JP2012013661A - 赤外線撮像素子及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高感度化が可能な赤外線撮像素子及びその製造方法を提供する。
【解決手段】実施形態によれば、赤外線検出基板101と、対向基板201と、を備えた赤外線撮像素子が提供される。赤外線検出基板は、検出素子基板105と、検出素子基板の第1主面101aの側に設けられ検出素子基板と離間し赤外線を検出する複数の赤外線検出画素部110と、第1主面上において赤外線検出画素部どうしの間に設けられた第1突出部120と、を含む。対向基板は、第1主面に対向する第2主面201aを有する。対向基板は、第2主面上に設けられ赤外線検出画素部と離間し赤外線検出画素部に対向する複数のレンズ部210と、第2主面上において複数のレンズ部どうしの間に設けられ、第1突出部と当接する第2突出部220と、を含む。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、赤外線撮像素子及びその製造方法に関する。
冷却装置を必要としない非冷却型の熱型赤外線撮像素子の高感度化が望まれている。
赤外線撮像素子の高感度化のために、熱電変換素子と、画素領域外に設けられた凸部と、この凸部上に置かれ熱電変換素子に入射する赤外線を集光するマイクロレンズと、を有する構成が知られている。
しかしながら、この構成においては、マイクロレンズは画素領域外の凸部によって支えられるため、マイクロレンズの基板に撓みや振動などが発生し、マイクロレンズと熱電変換素子との距離が変化し集光効率が低下することがある。
特許第2833450号公報
本発明の実施形態は、高感度化が可能な赤外線撮像素子及びその製造方法を提供する。
本発明の実施形態によれば、赤外線検出基板と、対向基板と、を備えた赤外線撮像素子が提供される。前記赤外線検出基板は、検出素子基板と、前記検出素子基板の第1主面の側に設けられ前記検出素子基板と離間し赤外線を検出する複数の赤外線検出画素部と、前記第1主面上において前記複数の赤外線検出画素部どうしの間に設けられた第1突出部と、を含む。前記対向基板は、前記検出素子基板の前記第1主面に対向する第2主面を有する。前記対向基板は、前記第2主面上に設けられ前記複数の赤外線検出画素部と離間し前記複数の赤外線検出画素部のそれぞれに対向し、前記複数の赤外線検出画素部に入射する前記赤外線の光路を制御する複数のレンズ部と、前記第2主面上において複数のレンズ部どうしの間に設けられ、前記第1突出部と当接する第2突出部と、を含む。
本発明の別の実施形態によれば、赤外線検出基板と、対向基板と、を備えた赤外線撮像素子の製造方法が提供される。前記赤外線検出基板は、検出素子基板と、前記検出素子基板の第1主面の側に設けられ前記検出素子基板と離間し赤外線を検出する複数の赤外線検出画素部と、前記第1主面上において前記複数の赤外線検出画素部どうしの間に設けられた第1突出部と、を含む。前記対向基板は、前記検出素子基板の前記第1主面に対向する第2主面を有する。前記対向基板は、前記第2主面上に設けられ前記複数の赤外線検出画素部と離間し前記複数の赤外線検出画素部のそれぞれに対向し、前記複数の赤外線検出画素部に入射する前記赤外線の光路を制御する複数のレンズ部と、前記第2主面上において複数のレンズ部どうしの間に設けられ、前記第1突出部と当接する第2突出部と、を含む。前記製造方法においては、前記赤外線検出基板の前記第1主面と前記対向基板の前記第2主面とを対向させ、前記第1突出部と前記第2突出部とを減圧中で接合させる。
本発明の別の実施形態によれば、赤外線検出基板と、対向基板と、を備えた赤外線撮像素子の製造方法が提供される。前記赤外線検出基板は、検出素子基板と、前記検出素子基板の第1主面の側に設けられ前記検出素子基板と離間し赤外線を検出する複数の赤外線検出画素部と、前記第1主面上において前記複数の赤外線検出画素部どうしの間に設けられた第1突出部と、を含む。前記対向基板は、前記検出素子基板の前記第1主面に対向する第2主面を有する。前記対向基板は、前記第2主面上に設けられ前記複数の赤外線検出画素部と離間し前記複数の赤外線検出画素部のそれぞれに対向し、前記複数の赤外線検出画素部に入射する前記赤外線の光路を制御する複数のレンズ部と、前記第2主面上において複数のレンズ部どうしの間に設けられ、前記第1突出部と当接する第2突出部と、を含む。前記製造方法においては、前記赤外線検出基板の前記第1主面と前記対向基板の前記第2主面とを対向させ、前記赤外線検出基板の前記第1主面において前記複数の赤外線検出画素及び前記第1突出部が設けられる撮像領域に併設された周辺領域に設けられた第1合わせ部と、前記対向基板の前記第2主面において前記複数のレンズ部及び前記第2突出部が設けられる領域の外側に設けられた第2合わせ部と、に接触する液体によって、前記第1合わせ部と前記第2合わせ部とを位置合わせする。
本発明の別の実施形態によれば、赤外線撮像素子用対向基板の製造工程を備えた赤外線撮像素子の製造方法が提供される。前記赤外線撮像素子用対向基板は、赤外線検出基板と組み合わされる。前記赤外線検出基板は、検出素子基板と、前記検出素子基板の第1主面の側に設けられ前記検出素子基板と離間し赤外線を検出する複数の赤外線検出画素部と、前記第1主面上において前記複数の赤外線検出画素部どうしの間に設けられた第1突出部と、を含む。前記赤外線撮像素子用対向基板は、前記検出素子基板の前記第1主面に対向する第2主面と、前記第2主面上において前記複数の赤外線検出画素部の配設ピッチと同じピッチで設けられ赤外線の光路を制御する複数のレンズ部と、前記第2主面上において複数のレンズ部どうしの間に設けられた第2突出部と、を含む。前記赤外線撮像素子用対向基板の前記製造工程は、前記赤外線撮像素子用基板となる母基板の上に、前記複数のレンズ部のそれぞれに対応する複数のレンズ形成領域に設けられ、前記レンズ形成領域の中心部の厚さが前記中心部よりも外側の周辺部の厚さよりも厚いレジスト膜を形成する工程と、前記レジスト膜及び前記母基板をエッチングして前記レンズ部を形成する工程と、を含む。
第1の実施形態に係る赤外線撮像素子を示す模式的断面図である。 図2(a)及び図2(b)は、第1の実施形態に係る赤外線撮像素子を示す模式的平面図である。 第1の実施形態に係る赤外線撮像素子の赤外線検出基板を示す模式的断面図である。 図4(a)及び図4(b)は、赤外線撮像素子の製造方法を示す工程順模式的断面図である。 図5(a)〜図5(c)は、赤外線撮像素子の製造方法を示す工程順模式的断面図である。 図6(a)〜図6(c)は、赤外線撮像素子の製造方法を示す工程順模式的断面図である。 図7(a)及び図7(b)は、赤外線撮像素子の製造方法を示す工程順模式的断面図である。 図8(a)及び図8(b)は、赤外線撮像素子の製造方法を示す工程順模式的断面図である。 図9(a)及び図9(b)は、赤外線撮像素子の製造方法を示す程順模式的断面図である。 図10(a)〜図10(d)は、赤外線撮像素子の製造方法を示す工程順模式的断面図である。 図11(a)〜図11(d)は、赤外線撮像素子の製造方法を示す工程順模式的断面図である。 図12(a)及び図12(b)は、第1の実施形態に係る別の赤外線撮像素子を示す模式的平面図である。 図13(a)及び図13(b)は、第1の実施形態に係る別の赤外線撮像素子を示す模式的平面図である。 図14(a)及び図14(b)は、第1の実施形態に係る別の赤外線撮像素子を示す模式的平面図である。 第2の実施形態に係る赤外線撮像素子を示す模式的断面図である。 第2の実施形態に係る赤外線撮像素子の製造方法を示す模式的斜視図である。 図17(a)〜図17(d)は、赤外線撮像素子の製造方法を示す工程順模式的断面図である。 図18(a)〜図18(d)は、赤外線撮像素子の製造方法を示す工程順模式的断面図である。 図19(a)及び図19(b)は、赤外線撮像素子の別の製造方法を示す模式的断面図である。 第3の実施形態に係る赤外線撮像素子を示す模式的断面図である。 図21(a)〜図21(d)は、第3の実施形態に係る赤外線撮像素子を示す模式的断面図である。 第4の実施形態に係る赤外線撮像素子を示す模式的断面図である。 第5の実施形態に係る赤外線撮像素子の製造方法を例示するフローチャート図である。 第6の実施形態に係る赤外線撮像素子の製造方法を例示するフローチャート図である。 第7の実施形態に係る赤外線撮像素子の製造方法を例示するフローチャート図である。
以下に、本発明の各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施形態に係る赤外線撮像素子の構成を例示する模式的断面図である。 図2(a)及び図2(b)は、第1の実施形態に係る赤外線撮像素子の構成を例示する模式的平面図である。
図1は、図2(a)のA1−A2線断面及び図2(b)のB1−B2線断面に相当する断面図である。
図1、図2(a)及び図2(b)に表したように、本実施形態に係る赤外線撮像素子510は、赤外線検出基板101と、対向基板201と、を備える。
赤外線検出基板101は、検出素子基板105と、複数の赤外線検出画素部110と、第1突出部120と、を含む。
検出素子基板105は、第1主面101aを有する。
複数の赤外線検出画素部110は、検出素子基板105の第1主面101aの側に設けられ、検出素子基板105と離間し、赤外線310を検出する。
第1突出部120は、第1主面101a上において複数の赤外線検出画素部110どうしの間に設けられる。
対向基板201は、検出素子基板105の第1主面101aに対向する第2主面201aを有する。
対向基板201は、複数のレンズ部210と、第2突出部220と、を含む。
複数のレンズ部210のそれぞれは、第2主面201a上に設けられ、複数の赤外線検出画素部110と離間し、複数の赤外線検出画素部110のそれぞれに対向する。複数のレンズ部210のそれぞれは、複数の赤外線検出画素部110に入射する赤外線310の光路を制御する。
レンズ部210には、赤外線310に対して透過性を有する、例えばシリコンやゲルマニウムなどが用いられる。例えば、レンズ部210の検出素子基板105に対向する側の面の中心部は周辺部よりも突出している。これにより、レンズ部210に入射した赤外線310の光路が制御され、赤外線310を効率的に、赤外線検出画素部110に集光させることができる。
