JP2011208243A - 銅合金、銅合金の製造方法及び電子部品の製造方法 - Google Patents

銅合金、銅合金の製造方法及び電子部品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた強度及び曲げ加工性を有するチタン銅及びその製造方法を提供する。
【解決手段】Tiを2.0〜4.0質量%含有し、残部銅及び不可避的不純物からなる電子部品用銅合金であって、圧延面の{220}結晶面からのX線回折強度の半価幅であるβ{220}が、純銅標準粉末の{220}結晶面からのX線回折強度の半価幅であるβ0{220}と次式:1.5≦β{220}/β0{220}≦3.0を満たし、且つ、圧延面の{220}結晶面からのX線回折強度であるI{220}が、純銅標準粉末の{220}結晶面からのX線回折強度であるI0{220}と次式:4.0≦I{220}/I0{220}≦7.0を満たす銅合金である。
【選択図】なし

Description

本発明は、例えばコネクタ等の電子部品用部材に好適なチタンを含む銅合金の製造方法及び電子部品の製造方法に関する。
近年では携帯端末などに代表される電子機器の小型化が益々進み、従ってそれに使用されるコネクタは狭ピッチ化及び低背化の傾向が著しい。小型のコネクタほどピン幅が狭く、小さく折り畳んだ加工形状となるため、使用する素材には、必要なバネ性を得るための高い強度と過酷な曲げ加工に耐え得る、優れた曲げ加工性が求められる。この点、チタンを含有する銅合金(以下、「チタン銅」と称する。)は、比較的強度が高く、応力緩和特性にあっては銅合金中最も優れているため、素材強度が要求される信号系端子用素材として古くから使用されてきた。
チタン銅は時効硬化型の銅合金である。具体的には、溶体化処理によって溶質原子であるTiの過飽和固溶体を形成させ、その状態から低温で比較的長時間の熱処理を施すと、スピノーダル分解によって、母相中にTi濃度の周期的変動である変調構造が発達し、強度が向上する。かかる強化機構を基本としてチタン銅の更なる特性向上を目指して種々の手法が研究されている。
この際、問題となるのは、強度と曲げ加工性が相反する特性である点である。すなわち、強度を向上させると曲げ加工性が損なわれ、逆に、曲げ加工性を重視すると所望の強度が得られないということである。
そこで、Fe、Co、Ni、Siなどの第3元素を添加する(特許文献1)、母相中に固溶する不純物元素群の濃度を規制し、これらを第二相粒子(Cu−Ti−X系粒子)として所定の分布形態で析出させて変調構造の規則性を高くする(特許文献2)、結晶粒を微細化させるのに有効な微量添加元素と第二相粒子の密度を規定する(特許文献3)、結晶粒を微細化する(特許文献4)などの観点から、チタン銅の強度と曲げ加工性の両立を図ろうとする研究開発が従来なされてきた。
また、特許文献5では、結晶方位に着目し、曲げ加工における割れを防止するために熱間圧延条件を調整してI{420}/I0{420}>1.0とし、さらに冷間圧延率を調整してI{220}/I0{220}≦3.0を満たすように結晶配向を制御することで、強度、曲げ加工性及び耐応力緩和性を改善した技術も提案されている。
特開2004−231985号公報 特開2004−176163号公報 特開2005−97638号公報 特開2006−283142号公報 特開2008−308734号公報
上記のチタン銅は、インゴットの溶解鋳造→均質化焼鈍→熱間圧延→(焼鈍及び冷間圧延の繰り返し)→最終溶体化処理→冷間圧延→時効処理の順序によって製造することを基本としている。
しかしながら、より優れた特性をもつチタン銅を得る上では、更なる改善の余地が残されている。そこで、本発明は、従来とは異なる観点からチタン銅の特性改善を試みることにより、優れた強度及び曲げ加工性を有するチタンを含む銅合金の製造方法及び電子部品の製造方法を提供することを課題とする。
