなる。カルシウム反応が十分でないと、形状を保っていたとしても加熱により溶出が激しい。
本発明に係る米様食品の製造方法において、乾燥工程は、必要によりゲル化物を脱水し、乾燥することよって行なうことができる。乾燥の方法としては、冷凍法により氷晶発達させ解凍して脱水後乾燥する方法、直接真空乾燥する方法や加熱乾燥する方法、フリーズドライなどの方法が好適に用いられる。
また、本発明に係る米様食品において、乾燥させた米様食品の水分含量は30重量%以下であることが良く、20重量%以下であることが好ましく、15重量%以下であることがさらに好ましい。30重量%を超えると、ゲルマトリックス中の水分除去が不十分となり、米と共に炊飯した場合、良好な食感が得られない。
本発明に係る米様食品の製造方法において、成形工程は、ゲル化工程と同時、ゲル化工程後乾燥工程前、乾燥工程後に行うことができ、特に、ゾル溶液を一定量ずつ多価陽イオン溶液と反応させることによりゲル化工程と同時に米成形を行うことが好ましい。
本発明に係る米様食品は、米とともに炊飯した場合の吸水倍率は3〜30倍であり、さらに好ましくは5〜15倍であり、特に好ましくは5〜10倍である。倍率が高いほど米様のボリュームができ、低カロリー化することができるが、30倍を越えると食感が米様と異なってくる。このように作られる本発明に係る米様食品は、炊飯後、対象の米飯に較べて、カロリーが1/2以下となり、さらに食感が米様により近づくにはカロリーが2/5以下となるように調整することが好ましい。低カロリー化の調整は、例えば吸水倍率を調整することによって、行なうことができる。なお、吸水倍率は、炊飯により加水された重量を加水前の重量で除した値である。
本発明に係る米様食品は、白米の炊飯に限らず、炊き込みご飯、ピラフ、雑炊、パエリア、お粥等にも利用できる。また二次加工としておにぎり、寿司、焼き飯等にも応用することができる。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、これらは本発明の目的を限定するものではない。
[実験例1]
先ず、表1に示す配合にてアルギン酸ナトリウムの配合量を変化させて本発明に係る米様食品を作製した。具体的には、アルギン酸ナトリウム(キミカアルギンI−5:キミカ社製)とモチ米澱粉(上越スターチ社製)50gを計り、これを水1000gに加え、分散させた。これを20℃に調整後、直径3mmの穴から、20℃に調整した0.5重量%乳酸カルシウム液2000mLに滴下した。乳酸カルシウム液は、循環して常に一定温度になるように冷却した。滴下後30分間放置したゲルをメッシュに取り、カルシウム溶液を分離し粒子状のゲルを回収した。これを−10℃で24時間冷凍後、室温にて解凍し、分離した固形物をさらに布中で絞り脱水した。これを90℃で送風乾燥(Hot Air Rapid Drying Oven,Soyokaze:ISUZU社製)することによって、水分値10%の米様食品を得た。米80gを水で洗浄後、得られた米様食品25gと水300gと混ぜ合わせ、炊飯器にて炊飯することで実施例1乃至6、比較例1に係る米様食品入り米飯を作製した。
得られた実施例1乃至6、比較例1に係る米様食品入り米飯について、強度、粘り、付着性、つや、形状を測定した。また別に米様食品について溶け出し率と戻り倍率を測定した。結果を表1に示す。
強度は、テクスチャーアナライザー(TAXT−Plus:英弘精機社製、プランジャー(1cm円柱状、進入速度30mm/分、測定温度60℃):英弘精機社製)を使用し、粒状物3個をプランジャー測定範囲内に置いて圧縮率90%までにおける最高強度の測定を行った。3回測定を行い、平均値を記載した。