第2突出部220は、第2主面201a上において複数のレンズ部210どうしの間に設けられる。第2突出部220は、第1突出部120と当接する。
第1突出部120と第2突出部220とは、レンズ部210と赤外線検出画素部110との間の距離を実質的に一定に保持するスペーサとして機能する。本実施形態に係る赤外線撮像素子510においては、複数の赤外線検出画素部110が設けられる撮像領域に、第1突出部120及び第2突出部220によりスペーサが配置されることで、レンズ部210と赤外線検出画素部110との間の距離が実質的に一定に保持される。
例えば、赤外線検出基板とレンズ基板との間の距離を保持するスペーサを撮像領域外に設けた場合には、赤外線撮像素子に与えられる機械的な力(振動なども含む)によってレンズ基板が変形してレンズと赤外線検出画素部との距離が変動し、集光効率が低下する。また、場合によっては、レンズが赤外線検出画素部に固着(スティッキング)されてしまい、正常に動作しない欠陥画素が発生し易くなる。また、この構成においては、レンズと赤外線検出画素部との距離の制御性が低いため、レンズが赤外線検出画素部に近づき過ぎることがあり、赤外線検出画素部の断熱性が低下し、検出感度が低下する。
これに対し、本実施形態に係る赤外線撮像素子510においては、複数の赤外線検出画素部110が設けられる撮像領域に、第1突出部120及び第2突出部220によるスペーサが配置されることで、レンズ部210と赤外線検出画素部110との間の距離の変動が小さい。例えば赤外線撮像素子510に与えられる機械的な力(振動なども含む)によって対向基板201が変形しようとしたときにも対向基板201の変形が抑制される。すなわち、対向基板201の撓みが生じ難い。これにより、対向基板201の変形(振動なども含む)によって対向基板201のレンズ部210と赤外線検出画素部110との距離が変動することが抑制される。これにより、レンズ部210と赤外線検出画素部110との距離の変動に起因した集光効率の低下が抑制される。
さらに、第1突出部120及び第2突出部220によって、対向基板201のレンズ部210が赤外線検出画素部110に過度に近づくことが抑制されるため、レンズ部210と赤外線検出画素部110との固着が抑制され、欠陥画素の発生も抑制される。
また、レンズ部210と赤外線検出画素部110との距離の制御性が高く、レンズ部210と赤外線検出画素部110との距離を適正に保てるため、赤外線検出画素部110の高い断熱性を維持することができ、検出感度が高い。
本実施形態に係る赤外線撮像素子510においては、検出素子基板105に第1突出部120を設け、対向基板201に第2突出部220を設け、これらの第1突出部120と第2突出部220とを互いに当接させることで、レンズ部210と赤外線検出画素部110との間の距離を適正に制御している。
例えば、検出素子基板105に第1突出部120を設け、対向基板201には第2突出部220を設けず、対向基板201にはレンズ部210だけを設ける場合において、第1突出部120の高さが不十分な場合は、レンズ部210と赤外線検出画素部110との距離が小さくなり、上記の問題(集光効率の低下、固着による欠陥画素の発生、及び、断熱性の低下による検出感度の低下など)が発生しやすくなる。一方、このような問題が発生しないように、第1突出部120の高さを高くする場合には、第1突出部120の形成が難しく、また、第1突出部120が機械的な力などによって破損し易くなり、結果として、例えば、レンズ部210と赤外線検出画素部110との適正な距離の維持が困難になる。
一方、対向基板201に第2突出部220を設け、検出素子基板105には第1突出部120を設けず、検出素子基板105には赤外線検出画素部110だけを設ける場合には、上記と同様に、第2突出部220の高さが不十分な場合は、レンズ部210と赤外線検出画素部110との距離が小さくなり、上記の問題が発生しやすくなる。そして、第2突出部120の高さを高くする場合には、第2突出部220の形成が難しく、第2突出部220が機械的な力などによって破損し易くなる。
これに対し、本実施形態に係る赤外線撮像素子510においては、第1突出部120及び第2突出部220を設けることで、第1突出部120と第2突出部220のそれぞれの高さは過度に高くならず、第1突出部120及び第2突出部220の形成は、実用的に容易に形成でき、また、第1突出部120及び第2突出部220の強度を高くすることができ、第1突出部120及び第2突出部220の破損が抑制できる。
なお、対向基板201の検出素子基板105の側の第2主面201aに第2突出部220を設け、第2主面201aの側にレンズ部210を設けず、第2主面201aとは反対の側の裏面にレンズ部を設ける構成を採用した場合は、第2主面201aにおける第2突出部220の形成と、裏面におけるレンズ部の形成と、の工程が必要となり、工程が複雑になる。
これに対し、本実施形態に係る赤外線撮像素子510においては、対向基板201の第2主面201aに、第2突出部220及びレンズ部210を設けるため、工程が簡略化され望ましい。ただし、実施形態はこれに限らず、後述するように、第2主面201aに第2突出部220及びレンズ部210を設け、さらに、第2主面201aとは反対の側の裏面に種々の加工を施しても良い。
図1に表したように、検出素子基板105の第1主面101aにおいて、複数の赤外線検出画素部110が設けられるそれぞれの領域を検出画素領域110rとする。検出画素領域110rどうしの間の領域が、画素間領域111rとなる。画素間領域111rは、複数の赤外線検出画素部110どうしの間の領域に対応する。
ここで、検出素子基板105から対向基板201に向かう方向をZ軸方向(第1方向)とする。Z軸方向に対して垂直な1つの方向をX軸方向(第2方向)とする。Z軸方向とX軸方向とに対して垂直な方向をY軸方向(第3方向)とする。
図2(a)に表したように、複数の赤外線検出画素部110は、例えば、X軸方向とY軸方向とに沿ってマトリクス状に配列する。すなわち、検出画素領域110rは、X軸方向とY軸方向とに沿ってマトリクス状に配列する。画素間領域111rは、格子状の形状を有している。ただし、実施形態はこれに限らず、複数の赤外線検出画素部110のX−Y平面内における配置は任意である。
赤外線検出画素部110は、赤外線検出部110sと、支持梁115と、を含む。
支持梁115は、赤外線検出部110sを検出素子基板105から離間させて支持する。
赤外線検出部110sには、例えばpn接合ダイオードが用いられる。
支持梁115として、赤外線検出部110sの一端に接続された第1支持部115aと、赤外線検出部110sの他端に接続された第2支持部115bと、が用いられている。
検出画素領域110rのそれぞれの周囲に、第1配線領域125x及び第2配線領域125yが設けられている。第1配線領域125x及び第2配線領域125yは、画素間領域111rに含まれる。第1配線領域125xは、例えばX軸方向に沿って延在する。第2配線領域125yは、例えばY軸方向に沿って延在する。
第1配線領域125xには、第1配線126x(図示しない)が設けられ、第2配線領域125yには、第2配線126yが設けられる。
本具体例では、第1突出部120のX−Y平面内における形状は、枠状(連続した格子状)の形状を有している。ただし、実施形態はこれに限らず、第1突出部120の平面形状は任意である。
第1支持部115aの一端は、赤外線検出部110sの一端に接続され、第1支持部115aの他端は、第1配線126xに接続されている。
第2支持部115bの一端は、赤外線検出部110sの他端に接続され、第2支持部115bの他端は、第2配線126yに接続されている。
第1支持部115a及び第2支持部115bはX−Y平面内に延在する。本具体例では、第1支持部115a及び第2支持部115bはX−Y平面で複数回折り畳まれており、第1支持部115a及び第2支持部115bはミアンダ構造を有している。これにより、赤外線検出部110sの断熱性を高めている。ただし、実施形態はこれに限らず、第1支持部115a及び第2支持部115bの形状は任意である。
図2(b)に表したように、複数のレンズ部210は、例えば、X軸方向とY軸方向とに沿ってマトリクス状に配列する。ただし、実施形態はこれに限らず、複数のレンズ部210のX−Y平面内における配列は任意である。本具体例では、第2突出部220のX−Y平面内における形状は、格子状の形状を有している。ただし、実施形態はこれに限らず、第2突出部220の平面形状は任意である。
第1突出部120は、第2突出部220と当接する部分を有し、第2突出部220は、第1突出部120と当接する部分を有していればよい。これにより、第1突出部120及び第2突出部220は、レンズ部210と赤外線検出画素部110との距離を制御するスペーサとして機能する。
図1に例示したように、レンズ部210の中央部は、レンズ部210の周辺部よりも検出素子基板105に向かって突出している。すなわち、レンズ部210の、Z軸方向に対して垂直な平面内における中央部は、レンズ部210の、Z軸方向に対して垂直なその平面内において上記の中央部よりも外側に位置する周辺部よりも突出している。レンズ部210の、第2主面201aに対して平行な平面内における中央部は、レンズ部210の、第2主面201aに対して平行なその平面内において中央部よりも外側の周辺部よりも突出している。
これにより、レンズ部210のそれぞれに入射した赤外線310は、赤外線検出画素部110の赤外線検出部110sに効率良く入射する。レンズ部210のZ軸方向に沿ってみたときの面積は、赤外線検出部110sのZ軸方向に沿ってみたときの面積よりも広い。これにより、赤外線検出部110sの実効的な受光面積(開口率)を拡大できる。
なお、赤外線撮像素子において受光面積を拡大する別の方法として、赤外線検出部の上方に、支持梁や画素間領域を覆うような赤外線受光構造体を設ける構成があるが、この場合には、このような赤外線受光構造体を追加することによって熱容量が増加し、応答性が低下しやすく、残像が発生しやすくなる。
これに対し、本実施形態に係る赤外線撮像素子510においては、赤外線検出画素部110に付加的な構造体を設けないため、熱容量が増加せず、高い応答性が維持できる。