本発明者は上記課題を解決するための検討過程において、最終溶体化処理の後に行う冷間圧延及び時効処理の順序を、従来とは逆に行う方法、すなわち、時効処理→冷間圧延の順番に変更した上で、更に時効処理の時間を従来に比べて短時間の焼鈍とすることを試みたところ、曲げ加工性が有位に向上することを見出した。すなわち、従来の手順で製造したチタン銅と本発明のチタン銅を比べると、同一の強度の場合に本発明のチタン銅の方が曲げ加工性が優れているということである。また、曲げ加工性が同一の場合には強度が優れているということである。本発明者はその原因を調査するために、本発明に係るチタン銅の組織を調査したところ、転位密度と圧延で発達する結晶方位とに特徴点を見出した。
ところが転位密度は直接測定することが困難である。それは変調構造や析出粒子の分布により転位の分布が不均一になるためである。そのため、本発明では、転位に相関を持つ圧延面における{220}結晶面のX線回折強度(I)及びその半価幅(β)を測定し、この測定結果を評価の基準として利用することにより、転位密度の状態を間接的に示した。なお、半価幅はX線回折強度曲線のピーク強度(I)の1/2の強度における回折強度曲線の幅(β)であって2θで表わされる。
上記知見に基づいて完成した本発明は一側面において、Tiを2.0〜4.0質量%含有し、残部銅及び不可避的不純物からなる電子部品用銅合金であって、圧延面の{220}結晶面からのX線回折強度の半価幅であるβ{220}が、純銅標準粉末の{220}結晶面からのX線回折強度の半価幅であるβ0{220}と次式:1.5≦β{220}/β0{220}≦3.0を満たし、且つ、圧延面の{220}結晶面からのX線回折強度であるI{220}が、純銅標準粉末の{220}結晶面からのX線回折強度であるI0{220}と次式:4.0≦I{220}/I0{220}≦7.0を満たす銅合金である。
本発明に係る銅合金の一実施形態では、第3元素としてMn、Fe、Mg、Co、Ni、Cr、V、Nb、Si、B及びPよりなる群から選択される1種又は2種以上を合計で0〜0.5質量%含有する。
本発明は別の一側面において、Tiを2.0〜4.0質量%含有し、残部銅及び不可避的不純物からなる銅合金の製造方法であって、最終の溶体化処理後に、材料温度400℃以上500℃未満で0.1〜0.5時間の加熱条件で焼鈍を行った後、冷間圧延、時効処理を順に行うことを含む銅合金の製造方法である。
本発明は別の一側面において、Tiを2.0〜4.0質量%含有し、残部銅及び不可避的不純物からなる電子部品用銅合金の製造方法であって、最終の溶体化処理後に、材料温度500℃以上600℃未満で0.005〜0.01時間の加熱条件で焼鈍を行った後、冷間圧延、時効処理を順に行うことを含む銅合金の製造方法である。
本発明は別の一側面において、Tiを2.0〜4.0質量%含有し、残部銅及び不可避的不純物からなる電子部品用銅合金の製造方法であって、最終の溶体化処理後に、材料温度600℃以上700℃未満で0.001〜0.005時間の加熱条件で焼鈍を行った後、冷間圧延、時効処理を順に行うことを含む銅合金の製造方法である。
本発明に係る製造方法の一実施形態では、第3元素としてMn、Fe、Mg、Co、Ni、Cr、V、Nb、Si、B及びPよりなる群から選択される1種又は2種以上を合計で0〜0.5質量%含有する。
本発明に係る製造方法の一実施形態では、焼鈍が、導電率を0.5〜8%IACS上昇させる焼鈍である。
本発明に係る製造方法の一実施形態では、冷間圧延の加工度が10〜30%である。
本発明は別の一側面において、上記製造方法によって銅合金を製造する工程と、銅合金を加工する工程を含む電子部品の製造方法である。
<Ti含有量>
