JP2011130503A - 無線通信システム、受信装置とその復調方法 - Google Patents

無線通信システム、受信装置とその復調方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ランダムに光子が発生するCWの伝令型量子鍵配付システムにおいて、伝令信号と量子信号が時間的に重なってしまうことによるクロストーク雑音を低減する。
【解決手段】 エンタングル光子対の一方をエンタングル光子対の他方の到着を知らせる伝令信号として用いる量子鍵配布システムであって、送信装置は、エンタングル光子対を発生する光子対発生源と、エンタングル光子対の一方を検出する光検出器と、光検出器が検出することにより伝令信号を発生する伝令用レーザー光源と、エンタングル光子対の他方である量子信号を遅延させる遅延調整器と、伝令信号発生手段により発生した伝令信号と、遅延調整器により遅延した量子信号とを波長多重して伝送路へ送出する波長多重フィルタと、を備え、遅延調整器における遅延時間が、伝送路内での量子信号に対する伝令信号の遅れを、光子検出器のデッドタイム以下とするものである。
【選択図】図1

Description

本発明は無線通信システム、受信装置及びそれらに用いる復調方法に関し、特に複数の送受信アンテナを用いた無線通信システムの受信装置における復調方法に関する。
従来、特開2003−178048号公報に開示される複数の参照信号系列に対する出力を同時に得る技術や特開平9−219616号公報に開示される複数のセンサー素子からなるアレーセンサーによって受信された複数の到来信号を処理する技術がある。
図32はこの種の無線通信システムの構成を示す図である。受信装置800が複数の受信アンテナ801−1〜801−4を用い、最尤系列推定による復調方法にて受信信号の復調を行っている。
図32においては、3本の送信アンテナ(図示せず)から送られた信号を4本の受信アンテナ801−1〜801−4を備えた受信装置800で受信するものとし、各送信アンテナからは16値の信号c1〜c16のいずれかが送信されているものとする。
受信装置800は4本の受信アンテナ801−1〜801−4を備え、各受信アンテナ801−1〜801−4はそれぞれ信号を受信する。チャネル係数推定装置802は受信信号を入力として送受信アンテナ間のチャネル係数を推定し、チャネル行列を出力する。最尤系列推定装置803は受信信号とチャネル行列とを入力として送信系列の推定を行う。
上記の例のように、3本の送信アンテナから16値の信号c1〜c16のいずれかが送られている場合、最尤系列推定装置803は4096個の誤差計算装置804−1〜804−4096と、1つの信号選択装置805とから構成される。
誤差計算装置804−1〜804−4096の各々は、図33に示す誤差計算装置804の構成をとっている。第1段の誤差計算装置804−1において、送信シンボル生成装置811は各アンテナに対する送信シンボルs1-1、s1-2、s1-3を生成して出力する。
受信信号レプリカ生成装置812は送信シンボルとチャネル係数とを入力として受信信号レプリカを生成して出力する。
誤差計算装置813は受信信号と受信信号レプリカとを入力として誤差計算を行う。但し、送信シンボル生成装置811で生成される送信シンボルは信号c1〜c16のいずれかであり、誤差計算装置804−1〜804−4096の各々で互いに異なる送信シンボルが生成される。
受信信号レプリカ生成装置812では、
1-1=h111-1+h121-2+h131-3
1-2=h211-1+h221-2+h231-3
1-3=h311-1+h321-2+h331-3
1-4=h411-1+h421-2+h431-3
として、4つの受信信号レプリカr1-1、r1-2、r1-3、r1-4を生成する。ここで、h11、h12、h13、h21、h22、h23、h31、h32、h33、h41、h42、h43は送信アンテナと受信アンテナとの間のチャネル係数である。
誤差計算装置813では受信信号と受信信号レプリカとを入力として誤差信号e1を、
1=|r1−r1-12+|r2−r1-22
+|r3−r1-32+|r4−r1-42
という式から計算する。
第1段の誤差計算装置804−1は生成した送信シンボルs1-1、s1-2、s1-3と計算した誤差信号e1とを出力する。同様に、第2段の誤差計算装置804−2は送信シンボルs2-1、s2-2、s2-3及び誤差信号e2を、第4096段の誤差計算装置804−4096は送信シンボルs4096-1、s4096-2、s4096-3及び誤差信号e4096をそれぞれ出力する。
信号選択装置805は4096個の誤差計算装置群804−1〜804−4096から出力された送信シンボル及び誤差信号を入力として最小誤差を選択し、当該誤差を与える送信シンボルを出力する。これによって、送信信号の復調が行われる。
上述した従来の送信系列推定装置では、信号選択装置405に4096個の信号が入力され、3つの信号を復調するために4096個の信号を生成して比較する必要があり、非常に多くの演算を必要とすることとなる。
これは送信された可能性のある全ての候補から生成した擬似受信信号と実際に受信した信号とを比較しているためであり、一般的に、D値の信号が各送信アンテナから送信されている場合には、D値の信号を復調するためにDM個の信号生成及び比較が必要となる。
したがって、指数的に組合せ数が増大し、非常に複雑な構成となる。尚、上記の特開2003−178048号公報および特開平9−219616号公報はQR分解を行う技術例として挙げたにすぎず、これらの技術にて上記の課題を解決することはできない。
そこで、本発明の目的は上記の問題点を解消し、非常に簡易な構成で信号を復調することができる無線通信システム、受信装置及びそれらに用いる復調方法並びにそのプログラムを提供することにある。
本発明の無線通信システムは、N本(Nは2以上の整数)の受信アンテナを備える受信装置において、M本(Mは2以上の整数)の送信アンテナを備える送信装置からの送信信号を受信して復調する無線通信システムであって、自乗ユークリッド距離に基づいたユークリッド距離を用いる手段を前記受信装置に有することを特徴とする。
本発明の他の形態による無線通信システムは、N本(Nは2以上の整数)の受信アンテナを備える受信装置において、M本(Mは2以上の整数)の送信アンテナを備える送信装置からの送信信号を受信して復調する無線通信システムであって、
ビット0における第1の自乗ユークリッド距離と、ビット1における第2の自乗ユークリッド距離とを蓄積しかつ蓄積した自乗ユークリッド距離を基に仮の自乗ユークリッド距離を出力する蓄積装置を含み、前記第1及び第2の自乗ユークリッド距離のうちのいずれかが出力されない時に前記仮の自乗ユークリッド距離を用いて尤度計算を行う手段を受信装置に有することを特徴とする。
この場合、前記自乗ユークリッド距離に替えて、前記自乗ユークリッド距離に基づいたユークリッド距離を用いることとしてもよい。
本発明の受信装置は、N本(Nは2以上の整数)の受信アンテナを備え、M本(Mは2以上の整数)の送信アンテナを備える送信装置からの送信信号を受信して復調する受信装置であって、
自乗ユークリッド距離に基づいたユークリッド距離を用いる手段を有することを特徴とする。
本発明の他の形態による受信装置は、N本(Nは2以上の整数)の受信アンテナを備え、M本(Mは2以上の整数)の送信アンテナを備える送信装置からの送信信号を受信して復調する受信装置であって、