検出素子基板105の第1主面101aは、対向基板201に対向する側の面である。第1主面101aには、凹凸が設けられている。例えば、検出素子基板105は、検出画素領域110rにおいて、赤外線検出画素部110に対向して設けられた検出素子基板凹部105dと、検出素子基板凹部105dどうしの間に設けられた検出素子基板凸部105pと、を有する。検出素子基板凸部105pの頂部は、画素間領域111rに対応している。第1主面101aは、このような検出素子基板凹部105d及び検出素子基板凸部105pを含む。
本具体例においては、第1突出部120は、検出素子基板105の検出素子基板凸部105pの上に設けられている。
赤外線撮像素子510においては、第1突出部120の検出素子基板105とは反対側の端部120tの高さは、赤外線検出画素部110の検出素子基板105とは反対側の端部110tの高さよりも高い。
すなわち、図1に表したように、検出素子基板105は、赤外線検出画素部110に対向して設けられた検出素子基板凹部105dの底部105bを有している。そして、第1突出部120の検出素子基板105とは反対側の端部120tと、底部105bを含む第1基準面106sと、のZ軸方向に沿った距離L2は、赤外線検出画素部110の検出素子基板105とは反対側の端部110tと、第1基準面106sと、のZ軸方向に沿った距離L1よりも長い。
距離L1は、例えば5マイクロメートル(μm)以上20μm以下とされる。距離L2は、例えば5μm以上25μm以下とされる。ただし、実施形態はこれに限らず、距離L1及び距離L2は任意である。距離L1及び距離L2は、画素ピッチに基づいて適切に設定される。
対向基板201の第2主面201aは、検出素子基板105(赤外線検出基板101)に対向する側の面である。
第2主面201aには、凹凸が設けられている。例えば、レンズ部210は、レンズ部210の、Z軸方向に対して垂直な平面内の中心部のレンズ凸部210pと、レンズ凸部210pの周縁に設けられ、レンズ凸部210pよりも後退したレンズ凹部210dと、を有している。レンズ凸部210p及び第2突出部220は、レンズ凹部210dよりも相対的に突出している。第2主面201aは、このようなレンズ凹部210d、レンズ凸部210p、及び、第2突出部220を含む。
第2突出部220の高さは、レンズ部210の中心部(レンズ凸部210p)の高さよりも高い。
第2突出部220の端部220tと、Z軸方向に対して垂直でレンズ凹部210dを含む第2基準面206sと、のZ軸方向に沿った距離L4は、レンズ凸部210pの表面と、第2基準面206sと、のZ軸方向に沿った距離L3よりも長い。
距離L3は、例えば0.2μm以上1μm未満とされる。距離L4は、例えば1μm以上10μm以下とされる。ただし、実施形態はこれに限らず、距離L3及び距離L4は任意である。
このように、第1突出部120の検出素子基板105とは反対側の端部120tの高さを、赤外線検出画素部110の検出素子基板105とは反対側の端部110tの高さよりも高く設定し、第2突出部220の高さを、レンズ部210の中心部(レンズ凸部210p)の高さよりも高く設定することで、レンズ部210と赤外線検出画素部110との距離を拡大できる。そして、その距離は安定して制御される。
レンズ部210の形状(例えば曲率などを含む)は、赤外線検出基板101の構成に合わせて適切に設計される。例えば、対向基板201に入射する赤外線310の多くの部分が、複数の赤外線検出画素部110のそれぞれに入射するようにレンズ部210は設計される。すなわち、レンズ部210は、赤外線310を集光する。
本具体例の赤外線撮像素子510は、対向基板201の第2主面201aとは反対側に設けられた赤外線反射防止膜230をさらに備えている。これにより、赤外線310を対向基板201に効率良く入射させることができ、感度が向上できる。
既に説明したように、対向基板201には、赤外線310に対して透過性の材料(例えばシリコンやゲルマニウムなど)が用いられるが、これらの材料の屈折率は一般的には高いため、界面反射が大きい。例えば、赤外線が、空気中からシリコン及びゲルマニウムの基板に垂直にそれぞれ入射するときの、空気と基板との界面における反射率は、それぞれ30%と36%である。赤外線反射防止膜230を設けることで、このような空気と基板との反射を抑制できる。
対向基板201としてシリコンを用いる場合、赤外線反射防止膜230には、例えばZnS層、ZnSe層、Ge層、及び、フッ化イットリウム(YF)などを含む多層積層膜を用いることができる。これにより、例えば、6μm以上12μm以下の赤外波長領域で、外界から対向基板201に入射する透過率を90%以上とすることができる。
対向基板201としてゲルマニウムを用いる場合、赤外線反射防止膜230には、例えばZnS層、ZnSe層、Ge層、BaF層などを含む多層積層膜を用いることができる。これにより、例えば、6μm以上12μm以下の赤外波長領域で、外界から対向基板201に入射する透過率を90%以上とすることができる。または、赤外線反射防止膜230には、例えばアモルファス構造を有するカーボン系材料等を用いることができる。
図1に表したように、赤外線撮像素子510においては、第1突出部120は、複数の赤外線検出画素部110(具体的には、赤外線検出部110sに接続された支持梁115)に電気的に接続された配線126(第2配線126y)を内蔵する。第2配線126yは、第2配線領域125yに設けられ、Y軸方向に沿って延在する。なお、第1突出部120は、複数の赤外線検出画素部110に電気的に接続された第1配線126x(図1では図示しない)を内蔵することができる。第1配線126xは、第1配線領域125xに設けられ、X軸方向に沿って延在する。
以下、赤外線検出基板101の具体例について説明する。
図3は、第1の実施形態に係る赤外線撮像素子の赤外線検出基板を例示する模式的断面図である。
すなわち、同図は、赤外線検出基板101の構成を例示しており、図2(a)のA1−A2線断面に相当し、1つの検出画素領域110r及び画素間領域111rの、約1/2の部分を拡大して例示している。
図3に表したように、赤外線検出基板101は、検出素子基板105と、複数の赤外線検出画素部110と、第1突出部120と、を含む。
検出素子基板105の第1主面101aには、検出素子基板凹部105dと検出素子基板凸部105pとが設けられている。
検出素子基板105には例えば、シリコン基板が用いられる。
検出素子基板105の第1主面101aの上に、例えば埋め込み酸化膜107(BOX:buried Oxide)が設けられている。
画素間領域111rにおいては、埋め込み酸化膜107の上に素子分離絶縁膜114(STI:Shallow Trench Isolation)が設けられている。素子分離絶縁膜114の上に第1の層間絶縁膜132が設けられ、第1の層間絶縁膜132の上に第2の層間絶縁膜133が設けられている。
第2の層間絶縁膜133の上に、第3の層間絶縁膜175、並びに、層間絶縁膜176、177、178及び179がこの順で設けられている。第3の層間絶縁膜175には配線126(この図では第2配線126y)が埋め込まれている。
この例では、配線126は3層構造を有している。配線126は、下層金属層141と、上層金属層143と、下層金属層141と上層金属層143との間に設けられた中間金属層142と、を含む。下層金属層141には、例えばTi膜とTiN膜との積層膜が用いられる。中間金属層142には、例えばAl−Cu合金が用いられる。上層金属層143には、例えば、Ti膜とTiN膜との積層膜が用いられる。
埋め込み酸化膜107、素子分離絶縁膜114、第1の層間絶縁膜132、第2の層間絶縁膜133、第3の層間絶縁膜175、並びに、層間絶縁膜176、177、178及び179には、例えば酸化シリコンが用いられる。
画素間領域111rにおける埋め込み酸化膜107、素子分離絶縁膜114、第1の層間絶縁膜132、第2の層間絶縁膜133、第3の層間絶縁膜175、並びに、層間絶縁膜176、177、178及び179が、第1突出部120に相当する。
検出画素領域110rにおいては、赤外線検出画素部110が設けられている。赤外線検出画素部110は、赤外線検出部110sと、支持梁115(この図では第2支持部115b)と、を含む。検出画素領域110rにおいては、検出素子基板105には、検出素子基板凹部105dが設けられており、赤外線検出画素部110は、検出素子基板105から離間している。
赤外線検出部110sは、例えば埋め込み酸化膜107の上に設けられたp拡散層113aと、p拡散層113aの一部の上に設けられたp拡散層113bと、p拡散層113bの一部の上に設けられたn拡散層113cと、を含む。p拡散層113a、p拡散層113b及びn拡散層113cにより、pn接合ダイオードが形成される。この図では、2つのpn接合ダイオードが図示されているが、1つの赤外線検出部110sにおいて設けられるpn接合ダイオードの数は任意である。複数のpn接合ダイオードは、例えば、直列または並列に接続される。なお、p拡散層113a、p拡散層113b及びn拡散層113cは、例えば、素子分離絶縁膜114のZ軸方向に沿う位置とZ軸方向に沿う位置が同じSOI(Silicon On Insulator)膜に不純物を導入することによって形成される。
拡散層113a、p拡散層113b及びn拡散層113cによるpn接合ダイオードの周囲には、素子分離絶縁膜114が設けられている。p拡散層113aのコンタクト部を除いて、p拡散層113a及びp拡散層113bの上にブロック膜134が設けられている。
赤外線検出部110sにおいて、pn接合ダイオードの上に、第1の層間絶縁膜132及び第2の層間絶縁膜133が設けられ、第2の層間絶縁膜133の上に、第3の層間絶縁膜175が設けられている。第3の層間絶縁膜175には、pn接合ダイオードを接続するための第1ダイオード配線174a及び第2ダイオード配線174bが埋め込まれている。第1ダイオード配線174a及び第2ダイオード配線174bには、例えば、下層金属層141、中間金属層142及び上層金属層143の積層膜が用いられる。
第1ダイオード配線174aは、第1コンタクト配線173aによって、pn接合ダイオードのp拡散層113aに電気的に接続される。第2ダイオード配線174bは、第2コンタクト配線173bによって、pn接合ダイオードのn拡散層113cに電気的に接続される。
第1コンタクト配線173a及び第2コンタクト配線173bは、Z軸方向に沿って延在する。第1コンタクト配線173a及び第2コンタクト配線173bには、例えば、Ti膜、TiN膜及びW膜の積層膜が用いられる。
