JP2012012580A - (メタ)アクリレート樹脂を含んだ熱硬化性樹脂組成物、及びこれを用いた硬化物 - Google Patents

(メタ)アクリレート樹脂を含んだ熱硬化性樹脂組成物、及びこれを用いた硬化物 Download PDF

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Abstract

【課題】透明性、耐光性、耐候性、耐熱性、平坦性、表面硬度、密着性等に優れた熱硬化性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】(i)アルコール残基中の炭素数が1〜20である(メタ)アクリレート化合物と、(メタ)アクリル酸化合物との共重合中のカルボキシル基の一部に、一般式(3)で表されるエポキシ基を有する(メタ)アクリレート化合物を反応させて得られる重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂、(ii)上記(i)以外で1個以上の重合性二重結合を有する重合性化合物、(iii)熱重合開始剤、及び(iv)シランカップリング剤を含む熱硬化性樹脂組成物。
Figure 2012012580

(Rは水素原子又はメチル基を示し、Rは炭素数2〜10の2価の炭化水素基を示し、pは0又は1である)
【選択図】なし

Description

本発明は、(メタ)アクリレート及び(メタ)アクリル酸を構成単位に持つ重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂を必須成分とする、光学特性、硬度、密着性、耐光性等に優れた熱硬化性樹脂組成物に関する。
カラーフィルター用保護膜、ハードコート材、有機デバイス用封止材等の表面保護材料には、透明性、耐光性、耐候性、耐熱性、平坦性、表面硬度、密着性等が求められる。また、フラットパネルディスプレイの需要が続いているなか、近年、表面保護材料の要求特性は高まり、要求項目は多様化している。
これら表面保護材料に用いられる材料として、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、(メタ)アクリレート樹脂等が挙げられる。例えば、特許文献1には、フルオレン骨格を有するエポキシ樹脂を用いた熱硬化性樹脂が開示されているが、耐熱性は高いものの、芳香族由来の短波長域での透過率の低下が懸念される。特許文献2には、シリコン系エポキシ化合物を用いた熱硬化性樹脂が開示されているが、表面硬度は十分であるものの、熱、光開始剤として用いる酸発生剤に由来するイオン成分の影響が懸念される。特許文献3には、(メタ)アクリル酸とエポキシ基を有する(メタ)アクリレートとの共重合体を用いた熱硬化性樹脂が開示されているが、得られた保護膜の密着性が十分でないことが懸念される。
特開2004-69930号公報 特開2006-195420号公報 特開2008-83420号公報
そこで、本発明者らは、上述のような、従来の樹脂組成物における課題を解決するために鋭意検討した結果、(メタ)アクリレート化合物と、(メタ)アクリル酸化合物との共重合体中のカルボキシル基の一部に、エポキシ基を有する(メタ)アクリレート化合物を反応させて得られる重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂を用いることにより、(メタ)アクリレート化合物の有する透明性を維持したまま、表面硬度、密着性の両立が可能であることを見出した。
従って、本発明の目的は、透明性、耐光性、耐候性、耐熱性、平坦性、表面硬度、密着性等に優れた熱硬化性樹脂組成物を提供することにある。
また、本発明の別の目的は、光や熱による劣化、経時変色等の恐れのない硬化物を提供することにある。
すなわち、本発明は、
(i)一般式(1)で表される(メタ)アクリレート化合物と一般式(2)で表される(メタ)アクリル酸化合物との共重合体中のカルボキシル基の一部に、一般式(3)で表されるエポキシ基を有する(メタ)アクリレート化合物を反応させて得られる重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂、
Figure 2012012580
(但し、R1は水素原子又はメチル基を示す。R2は炭素数1〜20の炭化水素基を示し、内部にエーテル性酸素原子、又はウレタン結合を含んでいてもよい。)
Figure 2012012580
(但し、R1は水素原子又はメチル基を示す。)
Figure 2012012580
(但し、R1は水素原子又はメチル基を示す。R3は炭素数2〜10の2価の炭化水素基を示す。pは0または1の数を表す。)
(ii)上記重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂以外の、少なくとも1個の重合性二重結合を有する重合性化合物、
(iii)熱重合開始剤、及び
(iv)シランカップリング剤
を必須の成分として含有することを特徴とする熱硬化性樹脂組成物である。
本発明の好ましい実施の態様を以下に示す。すなわち、一般式(1)におけるR2は内部にエーテル性酸素原子、又はウレタン結合を含んでいてもよい炭素数1〜20の炭化水素基であって、好ましくは直鎖又は環状脂肪族炭化水素基であり、また、一般式(3)におけるR3は炭素数2〜10の2価の炭化水素基であって、好ましくは炭素数2〜10の脂肪族炭化水素基である上記熱硬化性樹脂組成物である。
また、本発明は、上記(i)〜(iv)成分に加えて、更に、(v)2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂又はエポキシ化合物を含んだ熱硬化性樹脂組成物としてもよい。
更に、本発明は、上記熱硬化性樹脂組成物を塗布し、硬化させて得られる硬化物である。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、一般式(1)で表される(メタ)アクリレート化合物と、一般式(2)で表される(メタ)アクリル酸化合物との共重合体中のカルボキシル基の一部に、一般式(3)で表されるエポキシ基を有する(メタ)アクリレート化合物を反応させて得られる重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂を含むため、従来、電子材料分野などで使用されていた樹脂組成物に比べて透明性を維持したまま耐熱性、平坦性、表面硬度、密着性等に優れた硬化物を得ることができる。そのため、本発明の熱硬化性樹脂組成物は、カラーフィルター関連材料をはじめ、半導体デバイス等の保護膜、封止材として極めて有用である。
以下、本発明の熱硬化性樹脂組成物について詳細に説明する。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、一般式(1)で表される(メタ)アクリレート化合物と、一般式(2)で表される(メタ)アクリル酸化合物との共重合体中のカルボキシル基の一部に、一般式(3)で表されるエポキシ基を有する(メタ)アクリレート化合物を反応させて得られる重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂を主成分として含有する樹脂組成物である。本発明の熱硬化性樹脂組成物に主成分として含有する重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂は、後述するように、エポキシ基を有する(メタ)アクリレート化合物に由来する重合性二重結合有するためにラジカル重合性を有する。
