JP2012109164A - 二次電池用負極及び空気二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】充電時の二次電池の負極における金属の偏析を抑制し、充放電サイクル特性に優れた二次電池を提供する。
【解決手段】負極、正極、及び前記負極と前記正極との間に介在する電解液を備える二次電池用の負極であって、該負極の前記正極側表面に、抵抗温度係数が異なる複数の部材が隣接する多孔質層を備える二次電池用負極、並びに、該二次電池用負極を備える空気二次電池。
【選択図】図2

Description

本発明は、二次電池用負極及び空気二次電池に関し、具体的には、二次電池の充電時における負極での不均一な金属析出を抑制可能とする二次電池用負極及び該負極を備えた空気二次電池に関する。
リチウム空気二次電池に代表される空気二次電池は、酸素を正極活物質に利用して充放電を行う電池である。空気二次電池は、負極、正極、及びこれら負極と正極との間に介在する電解液を基本構造とする。正極活物質である酸素は空気から得られるため、電池内に正極活物質を封入する必要がないことから、空気二次電池は、固体の正極活物質を封入する二次電池よりも大きな容量を実現することが可能である。また、負極活物質として金属や金属合金を用いた金属空気二次電池は、さらなる高容量密度化が可能である。
リチウム空気二次電池において、放電の際、負極では下記式(1)の反応が進行する。
Li → Li + e (1)
式(1)で生じる電子は、外部回路を経由し、外部の負荷で仕事をした後、正極に到達する。そして、式(1)で生じるリチウムイオン(Li)は、負極と正極との間に介在する電解液内を負極側から正極側へ移動し、正極に到達する。
一方、放電の際、正極では、下記式(2)の反応及び下記式(3)の反応が進行すると考えられている。
1/2O + 2e +2Li → LiO (2)
+ 2e + 2Li → Li (3)
式(2)及び式(3)で生じたリチウム酸化物は、正極に蓄積される。
充電の際には、負極において上記式(1)の逆反応、正極において上記式(2)及び式(3)の逆反応がそれぞれ進行し、負極において金属リチウムが再生するため、リチウム空気二次電池は繰り返し充放電が可能である。
従来、二次電池には、充電時の負極表面における金属析出が不均一に起こることにより、充放電サイクル寿命が短くなるという問題点がある。これは、充放電サイクルを繰り返すことによって、金属析出が負極表面において局所的に進行した結果、樹枝状に成長した析出金属(デンドライト)が、電解液を経て正極まで到達し、短絡させるからである。
そこで、デンドライトによる短絡を抑制すべく、様々な技術が提案されている(例えば特許文献1〜3)。
特許文献1には、負極、正極、該負極と該正極とを絶縁するセパレータとを有する二次電池であって、前記負極と前記正極との間に配置される多層金属酸化物膜を有し、該多層金属膜が、二次電池の作動中に生成したイオンを透過し、デンドライトの成長を抑制する細孔を有する二次電池が開示されている。特許文献1には、上記多層金属酸化物膜によって被覆した負極では、負極表面に析出したリチウムが、電解液と直接接しないために、デンドライトの生成が抑制される旨が記載されている。
特許文献2には、負極の導電体突出部に絶縁体又は半導体で被覆することによって、前記突出部間の孔部において金属を析出させることで、該突出部におけるデンドライトの成長を抑制するという技術が開示されている。
特許文献3には、負極、電解液、セパレータ、正極から少なくとも構成される二次電池において、該負極とセパレータの間に導電体層、半導体層、絶縁体層から選択される1種以上の層を一層以上設けたことを特徴とする二次電池が開示されている。特許文献3に開示された技術では、成長したデンドライトが上記層に到達した結果、さらなるデンドライトの成長が抑制され、デンドライトが正極に達するのを抑制するというものである。
米国公報5824424A1 米国公報5641591A1 特開平6−168737号公報
本発明者らが鋭意検討した結果、特許文献1のように、正極と負極との間に多孔質の多層金属酸化物膜を設けたとしても、多層金属酸化物膜内において、金属イオン伝導が電子伝導に比べて非常に遅いために、金属イオン濃度ムラが生じ、金属は、不均一に析出(偏析)することが見出された。すなわち、充電時、金属イオンは正極側から電解液を経て負極側へと移動してくるため、多層金属酸化物膜内には、負極近傍において金属イオン濃度が低く、正極に近い程金属イオン濃度が高いという、金属イオンの濃度分布が形成される。そのため、金属の析出は、多層金属酸化物膜の正極側で起こりやすく、上記のような多層金属酸化物膜を設けても、デンドライトの成長を充分に抑制できないだけでなく、該多孔質金属酸化物膜の正極側における局所的な金属の析出によって、該多孔質金属酸化物膜の多孔質が目詰まりを起こし、金属イオン伝導が充分に行われなくなるおそれがある。その結果、二次電池の充放電サイクル特性は低下する。
また、特許文献2に記載の技術では、デンドライトの成長を抑制することができても、デンドライトの生成を根本的に抑制することはできない。また、特許文献3に記載の方法では、細孔長さ以上にデンドライトが成長した場合には、負極と正極の短絡が発生してしまう。
本発明は、上記実情を鑑みて成し遂げられたものであり、本発明の目的は、充電時の二次電池の負極における金属の偏析を抑制し、充放電サイクル特性に優れた二次電池を提供することである。
本発明の二次電池用負極は、負極、正極、及び前記負極と前記正極との間に介在する電解液を備える二次電池用の負極であって、
該負極の前記正極側表面に、抵抗温度係数が異なる複数の部材が隣接する多孔質層を備えることを特徴とするものである。
本発明の二次電池用負極においては、前記多孔質層中で金属イオン濃度のムラが生じにくいため、金属を均一に析出させることができる。
本発明の二次電池用負極の具体的形態としては、例えば、前記多孔質層が、前記負極の前記正極側表面に、導電性多孔質体と負の抵抗温度係数を有する半導体多孔質体とが隣接する構造を有する形態(以下、第一の二次電池用負極ということがある。)が挙げられる。
第一の二次電池用負極においては、前記導電性多孔質体及び前記半導体多孔質体において、金属イオン濃度のムラが生じにくいため、金属を均一に析出させることができる。
第一の二次電池用負極において、前記多孔質層の具体的な構造としては、例えば、前記導電性多孔質体と前記半導体多孔質体とが、該負極の前記正極側表面の面方向に隣接する構造が挙げられる。
