JP2011174183A - 金属間化合物の形成が抑制された耐食性、耐脆化性、鋳造性及び熱間加工性に優れたスーパー二相ステンレス鋼 - Google Patents

金属間化合物の形成が抑制された耐食性、耐脆化性、鋳造性及び熱間加工性に優れたスーパー二相ステンレス鋼 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた耐食性、耐脆化性、鋳造性及び熱間加工性を有するスーパー二相ステンレス鋼を提供する。
【解決手段】重量%で、Cr:21.0%〜38.0%、Ni:3.0%〜12.0%、Mo:1.5%〜6.5%、W:0〜6.5%、Si:3.0%以下、Al:1.0%以下、Mn:8.0%以下、N:0.2%〜0.7%、C:0.1%以下;及びB:0.1%以下、Cu:3.0%以下、Co:3.0%以下の少なくとも一種;並びにMM及び/またはYを総量で0.0001〜1.0%含有し、そして、残りは鉄と不可避的不純物からなり、耐食性及び機械的性質を劣化させる金属間化合物、例えばシグマ(σ)相及びカイ(χ)相の形成を抑制する。
【選択図】なし

Description

本発明は、高耐食性二相ステンレス鋼に関し、より詳しくは、高耐食性二相ステンレス鋼の製造(鋳造、熱間圧延または溶接)時に生成される、脆いシグマ(σ)相、カイ(χ)相などの金属間化合物の形成を抑えることにより、高耐食性を維持しつつ、より優れた耐脆化性、鋳造性及び熱間加工性を有するスーパー二相ステンレス鋼に関する。
二相ステンレス鋼は、優れた加工性を提供するオーステナイト(γ)相と優れた耐食性を提供するフェライト(α)相とが相互に組み合わさって、強度がオーステナイト系ステンレス鋼より少なくとも1.7倍以上高いだけでなく、孔食抵抗性と応力腐食割れ抵抗性に非常に優れており、近年注目されている。孔食抵抗当量(pitting resistance equivalemt)指数「PREW=%Cr+3.3(%Mo+0.5%W)+30%N」値が、約46であるSAF2507(UNS S32750)、UR52N+(UNS 32550)、ZERON100(UNS 32760)のような商用スーパー二相ステンレス鋼が1990年代から様々な用途で使用されている。精錬法の発達により二相ステンレス鋼の品質が改善され、ここ数年間、多様な適用分野において、その使用量が着実に増加している。
しかしながら、PREW46級のスーパー二相ステンレス鋼は、PREW38級のSAF2205のような汎用の鋼種よりも、機械的性質及び耐食性を低下させるシグマ(σ)相、カイ(χ)相の主構成元素であるCr、Mo、Wを多量に含有しており、製造時、または使用時に、これらの析出相が生成されやすいという問題点がある。実際、二相ステンレス鋼の連続鋳造後の冷却、熱間圧延後の徐冷、溶接後の熱影響部の徐冷そして鋳造後の鋳塊中心部の徐冷における析出相による脆化が観察されている。そして、添加される合金元素の中で、局部腐食及び応力腐食割れ性の向上のために添加されるMoは、高価であるだけでなく、シグマ(σ)相の形成と475℃脆性を促進する元素であるため、その添加量が制限されている。シグマ(σ)相は、650〜1000℃の高温で生成される非常に脆い金属間化合物である。約1vol%を超えるシグマ相は、二相ステンレス鋼の衝撃靱性と耐食性を急激に低下させる。
従って、製造時、または使用時におけるこのようなシグマ相の形成を抑制するための多くの研究開発がこれまで行われてきた。しかし、このような従来の研究開発を分類して分析してみると、下記のような問題点がある。
1)39%Crを含有するフェライト系ステンレス鋼に1〜3%Alを添加するか、AlとNbを複合添加した場合、シグマ相の形成速度が遅延されると同時に、シグマ相の形成温度域が狭められ、シグマ相の析出速度が遅延されることが報告されている(K. Permachandra et al, Materials Science and Technology, Vol.8, p.437(1992))。しかし、オーステナイト及びフェライトが共存する二相ステンレス鋼に適用された事例ではない。
2)ステンレス鋼にZrを添加した場合、シグマ相の形成速度が減少する。しかし、AlやZrのような合金元素は、強力なフェライト形成元素としてオーステナイト相の分率を減少させ、窒素を含有する他の形態の金属間化合物を形成して耐食性及び機械的性質を低下させるという問題がある(M. B. Cotrie et al、Metallurgical and Materials Transaction 28A (1997)2477)。
3)43〜46%Crを含有するフェライトステンレス鋼にSnを添加すると、Snが粒界や粒界三重点などシグマ相の核生成個所に析出し、シグマ相の形成速度が減少する。しかし、Snの低い融点(232℃)に起因して、フェライトステンレス鋼が232℃以上の高温に曝される場合、割れが発生するおそれがある。さらに二相ステンレス鋼に適用された事例ではない(Costa et al、Physica Status Solidi、A 139 (1993) 83)。
4)岡本(Okamoto)らは、3%Mo+2%Wを含有するスーパー二相ステンレス鋼のDP3W(UNS S39274)が、既存の3.8%Moを含有する商用のスーパー二相ステンレス鋼のSAF 2507、UR52N+、ZERON 100に比べて、850℃で10分間の時効熱処理時に、Wの添加によりシグマ相の析出速度が遅延されることを公表している。しかし、大型インゴット及びスラブを熱間圧延する場合、または大型鋳造品を溶解鋳造する場合、脆いカイ(χ)相及びシグマ(σ)相の析出により耐食性及び機械的性質が低下するという問題がある(H. Okamoto et al、4th International Conferences on Duplex Stainless Steels、(1994) Paper 91及び米国特許第5,298,093号)。
特に、前記米国特許第5,298,093号は、耐食性の向上のために、大量のW(1.5%〜5.0%)を添加しても、金属間化合物の形成を加速させない効果があることを見出し、Wを積極的に添加することを特徴としている。一方ではS及びOを固定して熱間加工性を向上させるために、0.02%以下のCa、又は0.02%以下のMg、又は0.02%以下のB、及び総量で0.2%以下のREMからなる群から選択される少なくとも一種の元素を添加することができるとしているが、Ca、B、Mg及びREMがその上限値を越えて添加される場合、これらの合金元素の酸化物及び硫化物が多量に形成され、酸化物及び硫化物のような非金属介在物が孔食の発生個所として作用し、耐食性の低下を招くことを開示している。
また、米国特許第5,733,387号は、0.03%以下のC、1.0%以下のSi、2.0%以下のMn、0.04%以下のP、0.004%以下のS、2.0%以下のCu、5.0〜8.0%のNi、22〜27%のCr、1.0〜2.0%のMo、2.0〜5.0%のW及び0.13〜0.30%のNと、所定量のCa、Ce、B及びTiからなる群から選択される少なくとも一種の元素と、残りが鉄で構成される二相ステンレス鋼を開示している。前記特許は、金属間化合物の形成の原因になるMoの含有量を低い範囲に抑えながら、W量の増加により耐食性の向上を図る。しかし、後述するPREW式から明らかであるように、孔食抵抗性を向上させるためのMoの効果は、Wの2倍であるため、Moの含有量を低くすることは、非効果的である。