支持梁115は、X−Y平面内に延在する。支持梁115は、第2の層間絶縁膜133と、第3の層間絶縁膜175と、第2の層間絶縁膜133と第3の層間絶縁膜175との間に挟まれた下層金属層141と、を有する。
第2支持部115bの下層金属層141の一端は、赤外線検出部110sの例えば第2ダイオード配線174bを介して、n拡散層113cに電気的に接続される。第2支持部115bの下層金属層141の他端は、第2配線126yに電気的に接続される。
なお、図示しないが、第1支持部115aの下層金属層141の一端は、赤外線検出部110sの例えば第1ダイオード配線174aを介して、p拡散層113aに電気的に接続される。第1支持部115aの下層金属層141の他端は、第1配線126xに電気的に接続される。
このように、赤外線検出部110sは、赤外線吸収部と、熱電変換部と、を含む。上記の第3の層間絶縁膜175が赤外線吸収部に相当し、上記のpn接合ダイオードが熱電変換部に相当する。
赤外線吸収部(例えば第3の層間絶縁膜175)は、検出素子基板105と離間して設けられ、赤外線を吸収する。
熱電変換部(例えばpn接合ダイオード)は、赤外線吸収部と検出素子基板105との間において検出素子基板105と離間し、赤外線吸収部と接する。熱電変換部は、赤外線吸収部で吸収された赤外線による赤外線吸収部の温度変化を電気信号に変換する。
支持梁115は、赤外線検出部110sを検出素子基板105から離間して支持し、熱電変換部で変換された電気信号を伝達する支持梁配線を含む。支持梁配線として、支持梁115に含まれる下層金属層141が用いられる。
このような構成を有する赤外線検出基板101においては、赤外線検出部110sの赤外線吸収部に入射した赤外線によって赤外線吸収部の温度が変化する。その温度の変化に伴う熱電変換部の電気的特性の変化を電気信号として、支持梁配線を介して取り出し、その電気信号を所定の信号処理を行うことで、赤外線による撮像が行われる。
なお、本具体例では、赤外線検出部110sの熱電変換部としてpn接合ダイオードが用いられているが、本実施形態はこれに限らず、熱電変換部の構成は任意である。
赤外線撮像素子510において、1つの画素のサイズ(赤外線検出画素部110のX軸方向における配設ピッチ、及び、Y軸方向における配設ピッチ)は、例えば10マイクロメートル(μm)以上30μm以下である。ただし、実施形態はこれに限らず、1つの画素のサイズは任意である。
画素間領域111rの幅は、例えば1μm程度とされる。第1突出部120の幅は、例えば1μmとされる。第2突出部220の幅も1μm程度とされる。
以下、赤外線検出基板101の製造方法の例について説明する。
図4(a)及び図4(b)、図5(a)〜図5(c)、図6(a)〜図6(c)、図7(a)及び図7(b)、図8(a)及び図8(b)、並びに、図9(a)及び図9(b)は、第1の実施形態に係る赤外線撮像素子の製造方法の一部を例示する工程順模式的断面図である。
これらの図は、赤外線撮像素子510に用いられる赤外線検出基板の製造方法を例示している。これらの図は、図3に対応する断面図であり、図2(a)のA1−A2線断面に相当する断面図である。
図4(a)に表したように、例えばシリコンからなる検出素子基板105の上に埋め込み酸化膜107を形成し、埋め込み酸化膜107の上に、SOI膜113を形成する。SOI膜113は、例えば単結晶シリコン膜である。SOI膜113は、例えば、p形半導体である。SOI膜113を所定の形状に加工し、SOI膜113が除去された領域に、素子分離絶縁膜114を形成する。SOI膜113の所定の領域に、マスクを用いた不純物注入を行う。これにより、p拡散層113a、p拡散層113b及びn拡散層113cが形成される。
拡散層113a及びp拡散層113bの上にブロック膜134を形成する。このように、SOI膜113の一部は、pn接合ダイオードとなる。後に支持梁115の下部となる領域に対応するSOI膜113が残されている。
図4(b)に表したように、素子分離絶縁膜114、SOI膜113及びブロック膜134の上に、第1の層間絶縁膜132を形成し、第1の層間絶縁膜132の上に第2の層間絶縁膜133を形成する。
第1の層間絶縁膜132には、例えばBPSG(Boron Phosphor Silicate Glass)などが用いられる。これにより高い平坦性が得られる。第2の層間絶縁膜133には、例えばTEOS(Tetraethyl orthosilicate)による酸化シリコンが用いられる。
図5(a)に表したように、第2の層間絶縁膜133の上に、第1コンタクト配線173a及び第2コンタクト配線173bに対応する開口部を有するレジスト膜133rを形成する。レジスト膜133rをマスクにして、第2の層間絶縁膜133及び第1の層間絶縁膜132を加工して、コンタクトホール173hを形成する。コンタクトホール173hは、p拡散層113a及びn拡散層113cに到達する。その後、レジスト膜133rを除去する。
図5(b)に表したように、コンタクトホール173hに導電材料を埋め込んで第1コンタクト配線173a及び第2コンタクト配線173bを形成する。すなわち、例えば、コンタクトホール173hの内側壁に、Ti膜、TiN膜及びW膜の積層膜を成膜する。その後、必要に応じて上面を平坦化する。
図5(c)に表したように、第2の層間絶縁膜133、第1コンタクト配線173a及び第2コンタクト配線173bの上に、下層金属層141(例えばTi膜とTiN膜との積層膜)、中間金属層142(例えばAl−Cu合金膜)、及び、上層金属層143(例えばTi膜とTiN膜との積層膜)を順次形成する。
図6(a)に表したように、上層金属層143の上に、第1ダイオード配線174a、第2ダイオード配線174b、支持梁115が形成される部分、及び、配線126となる部分を覆うレジスト膜143r1を形成し、レジスト膜143r1をマスクにして、下層金属層141、中間金属層142及び上層金属層143を加工する。これにより、第1ダイオード配線174a、第2ダイオード配線174b、及び、配線126が形成される。その後、レジスト膜143r1を除去する。
図6(b)に表したように、支持梁115が形成される部分を露出させ、支持梁115が形成される部分を除く部分を覆うレジスト膜143r2を形成する。
図6(c)に表したように、レジスト膜143r2をマスクにして、上層金属層143及び中間金属層142を除去する。その後、レジスト膜143r2を除去する。
図7(a)に表したように、第2の層間絶縁膜133、第1ダイオード配線174a、第2ダイオード配線174b、配線126、及び、下層金属層141の上に、第3の層間絶縁膜175、並びに、層間絶縁膜176、177、178及び179を形成する。第3の層間絶縁膜175、並びに、層間絶縁膜176、177、178及び179には、例えば、例えばTEOSによる酸化シリコンが用いられる。
図7(b)に表したように、層間絶縁膜179の上に、支持梁115どうしの間の部分に対応する開口部179oを有するレジスト膜179r1を形成する。レジスト膜179r1をマスクにして、第3の層間絶縁膜175、並びに、層間絶縁膜176、177、178及び179をエッチングする。このエッチング処理は、下層金属層141により停止される。
図8(a)に表したように、レジスト膜179r1をマスクにして、下層金属層141を加工する。これにより、支持梁115に含まれる配線部分(支持梁配線)が形成される。
図8(b)に表したように、レジスト膜179r1のうちの検出画素領域110rに対応する部分を選択的に除去して、レジスト膜179r2を形成する。
図9(a)に表したように、レジスト膜179r2をマスクにして、第2の層間絶縁膜133、第1の層間絶縁膜132、素子分離絶縁膜114、並びに、埋め込み酸化膜107を加工してスリット179hを形成する。スリット179hは、検出素子基板105に到達する。
図9(b)に表したように、スリット179hを介して、レジスト膜179r2に覆われていない部分の検出素子基板105の表面部分をエッチングする。これにより、検出素子基板105から離間する赤外線検出画素部110が形成される。すなわち、赤外線検出部110s及び支持梁115の下に、検出素子基板凹部105dが形成される。検出素子基板凹部105dの底部105bは、赤外線検出画素部110から離間している。
画素間領域111rにおいては、検出素子基板凹部105dよりも相対的に突出する検出素子基板凸部105pが形成され、検出素子基板凸部105pの上に、埋め込み酸化膜107、素子分離絶縁膜114、第1の層間絶縁膜132、第2の層間絶縁膜133、第3の層間絶縁膜175、並びに、層間絶縁膜176、177、178及び179に基づく第1突出部120が形成される。
図10(a)〜図10(d)、及び、図11(a)〜図11(d)は、第1の実施形態に係る赤外線撮像素子の製造方法の一部を例示する工程順模式的断面図である。
これらの図は、赤外線撮像素子510に用いられる対向基板201の製造方法を例示している。これらの図は、図2(b)のB1−B2線断面に相当する断面図である。なお、これらの図においては、図1に対して図中の上下が反転されている。
図10(a)に表したように、本製造方法では、対向基板201の母材となる母基板201bとして、板状の例えばシリコン基板が用いられる。
図10(b)に表したように、母基板201bの第2主面201a上に所定の形状を有するレジスト膜201r1をフォトリソグラフィにより形成する。レジスト膜201r1は、母基板201bの第2突出部220が形成される領域を覆う。
図10(c)に表したように、レジスト膜201r1をマスクにして、母基板201bを例えばドライエッチングによって加工して、第2突出部220を形成する。
図10(d)に表したように、母基板201bの第2主面201aの全面に、後の加工の際の保護層となる保護膜202fを形成する。保護膜202fには、例えば、酸化シリコンや窒化シリコンなどが用いられる。保護膜202fの形成には、例えばCVD(Chemical Vapor Deposition)法など用いられる。
図11(a)に表したように、フォトリソグラフィとエッチングにより、保護膜202fを加工し、第2突出部220の上の保護膜202fを残し、第2突出部220の上に保護層202を形成する。
図11(b)に表したように、母基板201bの第2主面201aに、レジスト膜201r2を塗布し、熱処理を行う。
