以下、本開示の一実施形態について、図面を参照して説明する。一実施形態に係る通信装置は、典型的にはIoT(Internet of Things)向けの通信装置であってよい。例えば、一実施形態に係る通信装置は、IoT用の通信ユニットとして実現してよい。また、一実施形態に係る通信装置は、IoT向けの通信装置に限定されず、無線通信機能を有する各種の通信装置として実現してよい。
図1は、一実施形態に係る通信装置1の外観を示す斜視図である。また、図2は、図1に示した通信装置1を分解した様子を示す斜視図である。
通信装置1は、外部のサーバ等の外部機器と通信してよい。通信装置1は、外部環境の情報を取得してよい。通信装置1は、取得した外部環境の情報を、外部のサーバ等に送信してよい。通信装置1は、他の機器又は商品若しくは貨物等に取り付けられた状態で使用されてよい。通信装置1は、小型化されることによって、他の機器又は商品若しくは貨物等に取り付け易くなる。
図1及び図2に示すように、一実施形態に係る通信装置1は、筐体10と、内部構造13とを備えてよい。内部構造13は、筐体10の内部に位置してよい。内部構造13については、さらに後述する。
筐体10は、プレート11と、ケース12とを備えてよい。筐体10は、内部構造13を保護し得る。筐体10は、プレート11とケース12との間に、封止のためのパッキンをさらに備えてよい。プレート11とケース12との間がパッキンで封止されることによって、筐体10の内部に水分又は塵等が侵入しにくくなる。結果として、内部構造13が水分又は塵等から保護され易くなる。
筐体10の外観形状は、互いに交差するX軸、Y軸、及びZ軸それぞれにほぼ沿う辺を有する直方体状であってよい。X軸、Y軸、及びZ軸は、互いに直交してよい。筐体10のX軸方向の長さは、筐体10のY軸方向の長さ、及び、筐体10のZ軸方向の長さより長いものとする。筐体10のY軸方向の長さは、筐体10のZ軸方向の長さより長いものとする。X軸方向は、第1方向ともいう。Y軸方向は、第2方向ともいう。Z軸方向は、第3方向ともいう。言い換えれば、筐体10の第1方向の長さは、第2方向の長さ及び第3方向の長さより長い。第1方向、第2方向、及び第3方向はそれぞれ、筐体10の長手方向、短手方向、及び厚み方向ともいう。一実施形態に係る通信装置1の筐体10の寸法は特に限定されないが、一例として、X軸方向(第1方向)に8cm程度、Y軸方向(第2方向)に3cm程度、Z軸方向(第3方向)に1cm程度のように、小型に構成してよい。
筐体10は、通信装置1の用途に応じた使用環境に耐え得る強度を有する材料で構成されてよい。例えば、筐体10は、樹脂又は金属等で構成されてよい。
プレート11は、スイッチハンドル11Aと、報知窓11Bとを有してよい。スイッチハンドル11Aは、図2に示すように、内部構造13に含まれるスイッチ81の位置に対応して配置される。このように配置することで、ユーザは、スイッチハンドル11Aを介してスイッチ81を操作し得る。スイッチハンドル11Aは、可撓性を有する材料で構成されてよい。報知窓11Bは、図2に示すように、内部構造13に含まれる報知部80の位置に対応して配置される。報知窓11Bは、透明部材等で構成されてよい。このようにすることで、ユーザは、報知窓11Bを介して報知部80を視認し得る。
プレート11は、図1及び図2に示すように、孔11C、孔11D、孔11E及び孔11Fをさらに有してよい。孔11Cは、内部構造13に含まれる気圧センサ71(図3参照)に対応して配置される。孔11Dは、内部構造13に含まれる温度センサ72(図3参照)に対応して配置される。孔11Eは、内部構造13に含まれる湿度センサ73(図3参照)に対応して配置される。孔11Fは、内部構造13に含まれる照度センサ74(図3参照)に対応して配置される。気圧センサ71、温度センサ72、湿度センサ73及び照度センサ74は、センサ70(図3参照)と総称される。各センサ70は、筐体10の外部の環境を高い精度で検出し得る。
図2に示すように、ケース12は、底面部12Aと、側面部12Bとを有してよい。底面部12Aは、内部構造13を挟んでプレート11の反対側に位置する。側面部12Bは、プレート11と底面部12Aとの間に位置し、底面部12A及びプレート11に交差する。ケース12は、側面部12Bに、差込口12C、12D及び12Eを有してよい。差込口12C及び12Dは、内部構造13に含まれる外部端子23及び23(図3参照)に対応して配置されてよい。このようにすることで、外部機器の端子は、差込口12C及び12Dを介して、外部端子24及び24と接続し得る。差込口12Eは、内部構造13に含まれるスロット25(図3参照)に対応して配置される。このようにすることで、SIM(Subscriber Identity Module)カード等が、差込口12Eを介して、スロット25に挿入され得る。
孔11C~11F及び報知窓11Bの少なくともいずれかは、ケース12の側面部12Bに配置されてもよい。
プレート11は、マーク11Gをさらに有してよい。マーク11Gは、例えば通信装置1の製造主体を表すロゴマーク等であってよい。ユーザは、マーク11Gの位置に基づいて、通信装置1の向きを特定し得る。ユーザは、例えば通信装置1を地面等に配置する場合、プレート11の側が地面等に接触しないように通信装置1を配置し得る。つまり、ユーザは、ケース12の底面部12Aの側が地面等に接触するように通信装置1を配置し得る。プレート11の側が地面等に接触しないことによって、孔11C~11F及び報知窓11Bが地面等でふさがれにくくなる。孔11C~11F及び報知窓11Bがケース12の側面部12Bに配置される場合、ケース12の底面部12Aの側が地面等に接触するように通信装置1が配置されることによって、孔11C~11F及び報知窓11Bが地面等でふさがれにくくなる。
