JP5589980B2 - 金属空気電池 - Google Patents

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Description

本発明は、リチウム空気電池等の金属空気電池に関する。
近年携帯用電子機器の小型化は急速に進んでおり、その電源も高エネルギー密度化が要求されている。正極活物質に空気中の酸素を用いる空気電池は、現在、広く使用されているリチウム二次電池と比較して高容量で、次世代電源として有望である。空気電池としては、例えば、リチウム空気電池、マグネシウム空気電池、亜鉛空気電池等の金属空気電池が知られている。
金属空気電池は外装体に空気孔を設ける必要がある。従来の金属空気電池は、正極層、電解質層及び負極層がこの順序で積層された電極接合体を含む単セルと、当該単セルを1つ又は複数収容し、正極層、電解質層及び負極層の積層方向に拘束する外装体とを備え、単セルの拘束された面(正極側)と対向する位置に外装体の空気孔が設けられている(例えば特許文献1参照)。すなわち、単セルの拘束された面と空気孔とがオーバーラップする。
金属空気電池は、正極と負極の距離が不均一な場合、正極と負極の距離が長い部分に比べて正極と負極の距離が短い部分は金属イオンが移動しやすいため、デンドライトが発生しやすく、電池のクーロン効率が低下する。そして、デンドライトが発生した場合には正極と負極とが短絡する恐れがある。
特開2006−286414号公報
従来の電極接合体の拘束された面と対向する位置に空気孔を設けられた外装体では、正極を拘束する際に均一な圧力を正極に加えることができないため、正極に歪みが生じてしまう。このような正極の歪みにより、充電時にデンドライトが発生しやすいという問題がある。デンドライトは特に負極の電解質側に発生しやすい。
本発明は、上記実情を鑑み成し遂げられたものであり、電池の拘束による正極歪みを低減し、充電時のデンドライト発生を抑制することができる金属空気電池を提供することを目的とする。
本発明においては、正極層、電解質層及び負極層がこの順序で積層された電極接合体を複数備えると共に複数の前記電極接合体を平面方向に配列して収容し、当該電極接合体に含まれる正負極層及び電解質層の積層方向に拘束する外装体を備えた金属空気電池であって前記外装体の壁面に空気孔が設けられており、全ての前記空気孔は、当該空気孔の開口部が完全に、前記電極接合体の前記外装体によって拘束された面と対向する位置より外側となる位置か、または、当該空気孔の開口部の一部が、前記電極接合体の前記外装体によって拘束された面と対向する位置より外側となる位置に配置されている、金属空気電池を提供する。
上記本発明の実施形態の1つとして、前記電極接合体が巻回して前記外装体に収容されている、金属空気電池が提供される。
前記負極層の活物質として、金属リチウムを用いることができる。
前記外装体として、金属層と合成樹脂層からなるラミネートフィルムを用いることができる。
本発明によれば、単セルの拘束による正極歪みを低減し、充電時のデンドライト発生を抑制することができる金属空気電池を提供することができる。
本発明の金属空気電池を説明する説明図である。 本発明の金属空気電池を説明する説明図である。 本発明の金属空気電池を説明する説明図である。 本発明の金属空気電池を説明する説明図である。
本発明は、正極層、電解質層及び負極層がこの順序で積層された電極接合体と、前記電極接合体を収容し、当該電極接合体に含まれる正負極層及び電解質層の積層方向に拘束する外装体とを備え、前記外装体の空気孔が前記電極接合体の拘束された面と対向する位置より外側の位置に設けられている、金属空気電池を提供する。
以下、本発明の構成及び実施態様について詳しく説明する。なお本発明は、図面及び実施例などにより詳しく説明されるが、本発明はこれら図面及び実施例に限定されない。
図1は、本発明の金属空気電池の一例(符号101)を示す概略図である。図1に示される金属空気電池101は、電極接合体10を含む単セルが外装体2に収容された基本構成を有する。
電極接合体10は、少なくとも正極層5を含む正極と、電解質層7と、少なくとも負極層4を含む負極が、この順序で積層された積層構造を有している。正極は通常、正極集電体6を有しており、これが正極層5に接続して正極の集電を行う。負極は通常、負極集電体3を有しており、これが負極層4に接続して負極の集電を行う。このような電極接合体10が、外装体2によって正極層5、電解質層7及び負極層4が積層された方向に加圧拘束された状態で収容されている。
正極集電体6及び負極集電体3には、それぞれ正極端子8及び負極端子9の一端が接続されており、正極端子8及び負極端子9の他端は、それぞれ外装体2外部へ延出されている。外装体2の両端は、シール部11で封止されている。