図11(c)に表したように、熱処理によって、レジスト膜201r2の形状が変化し、レジスト膜201r2の厚さは、検出画素領域110rに対応する領域の中心部で厚くなり、周辺部で薄くなる。
図11(d)に表したように、変化する厚さを有するレジスト膜201r2と、母基板201bと、を異方性エッチングする。これにより、レジスト膜201r2の形状に対応する形状が母基板201bに形成される。これにより、レンズ部210が形成される。このとき、この異方性エッチングにおいて、保護層202のエッチング速度は、母基板201bのエッチング速度よりも遅くなるように、保護層202の材料、及び、エッチングガスが設定される。これにより、レンズ部210の形成の加工の際に、第2突出部220の形状が変形することが抑制される。
保護層202を除去することで、図1に例示した対向基板201が作製される。
このように、本具体例では、第2突出部220とレンズ部210とは一体的に形成される。すなわち、対向基板201の基となる母基板を加工して、第2突出部220とレンズ部210とを形成している。これにより、第2突出部220とレンズ部210とを有する対向基板201が効率的に作製できる。
ただし、実施形態はこれに限らず、レンズ部210と第2突出部220とは別に形成されても良い。例えば、母基板の第2主面201aの側にレンズ部210を形成し、第2突出部220となる膜をその上に形成し、その膜を加工して第2突出部220を形成しても良い。このように、実施形態において、レンズ部210と第2突出部220とは、別体として形成されても良い。
上記のようにして得られた赤外線検出基板101と対向基板201とを組み立てることにより、赤外線撮像素子510が製造される。
すなわち、赤外線検出基板101の第1突出部120の端部120tと、対向基板201の第2突出部220の端部220tと、を互いに当接させた状態で、赤外線検出基板101と対向基板201とを固定する。
この際、赤外線検出基板101の第1突出部120の端部120tと、対向基板201の第2突出部220の端部220tと、を接合しても良い。赤外線検出基板101の第1突出部120の端部120tと、対向基板201の第2突出部220の端部220tと、のそれぞれを平坦化(例えばナノレベルでの平坦化)し、第1突出部120の端部120tと、第2突出部220の端部220tと、を接触させて例えば加熱し端部どうしを接合する直接接合法を採用することができる。また、第1突出部120の端部120tと、第2突出部220の端部220tと、を接着層によって接着しても良い。
第1突出部120が枠状(連続した格子状)であり、第2突出部220が枠状(連続した格子状)である場合には、第1突出部120及び第2突出部220で囲まれた空間が減圧状態になるように、第1突出部120と第2突出部220とを接合することができる。このときには、赤外線検出基板101と対向基板201とを減圧雰囲気中で対向させ、減圧雰囲気中で第1突出部120と第2突出部220とを接合する。減圧雰囲気の圧力は、例えば1パスカル(Pa)程度以下とされる。これにより、第1突出部120と第2突出部220とで囲まれた空間内の赤外線検出画素部110のそれぞれが独立して減圧状態で封止される。
この構成の場合には、複数の赤外線撮像素子510をウェーハレベルで一括して製造し、その後、赤外線撮像素子510どうしを分断することで、複数の赤外線撮像素子510を一括して得ることができる。
このように、第1突出部120と第2突出部220とが接触する部分は、第1主面101aに対して平行な平面内(Z軸方向に対して垂直な平面内)において、複数の赤外線検出画素部110のそれぞれを取り囲むことができる。
そして、複数の赤外線検出画素部110のそれぞれは、第1突出部120と第2突出部220とが接触する部分に囲まれた空間内に密閉されていることができる。
この構成においては、赤外線撮像素子を別の真空パッケージ内に封止する工程が省略でき、別の部品である真空パッケージが省略できるため、有利である。
図12(a)及び図12(b)、並びに、図13(a)及び図13(b)は、第1の実施形態に係る別の赤外線撮像素子の構成を例示する模式的平面図である。
これらの図は、本実施形態に係る別の赤外線撮像素子511〜514に用いられる対向基板201の構成を例示している。これらの図は、図2(b)に対応する平面図である。
赤外線撮像素子511〜514においては、赤外線検出基板101の構成は、赤外線撮像素子510と同様なので説明を省略する。
図12(a)に表したように、赤外線撮像素子511における対向基板201の第2突出部220は、X軸方向に沿って並ぶレンズ部210どうしの間に設けられている。なお、本具体例では、第2突出部220のX軸方向におけるピッチは、レンズ部210のピッチと同じである。第2突出部220は、Y軸方向に沿って並ぶレンズ部210どうしの間に設けられても良い。
図12(b)に表したように、赤外線撮像素子512における対向基板201の第2突出部220は、X軸方向に沿って並ぶレンズ部210どうしの間に設けられている。ただし、第2突出部220は、レンズ部210どうしの間の全てにおいて設けられていない。すなわち、本具体例では、第2突出部220のX軸方向におけるピッチは、レンズ部210のピッチの2倍である。実施形態はこれに限らず、第2突出部220は、レンズ部210どうしの間に設けられればよく、第2突出部220のX軸方向におけるピッチと、レンズ部210のピッチと、の関係は任意である。
図13(a)に表したように、赤外線撮像素子513における対向基板201の第2突出部220は、X軸方向とY軸方向とに対して斜め方向で並ぶレンズ部210どうしの間に設けられている。すなわち、レンズ部210どうしの間の領域のX軸方向とY軸方向とが交差する交点部分に第2突出部220が設けられている。なお、この場合も、第2突出部220のピッチと、レンズ部210のピッチと、の関係は任意である。
図13(b)に表したように、赤外線撮像素子514における対向基板201の第2突出部220は、帯状の形状を有しており、第2突出部220は、Y軸方向に沿って並ぶレンズ部210どうしの間に設けられている。この場合も、第2突出部220のY軸方向におけるピッチと、レンズ部210のY軸方向におけるピッチと、の関係は任意である。なお、第2突出部220は、X軸方向に沿って並ぶレンズ部210どうしの間に設けられ、Y軸方向に延在する帯状の形成を有していても良い。
このように、第2突出部220は、枠状(連続した格子状)の他、独立した島状、及び、独立した帯状など、任意の形状を有することができる。
図14(a)及び図14(b)は、第1の実施形態に係る別の赤外線撮像素子の構成を例示する模式的平面図である。
すなわち、これらの図は、本実施形態に係る別の赤外線撮像素子515に用いられる赤外線検出基板101及び対向基板201の構成をそれぞれ例示している。
図14(a)に表したように、赤外線撮像素子515に用いられる赤外線検出基板101の第1突出部120は、X軸方向に延在する帯状の形状を有している。
図14(b)に表したように、赤外線撮像素子515に用いられる対向基板201の第2突出部220は、Y軸方向に延在する帯状の形状を有している。
このような第1突出部120と第2突出部220とが対向させられ、X軸方向とY軸方向とが交差する交点の部分において、第1突出部120と第2突出部220とが互いに当接する。
このように、第1突出部120と第2突出部220とが互いに当接すれば良く、第1突出部120も、枠状(連続した格子状)の他、独立した島状、及び、独立した帯状など、任意の形状を有することができる。
なお、任意の形状を有する第1突出部120は、例えば層間絶縁膜176、177、178及び179などを加工する際に用いられるレジスト膜の形状を所望の形状に設計することで得られる。
また、任意の形状を有する第2突出部220は、例えば、母基板201bを加工する際に用いられるレジスト膜のパターン形状を所望の形状に設計することで得られる。
このように、第1突出部120及び第2突出部220の少なくともいずれかは、枠状(連続した格子状)でなくても良い。この場合には、例えば、赤外線検出基板101と対向基板201とを大気中で対向させ、この状態で、第1突出部120と第2突出部220とを接合しても良い。赤外線検出画素部110のそれぞれは独立して減圧状態で封止されない。赤外線撮像素子510を例えば真空封止パッケージ内に格納し、真空封止することで、赤外線検出画素部110のそれぞれの周囲は減圧状態に維持される。
(第2の実施の形態)
図15は、第2の実施形態に係る赤外線撮像素子の構成を例示する模式的断面図である。
同図は、図2(a)のA1−A2線断面及び図2(b)のB1−B2線断面を含む断面に相当する断面図である。
図15に表したように、本実施形態に係る赤外線撮像素子520の赤外線検出基板101においては、複数の赤外線検出画素部110及び第1突出部120が設けられる撮像領域401rと、撮像領域401rに併設された周辺領域402rと、が設定されている。
検出素子基板105は、第1主面101aの周辺領域402rに設けられた第1合わせ部410をさらに有する。第1合わせ部410は、例えば合わせマークである。
対向基板201は、第2主面201aにおいて上記の周辺領域402rに対向する領域に設けられ、第1合わせ部に対応する第2合わせ部420をさらに有する。第2合わせ部420は、例えば合わせマークである。
第1合わせ部410と第2合わせ部420とは、組み合わされて使用される。赤外線検出画素部110とレンズ部210との互いの位置合わせの際に、第1合わせ部410と第2合わせ部420とが使用される。
なお、赤外線検出基板101は、検出素子基板105の周辺領域402rに設けられた周辺回路部430をさらに有している。周辺回路部430は、例えば、配線126(第1配線126x及び第2配線126yなど)に電気的に接続され、赤外線検出画素部110で検出し、得られた電気信号を処理する読み出し回路を含む。周辺回路部430は、例えば、検出素子基板105の例えばシリコン層に設けられるPMOS素子及びNMOS素子などを含む。また、周辺回路部430は、赤外線検出部110sのpn接合ダイオードとなる半導体層と同層の半導体層を用いた素子などを含む。このように、周辺回路部430は、赤外線検出画素部110と一緒に検出素子基板105上に集積される。これにより、電気信号のノイズが低減でき、赤外線の検出感度がさらに向上する。
