JP2014119383A - 電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】外気圧の微小な変化を高感度で検出できるとともに、小型化が可能な電子機器を提供する。
【解決手段】筐体2と、筐体2内部にあって、外気と連通する開口を有するキャビティ部6と、開口8の縁部に一端を固定され開口8を塞ぐように保持されたカンチレバー9と、開口8の縁部とカンチレバー9の間にあって空気が流通できるギャップと、キャビティ6の内圧と外気7との圧力差によって起こるカンチレバー9の変形を検出することによって外気圧あるいは外気圧の変動を検出する圧力検出回路10と、キャビティ6内部にある電子部品3や機械部品5と、を備え、キャビティ部6を形成する壁の少なくとも一部が筐体2の内壁であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、外気圧あるいは外気圧の変動を計測する機能を持つ電子機器に関する。
従来、内部に外気圧を計測するセンサを搭載させることにより、現在位置の高度や気象に関する情報を得ることができる電子機器が知られている。例えば、腕時計の内部に圧力センサが設置され、気圧情報と時刻情報を同時に表示できる腕時計が知られている(特許文献1参照)。ここで、上記圧力センサとしては、キャビティを薄い膜で覆って外気圧とキャビティ内部の圧力差によって起こる膜の変形を検出するメンブレン型や、同じくキャビティを用いながらも一端固定のカンチレバーをキャビティ開口部に配置して圧力差によって起こるカンチレバーの変形を検出するカンチレバー型が知られている(特許文献2参照)。
特開平7−225285号公報 特開平4−208827号公報
しかしながら、メンブレン型の圧力センサを電子機器に搭載する場合、メンブレンはその周縁をすべてキャビティ開口部に固定されているために、外気圧とキャビティ内部の圧力差が発生してもメンブレンの変形量が大きくなりにくく、センサ感度を高くすることが難しいという課題があった。更に、キャビティ内部をあらかじめ所定の圧力にしておく必要があるので作製コストを低減することも難しいという課題があった。そこで、メンブレン型に替えてカンチレバー型の圧力センサを電子機器に搭載すると、カンチレバーは一端のみが固定されており、自由端が大きくたわむことができるため、キャビティ内部と外気圧との圧力差による変形量を大きくできることからセンサ感度を高くしやすいという利点がある。ただし、カンチレバー型の圧力センサでは、カンチレバーと開口の間(ギャップ)を介して空気が流出入するため、キャビティ内部の圧力が外気圧に近づいてしまって、カンチレバーがたわみきる前に圧力差が減少してしまう、という課題があった。更に、カンチレバー型の圧力センサでは、圧力差の変動が1ヘルツやそれ以下のようにゆっくりしたものである場合においても、キャビティ内部の圧力変動が外気圧変動に追いついてしまうために十分な出力が得られない、という課題があった。
これらの課題を回避するためには、ギャップを小さくするか、キャビティ容積を大きくする必要が有る。ところが、ギャップを小さくするためには微細加工技術が必要となり、作製コストがかかってしまう。一方、キャビティ容積を大きくすると、その分電子機器全体のサイズが大きくなってしまい、特に小型化の要求される携帯用電子機器においては深刻な課題であった。
本発明はこのような事情に考慮してなされたもので、その目的は、外気圧の微小な変化を高感度で検出できるとともに、小型化が可能な電子機器を提供することである。
本発明は、前記課題を解決するために以下の手段を提供する。
本発明に係る電子機器は、筐体と、前記筐体内部にあって、外気と連通する開口を有するキャビティ部と、前記開口の縁部に少なくとも一端を固定され前記開口を塞ぐように保持されたカンチレバーと、前記開口と前記カンチレバーとの間に形成される間隙であって空気を流通させるギャップと、前記キャビティ部の内圧と外気との圧力差に応じた前記カンチレバーの変形を検出することによって外気圧あるいは外気圧の変動を検出する検出手段と、前記キャビティ部内に配置された部品と、を備え、前記キャビティ部を形成する壁の少なくとも一部が前記筐体の内壁であることを特徴とする。
