JP2011191213A - センサ付電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】効果的に外装ケースの小型化を図ることができ、かつ圧力センサのレイアウト性を高めることが可能なセンサ付電子機器を提供する。また、外装ケースのシール性を確実に確保することができるセンサ付電子機器を提供する。
【解決手段】外装ケース2と、この外装ケース2内に設けられ、圧力を検出するセンサユニット4と、これら外装ケース2とセンサユニット4との間に設けられ、外装ケース2にセンサユニット4を取り付けるためのセンサ保持枠5とを備え、このセンサ保持枠5は、センサユニット4を収納し、かつセンサユニット4のセンサ本体24の前面24aに圧力を取り込む圧力室32が設けられているセンサ収納部28と、外装ケース2の外側から圧力室32へと圧力を導く圧力導入路31とを有し、センサ収納部28の中心軸P2と、圧力導入路31の中心軸P1とがずれている。
【選択図】図1

Description

この発明は、例えば大気圧や水圧を測定可能なセンサ付電子機器に関するものである。
従来から、圧力センサ等のセンサユニットが設けられているセンサ付腕時計が知られている。この種のセンサ付腕時計としては、機器ケース(外装ケース)に開口部を形成し、この開口部に、機器ケースの外側からセンサユニットを収納しているものがある。この場合、センサユニットは、パッキンを介して押さえパネルによって開口部内に押さえ付けられるように構成されており、これにより機器ケース内のシール性を確保できるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
また、時計ムーブメントの一部を構成するパネル枠上にセンサ受面を形成し、ここにセンサ(圧力センサ)を配置するように構成したものがある。これにより、外装ケース内にセンサを固定できるようになっている(例えば、特許文献2参照)。
これら特許文献1、および特許文献2は、それぞれセンサの検出部がケースの外表面に面して配置されており、これによって、センサが外装ケース外の圧力を検出できる。
一方、時計ケース(外装ケース)内にセンサを収納可能なキャンを設けたものがある(例えば、特許文献3参照)。
このキャンは、センサを収納する部位に圧力を導入するための圧力導入孔を有しており、一般に金属板をプレス機等を用いて絞り加工を施すことによって形成される。キャンが圧力導入孔を有しているので、センサを時計ケースの背面側に配置することが可能になる。
特開平4−282489号公報 特開平7−270551号公報 実開昭62−184447号公報
しかしながら、特許文献1、および特許文献2にあっては、センサの機能を満足させるために、検出部を外装ケースの外表面に配置する必要がある。すなわち、外装ケースの外表面にケースを配置するためのスペースを確保する必要があり、この分、外装ケースが大型化してしまうという課題がある。
また、外装ケースの大型化を抑制しようとすると、時計表示部を小さく設定する必要があり、時計表示部の良好な視認性を得ることが困難になるという課題がある。
これに対し、特許文献3にあっては、センサを外装ケースの背面側に配置し、外装ケースの外表面に圧力導入孔だけ配置すればよいので、特許文献1、および特許文献2と比較してケースの小型化を図ることが可能であると考えられる。しかしながら、キャンを絞り加工等により形成する必要があるので、センサを収納する部位の中心軸に対して圧力導入孔の中心軸を偏心させたり傾斜させたりすることが困難である。
この結果、時計表示部や時計ムーブメントとセンサとを表示部の面方向に対して並列配置する必要があり、効果的に時計ケースの小型化を図りにくいと共に、センサのレイアウトに制約を受けてしまうという課題がある。
また、絞り加工上キャンの肉厚を厚く設定しにくく、剛性を高めにくい。このため、ケースとキャンとの間のシール性を維持することが困難であると共に、剛性を高めるべくキャンを大型化すると、この結果時計ケースが大型化してしまうという課題がある。
そこで、この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、効果的に外装ケースの小型化を図ることができ、かつ圧力センサのレイアウト性を高めることが可能なセンサ付電子機器を提供するものである。
また、外装ケースのシール性を確実に確保することができるセンサ付電子機器を提供するものである。
上記の課題を解決するために、本発明に係るセンサ付電子機器は、外装ケースと、この外装ケース内に設けられ、圧力を検出するセンサユニットと、これら外装ケースとセンサユニットとの間に設けられ、前記外装ケースに前記センサユニットを取り付けるためのセンサ保持枠とを備え、このセンサ保持枠は、前記センサユニットを収納し、かつ前記センサユニットの検出部の前面に前記圧力を取り込む圧力室が設けられているセンサ収納部と、前記外装ケースの外側から前記圧力室へと圧力を導く圧力導入路とを有し、前記センサ収納部の中心軸と、前記圧力導入路の中心軸とがずれていることを特徴とする。
