JP2005060660A - 半導体基板用洗浄液 - Google Patents
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Abstract
【課題】
CMPプロセス後の半導体基板上の粒子状異物やイオン状異物に対する優れた洗浄性を有し、かつ温度に対する安定性にも優れた半導体基板用洗浄液を提供する。
【解決手段】
一般式(1)
R−(CH2)l−O−(CmH2mO)n−X (1)
(式中Rは炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数2〜10のアルキニル基又は炭素数2〜10のアルケニル基を表し、l、m及びnは、それぞれ独立に、正の数を表わし、Xは、水素原子を表わすか、炭素数1〜4のアルキル基を表わす)
で示される非イオン界面活性剤と、キレート剤と、キレート促進剤及びアニオン系界面活性剤とを含有してなることを特徴とする半導体基板用洗浄液。
【選択図】 なし
CMPプロセス後の半導体基板上の粒子状異物やイオン状異物に対する優れた洗浄性を有し、かつ温度に対する安定性にも優れた半導体基板用洗浄液を提供する。
【解決手段】
一般式(1)
R−(CH2)l−O−(CmH2mO)n−X (1)
(式中Rは炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数2〜10のアルキニル基又は炭素数2〜10のアルケニル基を表し、l、m及びnは、それぞれ独立に、正の数を表わし、Xは、水素原子を表わすか、炭素数1〜4のアルキル基を表わす)
で示される非イオン界面活性剤と、キレート剤と、キレート促進剤及びアニオン系界面活性剤とを含有してなることを特徴とする半導体基板用洗浄液。
【選択図】 なし
Description
本発明は、半導体基板用洗浄液に関する。
近年、半導体デバイスにおいては、Cu配線が導入され、そのCu配線形成のために化学的機械研磨プロセス(CMPプロセス)が採用されるようになってきている。
このCMPプロセスとは、あらかじめ平坦化したカーボン含有SiO2(以下、SiOCと略記する。)等の低誘電率の絶縁膜に溝や接続孔を形成した後、メッキ法等でCuを成膜して溝や接続孔を埋め込み、特殊な砥粒と添加剤等を含むスラリーによって研磨することで溝や接続孔以外のCuを除去して表面の平坦化と配線や接続孔を形成するものである。
CMPプロセス後の半導体基板上には、研磨スラリー中の砥粒や研磨屑といった微少な粒子状異物や、金属不純物等のイオン状異物が多量に付着している。そこで、これらの異物を効率よく除去できる半導体基板洗浄液として、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルなどの非イオン性界面活性剤と、アミノ酢酸又はキナルジン酸のような金属と錯体を形成する化合物と、アルカリ成分とを含有してなる洗浄液が提案されている(特許文献1)。
しかしながら、該洗浄液は、SiOCのような疎水性の低誘電率の絶縁膜に使用した場合、絶縁膜との濡れ性が悪く、半導体基板上の粒子状異物やイオン状異物の除去に充分な洗浄効果を得られないという問題があった。そのため、SiOCのような疎水性の低誘電率の絶縁膜に対しても充分な洗浄性を有する洗浄液の開発が望まれている。また、洗浄性をあげる目的で洗浄液を加熱処理する場合があり、そのような場合においても温度に対する安定性が高い洗浄液が求められていた。
このCMPプロセスとは、あらかじめ平坦化したカーボン含有SiO2(以下、SiOCと略記する。)等の低誘電率の絶縁膜に溝や接続孔を形成した後、メッキ法等でCuを成膜して溝や接続孔を埋め込み、特殊な砥粒と添加剤等を含むスラリーによって研磨することで溝や接続孔以外のCuを除去して表面の平坦化と配線や接続孔を形成するものである。
CMPプロセス後の半導体基板上には、研磨スラリー中の砥粒や研磨屑といった微少な粒子状異物や、金属不純物等のイオン状異物が多量に付着している。そこで、これらの異物を効率よく除去できる半導体基板洗浄液として、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルなどの非イオン性界面活性剤と、アミノ酢酸又はキナルジン酸のような金属と錯体を形成する化合物と、アルカリ成分とを含有してなる洗浄液が提案されている(特許文献1)。
しかしながら、該洗浄液は、SiOCのような疎水性の低誘電率の絶縁膜に使用した場合、絶縁膜との濡れ性が悪く、半導体基板上の粒子状異物やイオン状異物の除去に充分な洗浄効果を得られないという問題があった。そのため、SiOCのような疎水性の低誘電率の絶縁膜に対しても充分な洗浄性を有する洗浄液の開発が望まれている。また、洗浄性をあげる目的で洗浄液を加熱処理する場合があり、そのような場合においても温度に対する安定性が高い洗浄液が求められていた。
本発明は、半導体基板上の粒子状異物やイオン状異物等の除去において、疎水性の低誘電率の絶縁膜に対しても優れた洗浄性を有し、かつ温度に対する安定性にも優れた半導体基板用洗浄液を提供するものである。
本発明者らは、上記したような半導体基板用洗浄液の問題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、下記一般式(1)
R−(CH2)l−O−(CmH2mO)n−X (1)
(式中Rは炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数2〜10のアルキニル基又は炭素数2〜10アルケニル基を表し、l、m及びnは、それぞれ独立に、正の数を表わし、Xは、水素原子を表わすか、炭素数1〜4のアルキル基を表わす)で示される非イオン界面活性剤
及び/又は一般式(2)
R´−(CH2)a−O−(CbH2bO)d−(CxH2xO)y−X´ (2)
(式中R´は炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数2〜10のアルキニル基又は炭素数2〜10のアルケニル基を表し、a、b、d、x及びyはそれぞれ独立に正の数を表わし、bとxは互いに異なる。X´は、水素原子を表わすか、炭素数1〜4のアルキル基を表わす。)
で示される非イオン界面活性剤、キレート剤、キレート促進剤及びアニオン系界面活性剤を含有する洗浄液(以下、本発明洗浄液と記す。)が、疎水性の低誘電率の絶縁膜に対し充分な洗浄性を有し、かつ温度に対する安定性にも優れていることを見出し、本発明に至った。
R−(CH2)l−O−(CmH2mO)n−X (1)
(式中Rは炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数2〜10のアルキニル基又は炭素数2〜10アルケニル基を表し、l、m及びnは、それぞれ独立に、正の数を表わし、Xは、水素原子を表わすか、炭素数1〜4のアルキル基を表わす)で示される非イオン界面活性剤
及び/又は一般式(2)
R´−(CH2)a−O−(CbH2bO)d−(CxH2xO)y−X´ (2)
(式中R´は炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数2〜10のアルキニル基又は炭素数2〜10のアルケニル基を表し、a、b、d、x及びyはそれぞれ独立に正の数を表わし、bとxは互いに異なる。X´は、水素原子を表わすか、炭素数1〜4のアルキル基を表わす。)
で示される非イオン界面活性剤、キレート剤、キレート促進剤及びアニオン系界面活性剤を含有する洗浄液(以下、本発明洗浄液と記す。)が、疎水性の低誘電率の絶縁膜に対し充分な洗浄性を有し、かつ温度に対する安定性にも優れていることを見出し、本発明に至った。
即ち、本発明は
1.一般式(1)
R−(CH2)l−O−(CmH2mO)n−X (1)