一方、脆い金属間化合物の生成を抑制するために、二相ステンレス鋼の熱処理時における急冷は必須である。これは二相ステンレス鋼が熱処理温度から冷却される時、金属間化合物の析出温度を通過することになるが、この温度域での冷却速度が十分に速くないと、金属間化合物が急速に析出するためである。このように徐冷中に高温で金属間化合物が析出すると、二相ステンレス鋼は非常に脆くなり、耐食性も大きく低下する。したがって、金属間化合物の析出を抑制させるためのもう一つの従来の技術としては、熱処理時の冷却過程を制御して金属間化合物の生成を抑制しようとするものがある。
日本国公開特許特開平5−271776号には、二相ステンレス鋼の熱処理時に、金属間化合物が析出する冷却速度を上回る速度で金属間化合物の析出温度域の下限温度まで急冷し、その後金属間化合物の析出温度域を下回る200℃を超える温度域に5分間保持する方法により金属間化合物の析出を抑制することができることが開示さている。
また、日本国特許公報特公昭62−6615号は、二相ステンレス鋼が鋳造状態で機械部品として製造される場合の金属間化合物を抑制する方法を提供する。すなわち、二相ステンレス鋼からなる機械部品の製造時に、通常、砂型に溶鋼を注入して凝固させた後常温まで放置する方法で製品を製造する。しかし、金属間化合物が非常に析出しやすいスーパー二相ステンレス鋼で鋳造品を製造する時は、鋳造後、常温まで冷却する過程中でフェライト相の一部がシグマ相とオーステナイト相とに変態してシグマ相による脆化が現れる。このようなシグマ相の析出を抑制するために、前記日本国特許公報は、二相ステンレス鋼の溶鋼を砂型または金型などに注入し、その後凝固させた鋳造品を1000℃以上で鋳型から取り外し、急冷する方法について開示している。ステンレス鋼が熱処理温度から冷却される時、シグマ相の析出温度を通過するが、この温度域での冷却速度が十分に速くなければ、シグマ相が急速に析出するためである。このように冷却過程でシグマ相が析出すると、ステンレス鋼は非常に脆くなり耐食性も大きく低下する。
しかし、前述したような第3合金元素の添加や熱処理時の冷却過程の制御による方法では、本発明の対象であるスーパー二相ステンレス鋼においてシグマ相を満足できる水準で抑制することが出来なかった。
発明の開示
本発明は、原子半径の大きいBa、Y、Ce、La、Nd、Pr、Ta、Zr、Tiなどを適正量で添加することにより、非常に脆い金属間化合物の拡散及び析出速度を遅延させ、微量のRE系複合化合物、またはBa酸化物を使用することにより、Cr、Mo、Si、Wの拡散をさらに阻止することにより、金属間化合物の析出速度を低減させるとともに、析出量を減少させて、脆化を防止し、かつ耐食性を向上させることを目的とする。
さらに、本発明は、Ti、Mg、Ca、Al及びCa+Alを利用した通常の方法による適正な予備脱酸とともに、MM(ミッシュメタル:原子番号57から71までの希土類金属の混合物であり、50%以上のCeと、所定の量のLa、Nd及びPrと、微量のPm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Scと1%以下のFeと定義される。以下、本発明の詳細な説明及び実施例では、その一例として主成分が51%Ce−26%La−15.5%Nd−5.5%Prで、残部が、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Scと1%以下のFeからなるMMを使用した。以下では、“MM”と略す。)及び/またはYを添加することによって、鋼の諸特性に悪影響を及ぼすAl、MnS非金属介在物の単独生成を防止することを目的とする。
また、本発明は、前記MM及び/またはYの希土類金属元素(REM、以下の化合物式では、“RE”と表す。)の溶鋼中の溶解度積を特定範囲に制御することにより、溶鋼内に意図的に直径5μm以下の希土類金属複合化合物「RExOyまたは(RE、Al)xOy+RExOyS+RExSy」を生成させて、凝固時の樹枝状晶の形成時、不均質な核生成サイトを提供して凝固組織を微細化、緻密化すると同時に、Cr、Mo、W、Ni、Mn、Siなど、溶質元素の偏析を制御することにより、機械的特性、物理的特性及び耐食性を向上させることを目的とする。
したがって、本発明は、従来技術では認識しなかった新しい合金元素の添加により、二相ステンレス鋼でシグマ相を含む金属間化合物の形成を顕著に抑制し、量産時の製造歩留まりを著しく向上させることを目的とする。
さらに、本発明は、シグマ相を含む金属間化合物の析出速度を大きく低下させて、耐脆化性を改善し、割れの発生を著しく低下させることにより、鋳造及び熱間加工時の歩留まりを大幅に向上させることを目的としている。
また、鋳造状態で耐食性及び機械的性質を大きく低下させるシグマ(σ)相及びカイ(χ)相の析出を抑制することによって、及び前述した多様な適用分野で設備部品を必須的に溶接する場合の溶接熱影響部においても同じようにこれらの析出相を制御することによって、耐食性及び機械的性質を大きく向上させて設備の耐久性をより一層向上させることを目的とする。
ここで、本発明の要旨は、下記のとおりである。
(1)重量%で、Cr:21.0%〜38.0%、Ni:3.0%〜12.0%、Mo:1.5%〜6.5%、W:0〜6.5%、Si:3.0%以下、Mn:8.0%以下、N:0.2%〜0.7%、C:0.1%以下、Ba:0.0001〜0.6%、残りは鉄と不可避的不純物からなり、
下記式(1)で定義される孔食抵抗当量指数PREW(Pitting Resistance Equivalent)が40≦PREW≦67を満足する、金属間化合物の形成が抑制された耐食性、耐脆化性、鋳造性及び熱間加工性に優れたスーパー二相ステンレス鋼。
PREW=重量%Cr+3.3(重量%Mo+0.5重量%W)+30重量%N--------(1)
(2)前記鋼が、さらにMM及び/またはYを総量で0.0001〜1.0%含有する、(1)記載の金属間化合物の形成が抑制された耐食性、耐脆化性、鋳造性及び熱間加工性に優れたスーパー二相ステンレス鋼。
(3)前記Baが0.001〜0.2%の範囲内で添加される、(2)記載の金属間化合物の形成が抑制された耐食性、耐脆化性、鋳造性及び熱間加工性に優れたスーパー二相ステンレス鋼。
(4)重量%で、Cr:21.0%〜38.0%、Ni:3.0%〜12.0%、Mo:1.5%〜6.5%、W:0〜6.5%、Si:3.0%以下、Mn:8.0%以下、N:0.2%〜0.7%、C:0.1%以下を含有し、MM及び/またはYを総量で0.0001〜1.0%含有し、そして、残りは鉄と不可避的不純物からなり、
下記式(1)で定義される孔食抵抗当量指数PREWが40≦PREW≦67を満足する、金属間化合物の形成が抑制された耐食性、耐脆化性、鋳造性及び熱間加工性に優れたスーパー二相ステンレス鋼。
PREW=重量%Cr+3.3(重量%Mo+0.5重量%W)+30重量%N--------(1)
(5)前記MM及び/またはYと、鋼中Al、O及びSとの溶解度積の関係式[MM及び/またはY+Al]・[O+S]の値が、0.001×10-5〜30,000×10-5[%]2の範囲にある、(2)〜(4)の何れか1項に記載の金属間化合物の形成が抑制された耐食性、耐脆化性、鋳造性及び熱間加工性に優れたスーパー二相ステンレス鋼。
(6)前記溶解度積の関係式値が、鋳造製品の場合、1×10-5〜5,000×10-5[%]2の範囲にある、(5)に記載の金属間化合物の形成が抑制された耐食性、耐脆化性、鋳造性及び熱間加工性に優れたスーパー二相ステンレス鋼。