ビット0における第1の自乗ユークリッド距離と、ビット1における第2の自乗ユークリッド距離とを蓄積し、かつ、蓄積した自乗ユークリッド距離を基に仮の自乗ユークリッド距離を出力する蓄積装置を含み、前記第1及び第2の自乗ユークリッド距離のうちのいずれかが出力されない時に前記仮の自乗ユークリッド距離を用いて尤度計算を行う手段を有することを特徴とする。
この場合、前記自乗ユークリッド距離に替えて、前記自乗ユークリッド距離に基づいたユークリッド距離を用いることとしてもよい。
本発明の復調方法は、N本(Nは2以上の整数)の受信アンテナを備える受信装置において、M本(Mは2以上の整数)の送信アンテナを備える送信装置からの送信信号を受信して復調する復調方法であって、自乗ユークリッド距離に基づいたユークリッド距離を用いるステップを有することを特徴とする。
本発明の他の形態による復調方法は、N本(Nは2以上の整数)の受信アンテナを備える受信装置において、M本(Mは2以上の整数)の送信アンテナを備える送信装置からの送信信号を受信して復調する復調方法であって、ビット0における第1の自乗ユークリッド距離と、ビット1における第2の自乗ユークリッド距離とを蓄積し、かつ、蓄積した自乗ユークリッド距離を基に仮の自乗ユークリッド距離を出力するステップを含み、前記第1及び第2の自乗ユークリッド距離のうちのいずれかが出力されない時に前記仮の自乗ユークリッド距離を用いて尤度計算を行うステップを有することを特徴とする。
この場合、前記自乗ユークリッド距離に替えて、前記自乗ユークリッド距離に基づいたユークリッド距離を用いることとしてもよい。
本発明は、以下に述べるような構成及び動作とすることで、非常に簡易な構成で信号を復調することができるという効果が得られる。
本発明の実施の形態による無線通信システムの構成を示すブロック図である。 図1の受信装置による復調処理を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施例による受信装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施例による受信装置の構成を示すブロック図である。 図4の送信系列推定装置の構成を示すブロック図である。 図5の第3段目の尤度計算装置の構成を示すブロック図である。 図5の第2段目の尤度計算装置の構成を示すブロック図である。 図5の第1段目の尤度計算装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施例による受信装置の復調処理を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施例による受信装置の構成を示すブロック図である。 図10の送信系列推定装置の構成を示すブロック図である。 図11の第2段目の尤度計算装置の構成を示すブロック図である。 図11の第1段目の尤度計算装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施例による受信装置の復調処理を示すフローチャートである。 本発明の第4の実施例による受信装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第4の実施例による受信装置の復調処理を示すフローチャートである。 本発明の第5の実施例による受信装置の構成を示すブロック図である。 図17の送信系列推定装置の構成を示すブロック図である。 図18の第2段目の尤度計算装置の構成を示すブロック図である。 図18の第1段目の尤度計算装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第5の実施例による受信装置の復調処理を示すフローチャートである。 本発明の第6の実施例による受信装置の構成を示すブロック図である。 図22の送信系列推定装置の構成を示すブロック図である。 図23の第2段目の尤度計算装置の構成を示すブロック図である。 図23の第1段目の尤度計算装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第9の実施例による信号選択装置の構成を示すブロック図である。 送信信号への情報割り当て例を示す図である。 本発明の第10の実施例による信号選択装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第11の実施例によるチャネル係数推定装置の構成を示すブロック図である。 図29に示すチャネル係数推定装置を用いる場合の送信信号構成の一例を示す図である。 本発明の第12の実施例による受信装置の構成を示すブロック図である。 従来例による受信装置の構成を示すブロック図である。 図32の誤差計算装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第13の実施例による信号選択装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第14の実施例による受信装置の構成を示すブロック図である。 図35の送信系列推定装置の構成を示すブロック図である。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態による無線通信システムの構成を示すブロック図である。図1において、本発明の実施の形態による無線通信システムにおいては、受信装置1と送信装置2とが無線通信にて接続可能となっている。
受信装置1はN本(Nは2以上の整数)の受信アンテナ11−1〜11−Nを備え、ヌリング装置10と、送信系列推定装置15と、記録媒体16とから構成されている。また、送信装置2はM本(Mは2以上の整数)の送信アンテナ21−1〜21−Mを備えている。
図2は図1の受信装置1による復調処理を示すフローチャートである。これら図1及び図2を参照して本発明の実施の形態による受信装置1による復調処理について説明する。尚、図2に示す処理は受信装置1が記録媒体16に格納されたプログラム(コンピュータで実行可能なプログラム)を実行することで実現される。
受信装置1は送信装置2の送信アンテナ21−1〜21−Mからの送信信号を受信アンテナ11−1〜11−Nで受信すると(図2ステップS1)、ヌリング装置10にて送受信アンテナ間のチャネル係数を要素とするチャネル行列を用いて受信信号をヌリングする(図2ステップS2)。
受信装置1はヌリング装置10にてヌリングした受信信号に対して、送信系列推定装置15にて第M番目の送信系列から第1番目の送信系列へと降順に復調処理を行う(図2ステップS3)。受信装置1は上記の処理を処理終了まで(図2ステップS4)、繰り返し行う。
続いて、ヌリング装置10によるヌリング処理について説明する。受信装置1でN本の受信アンテナ11−1〜11−N各々で送信装置2からの信号を受信する時、各受信アンテナ11−1〜11−Nで受信される信号を要素とする受信信号ベクトルrは、
r=(r1,・・・,rN
と表すことができる。但し、r1は1番目の受信アンテナ11−1で受信される受信信号を、rNはN番目の受信アンテナ11−Nで受信される受信信号をそれぞれ表している。
いま、送信アンテナ21−jと受信アンテナ11−iとの間のチャネル係数をhijとし、チャネル係数hijを要素に持つチャネル行列をHとすると、受信信号ベクトルrは、