本発明に係る電子機器によれば、自由端を持つカンチレバーが微小な圧力差によっても大きく変位することで高感度となり、また、キャビティが筐体内部空間と共有されることでサイズを大きくせずにキャビティ容積を大きくすることで高感度な電子機器を得ることができる。
本発明に係る電子機器は、前記筐体に外気を導入する外気連通口と、前記筐体内部に備わり前記外気導入口から導入した外気を貯留する外気連通空間を有し、前記外気連通空間と前記キャビティ部とは前記開口を介して連通し、前記外気連通口の口径は前記開口の口径よりも大きいことを特徴とする。
本発明に係る電子機器によれば、開口が外気に露出していないため、ほこりや水滴などの異物が開口に付着して性能に影響を与えることを防止できる。
本発明に係る電子機器は、前記キャビティ部を形成する壁全体が前記筐体の内壁からなることを特徴とする。
本発明に係る電子機器によると、キャビティ部を形成する壁全体を筐体の内壁としているので、キャビティ部の容積をさらに大きくすることができ、さらなる外気圧の変化の検出感度の向上が期待できる。
本発明に係る電子機器は、前記筐体内部に、前記キャビティ部内の空気と前記外気とのいずれとも混ざり合わない隔離空間を持つことを特徴とする。
本発明に係る電子機器によれば、外気から完全に隔離された空間に防水が必要な電子部品あるいは機械部品を配置することができ、高信頼性と長寿命を持つ圧力センサ付き電子機器を実現することができる。
本発明に係る電子機器は、前記隔離空間を形成する壁は、当該壁を貫通する貫通孔と当該貫通孔内に充填された電気配線と、を含むことを特徴とする。
本発明に係る電子機器によれば、隔離空間内の電子部品と隔離空間以外の筐体内の電子部品との間の配線が可能となり、機器全体を一つの制御回路で制御できる。
本発明に係る電子機器は、前記検出手段は、圧電効果を利用して前記外気圧あるいは外気圧の変動を検出することを特徴とする。
本発明に係る電子機器によれば、消費電力が極めて小さく、低コストで大量生産可能な電子機器を実現することができる。
本発明に係る電子機器は、前記部品が、時刻を計測し表示する機能を持つ腕時計部品を含むことを特徴とする。
本発明に係る電子機器によれば、気圧や気圧変動の計測結果と時刻を同時に表示する機能を持つ腕時計型の電子機器を実現することができる。
本発明に係る電子機器は、前記部品が、公衆通信回線に無線で接続する機能を持つ部品を含むことを特徴とする。
本発明に係る電子機器によれば、高感度な圧力センサを備えた携帯電話を実現することができる。
本発明に係る電子機器によれば、前記筐体は人体に着脱可能に構成され、前記電子部品が前記人体の動作を推定する機能を持つ部品を含むことを特徴とする。
本発明に係る電子機器は、前記筐体は、内部に、計時機能を実現するための部品と、時刻表示機能を実現するための部品と、当該電子機器を腕に装着するためのバンドと、を有し、前記キャビティ部が前記バンド内部に亘って形成された空間を含んでなることを特徴とする。
本発明に係る電子機器によれば、腕時計のバンドの内部構造に密閉空間を作りこむことができ、全体のサイズを大きくすることなく高性能圧力センサ付き電子機器を実現することができる。
本発明に係る電子機器は、前記筐体がヒンジを介して折りたたみ可能な構造になっており、前記キャビティ部が前記ヒンジ内部に亘って形成された空間を含んでなることを特徴とする。
本発明に係る電子機器によれば、折りたたみ可能な携帯電話の全体のサイズを大きくすることなく高性能圧力センサ付き電子機器を実現することができる。
本発明に係る電子機器によれば、微小な圧力変動の検出を高精度で行い、電子機器全体のサイズを小型化することができる。
本発明に係る第1の実施形態を示す図であって、圧力センサ付き電子機器1の断面図である。 本発明に係る第2の実施形態を示す図であって、圧力センサ付き電子機器11の断面図である。 本発明に係る第3の実施形態を示す図であって、圧力センサ付き電子機器21の断面図である。 本発明に係る第4の実施形態を示す図であって、圧力センサ付き電子機器31の断面図である。 本発明に係る第5の実施形態を示す図であって、圧力センサ付き腕時計41の断面図である。 本発明に係る第6の実施形態を示す図であって、圧力センサ付き携帯電話51の断面図である。 本発明に係る第7の実施形態を示す図であって、圧力センサ付き電子機器61の断面図である。 本発明に係る第8の実施形態を示す図であって、圧力センサ付き電子機器71の断面図である。