第一の二次電池用負極において、前記多孔質層の他の具体的な構造としては、例えば、前記導電性多孔質体と前記半導体多孔質体とが、該負極の前記正極側表面から前記正極側に向かって順に隣接する構造が挙げられる。このとき、前記半導体多孔質体が、負の抵抗温度係数を有し、該負極の正極側表面から前記正極側に向かって順に、抵抗温度係数が高くなる抵抗温度係数分布を有する構造とすることもできる。
本発明の二次電池用負極の他の具体的形態としては、例えば、前記多孔質層が、前記負極の前記正極側表面に、抵抗温度係数が異なる半導体多孔質体が隣接する構造を有する形態(以下、第二の二次電池用負極ということがある。)が挙げられる。
第二の二次電池用負極においては、抵抗温度係数が異なる各半導体多孔質体内において、金属イオン濃度のムラが生じにくいため、金属を均一に析出させることができる。
第二の二次電池用負極において、前記多孔質層の具体的な構造としては、例えば、前記抵抗温度係数が異なる半導体多孔質体が、該負極の前記正極側表面の面方向に隣接する構造や、前記抵抗温度係数が異なる半導体多孔質体が、それぞれ負の抵抗温度係数を有し、該負極の正極側表面から前記正極側に向かって順に抵抗温度係数が高くなるように隣接する構造が挙げられる。
本発明の二次電池用負極の具体的な構造として、金属活物質を含む負極活物質層を備える構造が挙げられる。前記金属活物質としては、例えば、リチウム、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、及びナトリウムから選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
前記半導体多孔質体としては、例えば、ニッケル、マンガン、コバルト及び鉄から選ばれる少なくとも1種を含む酸化物を焼結したNTCサーミスタが挙げられる。
本発明の空気二次電池は、酸素を活物質とする正極、負極、及び前記正極と前記負極との間に介在する電解液を備える空気二次電池であって、前記負極が、上記本発明の二次電池用負極である。
本発明の空気二次電池は、上記したように、充電の際、金属の析出が均一に進行する本発明の二次電池用負極を備えるため、デンドライトの生成を抑制することが可能であると共に、負極の多孔質構造の正極側における金属の偏析を抑制し、該多孔質の局所的な目詰まりを防止することができる。
本発明によれば、充電時の二次電池の負極における金属の偏析を抑制し、充放電サイクル特性に優れた二次電池を提供することができる。すなわち、本発明によれば、二次電池の信頼性及び耐久性を向上させることが可能である。
本発明の空気二次電池の一形態例を示す断面模式図である。 本発明の第一の二次電池用負極における金属イオン(リチウムイオン)の拡散と析出を示す断面模式図である。 本発明の第一の二次電池用負極における多孔質層の形態例を示す断面模式図である。 本発明の第二の二次電池用負極における金属イオン(リチウムイオン)の拡散と析出を示す断面模式図である。 本発明の第二の二次電池用負極における多孔質層の形態例を示す断面模式図である。 従来の二次電池用負極における金属イオン(リチウムイオン)の拡散と析出を示す断面模式図である。
[二次電池用負極]
本発明の二次電池用負極は、負極、正極、及び前記負極と前記正極との間に介在する電解液を備える二次電池用の負極であって、
該負極の前記正極側表面に、抵抗温度係数が異なる複数の部材が隣接する多孔質層を備えることを特徴とするものである。
上記のような構造を有する本発明の二次電池用負極において、抵抗温度係数の異なる複数の部材が隣接する多孔質層では、充電時、均一な金属イオン濃度分布が形成されやすく、その結果、該多孔質層に金属を均一に析出させることが可能である。従って、本発明によれば、デンドライトによる短絡、及び多孔質層の目詰まりに起因する電池寿命の低下を抑制することができる。
そのメカニズムは、以下の通りである。すなわち、充電時、多孔質層には電池温度に応じて、電子伝導性を発現する領域と電子伝導性を発現しない領域とが存在する。このとき、電子伝導性を発現する領域(領域Aとする)においては、金属イオンの供給がスムーズに進むために金属イオン濃度のムラが生じにくく、金属イオンの拡散と電子移動とのバランスがよいため、均一な金属析出が進行する。領域Aでは、金属析出の進行により、その孔内に金属が充填されていく。電池温度の上昇に伴って、それまで電子伝導性を発現していなかった領域(領域Bとする)が電子伝導性を発現しだすと、金属イオンの供給は、孔内での金属充填が進行した領域Aよりも、領域Bへスムーズに行われる。その結果、領域Bにおいて、均一な金属析出が進行する。このように、本発明の二次電池用負極では、負極の正極側表面に設けられた多孔質層が、抵抗温度係数の異なる複数の部材で構成されていることによって、均一な金属析出が可能である。
尚、本発明において、二次電池は、繰り返し充放電が可能な電池であって、金属イオンが移動イオンであり、充電時の負極において、該金属イオンの析出が生じるものであれば、種類や構造等に特に限定はない。具体的な二次電池としては、例えば、リチウム空気電池、ナトリウム空気電池等の金属空気電池、リチウムイオン電池、鉛蓄電池、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電子、リチウム・硫黄電池、溶融塩電池等が挙げられる。
本発明の二次電池用負極の具体的形態としては、前記多孔質層が、前記負極の前記正極側表面に、導電性多孔質体と負の抵抗温度係数を有する半導体多孔質体とが隣接する構造を有する形態(第一の二次電池用負極)や、前記多孔質層が前記負極の前記正極側表面に、抵抗温度係数が異なる半導体多孔質体が隣接する構造を有する形態(第二の二次電池用負極)等が挙げられる。
以下、第一及び第二の二次電池用負極を例に、本発明の二次電池用負極について、詳しく説明する。
<第一の二次電池用負極>
図1に本発明の第一の二次電池用負極を備えた、空気二次電池の一形態例の断面模式図を示す。
図1において、空気二次電池100は、正極1と、負極2と、電解液3とが、正極缶8及び負極缶9で構成される電池ケース内に収容されている。正極1と負極2と電解液3は、電解液3が、正極1と負極2との間に挟まれて介在するように配置されている。正極缶8及び負極缶9は、ガスケット10により固定されており、電池ケース内の密封性が確保されている。
正極1は、電解液3側から順に、正極層5と、正極層5の集電を行う正極集電体4とが、積層して構成されている。