このように構成することで、センサユニットを外装ケースの背面側に配置しつつ、圧力導入路を外装ケース内のスペースに応じて配置することができる。このため、センサユニットのレイアウト性を高めることができると共に、効果的に外装ケースの小型化を図ることが可能になる。
本発明に係るセンサ付電子機器は、前記センサ収納部の中心軸に対して前記圧力導入路の中心軸が偏心していることを特徴とする。
このように構成することで、圧力導入路に対する径方向一方側へのセンサ収納部の突出量を抑制することができる。このため、外装ケースの外周部近傍に圧力導入路を配置した場合であっても、外装ケースの外表面の面積が大きくなるのを抑制できる。
本発明に係るセンサ付電子機器は、前記センサ収納部の中心軸に対して前記圧力導入路の中心軸が交差していることを特徴とする。
このように構成することで、センサユニットのレイアウトの自由度を高めることができる。このため、センサ付電子機器のバリエーションを増大させることが可能になる。
本発明に係るセンサ付電子機器は、前記センサ保持枠は樹脂により形成されたものであって、前記圧力導入路の内周面に、前記圧力導入路の剛性を高めるための補強管を設けたことを特徴とする。
このように構成することで、センサ保持枠の生産性を向上させることができ、センサ保持枠を安価に形成することができる。また、圧力導入路の剛性を高める分、センサ保持枠の小型化を図りつつ、外装ケースとセンサ保持枠との間のシール性を確実に確保することができる。
本発明に係るセンサ付電子機器は、前記外装ケースにおける前記圧力導入路の開口端に対応する位置に、複数の小径孔が貫通形成されているカバーを設けたことを特徴とする。
このように構成することで、圧力導入路内への塵埃の侵入を抑制でき、センサユニットの誤動作を防止できる。このため、信頼性の高いセンサ付電子機器を提供することが可能になる。
本発明に係るセンサ付電子機器は、前記外装ケース内に時計ムーブメントを設け、この時計ムーブメントの裏面に、前記センサ収納部の少なくとも一部が重なるように前記センサ保持枠を配置したことを特徴とする。
このように構成することで、時計ムーブメントとセンサ収納部とが重なる分、外装ケースの表面の面積を小さくすることができる。このため、より確実にセンサ付電子機器を小型化することが可能になる。
本発明によれば、センサユニットを外装ケースの背面側に配置しつつ、圧力導入路を外装ケース内のスペースに応じて配置することができる。このため、センサユニットのレイアウト性を高めることができると共に、効果的に外装ケースの小型化を図ることが可能になる。
また、圧力導入路の剛性を高める分、センサ保持枠の小型化を図りつつ、外装ケースとセンサ保持枠との間のシール性を確実に確保することができる。
本発明の第一実施形態における圧力センサ付電子時計の縦断面図である。 本発明の第一実施形態における圧力センサ付電子時計の正面図である。 本発明の第一実施形態における圧力センサ付電子時計の背面側からみた平面図である。 本発明の第二実施形態における圧力センサ付電子時計の背面側からみた平面図である。 本発明の第二実施形態における圧力センサ付電子時計の要部縦断面図である。 本発明の第二実施形態におけるセンサ保持枠の取り付け手順を示す説明図である。 本発明の第三実施形態における圧力センサ付電子時計の要部縦断面図である。
(第一実施形態)
(圧力センサ付電子時計)
次に、この発明の第一実施形態を図1〜図3に基づいて説明する。
図1は、圧力センサ付電子時計1の縦断面図、図2は、圧力センサ付電子時計1の正面図である。なお、以下の説明において、ユーザが圧力センサ付電子時計を装着した状態で、ユーザの腕に接する面を背面側、この背面側とは反対側であって、かつ外方に向く側の面を外表面側などと表現して説明する場合がある。
図1、図2に示すように、圧力センサ付電子時計1は、外装ケース2と、この外装ケース2内に設けられた時計ムーブメント3、およびセンサユニット4とを備えており、このセンサユニット4がセンサ保持枠5を介して外装ケース2内に支持されている。
外装ケース2の側面には、6時側と12側とにそれぞれ時計バンド(不図示)を取り付けるためのバンド取り付け部2a,2bが形成されている。また、外装ケース2の側面には、複数(この実施形態では4つ)の切替えスイッチ20が取り付けられている。この切替えスイッチ20は、後述の液晶パネル15に表示される内容を切替えるためのものである。