図16は、第2の実施形態に係る赤外線撮像素子の製造方法を例示する模式的斜視図である。
図16に表したように、赤外線検出基板101の第1主面101aと、対向基板201の第2主面201aと、を互いに対向させて設置し、第1合わせ部410の位置と第2合わせ部420の位置とを観察し、赤外線検出基板101と対向基板201との位置関係が所望の状態になった状態で、赤外線検出基板101と対向基板201とを固定する。これにより、赤外線検出画素部110とレンズ部210との互いの位置精度が向上でき、赤外線の検出感度がさらに向上する。すなわち、第1合わせ部410と第2合わせ部420とを観察することで、赤外線検出基板101と対向基板201との相対的な位置をリアルタイムで観察し、赤外線検出基板101と対向基板201とにおける相対的な位置を適切に制御することが可能である。
赤外線検出基板101と対向基板201との位置合わせの際の、第1合わせ部410の位置及び第2合わせ部420の位置の検出には、例えば赤外線を用いることができる。すなわち、例えば、対向基板201として赤外線を透過するシリコンやゲルマニウムが用いられ、第2合わせ部420として赤外線を反射または吸収する材料が用いられる。第2合わせ部420として例えば酸化シリコンや金属などが用いられる。また、第2合わせ部420として、対向基板201よりも赤外線に対する透過率が高い部分(凹部や空洞を含む)を用いることもできる。このように、第2合わせ部420には、対向基板201となる材料とは異なる光学特性を有する材料(空気や減圧状態の空間も含む)を用いることができる。
また、両基板に合わせマークが形成してあれば、対向する2枚の基板の上下に観察用カメラを配置し、基板のそれぞれをずらしたときの合わせマークの位置を確認した後、機械的精度にて合わせを行う方法も可能である。この場合には、合わせマークを観察する光は赤外線でなくても良く、例えば可視光でも良い。
実施形態において、検出素子基板105、第1合わせ部410、対向基板201及び第2合わせ部420に用いられる材料(空洞を含む)を適切に選択することで、第1合わせ部410の位置及び第2合わせ部420の位置の検出は、任意の波長の光によって実施することができる。
第1合わせ部410には、例えば、赤外線検出画素部110及び第1突出部120(配線126を含む)に用いられる材料、並びに、それらの形成の際に用いられる材料などを用いることができる。第1合わせ部410は、例えば、金属などの導体、半導体、絶縁体などの種々の薄膜を用いることができる。また、第1合わせ部410は、検出素子基板105に設けられた凹部や空洞でも良い。
第2合わせ部420には、対向基板201(レンズ部210及び第2突出部220を含む)の材料、及び、対向基板201の形成の際に用いられる材料を用いることができる。第2合わせ部420には、対向基板201の製造方法の例に関して説明した保護層202を用いることができる。また、第2合わせ部420は、対向基板201に設けられた凹部や空洞でも良い。
第1合わせ部410は、赤外線検出画素部110及び第1突出部120の少なくともいずれかの形成の際に用いられるマスクと同じマスクによって形成することができる。これにより、第1合わせ部410及び赤外線検出画素部110の互いの位置関係の精度が向上する。
第2合わせ部420は、対向基板201において、レンズ部210及び第2突出部220の少なくともいずれかの形成の際に用いられるマスクと同じマスクによって形成することができる。これにより、第2合わせ部420及びレンズ部210の互いの位置関係の精度が向上する。
このように形成された第1合わせ部410と第2合わせ部420とを用いて、赤外線検出基板101と対向基板201とを位置合わせすることで、赤外線検出画素部110とレンズ部210との互いの位置精度がより向上でき、赤外線の検出感度がさらに向上される。
以下、第2合わせ部420として、対向基板201に形成された凹部が用いられる場合の対向基板201の製造方法の例について説明する。
図17(a)〜図17(d)、及び、図18(a)〜図18(d)は、第2の実施形態に係る赤外線撮像素子の製造方法の一部を例示する工程順模式的断面図である。
これらの図は、赤外線撮像素子520に用いられる対向基板201の製造方法を例示している。これらの図は、図15に対応する断面図である。ただし、これらの図においては、図15に対して図中の上下が反転されている。
図17(a)に表したように、本製造方法では、対向基板201の母材となる母基板201bとして、例えばシリコン基板が用いられる。母基板201bには、撮像領域401rと周辺領域402rとが設定されている。
図17(b)に表したように、母基板201bの第2主面201a上に所定の形状を有するレジスト膜201r1を形成する。レジスト膜201r1は、撮像領域においては母基板201bの第2突出部220が形成される領域を覆い、周辺領域402rにおいては、第2合わせ部420が形成される領域を除く領域を覆う。
図17(c)に表したように、レジスト膜201r1をマスクにして母基板201bを加工して、撮像領域401rにおいて第2突出部220を形成し、周辺領域402rにおいて第2合わせ部420となる凹部420dを形成する。
図17(d)に表したように、母基板201bの第2主面201aに、保護層となる保護膜202fを形成する。保護膜202fは、周辺領域402rにおいては凹部420dに埋め込まれる。
図18(a)に表したように、保護膜202fを加工し第2突出部220の上の保護膜202fを残し、第2突出部220の上に保護層202を形成する。周辺領域402rの保護膜202fは残され、周辺領域402rにも、保護層202が形成される。
図18(b)及び図18(c)に表したように、母基板201bの第2主面201aに、レジスト膜201r2を塗布し、熱処理を行い、レジスト膜201r2の形状を変化させる。
図18(d)に表したように、レジスト膜201r2と母基板201bとを異方性エッチングし、レンズ部210を形成する。このとき、周辺領域402rの母基板201bは保護層202によって保護され、エッチングされない。
保護層202を除去することで、撮像領域401rにおいてレンズ部210と第2突出部220が形成され、周辺領域402rに、凹部420dからなる第2合わせ部420が形成される。
本具体例では、第2突出部220と第2合わせ部420とが1つのマスクで一括して形成される。ただし、本実施形態はこれに限らず、レンズ部210と第2合わせ部420とが1つのマスクで一括して形成されても良い。
なお、例えば赤外線検出基板101に設けられる第1合わせ部410には、例えば周辺回路部430の一部(周辺回路部430に含まれる、例えばトランジスタや配線などの一部など)を用いることができる。そして、対向基板201の第2合わせ部420は、周辺回路部430の一部のパターンが用いられた第1合わせ部410に適合する位置と形状を有していれば良い。
このように、第1合わせ部410は、基板どうしの位置を合わせるために特別に設けられなくてもよく、他の用途として設けられる構造体を第1合わせ部410として用いても良い。これにより、特別の合わせマークを作製する必要がなく、設計効率が向上し、生産性が向上する。
上記の具体例では、第1合わせ部410及び第2合わせ部420を光学的に検出して、その結果に基づいて、赤外線検出基板101と対向基板201との相対的な位置を制御する方法について説明したが、実施形態はこれには限らない。例えば、第1合わせ部410及び第2合わせ部420によって、赤外線検出基板101と対向基板201との相対的な位置が自己整合的に制御される方法を採用できる。
図19(a)及び図19(b)は、第2の実施形態に係る赤外線撮像素子の別の製造方法を例示する模式的断面図である。
図19(a)に表したように、本製造方法においては、赤外線検出基板101の第1主面101aと、対向基板201の第2主面201aと、を対向させる際に、第1合わせ部410と、第2合わせ部420と、に液体440を付着させる。例えば、第1主面101aの第1合わせ部410の近傍部分の液体440に対する濡れ性は、第1合わせ部410の液体440に対する濡れ性よりも低い。例えば、第2主面201aの第2合わせ部420の近傍部分の液体440に対する濡れ性は、第2合わせ部420の液体440に対する濡れ性よりも低い。これにより、液体440は、第1合わせ部410及び第2合わせ部420に対して選択的に付着する。
図19(b)に表したように、液体440の表面張力により、第1合わせ部410と第1合わせ部410とは、最も近接した位置に配置される。これにより、赤外線検出基板101と対向基板201とが自己整合的に位置制御される。
この後、必要な処理を行い、赤外線検出基板101と対向基板201とを接合する。
例えば、第1合わせ部410及び第2合わせ部420として、親水性の材料、または、親水性の処理が施された領域を適用することができる。そして、液体440として、例えば水または水溶液などを用いることができる。これにより、液体440の表面張力によって、第1合わせ部410及び第2合わせ部420は互いに引き寄せられ、自己整合的にアライメントが行われる。液体440は、固形分と溶剤とを含む樹脂液でも良い。
例えば、第1合わせ部410及び第2合わせ部420として、はんだに対して濡れ性が高い材料、または、濡れ性が高くなる処理が施された領域を適用することができる。第1主面101aの第1合わせ部410の近傍部分のはんだに対する濡れ性は、第1合わせ部410のはんだに対する濡れ性よりも低く設定される。第2主面201aの第2合わせ部420の近傍部分のはんだに対する濡れ性は、第2合わせ部420のはんだに対する濡れ性よりも低く設定される。第1合わせ部410及び第2合わせ部420に溶融はんだを接触させ、はんだを硬化させると、第1合わせ部410及び第2合わせ部420が半田で接合される際に、はんだの熱収縮によって、赤外線検出基板101と対向基板201との自己整合的なアライメントが行われる。
(第3の実施の形態)
図20は、第3の実施形態に係る赤外線撮像素子の構成を例示する模式的断面図である。
図20に表したように、本実施形態に係る赤外線撮像素子530においては、第1突出部120の端部120tに第1凹凸部127が設けられ、第2突出部220の端部220tに第2凹凸部227が設けられている。第2突出部220の第2凹凸部227は、第1突出部120の第1凹凸部127と噛合する形状を有する。