Figure 2011130503
と記述することができる。ここで、sは各送信アンテナ21−1〜21−Mから送信される信号を要素に持つ送信信号ベクトルを、nは各受信アンテナ11−1〜11−Nで付加されるガウス雑音を要素に持つガウス雑音ベクトルをそれぞれ表している。
ヌリング装置10はヌリング行列Aを用いてヌリング信号zを生成する。これは、
z=Ar=AHs+An
と表すことができる。ここで、ヌリングとは受信信号の直交化を表し、M個の直交軸としてsM,sM+sM-1,sM+sM-1+sM2,・・・,sM+sM1+・・・+s1を選ぶと、ヌリング信号zは、
Figure 2011130503
と記述することができる。ヌリング行列Aとしては、例えば、チャネル行列HのQR分解
Figure 2011130503
を行うことによって求められるQ行列の複素転置行列を用いることができる。この場合のヌリング処理は、
z=QH
=QH(Hs+n)
=QH(QRs+n)
=QHQRs+QH
=Rs+n'
と記述できる。ここで、一般的に、Q行列はQHQ=I(Iは単位行列)を満たす。
送信系列推定装置15はsMからs1へと降順にシンボル候補を準備して送信信号ベクトルs1,s2,・・・,sMを推定して出力する。これによって、M本の送信アンテナ21−1〜21−Mを有する送信装置2から同時に送信されたM個の信号を復調することができる。よって、本発明の実施の形態では、適当な数の系列を用いることで、従来技術を用いた場合と比較して非常に簡易な構成で信号の復調が可能となる。
図3は本発明の第1の実施例による受信装置の構成を示すブロック図である。まず、本発明の第1の実施例による無線通信システムは上記の図1に示す本発明の実施の形態による無線通信システムと同様の構成となっている。図3において、本発明の第1の実施例による受信装置1はM本(Mは2以上の整数)の送信アンテナ21−1〜21−Mから送信された信号をN本(Nは2以上の整数)の受信アンテナ11−1〜11−Nで受信している。
受信装置1はN本の受信アンテナ11−1〜11−Nと、チャネル係数推定装置12と、QR分解装置13と、QH演算装置14と、送信系列推定装置15と、受信装置1の各部の処理を実現するためのプログラム(コンピュータで実行可能なプログラム)を格納する記録媒体16とから構成されている。ここで、チャネル係数推定装置12と、QR分解装置13と、QH演算装置14とが上記のヌリング装置10に相当する。つまり、本実施例ではヌリング処理としてQR分解処理を行っている。
受信アンテナ11−1は信号を受信し、チャネル係数推定装置12は受信信号を入力としてチャネル係数の推定を行い、QR分解装置13はチャネル係数からなる行列を入力としてチャネル行列のQR分解を行ってQ行列及びR行列を出力する。
H演算装置14はQ行列と受信信号とを入力として受信信号にQ行列の複素共役転置行列を乗算して得られた変換系列を出力し、送信系列推定装置15は変換系列とR行列とを入力として送信系列の推定を行って出力する。
送信系列推定装置15は、受信機全体の構成に応じて、送信信号系列に対する尤度、あるいは送信信号系列によって送信されたビットに対する尤度を出力することが可能となっている。尚、各受信アンテナ11−1〜11−Nで受信される信号を要素とする受信信号ベクトルrは、上述した通りである。
QR分解装置13から出力されるQ行列はN行M列のユニタリー行列であり、QHQ=Iを満たす。ここで、Hは共役複素転置を表し、Iは単位行列を表す。また、R行列はM行M列の上三角行列となる。
H演算装置14における演算は、
Figure 2011130503
と記述することができる。
送信系列推定装置15は変換信号ベクトルzとR行列とを入力として送信系列の推定を行い、最も尤度の大きい送信信号系列s'1,・・・,s'Mを出力する。これによって、M本の送信アンテナ21−1〜21−Mを有する送信装置2から同時に送信されたM個の信号を復調することができる。
このように、本実施例では、チャネル行列をQR分解して用い、確からしい複数の系列から生成した擬似受信信号と実際に受信した受信信号とを用いて送信系列の推定を行うことによって、適当な数の系列を用いることで、従来技術を用いた場合と比較して非常に簡易な構成で信号の復調を行うことができる。
図4は本発明の第2の実施例による受信装置の構成を示すブロック図であり、図5は図4の送信系列推定装置の構成を示すブロック図であり、図6は図5の第3段目の尤度計算装置の構成を示すブロック図であり、図7は図5の第2段目の尤度計算装置の構成を示すブロック図であり、図8は図5の第1段目の尤度計算装置の構成を示すブロック図である。本発明の第2の実施例による無線通信システムの構成は受信装置1の代わりに受信装置3を配置した以外は、上記の図1に示す本発明の実施の形態による無線通信システムと同様の構成となっている。
図4において、本発明の第2の実施例による受信装置3は、3本の送信アンテナ21−1〜21−3を持つ送信装置2から送信された信号を4本の受信アンテナ31−1〜31−4で受信している。この場合、各送信アンテナ21−1〜21−3からは16値の信号c1〜c16のいずれかが送信されているものとする。
受信装置3は4本の受信アンテナ31−1〜31−4と、チャネル係数推定装置32と、QR分解装置33と、QH演算装置34と、送信系列推定装置4と、受信装置3の各部の処理を実現するためのプログラム(コンピュータで実行可能なプログラム)を格納する記録媒体35とから構成されている。
各受信アンテナ31−1〜31−4はそれぞれ信号を受信し、チャネル係数推定装置32は受信信号r1〜r4を入力として、チャネル係数を推定し、推定されたチャネル係数からなるチャネル行列Hを出力する。QR分解装置33はチャネル行列Hを入力として、チャネル行列HのQR分解を行い、Q行列及びR行列を出力する。
H演算装置34はQ行列と受信信号r1〜r4とを入力として、受信信号r1〜r4にQ行列の共役複素転置行列を乗算し、変換信号zを出力する。送信系列推定装置4は変換信号zとR行列とを入力として各送信アンテナ21−1〜21−3から送信された信号を推定して出力する。
送信系列推定装置4は、図5に示すように、各々尤度計算装置41−1〜41−16,43−1〜43−16K1,45−1〜45−16K2からなる3段の尤度計算装置群と、3段の信号選択装置42,44,46とから構成され、第3段、第2段、第1段の順に信号処理を行う。本実施例では、送信アンテナ21−1〜21−3から送られる信号が16値である場合、第3段の尤度計算装置群は16個の尤度計算装置41−1〜41−16で構成され、各尤度計算装置41−1〜41−16は変換信号z3及びR行列の成分r33を入力として誤差信号e3-1〜e3-16からなる誤差信号群及び送信シンボル候補s3-1-3〜s3-16-3からなる送信シンボル候補群を出力する。
第3段の第1番の尤度計算装置41−1は、図6に示すように、送信シンボル候補生成装置411と、変換信号レプリカ生成装置412と、誤差計算装置413とから構成されている。尚、他の尤度計算装置41−2〜41−16も上記の尤度計算装置41−1と同様の構成となっている。
この尤度計算装置41−1において、送信シンボル候補生成装置411は信号c1〜c16のいずれかのシンボルからなる送信シンボル候補s3-1-3を生成して出力する。変換信号レプリカ生成装置412はR行列の成分r33と送信シンボル候補s3-1-3とを入力として変換信号レプリカz3-1を生成して出力する。