図2に示すように、アンテナ100は、筐体10において、X軸の正の方向の側に位置してよい。通信モジュール50及び外部端子23の少なくとも一方は、筐体10において、X軸の負の方向の側に位置してよい。つまり、アンテナ100は、筐体10の第1方向の一端の側に位置してよい。通信モジュール50及び外部端子23の少なくとも一方は、筐体10の第1方向の他端の側に位置してよい。アンテナ100と、通信モジュール50及び外部端子23の少なくとも一方とは、第1方向に沿って、互いに反対側に位置してよい。このようにすることで、アンテナ100は、電波のノイズ源となりうる通信モジュール50及び外部端子23の少なくとも一方から所定距離より遠くに離されることによって、電波を受信する際に、ノイズ源による影響を受けにくくなる。結果として、通信装置1の利便性が高められうる。一般的に、IoT向けの通信装置においては、多くの場合、スマートフォンなどの携帯電話よりも小型化が要請されるため、ノイズ源による影響が懸念される。一実施形態に係る通信装置1は、このような状況において、より効果的に動作し得る。また、外部端子23が複数設けられる場合、少なくとも1つの外部端子23が、第1方向に沿って、アンテナ100と反対側に位置していれば、ノイズ源による影響を低減する効果が得られる。
次に、一実施形態に係る通信装置1の内部構造13について、さらに説明する。
図3(A)及び図3(B)は、内部構造13を示す図である。図3(A)は、内部構造13の正面図である。図3(A)は、図2に示した内部構造13を、Z軸の負方向に向いて見た状態を示す図である。また、図3(B)は内部構造13の側面図である。図3(B)は、図2に示した内部構造13を、Y軸の正方向に向いて見た状態を示す図である。
図3(A)及び図3(B)に示すように、一実施形態に係る通信装置1の内部構造13は、第1基板21と、第2基板22と、通信モジュール50とを備えている。図3(A)及び図3(B)においては、内部構造13のアンテナ接続部101から、図2に示したアンテナ100を外した状態を示してある。また、図3(A)及び図3(B)に示すように、内部構造13は、外部端子23及び24の少なくとも一方をさらに含んでよい。また、図3(A)及び図3(B)に示すように、内部構造13は、スロット25を含んでもよい。また、図3(A)及び図3(B)に示すように、内部構造13は、バッテリ30、フレーム40、センサ70、報知部80、及びスイッチ81の少なくともいずれかを含んでよい。
図3(A)及び図3(B)に示すように、第1基板21及び第2基板22は、板状であってよい。第1基板21及び第2基板22は、例えば矩形状とすることができるが、ケース12の形状及び/又は通信装置1に求められる仕様など、それぞれ、各種の条件に応じた形状としてよい。第1基板21及び第2基板22は、XY平面に沿って位置してよい。第1基板21及び第2基板22は、樹脂又はセラミック等の適度な硬さの材料で構成されてよい。第1基板21及び第2基板22には、各種部品が実装されてよい。第1基板21及び第2基板22には、例えば端子又は配線などが実装されてもよい。
第1基板21は、通信装置1において主基板を成す基板としてよい。以下、第1基板21を、適宜「メイン基板」とも記す。
第1基板21に実装される部品は、通信装置1の納入先によるカスタマイズの要求が比較的低い部品としてよい。例えば、第1基板21に実装される部品は、通信装置1の基本的な機能である通信機能を提供するのに必要な部品としてよい。一実施形態において、図3(A)及び図3(B)に示すように、第1基板21には、通信モジュール50が配置される。また、第1基板21に実装される部品は、例えば、外部端子23、外部端子24、スロット25、バッテリ端子31、フレーム40、通信モジュール50、報知部80、スイッチ81、及びアンテナ接続部101などの少なくともいずれかとしてよい。ここで、スロット25は、例えばSIMカードコネクタのような、ICカードを挿入可能なソケットとしてよい。また、外部端子24は、各種のコネクタとしてよい。さらに、センサ70のうち、例えば通信装置1の納入先によるカスタマイズの要求が比較的低いセンサも、第1基板21に実装してもよい。要するに、第1基板21には、通信装置1の複数の納入先によらず共通して求められる傾向にある機能を提供するための部品を実装してよい。
第2基板22は、第1基板(メイン基板)21とともに通信装置1の各種機能を提供する基板としてよい。以下、第2基板22を、適宜「サブ基板」とも記す。
第2基板22に実装される部品は、通信装置1の納入先によるカスタマイズの要求が比較的高い部品としてよい。例えば、通信装置1の納入先の要望によっては、図3(A)に示したセンサ70のうち、あるセンサの必要性は高いが、他のセンサの必要性は低いということもあり得る。このように必要性が多様化する部品を積極的に第2基板22に実装することにより、様々な納入先の要望に応じて第2基板22を変更しつつ、第1基板21の構成は納入先によらず共通化することができる。要するに、第2基板22には、通信装置1の複数の納入先によって要望が多様化する傾向にある機能を提供するための部品を実装してよい。