外装ケース2の中央の大部分には、平面視略円形状の開口部6が形成されていると共に、背面側(図1における下側、図2における紙面奥側)と外表面側(図1における上側、図2における紙面手前側)とにそれぞれ開口部6よりも段差により拡径された凹部7,8が形成されている。背面側の凹部7には、段差面7aにリング状のパッキン9を装着するためのパッキン溝10が形成されている。凹部7には、パッキン溝10にパッキン9を装着した上から裏蓋11が開口部6を閉塞するように設けられている。
一方、外装ケース2の外表面側に形成されている凹部8には、内周面に装着されたパッキン12を介して開口部6を閉塞するようにフェイスガラス13が設けられている。これら裏蓋11とフェイスガラス13とにより閉塞された開口部6の内部空間に、時計ムーブメント3が配置される。
時計ムーブメント3は、略リング状に形成されたパネル枠14を有し、このパネル枠14が外装ケース2の開口部6に取り付けられている。また、パネル枠14には、外表面側に液晶パネル15が保持されている。すなわち、液晶パネル15は、パネル枠14を介して外装ケース2に取り付けられた状態になっている。
液晶パネル15は、一対のガラス基板16a,16b間に液晶が封入されたものであって、時刻表示やセンサユニット4による検出結果等の表示を行う。また、液晶パネル15の背面側には、この液晶パネル15を背面側から証明するEL(Electroluminescence)パネル17が設けられている。
図3は、圧力センサ付電子時計1の背面側からみた平面図であって、裏蓋11を取り外した状態を示す。
図1、図3に示すように、パネル枠14のELパネル17よりも背面側には、回路基板18が設けられている。回路基板18は、開口部6の形状に対応するように平面視略円形状に形成されており、その表面に所定の配線パターンが形成されている。この配線パターンの所定の位置には、それぞれ電子部品が実装されている。電子部品としては、液晶パネル15に表示する内容や時刻の発振を司るICチップやコンデンサ等が挙げられる。
また、回路基板18の外表面側であって、かつ液晶パネル15の外周部に対応する位置には、回路基板18と液晶パネル15とを跨るように導電性ゴム50が設けられている。この導電性ゴム50を介して、回路基板18と液晶パネル15とが電気的に接続される。
回路基板18の背面側には、各電子部品の駆動電源となるボタン型の電池19が実装されている。この電池19は、回路基板18に固定されている電池枠21に保持されている。
また、回路基板18の外周縁には、外装ケース2に取り付けられている切替えスイッチ20が電気的に接続されている。これにより、切替えスイッチ20の操作に基づいて液晶パネル15の表示が切り替わるようになっている。
さらに、回路基板18の1時側には、コネクタソケット22が実装されている。このコネクタソケット22は、センサユニット4と回路基板18とを電気的に接続するためのものである。
図1〜図3に示すように、センサユニット4は、センサ保持枠5と一体となった状態で外装ケース2内の12時側であって、かつ背面側に配置されている。外装ケース2の12時側には、背面側にセンサユニット4を配置可能な凹部34が形成されており、この凹部34が開口部6と連通した状態になっている。
センサユニット4は、所定の配線パターンが形成された基板23と、基板23の外表面側に実装されたセンサ本体(検出部)24と、センサ本体24の周囲を取り囲むように円筒状に形成された金属製のセンサ保護部材25とを有している。
センサ本体24は、例えば気圧を測定するブリッジ抵抗等の半導体圧力センサである。なお、センサ本体24を、気圧に代わって水圧を測定する圧力センサとしてもよい。
センサ保護部材25は、この一端が基板23に当接するように配置されている。センサ保護部材25の軸方向の長さは、センサ本体24の厚みよりも長くなるように設定されている。すなわち、基板23上にセンサ保護部材25をセットした状態において、センサ保護部材25の他端は、センサ本体24の前面(検出面)24aから突出した状態になっている。
基板23は、平面視略四角形状に形成されたものであって、配線パターンの所定の位置にフレキシブル基板26の一端が接続されている。
このフレキシブル基板26は、基板23と回路基板18とを電気的に接続するためのものであって、他端に回路基板18のコネクタソケット22に嵌着可能なコネクタソケット27が設けられている。これらコネクタソケット22,27は、例えば、回路基板18側のコネクタソケット22が雌型となっている一方、フレキシブル基板26側のコネクタソケット27が雄型となっている。
このように、フレキシブル基板26を介して回路基板18と基板23とが電気的に接続されることにより、センサ本体24の検出信号が回路基板18に出力され、センサ本体24の検出結果が所定の表示内容で液晶パネル15に表示される。