正極層5は、酸素の還元反応の場であり、導電性材料(例えばカーボンブラック)、触媒(例えば、二酸化マンガン)、及びバインダー(例えば、ポリフッ化ビニリデン)を含んでいる。
正極集電体4は、多孔質構造を有する導電性材料(例えば、カーボンペーパー)から構成されており、正極缶8に設けられた空気孔11から取り込まれた酸素が、正極集電体4を経て正極層5に供給可能となっている。
負極2は、電解液3側から順に、多孔質層6と負極層7とが積層して構成されている。
負極2の正極側表面に位置する多孔質層6は、該正極側表面の面方向において、導電性多孔質体12と、該導電性多孔質体12と異なる抵抗温度係数を有する半導体多孔質体13とが隣接する構造を有している。多孔質層6において、半導体多孔質体13は、導電性多孔質体12側から順に、半導体多孔質体13aと該半導体多孔質体13aよりも抵抗温度係数が高い半導体多孔質体13bとが隣接している。半導体多孔質体13a及び半導体多孔質体13bは共に負の抵抗温度係数を有している。
負極層7は、移動イオンである金属イオンを吸蔵・放出可能な負極活物質(たとえば、金属Li)を含んでいる。
電解液3は、非水溶媒(例えば、プロピレンカーボネート)に支持電解質塩(例えば、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド)を溶解させた電解液を含み、該電解液が正極1と負極2との間に配置された絶縁性多孔質体からなるセパレータ(図示せず)に含浸されている。また、電解液3は、負極2の多孔質層6内にも浸透している。
本発明者が鋭意検討した結果、図6に示すように、単に、負極層17の正極側表面に単一の導電性多孔質体からなる多孔質層又は単一の半導体多孔質体からなる多孔質層16を配置した場合、多孔質層16の正極側の領域に局所的に移動イオンである金属イオンが偏析することが見出された。多孔質層16の正極側領域における局所的な金属の析出は、デンドライトの成長を早めて負極と正極との短絡を発生しやすくさせ、さらには、多孔質層の目詰まりにより負極層への金属イオンの供給が早期に阻害され、電池寿命を低下させてしまう。
図6を用いて、より詳細に説明する。尚、図6は、図1に示すような空気二次電池用の負極であって、単一の抵抗温度係数を有する多孔質層16と負極層17とが積層し、多孔質層16が正極側表面に位置する負極15の拡大断面図である。
充放電サイクルの初期において、充電反応前、金属イオン(例えば、Li)は、多孔質層16の全域、すなわち、負極層17の表面側から電解液3側(正極側)にわたって存在し、しかも、その濃度が高い(図6の(6A)参照)。充電反応による金属の析出(Li+e→Li)が進行し始めると、多孔質層16内に浸透した電解液3の金属イオン濃度は急激に低下する(図6の(6B)参照)。このとき、電解液3中の金属イオン拡散速度は、多孔質層16中の電子移動速度より遅いために、金属イオンが多孔質層16の電解液側表面から内部(負極層表面側)へと拡散する前に、多孔質層16の電解液側で金属イオンの析出反応が集中的に進行する(図6の(6C)参照)。その結果、充放電を繰り返すうちに、多孔質層16の電解液側に金属が偏析し、析出した金属によって多孔質層16が目詰まりした金属層16’が形成される。
これに対して、負極の正極側表面に設けられた多孔質層が、導電性多孔質体と負の抵抗温度係数を有する半導体多孔質体とが隣接する構造を有している、本発明の第一の二次電池用負極では、多孔質層における金属の均一析出が実現可能である。多孔質層における均一な金属の析出は、デンドライトによる短絡を抑制し、二次電池の信頼性の向上及び長寿命化を達成することができる。
図2を用いて、本発明の第一の二次電池用負極における金属の均一析出のメカニズムについて説明する。図2は、図1の部分拡大図である。
充放電サイクルの初期において、充電反応前、金属イオン(例えば、Li)は、多孔質層6の全域に、すなわち、導電性多孔質体12、半導体多孔質体13a及び半導体多孔質体13bの負極層7の表面側から電解液側3側(正極側)にわたって存在し、しかも、その濃度が高い(図2の(2A)参照)。
充電反応の開始時、二次電池温度が充分に上昇しておらず、導電性多孔質体12のみが導電性を有するため、まず、導電性多孔質体12のみで金属析出(Li+e→Li)が起こる。金属の析出により導電性多孔質体12内の金属イオン濃度が低下するが、導電性多孔質体12には、電解液3からのみならず、隣接する半導体多孔質体13aの孔内に含浸された電解液からも、金属イオンが拡散してくる。そのため、導電性多孔質体12では、電子移動と金属イオン(Li)拡散とのバランスがよくなり、金属が電解液3側で偏析することなく、均一な金属析出が進行する(図2の(2B)参照)。
電池作動に伴い、電池温度が上昇すると、半導体多孔質体13aも導電性を発現する。導電性多孔質体12の孔内は、析出した金属で充填されているため、半導体多孔質体13aで集中的に金属の析出が進行し始める。金属の析出により半導体多孔質体13a内の金属イオン濃度が低下するが、半導体多孔質体13aには、電解液3のみならず、隣接する半導体多孔質体13bの孔内に含浸された電解液からも金属イオンが拡散してくる。そのため、半導体多孔質体13aにおける電子移動と金属イオン拡散とのバランスがとれ、電解液3側での局所的な金属析出は起こらず、均一に金属析出が進行する(図2の(2C)参照)。
電池作動に伴い、さらに電池温度が上昇すると、半導体多孔質体13bも導電性を発現し、集中的に金属の析出が進行し始める。導電性多孔質体12及び半導体多孔質体13aの空孔内には、すでに金属が析出しているため、電解液3からの金属イオンの拡散は、半導体多孔質体13bへ集中的に行われる。その結果、半導体多孔質体13b内における電子移動と金属イオン拡散とのバランスがとれ、金属は電解液3側で偏析することなく均一に析出する(図2の(2D)参照)。
以上のように、本発明の第一の二次電池用負極は、正極側表面に、導電性多孔質体と該導電性多孔質体と抵抗温度係数の異なる半導体多孔質体とが隣接した構造を有する多孔質層を配置することによって、充電時における、該多孔質層の厚み方向における金属イオン濃度を均一にすることが可能であり、その結果、該多孔質層に金属を均一に析出させることが可能である。従って、本発明によれば、デンドライトによる短絡、及び多孔質層の目詰まりに起因する電池寿命の低下を抑制することができる。
以下、本発明の第一の二次電池用負極の構造について、詳しく説明する。