(式中Rは炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数2〜10のアルキニル基又は炭素数2〜10のアルケニル基を表し、l、m及びnは、それぞれ独立に、正の数を表わし、Xは、水素原子を表わすか、炭素数1〜4のアルキル基を表わす)
で示される非イオン界面活性剤と、キレート剤と、キレート促進剤及びアニオン系界面活性剤とを含有してなることを特徴とする半導体基板用洗浄液、
2.lが8〜11である上記1項記載の洗浄液、
3.mが2であり、nが5〜10である上記1または2項記載の洗浄液、
4.Rがメチル基であることを特徴とする上記1〜3項のいずれかに記載の半導体基板用洗浄液、
5.更に一般式(2)、
R´−(CH2)a−O−(CbH2bO)d−(CxH2xO)y−X´ (2)
(式中R´は炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数2〜10のアルキニル基又は炭素数2〜10のアルケニル基を表し、a、b、d、x及びyはそれぞれ独立に正の数を表わし、bとxは互いに異なる。X´は、水素原子を表わすか、炭素数1〜4のアルキル基を表わす。)
で示される非イオン界面活性剤を含有してなることを特徴とする上記1〜4項のいずれかに記載の半導体基板用洗浄液、
6.一般式(2)で示される非イオン界面活性剤、キレート剤、キレート促進剤及びアニオン系界面活性剤を含有してなることを特徴とする半導体基板用洗浄液、
7.aが8〜11であることを特徴とする上記5または6項に記載の半導体基板洗浄液、
8.bが2であり、xが3〜5であり、dが1〜10であり、yが1〜5であることを特徴とする上記5〜7項のいずれかに記載の洗浄液、
9.R´がメチル基であることを特徴とする上記5〜8項のいずれかに記載の半導体基板用洗浄液、
10.キレート剤が、ポリアミノカルボン酸類、ポリカルボン酸類、ホスホン酸基を有する化合物類、オキシカルボン酸類、フェノール類、複素環式化合物類、およびトロポロン類からなる群から選ばれる少なくとも1種である上記1〜9項のいずれかに記載の洗浄液、
11.キレート促進剤が、(a)水酸基を有する化合物及び/又は(b)フッ化物又はその塩を含有することを特徴とする上記1〜10項のいずれかに記載の洗浄液、
12.アニオン系界面活性剤が、スルホン酸基、硫酸エステル基、ホスホン酸基、リン酸基及びカルボキシル基からなる群から選ばれる少なくとも1つの官能基を有することを特徴とする上記1〜11項のいずれかに記載される半導体基板用洗浄液、
13.さらに、金属の防食剤を含有してなる上記1〜12項のいずれかに記載の洗浄液、
14.更にpH緩衝剤を含有すること特徴とする上記1〜13項のいずれかに記載される半導体基板用洗浄液、
15.pHが7以上である上記1〜14項のいずれかに記載の洗浄液及び
16.上記1〜15項のいずれかに記載の洗浄液を用いて、半導体基板上に露出している低誘電率の絶縁膜を洗浄することを特徴とする半導体デバイスの製造方法、
を提供するものである。
1.一般式(1)
R−(CH2)l−O−(CmH2mO)n−X (1)
(式中Rは炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数2〜10のアルキニル基又は炭素数2〜10のアルケニル基を表し、l、m及びnは、それぞれ独立に、正の数を表わし、Xは、水素原子を表わすか、炭素数1〜4のアルキル基を表わす)
で示される非イオン界面活性剤と、キレート剤と、キレート促進剤及びアニオン系界面活性剤とを含有してなることを特徴とする半導体基板用洗浄液、
2.lが8〜11である上記1項記載の洗浄液、
3.mが2であり、nが5〜10である上記1または2項記載の洗浄液、
4.Rがメチル基であることを特徴とする上記1〜3項のいずれかに記載の半導体基板用洗浄液、
5.更に一般式(2)、
R´−(CH2)a−O−(CbH2bO)d−(CxH2xO)y−X´ (2)
(式中R´は炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数2〜10のアルキニル基又は炭素数2〜10のアルケニル基を表し、a、b、d、x及びyはそれぞれ独立に正の数を表わし、bとxは互いに異なる。X´は、水素原子を表わすか、炭素数1〜4のアルキル基を表わす。)
で示される非イオン界面活性剤を含有してなることを特徴とする上記1〜4項のいずれかに記載の半導体基板用洗浄液、
6.一般式(2)で示される非イオン界面活性剤、キレート剤、キレート促進剤及びアニオン系界面活性剤を含有してなることを特徴とする半導体基板用洗浄液、
7.aが8〜11であることを特徴とする上記5または6項に記載の半導体基板洗浄液、
8.bが2であり、xが3〜5であり、dが1〜10であり、yが1〜5であることを特徴とする上記5〜7項のいずれかに記載の洗浄液、
9.R´がメチル基であることを特徴とする上記5〜8項のいずれかに記載の半導体基板用洗浄液、
10.キレート剤が、ポリアミノカルボン酸類、ポリカルボン酸類、ホスホン酸基を有する化合物類、オキシカルボン酸類、フェノール類、複素環式化合物類、およびトロポロン類からなる群から選ばれる少なくとも1種である上記1〜9項のいずれかに記載の洗浄液、
11.キレート促進剤が、(a)水酸基を有する化合物及び/又は(b)フッ化物又はその塩を含有することを特徴とする上記1〜10項のいずれかに記載の洗浄液、
12.アニオン系界面活性剤が、スルホン酸基、硫酸エステル基、ホスホン酸基、リン酸基及びカルボキシル基からなる群から選ばれる少なくとも1つの官能基を有することを特徴とする上記1〜11項のいずれかに記載される半導体基板用洗浄液、
13.さらに、金属の防食剤を含有してなる上記1〜12項のいずれかに記載の洗浄液、
14.更にpH緩衝剤を含有すること特徴とする上記1〜13項のいずれかに記載される半導体基板用洗浄液、
15.pHが7以上である上記1〜14項のいずれかに記載の洗浄液及び
16.上記1〜15項のいずれかに記載の洗浄液を用いて、半導体基板上に露出している低誘電率の絶縁膜を洗浄することを特徴とする半導体デバイスの製造方法、
を提供するものである。
本発明によれば、半導体基板上の粒子状異物やイオン状異物等の除去において、疎水性の低誘電率の絶縁膜に対しても優れた洗浄性を有し、かつ温度に対する安定性にも優れた半導体基板用洗浄液を提供し得る。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明洗浄液には、一般式(1)
R−(CH2)l−O−(CmH2mO)n−X (1)
(式中のRは炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数2〜10のアルキニル基又は炭素数2〜10のアルケニル基を表し、l、m及びnは、それぞれ独立に、正の整数を表わし、Xは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表わす)で示される非イオン界面活性剤
及び/又は一般式(2)
R´−(CH2)a−O−(CbH2bO)d−(CxH2xO)y−X´ (2)
(式中R´は炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数2〜10のアルキニル基又はアルケニル基を表し、a、b、d、x及びyはそれぞれ独立に正の数を表わし、bとxは互いに異なる。X´は、水素原子を表わすか、炭素数1〜4のアルキル基を表わす。)
で示される非イオン界面活性剤が含有される。
R−(CH2)l−O−(CmH2mO)n−X (1)
(式中のRは炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数2〜10のアルキニル基又は炭素数2〜10のアルケニル基を表し、l、m及びnは、それぞれ独立に、正の整数を表わし、Xは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表わす)で示される非イオン界面活性剤