誤差計算装置411は変換信号z3と変換信号レプリカz3-1とを入力として二つの信号の誤差を計算し、誤差信号e3-1を出力する。この時、変換信号レプリカz3-1は、
3-1=r333-1-3
という式にて計算され、誤差信号e3-1は、
3-1=|z3−z3-12
という式にて計算される。
第1番の尤度計算装置41−1は誤差信号e3-1及び送信シンボル候補s3-1-3を出力する。同様に、第2番の尤度計算装置41−2は誤差信号e3-2及び送信シンボル候補s3-2-3を、第16番の尤度計算装置41−16は誤差信号e3-16及び送信シンボル候補s3-16-3をそれぞれ出力する。
第3段の信号選択装置42は第3段の16個の尤度計算装置群41−1〜41−16で計算された誤差信号群及び送信シンボル候補群を入力として最も誤差の小さいK1個の誤差信号e'''1〜e'''K1と、当該誤差を与えるK1個の送信シンボル候補s'''1-3〜s'''K1-3とを出力する。出力されるK1個の送信シンボル候補は信号c1〜c16のいずれかとなる。
第2段の尤度計算装置群は16K1個の尤度計算装置43−1〜43−16K1で構成され、第1〜第16番の尤度計算装置43−1〜43−16は変換信号z2と、R行列の成分r22、r23と、誤差信号e'''1及び送信シンボル候補s'''1-3とを入力とする。第17番〜第32番の尤度計算装置43−17〜43−32は変換信号z2と、R行列の成分r22、r23と、誤差信号e'''2及び送信シンボル候補s'''2-3とを入力とする。第16(K1−1)+1〜第16K1番の尤度計算装置43−16(K1−1)+1〜43−16K1は変換信号z2と、R行列の成分r22、r23と、誤差信号e'''K1及び送信シンボル候補s'''K1-3とを入力とする。
第2段の第1番の尤度計算装置43−1は、図7に示すように、送信シンボル候補生成装置431と、変換信号レプリカ生成装置432と、誤差計算装置433とから構成されている。尚、他の尤度計算装置43−2〜43−16K1も上記の尤度計算装置43−1と同様の構成となっている。
第1番の尤度計算装置43−1において、送信シンボル候補生成装置431は送信シンボル候補s'''1を入力として信号c1〜c16のいずれかのシンボルからなる送信シンボル候補s2-1-3、s2-1-2を出力する。変換信号レプリカ生成装置432はR行列の成分r22、r23と送信シンボル候補s2-1-3、s2-1-2を入力として変換信号レプリカz2-1を出力する。
誤差計算装置433は変換信号z2と、変換信号レプリカz2-1と、誤差信号e'''1とを入力として誤差信号e2-1を出力する。この時、変換信号レプリカz2-1は、
2-1=r222-1-2+r232-1-3
という式で計算され、誤差信号e2-1は、
2-1=|z2−z2-12+e'''1
という式で計算される。
第1番の尤度計算装置43−1は誤差信号e2-1及び送信シンボル候補s2-1-3、s2-1-2を出力する。同様に、第2番の尤度計算装置43−2は誤差信号e2-2及び送信シンボル候補s2-2-3、s2-2-2を出力する。
第17番の尤度計算装置43−17において、送信シンボル候補生成装置431は送信シンボル候補s'''2-3を入力として信号c1〜c16のいずれかのシンボルからなる送信シンボル候補s2-17-3、s2-17-2を出力する。変換信号レプリカ生成装置432はR行列の成分r22、r23と送信シンボル候補s2-17-3、s2-17-2とを入力として変換信号レプリカz2-17を出力する。
誤差計算装置433は変換信号z2と、変換信号レプリカz2-17と、誤差信号e'''2とを入力として誤差信号e2-17を出力する。この時、変換信号レプリカz2-17は、
2-17=r222-17-2+r232-17-3
という式で計算され、誤差信号e2-17は、
2-17=|z2−z2-172+e'''17
という式で計算される。
第16K1番の尤度計算装置43−16K1は誤差信号e2-16K1及び送信シンボル候補s2-16K1-3、s2-16K1-2を出力する。第2段の信号選択装置44は第2段の16K1個の尤度計算装置43−1〜43−16K1で計算された誤差信号及び送信シンボル候補を入力として最も誤差の小さいK2個の誤差信号e''1〜e''K2と、当該誤差を与えるK2個の送信シンボル候補セット(s''1-3、s''1-2)〜(s''K2-3、s''K2-2)とを出力する。
第1段の尤度計算装置群は16K2個の尤度計算装置45−1〜45−16K2で構成され、第1〜第16番の尤度計算装置45−1〜45−16は変換信号z1と、R行列の成分r11、r12、r13と、誤差信号e''1及び送信シンボル候補セット(s''1-3、s''1-2)を入力とする。
第17〜第32番の尤度計算装置45−17〜45−32は変換信号z1と、R行列の成分r11、r12、r13と、誤差信号e''2と、送信シンボル候補セット(s''2-3、s''2-2)とを入力とする。
第16(K2−1)+1〜第16K2番の尤度計算装置45−16(K2−1)+1〜45−16K2は変換信号z1と、R行列の成分r11、r12、r13と、誤差信号e''K2と、送信シンボル候補セット(s''K2-3、s''K2-2)とを入力とする。
第1段の第1番の尤度計算装置45−1は、図8に示すように、送信シンボル候補生成装置451と、変換信号レプリカ生成装置452と、誤差計算装置453とから構成されている。尚、他の尤度計算装置45−2〜45−16K1も上記の尤度計算装置45−1と同様の構成となっている。
第1番の尤度計算装置45−1において、送信シンボル候補生成装置451は送信シンボル候補セット(s''1-3、s''1-2)を入力として16値の信号c1〜c16のいずれかからなる送信シンボル候補s1-1-3、s1-1-2、s1-1-1を出力する。変換信号レプリカ生成装置452はR行列の成分r11、r12、r13と、送信シンボル候補s1-1-3、s1-1-2、s1-1-1とを入力として変換信号レプリカz1-1を出力する。
誤差計算装置453は変換信号z1と、変換信号レプリカz1-1と、誤差信号e''1とを入力として誤差信号e1-1を出力する。この時、変換信号レプリカz1-1は、
1-1=r111-1-1+r121-1-2+r131-1-3
という式から計算され、誤差信号e1-1は、
1-1=|z1−z1-12+e''1
という式から計算される。
第1番の尤度計算装置45−1は誤差信号e1-1及び送信シンボル候補s1-1-3、s1-1-2、s1-1-1を出力する。同様に、第2番の尤度計算装置45−2は誤差信号e1-2及び送信シンボル候補s1-2-3、s1-2-2、s1-2-1を出力する。第16K2番の尤度計算装置45−16K2は誤差信号e1-16K2と、送信シンボル候補s1-16K2-3、s1-16K2-2、s1-16K2-1とを出力する。
最終段(第16K2段)の信号選択装置46は第1段の16K2個の尤度計算装置45−1〜45−16K2で計算された誤差信号と送信シンボル候補とを入力として最も小さい誤差信号e'1を与える送信シンボル候補s'1、s'2、s'3を出力する。
