JP2012062374A - 天然香気成分の抽出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 植物から安価で高品質な香気成分含有抽出液を得る。
【解決手段】 植物由来の香気成分を含有する香気成分含有抽出液の生産方法であって、植物を破砕および攪拌しながら加熱および減圧し、植物由来の蒸気を生成する工程を含む生産方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は、植物由来の香気成分を含有する香気成分含有抽出液の生産方法または抽出装置に関する。
植物は種々の香気成分を含有している。植物から抽出された香気成分はアロマセラピーや化粧品等に広く使用されており、その香りは癒しやリラックス、または鎮静等の効果があることが昔から知られている。しかしながら、植物の中に含まれる香気成分は極微量である。そのため、より効率的に、より高品質の香気成分を得るための様々な抽出方法が検討されている。
例えば、特許文献1には圧搾法で抽出したことが記載されている。圧搾法は、ローラーや遠心によって植物から液体を絞り出して、香気成分を回収する方法である。特許文献2には、水蒸気蒸留法で抽出したことが記載されている。水蒸気蒸留法は、植物を蒸留釜に入れ、水蒸気を吹き込むかまたは釜に入っている水を沸騰させた後、水蒸気と共に香気成分を蒸発させることで回収する方法である。特許文献3には、溶媒抽出法で抽出したことが記載されている。溶媒抽出法は、エーテルなどの溶媒を用いて植物から香気成分を溶かし出すことで回収する方法である。
特許文献4には、気液向流接触装置を用いて抽出する方法が記載されている。この方法は、香気成分をガスに吸着させることで回収する方法である。非特許文献1には超臨界流体抽出法で抽出したことが記載されている。超臨界流体抽出法は、二酸化炭素に高圧力を加え超臨界状態を作り出し、それを植物に浸透・拡散させて香気成分を取り込むことで回収する方法である。特許文献5には、減圧蒸留法で抽出したことが記載されている。減圧蒸留法は、減圧下で加熱して香気成分を蒸発させることで回収する方法である。
特開2002-125613号公報 特許3842794号公報 特開2006-75112号公報 特許3560519号公報 特開2006-291007号公報
Reverchon, E. J.Supercrit. Fluids 1997, 10, 1-37.
しかしながら、上記文献記載の従来技術は、以下の点で改善の余地を有していた。
圧搾法は、香気成分含有抽出液に絞り粕などの不純物が混入することがあった。水蒸気蒸留法は、材料を高温加熱するため香気成分が熱変性することがあった。溶媒抽出法は、溶剤が香気成分含有抽出液中に残留することがあった。気液向流接触装置を用いた方法は溶剤が香気成分含有抽出液中に残留することがあった。従って、これらの方法では高品質な香気成分含有抽出液を得ることができなかった。また超臨界流体抽出法は、高圧を要するので高価な設備を必要とする。そのため、この方法では安価な香気成分含有抽出液を得ることができなかった。
また、圧搾法、水蒸気蒸留法、溶媒抽出法、気液向流接触装置を用いた方法、超臨界流体抽出法、および減圧蒸留法は、植物から破砕等で水分を取り出すときに、植物の組織や細胞等の中に含まれている種々の成分が、香気成分と一緒に流出する。そして、植物から取り出した水分中で、その種々の成分が香気成分と接触するため、香気成分が酸化、加水分解または化学修飾等の変性を受けることがあった。従って、これらの方法では高品質な香気成分含有抽出液を得ることができなかった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、植物由来の香気成分を含有する、高品質な香気成分含有抽出液の生産方法を提供することを目的とする。また、本発明の別の目的は、植物由来の香気成分を含有する、高品質な香気成分含有抽出液を提供することを目的とする。さらに、本発明の他の目的は、植物由来の香気成分を含有する、高品質な香気成分含有抽出液の抽出装置を提供することを目的とする。
本発明によれば、植物由来の香気成分を含有する香気成分含有抽出液の生産方法であって、植物を破砕および攪拌しながら加熱および減圧し、植物由来の蒸気を生成する工程を含む、生産方法が提供される。
この生産方法によると、後述する実施例で、従来の抽出方法では得ることが困難な成分比率の香気成分含有抽出液が得られることが実証されている。また、この生産方法では低温で香気成分を抽出できることが実証されている。そのため、高品質な香気成分含有抽出液が得られる。
また、本発明によれば、植物由来の香気成分を含有する香気成分含有抽出液の生産方法であって、植物を破砕および攪拌しながら加熱および減圧し、植物由来の蒸気を生成する工程を含む、生産方法で得られる香気成分含有抽出液が提供される。
この香気成分含有抽出液は、後述する実施例で、従来の抽出方法では得ることが困難な成分比率の香気成分含有抽出液であることが実証されている。また、この香気成分含有抽出液は低温で抽出されている。そのため、高品質な香気成分含有抽出液が得られる。
また、本発明によれば、植物由来の香気成分を含有する香気成分含有抽出液の抽出装置であって、植物を収容可能な容器内に設けられた、植物を破砕および攪拌するための可動刃および撹拌羽根と、その容器内において植物を減圧するための減圧部と、その容器内において植物を加熱するための加熱部とを備える抽出装置が提供される。
この抽出装置を用いて植物から香気成分を抽出すると、後述する実施例で、従来の抽出方法では得ることが困難な成分比率の香気成分含有抽出液が得られることが実証されている。また、この抽出装置を用いると低温で香気成分を抽出できることが実証されている。そのため、高品質な香気成分含有抽出液が得られる。
本発明によれば、植物由来の香気成分を抽出する工程において、植物を破砕および攪拌しながら加熱および減圧する工程を採用しているため、高品質な香気成分含有抽出液を得ることができる生産方法が得られる。または、従来の抽出方法では得ることが困難な成分比率の香気成分含有抽出液を得ることができる生産方法が得られる。
また、同様の理由で、植物由来の高品質な香気成分含有抽出液、または植物由来の高品質な香気成分含有抽出液を生産できる抽出装置が得られる。または、従来の抽出方法では得ることが困難な成分比率の香気成分含有抽出液、または従来の抽出方法では得ることが困難な成分比率の香気成分含有抽出液を生産できる抽出装置が得られる。
