JP2011246413A - α―グリコシダーゼ阻害剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】α―グリコシダーゼ活性阻害剤の提供。
【解決手段】 キシログルカンの酵素処理物を含む、α-グリコシダーゼ酵素阻害剤、糖質の消化吸収抑制、食後の血糖上昇抑制、過血糖改善又は抗肥満用食品組成物、及び医薬組成物を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、キシログルカン酵素処理物及びその製造法、並びにその用途に関し、さらに詳細にはキシログルカンの酵素処理物を含むグリコシダーゼα−グリコシダーゼ阻害剤に関する。
糖尿病は、世界で1億8千万人が罹患していると言われている疾患であり(2006年度集計)、経済発展及び人口増加の著しい地域を中心に増加傾向にある。そして、糖尿病は多くの重篤な合併症へと進行する場合もあるため、合併症の予防又は治療のための早急な対策が求められている。糖尿病は、膵臓のβ細胞が破壊されることにより血糖調整ホルモンが欠乏するインスリン依存性糖尿病(IDDM)である1型と、肥満などを原因とする症状によりインスリンの量的減少あるいはインスリン抵抗性により発症するインスリン非依存性糖尿病(NIDDM)である2型に分類される。
1型および2型末期患者には、インスリン投与による治療が行われるが、特に2型の場合には、生活習慣の改善などによる糖尿病罹患進行リスクの低下が有効とされている。その指標として、血糖値を適正に維持することが有効とされるが、これまで重要視されていた空腹時血糖値よりも食後血糖値の方が指標として重要であることが報告されている。
ボグリボース(Voglibose)、アカルボース(Acarbose)等には、食後の血糖値上昇抑制効果が確認されており、これらの物質は糖尿病治療薬として使用されている。しかしながら、α−グリコシダーゼ阻害活性は非常に強いものの、用法の厳密さや安全性については課題がある。すなわち、上記治療薬を高用量に投与すると、小腸にて分解を阻害された二糖(シュールコース、マルトースなど)が大腸にて大腸菌により急激に分解されることによって、放屁、腹部膨張、下痢などの諸症状を引き起こす原因となる。
このような課題を解決するために、阻害作用は緩慢であっても副作用や用量調整の容易な食品系素材が注目されている。そのような観点から多くの研究がなされ、アルギン酸分解物を含有した血糖値上昇抑制等組成物(特許文献1)や焙焼デキストリンを酵素で作用させたオリゴ糖(特許文献2)、パノース(特許文献3)、マルトトリイトール(特許文献4)などにα−グリコシダーゼ阻害活性が見出されている。
しかしながら、これらの素材は、阻害活性が低かったり、食品に添加した場合、苦味やえぐ味の原因となることから、さらに改良の余地があった。
特開2006-193448号公報 特開2008-297211号公報 特開2007-084467号公報 特開2008-220231号公報
以上の状況に鑑み、本発明は、安全性が高く、医薬品、飲食品、飼料等への使用が可能なα−グリコシダーゼ阻害活性を示す素材を提供することである。
本発明者らは、鋭意研究を行った結果、食品添加物として使用される増粘多糖のキシログルカン、好ましくはタマリンドシードガムを酵素で処理して得られた酵素処理物にα−グリコシダーゼ阻害活性を有することを見出した。本発明は、これらの知見に基づくものである。
すなわち、本発明は以下の通りである。
(1) キシログルカンの酵素処理物を含む、α-グリコシダーゼ酵素阻害剤。
(2) キシログルカンがタマリンドである(1)に記載の阻害剤。
(3) 酵素が糖質分解酵素である(1)に記載の阻害剤。
(4) キシログルカンの酵素処理物を含む、糖質の消化吸収抑制、食後の血糖上昇抑制、過血糖改善又は抗肥満用食品組成物。
(5) キシログルカンの酵素処理物を含む、医薬組成物。
本発明により、キシログルカンの酵素処理物を含む、α-グリコシダーゼ酵素阻害剤が提供される。また、本発明により、キシログルカンの酵素処理物を含む、糖質の消化吸収抑制、食後の血糖上昇抑制、過血糖改善又は抗肥満用食品が提供される。本発明の酵素処理物は、上記目的の食品のほか、糖尿病などの疾患を対象とした医薬組成物として有用である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、キシログルカンの酵素処理物に関する。
キシログルカンは、α(1,6)結合を介してグリカン残基に連結されたα−D−キシロピラノースおよびβ−D−ガラクトピラノシル−(1,2)−α−D−キシロピラノースの側鎖の置換基を有する(1,4)−β−D−グルカン主鎖を特徴とする。側鎖における残基の分布は、種々の型のキシログルカンにおいて異なる。3つのオリゴマー単位、すなわち、単糖類、八糖類および七糖類(互いにガラクトース側鎖の数が異なる)が、キシログルカン構造において同定されている(U. Hiroshi, Trends in Glycoscience and Glycotechnology, 14, 355-376, 2002)。