及び/又は一般式(2)
R´−(CH2)a−O−(CbH2bO)d−(CxH2xO)y−X´ (2)
(式中R´は炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数2〜10のアルキニル基又はアルケニル基を表し、a、b、d、x及びyはそれぞれ独立に正の数を表わし、bとxは互いに異なる。X´は、水素原子を表わすか、炭素数1〜4のアルキル基を表わす。)
で示される非イオン界面活性剤が含有される。
一般式(1)におけるR及び一般式(2)におけるR´は互いに独立に炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数2〜10のアルキニル基又は炭素数2〜10のアルケニル基を表す。
ここでいうアルキル基としては、直鎖状、分岐状、環状いずれでもよく、具体的には例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられ、中でもメチル基が好ましい。
アリール基としてはヘテロアリール基をも包含し、例えばフェニル基、ナフチル基、インデニル基、テトラヒドロナフチル基、ピリジル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、ピリダニジル基、ピペラジニル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、キニリル基、ピロリル基、インドリル基、フリル基等が挙げられる。
アルキニル基としては、直鎖状、分岐状、環状いずれでもよく、エチニル基、プロパルギル基、1−ペンチン−1−イル基、2−ペンチン−1−イル基等が挙げられる。
アルケニル基としては、直鎖状、分岐状、環状いずれでもよく、具体的にはアリル基、ビニル基、クロチル基、シンナミル基、1−ペンテン−1−イル基、2−ペンテン−1−イル基、3−ペンテン−1−イル基、1−ヘキセン−1−イル基、2−ヘキセン−1−イル基、3−ヘキセン−1−イル基、 2−シクロヘキセニル基、2−シクロペンテニル基等が挙げられる。
ここでいうアルキル基としては、直鎖状、分岐状、環状いずれでもよく、具体的には例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられ、中でもメチル基が好ましい。
アリール基としてはヘテロアリール基をも包含し、例えばフェニル基、ナフチル基、インデニル基、テトラヒドロナフチル基、ピリジル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、ピリダニジル基、ピペラジニル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、キニリル基、ピロリル基、インドリル基、フリル基等が挙げられる。
アルキニル基としては、直鎖状、分岐状、環状いずれでもよく、エチニル基、プロパルギル基、1−ペンチン−1−イル基、2−ペンチン−1−イル基等が挙げられる。
アルケニル基としては、直鎖状、分岐状、環状いずれでもよく、具体的にはアリル基、ビニル基、クロチル基、シンナミル基、1−ペンテン−1−イル基、2−ペンテン−1−イル基、3−ペンテン−1−イル基、1−ヘキセン−1−イル基、2−ヘキセン−1−イル基、3−ヘキセン−1−イル基、 2−シクロヘキセニル基、2−シクロペンテニル基等が挙げられる。
また、一般式(1)におけるl及び一般式(2)におけるaは正の数を表し、互いに独立に、通常8〜18、より好ましくは8〜11、さらに好ましくは9または11である。
l及びaが8未満または18を超えると、低誘電率の絶縁膜との濡れ性が低下する傾向があり、粒子状異物の良好な除去性が得られにくくなる場合がある。特にl及びaが18を超えると、親油基としての作用が強くなるために水溶液に溶解しにくくなる傾向がある。
l及びaが8未満または18を超えると、低誘電率の絶縁膜との濡れ性が低下する傾向があり、粒子状異物の良好な除去性が得られにくくなる場合がある。特にl及びaが18を超えると、親油基としての作用が強くなるために水溶液に溶解しにくくなる傾向がある。
一般式(1)において、mは通常2〜3であり、好ましくは2又は3であり、より好ましくは2である。
一般式(1)において、nは通常4〜20であり、中でも5〜10であることが好ましい。
nが4未満では、水溶液への溶解性が悪くなる傾向があり、nが20を超えると、低誘電率の絶縁膜との濡れ性が悪くなる傾向がある。
一般式(1)において、nは通常4〜20であり、中でも5〜10であることが好ましい。
nが4未満では、水溶液への溶解性が悪くなる傾向があり、nが20を超えると、低誘電率の絶縁膜との濡れ性が悪くなる傾向がある。
一般式(2)において、b及びdは正の数を表し、bは通常2である。
また、dは通常1〜20、好ましくは1〜10である。dが20を超えると低誘電率の絶縁膜との濡れ性が悪くなる傾向がある。
また、dは通常1〜20、好ましくは1〜10である。dが20を超えると低誘電率の絶縁膜との濡れ性が悪くなる傾向がある。
一般式(2)において、x及びyは正の数を表わし、xはbとは異なる数であって、通常3〜10、好ましくは3〜5、より好ましくは3である。xが10を超えると水に対する溶解性が悪くなる傾向がある。
また、yは、通常1〜10、好ましくは1〜5である。yが10を超えると低誘電率の絶縁膜との濡れ性が悪くなる傾向がある。
また、yは、通常1〜10、好ましくは1〜5である。yが10を超えると低誘電率の絶縁膜との濡れ性が悪くなる傾向がある。
一般式(1)におけるX及び一般式(2)におけるX´は通常水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基である。
ここで、炭素数1〜4のアルキル基としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、等が挙げられ、好ましくはメチル基、エチル基、イソプロピル基等が挙げられる。
一般式(1)及び一般式(2)において、X及びX´は水素原子であることが好ましい。
ここで、炭素数1〜4のアルキル基としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、等が挙げられ、好ましくはメチル基、エチル基、イソプロピル基等が挙げられる。
一般式(1)及び一般式(2)において、X及びX´は水素原子であることが好ましい。
一般式(1)及び(2)で示される非イオン界面活性剤において、R−(CH2)l−もしくはR´−(CH2)a−で表される親油基の出発原料は第1級アルコールであり、l又はaが9〜11であるものが好適である。上記構造で表される親油基と総炭素数が同じであっても、第2級アルコールを出発原料とする非イオン界面活性剤、例えば下記一般式(3)又は(4)
一般式(3)
(CH3−(CH2)4)2CH−O−(CmH2mO)n−X (3)
一般式(4)
(CH3−(CH2)4)2CH−O−(CbH2bO)d−(CxH2xO)y−X´ (4)
(m、n、b、d、x、y、X及びX´は上記と同じ意味を有する。)
で示される非イオン界面活性剤は、低誘電率の絶縁膜との濡れ性が向上しても、界面活性剤が表面に残留したり、粒子状異物の除去性が不十分なものとなり、満足な洗浄性能が得られにくい。
一般式(3)
(CH3−(CH2)4)2CH−O−(CmH2mO)n−X (3)
一般式(4)
(CH3−(CH2)4)2CH−O−(CbH2bO)d−(CxH2xO)y−X´ (4)
(m、n、b、d、x、y、X及びX´は上記と同じ意味を有する。)