図1は実施形態に係る香気成分の抽出装置の概略構成を示す図である。 図2は図1に示した気密性容器の拡大断面図である。 図3は図1に示した気密性容器内の攪拌羽根の構成を示す斜視図である。 図4は香気成分を抽出する前後の植物の写真である。 図5はラベンダーの精油をGC-FID分析した結果を示す図である。
<発明の経緯>
本願発明者らは、香気成分に関する研究をしている。香気成分はアロマセラピーや化粧品等に広く使用されており、その香りは癒しやリラックス、または鎮静等の効果があることが昔から知られている。しかしながら、植物の中に含まれる香気成分は極微量でありその抽出は容易ではない。そのため、天然状態の香気成分の含有成分や比率、また天然状態に近い状態で抽出する方法は不明な点が多く残っていた。
本願発明者らは、植物からの香気成分の抽出方法を鋭意検討した結果、破砕および撹拌しながら加熱および減圧して得た香気成分含有抽出液は、高品質な香気成分含有抽出液であり、従来の抽出方法では得ることが困難な成分比率であることが判明し、本発明の完成に至った。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。なお、同様な内容については、
繰り返しの煩雑を避けるために、適宜説明を省略する。
<実施形態1:植物由来の香気成分の抽出>
本実施形態に係る生産方法は、植物由来の香気成分を含有する香気成分含有抽出液の生産方法であって、植物を破砕および攪拌しながら、加熱および減圧し、植物由来の蒸気を生成する工程を含む生産方法である。この生産方法は、後述する実施例で、低温で香気成分含有抽出液が抽出できることが実証されている。またこの生産方法は、破砕後すぐに香気成分を蒸気にすることが出来る。そのため、この生産方法によると、植物から天然状態に近い未変性の成分を多く含む、高品質の香気成分含有抽出液が得られる。さらにこの生産方法は、後述する実施例で従来品とは異なる成分比率の精油が得られることが実証されている。即ち、この生産方法によると、植物から従来の抽出方法では得ることが困難な成分比率の香気成分含有抽出液を得ることができる。さらに、高温に加熱する必要がないため稼動コストを低減できる。
またこの生産方法において、植物を破砕および攪拌しながら、加熱および減圧し、植物由来の蒸気を生成する工程は、水蒸気を外部から添加しない環境下で行われる生産方法を含む。この生産方法によると、外部から水蒸気を添加しないため、濃厚かつ100%原料に由来する抽出液が得られる。また、外部から流入した水蒸気と香気成分が反応することがないため、植物に含まれる香気成分が天然状態のまま得られ、不純物との反応による品質劣化を防ぐことができる。
またこの生産方法は、上記の植物由来の蒸気を冷却して液体を得る工程と、その液体を水溶性画分と脂溶性画分に分離する工程とをさらに含む生産方法を含む。この生産方法は後述する実施例で、植物から、水溶性画分からなる芳香水、および脂溶性画分からなる精油が得られることが実証されている。この生産方法で得られた芳香水は水溶性であるため、例えば、アロマセラピー、香料、化粧料、食品、または医薬品等の水溶性の原料に容易に混合できる。また、この生産方法で得られた精油は脂溶性であるため、例えば、アロマセラピー、香料、化粧料、食品、または医薬品等の脂溶性の原料に容易に混合できる。
またこの生産方法は、可動刃および固定刃を備えた粉砕装置を用いて植物を粉砕する過程を含む生産方法を含む。この生産方法によると、可動刃および固定刃の2種類の刃で植物を切断するため、効率良く植物が粉砕できる。
またこの生産方法において植物を破砕する方法は特に限定しないが、切断、粉砕、摩砕等の1または2種以上を組み合わせた方法でもよい。破砕の時間は、植物から出てきた抽出液の液量、または植物の乾燥度合いに合わせて適宜調整できる。
また植物を攪拌する方法は特に限定しないが、効率よく香気成分含有抽出液を抽出するために、抽出植物または植物の破砕断片が満遍なく混合するような設備により攪拌されることが好ましい。
また植物由来の香気成分含有抽出液から水溶性画分と脂溶性画分を分離するする方法は特に限定しないが、静置することで分離させてもよく、分離を促進するための添加剤を加えても良い。分離した水溶性画分または脂溶性画分は、公知の方法で単離できる。ここで、脂溶性とは油に溶ける性質を持っていることであり、水溶性とは水に溶ける性質を持っていることである。
また上記加熱の温度は特に限定しないが、55度以下であることが好ましく、50度以下であることがより好ましく、45度以下であることがさらに好ましく、40度以下であることが最も好ましい。なぜならば、加熱温度が低いほど、抽出した香気成分の変性を防ぐことができるためである。なお、当然のことであるが、通常は室温である20℃または25℃以上で加熱することになる。
また上記減圧の圧力は特に限定しないが、−80kPa以下であることが好ましく、−85kPa以下であることがより好ましく、−90kPa以下であることがさらに好ましく、−95kPa以下であることが最も好ましい。なぜならば、圧力が低いほど、より低い温度で香気成分の抽出が可能になるためである。なお、通常は絶対真空である−101.3kPa以上で減圧することになる。また、植物は減圧前に10cm程度に裁断しておいても良い。本明細書において圧力の表記は、大気圧を0としたゲージ圧で記す。
また上記香気成分含有抽出液は、香気成分を含有した液体のことであり、精油および芳香水の少なくとも一方を含む。精油は脂溶性の液体であり、一般的にはテルペン類とその酸化物に他のタイプの有機化合物が加わった混合物である。芳香水とは、香気成分を含む水溶性の液体であり、一般的には植物から精油を抽出する際に精油と共に得られる。
