JP2011253805A - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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Abstract

【課題】
加熱コイル及び加熱コイル駆動回路の冷却を少ない冷却ファンの風量で効率的に行い、且つワイドバンドギャップ半導体を使用した信頼性の高い誘導加熱調理器を提供する。
【解決手段】
本体ケースに設けられた吸気口3からファン4によって流入する空気により冷却される直流電流基板5と、直流電流基板5を通過した空気により冷却される加熱コイル7と、直流電離基板5から加熱コイル7の間の空気の流路以外にワイドバンドギャップ半導体を使用したスイッチング素子を有するインバータ基板9とを備える。
【選択図】 図1

Description

この発明は、加熱コイル及び加熱コイル駆動回路の冷却を行う誘導加熱調理器に関するものである。
誘導加熱調理器は加熱コイルに可変周波数の高周波電圧を印加するために、本体ケース内部にコンバータやインバータを有する加熱コイル駆動回路を含む出力制御基板が設けられている。その出力制御基板は加熱コイルへ供給する電力を制御しており、供給電力を制限するSiからなるダイオードやトランジスタ等のパワー半導体部品が発熱する。加熱コイルに供給する電力は最大で3kWとなるので、加熱コイル駆動回路の回路効率を97%としても、3%の90Wが回路損失としてトランジスタやダイオードの半導体が発熱する。これらのSi半導体素子の耐熱は、通常150℃程度であるので、それ以下の温度に押さえるためにファンにて加熱コイル駆動回路を冷却する必要がある。一方、加熱コイルも同様に100W程度の損失が発生する。加熱コイルの耐熱温度は180℃(例えば、H種:JIS C 4003)であるので、それ以下の温度に押さえるため、加熱コイルも冷却する必要がある。
そこで、本体ケース内にグリル加熱部及び加熱コイル駆動回路を有する出力制御基板とファンとを収納し、この本体ケース内に取り込んだ風で本体ケース内の直流電流回路やインバータ回路等から構成される加熱コイル駆動回路を設けた出力制御基板を冷却し、そしてこれら出力制御基盤を冷却した風で複数の加熱コイルを冷却する構成が知られている。(例えば、特許文献1参照)。
また、本体ケース内に吸気された空気が、吸気口から加熱コイルにダクトを設けて吸気口から吸入された空気が直接加熱コイルへ流れる風路と、その風路とは別の風路であって吸気口からインバータ回路を有する出力制御基盤を流れる風路を設ける構成なども知られている。(例えば、特許文献2参照)
特開2007−149704号(第3図) 特開2009−093974号(第6図)
しかしながら、従来の誘導加熱調理器では、インバータ回路を含む加熱コイル駆動回路を冷却した空気で加熱コイルを冷却する構成、つまりインバータ回路を通過していない空気が加熱コイルに当たらない構成となっているため、空気が加熱コイルに到達する時にはインバータ回路で生じる熱によって既に温度が上昇しており、加熱コイルを効率良く冷却することができないという課題があった。
また、吸気した空気をダクトを通じて吸気口から直接加熱コイルに流す風路とその風路とは別に空気を吸気口から出力制御基板に流す風路に分ける構成では複数のファンが必要になる、あるいは本体ケース内を流れる空気の圧損が大きくなり2つの風路にそれぞれ空気を送るためにファンの回転数を増したり、ファンを大型化したりしなければならないという課題があった。
そこで本発明は、インバータのスイッチング部にワイドバンドギャップ半導体を使用し、スイッチング部を通過していない低温の空気により加熱コイルを効率よく冷却することのできる誘導加熱調理器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の誘導加熱調理器は、吸気口と排気口が設けられた本体ケースと、前記本体ケースに収納され、前記吸気口から空気を流入させるファンと、前記空気により冷却される加熱コイルと、ワイドバンドギャップ半導体を使用して前記加熱コイルを冷却した前記空気により冷却されるスイッチング部を有し、前記加熱コイルに交流電力を供給するインバータと、を備えたことを特徴とする。
また、吸気口と排気口が設けられた本体ケースと、前記本体ケースに収納され、前記吸気口から空気を流入させるファンと、外部の交流電源から供給される交流電力を直流電力に変換し、前記空気により冷却される部品を有するコンバータと、前記コンバータが変換した前記直流電力を交流電力に変換し、前記空気により冷却されるスイッチング部を有するインバータと、前記インバータが変換した前記交流電力が供給される加熱コイルと、を備えた誘導加熱調理器において、前記コンバータの部品を冷却した前記空気は、前記コンバータの部品から前記加熱コイルに流れる第1の流路と前記コンバータの部品から前記スイッチング部を流れた後に前記加熱コイルに流れる第2の流路とを流れ、前記スイッチング部はワイドバンドギャップ半導体を使用していることを特徴とする。
また、本体ケースと、前記本体ケース内に設けられて前記本体ケースを上部収納室と下部収納室に仕切るとともに、第1及び第2の通風孔を有しこれらの通風孔を介して前記上下の収納室を連通する仕切り板と、前記下部収納室を形成する本体ケースの前記第1の通風孔側に設けられた吸気口と、前記上部収納室を形成する本体ケースの前記第2の通風孔側に設けられた排気口と、前記吸気口を介して前記本体ケース外から空気を流入させるファンと、前記下部収納室に設けられ、外部の交流電源から供給される交流電力を直流電力に変換するコンバータと、前記下部収納室の前記第1の通風孔よりも前記第2の通風孔に近い位置に設けられ、前記コンバータが変換した前記直流電力を交流電力に変換するワイドバンドギャップ半導体を使用したスイッチング部を有するインバータと、前記上部収納室であって、前記第2の通風孔よりも前記第1の通風孔に近い位置に設けられ、前記インバータが変換した前記交流電力が供給される加熱コイルとを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、インバータのスイッチング部にワイドバンドギャップ半導体を使用し、インバータのスイッチング部を加熱コイルの風下側に配置する、あるいはコンバータから直接加熱コイルに流れる空気とコンバータからインバータのスイッチング部を介して加熱コイルに流れる空気で加熱コイルを冷却することによって信頼性の高い誘導加熱調理器とすることができる。
実施の形態1の誘導加熱調理器の側面図。 実施の形態1の誘導加熱調理器の分解斜視図。 実施の形態1の誘導加熱調理器の別の分解斜視図。 実施の形態1の誘導加熱調理器の別の側面図。 実施の形態2の誘導加熱調理器の側面図。 実施の形態2の誘導加熱調理器の分解斜視図。 実施の形態3の誘導加熱調理器の分解斜視図。 実施の形態3の誘導加熱調理器の仕切り板の上面図。 実施の形態4の誘導加熱調理器の側面図。 実施の形態5の誘導加熱調理器の回路図。 実施の形態6の誘導加熱調理器の回路図。 実施の形態7の誘導加熱調理器の回路図。 実施の形態9の誘導加熱調理器の分解斜視図。 実施の形態10の誘導加熱調理器の回路図。 実施の形態10の直流電流基板5のダイオードブリッジ21の斜視図。 実施の形態10のインバータ基板9のスイッチング素子の斜視図。
実施の形態1.