で示される非イオン界面活性剤は、低誘電率の絶縁膜との濡れ性が向上しても、界面活性剤が表面に残留したり、粒子状異物の除去性が不十分なものとなり、満足な洗浄性能が得られにくい。
一般式(2)で示される非イオン界面活性剤は、2種のアルキレンオキサイドが重合した形態であり、その重合形態は特に限定されず、ランダム共重合、ブロック共重合等、様々な形態が有りうる。
一般式(1)で表される非イオン界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンデシルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシプロピレンデシルエーテル、ポリオキシプロピレンラウリルエーテル、ポリオキシプロピレンセチルエーテル、ポリオキシプロピレンステアリルエーテル、ポリオキシプロピレンオレイルエーテル等が挙げられる。
好ましくはポリオキシエチレンデシルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル等であり、より好ましくはポリオキシエチレンデシルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテルである。
好ましくはポリオキシエチレンデシルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル等であり、より好ましくはポリオキシエチレンデシルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテルである。
一般式(2)で表される非イオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルエーテル等が挙げられる。中でもポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンラウリルエーテル等が好ましい。
また、本発明洗浄液には上記の非イオン界面活性剤(一般式(1)及び(2))が1種類または2種類以上含有されていても良い。
また、本発明洗浄液には上記の非イオン界面活性剤(一般式(1)及び(2))が1種類または2種類以上含有されていても良い。
本発明洗浄液に含有される一般式(1)及び(2)で表される非イオン界面活性剤は、一般的に市販されているものであっても、また、目的の性能を有するような合成されたものであってもよい。
合成方法としては、対応する炭素数であるアルキル基を有するアルコールに酸化エチレン及び/または酸化プロピレンを付加させる方法等が挙げられる。
合成方法としては、対応する炭素数であるアルキル基を有するアルコールに酸化エチレン及び/または酸化プロピレンを付加させる方法等が挙げられる。
本発明洗浄液において、非イオン界面活性剤(一般式(1)及び(2)の総和)は、通常0.0001〜1重量%含有され、好ましくは0.001〜1重量%含有される。
0.0001重量%未満では、低誘電率の絶縁膜との濡れ性が悪くなる傾向があり、1重量%を超えると、洗浄液の起泡性が激しくなり洗浄時の作業性が悪くなる傾向がある。
0.0001重量%未満では、低誘電率の絶縁膜との濡れ性が悪くなる傾向があり、1重量%を超えると、洗浄液の起泡性が激しくなり洗浄時の作業性が悪くなる傾向がある。
本発明洗浄液にはキレート剤が含有される。
本発明洗浄液に用いられるキレート剤としては、半導体基板上に付着している金属イオンを除去できるものであれば特に限定されないが、例えば、ポリアミノカルボン酸類、ポリカルボン酸類、ホスホン酸基を有する化合物類、オキシカルボン酸類、フェノール類、複素環式化合物類、およびトロポロン類からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物が挙げられる。
本発明洗浄液に用いられるキレート剤としては、半導体基板上に付着している金属イオンを除去できるものであれば特に限定されないが、例えば、ポリアミノカルボン酸類、ポリカルボン酸類、ホスホン酸基を有する化合物類、オキシカルボン酸類、フェノール類、複素環式化合物類、およびトロポロン類からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物が挙げられる。
ポリアミノカルボン酸類としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、トランス−1,2−シクロヘキサンジアミン四酢酸(CyDTA)、ニトリロトリ酢酸(NTA)、ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)、N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン−N,N’,N’−トリ酢酸(EDTA−OH)等の化合物及びこれらの塩等が挙げられる。
中でもエチレンジアミン四酢酸(EDTA)が好ましい。
中でもエチレンジアミン四酢酸(EDTA)が好ましい。
ポリカルボン酸類としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタン酸、メチルマロン酸、2−カルボキシ酪酸、これらのアンモニウム塩等が挙げられる。
中でも、シュウ酸またはシュウ酸アンモニウムが好ましい。
中でも、シュウ酸またはシュウ酸アンモニウムが好ましい。
ホスホン酸基を有する化合物類としては、例えば、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、エチレンジアミンジメチレンホスホン酸、ニトリロトリスメチレンホスホン酸、1−ヒドロキシエチリデン―1,1−ジホスホン酸等の化合物及びこれらの塩等が挙げられる。
中でも1−ヒドロキシエチリデン―1,1−ジホスホン酸が好ましい。
中でも1−ヒドロキシエチリデン―1,1−ジホスホン酸が好ましい。
オキシカルボン酸類としては、例えば、グルコン酸、酒石酸、クエン酸等の化合物及びこれらの塩等が挙げられる。
中でもクエン酸、クエン酸アンモニウムが好ましい。
中でもクエン酸、クエン酸アンモニウムが好ましい。
フェノール類としては、例えば、フェノール、クレゾール、エチルフェノール、t-ブチルフェノール、メトキシフェノール、カテコール、レゾルシノール、ヒドロキノン、4−メチルピロカテコール、2−メチルヒドロキノン、ピロガロール、3,4−ジヒドロキシ安息香酸、没食子酸、2,3,4−トリヒドロキシ安息香酸、2,4−ジヒドロキシ−6−メチル安息香酸、エチレンジアミンジオルトヒドロキシフェニル酢酸[EDDHA]、N,N−ビス(2−ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン−N,N−2酢酸[HBED]、エチレンジアミンジヒドロキシメチルフェニル酢酸[EDDHMA]等の化合物及びこれらの塩等が挙げられる。
中でもカテコール、エチレンジアミンジオルトヒドロキシフェニル酢酸[EDDHA]が好ましい。
中でもカテコール、エチレンジアミンジオルトヒドロキシフェニル酢酸[EDDHA]が好ましい。
複素環式化合物類としては、例えば、8−キノリノール、2−メチル−8−キノリノール、キノリンジオール、1−(2−ピリジルアゾ)−2−ナフトール、2−アミノ−4,6,7−プテリジントリオール、5,7,3’4’−テトラヒドロキシフラボン[ルテオリン]、3,3’−ビス〔N,N−ビス(カルボキシメチル)アミノメチル〕フルオレセイン[カルセイン]、2,3−ヒドロキシピリジン等の化合物及びこれらの塩等が挙げられる。
中でも8−キノリノールが好ましい。
中でも8−キノリノールが好ましい。
トロポロン類としては、例えば、トロポロン、6−イソプロピルトロポロン等の化合物及びこれらの塩等が挙げられる。
中でもトロポロンが好ましい。
中でもトロポロンが好ましい。
本発明洗浄液にはキレート剤が、通常0.00001〜10重量%含有され、好ましくは0.0001〜1重量%含有される。
