JP2012105925A - 球払出装置及び遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】球の払い出しが実行される稼動時では球払出通路のみで対処し、球抜きが必要となった時点で、それまで未形成となっていた球抜き通路を出現させて球抜きする球払出装置及び遊技機を提供する。
【解決手段】上流側で球を待機させる球待機通路16から下流側の球払出通路17へと通じる球払出導入通路42の壁面外側に、前記球待機通路16から球抜き通路18へと通じる球抜き導入通路形成位置59に変位する可変通路壁28を備え、前記可変通路壁28を前記球払出導入通路42の壁面外側に位置する球抜き導入通路未形成位置58から前記球抜き導入通路形成位置59に変位させることに基づいて、前記球払出導入通路42の外壁面(基準面)54との間で球抜き導入通路53を形成する。
【選択図】図6

Description

この発明は、例えばパチンコ遊技機の入賞球もしくは貸球の払い出しに用いられるような球払出装置に関し、さらに詳しくは球抜き通路を効率よく構成する球払出装置及び遊技機に関する。
一般に、パチンコ遊技機はパチンコ球(以下、球と称す)を遊技媒体として、遊技台の背面側から遊技台の前面側に球を供給している。この球の供給に際しては、遊技台の背面上部に設置された貯留タンク(景品球タンク)に上方の補給機構から球を補給させて貯留し、貯留した球を遊技機の払出指令に応じて下方に払い出している。
貯留タンクからは球整列通路を介して整列した球をその下流側の球払出装置(入賞球処理装置)に導き、ここで払出指令された球数を払い出し、遊技台の前面下部に位置する上皿または下皿に払い出している。
また、パチンコ遊技機は出荷検査時、遊技ホール内でのパチンコ遊技機の移動、もしくは廃棄などのために、貯留タンクに貯留されている球をパチンコ遊技機の外部に排出(回収)する球抜き手段を備えている。例えば、球抜き通路を球払出装置やその上流の球整列装置等に接続して貯留タンクを空にするという球抜き機構が提供されている(例えば特許文献1及び特許文献2参照)。
前記引用文献1と引用文献2では、球払出装置へと流下してきた球を球払出通路に導くか球抜き通路に導くかを選択して分岐させる分岐手段を備えている。この分岐手段により、球を球抜き通路に導くことにより球抜きするという球抜き機構の一例を示している。
この種の球抜き機構は、球払出通路と球抜き通路とを併設して配設スペースの縮小化を図っているが、併設通路の配設スペースを要して通路の削減には限界が生じていた。
具体的には、パチンコ遊技機の前面に、液晶表示装置などの表示装置と、これらの表示装置を制御する制御基板を含む図柄表示ユニットが配置され、その周囲前面には大小の各入賞口、スタートチャッカ、ギミック等の可動役物、LEDやランプ類等の発光表示装置が配置されている。一方、パチンコ遊技機の背面には、アウト球を誘導するアウト球誘導路や各制御基板が配置されている。
このようなパチンコ遊技機の前面や背面における配置構成において、近年、遊技の趣向を高めたいとの理由から遊技領域は拡大傾向にあり、遊技領域拡大に伴い図柄表示ユニット、可動役物、各制御基板もまた大型化傾向にある。そのため、遊技台の背面に配設される球払出装置についても縮小化することが望まれている。
球払出装置を縮小化する際の1つの解決策として、球抜き通路と供給通路及び球払出装置を前後方向に重ねて配置する遊技機が開示されている(例えば特許文献3参照)。
しかしながら、この場合も前記引用文献1、2と同様に球抜き通路を分岐して接続している。このため、球払出装置の位置で球払出通路と球抜き通路が併設されるため通路の削減が困難であった。つまり、引用文献3の遊技機では稼動状況に関わらず常に球抜き通路を要し、その際に球抜き通路が占有する体積は変わらないため、遊技領域を拡大するためには球抜き通路を遊技機の後方に突出させてしまうことになる。
この場合、遊技ホールでは遊技機設置島の両面に遊技機が設置されるとともに、各遊技機の背面側では対向する他の遊技機が近接して設置されている。そのため、球抜き通路を遊技機の後方に突出させると、他の遊技機との干渉が懸念される。また、他の遊技機との対向隙間が縮小して遊技機の放熱効率が低下する。
このほか、遊技機設置島が片島の場合も、遊技機の背面側の空きスペースは少なく、他の遊技機との干渉や放熱効率が低下するという前記と同様な不具合な問題が生じていた。
特許4461448号 特開2003−164631号 特開2007−7096号
そこでこの発明は、球の払い出しを要する球払出時では球払出通路のみで対処し、球抜きが必要となった時点で、それまで未形成となっていた球抜き通路を出現させて球抜きする球払出装置及び遊技機を提供することを目的とする。
この発明は、上流側で球を待機させる球待機通路と、前記球待機通路から流下してきた球を外周面の爪により受け止めるとともに、モータの駆動に基づいて回転し、前記爪により球を1個ずつ回転送りする回転体と、前記回転体により回転送りされた球を球払出通路へと導く球払出装置であって、前記球待機通路から前記球払出通路へと通じる球払出導入通路の壁面外側に、前記球待機通路から球抜き通路へと通じる球抜き導入通路形成位置に変位する可変通路壁を備え、前記可変通路壁を前記球払出導入通路の壁面外側に位置する球抜き導入通路未形成位置から前記球抜き導入通路形成位置に変位させることに基づいて、前記球払出導入通路の外壁面との間で球抜き導入通路を形成することを特徴とする。
前記可変通路壁は、球抜き導入通路形成位置と球抜き導入通路未形成位置との間を変位する壁部材であり、球抜き導入通路形成位置に変位した該可変通路壁と球払出導入通路の外壁面との間で球を通過させる通路空間を形成して球抜き導入通路を形成する。
例えば、断面四角形状の球抜き導入通路を形成する場合、球払出導入通路の外壁面を通路の一壁面とし、残りの3壁面をコ形状に囲うコ形壁面で構成することができる。このほか、コ形壁面に代えて球払出導入通路の外壁面と平面対向する平板を有し、その平板の両側面に部分的に補助通路壁を形成して四角形状に囲った通路空間を構成してもよい。