本発明において使用されるキシログルカンとしては、タマリンドの種子の抽出物(タマリンドシードガム)、Detarium senegalense Gmelinの抽出物、Afzelia africanaの抽出物が挙げられ、タマリンドシードガムであることがより好ましい。
タマリンドシードガムの抽出物は、種子又は種子の胚乳部分を温時〜熱時水又はアルカリ性水溶液で抽出処理することにより得ることができる。
また、Detarium senegalense Gmelinの抽出物は、種子又は種子の胚乳部分を温時〜熱時水又はアルカリ性水溶液で抽出処理することにより得ることができる。
Afzelia africanaの抽出物は、種子又は種子の胚乳部分を温時〜熱時水又はアルカリ性水溶液で抽出処理することにより得ることができる。
本発明において、キシログルカン酵素処理物は、キシログルカンを酵素処理することにより得られるものである。したがって、本発明のキシログルカン酵素処理物には、キシログルカン酵素処理物、キシログルカン破砕物又はこれらの粉末などが含まれる。
「酵素処理」とは、キシログルカン類及びキシログルカン類を含有する植物、藻類、微生物の粉砕物などを酵素と作用させることにより、含有成分を分解、組成変化、構造変化させることである。
本発明において使用される酵素は、生体高分子に作用するものから選ばれる。生体高分子とは多糖類、タンパク質、核酸などをいう。生体高分子に作用する酵素としては、糖分解酵素、タンパク分解酵素、核酸分解酵素を用いることができる。糖構造に直接作用する点では、多糖分解酵素などのグリコシダーゼが好ましい。多糖分解酵素としては、セルラーゼ、キシラーゼ、グルカナーゼ、ペクチナーゼなどをあげることができるが、これらに限定されることはない。また、糖構造に直接作用しないと考えられる酵素でも、他の生体高分子を分解することにより機能を発現させる糖成分を生じるものもあり有用である。このような酵素としては、プロテアーゼやヌクレアーゼなどがあげられる
本発明のキシログルカンの酵素処理物を得るための処理には、酵素のほか、必要に応じて、イオン強度を調整する塩類、pHを調整する緩衝液又は水が用いられる。また、酵素処理はキシログルカンと多糖分解酵素とを、10〜70℃で1〜100時間反応させることにより得ることができるが、これらの方法に限定されず、当業者であれば公知の方法を適宜選択することができる。本発明のキシログルカン酵素処理物は、酵素反応液、その濃縮液、濃縮液を乾固させた固体又はその粉末などのいずれの形態であってもよい。
例えば、タマリンド2.5kgを破砕し、この破砕物に多糖分解酵素100mlを加え、40℃で72時間反応させる。必要に応じてこの操作を繰り返し、得られた反応液を合わせて濃縮及び乾固させることにより、酵素処理物を調製することもできる。
さらに、精製したキシログルカンを用いることもできる。例えば、タマリンドを破砕し、熱水で抽出した後にエタノール、イソプロパノールなどのアルコール類で多糖成分を沈殿させることでキシログルカンを精製することができる。精製キシログルカンも同様に酵素と作用させることができる。
また、本発明においてキシログルカン酵素処理物は、イオン交換クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィー、ゲルろ過クロマトグラフィーなどの各種クロマトグラフィーによって分画操作を繰り返すことにより、さらに単離及び精製することができる。但し、単離及び精製はこれらの方法に限定されるものではない。また、分画、単離、精製工程の際にα-グリコシダーゼ活性を指標とすることもできる。さらに、所望の場合は、糖質の消化吸収抑制作用、血糖値上昇抑制作用等を、本発明のキシログルカン酵素処理物の性質を確認するための指標に採用することもできる。
本発明は、キシログルカンの酵素処理物を有効成分として含むα-グリコシダーゼ酵素阻害剤に関する。
本発明により、キシログルカン酵素処理物の新しい作用機序が見出され、本発明はキシログルカン酵素処理物の新規用途を提供するものである。
キシログルカン酵素処理物は、α-グリコシダーゼの酵素活性、すなわち特定の糖のグリコシド結合を切断する作用を阻害する物質(アンタゴニスト)を意味する。α-グリコシダーゼ酵素のアンタゴニストは、α-グリコシダーゼに作用することによって、α-グリコシダーゼが糖のグリコシド結合を切断する作用を抑制する作用を有するものといえる。
ここで、α−グリコシダーゼとは、スクロースをグルコースと果糖に分解するスクラーゼ(インベルターゼともいう)及びマルトースをグルコースに分解するマルターゼのことをいう。