0.00001重量%未満では、キレート剤として金属の除去性能が低下しやすくなる傾向があり、10重量%を超えると、洗浄液中での溶解性が低下し、不溶物となって基板に付着汚染しやすくなる傾向がある。
また、本発明洗浄液には上記のキレート剤が1種類または2種類以上含有されていても良い。
0.00001重量%未満では、キレート剤として金属の除去性能が低下しやすくなる傾向があり、10重量%を超えると、洗浄液中での溶解性が低下し、不溶物となって基板に付着汚染しやすくなる傾向がある。
また、本発明洗浄液には上記のキレート剤が1種類または2種類以上含有されていても良い。
本発明洗浄液には、半導体基板上に付着している金属不純物のキレート化をより効果的に行わせる目的でキレート促進剤が含有される。
キレート促進剤としては、キレート剤の金属除去性を向上させるものであれば特に限定されず、フッ化物又はその塩や、水酸基を有する化合物等が挙げられる。なお、半導体基板(シリコンウエハー)表面を金属汚染させないという観点から、キレート促進剤は、金属を含まない化合物であることが好ましい。
また、本発明洗浄液には、キレート促進剤としてフッ化物又はその塩と、水酸基を有する化合物との両方が含有されていてもよく、またそれぞれが単独で含有されていても良い。
キレート促進剤としては、キレート剤の金属除去性を向上させるものであれば特に限定されず、フッ化物又はその塩や、水酸基を有する化合物等が挙げられる。なお、半導体基板(シリコンウエハー)表面を金属汚染させないという観点から、キレート促進剤は、金属を含まない化合物であることが好ましい。
また、本発明洗浄液には、キレート促進剤としてフッ化物又はその塩と、水酸基を有する化合物との両方が含有されていてもよく、またそれぞれが単独で含有されていても良い。
ここで、フッ化物又はその塩としては、例えば、フッ酸、フッ化カリウム、フッ化ナトリウム、フッ化アンモニウム等が挙げられ、中でもフッ化アンモニウムが好ましい。
水酸基を有する化合物としては、無機化合物、第4級アンモニウム等の水酸化物やアルカノールアミン類等が挙げられ、具体的には例えば無機化合物として水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム等、第4級アンモニウムとして水酸化テトラメチルアンモニウム、コリン等、アルカノールアミン類としてモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2−メチルアミノエタノール、2−エチルアミノエタノール、N−メチルジエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、2−(2−アミノエトキシ)エタノール、1−アミノ−2−プロパノール、モノプロパノールアミン、ジブタノールアミン等が挙げられる。
また、水酸基を有する化合物としては、金属を含まない化合物であることが好ましい。金属を含まない化合物としては具体的には水酸化アンモニウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、コリン、アルカノールアミン類等が挙げられる。
これらの中でも水酸化アンモニウムや水酸化テトラメチルアンモニウム、コリンが好ましい。
また、水酸基を有する化合物としては、金属を含まない化合物であることが好ましい。金属を含まない化合物としては具体的には水酸化アンモニウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、コリン、アルカノールアミン類等が挙げられる。
これらの中でも水酸化アンモニウムや水酸化テトラメチルアンモニウム、コリンが好ましい。
本発明洗浄液にはキレート促進剤が、全量で通常0.0001〜50重量%含有され、好ましくは0.001〜10重量%含有される。
本発明洗浄液に、キレート促進剤として、フッ化物又はその塩と水酸基を有する化合物とがそれぞれが単独で含有される場合、その含有量は具体的には水酸基を有する化合物単独の場合で通常0.0001重量%以上〜50重量%未満、好ましくは0.0001重量%〜30重量%、更に好ましくは0.001重量%〜1重量%であり、フッ化物又はその塩単独の場合で通常0.0001重量%以上〜50重量%未満、好ましくは0.0001〜40重量%、更に好ましくは0.01〜5重量%である。
本発明洗浄液に、キレート促進剤として、フッ化物又はその塩と水酸基を有する化合物とが両方含有される場合、その含有量は上記の全量の範囲から選ばれる任意の割合が選択され、具体的には水酸基を有する化合物が通常0.00005重量%以上〜50重量%未満、好ましくは0.0001重量%〜30重量%、更に好ましくは0.001重量%〜1重量%、フッ化物又はその塩が通常0.00005重量%以上〜50重量%未満、好ましくは0.0001〜40重量%、更に好ましくは0.01〜5重量%含有される。
本発明洗浄液における、水酸基を有する化合物の濃度が0.00005重量%未満では、金属除去性が低下する傾向があり、30重量%を超えると、下地の低誘電率絶縁膜の膜質が劣化しやすくなる傾向がある。本発明洗浄液におけるフッ化物又はその塩の濃度が0.00005重量%未満では、金属除去性が低下する傾向があり、40重量%を超えると、金属除去性が向上することがないにもかかわらず、下地の低誘電率絶縁膜の膜質が劣化しやすくなる傾向がある。
水酸基を有する化合物と、フッ化物又はその塩との濃度の関係については、水酸基を有する化合物の濃度はフッ化物又はその塩の濃度以下にすることが好ましい。
水酸基を有する化合物の濃度がフッ化物又はその塩の濃度よりも高い場合は、下地の低誘電率絶縁膜の膜質が劣化する傾向がある。
また、本発明洗浄液には上記のキレート促進剤が1種類または2種類以上含有されていても良い。
水酸基を有する化合物の濃度がフッ化物又はその塩の濃度よりも高い場合は、下地の低誘電率絶縁膜の膜質が劣化する傾向がある。
また、本発明洗浄液には上記のキレート促進剤が1種類または2種類以上含有されていても良い。
本発明洗浄液には、アニオン系界面活性剤が含有される。
本発明洗浄液に含有されるアニオン系界面活性剤は、特に限定されるものではなく、例えば公知のアニオン系界面活性のいずれを用いてもよいが、中でも分子構造中に、スルホン酸基、硫酸エステル基、ホスホン酸基、リン酸基またはカルボキシル基からなる群から選ばれる少なくとも1つの官能基を有するアニオン系界面活性剤が好ましく用いられ、中でも、スルホン酸基を有するものがより好ましく用いられる。
本発明洗浄液に含有されるアニオン系界面活性剤は、特に限定されるものではなく、例えば公知のアニオン系界面活性のいずれを用いてもよいが、中でも分子構造中に、スルホン酸基、硫酸エステル基、ホスホン酸基、リン酸基またはカルボキシル基からなる群から選ばれる少なくとも1つの官能基を有するアニオン系界面活性剤が好ましく用いられ、中でも、スルホン酸基を有するものがより好ましく用いられる。
本発明洗浄液に含有されるアニオン系界面活性剤の例としては、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸、アルキレンジスルホン酸、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸、ジアルキルサクシネートスルホン酸、モノアルキルサキシネートスルホン酸、オクチルフェノキシエトキシスルホン酸、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレンアリールエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリアクリル酸、やし油脂肪酸、オレイン酸等が挙げられ、そして更にこれらの化合物の塩が挙げられる。