例えば、センサ70のうち、特に気圧センサ71は、通信装置1の納入先によって必要か否かの要望が分かれる傾向にあるとする。この場合、図3(A)に示すように、気圧センサ71を第2基板22に実装してよい。このようにすれば、例えば気圧センサを備えるIoT通信ユニットを要望する納入先には、気圧センサ71が第2基板22に実装された通信装置1を供給すればよい。一方、気圧センサを備えないIoT通信ユニットを要望する納入先には、第2基板22に気圧センサ71が実装されていない(そして例えば他のセンサなどが実装された)通信装置1を供給すればよい。
したがって、通信装置1の構成の一部を共通化しつつ一部を多様なカスタマイズに対応させることで、多様なIoTのニーズに対応できるのみならず、製品開発上の他のメリットも提供することができる。例えば、一実施形態に係る第1基板21及び第2基板22によれば、通信装置1の開発の見積もりを立て易くなるのみならず、通信装置1の開発工数を削減することが期待できる。また、一実施形態に係る第1基板21及び第2基板22によれば、通信装置1の精算時における在庫のリスクを低減させることも期待できる。
第2基板22には、図3に示したようなセンサ71などのセンサのみならず、各種の電子部品などのような多様な部品を実装してもよい。例えば、第2基板22には、例えばスピーカ、ブザー、報知部80、及び通信機能部などの少なくともいずれかが含まれるようにしてもよい。スピーカ、ブザー、報知部80、及び通信機能部などを外部出力部と総称してもよい。ここで、第2基板22に通信機能部を含める場合、後述する通信モジュール50とは異なる方式の通信の機能を提供するための部品を実装してもよい。外部出力部としての通信機能部は、外部からの入力、すなわち、外部からの信号の受信をしてもよい。
図4(A)及び図4(B)は、図3(A)及び図3(B)に示した内部構造13から、第2基板22及びバッテリ30を取り外した状態をそれぞれ示す図である。図4(A)は、図3(A)と同様に、内部構造13の正面図である。図4(B)は、図3(B)と同様に、内部構造13の側面図である。
これらの図に示すように、一実施形態において、第2基板22は、第1基板21において通信モジュール50が配置される面(つまりZ軸の正方向を向く面)と同じ側に配置される。ここで、第2基板22は、所定方向(Z軸方向)において通信モジュール50に重ならないように配置される。典型的には、図3(A)及び(B)に示すように、第2基板22は、第1基板21上において、通信モジュール50に重ならないように、隣に配置される。図3(A)及び図3(B)に示すように、一実施形態において、第2基板22は、通信モジュール50とともに、第1基板21上に配置されている。また、図3(A)及び図3(B)に示すように、一実施形態において、第2基板22は、第1基板21上において、通信モジュール50の隣に配置されている。さらに、図3(A)及び図3(B)に示すように、一実施形態において、第2基板22は、スロット25及びフレーム40の少なくとも一方の上に載置されてよい。また、一実施形態において、第2基板22及び外部端子24の形状及び/又は位置関係によっては、第2基板22は、外部端子24の上に載置されてよい。このように、一実施形態において、第2基板22は、スロット25のようなソケット(例えばSIMカードコネクタ)又は外部端子24のようなコネクタに、少なくとも部分的に重なりを有して配置されてもよい。
図4(B)に示すように、通信モジュール50は、スロット25及びフレーム40よりも厚く(Z軸方向の高さが高く)なるように構成してよい。また、図3(B)と図4(B)との対比から分かるように、第2基板22は、スロット25及びフレーム40の少なくとも一方に載置されることにより、Z軸正方向の高さが通信モジュール50と同程度になるように設計してよい。このような構成により、通信モジュール50及び/又は第2基板22が上方から例えばプレート11による圧力を受けても、当該圧力が局所的に偏在することを回避することができる。したがって、通信モジュール50及び/又は第2基板22、並びにこれらの下(Z軸負方向)に配置される部品などに、例えば破損のような不具合が発生するリスクを低減できる。
また、図3(B)示すように、第2基板22は、スロット25及びフレーム40の少なくとも一方に載置されている。さらに、スロット25及びフレーム40は、第1基板21に載置されている。したがって、第2基板22は、第1基板21よりも、Z軸正方向に位置付けられる。このため、内部構造13を筐体10に内蔵させた際、筐体10を構成するプレート11と第2基板22との距離は、プレート11と第1基板21との距離よりも近くなる。このように、第2基板22は、第1基板21よりも、通信装置1の外部近くに配置されてもよい。このような構成により、第2基板22に配置されたセンサ類は、通信装置1の外部により近い位置に配置することができる。
例えば、温度センサ72を第2基板22に実装することで、温度センサ72をより外気に近い位置に配置して、外気温の検出を行うことができる。また、例えば気圧センサ71を通信装置1に搭載する場合、外気圧を適切に測定するために、気圧センサ71の周囲を樹脂などで囲む必要がある。このため、気圧センサ71を第2基板22に実装すれば、気圧センサ71の周囲を囲む樹脂材などの材料を節約することができる。
さらに、例えば、報知部80がLEDのような発光部などで構成される場合、報知部80を第2基板22に実装することで、報知部80を例えば報知窓11Bに形成された筐体レンズ等に近付けることができる。また、この場合、報知部80のような発光部からの光が例えば報知窓11B以外に漏れないようにするためには、報知部80の周囲を樹脂などで囲む必要がある。このため、報知部80のような発光部を第2基板22に実装すれば、報知部80のような発光部の周囲を囲む樹脂材などの材料を節約することができる。