この発明によると、球払出導入通路と球抜き導入通路との通路の切り替えを可変通路壁の動きによって切り替えられるようにし、可変通路壁を一方(球抜き導入通路未形成位置)に変位させている状態では球抜き導入通路の通路空間を形成しないため、球抜き導入通路の配設スペースを省略できる。したがって、球抜き導入通路が不要な稼動時では球抜き導入通路を省略して、無駄な通路のない構成となり、球抜き導入通路の配設スペース分を省略した構成が可能となる。
これに対し、可変通路壁を他方(球抜き導入通路形成位置)に変位させた状態では、該可変通路壁と球払出導入通路の外壁面との間で球抜き導入通路を形成することができる。したがって、球抜き導入通路が必要になった時にのみ可変通路壁を変位させて球抜き導入通路を出現させるとよい。また、可変通路壁を元の退避位置に戻せば球抜き導入通路を再び未形成にすることができる。このように、可変通路壁を球抜き導入通路の形成位置と未形成位置とに変位させるだけで球抜き導入通路を容易に出現、退避させることができる。
この発明の別の構成では、前記可変通路壁を前記球抜き導入通路未形成位置から前記球抜き導入通路形成位置まで変位させる動きに連動して前記球待機通路からの球の流下方向を、前記球払出導入通路から該球抜き導入通路へと切り替える通路切替手段を備えて構成することができる。
この発明によると、可変通路壁を球抜き導入通路形成位置に変位させて球抜き導入通路を形成したとき、該可変通路壁の変位に連動して通路切替手段が球の流下方向を球払出導入通路側から球抜き導入通路側へと切り替える構成を有している。したがって、球抜き導入通路を形成すると同時に球抜きを開始することができる。また、可変通路壁を元の退避位置に戻せば、可変通路壁の動きに通路切替手段が追従するように戻り、球抜き導入通路を再び未形成にすると同時に球払出導入通路への流下方向に切り替える。このように、可変通路壁を変位させるだけで球が流下する方向を切り替えることができる。
この発明の別の構成では、前記可変通路壁を、前記球抜き導入通路未形成位置から前記球抜き導入通路形成位置まで進退自由にスライドさせるスライド支持手段を備えて構成することができる。
この発明によると、スライド支持手段によってスライドされる可変通路壁のスライド量は、球抜き導入通路未形成位置から球抜き導入通路形成位置へと必要最小限の直線的な動きで球抜き導入通路の通路空間を構成することができる。
例えば、球払出導入通路の外壁を基準面として可変通路壁が平面対向するように対設させた場合、この可変通路壁が球抜き導入通路未形成位置で基準面と重なり、平面対接状態で退避する。このため、可変通路壁が退避した位置では壁厚さ以上の余分なスペースをとらない退避構造となる。また、この退避状態から1通路分スライドさせることにより、2枚の平行する対向面間が一定間隔を保った状態で球抜き導入通路形成位置へと直線的に引き出される。このように、可変通路壁を球払出導入通路の外壁に遠近対応するように直線的にスライドさせるだけで、球抜き導入通路の有無を切り替えることができる。また、平面対接する両壁の間隔を均一に保つようにスライドさせることにより、精度の良い通路空間を確保した球抜き導入通路を形成することができる。
この発明の別の構成では、前記可変通路壁を、前記球抜き導入通路形成位置または球抜き導入通路未形成位置に向けて付勢する弾性支持手段を備えて構成することができる。
前記弾性支持手段は、例えば伸縮して付勢力を与えるコイルバネのような弾性体で構成することができる。
この発明によると、弾性支持手段により可変通路壁を球抜き導入通路形成位置に向けて付勢した際は、可変通路壁が付勢力を受けて球払出導入通路の外壁から1通路分離れた位置に安定して変位し、球抜き導入通路を確実に構成する。
一方、弾性支持手段により可変通路壁を球抜き導入通路未形成位置に向けて付勢した際は、可変通路壁が付勢力を受けて球払出導入通路の外壁に平面的に付勢対接し、球抜き導入通路を直ちに閉じる。
また、可変通路壁を球抜き導入通路形成位置または球抜き導入通路未形成位置に変位させるとき、弾性支持手段の付勢力に抗して係員が手動で変位させてもよく、変位位置で可変通路壁をロックしておいて変位規制し、ロック解除時に弾性支持手段の付勢力により可変通路壁が自動的に変位するように構成してもよい。
この発明の別の構成では、前記可変通路壁を、前記球抜き導入通路未形成位置では当該球払出装置を備えて構成される遊技機の背面壁と面一もしくは背面壁より内方に納まるように当該球払出装置に配設して構成することができる。
この発明によると、球払出装置に配設された可変通路壁が球抜き導入通路未形成位置にあるときは、該可変通路壁が遊技機の背面壁と面一もしくは背面壁より内方に納まるため、球払出装置を遊技機に設置した場合は、該可変通路壁は遊技機の背面側と干渉しない退避状態となる。このため、可変通路壁は遊技機の背面側で突出しない効率の良い配置が可能になる。
さらに、球抜き導入通路を形成する際は、球払出装置が遊技機の背面壁を開くことにより手前に十分な通路形成空間を確保した状態で使用される。このため、可変通路壁が球払出装置の外方に突出するように変位しても支障はない。また、遊技時の球払出装置は球払出導入通路のみを形成しており、球抜き導入通路は未形成であるため、球抜き導入通路を不正に悪用しようとするような不正行為も防止できる。
この発明の別の構成では、前記通路切替手段を、前記球払出導入通路の入口に対向して配設され、前記可変通路壁を前記球抜き導入通路未形成位置から前記球抜き導入通路形成位置へと変位させることに連動して回動し、該回動する通路の一壁部が前記球払出導入通路を閉鎖するとともに、該回動する通路の上端開口部が前記球待機通路と連通し、下端開口部が前記球抜き導入通路と連通する通路切替部材で構成することができる。