以下、本発明に係る電子機器の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明に係る第一実施形態を示す図であって、圧力センサ付き電子機器1の断面図である。電子機器1は、図1に示すように、筐体2の内部に種々の電子部品3や機械部品5(部品)が配置されている。例えば、いくつかの電子部品3は基板4の上に実装される一方、他の電子部品3や機械部品5は、筐体2の底面上に配置されている。
また、電子機器1は、内部に圧力センサを備える。当該圧力センサは、それら電子部品3や機械部品5が収まった筐体2内部の空間であるキャビティ部6と、外気7と連通する外気連通部15と接続されキャビティ部6への空気の通り抜けを可能にする開口8と、開口8を塞ぐように当該開口8の縁部に一端が固定されたカンチレバー9と、カンチレバー9と電気的に接続された圧力検出回路10と、で構成される。
キャビティ部6は、外気連通部15を除く筐体2の内部空間全体のうち、筐体2の内部構成(つまり、電子部品3や機械部品5、基板4等)が占める部分以外の全隙間部分で形成される空間であり、開口8を除いて外気7との接触を遮蔽された構成からなる。すなわち、キャビティ部6の形成する空間は、筐体2の略内部全体に広がっており、電子部品3や機械部品5の隙間に存在する空気で満たされている。なお、図1に示す電子機器1では、キャビティ部6を形成する壁は、筐体2の内壁のうち外気連通部15を構成する箇所を除く全内壁と共通であるものを例示したが、これに限定されるものではなく、キャビティ部6を形成する壁の少なくとも一部が筐体2の内壁からなるものであれば足りる。
開口8は、キャビティ部6と外気連通部15との間に配設された、キャビティ部6と外気連通部15との空気の流通口である。
カンチレバー9は、例えば、一端が開口8の縁部に固定されるとともに、他端が自由端からなるたわみ変形自在な平板状の部材である。そして、カンチレバー9は、上面側がキャビティ部6(内の空気)に接するとともに、下面側が外気連通部15(より導入される外気)に接する。当該カンチレバー9は、厚さ数十〜数百ナノメートルの薄膜から成り、その固定端に近い位置にピエゾ抵抗素子(図示略)が形成された構成を有する。また、ピエゾ抵抗素子は圧力検出回路10に接続される。即ち、キャビティ部6内の内圧と外圧7との差圧に応じてカンチレバー9がたわみ変形を行うと、ピエゾ抵抗素子の圧電効果によって圧力検出回路10が上記差圧に応じた電気信号を検出できるように構成されている。
(電子機器の動作について)
次いで、上記構成からなる圧力センサを備えた電子機器1の動作について説明する。例えば、このような電子機器1を装着したユーザが階段を下ると、外気7の圧力が増加する。すると、外気7の圧力上昇によりキャビティ部6の内圧と外気7とに圧力差が発生するので、カンチレバー9がたわみ変形する。圧力検出回路10は当該圧力差に基づく電気信号を検出して制御部(図示略)に出力する。出力された信号の強度は圧力差に依存するため、電子機器1はそれによってユーザが階段を何段下ったかを把握する。ここで、空気は外気連通部15から開口8縁部とカンチレバー9のギャップを通って徐々にキャビティ部6に流入するので、やがて圧力差が消滅してカンチレバー9は元の位置に戻る。
そして、電子機器1では、キャビティ部6が筐体2の略内部全体に亘って存在しているため容積が十分大きい。これにより、キャビティ部6内部の圧力は、開口8を通って空気が流入しても増加するまでに時間がかかる。この増加までのあいだ圧力差はほぼ維持されるため、カンチレバー9のたわみ変形はその圧力差による力と、カンチレバー9のばね復元力が均衡するまで増加する。その後カンチレバー9は、キャビティ部6内の圧力が増加することで徐々に初期位置まで戻る。