Tiが2質量%未満ではチタン銅本来の変調構造の形成による強化機構を充分に得ることができないことから十分な強度が得られず、逆に4質量%を超えると粗大なTiCu3が析出し易くなり、強度及び曲げ加工性が劣化する傾向にある。従って、本発明に係る銅合金中のTiの含有量は2.0〜4.0質量%であり、好ましくは2.7〜3.5質量%である。このようにTiの含有量を適正化することで、電子部品用に適した強度及び曲げ加工性を共に実現することができる。
<第3元素>
第3元素は結晶粒の微細化に寄与するため、所定の第3元素を添加することができる。具体的には、Tiが十分に固溶する高い温度で溶体化処理をしても結晶粒が容易に微細化し、強度が向上しやすい。また、第3元素は変調構造の形成を促進する。更に、TiCu3の析出を抑制する効果もある。そのため、チタン銅本来の時効硬化能が得られるようになる。
チタン銅において上記効果が最も高いのがFeである。そして、Mn、Mg、Co、Ni、Si、Cr、V、Nb、Mo、Zr、B及びPにおいてもFeに準じた効果が期待でき、単独の添加でも効果が見られるが、2種以上を複合添加してもよい。
これらの元素は、合計で0.05質量%以上含有するとその効果が現れだすが、合計で0.5質量%を超えるとTiの固溶限を狭くして粗大な第二相粒子を析出し易くなり、強度は若干向上するが曲げ加工性が劣化する。同時に、粗大な第二相粒子は、曲げ部の肌荒れを助長し、プレス加工での金型磨耗を促進させる。従って、第3元素群としてMn、Fe、Mg、Co、Ni、Cr、V、Nb、Mo、Zr、Si、B及びPよりなる群から選択される1種又は2種以上を合計で0〜0.5質量%含有することができ、合計で0.05〜0.5質量%含有するのが好ましい。
これら第3元素のより好ましい範囲は、Feにおいて0.17〜0.23質量%であり、Co、Mg、Ni、Cr、Si、V、Nb、Mn、Moにおいて0.15〜0.25質量%、Zr、B、Pにおいて0.05〜0.5質量%である。
<X線回折強度>
圧延等の加工を行うと、原子がすべり変形して転位が形成され母相が歪む。例えば、溶体化後に時効して圧延する場合は、時効で母相が歪み、続く冷間圧延で母相が更に歪む。更に加えて析出粒子の周りには転位の影響が残るため更に歪むこととなる。加工では結晶粒界も歪む。母相と析出粒子の周りの歪みと結晶粒界の歪みの程度が同等でバランスが取れていれば、曲げや割れに対する抵抗は高くなると考えられる。しかしながら、析出粒子が粒界で粗大化していたり、無析出帯のように弱まっていたりすると、歪みのバランスがとれていないため、曲げ加工で割れやすい。
従来のように、溶体化後に圧延して時効する場合は、圧延で歪んだ母相内の、歪みの大きい部分で析出するので、半価幅の増加は、主に圧延加工で導入された歪み(半価幅の増分)と考えられる。
一方、本実施形態に係る銅合金のように、溶体後に焼鈍して圧延し、時効する場合は、最終冷間前に焼鈍して、予め変調構造を形成して適切な格子歪みを導入することで、焼鈍後に適切な圧延加工度で加工歪みを制御することができる。
<ピーク強度(I)及び半価幅(β)>
本発明では転位密度の指標として圧延面における{220}結晶面のX線回線強度として、ピーク強度(I)とピークの半価幅(β)を用いる。具体的には、本実施形態に係るチタン銅は、圧延面の{220}結晶面からのX線回折強度I{220}とピークの半価幅であるβ{220}が、純銅標準粉末の{220}結晶面からのX線回折強度I0{220}とピークの半価幅であるβ0{220}と次式:
4≦I{220}/I0{220}≦7、
1.5≦β{220}/β0{220}≦3.0
を満たす。
I{220}、I0{220}及び、β{220}、β0{220}は、同一測定条件で測定する。純銅標準粉末は325メッシュ(JIS Z8801)の純度99.5%の銅粉末で定義される。