図1は実施の形態1における誘導加熱調理器を側面から見た構成図であり、図1において左側が使用者の立ち位置とする誘導加熱調理器の前方、右側が後方とする。筐体1は内部に加熱コイルや基板等を収納するための上部が開口した略直方体形状の物体であり、その上には鍋等を積載するための天板2が設けられている。筐体1と天板2から誘導加熱調理器の外郭となる本体ケースが構成されている。筐体1の前面には外気を取り込むための吸気口3が設けられており、筐体1の内部であって吸気口3の近傍には外から吸入して筐体1の内部に風を送風するファン4が配置されている。筐体1の内部には外部の商用交流電源から供給される交流電力を直流電力に変換する直流電流回路(コンバータ)を実装した直流電流基板5が配置されており、直流電流基板5の上には筐体1の内部を上下に仕切る仕切り板6により上部収納室と下部収納室が形成されており、仕切り板6より上の上部収納室には加熱コイル7が設置されている。仕切り板6には下部収納室と上部収納室を連通する通風孔8が設けられており、ファン4によって吸気口3から吸い込まれた空気が仕切り板より下の下部収納室に設けられた直流電流基板5を通過した後、通風孔8を通って加熱コイル7に流れる。加熱コイル7は仕切り板6の上に設けられた支持棒またはスリットを有する支持台に支持されており、加熱コイル7と仕切り板6の間に形成される隙間をファン4が送風する風が流れる。加熱コイル7の風下には、放熱フィンとスイッチング素子、ダイオード等を有するインバータ回路を実装したインバータ基板9が仕切り板6の上に配置されており、インバータ基板9を通過した風は天板2の後方端部に設けられた排気口10から排気される。インバータ基板9は直流電流基板5が直流に変換した電力を可変周波数の交流電力に変換して加熱コイル7に供給する。インバータ基板9には直流電流基板5に搭載されている部品より発熱量が大きく、加熱コイル7よりも耐熱温度が高いワイドバンドギャップ半導体を使用したスイッチング素子やダイオードでスイッチング部が構成されて搭載されている。ワイドバンドギャップ半導体とはシリコンよりもバンドギャップの広い窒化ガリウム、SiC(シリコンカーバイド)、ダイヤモンド等を使用した半導体のことであり、ワイドバンドギャップ半導体の耐熱温度は250℃〜400℃であり、スイッチング損失による発熱がシリコン半導体よりも少ない。尚、本実施の形態1では吸気口3を筐体1の前面に設けているが、筐体1の底面に設けてファン4をシロッコファンとする構成としてもよい。また、インバータ基板9はインバータ回路を構成する部品の中でも発熱量の大きいスイッチング素子を少なくとも有していればよいものとする。
図1の加熱コイル7を駆動する加熱コイル駆動回路は直流電流基板5とインバータ基板9に分割され配置されている。直流電流基板5は交流電流を整流する整流ダイオードブリッジやリアクトルや平滑コンデンサやマイコンやICなどの発熱の少ないが加熱コイル7やインバータのスイッチング部の耐熱温度よりも低い部品で構成されている。インバータ基板9は直流電流基板5が出力する直流電流を可変周波数の交流電流に変換する。インバータ基板9を構成するダイオードやスイッチング素子はSiよりもバンドギャップエネルギーの大きい窒化ガリウム、SiC等のワイドバンドギャップ半導体で構成されている。これらのワイドバンドギャップ半導体からなるダイオードやスイッチング素子の耐熱温度や絶縁破壊強度は、従来のSiからなるダイオードやスイッチング素子よりも高く、250℃以上でも正常に作動する。
図1に図示する矢印は空気の流れを示している。ファン4により筐体1の吸気口3から冷却風が吸い込まれ、この風により、まず、耐熱温度が低い部品で構成された直流電流基板5が冷却される。この風は、仕切り板6に設けられた通風孔8を通り加熱コイル7を冷却してインバータ基板9を流れた後に排気口10から排出される。図1では直流電流基板5は横置きで設置した状態を図示しているが、直流電流基板5は縦置きでもよく、縦置きにすると直流電流基板5から加熱コイル7への通気性をよくすることができる。尚、図示されていないが直流電流基板5、インバータ基板9、加熱コイル7はリード線等を用いてそれぞれ電気的に接続されており、リード線は通風孔8を通る構成としてもよい。
図2、図3に本実施の形態1における誘導加熱調理器の分解斜視図を示す。図2は筐体1の左側に寄せてグリル11を設置した場合の分解斜視図であり、図3は筐体1の中央にグリル11を設置した場合の分解斜視図である。尚、図中の矢印は空気の流れを示している。
まず、図2について説明する。筐体1内部の前方左側には断熱材で覆われたグリル11が設置され、前面からグリル11に収納されているプレートを引き出すことができる。筐体1内部の仕切り板6の上は3つの加熱コイル7a、7b、7cが設けられ、前方右側に加熱コイル7a、後方側に加熱コイル7bが、前方左側に加熱コイル7cが配置している。グリル11の右側には加熱コイル7a、7b、7cをそれぞれ駆動するための直流電流基板5a、5b、5cが筐体1の前面から背面に向けて縦置きで並べて設置されている。直流電流基板5a、5b、5cはそれぞれ間隔を設けて並べられており、ファン4からの風が直流電流基板5a、5b、5cの間を流れる。仕切り板6の上には加熱コイル7a、7b、7cとインバータ基板9a、9b、9cが設置されており、通風孔8から流れてくる空気が加熱コイル7a、7b、7cを通過した後インバータ基板9a、9b、9cを流れるように風路仕切り板12aが設けられている。風路仕切り板12aは加熱コイル7bとインバータ基板9a、9b、9cの間に設けられており、風路仕切り板12aは加熱コイル7bを流れた空気が加熱コイル7cを流れるように左側が加熱コイル7bから加熱コイル7cに向けて折れ曲がっている。仕切り板6の前面側の端部には制御基板13が設けられており、天板2の操作部14を使用者が操作して設定した条件に基づいて制御基板13がインバータ基板9a、9b、9cからそれぞれ加熱コイル7a、7b、7cに出力する電力を制御する。尚、天板2の前方端部に設けられた操作部14には火力や温度等を表示する表示部も備えられている。
尚、直流電流基板5aと加熱コイル7aとインバータ基板9a、直流電流基板5bと加熱コイル7bとインバータ基板9b、直流電流基板5cと加熱コイル7cとインバータ基板9cがそれぞれリード線等により電気的に接続されている。
本実施の形態1の図2に図示する誘導加熱調理器においては、直流電流基板5a、5b、5cからインバータ回路を分離して構成しているので、インバータ回路のスイッチング素子を冷却するための放熱フィンを直流電流基板5a、5b、5cに設ける必要がなく、薄型の3枚の直流電流基板5a、5b、5cを縦置きグリル11と筐体1の間に設置することが可能である。直流電流基板5a、5b、5cを縦置きにすることにより直流電流基板5a、5b、5cから通風孔8を通って加熱コイル7a、7b、7cへの通気性を上げることができる。また、直流電流基板5a、5b、5cが薄型であるので、グリル11の横幅を広くすることができる。