以上により、本発明によると、このような構造にすることで、極わずかな圧力差をゆっくりと発生させた場合においても十分な強度の信号が得られ、特に低周波数における微小圧力変動を検出する高感度な圧力センサ付き電子機器が実現できる。
(第2の実施形態)
図2は本発明に係る第2の実施形態を示す図であって、圧力センサ付き電子機器11の断面図である。ここで、電子機器11について、図1と同一部には同一符号を付け説明を省略する。本実施形態に係る電子機器11は、第1の実施形態と同様に、筐体2内部のキャビティ部6と外気7の間が開口8によって連通している。電子機器11が図1に示す電子機器1と相違する点は、筐体2内部に備わる外気連通部15が、外気連通空間12と、外気連通口13と、を含んで構成されることである。ここで、外気連通空間12は外気連通口13を介して外気7と連通しており、外気連通口13より導入された外気を貯留する。また、外気連通空間12とキャビティ部6とは、開口8を介して連通している。外気連通口13は開口8から離間した位置にあり、開口8よりも開口面積(開口径)が数倍から数十倍大きい。また、外気連通口13は複数あっても良い。
このように構成された電子機器11は、置かれた環境に応じて外気7の圧力が変化すると、外気連通口13を介して空気(外気7)が流出入し、外気連通空間12に貯留される。そして、外気連通空間12の圧力は、外気7の圧力に連動して変化する。ここで、外気連通口13は開口8よりも開口面積が十分大きいので、外気連通空間12の内部の圧力は外気7の圧力変化に追従して瞬時に変化する。一方で、開口8は外気連通口13に比べるとはるかに開口面積が小さいため、外気連通空間12を介した外気7の流入に十分時間がかかるので、結果的にキャビティ部6内の圧力変化は遅く、外気7との間に長時間に亘って圧力差が生じた状態を維持する。そして、第1の実施形態で述べた通り、この圧力差によってカンチレバー9がたわみ変形する。これを圧力検出回路10で検出することにより、外気7の圧力あるいは圧力変動を測定できる。その後開口8を介してキャビティ部6内へ空気が流出入することにより、キャビティ部6内部の圧力がやがて外気7と同一になるので、カンチレバー9は初期位置に戻る。
ここで、電子機器11では、外気連通口13が外気7と外気連通空間12の間に圧力差が生じないように、大きな開口面積を持っているため、当該外気連通口13から水滴やほこりなどの異物が筐体2内部に侵入する可能性があるが、外気連通空間12内に留まるため開口8に直接接触することが無い。そのため、本実施形態に係る圧力センサ付き電子機器11は、濡れていたりほこりが多いような使用環境であっても、高い信頼性で駆動することができる。
(第3の実施形態)
図3は本発明に係る第3の実施形態を示す図であって、圧力センサ付き電子機器21の断面図である。ここで、電子機器21について、図1と同一部には同一符号を付け説明を省略する。本実施形態に係る電子機器21は、第2の実施形態と同様に、筐体2内部に外気連通部15が、外気連通空間12と、外気連通口13と、を含んで構成される。本実施形態に係る電子機器21の第2の実施形態に係る電子機器11との相違点は、外気連通空間12と外気7を連通する外気連通口13が複数有る点である。ここで、図3に示すように、外気連通口13は筐体2の側面にあっても良い。外気連通口13は、外気7と外気連通空間12の圧力を同一に維持し、且つ、外気7から水滴やほこりが開口8に届かないように、開口8に比べてはるかに大きな開口面積を持ち、開口8から離間した位置に作られている。なお、外気連通口13は図3では2箇所存在するが、さらに多数存在していても良い。
(第4の実施形態)
図4は本発明に係る第4の実施形態を示す図であって、圧力センサ付き電子機器31の断面図である。ここで、電子機器31について、図1と同一部には同一符号を付け説明を省略する。本実施形態に係る電子機器31は第1の実施形態と同様に、筐体32内部のキャビティ部6と外気7の間が開口8によって連通している。本実施形態に係る電子機器31の第2の実施形態に係る電子機器11との相違点は、筐体32が本体部33と支持部34から成り、キャビティ部6が本体部33と支持部34の両方に亘って形成されていることである。