さらに、例えば、マイクなどの音声入力部、及びブザー又はスピーカなどの音声出力部を第2基板22に実装することで、これらの機能部を入力孔又は出力孔に近付けることもできる。このような構成によれば、音の入力又は出力の際の性能を高めることができる。また、これらの機能部の周囲を樹脂などで囲む場合にも、樹脂材などの材料を節約することができる。
外部端子23は、支持部などよって第1基板21又はバッテリ端子31などに固定されてよい。外部端子23は、外部機器を接続可能な端子である。外部端子23は、例えば、マイクロUSB(Universal Serial Bus)のコネクタを接続可能な端子であってよい。通信装置1は、外部端子23を介して接続された外部機器によって、制御されてよい。通信装置1は、外部端子23から供給される電力によって、バッテリ30を充電してもよい。通信装置1は、バッテリ30の電力が不足する場合、又はバッテリ30を備えない場合に、外部端子23から供給される電力によって動作してもよい。
外部端子24は、信号を変換する回路の一種であるUART(Universal Asynchronous Receiver/Transmitter)に対応する端子であってよい。UARTに対応する端子は、例えば、通信装置1の外部に設けられているセンサと接続するために用いられうる。このセンサは、内部構造13に含まれるセンサ70とは別に設けられたセンサとしてよい。
スロット25は、例えば、SIMカードが挿入されるソケットとしてよい。また、スロット25は、例えばSIMカードコネクタとしてもよい。また、スロット25は、メモリカード等の他のカードが挿入されてもよい。
バッテリ30は、通信装置1の各構成部に電力を供給してよい。バッテリ30は、充電可能な二次電池を含んでよい。二次電池は、例えば、リチウムイオン電池、ニッケルカドミウム電池、又はニッケル水素電池等を含んでよい。バッテリ30は、二次電池に限られず、充電できない一次電池を含んでよい。一次電池は、例えば、アルカリ電池又はマンガン電池等を含んでよい。
また、図3(B)に示すように、第1基板21のZ軸負方向の側の面には、バッテリ端子31と、外部端子23とが実装されてよい。
バッテリ端子31は、バッテリ30に接続される。バッテリ端子31は、バッテリ30の正極に接続されるバッテリ端子31Aと、バッテリ30の残量を検出するためのバッテリ端子31Bと、バッテリ30の負極に接続されるバッテリ端子31Cとを含んでよい。バッテリ端子31は、バッテリ30を付勢する付勢機構を有してよい。バッテリ端子31は、バッテリ30をX軸の負の方向に付勢してよい。
フレーム40は、図3(A)及び図3(B)に示すように、所定の高さ(Z軸方向の厚さ)を有する枠状の部材としてよい。一実施形態においては、フレーム40の内部に各種の電子部品などの部品を配置してよい。フレーム40の各構成部は、例えば、適切な強度の材料を含んでよい。適切な強度の材料は、例えば、樹脂又は金属等を含んでよい。フレーム40の各構成部は、適切な強度の素材で一体として形成されてよい。フレーム40の各構成部が一体として形成されることで、フレーム40の強度が高められうる。結果として、内部構造13に対して外部からの衝撃が伝達しにくくなる。
図3(A)に示すように、一実施形態において、第2基板22は、フレーム40上に配置されている。このように、一実施形態において、第2基板22は、フレーム40のような枠部材に少なくとも部分的に重なりを有して配置されてもよい。このように、第1基板21は、フレーム40のようなシールド構造を備えてもよい。この場合、第2基板22は、フレーム40のようなシールド構造に少なくとも部分的に重なりを有して配置されてもよい。
また、このようなシールド構造は、例えばフレーム40のような枠部材の枠及び天面などによって構成されてよい。典型的には、フレーム40のような枠部材単体によってシールド構造が構成されてもよい。一方、このようなシールド構造は、フレーム40のような枠部材のみならず、第2基板22も含めて構成されてもよい。例えば、フレーム40そのものは枠部材のみで天面を備えないものとしてもよい。この場合、第2基板22をフレーム40の天面として用いることができる。
ここで、シールド構造とは、シールド構造の内部を物理的に保護する構造としてよい。これにより、例えばシールド構造の内部に精密な部品を含ませたとしても、そのような部品を保護することができる。また、一実施形態において、第2基板22及びフレーム40のような枠部材によって構成されるシールド構造は、物理的に保護するシールドではなく、電磁シールドとして機能するものとしてもよい。これにより、例えばシールド構造の内部に電磁波の影響を受けやすい部品を含ませたとしても、そのような部品を電磁波から保護することができる。
次に、一実施形態に係る通信モジュール50について説明する。
図5は、通信モジュール50の断面を示す図である。図5は、図4(B)に示す通信モジュール50を、所定の位置において、XY平面と平行な面で切断した断面を示す図である。例えば、図5は、通信モジュール50のY軸方向の中点において、通信モジュール50をXZ平面と平行な面で切断した断面を示す図としてよい。
本実施形態に係る通信モジュール50は、比較的小型のものとして構成することができる。例えば、通信モジュール50は、図3(A)に示すX軸方向およびY軸方向に例えばそれぞれ20mm以内の幅を有し、Z軸方向に例えば10mm以内の高さを有する直方体型としてもよい。
図5に示すように、通信モジュール50は、通信回路基板51を備えている。通信回路基板51は、図5に示すように、第1基板21と対向する側にキャビティ52を有してよい。また、通信回路基板51は、通信回路基板51を覆うリッド53を備えている。