付着性は、テクスチャーアナライザー(TAXT−Plus:英弘精機社製、プランジャー(1cm円柱状、進入速度30mm/分、測定温度60℃):英弘精機社製)を使用し、粒状物3個をプランジャー測定範囲内に置いて圧縮率90%までにおける最大強度を測定後、プランジャーを引き上げ、米様食品がプランジャーから離れるまでの負の最高強度(g)とした。3回測定を行い、平均値を記載した。
粘りは、テクスチャーアナライザー(TAXT−Plus:英弘精機社製、プランジャー(1cm円柱状、進入速度30mm/分、測定温度60℃):英弘精機社製)を使用し、粒状物3個をプランジャー測定範囲内に置いて圧縮率90%までにおける最大強度を測定後、プランジャーを引き上げ、米様食品がプランジャーから離れてから強度が0に戻るまでの負の部分の面積値(g・mm)とした。3回測定を行い、平均値を記載した。
つや及び形状は、目視にて観察した。
溶け出し率は、乾燥状態の米様食品5gを水500gに入れ、加熱して沸騰状態で20分間放置した。その後、メッシュを使用して固形分を分離し、90℃に乾燥して水分値を始めの乾燥状態と同様にして重量を測定し、数1により計算した。
戻り倍率は、米様食品5gを95℃の湯に10分間浸漬後、メッシュを使用して固形分を分離し、固形分の重量を測定し、数2により計算した。
さらに得られた実施例1乃至6、比較例1に係る米様食品入り米飯について、パネラー10名により食感評価を行った。評価方法は、通常の米飯同様である場合:5点、通常の米飯に比べ若干違和感があるが問題なく食することができる場合:3点、通常の米飯に比べ違和感があり食感も劣る場合:1点とし、10名の合計点で示した。結果を表1に示す。
[実験例2]
次に、本発明に係る米様食品を表2に示すようにアルギン酸ナトリウムの分子量を変化させて作製した。先ず、アルギン酸ナトリウム(ULV−10、ULV−30、ULV−50、I−5、I−S:キミカ社製)10gとワキシコーン澱粉(松谷化学工業社製)50gを計り、これを水1000gに加え、分散させた。これを直径3mmの穴から、10℃に調整した0.25重量%乳酸カルシウム液2000mLに滴下した。乳酸カルシウム液は、循環して常に一定温度になるように冷却した。滴下後30分間放置したゲルをメッシュに取り、カルシウム溶液を分離し粒子状のゲルを回収した。これを−10℃で24時間冷凍後、室温にて解凍し、分離した固形物をさらに布中で絞り脱水した。これを90℃で送風乾燥(Hot Air Rapid Drying Oven,Soyokaze:ISUZU社製)することによって、水分値10%の米様食品を得た。米80gを水で洗浄後、得られた米様食品25gと水300gを混ぜ合わせ、炊飯器にて炊飯することで実施例7乃至11に係る米様食品入り米飯を作製した。
得られた実施例7乃至11に係る米様食品入り米飯について、実験例1と同様に評価を行い、結果を表2に記載した。
なお、アルギン酸ナトリウムの重量平均分子量は粘度法により求めた。
[実験例3]
次に、本発明に係る米様食品を表3に示すようにアルギン酸ナトリウムのM/G比を変化させて作製した。先ず、M/G比の異なるように配合したアルギン酸ナトリウム10gと米粉(日の本穀粉社製)40gを計り、これを水1000gに加え、分散させた。M/G比は既知の方法、即ちフェノール硫酸法(Carbohydrate Research, 32(1974), 217)によって測定した。これを直径3mmの穴から、10℃に調整した0.5重量%乳酸カルシウム液2000mLに滴下した。乳酸カルシウム液は、循環して常に一定温度になるように冷却した。滴下後30分間放置したゲルをメッシュに取り、カルシウム溶液を分離後し粒子状のゲルを回収した。これをフリーズドライ(DF−05H:日本真空技術社製)で乾燥することにより、水分値10%の米様食品を得た。米80gを水で洗浄後、得られた米様食品25gと水300gを混ぜ合わせ、炊飯器にて炊飯することで実施例12乃至14に係る米様食品入り米飯を作製した。