外装体2には、正極層5へ空気を供給するための空気孔1が設けられている。金属空気電池101の空気孔1は、外装体2の端部において、電極接合体10の拘束された面と対向していない位置に設けられている。
図2は、電極接合体10aを含む単セル、10bを含む単セル、10cを含む単セルの合計3つの単セルが、正極層、電解質層及び負極層が積層された方向に積層され、かつ、直列に接続された組電池形式の金属空気電池の一例(符号102)を示す概略図である。隣接する異なる単セルの間、すなわち電極接合体10aと10bの間、及び、電極接合体10bと10cの間には、絶縁体12が設置される。また、隣接する異なる電極接合体に属する正極集電体と負極集電体、すなわち電極接合体10aの負極集電体と電極接合体10bの正極集電体、及び、電極接合体10bの負極集電体と電極接合体10cの正極集電体は、配線13で繋がれている。直列接続の末端にある正極集電体と負極集電体は、それぞれ端子に接続して外装体2外部へ延出されている。外装体2の両端は、シール部11で封止されている。
金属空気電池102の空気孔1も上記図1の例と同様に、外装体2の端部において、電極接合体10の拘束された面と対向していない位置に設けられている。
図3は、電極接合体10aを含む単セル及び10bを含む単セルが平面方向に配列し、直列接続した金属空気電池の一例(符号103)を示す概略図である。隣接する異なる電極接合体に属する正極集電体と負極集電体、すなわち電極接合体10aの負極集電体と電極接合体10bの正極集電体は、配線13で繋がれている。直列接続の末端にある正極集電体と負極集電体は、それぞれ端子に接続して外装体2外部へ延出されている。外装体2の両端は、シール部11で封止されている。
金属空気電池103の空気孔1は、電極接合体10aと10bの間において、電極接合体10の拘束された面と対向していない位置に設けられている。
図4は、巻回した電極接合体10を含む単セルである巻回体14が、外装体2に収容された金属空気電池の一例(符号104)を示す概略図である。図4において、符号104aは、金属空気電池104を電極接合体10の巻回軸に対して垂直で、かつ、負極端子9を通過する切断面(A−A断面)であり、符号104bは、金属空気電池104の上面図であり、符号104cは、電極接合体10の積層方向を示すために巻回体の断面の一部を拡大した図である。巻回体14の最外周部に位置する正極集電体と負極集電体の末端は、それぞれ端子に接続して外装体2外部へ延出されている。外装体2の両端は、シール部11で封止されている。
金属空気電池104の空気孔1も上記図1の例と同様に、外装体2の端部において、巻回体の拘束された面と対向していない位置に設けられている。
以下、本発明の金属空気電池の材料について説明する。
(1)正極
正極層は少なくとも導電性材料を含んでいる。正極層では、供給された酸素(活物質)と金属イオンが反応し、金属酸化物や金属水酸化物が生成する。
前記導電性材料としては、導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば炭素材料等を挙げることができる。前記炭素材料のなかでも、1cc/g以上の高い細孔容積を有する多孔質構造を有するものであることが好ましい。比表面積で表わす場合には、10m/g以上、特に100m/g以上、さらに600m/g以上の比表面積を有することが好ましい。ここで、導電性材料の比表面積は、例えばBET法によって測定することができる。導電性材料の添加量は正極層中に10重量%〜99重量%の範囲であることが好ましい。
前記多孔質構造を有する炭素材料としては、具体的にはメソポーラスカーボン等を挙げることができる。一方、多孔質構造を有しない炭素材料としては、具体的にはグラファイト、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、カーボンナノチューブおよびカーボンファイバー等を挙げることができる。
また、前記導電性材料は、触媒を担持したものであっても良い。
前記触媒としては、例えば、コバルトフタロシアニン、マンガンフタロシアニン、ニッケルフタロシアニン、スズフタロシアニンオキサイド、チタンフタロシアニン、ジリチウムフタロシアニン等のフタロシアニン系化合物;コバルトナフトシアニン等のナフトシアニン系化合物;鉄ポルフィリン等のポリフィリン系化合物;MnO、CeO、Co、NiO、V、Fe、ZnO、CuO、LiMnO、LiMnO、LiMn、LiTi12、LiTiO、LiNi1/3Co1/3Mn1/3、LiNiO、LiVO、LiFeO、LiFeO、LiCrO、LiCoO、LiCuO、LiZnO、LiMoO、LiNbO、LiTaO、LiWO、LiZrO、NaMnO、CaMnO、CaFeO、MgTiO、KMnO等の金属酸化物;Au、Pt、Ag等の貴金属;これらの複合物等が挙げられる。正極層において、正極触媒の含有量は、例えば、1重量%〜90重量%の範囲であることが好ましい。
