JP2013203911A - 香気成分含有抽出液 - Google Patents

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Seiji Shioda
清二 塩田
Kazue Sato
和恵 佐藤
Toshihiro Aiuchi
敏弘 相内
Yasufumi Fukumoto
康文 福本
Murasaki Kawahito
紫 川人
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Abstract

【課題】 シークワーサ由来の高濃度又は高品質な香気成分含有抽出液を得る。又は、ミカン科の植物由来の高濃度又は高品質な香気成分含有抽出液を得る。
【解決手段】 シークワーサ由来の香気成分含有抽出液の生産方法であって、シークワーサに対して破砕、攪拌、加熱、及び減圧を並行して行う工程を含む、生産方法を用いる。又は、シークワーサ由来の香気成分含有抽出液の生産方法であって、シークワーサに対して、65 ℃以下の温度で破砕及び減圧を並行して行う工程を含む、生産方法を用いる。又は、シークワーサ由来の香気成分含有抽出液の生産方法であって、シークワーサを原料として、低温真空抽出法で香気成分含有抽出液を抽出する工程を含む、香気成分含有抽出液の生産方法を用いる。又は、ミカン科の植物由来の香気成分含有抽出液の生産方法であって、35℃〜50℃の温度下で、ミカン科の植物に対して破砕、攪拌、加熱、及び減圧を並行して行う工程を含む、生産方法を用いる。
【選択図】 図7

Description

本発明は、シークワーサ由来の香気成分含有抽出液、ミカン科の植物由来の香気成分含有抽出液、抗酸化剤、又はそれらの生産方法に関する。
シークワーサは、ミカン科の植物であり、例えば沖縄や台湾に自生することが知られている。このシークワーサからは精油を抽出することが可能であり、例えば特許文献1には、シークワーサ果実を洗浄処理後、圧搾処理し、その圧搾残渣を除去した後、分離した搾汁を遠心沈降型分離装置で遠心分離処理を行い、その分離装置の処理容器及び分離壁に付着する粘質付着物を採取することによるシークワーサ由来精油の抽出方法が記載されている。また、シークワーサから水蒸気蒸留法で抽出した精油が、例えば、株式会社アイランドから市販されている。
特開2003-183690号公報
しかしながら、特許文献1の抽出方法では圧縮後の搾汁から精油を得ているため、水蒸気蒸留法などのような抽出方法に比べて不純物が混入しやすいという問題を有していた。一方で、水蒸気蒸留法で抽出した精油が市販されているが、本願発明者らがシークワーサから水蒸気蒸留法で精油を抽出したところ、高濃度の精油を得ることができなかった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、シークワーサ由来の高濃度又は高品質な香気成分含有抽出液の生産方法を提供することを目的とする。又は、ミカン科の植物由来の高濃度又は高品質な香気成分含有抽出液の生産方法を提供することを目的とする。又は、それらの生産方法で得られる香気成分含有抽出液を提供することを目的とする。
本発明者らは、後述する実施例に記載のように、高濃度のシークワーサ由来の香気成分含有抽出液を得ることに成功した。これには、抽出方法が重要であった。また、抽出温度を調整することも重要であり、抽出温度が高いほど又は低いほど、香気成分含有抽出液の濃度が上昇するわけではなかった。
即ち本発明によれば、シークワーサ由来の香気成分含有抽出液の生産方法であって、シークワーサに対して破砕、攪拌、加熱、及び減圧を並行して行う工程を含む、生産方法が提供される。この構成を有する生産方法によれば、後述する実施例で実証されているように、高濃度のシークワーサ由来の香気成分含有抽出液を得ることができる。又は、抗酸化能を有するシークワーサ由来の香気成分含有抽出液を得ることができる。
また本発明によれば、シークワーサ由来の香気成分含有抽出液の生産方法であって、シークワーサに対して、65 ℃以下の温度で破砕及び減圧を並行して行う工程を含む、生産方法が提供される。この構成を有する生産方法によれば、後述する実施例で実証されているように、高濃度のシークワーサ由来の香気成分含有抽出液を得ることができる。又は、抗酸化能を有するシークワーサ由来の香気成分含有抽出液を得ることができる。
また本発明によれば、シークワーサ由来の香気成分含有抽出液の生産方法であって、シークワーサを原料として、低温真空抽出法で香気成分含有抽出液を抽出する工程を含む、香気成分含有抽出液の生産方法が提供される。この構成を有する生産方法によれば、後述する実施例で実証されているように、高濃度のシークワーサ由来の香気成分含有抽出液を得ることができる。又は、抗酸化能を有するシークワーサ由来の香気成分含有抽出液を得ることができる。
また本発明によれば、ミカン科の植物由来の香気成分含有抽出液の生産方法であって、35℃〜50℃の温度下で、ミカン科の植物に対して破砕、攪拌、加熱、及び減圧を並行して行う工程を含む、生産方法が提供される。この構成を有する生産方法によれば、後述する実施例で実証されているように、高濃度のミカン科の植物由来の香気成分含有抽出液を得ることができる。又は、抗酸化能を有するミカン科の植由来の香気成分含有抽出液を得ることができる。
また本発明によれば、シークワーサ由来抽出物を含む、一重項酸素消去剤が提供される。この一重項酸素消去剤を用いれば、アロマセラピーなどの用途で用いたときに、同時に一重項酸素を消去することができる。又は、一重項酸素に関連する症状を改善することができる。