得られた実施例12乃至14に係る米様食品入り米飯について、実験例1と同様に評価を行い、結果を表3に記載した。
[実験例4]
次に、本発明に係る米様食品を表4に示すようにカルシウム濃度と浸漬時間を変化させて作製した。先ず、アルギン酸ナトリウム(スノーアルギンM)15gと馬鈴薯澱粉(松谷化学工業社製)35gを計り、これを水1000gに加え分散させた。これを直径3mmの穴から、20℃に調整した0.1〜1.0重量%塩化カルシウム2000mLに滴下した。乳酸カルシウム液は、循環して常に一定温度になるように冷却した。滴下後10分〜1時間放置したゲルをメッシュに取り、カルシウム溶液を分離後し、粒子状のゲルを回収した。これを−10℃で24時間冷凍後、室温にて解凍し、分離した固形物をさらに布中で絞り脱水した。これを90℃で送風乾燥(Hot Air Rapid Drying Oven,Soyokaze:ISUZU社製)することによって、水分値10%の米様食品を得た。米80gを水で洗浄後、得られた米様食品25gと混ぜ合わせ、炊飯器にて、実施例15乃至18に係る米様食品入り米飯を作製した。
得られた実施例15乃至18に係る米様食品入り米飯について、実験例1と同様に評価を行い、結果を表4に記載した。
[実験例5]
次に、本発明に係る米様食品を表5に示すようにアルギン酸から作製した。先ず、水にアルギン酸(キミカアシッドG:キミカ社製)、炭酸ナトリウム、タピオカ澱粉(松谷化学工業社製)を分散した。これを直径3mmの穴から、20℃に調整した0.4重量%乳酸カルシウム液2000mLに滴下した。乳酸カルシウム液は、循環して常に一定温度になるように冷却した。滴下後60分間放置したゲルをメッシュに取り、カルシウム溶液を分離し粒子状のゲルを回収した。これを−10℃で24時間冷凍後、室温にて解凍し、分離した固形物をさらに布中で絞り脱水した。これを90℃で送風乾燥(Hot Air Rapid Drying Oven,Soyokaze:ISUZU社製)することによって、水分値10%の米様食品を得た。米75gを水で洗浄後、得られた米様食品25gと混ぜ合わせ、炊飯器にて炊飯することで実施例19に係る米様食品入り米飯を作製した。
得られた実施例19に係る米様食品入り米飯について、実験例1と同様に評価を行い、結果を表6に記載した。
以上のように、アルギン酸を使用してもアルギン酸ナトリウムを使用した場合と同様に良好な米様食品を得ることができた。
[実験例6]
次に、本発明に係る米様食品を表7に示す配合にて作製した。先ず、アルギン酸ナトリウム(アルギンI−3:キミカ社製)20gとモチ米澱粉(上越スターチ社製)35gを計り、これを水1000gに加え、水に分散させた。これを20℃にて、直径3mmの穴から、10℃に調整した0.5重量%乳酸カルシウム液2000mLに滴下した。乳酸カルシウム液は、循環して常に一定温度になるように冷却した。滴下後30分間放置したゲルをメッシュに取り、カルシウム溶液を分離し粒子状のゲルを回収した。これを−10℃で24時間冷凍後、室温にて解凍し、分離した固形物をさらに布中で絞り脱水した。これを90℃で送風乾燥(Hot Air Rapid Drying Oven,Soyokaze:ISUZU社製)することによって、水分値10%の米様食品を得た。米75gを水で洗浄後、得られた米様食品25gと混ぜ合わせ、炊飯器にて炊飯することで実施例20に係る米様食品入り米飯を作製した。比較としてマンナンヒカリ(大塚食品社製)を米様食品の代わりに使用して同様に炊飯を行った(比較例2)。
