JP2012072267A - 電子材料用洗浄剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 洗浄時において電子材料基板の表面の平坦性を損ねることなく製造時における歩留まり率の向上や短時間で洗浄が可能となる極めて効率的な高度洗浄を可能にする電子材料用洗浄剤を提供することを目的とする。
【解決手段】 アルカリ成分(A)、下記一般式(1)で表わされるポリオキシアルキレン化合物(B)および水を必須成分とすることを特徴とする電子材料用洗浄剤。
HO−(EO)m−(PO)n−(EO)m−H (1)
[式(1)中、EOはオキシエチレン基、POはオキシプロピレン基;mはエチレンオキサイドの平均付加モル数を表し1〜250の数、nはプロピレンオキサイドの平均付加モル数を表し1〜100の数である。式(1)中の(EO)mと(PO)nと(EO)mは、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドがブロック状で付加している。]
【選択図】 なし

Description

本発明は、電子材料用洗浄剤に関するものである。
さらに詳しくは、電子材料を汚染することなく、電子材料上の微小なパーティクルや有機物の除去性に優れた電子材料用洗浄剤に関する。
電子材料用基板の洗浄技術において、近年、超LSIなどに代表される微細加工技術の進歩につれて、基板上に残存する金属イオンや、金属などの無機物およびレジスト樹脂などの有機物のパーティクルなどの微量の不純物がデバイスの性能や歩留まりに大きく影響するため、不純物の管理が極めて重要になってきている。
特に洗浄の対象であるパーティクル自体が、最近では、より微粒子化してきており、微粒子化されたパーティクルは従来以上にさらに界面へ付着しやすくなることから、高度洗浄技術の確立が急務となっている。
このため、これらのパーティクルによる汚染を防止する方法として、界面活性剤を用いて、パーティクルの除去性を向上させる方法が提案されている(特許文献1、2)。
しかし、基板表面又は端面を研磨する工程で使用する研磨剤(酸化セリウム、アルミナ、コロイダルシリカ及びダイヤモンド等)や研磨屑等が基板表面に強固に付着し、洗浄工程で十分に除去できないといった問題がある。
これらの研磨剤、研磨屑及び有機物汚れに代表されるパーティクルは、基板表面に強固に付着しているため、これらを十分に除去するためには、基板又は研磨剤表面を僅かにエッチングし、パーティクルを液中に分散させ、更に液中に分散したパーティクルが基板表面に再付着しないようにする必要がある。
しかし、上記特許文献1で提案されている洗浄剤はフッ化水素及びオゾンを溶存した洗浄剤であり、基板表面に強固に付着したパーティクルをエッチングにより除去する効果は期待できるが、フッ素イオンを含むため排水処理に多大なコストがかかり、また、エッチング性が強すぎるため、洗浄時に基板の平坦性を損ねるという問題がある。またさらに、ガラス基板及び研磨粒子表面のゼータ電位をマイナスにすることで、パーティクルの再付着を防止しているが、その効果は不十分である。
また、上記特許文献2で提案されている洗浄剤では、アニオン性界面活性剤を用いることでパーティクルの再付着防止効果はある程度改善できるものの、エッチング性がほとんど無いため、パーティクル除去性が不十分であり、洗浄性が不十分である。また、基板の平坦性に関する記載はない。
特開2001−276759号公報 特開2002−212597号公報
そこで、本発明の目的は、洗浄時において電子材料基板の表面の平坦性を損ねることなく製造時における歩留まり率の向上や短時間で洗浄が可能となる極めて効率的な高度洗浄を可能にする電子材料用洗浄剤を提供することにある。
本発明者らは、上記の目的を達成するべく検討を行った結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、アルカリ成分(A)、下記一般式(1)で表わされるポリオキシアルキレン化合物(B)および水を必須成分とすることを特徴とする電子材料用洗浄剤;さらに、キレート剤(C)を含有する洗浄剤;およびこの電子材料用洗浄剤を用いた洗浄方法によって洗浄する工程を含む電子材料の製造方法である。
HO−(EO)m−(PO)n−(EO)m−H (1)
[式(1)中、EOはオキシエチレン基、POはオキシプロピレン基;mはエチレンオキサイドの平均付加モル数を表し1〜250の数、nはプロピレンオキサイドの平均付加モル数を表し1〜100の数である。式(1)中の(EO)mと(PO)nと(EO)mは、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドがブロック状で付加している。]
本発明の電子材料用洗浄剤は、低泡性であり、微粒子状パーティクルやワックスおよび、研磨屑の洗浄性に優れ、かつ基板の平坦性にも優れているという効果を奏するので、デバイスの信頼性や歩留まりを向上することができる可能性がある。
本発明の電子材料用洗浄剤は、アルカリ成分(A)、特定の化学構造式で表わされるポリオキシアルキレン化合物(B)および水を必須成分とすることを特徴とする。
本発明の必須成分であるポリオキシアルキレン化合物(B)は、下記一般式(1)で示されるトリブロック型の界面活性剤である。
HO−(EO)m−(PO)n−(EO)m−H (1)
[式中、EOはオキシエチレン基、POはオキシプロピレン基を表し:mはエチレンオキサイドの平均付加モル数を表し1〜250の数、nはプロピレンオキサイドの平均付加モル数を表し1〜100の数である。式(1)中の(EO)mと(PO)nと(EO)mは、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドがブロック状で付加している。]
本発明のポリオキシアルキレン化合物(B)において、mは通常1〜250であり、表面粗さの観点から10〜50が好ましく、さらに好ましくは20〜30である。
nは通常1〜100であり、表面粗さの観点から10〜60が好ましく、さらに好ましくは30〜50である。
本発明のポリオキシアルキレン化合物(B)において、2m+nは通常10〜600であり、洗浄性及び表面粗さの観点から好ましくは30〜160であり、さらに好ましくは70〜110である。
また、(B)の重量平均分子量(以下、Mwと略記する。)は、通常500〜28,000であり、洗浄性及び表面粗さの観点から好ましくは1,400〜8,000であり、さらに好ましくは3,000〜6,000である。
なお、このMwはGPC(ゲルクロマトグラフィー法)よって測定した値をさす。
パーティクルの洗浄性の観点から、2m/nの値は通常20/80〜80/20であり、好ましくは45/55〜65/35である。
20/80未満では、HLBが低く、洗剤に溶解しないため均一な洗浄剤とすることができない。また、80/20を超えると、洗浄性が悪化するため好ましくない。
本発明のポリオキシアルキレン化合物(B)は、一般式(1)で表されるトリブロック型の中央部のポリオキシプロピレンブロックがパーティクルに吸着するとともに、ポリオキシエチレンブロックが水相と親和性をもつことで立体障害効果による基板への再付着防止効果が優れている。
一方、トリブロック型の中央部がポリオキシエチレンブロックで、ポリオキシプロピレンブロックで囲まれているトリブロック型の界面活性剤は水への溶解度が低いため水系での洗浄剤での使用は好ましくない。