本実施形態において、I/I0は、4〜7であるのが好ましく、より好ましくは4〜6である。一方、β/β0は、1.5〜3.0であるのが好ましく、より好ましくは1.9〜2.7である。Iは結晶方位を示し、βは局所的な格子間隔に影響を受ける。圧延により結晶が回転してIが圧延方位へ変化するが、析出により{220}の格子間隔が変化してβに変化が現れる。I/I0の下限を4とするのは、焼鈍前後のEC差と圧延加工度を制御して析出歪と加工歪をバランスよく確保するためである。なお、EC差と圧延加工度の一方だけを過剰に蓄えても、他方が不足すれば下限を下回ってしまう。また、一方を適切に制御しても、他方に過不足が生じれば、下限を下回る。I/I0の上限を7とするのは加工歪と析出歪をバランスよく制御するためであり、歪が過剰に蓄積されて曲げ加工性を損なうのを抑制するためである。β/β0の下限を1.5とするのは、焼鈍前後のECを制御して最低限必要な析出歪を確保するためであり、加工歪だけでは達成できない組織に制御する。β/β0の上限を3.0とするのは、焼鈍前後のECが過剰とならないように制御して析出歪の増大を抑制し、曲げ加工性を損なうのを抑制するためである。
<用途>
本実施形態に係る銅合金は種々の伸銅品、例えば板、条、管、棒及び線として提供されることができる。本実施形態に係る銅合金を加工することにより、例えばスイッチ、コネクタ、ジャック、端子、リレー等の電子部品が得られる。
<製造方法>
本実施形態に係る銅合金の1つの特徴は、最終溶体化処理の後、冷間圧延前に所定の材料温度条件で短時間の焼鈍を行うことである。焼鈍時、材料の温度が高く長くなり過ぎると、その後の時効処理において強度にそれほど寄与しないβ’相や曲げ加工性を悪化させるβ相の析出がしやすくなる。また、焼鈍時の材料の温度が低く短くなり過ぎると、時効処理においてスピノーダル分解によって生じる変調構造の発達が不十分となりやすい。
溶体化処理後のチタン銅を焼鈍すると、変調構造の発達に伴い導電率が上昇するので、焼鈍の度合は、焼鈍の前後での導電率の変化を指標とすることができる。本発明者の研究によれば、焼鈍は導電率を0.5〜8%IACS、好ましくは1〜4%IACS上昇させるような条件で行うのが望ましい。
よって、焼鈍は以下の何れかの条件で行うのが好ましい。
・材料温度400℃以上500℃未満として0.1〜0.5時間加熱
・材料温度500℃以上600℃未満として0.005〜0.01時間加熱
・材料温度600℃以上700℃未満として0.001〜0.005時間加熱
また、焼鈍は以下の何れかの条件で行うのがより好ましい。
・材料温度500℃以上550℃未満として0.0075〜0.01時間加熱
・材料温度550℃以上600℃未満として0.005〜0.0075時間加熱
・材料温度600℃以上650℃未満として0.0025〜0.005時間加熱
以下、工程毎に好ましい実施形態を説明する。
1)インゴット製造工程
溶解及び鋳造によるインゴットの製造は、基本的に真空中又は不活性ガス雰囲気中で行う。溶解において添加元素の溶け残りがあると、強度の向上に対して有効に作用しない。よって、溶け残りをなくすため、FeやCr等の高融点の添加元素は、添加してから十分に攪拌したうで、一定時間保持する必要がある。一方、TiはCu中に比較的溶け易いので第3元素群の溶解後に添加すればよい。従って、Cuに、Mn、Fe、Mg、Co、Ni、Cr、V、Nb、Mo、Zr、Si、B及びPよりなる群から選択される1種又は2種以上を合計で0〜0.50質量%含有するように添加し、次いでTiを2.0〜4.0質量%含有するように添加してインゴットを製造する。
2)均質化焼鈍及び熱間圧延
ここでは凝固偏析や鋳造中に発生した晶出物をできるだけ無くすことが望ましい。後の溶体化処理において、第二相粒子の析出を微細かつ均一に分散させる為であり、混粒の防止にも効果があるからである。インゴット製造工程後には、900〜970℃に加熱して3〜24時間均質化焼鈍を行った後に、熱間圧延を実施するのが好ましい。液体金属脆性を防止するために、熱延前及び熱延中は960℃以下とするのが好ましい。
3)第一溶体化処理
