JPH0551322A - 乾燥薬草,香草の製造方法 - Google Patents
乾燥薬草,香草の製造方法Info
- Publication number
- JPH0551322A JPH0551322A JP3237208A JP23720891A JPH0551322A JP H0551322 A JPH0551322 A JP H0551322A JP 3237208 A JP3237208 A JP 3237208A JP 23720891 A JP23720891 A JP 23720891A JP H0551322 A JPH0551322 A JP H0551322A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- temperature
- herbs
- dried
- vacuum
- flavorous
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Medicines Containing Plant Substances (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】薬草,香草特有の条件に合わせて、即ち薬草,
香草特有の真空度,冷凍する温度、遠赤外線ヒーターの
電源を遮断するときの温度にし、より良く乾燥薬草,香
草を製造でき、また、乾燥した状態に於いて、薬草,香
草特有の色合、香りを保持できると共に、その効用も保
持できる製造方法を提供する。 【構成】薬草,香草を真空槽内に収容し、摂氏0度から
マイナス18度で冷凍し、真空槽内の真空度を1トール
から5トールに維持し、遠赤外線を投射することにより
薬草,香草の内部から一様に加熱すると共に、薬草,香
草の蒸発潜熱により温度の上昇しない第1次乾燥期に於
ける材料温度が摂氏0度からマイナス18度の低温度範
囲を越えないようにして低温真空乾燥し、薬草,香草の
温度が常温から摂氏40度に達したとき、遠赤外線の投
射を止めることを特徴としている。
香草特有の真空度,冷凍する温度、遠赤外線ヒーターの
電源を遮断するときの温度にし、より良く乾燥薬草,香
草を製造でき、また、乾燥した状態に於いて、薬草,香
草特有の色合、香りを保持できると共に、その効用も保
持できる製造方法を提供する。 【構成】薬草,香草を真空槽内に収容し、摂氏0度から
マイナス18度で冷凍し、真空槽内の真空度を1トール
から5トールに維持し、遠赤外線を投射することにより
薬草,香草の内部から一様に加熱すると共に、薬草,香
草の蒸発潜熱により温度の上昇しない第1次乾燥期に於
ける材料温度が摂氏0度からマイナス18度の低温度範
囲を越えないようにして低温真空乾燥し、薬草,香草の
温度が常温から摂氏40度に達したとき、遠赤外線の投
射を止めることを特徴としている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、乾燥薬草,香草の製造
方法に係わり、更に詳しくは、薬草,香草特有の色と香
りを保持しながら乾燥できる乾燥薬草,香草の製造方法
に関する。
方法に係わり、更に詳しくは、薬草,香草特有の色と香
りを保持しながら乾燥できる乾燥薬草,香草の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】周知の通り、生肉以外の生鮮食品を長期
保存するための乾燥方法として凍結真空乾燥方法が用い
られていた。その方法は、生肉以外の生鮮食品を真空下
に置き低温乾燥させるものであった。しかし、従来は普
通の熱源を用いていたので、生肉以外の生鮮食品の表面
付近のみ乾燥し、内部まで均一には乾燥しにくかった。
保存するための乾燥方法として凍結真空乾燥方法が用い
られていた。その方法は、生肉以外の生鮮食品を真空下
に置き低温乾燥させるものであった。しかし、従来は普
通の熱源を用いていたので、生肉以外の生鮮食品の表面
付近のみ乾燥し、内部まで均一には乾燥しにくかった。
【0003】そこで、特公昭63−63192に見られ
るように熱源として遠赤外線ヒーターを用いた乾燥方法
が考えられた。具体的に言うと、内部に遠赤外線ヒータ
ーを設けた真空槽内の棚上に生肉以外の生鮮食品を載置
して当該生肉以外の生鮮食品を摂氏0度からマイナス5
度の温度(但しマイナス5度を除く)に冷凍し、上記真
空槽内を3トールから5トールの真空度に維持し、上記