本発明の第一の二次電池用負極は、正極側表面、すなわち、電解液側表面に、導電性多孔質体と、該半導体多孔質体よりも抵抗温度係数が高い半導体多孔質体とが隣接する多孔質層を備える。通常は、二次電池の移動イオンである金属イオンを放出・取り込み可能な負極活物質を含有する負極層が、該多孔質層と積層した構造を有する。さらに、負極層に加えて、負極層の集電を行う負極集電体を備えていてもよい。また、その他の機能層を有していてもよい。
(多孔質層)
多孔質層において、導電性多孔質体と半導体多孔質体との隣接形態は、特に限定されず、例えば、図3に示すように、負極の正極側表面の面方向に隣接する形態(3A、3C)でもよいし、負極の厚み方向に隣接する形態(3B)でもよい。尚、本発明において、多孔質層における導電性多孔質体と半導体多孔質体の隣接形態は、図3に示す形態に限定されない。
図3の3Aにおいて、多孔質層6は、負極の正極側表面の面方向において、導電性多孔質体12と半導体多孔質体13aと半導体多孔質体13bとが順に積層されており、導電性多孔質体12と半導体多孔質体13とが隣接している。
また、図3の3Bにおいて、多孔質層6は、負極の正極側表面から正極側に向かって順に導電性多孔質体12、半導体多孔質体13a、半導体多孔質体13bが積層されており、導電性多孔質体12と半導体多孔質体13とが隣接している。半導体多孔質体13を構成する半導体多孔質体13a、半導体多孔質体13bは、それぞれ負の抵抗温度係数を有し、半導体多孔質体13bの方が、半導体多孔質体13aよりも抵抗温度係数が高く(すなわち、半導体多孔質体13bの抵抗温度係数の絶対値が半導体多孔質体13aの抵抗温度係数の絶対値よりも小さい)、負極の正極側表面から正極側に向かって順に、抵抗温度係数が高くなる抵抗温度係数分布が形成されている。すなわち、半導体多孔質体13aの方が、半導体多孔質体13bよりも低い温度で、導電性を発現する。
3Bのように、負極の正極側表面から正極側に向かって順に導電性多孔質体と半導体多孔質体とが隣接していることによって、正極側に配置された半導体多孔質体ではなく、負極層側に配置された導電性多孔質体表面から、金属析出が進行するため、多孔質層内の厚み方向における金属イオンの拡散と電子の移動のバランスがよくなり、金属が均一に析出する。さらに、半導体多孔質体が、負極の正極側表面から正極側に向かって順に抵抗温度係数が高くなる抵抗温度係数分布を有していることによって、多孔質体内の金属イオン濃度が均一化されやすく、金属の均一析出が進行しやすい。
図3の3C−2は、3C−1をA方向から見た平面図である。図3の3Cにおいて、多孔質層6は、負極の正極側表面の面方向において、導電性多孔質体12を中心に、同心円状に、半導体多孔質体13a、13bが順に積層され、導電性多孔質体12と半導体多孔質体13とが隣接する構造を有している。半導体多孔質体を構成する半導体多孔質体13a、半導体多孔質体13bは、それぞれ負の抵抗温度係数を有し、半導体多孔質体13bの方が、半導体多孔質体13aよりも抵抗温度係数が高く、円の中央から外側に向かって順に、抵抗温度係数が高くなる抵抗温度係数分布が形成されている。
図3の3Cに示す構造では、正極が、負極2の中心部に位置する導電性多孔質体12に電場が集中して該中心部から金属析出が生じる形状の場合、金属の均一析出が実現できる。
多孔質層を構成する導電性多孔質体としては、電子伝導性を有し、電解液がその多孔質内に浸透可能であれば、材料及び構造は特に限定されない。具体的な導電性材料としては、例えば、チタン、ステンレス、銀、コバルト、ニッケル水素電池に用いられる発砲ニッケル等の金属、カーボン等が挙げられる。具体的な導電性多孔質体としては、例えば、これら導電性材料の発泡体、メッシュ、ハニカム、カーボンペーパー、カーボンクロス、カーボンフェルト等が挙げられる。
金属イオン(例えば、リチウムイオン)の輸送促進や、電池の体積エネルギー密度向上の観点から、導電性多孔質体は、空孔率が80%以上であることが好ましい。また、同様の観点から、導電性多孔質体は、空孔径が500μm以上であることが好ましい。導電性多孔質体の空孔率及び空孔径は、例えば、水銀圧入法により測定することができる。
また、導電性多孔質体は、機械的強度、比表面積、耐食性等が高いことが好ましい。
多孔質層を構成する半導体多孔質体としては、導電性多孔質体と異なる、負の抵抗温度係数を有し、電池作動に伴い電池温度が上昇した際に電子伝導性を発現し、且つ、電解液がその多孔質内に浸透可能であれば、材料及び構造は特に限定されない。
抵抗温度係数は、使用する半導体の材料の他、半導体の製造プロセス条件等によっても異なるため、材料の選択、製造プロセス条件の制御等によって、調整することができる。
半導体多孔質体が導電性を発現する温度は、二次電池の種類、二次電池の運転条件等に応じて適宜決定すればよく、特に限定されるものではないが、例えば、作動温度が0〜80℃の二次電池においては、60℃以上で抵抗値が90%以下となる半導体を用いることが好ましい。
半導体多孔質体の具体的な材料としては、例えば、NTCサーミスタ、CTRサーミスタ等が挙げられる。
NTCサーミスタとしては、例えば、ニッケル、マンガン、コバルト、鉄、バナジウムから選ばれる少なくとも1種を含む酸化物を焼結したもの等が挙げられ、中でも、ニッケル、マンガン、コバルト、及び鉄から選ばれる少なくとも1種を含む酸化物を焼結したものが好ましい。
また、CTRサーミスタとしては、酸化バナジウム系材料を用いたもの等が挙げられる。
金属イオン(例えば、リチウムイオン)の輸送促進や、電池の体積エネルギー密度向上、さらには、均一な熱伝導を実現させる観点から、半導体多孔質体は、空孔率が80%以上であることが好ましい。また、同様の観点から、半導体多孔質体は、空孔径が500μm以上であることが好ましい。半導体多孔質体の空孔率及び空孔径は、例えば、水銀圧入法により測定することができる。
また、半導体多孔質体は、機械的強度、比表面積、耐食性等が高いことが好ましい。
半導体多孔質体は、全領域において一様な抵抗温度係数を有していてもよいし、図3に示す形態のように、抵抗温度係数が異なる領域を含み、抵抗温度係数分布を有していてもよい。抵抗温度係数分布を有する場合、金属の析出が進行する領域が細分化されることにより、より均一な金属析出が可能となる。抵抗温度係数分布は、図3のように、段階的に抵抗温度係数が変化する分布形態であってもよいし、或いは、連続的に抵抗温度係数が変化する分布形態であってもよい。段階的に抵抗温度係数が変化する分布形態の場合、図3のように、抵抗温度係数が異なる領域は2つに限定されず、3つ以上でもよい。