前記正極層は、導電性材料を固定化する結着剤を含有することが好ましい。前記結着剤としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)スチレン・ブタジエンゴム(SBR)等を挙げることができる。前記正極層に含まれる結着剤の含有量としては、特に限定されるものではないが、例えば、1〜40重量%であることが好ましく、特に10〜30重量%であることが好ましい。結着材含有量が、10重量%以上であることによって、正極層の成形が容易になる。一方、結着材含有量が、30重量%以下であることによって、正極の反応場を減少させることなく、所望の反応を効率よく進行させることができる。
正極層の調製方法はスラリー法等が挙げられる。正極層をスラリー法で調製する場合は、溶媒には沸点200℃以下の溶媒、例えば、アセトン、エタノール、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)等が挙げられる。スラリーの塗布方法は、ドクターブレード法、インクジェット法等が挙げられる。スラリーを集電体又はキャリアフィルムに塗布した後、乾燥させ、圧延、切断することで、正極層を成形することができる。集電体として、多孔性金属を用いる場合にはスラリーを塗布することによって、正極層の一部を集電体に浸透させることができる。また、スラリーを粘土状に調整した電極組成物を乾燥、圧延してフィルム状としたものを集電体に圧着する方法でもよい。正極層の厚さは、空気電池の用途等により異なるものであるが、例えば2〜500μmの範囲内、特に5〜300μmの範囲内であることが好ましい。
前記正極集電体としては、リチウム空気電池の動作範囲(2〜4.5V(vsリチウム))で安定して存在でき、所望の電子伝導性を有していれば、多孔質構造を有するものであっても、或いは緻密構造を有するものであってもよいが、空気(酸素)の拡散性の観点から、多孔質構造を有するものが好ましい。多孔質構造としては、例えば、構成繊維が規則正しく配列されたメッシュ構造、構成繊維がランダムに配列された不織布構造、独立孔や連結孔を有する三次元網目構造等が挙げられる。多孔質構造を有する集電体の気孔率は特に限定されないが、例えば、20〜99%の範囲であることが好ましい。
前記正極集電体の材料としては、例えば、ステンレス、ニッケル、アルミニウム、鉄、チタン、銅等の金属材料、カーボンファイバー、カーボンペーパー等のカーボン材料、窒化チタン等の高電子伝導性セラミックス材料等が挙げられる。カーボン材料を用いた集電体は、耐腐食性が高く、正極における放電反応により強アルカリ性の金属酸化物が生成した場合に、集電体が溶出するのを抑制し、これに起因する電池特性の低下を抑えることができるというメリットを有している。好ましい具体的な正極集電体としては、カーボンペーパー、金属メッシュが挙げられる。正極集電体の厚さは、セルの拘束時に集電体自体が湾曲しない厚みであれば特に限定されないが、例えば、10〜1000μm、特に20〜400μmであることが好ましい。また、外装体が正極集電体としての機能を兼ね備えていてもよい。
(2)負極
負極層は少なくとも負極活物質を含んでいる。負極層では、正極での反応に対応して金属イオンの吸蔵・放出が行われる。
前記負極活物質としては、金属イオンを吸蔵・放出することができるものであれば特に限定されるものではない。前記金属イオンとしては、正極と負極とを移動し、起電力を生じさせるものであれば特に限定されるものではないが、具体的にはリチウムイオン、ナトリウムイオン、アルミニウムイオン、マグネシウムイオン、セシウムイオン等を挙げることができ、中でもリチウムイオンが好ましい。
負極活物質としては、具体的には、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属;マグネシウム、カルシウム等の第2族元素;アルミニウム等の第13族元素;亜鉛、鉄等の遷移金属;銀等の貴金属;又は、これらの金属を含有する合金材料や化合物を例示することができる。
リチウム空気電池の負極活物質としては、一般的なリチウムイオン電池に用いられる負極活物質と同様のものを用いることができる。具体的には、金属リチウム、リチウム合金、金属酸化物、金属硫化物、金属窒化物、およびグラファイト等の炭素材料等を挙げることができ、中でも高容量化の観点から金属リチウムがより好ましい。
本発明において、前記負極層は、少なくとも負極活物質を含有してれば良いが、必要に応じて、負極活物質を固定化する結着剤を含有していても良い。結着剤の種類、使用量等については、上述した正極に記載した内容と同様であるので、ここでの説明は省略する。