また本発明によれば、シークワーサ由来の精油であって、GC/MSにおいて下記a)〜h)の条件下で測定したときのトータルイオンクロマトグラム(TIC)が5×109以上である、精油が提供される。
a)精油の添加量:0.2 μL、
b)GC/MSはGCQ(ThermoFisher社)を使用、
c)GCカラムオーブンは、初期温度61 ℃で12分間保持後、3 ℃/minで90℃まで昇温し、その後5℃/minで155℃まで昇温する、
d)インジェクター温度は220℃、
e)MS部の温度は200℃で、GCからMSへのインターフェース部の温度は240℃、
f)MSにおいて、線速度は40 cm/sec、
g)MSにおいて、スプリットモードはスプリット比50:1、
h)MSにおいて、検出イオン量を測定する時間:5〜36分。
この構成を有するシークワーサ由来の精油は、高濃度であるため、例えばアロマセラピー、香料、化粧料添加、食品添加、医薬品添加、又は医薬部外品添加などの用途において特に有用である。又は、このシークワーサ由来の精油は抗酸化能を有しているため、抗酸化剤として使用できる。
また本発明によれば、シークワーサ由来の高濃度の香気成分含有抽出液を抽出する方法であって、シークワーサに対して破砕、攪拌、加熱、及び減圧を並行して行う工程を含む、方法が提供される。この構成を有する方法によれば、高濃度のシークワーサ由来の香気成分含有抽出液を得ることができる。
本発明によれば、シークワーサ由来の高濃度又は高品質な香気成分含有抽出液が得られる。又は、ミカン科の植物由来の高濃度又は高品質な香気成分含有抽出液が得られる。又は、シークワーサ由来抽出物を含む、抗酸化剤を得ることができる。
図1は、実施形態に係る香気成分の抽出装置の概略構成を示す図である。 図2は、図1に示した気密性容器の拡大断面図である。 図3は、図1に示した気密性容器内の攪拌羽根の構成を示す斜視図である。 図4は、55 ℃の条件で抽出したときのGC/MSのクロマトグラフの結果である。 図5は、ラベンダーの精油のGC/MSのクロマトグラフの結果である。 図6は、ティーツリーの精油のGC/MSのクロマトグラフの結果である。 図7は、実施例のNo.1〜No.3の精油の一重項酸素消去活性を評価した結果である。 図8は、γ-テルピネン、β-Pinene、α-Pinene、又はLimoneneの一重項酸素消去活性を評価した結果である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、同様な内容については繰り返しの煩雑を避けるために、適宜説明を省略する。
本発明の一実施形態は、新規のシークワーサ由来の香気成分含有抽出液の生産方法である。この生産方法は、例えば、シークワーサ由来の香気成分含有抽出液の生産方法であって、シークワーサに対して破砕、攪拌、加熱、及び減圧を並行して行う工程を含む、生産方法である。この生産方法によれば、高濃度のシークワーサ由来の香気成分含有抽出液を得ることができる。又は、抗酸化能を有するシークワーサ由来の香気成分含有抽出液を得ることができる。
また本発明の一実施形態は、シークワーサ由来の香気成分含有抽出液の生産方法であって、シークワーサに対して、65 ℃以下の温度で破砕及び減圧を並行して行う工程を含む、生産方法である。この生産方法によれば、高濃度のシークワーサ由来の香気成分含有抽出液を得ることができる。又は、抗酸化能を有するシークワーサ由来の香気成分含有抽出液を得ることができる。
また本発明の一実施形態は、シークワーサ由来の香気成分含有抽出液の生産方法であって、シークワーサを原料として、低温真空抽出法で香気成分含有抽出液を抽出する工程を含む、香気成分含有抽出液の生産方法である。この生産方法によれば、高濃度のシークワーサ由来の香気成分含有抽出液を得ることができる。又は、抗酸化能を有するシークワーサ由来の香気成分含有抽出液を得ることができる。なお本明細書において真空とは、ごく低圧の状態、又は大気圧より低い空間状態を含む。
また本発明の一実施形態は、本発明の実施形態に係る香気成分含有抽出液の生産方法で得られる、香気成分含有抽出液であえる。この香気成分含有抽出液は、高濃度であるため、例えばアロマセラピー、香料、化粧料添加、食品添加、医薬品添加、又は医薬部外品添加などの用途において特に有用である。またこの精油は抗酸化能を有しているため、それらの用途に使用する場合に、同時に抗酸化効果を発揮することができる。
また本発明の一実施形態は、本発明の実施形態に係る香気成分含有抽出液を含む、抗酸化剤である。この抗酸化剤は、高濃度の抗酸化能を有する香気成分含有抽出液を含むため、より効率的に酸化を抑制することができる。またこの抗酸化剤は、一重項酸素抑制剤、又は酸化に伴う疾患の治療薬を含む。
また本発明の一実施形態は、シークワーサに対して破砕、攪拌、加熱、及び減圧を並行して行う工程を含む、高濃度の香気成分含有抽出液を抽出する方法である。この方法によれば、高濃度の香気成分含有抽出液を得ることができる。
また本発明の一実施形態は、ミカン科の植物由来の香気成分含有抽出液の生産方法であって、35℃〜50℃の温度下で、ミカン科の植物に対して破砕、攪拌、加熱、及び減圧を並行して行う工程を含む、生産方法である。この生産方法によれば、後述する実施例で実証されているように、高濃度のミカン科の植物由来の香気成分含有抽出液を得ることができる。又は、抗酸化能を有するミカン科の植由来の香気成分含有抽出液を得ることができる。
また本発明の一実施形態は、シークワーサ由来抽出物又はγ-テルピネンを含む、一重項酸素消去剤又は活性酸素消去剤である。この一重項酸素消去剤又は活性酸素消去剤を用いれば、シークワーサ由来抽出物又はγ-テルピネンをアロマセラピーなどの用途で用いたときに、同時に一重項酸素又は活性酸素を消去することができる。又は、一重項酸素又は活性酸素に関連する症状を改善することができる。