多孔質層の厚さは、多孔質層の材料や構造の他、二次電池の種類等によっても異なるが、通常、50μm以上、特に75μm以上であることが好ましく、150μm以下、特に125μm以下であることが好ましい。多孔質層が上記下限値以上の厚さを有することで、電池に要求される充分に大きなエネルギーの供給が可能となり、多孔質層が上記上限値以下の厚さを有することで、多孔質層内の空孔を有効利用し、均一に金属を析出させることが可能となるからである。
尚、多孔質層において、隣接する導電性多孔質体と半導体多孔質体との電子伝導性は、必ずしも確保されている必要はない。また、半導体多孔質体が異なる抵抗温度係数を有する複数の半導体多孔質体から構成される場合には、隣接する半導体多孔質体間の電子伝導性は、必ずしも確保されている必要はない。このように、各多孔質体間の電子伝導性を確保しない場合、多孔質層の製造プロセスが簡易となり、信頼性の高い負極を提供することができる。
多孔質層の製造方法は、特に限定されない。例えば、図3の3Aや3Bに示す形態の場合、導電性多孔質体12を構成する導電性多孔質シートと、半導体多孔質体13aを構成する半導体多孔質シートと、半導体多孔質体13bを構成する半導体多孔質シートとを、順に積層する方法が挙げられる。また、図3の3Cに示す形態の場合、導電性多孔質体12を構成する円柱状の導電性多孔質体と、半導体多孔質体13aを構成する円筒状の半導体多孔質体と、半導体多孔質体13bを構成する円筒状の半導体多孔質体とを同心円状に積層させる方法が挙げられる。
(負極層)
負極層は、金属イオンを放出・取り込み可能な負極活物質を含有する。負極活物質は、二次電池の種類によって異なる。移動イオンである金属イオンを含む金属活物質を、負極活物質として含む負極層の場合、充電時における負極での金属析出量が多いため、本発明により得られる効果は特に大きい。
例えば、金属空気二次電池の場合、移動イオンである金属イオンを含む金属活物質が挙げられる。例えば、リチウム空気二次電池の場合、リチウム金属、リチウム元素を含有する合金材料、リチウム化合物等が挙げられる。リチウム元素を含有する合金としては、例えばリチウムアルミニウム合金、リチウムスズ合金、リチウム鉛合金、リチウムケイ素合金等を挙げることができる。また、リチウム化合物としては、例えばリチウムチタン酸化物等の酸化物、リチウムコバルト窒化物、リチウム鉄窒化物、リチウムマンガン窒化物等の窒化物等を挙げることができる。また、グラファイト等の炭素材料も金属イオンを放出・取り込み可能な負極活物質として用いることができる。
また、金属活物質としては、亜鉛空気電池の場合には亜鉛金属、亜鉛合金、亜鉛化合物等、マグネシウム空気電池の場合には、マグネシウム金属、マグネシウム合金、マグネシウム化合物等、カルシウム空気電池の場合には、カルシウム金属、カルシウム合金、カルシウム化合物等、ナトリウム空気電池の場合には、ナトリウム金属、ナトリウム合金、ナトリウム化合物等が挙げられる。
二次電池の高容量密度化が可能であることから、負極活物質としては、リチウム、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、及びナトリウムから選ばれる少なくとも1種の金属活物質が好ましい。
負極層は、負極活物質のみを含有するものであってもよく、負極活物質の他に導電性材料および結着剤の少なくとも一方を含有するものであってもよい。例えば、負極活物質が箔状である場合は、負極活物質のみを含有する負極層とすることができる。一方、負極活物質が粉末状である場合は、負極活物質および結着剤を含有する負極層とすることができる。
導電性材料としては、導電性を有するものであれば特に限定されず、例えば、炭素材料が挙げられる。炭素材料は10m/g以上、特に100m/g以上、さらに600m/g以上の高比表面積を有することが好ましい。高比表面積を有する炭素材料の具体例として、カーボンブラック、活性炭、カーボン炭素繊維(例えばカーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー等)、グラファイト等を挙げることができる。ここで、導電性材料の比表面積は、たとえばBET法によって測定することができる。
結着剤としては、特に限定されず、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、スチレンブタジエンゴム(SBR)等が挙げられる。
(負極集電体)
負極集電体の材料としては、導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば銅、ステンレス、ニッケル、カーボン等を挙げることができる。負極集電体の形状としては、例えば箔状、板状およびメッシュ(グリッド)状等を挙げることができる。本発明においては、後述する電池ケースが負極集電体の機能を兼ね備えていてもよい。
負極の製造方法は特に限定されない。例えば、多孔質層と箔状の負極活物質と負極集電体とを重ね合わせて加圧する方法が挙げられる。また、別の方法として、負極活物質と結着材とを含有する負極材混合物を調製し、該混合物を負極集電体上に塗布、乾燥して作製した負極層−集電体接合体を、多孔質層と積層する方法を挙げることができる。
<第二の二次電池用負極>
第二の二次電池用負極は、負極の正極側表面に設けられた多孔質層が、抵抗温度係数の異なる半導体多孔質体が隣接する構造を有している点で、第一の二次電池用負極と構造が異なるが、第一の二次電池用負極同様、多孔質層における金属の均一析出が実現可能であり、デンドライトによる短絡を抑制し、二次電池の長寿命化を達成することができる。以下、第二の二次電池用負極について、第一の二次電池と異なる点を中心に説明する。
図4を用いて、本発明の第二の二次電池用負極における金属の均一析出のメカニズムについて説明する。充放電サイクルの初期において、充電反応前、金属イオン(Li)は、多孔質層6の全域に、すなわち、半導体多孔質体14a、半導体多孔質体14b及び半導体多孔質体14cの負極層7の表面側から電解液側3側(正極側)にわたって存在し、しかも、その濃度が高い(図4の(4A)参照)。
充電反応の開始後、二次電池温度が上昇すると、まず半導体多孔質体14aのみが導電性を発現し、半導体多孔質体14aのみで金属析出(Li+e→Li)が起こる。金属の析出により半導体多孔質体14a内の金属イオン濃度が低下するが、半導体多孔質体14aには、電解液3からのみならず、隣接する半導体多孔質体14b内に含浸した電解液からも、金属イオンが拡散してくる。そのため、半導体多孔質体14aでは、電子移動と金属イオン(Li)拡散とのバランスがよくなり、金属が電解液3側で偏析することなく、均一な金属析出が進行する(図4の(4B)参照)。