遠赤外線ヒーターからの遠赤外線を上記生肉以外の生鮮
食品に投射することにより内部から一様に加熱すると共
に、当該生肉以外の生鮮食品の蒸発潜熱により温度の上
昇しない第1次乾燥期に於ける生肉以外の生鮮食品の温
度が所定の摂氏0度からマイナス5度(但しマイナス5
度を除く)の低温度範囲を越えないようにして低温真空
乾燥し、乾燥した生肉以外の生鮮食品の温度が摂氏5度
から40度に達したとき、乾燥電源を遮断する方法であ
った。
るように熱源として遠赤外線ヒーターを用いた乾燥方法
が考えられた。具体的に言うと、内部に遠赤外線ヒータ
ーを設けた真空槽内の棚上に生肉以外の生鮮食品を載置
して当該生肉以外の生鮮食品を摂氏0度からマイナス5
度の温度(但しマイナス5度を除く)に冷凍し、上記真
空槽内を3トールから5トールの真空度に維持し、上記
遠赤外線ヒーターからの遠赤外線を上記生肉以外の生鮮
食品に投射することにより内部から一様に加熱すると共
に、当該生肉以外の生鮮食品の蒸発潜熱により温度の上
昇しない第1次乾燥期に於ける生肉以外の生鮮食品の温
度が所定の摂氏0度からマイナス5度(但しマイナス5
度を除く)の低温度範囲を越えないようにして低温真空
乾燥し、乾燥した生肉以外の生鮮食品の温度が摂氏5度
から40度に達したとき、乾燥電源を遮断する方法であ
った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術によれ
ば、生肉以外の生鮮食品、例えば薬草,香草にも効果的
であるとされている。
ば、生肉以外の生鮮食品、例えば薬草,香草にも効果的
であるとされている。
【0005】ところで、生肉以外の生鮮食品と言っても
多種多数のものがあり、それぞれは細胞,組織等が異な
っており、従ってそれぞれに合った条件の乾燥方法をと
らなければならない。具体的には、真空度、冷凍する温
度、遠赤外線ヒーターの電源を遮断するときの温度等の
条件がそれぞれ異なるものである。
多種多数のものがあり、それぞれは細胞,組織等が異な
っており、従ってそれぞれに合った条件の乾燥方法をと
らなければならない。具体的には、真空度、冷凍する温
度、遠赤外線ヒーターの電源を遮断するときの温度等の
条件がそれぞれ異なるものである。
【0006】つまり、上記特公昭63−63192の発
明は生肉以外の生鮮食品に対して汎用性があるものの、
1つの生鮮食品をより良く乾燥させる、即ち熱変性、細
胞破壊等を起こさず、食感,外観等が良くなる方法が求
められていた。
明は生肉以外の生鮮食品に対して汎用性があるものの、
1つの生鮮食品をより良く乾燥させる、即ち熱変性、細
胞破壊等を起こさず、食感,外観等が良くなる方法が求
められていた。
【0007】そこで、薬草,香草のように、乾燥後粉末
にしたり、葉片にしたりして主食,副食に振り掛けて食
用したり、湯に溶かして飲用したり等するものについ
て、乾燥した状態に於いても薬草,香草の色合,香りを
保持できる乾燥方法が求められていた。
にしたり、葉片にしたりして主食,副食に振り掛けて食
用したり、湯に溶かして飲用したり等するものについ
て、乾燥した状態に於いても薬草,香草の色合,香りを
保持できる乾燥方法が求められていた。
【0008】また、食品に限らず、乾燥した薬草を塗り
薬やはり薬等に、乾燥した香草を香料等に用いるとき、
薬草,香草の持つ効用を保持したまま乾燥できる乾燥方
法が求められていた。
薬やはり薬等に、乾燥した香草を香料等に用いるとき、
薬草,香草の持つ効用を保持したまま乾燥できる乾燥方
法が求められていた。
【0009】
【目的】従って、本発明の目的とする所は、薬草,香草
特有の条件に合わせて、即ち薬草,香草特有の真空度,
冷凍する温度、遠赤外線ヒーターの電源を遮断するとき
の温度にし、より良く乾燥薬草,香草を製造できる製造
方法を提供するにある。
特有の条件に合わせて、即ち薬草,香草特有の真空度,
冷凍する温度、遠赤外線ヒーターの電源を遮断するとき
の温度にし、より良く乾燥薬草,香草を製造できる製造
方法を提供するにある。
【0010】また、乾燥した状態に於いて、薬草,香草
特有の色合、香りを保持できると共に、その効用も保持
できる製造方法を提供するにある。
特有の色合、香りを保持できると共に、その効用も保持
できる製造方法を提供するにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は次の技術的手段を有する。即ち本発明は、乾