第1凹凸部127と第2凹凸部227とが互いに噛合することにより、赤外線検出基板101と対向基板201との位置合わせの精度が向上する。また、赤外線検出基板101と対向基板201との位置合わせの作業が場合によっては不要になる。
本具体例では、第1凹凸部127が凹形状を有し、第2凹凸部227が凸形状を有しているが、第1凹凸部127と第2凹凸部227とが互いに噛合すれば良く、第1凹凸部127の形状及び第2凹凸部227の形状は種々の変形が可能である。
図21(a)〜図21(d)は、第3の実施形態に係る赤外線撮像素子の構成を例示する模式的断面図である。
これらの図は、第1突出部120の端部120tと、第2突出部220の端部220tと、を拡大して示している。
図21(a)に表したように、赤外線撮像素子531においては、第1突出部120の端部120tに凹形状の第1凹凸部127が設けられ、第2突出部220の端部220tに凸形状の第2凹凸部227が設けられている。第1凹凸部127の壁面と、第2凹凸部227の壁面と、は、テーパ状の壁面(壁面が例えばZ軸方向に対して傾斜している)である。第1凹凸部127と第2凹凸部227とは、互いに噛合する。
図21(b)に表したように、赤外線撮像素子532においては、第1突出部120の端部120tに凸形状の第1凹凸部127が設けられ、第2突出部220の端部220tに凹形状の第2凹凸部227が設けられている。この場合も第1凹凸部127の壁面と、第2凹凸部227の壁面と、は、テーパ状の壁面である。そして、第1凹凸部127と第2凹凸部227とは、互いに噛合する。
図21(c)に表したように、赤外線撮像素子533においては、第1突出部120の端部120tに凹形状の第1凹凸部127が設けられている。一方、第2突出部220の断面は、第2突出部220の突出方向に進むに従って小さくなっている。このように、本具体例では、第2突出部220の端部220tには第2凹凸部227が設けられていない。第1凹凸部127の凹部は、第2突出部220の端部220tの形状(凹凸)と噛合する。このように、第2突出部220には、必ずしも第2凹凸部227が設けられなくても良く、第1突出部120に設けられる第1凹凸部127が、第2突出部220の端部220t(検出素子基板105の側の端部)の凹凸形状と噛合すれば良い。
図21(d)に表したように、赤外線撮像素子534においては、第2突出部220の端部220tに凹形状の第2凹凸部227が設けられている。一方、第1突出部120の断面は、第1突出部120の突出方向に進むに従って小さくなっている。このように、本具体例では、第1突出部120の端部120tには第1凹凸部127が設けられていない。第2凹凸部227の凹部は、第1突出部120の端部120tの形状(凹凸)と噛合する。このように、第1突出部120には、必ずしも第1凹凸部127が設けられなくても良く、第2突出部220に設けられる第2凹凸部227が、第1突出部120の端部120t(対向基板201の側の端部)の凹凸形状と噛合すれば良い。
このように、第1突出部120は、第2突出部220の検出素子基板105側の端部220tの凹凸と噛合する第1凹凸部127を有することができる。第2突出部220の検出素子基板105側の端部220tの凹凸は、図21(a)に例示したように、第2突出部220に設けられる第2凹凸部227でも良く、図21(c)に例示したように、第2突出部220自体の先端の形状でも良い。
また、第2突出部220は、第1突出部120の対向基板201側の端部120tの凹凸と噛合する第2凹凸部227を有することができる。第1突出部120の対向基板201側の端部120tの凹凸は、図21(b)に例示したように、第1突出部120に設けられる第1凹凸部127でも良く、図21(d)に例示したように、第1突出部120自体の先端の形状でも良い。
このように、第1凹凸部127及び第2凹凸部227の少なくともいずれかを設けることで、赤外線検出基板101と対向基板201との位置合わせの精度が向上し、赤外線検出の感度がより向上できる。
(第4の実施の形態)
図22は、第4の実施形態に係る赤外線撮像素子の構成を例示する模式的断面図である。
図22に表したように、本実施形態に係る赤外線撮像素子540においては、対向基板201は、第2主面201aとは反対側の面の、第2主面201aのレンズ部210のそれぞれに対応する位置に設けられた曲面部280をさらに有している。曲面部280は、例えば凹曲面を有する。これ以外は、赤外線撮像素子510と同様とすることができるので説明を省略する。
対向基板201に用いられるシリコンやゲルマニウムなどの屈折率は比較的大きいため、レンズ部210の形状、及び、レンズ部210と赤外線検出画素部110との距離などの設計条件によっては、対向基板201に入射する赤外線310を効率的に赤外線検出画素部110に入射させることが困難である場合がある。このとき、対向基板201の第2主面201aとは反対側の面に、レンズ部210のそれぞれに対応して曲面部280を設けることで、赤外線310の光路をより適切に制御することが容易になる。
このような曲面部280は、既に説明した赤外線撮像素子511、512、513、514、515、520、530、531、532、533及び534、並びに、それらの変形の赤外線撮像素子にも適用できる。
(第5の実施の形態)
本実施形態は、赤外線撮像素子の製造方法である。
本製造方法は、例えば、検出素子基板105と、検出素子基板105の第1主面101aの側に設けられ検出素子基板105と離間し赤外線310を検出する複数の赤外線検出画素部110と、第1主面101a上において複数の赤外線検出画素部110どうしの間に設けられた第1突出部120と、を含む赤外線検出基板101と、検出素子基板105の第1主面101aに対向する第2主面201aを有する対向基板201であって、第2主面201a上に設けられ複数の赤外線検出画素部110と離間し複数の赤外線検出画素部110のそれぞれに対向し複数の赤外線検出画素部110に入射する赤外線310の光路を制御する複数のレンズ部210と、第2主面201a上において複数のレンズ部210どうしの間に設けられ、第1突出部120と当接する第2突出部220と、を含む対向基板201と、を有する赤外線撮像素子の製造方法である。
図23は、第5の実施形態に係る赤外線撮像素子の製造方法を例示するフローチャート図である。
図23に表したように、赤外線検出基板101の第1主面101aと対向基板201の第2主面201aとを対向させる(ステップS110)。
第1突出部120と第2突出部220とを減圧中で接合させる(ステップS120)。
既に説明したように、例えば、第1突出部120が枠状であり、第2突出部220が枠状であり、赤外線検出基板101と対向基板201とを減圧雰囲気中で対向させ、この状態(減圧中)で、第1突出部120と第2突出部220とを接合する。これにより、第1突出部120と第2突出部220とで囲まれた空間内の赤外線検出画素部110のそれぞれが独立して減圧状態で封止される。
この製造方法によれば、赤外線撮像素子を別の真空パッケージ内に封止する工程が省略でき、有利である。
(第6の実施の形態)
本実施形態は、赤外線撮像素子の製造方法である。
図24は、第6の実施形態に係る赤外線撮像素子の製造方法を例示するフローチャート図である。
図24に表したように、赤外線検出基板101の第1主面101aと対向基板201の第2主面201aとを対向させる(ステップS210)。
赤外線検出基板101の第1主面101aにおいて複数の赤外線検出画素部110及び第1突出部120が設けられる撮像領域401rに併設された周辺領域402rに設けられた第1合わせ部410と、対向基板201の第2主面201aにおいて複数のレンズ部210及び第2突出部220が設けられる領域の外側に設けられた第2合わせ部420と、に接触する液体440によって、第1合わせ部410と第2合わせ部420とを位置合わせする(ステップS220)。
例えば、図19(a)及び図19(b)に関して説明した処理を実施する。
この製造方法によれば、液体440により、第1合わせ部410と第2合わせ部420とが近接し、赤外線検出基板101と対向基板201とが自己整合的に位置制御され、工程が省略できると共に、位置精度が向上する。
(第7の実施の形態)
本実施形態は、実施形態に係る赤外線撮像素子の対向基板の製造工程を備えた赤外線撮像素子の製造方法である。
本製造方法は、検出素子基板105と、検出素子基板105の第1主面101aの側に設けられ検出素子基板105と離間し赤外線310を検出する複数の赤外線検出画素部110と、第1主面101a上において複数の赤外線検出画素部110どうしの間に設けられた第1突出部120と、を含む赤外線検出基板101と組み合わされる赤外線撮像素子用対向基板(対向基板201)の製造工程を備える。赤外線撮像素子用対向基板(対向基板201)は、検出素子基板105の第1主面101aに対向する第2主面201aと、第2主面201a上において複数の赤外線検出画素部110の配設ピッチと同じピッチで設けられ赤外線の光路を制御する複数のレンズ部210と、第2主面201a上において複数のレンズ部210どうしの間に設けられた第2突出部220と、含む。
図25は、第7の実施形態に係る赤外線撮像素子の製造方法を例示するフローチャート図である。
図25に表したように、赤外線撮像素子用基板(対向基板201)となる母基板201bの上に、複数のレンズ部210のそれぞれに対応する複数のレンズ形成領域に設けられ、レンズ形成領域の中心部の厚さが中心部よりも外側の周辺部の厚さよりも厚いレジスト膜201r2を形成する(ステップS310)。例えば、図11(b)及び図11(c)に関して説明した処理を行う。
レジスト膜201r2及び母基板201bをエッチングしてレンズ部210を形成する(ステップS320)。例えば、図11(d)に関して説明した処理を行う。
これにより、中心部と周辺部とで厚さが異なるレンズ部210が形成できる。
さらに、図10(a)及び図10(b)に関して説明したように、本製造方法は、母基板201bの第2主面201a上の、複数のレンズ形成領域どうしの間に、第2突出部220を形成する工程をさらに備えても良い。
また、図10(c)、図10(d)及び図11(a)に関して説明したように、本製造方法は、第2突出部220の上に保護層202を形成する工程をさらに備えても良い。