得られた実施例20、比較例2に係る米様食品入り米飯及びマンナンヒカリを炊飯したものについて実験例1と同様に評価を行い、結果を表8に記載した。
以上のように、実施例20は比較例2に比べ戻りが良く食感も良好であった。また米飯に適度なつやがあった。
[実験例7]
次に、本発明に係る米様食品を、表9に示した配合にて澱粉の使用方法を変えて作製した。先ず、アルギン酸ナトリウム(アルギンI−3:キミカ社製)15gとエーテル架橋タピオカ澱粉30g(松谷化学工業社製)を計り、これを水1000gに加え、分散後85℃にて3分間撹拌溶解した。これを70℃に冷却後、直径3mmの穴から、室温に調整した0.4重量%乳酸カルシウム液2000mLに滴下した。乳酸カルシウム液は、循環して常に一定温度になるように冷却した。滴下後60分間放置したゲルをメッシュに取り、カルシウム溶液を分離し粒子状のゲルを回収した。これを−10℃で24時間冷凍後、室温にて解凍し、分離した固形物をさらに布中で絞り脱水した。これを90℃で送風乾燥(Hot Air Rapid Drying Oven,Soyokaze:ISUZU社製)することによって、水分値10%の米様食品を得た(実施例21)。これとは別に、澱粉を水に分散後、85℃で溶解せず、分散状態で10℃に調整した0.4重量%乳酸カルシウム液2000mLに滴下し、以後実施例23と同様に米様食品を作製した(実施例22)。米80gを水で洗浄後、得られた米様食品25gと混ぜ合わせ、炊飯器にて炊飯することで実施例21及び22に係る米様食品入り米飯を作製した。
得られた実施例21及び22について、実験例1と同様に評価を行い、結果を表10に記載した。
以上のように、澱粉の添加方法は溶解して使用しても粉体状態で使用しても良好な米様食品が得られたが、粉体で使用した方が、工程数が少なく作業性も良好であった。
[実験例8]
次に、本発明に係る米様食品を表11及び12に示すように多糖類を変化させて作製した。先ず、アルギン酸ナトリウム(アルギンI−3:キミカ社製)10gとエーテル架橋トウモロコシ澱粉(松谷化学工業社製)35g、または多糖類3gを計り、これを水1000gに加え、分散させた。これを20℃に調整後、直径3mmの穴から、10℃に調整した0.5重量%乳酸カルシウム液2000mLに滴下した。乳酸カルシウム液は、循環して常に一定温度になるように冷却した。滴下後40分間放置したゲルをメッシュに取り、カルシウム溶液を分離し粒子状のゲルを回収した。これを−10℃で24時間冷凍後、室温にて解凍し、分離した固形物をさらに布中で絞り脱水した。これを90℃で送風乾燥(Hot Air Rapid Drying Oven,Soyokaze:ISUZU社製)することによって、水分値10%の米様食品を得た。米75gを水で洗浄後、得られた米様食品25gと混ぜ合わせ、炊飯器にて炊飯することで実施例23乃至28に係る米様食品入り米飯を作製した。
得られた実施例23乃至28に係る米様食品入り米飯について、実験例1と同様に評価を行い、結果を表13に記載した。
以上のように、多糖類を添加することにより、強度的には低いが粘りのある米様食品を得ることができた。
[実験例9]
実施例20で作製した米様食品入り米飯と比較例2で作製したマンナンヒカリ入り米飯を使用して、通常作られるようにしてピラフ、寿司飯、雑炊、焼き飯を作製した。結果を表14に記載した。
以上のように、実施例20で作製した米様食品は、実際に調理に応用しても通常のピラフ、寿司飯、雑炊、焼き飯と大差なかった。
[実験例10]