燥薬草,香草の製造方法である。
に本発明は次の技術的手段を有する。即ち本発明は、乾
燥薬草,香草の製造方法である。
【0012】その製造方法は、まず薬草,香草を内部に
遠赤外線ヒーターを設けた真空槽内に収容する。そし
て、薬草,香草を摂氏0度からマイナス18度に冷凍
し、真空槽内を1トールから5トールの真空度に維持す
る。これらの冷凍温度、真空度は温度と水蒸気分圧との
相関関係により設定される。次に、低温真空乾燥するの
だが、このとき薬草,香草の蒸発潜熱により温度の上昇
しない第1次乾燥期に於ける薬草,香草の温度が所定の
摂氏0度からマイナス18度の低温度範囲を越えないよ
うにする。
遠赤外線ヒーターを設けた真空槽内に収容する。そし
て、薬草,香草を摂氏0度からマイナス18度に冷凍
し、真空槽内を1トールから5トールの真空度に維持す
る。これらの冷凍温度、真空度は温度と水蒸気分圧との
相関関係により設定される。次に、低温真空乾燥するの
だが、このとき薬草,香草の蒸発潜熱により温度の上昇
しない第1次乾燥期に於ける薬草,香草の温度が所定の
摂氏0度からマイナス18度の低温度範囲を越えないよ
うにする。
【0013】而して、薬草,香草とは本明細書では次の
ようなものを含む。ユキノシタ科、ユリ科、メキ科、ウ
マノスズクサ科、マメ科、キンポウゲ科、オオバコ科、
キク科、ショウガ科、オミナエシ科、サトイモ科、ウリ
科、キキョウ科、ノウゼンカツラ科、ミカン科、ナス
科、アカネ科、シソ科、フウロソウ科、スイレン科、モ
クレン科、オモダカ科、アヤメ科、バラ科、ミズキ科、
ゴマノハグサ科、ボタン科、ケシ科、リンドウ科、セリ
科、タデ科、ウコギ科、ドクダミ科、ニガキ科、イネ
科、ヒガンバナ科、ムラサキ科、アブラナ科、クスノキ
科、ゴマ科、ラン科、クワ科。
ようなものを含む。ユキノシタ科、ユリ科、メキ科、ウ
マノスズクサ科、マメ科、キンポウゲ科、オオバコ科、
キク科、ショウガ科、オミナエシ科、サトイモ科、ウリ
科、キキョウ科、ノウゼンカツラ科、ミカン科、ナス
科、アカネ科、シソ科、フウロソウ科、スイレン科、モ
クレン科、オモダカ科、アヤメ科、バラ科、ミズキ科、
ゴマノハグサ科、ボタン科、ケシ科、リンドウ科、セリ
科、タデ科、ウコギ科、ドクダミ科、ニガキ科、イネ
科、ヒガンバナ科、ムラサキ科、アブラナ科、クスノキ
科、ゴマ科、ラン科、クワ科。
【0014】上記乾燥薬草,香草を製造するための手段
として真空槽が用いられる。この真空槽には遠赤外線ヒ
ーターが設けられており、薬草,香草を載せるプレート
が設けられている。そして、前記した手順により乾燥薬
草,香草を製造する。このとき薬草,香草の水分は75
パーセントから90パーセントであったものが、乾燥さ
れると0パーセントから10パーセントとなる。水分が
10パーセントを越えると、長期保存のための微生物,
細菌,カビ,酵母等の活動の抑制ができなくなるもので
ある。
として真空槽が用いられる。この真空槽には遠赤外線ヒ
ーターが設けられており、薬草,香草を載せるプレート
が設けられている。そして、前記した手順により乾燥薬
草,香草を製造する。このとき薬草,香草の水分は75
パーセントから90パーセントであったものが、乾燥さ
れると0パーセントから10パーセントとなる。水分が
10パーセントを越えると、長期保存のための微生物,
細菌,カビ,酵母等の活動の抑制ができなくなるもので
ある。
【0015】そのため、上記のような乾燥薬草,香草を
得るには条件設定を、冷凍温度が摂氏0度からマイナス
18度、真空度が1トールから5トール、試料温度が常
温から摂氏40度とする。尚、上記試料温度とは遠赤外
線ヒーターの電源を遮断したときの薬草,香草の温度で
ある。
得るには条件設定を、冷凍温度が摂氏0度からマイナス
18度、真空度が1トールから5トール、試料温度が常
温から摂氏40度とする。尚、上記試料温度とは遠赤外
線ヒーターの電源を遮断したときの薬草,香草の温度で
ある。
【0016】上記のような条件設定で乾燥薬草,香草を
製造すると、上記した水分量になり長期保存に適するの
は勿論、乾燥後の薬草,香草の粉末、葉片は薬草,香草
特有の色合,香りを保持でき、熱変性,細胞破壊を起こ
さないものである。
製造すると、上記した水分量になり長期保存に適するの
は勿論、乾燥後の薬草,香草の粉末、葉片は薬草,香草
特有の色合,香りを保持でき、熱変性,細胞破壊を起こ