次に図3について説明する。筐体1の前方中央にグリル11が設置されており、グリル11と筐体1の左右側壁の間に空間がある構成となっている。筐体1の右側側面とグリル11の間の右側空間には直流電流基板5a、5bが配置され、左側側面とグリル11の間の左側空間には直流電流基板5cが配置されている。直流電流基板5a、5b、5cはそれぞれ縦置きで設置されている。尚、直流電流基板5bは右側空間と左側空間のどちらに設置しても良い。
筐体1の内側であって前面の左右の端部近傍にファン4が設けられており、筐体1の前面の左右にそれぞれ設けられた吸気口3から空気を筐体1の内部に吸い込む。仕切り板6の加熱コイル7a、7cの近傍に通風孔8がそれぞれ設けられており、筐体1の前面右側の吸気口3から吸い込まれた空気は直流電流基板5a、5bを通過した後、仕切り板6の右側に設けられた通風孔8を通って加熱コイル7aを通過した後、加熱コイル7bを通過する。筐体1の前面左側の吸気口3から吸い込まれた空気は直流電流基板5cを通過した後、仕切り板6の左側に設けられた通風孔8を通って加熱コイル7cを通過した後、加熱コイル7bを通過する。加熱コイル7aと加熱コイル7cを通過した空気は加熱コイル7bで合流した後に、インバータ基板9a、9b、9cを通過して排気口10から排気される。図3では加熱コイル7aから直接インバータ基板や排気口10に空気が流れることを防止し、加熱コイル7aから加熱コイル7bへの空気の流路を形成する風路仕切り板12bが加熱コイル7aとインバータ基板の間に設置されており、加熱コイル7cから加熱コイル7bへの空気の流路を形成する風路仕切り板12cが設けられており、インバータ基板9a、9b、9cは風路仕切り板12bの後方に配置されている。
また、図4に示すようにインバータ基板9を仕切り板6より下の下部収納室に配置する構成としてもよく、図4においては図1で図示した2つの加熱コイル7を加熱コイル7aと加熱コイル7bとし、2つの通風孔8を通風孔8aと通風孔8bとして本体ケース内における加熱コイル、通風孔、直流電流基板、インバータ基板等の配置や構成について説明する。
図4では左側を誘導加熱調理器の前方とし、加熱コイル7aが前方側にあり加熱コイル7bが後方側にある。通風孔8aは加熱コイル7bよりも加熱コイル7aの近傍に設けられており、通風孔8bは加熱コイル7aよりも加熱コイル7bの近傍に設けられている。吸気口3は本体ケースの左右方向から見て通風孔8a側に設けられており、排気口10は通風孔8b側に設けられている。つまり、吸気口3は排気口10よりも加熱コイル7aや通風孔8aに近く、排気口10は吸気口3よりも加熱コイル7bや通風口7bに近い。ここでは直線距離もしくは本体ケース内部を流れる空気の流路の距離の点で近いとする。
インバータ基板9、特にそのスイッチング部の配置場所は直流電流基板5に対して吸気口3とは反対側であって、直流電流基板5と筐体1の背面との間や図2や図3に図示するグリル11と筐体1の背面との間に設置し、通風孔8aよりも通風孔8bに近い位置、吸気口3から通風孔8aよりも遠い位置に配置するものとする。また、直流電流基板5は通風孔8b、インバータ基板9よりも通風孔8aに近い。ファン4により吸気口3から吸気された空気は直流電流基板5を通過して直流電流基板5の上方に位置する通風孔8aへ流れる流路を形成している。そしてインバータ基板9はその流路より後方、つまり、直流電流基板5よりも風下に配置されている。
尚、図4に図示する構成においては直流電流基板5とインバータ基板9を一枚の基板で構成する、つまり1枚の基板上にコンバータ回路とインバータ回路を実装してもよく、同一基板とする場合は、上述した直流電流基板5とインバータ基板9はコンバータを構成するリアクトルや平滑コンデンサ等の部品とインバータのスイッチング部に置き換えて考えるものとする。例えば、仕切り板6より下の下部収納室に配置された1枚の基板上であってリアクトル若しくは平滑コンデンサがスイッチング部の風上側、つまりコンバータの部品がスイッチング部より吸気口3に近い位置に設けられた構成であれば、上述した直流電流基板5とインバータ基板9と同様の構成であるとする。
図4に図示している矢印はファン4に吸気された空気の流れを図示しており、図中のF1は吸気口3から直流電流基板5の部品を冷却した後にインバータ基板9には流れないで加熱コイル7a、7bに流れる空気の流路を示している。また、F2は吸気口3から直流電流基板5の部品を冷却した後に直接加熱コイル7a、7bに流れずにインバータ基板9を流れた後に加熱コイル7a、7bに流れる空気の流路を示している。つまり、流路F1と流路F2の違いは、流路F1を流れる空気はインバータ基板9の発熱箇所であるスイッチング部または放熱フィンと接触せず、対して流路F2を流れる空気はインバータ基板9の発熱部と接触する点である。図4においては吸気口3から吸い込まれる空気のほとんどは流路F1もしくは流路F2を流れて排気口10から排出されることになる。
以上のように本実施の形態1では、発熱が少ない直流電流基板5を通過し、インバータ基板9を通過していない空気が加熱コイル7に当たるので、低温の冷却風で効率よく加熱コイル7を冷却できる。また、インバータ基板9を加熱コイル7の風下に設けてもインバータ基板9の発熱が大きいダイオードやスイッチング素子は耐熱温度が高いワイドギャップ半導体で構成するため、加熱コイル冷却後の高温の冷却風でもスイッチング部の冷却が可能となり、誘導加熱調理器の信頼性を向上することができる。また、インバータを通過していない空気で耐熱性の低い部品が実装されたコンバータを効率よく冷却することができる。さらにSiよりもスイッチング時のエネルギーロスが少ないワイドバンドギャップ半導体を使用しているので省エネ性の高い誘導加熱調理器にすることができる。
また、直流電流基板5に設けられる発熱量の小さいコンデンサ、リアクトル等の部品とインバータ基板9に設けられる発熱量の大きいスイッチング素子を分離して異なる基板に設けているので、スイッチング素子の熱がコンデンサ等の部品に伝わることを防ぐことができる。
また、吸気口3から吸気された空気が、直流電流基板5を流れてコンバータの構成部品であるコンデンサやリアクトル等の部品を冷却した後に加熱コイル7に流れる流路F1と、この流路とは別に吸気された空気が直流電流基板5やインバータ基板9といった加熱コイル駆動回路を冷却した後に加熱コイル7に流れる風路F2を流れるので、吸気口から吸気される一部の空気がインバータ基板9の発熱箇所であるスイッチング部を通過することなく加熱コイル7に流れるので加熱コイル7を効率よく冷却することができ、さらに吸気口3から吸気された空気がまずインバータのスイッチング部や加熱コイル7よりも耐熱温度の低いコンデンサやリアクトル等の部品に当たるのでこれらの部品をよく冷却することもできる。また、吸気口から加熱コイル7へ直接空気が流れる風路を設ける必要がないので、少ない風量でも加熱コイルや直流電流基板5やインバータ基板9の冷却が可能となり、低騒音化、ファン能力低減による低コスト化、ファンの消費電力低減ができる。
実施の形態2.