次に、本発明に係る米様食品を表15に示す配合にて作製した。先ず、アルギン酸ナトリウム(アルギンI−3:キミカ社製)20gと甘藷澱粉(廣八堂)40gを計り、これを水1000gに加え水に分散させた。これを室温とし、直径3mmの穴から、10℃に調整した0.5重量%乳酸カルシウム液2000mLに滴下した。乳酸カルシウム液は、循環して常に一定温度になるように冷却した。滴下後30分間放置したゲルをメッシュに取り、カルシウム溶液を分離し粒子状のゲルを回収した。これを−10℃で24時間冷凍後、室温にて解凍し、分離した固形物をさらに布中で絞り脱水した。これを90℃で送風乾燥(Hot Air Rapid Drying Oven,Soyokaze:ISUZU社製)することによって、水分値10%の米様食品を得た。米80gを水で洗浄後、得られた米様食品25gと混ぜ合わせ、炊飯器にて炊飯することで実施例29に係る米様食品入り米飯を作製した。
比較として表16に示した配合、製法にて米様食品を作製し同様に炊飯を行った。ただし米様食品は24g使用した。先ず、粉末を水400gに分散、30分撹拌後1時間放置しさらに60℃で30分保持した。この糊状物を3.5mm直径の穴を通して適宜切断しながら長さ約8mmの円柱状成形物を作製した。これを塩化カルシウム0.2重量%、水酸化カルシウム0.3重量%の80℃の溶液に15分間浸漬した。これを水洗しpH3のクエン酸溶液に1時間浸漬して中和し比較例3に係る米様食品を得た。
得られた実施例29に係る米様食品入り米飯及び比較例3に係る米様食品を炊飯したものについて実験例1と同様に評価を行い、結果を表17に記載した。
以上のように、実施例29は比較例3に比べ、戻りが良く食感も良好であった。また米飯に適度なつやがあった。また、比較例3はコンニャク臭が感じられた。
[実験例11]
実験例6の実施例20と同様な配合量、溶解方法にてアルギン酸ナトリウムと小麦リン酸架橋澱粉(松谷化学工業社製)を含む溶液を得た。これを室温とし、直径3mmの穴から、10℃に調整した0.5重量%乳酸カルシウム液2000mLに流しこみ、麺状の成形物を得た。乳酸カルシウム液は、循環して常に一定温度になるように冷却した。滴下後30分間放置したゲルをメッシュに取り、カルシウム溶液を分離し麺状のゲルを回収した。この麺状のゲルを約4mmにカットした後、これを−10℃で24時間冷凍後、室温にて解凍し、分離した固形物をさらに布中で絞り脱水した。これを90℃で送風乾燥(Hot Air Rapid Drying Oven,Soyokaze:ISUZU社製)することによって、水分値10%の米様食品を得た。米80gを水で洗浄後、得られた米様食品25gと混ぜ合わせ、炊飯器にて炊飯することで実施例30に係る米様食品入り米飯を作製した。同様に炊飯した実施例20と比較し、表18に記載した。
また、前記麺状のゲルを−10℃で24時間冷凍後、室温にて解凍し、分離した固形物をさらに布中で絞り脱水した。これを90℃で送風乾燥(Hot Air Rapid Drying Oven,Soyokaze:ISUZU社製)することによって、水分値10%の麺状乾燥物とし、その後米様の大きさにカットすることにより米様食品を得た。米80gを水で洗浄後、得られた米様食品25gと混ぜ合わせ、炊飯器にて炊飯することで実施例31に係る米様食品入り米飯を作製した。同様に炊飯した実施例20と比較し、表18に記載した。
以上のように、ゲル化後に米様に成形し乾燥した場合においても、乾燥後に米様に成形した場合においても、ゲル化と成形を同時に行った場合と同様な物性の米様食品が得られた。
[実験例12]
