JP2011208602A - タービン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ブレード50と、ブレード50の先端側に隙間を介してブレード50に対して相対回転する構造体11とを備えたタービン1であって、ブレード50の先端部51と、構造体11の先端部51に対応する部位とのうちの一方には、段差面53を有して他方側に突出するステップ部52が設けられ、前記他方には、ステップ部52に対して延出するシールフィン15が設けられ、ブレード50の先端部51と構造体11の前記部位との間には、シールフィン15と該シールフィン15に対して構造体11の回転軸方向上流側で対向する隔壁との間にキャビティCが形成され、シールフィン15は、ステップ部52との間に微小隙間Hを形成するフィン本体部16と、微小隙間17の回転軸方向上流側の空間を制限し、キャビティCと微小隙間Hとの間に小キャビティ18を形成する空間制限部17とを具備する。
【選択図】図2
Description
このような構成により、シールフィンの隙間を通り抜けた漏れ流れがステップ部の段差面を形成する端縁部に衝突し、流動抵抗を増大させることにより、漏洩流量が低減化されている。
すなわち、本発明に係るタービンは、ブレードと、前記ブレードの先端側に隙間を介して設けられるとともに、前記ブレードに対して相対回転する構造体と、を備えたタービンであって、前記ブレードの先端部と、前記構造体の前記先端部に対応する部位とのうちの一方には、段差面を有して他方側に突出するステップ部が設けられ、前記他方には、前記ステップ部に対して延出するシールフィンが設けられ、前記ブレードの先端部側と前記構造体の前記部位との間には、前記シールフィンと該シールフィンに対して前記構造体の回転軸方向上流側で対向する隔壁との間にキャビティが形成され、前記シールフィンは、前記ステップ部との間に微小隙間を形成するフィン本体部と、前記微小隙間の回転軸方向上流側の空間を制限し、前記キャビティと前記微小隙間との間に小キャビティを形成する空間制限部とを具備することを特徴とする。
このようにすれば、回転軸方向上流側に延びる回転軸方向壁面を有するので、回転軸方向壁面とフィン本体部とに沿って剥離渦がガイドされる。これにより、剥離渦の流れをさらに強めて縮流効果を高めることができる。
このようにすれば、回転軸方向壁面が断面視円弧状に窪んでいるので、回転軸方向壁面に沿って断面視円弧状に剥離渦が流れる。これにより、剥離渦の流れ方向をスムーズに転向することができ、剥離渦のガイド効果を強めることができる。これにより、剥離渦の流れをさらに強めて縮流効果を高めることができる。
このようにすれば、軸方向壁面がフィン本体部に対して断面視円弧状に接続されているので、回転軸方向壁面からフィン本体部に沿って断面視円弧状に剥離渦が流れる。これにより、回転軸方向壁面に沿って流れる剥離渦をスムーズにフィン本体部に沿わせて流すことができ、剥離渦のガイド効果を強めることができる。これにより、剥離渦の流れをさらに強めて縮流効果を高めることができる。
このようにすれば、フィン本体部が少なくとも先端側が回転軸方向上流側に向けて斜めに延在しているので、微小隙間の回転軸方向上流側において漏れ流れに向かうように剥離渦のダウンフローが流れるため、フィン先端での流速の回転軸方向速度成分VXが小さくなる。すなわち、フィン先端での流速の径方向速度成分をVRとするとVX/VRが0に近づくほど剥離渦の縮流効果が大きくなるので、縮流効果を高めることが可能となる。
このようにすれば、空間制限部が、フィン本体部の回転軸方向上流側に間隔を空けてステップ部に延出する径方向壁体であるので、小キャビティ内において、剥離渦と、この剥離渦に径方向に隣接するように主渦の第一方向に回る補渦が形成される。これにより、剥離渦の接触流動抵抗を軽減して剥離渦の流れを強めることができ、縮流効果を高めることができる。
0.7H≦L …………………(1)
このようにすれば、剥離渦による縮流効果は、端縁部の位置(フィン本体からの距離L)と微小隙間Hの大きさとの関係によって変化するが、後述するシミュレーション結果に基づき、前記式(1)を満足させるようにこれらの関係を規定したことにより、剥離渦による縮流効果を十分に高くし、漏洩流量をより低減化することが可能になる。
このようにすれば、剥離渦による縮流効果が各ステップ部毎に得られ、したがってブレードとこれに対応する構造体との間の漏洩流量が十分に低減化される。
このようにすれば、回転軸方向最上流側に位置するステップ部においても、前記の剥離渦による縮流効果が得られ、したがってブレードとこれに対応する構造体との間の漏洩流量が十分に低減化される。