ここで、植物とは真核生物であり植物界に分類される生物である。植物は種子植物、シダ植物、コケ植物、樹木に分類される植物を含む。またこの植物は、後述する実施例で実際に香気成分含有抽出液がえられていることからハーブ、果物、花、または野菜であることが好ましく、特にラベンダー、ローズマリー、レモングラス、レモンバーム、セージ、ペパーミント、スペアミント、バジル、大葉(青じそ)、赤しそ、ヨモギ、ミカン若葉、ひのき枝葉、伽羅木枝葉、ビワの葉、イチゴ、ユズ皮、すだち、グレープフルーツ、シークワーサー、桃、ぶどう、カリン、ハマナス、または長ネギであることが好ましい。ここで、ラベンダーは精油や香料として最も汎用されている植物であり、大量培養も可能であり低コストで培養できる。またラベンダーを使用すれば、酢酸リナリルが多くリナロールが少ない香気成分が抽出できることが後述の実施例で実証されている。イチゴは、一般的に香気成分の抽出が難しく、市販のアロマ製品などは人工のイチゴ香気成分を使用しているものが多い。そのため、上記の生産方法に用いられる植物はラベンダーまたはイチゴであることがより好ましい。なお、植物からの香気成分の抽出部位は花びら、茎、葉、根、果実、果皮、樹脂、種子、樹皮等を含む。
上記ハーブは、香辛料となる植物のうち葉や茎、花等を利用するものの総称である。ハーブには、ラベンダー、ローズマリー、レモングラス、レモンバーム、セージ、ペパーミント、スペアミント、バジル、大葉(青じそ)、赤しそ、ヨモギ、ミカン若葉、ひのき枝葉、伽羅木枝葉、ビワの葉、ティートリー、ユーカリ、マジョラム・スイート、ゼラニウム、ゲッケイジュ、チャイブ、タイム、アンジェリカルート、カモミール・ジャーマン、クローブ、月桃、サイプレス、シトロネラ、シナモン・リーフ、ジンジャー、スペアミント、ニアウリ、パイン、パチュリ、パルマローザ、フェンネル、プチグレン、ブラックペッパー、ベチバー、マヌカ、メリッサ、またはヤロウ等を含む。
上記ラベンダーは、Lavendula属に分類される植物を含む。一般に、乾生低木で葉は幅が狭く革質であり、ラベンダーの花の蜜は良質な蜂蜜として、芳香を持つ精油は広くアロマセラピーや香水等に利用されている。また、ラベンダーの抽出成分には鎮痛や精神安定、防虫、殺菌などに効果があるとされている。20種が大西洋の島々と地中海地域、ソマリアインドに分布している。ラベンダーには、真正ラベンダー(Lavandula officinalis Chaix)、ラバンジン(Lavandulax intermedia)、フリンジド・ラベンダー(Lavandula dentata)、フレンチ・ラベンダー(avandula stoechas)、レースラベンダー・ラベンダー(Lavandula pinnata)、スパイクラベンダー(Lavandula spica)、タスマニアンラベンダー(Lavandula angustifolia)、またはオーストラリアンラベンダー(Lavandula dentata)等を含む。
また、ラベンダーに含まれる香気成分としては、酢酸リナリル、リナロール、テレピネン-4-オール、(z)-β-オシメン、酢酸ラバンデュリル、酢酸オクテン-1-オール-3、プレゴン、γ-テレピネン、ボルネオール、カリオフィレンオキサイド、ミルセン、酢酸ゲラニル、またはβ-ピネン等が挙げられる。[精油の化学と使用法シリーズ1 ラベンダー油, R Takayama, FRAGRANCE JOURNAL LTD., 1996.12.10 (44-45)]には、一般的な抽出方法で抽出した場合のラベンダーの精油の典型的な成分比率は、酢酸リナリル36〜51%、リナロール29〜46%、ラバンズリルアセテート3.4〜6.2%、テルピネン−4−オール2.7〜6.9%、オシメン2.5〜10.8%、カリオフィレン2.5〜7.6%、1,8−シネオール0.1〜2.2%であることが記載されている。
この酢酸リナリルとリナロールはラベンダーの主要な成分であると同時に、ラベンダーの香りを特徴付ける成分である。特に酢酸リナリルの含有量が精油の品質の基準として使用されている。したがって、本実施形態の生産方法によって得られるラベンダー由来の精油は、より高品質の精油であるために酢酸リナリルの含有率が高いことが好ましい。特に、一般的な抽出方法よりも高い比率であるため、酢酸リナリルの含有率は60%超であることが好ましく、65%超であることがより好ましく、70%超であることがさらに好ましい。なお、当然のことであるが、通常は100%以下である。
また、リナロールはアレルギーを引き起こす要因になることが、[Brared Christensson J et al., Contact Dermatitis. 2009 Jan;60(1):32-40]に記載されている。したがって、本実施形態の生産方法によって得られるラベンダー由来の精油は、アレルギーを引き起こさないためにリナロール含有率が低いことが好ましい。特に、一般的な抽出方法よりも低い比率であるため、リナロールの含有率は16%以下であることが好ましく、13%以下であることがより好ましく、10%以下であることがさらに好ましい。なお、当然のことであるが、通常は0%以上である。
上記果物は、イチゴ、ユズ、すだち、グレープフルーツ、シークワーサー、桃、ぶどう、カリン、オレンジ、ジュニパー、ベルガモット、レモン、またはマンダリン等を含む。上記イチゴはFragaria属、Rubus属、またはDuchesnea属に分類される植物を含む。
上記花は、種子植物であれば特に限定しないが、ハマナス、イランイラン、カモミール・ローマン、ネロリ、バラ、ジャスミン、ローズ、ヘリクリサム、またはミルラを含む。上記野菜は、果菜類、茎菜類、葉菜類、根菜類、花菜類に分類される野菜を含む。上記樹木は、サンダルウッド、フランキンセンス、シダーウッド、ベンゾイン・レジノイド、ローズウッド、伽羅、羅国、真南蛮、真那伽、佐曾羅、寸聞多羅、または新伽羅を含む。
また上記香気成分含有抽出液、芳香水、または精油は、アロマセラピー用、香料用、化粧料添加用、食品添加用、または医薬品添加用として使用できる。特に、植物由来の香気成分含有抽出液の最も汎用されている応用手段であり、低コストで容易にできるため、アロマセラピー用として使用することが好ましい。
ここで、アロマセラピーに使用する場合、香気成分含有抽出液、芳香水、または精油を、キャンドルまたは電球等の熱で温めて空気中に拡散させる方法、ティッシュペーパーやハンカチ等に染み込ませて空気中に拡散させる方法、お湯と混合して空気中に拡散させる方法、振動によって空気中に拡散させる方法等によって芳香浴を行うことができる。例えば、受け皿に水20mlを入れ、精油2〜4適をたらしたものを電球の熱で温めることで、精油に含まれる香気成分を空気中に拡散させることができる。また、お風呂のお湯に入れてアロマバスとして使用したり、キャリアオイルで希釈した後に肌につけてアロママッサージに使用したりすることもできる。