(7)前記溶解度積の関係式値が、熱間加工製品の場合、0.1×10-5〜2,000×10-5[%]2の範囲にある、(5)に記載の金属間化合物の形成が抑制された耐食性、耐脆化性、鋳造性及び熱間加工性に優れたスーパー二相ステンレス鋼。
(8)前記MM及び/またはYの添加総量が0.01%〜0.6%である、金属間化合物の形成が抑制された(2)〜(4)の何れか一項に記載の耐食性、耐脆化性、鋳造性及び熱間加工性に優れたスーパー二相ステンレス鋼。
(9)前記MM及び/またはYの添加総量が0.2%〜0.5%である、(8)に記載の金属間化合物の形成が抑制された耐食性、耐脆化性、鋳造性及び熱間加工性に優れたスーパー二相ステンレス鋼。
(10)前記鋼が、さらにCa:0.5%以下、Mg:0.5%以下、Al:1.0%以下、Ta:0.5%以下、Nb:0.5%以下、Ti:1.5%以下、Zr:1.0%以下、Sn:1.0%以下及びIn:1.0%以下からなる群から選択される一種以上の元素を含有する、(1)〜(4)の何れか一項に記載の金属間化合物の形成が抑制された耐食性、耐脆化性、鋳造性及び熱間加工性に優れたスーパー二相ステンレス鋼。
(11)前記鋼がさらにB:0.1%以下を含有する、(1)〜(4)の何れか一項に記載の金属間化合物の形成が抑制された耐食性、耐脆化性、鋳造性及び熱間加工性に優れたスーパー二相ステンレス鋼。
(12)前記鋼がさらにCu:3.0%以下、Co:3.0%以下の少なくとも一種を含有する、(1)〜(4)の何れか一項に記載の金属間化合物の形成が抑制された耐食性、耐脆化性、鋳造性及び熱間加工性に優れたスーパー二相ステンレス鋼。
(13)オーステナイト相及びフェライト相の耐食性バランスである[PREW(γ)−PREW(α)]値(ここで、PREW(γ)及びPREW(α)は、それぞれオーステナイト相及びフェライト相の孔食抵抗当量指数をいう。以下同)が−5〜10の範囲にある、(1)〜(4)の何れか一項に記載の金属間化合物の形成が抑制された耐食性、耐脆化性、鋳造性及び熱間加工性に優れたスーパー二相ステンレス鋼。
(14)鋼の組職中のフェライト相の体積分率が、体積%で20〜70%であり、オーステナイト相の体積分率が、体積%で30〜80%である、(1)〜(4)の何れか一項に記載の金属間化合物の形成が抑制された耐食性、耐脆化性、鋳造性及び熱間加工性に優れたスーパー二相ステンレス鋼。
図1Aは、850℃で30分間時効熱処理された発明鋼4のミクロ組織の写真である。 図1Bは、850℃で30分間時効熱処理された発明鋼10のミクロ組織の写真である。 図1Cは、850℃で30分間時効熱処理された発明鋼36のミクロ組織の写真である。 図1Dは、850℃で30分間時効熱処理された比較鋼47のミクロ組織の写真である。 図1Eは、850℃で30分間時効熱処理された従来鋼UR52N+のミクロ組織の写真である。 図1Fは、850℃で30分間時効熱処理された従来鋼SAF2507のミクロ組織の写真である。 図2Aは、850℃で30分間時効熱処理された発明鋼4のX線回折試験結果を示す図である。 図2Bは、850℃で30分間時効熱処理された比較鋼47のX線回折試験結果を示す図である。 図2Cは、850℃で30分間時効熱処理された従来鋼UR52N+のX線回折試験結果を示す図である。 図2Dは、850℃で30分間時効熱処理された従来鋼SAF2507のX線回折試験結果を示す図である。 図3Aは、発明鋼10のインゴット(φ110mmxL550mm)中央部のマクロ組織を示す写真である。 図3Bは、比較鋼47のインゴット(φ110mmxL550mm)中央部のマクロ組織を示す写真である。 図3Cは、発明鋼10のインゴット(φ110mmxL550mm)中央部のミクロ組織を示す写真である。 図3Dは、比較鋼47のインゴット(φ110mmxL550mm)中央部のミクロ組織を示す写真である。 図4は、鋳造状態での本発明鋼と従来鋼との脱気された50℃の0.5N HCl+1.0N NaCl溶液中でのアノード分極特性試験結果を比較して示す図である。 図5は、本発明鋼及び従来鋼の6%FeCl溶液中での臨界孔食温度試験結果を比較して示す図である。 図6Aは、1130℃で固容化熱処理された本発明鋼の脱気された70℃の0.5N HCl+1.0N NaCl溶液中でのアノード分極特性試験結果を示す図である。 図6Bは、1130℃で固容化熱処理された従来のスーパー二相ステンレス鋼の脱気された70℃の0.5N HCl+1.0N NaCl溶液中でのアノード分極特性試験結果を示す図である。 図6Cは、1130℃で固容化熱処理された従来のスーパーオーステナイトステンレス鋼の脱気された70℃の0.5N HCl+1.0N NaCl溶液中でのアノード分極特性試験結果を示す図である。 図7Aは、850℃で10分間時効熱処理された本発明鋼の脱気された50℃の0.5N HCl+1.0N NaCl溶液中でのアノード分極特性試験結果を示す図である。 図7Bは、850℃で10分間時効熱処理された従来のスーパー二相ステンレス鋼の脱気された50℃の0.5N HCl+1.0N NaCl溶液中でのアノード分極特性試験結果を示す図である。 図8Aは、850℃で30分間時効熱処理された本発明鋼の脱気された50℃の0.5N HCl+1.0N NaCl溶液中でのアノード分極特性試験結果を示す図である。 図8Bは、850℃で30分間時効熱処理された従来のスーパー二相ステンレス鋼の脱気された50℃の0.5N HCl+1.0N NaCl溶液中でのアノード分極特性試験結果を示す図である。
本発明を実施するための最良の形態
本発明者らは、最適の合金設計により作製された薄肉の実験室規模の母材は、耐食性及び機械的性質を著しく向上させることはできるとしても、量産の際、厚肉の鋳造製品及び熱間加工品に対する歩留まりを高め、これらの製品での耐食性及び機械的性質を向上させるためには、特別の条件を満たさなければならないという前提の下に、これらの製品の耐食性、耐脆化性、鋳造性及び熱間加工性に決定的な影響をおよぼすシグマ(σ)相及びカイ(χ)相等の金属間化合物の挙動を鋭意研究した結果、下記のような事実を見出した。
すなわち、本発明者らは、金属間化合物を形成しやすいことが知られているCr、Mo、Si、Wを含む二相ステンレス鋼を構成する基本合金元素であるFe、Cr、Mo、Ni、W、Mn、Siなどの原子半径に比べて、はるかに大きい原子半径を有するBa、MM(Ce、La、Nd、Pr)及び/またはYなどの合金元素を添加すると、これらの大きい原子半径を有する合金元素の原子が、シグマ(σ)相及びカイ(χ)相等を構成する元素であるCr、Mo、Si、Wの拡散経路として作用する原子空孔(vacancy)を埋めることで、特にオーステナイト及びフェライト相の境界、フェライト相の結晶粒の原子空孔を埋めることによって、1000℃〜650℃温度域でのこれら金属間化合物の生成速度を低減することができるだけでなく、原子半径が大きい合金元素の原子は、原子半径が相対的に小さいCr、Mo、Si、Wの拡散を阻止(blocking)して金属間化合物の析出速度を低下させることができることを見出した。
また、原子半径の大きい合金元素は、Fe、Cr、Mo、W、Ni、Mn、Siに比べて、熱力学的に酸化物(oxide)または酸硫化物(oxy-sulfide)を生成する自由エネルギーが極めて低いために、製鋼時、直径5μm以下の微細で均一な酸化物及び酸硫化物を形成することができ、これらの微量の希土類複合化合物またはBa酸化物が、1000℃〜650℃温度域でCr、Mo、Si、Wの拡散をさらに阻止して金属間化合物の析出速度を低減しうることを見出した。