(第一実施形態)
図1は、本発明の第一実施形態に係る蒸気タービン1を示す概略構成断面図である。
蒸気タービン1は、ケーシング10と、ケーシング10に流入する蒸気Sの量と圧力を調整する調整弁20と、ケーシング10の内方に回転自在に設けられ、動力を図示しない発電機等の機械に伝達する軸体30と、ケーシング10に保持された静翼40と、軸体30に設けられた動翼50と、軸体30を軸回りに回転可能に支持する軸受部60と、を主たる構成としている。
これら複数の静翼40からなる環状静翼群は、回転軸方向に間隔をあけて六つ形成されており、蒸気Sの圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して、下流側に隣接する動翼50側に案内するようになっている。
図2に示すように、動翼(ブレード)50の先端部となるチップシュラウド51は、ケーシング10の径方向において仕切板外輪(構造体)11と間隙を介して対向して配置されている。チップシュラウド51は、段差面53(53A〜53C)を有して仕切板外輪11側に突出する、ステップ部52(52A〜52C)を形成したものである。
この仕切板外輪11の環状溝11aにおける溝底面11bには、チップシュラウド51に向けて径方向内方側に延出する三つのシールフィン15(15A〜15C)が設けられており、各シールフィン15の上流側に比べて下流側が深くなるように段状に形成されている
各シールフィン15A〜15Cは、ステップ部52(52A〜52C)との間に微小隙間H(H1〜H3)を径方向に形成するフィン本体部16と、微小隙間H(H1〜H3)の軸方向上流側の空間を制限する空間制限部17とをそれぞれ備えている。
図3に示すように、フィン本体部16は、先鋭に形成されており、空間制限部17よりもステップ部52(52A〜52C)に近接してステップ部52(52A〜52C)との間に微小隙間H(H1〜H3)を形成している。フィン本体部16は、径方向における寸法が微小隙間H(H1〜H3)の寸法(径方向)と略同程度となっている。この微小隙間H(H1〜H3)の寸法は、ケーシング10や動翼50の熱伸び量、動翼50の遠心伸び量等を考慮した上で、両者が接触することがない安全な範囲内で、最小のものに設定されている。なお、本実施形態では、H1〜H3は全て同じ寸法となっている。ただし、必要に応じて、これらを適宜に変えてもよいのはもちろんである。
なお、これらフィン本体部16,空間制限部17及び仕切板外輪11は、それぞれ一体に形成してもよいし、別体に形成してもよい。また、フィン本体部16と空間制限部17とを別体にした場合には、フィン本体部16を空間制限部17の先端側に取り付けてもよいし、空間制限部17を溝底面11b側からフィン本体部16に沿わせてもよい。
これらキャビティC(C1〜C3)は、各ステップ部52に対応したシールフィン15と、このシールフィン15に対して軸方向上流側で対向する隔壁との間に形成されている。
同様に、シールフィン15Bとシールフィン15Cとの間で、さらにチップシュラウド51と仕切板外輪11との間に、第三のキャビティC3が形成されている。
このような構成により、各キャビティC(C1〜C3)と微小隙間H(H1〜H3)との間に、それぞれ小キャビティ18が形成されている。
まず、調整弁20(図1参照)を開状態とすると、図示しないボイラから蒸気Sがケーシング10の内部空間に流入する。
この際、内周壁面17a(図3参照)によって径方向外方側の空間が制限されているために、径方向外方へと蒸気Sの流れが散逸し難くなると共に、内周壁面17aに沿って軸方向下流側への流れがガイドされるために、剥離渦Y2の流れが比較的に強くなる。
すなわち、図4に示すように、剥離渦Y2が形成されると、この剥離渦Y2には、シールフィン15Aの軸方向上流側において、速度ベクトルを径方向内方側に向けるダウンフローを生じる。このダウンフローは、前記微小隙間H1の直前で径方向内方側に向う慣性力を保有しているため、前記微小隙間H1を軸方向下流側に通り抜ける漏れ流れに対し、径方向内方側に縮める効果(縮流効果)を発揮し、漏洩量を低減する。
この剥離渦Y2の直径が前記微小隙間H1の2倍になってその外周がフィン本体部16の先端に接する場合、この剥離渦Y2のダウンフローにおける径方向内方側に向く速度成分が最大の位置が、シールフィン15Aの先端(内端縁)に略一致し、したがってこのダウンフローが前記微小隙間H1の直前をより良好に通過するため、漏れ流れに対する縮流効果が更に大きくなると考えられる。
なお、図5から図12において、図1から図4と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