α−グリコシダーゼの阻害活性(シュクラーゼ阻害活性及びマルターゼ阻害活性)は、例えば次のようにして測定することができる。
市販のラット小腸粘膜酵素のアセトンパウダーを緩衝液中で均質化し、その遠心上清を酵素液とする。基質(スクロース又はマルトース)及び試料とともにそれぞれ37℃で反応を行い、生成するグルコースを経時的に測定してその生成速度を求め、酵素処理液を添加せずに上記と同様の反応を行なった試料のグルコース生成量を100として阻害率を計算する。
本発明において、α-グリコシダーゼの酵素阻害剤は、食後血糖値上昇作用など糖代謝に関わる研究試薬として使用することもできる。α-グリコシダーゼ酵素阻害活性を評価する方法は、例えば、腸管上皮細胞における糖代謝評価を挙げることができるが、これに限定されるわけではない。
本発明のα-グリコシダーゼ酵素阻害剤に含有されるキシログルカン酵素処理物の使用量は、当業者であれば適宜設定することができるが、例えば、マルターゼ阻害活性測定に使用するときは単位使用基準あたり1μg〜10g、好ましくは5μg〜1g、より好ましくは10μg〜100mgとすることができる。
また、本発明のキシログルカンの酵素処理物は、各種機能性食品として使用することができる。
例えば、本発明の酵素処理物は、糖質の消化吸収抑制、食後の血糖上昇抑制、過血糖改善又は抗肥満用食品の組成物として利用される。
糖質の消化吸収抑制とは、食餌中から摂取した糖質或いは消化酵素による作用を受けた糖質が、小腸などの消化管から吸収されずに通過することを意味し、特に小腸を透過する糖質量が低下されたときに消化吸収が抑制されたという。
食後の血糖上昇とは、デンプンなどの糖質を摂取した後、口腔内や腸管で二糖にまで分解されて、腸管上皮に存在する二糖分解酵素により分解されて腸管を透過し、血流に移行することにより血糖値が上昇することを意味し、食後2時間前後での急激な血糖値が上昇するときに、食後血糖が上昇するという。
食後の血糖上昇抑制とは、食後血糖値の急激な上昇を抑制することを意味し、食後2時間前後で緩やかに血糖値が上昇することをいう。
本発明のキシログルカンの酵素処理物を含む組成物は、一般の加工食品のほかに、健康食品、機能性食品、栄養補助食品、飲料、又はこれらの添加物とすることができる。本発明の食品の態様としては、本発明のキシログルカンの酵素処理物の乾燥粉末、抽出物又は精製物をそのまま食材に混合したり、あるいは、液状、ゲル状、粉末状又は固形状の食品として用いることができる。これらの食品の態様としては、例えば、飲料、乳製品、調味料、麺類、畜肉魚肉加工食品、マーガリン、パン、菓子類などが挙げられる。本発明の食品は極めて多種類の形態にわたり、前記の例示に限定されるものではないが、血糖上昇抑制、過血糖改善、抗肥満の観点から、栄養補助食品や健康食品の形態が好ましい。
本発明のα-グリコシダーゼ酵素阻害剤及び医薬組成物は、キシログルカン酵素処理物をそのまま用いてもよいし、薬学的に許容される担体により製剤化又は食品化してもよい。また、本発明のキシログルカン酵素処理物は、アルコール飲料や清涼飲料等にキシログルカン酵素処理物を添加した形態でもよい。製剤化等には、具体的には、製剤素材として慣用の各種有機又は無機担体物質が用いられる。本発明のα-グリコシダーゼ酵素阻害剤及び医薬組成物に含まれるキシログルカン酵素処理物は単独でも使用できるが、塩を形成していてもよく、候補物質の塩としては、生理学的に許容される酸(例えば、無機酸や有機酸など)又は塩基(例えば、アルカリ金属など)などとの塩が用いられ、生理学的に許容される酸付加塩が好ましい。この様な塩としては、例えば、無機酸(例えば、塩酸、リン酸、臭化水素酸、硫酸など)との塩、あるいは有機酸(例えば、酢酸、ギ酸、プロピオン酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、蓚酸、安息香酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸など)との塩などが用いられる。
本発明のα-グリコシダーゼ酵素阻害剤及び医薬組成物は、常法にしたがって製剤化することができ、製剤としては固体でも、液体でもよく、例えばカプセル剤、顆粒剤、乳剤、錠剤、丸剤、糖衣剤、液剤、ゲル、シロップ、スラリー、懸濁物があげられ、医薬的に許容される担体を含んでもよい。
固形製剤においては、賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤、増粘剤などが用いられ、液状製剤においては溶剤、分散剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤などが用いられる。また、必要に応じて、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤などの添加物も用いることができる。