この発明によると、可変通路壁の変位に連動して通路切替部材を球抜き導入通路形成位置に回動させたとき、この通路切替部材の一壁部が球払出導入通路を閉鎖する。これにより、球待機通路から流下してきた球を流下規制する。そして、球待機通路から流下してきた球を新たに回動して連通した球抜き導入通路へと流下させる。一方、可変通路壁の変位に連動して通路切替部材を球抜き導入通路未形成位置に回動させたとき、この通路切替部材が元の位置に戻って球抜き導入通路を閉じ、球払出導入通路と再び連通して球を球払出導入通路へと流下させることができる。
この発明の別の構成では、前記通路切替部材を、前記球払出導入通路側で回動自由に軸支される軸支部と、前記軸支部を回動支点とする回動軌跡上で前記可変通路壁に係合支持される係合支持部とを備え、前記可変通路壁が変位することに連動して回動する構成とすることができる。
この発明によると、可変通路壁が変位する動きに通路切替部材が追従して動くように連動させた構成である。そして、この連動構成を実現するために、通路切替部材の回動軌跡上で可変通路壁を係合させることにより、可変通路壁の変位量に応じた通路切替部材の回動量が得られる。
これにより、可変通路壁を球抜き導入通路形成位置に変位させると、その時点で通路切替部材は球抜き導入通路形成位置に回動し、上方の球待機通路と下方の球抜き導入通路が対応して球抜きが開始される。
一方、可変通路壁を球抜き導入通路未形成位置に変位させると、その時点で通路切替部材は球抜き導入通路未形成位置に回動し、上方の球待機通路と下方の球払出導入通路が対応して球の払い出しが可能な状態となる。
このように構成された球払出装置を遊技機に組込めば、遊技利用を継続している遊技機の運用中は球抜き導入通路が不要なため球抜き導入通路を閉鎖した状態で運用する。そして、遊技機の出荷検査時、遊技ホール内での遊技機の移動、もしくは廃棄などのために球抜きする場合は、球抜き導入通路を形成して球抜きを実行させる。したがって、遊技機の運用に基づいて球抜きの要、不要が決定されるため、これらに応じて球抜き導入通路を出現、退避させることができる。この結果、球抜き導入通路の無駄なスペースを排除したコンパクトな球払出装置を構築できる。
この発明によれば、球抜きを要しないときは球抜き導入通路を未形成にして無駄な通路スペースを削減し、球抜きを必要とするときのみ球抜き導入通路を出現させるという通路スペースの有効利用を図った球払出装置を構築することができる。
(A)は球払出装置を備えたパチンコ機の盤面裏側の球払出状態を示し、(B)は球払出装置を備えたパチンコ機の盤面裏側の球抜き状態を示す背面図。 球払出装置を示す外観斜視図。 球払出装置を左側から見た分解斜視図。 球払出装置を右側から見た分解斜視図。 球払出装置の球払出状態を示す縦断正面図。 球払出装置の球払出導入通路と球抜き導入通路の形成状態を示す説明図。 (A)は図8(C)のa−a線矢視断面図、(B)は図8(F)のc−c線矢視断面図。 可変通路壁の可変状態と通路切替シュートの回動状態とを示す説明図。 球払出装置の主要部品を展開して示す分解斜視図。 遊技台とその背面側との関係を示す説明図。 遊技台を係員が操作して球抜きする場合の説明図。 可変通路壁の上部付勢スライド支持部を示す斜視図。 可変通路壁の下部付勢スライド支持部を示す斜視図。
この発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
図1はパチンコ遊技機(以下パチンコ機と称す)の遊技台11の盤面裏側を示す。この遊技台11の盤面裏側には上部から側部にかけて貯留タンク12、整列通路13及び球払出装置14を逆L形状に配設し、盤面裏側の中央部には大型の表示装置や制御部等を備えた基板部15を配設している。さらに、貯留タンク12の上方には図示しない補給シュートが配設され、この補給シュートを介して貯留タンク12に球が補給される。
また、球払出装置14の上方には球供給用の通路として球待機通路16が接続されている。さらに、球払出装置14の下方には下流通路として球払出通路17と球抜き通路18とが接続されている。このうち、球払出通路17へと払い出された球は、図1(A)に示すように球払出通路17を通って遊技台11の前面下部に位置する上皿19または下皿20へと払い出される。
一方、球抜き通路18へと導かれた球は、図1(B)に示すように、球抜き通路18を通ってパチンコ機外へと排出される。前記球の払出制御は制御部(図示せず)の制御信号によって所定個数の球が払い出される。
ここで、球払出装置14は、図2の拡大斜視図にも示すように該球払出装置14へと球を供給する通路を球待機通路16のみで接続している。したがって、球払出装置14の上流側では球抜き通路が併設されないシンプルな通路構造を有している。このため、遊技台1の背面側では、球払出装置14の上流側は球抜き通路を省略した分だけ配置スペースがとれる。したがって、その部分に基板部15の一部15aや他の部材の配置が可能になる。
一方、球払出装置14の下流側は球払出通路17と球抜き通路18を併設して接続している。そして、球払出装置14で払い出した球を、球払出通路17を通して流下させている。また、球払出装置14の部分で球抜きした球を、球抜き通路18を通して流下させる構成を有している。
次に、球払出装置14について具体的に説明する。
図3及び図4は球払出装置14を左側と右側から見た分解斜視図を示している。この球払出装置14は駆動モータMと、ギヤ付きスプロケット(以下スプロケットと称す)21と、支持軸22と、仕切板23と、通路切替シュート24と、これらを左右より覆うベース25とカバー26とで構成するとともに、ベース25の壁面外側に球計数センサSと、センサカバー27と、可変通路壁28とを備えて構成される。
駆動モータMは、スプロケット21を回転させるための駆動源として備えられる。この駆動モータMは、主軸に小径の駆動ギヤG1を連結した状態で、該駆動モータMの両側に突出する取付片29をピン30やビス31でベース25の内壁面に固定している。