なお、表示内容としては、センサ本体24による検出結果(大気圧や水圧等)をそのまま表示したり、例えば、大気圧に基づいて、回路基板18に実装されているICチップ等がユーザの立位高度を算出し、この高度を液晶パネル15に表示したりするようになっている。
(センサ保持枠)
センサユニット4を保持するセンサ保持枠5は、樹脂により形成されたものであって、センサユニット4のセンサ保護部材25を内嵌した形で収納可能な有底円筒状のセンサ収納部28を有している。このセンサ収納部28は、開口部28aを背面側に向けた状態で配置されており、背面側からセンサユニット4を挿入するようになっている。
センサ収納部28にセンサユニット4を挿入した状態では、このセンサユニット4のセンサ保護部材25の他端がセンサ収納部28の底部28bに当接するようになっている。
センサ保護部材25の他端は、センサ本体24の前面24aから突出した状態になっているので、センサ収納部28にセンサユニット4を収納した状態では、センサ収納部28の底部28bとセンサ本体24の前面24aとの間に空間K1が形成される。
また、センサ収納部28の内周面には、底部28b近傍から開口部28aに至る間に、段差により拡径された拡径部29が形成されている。この拡径部29には、リング状のパッキン30が装着されており、センサ収納部28とセンサ保護部材25との間のシール性が確保される。
さらに、センサ収納部28の底部28bには、外表面側に向かって円筒状の圧力導入路31が立設されている。圧力導入路31は、センサ収納部28の底部28bから外装ケース2の外表面近傍に至る間に延在している。
この圧力導入路31は、外装ケース2の外部圧力(例えば大気や水)をセンサ収納部28へと導くためのものであって、センサ収納部28の空間K1に連通している。すなわち、空間K1は、センサ本体24により圧力(大気圧や水圧等)を確実に検出させるための圧力室32として機能している。
また、圧力導入路31は、この中心軸P1がセンサ収納部28の中心軸P2に対して偏心した状態で配置されている。より具体的には、センサ収納部28の底部28bにおける12時側に、圧力導入路31が立設した状態になっている。
ここで、外装ケース2には、開口部6よりも12時側に圧力導入路31を挿入可能なセンサ孔33が外装ケース2の厚さ方向に沿って形成されている。このセンサ孔33は、外装ケース2に形成されている凹部34に連通している。
凹部34は、センサ収納部28を収納可能な大きさに形成されている。すなわち、センサ保持枠5は、外装ケース2の背面側から圧力導入路31をセンサ孔33に挿入するようにして取り付けられる。
圧力導入路31の中心軸P1は、センサ収納部28の中心軸P2に対して12時側に偏心しているので、センサ収納部28は、圧力導入路31よりも6時側にずれた状態になっている。このような状態のセンサ収納部28の一部、つまり、センサ収納部28の径方向略中央よりも6時側の部分は、外装ケース2にセンサ保持枠5を取り付けた状態において、回路基板18の背面側に位置した状態になる。すなわち、回路基板18の一部とセンサ収納部28の一部は、外装ケース2の厚さ方向で互いに重なり合っている。
また、外装ケース2にセンサ保持枠5を取り付けた状態において、センサユニット4と裏蓋11との間に間隙K2が形成されるようになっている。裏蓋11には、センサユニット4に対応する位置に平板状のクッション材41が設けられている。
このクッション材41は、外装ケース2に各部品を組み付けた際、センサユニット4と裏蓋11との間に形成される間隙K2の寸法誤差を吸収する役割を有していると共に、裏蓋11を介してセンサユニット4に伝達される外部衝撃を緩和する役割を有している。
なお、各部品の加工精度、および組み立て精度を高め、センサユニット4と裏蓋11との間に間隙K2を形成しないようにしてもよい。この場合、裏蓋11のセンサユニット4に対応する位置に、クッション材41を設けなくてもよい。
また、圧力導入路31の先端(図1における上端)、つまり開口端には、平面取り部35が形成されており、センサ孔33に圧力導入路31をスムーズに挿入できるようになっている。さらに、圧力導入路31の先端側には、外周面にパッキン溝36が形成されている。このパッキン溝36には、リング状のパッキン37が装着されており、外装ケース2のセンサ孔33と圧力導入路31との間のシール性が確保されている。
また、圧力導入路31には、内周面に段差により拡径された拡径部31aが長手方向全体に亘って形成されている。この拡径部31aには、金属筒42が内嵌固定されている。この金属筒42は、圧力導入路31の剛性を高める役割を有している。このため、圧力導入路31の外周面にパッキン37を装着し、このパッキン37からの圧力を圧力導入路31が受けた状態であっても圧力導入路31の損傷を確実に防止することができる。