また、片末端の水酸基がアルキル鎖で封鎖されたトリブロック型の界面活性剤やジブロック型の界面活性剤では、立体障害効果が乏しいため、洗浄効果が乏しく好ましくない。
ランダム型の界面活性剤では、粒子への吸着能が乏しいため、十分な洗浄性が得られず好ましくない。
洗浄剤組成中の(B)の実際の使用時の含有量は、洗浄性の観点から通常0.001重量%〜5重量%であり、0.005重量%〜2.5重量%が好ましい。
本発明のもう1つの必須成分はアルカリ成分(A)としては、4級アンモニウム水酸化物(A1)、アミン(A2)、無機アルカリ(A3)及びこれらの混合物が挙げられる。
4級アンモニウム水酸化物(A1)としては、下記一般式(2)で表されるテトラアルキルアンモニウム水酸化物が挙げられる。
Figure 2012072267
[式(2)中、R、R、RおよびRは、それぞれ独立に炭素数1〜24のアルキル基である。]
具体例としては、テトラメチルアンモニウムハイドロキサイド、トリメチルエチルアンモニウムハイドロキサイド、テトラエチルアンモニウムハイドロキサイド、トリエチルメチルアンモニウムハイドロキサイド、テトラプロピルアンモニウムハイドロキサイド、テトラブチルアンモニウムハイドロキサイド、テトラペンチルアンモニウムハイドロキサイド、テトラヘキシルアンモニウムハイドロキサイド等が挙げられる。
アミン(A2)としては、アルカノールアミン(モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、 ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノエタノール、N−メチル−ジエタノールアミン、モノ−n−プロパノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジ−n−プロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリ−n−プロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、N−(アミノエチル)エタノールアミン、N,N−ジメチル−2−アミノエタノール、2−(2−アミノエトキシ)エタノールアミン、N−オレイルジエタノールアミン、N−ステアリルジエタノールアミン、N,N−ジブチルモノエタノールアミン、N,N−ジオクチルモノエタノールアミン、N,N−ジデシルモノエタノールアミン、N−ジオレイルモノエタノールアミン、N−ジステアリルモノエタノールアミン);アルキルアミン(メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン);ポリアルキレンポリアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン);環状アミジン化合物{1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7、1,6−ジアザビシクロ[4,3,0]ノネン−5等};N−ヒドロキシルアミン(N−メチルヒドロキシルアミン、N−エチルヒドロキシルアミン)等が挙げられる。
無機アルカリ(A3)としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウム等が挙げられる。
アルカリ成分(A)のうち、洗浄性の観点から、(A1)および(A2)が好ましく、さらに好ましくは(A1)および(A2)のうちのアルカノールアミンであり、特に好ましくは、テトラメチルアンモニウムハイドロキサイド及びモノアルカノールアミンである。

アルカリ成分(A)の使用時の含有量は、表面粗さの観点から、本発明の洗浄剤の有効成分の重量に基づいて通常2%以下、好ましくは0.2〜1.5%、更に好ましくは0.5〜1.0%である。
また、洗浄性と表面粗さの観点から、アルカリ成分(A)とポリオキシアルキレン化合物(B)の重量比(A)/(B)は、通常0.1〜50であり、0.2〜50であることが好ましい。
0.1未満では、エッチングせず洗浄性が悪化するため、好ましくない。一方、50を超える場合は、表面粗さが著しく悪化するため好ましくない。
本発明の洗浄剤は、アニオン成分(A)とポリオキシアルキレン化合物(B)を必須成分とするが、これらにさらにキレート剤(C)を含有することで、平坦性を損ねることなく適度なエッチング性を有することで微細なパーティクルの再付着防止性に優れた効果を発揮することができる。
本発明に用いられるキレート剤(C)としては、以下の(C1)〜(C7)が挙げられる。
アミノポリカルボン酸(塩)(C1)
例えば、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)(塩)、ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)(塩)、トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸(TTHA)(塩)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)(塩)、ジヒドロキシエチルエチレンジアミン四酢酸(DHEDDA)(塩)、ニトリロ酸酢酸(NTA)(塩)、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸(HIDA)(塩)、β−アラニンジ酢酸(塩)、アスパラギン酸ジ酢酸(塩)、メチルグリシンジ酢酸(塩)、イミノジコハク酸(塩)、セリンジ酢酸(塩)、ヒドロキシイミノジコハク酸(塩)、ジヒドロキシエチルグリシン(塩)、アスパラギン酸(塩)及びグルタミン酸(塩)等
ヒドロキシカルボン酸(塩)(C2)
例えば、ヒドロキシ酢酸(塩)、酒石酸(塩)、クエン酸(塩)及びグルコン酸(塩)等
シクロカルボン酸(塩)(C3)
例えば、ピロメリット酸(塩)、ベンゾポリカルボン酸(塩)及びシクロペンタンテトラカルボン酸(塩)等
エーテルカルボン酸(塩)(C4)
例えば、カルボキシメチルタルトロネート、カルボキシメチルオキシサクシネート、オキシジサクシネート、酒石酸モノサクシネート及び酒石酸ジサクシネート等
その他カルボン酸(塩)(C5)
例えば、マレイン酸誘導体及びシュウ酸(塩)等
ホスホン酸(塩)(C6)
例えば、メチルジホスホン酸(塩)、アミノトリ(メチレンホスホン酸)(塩)、1−ヒドロキシエチリデン−1、1−ジホスホン酸(塩)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)(塩)、ヘキサメチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)(塩)、プロピレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)(塩)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)(塩)、トリエチレンテトラミンヘキサ(メチレンホスホン酸)(塩)、トリアミノトリエチルアミンヘキサ(メチレンホスホン酸)(塩)、トランス−1、2−シクロヘキサンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)(塩)、グリコールエーテルジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)(塩)及びテトラエチレンペンタミンヘプタ(メチレンホスホン酸)(塩)等