本実施の形態2では天板2の後方端部に吸気口3と排気口10を設ける構成について図5、図6を用いて説明する。図中の矢印は空気の流れを示している。尚、実施の形態1と同一の構成部分には同一の符号を付しており説明は省略する。
図5は本実施の形態2における誘導加熱調理器を側面から見た構成図であり、図5において左側を誘導加熱調理器の前方、右側を後方とする。本実施の形態2では天板2の後方端部に吸気口3と排気口10が並んで設けられている。吸気口3から筐体1の背面に沿って通風路15が設けられており、通風路15内には筐体1の内部であって吸気口3の下方にはファン4が設けられている。ファン4はプロペラファンでもシロッコファンでも良い。ファン4が送風する空気は仕切り板6の下の直流電流基板5を通過した後、仕切り板6に設けられた通風孔8a、8bを通って、加熱コイル7a、7bを流れる。その後、加熱コイル7の風下に設置されたインバータ基板9を通過して天板2の後方端部に設けられた排気口10から排出される。
尚、図5にはインバータ基板9を上部収納室であって加熱コイル7よりも風下に配置した構成を図示しているが、下部収納室に配置する構成でもよい。その場合、インバータ基板9は直流電流基板5と筐体1の前面との間に配置する構成とする。実施の形態1と同様に通風孔8aは加熱コイル7bよりも加熱コイル7aの近くに設けられており、通風孔8bは加熱コイル7aよりも加熱コイル7bの近くに設けられている構成とするが、本実施の形態2ではインバータ基板9、特にそのスイッチング部の配置場所は直流電流基板5に対して吸気口3とは反対側であって、図2や図3に図示するグリル11と筐体1の側壁との間であって直流電流基板5と筐体1の前面の間に配置し、通風孔8bよりも通風孔8aに近い位置、吸気口3から通風孔8bよりも遠い位置に配置するものとする。ファン4により吸気口3から吸気された空気は直流電流基板5を通過して直流電流基板5の上方に位置する通風孔8bへ流れる流路と直流電流基板5を通過してインバータ基板9を通過した後に加熱コイル7a、7bに流れる流路を形成している。つまり、インバータ基板9はその流路より後方、直流電流基板5よりも風下に配置されている。
図6は筐体1内部の前方左側に寄せてグリル11を設置した場合の本実施の形態2の誘導加熱調理器の分解斜視図である。本実施の形態2では吸気口3は天板2の右後方端部に設けられている。仕切り板6において吸気口3の下方に位置する箇所は開口しており、その開口の周端から延在しての上下に壁が設けられており通風路15を形成している。通風路15の内部若しくはその下方にはファン4が設けられている。また、仕切り板6には加熱コイル7a、加熱コイル7c、加熱コイル7bと順に空気が流れる風路を形成する風路仕切り板16a、16bが設けられている。風路仕切り板16aは加熱コイル7aと加熱コイル7bの間に設けられており、風路仕切り板16bは加熱コイル7cとインバータ基板9a、9b、9cの間に設けられている。ファン4により吸気口3から吸入された空気は通風路15を通って直流電流基板5a、5b、5cに送風される。直流電流基板5a、5b、5cを流れた空気は通風孔8を通って加熱コイル7aに流れ、風路仕切り板16a、16bが形成する風路を通って、加熱コイル7aから順に加熱コイル7c、加熱コイル7bへ流れる。加熱コイル7bを通った空気はインバータ基板9a、9b、9cを流れた後、天板2の左後方端部に形成された排気口10から排出される。
尚、本実施の形態2では図6を用いてグリル11を左側に寄せた場合の誘導加熱調理器について説明したが、実施の形態1の図3に図示するようにグリル11を筐体1の中央に配置し、天板2の後方左右の端部に吸気口3とファン4をそれぞれ設けて天板2から吸気した空気が筐体1の側壁とグリル11の間を通って天板2の後方端部の中央に設けられた排気口10から排気される構成としても良い。
以上のように、加熱コイル7は発熱が少ない直流電流基板5を通過し、インバータ基板9を通過していない空気で冷却するので、低温の冷却風で加熱コイル7を冷却できる。また、インバータ基板の発熱が大きいダイオードやスイッチング素子は耐熱温度が高いワイドギャップ半導体で構成するため、加熱コイル冷却後の高温の冷却風でも十分な冷却が可能となり、信頼性の高い誘導加熱調理器とすることができる。また、少ない風量でも加熱コイルや加熱コイル駆動回路の冷却が可能となり。低騒音化、ファン能力低減による低コスト化、ファンの消費電力低減が可能となる。また、筐体1の前面に設ける場合に対して、天板2の後方端部に吸気口3を設けているので吸気口3を大きくすることができ、また使用者から遠い位置にファン4を設置しているので、使用者に聞こえるファン4の騒音を低減することができる。
実施の形態3.
本実施の形態3では加熱コイル7a、7b、7cをそれぞれ並列に冷却する構成について図7、図8を用いて説明する。図7は本実施の形態3の誘導加熱調理器の分解斜視図であり、図8は天板2を外した状態の上面図である。図中の矢印は空気の流れを示している。尚、実施の形態1乃至3と同一の構成部分には同一の符号を付しており説明は省略し、特に筐体1の内部に設置されているグリル11、直流電流基板5a、5b、5c、ファン4等は実施の形態1の図3と同一の構成である。
本実施の形態3において仕切り板6の上に設けられている風路仕切り板17は水平断面
略Y字状をしており、風路仕切り板17と仕切り板6により、正面から見て右側、左側、後方側と3つの空間に区切られ、それぞれの空間に加熱コイル7a、7b、7cが設置されている。
また、風路仕切り板17は加熱コイル7a、7cを流れた風が排気口10へ向かう通風路を仕切り板6の左右の後方端部にそれぞれ形成している。加熱コイル7aが設置されている前方右側の空間には仕切り板6に通風孔18aが設けられており、加熱コイル7bが設置されている後方上側の空間には仕切り板6に通風孔18bが設けられており、加熱コイル7cが設置されている前方左側の空間の仕切り板6に通風孔18cがそれぞれ設けられている。尚、図7、8には通風孔18bは加熱コイル7bの左右両側に2つ設けられた形態を図示しているが、右側の通風孔18bから左側の通風孔18bに渡る一つの通風孔とする形態でもよい。
仕切り板6の下側から通風孔18aを通って流れてくる空気は加熱コイル7aに当たった後、風路仕切り板17が仕切り板6の右端部と後方右側の端部に形成する通風路を通って天板2の後方端部の中央に設けられた排気口10から排気される。また、仕切り板6の下側から通風孔18cを通って流れてくる空気は加熱コイル7cに当たった後、風路仕切り板17が仕切り板6の左端部と後方左側の端部に形成する通風路を通って排気口10から排気される。また、仕切り板6の下側から通風孔18bを通って流れてくる空気は加熱コイル7bに当たった後、排気口10から排気される。
風路仕切り板17が仕切り板6の右端部と後方右側の端部に形成する通風路内の加熱コイル7aの風下にインバータ基板9aが設置されており、風路仕切り板17が仕切り板6の左端部と後方左側の端部に形成する通風路内の加熱コイル7cの風下にインバータ基板9cが設置されており、加熱コイル7bの後方にインバータ基板9bが設置されている。尚、インバータ基板9a、9cはインバータ基板9bの左右に並べて設置してもよい。
以上のように、仕切り板6の上に3つの空間に区切る風路仕切り板17を設け、それぞれの空間に一つずつ加熱コイルを設け、空気の風路を少なくとも3つ設けることによって、加熱コイル7a、7b、7cを効率よく冷却することができ、さらに加熱コイル7a、7b、7cを通過した空気を利用してインバータ基板9a、9b、9cを冷却することができ、少ない風量でも加熱コイルや加熱コイル駆動回路の冷却が可能となり。低騒音化、ファン能力低減による低コスト化、ファンの消費電力低減が可能となる。
実施の形態4.