電池作動に伴い、電池温度がさらに上昇すると、半導体多孔質体14bも導電性を発現する。半導体多孔質体14aの孔内は、選択的に析出した金属で充填されているため、半導体多孔質体14bで集中的に金属の析出が進行し始める。金属の析出により半導体多孔質体14b内の金属イオン濃度が低下するが、半導体多孔質体14bには、電解液3のみならず、隣接する半導体多孔質体14cに含浸した電解液からも金属イオンが拡散してくる。そのため、半導体多孔質体14bにおいては、電子移動と金属イオン拡散とのバランスがよく、電解液3側での局所的な金属析出は起こらず、均一に金属析出が進行する(図4の(4C)参照)。
電池作動に伴い、さらに電池温度が上昇すると、半導体多孔質体14cも導電性を発現し、集中的に金属の析出が進行し始める。半導体多孔質体14a及び半導体多孔質体14cの空孔内には、すでに金属が析出しているため、電解液3からの金属イオンの拡散は、半導体多孔質体14cへ集中的に行われる。その結果、半導体多孔質体14c内における電子移動と金属イオン拡散とのバランスがとれ、金属は電解液3側で偏析することなく均一に析出する(図4の(4D)参照)。
以上のように、本発明の第二の二次電池用負極は、正極側表面に、複数の抵抗温度係数の異なる半導体多孔質体が隣接した構造を有する多孔質層を配置することによって、充電時における、該多孔質層の厚さ方向における金属イオン濃度を均一にすることが可能であり、その結果、該多孔質層に金属を均一に析出させることが可能である。従って、本発明によれば、デンドライトによる短絡、及び多孔質層の目詰まりに起因する電池寿命の低下を抑制することができる。
以下、本発明の第二の二次電池用負極の構造について、詳しく説明する。
本発明の第一の二次電池用負極は、正極側表面すなわち電解液側表面に、抵抗温度係数の異なる複数の半導体多孔質体が隣接する多孔質層を備える。通常は、二次電池の移動イオンである金属イオンを放出・取り込み可能な負極活物質を含有する負極層が、該多孔質層と積層した構造を有する。さらに、負極層に加えて、負極層の集電を行う負極集電体を備えていてもよい。また、その他の機能層を有していてもよい。負極層及び負極集電体については、第一の二次電池用負極と同様であるため、ここでの説明は省略する。
(多孔質層)
多孔質層において、抵抗温度係数が異なる複数の半導体多孔質体の隣接形態は、特に限定されず、例えば、負極の正極側表面の面方向に隣接する形態(図5の5A及び5C参照)でもよいし、負極の厚み方向に隣接する形態(図5の5B参照)でもよい。多孔質層における抵抗温度係数の分布形態は、特に限定されず、例えば、半導体多孔質体の隣接方向に沿って、順に抵抗温度係数が高くなる(低くなる)ような規則性のある分布形態であってもよいし、不規則な分布形態であってもよい。また、抵抗温度係数の分布形態は、連続的に変化するものであってもよいし、段階的に変化するものであってもよい。
具体的には、図5の5Aに示す多孔質層6は、負極の正極側表面の面方向において、それぞれ異なる抵抗温度係数を有する半導体多孔質体14aと半導体多孔質体14bと半導体多孔質体14cが順に積層され、隣接している。
また、図5の5Bにおいて、多孔質層6は、負極の正極側表面から正極側に向かって順に、それぞれ異なる抵抗温度係数を有する半導体多孔質体14a、半導体多孔質体14b及び半導体多孔質体14cが積層され、隣接している。半導体多孔質体14a〜14cは、それぞれ負の抵抗温度係数を有し、抵抗温度係数の大小関係は、14a<14b<14c(すなわち、半導体多孔質体の抵抗温度係数の絶対値の大小関係は14a>14b>14c)であり、負極の正極側表面から正極側に向かって順に、抵抗温度係数が高くなる抵抗温度係数分布が形成されている。すなわち、半導体多孔質体14aの方が半導体多孔質体14bよりも低い温度で導電性を発現し、半導体多孔質体14bの方が半導体多孔質体14cよりも低い温度で導電性を発現する。
5Bのように、負極の正極側表面から正極側に向かって順に、半導体多孔質体の抵抗温度係数が高くなることによって、負極層側に配置された導電性多孔質体表面から、順に、金属析出が進行するため、多孔質層内の厚み方向における金属イオンの拡散と電子の移動のバランスがよくなり、金属を均一に析出させることができる。
図5の5C−2は、5C−1をA方向から見た平面図である。図5の5Cにおいて、多孔質層6は、負極の正極側表面の面方向において、半導体多孔質体14aを中心に、同心円状に、半導体多孔質体14b及び半導体多孔質体14cが順に積層され、隣接している。半導体多孔質体14a、半導体多孔質体14b、及び半導体多孔質体14cは、それぞれ負の抵抗温度係数を有し、抵抗温度係数の大小関係は、14a<14b<14cであり、円の中央から外側に向かって順に、抵抗温度係数が高くなる抵抗温度係数分布が形成されている。
図5の5Cの構造では、正極の形状が、負極の中心部に位置する導電性多孔質体12に電場が集中して該中心部から金属析出が生じる形状の場合、金属の均一析出を実現することができる。
半導体多孔質体としては、第一の二次電池用負極において説明したような半導体多孔質体を用いることができる。
隣接する半導体多孔質体の抵抗温度係数は、互いに異なっていれば、具体的な差は特に限定されない。
上記したように、本発明の二次電池用負極は、二次電池の充電時において、金属の析出が均一に起こるため、デンドライトによる短絡や、多孔質層の電解液側における局所的な目詰まりに起因にする二次電池の寿命低下を抑制することができる。従って、本発明の二次電池用負極を備える二次電池は、信頼性が高く、耐久性に優れるものである。既述したように、本発明の二次電池用負極は、様々な種類の二次電池に用いることができるが、高エネルギー密度を特徴とする空気二次電池には金属負極の利用が必要であるため、特に空気二次電池の負極として採用した場合に、特に優れた効果を奏する。以下、本発明の空気二次電池について説明する。
[空気二次電池]
本発明の空気二次電池は、酸素を活物質とする正極、負極及び前記正極と前記負極との間に介在する電解液を備える空気二次電池であって、前記負極が上記にて説明した本発明の二次電池用負極であることを特徴とするものである。
本発明の空気二次電池の具体的は形態例として、図1の構造を有するものが挙げられる。図1については、既に説明した通りである。