ここで、本体部33は、第1〜第3の実施形態に係る筐体に相当し、内部に電子部品3や基板4、及び機械部品5を搭載した電子機器31の各種機能を発揮するための構成である。一方、支持部34は、当該本体部33の端部に接続され、本体部33を垂直/水平状態や特定の向きに支持するための支持具、又は電子機器31をユーザの人体に取り付けるための装着具からなり、内部の空洞部分が本体部33内の空間と連接され、キャビティ部6の一部を構成する。なお、本体部33や支持部34の具体例は、後述の第5,第6実施形態で詳細に説明する。
上述したように、キャビティ部6の容積を大きくできれば、外気7の微小な圧力変動、特にゆっくりとした変動に対しても高い感度で検出することができる。そのため、本実施形態に係る電子機器31では、主要な電子部品3や機械部品5を持つ本体部33だけでなく、支持部34の内部もキャビティ部6として利用するので、キャビティ部6の容積を大きくすることができ、低周波数での外気7の圧力変動を高感度で検出する圧力センサが実現できる。
(第5の実施形態)
図5は本発明に係る第5の実施形態を示す図であって、圧力センサ付き腕時計41の断面図である。ここで、腕時計41について、図1と同一部には同一符号を付け説明を省略する。本実施形態に係る腕時計41はこれまで説明した各実施形態に係る電子機器の具体例である。圧力センサ付き腕時計41の筐体42は、腕時計本体部43と腕時計バンド部44から成る。腕時計本体部43は、腕時計としての時刻表示機能等を発揮するための各種電子部品3(腕時計部品)や基板4,及び機械部品5を内部に搭載するとともに、圧力センサを構成するキャビティ部6,開口8、カンチレバー9,圧力検出回路10等を備える。また、腕時計バンド部44は、人体の腕に腕時計本体部43を装着させるための金属材等からなる環状のバンド材である。当該腕時計バンド部44は、内部の空洞部分が腕時計本体部43内の空間と連接され、キャビティ部6の一部を構成する。また、キャビティ部6と外気7は開口8を介して連通している。カンチレバー9は開口8を塞ぐように固定され、カンチレバー9と開口8の縁部のあいだには空気が流出入できるギャップが有る。
腕時計41によると、キャビティ部6は腕時計本体部43と腕時計バンド部44の両方に亘っているため、腕時計本体部43が小さくても、キャビティ部6の容積を大きくすることができる。
このような構造の圧力センサ付き腕時計41を装着した人が腕を動かすと、腕時計41の高さの変動によって外気7の圧力が変動し、キャビティ部6の内圧と外気7との間に圧力差が生じる。その圧力差がカンチレバー9をたわみ変形させ、圧力検出回路10がその圧力差を検出することで、腕の動作を把握することができる。ここで、人の腕の動作のように数十センチメートルの距離を1秒前後で移動するような、短距離で低速の変位であっても、キャビティ部6の容積が大きいために、キャビティ部6の内圧と外気7の圧力差が所定の時間維持される。カンチレバー9はその間にその圧力差と自身の復元力が均衡する位置までたわみ変形するため、低速で微小な外気圧変動を高感度に検出する圧力センサ付き腕時計が実現できる。
(第6の実施形態)
図6は本発明に係る第6の実施形態を示す図であって、圧力センサ付き携帯電話51の断面図である。ここで、携帯電話51について、図1と同一部には同一符号を付け説明を省略する。本実施形態に係る携帯電話51はこれまで説明した各実施形態に係る電子機器の具体例である。圧力センサ付き携帯電話51においては、筐体52が本体部53と表示部54とヒンジ部55から成り、本体部53と表示部54の内部にはそれぞれの機能を実行する回路基板56(例えば、公衆通信回線に無線で接続する機能を持つ基板部品)が保持されている。本体部53内部には外気連通空間12があり、外気連通空間12とキャビティ部6は開口8を介して空気が流出入できる。また、カンチレバー9は、開口8を塞ぐように当該開口8の縁部に一端が固定されている。さらに、外気連通空間12は外気連通口13を介して外気7と連通している。本実施形態に係る携帯電話51の特徴は、キャビティ部6が本体部53からヒンジ部55を経由して表示部54の内部に亘っている点である。