その後、冷延と焼鈍を適宜繰り返してから溶体化処理を行うのが好ましい。ここで予め溶体化を行っておく理由は、最終の溶体化処理での負担を軽減させるためである。すなわち、最終の溶体化処理では、第二相粒子を固溶させるための熱処理ではなく、既に溶体化されてあるのだから、その状態を維持しつつ再結晶のみ起こさせればよいので、軽めの熱処理で済む。具体的には、第一溶体化処理は加熱温度を850〜900℃とし、2〜10分間行えばよい。そのときの昇温速度及び冷却速度においても極力速くし、第二相粒子が析出しないようにするのが好ましい。
4)中間圧延
最終の溶体化処理前の中間圧延における加工度を高くするほど、最終の溶体化処理における第二相粒子が均一かつ微細に析出する。但し、加工度をあまり高くして最終の溶体化処理を行うと、再結晶集合組織が発達して、塑性異方性が生じ、プレス整形性を害することがある。従って、中間圧延の加工度は好ましくは70〜99%ある。加工度は{(圧延前の厚み−圧延後の厚み)/圧延前の厚み)×100%}で定義される。
5)最終の溶体化処理
最終の溶体化処理では、析出物を完全に固溶させることが望ましいが、完全に無くすまで高温に加熱すると、結晶粒が粗大化するので、加熱温度は第二相粒子組成の固溶限付近の温度とする(Tiの添加量が2.0〜4.0質量%の範囲でTiの固溶限が添加量と等しくなる温度は730〜840℃であり、例えばTiの添加量が3質量%では800℃程度)。そしてこの温度まで急速に加熱し、冷却速度も速くすれば粗大な第二相粒子の発生が抑制される。また、固溶温度での加熱時間は短い程、結晶粒が微細化する。従って、材料を730〜840℃のTiの固溶限が添加量よりも大きくなる温度で0.5〜3分加熱した後に水冷するのが好ましい。
6)焼鈍
最終の溶体化処理の後、焼鈍を行う。焼鈍の条件は先述した通りである。
7)最終の冷間圧延
上記焼鈍後、最終の冷間圧延を行う。最終の冷間加工によってチタン銅の強度を高めることができる。この際、加工度が10%未満では充分な効果が得られないので加工度を10%以上とするのが好ましい。但し、加工度が高すぎると粒内析出による格子歪よりも結晶粒の扁平による加工歪が大きくなり、曲げ加工性が劣化する。さらに必要に応じて実施する時効処理や歪取焼鈍で粒界析出が起こり易いので、加工度を50%以下、より好ましくは25%以下とする。
8)時効処理
最終の冷間圧延の後、必要に応じて、歪取焼鈍や時効処理を行う。時効処理の条件は慣用の条件でよいが、時効処理を従来に比べてと軽めに行うと、強度と曲げ加工性のバランスが更に向上する。具体的には、時効処理は材料温度300〜400℃で3〜12時間加熱の条件で行うのが好ましい。
時効処理は以下の何れかの条件で行うのがより好ましい。
・材料温度340℃以上360℃未満として5〜8時間加熱
・材料温度360℃以上380℃未満として4〜7時間加熱
・材料温度380℃以上400℃以下として3〜6時間加熱
時効処理は以下の何れかの条件で行うのが更により好ましい。
・材料温度340℃以上360℃未満として6〜7時間加熱
・材料温度360℃以上380℃未満として5〜6時間加熱
・材料温度380℃以上400℃以下として4〜6時間加熱
なお、当業者であれば、上記各工程の合間に適宜、表面の酸化スケール除去のための研削、研磨、ショットブラスト酸洗等の工程を行なうことができることは理解できるだろう。
以下に本発明の実施例を比較例と共に示すが、これらの実施例は本発明及びその利点をよりよく理解するために提供するものであり、発明が限定されることを意図するものではない。
本発明例の銅合金を製造するに際しては、活性金属であるTiが第2成分として添加されるから、溶製には真空溶解炉を用いた。また、本発明で規定した元素以外の不純物元素の混入による予想外の副作用が生じることを未然に防ぐため、原料は比較的純度の高いものを厳選して使用した。