これらの中でも、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、フェノールスルホン酸ホルマリン縮合物、フェニルフェノールスルホン酸ホルマリン縮合物、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸、アルキルジフェニルエーテルジホスホン酸、アルキルジフェニルエーテルジカルボン酸等の分子構造中にスルホン酸基、硫酸エステル基、ホスホン酸基、リン酸基またはカルボキシル基のうち、2つ以上の官能基を有する化合物又はそれらの塩が好ましい。中でも、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸又はその塩がよく、より具体的には、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ジNa塩、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ジアンモニウム塩又はドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ジトリエタノールアミン塩が好ましい。
本発明洗浄液にはアニオン系界面活性剤が、通常0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%含有される。
0.01重量%未満では加温して使用した場合の液の白濁を改善する効果が低下する傾向があり、10重量%を超えると、液の起泡性が激しくなる場合があり取り扱いに問題が生じ易くなる傾向がある。
また、本発明洗浄液には上記のアニオン系界面活性剤が1種類または2種類以上含有されていても良い。
0.01重量%未満では加温して使用した場合の液の白濁を改善する効果が低下する傾向があり、10重量%を超えると、液の起泡性が激しくなる場合があり取り扱いに問題が生じ易くなる傾向がある。
また、本発明洗浄液には上記のアニオン系界面活性剤が1種類または2種類以上含有されていても良い。
アニオン系界面活性剤を含有する本発明洗浄液は、洗浄性を挙げる目的で洗浄液を加熱処理した場合においても温度に対する安定性が高く、具体的には液温20〜70℃における安定性に優れている。
本発明洗浄液は、半導体デバイスを製造する過程において、露出しているCu配線を保護するため、さらに防食剤を含有していてもよい。
防食剤は、糖類、アミン化合物、分子内に少なくとも窒素原子、酸素原子、燐原子、硫黄原子の少なくとも1つを有する有機化合物等が挙げられる。
分子内に少なくとも窒素原子、酸素原子、燐原子、硫黄原子の少なくとも1つを有する有機化合物としては、中でも分子内に少なくとも1つのアゾール基を有する化合物や、少なくとも1つのメルカプト基を有し、該メルカプト基が結合している炭素原子と水酸基が結合している炭素原子とが隣接している、炭素数が2以上である脂肪族アルコール系化合物であることがさらに好ましい。分子内に少なくとも1つのアゾール基を有する化合物の具体例としては例えばベンゾトリアゾール誘導体であるベンゾトリアゾール、トルトリアゾール、4メチルイミダゾール、5−ヒドロキシメチル−4−メチルイミダゾール、3−アミノトリアゾール、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、2,2'−[[(メチル−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)メチル]イミノ]ビス−エタノール等が挙げられる。
少なくとも1つのメルカプト基を有し、該メルカプト基が結合している炭素原子と水酸基が結合している炭素原子とが隣接している、炭素数が2以上である脂肪族アルコール系化合物の具体例としては例えば、チオグリセロール、チオグリコールなどが挙げられる。
少なくとも1つのメルカプト基を有し、該メルカプト基が結合している炭素原子と水酸基が結合している炭素原子とが隣接している、炭素数が2以上である脂肪族アルコール系化合物の具体例としては例えば、チオグリセロール、チオグリコールなどが挙げられる。
ここで、糖類としては具体的には例えば、アルドース、ケトース等の単糖類や、糖アルコール類等が挙げられる。
アルドースとしては、リキソース、グリセルアルデヒド、トレオース、エリトロース、アラビノース、キシロース、リボース、アロース、アルトロース、グロース、イドース、タロース、グルコース、マンノース、ガラクトース等が挙げられ、ケトースとしてはエリトルロース、リブロース、キシルロース、タガトース、ソルボース、プシコース、果糖等が挙げられる。
糖アルコール類としては、例えば、トレイトール、エリトルトール、アドニトール、アラビトール、キシリトール、タリトール、ソルビトール、マンニトール、イジトール、ズルシトール、グルコース、マンノース、ガラクトールなど等が挙げられる。
中でも、好ましいものとしてグルコース、マンノース、ガラクトール、ソルビトール、マンニトール、キシリトールが溶解性の観点から好ましく挙げられ、より好ましいものとして中でもマンニトールが挙げられる。
アルドースとしては、リキソース、グリセルアルデヒド、トレオース、エリトロース、アラビノース、キシロース、リボース、アロース、アルトロース、グロース、イドース、タロース、グルコース、マンノース、ガラクトース等が挙げられ、ケトースとしてはエリトルロース、リブロース、キシルロース、タガトース、ソルボース、プシコース、果糖等が挙げられる。
糖アルコール類としては、例えば、トレイトール、エリトルトール、アドニトール、アラビトール、キシリトール、タリトール、ソルビトール、マンニトール、イジトール、ズルシトール、グルコース、マンノース、ガラクトールなど等が挙げられる。
中でも、好ましいものとしてグルコース、マンノース、ガラクトール、ソルビトール、マンニトール、キシリトールが溶解性の観点から好ましく挙げられ、より好ましいものとして中でもマンニトールが挙げられる。
ここでアミン化合物としては、例えば窒素原子に少なくとも2つのアルキル基を有する第3級アミン化合物が挙げられ、当該第3級アミン化合物としては、アルキル基の他にヒドロキシアルキル基を有するアミン化合物、分子内にアルキル基の他にシクロアルキル基を有するアミン化合物、分子内に窒素原子を2個以上有するポリアミン化合物等が挙げられる。
ここでアルキル基としては炭素数1〜4のアルキル基が挙げられ、具体的にはメチル基、エチル基、イソプロピル基、n−プロピル基、ブチル基等が挙げられる。
ここでアルキル基としては炭素数1〜4のアルキル基が挙げられ、具体的にはメチル基、エチル基、イソプロピル基、n−プロピル基、ブチル基等が挙げられる。
アルキル基の他にヒドロキシルアルキル基を有するアミン化合物としてはジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、ジイソプロピルエタノールアミン、ジn−プロピルエタノールアミン等が挙げられ、シクロアルキル基を有するアミン化合物としてはN,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジエチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジイソプロピルシクロヘキシルアミン、N,N−ジ(n−プロピル)シクロヘキシルアミン、N,N−ジブチルシクロヘキシルアミン等が挙げられ、また、分子内に窒素原子を2個以上有するポリアミン化合物としては、テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチルプロパンジアミン、テトラメチルブタンジアミン、テトラメチルペンタンジアミン、テトラメチルヘキサンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル、トリス(3−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン等が挙げられる。