また、一般に、MnS非金属介在物自体は、マトリックス金属よりも耐食性が劣化しており、腐食起点として作用するが、希土類非金属介在物は、それ自体がマトリックス金属より耐食性が非常に優れており、腐食起点として作用しないことを見出した。
すなわち、本発明は、従来の二相ステンレス鋼の主要合金元素であるFe(1.24Å)(括弧内の数字は、原子半径を表す。)、Cr(1.25Å)、Mo(1.36Å)、W(1.37Å)、Ni(1.25Å)、Mn(1.12Å)、Si(1.17Å)に比べて、大きい原子半径を有するBa(2.18Å)を0.0001%〜0.6%添加することにより、前述したメカニズムにより金属間化合物の形成を積極的に抑制することを重要な特徴とする。
さらに、本発明は、前述した従来の二相ステンレス鋼の主要合金元素であるFe(1.24Å)、Cr(1.25Å)、Mo(1.36Å)、W(1.37Å)、Ni(1.25Å)、Mn(1.12Å)、Si(1.17Å)に比べて、大きい原子半径を有するMM(Ce:1.83Å、La:1.88Å、Nd:1.82Å、Pr:1.83Åの主元素等と少量のPm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Scと1%以下のFeで構成)及び/またはY(1.82Å)を添加したり、場合によりBa添加とともに添加することにより、前述したメカニズムによって金属間化合物の形成を積極的に抑制することをもう一つの特徴とする。ここで、このような効果を十分発揮するためには、MM及び/またはY、鋼中のAl、O及びSの溶解度積の関係式である[MM及び/またはY+Al]・[O+S]を0.001×10-5ないし30,000×10-5の範囲に制限することを特徴とする。
さらに、これに加えて、前記合金元素に比べて原子半径の大きいCa(1.97Å)、Mg(1.6Å)、Al(1.43Å)、Ta(1.43Å)、Nb(1.43Å)、Ti(1.47Å)、Zr(1.62Å)、Sn(1.51Å)、In(1.68Å)のうち少なくとも一つの合金元素を適正量添加すると、シグマ(σ)相及びカイ(χ)相の形成を抑制することに関する前述した効果をより向上させることができる。
また、前記原子半径が大きい合金元素に加えて、Fe、Cr、Mo、W、Ni、Mn、Siより極めて原子半径が小さく、これらの間の空間を埋めることができるBをさらに添加すると、Bは、原子半径の大きい元素と共にシグマ相とカイ相などの析出相の生成速度をより低下させることができる。
また、耐酸性及び強度の向上を目的とするCu及びCoのうち、いずれか一つ以上の合金元素をさらに添加することができる。
以下では、本発明による二相ステンレス鋼に添加する合金元素の役割と化学組成範囲を限定する理由について説明する。
クロム(Cr):21.0%〜38.0%
クロムは、ステンレス鋼の耐食性の維持に最も重要な基本元素であり、最小限の耐食性を確保するためには、12%以上を添加する必要があるが、本発明の合金ではオーステナイトフェライトの2相組織を得なければならないので、下記式で定義されるクロム当量(Creq)及びニッケル当量(Nieq)とこれにより決定されるオーステナイト/フェライトの相の比率を考慮して、21%以上のクロムを含有しなければならない。C、N、Ni、Mo、W、Si、Mn及びCuのバランスによる二相ステンレス鋼を製造するために上限値を38%に制限する。より好ましい範囲は24%〜28%である。
Creq=%Cr+2%Si+1.5%Mo+0.75%W+5%V+5.5%A1+1.75%Nb+1.5%Ti----(2)
Nieq=%Ni+0.5%Mn+30%C+0.3%Cu+25%N+%Co---------(3)
オーステナイト相の分率(体積%)=100−[55×(Creq/Nieq)−66.1]-----(4)
フェライト相の分率(体積%)=55×(Creq/Nieq)−66.1--------(5)
さらに、本発明による二相ステンレス鋼の耐食性を最大にするための相の比率の好ましい範囲が、後述する本発明の実施例により得られたが、フェライト相の体積分率で20〜70体積%(オーステナイト相の体積分率では30%〜80体積%)であった。
ニッケル(Ni):3%〜12%
ニッケルは、オーステナイト安定化元素として耐食性に関連して全面腐食抵抗性を増加させる有用な元素であるので、少なくとも3%以上を含有する必要がある。クロム当量とニッケル当量の関係を考慮して添加すべきであり、相の比率との関係及び高価の材料であることを考慮して、3.0〜12.0%に限定する。より好ましい範囲は6%〜9%である。
モリブデン(Mo):1.5%〜6.5%
モリブデンは、クロムとともに、本発明の合金の耐食性維持に重要な元素であり、フェライト相を安定化させる作用をする。本発明の合金ではオーステナイトフェライト二相組織を得なければならないために、クロム当量とニッケル当量及び相の比率を考慮して1.5%以上のモリブデンを含有する必要がある。特に銅と複合添加する場合、高濃度の硫酸(SO 2-)及び塩酸(Cl-)環境で耐食性が大きく向上する。焼鈍状態では機械的性質及び耐食性に対して非常に有用であるが、時効熱処理、熱間圧延または溶接などを行なう場合に悪影響を与えるシグマ相などの金属間化合物を生成させる代表的な元素であることから、クロム当量とニッケル当量そして耐食性及び相安定性に鑑み、その量を6.5%以下に制限する。PREW式から分かるように、孔食抵抗性を向上させるためのMoの効果は、Wの2倍であるので、耐孔食性を確保するためのより好ましいMoの含有量は2%以上である。
タングステン(W):0〜6.5%
タングステンは、フェライト安定化元素として、モリブデンと化学的特性が類似する同族の合金元素である。高農度のSO 2-及びCl-イオン環境での耐食性を向上させ、鋭敏化熱処理または溶接を行った後、脆いシグマ相及びカイ相の析出速度を遅延させて、耐食性及び機械的性質を改善させる有用な元素である。しかし、タングステンは、高価の合金元素であり、また多量に添加すると金属間化合物の生成を促進させるので、相安定性、機械的性質及び耐食性に鑑み、タングステンの含有量を6.5%以下に制限する。より好ましい範囲は4.0%以下である。
ケイ素(Si):3%以下
ケイ素は、溶解精錬時に脱酸効果があるフェライト組織を安定化させる元素として、また耐酸性を増加させて鋳造製品の製造時の溶鋼の流動性を増加させて表面の欠陥を低減する元素である。3%を超えて添加すると、非常に脆い金属間化合物の析出速度を増加させ、鋼の延性を低下させる。耐食性を考慮すると、3.0%以下が好ましい。より好ましい範囲は、1.0%以下である。
マンガン(Mn):8%以下
マンガンは、高価のニッケルを代替することのできるオーステナイト安定化元素であり、窒素の固容度を増加させ、高温の変形抵抗を増加させる元素である。窒素含有量を増加させて、耐食性を向上させようとする時、適正量のマンガンは必須の元素である。溶解精錬時に脱酸効果を有するが、多量に添加すると耐食性が低下し、非常に脆い金属間化合物の生成を促進するため、その上限値を8%以下に制限する。より好ましい範囲は1.0%〜3.0%である。
窒素(N):0.2%〜0.7%