さないものである。
【0017】ところが、冷凍温度を下げ過ぎると細胞破
壊を起こしたり、試料温度を上げ過ぎると熱変性を起こ
したりし、食感,外観等が悪化し易いものであった。ま
た、冷凍温度に対して真空度を範囲外にしたり、真空度
に対して冷凍温度を範囲外にしたりすると、温度と水蒸
気分圧との相関関係による蒸発潜熱を利用できず、従っ
て低温真空乾燥が不可能となってしまうものであった。
壊を起こしたり、試料温度を上げ過ぎると熱変性を起こ
したりし、食感,外観等が悪化し易いものであった。ま
た、冷凍温度に対して真空度を範囲外にしたり、真空度
に対して冷凍温度を範囲外にしたりすると、温度と水蒸
気分圧との相関関係による蒸発潜熱を利用できず、従っ
て低温真空乾燥が不可能となってしまうものであった。
【0018】
【実施例】次に本発明の実施例及び比較例を詳述する。
本実施例及び比較例は設定条件を変え、それぞれの結果
を調べるものである。設定条件は試料温度、ヒーター温
度、真空度であり、乾燥薬草,香草の食感,外観,水
分,乾燥時間等について調べる。
本実施例及び比較例は設定条件を変え、それぞれの結果
を調べるものである。設定条件は試料温度、ヒーター温
度、真空度であり、乾燥薬草,香草の食感,外観,水
分,乾燥時間等について調べる。
【0019】まず、実施例について述べる。本実施例は
試料をシソ、ラベンダー、ミントとし、試料温度を摂氏
25度から40度、ヒーター温度を45度から60度、
真空度を1トールから5トールの範囲内で設定してい
る。
試料をシソ、ラベンダー、ミントとし、試料温度を摂氏
25度から40度、ヒーター温度を45度から60度、
真空度を1トールから5トールの範囲内で設定してい
る。
【0020】実施例1は試料をシソとし、試料温度を摂
氏25度、ヒーター温度を45度、真空度を3トールと
する。実施例2は試料をラベンダーとし、試料温度を摂
氏30度、ヒーター温度を50度、真空度を3トールと
する。実施例3は試料をミントとし、試料温度を摂氏4
0度、ヒーター温度を60度、真空度を3トールとす
る。実施例4は試料をシソとし、試料温度を摂氏30
度、ヒーター温度を50度、真空度を1トールとする。
実施例5は試料をミントとし、試料温度を摂氏30度、
ヒーター温度を50度、真空度を5トールとする。
氏25度、ヒーター温度を45度、真空度を3トールと
する。実施例2は試料をラベンダーとし、試料温度を摂
氏30度、ヒーター温度を50度、真空度を3トールと
する。実施例3は試料をミントとし、試料温度を摂氏4
0度、ヒーター温度を60度、真空度を3トールとす
る。実施例4は試料をシソとし、試料温度を摂氏30
度、ヒーター温度を50度、真空度を1トールとする。
実施例5は試料をミントとし、試料温度を摂氏30度、
ヒーター温度を50度、真空度を5トールとする。
【0021】上記実施例1から実施例3は真空度を3ト
ールに定め、試料温度をそれぞれ摂氏25度,30度,
40度にして測定した。
ールに定め、試料温度をそれぞれ摂氏25度,30度,
40度にして測定した。
【0022】実施例1では、乾燥されたシソの食感,外
観共に優れており、シソ特有の色合、香りが保持されて
いた。そして、水分を長期保存に適するとされている1
0パーセント以下にするための時間は、後述される実施
例2,実施例3と比べると長いものの、比較的短時間で
乾燥できた。
観共に優れており、シソ特有の色合、香りが保持されて
いた。そして、水分を長期保存に適するとされている1
0パーセント以下にするための時間は、後述される実施
例2,実施例3と比べると長いものの、比較的短時間で
乾燥できた。
【0023】実施例2では、乾燥されたラベンダーはラ
ベンダー特有の色合、香りを保持することができた。ま
た粉末状態でも香りを保持することができた。そして、
乾燥時間は実施例1に比べ短時間であった。
ベンダー特有の色合、香りを保持することができた。ま
た粉末状態でも香りを保持することができた。そして、
乾燥時間は実施例1に比べ短時間であった。
【0024】実施例3では、乾燥されたミントは食感が
優れ、ミント特有の香りも保持できるものの、葉の表面
の極めて小さな範囲に変色が見られた。また粉末状態、
葉片状態でも香りを保持することができた。上記例よ
り、最適な試料温度は摂氏30度付近だと思われる。
優れ、ミント特有の香りも保持できるものの、葉の表面
の極めて小さな範囲に変色が見られた。また粉末状態、