図5に示すように、通信モジュール50は、第1基板21とは異なる通信回路基板51を介して、第1基板21のZ軸の正の方向を向く面に実装されてよい。通信回路基板51は、例えば、セラミック等の材料で構成されてよい。通信回路基板51は、板状であってよい。通信回路基板51と、バッテリ30のZ軸の正方向の側の面の少なくとも一部とは、第1基板21を挟んで対向してよい。通信回路基板51と第1基板21とが異なる材料を含む場合、外力による通信回路基板51及び第1基板21それぞれの撓み量は異なり得る。通信回路基板51と、バッテリ30のZ軸の正方向の側の面の少なくとも一部とが第1基板21を挟んで対向することによって、第1基板21及び通信回路基板51が撓みにくくなる。結果として、通信回路基板51が第1基板21から剥がれにくくなる。
通信回路基板51は、第1基板21と対向する側にキャビティ52を有してよい。キャビティ52の内部には、電子部品60の一部が実装されてよい。キャビティ52の内部に実装される電子部品60の一部は、通信に関連しない部品であってよい。キャビティ52の内部に実装される電子部品60は、例えば、記憶部61及び制御部62を含む。キャビティ52の内部には、記憶部61及び制御部62が実装されてよい。電子部品60は、第1基板21上に実装されてもよいし、通信回路基板51におけるキャビティ52を形成する面に実装されてもよい。電子部品60がキャビティ52に実装されることによって、電子部品60と第1基板21との間に隙間が形成され得る。このようにすることで、第1基板21の変形に起因する衝撃が電子部品60に伝達しにくくなる。結果として、電子部品60が保護され得る。
記憶部61は、半導体メモリ又は磁気メモリ等で構成されてよい。記憶部61は、制御部62に接続されてよい。記憶部61は、各種情報及び制御部62で実行されるプログラム等を記憶する。記憶部61は、制御部62のワークメモリとして機能してよい。また、記憶部61は、制御部62に含まれてもよい。
制御部62は、種々の機能を実行するための制御及び処理能力を提供するために、例えばCPU(Central Processing Unit)のような、少なくとも1つのプロセッサを含む。プロセッサは、単一の集積回路として実現されてよい。集積回路は、IC(Integrated Circuit)ともいう。プロセッサは、複数の通信可能に接続された集積回路及びディスクリート回路として実現されてよい。プロセッサは、他の種々の既知の技術に基づいて実現されてよい。
キャビティ52とバッテリ30のZ軸の正方向の側の面の少なくとも一部とは、第1基板21を挟んで対向してよい。このようにすることで、外力は、高い剛性を有するバッテリ30によって吸収されやすくなり、通信回路基板51に伝達しにくくなる。結果として、通信回路基板51の変形が低減され得るとともに、キャビティ52内の電子部品60が破損しにくくなる。
リッド53は、例えば金属または樹脂など、比較的堅牢な材料で構成することができる。また、リッド53は、金属材料からなり、通信モジュール50から放射される電磁波(ノイズ)を減衰させるシールドであってもよい。
図5に示すように、リッド53内においては、通信回路基板51上に、電子部品60の一部が実装されてよい。リッド53内に実装される電子部品60の一部は、例えば無線通信に関連する部品であってよい。リッド53内に実装される電子部品60は、例えば、RF関連部品63及びインタフェース関連部品64(以下、I/O関連部品64と記す)などとすることができる。また、リッド53内に実装される電子部品60に、電源関連部品などを含めてもよい。これらの部品は、無線通信に関連する部品を例示するものである。したがって、無線通信に関連する部品とは、通信に関連する部品ただ1つのみの構成としてもよいし、通信に関連する部品を含めその他のいくつかの部品を含めてもよい。以下、無線通信に関連する部品とは、通信に関連する部品を少なくとも1つ含み、適宜他の部品(例えば通信に関連しない部品)も含み得る部品の総称とする。
RF関連部品63は、一般的な無線通信において、信号の送受信の機能を実現する各種の部品とすることができる。例えば、RF関連部品63は、一般的なRF(radio frequency)部などを少なくとも含む部品で構成することができる。RF関連部品63は、典型的には、ベースバンド部において処理された信号を変調してから、アンテナを経て送信することができる。また、RF関連部品63は、例えばアンテナ100を経て受信した信号を復調してベースバンド部に受け渡すことができる。RF関連部品63は、例えば、RFIC(Radio Frequency Integrated Circuit)、パワーアンプ、フィルタ、スイッチ素子等の少なくとも一部を含んでよい。
I/O関連部品64は、RF関連部品63と他の部品とのインタフェースとなる機能を提供する各種の部品とすることができる。また、I/O関連部品64は、無線通信に関連する部品と当該無線通信に関連する部品以外の部品とのインタフェースとなる機能を提供する各種の部品などとしてもよい。上述したように、無線通信に関連する部品は、必ずしもI/O関連部品64を含まなくてもよい。この場合、例えば、I/O関連部品64の機能を、無線通信に関連する部品以外の部品に担わせてもよい。