窒素は、孔食に対する抵抗性を向上させる有用な元素であり、その効果は、クロムの約30倍以上である。強力なオーステナイト安定化元素として、耐食性に関連して最も重要な元素の一つである。モリブデンと同時に存在すると、シナジー効果により耐食性を大きく向上させる。粒界腐食抵抗性の向上を目的に炭素含有量を低くするとき、窒素を添加して機械的性質の補償を得ることができる。加えて、クロム炭化物の生成を抑制して、延びを低下させることなく引張強度及び降伏強度を高める。C、Cr、Ni、Mo及びWなどとのバランスとオーステナイト/フェライト相の比率を考慮して添加すべきである。耐食性を考慮すると、0.2%以上が好ましいが、0.7%を超えて多量に添加すると、鋳造性(ブローホール、収縮)及び圧延性が低下することがある。より好ましい範囲は、0.32%〜0.45%である。
炭素(C):0.1%以下
炭素は、オーステナイト相を安定化させる代表的な元素として、及び機械的強度の維持に非常に重要である。しかし多量に添加すると、炭化物が析出し、耐食性が劣化するので、0.1%以下、好ましくは0.05%以下に制限するが、時効耐食性を考慮すると0.03%以下がより好ましい。
PREW値:40ないし67
前述のように、Cr、Mo、W及びNの含有量を制限するほかに、本発明は、下記式で定義されるPREW値を40ないし67範囲に限定することを特徴とする。
PREW=重量%Cr+3.3(重量%Mo+0.5重量%W)+30重量%N--------(1)
前記下限値を下回ると、耐食性が十分確保できず、前記上限値を超えると、金属間化合物が生成しやすくなる等の問題がある。好ましくは、PREW値は45以上である。
さらに、本発明による二相ステンレス鋼の耐食性を最大にするための相間の耐食性バランス「PREW(α)−PREW(γ)」の好ましい範囲は、後述する本発明の実施例により−5〜10であることがわかった。
バリウム(Ba):0.0001%〜0.6%
前述したように、バリウムは、本発明で最も重要な元素の一つであり、原子半径が2.18Åで二相ステンレス鋼の他の合金元素(Fe、Cr、Mo、W、Ni、Mn、Siなど)に比べて原子半径が著しく大きいバリウムは、非常に脆い金属間化合物形成元素の拡散を阻止するための障壁として作用し、拡散速度及び析出速度を低下させて析出量を減少させるのに著しい効果がある。また固容原子または酸素と結合して酸化物を形成させてσ、χ相の析出速度を遅延させることができる。これらの効果を得るためには、最大0.6%以下が必要である。0.6%を超える場合、経済的でないだけでなく粒界にバリウムが多量に析出して、高温での粒界強度を低下させて、高温割れ感受性の改良効果を相殺するので上限値を0.6%に制限する。一方、0.0001%未満では、その添加効果は期待できない。
さらに、MM及び/またはY、またはZr、Ta、In、Mg、Tiなど原子半径が大きい第3の元素が複合添加される場合、前記効果を発揮するためのBaの好ましい添加量は0.001%〜0.2%である。
ミッシュメタル(MM)及び/またはY:0.0001%〜1.0%
ミッシュメタル(前述のように、本発明の詳細な説明及び実施例では、その一例として51%Ce−26%La−15.5%Nd−5.5%Prの主元素と、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Scと1%以下のFeで構成されるMMを使用する。)及び/またはYは本発明において、バリウムと共に複合添加するか、バリウムの添加無しで添加することができる本発明において最も重要な合金元素の一つである。本発明でMM及び/またはYを添加する場合、鋼の諸特性に悪影響を及ぼすAl、MnS非金属介在物の単独生成を防止して、溶鋼内で直径5μm以下のRExOyまたは(RE、Al)xOy+RExOyS+RExSy希土類複合化合物を生成して、凝固時の不均質核生成サイトとして作用して凝固組織を微細化・緻密化すると同時に、溶質元素の偏析を極力制御することで機械的特性、物理的特性及び耐食性を向上させる。
また、本発明の大きい特徴である溶鋼内で原子状態で残留する原子半径の大きいY、MM(Ce、La、Nd、Pr等)、Ba、Zr、Tiなどは、非常に脆い金属間化合物の拡散及び析出速度を遅延させるのに非常に効果的である。この他に、溶接性、高温耐酸化性、切削性及び高温加工性などの向上に非常に重要な元素であり、0.0001〜1.0%に限定する。1.0%を超えての多量の添加は経済的でないだけでなく、諸特性に悪影響を及ぼす。0.0001%以下の添加は前記の添加効果を期待することができない。
また、本発明鋼において、希土類複合化合物(RExOyまたは(RE、Al)xOy+RExOyS+RExSy)が、凝固時の樹枝状結晶の不均質の核生成サイトとして作用することにより、凝固組織の微細化・緻密化による溶質元素の偏析領域の微細均一化する効果と、Y、MM(Ce、La、Nd、Pr等)、Ba、Zr、Tiなどが金属間化合物の形成元素であるCr、Mo、Si、Wの拡散を抑制して、金属間化合物等の析出速度を低下させる効果による、前記の特性を最大限発揮するために、溶鋼内MM及び/またはY、鋼中Al、O及びSの溶解度積の関係式値[MM及び/またはY+Al]・[O+S]を0.001×10-5〜30,000×10-5[%]2の範囲に制限する。前記溶解度積の関係式値が0.001×10-5未満である場合、本発明が追求する凝固組織の制御及び溶質元素の偏析の低減と金属間化合物の形成を抑制する効果が殆どなく、前記溶解度積の関係式値が30,000×10-5[%]2を超える場合、希土類複合化合物の生成が多過ぎて、鋼の機械的性質、物理的性質及び耐食性が低下する。前記溶解度積の関係式値を、鋳物製品の場合、1×10-5〜5,000×10-5に、熱間加工製品の場合、0.1×10-5〜2,000×10-5[%]2に制限することが好ましい。
また、ミッシュメタル添加量の好ましい範囲は、0.01〜0.6%、より好ましい範囲は、0.2〜0.5%である。
カルシウム(Ca):0.5%以下
カルシウムは、脱酸元素で、耐脆化性を向上させ、高温変形抵抗と切削抵抗を減少させる有用な元素である。多量に添加すると、鋼の清浄度を減少させ耐食性を低下させるため、その含有量を0.5%以下にすることが好ましい。
アルミニウム(Al)、酸素(O)及び硫黄(S)
アルミニウムはフェライト安定化元素として耐酸化性及び耐脆化性を向上させる有効な元素である。また鋼に添加すると脱酸効果があるため、鋼の清浄度も高め、高温変形抵抗を減少させる有効な元素であるので、1.0%以下で添加することが好ましい。
さらに、鋼中には酸素(O)及び硫黄(S)が不回避的に含まれるが、これらは凝固過程で割れを発生したり、製品の完成後、延性を低下させて材料の脆性の原因になるので、可能であればその含有量を少なくすることが好ましい。鋳物製品の場合、酸素を200ppm以下、硫黄を50ppm以下に抑制することが良く、加工製品の場合、酸素を100ppm以下、硫黄を20ppm以下に抑制することが好ましい。
チタニウム(Ti):1.5%以下
チタニウムは、溶解精錬時に脱酸効果があり、チタニウム硫化物を形成させて切削加工性を向上させる。粒界腐食抵抗性を改善させるために、炭素量との関係を考慮して添加することができる。塩素イオンが含まれた環境での鋭敏化熱処理後の耐食性を向上させるために最大1.5%以下で添加することができる。
マグネシウム(Mg):0.5%以下、タンタル(Ta):0.5%以下、ニオビウム(Nb):0.5%以下、ジルコニウム(Zr):1.0%以下、スズ(Sn):1.0%以下、インジウム(In):1.0%以下