また、石鹸、シャンプー、リンス、ハンドクリーム、リップクリーム、ボディオイル、パック、化粧水、クレンジングオイル、洗剤、または消臭剤等またはそれらの原料に混ぜることで、あらゆる生活の場においてアロマセラピー用として使用することができる。なお、アロマセラピーに使用する際には、香気成分含有抽出液、芳香水、または精油をそのまま使用することもできるが、別の液体と混ぜて使用することもできる。特に肌に直接付ける場合には、肌に障害を与えることがあるので、キャリアオイルと混ぜて成分を希釈した後に使用することが好ましい。
化粧料添加用に使用する場合は、香気成分含有抽出液、芳香水、または精油を、化粧品、または化粧品の原料に混ぜることで、化粧品に香りをつけることができる。香料、食品および医薬品においても同様である。
<実施形態2:香気成分の抽出装置>
本発明の別の実施形態は、植物由来の香気成分を含有する香気成分含有抽出液の抽出装置であって、植物を収容可能な容器内に設けられた、植物を破砕および攪拌するための可動刃および撹拌羽根と、その容器内で植物を減圧するための減圧部と、その容器内で植物を加熱するための加熱部とを備える抽出装置である。この装置によれば、植物を破砕および攪拌しながら加熱および減圧し、植物由来の蒸気を生成することができ、植物由来の香気成分を含有する香気成分含有抽出液を得ることができる。
この工程を含む生産方法によると、後述する実施例で、低温で香気成分含有抽出液が抽出できることが実証されている。またこの生産方法は、破砕後すぐに香気成分を蒸気にすることが出来る。そのため、この抽出装置を用いれば、植物から天然状態に近い未変性の成分を多く含む、高品質の香気成分含有抽出液が得られる。さらに上記の工程を含む生産方法は、後述する実施例で従来品とは異なる成分比率の精油が得られることが実証されている。即ち、この抽出装置を用いれば、植物から従来の抽出方法では得ることが困難な成分比率の香気成分含有抽出液を得ることができる。さらに、高温に加熱する必要がないため稼動コストを低減できる。なお、従来の減圧蒸留法においても減圧によって香気成分を抽出することは試みられていたが、減圧時に容器の機密性を保つ必要があるために、減圧を行うユニットは単純な構造が適していた。そのため、従来の減圧蒸留法で使用する装置は、減圧と破砕が別々のユニットとして存在していた。
またこの抽出装置は、上記の収容可能な容器の内壁に設けられた固定刃をさらに備える抽出装置を含む。この抽出装置によると、可動刃および固定刃の2種類の刃で植物を切断するため、効率良く植物が粉砕できる。
ここで、収容可能な容器は植物または植物の断片が収容可能であれば大きさは限定しないが、より大きい方が好ましい。なぜならば、容器が大きければ、大量の植物または植物の断片を投入することができ、大量の香気成分含有抽出液を得ることができるためである。また、収容可能な容器は減圧に耐えられるように、より強固であることが好ましい。また、収容可能な容器は減圧効率が低下しないように、機密性が高いことが好ましい。
また上記可動刃は、上記容器内において可動な刃を備え、刃に接触した植物または植物の断片を切断することができる。撹拌羽根は、上記容器内において植物または植物の断片をと接触して、撹拌することができる。可動刃および撹拌羽根は単独であってもよく、一体化していても良い。
以下、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
図1は、本実施形態における香気成分の抽出方法を実行可能な装置を示す概略図である。
気密性容器100は、容器内の減圧状態に対して耐圧性を有する構造となっている。気密性容器100の側面部には、植物を投入可能な投入口101を備えている。また、気密性容器100の下部には排出口102を備えており、植物の残渣を自在に排出することが可能である。ここで、投入口101および排出口102は、気密性容器を密閉状態にしたまま、植物を自動で連続的に気密性容器に投入または排出することが可能であるため、ロータリーフィーダー等を備えた投入口であってもよい。
また気密性容器100は、攪拌羽根103を収容した下部半円筒部104とその上に形成された上部角形部105を備える。下部半円筒部104の周囲には、蒸気の加熱手段である不図示のボイラからの蒸気が供給されて気密性容器100を加熱する蒸気室106が形成される。
気密性容器100の鏡板状の天板には気体移送管150が接続されており、回収槽151まで連通接続されている。気密性容器100と回収槽151まで連通接続する気体移送管150には、気密性容器100を上流側として、上流側から順に、冷却装置152およびコンデンサー153からなる冷却部154、およびバルブ155が設けられている。
回収槽151は、その上部と下部とが鏡板構造をとり、槽内の減圧状態に対して耐圧性を有する構造となっている。さらに、回収槽151の鏡板状の天板には、減圧装置156(例えば、真空ポンプ等からなる)と減圧配管157と気体移送管150とが接続されており、さらに減圧開放弁158が設けられている。また、回収槽151の下部には排液弁159が設けられており、回収槽151内に回収された液体を分離槽161に排出可能となっている。
ここで図2は、上記気密性容器100の拡大図である。図2の拡大図に示すように、この蒸気室106は、気密性容器100と蒸気室形成用外壁106a間に設けられ、補強兼伝熱用のリブ106bにより構成され、このリブ106bによって気密性容器100への入熱効率を高めている。
下部半円筒部104の最下部の中央には、乾燥後の被処理物を取り出す排出口102が設けられ、その排出口102に接続された排出管107には乾燥後の被処理物を排出箱108に排出するための排出用自動バルブ109が設けてある。
さらに気密性容器100には、機密性容器100内の真空度を計測するための真空計110、同じく湿度を計測するための上部湿度計111および下部湿度計112が設けられている。これらは乾燥作業の状態や終わりを判定するためのものである。
また上部角形部105の上部には、減圧装置156により吸引される回収槽151が設けられ、この回収槽151には冷却装置152およびコンデンサー153からなる冷却部154が接続されている。コンデンサー153は気体移送管150を通る蒸気を、冷却装置152によって冷却して凝縮させるものである。上部角形部105の上板部における排気口113の反対側の領域には、被処理物の投入口101を設けると共に、その投入口101を塞ぐ蓋114を設けている。これらの投入口101を形成する部分は、排気口113の反対側が下がるなだらかな傾斜構造を有する。この傾斜角度θは、下部半円筒部104から上昇する蒸気を排気口113から排出する際に、投入口付近での蒸気の澱みを解消し、流れを円滑化して外気に曝される蓋114の内側に水滴が凝縮することを防止し、さらに上部空間を広く確保するために、15度程度が好ましい。