また本発明の一実施形態は、シークワーサ由来抽出物又はγ-テルピネンを用いた、一重項酸素又は活性酸素を消去する方法である。この方法を用いれば、シークワーサ由来抽出物又はγ-テルピネンをアロマセラピーなどの用途で用いたときに、同時に一重項酸素又は活性酸素を消去することができる。又は、一重項酸素又は活性酸素に関連する症状を改善することができる。
本発明の実施形態に係るシークワーサの形態は特に限定されないが、香気成分を抽出するときには、果皮又は種子を用いることが好ましい。後述する実施例に記載されているように、果皮又は種子を原料として低温真空抽出法で香気成分含有抽出液を抽出した場合、水蒸気蒸留法及び超臨界真空抽出法で抽出した場合に比べて高濃度の香気成分含有抽出液が得られる。
本発明の実施形態に係る香気成分含有抽出液の生産方法は、シークワーサ由来の蒸気を生成する工程を含む生産方法であってもよい。この工程により精製した蒸気を収集することで、香気成分含有抽出液を得ることができる。
本発明の実施形態に係る香気成分含有抽出液の生産方法は、水蒸気を外部から添加しない環境下で行われる生産方法であってもよい。この場合、外部から水蒸気を添加しないため、濃厚かつ100%原料に由来する抽出液が得られる。また、外部から流入した水蒸気と香気成分が反応することがないため、シークワーサに含まれる香気成分が天然状態のまま得られ、不純物との反応による品質劣化を防ぐことができる。
本発明の実施形態に係る香気成分含有抽出液の生産方法は、シークワーサ由来の蒸気を冷却して液体を得る工程と、その液体を水溶性画分と脂溶性画分に分離する工程とをさらに含む生産方法であってもよい。この工程により、水溶性画分からなる芳香水、および脂溶性画分からなる精油が得ることができる。
本発明の実施形態に係る香気成分含有抽出液の生産方法は、可動刃および固定刃を備えた粉砕装置を用いてシークワーサを粉砕する工程を含む生産方法であってもよい。この工程により、可動刃および固定刃の2種類の刃でシークワーサを切断できるため、効率良くシークワーサを粉砕することができる。
本発明の実施形態に係る香気成分含有抽出液の生産方法は、上記の通り原料にシークワーサを用いても良いが、原料にミカン科の植物を用いてもよい。ミカン科の植物としては、例えばミカン属、ゴシュユ属、イヌザンショウ属、キンカン属等の植物を含んでいてもよい。
本発明の実施形態に係る香気成分含有抽出液は、抗酸化用の精油であってもよい。この精油を用いれば、例えば、酸化に伴う症状の改善ができる。本明細書において「抗酸化」とは、例えば活性酸素を消去することを含む。本発明の実施形態に係る香気成分含有抽出液は、特に一重項酸素を消去する能力に優れている。本発明の実施形態に係る香気成分含有抽出液の抗酸化の強度は、その香気成分含有抽出液を反応させる前に比べて、0.9、0.7、0.5、0.3、0.1、0.05、又は0倍に活性酸素を減少させる強度であってもよい。この倍数はここで例示したそれらいずれかの値以下、又は範囲内であってもよい。本発明の実施形態に係る香気成分含有抽出液の一重項酸素消去の強度は、その香気成分含有抽出液を反応させる前に比べて、0.9、0.7、0.5、0.3、0.1、0.05、又は0倍に一重項酸素を減少させる強度であってもよい。この倍数はここで例示したそれらいずれかの値以下、又は範囲内であってもよい。
本発明の実施形態に係る香気成分含有抽出液の生産方法は、シークワーサを圧搾する工程を経ずに生産してもよい。
本発明の実施形態に係る香気成分含有抽出液は、GC/MSにおいて後述のa)〜h)の条件下で測定したときのトータルイオンクロマトグラム(TIC)が5×109以上であってもよい。このTICは、5×109、6×109、7×109、8×109、9×109、1×1010、1.5×1010、2×1010、2.5×1010、3×1010、又は5×1010であってもよく、それらいずれかの値以上、又は範囲内であってもよい。アロマセラピー等の用途において、より高品質である観点からは、8×109以上が好ましく、1×1010以上がより好ましく、2×1010以上がさらに好ましい。
本発明の実施形態においてシークワーサを破砕する方法は特に限定しないが、切断、粉砕、摩砕等の1または2種以上を組み合わせた方法でもよい。破砕の時間は、シークワーサから出てきた抽出液の液量、又はシークワーサの乾燥度合いに合わせて適宜調整できる。
本発明の実施形態において香気成分含有抽出液から水溶性画分と脂溶性画分を分離するする方法は特に限定しないが、静置することで分離させてもよく、分離を促進するための添加剤を加えても良い。分離した水溶性画分または脂溶性画分は、公知の方法で単離できる。ここで、脂溶性とは油に溶ける性質を持っていることであり、水溶性とは水に溶ける性質を持っていることである。
本発明の実施形態において香気成分含有抽出液を抽出するときの温度は特に限定しないが、例えば20、25、30、35、40、45、50、55、60、又は65℃であってもよく、それらいずれかの値以上、又は範囲内であってもよい。高濃度の香気成分含有抽出液が抽出できるという観点からは、35〜50℃が好ましく、38〜42℃がより好ましく、約45℃がさらに好ましい。
本発明の実施形態において香気成分含有抽出液を抽出するときの圧力は特に限定しないが、-70、-75、-80、-85、-90、-95、-100、又は-101.3 kPaであってもよく、それらいずれかの値以下、又は範囲内であってもよい。高濃度の香気成分含有抽出液が抽出できるという観点からは、-80 kPa以下が好ましく、-85 kPa以下がより好ましく、-90 kPa以下がさらに好ましい。本明細書において圧力は、大気圧を0としたゲージ圧であってもよい。また、シークワーサは減圧前に裁断しておいても良い。