縮合リン酸(塩)(C7)
例えば、メタリン酸(塩)、トリポリリン酸(塩)及びヘキサメタリン酸(塩)等
キレート剤(C)が塩を形成する場合、その塩としては、特に限定は無いが、例えば、上記に例示した酸の1級アミン(メチルアミン、エチルアミン及びブチルアミン等のアルキルアミン、モノエタノールアミン並びにグアニジン等)塩;2級アミン(ジメチルアミン、ジエチルアミン及びジブチルアミン等のジアルキルアミン並びにジエタノールアミン等)塩;3級アミン{トリメチルアミン、トリエチルアミン及びトリブチルアミン等のトリアルキルアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン並びに1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(以下、DABCOと略記)等}塩;アミジン{1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(以下、DBUと略記)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン(以下、DBNと略記)、1H−イミダゾール、2−メチル−1H−イミダゾール、2−エチル−1H−イミダゾール、4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール、2−メチル−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール、1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン、1,6(4)−ジヒドロピリミジン等}塩、アルカリ金属(ナトリウムカチオン及びカリウムカチオン等)塩、アンモニウム塩及び第4級アンモニウム(テトラアルキルアンモニウム等)塩が挙げられる。
また、これらは単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
これらのうちで、パーティクル除去性の観点から好ましいのは、(C1)、(C2)、(C6)、(C7)及びこれらの塩であり、更に好ましいのは(C1)、(C6)、(C7)及びこれらの塩、特に好ましいのはエチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)(塩)、ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)(塩)、ジヒドロキシエチルエチレンジアミン四酢酸(DHEDDA)(塩)、アスパラギン酸ジ酢酸(塩)、アスパラギン酸(塩)、グルタミン酸(塩)、1−ヒドロキシエチリデン−1、1−ジホスホン酸(塩)(HEDP)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)(塩)及びメタリン酸(塩)及びヘキサメタリン酸(塩)である。
キレート剤(C)を使用する場合、基板のエッチング性コントロール及び洗浄性能の観点から、(C)の使用時の含有量は、本発明の洗浄剤の有効成分の重量に基づいて、通常1%以下、好ましくは0.01〜0.5%、さらに好ましくは0.03〜0.2%である。
本洗浄剤は、洗浄剤の効果を損なわない範囲において、さらに(B)以外の界面活性剤(D)、還元剤(E)、分散剤(F)、3価以上の多価アルコール(G)、水溶性有機溶剤(H)及びその他の添加剤(I)からなる群から選ばれる1種以上の成分を含有することができる。
界面活性剤(D)としては、(B)以外の非イオン性界面活性剤(D1)、アニオン性界面活性剤(D2)、カチオン性界面活性剤(D3)及び両性界面活性剤(D4)が挙げられる。
本発明の洗浄剤に用いる非イオン性界面活性剤(D1)としては、アルキレンオキサイド付加型非イオン性界面活性剤(D1a)及び多価アルコール型非イオン界面活性剤(D1b)等が挙げられる。
(D1a)としては、高級アルコール(炭素数8〜18)アルキレン(炭素数2〜4)オキサイド(活性水素1個当たりの付加モル数1〜30)付加物、フェノール又はアルキ
ル(炭素数1〜12)フェノールのエチレンオキサイド(活性水素1個当たりの付加モル数1〜30)付加物、脂肪酸(炭素数8〜18)エチレンオキサイド(活性水素1個当たりの付加モル数1〜30)付加物、脂肪族アミン(炭素数6〜24)のアルキレンオキサイド付加物(活性水素1個当たりの付加モル数1〜30)、ポリオキシエチレン(活性水素1個当たりの付加モル数1〜30)アルキル(炭素数1〜20)アリルエーテル、ソルビタンモノラウレートエチレンオキサイド(付加モル数1〜30)付加物、ソルビタンモノオレートエチレンオキサイド(付加モル数1〜30)付加物等の多価アルコール(炭素数2〜30)の脂肪酸(炭素数8〜24)エステルエチレンオキサイド付加物(活性水素1個あたりの付加モル数1〜30)等が挙げられる。
(D1b)としては、グリセリンモノステアレート、グリセリンモノオレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノオレート等の多価(2〜8価又はそれ以上)アルコール(炭素数2〜30)の脂肪酸(炭素数8〜24)エステル並びにラウリン酸モノエタノールアミド及びラウリン酸ジエタノールアミド等の脂肪酸アルカノールアミド等が挙げられる。
(D1)の内、洗浄性の観点から、好ましいのは(D1a)であり、更に好ましいのは高級アルコール(炭素数10〜16)アルキレン(炭素数2〜3)オキサイド(活性水素1個当たりの付加モル数2〜20)付加物、フェノール又はアルキル(炭素数1〜18)フェノールのエチレンオキサイド(活性水素1個当たりの付加モル数2〜20)付加物及び脂肪族アミン(炭素数9〜18)のアルキレンオキサイド付加物(活性水素1個当たりの付加モル数2〜20)である。
アニオン性界面活性剤(D2)としては、高分子型アニオン性界面活性剤(D2a)、スルホン酸系界面活性剤(D2b)、硫酸エステル系界面活性剤(D2c)、脂肪酸系界面活性剤(D2d)及びリン酸エステル系界面活性剤(D2e)等が挙げられる。
高分子型アニオン性界面活性剤(D2a)としては、スルホン酸(塩)基、硫酸エステル(塩)基、ホスホン酸(塩)基、リン酸エステル(塩)基及びカルボン酸(塩)基か
らなる群から選ばれる少なくとも1種の基を有し、Mwが300〜800,000である高分子型アニオン性界面活性剤が挙げられる。
高分子型アニオン性界面活性剤は、通常、1分子中に少なくとも2個以上の繰り返し単位を有する。
(D2a)の具体例としては、以下の(D2a1)〜(D2a7)が挙げられる。
(D2a1)スルホン酸(塩)基を有する高分子型アニオン性界面活性剤:
ポリスチレンスルホン酸、スチレン/スチレンスルホン酸共重合体、ポリ{2−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2−ジメチルエタンスルホン酸}、2−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2−ジメチルエタンスルホン酸/スチレン共重合体、2−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2−ジメチルエタンスルホン酸/アクリルアミド共重合体、2−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2−ジメチルエタンスルホン酸/(メタ)アクリル酸共重合体、2−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2−ジメチルエタンスルホン酸/(メタ)アクリル酸/アクリルアミド共重合体、2−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2−ジメチルエタンスルホン酸/スチレン/アクリルアミド共重合体、2−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2−ジメチルエタンスルホン酸/スチレン/(メタ)アクリル酸共重合体、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、メチルナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、ジメチルナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、アントラセンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、メラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物及びアニリンスルホン酸−フェノール−ホルムアルデヒド縮合物等並びにこれらの塩等;
(D2a2)硫酸エステル(塩)基を有する高分子型アニオン性界面活性剤:
ポリ{2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート硫酸エステル}、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート硫酸エステル共重合体、ポリ{2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート}の硫酸エステル化物、ポリ{(メタ)アクリロイルオキシポリオキシアルキレン硫酸エステル}、(メタ)アクリロイルオキシポリオキシアルキレン硫酸エステル/アクリル酸共重合体及びセルロース、メチルセルロース又はエチルセルロースの硫酸エステル化物等並びにこれらの塩等
(D2a3)ホスホン酸(塩)基を有する高分子型アニオン性界面活性剤:
ポリ{(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホン酸}、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホン酸共重合体、ナフタレンホスホン酸ホルムアルデヒド縮合物、メチルナフタレンホスホン酸ホルムアルデヒド縮合物、ジメチルナフタレンホスホン酸ホルムアルデヒド縮合物、アントラセンホスホン酸ホルムアルデヒド縮合物及びアニリンホスホン酸−フェノール−ホルムアルデヒド縮合物、ポリエチレンイミンポリメチレンホスホン酸及びポリアリルアミンポリメチレンホスホン酸等並びにこれらの塩等
(D2a4)リン酸エステル(塩)基を有する高分子型アニオン性界面活性剤:
ポリ{2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートリン酸エステル}、2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートリン酸エステル共重合体、ポリ{2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート}のリン酸エステル化物、ポリ{(メタ)アクリロイルオキシポリオキシアルキレンリン酸エステル}、(メタ)アクリロイルオキシポリオキシアルキレンリン酸エステル/アクリル酸共重合体及びセルロース、メチルセルロース又はエチルセルロースのリン酸エステル化物並びにこれらの塩等
(D2a5)カルボン酸(塩)基を有する高分子型アニオン性界面活性剤:
ポリ(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸−マレイン酸共重合体、(メタ)アクリル酸−イタコン酸共重合体、(メタ)アクリル酸−フマル酸共重合体、(メタ)アクリル酸/酢酸ビニル共重合体及び2−ヒドロキシエチルメタクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体、ポリ{2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート}のカルボキシメチル化物、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルメチルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、安息香酸ホルムアルデヒド縮合物、安息香酸−フェノール−ホルムアルデヒド縮合物及びこれらの塩等
(D2a)が塩を形成する場合の塩としては、特に限定は無いが、例えば、上記のキレート剤(C)で例示した塩が挙げられる。
これらの塩の中で、基板への金属汚染防止の観点から、好ましいのは1級アミン塩、2級アミン塩、3級アミン塩、アミジン塩、アンモニウム塩及び第4級アンモニウム塩であり、特に好ましいのは3級アミン塩、アミジン塩及び第4級アンモニウム塩である。
(D2a)のMwは、パーティクルの再付着防止性及び低泡性の観点等から、通常300〜800,000、好ましくは600〜400,000、更に好ましくは1,000〜80,000、特に好ましくは2,000〜40,000である。
アニオン性界面活性剤の内のスルホン酸系界面活性剤(D2b)としては、炭素数6〜24のアルコールのスルホコハク酸モノ又はジエステル(塩)、炭素数8〜24のα−オレフィンのスルホン酸化物(塩)、炭素数8〜14のアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸(塩)及び石油スルホネート(塩)等が挙げられる。
硫酸エステル系界面活性剤(D2c)としては、炭素数8〜18の脂肪族アルコールの硫酸エステル(塩)、炭素数8〜18の脂肪族アルコールのAO1〜10モル付加物の硫酸エステル(塩)、硫酸化油(塩)、硫酸化脂肪酸エステル(塩)及び硫酸化オレフィン(塩)等が挙げられる。
脂肪酸系界面活性剤(D2d)としては、炭素数8〜18の脂肪酸(塩)及び炭素数8〜18の脂肪族アルコールのエーテルカルボン酸(塩)等が挙げられる。
リン酸エステル系界面活性剤(D2e)としては、炭素数8〜24の高級アルコールの燐酸モノ又はジエステル(塩)及び炭素数8〜24の高級アルコールのAO付加物の燐酸モノ又はジエステル(塩)等が挙げられる。
(D2b)、(D2c)、(D2d)及び(D2e)が塩を形成する場合の対イオンとしては、特に限定は無いが、例えば、上記のキレート剤(C)で例示したカチオンが挙げられる。
アニオン性界面活性剤(D2)の内好ましいのは、再付着防止性の観点から高分子型アニオン性界面活性剤(D2a)であり、高分子型アニオン性界面活性剤(D2a)を使用する場合は、更に必要によりスルホン酸系界面活性剤(D2b)、硫酸エステル系界面活性剤(D2c)及び脂肪酸系界面活性剤(D2d)から選ばれる1種以上を併用してもよい。