本実施の形態4ではインバータ基板9にヒートパイプ19を備えた誘導加熱調理器について図9を用いて説明する。図中の矢印は空気の流れを示している。尚、実施の形態1、2と同一の構成部分には同一の符号を付しており説明は省略する。
実施の形態1、2では、加熱コイル駆動回路を発熱の少ない直流電流基板5と、ワイドバンドギャップ半導体で構成したインバータ基板9に分離して、インバータ基板9を加熱コイルの風下に設置する構成について説明した。本実施の形態4では仕切り板6の下に設置されたインバータ基板9に設けられたヒートパイプ19を仕切り板6から突出させて加熱コイルの風下まで延長した構成について説明する。
図9は本実施の形態4おける誘導加熱調理器を側面から見た構成図であり、図9において左側を誘導加熱調理器の前方、右側を後方とする。スイッチング素子やダイオードはワイドバンドギャップ半導体から構成されたインバータ基板9は直流電流基板5と筐体1の背面の間に配置されており、インバータ基板9にはヒートパイプ19が備え付けられている。
ヒートパイプ19は、例えば内部に冷媒を有して内壁に毛細管構造やメッシュを有する両端が閉じ、先端近辺に複数の放熱フィンを備えた銅製の円筒などである。ヒートパイプ19に使用する作動液の沸点は円筒に入った状態においてインバータ基板9に用いるワイドバンドギャップ半導体の耐熱温度以下であって、加熱コイルの耐熱温度以上(約150〜350℃)であることが望ましく、例えば炭素数9〜20の炭化水素などである。また、作動液は非可燃性のものが望ましい。
ヒートパイプ19は仕切り板6から突出して設けられており、加熱コイル7bを通過した空気がヒートパイプ19に当たる。インバータ基板9が発熱するとヒートパイプ19の冷媒が気化してインバータ基板9を冷却し、上昇した冷媒は加熱コイルを通過した空気に冷やされて液化して下降する。
以上のように、仕切り板6の下に設置されたインバータ基板9に備え付けられているヒートパイプ19が仕切り板6から突出して加熱コイル7bの風下に設けられているので、加熱コイル7a、7b、7cを通過した空気を利用してインバータ基板9を冷却することができ、少ない風量でも加熱コイルや加熱コイル駆動回路の冷却が可能となり。低騒音化、ファン能力低減による低コスト化、ファンの消費電力低減が可能となる。
実施の形態1乃至4において、直流電流基板5は加熱コイル7a、7b、7cとそれぞれ別個に接続された3枚の直流電流基板5a、5b、5cとする構成について説明したが、図2、図6に図示する誘導加熱調理器の構成においては直流電流基板5a、5b、5cに使用される直流電流回路を一枚の基板にまとめる構成としてもよい。インバータ基板7a、7b、7cについても同様に、インバータ基板7a、7b、7cに使用されるインバータ回路を一枚の基板にまとめる構成としてもよい。また、グリル11を中央に配置した図3、図7の構成においては直流電流基板5a、5bを一枚の基板とする構成にしてもよい。
実施の形態5.
実施の形態5における誘導加熱調理器の構成は、実施の形態1乃至4のいずれかの構成で、加熱コイル駆動回路は図10の回路となる。図10において、2は鍋28を積載する天板、7は加熱コイル、20は交流電源、21はダイオードブリッジ、22はリアクトル、23は平滑コンデンサ、24は共振コンデンサ、25はスイッチング素子、26はダイオード、27はスイッチング素子を制御する制御部であり、ダイオードブリッジ21とリアクトル22と平滑コンデンサ23から直流電流基板5が構成され、スイッチング素子25とダイオード26からインバータ基板9が構成される。
交流電源20から供給される交流電力はダイオードブリッジ21、リアクトル22、平滑コンデンサ23により直流電力に変換される。制御部27はスイッチング素子25をオンオフ制御する。スイッチング素子25がオンのときは、平滑コンデンサ23から加熱コイル7と共振コンデンサ24で構成される回路に電流が流れエネルギーを蓄積する。スイッチング素子25がオフすると蓄積されたエネルギーで加熱コイル7と共振コンデンサ24が電圧共振を起こして加熱コイル7に電流が流れる。スイッチング素子25のオンオフを繰り返すと、加熱コイル7に高周波の電流が流れ、加熱コイル7から高周波磁束が発生、この磁束が鍋28に渦電流を発生させて鍋28を加熱する。ここで、スイッチング素子25とダイオード26はワイドギャップ半導体で構成されている。
図10の一石電圧共振回路は、加熱コイル7と共振コンデンサ24とが電圧共振を起こした場合、非常に高い電圧がスイッチング素子25に印加される。ワイドギャップ半導体は素子耐圧が高く、高い共振電圧がスイッチング素子25に印加されても素子が故障することが防止できる。また、一石電圧共振は、使用部品点数が少ないので、回路を小型化できる。さらに、耐熱温度が高いワイドギャップ半導体で構成するため、加熱コイル冷却後の高温の冷却風でも十分な冷却が可能となる。
実施の形態6.
実施の形態6における誘導加熱調理器の構成は、実施の形態1乃至4のいずれかの構成で、加熱コイル駆動回路は図11の回路となる。図11において、2は鍋28を積載する天板、7は加熱コイル、20は交流電源、21はダイオードブリッジ、22はリアクトル、23は平滑コンデンサ、24は共振コンデンサ、25a、25bはスイッチング素子、26a、26bはダイオード、27はスイッチング素子を制御する制御部であり、ダイオードブリッジ21とリアクトル22と平滑コンデンサ23から直流電流基板5が構成され、スイッチング素子25a、25bとダイオード26a、26bからインバータ基板9が構成される。
交流電源20からの交流電力はダイオードブリッジ21、リアクトル22、平滑コンデンサ23により直流電力に変換される。制御部27はスイッチング素子25aと25bを交互にオンオフ制御する。スイッチング素子25aがオンの場合は、平滑コンデンサ23から加熱コイル7へ電流が流れるとともに共振コンデンサ24を充電する。スイッチング素子25bがオンのときは、共振コンデンサ24から加熱コイル7に電流が流れる。スイッチング素子25aと25bを交互にオンオフすることで加熱コイル7に高周波の電流が流れ、加熱コイル7から高周波磁束が発生、この磁束が鍋28に渦電流を発生させて鍋28を加熱する。ここで、ダイオードブリッジ21、スイッチング素子25a、25bはワイドギャップ半導体で構成されている。
図11に示すハーフブリッジ回路は、使用部品点数が少ないので、回路を小型化できる。また、耐熱温度が高いワイドギャップ半導体で構成するため、加熱コイル冷却後の高温の冷却風でも十分な冷却が可能となる。
実施の形態7.