上述した電源関連部品は、RF関連部品63に電力を供給する機能を提供する各種の部品とすることができる。例えば、電源関連部品は、通信モジュール50の外部から供給される電力を、RF関連部品63に供給するのに適した電圧/電流に変換する機能を有してもよい。上述したように、無線通信に関連する部品は、必ずしも電源関連部品を含まなくてもよい。この場合、例えば、電源関連部品の機能を、無線通信に関連する部品以外の部品に担わせてもよいし、無線通信に関連する部品にバッテリを含ませてもよい。
一実施形態に係る通信モジュール50において、図5に示すように、複数の部品60(例えば61,62,63,64)は、所定方向(典型的には厚さ(Z軸)方向)に少なくとも部分的に重なりを有して配置される。図5に示す例においては、部品61,62と、部品63,64とは、厚さ(Z軸)方向に少なくとも部分的に重なりを有して配置されている。このように、一実施形態においては、通信モジュール50の内部を多層化して部品を配置することで、限られた基板のスペースに効率よく部品を配置することを可能にする。
一実施形態に係る通信モジュール50は、ワンパッケージ化することにより、当該モジュールの高さ(Z軸方向の厚さ)を利用して、実装基板の占有率の低減を可能にする。このため、通信装置1は、センサ70など多数のセンサを搭載したとしても、全体としては非常に小型化することができる。この場合、通信モジュール50によって実装基板の占有率は低減されるため、係る通信装置1は、さらに第2基板22を内蔵することができる。第2基板22は、上述したように、各種の部品をさらに搭載することができる。
また、上述のように、第2基板22は、第1基板21上に配置されたスロット25のようなソケット又はフレーム40の上に更に載置される。したがって、第2基板22は、スロット25のようなソケットの天面又はフレーム40の天面を利用して配置することができる。このように、一実施形態において、メイン基板(第1基板21)とは別体のサブ基板(第2基板21)を採用することができる。したがって、例えば温度センサ72を第2基板22に配置した場合に、第1基板22に配置された通信モジュール50が発生する熱が、温度センサ72に及ぼす影響を低減することができる。
通信モジュール50は、無線通信をはじめとする各種の機能を実現することができる。通信モジュール50は、LPWA(Low Power Wide Area)技術に基づく通信を実現してよい。通信モジュール50は、LTE(Long Term Evolution)等の種々の通信方式による通信を実現してよい。以下、通信モジュール50は、ITU-T(International Telecommunication Union Telecommunication Standardization Sector)において通信方式が標準化されたモデムを含むものとして説明する。通信モジュール50は、例えばIoTモジュールとしてよい。通信モジュール50は、例えばアンテナ100を介して、外部機器と無線通信してよい。
通信モジュール50は、GNSS(Global Navigation Satellite System)技術等に基づいて、通信装置1の位置情報を取得してよい。つまり、通信モジュール50は、自機の位置情報を取得可能であってよい。GNSS技術は、例えばGPS(Global Positioning System)、GLONASS、Galileo、及び準天頂衛星(QZSS)等のいずれか衛星測位システムを含んでよい。通信装置1の位置情報は、緯度、経度、及び高度の少なくともいずれかの情報を含んでよい。通信装置1は、通信モジュール50の他の構成部によって、自機の位置に関する情報を取得してよい。例えば、通信装置1は、GPSモジュールなどの位置情報所得デバイスを、センサ70として内蔵してよい。また、通信モジュール50は、自機の位置に関する情報を取得する装置に搭載可能であってもよい。例えば、GPSモジュールなどの位置情報所得デバイスが、外部機器として、通信装置1に接続されてもよい。この場合、外部機器としての位置情報所得デバイスは、外部端子24を介して、通信装置1に接続されてよい。
次に、第1基板21又は第2基板22に搭載される部品について、さらに説明する。
センサ70は、外部環境の情報を取得するために、例えば、気圧センサ71、温度センサ72、湿度センサ73、及び照度センサ74の少なくとも1つを含んでよい。センサ70は、センサ70自身の位置、動き、及び姿勢の少なくとも1つに関する情報を取得するために、例えば、加速度センサ、角速度センサ、及び地磁気センサの少なくとも1つを含んでよい。角速度センサは、センサ70が設けられている機器等の角速度を検出し得る。加速度センサは、センサ70が設けられている機器等に生じている加速度を検出し得る。地磁気センサは、地磁気の向きを検出し得る。センサ70は、位置センサを含んでよい。位置センサは、RFID(Radio Frequency Identifier)、IEEE802.11、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信の電波等の検出結果に基づいて、センサ70が設けられている機器等の位置情報を検出してよい。このように、センサ70は、通信装置1の状況に関する情報を検出してよい。センサ70は、マイクなどの音声入力部を含んでよい。また、センサ70は、IoT機器に使用されるセンサを少なくとも1つ含んでよい。
一実施形態において、センサ70に含まれるのは、加速度センサ、角速度センサ、及び地磁気センサに限定されない。一実施形態において、センサ70は、例えば、通信装置1の周囲の温度を検出する温度センサ、通信装置1の周囲の湿度を検出する湿度センサ、及び通信装置1の所定部位における光の照度を検出する照度センサの少なくともいずれかを含んでよい。一実施形態において、センサ70は、前述したセンサ以外の他のセンサを含んでもよい。また、センサ70は、通信装置1に内蔵されるものに限定されず、通信装置1に接続される外部機器に備えられてもよい。この場合、外部機器に備えられるセンサ70は、外部端子24を介して、通信装置1に接続されてよい。