カチオン性界面活性剤(D3)としては、4級アンモニウム塩型の界面活性剤(D3a){例えば、アルキル(炭素数1〜30)トリメチルアンモニウム塩、ジアルキル(炭素数1〜30)ジメチルアンモニウム塩、窒素環含有第4級アンモニウム塩、ポリ(付加モル数2〜15)オキシアルキレン(炭素数2〜4)鎖含有第4級アンモニウム塩及びアルキル(炭素数1〜30)アミドアルキル(炭素数1〜10)ジアルキル(炭素数1〜4)メチルアンモニウム塩};アミン系界面活性剤(D3b){例えば、炭素数3〜90の脂肪族3級アミン、炭素数3〜90の脂環式(含窒素ヘテロ環を含む)3級アミン及び炭素数3〜90のヒドロキシアルキル基含有3級アミンの無機酸塩又は有機酸塩}等が挙げられる。
両性界面活性剤(D4)としては、ベタイン型両性界面活性剤(D4a){例えば、アルキル(炭素数1〜30)ジメチルベタイン、アルキル(炭素数1〜30)アミドアルキル(炭素数1〜4)ジメチルベタイン、アルキル(炭素数1〜30)ジヒドロキシアルキル(炭素数1〜30)ベタイン及びスルフォベタイン型};アミノ酸型両性界面活性剤(D4b){例えば、アラニン型[アルキル(炭素数1〜30)アミノプロピオン酸型及びアルキル(炭素数1〜30)イミノジプロピオン酸型]及びグリシン型[アルキル(炭素数1〜30)アミノ酢酸型等]};アミノスルホン酸塩型両性界面活性剤(D4c){例えば、アルキル(炭素数1〜30)タウリン型両性界面活性剤}等が挙げられる。
界面活性剤(D)のうち、パーティクルの再付着防止の観点から好ましいのは、非イオン性界面活性剤(D1)、アニオン性界面活性剤(D2)及び(D1)と(D2)の併用であり、更に好ましいのは(D2)である。
併用の場合の(D1)と(D2)の重量比率{(D1)/(D2)}は、洗浄性及び起泡性の観点から通常0.5以下、好ましくは0.01〜0.2、更に好ましくは0.01〜0.01である。
本発明の洗浄剤は、還元剤(E)を含有することにより、電子材料表面に対するエッチング性をコントロールできるので、還元剤(E)を含有することが更に好ましい。
還元剤(E)としては、有機還元剤(E1)及び無機還元剤(E2)が挙げられる。
有機還元剤(E1)としては、脂肪族有機還元剤(E1a)、芳香族有機還元剤(E1b)及びその他の有機還元剤(E1c)が挙げられ、以下のものが例示できる。
脂肪族有機還元剤(E1a)としては、炭素数1〜12の有機酸類、炭素数1〜12のアルデヒド類、炭素数6〜9のレダクトン類及び炭素数1〜30の脂肪族アミン等が挙げられる。
炭素数1〜12の有機酸類としては、ギ酸、酢酸、コハク酸、乳酸、リンゴ酸、酪酸、マレイン酸、2−オキソプロパン酸、マロン酸、没食子酸及びこれらの塩が挙げられる。尚、前記(C2)及び(C5)も還元剤としての効果を有する。
炭素数1〜12のアルデヒド類としては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド及びビニルアルデヒド等が挙げられる。
炭素数6〜9のレダクトン類としては、L−アスコルビン酸、イソアスコルビン酸、L−アスコルビン酸硫酸エステル、L−アスコルビン酸リン酸エステル、L−アスコルビン酸2−グルコシド、L−アスコルビン酸パルミチン酸エステル、テトライソパルミチン酸L−アスコルビル、アスコルビン酸イソパルミネート、エリソルビン酸、エリソルビン酸リン酸エステル、エリソルビン酸パルミチン酸エステル、テトライソパルミチン酸エリソビル及びこれらの塩等が挙げられる。
炭素数1〜30の脂肪族アミンとしては、炭素数1〜6のアルキルアミン、炭素数2〜5のアルキレンジアミン、炭素数4〜10の環状アミン、炭素数3〜15のアミジン化合物及び炭素数4〜30のポリ(n=2〜5)アルキレン(炭素数2〜6)ポリ(n=3〜6)アミン等が挙げられる。
炭素数1〜6のアルキルアミンとしては、モノアルキルアミン{メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン及びヘキシルアミン等};炭素数2〜6のジアルキルアミン{ジメチルアミン、エチルメチルアミン、プロピルメチルアミン、ブチルメチルアミン、ジエチルアミン、プロピルエチルアミン及びジイソプロピルアミン等}が挙げられる。
炭素数2〜5のアルキレンジアミンとしては、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン及びヘキサメチレンジアミン等が挙げられる。
炭素数4〜10の環状アミンとしては、ピペリジン、ピペラジン及び1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)等が挙げられる。
炭素数3〜15のアミジン化合物としては、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(DBU)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン(DBN)等が挙げられる。
炭素数4〜30のポリ(n=2〜5)アルキレン(炭素数2〜6)ポリ(n=3〜6)アミンとしては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ヘキサエチレンヘプタミン、イミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン及びペンタエチレンヘキサミン等が挙げられる。
芳香族有機還元剤(E1b)としては、炭素数7〜12の芳香族アルデヒド、炭素数6〜9の芳香族アミン及び炭素数6〜30のフェノール化合物等が挙げられる。
炭素数7〜12の芳香族アルデヒドとしては、ベンズアルデヒド及びシンナムアルデヒド等が挙げられる。
炭素数6〜9の芳香族アミンとしては、p−フェニレンジアミン及びp−アミノフェノール等が挙げられる。
炭素数6〜30のフェノール化合物としては、一価フェノール及びポリフェノールが挙げられる。一価フェノールとしては、3−ヒドロキシフラボン及びトコフェロール(α−、β−、γ−、δ−、ε−又はη−トコフェロール等)等が挙げられる。ポリフェノールとしては、3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸、ピロカテコール、レゾルシノール、ヒドロキノン、ナフトレゾルシノール、ピロガロール及びフロログルシノール等が挙げられる。
その他の有機還元剤(E1c)としては、リン系還元剤(例えば、トリス‐2‐カルボキシエチルホスフィン等);ボラン系錯体(例えば、ボラン−tert−ブチルアミン錯体、ボラン−N,N−ジエチルアニリン錯体及びボラン−トリメチルアミン錯体等);チオール系還元剤(例えば、L−システイン及びアミノエタンチオール等);ヒドロキシルアミン系還元剤(例えば、ヒドロキシルアミン及びジエチルヒドロキシルアミン等)等が挙げられる。尚、後述する(G3)及び(G4)として例示した糖類及び糖アルコールも有機還元剤としての効果を有する。
無機還元剤(E2)としては、硫黄のオキソ酸類{例えば、亜硫酸(塩)、二亜硫酸(塩)、亜ジチオン酸(塩)、チオ硫酸(塩)、ジチオン酸(塩)、ポリチオン酸(塩)等};リンのオキソ酸類{例えば、亜リン酸(塩)、亜リン酸水素酸(塩)、次亜リン酸(塩)等};その他の無機還元剤(硫酸第1鉄、塩化第2スズ、水酸化シアノホウ素ナトリウム、水酸化ホウ素ナトリウム等)等が挙げられる。