本発明の重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂は、(メタ)アクリレート化合物と、(メタ)アクリル酸化合物との共重合体中のカルボキシル基の一部に、エポキシ基を有する(メタ)アクリレート化合物を反応させて得られる重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂である。
本発明の重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂の製造方法について詳細に説明する。
先ず、本発明の重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂は、一般式(1)で表される(メタ)アクリレート化合物と、一般式(2)で表される(メタ)アクリル酸化合物とを共重合させて得られる、下記一般式(4)で表される多価カルボン酸化合物から誘導される。この多価カルボン酸は、一般式(1)で表される(メタ)アクリレート化合物に由来する構成成分と、一般式(2)で表される(メタ)アクリル酸化合物に由来する構成成分とが、基本的にランダムに結合した共重合体である。共重合させる方法としては、公知の共重合方法を採用することができる。一般式(4)で表される多価カルボン酸化合物における一般式(1)で表される(メタ)アクリレート化合物の構成単位kと一般式(2)で表される(メタ)アクリル酸化合物の構成単位n(k、nは任意の整数を示す)が、後述する一般式(3)で表されるエポキシ基を有する(メタ)アクリレート化合物を反応させることを考慮して、kとnの数の総和を100とした場合のkは20〜70であることが好ましい。
Figure 2012012580
(式中、R1は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基を示す。R2は、それぞれ独立に炭素数1〜20の炭化水素基を示し、内部にエーテル性酸素原子、又はウレタン結合を含んでいてもよい。k、nは任意の整数を示す。)
一般式(1)で表される(メタ)アクリレート化合物におけるR1は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基を示す。また、R2は炭素数1〜20の炭化水素基を示し、内部にエーテル性酸素原子、又はウレタン結合を含んでいてもよい。これらの炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ヘキシル基、オクチル基、イソオクチル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、エイコシル基等の直鎖状炭化水素基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、イソボルニル基、トリシクロデシルメチル基、デカヒドロナフチル基、下記一般式(5)で表される置換基等の環状脂肪族炭化水素基、メトキシエチル基、2−(メトキシエトキシ)エチル基等の脂肪族エーテル類、2−(エトキシカルボニルアミノ)エチル基等の脂肪族ウレタン類が挙げられるが、これらに限定されるものではない。一般式(1)におけるR2において、好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、イソボルニル基、又はトリシクロデシルメチル基であるのが良い。この一般式(1)で表される(メタ)アクリレート化合物は、2種以上用いることもできる。また、一般式(2)で表される(メタ)アクリル酸化合物におけるR1は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基を示し、1種または2種用いることができる。
Figure 2012012580
(但し、R1は水素原子又はメチル基を示す。)
次に、一般式(1)で表される(メタ)アクリレート化合物と一般式(2)で表される(メタ)アクリル酸化合物とを共重合した一般式(4)で表される多価カルボン酸化合物と、一般式(3)で表されるエポキシ基を有する(メタ)アクリレート化合物との反応による、重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂の製造方法を説明する。
一般式(4)で表される多価カルボン酸化合物中のカルボキシル基の一部に、一般式(3)で表されるエポキシ基を有する(メタ)アクリレート化合物を反応させて、下記一般式(6)で表される重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂を得るようにする。下記一般式(6)において、一般式(1)で表される(メタ)アクリレート化合物に由来する構成成分、一般式(2)で表される(メタ)アクリル酸化合物に由来する構成成分、及び、一般式(3)で表されるエポキシ基を有する(メタ)アクリレート化合物が付加した構成成分の3種の構成成分の結合順序は特に規則性はなく、3種の構成成分が基本的にランダムに結合した共重合体である。
Figure 2012012580
(但し、R1は水素原子又はメチル基を示す。R2は炭素数1〜20の炭化水素基を示し、内部にエーテル性酸素原子、又はウレタン結合を含んでいてもよい。R3は炭素数2〜10の2価の炭化水素基を示す。pは0または1の数を表す。k、l、mは任意の整数を示す。)
一般式(3)で表されるエポキシ基を有する(メタ)アクリレート化合物おいて、R3は炭素数2〜10の2価の炭化水素基を示す。これらの炭化水素基としては、例えば、エチレン基、1,2-プロピレン基、1,4-ブチレン基、1,6-ヘキサメチレン基等が挙げられるが、好ましくはエチレン基、1,2-プロピレン基、又は1,4-ブチレン基であるのが良い。pは0または1の数を表す。
一般式(4)で表される多価カルボン酸化合物中のカルボキシル基の一部に、一般式(3)で表されるエポキシ基を有する(メタ)アクリレート化合物を反応させる際に使用する溶媒、触媒等の反応条件に関しては特に制限されないが、反応温度より高い沸点を有する溶媒を反応溶媒として用いるのがよく、このような溶媒としては、例えば、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート等のセロソルブ系溶媒や、ジグライム、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチル、酢酸ブチル等の高沸点のエーテル系若しくはエステル系の溶媒や、シクロヘキサノン、ジイソブチルケトン等のケトン系溶媒等であるのがよい。また、使用する触媒としては、例えばテトラエチルアンモニウムブロマイド、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド等のアンモニウム塩、トリフェニルホスフィン、トリス(2、6-ジメトキシフェニル)ホスフィン等のホスフィン類等の公知のものを使用することができる。これらについては特開平9-325494号公報に詳細に記載されている。