図3は上記攪拌羽根103の斜視図である。攪拌羽根103は、気密性容器100の外部に設けられた不図示のモータにより回転されるものであり、気密性容器100の端壁200、201に回転可能に支承される左右の端板202、203と、その先端間に両端が固定されたほぼくの字形をなす羽根体204、205によって構成することにより、中心軸を有しない構造に構成する。下部半円筒部104の内面には複数の固定刃206が固着されており、羽根体204、205における固定刃206に対応する箇所には、羽根体204、205には固定刃206の部分を通過するための溝204a、205aが形成され、溝204a、205aの両側に、固定刃206との間で被切断物を切断するための可動刃204b、205bが形成されている。固定刃206と可動刃204b、205bとは、噛み合いが時間をずらして順次行なわれるように、周方向に位置をずらして配設し、これにより攪拌羽根103の駆動モータの動力の瞬間的増大が起こらないようにしている。
また図2に示すように、下部半円筒部104における羽根体204、205の上昇側である投入口101側の弧状側壁115の上端部と、その上方に位置する上部角形部105の側壁116の下端部との間に、弧状側壁116の上部側空間が拡大されるように側壁傾斜面116を形成する。この側壁傾斜面116の傾斜角度αは、この上に載る被処理物が円滑に落ちるように、45〜60度程度に設定することが好ましい。
また攪拌羽根103は、下部半円筒部104の排気口113側の側壁から下部半円筒部104の底部を経て下部半円筒部104の投入口101側の側壁へと回転するものであり、下部半円筒部104の内壁の接線方向に対し、攪拌羽根103の羽根体204、205を、その回転動作の際に羽根体204、205の先端側が回転中心側よりも先行するように傾斜させ、この羽根体204、205の内壁の接線方向に対する傾斜角度βを、羽根体204、205の回転による上昇途中の過程において、可動刃204b、205bの先端が下部半円筒部の側壁116の上端部、すなわち側壁傾斜面117の下端部に位置する時に、羽根体204、205に載る被処理物118が落下する角度に設定する。この角度βは30〜70度程度が好ましい。
この抽出装置の操作、動作は以下のように行うことができる。まず、植物を投入口101から機密性容器100内に投入して蓋114を閉じる。そして不図示の起動スイッチをオンにすると、攪拌羽根103の駆動モータが作動して攪拌羽根103を図1〜図3の矢印R方向に回転させ、これにより機密性容器100内の植物を攪拌しながら可動刃204b、205bと固定刃206との間で植物を小さく切断する。このような攪拌、切断動作と同時に、不図示のボイラから蒸気室106内に加熱用蒸気を供給することにより、下部半円筒部104の外側の温度を所定の温度(例えば109〜125℃)に加熱する。機密性容器100に加えられる熱は、植物に伝達され、この植物が攪拌羽根103によって攪拌されることにより、植物に熱が有効に伝達され、植物由来の水分の蒸発が促進される。この蒸発は、植物が可動刃204b、205bと固定刃206によって切断されて小さくなることによってさらに促進される。
また、減圧装置156を駆動しておき、機密性容器100内の蒸気および空気が吸引され、気体移送管150およびバルブ155を通して回収槽151内に静かに吹き出される。これによって機密性容器100内の圧力を大気圧から例えば−90kPa以下の圧力に減圧することができる。また、減圧装置156を作動させると、回収槽151と気体移送管56とを介して気密性容器100内が減圧し植物由来の水分の蒸発が促される。
そして、機密性容器100内の植物由来の水分の沸点が例えば40度以下に低下し、この機密性容器100内の植物に含まれている水分の蒸発が始まる。この水分の蒸発により発生した蒸気および機密性容器100内の空気は、減圧装置156によって吸引されるので、機密性容器100内の植物に含まれる水分の蒸発が継続することとなり、所定時間経過後には処理前の植物に含まれる水分のうち、約92〜94%を蒸気にできる。
なお、機密性容器100内の植物由来の水分が蒸発して発生した蒸気の全部または一部は、コンデンサー153で冷却されて水分に戻り、このコンデンサー153を通過した水分、または水分と蒸気がバルブ155を通って回収槽151内に噴出される。
回収槽151内に噴出された回収液160が所定量まで貯まったら、バルブ155を閉じ、次いで減圧開放弁158と排液弁159とを開き、回収液160を分離槽161へ排出する。
分離槽161へと排出された回収液160は、水相162と油相163とに分離し得る状態となる。ここで、中間相164が水相162と油相163との間に生じる場合もある。
このようにして機密性容器100内を減圧しながら低温で水分を蒸発することにより得られた液体は、高温または高圧にならないので取り扱い易いという利点がある。また、加熱に要するエネルギーが少なくてすむ。
また、下部半円筒部104の内壁に固定刃206を設け、羽根体204、205に、固定刃206との間で被処理物を切断する可動刃204b、205bを設けたので、植物を切断して細かくし、植物の表面積を大きくすることができるため、より迅速に植物内の水分を蒸発させることができる。
以下、上記実施形態1および2に係る作用効果について説明する。
本発明の実施形態は、植物由来の香気成分を含有する香気成分含有抽出液の生産方法であって、植物を破砕および攪拌しながら、加熱および減圧し、植物由来の蒸気を生成する工程を含む生産方法である。この生産方法を用いれば、高品質な香気成分含有抽出液が得られる。また、従来の抽出方法では得ることが困難な成分比率の香気成分含有抽出液を得ることができる。さらに、稼動コストを抑えられる。
また、この生産方法において香気成分含有抽出液が精油であっても良い。この場合、精油は脂溶性であるため、例えば、アロマセラピー、香料、化粧料、食品、または医薬品等の脂溶性の原料に容易に混合できる。特に、アロマセラピーでは精油が主に使用されているため、アロマセラピーに好適に使用できる。