実施の形態7における誘導加熱調理器の構成は、実施の形態1乃至4のいずれかの構成で、加熱コイル駆動回路は図12の回路となる。図12において、2は鍋28を積載する天板、7は加熱コイル、20は交流電源、21はダイオードブリッジ、22はリアクトル、23は平滑コンデンサ、24は共振コンデンサ、25a、25b、25c、25dはスイッチング素子、26a、26b、26c、26dはダイオード、27はスイッチング素子を制御する制御部であり、ダイオードブリッジ21とリアクトル22と平滑コンデンサ23から直流電流基板5が構成され、スイッチング素子25a、25b、25c、25dとダイオード26a、26b、26c、26dからインバータ基板9が構成される。
交流電源20からの交流電力はダイオードブリッジ21、リアクトル22、平滑コンデンサ23により直流電力に変換される。制御部27はスイッチング素子25aと25dの組と25cと25bの組を交互にオンオフ制御し、加熱コイル7に高周波の電流を流す。これにより、加熱コイルから高周波磁束が発生、この磁束が鍋28に渦電流を発生させて鍋28を加熱する。ここで、ダイオードブリッジ21、スイッチング素子25a、25b、25c、25dはワイドギャップ半導体で構成されている。
実施の形態6の図11に示すハーフブリッジ回路は、平滑コンデンサ23に蓄えられる電圧の半分の電圧しか加熱コイル7に印加できないのに対して、本実施の形態7の図12に示すフルブリッジ回路は、部品点数が多くなるが、平滑コンデンサ23と同じ電圧を加熱コイル7に印加できる。このため、同じ電力を投入する場合、加熱コイル電流がハーフブリッジに対して半分で済み、損失を減らすことができる。この回路にワイドギャップ半導体を使うことで更に損失低減が実施できる。また、ファンの風量を下げられ、低騒音化ができる。更に、耐熱温度が高いワイドギャップ半導体で構成するため、加熱コイル冷却後の高温の冷却風でも十分な冷却が可能となる。
尚、実施の形態5乃至7においてダイオードブリッジ21もワイドバンドギャップ半導体で構成してもよく、ダイオードブリッジ21でのエネルギーロスを低減し、発熱量を減らすことができる。
また、実施の形態5乃至7においてインバータ基板9にはスイッチング素子としてIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)若しくはMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)を使用し、ダイオードとしてSBD(Schottky Barrier Diode)を組み合わせたものを使用することができる。
実施の形態8.
本実施の形態8における誘導加熱調理器の構成は実施の形態1乃至4のいずれかと同じである。また、回路方式としては実施の形態6のハーフブリッジ回路または実施の形態7のフルブリッジ回路となる。ハーフブリッジ回路やフルブリッジ回路では、加熱コイル7の電力を制御する場合、スイッチング素子の駆動周波数を可変にして制御する。電力を下げる場合は、駆動周波数を高く、電力を増やす場合は、駆動周波数を低くする。駆動周波数と電力との関係は、共振コンデンサ24の容量と加熱コイル7のインダクタンス値により決定される。尚、加熱コイル7a、7b、7cそれぞれに対して図11または図12に図示する加熱コイル駆動回路が設けられている。
加熱コイル7aではスイッチング素子の駆動周波数範囲を20〜35kHzで所定の加熱コイル電力が得られるように共振コンデンサ24の容量と加熱コイル7aのインダクタンス値を設計する。加熱コイル7cではスイッチング素子の駆動周波数を50〜65kHzで所定の加熱コイル電力が得られるように共振コンデンサ24の容量と加熱コイル7cのインダクタンス値を設計する。加熱コイル7bではスイッチング素子の駆動周波数範囲を85〜99kHzで所定の加熱コイル電力が得られるように共振コンデンサ24の容量と加熱コイル7bのインダクタンス値を設計するとともに、少なくとも加熱コイル7bの駆動回路のスイッチング素子、ダイオードの一部または、全てを窒化ガリウムやSiC等のワイドバンドギャップ半導体にする。また、加熱コイルに投入できる最大電力を加熱コイル7aは3kW、加熱コイル7bは3kW、加熱コイル7cは1.5kWとする。
特に駆動周波数の最も高い加熱コイル7bの駆動回路にワイドバンドギャップ半導体を使用し、駆動周波数の最も小さい加熱コイル7aの駆動回路にSi半導体を使用すると、ワイドバンドギャップ半導体の使用量を減らすことができ、低コストで高効率の誘導金調理器とすることができる。尚、加熱コイル7cの駆動回路はワイドバンドギャップ半導体とSi半導体のどちらを使用しても良い。
以上のように、各コイルの周波数差が15kHz以上離れているので鍋なりを防止できる。特に距離的に近く、干渉音が発生しやすい、加熱コイル7aと7b、加熱コイル7bと7cは周波数差を20kHz以上離すことができる。さらに周波数を高くする加熱コイル7bについてはワイドバンドギャップ半導体を使うのでスイッチング損失の増大を抑えることができる。また最も周波数が高く、スイッチング損失が大きくなる加熱コイル7bの最大電力を他のコイルに対して小さくすることで、損失の絶対値を押さえることができる。
また、本実施の形態8の発明を実施の形態1乃至4のいずれかの誘導加熱調理器に適用するとファン4が送風する空気の上流の加熱コイル7aは損失が少なくなるようにスイッチング素子の駆動周波数範囲を20〜35kHzにすることで、スイッチング損失による発熱を抑制して加熱コイル7b、7cへの冷却風の温度上昇が抑えることができる。
実施の形態9.
本実施の形態9では、加熱コイル7a、7b、7cをそれぞれ並列に冷却する構成について図13を用いて説明する。図13は本実施の形態9の誘導加熱調理器の分解斜視図である。図中の矢印は空気の流れを示している。尚、実施の形態1乃至8と同一の構成部分には同一の符号を付しており説明は省略する。
本実施の形態9の誘導加熱調理器は、加熱コイル7aと加熱コイル7bの間に風路仕切り板17aを有し、加熱コイル7bと加熱コイル7cの間に風路仕切り板17bを有している。インバータ基板9aとインバータ基板9bは風路仕切り板17aで隔てられ、インバータ基板9bとインバータ基板9cは風路仕切り板17bで隔てられている。
吸気口3から吸入された空気は、仕切り板6に設けられた通風孔8を通って上部収納室へ流れる。通風孔8から上部収納室に流れた空気は、風路仕切り板17aと風路仕切り板17bにより3つの風路に分割される。加熱コイル7a、7b、7c及びインバータ基板9a、9b、9cは、それぞれの風路に一つずつ配置されている。インバータ基板9a、9b、9cはそれぞれ加熱コイル7a、7b、7cの下流側に配置されている。
通風孔8から加熱コイル7aへ流れる空気は、加熱コイル7aを冷却した後、インバータ基板9aを冷却してから排気口10から排出される。同様に、通風孔8から加熱コイル7bへ流れる空気は、加熱コイル7bを冷却した後、インバータ基板9bを冷却してから排気口10から排出される。通風孔8から加熱コイル7cへ流れる空気は、加熱コイル7cを冷却した後、インバータ基板9cを冷却してから排気口10から排出される。
本実施の形態9では、インバータ基板9a、9b、9cに設けられているスイッチング素子はSiC半導体を使用したMOSFETであり、直流電流基板5a、5b、5cに設けられている整流素子はシリコン半導体を使用したダイオードである。SiC半導体の耐熱温度は250℃以上であり、シリコン半導体の耐熱温度は約150℃である。よって、インバータ基板9a、9b、9cに設けられている放熱フィンの温度が200℃を超えるまでスイッチング素子が発熱することも有り得る。
以上のように、本実施の形態9の誘導加熱調理器では、耐熱温度が高くて200℃以上まで発熱するワイドバンドギャップ半導体が使用されたスイッチング素子を有するインバータ基板9a、9b、9cを冷却して高温になった空気が、加熱コイル7a、7b、7cに当ることがない。それ故、高温の空気による加熱コイル7a、7b、7cの損傷を防止することができる。また、加熱コイル7a、7b、7cには、直流電流基板5a、5b、5cを冷却しただけの温度の低い空気のみで冷却できるので、少ない風量で加熱コイル7a、7b、7cを冷却することができる。
尚、上記実施の形態9では、一つの通風孔8から風路仕切り板17によって3つの風路に分割し、各加熱コイルに分流するようにしたが、これに限らず、通風孔を各加熱コイルの近傍に設け、各加熱コイルの冷却風が混合しないように風路仕切板17を設けても良い。これにより風路仕切板17の構造を簡素化することができる。
実施の形態10.