葉片状態でも香りを保持することができた。上記例よ
り、最適な試料温度は摂氏30度付近だと思われる。
【0025】また、上記実施例4、実施例5は試料温度
を摂氏30度に定め、真空度をそれぞれ1トール,5ト
ールにして測定した。これら実施例4,実施例5に於い
ても、食感,外観共に優れ、特有の色合,香りを保持で
き、比較的短時間で乾燥できた。尚、乾燥時間はいずれ
も4時間から6時間程度であった。
を摂氏30度に定め、真空度をそれぞれ1トール,5ト
ールにして測定した。これら実施例4,実施例5に於い
ても、食感,外観共に優れ、特有の色合,香りを保持で
き、比較的短時間で乾燥できた。尚、乾燥時間はいずれ
も4時間から6時間程度であった。
【0026】次に、比較例について述べる。本比較例は
試料をシソ、ミントとし、試料温度を摂氏25度から4
0度、ヒーター温度を45度から60度の範囲外で設定
している。
試料をシソ、ミントとし、試料温度を摂氏25度から4
0度、ヒーター温度を45度から60度の範囲外で設定
している。
【0027】比較例1は試料をシソとし、試料温度を摂
氏10度、ヒーター温度を30度、真空度を3トールと
する。比較例2は試料をミントとし、試料温度を摂氏4
5度、ヒーター温度を65度、真空度を3トールとす
る。
氏10度、ヒーター温度を30度、真空度を3トールと
する。比較例2は試料をミントとし、試料温度を摂氏4
5度、ヒーター温度を65度、真空度を3トールとす
る。
【0028】比較例1では試料温度を摂氏10度と所定
の範囲摂氏25度から40度より低くし測定した。その
結果、食感,外観共に前記実施例とほとんど差はなかっ
たものの、かなりの水分含有が見られた。これは、長期
保存に適するとされている10パーセントをはるかに超
えていた。また、この水分を除去するために長時間乾燥
させると8時間以上もかかり、商品的メリットがなくな
るものである。
の範囲摂氏25度から40度より低くし測定した。その
結果、食感,外観共に前記実施例とほとんど差はなかっ
たものの、かなりの水分含有が見られた。これは、長期
保存に適するとされている10パーセントをはるかに超
えていた。また、この水分を除去するために長時間乾燥
させると8時間以上もかかり、商品的メリットがなくな
るものである。
【0029】比較例2では試料温度を摂氏45度と所定
の範囲摂氏25度から40度より高くし測定した。その
結果、食感はやや硬めに感じられ、外観はかなりの変色
が見られた。これらは熱変性によるものと思われる。
の範囲摂氏25度から40度より高くし測定した。その
結果、食感はやや硬めに感じられ、外観はかなりの変色
が見られた。これらは熱変性によるものと思われる。
【0030】また、上記比較例の他に冷凍温度と真空度
の関係についても測定を行なった。まず、冷凍温度が摂
氏0度のとき、真空度を6トールにすると、水分が沸点
に達せず低温真空乾燥ができないものであった。また、
冷凍温度が摂氏マイナス18度のとき、真空度を0.5
トールにすると、水分が沸点を大きく超えてしまい、細
胞破壊を起こしてしまうものであった。
の関係についても測定を行なった。まず、冷凍温度が摂
氏0度のとき、真空度を6トールにすると、水分が沸点
に達せず低温真空乾燥ができないものであった。また、
冷凍温度が摂氏マイナス18度のとき、真空度を0.5
トールにすると、水分が沸点を大きく超えてしまい、細
胞破壊を起こしてしまうものであった。
【0031】以上のように、本発明の乾燥薬草,香草の
製造方法は設定条件を冷凍温度摂氏0度からマイナス1
8度、真空度1トールから5トール、試料温度常温から
摂氏40度とすることにより、熱変性,細胞破壊を起こ
さずに、比較的短時間で長期保存に適した水分の乾燥薬
草,香草が得られるものである。また、薬草,香草特有
の色合、香りを保持することができ、粉末や葉片の状態
でも香りを保持することができるものである。
製造方法は設定条件を冷凍温度摂氏0度からマイナス1
8度、真空度1トールから5トール、試料温度常温から
摂氏40度とすることにより、熱変性,細胞破壊を起こ
さずに、比較的短時間で長期保存に適した水分の乾燥薬
草,香草が得られるものである。また、薬草,香草特有
の色合、香りを保持することができ、粉末や葉片の状態
でも香りを保持することができるものである。
【0032】反対に、上記設定条件の範囲外である場
合、例えば冷凍温度が摂氏マイナス18度以下であると