Cuに必要に応じて表1の第3元素を添加した後、表1の濃度のTiを添加し、残部銅及び不可避的不純物の組成を有するインゴットに対して950℃で3時間加熱する均質化焼鈍の後、900〜950℃で熱間圧延を行い、板厚10mmの熱延板を得た。面削による脱スケール後、冷間圧延して素条の板厚(2.0mm)とし、素条での第1次溶体化処理を行った。第1次溶体化処理の条件は850℃で10分間加熱とした。次いで、中間の冷間圧延では最終板厚が0.10mmとなるように中間の板厚を調整して冷間圧延した後、急速加熱が可能な焼鈍炉に挿入して最終の溶体化処理を行い、その後、水冷した。このときの加熱条件は材料温度がTiの固溶限が添加量と同じになる温度(Ti濃度3.2質量%で約800℃、Ti濃度2.0質量%で約730℃、Ti濃度5.0質量%で約885℃)を基準として、表1に記載の加熱条件で各々1分間保持した。
次いで、試験片によっては冷間圧延を表1に記載の条件で行った後に、Ar雰囲気中で表1に記載の条件で焼鈍を行った。酸洗による脱スケール後、表1に記載の条件で最終の冷間圧延し、最後に表1に記載の各加熱条件で時効処理を行って、実施例、従来例及び比較例の試験片とした。
Figure 2011208243
得られた各試験片について、以下の条件で特性評価を行った。結果を表2に示す。
<強度>
引張方向が圧延方向と平行になるように、プレス機を用いてJIS13B号試験片を作製した。JIS−Z2241に従ってこの試験片の引張試験を行ない、圧延平行方向の0.2%耐力(YS)を測定した。
<曲げ加工性>
JIS H 3130に従って、Badway(曲げ軸が圧延方向と同一方向)のW曲げ試験を行って割れの発生しない最小半径(MBR)の板厚(t)に対する比であるMBR/t値を測定した。
<導電率>
JIS H 0505に準拠し、4端子法で導電率(EC:%IACS)を測定した。
<結晶方位>
各試験片について、理学電機社製型式rint Ultima2000のX線回折装置を用いて、以下の測定条件で圧延面の回折強度曲線を取得し、{220}結晶面のX線回線強度I{220}を測定した。同様の測定条件で、純銅粉標準試料についても、X線解析強度I0{220}を求め、I/I0を計算した。
・ターゲット:Cu管球
・管電圧:40kV
・管電流:40mA
・走査速度:5°/min
・サンプリング幅:0.02°
<半価幅>
各試験片について、理学電機社製型式rint Ultima2000のX線回折装置を用いて、以下の測定条件で圧延面の回折強度曲線を取得し、{220}結晶面のX線回線強度ピークの半価幅β{220}を測定した。同様の測定条件で、純銅粉標準試料についても、半価幅β0{220}を求め、β/β0を計算した。
・ターゲット:Cu管球
・管電圧:40kV
・管電流:40mA
・走査速度:5°/min
・サンプリング幅:0.02°
・測定範囲(2θ):60°〜80°
Figure 2011208243
<考察>
発明例No.1〜8によれば、曲げ性及び強度の面のバランスにおいて優れた銅合金が得られている。また、I/I0及びβ/β0の評価結果も良好であり金属組織全体に均一に結晶格子の歪みが分布していることが想定できる。
一方、従来例1は、溶体化→圧延→時効の従来の製造方法を用いた例である。従来例1では、最終冷間圧延前に焼鈍を行っていないので析出物が存在せず、本発明例と同等の冷間圧延加工度で最終圧延を行っても、析出歪及び加工歪ともに不足し、β/β0の値が実施例1〜8に比べて不足した。また、実施例1〜8に比べて強度が低かった。
従来例2は、従来例1と同様の従来の製造方法において、最終の冷間圧延加工度を実施例1〜8に比べて大きくした例である。従来例2では、圧延時の加工度を高くすることにより、加工歪が増加して強度は上昇しているが、時効析出による歪よりも加工歪の影響が大きく残りすぎたので曲げ加工性が劣化した。また析出による歪が少ないため、I/I0の値が実施例1〜8に比べて低くなったものと考えられる。