本発明の実施形態において香気成分含有抽出液は、香気成分を含有した液体のことであり、精油および芳香水の少なくとも一方を含む。精油は脂溶性の液体であり、成分は特に限定されないが、例えばテルペン類とその酸化物に他のタイプの有機化合物が加わった混合物である。芳香水とは、香気成分を含む水溶性の液体であり、成分は特に限定されないが、例えばシークワーサから精油を抽出する際に精油と共に得られる。
本発明の実施形態における香気成分含有抽出液、芳香水、または精油は、例えばアロマセラピー用、香料用、化粧料添加用、食品添加用、医薬品添加用、医薬部外品添加用として使用できる。ここで、アロマセラピーに使用する場合、香気成分含有抽出液、芳香水、または精油を、キャンドルまたは電球等の熱で温めて空気中に拡散させる方法、ティッシュペーパーやハンカチ等に染み込ませて空気中に拡散させる方法、お湯と混合して空気中に拡散させる方法、又は振動によって空気中に拡散させる方法等によって芳香浴を行うことができる。例えば、受け皿に水20mlを入れ、精油2〜4適をたらしたものを電球の熱で温めることで、精油に含まれる香気成分を空気中に拡散させることができる。また、お風呂のお湯に入れてアロマバスとして使用したり、キャリアオイルで希釈した後に肌につけてアロママッサージに使用したりすることもできる。
また、石鹸、シャンプー、リンス、ハンドクリーム、リップクリーム、ボディオイル、パック、化粧水、クレンジングオイル、洗剤、または消臭剤等またはそれらの原料に混ぜることで、あらゆる生活の場においてアロマセラピー用として使用することができる。なお、アロマセラピーに使用する際には、香気成分含有抽出液、芳香水、または精油をそのまま使用することもできるが、別の液体と混ぜて使用することもできる。特に肌に直接付ける場合には、肌に障害を与えることがあるので、キャリアオイルと混ぜて成分を希釈した後に使用することが好ましい。
化粧料添加用に使用する場合は、香気成分含有抽出液、芳香水、または精油を、化粧品、または化粧品の原料に混ぜることで、化粧品に香りをつけることができる。香料、食品、医薬品、医薬部外品においても同様である。
また本発明の一実施形態は、シークワーサ由来の精油であって、GC/MSにおいて下記a)〜h)の条件下で測定したときのトータルイオンクロマトグラム(TIC)が5×109以上である、精油である。
a)精油の添加量:0.2 μL、
b)GC/MSはGCQ(ThermoFisher社)を使用、
c)GCカラムオーブンは、初期温度61 ℃で12分間保持後、3 ℃/minで90℃まで昇温し、その後5℃/minで155℃まで昇温する、
d)インジェクター温度は220℃、
e)MS部の温度は200℃で、GCからMSへのインターフェース部の温度は240℃、
f)MSにおいて、線速度は40 cm/sec、
g)MSにおいて、スプリットモードはスプリット比50:1、
h)MSにおいて、検出イオン量を測定する時間:5〜36分。
この精油は、高濃度であるため、例えばアロマセラピー、香料、化粧料添加、食品添加、医薬品添加、又は医薬部外品添加などの用途において特に有用である。またこの精油は抗酸化能を有しているため、それらの用途に使用する場合に、同時に抗酸化効果を発揮することができる。
本発明の一実施形態は、シークワーサ由来の香気成分を含有する香気成分含有抽出液の抽出装置であって、シークワーサを収容可能な容器内に設けられた、シークワーサを破砕及び攪拌するための可動刃および攪拌羽根と、その容器内でシークワーサを減圧するための減圧部と、その容器内でシークワーサを加熱するための加熱部とを備える抽出装置である。この装置によれば、シークワーサに対して破砕、攪拌、加熱、及び減圧を並行して行い、シークワーサ由来の蒸気を生成することができる、そして、後述する実施例に記載のように、シークワーサ由来の高濃度の香気成分含有抽出液を得ることができる。
またこの抽出装置は、上記の収容可能な容器の内壁に設けられた固定刃をさらに備える抽出装置を含む。この場合、可動刃および固定刃の2種類の刃でシークワーサを切断するため、効率良くシークワーサが粉砕できる。
ここで、収容可能な容器は減圧に耐えられるように、より強固であることが好ましい。また、収容可能な容器は減圧効率が低下しないように、機密性が高いことが好ましい。
また上記可動刃は、上記容器内において可動な刃を備え、刃に接触したシークワーサ又はその断片を切断することができる。攪拌羽根は、上記容器内においてシークワーサ又はその断片をと接触して、攪拌することができる。可動刃および攪拌羽根は単独であってもよく、一体化していても良い。
以下、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
図1は、本発明の実施形態に係る香気成分抽出液の抽出方法を実行可能な装置を示す概略図である。本実施形態では、この装置を低温真空抽出装置と称する。
気密性容器100は、容器内の減圧状態に対して耐圧性を有する構造となっている。気密性容器100の側面部には、シークワーサを投入可能な投入口101を備えている。また、気密性容器100の下部には排出口102を備えており、シークワーサの残渣を自在に排出することが可能である。ここで、投入口101および排出口102は、気密性容器を密閉状態にしたまま、シークワーサを自動で連続的に気密性容器に投入または排出することが可能であるため、ロータリーフィーダー等を備えた投入口であってもよい。