このように、本実施例では、各段の信号選択装置に入力される送信シンボル候補が第3段の尤度計算装置群41−1〜41−16の16個、第2段の尤度計算装置群43−1〜43−16K1の16K1個、第1段の尤度計算装置群45−1〜45−16K2の16K2個であり、合計で16(1+K1+K2)個となる。
したがって、本実施例では、例えば、K1を「16」とし、K2を「32」とすることで、送信シンボル候補の総数は「784」となる。よって、本実施例では、従来技術を用いた場合に、送信シンボル候補が「4096」であることと比較してその演算処理数を大きく削減することができる。
図9は本発明の第2の実施例による受信装置3の復調処理を示すフローチャートである。これら図4〜図9を参照して本発明の第2の実施例による受信装置3の復調処理について説明する。尚、図9に示す処理は受信装置3の演算装置(CPU:中央処理装置)が記録媒体35のプログラムを実行することで実現される。また、上記の説明では送信装置2が3本の送信アンテナ21−1〜21−3を持つ場合について述べたが、以下の動作では送信装置2がM本の送信アンテナを持つ場合について述べる。
受信装置3ではQR分解装置33にてチャネル行列HをQR分解し、それを基にQH演算装置34にて変換信号zを算出する(図9ステップS11)。送信系列推定装置4はパラメータmをMに、KM+1を1に設定し(図9ステップS12)、送信信号smに対するシンボル候補をQm個生成し(図9ステップS13)、パラメータqを1に設定する(図9ステップS14)。
送信系列推定装置4は送信信号sm+1〜sMに対するk番目のシンボル候補と、送信信号smに対するq番目のシンボル候補とを用いて変換信号zmに対する(kQm+q)番目のレプリカzm-kQm+qを計算する(図9ステップS15)。さらに、送信系列推定装置4は変換信号zmとレプリカzm- kQm+qとの誤差を計算し、sm+1〜sMのk番目のシンボル候補に対する誤差ekを加算する(図9ステップS16)。
送信系列推定装置4は「q++=Qm」でなく(図9ステップS17)、「k++=Km+1」でなく(図9ステップS18)、「m−−=1」でない場合(図9ステップS19)、送信信号sm〜sMに対するシンボル候補Km個と、当該誤差を選択して保存する(図9ステップS20)。また、送信系列推定装置4は「m−−=1」である場合(図9ステップS19)、最小誤差を与える送信信号s1〜sMを出力する(図9ステップS21)。
図10は本発明の第3の実施例による受信装置の構成を示すブロック図であり、図11は図10の送信系列推定装置の構成を示すブロック図であり、図12は図11の第2段目の尤度計算装置の構成を示すブロック図であり、図13は図11の第1段目の尤度計算装置の構成を示すブロック図である。本発明の第3の実施例による無線通信システムの構成は受信装置1の代わりに受信装置5を配置した以外は、上記の図1に示す本発明の実施の形態による無線通信システムと同様の構成となっている。
図10において、本発明の第3の実施例による受信装置5は、2本の送信アンテナ21−1,21−2を持つ送信装置2から送信された信号を3本の受信アンテナ51−1〜51−3で受信している。この場合、各送信アンテナ51−1〜51−3からは16値の信号c1〜c16のいずれかが送信されているものとする。
受信装置5は3本の受信アンテナ51−1〜51−3と、チャネル係数推定装置52と、QR分解装置53と、QH演算装置54と、送信シンボル候補選択装置55と、送信系列推定装置6と、受信装置5の各部の処理を実現するためのプログラム(コンピュータで実行可能なプログラム)を格納する記録媒体56とから構成されている。
各受信アンテナ51−1〜51−3はそれぞれ信号を受信する。チャネル係数推定装置52は受信信号r1〜r3を入力としてチャネル係数を推定し、推定されたチャネル係数からなるチャネル行列Hを出力する。QR分解装置53はチャネル行列Hを入力としてQR分解を行い、Q行列及びR行列を出力する。
H演算装置54はQ行列と受信信号r1〜r3とを入力として受信信号r1〜r3にQ行列の共役複素転置行列を乗算し、変換信号zを出力する。送信シンボル候補選択装置55は受信信号r1〜r3を入力として変換信号zに対する送信シンボル候補を選択する。本実施例では、例えばMMSE(Minimum Mean Square Error)フィルタを用いて送信シンボル候補として8つの信号を選択するものとする。
送信シンボル候補選択装置55では受信信号r1〜r3を基に第1の送信アンテナ21−1から送信された信号に対するMMSE基準のウェイトベクトルを用意し、受信信号r1〜r3に乗積することで、仮の復調信号y1を得る。この仮の復調信号y1は、
Figure 2011130503
と表される。ここで、wはMMSE基準で生成された重みベクトルである。
次に、得られた仮の復調信号y1と、16値の信号c1〜c16との自乗ユークリッド距離を計算すると、
信号ciとの自乗ユークリッド距離=|ci−y12
となる。ここでは、得られた自乗ユークリッド距離をそれぞれq1-1〜q1-16とする。
送信シンボル候補選択装置55は計算された16個の自乗ユークリッド距離q1-1〜q1-16の中で、最も小さい8つの自乗ユークリッド距離を選択し、当該誤差を与える8つのシンボルを第1の送信アンテナ21−1に対するシンボル候補として選択する。送信シンボル候補選択装置55は、上記と同様にして、第2の送信アンテナ21−2から送信された信号に対するシンボル候補を8つ選択する。
送信シンボル候補選択装置55は上記の手順で得られたシンボル候補をx1-1〜x1-8、x2-1〜x2-8として出力する。ここで、シンボル候補xi-mはi番目の送信アンテナ21−iから送信された信号に対するm番目の送信シンボル候補を表し、16値の信号c1〜c16のいずれかである。
送信系列推定装置6は変換信号zと、R行列と、送信シンボル候補選択装置55で選択されたシンボル候補とを入力として各送信アンテナ21−1,21−2から送信された信号を推定して出力する。
送信系列推定装置6は、図11に示すように、各々尤度計算装置61−1〜61−8,63−1〜63−8K1からなる2段の尤度計算装置群と2段の信号選択装置62,64とから構成され、第2段の尤度計算装置群、第2段の信号選択装置62、第1段の尤度計算装置群、第1段の信号選択装置64の順に信号処理を行う。本実施例では、送信シンボル候補選択装置55で各送信アンテナ21−1,21−2に対するシンボル候補として8個のシンボルを選択した場合、第2段の尤度計算装置群は8個の尤度計算装置61−1〜61−8で構成されている。
第1番の尤度計算装置61−1は変換信号z2と、R行列の成分r22と、シンボル候補x2-1とを入力とし、第2番の尤度計算装置61−2は変換信号z2と、R行列の成分r22と、シンボル候補x2-2とを入力とし、第8番の尤度計算装置61−8は変換信号z2と、R行列の成分r22と、シンボル候補x2-8とを入力とする。
第2段の第1番の尤度計算装置61−1は、図12に示すように、送信シンボル候補生成装置611と、変換信号レプリカ生成装置612と、誤差計算装置613とから構成されている。尚、他の尤度計算装置61−2〜61−8も上記の尤度計算装置61−1と同様の構成となっている。
この尤度計算装置61−1において、送信シンボル候補生成装置611はシンボル候補x2-1を入力として送信シンボル候補s2-1-2を出力し、変換信号レプリカ生成装置612は受信信号ベクトルr22と送信シンボル候補s2-1-2とを入力として変換信号レプリカz2-1を出力し、誤差計算装置613は変換信号z2と、変換信号レプリカz2-1とを入力として誤差信号e2-1を出力する。