この変形例によれば、内周壁面17aがフィン本体部16に対して断面視円弧状に接続されているので、内周壁面17aからフィン本体部16に沿って断面視円弧状に剥離渦Y2が流れる。これにより、内周壁面17aに沿って流れる剥離渦Y2をスムーズにフィン本体部16に沿わせることができ、剥離渦Y2のガイド効果を強めることができる。これにより、剥離渦Y2の流れをさらに強めて縮流効果を高めることができると共に安定的に維持することができる。
この変形例によれば、内周壁面17bが断面視円弧状に窪んでいるので、内周壁面17bに沿って断面視円弧状に剥離渦Y2が流れる。これにより、剥離渦Y2の流れ方向をスムーズに転向することができ、剥離渦Y2のガイド効果を強めることができる。従って、剥離渦Y2の流れをさらに強めて縮流効果を高めることができると共に安定的に維持することができる。
この変形例によれば、フィン本体部16Aが軸方向上流側に向けて斜めに延在しているので、微小隙間Hの軸方向上流側において漏れ流れに向かうようにダウンフローが流れるため、フィン先端での流速の軸方向速度成分VXが小さくなる。すなわち、フィン先端での流速の径方向速度成分VRとするとVX/VRが0に近づくほど剥離渦Y2の縮流効果が大きくなるので、縮流効果を高めることが可能となる。
なお、少なくともフィン本体部16Aの先端側の一部が斜めに延在していれば縮流効果を高めることが可能である。
この変形例によれば、端縁部55で主渦Y1から剥離して小キャビティ18に流入した蒸気Sを、内周壁面17dに沿わしてスムーズに軸方向下流側まで導くことにより、強い剥離渦Y2を発生させることができる。
なお、内周壁面17dを内周壁面17bのように断面視円弧状に形成して、傾斜させる構成にしてもよい。
この変形例によれば、端縁部55で主渦Y1から剥離して小キャビティ18に蒸気Sを流入させた後に、主渦Y1が角部17eで剥離することを防止するために、主渦Y1を弱めず、結果的に剥離渦Y2を強めることができる。
この変形例によれば、主渦Y1が端面17fの一部に沿って流れるので、主渦Y1を弱めず、結果的に剥離渦Y2の流れを強めることができる。
この変形例によれば、動翼50が偶発的に径方向外方側に変位したとしてもシールフィン15Kの剛性が比較的に小さくされているために、シールフィン15Kを座屈させて、動翼50及び仕切板外輪11が損傷することを抑止することができる。
この変形例によれば、空間制限部17が、フィン本体部16の軸方向上流側に間隔を空けてステップ部52(52A〜52C)に延出するフィン状の空間制限部17Aであるので、小キャビティ18内において、剥離渦Y2と、この剥離渦Y2に径方向に隣接して主渦Y1の第一方向に流れる補渦Y3が形成される。これにより、剥離渦Y2の接触流動抵抗を軽減して剥離渦Y2の流れを強めることができ、縮流効果を高めることができる。
次に、本発明の第二実施形態に係る蒸気タービン2を説明する。
図13は、蒸気タービン2を示す概略構成断面図であって、図2に対応する図である。なお、図1〜図12と同様の構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
具体的には、図13に示すように、シールフィン15と、それに対応する各ステップ部52の軸方向上流側における端縁部55との間の軸方向距離、すなわちシールフィン15と段差面53の端縁部55との間の距離をL(L1〜L3)とすると、この距離Lが以下の式(1)を満足して形成されている。
0.7H≦L …………………(1)
なお、本実施形態では、H1〜H3は全て同じ寸法となっているため、HはH1〜H3を代表する数値となっている。
ここで、図13に示した前記距離Lにおける条件と、タービン効率変化及びリーク量変化率との関係について、シミュレーションを行った結果について説明する。
0.7H≦L …………………(1)
すなわち、上記式(1)を満足すれば、小キャビティ18の幅(軸方向)が十分に確保されるため、端縁部(エッジ)55で剥離渦Y2が生成され易く、このためシールフィン15の軸方向上流側のダウンフローが十分なものとなる。したがって、ダウンフローによる漏れ流れに対する縮流効果を十分に得ることができる。よって、図14に示したように、リーク量変化率が低く(−側)、すなわち、漏洩流量が少なくなる。よって、タービン効率変化は高く(+側)、すなわち、タービン効率は増加する。
図15に示した結果より、小キャビティ18有りのモデルは、小キャビティ18無しのモデルに比べ、リーク量は小さく、タービン効率は高い。