また気密性容器100は、攪拌羽根103を収容した下部半円筒部104とその上に形成された上部角形部105を備える。下部半円筒部104の周囲には、蒸気の加熱手段である不図示のボイラからの蒸気が供給されて気密性容器100を加熱する蒸気室106が形成される。
気密性容器100の鏡板状の天板には気体移送管150が接続されており、回収槽151まで連通接続されている。気密性容器100と回収槽151まで連通接続する気体移送管150には、気密性容器100を上流側として、上流側から順に、冷却装置152およびコンデンサー153からなる冷却部154、およびバルブ155が設けられている。
回収槽151は、その上部と下部とが鏡板構造をとり、槽内の減圧状態に対して耐圧性を有する構造となっている。さらに、回収槽151の鏡板状の天板には、減圧装置156(例えば、真空ポンプ等からなる)と減圧配管157と気体移送管150とが接続されており、さらに減圧開放弁158が設けられている。また、回収槽151の下部には排液弁159が設けられており、回収槽151内に回収された液体を分離槽161に排出可能となっている。
ここで図2は、上記気密性容器100の拡大図である。図2の拡大図に示すように、この蒸気室106は、気密性容器100と蒸気室形成用外壁106a間に設けられ、補強兼伝熱用のリブ106bにより構成され、このリブ106bによって気密性容器100への入熱効率を高めている。
下部半円筒部104の最下部の中央には、乾燥後の被処理物を取り出す排出口102が設けられ、その排出口102に接続された排出管107には乾燥後の被処理物を排出箱108に排出するための排出用自動バルブ109が設けてある。
さらに気密性容器100には、機密性容器100内の真空度を計測するための真空計110、同じく湿度を計測するための上部湿度計111および下部湿度計112が設けられている。これらは乾燥作業の状態や終わりを判定するためのものである。
また上部角形部105の上部には、減圧装置156により吸引される回収槽151が設けられ、この回収槽151には冷却装置152およびコンデンサー153からなる冷却部154が接続されている。コンデンサー153は気体移送管150を通る蒸気を、冷却装置152によって冷却して凝縮させるものである。上部角形部105の上板部における排気口113の反対側の領域には、被処理物の投入口101を設けると共に、その投入口101を塞ぐ蓋114を設けている。これらの投入口101を形成する部分は、排気口113の反対側が下がるなだらかな傾斜構造を有する。この傾斜角度θは、下部半円筒部104から上昇する蒸気を排気口113から排出する際に、投入口付近での蒸気の澱みを解消し、流れを円滑化して外気に曝される蓋114の内側に水滴が凝縮することを防止し、さらに上部空間を広く確保するために、15度程度が好ましい。
図3は上記攪拌羽根103の斜視図である。攪拌羽根103は、気密性容器100の外部に設けられた不図示のモータにより回転されるものであり、気密性容器100の端壁200、201に回転可能に支承される左右の端板202、203と、その先端間に両端が固定されたほぼくの字形をなす羽根体204、205によって構成することにより、中心軸を有しない構造に構成する。下部半円筒部104の内面には複数の固定刃206が固着されており、羽根体204、205における固定刃206に対応する箇所には、羽根体204、205には固定刃206の部分を通過するための溝204a、205aが形成され、溝204a、205aの両側に、固定刃206との間で被切断物を切断するための可動刃204b、205bが形成されている。固定刃206と可動刃204b、205bとは、噛み合いが時間をずらして順次行なわれるように、周方向に位置をずらして配設し、これにより攪拌羽根103の駆動モータの動力の瞬間的増大が起こらないようにしている。
また図2に示すように、下部半円筒部104における羽根体204、205の上昇側である投入口101側の弧状側壁115の上端部と、その上方に位置する上部角形部105の側壁116の下端部との間に、弧状側壁116の上部側空間が拡大されるように側壁傾斜面116を形成する。この側壁傾斜面116の傾斜角度αは、この上に載る被処理物が円滑に落ちるように、45〜60度程度に設定することが好ましい。
また攪拌羽根103は、下部半円筒部104の排気口113側の側壁から下部半円筒部104の底部を経て下部半円筒部104の投入口101側の側壁へと回転するものであり、下部半円筒部104の内壁の接線方向に対し、攪拌羽根103の羽根体204、205を、その回転動作の際に羽根体204、205の先端側が回転中心側よりも先行するように傾斜させ、この羽根体204、205の内壁の接線方向に対する傾斜角度βを、羽根体204、205の回転による上昇途中の過程において、可動刃204b、205bの先端が下部半円筒部の側壁116の上端部、すなわち側壁傾斜面117の下端部に位置する時に、羽根体204、205に載る被処理物118が落下する角度に設定する。この角度βは30〜70度程度が好ましい。
この抽出装置の操作、動作は以下のように行うことができる。まず、シークワーサを投入口101から機密性容器100内に投入して蓋114を閉じる。そして不図示の起動スイッチをオンにすると、攪拌羽根103の駆動モータが作動して攪拌羽根103を図1〜図3の矢印R方向に回転させ、これにより機密性容器100内のシークワーサを攪拌しながら可動刃204b、205bと固定刃206との間でシークワーサを小さく切断する。このような攪拌、切断動作と同時に、不図示のボイラから蒸気室106内に加熱用蒸気を供給することにより、下部半円筒部104の外側の温度を所定の温度(例えば109〜125℃)に加熱する。機密性容器100に加えられる熱は、シークワーサに伝達され、このシークワーサが攪拌羽根103によって攪拌されることにより、シークワーサに熱が有効に伝達され、シークワーサ由来の水分の蒸発が促進される。この蒸発は、シークワーサが可動刃204b、205bと固定刃206によって切断されて小さくなることによってさらに促進される。