一般式(4)で表される多価カルボン酸化合物と一般式(3)で表されるエポキシ基を有する(メタ)アクリレート化合物を反応させて、一般式(6)で表される重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂を製造する際の反応温度としては、20〜140℃の範囲が好ましく、より好ましくは40〜130℃である。一般式(6)で表される重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂を製造する際の一般式(3)で表されるエポキシ基を有する(メタ)アクリレート化合物と一般式(4)で表される多価カルボン酸化合物の仕込み比は、前記一般式(6)で表される重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂の酸価及び硬化性を調整する目的で、任意に変更できる。この際、当該多価カルボン酸化合物中のカルボキシル基に対する一般式(3)で表されるエポキシ基を有する(メタ)アクリレート化合物中のエポキシ基の仕込み比は、10〜50モル%が好ましく、より好ましくは30〜50モル%である。
また、一般式(6)で表される重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂中の全構成単位の総和を100とした場合の各構成単位数は、酸価及び硬化性を調整する目的で、任意に変更できるが、好ましくはそれぞれ、一般式(1)で表される(メタ)アクリレート化合物の構成単位kが20〜70、一般式(2)で表される(メタ)アクリル酸化合物の構成単位lが10〜50、一般式(3)で表されるエポキシ基を有する(メタ)アクリレート化合物が付加した構成単位mが10〜40である。kが上記範囲より多くなると、重合性二重結合の含有量が低下して硬化物の密着性や硬度が低下するといった問題が生じるおそれがある。また、lが上記範囲より多くなると、硬化物の吸水率が高くなり、更には有機溶剤への溶解性が低下するといった問題が生じる。また、mが上記範囲より多くなると、硬化時の体積収縮が大きくなり、基板との密着性が低下したり、表面の平坦性が悪化するといった問題が生じる。更には、一般式(6)で表される重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂の平均分子量について、好適には10,000〜100,000となるようにするのが好ましい。平均分子量が前記の範囲より小さい場合は、密着性が低下するおそれがある。また、平均分子量が前記範囲より大きい場合は、硬化性の低下が懸念される。
本発明の熱硬化性樹脂組成物の樹脂成分としては、一般式(6)で表される重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂を必須成分として含めばよく、一般式(6)の樹脂以外の成分については、樹脂成分であってもよく、溶剤や充填材等の非樹脂成分であってもよい。ここで、樹脂成分とは、重合又は硬化させることにより樹脂となる成分を言い、光又は熱によって重合又は硬化するエポキシ樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。また、樹脂成分には、樹脂の他、オリゴマー、モノマーを含む。
熱硬化性樹脂組成物としての特徴を生かすためには、下記(i)、(ii)、(iii)、及び(iv)成分を必須の成分として含有する。すなわち、(i)重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂、(ii)上記重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂以外のものであって、少なくとも1個の重合性二重結合を有する重合性化合物、(iii)熱重合開始剤、及び(iv)シランカップリング剤を必須の成分として含む。
このうち、(ii)成分である少なくとも1個の重合性二重結合を有する重合性化合物としては、まず、(ii-a)少なくとも1個の重合性二重結合を有する重合性モノマーが挙げられ、例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の水酸基を有するモノマーや、ペンタエリスリトールトリアクリレートとヘキサメチレンジイソシアネートとの付加物、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとヘキサメチレンジイソシアネートとの付加物等のウレタン(メタ)アクリレート類、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート等の多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類を例示することができ、その1種又は2種以上を使用することができる。
また、上記(ii-a)のほかに、(ii-b)少なくとも1個の重合性二重結合を有する重合性オリゴマー又は樹脂成分(但し、(i)の構造のものを除く)として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂のエポキシアクリレート、ビスフェノールフルオレン型エポキシ樹脂のエポキシアクリレート、フェノールノボラック型エポキシ樹脂のエポキシアクリレート、エポキシシリコーン樹脂のエポキシアクリレート等のエポキシ(メタ)アクリル樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂のエポキシアクリレートと酸無水物との反応物、ビスフェノールフルオレン型エポキシ樹脂のエポキシアクリレートと酸無水物との反応物、フェノールノボラック型エポキシ樹脂のエポキシアクリレートと酸無水物との反応物、エポキシシリコーン樹脂のエポキシアクリレートと酸無水物との反応物等のエポキシ(メタ)アクリレート樹脂の酸無水物変性樹脂、ポリ(ジアリルフタレート)、ポリ(ジビニルベンゼン)等のアリル基又はビニル基含有樹脂を挙げることができる。これらの化合物は、その1種又は2種以上を使用することができる。