これらの中でも、ジメチルシクロヘキシルアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテルが好ましい。
これらの中でも、ジメチルシクロヘキシルアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテルが好ましい。
本発明洗浄液中に防食剤が含有される場合、その含有量は通常0.0001〜5.0重量%、好ましくは0.001〜0.5重量%である。
0.0001重量%未満では銅配線に対する防食効果が得られにくくなる傾向があり、5重量%を超えると洗浄液中への溶解性が悪くなる傾向がある。
本発明洗浄液にはこれらの防食剤が一種または二種以上含有されていても良い。
0.0001重量%未満では銅配線に対する防食効果が得られにくくなる傾向があり、5重量%を超えると洗浄液中への溶解性が悪くなる傾向がある。
本発明洗浄液にはこれらの防食剤が一種または二種以上含有されていても良い。
本発明洗浄液のpHは通常7以上(アルカリ性)であり、具体的にはpH7〜12、好ましくはpH7〜9である。
pHが7未満(酸性)では、微粒子の除去性が低下する傾向があるばかりか、洗浄中にCuとバリアメタル間で電池効果による腐食が発生する傾向がある。
pHが7未満(酸性)では、微粒子の除去性が低下する傾向があるばかりか、洗浄中にCuとバリアメタル間で電池効果による腐食が発生する傾向がある。
本発明洗浄液にはpH緩衝剤が含有されていても良い。
本発明洗浄液に含有されるpH緩衝剤としては、金属を含まない化合物の塩であることが好ましく、具体的にはフタル酸水素アンモニウム、クエン酸二水素アンモニウム、塩化アンモニウム、クエン酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、酢酸アンモニウム等が挙げられ、中でも炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウムがより好ましい。
本発明洗浄液に含有されるpH緩衝剤としては、金属を含まない化合物の塩であることが好ましく、具体的にはフタル酸水素アンモニウム、クエン酸二水素アンモニウム、塩化アンモニウム、クエン酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、酢酸アンモニウム等が挙げられ、中でも炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウムがより好ましい。
上記のpH緩衝剤を含有する場合、その量は通常0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%である。
0.01重量%未満では液のpHの安定化が不十分となり、10重量%を超えると、液中での溶解性が不十分となるばかりではなく、洗浄した半導体基板表面に不溶解成分が付着して基板を汚染させる危険性がある。
pH緩衝剤は、洗浄液のpHを安定化させる働きを示す。
0.01重量%未満では液のpHの安定化が不十分となり、10重量%を超えると、液中での溶解性が不十分となるばかりではなく、洗浄した半導体基板表面に不溶解成分が付着して基板を汚染させる危険性がある。
pH緩衝剤は、洗浄液のpHを安定化させる働きを示す。
また、本発明洗浄液は、当該洗浄液のpHを測定しながら必要に応じて随時pH緩衝液を添加し、液のpHを一定の範囲に保ちながら半導体基板の洗浄に複数回使用する、循環使用にも用いられる。
また、本発明洗浄液には、必要に応じ本発明の目的を損なわない範囲で、その他の成分が含有されていてもよい。
その他の成分としては、例えば、カチオン系等の各種界面活性剤、分散剤、過酸化水素水、消泡剤等が挙げられる。
その他の成分としては、例えば、カチオン系等の各種界面活性剤、分散剤、過酸化水素水、消泡剤等が挙げられる。
消泡剤としては、例えば、シリコーン系、ポリエーテル系、特殊非イオン系、脂肪酸エステル系等の消泡剤、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、2−メチル−1−プロパノール、アセトン、メチルエチルケトンなどの水溶性有機化合物などが挙げられる。
本発明洗浄液にこれらのその他の成分が含有される場合、合計で通常0.01重量%〜5重量%、好ましくは0.1重量%〜1重量%である。
また、本発明洗浄液にはこれらのその他の成分が1種類または2種類以上含有されていても良い。
また、本発明洗浄液にはこれらのその他の成分が1種類または2種類以上含有されていても良い。
本発明洗浄液は、一般式(1)及び(2)で示される非イオン界面活性剤、キレート剤、キレート促進剤、アニオン系界面活性剤と、必要に応じて含有される、防食剤、分散剤、過酸化水素水、カチオン系等の各種界面活性剤、消泡剤、pH緩衝剤等のその他の成分、そして水を混合することで得られる。
本発明洗浄液の使用対象となる低誘電率膜としては特に限定はなく、その種類や成膜方法に関わらず、使用し得る。ここで言う低誘電率の絶縁膜とは、通常、比誘電率が3.0以下の絶縁膜を示す。
このような低誘電率の絶縁膜としては、例えば、FSG(F含有SiO2)、SiOC(カーボン含有SiO2)、SiON(N含有SiO2)のような無機系、MSQ(メチルシルセスキオキサン)、HSQ(ハイドロジェンシルセスキオキサン)、MHSQ(メチル化ハイドロジェンシルセスキオキサン)等のポリオルガノシロキサン系、PAE(ポリアリールエーテル)、BCB(ジビニルシロキサン−ビス−ベンゾシクロブテン)等の芳香族系、Silk、ポーラスSilk等の有機膜系等の膜が挙げられる。
特に好ましい使用対象絶縁膜として、SiOC、MSQ、PAE(ポリアリールエーテル)等が挙げられる。
特に好ましい使用対象絶縁膜として、SiOC、MSQ、PAE(ポリアリールエーテル)等が挙げられる。
本発明洗浄液を用いた半導体基板(シリコンウエハーなど)の洗浄方法としては、ウエハーを洗浄液に直接浸漬することによる浸漬洗浄法、浸漬洗浄法に超音波照射を併用した方法、洗浄液を基板表面に吹きかけるスプレー洗浄方法、洗浄液を吹きかけながらブラシにより洗浄するブラシスクラブ洗浄方法、さらにそこに超音波照射を併用する方法等が挙げられる。
本発明洗浄液は、洗浄液を一度使用した後回収し、洗浄工程で液中に蓄積された不溶な微粒子汚染物をろ過して精製し、更に該洗浄液を再度洗浄に用いる方法、また、本発明洗浄液は加温による白濁を生じないので、洗浄する際に洗浄能力を向上させるために洗浄液を加温して利用する方法に好適である。
以下、本発明を実施例に基づいてより詳細に説明するが、本発明が実施例により限定されるものでないことは言うまでもない。
実施例1
低誘電率絶縁膜の1種であるSiOC膜を成膜したウエハーを準備し、そのウ
エハーを公知に知られているCMP用スラリー溶液中に浸漬することで、スラリー中のシリカ粒子を汚染させたサンプルを準備した。汚染粒子数は3500個/枚であった。また、同じくSiOC膜を成膜したウエハー上に、Cuイオンを溶解させた水溶液を滴下した後スピン乾燥させることでCuイオンを汚染させたサンプルを準備した。Cuの汚染量は300×1010atoms/cm2であった。
これらのサンプルウエハーを、表1記載の組成になるように調製した洗浄液とブラシ洗浄機を用いて洗浄した。洗浄後の残留粒子数及び残留金属不純物濃度を同じく表1に示す。
低誘電率絶縁膜の1種であるSiOC膜を成膜したウエハーを準備し、そのウ