既に本発明者等によって明らかにしたように、Fe、Cr、Mo、Wに比べて原子半径の大きいCa(1.97Å)、Al(1.43Å)、Ti(1.47Å)以外に、Mg(1.6Å)、Ta(1.43Å)、Nb(1.43Å)、Zr(1.62Å)、Sn(1.51Å)、In(1.68Å)はσ相及びχ相の形成を抑制するのに効果的であるので、Mg0.5%以下、Ta0.5%以下、Nb0.5%以下、Zr1.0%以下、Sn1.0%以下、In1.0%以下の範囲で添加することができる。
合金元素が前記範囲を超える場合は、経済的でないだけでなく、粒界脆化を起こし鋳造性及び熱間加工性を損なう。
ホウ素(B):0.1%以下
ホウ素は、耐脆化性を減少させ、かつ高温での変形抵抗を低減する効果があり、溶接時に溶接高温割れを抑制する。窒素と複合添加する場合、低融点のホウ素窒化物が形成され、切削加工性を向上させる。ホウ素は、特にFe、Cr、Mo、W、Ni、Mn、Siより原子半径が非常に小さく、微細な隙間を埋める。したがって、原子半径が大きい合金元素と共存する際、σ相、χ相の析出速度をより低下させることができる。含有量を0.1%以下にすることが好ましい。
銅(Cu):3%以下
銅は、オーステナイト安定化元素であり、耐食性に有用な元素として作用する。特にモリブデンと複合添加する場合、濃硫酸及び塩酸の酸化環境での耐食性を大幅に向上させて、アノード分極特性に関連して腐食電流密度、不動態化電流密度、臨界電流密度及び水素交換電流密度を低減させ、水素過電圧を増加させて耐食性が向上する。さらに、銅は置換型固溶体強化効果を誘発し、引張強度及び降伏強度を高める。相の比率とクロム、モリブデンなどの元素との適正な比率が合わなければ、孔食に対する抵抗性を弱化させる。加工硬化速度を低減させて切削加工性を向上させる重要な元素である。3%以上添加すると赤熱脆性を誘発するので最大3%以下に制限する。
コバルト(Co):3.0%以下
コバルトは、オーステナイト安定化元素としてNiを代替することができるとともに、耐食性及び強度向上に有効な元素であるが、高価である。相の比率及び相の間の耐食性のバランスから最大3.0%以下に制限する。
実施例1:発明鋼の製造及び実験方法
本発明による最適の合金設計方案及びその製造方法は次の通りである。合金設計方案は、式(1)の孔食抵抗当量指数PREW、相の間の耐食性バランスに対する[PREW(γ)−PREW(α)]、式(2)のクロム当量Creq、式(3)のニッケル当量Nieqなどの合金設計因子を好適に組み合せ、得られた結果を表2に示す。
本発明鋼は、クロム当量とニッケル当量とを式(2)及び(3)に基づいて計算して組成を決定した後、商業用品位のグレードの純度を有するFe、Cr、Mo、Ni、W、Cu、Si、Mn、Fe−Cr−Nなど本発明の請求の範囲の成分組成の鋼を高周波誘導炉を用いて溶解した後、Ti、Mg、Al、Ca脱酸またはAl+Ca複合脱酸による通常の方法による脱酸を行った。鋳造製品の試験材は大気中で、熱間圧延製品の試験材は真空及び窒素ガス雰囲気下でマグネシア坩堝で溶解した。表2の相の間の耐食性バランスに関する[PREW(γ)−PREW(α)]値は、表4から分かるように、オーステナイト(γ)及びフェライト(α)相を構成しているCr、Mo、W及びN成分を分析した後、式(1)の孔食抵抗当量指数PREWに代入して得られたものである。
もう一つの態様として、本発明の請求の範囲内の成分で製造した溶鋼をAl、Ca脱酸またはAl+Caの複合脱酸による通常の方法で予備脱酸を行った後、本発明者等が意図する適量のBa酸化物または希土類複合化合物(RexOy or (RE、Al)xOy+RExOyS+RExSy)を生成するために、Ba及び/またはMM及び/またはYを添加して溶鋼内溶解度積を[Ba及び/またはMM及び/またはY+Al]・[O+S]=0.001×10-5〜30,000×10-5の範囲にする方法によって溶鋼を製造した。
その後、板状耐火物モールドに溶湯を注入し、25Kg重量の板状鋳造製品(厚さ9mm)を作製し、熱間圧延板製品は、予熱された角型鋼鋳型に溶湯を注入して30Kg重量のインゴットを作製した。熱間圧延用インゴットは、研削または機械加工を行って適正な大きさに加工した後、1250℃で均熱し、厚さ6mmまで熱間圧延を行った。固容化熱処理は鋳造製品及び熱間圧延製品の何れも1050〜1150℃の範囲で行った。このように固容化熱処理された発明鋼に対する化学組成を比較鋼及び従来鋼と対比して表1に表した。
固容化熱処理材及び850℃で30分時効熱処理に対する諸特性を評価するために、ミクロ組織、X線回折試験、アノード分極試験、臨界孔食温度、臨界隙間腐食温度及び機械的性質を測定した。
ミクロ組織を観察するために、SiC研磨紙で2000番まで研磨し、アルミナを使用して仕上研磨した後、村上(Murakami)水溶液(30g KFe(CN)+30g KOH+蒸溜水 100ml)を使用して80℃でエッチング後、アセトンと蒸溜水内で超音波洗浄後、光学顕微鏡で観察した。
850℃で30分間時効熱処理により析出したσ相、χ相を確認するために、X線回折試験を行った。使用した装置は、Rikagu D/MAX−Bであり、加速電圧35kvと電流35mAで分析し、CuターゲットにNiフィルターを使用した。組織を観察した結果、析出相の最も多い試験片を30゜〜120゜で12゜/min.の速度で分析した後、析出相のピークが集中している40゜〜50゜の範囲において1゜/min.の速度で精密分析を行った。
アノード分極試験は、ASTM G5を利用し、脱気した50℃、70℃の0.5N HCl+1.0N NaCl混合溶液で1mV/sec走査速度で行った。
臨界孔食温度は、ASTM G 48A−92により測定し、臨界隙間腐食温度は、ASTM G 48Dによって測定した。
材料の硬度を測定するために、600番まで研磨した後、ロックウェル(Rockwell)硬度計を使用してC−scaleで測定した。
実施例2:時効材のミクロ組織の比較
図1A〜1Fは、850℃で30分間時効熱処理した発明鋼4(図1A)、発明鋼10(図1B)、発明鋼36(図1C)、比較鋼47(図1D)、従来の商用スーパー二相ステンレス鋼UR 52N+(図1E)及びSAF 2507(図1F)における、耐食性及び機械的性質を低下させる脆い金属間化合物、シグマ(σ)相及びカイ(χ)相の析出程度を表したミクロ組織の写真である。図において明るい部分は“オーステナイト相”で、暗い部分は、時効熱処理時に“フェライト相”が“シグマ相+オーステナイト相”に分解されたことを表す。金属間化合物の析出程度の順位は、“発明鋼4=発明鋼10=発明鋼36≪従来鋼UR 52N+<従来鋼SAF 2507≪比較鋼 47”であり、本発明鋼4、10、36は、従来鋼UR 52N+、SAF 2507及び比較鋼47に比べて金属間化合物等の析出が顕著に減少し、耐脆化性が大幅に向上したことが確認された。
実施例3:X線回折分析試験
図2A〜2Dは、850℃で30分間時効熱処理された発明鋼4(図2A)、比較鋼47(図2B)、従来の商用スーパー二相ステンレス鋼UR 52N+(図2C)、SAF 2507(図2D)における、耐食性及び機械的性質を低下させる脆い金属間化合物、シグマ(σ)相及びカイ(χ)相の析出程度を表したX線回折分析試験の結果である。発明鋼4は、比較鋼47及び従来鋼UR 52N+、SAF2507に比べてσ相は全く析出せず、χ相はごくわずかに析出するにすぎず、耐脆化性が大幅に向上したことがわかる。