なお、上記においては、第2突出部220の形成の後に、レンズ部210が形成される例について説明したが、実施形態はこれに限らず、第2突出部220の形成の前に、レンズ部210を形成しても良い。
また、赤外線撮像素子用基板(対向基板201)となる母基板201bの上に、第2突出部220及びレンズ部210の少なくともいずれかと一緒に、第2合わせ部420を形成しても良い。
本製造方法によれば、母基板201bの第2突出部220が設けられる第2主面201aに、効率的にレンズ部210を形成することができる。
本発明の実施形態によれば、高感度化が可能な赤外線撮像素子及びその製造方法を提供できる。
なお、本願明細書において、「垂直」及び「平行」は、厳密な垂直及び厳密な平行だけではなく、例えば製造工程におけるばらつきなどを含むものであり、実質的に垂直及び実質的に平行であれは良い。
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、赤外線撮像素子に含まれる赤外線検出基板、検出素子基板、赤外線検出画素部、第1突出部、赤外線検出部、熱電変換部、半導体層、支持梁、配線及び第1合わせ部など、対向基板に含まれるレンズ部、第2突出部及び第2合わせ部などの各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
その他、本発明の実施の形態として上述した赤外線撮像素子及びその製造方法を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての赤外線撮像素子及びその製造方法も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
101…赤外線検出基板、 101a…第1主面、 105…検出素子基板、 105b…底部、 105d…検出素子基板凹部、 105p…検出素子基板凸部、 106s…第1基準面、 107…埋め込み酸化膜、 110…赤外線検出画素部、 110r…検出画素領域、 110s…赤外線検出部、 110t…端部、 111r…画素間領域、 113…SOI膜、 113a…p拡散層、 113b…p拡散層、 113c…n拡散層、 114…素子分離絶縁膜、 115…支持梁、 115a…第1支持部、 115b…第2支持部、 120…第1突出部、 120t…端部、 125x…第1配線領域、 125y…第2配線領域、 126…配線、 126y…第2配線、 127…第1凹凸部、 132…第1の層間絶縁膜、 133…第2の層間絶縁膜、 133r…レジスト膜、 134…ブロック膜、 141…下層金属層、 142…中間金属層、 143…上層金属層、 143r1、143r2…レジスト膜、 173a…第1コンタクト配線、 173b…第2コンタクト配線、 173h…コンタクトホール、 174a…第1ダイオード配線、 174b…第2ダイオード配線、 175…第3の層間絶縁膜、 176、177、178、179…層間絶縁膜、 179o…開口部、 179r1、179r2…レジスト膜、 179h…スリット、 201…対向基板、 201a…第2主面、 201b…母基板、 201r1、201r2…レジスト膜、 202…保護層、 202f…保護膜、 206s…第2基準面、 210…レンズ部、 210d…レンズ凹部、 210p…レンズ凸部、 220…第2突出部、 220t…端部、 227…第2凹凸部、 230…赤外線反射防止膜、 280…曲面部、 310…赤外線、 401r…撮像領域、 402r…周辺領域、 410…第1合わせ部、 420…第2合わせ部、 420d…凹部、 430…周辺回路部、 440…液体、 510〜515、520、530〜534、540…赤外線撮像素子、 L1〜L4…距離

Claims (10)

  1. 検出素子基板と、
    前記検出素子基板の第1主面の側に設けられ前記検出素子基板と離間し赤外線を検出する複数の赤外線検出画素部と、
    前記第1主面上において前記複数の赤外線検出画素部どうしの間に設けられた第1突出部と、
    を含む赤外線検出基板と、
    前記検出素子基板の前記第1主面に対向する第2主面を有する対向基板であって、
    前記第2主面上に設けられ前記複数の赤外線検出画素部と離間し前記複数の赤外線検出画素部のそれぞれに対向し、前記複数の赤外線検出画素部に入射する前記赤外線の光路を制御する複数のレンズ部と、
    前記第2主面上において複数のレンズ部どうしの間に設けられ、前記第1突出部と当接する第2突出部と、
    を含む前記対向基板と、
    を備えたことを特徴とする赤外線撮像素子。
  2. 前記第1突出部の前記検出素子基板とは反対側の端部の高さは、前記赤外線検出画素部の前記検出素子基板とは反対側の端部の高さよりも高く、
    前記第2突出部の高さは、前記レンズ部の中心部の高さよりも高いことを特徴とする請求項1記載の赤外線撮像素子。
  3. 前記レンズ部の、前記第2主面に対して平行な平面内における中央部は、前記レンズ部の、前記第2主面に対して平行な前記平面内において前記中央部よりも外側の周辺部よりも突出していることを特徴とする請求項1または2に記載の赤外線撮像素子。
  4. 前記第1突出部は、前記複数の赤外線検出画素部に電気的に接続された配線を内蔵することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の赤外線撮像素子。
  5. 前記第1突出部と前記第2突出部とが接触する部分は、前記第1主面に対して平行な平面内において前記複数の赤外線検出画素部のそれぞれを取り囲むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の赤外線撮像素子。
  6. 前記赤外線検出基板は、前記第1主面において、前記複数の赤外線検出画素部及び前記第1突出部が設けられる撮像領域に併設された周辺領域に設けられた第1合わせ部をさらに有し、
    前記対向基板は、前記第2主面上において前記周辺領域に対向する領域に設けられ、前記第1合わせ部に対応する第2合わせ部をさらに有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の赤外線撮像素子。
  7. 前記第1突出部は、第2突出部の前記検出素子基板側の端部の凹凸と噛合する第1凹凸部を有する、及び、
    前記第2突出部は、第1突出部の前記対向基板側の端部の凹凸と噛合する第2凹凸部を有する、
    の少なくともいずれかであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の赤外線撮像素子。
  8. 検出素子基板と、前記検出素子基板の第1主面の側に設けられ前記検出素子基板と離間し赤外線を検出する複数の赤外線検出画素部と、前記第1主面上において前記複数の赤外線検出画素部どうしの間に設けられた第1突出部と、を含む赤外線検出基板と、前記検出素子基板の前記第1主面に対向する第2主面を有する対向基板であって、前記第2主面上に設けられ前記複数の赤外線検出画素部と離間し前記複数の赤外線検出画素部のそれぞれに対向し、前記複数の赤外線検出画素部に入射する前記赤外線の光路を制御する複数のレンズ部と、前記第2主面上において複数のレンズ部どうしの間に設けられ、前記第1突出部と当接する第2突出部と、を含む前記対向基板と、を有する赤外線撮像素子の製造方法であって、
    前記赤外線検出基板の前記第1主面と前記対向基板の前記第2主面とを対向させ、
    前記第1突出部と前記第2突出部とを減圧中で接合させることを特徴とする赤外線撮像素子の製造方法。
  9. 検出素子基板と、前記検出素子基板の第1主面の側に設けられ前記検出素子基板と離間し赤外線を検出する複数の赤外線検出画素部と、前記第1主面上において前記複数の赤外線検出画素部どうしの間に設けられた第1突出部と、を含む赤外線検出基板と、前記検出素子基板の前記第1主面に対向する第2主面を有する対向基板であって、前記第2主面上に設けられ前記複数の赤外線検出画素部と離間し前記複数の赤外線検出画素部のそれぞれに対向し、前記複数の赤外線検出画素部に入射する前記赤外線の光路を制御する複数のレンズ部と、前記第2主面上において複数のレンズ部どうしの間に設けられ、前記第1突出部と当接する第2突出部と、を含む前記対向基板と、を有する赤外線撮像素子の製造方法であって、
    前記赤外線検出基板の前記第1主面と前記対向基板の前記第2主面とを対向させ、
    前記赤外線検出基板の前記第1主面において前記複数の赤外線検出画素及び前記第1突出部が設けられる撮像領域に併設された周辺領域に設けられた第1合わせ部と、前記対向基板の前記第2主面において前記複数のレンズ部及び前記第2突出部が設けられる領域の外側に設けられた第2合わせ部と、に接触する液体によって、前記第1合わせ部と前記第2合わせ部とを位置合わせすることを特徴とする赤外線撮像素子の製造方法。
  10. 検出素子基板と、前記検出素子基板の第1主面の側に設けられ前記検出素子基板と離間し赤外線を検出する複数の赤外線検出画素部と、前記第1主面上において前記複数の赤外線検出画素部どうしの間に設けられた第1突出部と、を含む赤外線検出基板と組み合わされる赤外線撮像素子用対向基板であって、
    前記赤外線撮像素子用対向基板は、
    前記検出素子基板の前記第1主面に対向する第2主面と、
    前記第2主面上において前記複数の赤外線検出画素部の配設ピッチと同じピッチで設けられ赤外線の光路を制御する複数のレンズ部と、
    前記第2主面上において複数のレンズ部どうしの間に設けられた第2突出部と、
    を含む前記赤外線撮像素子用対向基板の製造工程を備えた赤外線撮像素子の製造方法であって、
    前記赤外線撮像素子用対向基板の製造工程は、
    前記赤外線撮像素子用基板となる母基板の上に、前記複数のレンズ部のそれぞれに対応する複数のレンズ形成領域に設けられ、前記レンズ形成領域の中心部の厚さが前記中心部よりも外側の周辺部の厚さよりも厚いレジスト膜を形成する工程と、
    前記レジスト膜及び前記母基板をエッチングして前記レンズ部を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする赤外線撮像素子の製造方法。
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