直流電流基板5、インバータ基板9に設けられた放熱フィンに当る空気の温度や、ダイオードブリッジ21、スイッチング素子25に印加される電圧値は運転状態によってそれぞれ異なるので、運転中に直流電流基板5、インバータ基板9にかかる熱負荷はそれぞれ異なる。そこで、本実施の形態10では、直流電流基板5とインバータ基板9のそれぞれに温度センサを設け、その温度センサの検出値に基づいてインバータ基板9のスイッチング素子を制御する構成について説明する。
図14に本実施の形態10における誘導加熱調理器の回路図を示し、図15に直流電流基板5のダイオードブリッジ21の斜視図、図16にインバータ基板9のスイッチング素子の斜視図を示している。尚、直流電流基板5、インバータ基板9が有しているコンデンサ等の部品については図15、図16では省略している。
本実施の形態10では、直流電流基板5に設けられたダイオードブリッジ21の温度を検出する温度センサ32と、インバータ基板9のスイッチング素子の温度を検出する温度センサ36が設けられている。
ダイオードブリッジ21は、図15に示すように、樹脂でパッケージされており、その内部に4つの整流素子(ダイオード)を有している。パッケージされたダイオードブリッジ21は、アルミや銅製の金属製の略直方体形状の放熱基板30に放熱面が接触するように取り付けられている。放熱基板30のダイオードブリッジ21が取り付けられている反対側の面には、複数枚の放熱フィン31が設けられている。放熱基板30と放熱フィン31は、一体形成されている。通電時にダイオードブリッジ21内の整流素子で生じる発熱が放熱基板30に伝わり放熱フィン31から放熱される。
放熱基板30は、ダイオードブリッジ21の温度を検出するための温度センサ32が取り付けられている。温度センサ32は、放熱部材30の表面温度を検出するが、放熱部材30の温度はダイオードブリッジ21の温度とほぼ等しくなっているので、温度センサ32は間接的にダイオードブリッジ21の温度を検出することができる。或いは、温度センサ32は、ダイオードブリッジ21に直接取り付けられる構成としてもよい。
ダイオードブリッジ21を構成している4つの整流素子は、それぞれシリコンからなるダイオードである。これらの整流素子の耐熱温度は、約150℃である。
次に、温度センサ36とスイッチング素子の構成について説明する。本実施の形態10では加熱コイル7に交流電流を供給するスイッチング素子はIPM33(Intelligent Power Module)として、複数のスイッチング素子が樹脂でパッケージ化されたモジュールとして構成されている。IPM33内には複数のスイッチング素子とダイオードが内蔵されており、それらは例えば図10のスイッチング素子25とダイオード26、図11のスイッチング素子25a、25bとダイオード26a、26b、図12のスイッチング素子25a、25b、25c、25dとダイオード26a、26b、26c、26cなどである。
IPM33内に設けられているスイッチング素子はすべてワイドバンドギャップ半導体を使用したMOSFETであり、IPM33に内蔵されているダイオードとはMOSFETの寄生ダイオードのことである。IPM33内のMOSFETはSiCを使用したものとする。
IPM33は、ダイオードブリッジ21と同様に、アルミや銅製の金属製の略直方体形状の放熱基板34に放熱面が接触するように取り付けられている。放熱基板34のIPM33が取り付けられている反対側の面には複数枚の放熱フィン35が設けられている。放熱基板34と放熱フィン35は一体形成されている。通電時にIPM33内のMOSFETで生じる発熱が放熱基板34に伝わり放熱フィン35から放熱される。
放熱基板34にはIPM33の温度を検出するための温度センサ36が取り付けられている。温度センサ36は放熱部材34の表面温度を検出するが、放熱部材34の温度はIPM33の温度とほぼ等しくなっているので、温度センサ36は間接的にIPM33の温度を検出することができる。或いは、温度センサ36はIPM33に取り付けられて、直接IPM33の温度を検出できる構成としてもよい。
制御部27は、温度センサ32と温度センサ36が検出するそれぞれの検出値を所定時間毎に読み込む。
制御部27は、温度センサ32の検出値がシリコン半導体の耐熱温度(約150℃)を超えないように設定された閾値(例えば120℃)に到達すると、加熱コイル7に供給する電流が減るようにインバータを制御する。また、温度センサ36の検出値がワイドバンドギャップ半導体の耐熱温度(約250℃)を超えないように設定された閾値(例えば200℃)に到達すると、制御部27は加熱コイル7に供給する電流が減るようにインバータを制御する。これらの閾値は、耐熱温度よりも約30〜50℃低い値に設定される。
つまり、温度センサ32が検出した検出値が120℃を超えた値であった場合、その検出値が120℃未満になるまで、加熱コイル7に供給する電流を減らすようにインバータを制御する。同様に、温度センサ36が検出した検出値が200℃を超えた値であった場合、その検出値が200℃未満になるまで、加熱コイル7に供給する電流を減らすようにインバータを制御する。
加熱コイル7に供給する電流を減らす制御とは、例えば、インバータのデューティ比を下げたり、インバータのスイッチング周波数を下げたりする制御のことである。
以上のように、本実施の形態10では、ダイオードブリッジ21の温度を検出する温度センサ32とIPM33の温度を検出する温度センサ36をそれぞれ別に設けたので、耐熱温度の異なる各々の半導体に個別に設けられた温度センサと個別に設定された閾値により耐熱温度を超えない付近で制御するので、ファンの故障などにより冷却風量が減った場合にダイオードブリッジ21に掛かる熱負荷とIPM33に掛かる熱負荷が異なった場合でも、それぞれの素子の温度の状態に応じて加熱コイル7に流す電流を制御して、素子の熱による破損を防止することができる。
尚、本実施の形態10では、複数個のスイッチング素子を内部に有するIPM33をインバータとして使用した形態について説明したが、IPMではなくてスイッチング素子1つをモールドしてパッケージされたものを用いてもよい。その場合、複数個のモールドされたスイッチング素子をそれぞれ放熱部材34に取り付ける構成としてもよい。
本願発明は、業務用または家庭用の誘導加熱調理器に使用することができる。
1 筐体、
2 天板、
3 吸気口、
4 ファン、
5 直流電流基板、
6 仕切り板、
7 加熱コイル、
8 通風孔、
9 インバータ基板、
10 排気口、
11 グリル、
12a、12b、12c 風路仕切り板、
13 制御基板、
14 操作部、
15 通風路、
16a、16b 風路仕切り板、
17 風路仕切り板、
18a、18b、18c 通風孔、
19 ヒートパイプ、
20 交流電源、
21 ダイオードブリッジ、
22 リアクトル、
23 平滑コンデンサ、
24 共振コンデンサ、
25 スイッチング素子、
26 ダイオード、
27 制御部、
28 鍋
30、34 放熱部材、
31、35 放熱フィン、
32、36 温度センサ。

Claims (16)

  1. 吸気口と排気口が設けられた本体ケースと、
    前記本体ケースに収納され、前記吸気口から空気を流入させるファンと、
    前記空気により冷却される加熱コイルと、