前記負極集電体の材料としては、リチウム空気電池の動作範囲(2〜4.5V(vsリチウム))で安定して存在でき、導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば、銅、ステンレス、ニッケル等を挙げることができる。前記負極集電体の形状としては、例えば箔状、板状およびメッシュ状等を挙げることができる。負極集電体の厚さは、セルの拘束時に集電体自体が湾曲しない厚みであれば特に限定されないが、例えば、10〜1000μm、特に20〜400μmであることが好ましい。また、外装体が負極集電体としての機能を有していてもよい。
(3)電解質
電解質は、正極と負極との間で伝導イオンを伝導できれば、特に限定されず、電解液でもよいし、固体電解質でもよい。
電解液としては、非水系電解液、水系電解液等を用いることができる。また、電解質として電解液を用いる場合、電解液を含浸させる支持材としてセパレータを使用することもできる。
非水系電解液は、支持電解質塩及び非水溶媒を含有する。
非水溶媒としては、特に限定されず、例えば、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ビニレンカーボネート、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルプロピルカーボネート、イソプロピオメチルカーボネート、プロピオン酸エチル、プロピオン酸メチル、γ−ブチロラクトン、酢酸エチル、酢酸メチル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、アセトニトリル(AcN)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジエトキシエタン、ジメトキシエタン(DME)、テトラエチレングリコールジメチルエーテル(TEGDME)等が挙げられる。
また、イオン性液体を非水溶媒として用いることもできる。イオン性液体としては、例えば、1−メチル−3−エチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート(略称 EMIBF)、1−メチル−3−エチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド(略称 EMITFSA)、1−アリル−3−エチルイミダゾリウムブロマイド(略称 AEImBr)等のアルキルイミダゾリウム4級塩等が挙げられる。
酸素ラジカルに対する電気化学安定性という観点からは、非水溶媒として、AcN、DMSO、DME、N−メチル−N−プロピルピペリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド(PP13−TFSA)、N−メチル−N−プロピルピロリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド(P13−TFSA)等が好ましい。
支持電解質塩は、非水溶媒に対して溶解性を有し、所望の金属イオン伝導性を発現するものであればよい。通常、伝導させたい金属イオンを含む金属塩を用いることができる。例えば、リチウム空気電池の場合、支持電解質塩としてリチウム塩を用いることができる。リチウム塩としては、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiOH、LiCl、LiNO、LiSO等の無機リチウム塩が挙げられる。また、CHCOLi、リチウムビスオキサレートボレート(略称 LiBOB)、LiN(CFSO(略称 LiTFSA)、LiN(CSO(略称 LiBETA)等の有機リチウム塩を用いることもできる。
非水電解質において、非水溶媒に対する支持電解質塩の含有量は、特に限定されないが、例えば、非水系電解液におけるリチウム塩の濃度は、例えば0.5〜3mol/Lの範囲内である。
非水系電解液は、ポリマーを添加してゲル化して用いることもできる。非水系電解液のゲル化の方法としては、例えば、非水系電解液に、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリアクリルニトリル(PAN)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)またはポリメチルメタクリレート(PMMA)等のポリマーを添加する方法が挙げられる。
水系電解液は、支持電解質塩及び水を含有する。支持電解質塩は、水に対して溶解性を有し、所望のイオン伝導性を発現するものであれば特に限定されない。通常、伝導させたい金属イオンを含む金属塩を用いることができる。例えば、リチウム空気電池の場合、例えば、LiOH、LiCl、LiNO、LiSO、CHCOOLi等のリチウム塩を用いることができる。