この時、変換信号レプリカz2-1は、
2-1=r222-1-2
という式で計算され、誤差信号e2-1は、
2-1=|z2−z2-12
という式で計算される。
第1番の尤度計算装置61−1は誤差信号e2-1及び送信シンボル候補s2-1-2を出力する。同様に、第2番の尤度計算装置61−2は誤差信号e2-2及び送信シンボル候補s2-2-2を、第8番の尤度計算装置61−8は誤差信号e2-8及び送信シンボル候補s2-8-2をそれぞれ出力する。
第2段の信号選択装置62は第2段の8個の尤度計算装置61−1〜61−8で計算された誤差信号及び送信シンボル候補を入力として最も誤差の小さいK1個の誤差信号e''1〜e''K1と、当該誤差を与えるK1個の送信シンボル候補s''1-2〜s''K1-2とを出力する。
第1段の尤度計算装置群は8K1個の尤度計算装置63−1〜63−8K1で構成され、第1番〜第8番の尤度計算装置63−1〜63−8は変換信号z1と、R行列の成分r11、r12と、誤差信号e''1と、送信シンボル候補s''1-2とを入力とする。また、第1番の尤度計算装置63−1はシンボル候補x1-1を、第2番の尤度計算装置63−2はシンボル候補x1-2を、第8番の尤度計算装置63−8はシンボル候補x1-8をそれぞれ入力とする。
第9〜第16番の尤度計算装置63−9〜63−16は変換信号z1と、R行列の成分r11、r12と、誤差信号e''1と、送信シンボル候補s''2-2とを入力とし、さらに、第9番の尤度計算装置63−9はシンボル候補x1-1を、第10番の尤度計算装置63−10はシンボル候補x1-2を、第16番の尤度計算装置63−16はシンボル候補x1-8をそれぞれ入力とする。
第8(K1−1)+1〜第8K1番の尤度計算装置63−8(K1−1)+1〜63−8K1は変換信号z1と、R行列の成分r11、r12と、誤差信号e''1と、送信シンボル候補s''K1-2とを入力とし、さらに、第8(K1−1)+1番の尤度計算装置63−8(K1−1)+1はシンボル候補x1-1を、第8(K1−1)+2番の尤度計算装置63−8(K1−1)+2はシンボル候補x1-2を、第8K1番の尤度計算装置63−8K1はシンボル候補x1-8をそれぞれ入力とする。
第1番の尤度計算装置63−1は、図13に示すように、送信シンボル候補生成装置631と、変換信号レプリカ生成装置632と、誤差計算装置633とから構成されている。尚、他の尤度計算装置63−2〜63−8K1も上記の尤度計算装置63−1と同様の構成となっている。
この尤度計算装置63−1において、送信シンボル候補生成装置631は送信シンボル候補s''1-1とシンボル候補x1-1とを入力として16値の信号c1〜c16のいずれかからなる送信シンボル候補s1-1-2、s1-1-1を出力し、変換信号レプリカ生成装置632はR行列の成分r11、r12と、送信シンボル候補s1-1-2、s1-1-1とを入力として変換信号レプリカz1-1を出力し、誤差計算装置633は変換信号z1と、変換信号レプリカz1-1と、誤差信号e''1とを入力として誤差信号e1-1を出力する。
この時、変換信号レプリカz1-1は、
1-1=r111-1-1+r121-1-2
という式で計算され、誤差信号e1-1は、
1-1=|z1−z1-12+e"1
という式で計算される。
第1番の尤度計算装置63−1は誤差信号e1-1及び送信シンボル候補s1-1-2、s1-1-1を出力する。同様に、第2番の尤度計算装置63−2は誤差信号e1-2及び送信シンボル候補s1-2-2、s1-2-1を、第8K1番の尤度計算装置63−8K1は誤差信号e1-8K1と、送信シンボル候補s1-8K1-2と、s1-8K1-1とを出力する。第1段の信号選択装置64は第1段の8K1個の尤度計算装置63−1〜63−8K1で計算された誤差信号及び送信シンボル候補を入力として最も小さい誤差を与える送信シンボル候補s'1、s'2を出力する。
このように、本実施例では、各段の信号選択装置に入力される送信シンボル候補が、第2段の尤度計算装置61−1〜61−8から8個、第1段の尤度計算装置63−1〜63−8K1から8K1個であり、合計で8(1+K1)個となる。
したがって、本実施例では、例えばK1を「8」に設定することで、送信シンボル候補の総数は「72」となる。従来の技術を用いた場合には、送信シンボル候補が256個必要となることと比較し、演算処理数を大きく削減することができる。
また、本実施例では、各送信アンテナ21−1,21−2から送信されるシンボルに対して8つを候補として選択しているが、これは一つの例であり、必ずしもアンテナ間で同数である必要はない。さらに、送信シンボル候補選択方法が各送信アンテナ21−1,21−2に対して必ずしも同一である必要はない。
図14は本発明の第3の実施例による受信装置5の復調処理を示すフローチャートである。これら図10〜図14を参照して本発明の第3の実施例による受信装置5の復調処理について説明する。尚、図14に示す処理は受信装置5の演算装置(CPU:中央処理装置)が記録媒体56のプログラムを実行することで実現される。また、上記の説明では送信装置2が2本の送信アンテナ21−1,21−2を持つ場合について述べたが、以下の動作では送信装置2がM本の送信アンテナを持つ場合について述べる。
受信装置5ではQR分解装置53にてチャネル行列HをQR分解し、それを基にQH演算装置54にて変換信号zを算出する(図14ステップS31)。送信系列推定装置6は送信信号smに対するシンボル候補をxm個生成し(図14ステップS32)、パラメータmをMに、KM+1を1に設定し(図14ステップS33)、パラメータqを1に設定する(図14ステップS34)。
送信系列推定装置6は送信信号sm+1〜sMに対するk番目のシンボル候補と、送信信号smに対するq番目のシンボル候補とを用いてレプリカzmに対する(kQm+q)番目のレプリカzm-kQm+qを計算する(図14ステップS35)。さらに、送信系列推定装置6はレプリカzmとレプリカzm-kQm+qとの誤差を計算し、当該送信信号sm+1〜sMに対する誤差zm+1〜zMを加算する(図14ステップS36)。
送信系列推定装置6は「q++=Qm」でなく(図14ステップS37)、「k++=Km+1」でなく(図14ステップS38)、「m−−=1」でない場合(図14ステップS39)、送信信号sm〜sMに対するシンボル候補Km個と、当該誤差を選択して保存する(図14ステップS40)。送信系列推定装置6は「m−−=1」である場合(図14ステップS39)、最小誤差を与える送信信号s1〜sMを出力する(図14ステップS41)。
図15は本発明の第4の実施例による受信装置の構成を示すブロック図である。本発明の第4の実施例による無線通信システムの構成は受信装置1の代わりに受信装置7を配置した以外は、上記の図1に示す本発明の実施の形態による無線通信システムと同様の構成となっている。
図15において、本発明の第4の実施例による受信装置7は3本の送信アンテナ21−1〜21−3を持つ送信装置2から送信された信号を4本の受信アンテナ71−1〜71−4で受信している。また、各送信アンテナ21−1〜21−3からは16値の信号c1〜c16が送信されているものとする。