(ii)成分である少なくとも1個の重合性二重結合を有する重合性化合物については、上述した(ii-a)に挙げられるものと(ii-b)に挙げられるものとのいずれか一方を用いてもよく、両者を併用してもよい。(ii-a)に挙げられるものと(ii-b)に挙げられるものとを併用する場合、(ii-a)および(ii-b)の割合は、本発明の熱硬化性樹脂組成物を硬化させて得た硬化物に透明性、耐光性、耐候性、耐熱性、平坦性、表面硬度、密着性等を付与する目的で、任意に変更できるが、好ましくは成分(ii-a)と成分(ii-b)の重量割合[(ii-a)/(ii-b)]が20/80〜70/30であるのが良い。ここで、表面硬度を重視する硬化物を得るための熱硬化性樹脂組成物とする場合には、上記(ii-a)として、ウレタン(メタ)アクリレート類や多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類を用いるのが好ましい。また、透明性と低発ガス性との両立が必要な硬化物を得るための熱硬化性樹脂組成物とする場合には、上記(ii-b)として、下記一般式(7)で表されるビスフェノールA型エポキシ樹脂のエポキシ(メタ)アクリレートと酸無水物との反応物、ビスフェノールフルオレン型エポキシ樹脂のエポキシ(メタ)アクリレートと酸無水物との反応物等のビスフェノール型エポキシ樹脂のエポキシ(メタ)アクリレートと酸無水物との反応物を用いるのが好ましい。ここでいう低発ガス性とは、本発明の熱硬化性樹脂組成物を硬化させて得た硬化物を加熱した際の重量減少をいい、例えば、カラーフィルター用保護膜、ハードコート材、有機デバイス用封止材等の表面保護材料の信頼性の指標の一つである。
Figure 2012012580
(但し、R4は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基を示す。Wは、下記一般式(8)で表されるビスフェノール型エポキシ樹脂から誘導されるビスフェノール類誘導体を示す。Yは、4価のカルボン酸残基を示す。Zは、水素原子または下記一般式(9)で表される置換基を示す。aは1〜50の数を表す。)
Figure 2012012580
(但し、R5、R6、R7及びR8は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、ハロゲン原子またはフェニル基を示す。Xは、−CO−、−SO2−、−C(CF3)−、−Si(CH3)−、−CH2−、−C(CH3)−、−S−、−O−、9,9-フルオレンジイル基または直結合を示す。bは0〜15の数を表す。)
Figure 2012012580
(但し、Lは、2または3価のカルボン酸残基を示す。qは1または2である。)
(i)成分と、これらの(ii)成分との配合重量割合[(i)/(ii)]については、5/95〜60/40であるのが良く、好ましくは5/95〜50/50であるのが良い。(i)の重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂の配合割合が少ないと、硬化後の硬化物が脆くなるといった問題が生じる。反対に、(i)の重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂の配合割合が上記範囲より多くなると、樹脂成分に占める硬化性官能基の割合が少なく架橋構造の形成が不十分になるといった問題が生じるおそれがある。
また、成分(iii)の熱重合開始剤としては、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、ジ-t-ブチルパーオキシヘキサヒドロテレフタレート、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、1,1-t-ブチルパーオキシ-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン等の有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス-4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロニトリル、アゾビスシクロヘキサノン-1-カルボニトリル、アゾジベンゾイル、2,2-アゾビス(1-アセトキシ-1-フェニルエタン)等のアゾ化合物、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の水溶性触媒及び過酸化物あるいは過硫酸塩と還元剤の組み合わせによるレドックス触媒等、通常のラジカル重合に使用できるものはいずれも使用することができる。成分(iii)の熱重合開始剤は、本発明の熱硬化性樹脂組成物の保存安定性や、硬化物の形成条件を考慮して選定できる。
(iii)成分の熱重合開始剤の使用量は、重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂〔(i)成分〕及びそれ以外の少なくとも1個の重合性二重結合を有する重合性化合物〔(ii)成分〕の合計に対する成分(iii)の重量割合[(iii)/〔(i)+(ii)〕]が0.0005〜0.2であるのが良く、好ましくは0.0005〜0.1であるのが良い。重合開始剤の配合割合が少ないと、重合の速度が遅くなって硬化性が低下する。反対に多過ぎると、本発明の熱硬化性樹脂組成物中における、(i)成分及び(ii)成分の割合が減少し、硬化物の強度が低下する。
また、(iv)成分のシランカップリング剤としては、例えば、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシ類、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等の(メタ)アクリレート類、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、p-スチリルトリメトキシシラン等のビニル化合物、3-イソシアナトプロピルトリメトキシシラン、3-イソシアナトプロピルトリエトキシシラン等のイソシアネート類、3-ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3-ウレイドプロピルトリエトキシシラン等のウレイド類等のシランカップリング剤を挙げることができる。
(iv)成分のシランカップリング剤の使用量は、本発明の熱硬化性樹脂組成物中において0.1〜20重量%であるのが良く、好ましくは0.5〜10重量%であるのが良い。
(i)成分の重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂、(ii)成分の少なくとも1個の重合性二重結合を有する重合性化合物、(iii)成分の熱重合開始剤、及び(iv)シランカップリング剤を必須成分として含む熱硬化性樹脂組成物は、必要により溶剤に溶解させたり、各種添加剤を配合して用いることもできる。すなわち、本発明の熱硬化性樹脂組成物をカラーフィルター用等に使用する場合においては、上記必須成分の他に溶剤を使用することが好ましい。溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール類、α−若しくはβ−テルピネオール等のテルペン類等、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、N-メチル-2-ピロリドン等のケトン類、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、セロソルブ、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、セロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエステル類等が挙げられ、これらを用いて溶解、混合させることにより、均一な溶液状の組成物とすることができる。これらの溶剤は、塗布性等の必要特性とするために2種類以上を用いてもよい。