また、この生産方法において植物が、ハーブ、果物、花、または野菜からなる群から選ばれる1種以上の植物であっても良い。この場合、一般的に入手が容易な物を原料としているので、容易にまたは安価に香気成分含有抽出液を生産できる。
また、この生産方法において植物が、植物が、ラベンダー、ローズマリー、レモングラス、レモンバーム、セージ、ペパーミント、スペアミント、バジル、大葉(青じそ)、赤しそ、ヨモギ、ミカン若葉、ひのき枝葉、伽羅木枝葉、ビワの葉、イチゴ、ユズ皮、すだち、グレープフルーツ、シークワーサー、桃、ぶどう、カリン、ハマナス、および長ネギからなる群から選ばれる1種以上の植物であっても良い。この場合、アロマセラピー等の香気成分の原料として汎用されている植物、または安価に手に入る植物を原料としているので、容易にまたは安価に香気成分含有抽出液を生産できる。
また、この生産方法において植物がラベンダーであっても良い。この場合、ラベンダーは精油や香料として最も汎用されている植物であり、大量培養も可能で低コストで培養できるため。香気成分含有抽出液を容易にまたは安価に生産できる。
また、この生産方法において香気成分含有抽出液が、酢酸リナリル、リナロール、テレピネン-4-オール、(z)-β-オシメン、酢酸ラバンデュリル、酢酸オクテン-1-オール-3、プレゴン、γ-テレピネン、ボルネオール、カリオフィレンオキサイド、ミルセン、酢酸ゲラニル、またはβ-ピネンであっても良い。この場合、ラベンダー特有の香気成分を含むため、ラベンダーのアロマセラピーや香料等に使用できる。
また、この生産方法は水蒸気を外部から添加しない環境下で行われても良い。この場合、外部から水蒸気を添加しないため、濃厚かつ100%原料に由来する抽出液を得ることができる。また、外部から流入した水蒸気と香気成分が反応することがないため、植物に含まれる香気成分が天然状態のまま得られ、品質劣化を防ぐことができる。
また、この生産方法は加熱の温度が55度以下であっても良い。この場合、香気成分が高温に曝されないため、抽出する香気成分の変性を防ぐことができる
また、この生産方法は減圧における圧力が-80kPa以下であっても良い。この場合、圧力が低いため、低い温度で香気成分の抽出が可能になる。
また、この生産方法は植物由来の蒸気を冷却して液体を得る工程と、その液体を水溶性画分と脂溶性画分に分離する工程とをさらに含んでも良い。この場合、芳香水および精油を得ることができる。
また、この生産方法において植物を破砕および攪拌しながら加熱および減圧し、植物由来の蒸気を生成する工程は、可動刃および固定刃を備えた粉砕装置を用いて植物を粉砕する過程を含んでも良い。この場合、可動刃および固定刃の2種類の刃で植物を切断するため、効率良く植物が粉砕できる。
また、この生産方法において香気成分含有抽出液が、アロマセラピー用、香料用、化粧料添加用、食品添加用、または医薬品添加用の香気成分含有抽出液であっても良い。この場合、アロマセラピー、香料、化粧料、食品、または医薬品に高品質な香りを付けることができる。
本発明の他の実施形態は、上記の生産方法で得られる香気成分含有抽出液である。この香気成分含有抽出液は、高品質、または従来の抽出方法では得ることが困難な成分比率を有するために、アロマセラピー用、香料用、化粧料添加用、食品添加用、または医薬品添加用として好適に使用できる。
また、この香気成分含有抽出液において酢酸リナリルの含有率が60%超であっても良い。この場合、酢酸リナリルの含有率が従来品よりも高いために、この香気成分含有抽出液は高品質といえる。また、アロマセラピー等に使用した場合、ラベンダーのより自然な香りを発することができる。
また、この香気成分含有抽出液においてリナロールの含有率が16%以下であっても良い。
この場合、酢酸リナリルの含有率が従来品よりも比較的低いために、リナロールに起因するアレルギーを引き起こしにくい。
本発明の他の実施形態は、植物を収容可能な容器内に設けられた、植物を破砕および攪拌するための可動刃および撹拌羽根と、その容器内で植物を減圧するための減圧部と、その容器内で植物を加熱するための加熱部とを備える、抽出装置である。この装置によれば、上記の生産方法を行うことができ、植物由来の高品質な香気成分含有抽出液を得ることができる。
また、この装置は上記の容器の内壁に設けられた固定刃をさらに備えていても良い。この場合、可動刃および固定刃の2種類の刃で植物を切断するため、効率良く植物が粉砕できる。
以下、本発明を実施例によりさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1:植物由来の香気成分の抽出>
植物を収容可能な機密性の容器内に設けられた、植物を破砕および攪拌するための可動刃および撹拌羽根と、容器内で植物を減圧するための減圧部および植物を加熱するための加熱部と、容器の内壁に設けられた固定刃を備える抽出装置を用いて、ラベンダー、ローズマリー、レモングラス、レモンバーム、セージ、ペパーミント、スペアミント、バジル、大葉(青じそ)、赤しそ、ヨモギ、ミカン若葉、ひのき枝葉、伽羅木枝葉、ビワの葉、イチゴ、ユズ皮、ユズ皮(中の薄皮を取った物)、すだち、グレープフルーツ、シークワーサー(内皮または外皮)、桃、ぶどう、カリン、ハマナス、長ネギ(青い部分)、または長ネギ(白い部分)といった27種類の植物をそれぞれ破砕および攪拌しながら、加熱および減圧し、植物由来の蒸気を生成させた。このとき、装置の外部から水蒸気を投入することなく行った。
次に、上記27種類の植物由来の蒸気をそれぞれ冷却して27種類の抽出液を得た。この27種類の抽出液は、いずれも従来に無い自然で芳香の強い抽出液であった。また、この27種類の抽出液はいずれも水溶性画分と脂溶性画分を含んでおり、それらを分離させた。分離した水溶性画分(以下、芳香水と称することもある)および分離した脂溶性画分(以下、精油と称することもある)は、いずれも植物本来の自然で強い香気を有していた。
表1〜表4に、上記の植物のうち24種類について、詳細な抽出条件および抽出結果として、原料名、釜内温度(容器内温度)、加熱温度(容器加熱温度)、圧力、循環水温度(冷却温度)、原料重量、原料水分、乾燥時間(抽出時間)、乾燥重量(抽出後の植物重量)、乾燥品水分(抽出後の植物の水分量)、脱水料(抽出水分量)を示す。また、抽出前後のイチゴ、セージ、ハマナス、長ネギ(青い部分)の様子を図4に示す。
<結果の考察>