これにより、前記の各キャビティC1〜C3では、各ステップ部52A〜52Cとこれに対応するシールフィン15A〜15Cとの間の位置関係が前記式(1)を満足しているため、剥離渦Y2による縮流効果が十分に高くなり、漏洩流量が従来に比べ格段に低減化する。したがって、このようなシール構造を備えた蒸気タービン2にあっては、漏洩流量がより低減化した、高性能なものとなる。
次に、本発明の第三実施形態に係る蒸気タービン3を説明する。
図16は、蒸気タービン3を示す概略構成断面図であって、第一実施形態の図2に対応する図である。なお、図1〜図15と同様の構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
また、シールフィン15N,15Oは、フィン本体部16と空間制限部17とで構成されており、それぞれ前記ステップ部52D,52Eに対応して延出している。これらシールフィン15N,15Oは、対応するステップ部52D,52Eとの間に微小隙間H(H4,H5)をそれぞれ径方向に形成している。すなわち、シールフィン15N,15Oのそれぞれにおいて、空間制限部17がフィン本体部16の軸方向上流側の空間を径方向に制限して、フィン本体部16との間に小キャビティ18を画定している。
キャビティC(C4,C5)は、第一実施形態と同様に、各ステップ部52に対応したシールフィン15(15N,15O)と、これらシールフィン15に対して軸方向上流側で対向する隔壁との間に形成されている。
同様に、シールフィン15Nとシールフィン15Oとの間で、さらにチップシュラウド51と仕切板外輪11との間に、第三のキャビティC5が形成されている。
このような構成により、各キャビティC(C4,C5)と微小隙間H(H4,H5)との間には、それぞれ小キャビティ18が形成されている。
次に、本発明の第四実施形態に係る蒸気タービン4を説明する。
図17は、第四実施形態を説明するための図であって、図1における要部Jに相当する部分を示す拡大断面図であり、第一実施形態の図2に対応する図である。なお、図1〜図16と同様の構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
これら三つのステップ部52F〜52Hは、軸体30の軸方向上流側から下流側に向かって、静翼40からの突出高さが次第に高くなるように配設されており、段差を形成する段差面53(53F〜53H)が、軸方向上流側を向いた前向きに形成されている。
これらシールフィン15(15P〜15R)のそれぞれにおいては、フィン本体部16がステップ部52との間に微小隙間H(H6〜H8)を径方向に形成しており、空間制限部17がフィン本体部16の軸方向上流側の空間を径方向に制限して、フィン本体部16との間に小キャビティ18を画定している。
キャビティC(C6〜C8)は、各ステップ部52に対応したシールフィン15と、このシールフィン15に対して軸方向上流側で対向する隔壁(環状溝33の軸方向上流側の内壁面34又は上流側に隣接するシールフィン15)との間に形成されている。
このように、各キャビティC(C6〜C8)と微小隙間H(H6〜H8)との間には、それぞれ小キャビティ18が形成されている。
次に、本発明の第五実施形態に係る蒸気タービン5を説明する。
図18は、第五実施形態を説明するための図であって、図17に対応する図である。
図18に示した第五実施形態が第四実施形態と異なるところは、第四実施形態では静翼(ブレード)40の先端部となるハブシュラウド41にステップ部52(52F〜52H)を形成し、軸体(構造体)30にシールフィン15(15P〜15R)を設けたのに対し、第五実施形態では、軸体(構造体)30にステップ部52(52I,52J)を形成し、ハブシュラウド41にシールフィン15(15S〜15U)を設けた点である。
また、シールフィン15T,15Uは、フィン本体部16と空間制限部17とで構成されており、それぞれステップ部52I,52Jに対応して延出している。これらシールフィン15T,15Uは、対応するステップ部52I,52Jとの間に微小隙間H(H9,H10)をそれぞれ径方向に形成している。すなわち、シールフィン15T,15Uのそれぞれにおいて、空間制限部17がフィン本体部16の軸方向上流側の空間を径方向に制限して、フィン本体部16との間に小キャビティ18を画定している。
このような構成により、各キャビティC(C9,C10)と微小隙間H(H9,H10)との間には、それぞれ小キャビティ18が形成されている。
例えば、上述した第一〜第三実施形態では、ケーシング10に設けられた仕切板外輪11を構造体としたが、このような仕切板外輪11を設けずに、ケーシング10自体を直接本発明の構造体として、構成してもよい。すなわち、この構造体は、動翼50を囲繞するとともに、流体が動翼間を通過するように流路を規定するものであれば、どのような部材であってもよい。