細胞破壊を起こし易く、試料温度が常温以下であると水
分が多くなったり、時間がかかり過ぎたりし易く、試料
温度が摂氏40度以上であると熱変性を起こし易い等の
問題があり、理想的な乾燥薬草,香草が得られないもの
である。
合、例えば冷凍温度が摂氏マイナス18度以下であると
細胞破壊を起こし易く、試料温度が常温以下であると水
分が多くなったり、時間がかかり過ぎたりし易く、試料
温度が摂氏40度以上であると熱変性を起こし易い等の
問題があり、理想的な乾燥薬草,香草が得られないもの
である。
【0033】所で、薬草,香草は上記シソ、ラベンダ
ー、ミント以外にも以下のものにも適用できる。ユキノ
シタ科のアマチャ,ユキノシタ、ユリ科のアミガサユ
リ,ハナスゲ,ニンニク,チャイブ,アロエ,カタク
リ,バイモ、メキ科のイカリソウ、ウマノスズクサ科の
ウスバサイシン、マメ科のエビスグサ,エンジュ,ク
ズ、キンポウゲ科のオーレン,サラシナショウマ,トリ
カブト、オオバコ科のオオバコ、キク科のヨモギ,オケ
ラ,カミツレ,ベニバナ,タラゴン、ショウガ科のミョ
ウガ,ショウガ,ガジュツ,バンウコン,ウコン、オミ
ナエシ科のカノコソウ、サトイモ科のカラスビシャク、
ウリ科のキカラスウリ,キカラウリ、キキョウ科のキキ
ョウ、ノウゼンカツラ科のキササゲ、ミカン科のキハ
ダ,ゴシュユ,サンショウ,ヘンルーダ,ルウ、ナス科
のクコ,ハシリドコロ,トウガラシ、アカネ科のクチナ
シ、シソ科のクミスクチン,ゴカネバナ,ヤマジソ,オ
レガノ,キャットニップ,サボリー,セージ,タイム,
バジル,ヒソップ,マヨラナ,メリッサ,ローズマリ
ー、フウロソウ科のゲンノショウコ、スイレン科のコウ
ホネ、モクレン科のコブシ、オモダカ科のサジオモダ
カ、アヤメ科のサフラン、バラ科のサンザシ,ノイバ
ラ、ミズキ科のサンシュユ、ゴマノハグサ科のジオウ、
ボタン科のシャクヤク,ボタン、ケシ科のジロボウエン
ゴサク、リンドウ科のセンブリ,リンドウ、セリ科のセ
ロリ,チャービル,デイル,パセリ,センキュウ,トウ
キ,ミシマサイコ,セリ,アニス,ウイキョウ,コエン
ドロ,ハマボウフウ,キャラウェイ、タデ科のダイオ
ウ、ウコギ科のチョウセンニンジン、ドクダミ科のドク
ダミ、ニガキ科のニガキ、イネ科のハトムギ、ヒガンバ
ナ科のヒガンバナ、ムラサキ科のムラサキ,ボリジ、ア
ブラナ科のカラシナ,クレソク,ワサビ,ワサビダイコ
ン、クスノキ科のゲッケイジュ、ゴマ科のゴマ、ラン科
のバニラ、クワ科のホップ、その他アップルミント、レ
モンバーム、ロケット、ナスターチーム、タイマツバ
ナ、キンセンカ、カモミールに適用できる。
ー、ミント以外にも以下のものにも適用できる。ユキノ
シタ科のアマチャ,ユキノシタ、ユリ科のアミガサユ
リ,ハナスゲ,ニンニク,チャイブ,アロエ,カタク
リ,バイモ、メキ科のイカリソウ、ウマノスズクサ科の
ウスバサイシン、マメ科のエビスグサ,エンジュ,ク
ズ、キンポウゲ科のオーレン,サラシナショウマ,トリ
カブト、オオバコ科のオオバコ、キク科のヨモギ,オケ
ラ,カミツレ,ベニバナ,タラゴン、ショウガ科のミョ
ウガ,ショウガ,ガジュツ,バンウコン,ウコン、オミ
ナエシ科のカノコソウ、サトイモ科のカラスビシャク、
ウリ科のキカラスウリ,キカラウリ、キキョウ科のキキ
ョウ、ノウゼンカツラ科のキササゲ、ミカン科のキハ
ダ,ゴシュユ,サンショウ,ヘンルーダ,ルウ、ナス科
のクコ,ハシリドコロ,トウガラシ、アカネ科のクチナ
シ、シソ科のクミスクチン,ゴカネバナ,ヤマジソ,オ
レガノ,キャットニップ,サボリー,セージ,タイム,
バジル,ヒソップ,マヨラナ,メリッサ,ローズマリ
ー、フウロソウ科のゲンノショウコ、スイレン科のコウ
ホネ、モクレン科のコブシ、オモダカ科のサジオモダ
カ、アヤメ科のサフラン、バラ科のサンザシ,ノイバ
ラ、ミズキ科のサンシュユ、ゴマノハグサ科のジオウ、
ボタン科のシャクヤク,ボタン、ケシ科のジロボウエン
ゴサク、リンドウ科のセンブリ,リンドウ、セリ科のセ
ロリ,チャービル,デイル,パセリ,センキュウ,トウ
キ,ミシマサイコ,セリ,アニス,ウイキョウ,コエン
ドロ,ハマボウフウ,キャラウェイ、タデ科のダイオ
ウ、ウコギ科のチョウセンニンジン、ドクダミ科のドク
ダミ、ニガキ科のニガキ、イネ科のハトムギ、ヒガンバ
ナ科のヒガンバナ、ムラサキ科のムラサキ,ボリジ、ア
ブラナ科のカラシナ,クレソク,ワサビ,ワサビダイコ
ン、クスノキ科のゲッケイジュ、ゴマ科のゴマ、ラン科