このような構造の圧力センサ付き携帯電話51を携帯して屋内のエレベータやエスカレータなどに乗って上下に移動すると、それに伴う外気7の圧力の微小な変化によって外気7とキャビティ部6の間に圧力差が生じる。この圧力差によってカンチレバー9がたわみ変形し、その圧力差を圧力検出回路10で検出することで、携帯電話51の所持者の位置を屋内であっても正確に把握することができる。また、キャビティ部6は圧力センサ付き携帯電話51の筐体52全体に亘ってその内部に広がっており、筐体52を大型化せずにキャビティ部6の容積のみを大きくすることができる。以上により、携帯電話51は、低速で微小な移動に対応した気圧変動を高感度に検出することができ、各種のソフトウェアと組み合わせることで、ナビシステムや歩数計、消費カロリー計などに使える圧力情報を提供できる。
なお、当該圧力センサ付き携帯電話51の部品として腕時計部品を備え、時刻表示機能等を発揮するように構成しても良い。また、第5の実施形態に係る圧力センサ付き腕時計41部品として、本実施形態で述べた公衆通信回線に無線で接続する機能を持つ基板部品を備えるように構成しても良い。
(第7の実施形態)
図7は本発明に係る第7の実施形態を示す図であって、圧力センサ付き電子機器61の断面図である。ここで、電子機器61について、図4と同一部には同一符号を付け説明を省略する。本実施形態に係る電子機器61は第4の実施形態と同様に、筐体62内部のキャビティ部6と外気7の間が開口8によって連通している。また、カンチレバー9は開口8を塞ぐように開口8縁部に一端を固定されている。さらに、筐体62は本体部63と支持部64から成り、キャビティ部6は本体部63と支持部64の両方に亘っている。本実施形態に係る電子機器61の第4の実施形態に係る電子機器31との相違点は、筐体62内部に、キャビティ部6内の空気と外気7とのどちらとも接触しない隔離空間65を持つことである。隔離空間65は、その外側の空間(キャビティ部6)との間に空気の流出入が起きないように隔離壁66によって隔離されている。隔離空間65の内部には、水に触れることを避けたい部品、例えば機械部品67が保持されている。機械部品67と隔離空間65以外の空間に置かれた部品との間は、隔離壁66を貫通する電気配線68によって電気的に接続されている。
このような構造を持つ圧力センサ付き電子機器61は、これまでの実施形態で説明した高感度な圧力測定機能を持つことに加えて、筐体62に水滴がかかるなどしても、水に触れることを避けたい部品67は隔離空間65内に保持されているので防水されるため、高い信頼性で駆動を続けることができる。
(第8の実施形態)
図8は本発明に係る第8の実施形態を示す図であって、圧力センサ付き電子機器71の断面図である。ここで、電子機器71について、図1と同一部には同一符号を付け説明を省略する。
上述した第1〜第7の実施形態において、キャビティ部6は、外気連通部15を除く筐体2の内部空間全体のうち、筐体2の内部構成が占める部分以外の全隙間部分で形成される空間である場合を例示した。しかしながら、本発明に係る圧力センサ付き電子機器は、当該キャビティ部6を形成する壁全体が筐体2の内壁からなるように構成(つまり、外気連通部15を設けないような構成と)しても良い。
具体的には、図8に示すように、圧力センサ付き電子機器71は、開口8を外気7の導入口(図1に示す外気連通部15の外気7側に形成された開口に相当するもの)に設け、カンチレバー9が当該開口8を塞ぐように配置された構成からなる。
圧力センサ付き電子機器71は、このような構造にすることで、上述の実施形態に係る圧力センサ付き電子機器に比べてキャビティ部6の容積をさらに大きくすることができるので、さらなる微小圧力変動検出時の感度の向上が期待できる。なお、本実施形態では、図1に示した圧力センサ付き電子機器1について、外気連通部15を設けない構成を例示したが、図4−7で示した圧力センサ付き電子機器に適用しても勿論良い。
1 圧力センサ付き電子機器(電子機器)
2 筐体
3 電子部品(部品)
4 基板
5 機械部品(部品)
6 キャビティ部
7 外気
8 開口
9 カンチレバー
10 圧力検出回路(検出手段)