本実施例の方法は低温で抽出するため、香気成分が変性しにくく、熱に弱い香気成分も抽出することが可能である。そのため、得られた27種類の抽出液、精油、芳香水は天然状態に近い未変性の成分を多く含む、高品質の香気成分含有抽出液であるといえる。さらに、得られた香気成分含有抽出液は従来の抽出方法とは異なる成分比率と成り得る。また、高温で加熱する必要がないための燃焼コストが低減できる。加熱後の液化の際に低温にするためのコストも低減できる。加えて、低温であるため機器の取扱いを安全に行える。
またこの方法は破砕と同時に撹拌するため、効率的に、または満遍なく破砕できる。さらに、破砕および撹拌と同時に加熱するため、効率的に、満遍なく、または均一に熱が伝わる。そのため、加熱された植物が部分的に高温になることを防ぐことができ、それによる香気成分の変性を防ぐことができる。また、加熱と同時に減圧するため、加熱の温度が低温であっても植物からの抽出液を蒸気にすることができる。
また、破砕および攪拌しながら加熱および減圧するため、破砕によって植物から出てきた香気成分を含む液体が、破砕後すぐに蒸気になることが出来る。植物を破砕したとき、植物の組織や細胞等に中に含まれている、酸化、加水分解反応等の種々の化学反応を促進する機能を持った蛋白質や化合物が外に出てくると考えられる。この蛋白質や化合物は、香気成分と接触した場合、香気成分を酸化、加水分解または化学修飾すると考えられる。したがって、破砕後すぐに蒸気になることができる本実施例の方法は、香気成分をより天然状態に保ったまま抽出することができる優れた方法である。加えて、破砕によって植物から出てきた香気成分を含む液体は、植物内とは溶媒の環境が異なるために比較的不安定な状況にあると考えられるが、蒸気になるまでの時間が短いため、香気成分が変性しにくい。また、破砕によって起こる微量な摩擦熱をそのまま蒸気になるための熱としても利用出来るため、効率がよく、摩擦熱による変性も最小限に抑えられる。
さらに、破砕後すぐに蒸気になるため、植物から出てきた香気成分を含む液体が粉砕装置の壁面に接触することを防ぐことができる。これにより、壁面に香気成分が結合することを防ぐことができる。また、壁面の成分と香気成分が反応し、香気成分が変性することを防ぐことができる。
またこの方法は、外部から水蒸気や溶剤を添加しないため、濃厚かつ100%原料に由来する抽出液が得られる。また、外部から流入した水蒸気や溶剤と香気成分が反応することがないため、植物に含まれる香気成分が天然状態のまま得られ、不純物との反応による品質劣化を防ぐことができる。さらには、溶剤抽出法のように、溶剤が精油中に残留しない。圧搾法に見られるような、搾りかすなどの不純物混入による品質劣化もない。
またこの方法で用いた果物や野菜は、規格外品やジュースの加工残渣などを使用することも可能である。そのため、廃棄される果物や野菜の有効利用または再利用が可能となる。さらに、香気成分含有抽出液を抽出した後の植物の乾燥品は、菓子などの食品の材料、飼料原料、または肥料原料として利用できる。
また、本実施例では、天然のイチゴの香気成分を抽出している。一般的にイチゴの香気成分は抽出が難しく、市販のアロマ製品などは人工のイチゴ香気成分を使用しているものが多い。天然のイチゴの香気成分を抽出した例としては、「Fukuhara K et al., J Japan Soc Hort Sci 74(4):300-305.2005」にポラパックQ(カラム濃縮法)を用いて、イチゴの天然香気成分を抽出および分析したことが記載されている。しかしながら、カラム濃縮法は、本実施例の方法や従来の水蒸気蒸留法等に比べて、長時間を要するため工業化には課題がある。また、香気成分の抽出に溶媒を使用するため、不純物による変性や不純物が混入する可能性があり、天然状態のままの香気成分が得られ難い。また、カラムの再生が不十分だと再現性が落ちることや、樹脂の交換にコストがかかり、大量生産に課題がある。一方で本実施例では、天然のイチゴの香気成分を高効率、高品質に、低コストで抽出することに成功している。
このように、本実施例の抽出方法によると、自然で強い香りを有し、変性の少ない高品質な香気成分を含む香気成分含有抽出液を、効率的に低コストで得ることができた。
<実施例2:香気成分の分析>
実施例1で得られたラベンダーの精油についてGC-FID分析(日立ガスクロマトグラフ G-3500)を行った。分析条件は、GC-FID:日立ガスクロマトグラフ G-3500、検出:FID、カラム:TC-WAX(内径0.25mm×長さ30m :df(膜厚)=0.25μm)、キャリアガス:ヘリウム、インジェクター温度:250℃、ディテクター温度:320℃(FID)、温度プログラム:60℃(2分) 6℃/分 248℃(5分)である。その結果、図5に示すピークが得られ、ラベンダーの精油は表5に示すように酢酸リナリル(60.79%)、リナロール(14.7%)、テレピネン-4-オール(5.33%)、(z)-β-オシメン(4.71%)、酢酸ラバンデュリル(2.31%)、酢酸オクテン-1-オール-3(1.84%)、プレゴン(1.07%)、γ-テレピネン(0.77%)、ボルネオール(0.6%)、カリオフィレンオキサイド(0.6%)、ミルセン(0.56%)、酢酸ゲラニル(0.33%)、β-ピネン(0.31%)およびその他(6.08%)を含んでいることがわかった。括弧内は含有率(重量%)を表す。
<結果の考察>
実施例1で得られたラベンダーの精油には、従来の方法では得ることが困難な60%を超える高い比率の酢酸リナリルが含まれていた。この酢酸リナリルはラベンダーの主な芳香成分である。したがって、酢酸リナリルの含有率が高いということは、よりラベンダー特有の香りを有する高品質な精油が得られたことを示す。また、酢酸リナリルは、鎮静作用が知られている成分であるため、本実施例で得られた精油は高い鎮静作用を有する。なお、従来の方法で得られた精油の酢酸リナリル含有率については、例えば[精油の化学と使用法シリーズ1 ラベンダー油, R Takayama, FRAGRANCE JOURNAL LTD., 1996.12.10 (44-45)]に36〜51%であることが記載されている。