ここで、外装ケース2には、センサ孔33に対応する箇所に、このセンサ孔33と外装ケース2の外側とを連通する開口凹部38が形成されている。つまり、この開口凹部38は、外装ケース2に取り付けられているフェイスガラス13よりも12時側に形成されている。開口凹部38は、9時と3時とを結ぶ直線P3(図2参照)に沿って長くなるように平面視略四角形に形成されている。
開口凹部38には、これを閉塞するカバー39が設けられている。つまり、カバー39は、圧力導入路31の先端(開口端)側に設けられた状態になっている。
カバー39は、圧力導入路31内への塵埃の侵入を防止するためのものであって、複数の小径孔40がカバー39の厚さ方向に貫通形成されている。これにより、小径孔40を介して圧力導入路31内に大気や水等が導入される一方、圧力導入路31内への塵埃の侵入を阻害できる。
また、カバー39は、この外表面39a側が外装ケース2の外表面と面一になるように、外装ケース2の外表面に対応するように形成されている。具体的には、この第一実施形態においては、カバー39の外表面39aに平面取り部43が形成されている。このように形成することにより、外装ケース2の美観性が向上する。
このような構成のもと、圧力導入路31を介して大気や水が圧力室32に導入され、センサ本体24によって大気圧や水圧が検出される。この検出結果は、信号としてフレキシブル基板26を介して回路基板18に出力される。そして、回路基板18に実装されているICチップ等に入力され、このICチップ等の算出結果に基づいて液晶パネル15に算出内容が表示される。
したがって、上述の第一実施形態によれば、外装ケース2自体に直接センサユニット4を固定するのではなく、センサ保持枠5を介して外装ケース2にセンサユニット4を固定するように構成しているので、センサユニット4のレイアウト性が高まる。
しかも、センサ保持枠5を圧力室32を有するセンサ収納部28と、圧力室32に大気や水を導入可能な圧力導入路31とにより構成し、センサ収納部28の中心軸P2に対して圧力導入路31の中心軸P1を偏心させている。これにより、センサ収納部28を圧力導入路31よりも6時側にずらして回路基板18の背面側に配置できる。
すなわち、外装ケース2の外表面にセンサユニット4自体を露出させる必要がなく、圧力導入路31のみ外装ケース2の外表面に露出させ、センサユニット4を圧力導入路31よりも径方向内側に配置させることができる。このため、外装ケース2の外表面の面積を小さくすることができ、この結果、外装ケース2の小型化を図ることができる。
ここで、センサ保持枠5を樹脂により成型するにあたって、金型(不図示)を用いて成形する場合が多いが、圧力導入路31の中心軸P1はセンサ収納部28の中心軸P2に対して偏心しているだけなので、中心軸P2に対して中心軸P1が傾斜している場合と比較して、容易にセンサ保持枠5を成型することができる。すなわち、センサ保持枠5を成型するための金型のコストを低減することができる。このように、センサ保持枠5の製造コストを低減しつつ、外装ケース2の小型化を図ることが可能になる。
また、樹脂により成型されたセンサ保持枠5の圧力導入路31に金属筒42を内嵌固定しているので、圧力導入路31の剛性を高めることができる。このため、圧力導入路31の肉厚を薄肉に設定しつつ、パッキン37からの圧力による圧力導入路31の損傷を確実に防止することができる。また、圧力導入路31の剛性が高まる分、この圧力導入路31と外装ケース2のセンサ孔33との間のシール性を確実に維持することが可能になる。
さらに、外装ケース2の圧力導入路31に対応する位置に形成された開口凹部38に複数の小径孔40が形成されたカバー39を装着しているので、圧力導入路31内への塵埃の侵入を抑制できる。このため、塵埃の侵入によるセンサ本体24の誤動作を防止することができ、信頼性の高い圧力センサ付電子時計1を提供することが可能になる。
なお、上述の第一実施形態では、センサ保持枠5の圧力導入路31に金属筒42を内嵌固定した場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、例えば圧力導入路31の肉厚を厚く設定することができるスペースを確保することが可能であって、圧力導入路31の剛性を高めることが可能であれば金属筒42を設けなくてもよい。
(第二実施形態)
次に、この発明の第二実施形態を図4〜図6に基づいて説明する。なお、第一実施形態と同一態様には、同一符号を付して説明を省略する(以下の実施形態についても同様)。
図4は、第二実施形態における圧力センサ付電子時計101の背面側からみた平面図であって、裏蓋11を取り外した状態を示す。図5は、圧力センサ付電子時計101の要部縦断面図である。