また、本発明の熱硬化性樹脂組成物には、必要に応じて硬化促進剤、可塑剤、充填材、溶剤、レベリング剤、消泡剤等の添加剤を配合することができる。このうち、可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、リン酸トリクレジル等を挙げることができる。充填材としては、グラスファイバー、シリカ、マイカ、アルミナ等を挙げることができる。また、消泡剤やレベリング剤としては、例えば、シリコン系、フッ素系、アクリル系の化合物を挙げることができる。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、溶剤を除いた固形分(固形分には硬化後に固形分となるモノマーを含む)中に、(i)成分の重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂、(ii)成分の少なくとも1個の重合性二重結合を有する重合性化合物、及び(iii)成分の熱重合開始剤が合計で70重量%以上、好ましくは80重量%以上、より好ましくは90重量%以上含まれることが望ましい。溶剤の量は、目標とする粘度によって変化するが、全体量に対して20〜80重量%の範囲が望ましい。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、上記(i)成分の重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂成分および(ii)成分の少なくとも1個の重合性二重結合を有する重合性化合物以外に、熱によって重合又は硬化するその他の樹脂成分を併用してもよい。その他の樹脂成分としては、(v)2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂又はエポキシ化合物が好ましく、3,3',5,5'-テトラメチル-4,4'-ビフェノール型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールフルオレン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、3,4-エポキシシクロヘキセニルメチル-3',4'-エポキシシクロヘキセンカルボキシレート、2,2-ビス(ヒドロキシメチル)-1-ブタノールの1,2-エポキシ-4-(2-オキシラニル)シクロヘキサン付加物、エポキシシリコーン樹脂等が挙げられる。これらのエポキシ樹脂の添加により、各用途における硬化物の必要特性を満たすための組成物の設計が可能となるが、たとえば、硬化物の表面硬度を向上しようとすると基板との密着性が低下するという一般的な傾向に対し、本発明の組成物を用いることによって、必要な表面硬度を確保した上で、十分な密着性を発揮することが可能となる。また、耐候性、耐光性、耐熱性を与える観点から、エポキシシリコーン樹脂等のシリコーン化合物が好ましいといったように、用途に応じた物性の設計が可能である。これらの樹脂成分との併用においては、得られた硬化物(塗膜)に濁りが発生しないよう均一に相溶することが望ましく、本発明は、上記(i)成分の重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂と、これらの樹脂成分との最適な混合比を見出すことで硬化物(塗膜)の濁りを抑制することが可能である。
また、本発明の塗膜(硬化物)は、例えば、上記熱硬化性樹脂組成物の溶液を所定の基板等に塗布して乾燥し、さらに加熱し、これを硬化させることにより得られる。
次に、熱硬化性樹脂組成物を用いた塗膜(硬化物)形成方法について、その一例を以下で説明する。まず、基板等の表面上に、熱硬化性樹脂組成物を塗布したのち溶剤を蒸発させる第1段のベーキングを行い、さらに第2段のベーキングで熱重合反応を促進して、硬化物を形成する。
熱硬化性樹脂組成物を基板に塗布する際には、公知の溶液浸漬法、スプレー法の他、ローラーコーター機、ランドコーター機やスピナー機を用いる方法等の何れの方法をも採用することができる。これらの方法によって、所望の厚さに塗布した後、ベーキングで溶剤を除去し、さらに熱重合反応を促進することにより、硬化物が形成される。第1段のベーキングはオーブン、ホットプレート等による加熱、真空乾燥又はこれらを組み合わせることによって行われる。第1段のベーキングにおける加熱温度及び加熱時間は使用する溶剤に応じて適宜選択され、例えば80〜120℃の温度で1〜20分間行われる。第2段のベーキングは、例えば150〜300℃の温度で、10〜120分間行われる。
硬化物を形成する際に使用される基板としては、例えば、ガラス、透明フィルム(例えば、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルスルフォン等)等が挙げられる。また、これら基板には、必要に応じて、シランカップリング剤等による薬品処理、プラズマ処理、イオンプレーティング、スパッタリング、気相反応法、真空蒸着等の適宜の前処理を施しておくこともできる。なお、上記で説明した内容と異なる手順で硬化物を得るようにしてもよいことは勿論である。
以下に、一般式(6)で表される重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂の合成例等に基づいて本発明を更に詳細に説明する。なお、本発明はこれらの合成例等によりその範囲を限定されるものではない。また、以下の合成例における樹脂の評価は、断りのない限り以下の通りに行った。
[固形分濃度]
合成例(及び比較合成例)中で得られた樹脂溶液(反応生成物や重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂の場合を含む)1gをガラスフィルター〔重量:W0(g)〕に含浸させて秤量し〔W1(g)〕、160℃にて2hr加熱した後の重量〔W2(g)〕から次式より求めた。
固形分濃度(重量%)=100×(W2−W0)/(W1−W0)
[エポキシ当量]
樹脂溶液をジオキサンに溶解させた後に臭化テトラエチルアンモニウムの酢酸溶液を加え、電位差滴定装置(平沼製作所(株)製 商品名COM-1600)を用いて1/10N−過塩素酸溶液で滴定して求めた。
[酸価]
樹脂溶液をジオキサンに溶解させ、電位差滴定装置(平沼製作所(株)製 商品名COM-1600)を用いて1/10N−KOH水溶液で滴定して求めた。
[分子量]
ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(GPC)(東ソー(株)製HLC-8220GPC、溶媒:テトラヒドロフラン、カラム:TSKgelSuperH-2000(2本)+TSKgelSuperH-3000(1本)+TSKgelSuperH-4000(1本)+TSKgelSuper-H5000(1本)(東ソー(株)製)、温度:40℃、速度:0.6ml/min)にて測定し、標準ポリスチレン(東ソー(株)製PS−オリゴマーキット)換算値として重量平均分子量(Mw)を求めた値である。