比較例1は、実施例と同様の製造工程において、焼鈍条件を適正な条件で行わなかった(材料温度が高く焼鈍時間が長い)例である。比較例1では、焼鈍条件が溶体化温度に近いので析出が進まず、焼鈍前後のEC差が小さく、析出歪が小さくなり、β/β0の値が実施例1〜8に比べて不足し、強度が不足した。
比較例2は、適切な焼鈍条件よりも低い温度で焼鈍したため、析出が不足して、焼鈍前後のEC差が小さく、析出歪が小さくなり、I/I0とβ/β0の値が実施例1〜8に比べて不足し、強度が不足した。
比較例3は、焼鈍時間が実施例1〜5に比べて長すぎる例を示す。比較例3では圧延加工度は適正なので加工歪は適当であるが、焼鈍時間が長すぎて焼鈍前後のEC差が高くなり、続く冷間圧延、時効処理後に析出歪の影響が大きくなりすぎて、β/β0が高くなったので、曲げ加工性が劣化した。
比較例4は、焼鈍時間を実施例1〜5に比べて長くするとともに最終冷間圧延加工度を低くした例である。比較例4では、析出歪の影響が大きくなりすぎてβ/β0が高くなったが、加工度が不足しているためI/I0が低くなり、強度が不足した。
比較例5は、Ti濃度を高くしすぎたため、焼鈍時の析出量が多すぎて焼鈍前後のECが高くなり、続く冷間圧延、時効処理後に析出歪の影響が大きくなりすぎてI/I0、β/β0がともに高くなって、曲げ加工性が劣化した。

Claims (9)

  1. Tiを2.0〜4.0質量%含有し、残部銅及び不可避的不純物からなる電子部品用銅合金であって、
    圧延面の{220}結晶面からのX線回折強度の半価幅であるβ{220}が、純銅標準粉末の{220}結晶面からのX線回折強度の半価幅であるβ0{220}と次式:
    1.5≦β{220}/β0{220}≦3.0
    を満たし、且つ、
    圧延面の{220}結晶面からのX線回折強度であるI{220}が、純銅標準粉末の{220}結晶面からのX線回折強度であるI0{220}と次式:
    4.0≦I{220}/I0{220}≦7.0
    を満たす銅合金。
  2. 第3元素としてMn、Fe、Mg、Co、Ni、Cr、V、Nb、Si、B及びPよりなる群から選択される1種又は2種以上を合計で0〜0.5質量%含有する請求項1に記載の銅合金。
  3. Tiを2.0〜4.0質量%含有し、残部銅及び不可避的不純物からなる銅合金の製造方法であって、
    最終の溶体化処理後に、材料温度400℃以上500℃未満で0.1〜0.5時間の加熱条件で焼鈍を行った後、冷間圧延、時効処理を順に行うことを含む銅合金の製造方法。
  4. Tiを2.0〜4.0質量%含有し、残部銅及び不可避的不純物からなる電子部品用銅合金の製造方法であって、
    最終の溶体化処理後に、材料温度500℃以上600℃未満で0.005〜0.01時間の加熱条件で焼鈍を行った後、冷間圧延、時効処理を順に行うことを含む銅合金の製造方法。
  5. Tiを2.0〜4.0質量%含有し、残部銅及び不可避的不純物からなる電子部品用銅合金の製造方法であって、
    最終の溶体化処理後に、材料温度600℃以上700℃未満で0.001〜0.005時間の加熱条件で焼鈍を行った後、冷間圧延、時効処理を順に行うことを含む銅合金の製造方法。
  6. 第3元素としてMn、Fe、Mg、Co、Ni、Cr、V、Nb、Si、B及びPよりなる群から選択される1種又は2種以上を合計で0〜0.5質量%含有する請求項3〜5のいずれか1項に記載の銅合金の製造方法。
  7. 前記焼鈍が、導電率を0.5〜8%IACS上昇させる焼鈍である請求項3〜6のいずれか1項に記載の銅合金の製造方法。
  8. 前記冷間圧延の加工度が10〜30%である請求項3〜7のいずれか1項に記載の銅合金の製造方法。
  9. 請求項3〜8のいずれか1項に記載の製造方法によって銅合金を製造する工程と、前記銅合金を加工する工程を含む電子部品の製造方法。
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