また、減圧装置156を駆動しておき、機密性容器100内の蒸気および空気が吸引され、気体移送管150およびバルブ155を通して回収槽151内に静かに吹き出される。これによって機密性容器100内の圧力を大気圧から例えば−90kPa以下の圧力に減圧することができる。また、減圧装置156を作動させると、回収槽151と気体移送管56とを介して気密性容器100内が減圧しシークワーサ由来の水分の蒸発が促される。
そして、機密性容器100内のシークワーサ由来の水分の沸点が例えば40度以下に低下し、この機密性容器100内のシークワーサに含まれている水分の蒸発が始まる。この水分の蒸発により発生した蒸気および機密性容器100内の空気は、減圧装置156によって吸引されるので、機密性容器100内のシークワーサに含まれる水分の蒸発が継続することとなり、所定時間経過後には処理前のシークワーサに含まれる水分のうち、約92〜94%を蒸気にできる。
なお、機密性容器100内のシークワーサ由来の水分が蒸発して発生した蒸気の全部または一部は、コンデンサー153で冷却されて水分に戻り、このコンデンサー153を通過した水分、または水分と蒸気がバルブ155を通って回収槽151内に噴出される。
回収槽151内に噴出された回収液160が所定量まで貯まったら、バルブ155を閉じ、次いで減圧開放弁158と排液弁159とを開き、回収液160を分離槽161へ排出する。
分離槽161へと排出された回収液160は、水相162と油相163とに分離し得る状態となる。ここで、中間相164が水相162と油相163との間に生じる場合もある。
このようにして機密性容器100内を減圧しながら低温で水分を蒸発することにより得られた液体は、高温または高圧にならないので取り扱い易いという利点がある。また、加熱に要するエネルギーが少なくてすむ。
また、下部半円筒部104の内壁に固定刃206を設け、羽根体204、205に、固定刃206との間で被処理物を切断する可動刃204b、205bを設けたので、シークワーサを切断して細かくし、シークワーサの表面積を大きくすることができるため、より迅速にシークワーサ内の水分を蒸発させることができる。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。また、上記実施形態に記載の構成を組み合わせて採用することもできる。
以下、本発明を実施例によりさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1>
(1)抽出
低温真空抽出法、水蒸気蒸留法、超臨界真空抽出法の3つの抽出方法を用いて、シークワーサー(Citrus depressa)の果皮又は種子から、精油を抽出した。低温真空抽出法は、上述の低温真空抽出装置を用いた。低温真空抽出法の条件は、原料重量:15 kg、釜内圧力:-92 kPa、稼働時間:8時間、釜内温度:45 ℃で行った。最後に、得られた抽出液から精油を分離した。水蒸気蒸留法は一般的な手順で行い、精油を分離した。
超臨界真空抽出法の条件は、抽出方式:バッチ式、原料重量:152.4 g、二酸化炭素使用量:1,127 L、圧力:30 MPa、温度:50 ℃で行った。超臨界流体条件下で1時間保持した後、抽出物を取り出す。この操作を2回繰り返した。抽出物量は16.8 gであった。最後に、得られた抽出液から精油を分離した。
(2)GC/MSによる成分分析
以上の操作で得られた精油について、GC/MSによる成分分析を行った。GC/MSはGCQ(ThermoFisher社)を使用した。GCはTRACE 2000(ThermoFisher社)を使用した。カラムオーブンは、初期温度61 ℃で12分間保持後、3 ℃/minで90℃まで昇温し、その後5℃/minで155℃まで昇温した。インジェクター温度は220℃で行った。キャピラリーカラムはThermo TR-5 MS (30 m×0.25mm ID×0.25um、Thermo Electron社)を使用し、線速度は40 cm/secで行った。カラムは直径0.25 mmで30 m、内側の液膜が0.25 μmであり、通常アロマ精油分析に用いられるものを使用した。質量分析部の温度は200℃で、GCからMSへのインターフェース部の温度は240℃で行った。イオン化法は 標準的なイオン化電圧70 eVのEI法、検出器の電圧は自動で行った。
精油は、0.2 μlを添加し、スプリットモード(スプリット比50:1)で測定し、イオンクロマトグラフの面積の総和(TIC)で定量した。含量1 %程度の化合物の同定は、成分既知のラベンダー、イランイラン、パルマローザ、ティーツリー精油のGC/MSスペクトルのRTと化合物の沸点、MSのデータベースを用いて評価した。
各精油の成分の割合(%)、及び成分量(TIC)を表1に示す。
抽出法によってLinaloolが多いもの(超臨界真空抽出法)と少ないもの(低温真空抽出法、水蒸気蒸留法)があった。精油成分量(濃度)は、ほとんどの成分が検出される5から36分間の質量分析の検出全イオン量である、TICで評価できる。TICを表1の最下位欄に示している。表1から、3つの抽出方法の中でも、低温真空抽出法による精油のイオン量が極めて多いことがわかる。