一実施形態において、後述のスイッチ81も、通信装置1に対するユーザ操作を検出する一種のセンサとみなすことができる。したがって、以下、センサ70及び/又はスイッチ81を、適宜「センサ」と総称することがある。一方、気圧センサ、温度センサ、照度センサ、角速度センサ、地磁気センサ、マイクは、スイッチ81と区別されて、自機(通信装置1)及び/又は自機の周囲の状態又は状態の変化を検出する状態センサと呼称してもよい。
図2に示すように、報知部80は、報知窓11Bに対応する位置に実装されてよい。報知部80は、例えば、LED(Light Emission Diode)等の発光デバイスを含んでよい。報知部80は、他の発光デバイスを含んでよい。報知部80は、制御部62の制御に基づいて発光デバイスを点灯させてよい。報知部80がユーザに知らせる各種情報は、発光デバイスの点灯色、及び/又は、点灯パターンに対応付けられてよい。例えば、報知部80は、発光デバイスを緑色に点灯させることによって、通信装置1の電源がオン状態であることを、ユーザに知らせてよい。報知部80は、発光デバイスを点灯させ続けることによって、通信装置1が外部装置等と通信中であることをユーザに知らせてよい。報知部80は、発光デバイスを点滅させることによって、バッテリ30の残量が所定値を下回っていることを知らせてよい。
報知部80は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)等の表示デバイスを含んでよい。報知部80は、他の表示デバイスを含んでよい。報知部80は、制御部62の制御に基づいて、ユーザに知らせる各種情報をディスプレイに表示させてよい。
図2に示すように、スイッチ81は、スイッチハンドル11Aに対応する位置に実装されてよい。スイッチ81は、スイッチハンドル11Aを介してユーザによって操作され得る。スイッチ81に入力されたユーザによる操作、すなわちスイッチ81が検出するユーザ操作(以下、適宜「ユーザ操作」と記す)は、制御部62に出力されてよい。
一実施形態において、通信装置1に対するユーザ操作を検出するのは、スイッチ81に限定されない。例えば、上述したセンサ70などのセンサも、通信装置1に対するユーザ操作を検出可能な場合がある。したがって、以下、センサ70及び/又はスイッチ81などのようなセンサが検出する通信装置1に対するユーザ操作を、適宜、単に「ユーザ操作」と総称することがある。
制御部62は、例えばスイッチ81に対するユーザ操作を検出した場合、スイッチ81の操作に対応付けられている所定機能を実行してよい。所定機能は、通信装置1を電源がオンになっている状態と、電源がオフになっている状態との間で遷移させる機能を含んでよい。所定機能は、通信装置1の動作を開始させたり、停止させたりする機能を含んでよい。制御部62は、スイッチ81が押下された回数に基づいて、異なる機能を実行してよい。制御部62は、スイッチ81が押下された時間の長さに基づいて、異なる機能を実行してよい。このような、ユーザ操作と、当該ユーザ操作に対応付けられる各種機能とは、予め規定して例えば記憶部61等に記憶しておいてよい。
制御部62は、センサ70の検出結果、又は、通信装置1の位置情報等を、通信モジュール50を介して外部機器に送信してよい。このようにして、通信装置1は、センサ70の検出結果、又は、通信装置1の位置情報等を外部機器に送信してよい。
アンテナ100は、通信モジュール50に電気的に接続されてよい。通信モジュール50は、アンテナ100で受信した電波を取得したり、アンテナ100に電波を送信させたりすることによって、外部のサーバ等の外部機器と無線通信してよい。
図3及び図4に示すアンテナ接続部101は、図2に示したアンテナ100を接続するための接点である。アンテナ接続部101は、例えば通信モジュール50に接続されることにより、通信装置1と例えば外部サーバなどとの間の通信を実現する。
次に、第2基板22における導通部及びグランド接点部について説明する。
図6(A)及び図6(B)は、第2基板22における導通部及びグランド接点部の実装の例を説明する図である。図6(A)及び図6(B)ともに、第2基板22をZ軸の負方向から正方向に向いて見た状態を示している。すなわち、図6(A)及び図6(B)は、第2基板22が有する面のうち、スロット25及びフレーム40の天面と対向する面を示している。
通信装置1において、第2基板22に電子部品を搭載して利用する場合、第2基板22と第1基板21とを電気的に接続する必要がある。例えば、第2基板22は、電力の供給を受けるために、第1基板21に電気的に接続される必要がある。また、第2基板22は、グランド接続のために、第1基板21に電気的に接続される必要がある。さらに、第2基板22は、信号の送受信のために、第1基板21に電気的に接続される必要がある。
このような電気的な接続を実現するために、例えば図6(A)に示すように、第2基板22の裏面側に導通部92を設けてもよい。ここで、第2基板22の裏面とは、スロット25及びフレーム40並びに第1基板21と対向する面である。導通部92は、上述したような各種の接続を集約するものであってもよい。