のバニラ、クワ科のホップ、その他アップルミント、レ
モンバーム、ロケット、ナスターチーム、タイマツバ
ナ、キンセンカ、カモミールに適用できる。
【0034】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明によれば、薬
草,香草特有の条件により、薬草,香草を乾燥させるの
に適した冷凍温度、真空度、試料温度の範囲を設定する
ことによって、薬草,香草を熱変性,細胞破壊されるこ
となく、長期保存に適した水分の乾燥薬草,香草を得ら
れ、粉末にしたり、葉片にしたりして主食,副食に振り
掛けて食用したり、湯に溶かして飲用したり、塗り薬や
はり薬また香料に用いたり等するときに、その薬草,香
草特有の色合、香りを保持できるという利点を有する。
草,香草特有の条件により、薬草,香草を乾燥させるの
に適した冷凍温度、真空度、試料温度の範囲を設定する
ことによって、薬草,香草を熱変性,細胞破壊されるこ
となく、長期保存に適した水分の乾燥薬草,香草を得ら
れ、粉末にしたり、葉片にしたりして主食,副食に振り
掛けて食用したり、湯に溶かして飲用したり、塗り薬や
はり薬また香料に用いたり等するときに、その薬草,香
草特有の色合、香りを保持できるという利点を有する。
Claims (1)
- 【請求項1】 内部に遠赤外線ヒーターを設けた真空槽
内に被乾燥材料を収容し、当該被乾燥材料を所定の温度
に冷凍し、上記真空槽内を所定の真空度に維持し、上記
遠赤外線ヒーターからの遠赤外線を上記被乾燥材料を投
射するこにより内部から一様に加熱すると共に、当該被
乾燥材料の蒸発潜熱により温度の上昇しない第1次乾燥
期に於ける材料温度が上記所定の温度の低温度範囲を越
えないようにして低温真空乾燥し、被乾燥材料の温度が
所定の温度に達したとき、遠赤外線ヒーターの電源を遮
断して乾燥材を得る製造方法に於いて、上記被乾燥材料
は薬草,香草であり、当該薬草,香草の上記冷凍温度を
摂氏0度からマイナス18度とし、上記真空度を1トー
ルから5トールとすると共に、薬草,香草の蒸発潜熱に
より温度の上昇しない第1次乾燥期に於ける温度が摂氏
0度からマイナス18度の低温度範囲を越えないように
して低温真空乾燥し、薬草,香草の温度が常温から摂氏
40度に達したとき、遠赤外線ヒーターの電源を遮断す
ることを特徴とする乾燥薬草,香草の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3237208A JPH0551322A (ja) | 1991-08-23 | 1991-08-23 | 乾燥薬草,香草の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3237208A JPH0551322A (ja) | 1991-08-23 | 1991-08-23 | 乾燥薬草,香草の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0551322A true JPH0551322A (ja) | 1993-03-02 |
Family
ID=17011987
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3237208A Pending JPH0551322A (ja) | 1991-08-23 | 1991-08-23 | 乾燥薬草,香草の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0551322A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07116415A (ja) * | 1993-10-22 | 1995-05-09 | Takuo Mochizuki | 回転ドラム式濾過装置 |
JP2012062374A (ja) * | 2010-09-14 | 2012-03-29 | Kaori Kk | 天然香気成分の抽出方法 |
JP2012139185A (ja) * | 2010-12-30 | 2012-07-26 | Taiyu Shinko Kosha:Kk | ホップ薬味の製造方法 |
-
1991