以下、空気二次電池の各構成について説明する。
(正極)
正極は、少なくとも導電性材料を含み、酸素の酸化還元反応場となる。正極は、通常、導電性材料に加えて、触媒、バインダー等を含む正極合材から形成される正極層を備える。正極層では、供給された酸素が、負極から電解液を経て伝導してきた金属イオンと反応し、導電性材料表面に金属酸化物が生成する。正極は、通常、正極の集電を行う正極集電体も備える。
導電性材料としては、導電性を有するものであれば特に限定されず、例えば、炭素材料が挙げられる。炭素材料としては特に限定されないが、金属酸化物が生成する反応場の面積や空間の観点から、高比表面積を有する炭素材料が好ましい。
具体的には、炭素材料は10m/g以上、特に100m/g以上、さらに600m/g以上の比表面積を有することが好ましい。高比表面積を有する炭素材料の具体例として、カーボンブラック、活性炭、カーボン炭素繊維(例えばカーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー等)、グラファイト等を挙げることができる。ここで、導電性材料の比表面積は、たとえばBET法によって測定することができる。
正極層における導電性材料の含有量は、その密度や比表面積等にもよるが、例えば、10重量%〜90重量%の範囲であることが好ましく、特に10〜50重量%であることが好ましい。
バインダーとしては、特に限定されず、例えば、リチウムイオン電池等で使用可能なものが挙げられる。具体的には、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、スチレンブタジエンゴム(SBR)等が挙げられる。
正極層におけるバインダーの含有量は、例えば、5〜50重量%であることが好ましく、特に10〜30重量%であることが好ましい。
触媒としては、正極における酸素の酸化還元反応を促進するものが挙げられる。触媒は、上記導電性材料に担持されていてもよい。
具体的な触媒としては、例えば、コバルトフタロシアニン、マンガンフタロシアニン、ニッケルフタロシアニン、スズフタロシアニンオキサイド、チタンフタロシアニン、ジリチウムフタロシアニン等のフタロシアニン系化合物;コバルトナフトシアニン等のナフトシアニン系化合物;鉄ポルフィリン等の大環状錯体;鉄ポルフィリン等の大環状錯体に遷移金属が配位した錯体;MnO、CeO、Co、NiO、V、Fe、ZnO、CuO、LiMnO、LiMnO、LiMn、LiTi12、LiTiO、LiNi1/3Co1/3Mn1/3、LiNiO、LiVO、LiFeO、LiFeO、LiCrO、LiCoO、LiCuO、LiZnO、LiMoO、LiNbO、LiTaO、LiWO、LiZrO、NaMnO、CaMnO、CaFeO、MgTiO、KMnO等の無機酸化物;Pt、Au、Ag、Pd、Ru、Ir等の貴金属;等が挙げられる。
正極層における触媒の含有量は特に限定されないが、例えば、1重量%〜90重量%の範囲であることが好ましい。
正層の厚さは、空気二次電池の用途等により異なるものであるが、例えば2μm〜500μmの範囲内、特に5μm〜300μmの範囲内であることが好ましい。
正極集電体は、正極層の集電を行うものである。正極集電体の材料としては、導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えばステンレス、ニッケル、アルミニウム、鉄、チタン、カーボン等を挙げることができる。正極集電体の形状としては、例えば箔状、板状及び繊維状の他、不織布及びメッシュ(グリッド)等の多孔質状などを挙げることができる。中でも、酸素の供給性が高く、且つ、集電効率に優れるという観点から、多孔質状の集電体が好ましい。
多孔質状の集電体を使用する場合、通常、正極層の内部に集電体が配置される。この場合、多孔質状の正極集電体により集電された電荷を集電する別の正極集電体(例えば箔状の集電体)をさらに備えていてもよい。
尚、後述する電池ケースが正極集電体の機能を兼ね備えていてもよい。
正極集電体の厚さは、例えば10μm〜1000μmの範囲内、中でも20μm〜400μmの範囲内であることが好ましい。
正極層と正極集電体とを備える正極の製造方法は、特に限定されず、例えば、導電性材料、バインダー、及び触媒を、溶媒と混合して正極合材ペーストを調製し、該正極合材ペーストを塗布、乾燥する方法が挙げられる。正極合材ペーストを乾燥させた後、さらに必要に応じて、加圧処理や加熱処理を施してもよい。
上記正極合材ペーストを、正極集電体の表面に塗布、乾燥させることで、正極層と正極集電体とが積層した正極を作製することができる。或いは、上記正極合材ペーストを塗布、乾燥して得られた正極層を、正極集電体と重ね合わせ、適宜、加圧や加熱等を行うことで、正極層と正極集電体とが積層した正極を作製することもできる。
正極合材ペーストの溶媒としては、揮発性を有していれば特に限定されず、適宜選択することができる。具体的には、アセトン、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、及びN,N−ジメチルアセトアミド(DMA)等の有機溶媒、水等が挙げられる。正極合材ペーストの乾燥が容易になることから、沸点が200℃以下の溶媒が好ましい。
正極合材混合物を塗布する方法は特に限定されず、ドクターブレード、スプレー法等の一般的な方法を用いることができる。
(負極)
負極は、上記本発明の二次電池用負極である。本発明の二次電池用負極については、上記にて説明したため、ここでの説明は省略する。
(電解液)
電解液は、正極と負極との間、具体的には、正極層及び負極層の間に保持され、正極層及び負極層との間で金属イオンを交換する働きを有する。
電解液としては、所望の金属イオンを伝導することができれば、特に限定されず、非水系電解液、水系電解液等を用いることができる。
非水系電解液は、支持電解質塩及び非水溶媒を含有する。
支持電解質塩は、非水溶媒に対して溶解性を有し、所望のイオン伝導性を発現するものであれば特に限定されない。通常、伝導させたい金属イオンを含む金属塩を用いることができる。例えば、リチウム空気電池の場合、支持電解質塩としてリチウム塩を用いることができる。リチウム塩としては、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiOH、LiCl、LiNO、LiSO等の無機リチウム塩が挙げられる。また、CHCOLi、リチウムビスオキサレートボレート(略称 LiBOB)、LiN(CFSO(略称 LiTFSA)、LiN(CSO(略称 LiBETA)、LiN(CFSO)(CSO)等の有機リチウム塩を用いることもできる。