この第二実施形態において、圧力センサ付電子時計101は、外装ケース102と、この外装ケース102内に設けられた時計ムーブメント3、およびセンサユニット4とを備えている点、外装ケース102の中央の大部分に開口部6が形成され、この開口部6をフェイスガラス13と裏蓋11とにより閉塞している点、時計ムーブメント3は、液晶パネル15、回路基板118、電池19等により構成されている点、センサユニット4は、所定の配線パターンが形成された基板23と、基板23の外表面側に実装されたセンサ本体24と、センサ本体24の周囲を取り囲むように円筒状に形成された金属製のセンサ保護部材25とを有し、センサ保持枠105を介して外装ケース102内に設けられている点、センサ保持枠105のセンサユニット4を収納するセンサ収納部28は、この一部が回路基板18の一部と外装ケース2の厚さ方向で互いに重なり合うように配置されている点、センサ本体24は、例えば気圧を測定するブリッジ抵抗等の半導体圧力センサである点等の基本的構成は、前述した第一実施形態と同様である(以下の実施形態についても同様)。
ここで、この第二実施形態と第一実施形態との相違点は、第一実施形態における外装ケース2には、12時側にセンサユニット4が配置されているのに対し、第二実施形態における外装ケース102には、9時側にセンサユニット4が配置されている点、第一実施形態におけるセンサ保持枠5の形状と、第二実施形態におけるセンサ保持枠103の形状とが異なる点にある。
すなわち、図4に示すように、第二実施形態の回路基板118には、10時側にコネクセンサユニット4と回路基板118とを電気的に接続するためのコネクタソケット22が実装されている。外装ケース102の内側には、9時側(図5における左側)に凹部34が形成されており、ここにセンサ保持枠105のセンサ収納部28が収納されている。
(センサ保持枠)
センサユニット4を保持するためのセンサ保持枠105は、樹脂により形成されたものであって、センサユニット4を収納可能な有底円筒状のセンサ収納部28と、センサ収納部28の圧力室32に大気や水を導入するための円筒状の圧力導入路31とが一体成形されている。
ここで、センサ保持枠105の圧力導入路31は、センサ収納部28の底部28bから外装ケース102の側面であって、かつ9時側に向かって立設されている。すなわち、圧力導入路31の中心軸P1は、センサ収納部28の中心軸P2に対して略直交した状態で配置されている。
外装ケース102の側面には、圧力導入路31に対応する9時側に、この圧力導入路31を挿入可能なセンサ孔33が貫通形成されている。このセンサ孔33は、センサ保持枠105のセンサ収納部28が収納される凹部34に連通している。
圧力導入路31は、センサ収納部28の径方向外側に突出した状態になっているので、センサ収納部28は、圧力導入路31の基端側よりも3時側にずれた状態になっている。
このような構成のもと、センサ収納部28の一部、つまり、センサ収納部28の径方向略中央よりも3時側は、外装ケース2に取り付けた状態において、回路基板18の背面側に位置した状態になる。
また、外装ケース102にセンサ保持枠105を取り付けた状態において、センサユニット4と裏蓋11との間には、間隙K2が形成されるようになっている。裏蓋11には、センサユニット4に対応する位置に平板状のクッション材41が設けられている。
さらに、外装ケース102にセンサ保持枠105を取り付けた状態において、センサ収納部28の外周面28cと、時計ムーブメント3の電池枠21との間には、間隙K3が形成されるようになっている。
この間隙K3は、少なくとも外装ケース102のセンサ孔33への圧力導入路31の挿入代よりも大きく設定されている。間隙K3は、外装ケース102にセンサ保持枠105を取り付ける際に利用されるスペースである(詳細は後述する)。
外装ケース102にセンサ保持枠105を取り付けた状態では、間隙K3には、保持枠押さえ144が取り付けられる。この保持枠押さえ144は、センサ保持枠105の抜けを規制するためのものであって、例えばクッション材等によって形成されている。
ここで、センサ収納部28を収納する外装ケース102の凹部34には、圧力導入路31の基端側に対応する位置に、小凹部145が形成されている。この小凹部145を形成することにより、圧力導入路31の基端側(図5における右側)に間隙K4が形成される。
この間隙K4も外装ケース102にセンサ保持枠105を取り付ける際に利用されるスペースであって、少なくとも外装ケース102のセンサ孔33への圧力導入路31の挿入代よりも大きく設定されている。
また、外装ケース102には、センサ孔33に対応する箇所に、このセンサ孔33と外装ケース2の外側とを連通する開口凹部138が形成されている。つまり、この開口凹部138は、外装ケース2の側面であって、かつ9時側に形成されている。