なお、RTが3.8、8.2及び33.1の成分は化合物は同定できなかった)。RTは大きくは化合物の沸点に依存する。RT 3.8の化合物は、沸点が140℃より低いもの。RT8.2のピークは、myrceneによると思われるが、MSスペクトルでは確認できなかった。複数の成分を含む可能性がある。
<実施例2>
(1)抽出
上述の低温真空抽出装置を用いて、シークワーサーの果皮から精油を抽出した。このとき、3種類(No.1〜3)の釜内温度で行った。表2に抽出条件を示す。なお稼働時間は、破砕、攪拌、加熱、減圧が並行して行われた時間である。
(2)GC/MSによる成分分析
以上の操作で得られた精油について、GC/MSによる成分分析を行った。GC/MSはGCQ(ThermoFisher社)を使用した。GCはTRACE 2000(ThermoFisher社)を使用した。カラムオーブンは、初期温度61 ℃で12分間保持後、3 ℃/minで90 ℃まで昇温し、その後5 ℃/minで165 ℃まで昇温した。インジェクター温度は220℃で行った。キャピラリーカラムはTR-5MS (30 m×0.25 mm ID×0.25 um、Thermo Electron社)を使用し、線速度は 40 cm/secで行った。カラムは直径0.25 mmで30 m、内側の液膜が0.25 μmであり、通常アロマ精油分析に用いられるものを使用した。質量分析部の温度は200℃で、GCからMSへのインターフェース部の温度は240℃で行った。イオン化法は 標準的なイオン化電圧70 eVのEI法、検出器の電圧は自動で行った。
精油は希釈せず、0.2 μlを添加し、スプリットモード(スプリット比50:1)で測定し、イオンクロマトグラフの面積の総和(TIC)で定量した。含量1 %程度の化合物の同定は、成分既知のラベンダー、イランイラン、パルマローザ、ティーツリー精油のGC/MSスペクトルのRTと化合物の沸点、MSのデータベースを用いて評価した。
各精油の成分の割合(%)、及び成分量(TIC)を表3に示す。
45℃で抽出したNo.2の精油が最もTICが大きかった(No.1の3倍、No.3の1.5倍)。また、いずれの温度で抽出した精油も、主な成分はd-リモネン、γ-テルピネンでであった。d-リモネンの量を比較すると、No.1とNo.3に比べて、No.2の値が明らかに低くなっていた。
なお、図4にNo.3(55℃)のGC/MSのクロマトグラフを示す。最大検出イオンを100%(図4 (b))で示す。図4 (a)は小さいピークを拡大したものである。5分から35分までにイオンは検出される。図5及び図6に、それぞれラベンダーとティーツリーの精油のスペクトルを示す。ティーツリーの35分以後にでるピークは安息香酸誘導体でシークワーサーのような柑橘系の植物では検出されない。
<実施例3>
(1)一重項酸素消去活性の測定
上記No.1〜3の精油の一重項酸素消去活性を測定した。測定方法は以下の通りである。一重項酸素は、緑色光(λMAX 540 nM)を照射することによるRose Bengalの増光感反応により反応する一重項酸素と、スピントラップ剤の4-OH-TEMP (4-hydroxy-2,2,6,6-tetramethyl piperidinol)との付加体である4-OH-TEMPO (4-hydroxyl-2,2,6,6-tetramethyl piperidinyloxy)として捕捉した。その後、電子スピン共鳴装置(ESR:Electron Spin Resonance)にて測定した。精油が1 % (v/v)のときはの反応液は、精油(in DMSO): 20 μL (精油量: 2 μL)、DMSO: 40 μL、0.1M Phosphate Buffer: 70 μL、1mM DTPA: 10 μL、100mM TEMP: 40 μL、200 mM RB: 20 μL (Total: 200 μL)を調整し使用した。ESRの測定条件は以下の通りである。Instrument settings; center field: 335.5±5mt, microwave power: 8 mW、modulation amplitube: 0.1 mT, gain: 4.0×100, sweep time: 2.0min, Mn: 650で行った。
No.1〜3の精油について、反応液中の濃度が1 % (v/v)、又は0.10 % (v/v)になるように調整し、一重項酸素消去活性を測定した。No.1〜3の精油を添加したときの一重項酸素量を評価した結果を図7に示す。図7において、「4-1_1%」は、No.1の精油を反応液に1 % (v/v)混合したことを意味する。「4-1_0.1%」は、No.1の精油を反応液に0.1 % (v/v)混合したことを意味する。「4-2_1%」は、No.2の精油を反応液に1 % (v/v)混合したことを意味する。「4-3_1%」は、No.3の精油を反応液に1 % (v/v)混合したことを意味する。「O1_c1」はコントロールを意味する。
No.1〜3の精油は、いずれも一重項酸素消去活性を有していた。特に、精油の濃度が0.10 %のときの一重項酸素量は、No.1が46.90、No.2が38.72、No.3が51.05であり、No.2の一重項酸素消去活性がNo.1及びNo.3に比べて高い値となっていた。
<実施例4>
(1)各種成分毎の一重項酸素消去活性の測定