固体電解質としては、例えば、無機固体電解質、ポリマー電解質、ゲル状電解質等が挙げられる。尚、無機固体電解質としては、ガラス、結晶、ガラスセラミックスのいずれでもよい。
具体的な無機固体電解質は、伝導金属イオンに応じて適宜選択すればよい。例えば、リチウム空気電池の場合、NASICON型酸化物、ペロブスカイト型酸化物、LISICON型酸化物、ガーネット型酸化物等を挙げることができる。
電解質層の支持体として用いられるセパレータとしては、正極層と負極層とを分離し、電解液を保持する機能を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等の多孔膜;樹脂不織布、ガラス繊維不織布等の不織布;およびリチウムポリマー電池に使用されているポリマー材料等を挙げることができる。
(4)絶縁体
絶縁体は、金属空気電池が、負極層、電解質層、正極層の順番で積層されている電極接合体を含む単セルを繰り返し何層も重ねる構造を取る場合に、安全性の観点から、異なる電極接合体に属する正極層及び負極層の間に設置されることが好ましく、前記セパレータと同様の材料を使用することができる。
(5)外装体
本発明に用いられる外装体の形状としては、単セルを収容することができれば特に限定されるものではないが、具体的にはコイン型、平板型、円筒型、ラミネート型等を挙げることができる。
空気電池の単セルを収容するための外装体としては、(a)気密性を有するものであって、(b)電解液を透過させないで電気絶縁性を示し、電解液と反応しない化学抵抗性のあるものであって、(c)封止後に単セルに対して拘束力を有するもの、であれば特に限定されない。本発明においては、金属層を合成樹脂層でコートした(a)〜(c)の性質を有するラミネートフィルムが張力によって充分な拘束力を発揮できるので好ましい。
本発明のラミネートフィルムは少なくとも最上層、中間層、最下層の3層から構成されることが好ましい。最上層と最下層は少なくとも(b)の性質を有し、好ましくは(a)〜(c)の性質を有する合成樹脂層からなる。中間層は(a)及び(c)の性質を有する金属層からなる。前記合成樹脂層は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステルなどの熱可塑性樹脂から形成することができる。合成樹脂層の厚みは、25〜400μmの間が好ましく、50〜200μmの間がより好ましい。
前記中間層に使用される金属層としては、例えば、鉄、ステンレス、アルミニウム等から形成することができる。前記金属層は、重量、柔軟性等の観点から、アルミニウムがより好ましい。金属層の厚みは、10〜150μmの間が好ましく、25〜75μmの間がより好ましい。
中間層は、(a)〜(c)の性質のバランスを考慮して金属層を含む多層構造にすることができる。例えば、ガラス、合成樹脂、セラミックス、金属等を組み合わせて使用し、(a)〜(c)の性質のバランスを最適化してもよい。
(6)空気孔
空気電池は正極層へ空気を供給する必要がある。そのため外装体には、正極層へ空気を供給するための空気孔が設けられている。本発明は、外装体の空気孔を設ける位置に大きな特徴がある。すなわち空気孔は、外装体の壁面のなかで電極接合体を含む単セルの拘束された面と対向する位置より外側の位置に設けられている。すなわち空気孔は、単セルの拘束された面とオーバーラップしない位置に設けられる。
具体的には、図1、図2のように外装体の端部において、電極接合体の拘束された面と対向していない位置に設けられている場合、図3のように平面方向に並べた電極接合体と電極接合体の間において、電極接合体の拘束された面と対向していない位置に設けられている場合等が挙げられる。
上記のような位置に空気孔を設けることで正極層にかかる面圧を全位置において均一化すると電池の拘束による正極歪みが低減し、充電時のデンドライト発生を抑制することができる。なお、デンドライトの発生が抑制できれば、空気孔の一部が、単セルの拘束された面と対向する位置より外側の位置から単セルの拘束された面と対向する位置に多少オーバーラップして設けられていてもよい。すなわち、空気孔の開口部の一部が単セルの拘束された面と対向する位置より外側に位置し、残りの一部が単セルの拘束された面と対向する位置とオーバーラップしていてもよい。
空気孔は、金属空気電池が酸素を使い切る場合には空気を取り入れることのみに用いられるが、酸素を循環させる場合には、空気の排出にも用いられる。空気を取り入れる供給孔と空気を排出する排出孔を設けてもよい。また、空気孔は複数設けてもよく、空気孔面積/(外装体面積+空気孔面積)の面積比率が1〜98%になるように設けていればよい。さらに、空気孔は酸素透過膜を備えていてもよい。