実施例4:鋳造状態でのマクロ組織とミクロ組織との比較
図3A〜図3Dは、鋳造状態における本発明の凝固組織の制御、溶質元素偏析の制御および金属間化合物の生成制御に関する技術によって製造された発明鋼10と比較鋼47のインゴット(φ110mmxL550mm)中央部のマクロ組織(図3A及び図3B)とミクロ組織(図3C及び3D)を表したものである。
溶鋼内MM(Ce、La、Nd、Pr)及びAlとO、Sの溶解度積[MM+Al]・[O+S]が352.0×10-5[%]2である発明鋼10(0.09% MM、0.02% Al、0.025% O、0.007% S)のマクロ組織(図3A)は、MM及びAlが添加されず溶解度積がゼロである比較鋼47(0.015% O、0.007% S)のマクロ組織(図3B)に比べて、柱状結晶の成長が抑制された微細な等軸晶組織であり、緻密な凝固組織を有し、V偏析部と逆V偏析部がほとんど存在しない良好な組織を有することが確認された。
さらに、発明鋼10のミクロ組織(図3C)は比較鋼47のミクロ組織(図3D)に比べて耐食性及び機械的性質を低下させる金属間化合物であるシグマ(σ)相及びカイ(χ)相の析出が著しく抑制されており、オーステナイト及びフェライト相の大きさが微細になっていることが確認された。
実施例5:鋳造状態でのアノード分極試験結果
図4は、固容化熱処理をしない鋳造状態での発明鋼4、10、26、36と比較鋼47とのアノード分極試験結果を表したものである。孔食抵抗性の順位は下記の通りである。
発明鋼10>発明鋼4>発明鋼36≧発明鋼26>比較鋼47
実施例6:臨界孔食温度及び隙間腐食温度試験結果
図5は、固容化熱処理された発明鋼4、10、26、36と従来の商用スーパー二相ステンレス鋼であるUR 52N+、SAF 2507、ZERON 100、従来の汎用二相ステンレス鋼SAF 2205、従来の商用スーパーオーステナイトステンレス鋼SR−50A、従来の汎用オーステナイトステンレス鋼AISI 316Lの臨界孔食温度を比較して表したものである。臨界孔食温度が大きいほど孔食抵抗性に優れているので、発明鋼と従来鋼の耐食性レベルを下記のように表すことができる。
発明鋼10=発明鋼26=発明鋼36>従来鋼SR−50A>発明鋼4>従来鋼UR 52N+=従来鋼ZERON 100>従来鋼SAF 2507>従来鋼SAF 2205>従来鋼AISI 316L
発明鋼10、26、36の孔食抵抗性は商用スーパー二相ステンレス鋼であるUR 52N+、SAF 2507、ZERON 100より遙かに優れており、高価のスーパーオーステナイトステンレス鋼である従来鋼SR−50Aよりも優れた耐食性を示していた。本発明鋼は比較鋼及び従来鋼に比べて臨界孔食温度が著しく高いため、臨界隙間腐食温度も、表2に示すように高く、隙間腐食抵抗性が大幅に向上したことがわかる。この臨界孔食温度及び臨界隙間腐食温度値は、表2に詳細に表している。
実施例7:固容化熱処理材のアノード分極試験結果
図6A〜6Cは、固容化熱処理された発明鋼4、10、26、36のアノード分極試験の結果(図6A)と従来の商用スーパー二相ステンレス鋼UR 52N+、SAF 2507、ZERON 100のアノード分極試験の結果(図6B)及び従来の商用スーパーオーステナイトステンレス鋼AL−6XN、SR−50A、254SMOのアノード分極試験の結果(図6C)を比較して表したものである。本発明鋼および従来鋼の孔食抵抗性の順位は下記のとおりである。
発明鋼26=発明鋼36=従来鋼SR−50A>発明鋼10>発明鋼4≧従来鋼AL−6XN>従来鋼254SMO≧従来鋼UR52N+=SAF2507=ZERON 100
実施例6で示した本発明鋼は、比較鋼及び従来鋼に比べて臨界孔食温度及び臨界隙間腐食温度が非常に高いために、アノード分極試験による孔食電位も高くなっており(表2に詳細に表している)、これら3つの試験結果の傾向が一致していることを分かる。
実施例8:時効材(850℃x10分)のアノード分極試験結果
図7A及び7Bは、850℃で10分間時効熱処理された発明鋼4、10、26、36のアノード分極試験結果(図7A)と従来の商用スーパー二相ステンレス鋼UR 52N+、SAF 2507、ZERON 100のアノード分極試験の結果(図7B)とを比較して表したものである。各鋼の孔食抵抗性の順位は下記のとおりである。
発明鋼4=発明鋼10=発明鋼26>発明鋼36>従来鋼ZERON100>従来鋼SAF 2507>従来鋼UR 52N+
この結果から、本発明鋼4、10、26は、従来鋼UR 52N+、SAF 2507、ZERON 100より時効熱処理時に、金属間化合物であるシグマ(σ)相及びカイ(χ)相の析出速度の遅延によって孔食抵抗性が向上したことが確認された。
実施例9:時効材(850℃x30分)のアノード分極試験及び硬度測定の結果
図8A及び8Bは、850℃で30分間時効熱処理された本発明鋼4、10、26、36のアノード分極試験結果(図8A)と従来のスーパー二相ステンレス鋼UR 52N+、SAF 2507、ZERON 100のアノード分極試験結果(図8B)とを比較して表したものである。各鋼の孔食抵抗性順位は下記のとおりである。
発明鋼10>発明鋼4>発明鋼36=発明鋼26=従来鋼SAF 2507=従来鋼ZERON 100>従来鋼UR 52N+
この結果から、本発明鋼4、10は、従来鋼UR 2N+、SAF 507、ZERON 100より時効熱処理時に金属間化合物であるシグマ(σ)相及びカイ(χ)相の析出速度の遅延によって孔食抵抗性が大幅に向上し、発明鋼36、26は、従来鋼と同等以上の孔食抵抗性を表すことが確認された。
850℃で30分間時効熱処理された本発明鋼等の硬度値(H)から固容化熱処理された本発明鋼等の硬度値(HS.A.)を引いた硬度値の変化(ΔH=H−HS.A.)を表2に表した。一般に硬く、脆いシグマ(σ)相及びカイ(χ)相が多いほど、ΔH値は大きくなり、これによって耐食性及び強度、伸び、衝撃強度値が大きく低下する。本発明鋼のΔH値は表2に表すように、金属間化合物の析出速度の遅延に起因して0.1〜3.7程度と小さく測定されたが、比較鋼は10.3〜16.2、従来鋼は5.6〜6.2となっていた。したがって、本発明鋼は、比較鋼及び従来鋼よりも耐脆化性が大幅に改善されていることを確認することができた。
実施例10:機械的性質
表3は、大気誘導溶解された鋳造まま材を1130℃で固容化熱処理した後、引張試験を行い、降伏強度、引張強度及び伸びを表したものである。本発明鋼は、高窒素添加による侵入型固溶体の強化効果により、強度の向上と共に5μm以下の微細なBa及び希土類酸化物または酸硫化物により結晶粒界を固着させて強度及び伸びが同時に向上し、比較鋼よりも機械的性質に優れていることが分かる。
実施例11:熱間圧延製品の特性
表5は真空及び窒素雰囲気下で溶解鋳造を施した後、熱間圧延した板材に対する臨界孔食温度、機械的性質及び熱間加工性を表わすものである。健全なミクロ組織を有する熱間圧延製品の機械的性質は、大気中で溶解鋳造された発明鋼に比べて10%以上向上し、耐食性は同じであることが分かる。
熱間加工性は、比較材に比べて熱間圧延時にエッジで割れの発生が少なく良好であることが確認された。



産業上利用可能性
本発明は、原子半径の大きいBa、Y、Ce、La、Nd、Pr、Ta、Zr、Tiなどを適正量原子状態で固容させて、脆い金属間化合物の拡散及び析出速度を遅延させ、微細なRE系複合化合物またはBa酸化物がCr、Mo、Si、Wの拡散をさらに阻止することによって、金属間化合物の析出速度を低下させ、析出量を減少させることによって脆性の防止及び耐食性の向上を図ることができる。