1,4-p-Mentadiene(γ-テルピネン)、β-Pinene、α-Pinene、又はLimoneneの成分毎の一重項酸素消去活性を測定した。測定方法は、精油に代えて上記4つの成分を加えた以外は、上記実施例3と同様である。なお、γ-テルピネンは10 mM又は5 mM、β-Pineneは10 mM、α-Pineneは10 mM、Limoneneは10 mMを終濃度で反応液に加えた。反応液に上記4つの成分を加えたときの一重項酸素量を評価した結果を表4及び図8に示す。表4及び図8において、「1_10mM」は、γ-テルピネンを反応液に10 mM混合したことを意味する。「2_10mM」は、β-Pineneを反応液に10 mM混合したことを意味する。「3_10mM」は、α-Pineneを反応液に10 mM混合したことを意味する。「4_10mM」は、Limoneneを反応液に10 mM混合したことを意味する。「O1_c2」はコントロールを意味する。
この結果、γ-テルピネンに一重項酸素消去活性が見られた。一方で、β-Pinene、α-Pinene、又はLimoneneには一重項酸素消去活性が見られなかった。またこの結果は、上記実施例1〜3において、リモネンの量が少なくγ-テルピネンの量が多いNo.2の一重項酸素消去活性が、No.1及びNo.3に比べて高い値となっていたことと一致した。
以上の実施例1〜4によって、1)低温真空抽出法によって高濃度のシークワーサ由来の精油を抽出できること、2)その精油の濃度は、抽出温度が高いほど又は低いほど上昇するわけではなく、45 ℃付近において上昇すること、3)その精油は一重項酸素消去活性を有していること、4)その一重項酸素消去活性にはγ-テルピネンが関与していることが明らかになった。本実施例で得られた精油は、高濃度であるためアロマセラピーなどの用途に好適である。また抗酸化能をアロマセラピーなどの用途で生かすことができる。
以上、本発明を実施例に基づいて説明した。この実施例はあくまで例示であり、種々の変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
100 気密性容器
101 投入口
102 排出口
103 攪拌羽根
104 下部半円筒部
105 上部角形部
106 蒸気室
106a 蒸気室形成用外壁
106b リブ
107 排出管
108 排出箱
109 排出用自動バルブ
110 真空計
111 上部湿度計
112 下部湿度計
113 排気口
114 蓋
115 弧状側壁
116 側壁
117 側壁傾斜面
118 被処理物
150 気体移送管
151 回収槽
152 冷却装置
153 コンデンサー
154 冷却部
155 バルブ
156 減圧装置
157 減圧配管
158 減圧開放弁
159 排液弁
160 回収液
161 分離槽
162 水相
163 油相
164 中間相
200,201 端壁
202,203 端板
204,205 羽根体
204a,205a 溝
204b,205b 可動刃
206 固定刃

Claims (16)

  1. シークワーサ由来の香気成分含有抽出液の生産方法であって、
    シークワーサに対して破砕、攪拌、加熱、及び減圧を並行して行う工程を含む、生産方法。
  2. 前記破砕、攪拌、加熱、及び減圧を65℃以下の温度下で行う、請求項1に記載の生産方法。
  3. 前記破砕、攪拌、加熱、及び減圧を35℃〜50℃の温度下で行う、請求項2に記載の生産方法。
  4. 前記破砕、攪拌、加熱、及び減圧を−80kPa以下の圧力下で行う、請求項2又は3に記載の生産方法。
  5. 前記香気成分含有抽出液が精油である、請求項1〜4いずれかに記載の生産方法。
  6. 前記精油が、抗酸化用の精油である、請求項5に記載の生産方法。
  7. シークワーサ由来の香気成分含有抽出液の生産方法であって、
    前記シークワーサに対して、65℃以下の温度で破砕及び減圧を並行して行う工程を含む、生産方法。
  8. シークワーサ由来の香気成分含有抽出液の生産方法であって、
    前記シークワーサを原料として、低温真空抽出法で香気成分含有抽出液を抽出する工程を含む、香気成分含有抽出液の生産方法。
  9. ミカン科の植物由来の香気成分含有抽出液の生産方法であって、
    35℃〜50℃の温度下で、ミカン科の植物に対して破砕、攪拌、加熱、及び減圧を並行して行う工程を含む、生産方法。
  10. 請求項1〜9いずれかに記載の生産方法で得られる、香気成分含有抽出液。
  11. 請求項10に記載の香気成分含有抽出液を含む、抗酸化剤。
  12. アロマセラピー用、香料用、化粧料添加用、食品添加用、医薬品添加用、又は医薬部外品添加用の請求項10に記載の香気成分含有抽出液。
  13. シークワーサ由来抽出物を含む、一重項酸素消去剤。
  14. シークワーサ由来の精油であって、GC/MSにおいて下記a)〜h)の条件下で測定したときのトータルイオンクロマトグラム(TIC)が5×10以上である、精油。
    a)精油の添加量:0.2μL、
    b)GC/MSはGCQ(ThermoFisher社)を使用、
    c)GCカラムオーブンは、初期温度61℃で12分間保持後、3℃/minで90℃まで昇温し、その後5℃/minで155℃まで昇温する、
    d)インジェクター温度は220℃、
    e)MS部の温度は200℃で、GCからMSへのインターフェース部の温度は240℃、
    f)MSにおいて、線速度は40cm/sec、
    g)MSにおいて、スプリットモードはスプリット比50:1、
    h)MSにおいて、検出イオン量を測定する時間:5〜36分。
  15. 請求項14に記載の精油を含む、抗酸化剤。
  16. アロマセラピー用、香料用、化粧料添加用、食品添加用、医薬品添加用、又は医薬部外品添加用の請求項14に記載の精油。
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