非水電解質において、非水溶媒に対する支持電解質塩の含有量は、特に限定されないが、例えば、非水系電解液におけるリチウム塩の濃度は、例えば0.5mol/L〜3mol/Lの範囲内である。
非水溶媒としては、例えばエチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、エチルカーボネート、ブチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、スルホラン、アセトニトリル、1,2−ジメトキシメタン、1,3−ジメトキシプロパン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン及びこれらの混合物等を挙げることができる。また、テトラエチルアンモニウム ビストリフルオロメタンスルフォニルイミド等のアンモニウム塩に代表されるような、イオン性液体等の低揮発性液体を非水溶媒として用いることもできる。溶存した酸素を効率良く反応に用いることができるという観点から、非水溶媒は、酸素溶解性が高い溶媒であることが好ましい。
非水系電解液は、ポリマーを添加してゲル化して用いることもできる。非水電解液のゲル化の方法としては、例えば、非水系電解液に、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリアクリルニトリル(PAN)またはポリメチルメタクリレート(PMMA)等のポリマーを添加する方法が挙げられる。
水系電解液は、支持電解質塩及び水を含有する。支持電解質塩は、水に対して溶解性を有し、所望のイオン伝導性を発現するものであれば特に限定されない。通常、伝導させたい金属イオンを含む金属塩を用いることができる。例えば、リチウム空気電池の場合、上記したような支持電解質塩としてリチウム塩を用いることができる。
上記水系電解液及び非水系電解液中には、さらに固体電解質を混合して用いることができる。固体電解質としては、例えば、Li−La−Ti−O系固体電解質等を用いることができる。
(セパレータ)
正極−電解液−負極の順番で配置されている積層体を、繰り返し何層も重ねる構造を取る場合には、安全性の観点から、異なる積層体に属する正極および負極の間に、セパレータを有することが好ましい。上記セパレータとしては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等の多孔膜;および樹脂不織布、ガラス繊維不織布等の不織布等を挙げることができる。
上記セパレータに使用できるこれらの材料は、上述した電解液を含浸させることにより、電解液の支持材として使用することもできる。
(電池ケース)
空気二次電池は、通常、正極、負極、電解液等を収納する電池ケースを有する。電池ケースの形状としては、具体的にはコイン型、平板型、円筒型、ラミネート型等を挙げることができる。電池ケースは、大気開放型であってもよく、密閉型であってもよい。大気開放型の電池ケースは、少なくとも正極層が十分に大気と接触可能な構造を有する。一方、密閉型の電池ケースには、気体(空気)の導入管および排気管を設けることが好ましい。この場合、電池ケースに導入する気体は、酸素濃度が高いことが好ましく、純酸素であることがより好ましい。また、放電時には酸素濃度を高くし、充電時には酸素濃度を低くすることが好ましい。
1…正極
2…負極
3…電解液
4…正極集電体
5…正極層
6…多孔質層
7…負極層
8…正極缶
9…負極缶
10…ガスケット
11…空気孔
12…導電性多孔質体
13…半導体多孔質体
13a…第1の半導体多孔質体
13b…第2の半導体多孔質体
14a…第1の半導体多孔質体
14b…第2の半導体多孔質体
14c…第3の半導体多孔質体
15…負極
16…多孔質層
17…負極層
100…空気二次電池

Claims (12)

  1. 負極、正極、及び前記負極と前記正極との間に介在する電解液を備える二次電池用の負極であって、
    該負極の前記正極側表面に、抵抗温度係数が異なる複数の部材が隣接する多孔質層を備えることを特徴とする、二次電池用負極。
  2. 前記多孔質層は、前記負極の前記正極側表面に、導電性多孔質体と負の抵抗温度係数を有する半導体多孔質体とが隣接する構造を有する、請求項1に記載の二次電池用負極。
  3. 前記多孔質層は、前記導電性多孔質体と前記半導体多孔質体とが、該負極の前記正極側表面の面方向に隣接する構造を有する、請求項2に記載の二次電池用負極。
  4. 前記多孔質層は、前記導電性多孔質体と前記半導体多孔質体とが、該負極の前記正極側表面から前記正極側に向かって順に隣接する構造を有する、請求項2に記載の二次電池用負極。
  5. 前記半導体多孔質体が、該負極の正極側表面から前記正極側に向かって順に、抵抗温度係数が高くなる抵抗温度係数分布を有する、請求項4に記載の二次電池用負極。
  6. 前記多孔質層は、前記負極の前記正極側表面に、抵抗温度係数が異なる半導体多孔質体が隣接する構造を有する、請求項1に記載の二次電池用負極。
  7. 前記多孔質層は、前記抵抗温度係数が異なる半導体多孔質体が、該負極の前記正極側表面の面方向に隣接する構造を有する、請求項6に記載の二次電池用負極。
  8. 前記多孔質層は、前記抵抗温度係数が異なる半導体多孔質体が、それぞれ負の抵抗温度係数を有し、該負極の正極側表面から前記正極側に向かって順に、抵抗温度係数が高くなるように隣接する構造を有する、請求項6に記載の二次電池用負極。
  9. 金属活物質を含む負極活物質層を備える、請求項1乃至8のいずれかに記載の二次電池用負極。
  10. 前記金属活物質が、リチウム、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、及びナトリウムから選ばれる少なくとも1種である、請求項9に記載の二次電池用負極。
  11. 前記半導体多孔質体が、ニッケル、マンガン、コバルト、及び鉄から選ばれる少なくとも1種を含む酸化物を焼結したNTCサーミスタである、請求項2乃至10のいずれかに記載の二次電池用負極。
  12. 酸素を活物質とする正極、負極、及び前記正極と前記負極との間に介在する電解液を備える空気二次電池であって、
    前記負極が、請求項1乃至11のいずれかに記載の二次電池用負極である、空気二次電池。
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