空気孔の形状は、特に限定されず、例えば、円形状、四角形状等が挙げられる。空気孔の孔径は、1μm〜10cm程度であることが好ましい。
以下に、実施例及び比較例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
正極層の材料として、ケッチェンブラック(比表面積1200m/g)25重量%、MnO42重量%、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)33重量%をエタノール溶媒で混合してスラリーを調製した。
次に、スラリーを混練して粘度状にし、その後に乾燥、圧延、切断し、シート状正極層を得た。正極層の厚さは150μmであった。得られたシート状正極層に、正極集電体である厚み1mmのSUS304箔を圧着し、正極を作製した。さらに得られた正極の正極集電体が露出した部分に正極端子の一端を接続した。
負極層の材料として、金属リチウム箔を使用した。負極層に、負極集電体である厚み1mmのSUS304箔を圧着し、負極を作製した。さらに得られた負極の負極集電体が露出した部分に負極端子の一端を接続した。
セパレータの材料として、ポリプロピレン製不織布を使用した。
電解液には、N−メチル−N−プロピルピペリジニウム ビストリフルオロメタンスルフォニルアミド(PP13TFSA)にリチウム ビストリフルオロメタンスルフォニルアミド(LiTFSA)を0.32mol/kgの濃度となるようにアルゴン雰囲気下で一晩攪拌混合したものを用意した。
前記電解液を前記セパレータに含浸させ、電解質層を作製した。
その後、負極、電解質層および正極を順次積層した。この積層体を外装体用の気密性ラミネートフィルム内に収容した。ラミネートフィルムの材質はポリプロピレン/ポリエチレン/ポリプロピレンであり、厚みは100μmであった。このラミネートフィルムには空気孔を空気孔面積/(外装体面積+空気孔面積)の面積比率が20%になるように設けられており、形状は円形状であり、孔径は直径2mmであった。この空気孔が電極接合体の拘束された面と対向する位置においてオーバーラップしない、完全に外側の位置に配置されるようにした。また、正極端子及び負極端子の他端はラミネートフィルムの開口部から延出させた。
(比較例1)
実施例1と同様の方法で負極、電解質層、正極を作製し、順次積層した。この積層体を外装体用のラミネートフィルム内に収容する際、外装体の空気孔が電極接合体の拘束された面と対向する位置に配置されるようにした。
(正極歪みの測定)
正極歪みは、マイクロメーターを用いて測定した。正極歪みは、放電後の正極の厚みから放電前の正極の厚みを引いて、発生を確認した。
実施例1においては、正極に歪みが生じず、Liデンドライトは発生しなかった。
比較例1においては、正極全体に波打つような歪みが発生し、マイクロメーターで測定した上記定義による歪み値が1mmであり、Liデンドライトが発生した。
上記の結果から、比較例1と比較して実施例1はデンドライトの発生を抑制していることがわかる。
1 空気孔
2 外装体
3 負極集電体
4 負極層
5 正極層
6 正極集電体
7 電解質層
8 正極端子
9 負極端子
10 電極接合体
10a 電極接合体
10b 電極接合体
10c 電極接合体
11 シール部
12 絶縁体
13 配線
14 巻回体
101 金属空気電池
102 金属空気電池
103 金属空気電池
104 金属空気電池
104a 金属空気電池104の電極接合体の巻回軸に対して垂直で、かつ、負極端子を通過する切断面図(A−A断面)
104b 金属空気電池104の積層方向の上面図
104c 金属空気電池104の電極接合体の積層方向を示すために、巻回体の断面の一部を拡大した図

Claims (4)

  1. 正極層、電解質層及び負極層がこの順序で積層された電極接合体を複数備えると共に複数の前記電極接合体を平面方向に配列して収容し、当該電極接合体に含まれる正負極層及び電解質層の積層方向に拘束する外装体を備えた金属空気電池であって前記外装体の壁面に空気孔が設けられており、全ての前記空気孔は、当該空気孔の開口部が完全に、前記電極接合体の前記外装体によって拘束された面と対向する位置より外側となる位置か、または、当該空気孔の開口部の一部が、前記電極接合体の前記外装体によって拘束された面と対向する位置より外側となる位置に配置されている、金属空気電池。
  2. 前記電極接合体が巻回して前記外装体に収容されている、請求項に記載の金属空気電池。
  3. 前記負極層が負極活物質として金属リチウムを含む請求項1または2に記載の金属空気電池。
  4. 前記外装体が金属層と合成樹脂層を含むラミネートフィルムである請求項1乃至3のいずれか一項に記載の金属空気電池。
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