エハーを公知に知られているCMP用スラリー溶液中に浸漬することで、スラリー中のシリカ粒子を汚染させたサンプルを準備した。汚染粒子数は3500個/枚であった。また、同じくSiOC膜を成膜したウエハー上に、Cuイオンを溶解させた水溶液を滴下した後スピン乾燥させることでCuイオンを汚染させたサンプルを準備した。Cuの汚染量は300×1010atoms/cm2であった。
これらのサンプルウエハーを、表1記載の組成になるように調製した洗浄液とブラシ洗浄機を用いて洗浄した。洗浄後の残留粒子数及び残留金属不純物濃度を同じく表1に示す。
*2:Rがメチル、aが11、bが2、dが10、xが3、yが1、Xが水素原子である一般式(2)で表される非イオン界面活性剤
*3:アニオン系界面活性剤。
実施例2
表2に示される組成の洗浄液をそれぞれ調製した。図1に示すような洗浄液を循環使用する洗浄装置を用いて、本発明洗浄液1及び比較洗浄液1による半導体基板の洗浄を実施し、その際の本発明洗浄液1及び比較洗浄液1のpH変化を測定した。
結果を表2に示す。
表2に示される組成の洗浄液をそれぞれ調製した。図1に示すような洗浄液を循環使用する洗浄装置を用いて、本発明洗浄液1及び比較洗浄液1による半導体基板の洗浄を実施し、その際の本発明洗浄液1及び比較洗浄液1のpH変化を測定した。
結果を表2に示す。
実施例3
表3に示される組成の洗浄液を調製した。図1に示すような洗浄液を循環使用する洗浄装置を用いて、40℃に加温した本発明洗浄液3及び比較洗浄液2による半導体基板の洗浄を実施し、その際の本発明洗浄液3及び比較洗浄液2のpH変化を測定した。
結果を表3に示す。
表3に示される組成の洗浄液を調製した。図1に示すような洗浄液を循環使用する洗浄装置を用いて、40℃に加温した本発明洗浄液3及び比較洗浄液2による半導体基板の洗浄を実施し、その際の本発明洗浄液3及び比較洗浄液2のpH変化を測定した。
結果を表3に示す。
実施例4
表4記載の組成になるように洗浄液を調製した。公知に知られている成膜法でCu膜を成膜したウエハーを準備し、表4に記載した洗浄液に浸漬し、その場合のCu膜エッチング速度をシート抵抗法により測定した。また、実施例1と同様の方法にて、微粒子及びCu汚染させたSiOC膜ウエハーをブラシ洗浄し、後の残留粒子数及び残留金属不純物濃度を測定した。結果をあわせて表4に示す。
表4記載の組成になるように洗浄液を調製した。公知に知られている成膜法でCu膜を成膜したウエハーを準備し、表4に記載した洗浄液に浸漬し、その場合のCu膜エッチング速度をシート抵抗法により測定した。また、実施例1と同様の方法にて、微粒子及びCu汚染させたSiOC膜ウエハーをブラシ洗浄し、後の残留粒子数及び残留金属不純物濃度を測定した。結果をあわせて表4に示す。
実施例1により、本発明洗浄液はSiOC膜のような疎水性を示す半導体基板表面の汚染物でも洗浄性に優れていることがわかる。
実施例2及び3においては、比較洗浄液1及び2が24時間後、48時間後と、時間を経るほどにpHが酸性に近づいていくのに対し、本発明洗浄液1及び3では、48時間後でも半導体基板の洗浄に好適なpHが維持されていた。
また、実施例3においては、洗浄液を加温すると、比較洗浄液2では白濁が生じるのに対し、本発明洗浄液3では白濁は生じなかった。
実施例4においては、防食剤を含有する本発明洗浄液が、Cu膜に対するエッチング速度の抑制にも効果を有し、かつSiOC膜のような疎水性を示す半導体基板表面の汚染物に対しても優れた洗浄性を有していることがわかる。
実施例2及び3においては、比較洗浄液1及び2が24時間後、48時間後と、時間を経るほどにpHが酸性に近づいていくのに対し、本発明洗浄液1及び3では、48時間後でも半導体基板の洗浄に好適なpHが維持されていた。
また、実施例3においては、洗浄液を加温すると、比較洗浄液2では白濁が生じるのに対し、本発明洗浄液3では白濁は生じなかった。
実施例4においては、防食剤を含有する本発明洗浄液が、Cu膜に対するエッチング速度の抑制にも効果を有し、かつSiOC膜のような疎水性を示す半導体基板表面の汚染物に対しても優れた洗浄性を有していることがわかる。
Claims (16)
- 一般式(1)
R−(CH2)l−O−(CmH2mO)n−X (1)
(式中Rは炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数2〜10のアルキニル基又は炭素数2〜10のアルケニル基を表し、l、m及びnは、それぞれ独立に、正の数を表わし、Xは、水素原子を表わすか、炭素数1〜4のアルキル基を表わす)
で示される非イオン界面活性剤と、キレート剤と、キレート促進剤及びアニオン系界面活性剤とを含有してなることを特徴とする半導体基板用洗浄液。 - lが8〜11である請求項1記載の洗浄液。
- mが2であり、nが5〜10である請求項1または2記載の洗浄液。
- Rがメチル基であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の半導体基板用洗浄液。
- 更に一般式(2)、
R´−(CH2)a−O−(CbH2bO)d−(CxH2xO)y−X´ (2)
(式中R´は炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数2〜10のアルキニル基又は炭素数2〜10のアルケニル基を表し、a、b、d、x及びyはそれぞれ独立に正の数を表わし、bとxは互いに異なる。X´は、水素原子を表わすか、炭素数1〜4のアルキル基を表わす。)
で示される非イオン界面活性剤を含有してなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の半導体基板用洗浄液。 - 一般式(2)で示される非イオン界面活性剤、キレート剤、キレート促進剤及びアニオン系界面活性剤を含有してなることを特徴とする半導体基板用洗浄液。
- aが8〜11であることを特徴とする請求項5または6に記載の半導体基板洗浄液。
- bが2であり、xが3〜5であり、dが1〜10であり、yが1〜5であることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の洗浄液。
- R´がメチル基であることを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載の半導体基板用洗浄液。
- キレート剤が、ポリアミノカルボン酸類、ポリカルボン酸類、ホスホン酸基を有する化合物類、オキシカルボン酸類、フェノール類、複素環式化合物類、およびトロポロン類からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜9のいずれかに記載の洗浄液。
- キレート促進剤が、(a)水酸基を有する化合物及び/又は(b)フッ化物又はその塩を含有することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の洗浄液。
- アニオン系界面活性剤が、スルホン酸基、硫酸エステル基、ホスホン酸基、リン酸基及びカルボキシル基からなる群から選ばれる少なくとも1つの官能基を有することを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載される半導体基板用洗浄液。
- さらに、金属の防食剤を含有してなる請求項1〜12のいずれかに記載の洗浄液。
- 更にpH緩衝剤を含有すること特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載される半導体基板用洗浄液。
- pHが7以上である請求項1〜14のいずれかに記載の洗浄液。
- 請求項1〜15のいずれかに記載の洗浄液を用いて、半導体基板上に露出している低誘電率の絶縁膜を洗浄することを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
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