スプロケット21は樹脂材により形成された大径の従動ギヤG2と、外周面に送り爪32を有するS字状の小径回転体33とを軸方向に一体化して構成している。従動ギヤG2は上述の駆動ギヤG1と噛合した状態で回転自由に支持軸22に軸支されている。
小径回転体33は、S字状の外周面に球を1個ずつ区切って回転送りするための送り爪32を有しており、球の払い出し状態を示す図5では該送り爪32を周方向に2等分して配設したものを示している。また、S字状により球送りに適した滑らかな凹面が形成されている。これらの送り爪32は先端部分が、上方から下方へと傾斜する通路空間の側方より臨ませて配置し、上方から供給されてきた球Pを該スプロケット21の回転により1個ずつ払い出し動作する。
このようなスプロケット21は、軸心部に貫通して開口している軸支孔34に支持軸22を挿通させた支持状態で、該支持軸22の一端をカバー26の軸支孔35に圧入して固定し、他端をベース25の軸支孔36に圧入してカバー26とベース25との間に支持軸22を架設した状態に固定している。これにより、スプロケット21は支持軸22に回転自由に軸支されている。
そして、駆動モータMのON/OFFに基づいて駆動ギヤG1が回転/停止し、この駆動ギヤG1に噛合する従動ギヤG2の回転によりスプロケット21に、払い出しに適した回転速度の回転力が伝達される。
仕切板23は、樹脂材にて中空の円板状に一体成形され、その円板状の中心を基準とする180度異なる位置に係合突起37と係合孔38をそれぞれ有している。このうち、係合突起37を後述するカバー26の係合凹部39に係合させて仕切板23をカバー26に支持させる。また、係合孔38を後述するベース25の係合ピン40に係合させて支持させる。これにより、仕切板23はカバー26とベース25との対向面間で挟持された状態に取り付けられる。
また、仕切板23の中央部には送り爪32の回転領域を避けて開口した中空部41を有しており、仕切板23が取り付けられた際に、中空部41に送り爪32が挿通して通路側に臨まれる。これにより、仕切板23は球待機通路16から球払出通路17に通じる球払出装置14での球払出導入通路42と、従動ギヤG2との間を仕切るように介在して配置される。
通路切替シュート24は、箱形状の上下方向を貫通した断面四角形状に樹脂材にて構成している。さらに、球1個分を通過させる四角形状の内部空間を球切替孔24aとして設けている。また、通路切替シュート24の両側面上部に回動支点ピン43を突設し、該回動支点ピン43がベース25の上部に形成された軸支溝44に回動自由に軸支させている。
さらに、通路切替シュート24の背面側壁面(図3では左側)の中間高さ位置には回動ガイド軸45を有しており、この回動ガイド軸45は該通路切替シュート24の回動軌跡上で後述する可変通路壁28の上部に形成されている縦ガイド溝46に係合支持される。
また、通路切替シュート24の前後方向に対向する正面側壁面(図3では右側)の下部には正面側通路ガイド片47を下向きに延設し、背面側壁面の下部には背面側通路ガイド片48を下向きに延設している。
そして、この通路切替シュート24がベース25の上部に軸支された状態では、球切替孔24aの上端開口部が球待機通路16の下端と連通し、下端開口部が球払出導入通路42の上端と連通した状態で介在されている。したがって、通路切替シュート24は通常、球払出導入通路42の開口内面に略面一に沿った垂直状態にあって、球待機通路16から流下してきた球を球払出導入通路42に導入させ、下方の球払出通路17へと球を払い出させるのに支障なく配置されている。
また、通路切替シュート24は後述する可変通路壁28の可変操作に連動して回動される。そして、通路切替シュート24が垂直位置と、これより回動した傾斜位置とで球待機通路16から流下してきた球を球払出導入通路42側と後述する球抜き導入通路53側とのいずれかに通路を切り替える役目を有している。
球計数センサSは平板状の近接センサで構成され、前記球払出導入通路42を形成している壁面の背面側に近接して配設される。すなわち、ベース25の垂直な背面側外壁には、その一側(図3では左側)に縦長のセンサ取付凹部49を形成しており、ここに球計数センサSを収納させた状態でその外面側をセンサカバー27で覆って取り付けている。
このセンサカバー27の取り付けに際しては、センサカバー27の上部に開口している係合開口部50をセンサ取付凹部49の上部に形成されている上部突起51に係合させた状態で該センサカバー27の下部を、ビス31を通してベース25のビス取付孔52に螺着することで取り付けている。
そして、球待機通路16から流下してきた球Pを送り爪32により球払出導入通路42へと払い出したとき、この球計数センサSが払い出した球Pを検知して計数する。
次に、可変通路壁28について上述の通路切替シュート24と関連付けて説明する。
図6(A)は球払出装置の球払出導入通路を形成している外観斜視図、(B)は球払出装置の球抜き導入通路を形成している外観斜視図、(C)は球払出装置の球払出導入通路の流れを矢印にて示す説明図、(D)は球払出装置の球抜き導入通路の流れを矢印にて示す説明図である。図7(A)は球抜き導入通路未形成位置58を形成している球払出装置14の縦断面図、(B)は球抜き導入通路形成位置59を形成している球払出装置14の縦断面図である。図8(A)は図8(C)のb−b線矢視断面図、(B)は球払出導入通路が開口されている状態を示す球払出装置の要部縦断面図、(C)は球払出導入通路が開口されているときの球払出装置の背面図、(D)は図8(F)のd−d線矢視断面図、(E)は球払出導入通路が閉鎖されている状態を示す球払出装置の要部縦断面図、(F)は通路切替部材及び可変通路壁が球抜き導入通路を形成する位置に変位されている状態を示す球払出装置の背面図である。図9は通路切替シュート24と可変通路壁28との連携構造を分解して示す斜視図である。