開口凹部38には、これを閉塞するカバー139が設けられており、圧力導入路31内に大気や水を導入しつつ、圧力導入路31内への塵埃の侵入が防止されるようになっている。
(センサ保持枠の取り付け手順)
次に、図5、図6に基づいて、第二実施形態におけるセンサ保持枠105の取り付け手順について説明する。
図6は、センサ保持枠105の取り付け手順を示す説明図である。
同図に示すように、まず、予めセンサ保持枠105にセンサユニット4を取り付けておく。そして、裏蓋11を取り外すと共に、保持枠押さえ144を取り外し、外装ケース2の凹部34に、センサ保持枠105を圧力導入路31を外表面側(図6における上側)に向けて載置する。
このとき、外装ケース102の凹部34には、外装ケース102にセンサ保持枠105を取り付けた状態において、センサ収納部28の外周面28cと、時計ムーブメント3の電池枠21との間に間隙K3が形成されるようになっている。また、圧力導入路31の基端側に間隙K4が形成されるようになっている。
このため、これら間隙K3,K4に、センサ保持枠105を位置させることにより、圧力導入路31の中心軸P1と、外装ケース102に形成されているセンサ孔33の中心軸P4とを同一直線上に位置させることができる。
このような状態で、センサ孔33に圧力導入路31を挿入するべく、センサ保持枠105を外装ケース102の側面側に向かってスライド移動させる(図6における矢印Y1参照)。
すると、図5に示すように、センサ孔33に圧力導入路31が挿入され、センサ保持枠105が所定の位置まで移動する。センサ保持枠105が所定の位置まで移動すると、センサ収納部28の外周面28cと、時計ムーブメント3の電池枠21との間に間隙K3が形成される。この間隙K3に保持枠押さえ144を取り付けることにより、センサ保持枠105の取り付けが完了する。そして、回路基板18とセンサユニット4とをフレキシブル基板26を用いて接続した後、外装ケース102に裏蓋11を取り付ける。
したがって、上述の第二実施形態によれば、前述の第一実施形態と同様の効果に加え、圧力センサ付電子時計101の仕様に応じて前述の第一実施形態のセンサ保持枠5を使用するように設計するか第二実施形態のセンサ保持枠105を使用するように設計するか選択することができ、センサユニット4のレイアウトの自由度を高めることができる。このため、圧力センサ付電子時計101のバリエーションを増大することが可能になる。
なお、上述の第二実施形態では、外装ケース102の9時側にセンサユニット4が配置されている場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、外装ケース102の側面に圧力導入路31の先端を向けるような構成とする場合の何れにもこの第二実施形態のセンサ保持枠105を適用することが可能である。例えば、外装ケース102の3時側にセンサユニット4を配置した場合であっても、外装ケース102を適用することが可能である。
また、上述の第二実施形態では、圧力導入路31の中心軸P1は、センサ収納部28の中心軸P2に対して略直交した状態で配置されている場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、センサユニット4の位置、外装ケース102の形状等に応じて圧力導入路31の中心軸P1がセンサ収納部28の中心軸P2に対して傾斜した状態であってもよい。
(第三実施形態)
次に、この発明の第三実施形態を図7に基づいて説明する。
図7は、第三実施形態における圧力センサ付電子時計201の要部縦断面図である。
この第三実施形態における圧力センサ付電子時計201のセンサ保持枠205と前述の第一実施形態における圧力センサ付電子時計1のセンサ保持枠5との相違点は、第一実施形態におけるセンサ保持枠5の圧力導入路31が一直線状に形成されているのに対し、第三実施形態におけるセンサ保持枠205の圧力導入路231が屈曲形成されている点にある。
すなわち、図7に示すように、センサ保持枠205は樹脂により形成されたものであって、センサ収納部28と、このセンサ収納部28の底部28bに立設された圧力導入路231とが一体成形されている。圧力導入路231は、センサ収納部28の12時側に配置されている。
ここで、圧力導入路231は、センサ収納部28の底部28bからこの底部28bに対して垂直方向に沿って立ち上がり形成された第一筒部245と、この第一筒部245の先端から斜め12時側に向かって傾斜するように屈曲形成された第二筒部246とにより構成されている。これにより、圧力導入路231の先端は、前述の第一実施形態の圧力導入路31の先端よりも12時側に向いた状態になっている。