また、上述した第一〜第五実施形態では、一方側のステップ部52に対応すると共にシールフィン15が設けられた他方側(例えば、溝底面11b,33a)を段状に形成したが、これに限られることはなく、前記他方側を略同径に形成しても構わない。
また、前記実施形態のように、シールフィン15とステップ部52とは必ずしも1:1で対応させる必要はなく、これらの数については任意に設計することができる。
また、前記実施形態では、最終段の動翼50や静翼40に本発明を適用したが、他の段の動翼50や静翼40に本発明を適用してもよい。
さらに、前記実施形態では、本発明を蒸気タービンに適用したが、ガスタービンにも本発明を適用することができ、さらには、回転翼のある全てのものに本発明を適用することができる。
10…ケーシング
11…仕切板外輪(構造体)
15(15A〜15L,15N〜15R,15T,15U)…シールフィン
16,16A…フィン本体部
17,17A…空間制限部
17a〜17d…内周壁面
17e…角部
17f…端面
18…小キャビティ
30…軸体(構造体)
40…静翼(ブレード)
41…ハブシュウラド(先端部)
50…動翼(ブレード)
51…チップシュラウド(先端部)
52(52A〜52J)…ステップ部
55…エッジ(端縁部)
C(C1〜C10)…キャビティ
H(H1〜H10)…微小隙間
L(L1〜L10)…距離
Y1…主渦
Y2…剥離渦
Claims (9)
- ブレードと、
前記ブレードの先端側に隙間を介して設けられるとともに、前記ブレードに対して相対回転する構造体と、を備えたタービンであって、
前記ブレードの先端部と、前記構造体の前記先端部に対応する部位とのうちの一方には、段差面を有して他方側に突出するステップ部が設けられ、前記他方には、前記ステップ部に対して延出するシールフィンが設けられ、
前記ブレードの先端部側と前記構造体の前記部位との間には、前記シールフィンと該シールフィンに対して前記構造体の回転軸方向上流側で対向する隔壁との間にキャビティが形成され、
前記シールフィンは、前記ステップ部との間に微小隙間を形成するフィン本体部と、
前記微小隙間の回転軸方向上流側の空間を制限し、前記キャビティと前記微小隙間との間に小キャビティを形成する空間制限部とを具備することを特徴とするタービン。 - 前記空間制限部は、前記フィン本体部から回転軸方向上流側に延びる回転軸方向壁面を有することを特徴とする請求項1に記載のタービン。
- 前記回転軸方向壁面は、断面視円弧状に窪んでいることを特徴とする請求項1又2に記載のタービン。
- 前記回転軸方向壁面は、前記フィン本体部に対して断面視円弧状に接続されていることを特徴とする請求項1から3のうちいずれか一項に記載のタービン。
- 前記フィン本体部は、少なくとも先端側が前記回転軸方向上流側に向けて斜めに延在していることを特徴とする請求項1から4のうちいずれか一項に記載のタービン。
- 前記空間制限部は、前記フィン本体部の回転軸方向上流側に間隔を空けて前記ステップ部に延出すると共に、該ステップ部との間に前記微小隙間よりも大きな隙間を形成する径方向壁体であることを特徴とする請求項1に記載のタービン。
- 前記微小隙間をHとし、
前記フィン本体部と、前記ステップ部の前記回転軸方向上流側における端縁部との間の距離をLとすると、以下の式(1)を満足することを特徴とする請求項1から6のうちいずれか一項に記載のタービン。
0.7H≦L …………………(1) - 前記ステップ部は、前記回転軸方向上流側から下流側に向かって突出高さが次第に高くなるように複数設けられ、前記他方には、前記ステップ部のそれぞれに対して延出する前記シールフィンが少なくとも1つ設けられており、前記ステップ部に対応するシールフィンは、前記回転軸方向下流側に隣接するステップ部に対応するシールフィンに対して対向する前記隔壁となっていることを特徴とする請求項1から7のうちいずれか一項に記載のタービン。
- 前記構造体の、前記先端部に対応する部位は環状の凹部となっており、
前記複数のステップ部のうちの、前記回転軸方向最上流側に位置するステップ部に対応するシールフィンに対して対向する前記隔壁は、前記凹部の、前記回転軸方向上流側の内壁面によって形成されていることを特徴とする請求項1から8のうちいずれか一項に記載のタービン。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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