これらの還元剤(E)を形成する塩としては、上記(D2)で例示したものと同様のものが使用できる。
これらの還元剤(E)のうち、洗浄剤のエッチング性コントロール及び洗浄剤中のイオンによる基板の再汚染の観点から、炭素数1〜12のアルデヒド類、炭素数6〜9のレダクトン類、炭素数1〜30の脂肪族アミン、チオール系還元剤、硫黄のオキソ酸類及びリ
ンのオキソ酸類が好ましく、更に好ましいのはホルムアルデヒド、L−アスコルビン酸(塩)、イソアスコルビン酸(塩)、エリソルビン酸(塩)、L−システイン、アミノエタンチオール、亜硫酸(塩)、二亜硫酸(塩)、亜ジチオン酸(塩)、チオ硫酸(塩)、亜リン酸(塩)、亜リン酸水素酸(塩)及び次亜リン酸(塩)、特に好ましいのはL−アスコルビン酸(塩)、L−システイン、亜硫酸(塩)、亜ジチオン酸(塩)、亜リン酸(塩)、亜リン酸水素酸(塩)及び次亜リン酸(塩)である。
(E)が塩を形成する場合の対イオンとしては特に限定無いが、上記の(D2)で例示したものと同様のものが使用できる。
また(E)は単独で用いてもよいし、2種以上を併用して用いてもよい。
還元剤(E)を含有する場合、還元剤(E)の含有量は、洗浄剤の有効成分の重量に基づいて通常60%以下であり、好ましくは1〜50%、更に好ましくは2〜40%である。この範囲であると、基板のエッチング性をコントロールする点から好ましい。
分散剤(F)としては、従来から微粒子の分散剤として使用されているもの、例えば、多糖類及びその誘導体(ヒドロキシエチルセルロース、カチオン化セルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、グァーガム、カチオン化グァーガム、キサンタンガム、アルギン酸塩、カチオン化デンプン等);ポバール及びリン酸エステル{フィチン酸、ジ(ポリオキシエチレン)アルキルエーテルリン酸、トリ(ポリオキシエチレン)アルキルエーテルリン酸等}等が挙げられる。尚、前記(D2a)も分散剤としての効果を有する。
これら分散剤(F)を含有する場合、これらの分散剤(F)の含有量は、本発明の洗浄剤の有効成分の重量に基づいて、通常は10%以下、好ましくは8%以下、更に好ましくは5%以下である。
3価以上の多価アルコール(G)としては、以下の(G1)〜(G6)等が挙げられる。
脂肪族多価アルコール(G1):
グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等
脂肪族多価アルコールの(G1)の脱水縮合物(G2):
ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン、ペンタグリセリン、等
糖類(G3):
単糖類{ペントース(アラビノース、キシロース、リボース、キシルロース、リブロース等)、ヘキソース(グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトース、ソルボース、タガトース等)、ヘプトース(セドヘプツロース等)等};二糖類(トレハロース、サッカロース、マルトース、セロビオース、ゲンチオビオース、ラクトース等);三糖類(ラフィノース、マルトトリオース等)等
糖アルコール(G4):
アラビトール、アドニトール、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、ズルシトール等
トリスフェノール(G5):
トリスフェノールPA等
これらのアルキレンオキシド(炭素数2〜4)付加物(付加モル数1〜7モル)(G6)
(G)の内、基板の腐食を防止する効果の高い点から、(G1)、(G2)、(G3)及び(G4)が好ましく、更に好ましいのはグリセリン、サッカロース及びソルビトールである。
(G)を含有する場合、その含有量は、洗浄剤の有効成分の重量に基づいて、通常30%以下、好ましくは20%以下、更に好ましくは10%以下である。
水溶性有機溶剤(H)としては、20℃における水に対する溶解度(g/100gH2
O)が3以上、好ましくは10以上の有機溶剤が挙げられる。
具体的には、下記のような一価アルコール、多価アルコール、アルコール以外の水溶性有機溶媒が挙げられる。
一価アルコールとしては、炭素数1〜12の脂肪族アルコール;前記アルコールに炭素数2〜4のアルキレンオキサイド(以下、AOと略記)を付加した化合物;およびこれらの混合物が挙げられる。
炭素数1〜4の脂肪族アルコールとしてはメタノール、エタノールおよびイソプロパノールなどが挙げられ、前記アルコールに炭素数2〜4のAOを付加した化合物としてはエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどが挙げられる。
多価アルコールとしては、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコールおよびグリセリンなどが挙げられる。
アルコール以外の水溶性有機溶媒としては、例えば窒素原子含有水溶性有機溶媒[N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドンおよびN,N−ジメチルアセトアミドなど];ケトン系水溶性有機溶媒[アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンおよびジアセトンアルコールなど];環状エーテル系水溶性有機溶媒[テトラヒドロフランおよびテトラヒドロピランなど];ラクトン[β−プロピオラクトン、β−ブチロラクトンおよびγ−ブチロラクトンなど];およびスルホキシド系水溶性有機溶媒[ジメチルスルホキシドおよびジエチルスルホキシドなど];オキサゾリジノン[N−メチル−2−オキサゾリジノンおよび3,5−ジメチル−2−オキサゾリジノンなど];ニトリル[アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリルおよびアクリロニトリルなど];カーボネート[エチレンカーボネートおよびプロピオンカーボネートなど]などが挙げられる。
また(I)は単独で使用しても、2種以上併用してもよい。
(H)のうちで、洗浄性及び洗浄剤中の成分が電子材料表面に残留することを防止する観点等から、グリコール及びグリコールエーテルが好ましい。さらに好ましいのは、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル及びジエチレングリコールモノヘキシルエーテルである。
(H)を含有する場合、その含有量は、洗浄剤の有効成分の重量に基づいて、通常80%以下、好ましくは50%以下、更に好ましくは20%以下である。
その他の添加剤(I)としては、酸化防止剤、防錆剤、pH調整剤、緩衝剤、消泡剤、