上述の可変通路壁28は縦長の平板状を有し、ベース25の垂直な背面側外壁の他側(図3では右側)に平面対向させて対設されている。この可変通路壁28は図6(B)及び(D)に示すように該可変通路壁28と対向する上述のベース25の垂直な背面側外壁の他側(図3では右側)の壁面を四角形状の球抜き導入通路53(図6(D)参照)を構成する際の基準面54としている。そして、四角形状の球抜き導入通路53を形成するために、基準面54に平面対向する平板部55と、その両側より部分的に水平に突出する複数のスライドガイド片56を突出形成して平面視コ形状に設けている。また、一部のスライドガイド片56の先端部には可変通路壁28がスライドして変位したときの最大可変位置でスライド規制するスライド係止爪57を形成している。
この可変通路壁28は、通常、図7(A)に示すように基準面54に平面対接させて該可変通路壁28を球抜き導入通路未形成位置58に設定して球払出装置14の背面側より突出しない構成としている。
また、上述の可変通路壁28を球抜き導入通路未形成位置58から図7(B)に示すように、1通路分変位させた球抜き導入通路形成位置59にスライドさせて変位させる構成としている。これにより、基準面54とコ形状の可変通路壁28とで囲まれる球抜き導入通路53を形成することができる。
球払出導入通路42は、図5、図6(A)、(C)、図8(A)、(B)、(C)にも示すように、ベース25とカバー26との間に形成される通路であり、遊技稼動時に賞球等として球を払い出す場合に回転送りして通過させる球払出装置14の通路である。
これに対し、球抜き導入通路53は、図8(D)、(E)、(F)にも示すように、球払出装置14のベース25の壁面外側に形成される通路であり、パチンコ機の出荷検査時、遊技ホール内でのパチンコ機の移動、もしくは廃棄などのために、貯留タンク12に貯留されている球を外部に排出させる場合に球払出装置14に一時的に形成する通路である。
さらに、可変通路壁28の上部には縦ガイド溝46を有しており、通路切替シュート24の回動ガイド軸45を上下方向に移動可能に挿通させている。したがって、可変通路壁28を立姿で球抜き導入通路未形成位置58から、図7(B)に示すように球抜き導入通路形成位置59にスライドさせて平行移動させると、可変通路壁28はベース25の基準面54より離れる方向にスライドされる。このときの可変通路壁28のスライド動作に、ベース25の軸支溝44に回動自由に軸支されている回動支点ピン43を回動支点に、通路切替シュート24の下部側が回動するように支持されている。
そして、可変通路壁28のスライド動作に通路切替シュート24が連動して回動できるように、その回動軌跡上で通路切替シュート24の回動ガイド軸45を可変通路壁28の縦ガイド溝46に挿通させている。これにより、可変通路壁28のスライド動作に連動して通路切替シュート24が回動される構成を有している。このため、常に、可変通路壁28がスライドする動きに通路切替シュート24が追従して動くように連動することになる。つまり、可変通路壁28のスライド変位量に応じて通路切替シュート24の回動角度が決まる。したがって、通路切替シュート24の回動角度は通路を球払出導入通路42と球抜き導入通路53とに切り替え可能な回動量に設定している。
この結果、可変通路壁28を球抜き導入通路形成位置59にスライドさせると、その時点で通路切替シュート24は球抜き導入通路53と対応する位置に回動し、上方の球待機通路16と球抜き導入通路53が対応して球抜きが開始される。
一方、可変通路壁28を球抜き導入通路未形成位置58にスライドさせて戻すと、その時点で通路切替シュート24は球抜き導入通路未形成位置58に回動復帰し、上方の球待機通路16と球払出導入通路42が上下方向に対応して球の払い出しが開始される。
さらに、可変通路壁28をスライドさせて球抜き導入通路53を形成したとき、その球抜き導入通路53の上面は開放されているが、その上面は通路切替シュート24が回動した際に該通路切替シュート24の背面側通路ガイド片48が覆うように閉鎖するので球が球抜き導入通路53の上面より飛散することはない。
またこのとき、通路切替シュート24の正面側通路ガイド片47は球抜き導入通路53と対応する回動角度で球払出導入通路42の上面を閉鎖することになる。このため、球待機通路16から供給された球Pが球払出導入通路42に流下するのを規制している。したがって、球抜き時には確実に球を球抜き導入通路53側に流下させることができる。さらに、可変通路壁28の下部は、球払出装置14の真下に接続されている下方の球抜き通路18と接続対応するようにベース25の下部との間で内向き傾斜通路60を形成している。
このような構成部材を支持する前記カバー26とベース25は、球払出装置14を支持する支持壁としての役割と、内部で球の通路を構成する通路壁としての役割を持たせて構成している。また、カバー26とベース25とは成形が容易な樹脂材で構成され、これらのカバー26とベース25とを左右より接合させた状態でビス31止めして一体化している。
このうち、カバー26とベース25とが対向する対向面間で、前記した駆動モータMと、スプロケット21と、支持軸22と、仕切板23と、通路切替シュート24とを内蔵して球払出導入通路42を構成している。
また、ベース25の背面側の壁面外側に球計数センサSと可変通路壁28とを取り付けるとともに、ベース25の背面側の壁面外側と、可変通路壁28との間で球抜き導入通路53を形成している。
カバー26は縦長の部材で球払出装置14の片側を形成し、このカバー26の内側に球払出導入通路42の一壁面を構成している。また、カバー26の中間高さ位置にはベース25と対向して内端面を円形に凹部形成した上下2段の筒状カバー26a,26bを形成している。これらの筒状カバー26a,26bの内部空間が駆動ギヤG1、従動ギヤG2及び球払出導入通路42の片側を覆っている。