また、導通部92は、各種の接続を集約せずに、他の接続をさらに設けてもよい。例えば、図6(A)に示す例においては、第2基板22の裏面の四隅の1つに導通部92を設けるとともに、第2基板22の裏面の四隅の他の3つにはグランド接点部94A,94B,94Cを設けてある。第2基板22がアンテナとして作用しないようにするためには、第2基板22に設けたグランド接点部94A,94B,94Cを、第1基板21のグランドに接続する必要がある。したがって、一実施形態において、図6(A)に示すように、第2基板22にグランド接点部94A,94B,94Cを設けて、これらを第1基板21の適切な位置に接続してもよい。
第2基板22に設けたグランド接点部は、図6(A)に示すグランド接点部94A,94B,94Cに限定されない。例えば、図6(B)に示すように、第2基板22の裏面にグランド接点部94Dを設けてもよい。この場合、第2基板22の裏面に設けたグランド接点部94Dは、第1基板21のグランドと接続する際に、第1基板21に配置されたスロット25及びフレーム40の天面などと導通をとるように構成してもよい。
このように、一実施形態において、第1基板21と第2基板22とを接続する導通部92と、第1基板21と第2基板22とを接続する少なくとも1つのグランド接点部94とを備えてもよい。また、導通部92は、少なくとも1つのグランド接点部94と異なってもよい。また、少なくとも1つのグランド接点部94は、スロット25のようなソケット又は外部端子24のようなコネクタと第2基板22との間に形成されてもよい。さらに、少なくとも1つのグランド接点部94は、フレーム40のような枠部材で構成されるシールド構造と第2基板22との間に形成されてもよい。このように構成することで、第2基板22がアンテナとして作用することによる影響を抑制することができる。
制御部62は、第2基板22が第1基板21に接続されたと判定すると、第2基板22の種別を判定し、当該種別に対応するソフトウェアを、例えば通信装置1が備える記憶部から読み出して設定してもよい。すなわち、第2基板22は、第1基板21に接続された場合に第2基板22に実装される制御部62などの電子部品60に当該第2基板22の種別が判定される基板として規定されもよい。
以下、通信装置1の利便性を向上させる特徴について、さらに説明する。
通信装置1において、第1基板21の導通部と、第2基板22に設けられた1つ以上のグランド接点部とが、ポゴピンなどの接続部によって固定できない場合、第2基板22の接点が浮いてしまうことが想定される。この場合、第2基板22と第1基板21との接続が確保できないことも想定される。したがって、一実施形態において、第1基板21と第2基板22との接続に、筐体10を利用してもよい。この場合、筐体10は、例えば第1基板21に取り付けられるプレート11及びケース12等としてもよい。そして、第2基板22は、第1基板21及び筐体10(例えばプレート11)によって挟持されるようにしてよい。このような構成により、第1基板21と第2基板22との十分な接続が期待できる。
また、第2基板22は、アンテナ100から離れた位置に設けるのが望ましいこともある。図2に示した実施形態では、第2基板22は、第1基板21の中央に位置している。
このように、第2基板22をアンテナ100から離間することで、互いの影響を抑制することができる。例えば、第1基板21上における通信モジュール50とアンテナ100との間において、第2基板22が設置される位置は、アンテナ100よりも通信モジュール50に近くなるように設計してもよい。このような構成により、第2基板22がアンテナ100から受ける影響を抑制することが期待できる。
一実施形態に係る通信装置1によれば、例えばIoTの分野などにおいて非常に利便性の高い通信ユニットを提供することができる。具体的には、一実施形態に係る通信装置1は、極めてコンパクトなサイズでありながら、各種のセンサを備えるとともに通信機能も備えつつ、シンプルな使用感を実現することができる。一実施形態に係る通信装置1によれば、IoTの分野などで求められる各種のデータを収集するとともに、収集したデータを外部サーバ等に送信することができる。
具体的には、図7に示すように、一実施形態に係る通信装置1は搭載された各種のセンサにより、例えば位置、地磁気、角速度、加速度、照度、気圧、湿度、温度などの各種のデータを収集することができる。また、一実施形態に係る通信装置1によって収集されたデータは、外部サーバ等の他の機器に送信されることで、各種のサービスなどにおいて多種多様な活用が期待される。このようなデータの活用分野としては、図7に示すように、例えば貨物の追跡、自転車等のナビゲーション及び/又は安全管理(盗難防止なども含む)、子供又はお年寄り等のための見守りサービス、各種のセキュリティ保守のサービスなどが含まれる。また、これらの収集したデータの用途は、例えばサービス契約者等の特定のユーザを対象とした用途のみならず、例えばビッグデータとしての用途も想定することができる。
本開示を諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形又は修正を行うことが容易であることに注意されたい。したがって、これらの変形又は修正は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各機能部に含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能である。複数の機能部等は、1つに組み合わせられたり、分割されたりしてよい。上述した本開示に係る各実施形態は、それぞれ説明した各実施形態に忠実に実施することに限定されるものではなく、適宜、各特徴を組み合わせたり、一部を省略したりして実施され得る。