    ワイドバンドギャップ半導体を使用して前記加熱コイルを冷却した前記空気により冷却されるスイッチング部を有し、前記加熱コイルに交流電力を供給するインバータと、を備えたことを特徴とする誘導加熱調理器。
  2. 吸気口と排気口が設けられた本体ケースと、
    前記本体ケースに収納され、前記吸気口から空気を流入させるファンと、
    外部の交流電源から供給される交流電力を直流電力に変換し、前記空気により冷却される部品を有するコンバータと、
    前記コンバータが変換した前記直流電力を交流電力に変換し、前記空気により冷却されるスイッチング部を有するインバータと、
    前記インバータが変換した前記交流電力が供給される加熱コイルと、
    を備えた誘導加熱調理器において、
    前記コンバータの部品を冷却した前記空気は、前記コンバータの部品から前記加熱コイルに流れる第1の流路と前記コンバータの部品から前記スイッチング部を流れた後に前記加熱コイルに流れる第2の流路とを流れ、
    前記スイッチング部はワイドバンドギャップ半導体を使用している
    ことを特徴とする誘導加熱調理器。
  3. 本体ケースと、
    前記本体ケース内に設けられて前記本体ケースを上部収納室と下部収納室に仕切るとともに、第1及び第2の通風孔を有しこれらの通風孔を介して前記上下の収納室を連通する仕切り板と、
    前記下部収納室を形成する本体ケースの前記第1の通風孔側に設けられた吸気口と、
    前記上部収納室を形成する本体ケースの前記第2の通風孔側に設けられた排気口と、
    前記吸気口を介して前記本体ケース外から空気を流入させるファンと、
    前記下部収納室に設けられ、外部の交流電源から供給される交流電力を直流電力に変換するコンバータと、
    前記下部収納室の前記第1の通風孔よりも前記第2の通風孔に近い位置に設けられ、前記コンバータが変換した前記直流電力を交流電力に変換するワイドバンドギャップ半導体を使用したスイッチング部を有するインバータと、
    前記上部収納室であって、前記第2の通風孔よりも前記第1の通風孔に近い位置に設けられ、前記インバータが変換した前記交流電力が供給される加熱コイルと、
    を備えたことを特徴とする誘導加熱調理器。
  4. 前記スイッチング部の発熱量は前記コンバータの部品の発熱量よりも大きいことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の誘導加熱調理器。
  5. 前記本体ケース内に設けられて前記本体ケースを上部収納室と下部収納室に仕切るとともに、通風孔を有し前記通風孔を介して前記上下の収納室を連通する仕切り板と、
    前記仕切り板が仕切る下部収納室に設けられ、前記本体ケース前面に開閉扉が設けられたグリルと、を備え、
    前記加熱コイルは前記仕切り板が仕切る上部収納室に設けられ、
    前記コンバータが設けられた第1の基板は前記下部収納室であって前記グリルと前記本体ケースの側壁の間に縦置きで設けられたことを特徴とする請求項1又は2に記載の誘導加熱調理器。
  6. 3つの前記加熱コイルと、それぞれの前記加熱コイルに接続された3枚の前記第1の基板と、を備えたことを特徴とする請求項5に記載の誘導加熱調理器。
  7. 前記本体ケース内に設けられて前記本体ケースを上部収納室と下部収納室に仕切るとともに、通風孔を有し前記通風孔を介して前記上下の収納室を連通する仕切り板と、
    前記インバータが設けられた第2の基板に取り付けられたヒートパイプとを備え、
    前記第2の基板は前記仕切り板が仕切る下部収納室に設けられ、
    前記ヒートパイプは前記仕切り板から突出して前記加熱コイルを通過した風と熱交換することを特徴とする請求項2記載の誘導加熱調理器。
  8. 前記ヒートパイプ内部の作動液の沸点は加熱コイルの耐熱温度以上、前記スイッチング部の耐熱温度以下であることを特徴する請求項7に記載の誘導加熱調理器。
  9. 前記加熱コイルは複数設けられ、
    前記加熱コイル同士の間を仕切って前記排出口までの複数の風路を形成する風路仕切り板とを備え、
    前記風路には1つの前記加熱コイルが配置され、
    前記加熱コイルを冷却した空気は、前記風路を流れて前記スイッチング部を冷却した後、前記排気口から排出されることを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱調理器。
  10. 前記本体ケース内に設けられて前記本体ケースを上部収納室と下部収納室に仕切るとともに、前記上部収納室と前記下部収納室を連通する複数の通風孔を有する仕切り板と、
    前記下部収納室の中央に設けられ、前記本体ケース前面に開閉扉が設けられたグリルと、
    を備え、
    前記吸気口は前記開閉扉の左右両側に設けられ、前記下部収納室の前記グリルと前記本体ケースの左右の側壁の間に前記空気の流路を形成し、
    前記連通孔は前記風路仕切り板に形成された前記複数の風路に少なくとも一つ配置されていることを特徴とする請求項9に記載の誘導加熱調理器。
  11. 前記コンバータの交流電流を整流するダイオードブリッジの温度を検出する第1の温度検出手段と、
    前記スイッチング素子の温度を検出する第2の温度検出手段と、
    前記スイッチング素子のオンオフを制御して前記加熱コイルに流す電流を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記第1の温度検出手段の検出値が第1所定値以上の値を検出すると前記加熱コイルに流す電流を減らし、前記第2の温度検出手段の検出値が前記第1の所定値より大きい第2の所定値以上の値を検出すると前記加熱コイルに流す電流を減らし、
    前記第1の所定値は150℃未満、前記第2の所定値は150℃以上であることを特徴とする請求項2乃至6のいずれかに記載の誘導加熱調理器。
  12. 15kHz以上離れた駆動周波数の交流電流でそれぞれ駆動される複数の前記加熱コイルを備え、
    前記スイッチング部が最も高い駆動周波数の前記交流電流を供給することを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の誘導加熱調理器。
  13. 駆動周波数f1の第1の加熱コイルと、
    駆動周波数f2の第2の加熱コイルと、
    駆動周波数f3の第3の加熱コイルとを備え、
    前記駆動周波数f1、f2、f3の大きさはf1<f2<f3であり、
    前記インバータが前記第3の加熱コイルを駆動し、Si半導体を使用したインバータが前記第1の加熱コイルを駆動することを特徴とする請求項11に記載の誘導加熱調理器。
  14. 前記駆動周波数f1の周波数範囲は20〜35kHz、前記駆動周波数f2の周波数範囲は50〜65kHz、前記駆動周波数f3の周波数範囲は85〜99kHzであることを特徴とする請求項12に記載の誘導加熱調理器。
  15. 前記第3の加熱コイルに投入する最大投入電力を前記第1の加熱コイルと前記第2の加熱コイルよりも小さくしたことを特徴とする請求項12又は13に記載の誘導加熱調理器。
  16. 前記ワイドバンドギャップ半導体はシリコンカーバイド、窒化ガリウム、ダイヤモンドのいずれかであることを特徴とする請求項1乃至14のいずれかに記載の誘導加熱調理器。
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