防腐剤及びハイドロトロープ剤等が挙げられる。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤{2,6−ジ−t−ブチルフェノール、2−t−ブチル−4−メトキシフェノール、2,4−ジメチル−6−t−ブチルフェノール等};アミン系酸化防止剤{モノオクチルジフェニルアミン、モノノニルジフェニルアミン等のモノアルキルジフェニルアミン;4,4’−ジブチルジフェニルアミン、4,4’−ジペンチルジフェニルアミン等のジアルキルジフェニルアミン;テトラブチルジフェニルアミン、テトラヘキシルジフェニルアミン等のポリアルキルジフェニルアミン;α−ナフチルアミン、フェニル−α−ナフチルアミン等のナフチルアミン等};硫黄系化合物{フェノチアジン、ペンタエリスリトール−テトラキス−(3−ラウリルチオプロピオネート)、ビス(3,5−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィド等};リン系酸化防止剤{ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、フェニルジイソデシルホスフィト、ジフェニルジイソオクチルホスファイト、トリフェニルホスファイト等};等が挙げられる。
これらは、単独で使用しても、2種以上併用してもよい。
防錆剤としては、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、炭素数2〜10の炭化水素基を有するベンゾトリアゾール、ベンゾイミダゾール、炭素数2〜20炭化水素基を有するイミダゾール、炭素数2〜20炭化水素基を有するチアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール等の含窒素有機防錆剤;ドデセニルコハク酸ハーフエステル、オクタデセニルコハク酸無水物、ドデセニルコハク酸アミド等のアルキル又はアルケニルコハク酸;ソルビタンモノオレエート、グリセリンモノオレエート、ペンタエリスリトールモノオレエート等の多価アルコール部分エステル等を挙げられる。
これらは単独で使用しても、2種以上併用してもよい。
pH調整剤としては、無機酸(塩酸、硫酸、硝酸、スルファミン酸及びリン酸等)、上記例示した無機アルカリ(A4)等が挙げられ、これらは単独で使用しても、2種以上併用してもよい。
緩衝剤としては、緩衝作用を有する有機酸又は無機酸及び/又はそれらの塩を用いることができる。
有機酸としては、前記の(E1a)で例示した炭素数1〜12の有機酸類等を挙げることができ、無機酸としては、例えばリン酸、ホウ酸等を挙げることができる。
また、これらの酸の塩としては、上述のアニオン性界面活性剤(D2)で例示した塩と同様のものが挙げられる。これらは単独で使用しても、2種以上併用してもよい。
消泡剤としては、シリコーン消泡剤{ジメチルシリコーン、フルオロシリコーン、ポリエーテルシリコーン等を構成成分とする消泡剤等}等が挙げられる。これらは単独で使用しても、2種以上併用してもよい。
防腐剤としては、市販の防腐剤を使用でき、トリアジン誘導体{ヘキサヒドロ−1,3,5−トリス(2−ヒドロキシエチル)−S−トリアジン等};イソチアゾリン誘導体{1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン等};ピリジン誘導体{ピリジン2−ピリジンチオール−1−オキサイド(塩)等};モルホリン誘導体{4−(2−ニトロブチル)モルホリン、4,4−(2−エチル−2−ニトロトリメチレン)−ジモルホリン等};ベンズイミダゾール誘導体{2−(4−チアゾリル)ベンズイミダゾール等};その他の防腐剤{ポリ[オキシエチレン(ジメチルイミノ)エチレン(ジメチルイミノ)エチレン]ジクロライド、p−クロロ−m−キシレノール、フェノキシエタノール、フェノキシプロパノール、アセトキシジメチルジオキサン、イソプロピルメチルフェノール、テトラクロロイソフタロニトリル、ビスブロモアセトキシエタン、3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール等}等が挙げられる。これらは単独で使用しても、2種以上併用してもよい。
ハイドロトロープ剤としては、レゾルシン及びサリチル酸(塩)等が挙げられる。また、これらの酸の塩としては、上述のアニオン性界面活性剤(D2)で例示した塩と同様のものが挙げられる。これらは単独で使用しても、2種以上併用してもよい。尚、スルホン酸系界面活性剤(D2b1)として例示したトルエンスルホン酸(塩)、キシレンスルホン酸(塩)及びクメンスルホン酸(塩)もハイドロトロープ剤としての効果を有する。
その他の添加剤(I)を含有する場合、それぞれの添加剤の含有量は、酸化防止剤、防錆剤、緩衝剤、防腐剤及びハイドロトロープ剤が、洗浄剤の有効成分の重量に基づいて通常10%以下、好ましくは8%以下、更に好ましくは5%以下である。
また消泡剤の添加量は通常は2%以下、好ましくは1.5%以下、更に好ましくは1%以下である。
また、pH調整剤は洗浄剤の有効成分の重量に基づいて通常は90%以下、好ましくは85%以下、更に好ましくは80%以下である。
また、その他の添加剤(I)の合計の含有量は、洗浄剤の有効成分の重量に基づいて通常90%以下、好ましくは85%以下、更に好ましくは80%以下である。
尚、前記(C)〜(I)の間で、組成が同一で重複する場合は、それぞれの成分が該当する添加効果を奏する量を他の成分としての効果に関わりなく使用するのではなく、他の成分としての効果も同時に得られることをも考慮し、使用目的に応じて使用量を調整するものとする。
本発明の洗浄剤の有効成分の濃度は、運搬効率の観点からは、通常は0.1〜100%であり、好ましくは0.2〜90%、更に好ましくは0.5〜70%、特に好ましくは1.0〜50%である。
また、本発明の電子材料用洗浄剤を使用する際には、必要により、希釈水、特にイオン交換水(導電率0.2μS/cm以下)又は超純水(電気抵抗率18MΩ・cm以上)で希釈して、有効成分濃度を0.01〜15%、特に0.05〜10%にすることが、使用時の作業性及びコストの観点から好ましい。
本発明の電子材料用洗浄剤を希釈水で20倍に希釈した場合の25℃でのpHは、通常は7〜14であり、好ましくは9〜14、更に好ましくは9〜13である。pHがこの範囲にあると、基板の表面粗さを低減したまま、適度なエッチング性を有し、また微細なパーティクルの再付着防止性に優れた効果を発揮し易くなる。
本発明の洗浄剤を必要により希釈して得られる上記洗浄液は、電子材料の洗浄に好適に使用でき、半導体シリコンウエハの洗浄に好適に使用できる。
本発明のもう1つの実施態様は、上記記載の電子材料用洗浄剤を用いて、超音波洗浄、シャワー洗浄、スプレー洗浄、ブラシ洗浄、浸漬洗浄、浸漬揺動洗浄および枚葉式洗浄からなる群から選ばれる1種以上の洗浄方法によって洗浄する工程を含む電子材料の製造方法である。いずれの方式であっても本発明の洗浄方法の効果が発揮されやすい。
本発明の洗浄液を使用する際の洗浄温度(℃)としては、洗浄性の観点から、通常は10〜80℃であり、好ましくは15〜70℃、更に好ましくは20〜60℃である。
以下、実施例及び比較例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下、特に定めない限り、%は重量%、部は重量部を示す。
製造例1 <界面活性剤(D―1)の製造>