また、合成例及び比較合成例で使用する略号は次のとおりである。
MAA:メタクリル酸
MMA:メタクリル酸メチル
CHMA:メタクリル酸シクロヘキシル
GMA:メタクリル酸グリシジル
AIBN:アゾビスイソブチロニトリル
TPP:トリフェニルホスフィン
DMDG:ジエチレングリコールジメチルエーテル
[合成例1]
窒素導入管及び還流管付き1000ml四つ口フラスコ中にメタクリル酸51.65g(0.60mol)、メタクリル酸メチル38.44g(0.38mol)、メタクリル酸シクロヘキシル36.33g(0.22mol)、AIBN5.91g(0.036mol)、及びDMDG368gを仕込み、80〜85℃で窒素気流下、8hr撹拌して重合させた。更に、フラスコ内にメタクリル酸グリシジル39.23(0.28mol)、TPP1.44 g(0.0055mol)、2,6-ジ−tert−ブチル−p−クレゾール0.055gを仕込み、80〜85℃で16hr撹拌し、重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂(i)-1を得た。得られた重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂の固形分濃度は32.0質量%、酸価(固形分換算)は110mgKOH/g、GPC分析によるMwは18080であった。また、得られた重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂のIR測定から、1409cm-1(ビニル基)、1186cm-1(カルボキシル基)にピークが観測された。これより、重合性二重結合とカルボキシル基を有する重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂であることを確認した。
[合成例2]
窒素導入管及び還流管付き1000ml四つ口フラスコ中にメタクリル酸51.65g(0.60mol)、メタクリル酸メチル38.44g(0.38mol)、メタクリル酸シクロヘキシル36.33g(0.22mol)、AIBN7.39g(0.045mol)、及びDMDG371gを仕込み、80〜85℃で窒素気流下、8hr撹拌して重合させた。更に、フラスコ内にメタクリル酸グリシジル39.23g(0.28mol)、TPP1.44g(0.0055mol)、及び2,6-ジ−tert−ブチル−p−クレゾール0.055gを仕込み、80〜85℃で16hr撹拌し、重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂(i)-2を得た。得られた重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂の固形分濃度は31.5質量%、酸価(固形分換算)は109 mgKOH/g、GPC分析によるMwは14400であった。また、得られた重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂のIR測定から、1410cm-1(ビニル基)、1185cm-1(カルボキシル基)にピークが観測された。これより、重合性二重結合とカルボキシル基を有する重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂であることを確認した。
[合成例3]
窒素導入管及び還流管付き1000ml四つ口フラスコ中にメタクリル酸51.65g(0.60mol)、メタクリル酸メチル38.44g(0.38mol)、メタクリル酸シクロヘキシル36.34g(0.22mol)、AIBN3.35g(0.020mol)、及びDMDG363gを仕込み、80〜85℃で窒素気流下、8hr撹拌して重合させた。更に、フラスコ内にメタクリル酸グリシジル37.53g(0.26mol)、TPP1.38g(0.0053mol)、及び2,6-ジ−tert−ブチル−p−クレゾール0.053gを仕込み、80〜85℃で16hr撹拌し、重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂(i)-3を得た。得られた重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂の固形分濃度は31.7質量%、酸価(固形分換算)は117mgKOH/g、GPC分析によるMwは28280であった。また、得られた重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂のIR測定から、1409cm-1(ビニル基)、1185cm-1(カルボキシル基)にピークが観測された。これより、重合性二重結合とカルボキシル基を有する重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂であることを確認した。
[合成例4]
窒素導入管及び還流管付き1000ml四つ口フラスコ中にメタクリル酸51.65g(0.60mol)、メタクリル酸メチル38.44g(0.38mol)、メタクリル酸シクロヘキシル36.34g(0.22mol)、AIBN2.36g(0.014mol)、及びDMDG357gを仕込み、80〜85℃で窒素気流下、8hr撹拌して重合させた。更に、フラスコ内にメタクリル酸グリシジル35.82g(0.25mol)、TPP1.32g(0.0050mol)、及び2,6-ジ−tert−ブチル−p−クレゾール0.050gを仕込み、80〜85℃で16hr撹拌し、重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂(i)-4を得た。得られ重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂の固形分濃度は31.7質量%、酸価(固形分換算)は120mgKOH/g、GPC分析によるMwは44380であった。また、得られた重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂のIR測定から、1411cm-1(ビニル基)、1186cm-1(カルボキシル基)にピークが観測された。これより、重合性二重結合とカルボキシル基を有する重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂であることを確認した。
[合成例5]