またこの精油には、従来知られているラベンダーの精油よりも比較的低い比率のリナロールが含まれていた。このリナロールは、アレルギーを引き起こすことが知られている。リナロールがアレルギーを引き起こす要因になることは、例えば[Brared Christensson J et al., Contact Dermatitis. 2009 Jan;60(1):32-40]に記載されている。したがって、本実施例で得られた精油は、リナロールの含有率が少ないため、アレルギーを引き起こし難い優れた精油である。なお、従来の方法で得られた精油のリナロール含有率は、概ね30%前後であることが知られており、例えば[精油の化学と使用法シリーズ1 ラベンダー油, R Takayama, FRAGRANCE JOURNAL LTD., 1996.12.10 (44-45)]に29〜46%であることが記載されている。
このように、実施例1に記載の抽出方法で得られたラベンダーの精油は、従来の抽出方法で得られる精油とは異なる成分比率の精油であった。即ち、この抽出方法は、植物から従来の抽出方法では得ることが困難な成分比率の精油を抽出できる優れた抽出方法である。
したがって、実施例1に記載の抽出方法で得られる香気成分含有抽出液は、アロマセラピー、香料、化粧料、食品、または医薬品等の優れた材料と成り得る。
以上、本発明を実施例に基づいて説明した。この実施例はあくまで例示であり、種々の変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
100 気密性容器
101 投入口
102 排出口
103 攪拌羽根
104 下部半円筒部
105 上部角形部
106 蒸気室
106a 蒸気室形成用外壁
106b リブ
107 排出管
108 排出箱
109 排出用自動バルブ
110 真空計
111 上部湿度計
112 下部湿度計
113 排気口
114 蓋
115 弧状側壁
116 側壁
117 側壁傾斜面
118 被処理物
150 気体移送管
151 回収槽
152 冷却装置
153 コンデンサー
154 冷却部
155 バルブ
156 減圧装置
157 減圧配管
158 減圧開放弁
159 排液弁
160 回収液
161 分離槽
162 水相
163 油相
164 中間相
200,201 端壁
202,203 端板
204,205 羽根体
204a,205a 溝
204b,205b 可動刃
206 固定刃

Claims (17)

  1. 植物由来の香気成分を含有する、香気成分含有抽出液の生産方法であって、
    a)植物を破砕および攪拌しながら、加熱および減圧し、植物由来の蒸気を生成する工程、
    を含む、生産方法。
  2. 請求項1に記載の香気成分含有抽出液の生産方法であって、
    前記香気成分含有抽出液が、精油である、
    生産方法。
  3. 請求項1または2記載の香気成分含有抽出液の生産方法であって、
    前記植物が、ハーブ、果物、花、または野菜からなる群から選ばれる1種以上の植物を含む、
    生産方法。
  4. 請求項1乃至3いずれかに記載の香気成分含有抽出液の生産方法であって、
    前記植物が、ラベンダー、ローズマリー、レモングラス、レモンバーム、セージ、ペパーミント、スペアミント、バジル、大葉(青じそ)、赤しそ、ヨモギ、ミカン若葉、ひのき枝葉、伽羅木枝葉、ビワの葉、イチゴ、ユズ皮、すだち、グレープフルーツ、シークワーサー、桃、ぶどう、カリン、ハマナス、および長ネギからなる群から選ばれる1種以上の植物を含む、
    生産方法。
  5. 請求項1乃至4いずれかに記載の香気成分含有抽出液の生産方法であって、
    前記植物が、ラベンダーである、
    生産方法。
  6. 請求項5に記載の香気成分含有抽出液の生産方法であって、
    前記香気成分含有抽出液が、酢酸リナリル、リナロール、テレピネン-4-オール、(z)-β-オシメン、酢酸ラバンデュリル、酢酸オクテン-1-オール-3、プレゴン、γ-テレピネン、ボルネオール、カリオフィレンオキサイド、ミルセン、酢酸ゲラニル、またはβ-ピネンを含む、
    生産方法。
  7. 請求項1乃至6いずれかに記載の香気成分含有抽出液の生産方法であって、
    前記工程a)が、水蒸気を外部から添加しない環境下で行われる、
    生産方法。
  8. 請求項1乃至7いずれかに記載の香気成分含有抽出液の生産方法であって、
    前記加熱の温度が55度以下である、
    を含む、生産方法。
  9. 請求項1乃至8いずれかに記載の香気成分含有抽出液の生産方法であって、
    前記減圧における圧力が-80kPa以下である、
    生産方法。
  10. 請求項1乃至9いずれかに記載の香気成分含有抽出液の生産方法であって、
    b)前記植物由来の蒸気を冷却して、液体を得る工程と、
    c)前記液体を水溶性画分と脂溶性画分に分離する工程と、
    をさらに含む、生産方法。
  11. 請求項1乃至10いずれかに記載の香気成分含有抽出液の生産方法であって、
    前記工程a)が、可動刃および固定刃を備えた粉砕装置を用いて植物を粉砕する過程、
    を含む、生産方法。
  12. 請求項1乃至11いずれかに記載の香気成分含有抽出液の生産方法であって、
    前記香気成分含有抽出液が、アロマセラピー用、香料用、化粧料添加用、食品添加用、または医薬品添加用の香気成分含有抽出液である、
    生産方法。
  13. 請求項1乃至12いずれかに記載の香気成分含有抽出液の生産方法で得られる、香気成分含有抽出液。
  14. 請求項5または6記載の香気成分含有抽出液の生産方法で得られる、香気成分含有抽出液であって、
    酢酸リナリルの含有率が60%超である、香気成分含有抽出液。
  15. 請求項5または6記載の香気成分含有抽出液の生産方法で得られる、香気成分含有抽出液であって、
    リナロールの含有率が16%以下である、香気成分含有抽出液。
  16. 植物由来の香気成分を含有する香気成分含有抽出液の抽出装置であって、
    植物を収容可能な容器内に設けられた、植物を破砕および攪拌するための可動刃および撹拌羽根と、
    前記容器内で植物を減圧するための減圧部と、
    前記容器内で植物を加熱するための加熱部と、
    を備える、抽出装置。
  17. 請求項16に記載の香気成分含有抽出液の抽出装置であって、
    前記容器の内壁に設けられた固定刃、
    をさらに備える、抽出装置。
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