受信装置7は4本の受信アンテナ71−1〜71−4と、チャネル係数推定装置72と、優先順位決定装置73と、チャネル係数並べ替え装置74と、QR分解装置75と、QH演算装置76と、送信系列推定装置77と、復元装置78と、受信装置5の各部の処理を実現するためのプログラム(コンピュータで実行可能なプログラム)を格納する記録媒体79とから構成されている。
各受信アンテナ71−1〜71−4はそれぞれ信号を受信する。チャネル係数推定装置72は受信信号r1〜r4を入力としてチャネル係数を推定し、推定されたチャネル係数からなるチャネル行列Hを出力する。優先順位決定装置73は受信信号r1 〜r4を入力として送信アンテナ21−1〜21−3間の優先順位を決定し、決定された優先順位を表す信号Xpriを出力する。
優先順位決定装置73ではチャネル行列Hの3つの列ベクトルのノルムを計算して各送信系列に対する電力とし、電力の大きい送信系列に高い優先順位を与える。チャネル係数並び替え装置74はチャネル行列Hと信号Xpriとを入力としてチャネル行列Hの列ベクトルを並び替え、変形チャネル行列H'を出力する。
この時、チャネル係数並び替え装置74は優先順位の低い列から順に並べる。例えば、チャネル行列Hが、
Figure 2011130503
であり、優先順位が送信系列2,1,3の順で高い場合には、変形チャネル行列H'は、
Figure 2011130503
となる。
QR分解装置75、QH演算装置76、送信系列推定装置77は、上述した本発明の第2の実施例と同一の手順によって、それぞれQR分解、QH演算及び送信系列の推定を行い、送信系列推定装置77は最小の誤差を与える送信シンボル系列を出力する。
復元装置78はチャネル係数推定装置72からのチャネル行列Hと、送信系列推定装置77からの送信シンボル系列とを入力として送信シンボル系列を並び替える。これは変形チャネル行列H'に対して推定された送信系列をチャネル行列Hに対して推定された送信系列となるようにするためである。
送信系列推定装置77では変形チャネル行列H'を用いて送信系列の推定を行うことによって、優先順位の高い系列から順に処理を行うことができ、系列推定精度の向上を図ることが期待される。
本実施例では、優先順位を各送信系列の受信電力に基づいて決定しているが、受信電力対雑音電力比、あるいは受信電力対雑音電力、及び干渉電力比を測定して優先順位を決定することも可能である。
図16は本発明の第4の実施例による受信装置7の復調処理を示すフローチャートである。これら図15及び図16を参照して本発明の第4の実施例による受信装置7の復調処理について説明する。尚、図16に示す処理は受信装置7の演算装置(CPU:中央処理装置)が記録媒体79のプログラムを実行することで実現される。また、上記の説明では送信装置2が3本の送信アンテナ21−1〜21−3を持っている場合について述べたが、以下の動作では送信装置2がM本の送信アンテナを持つ場合について述べる。
受信装置7ではチャネル係数並び替え装置74にてチャネル行列Hの並べ替えを行い(図16ステップS51)、その後にQR分解装置75にてチャネル行列HをQR分解し、それを基にQH演算装置76にて変換信号zを算出する(図16ステップS52)。送信系列推定装置77はパラメータmをMに、KM+1を1に設定し(図16ステップS53)、送信信号smに対するシンボル候補をQm個生成し(図16ステップS54)、パラメータqを1に設定する(図16ステップS55)。
送信系列推定装置77は送信信号sm+1〜sMに対するk番目のシンボル候補と、送信信号smに対するq番目のシンボル候補とを用いてレプリカzmに対する(kQm+q)番目のレプリカzm-kQm+qを計算する(図16ステップS56)。さらに、送信系列推定装置77はレプリカzmとレプリカzm-kQm+qとの誤差を計算し、当該送信信号sm+1〜sMに対する誤差zm+1〜zMを加算する(図16ステップS57)。
送信系列推定装置77は「q++=Qm」でなく(図16ステップS58)、「k++=Km+1」でなく(図16ステップS59)、「m−−=1」でない場合(図16ステップS60)、送信信号sm〜sMに対するシンボル候補Km個と、当該誤差を選択して保存する(図16ステップS61)。
送信系列推定装置77は「m−−=1」である場合(図16ステップS60)、最小誤差を与える送信信号s1〜sMを出力する(図16ステップS62)。復元装置78は並び替えによる順序を復元してチャネル行列Hに対して推定された送信系列を出力する(図16ステップS63)。
図17は本発明の第5の実施例による受信装置の構成を示すブロック図であり、図18は図17の送信系列推定装置の構成を示すブロック図であり、図19は図18の第2段目の尤度計算装置の構成を示すブロック図であり、図20は図18の第1段目の尤度計算装置の構成を示すブロック図である。本発明の第5の実施例による無線通信システムの構成は受信装置1の代わりに受信装置8を配置した以外は、上記の図1に示す本発明の実施の形態による無線通信システムと同様の構成となっている。
図17において、本発明の第5の実施例による受信装置8は4本の送信アンテナ21−1〜21−4を持つ送信装置2から送信された信号を2本の受信アンテナ81−1,81−2で受信している。
受信装置8は2本の受信アンテナ81−1,81−2と、チャネル係数推定装置82と、優先順位決定装置83と、チャネル係数並べ替え装置84と、QR分解装置85と、QH演算装置86と、送信系列推定装置9と、送信系列候補選択装置87と、受信装置8の各部の処理を実現するためのプログラム(コンピュータで実行可能なプログラム)を格納する記録媒体88とから構成され、復元装置89に接続されている。
各受信アンテナ81−1,81−2はそれぞれ信号を受信する。チャネル係数推定装置82は受信信号r1,r2を入力としてチャネル係数の推定を行い、チャネル行列Hを出力する。優先順位決定装置83は受信信号r1,r2を入力として変換系列の優先順位を決定し、優先順位を表す信号Xpriを出力する。チャネル係数並び替え装置84はチャネル行列Hと信号Xpriとを入力としてチャネル行列Hの並び替えを行い、変形チャネル行列H'を出力する。
QR分解装置85は変形チャネル行列H'を入力として変形チャネル行列H'のQR分解を行い、Q行列及びR行列を出力する。QH演算装置86は受信信号r1,r2とQ行列とを入力として受信信号ベクトルrにQ行列の複素共役転置を乗算し、変換信号zを出力する。送信系列推定装置9は変換信号z及びR行列を入力として送信系列の推定を行って出力する。
ここで、チャネル係数推定装置82で推定されたチャネル行列Hを、
Figure 2011130503
とし、送信系列4,2,1,3の順に優先順位が高いものとすると、並び替え装置84において並び替えられた変形チャネル行列H'は、
Figure 2011130503
となる。また、チャネル係数推定装置82では、優先順位の高い二つの送信系列を推定するものとする。
送信系列候補選択装置87は優先順位の高い送信系列4及び送信系列2に対して、例えば、
i,j=|r1−h14xi−h12xj2
+|r2−h24xi−h22xj2
という式で計算される値を最も小さくするK個の系列候補(x1-4,x1-2)〜(xK-4,xK-2)を送信アンテナ21−4,21−2の送信系列候補(v1-4,v1-2)〜(vK-4,vK-2)として出力する。但し、各候補シンボルは信号c1〜c16のいずれかである。