- 1991-08-23 JP JP3237208A patent/JPH0551322A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07116415A (ja) * | 1993-10-22 | 1995-05-09 | Takuo Mochizuki | 回転ドラム式濾過装置 |
JP2012062374A (ja) * | 2010-09-14 | 2012-03-29 | Kaori Kk | 天然香気成分の抽出方法 |
JP2012139185A (ja) * | 2010-12-30 | 2012-07-26 | Taiyu Shinko Kosha:Kk | ホップ薬味の製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Chua et al. | Influence of drying methods on the antibacterial, antioxidant and essential oil volatile composition of herbs: a review | |
Stępień et al. | The effect of drying methods on the energy consumption, bioactive potential and colour of dried leaves of Pink Rock Rose (Cistus creticus) | |
US6128831A (en) | Process for drying medicinal plants | |
CN101040692A (zh) | 一种木瓜冻干超微粉的制备方法 | |
CN106262108A (zh) | 一种冻干水果片的生产工艺 | |
JPH0551322A (ja) | 乾燥薬草,香草の製造方法 | |
CN105211847A (zh) | 猴头菇孢子粉的制作方法 | |
KR101788118B1 (ko) | 근적외선을 이용한 고추 건조방법 | |
KR101582275B1 (ko) | 초록색 고춧가루의 제조방법 및 이에 의해 제조된 초록색 고춧가루 | |
Xu et al. | Atmospheric freeze drying of garlic slices based on freezing point depression | |
KR20150049320A (ko) | 흡습법을 이용하여 제조된 저염소금과 그 제조방법 | |
Karimi | Properties of the drying of agricultural products in microwave vacuum: a review article. | |
JP4405135B2 (ja) | 高オレウロペイン含有オリーブ乾燥葉及びその抽出物 | |
DE10132535A1 (de) | Trocknungsverfahren und Einrichtungen zur Verfahrensdurchführung | |
Senapati et al. | Optimization of Process Parameters for Convective-Microwave Drying of Ashwagandha Roots | |
JP3426514B2 (ja) | 加工香辛料の製造方法 | |
CN106689235A (zh) | 岗松环保香精 | |
KR20210009092A (ko) | 양파 농축액 분말의 제조방법 | |
JP2011110458A (ja) | 天然乳化剤及びこれを使用した食品 | |
Xie et al. | Recent technologies and trends in medicinal herb drying | |
CN108938787B (zh) | 一种枳壳冻干品制备工艺 | |
KR20010063417A (ko) | 다진마늘 및 그 제조방법 | |
US219725A (en) | Improvement in processes for preserving meat | |
Senapati et al. | Specific energy consumption in convective-microwave drying of Ashwagandha (Withania Somnifera) Roots | |
JPS61289855A (ja) | 乾燥ハ−ブの製造法 |