また、本発明は、Ti、Mg、Ca、Al及びCa+Alを利用した通常の方法による適正な予備脱酸を施すとともに、MM及び/またはYを添加することにより、鋼の諸特性に悪影響を及ぼすAl、MnS非金属介在物の単独生成を防止する。このためには、本発明者等が見出した溶解度積[MM及び/またはY+Al]・[O+S]=0.001×10-5〜30,000×10-5[%]2の相関関係式を適用して意図的に溶鋼内に直径5μm以下のRexOyまたは(RE、Al)xOy+RExOyS+RExSy複合化合物を生成させて凝固時の樹枝状結晶の形成時に、不均質な核生成サイトを供給して凝固組織を微細化・緻密化すると同時にCr、Mo、W、Ni、Mn、Siなど溶質元素の偏析を制御することによって、機械的特性、物理的特性及び耐食性を向上させることができる。
従って、本発明は、従来技術では認識されなかった新しい合金元素の添加により、二相系ステンレス鋼においてシグマ相を含む金属間化合物の形成を著しく抑制し、窮極的には、量産の際、著しく歩留まりを向上させることができる製造方法を提供することが可能になる。
さらに、本発明は、このようなシグマ相を含む金属間化合物の析出速度を大きく低下させて、耐脆化性を改善させるとともに、割れの発生を著しく低下させることによって鋳造及び熱間加工時の歩留まりを大幅に向上させることが可能である。
また、鋳造状態で耐食性及び機械的性質を大きく低下させるσ相及びχ相等の析出を顕著に抑制することによって、今後、前述した多様な適用分野で設備部品を必須的に接合する場合、溶接熱影響部でのこれら析出相を制御することによって耐食性及び機械的性質を大きく向上させて設備の耐久性をより一層向上させることができる。

Claims (12)

  1. 重量%で、Cr:21.0%〜38.0%、Ni:3.0%〜12.0%、Mo:1.5%〜6.5%、W:0〜6.5%、Si:3.0%以下、Al:1.0%以下、Mn:8.0%以下、N:0.2%〜0.7%、C:0.1%以下;及びB:0.1%以下、Cu:3.0%以下、Co:3.0%以下の少なくとも一種;並びにMM及び/またはYを総量で0.0001〜1.0%含有し、そして、残りは鉄と不可避的不純物からなり、
    ここで、MMは、La,Ce,Pr,Nd,Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu及びScの総量であり、
    前記MM及び/またはYと、鋼中Al、O及びSとの溶解度積の関係式[MM及び/またはY+Al]・[O+S]の値が、0.001×10-5〜30,000×10-5[%]2の範囲にあり、
    前記MMが、鋼中において原子状態で固溶し、かつ化合物として存在し、
    下記式(1)で定義される孔食抵抗当量指数PREWが40≦PREW≦67を満足する、金属間化合物の形成が抑制された耐食性、耐脆化性、鋳造性及び熱間加工性に優れたスーパー二相ステンレス鋼。
    PREW=重量%Cr+3.3(重量%Mo+0.5重量%W)+30重量%N--------(1)
  2. 重量%で、Cr:21.0%〜38.0%、Ni:3.0%〜12.0%、Mo:1.5%〜6.5%、W:0〜6.5%、Si:3.0%以下、Al:1.0%以下、Mn:8.0%以下、N:0.2%〜0.7%、C:0.1%以下、Ba:0.0001〜0.6%;及びB:0.1%以下、Cu:3.0%以下、Co:3.0%以下の少なくとも一種、を含有し、残りは鉄と不可避的不純物からなり、
    前記Baが、鋼中において原子状態で固溶し、かつ化合物として存在し、
    下記式(1)で定義される孔食抵抗当量指数PREWが40≦PREW≦67を満足し、金属間化合物の形成が抑制された耐食性、耐脆化性、鋳造性及び熱間加工性に優れたスーパー二相ステンレス鋼。
    PREW=重量%Cr+3.3(重量%Mo+0.5重量%W)+30重量%N--------(1)
  3. 前記鋼が、さらにMM及び/またはYを総量で0.0001〜1.0%含有し、ここで前記MMは、La,Ce,Pr,Nd,Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu及びScの総量であり、
    前記MM及び/またはYと、鋼中Al、O及びSとの溶解度積の関係式[MM及び/またはY+Al]・[O+S]の値が、0.001×10-5〜30,000×10-5[%]2の範囲にある、請求項2に記載の金属間化合物の形成が抑制された耐食性、耐脆化性、鋳造性及び熱間加工性に優れたスーパー二相ステンレス鋼。
  4. 前記Baが0.001〜0.2%の範囲内である、請求項3に記載の金属間化合物の形成が抑制された耐食性、耐脆化性、鋳造性及び熱間加工性に優れたスーパー二相ステンレス鋼。
  5. 前記MM及び/又はYが、鋼中において原子状態で固溶するか、及び/または化合物として存在する、請求項2〜4の何れか一項に記載の金属間化合物の形成が抑制された耐食性、耐脆化性、鋳造性及び熱間加工性に優れたスーパー二相ステンレス鋼。
  6. 前記溶解度積の関係式値が、鋳造製品の場合、1×10-5〜5,000×10-5[%]2の範囲にある、請求項1〜5の何れか一項に記載の金属間化合物の形成が抑制された耐食性、耐脆化性、鋳造性及び熱間加工性に優れたスーパー二相ステンレス鋼。
  7. 前記溶解度積の関係式値が、熱間加工製品の場合、0.1×10-5〜2,000×10-5[%]2の範囲にある、請求項1〜5の何れか1項に記載の金属間化合物の形成が抑制された耐食性、耐脆化性、鋳造性及び熱間加工性に優れたスーパー二相ステンレス鋼。
  8. 前記MM及び/またはYの総量が0.01%〜0.6%である、請求項1〜5の何れか一項に記載の金属間化合物の形成が抑制された耐食性、耐脆化性、鋳造性及び熱間加工性に優れたスーパー二相ステンレス鋼。
  9. 前記MM及び/またはYの総量が0.2%〜0.5%である、請求項8に記載の金属間化合物の形成が抑制された耐食性、耐脆化性、鋳造性及び熱間加工性に優れたスーパー二相ステンレス鋼。
  10. 前記鋼が、さらにCa:0.5%以下、Mg:0.5%以下、Ta:0.5%以下、Nb:0.5%以下、Ti:1.5%以下、Zr:1.0%以下、Sn:1.0%以下及びIn:1.0%以下からなる群から選択される一種以上の元素を含有する、請求項1〜5、8及び9の何れか一項に記載の金属間化合物の形成が抑制された耐食性、耐脆化性、鋳造性及び熱間加工性に優れたスーパー二相ステンレス鋼。
  11. オーステナイト相及びフェライト相の耐食性バランスである[PREW(γ)−PREW(α)]値(ここで、PREW(γ)及びPREW(α)は、それぞれオーステナイト相及びフェライト相の孔食抵抗当量指数をいう。)が−5〜10の範囲にある、請求項1〜5、8及び9の何れか一項に記載の金属間化合物の形成が抑制された耐食性、耐脆化性、鋳造性及び熱間加工性に優れたスーパー二相ステンレス鋼。
  12. 鋼の組職中のフェライト相の体積分率が、体積%で20〜70%であり、オーステナイト相の体積分率が、体積%で30〜80%である、請求項1〜5、8及び9の何れか一項に記載の金属間化合物の形成が抑制された耐食性、耐脆化性、鋳造性及び熱間加工性に優れたスーパー二相ステンレス鋼。
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