窒素導入管及び還流管付き1000ml四つ口フラスコ中にメタクリル酸63.02g(0.73mol)、メタクリル酸メチル46.86g(0.47mol)、AIBN5.91g(0.036mol)、及びDMDG340gを仕込み、80〜85℃で窒素気流下、8hr撹拌して重合させた。更に、フラスコ内にメタクリル酸グリシジル46.06g(0.32mol)、TPP1.70g(0.0065mol)、及び2,6-ジ−tert−ブチル−p−クレゾール0.065gを仕込み、80〜85℃で16hr撹拌し、重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂(i)-5を得た。得られた重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂の固形分濃度は32.7質量%、酸価(固形分換算)は146mgKOH/g、GPC分析によるMwは16600であった。また、得られた重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂のIR測定から、1411cm-1(ビニル基)、1185cm-1(カルボキシル基)にピークが観測された。これより、重合性二重結合とカルボキシル基を有する重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂であることを確認した。
[合成例6]
窒素導入管及び還流管付き1000ml四つ口フラスコ中にメタクリル酸56.82g(0.66mol)、メタクリル酸メチル42.05g(0.42mol)、メタクリル酸シクロヘキシル20.19g(0.12mol)、AIBN5.91g(0.036mol)、及びDMDG352gを仕込み、80〜85℃で窒素気流下、8hr撹拌して重合させた。更に、フラスコ内にメタクリル酸グリシジル42.65(0.30mol)、TPP1.57g(0.0060mol)、及び2,6-ジ−tert−ブチル−p−クレゾール0.060gを仕込み、80〜85℃で16hr撹拌し、重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂(i)-6を得た。得られた重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂の固形分濃度は32.6質量%、酸価(固形分換算)は123mgKOH/g、GPC分析によるMwは16290であった。また、得られた重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂のIR測定から、1409cm-1(ビニル基)、1185cm-1(カルボキシル基)にピークが観測された。これより、重合性二重結合とカルボキシル基を有する重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂であることを確認した。
[合成例7]
窒素導入管及び還流管付き1000ml四つ口フラスコ中にメタクリル酸44.42g(0.52mol)、メタクリル酸メチル32.44g(0.32mol)、メタクリル酸シクロヘキシル60.56g(0.36mol)、AIBN5.91g(0.036mol)、及びDMDG375gを仕込み、80〜85℃で窒素気流下、8hr撹拌して重合させた。更に、フラスコ内にメタクリル酸グリシジル35.82g(0.25mol)、TPP1.32g(0.0050mol)、及び2,6-ジ−tert−ブチル−p−クレゾール0.050gを仕込み、80〜85℃で16hr撹拌し、重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂(i)-7を得た。得られ重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂の固形分濃度は32.7質量%、酸価(固形分換算)は86mgKOH/g、GPC分析によるMwは15370であった。また、得られた重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂のIR測定から、1410cm-1(ビニル基)、1186cm-1(カルボキシル基)にピークが観測された。これより、重合性二重結合とカルボキシル基を有する重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂であることを確認した。
(実施例1〜2、比較例1〜3)
次に、熱硬化性樹脂組成物及びその硬化物の製造に係る実施例及び比較例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。ここで、以降の実施例及び比較例の熱硬化性樹脂組成物及びその硬化物の製造で用いた原料及び略号は以下の通りである。
(i)-1成分:上記合成例1で得られた熱硬化性樹脂
(i)-2成分:上記合成例2で得られた熱硬化性樹脂
(i)-3成分:上記合成例3で得られた熱硬化性樹脂
(i)-4成分:上記合成例4で得られた熱硬化性樹脂
(i)-5成分:上記合成例5で得られた熱硬化性樹脂
(i)-6成分:上記合成例6で得られた熱硬化性樹脂
(i)-7成分:上記合成例7で得られた熱硬化性樹脂
(ii)-1成分:ペンタエリスリトールトリアクリレートウレタンプレポリマー(共栄社化学製、商品名UA-306H)
(ii)-2成分:ビスフェノールフルオレン型エポキシジアクリレートの酸無水物付加物の56.5質量%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(新日鐵化学製、商品名V-259ME)
(ii)-3成分:スチレン/無水マレイン酸共重合体の2-ヒドロキシエチルメタクリレート付加体(Mw=4350、酸価=138mgKOH/g、固形分濃度=72%)
(ii)-4成分:スチレン/無水マレイン酸共重合体の2-ヒドロキシエチルアクリレート付加体(Mw=4070、酸価=145mgKOH/g、固形分濃度=55%)
(iii)成分:熱重合開始剤(日油製、商品名ナイパーBMT-K40)
(iv)成分:シランカップリング剤(3-イソシアナトプロピルトリエトキシシラン)
(v)成分:3,3',5,5'-テトラメチル-4,4'-ビフェノール型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン製、商品名YX-4000H)
(vi)成分:メタクリル酸ベンジル/メタクリル酸共重合体(Mw=10100、酸価=102mgKOH/g)
溶剤-1:ジエチレングリコールジメチルエーテル
溶剤-2:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
添加剤:界面活性剤(東レ・ダウコーニング社製、商品名FZ-2122)
なお、(vi)は重合性二重結合を有さず、またエポキシ基等の反応性の官能基を有しない樹脂成分である。
上記の配合成分を表1に示す割合で配合して、実施例1〜3及び比較例1の熱硬化性樹脂組成物を調製した。尚、表1中の数値はすべて重量部を表す。
Figure 2012012580
Figure 2012012580
[硬化物の作成]
表1および表2に示した熱硬化性樹脂組成物を、スピンコーターを用いて125mm×125mmのガラス基板上に第2段のベーキング後の膜厚が1.3〜1.7μmとなるように塗布し、熱風乾燥機を用いて90℃で1分間第1段のベーキングをして塗布板を作成した。その後、熱風乾燥機を用いて230℃、30分間第2段のベーキングを行って、実施例1〜9、及び比較例1〜3に係る硬化物(塗膜)を得た。
上記で得られた実施例1〜9、及び比較例1〜3の熱硬化性樹脂組成物からなる硬化物(塗膜)について、密着性及び硬度等を評価した結果を表2に示す。これらの評価方法は以下の通りに行った。
膜厚:
触針式段差形状測定装置(ケーエルエー・テンコール(株)製 商品名P-10)を用いて測定した。
密着性:
ガラス基板上に作成した硬化物を、温度121℃、湿度100%、気圧2atmの条件下に5時間放置した。更に、放置した硬化物を、太佑機材株式会社製 Super Cutter Guideを使用して1mm×1mmの正方形のマス目が100個形成されるように切込みを入れ、マス目の上にセロハンテープ(ニチバン製)を貼ってから剥がすテープ剥離試験を行なった。マス目の中の硬化物が全く剥離していない場合は○、マス目の中の硬化物の1/3未満が剥離している場合は△、1/3以上が剥離している場合は×とした。
塗膜硬度1:
ガラス基板上に作成した硬化物を、JIS-K5400の試験法に準じて、鉛筆硬度試験機を用いて荷重1kgをかけた際の塗膜にキズが付かない最も高い鉛筆硬度をもって表示した。使用した鉛筆は「三菱ハイユニ」である。ここで本評価は、塗膜表面の横方向の力(引っかき)に対する耐性の指標として実施した。
塗膜硬度2:
ガラス基板上に作成した硬化物を、微小膜硬度計(フィッシャー・インスツルメンツ製 HM2000)を用いて測定した。圧子はビッカース圧子を用いて5mN/μm2の荷重を負荷速度0.25mN/secで負荷し、1秒間保持後に荷重を取り除いてマルテンス硬さ(ISO 14577に準拠)を測定した。ここでいうマルテンス硬さとは、荷重―進入深さ曲線より算出される硬さのことで、マルテンス硬さが65N/mm2以上の場合に○、65N/mm2未満〜60N/mm2以上の場合に△、60N/mm2未満の場合に×と評価した。ここで本評価は、塗膜表面の縦方向の力(押し込み)に対する耐性の指標として実施した。
透過率:
ガラス基板上に作成した硬化物を、透過率計(日本電色工業製 商品名SPECTRO PHOTOMETER SD5000)を用いて透過率を測定し、波長400nmでの透過率が95%以上の場合に○、95%未満〜90%以上の場合に△、90%未満の場合は×と評価した。
耐熱変色性:
ガラス基板上に作成した硬化物を、熱風乾燥機を用いて230℃、3時間加熱乾燥処理を行った。更に、加熱乾燥処理後の硬化物を透過率計(日本電色工業製 商品名SPECTRO PHOTOMETER SD5000)を用いて透過率を測定し、波長400nmでの透過率が95%以上の場合に○、95%未満〜90%以上の場合に△、90%未満の場合は×と評価した。
耐熱膜厚:
ガラス基板上に作成した硬化物の膜厚〔L1(μm)〕を測定した後、熱風乾燥機を用いて230℃、3時間加熱乾燥処理を行った。更に、加熱乾燥処理後の硬化物の膜厚〔L2(μm)〕を測定した。加熱乾燥処理前後の硬化物の膜厚の変化率を次式より求め、耐熱膜厚が90%以上の場合は○、90%未満の場合は×とした。
耐熱膜厚(%)=100×(L2―L1)/L1
発ガス性:
ガラス基板上に作成した硬化物をスクレイパー等で削り、得られた粉末状の硬化物4〜6mgの熱重量損失を示差熱熱重量測定装置(TG/ DTA)(SII(株)製 EXSTER6000)を用いて測定した。測定条件は、大気下、120℃で30分間の前処理を行った後、230℃で2時間保持とした。発ガス性は重量減少率より評価し、重量減少率が小さいほど低発ガス性が良好であるとした。重量減少率は230℃での加熱前後の重量減少から算出し、重量減少率が5%未満の場合は◎、5以上〜10%未満の場合に○、10以上〜15%未満の場合に△、15%以上の場合は×とした。
Figure 2012012580
Figure 2012012580
上記表3および表4の結果から明らかなように、実施例1〜9に係る硬化物は各性能に優れており、特に、比較例1〜3と比較して密着性及び塗膜硬度を両立し、更に、高い透過率を有する硬化物を形成できる。すなわち、透明性、耐光性、耐候性、耐熱性、表面硬度、密着性、低発ガス性を有する硬化膜を提供できることが分かった。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、透明性、耐候性、耐光性、耐熱性を有する(メタ)アクリレート樹脂に、重合性二重結合を付与することで、密着性、表面硬度に優れた硬化物を形成することができる。そのためカラー液晶表示装置、カラーファクシミリ、イメージセンサー等の各種の表示素子や、カラーフィルター保護膜材料、あるいは、有機半導体等の有機デバイス等の保護層、封止材、接着剤として好適に使用することができる。

Claims (6)

  1. (i)一般式(1)で表される(メタ)アクリレート化合物と一般式(2)で表される(メタ)アクリル酸化合物との共重合体中のカルボキシル基の一部に、一般式(3)で表されるエポキシ基を有する(メタ)アクリレート化合物を反応させて得られる重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂、
    Figure 2012012580
    (但し、R1は水素原子又はメチル基を示す。R2は炭素数1〜20の炭化水素基を示し、内部にエーテル性酸素原子、又はウレタン結合を含んでいてもよい。)
    Figure 2012012580
    (但し、R1は水素原子又はメチル基を示す。)
    Figure 2012012580
    (但し、R1は水素原子又はメチル基を示す。R3は炭素数2〜10の2価の炭化水素基を示す。pは0または1の数を表す。)
    (ii)上記重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂以外の、少なくとも1個の重合性二重結合を有する重合性化合物、
    (iii)熱重合開始剤、及び
    (iv)シランカップリング剤
    を必須の成分として含有することを特徴とする熱硬化性樹脂組成物。
  2. 重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂の平均分子量が10,000〜100,000である請求項1記載の熱硬化性樹脂組成物。
  3. 重合性二重結合含有(メタ)アクリレート樹脂中の全構成単位の総和を100とした場合、一般式(1)で表される(メタ)アクリレート化合物に由来する構成単位が20〜70であり、一般式(2)で表される(メタ)アクリル酸化合物に由来するカルボキシル基を含有する構成単位が10〜50であり、一般式(3)で表されるエポキシ基を有する(メタ)アクリレート化合物に由来する重合性二重結合を含有する構成単位が10〜40である請求項1又は2記載の熱硬化性樹脂組成物。
  4. 成分(i)と成分(ii)の重量割合[(i)/(ii)]が5/95〜60/40、成分(i)と成分(ii)の合計に対する成分(iii)の重量割合[(iii)/〔(i)+(ii)〕]が0.0005〜0.2、及び熱硬化性樹脂組成物中の成分(iv)の割合が0.1〜20重量%である請求項1〜3のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物を硬化させて得た硬化物。
  6. 請求項5記載の硬化物を保護層として有するカラーフィルター。
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