本発明の医薬組成物は、例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、ドリンク剤などの経口投与形態の他、静脈内点滴、若しくは注射、あるいは筋肉内注射、経腸投与などの非経口投与形態で投与し得る。投与は全身経路による投与あるいは局所投与のいずれでもよい。
以下、実施例により本発明の実施方法を更に詳細に説明するが、これらの実施例は、本発明の例示を目的とするものであり、本発明を限定するものではない。
(1)キシログルカン酵素処理物の調製
タマリンドシードガム(MRCポリサッカライド社製)2.5gを100mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)に懸濁した後、121℃、20分間オートクレーブにて殺菌した。タマリンドシードガム溶液を9mlずつ試験管に分注し、室温まで冷却したものに、あらかじめ表1に示した酵素を所定の濃度に調製して0.2μmのフィルターにて除菌した酵素液を1ml添加して40℃、72時間反応させた。
反応後、酵素を失活させるために121℃,20分間オートクレーブを行った後、α-グリコシダーゼ阻害活性測定を行った。
(2)α-グリコシダーゼ(マルターゼ)阻害活性測定
小腸粉末酵素の調製
ラット小腸アセトンパウダー(Intestinal acetone powders from rat (SIGMA))に0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH7)を添加し、100mg/mlの懸濁液とし、遠心分離(5,000xg,15分間)した上清を粗酵素液とした。
α-グリコシダーゼ阻害活性測定
(マルトース基質)
0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)100μl,2%マルトース溶液50μl、(1)で調製したタマリンド酵素処理液800μlを添加したものに(1)で調製した粗酵素液50μlを添加して37℃,120分反応させた。
(スクロース基質)
0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)100μl,4%スクロース溶液50μl、(1)で調製したタマリンド酵素処理液800μlを添加したものに(1)で調製した粗酵素液50μlを添加して37℃,120分反応させた。
(イソマルトース基質)
0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)100μl,5%イソマルトース溶液50μl、(1)で調製したタマリンド酵素処理液800μlを添加したものに(1)で調製した粗酵素液50μlを添加して37℃,120分反応させた。
(可溶性デンプン基質)
0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)100μl,1%可溶性デンプン溶液50μl、(1)で調製したタマリンド酵素処理液800μlを添加したものに(1)で調製した粗酵素液50μlを添加して37℃,120分反応させた。
グルコース測定キット(D-Glucose (GOPOD Format) (Megazyme 社製))を用いて反応液のグルコース濃度を測定し、タマリンド酵素処理液を添加せずに同様の操作を行ったもののグルコース生成量を100として阻害率を計算した(表2)。
比較例として、上記のタマリンド酵素処理液の代わりにL-アラビノース、あるいはD-キシロースを終濃度0.1(w/v)%になるように添加したものも同時に実施した。
(1)キシログルカン酵素処理物の調製は、タマリンドシードガムを用いて実施例1と同様に行った。
(2)マルターゼ阻害活性測定は、実施例1に記載したマルトースを基質とした場合に準じて行った(表3)。
表3より、タマリンド由来のキシログルカンの酵素処理物にマルターゼ阻害活性が見いだされ、コントロールとしたL−アラビノースやD−キシロースよりも高い阻害活性を示すことが示された。
本発明により、キシログルカンの酵素処理物が提供される。本発明の酵素処理物は、α-グリコシダーゼ阻害剤として、あるいは各種機能性食品又は医薬組成物として利用できる。

Claims (5)

  1. キシログルカンの酵素処理物を含む、α-グリコシダーゼ酵素阻害剤。
  2. キシログルカンがタマリンドである請求項1に記載の阻害剤。
  3. 酵素が糖質分解酵素である請求項1に記載の阻害剤。
  4. キシログルカンの酵素処理物を含む、糖質の消化吸収抑制、食後の血糖上昇抑制、過血糖改善又は抗肥満用食品組成物。
  5. キシログルカンの酵素処理物を含む、医薬組成物。
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