さらに、カバー26には上下にビス31を挿通するビス止め挿通孔61を有し、後述するベース25にビス止めして連結するようにしている。また、カバー26の上段の筒状カバー26aの中心部には前記支持軸22の一端を軸支する支持孔35を有し、さらに前記仕切板23の係合突起37を係合させる係合凹部39を有している。また、カバー26には、該カバー26の下部内壁面に仕切板23を平面対接させた状態でカバー26に固定される。また、カバー26の下端は、球抜き導入通路53と対向する開口位置となり、その側面には可変通路壁28の下部スライドガイドさせるためのスライドガイド片62を備えている。
ベース25は下部のカバー対向面側にモータ収納空間63と回転体収納空間64とを有している。これらの収納空間63,64でモータM及びスプロケット21等の球払出導入通路42を覆っている。
このベース25の上部には通路切替シュート24を介在させる収納空間65を備えており、この収納空間65は球払出導入通路42の上端開口部に備えられ、上部の両側壁に形成された軸支溝44により通路切替シュート24の回動支点ピン43を水平に軸支して通路切替シュート24をベース25の背面方向に向けて回動自由に軸支する支持構造を有している。
さらに、通路切替シュート24と対向するベース25の背面側の壁面は該通路切替シュート24が回動したとき、ベース25の背面側の壁面より外方に突出可能に開口して設けている。
さらに、前記カバー26のビス止め挿通孔61と対向するベース25の位置にはビス螺着孔66を有している。そして、カバー26とベース25とを対設した状態でビス止め挿通孔61にビス31を通してビス螺着孔66に螺着することにより、カバー26とベース25は左右より一体に接合される。
また、ベース25の下部側では、支持軸22の他端と対応する位置に支持孔36を備えており、ここに支持軸22の他端を圧入固定させている。これにより、支持軸22はカバー26とベース25との間で略水平に架設され、この支持軸22上にスプロケット21が縦方向に回転自由に軸支される。
さらに、ベース25の下端は、その下方の球払出通路17と対向する位置となり、球払出口67(図4)として開口されている。さらに、ベース25の壁面外側には可変通路壁28の各スライドガイド片56と対応して水平方向にスライドガイドするスライドガイド溝68とスライドガイド孔69を有している。これにより、可変通路壁28を水平方向にスライドガイドするスライド支持構造を有している。
次に、球待機通路16より流下してきた球を球払出装置14より払い出す処理動作について説明する。
図10(A)はパチンコ機の遊技台11を背面側から見た要部背面図、(B)はパチンコ機の遊技台11に設置された球払出装置14を示す要部平面図である。
遊技台11の裏側に設置された貯留タンク12には多数個の球Pが貯留されている。そして、稼働中にパチンコ機の全体を制御する図示しないメイン制御部から球Pの払出信号が入力されると、駆動モータMが駆動し、これに基づいてスプロケット21が回転し、貯留タンク12に貯留されている球Pは下方に流下される。この流下過程で球Pは自重により転動して整列され、球待機通路16より球払出装置14へと導かれる。
球払出装置14では上方の球待機通路16から供給された球Pを球払出導入通路42に導き、この球払出導入通路42で導かれた球をスプロケット21の回転送り動作により真下の球払出通路17側へと流下させる。これにより、球Pは連続的に降下し、定められた球数が払い出される。このとき、球計数センサSが払い出された球数を検知して計数する。そして、払い出された球Pは遊技台前面側の上皿19または下皿20へと払い出される。
通常、この球払出時では、図6(A)及び図6(C)にも示すように、球払出装置14は球抜き導入通路53が未形成であり、球払出導入通路42のみが形成されていて、球の払い出し専用状態となっている。
この結果、球払出装置14には球抜き通路がないため、球払出装置14は背面方向に余分な通路スペースのない状態となり、無駄な通路を省略した効率の良い配置構成となっている。
例えば、図10(A)に示すような垂直に設置される遊技台11にあっては、その背面側では図10(B)に示すように可変通路壁28を、遊技台11の背面壁11aと面一もしくは背面壁11aより内方に納まるように球払出装置14に配設している。
このため、球払出装置14を遊技台11に設置した場合は、可変通路壁28は背面方向に対向する固定部材70と干渉しない退避状態となる。このため、可変通路壁28は遊技台11の背面側で突出せず、効率良く配置されている。また、球払出装置14の背面方向に対向する固定部材70が仮に近接していても少なくとも1通路分短縮して配設することが可能になる。
次に、球待機通路16から流下してきした球を球払出装置14の位置で球抜きする場合について説明する。
図11(A)はパチンコ機の遊技台11に設置された球払出装置14の可変通路壁28を球抜き導入通路形成用に変位させた状態を示す要部平面図、(B)は可変通路壁28を球払出通路形成用に変位させていない状態を示す要部拡大平面図、(C)は可変通路壁28を球抜き導入通路形成用に変位させた状態を示す要部拡大平面図である。
遊技台11の球抜きが必要になり、係員が球抜き操作するときは、係員が遊技台11を図11(A)に示すように前面側に回動させて遊技台11の背面側をその背面方向に対向する固定部材70より手前に離間させて十分な背面空間71を確保した状態で係員が球抜き操作する。この際、遊技台11が手前に回動して背面空間71がとれるため可変通路壁28が球払出装置14の外方に1通路分突出するように変位させても支障はない。
そして、係員は図11(B)に示すように可変通路壁28を1通路分引っ張って該可変通路壁28を球抜き導入通路未形成位置58から図11(C)に示す球抜き導入通路形成位置59へとスライドさせる。