温調および攪拌が可能な反応容器にイソプロピルアルコール300部、超純水100部を仕込み、窒素置換後、75℃に昇温した。撹拌下で、アクリル酸の75%水溶液407部およびジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレートの15%イソプロピルアルコール溶液95部を系内温度を75℃に保ちながら3.5時間かけて滴下した。滴下終了後、75℃でさらに5時間撹拌した後、系内が固化しないように超純水約900部を間欠的に投入し、イソプロピルアルコールが検出できなくなるまで水とイソプロピルアルコールの混合物を留去してポリアクリル酸水溶液を得た。得られたポリアクリル酸水溶液を1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(以下、DBUと略記)(約130部)でpHが6.5になるまで中和し、超純水で濃度調整することにより、実施例と比較例の一部で界面活性剤として使用するポリアクリル酸DBU塩(D−1)の40%水溶液を得た。
なお、(D−1)のMwは8,000であった。
実施例1〜12および比較例1〜6
表1に記載の各成分とその配合量で、ビーカー中で室温で均一撹拌・混合して実施例1〜12および比較例1〜6の洗浄剤を作成した。
Figure 2012072267
表1のポリオキシアルキレン化合物(B)の略号は下記の通りである。
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体(B−1):ニューポールPE−75(三洋化成工業社製)、2m/n=57/43、Mw=4,200
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体(B−2):ニューポールPE−85(三洋化成工業社製)、2m/n=57/43、Mw=4,800
実施例1〜12および比較例1〜6の洗浄剤1gを、予め19gの超純水で希釈したものを試験液に用い、以下の方法により洗浄性評価および表面粗さを測定した。
これらの評価結果を表1に示す。
<洗浄性評価>
8インチのベアシリコンウェハを2cm×2cmの大きさにカットし、フッ酸5%希釈水溶液に5分間浸漬させた後、超純水を1分間表面に流し、窒素を1分間吹き付けて乾燥した。
研磨剤として市販のコロイダルシリカスラリー(粒径約30nm)20μLを上記の乾燥した基板に滴下し、約1時間自然乾燥させ、汚染したサンプル基板を作成した。
20倍に希釈した洗浄液25mlをガラス製ビーカーにとり、汚染基板を浸漬し、超音波洗浄機(200kHz)で、40℃、5分間の洗浄を行った。
洗浄後、基板を取り出し、超純水を2分間表面に流した後、窒素ガスを1分間吹き付けて乾燥し、下記の判定基準に従い、基板表面の洗浄性を表面検査装置(Nikon社製、OPTIPHOT−2)を用いて400倍で観察し、画像解析ソフト(プラネトロン社製、「イメージプロプラス」)で洗浄前の基板と比較し、以下の数式(1)によって洗浄率(%)を算出し、以下の基準で評価した。
なお、本評価は大気からの汚染を防ぐため、クラス1,000(HED−STD−209D、米国連邦規格、1988年)のクリーンルーム内で実施した。
洗浄率(%)=(洗浄後の汚染面積)/(洗浄前の汚染面積)×100 (1)
5:洗浄率が80%以上
4:洗浄率が60%以上80%未満
3:洗浄率が40%以上60%未満
2:洗浄率が20%以上40%未満
1:洗浄率が20%未満
<表面粗さ>
ベアシリコンウエハを1cm×1cmの大きさにカットし、フッ酸5%希釈水溶液に5分間浸漬させた後、超純水で表面をリンス、窒素で1分間ブローして乾燥した。
20mlのガラス製容器に上記20倍に希釈した各試験液を10ml採り、50℃に温調した後、前記ウエハを入れ超音波洗浄機(200kHz)で、同じく50℃、5分間の洗浄を行った。
洗浄後、ピンセットを用いてウエハを取り出し、流水中で30秒間リンスして試験液を流した後、室温下、窒素でブローすることでウエハを乾燥した。
乾燥したウエハの算術平均粗さ(Ra)を原子間力顕微鏡(エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製、E−Sweep)を用いて測定し、下記の判定基準に従い、表面粗さ(ΔRa)を評価した。
なお、算術平均粗さ(Ra)はJIS B0601−2001で規定されている。
ここで、表面粗さとは、下記数式(2)で表される算術平均粗さ(Ra)の差のことを表す。
洗浄前のウエハのRaはほぼ同じ値なので、表面粗さが大きいとは、洗浄後のウエハのRaが大きくなることを意味する。洗浄後のRaが大きくなると、例えば洗浄後のスパッタ工程で均一にスパッタできず、歩留まり低下の原因になり好ましくない。
ΔRa(nm)=洗浄後のウエハのRa(nm)−洗浄前のウエハのRa(nm) (2)
5:ΔRaが0.07nm未満
4:ΔRaが0.07〜0.09nm
3:ΔRaが0.09〜0.11nm
2:ΔRaが0.11〜0.13nm
1:ΔRaが0.13nm以上
表1の結果から、実施例1〜12の本発明の洗浄剤はいずれも、洗浄性が高くかつ、洗浄後のウエハの表面粗さが小さい。
洗浄剤のpHがアルカリ性であり、ポリオキシアルキレン化合物を含まない比較例1〜3は、アルカリ濃度が高いので高いエッチング性を抑えるポリオキシアルキレン化合物を含まないため、表面粗さが著しく悪化する。
一方、洗浄剤のpHがほぼ中性で、ポリオキシアルキレン化合物を含む比較例4〜6は、エッチング力が不足し、洗浄性が低い。
本発明の電子材料用洗浄剤は、洗浄性と表面粗さが両立しているので、液晶パネル用、半導体ウエハ用、有機EL用などの洗浄剤としても有用である。
また、本発明の洗浄剤を用いて製造した電子材料は、テレビ、パソコン、携帯電話等の電子機器用の部材として有用である。

Claims (7)

  1. アルカリ成分(A)と、下記一般式(1)で表わされるポリオキシアルキレン化合物(B)および水を必須成分とすることを特徴とする電子材料用洗浄剤。
    HO−(EO)m−(PO)n−(EO)m−H (1)
    [式(1)中、EOはオキシエチレン基、POはオキシプロピレン基;mはエチレンオキサイドの平均付加モル数を表し1〜250の数、nはプロピレンオキサイドの平均付加モル数を表し1〜100の数である。式(1)中の(EO)m部分と(PO)n部分と(EO)m部分は、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドがブロック状で付加している。]
  2. 該ポリオキシアルキレン化合物(B)の2m/nの値が45/55〜80/20である請求項1記載の洗浄剤。
  3. 超純水で20倍希釈した洗浄剤の25℃におけるpHが9〜14である請求項1または2記載の洗浄剤。
  4. アルカリ成分(A)とポリオキシアルキレン化合物(B)の重量比(A)/(B)が0.1〜50である請求項1〜3いずれか記載の電子材料用洗浄剤。
  5. 該アルカリ成分(A)が、下記一般式(2)で表される4級アンモニウム水酸化物(A1)およびアミン(A2)からなる群より選ばれる1種以上である請求項1〜4いずれか記載の洗浄剤。
    Figure 2012072267
    [式(2)中、R、R、RおよびRは、それぞれ独立に炭素数1〜24のアルキル基である。]
  6. さらに、キレート剤(C)を含有する請求項1〜5いずれか記載の洗浄剤。
  7. 請求項1〜6のいずれか記載の電子材料用洗浄剤を用いて、超音波洗浄、シャワー洗浄、スプレー洗浄、ブラシ洗浄、浸漬洗浄、浸漬揺動洗浄および枚葉式洗浄からなる群から選ばれる1種以上の洗浄方法によって洗浄する工程を含む電子材料の製造方法。
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