圧力センサ付電子時計201の外装ケース202には、圧力導入路231に対応するセンサ孔233が形成されている。すなわち、センサ孔233は、外装ケース202の厚さ方向に沿って形成され、圧力導入路231の第一筒部245が挿入される第一孔251と、この第一孔251の先端から斜め12時側に向かって形成するように屈曲形成され、圧力導入路231の第二筒部246が挿入される第二孔252とが連通形成された状態になっている。
また、外装ケース202には、センサ孔233の第二孔252に対応する箇所に、この第二孔252と外装ケース2の外側とを連通する開口凹部238が形成されている。つまり、この開口凹部238は、外装ケース202に取り付けられているフェイスガラス13と同一面上に形成されておらず、このフェイスガラス13に対して傾斜している外装ケース202の側面近傍に形成されている。
開口凹部238には、これを閉塞するカバー239が設けられている。カバー239は、この外表面239a側が外装ケース202と面一になるように形成されている。
また、カバー239には、複数の小径孔40がカバー239の厚さ方向に貫通形成されており、圧力導入路231内に大気や水を導入しつつ、圧力導入路31内への塵埃の侵入が防止されるようになっている。
したがって、上述の第三実施形態によれば、前述の第一実施形態と同様の効果に加え、圧力センサ付電子時計201のバリエーションを増大することが可能になる。
なお、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
例えば、上述の実施形態では、圧力センサ付電子時計1,101,201にそれぞれセンサ保持枠5,105,205を用いた場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、センサユニット4が内蔵されるさまざまな電子機器、例えば携帯電話機器、電子計算機、ラジオ装置等に、センサ保持枠5,105,205を適用することが可能である。
また、上述の実施形態では、センサ保持枠5,105,205のセンサユニット4を収納するセンサ収納部28の一部が、回路基板18の一部と外装ケース2,102,202の厚さ方向で互いに重なり合うように配置されている場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、センサ収納部28全体を回路基板18の背面側に配置するように構成してもよい。
1,101,201 圧力センサ付電子時計
2,102,202 外装ケース
3 時計ムーブメント
4 センサユニット
5,105,205 センサ保持枠
24 センサ本体(検出部)
24a 前面
28 センサ収納部
31,131,231 圧力導入路
32 圧力室
39,139,239 カバー
40 小径孔
42 金属筒(補強管)
P1,P2 中心軸

Claims (6)

  1. 外装ケースと、
    この外装ケース内に設けられ、圧力を検出するセンサユニットと、
    これら外装ケースとセンサユニットとの間に設けられ、前記外装ケースに前記センサユニットを取り付けるためのセンサ保持枠とを備え、
    このセンサ保持枠は、
    前記センサユニットを収納し、かつ前記センサユニットの検出部の前面に前記圧力を取り込む圧力室が設けられているセンサ収納部と、
    前記外装ケースの外側から前記圧力室へと圧力を導く圧力導入路とを有し、
    前記センサ収納部の中心軸と、前記圧力導入路の中心軸とがずれていることを特徴とするセンサ付電子機器。
  2. 前記センサ収納部の中心軸に対して前記圧力導入路の中心軸が偏心していることを特徴とする請求項1に記載のセンサ付電子機器。
  3. 前記センサ収納部の中心軸に対して前記圧力導入路の中心軸が交差していることを特徴とする請求項1に記載のセンサ付電子機器。
  4. 前記センサ保持枠は樹脂により形成されたものであって、
    前記圧力導入路の内周面に、前記圧力導入路の剛性を高めるための補強管を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載のセンサ付電子機器。
  5. 前記外装ケースにおける前記圧力導入路の開口端に対応する位置に、複数の小径孔が貫通形成されているカバーを設けたことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れかに記載のセンサ付電子機器。
  6. 前記外装ケース内に時計ムーブメントを設け、
    この時計ムーブメントの裏面に、前記センサ収納部の少なくとも一部が重なるように前記センサ保持枠を配置したことを特徴とする請求項1〜請求項5の何れかに記載のセンサ付電子機器。
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