このとき、可変通路壁28のスライドに連動して通路切替シュート24が球抜き導入通路形成位置59と連通する角度に回動する。この回動した傾斜姿勢では通路切替シュート24の正面側通路ガイド片47が垂直な姿勢から傾斜し、球払出導入通路42の上面を斜めに遮って閉鎖する。これにより、球待機通路16から流下してきた球は球払出導入通路42側への上下方向の流下が規制される。そして、傾斜している正面側通路ガイド片47上を球が転動して方向変換し、球払出導入通路42と隣接する球抜き導入通路53へと球を供給するようにして通路が切り替えられることになる。
そして、球待機通路16から流下してきた球は新たに出現した球抜き導入通路53へと全て流下する。球抜き後は、係員が可変通路壁28を球抜き導入通路形成位置59から球抜き導入通路未形成位置58に押し戻して元の位置に復帰させれば、この可変通路壁28の復帰方向のスライドにより球抜き導入通路53を閉じ、同じく可変通路壁28の復帰方向のスライドに連動して通路切替シュート24も同様に元の垂直な位置に回動復帰して球払出導入通路42と再び連通し、球Pを球払出導入通路42へと流下させることができる。
上述のように、球払出導入通路42と球抜き導入通路53との通路の切り替えを可変通路壁28の動きによって切り替えられるようにし、可変通路壁28を一方(球抜き導入通路未形成位置58)に変位させている場合では球抜き導入通路53の通路空間を形成しない。このため、球抜き導入通路53が不要な稼動時では球抜き導入通路53を省略して、無駄な通路のない構成となり、球抜き導入通路53の配設スペース分を省略した構成が可能となる。
これに対し、可変通路壁28を他方(球抜き導入通路形成位置59)に変位させた場合では、可変通路壁28と基準面54との間で球抜き導入通路53を形成することができる。したがって、球抜き導入通路53が必要になった時にのみ可変通路壁28を変位させて球抜き導入通路53を出現させるとよい。また、可変通路壁28を元の退避位置に戻せば球抜き導入通路53を再び未形成にすることができる。
また、可変通路壁28を球抜き導入通路形成位置59にスライドさせて球抜き導入通路53を形成したとき、該可変通路壁28の変位に連動して通路切替シュート24が球の流下方向を球払出導入通路42側から球抜き導入通路53側へと切り替える動きに連動した構成を有している。したがって、球抜き導入通路を形成すると同時に球抜きを開始することができる。
さらに、可変通路壁28のスライド量は、球抜き導入通路未形成位置58から球抜き導入通路形成位置59へと直線的な必要最小限の動きで球抜き導入通路42の通路空間を構成することができる。また、スライド姿勢として、可変通路壁28を球払出導入通路42の外壁に遠近対応するようにスライドさせるだけで、球抜き導入通路の有無を選択することができる。また、可変通路壁28と基準面54との平面対接する両壁の間隔を均一に保つようにスライドさせることにより、精度の良い通路空間を確保した球抜き導入通路53を形成することができる。
さらに、球払出装置14に配設された可変通路壁28が球抜き導入通路未形成位置58にあるときは、該可変通路壁28が遊技台11の背面壁11aと面一もしくは背面壁より内方に納まるため、球払出装置14を遊技台11に設置した場合は、該可変通路壁28は背面側に対向する固定部材70と干渉しない退避状態となる。
このため、可変通路壁28は遊技台11の背面側で突出しない効率の良い配置が可能になる。例えば、可変通路壁28が球抜き導入通路未形成位置58で余分な配設スペースをとらないように可変通路壁28を球払出導入通路42の外壁面に重ね合わせるように沿設させるとよい。この際は、壁厚さ以上の配設スペースをとらないため可変通路壁28の配設効率の良い退避構造が可能になる。
次に、可変通路壁28を弾性支持して可変通路壁28のスライド性能を高めるように構成した一例について説明する。
図12(A)は可変通路壁28の上部側を球抜き導入通路未形成位置58側に付勢している状態を示す斜視図、(B)は可変通路壁28の上部側を付勢力に抗して球抜き導入通路形成位置59側に引っ張っている状態を示す斜視図。図13(A)は可変通路壁28の下部側を球抜き導入通路未形成位置58側に付勢している状態を示す斜視図、(B)は可変通路壁28の下部側を付勢力に抗して球抜き導入通路形成位置59側に引っ張っている状態を示す斜視図である。
前記可変通路壁28に対しては、該可変通路壁28の右上隅部と左下隅部との対角位置に上部付勢スライド支持部81と、下部付勢スライド支持部91とをベース25との間に備えて構成したものである。
上部付勢スライド支持部81は、可変通路壁28の右上隅部のベース25との対向面側に水平な上部スライド軸82を突設している。この上部スライド軸82と対応するベース25の壁面外側に前記上部スライド軸82を挿通させる円筒状のスライドガイド筒体83を有している。このスライドガイド筒体83に上部スライド軸82を挿通させて可変通路壁28を進退自由にスライドさせている。
さらに、スライドガイド筒体83を貫通した上部スライド軸82の先端部がベース25側でスライド方向に伸縮自由に設けられたコイルバネ84によってベース25側に付勢されている。これにより、可変通路壁28はコイルバネ84によってベース25側に付勢され、常に球抜き導入通路53を閉じる方向に付勢されている。
下部付勢スライド支持部91は、可変通路壁28の左下隅部のベース25との対向面側に水平な下部スライド軸92を突設している。この下部スライド軸92と対応するベース25の壁面外側に前記下部スライド軸92を挿通させる円筒状のスライドガイド筒体93を有している。このスライドガイド筒体93に下部スライド軸92を挿通させて可変通路壁28を進退自由にスライドさせている。
さらに、スライドガイド筒体93を貫通した下部スライド軸92の先端部がベース25側でスライド方向に伸縮自由に設けられたコイルバネ94によってベース25側に付勢されている。これにより、可変通路壁28はコイルバネ94によってベース25側に付勢され、常に球抜き導入通路53を閉じる方向に付勢されている。