次に、本発明に係る米様食品を表19に示す配合にて作製した。先ず、アルギン酸ナトリウム(アルギンI−3:キミカ社製)20gとトウモロコシ澱粉(日本コーンスターチ)35gを計り、これを水1000gに加え、水に分散させた。これを20℃にて、直径3mmの穴から、10℃に調整した0.5重量%乳酸カルシウム液2000mLに滴下した。乳酸カルシウム液は、循環して常に一定温度になるように冷却した。滴下後30分間放置したゲルをメッシュに取り、カルシウム溶液を分離し粒子状のゲルを回収した。これを−10℃で24時間冷凍後、室温にて解凍し、分離した固形物をさらに布中で絞り脱水した。これを90℃で送風乾燥(Hot Air Rapid Drying Oven,Soyokaze:ISUZU社製)することによって、水分値5重量%、10重量%、15重量%、20重量%、25重量%、30重量%、35重量%の米様食品をそれぞれ作製した。米75gを水で洗浄後、得られた米様食品を、水分値10重量%時の25gと同量になるように水分換算を行い秤量し混ぜ合わせ、炊飯器にて炊飯することで実施例32乃至38に係る米様食品入り米飯を作製した。
得られた実施例32乃至38に係る米様食品入り米飯について実験例1と同様に評価を行い、結果を表20に記載した。
以上のように、水分値が35重量%のものは溶け出しが多く、食感も悪かった。
[実験例13]
次に、本発明に係る米様食品を表21に示す配合にて作製した。先ず、アルギン酸ナトリウム(アルギンI−3:キミカ社製)17gとタピオカ酸化澱粉(松谷化学工業社製)35gを計り、これを水1000gに加え、水に分散させた。これを20℃にて、直径3mmの穴から、10℃に調整した0.5重量%乳酸カルシウム液2000mLに滴下した。乳酸カルシウム液は、循環して常に一定温度になるように冷却した。滴下後30分間放置したゲルをメッシュに取り、カルシウム溶液を分離し粒子状のゲルを回収した。これを−10℃で24時間冷凍後、室温にて解凍し、分離した固形物をさらに布中で絞り脱水した。これを90℃で送風乾燥(Hot Air Rapid Drying Oven,Soyokaze:ISUZU社製)することによって、10重量%の米様食品を得た(実施例39)。またこれとは別に、得られたゲルを冷凍せずに、直接90℃で送風乾燥し水分値10重量%にした米様食品を得た(実施例40)。米75gを水で洗浄後、得られた米様食品25g秤量し混ぜ合わせ、炊飯器にて炊飯することで実施例39及び40に係る米様食品入り米飯を作製した。
得られた実施例39及び40に係る米様食品入り米飯について実験例1と同様に評価を行い、結果を表22に記載した。
以上のように、冷凍・解凍して脱水し乾燥させた実施例39の方が、ゲルを温風にて直接乾燥させた実施例40に比べ良好な結果であった。

Claims (6)

  1. 澱粉とアルギン酸又はその塩とを水に溶解させたゾル溶液を多価陽イオンと反応させてゲル化物を得て、そのゲル化物を乾燥させた米状の米様食品。
  2. 前記ゾル溶液から水を除いた原料のアルギン酸又はその塩の含有量が、5重量%〜70重量%であることを特徴とする請求項1記載の米様食品。
  3. 前記ゾル溶液から水を除いた原料の澱粉の含有量が、30重量%〜95重量%であることを特徴とする請求項1又は2記載の米様食品。
  4. 前記アルギン酸又はその塩のグルロン酸(G)とマンニュロン酸(M)の比率M/Gが、0.5〜2.0であることを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載の米様食品。
  5. 前記乾燥が、冷凍・解凍により脱水し乾燥させることを特徴とする請求項1乃至4いずれか記載の米様食品。
  6. 澱粉と、アルギン酸又はその塩とをゾル化させるゾル化工程と、
    前記ゾル化物をゲル化させるゲル化工程と、
    前記ゲル化物を乾燥させる乾燥工程と、
    米状に成形する成形工程とを備えたことを特徴とする米様食品の製造方法。
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