11 圧力センサ付き電子機器(電子機器)
12 外気連通空間
13 外気連通口
15 外気連通部
21 圧力センサ付き電子機器(電子機器)
31 圧力センサ付き電子機器(電子機器)
32 筐体
33 本体部
34 支持部
41 圧力センサ付き腕時計(電子機器)
42 筐体
43 腕時計本体部
44 腕時計バンド部
51 圧力センサ付き携帯電話(電子機器)
52 筐体
53 本体部
54 表示部
55 ヒンジ部
56 回路基板
61 圧力センサ付き電子機器(電子機器)
62 筐体
63 本体部
64 支持部
65 隔離空間
66 隔離壁
67 機械部品(部品)
68 電気配線
71 圧力センサ付き電子機器(電子機器)

Claims (11)

  1. 筐体と、
    前記筐体内部にあって、外気と連通する開口を有するキャビティ部と、
    前記開口の縁部に少なくとも一端を固定され前記開口を塞ぐように保持されたカンチレバーと、
    前記開口と前記カンチレバーとの間に形成される間隙であって空気を流通させるギャップと、
    前記キャビティ部の内圧と外気との圧力差に応じた前記カンチレバーの変形を検出することによって外気圧あるいは外気圧の変動を検出する検出手段と、
    前記キャビティ部内に配置された部品と、
    を備え、
    前記キャビティ部を形成する壁の少なくとも一部が前記筐体の内壁であることを特徴とする電子機器。
  2. 前記筐体に外気を導入する外気連通口と、前記筐体内部に備わり前記外気導入口から導入した外気を貯留する外気連通空間を有し、
    前記外気連通空間と前記キャビティ部とは前記開口を介して連通し、前記外気連通口の口径は前記開口の口径よりも大きいことを特徴とする、請求項1に記載の電子機器。
  3. 前記キャビティ部を形成する壁全体が前記筐体の内壁からなることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
  4. 前記筐体内部に、前記キャビティ部内の空気と前記外気とのいずれとも混ざり合わない隔離空間を持つことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の電子機器。
  5. 前記隔離空間を形成する壁は、当該壁を貫通する貫通孔と当該貫通孔内に充填された電気配線と、を含むことを特徴とする請求項4に記載の電子機器。
  6. 前記検出手段は、圧電効果を利用して前記外気圧あるいは外気圧の変動を検出することを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の電子機器。
  7. 前記部品が、時刻を計測し表示する機能を持つ腕時計部品を含むことを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の電子機器。
  8. 前記部品が、公衆通信回線に無線で接続する機能を持つ部品を含むことを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の電子機器。
  9. 前記筐体は人体に着脱可能に構成され、前記部品が前記人体の動作を推定する機能を持つ部品を含むことを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の電子機器。
  10. 前記筐体は、内部に、計時機能を実現するための部品と、時刻表示機能を実現するための部品と、当該電子機器を腕に装着するためのバンドと、を有し、前記キャビティ部が前記バンド内部に亘って形成された空間を含んでなることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の電子機器。
  11. 前記筐体がヒンジを介して折りたたみ可能な構造になっており、前記キャビティ部が前記ヒンジ内部に亘って形成された空間を含んでなることを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載の電子機器。
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