このように可変通路壁28を、常に球抜き導入通路未形成位置58に向けて付勢する上部付勢スライド支持部81と、下部付勢スライド支持部91とを備えることによって、可変通路壁28は付勢力を受けてベース25と対向する基準面54に平面的に付勢対接し、球抜き導入通路を閉じた状態にある。
したがって、球抜きする際は、可変通路壁28を球抜き導入通路形成位置59側へスライドさせるために付勢力に抗して係員が可変通路壁28を引っ張ることになり、その間、球抜きが実行される。そして、球抜き後は手を離すとコイルバネ84、94の付勢力により可変通路壁28は元の位置に戻る。この際の可変通路壁28の動きに関しては、可変通路壁28の上下の対称位置で均等に付勢しているため可変通路壁28は安定してスライド動作する。
さらに、可変通路壁28を引っ張って球抜きする間、係員が可変通路壁28を引っ張った位置で保持してロックするように構成してもよい。また、可変通路壁28を球抜き導入通路形成位置59または球抜き導入通路未形成位置58に変位させるとき、コイルバネ84,94の付勢力に抗して係員が手動で変位させてもよく、変位した位置で可変通路壁28をロックしておいて変位規制し、ロック解除時にコイルバネ84,94の付勢力により可変通路壁が自動的に変位するように構成してもよい。
この発明の構成と、上述の一実施例の構成との対応において、
この発明の遊技機は、実施例の遊技台11に対応し、
以下同様に、
回転体は、スプロケット21に対応し、
通路切替手段及び通路切替部材は、通路切替シュート24に対応し、
爪は、送り爪32に対応し、
通路切替部材の軸支部は、回動支点ピン43に対応し、
通路切替部材の係合支持部は、回動ガイド軸45に対応し、
球払出導入通路の外壁面は、基準面54に対応し、
スライド支持手段は、スライドガイド片56に対応し、
弾性支持手段は、コイルバネ84,94に対応するも、この発明は請求項に記載される技術思想に基づいて応用することができ、上述の一実施例の構成のみに限定されるものではない。
例えば、上述の実施例では可変通路壁28のスライドに連動して回動する通路切替シュート24との連携に際しては、可変通路壁28側の縦ガイド溝46に通路切替シュート24側の回動ガイド軸45を係合させて通路切替シュート24を回動許容する構成例を示したが、これに限らず、可変通路壁28側に回動ガイド軸45を突設し、通路切替シュート24側に縦ガイド溝46を凹部形成して連携させるようにしてもよい。さらに、これらの溝と軸とによる連携手段のほか、他の連携手段で構成してもよい。
球抜き構造を備えた球払出位置の全般に適用することができる。
11…遊技台
14…球払出装置
16…球待機通路
21…スプロケット
24…通路切替シュート
28…可変通路壁
42…球払出導入通路
53…球抜き導入通路
54…基準面
58…球抜き導入通路未形成位置
59…球抜き導入通路形成位置

Claims (8)

  1. 上流側で球を待機させる球待機通路と、
    前記球待機通路から流下してきた球を外周面の爪により受け止めるとともに、モータの駆動に基づいて回転し、前記爪により球を1個ずつ回転送りする回転体と、
    前記回転体により回転送りされた球を球払出通路へと導く球払出装置であって、
    前記球待機通路から前記球払出通路へと通じる球払出導入通路の壁面外側に、前記球待機通路から球抜き通路へと通じる球抜き導入通路形成位置に変位する可変通路壁を備え、
    前記可変通路壁を前記球払出導入通路の壁面外側に位置する球抜き導入通路未形成位置から前記球抜き導入通路形成位置に変位させることに基づいて、前記球払出導入通路の外壁面との間で球抜き導入通路を形成することを特徴とする
    球払出装置。
  2. 前記可変通路壁を前記球抜き導入通路未形成位置から前記球抜き導入通路形成位置まで変位させる動きに連動して前記球待機通路からの球の流下方向を、前記球払出導入通路から該球抜き導入通路へと切り替える通路切替手段を備えて構成した
    請求項1記載の球払出装置。
  3. 前記可変通路壁を、
    前記球抜き導入通路未形成位置から前記球抜き導入通路形成位置まで進退自由にスライドさせるスライド支持手段を備えて構成した
    請求項1または2に記載の球払出装置。
  4. 前記可変通路壁を、
    前記球抜き導入通路形成位置または球抜き導入通路未形成位置に向けて付勢する弾性支持手段を備えて構成した
    請求項1、2または3に記載の球払出装置。
  5. 前記可変通路壁を、
    前記球抜き導入通路未形成位置では当該球払出装置を備えて構成される遊技機の背面壁と面一もしくは背面壁より内方に納まるように当該球払出装置に配設した
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の球払出装置。
  6. 前記通路切替手段を、
    前記球払出導入通路の入口に対向して配設され、前記可変通路壁を前記球抜き導入通路未形成位置から前記球抜き導入通路形成位置へと変位させることに連動して回動し、該回動する通路の一壁部が前記球払出通路を閉鎖するとともに、該回動する通路の上端開口部が前記球待機通路と連通し、下端開口部が前記球抜き導入通路と連通する通路切替部材で構成した
    請求項2〜5のいずれか1項に記載の球払出装置。
  7. 前記通路切替部材を、
    前記球払出導入通路側で回動自由に軸支される軸支部と、
    前記軸支部を回動支点とする回動軌跡上で前記可変通路壁に係合支持される係合支持部とを備え、
    前記可変通路壁が変位することに連動して回動する構成とした
    請求項6に記載の球払出装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の球払出装置を備えた遊技機。
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