優先順位の高い二つの送信系列4及び送信系列2に対して送信系列候補の選択を行った場合には、送信系列推定装置9は図18に示すように、各々尤度計算装置91−1〜91−16K,93−1〜93−16K1からなる2段の尤度計算装置群と2段の信号選択装置92,94とから構成され、第2段の尤度計算装置群、第2段の信号選択装置92、第1段の尤度計算装置群、第1段の信号選択装置94の順に信号処理を行う。
本実施例のように、各送信アンテナ21−1〜21−4から送信される信号が16値であり、送信系列候補選択装置87からK個の送信系列候補(v1-4,v1-2)〜(vK-4,vK-2)が出力される場合には、第2段の尤度計算装置群が16K個の尤度計算装置91−1〜91−16Kで構成される。
第1番〜第16番の尤度計算装置91−1〜91−16は変換信号z2と、R行列の成分r22,r23,r24と、送信系列候補(v1-4,v1-2)〜(vK-4,vK-2)とを入力とし、第17番〜第32番の尤度計算装置91−17〜91−32は変換信号z2と、R行列の成分r22,r23,r24と、送信系列候補(v2-4,v2-2)〜(vK-4,vK-2)とを入力とし、第16(K−1)+1番〜第16K番の尤度計算装置91−16(K−1)+1〜91−16Kは変換信号z2と、R行列の成分r22,r23,r24と、送信系列候補(vK-4,vK-2)〜(vK-4,vK-2)とを入力とする。
第2段の第1番の尤度計算装置91−1は、図19に示すように、送信シンボル候補生成装置911と、変換信号レプリカ生成装置912と、誤差計算装置913とから構成されている。尚、他の尤度計算装置91−2〜91−16Kも上記の尤度計算装置91−1と同様の構成となっている。
この尤度計算装置91−1において、送信シンボル候補生成装置911は送信系列候補(v1-4,v1-2)〜(vK-4,vK-2)を入力として信号c1〜c16のいずれかからなる送信シンボル候補s2-1-4,s2-1-3,s2-1-2を生成して出力する。変換信号レプリカ生成装置912はR行列の成分r22,r23,r24と送信シンボル候補s2-1-4,s2-1-3,s2-1-2とを入力として変換信号レプリカz2-1を、
2-1=r222-1-2+r232-1-3+r242-1-4
という式から算出して出力する。
誤差計算装置913は変換信号z2と、変換信号レプリカz2-1とを入力として誤差信号e2-1を、
2-1=|z2 −z2-12
という式から算出して出力する。
第1番の尤度計算装置91−1は誤差信号e2-1及び送信シンボル候補s2-1-4,s2-1-3,s2-1-2を出力する。同様に、第2番の尤度計算装置91−2は誤差信号e2-2及び送信シンボル候補s2-2-4,s2-2-3,s2-2-2を、第16K番の尤度計算装置91−16Kは誤差信号e2-16K及び送信シンボル候補s2-16K-4,s2-16K-3,s2-16K-2をそれぞれ出力する。
第2段の信号選択装置92は上述した本発明の第2の実施例と同一の手順によって、K1個の最も小さい誤差信号e"1 〜e"K1と、当該誤差を与えるK1個のシンボル候補セット(s"1-4,s"1-3,s"1-2)〜(s"K1-4,s"K1-3,s"K1-2)とを出力する。
第1段の尤度計算装置群は16K1個の尤度計算装置93−1〜93−16K1で構成され、第1番〜第16番の尤度計算装置93−1〜93−16は変換信号z1と、R行列の成分r11,r12,r13,r14と、シンボル候補セット(s"1-4,s"1-3,s"1-2)とを入力とし、第16(K1−1)+1番〜第16K1番の尤度計算装置93−16(K1−1)+1〜93−16K1は変換信号z1と、R行列の成分r11,r12,r13,r14と、シンボル候補セット(s"K1-4,s"K1-3,s"K1-2)とを入力とする。
第1番の尤度計算装置93−1は、図20に示すように、送信シンボル候補生成装置931と、変換信号レプリカ生成装置932と、誤差計算装置933とから構成されている。尚、他の尤度計算装置93−2〜93−16K1も上記の尤度計算装置93−1と同様の構成となっている。
この尤度計算装置93−1において、送信シンボル候補生成装置931は信号c1 〜c16のいずれかからなる送信シンボル候補s1-1-4,s1-1-3,s1-1-2、s1-1-1を生成して出力する。変換信号レプリカ生成装置932はR行列の成分r11、r12,r13,r14と、送信シンボル候補s1-1-4,s1-1-3,s1-1-2、s1-1-1とを入力として変換信号レプリカz1-1を、
1-1=r111-1-1+r121-1-2+r131-1-3+r141-1-4
という式から算出して出力する。
誤差計算装置933は変換信号z1と、変換信号レプリカz1-1と、誤差信号e"1とを入力として誤差信号e1-1を、
1-1=|z1−z1-12+e"1
という式から算出して出力する。
第1番の尤度計算装置93−1は誤差信号e1-1及び送信シンボル候補s1-1-4,s1-1-3,s1-1-2、s1-1-1とを出力する。同様に、第2番の尤度計算装置93−2は誤差信号e1-2及び送信シンボル候補s1-2-4,s1-2-3,s1-2-2,s1-2-1を、第16K1番の尤度計算装置93−16K1は誤差信号e2-16K1及び送信シンボル候補s1-16K1-4,s1-16K1-3,s1-16K1-2,s1-16K1-1をそれぞれ出力する。
第1段の信号選択装置94は16K1個の尤度計算装置93−1〜93−16K1から出力される誤差信号及び送信シンボル候補を入力として最も小さい誤差を与える送信系列s'1,s'2,s'3,s'4を出力する。
このように、本実施例では、QR分解装置85で計算されるR行列の上三角部において不定となる系列を、送信系列推定装置9で推定することによって、受信アンテナが送信アンテナよりも少ない場合でも送信信号系列を復調することができる。
図21は本発明の第5の実施例による受信装置8の復調処理を示すフローチャートである。これら図17〜図21を参照して本発明の第5の実施例による受信装置8の復調処理について説明する。尚、図21に示す処理は受信装置8の演算装置(CPU:中央処理装置)が記録媒体88のプログラムを実行することで実現される。また、上記の説明では送信装置2が4本の送信アンテナ21−1〜21−4を持つ場合について述べたが、以下の動作では送信装置2がM本の送信アンテナを持つ場合について述べる。
受信装置8ではQR分解装置85にてチャネル行列HをQR分解し、それを基にQH演算装置86にて変換信号zを算出する(図21ステップS71)。送信系列候補選択装置87は送信信号sM〜sM-L+1に対するシンボル候補セットをKL個決定する(図21ステップS72)。
送信系列推定装置9はパラメータmを(M−L)に設定し(図21ステップS73)、送信信号smに対するシンボル候補をQm個生成し(図21ステップS74)、パラメータqを1に設定する(図21ステップS75)。
その後、送信系列推定装置9は送信信号sm+1〜sMに対するk番目のシンボル候補と、送信信号smに対するq番目のシンボル候補とを用いてレプリカzmに対する(kQm+q)番目のレプリカzm-kQm+qを計算する(図21ステップS76)。さらに、送信系列推定装置6はレプリカzmとレプリカzm-kQm+qとの誤差を計算し、当該送信信号sm+1〜sMに対する誤差zm+1〜zMを加算する(図21ステップS77)。
送信系列推定装置9は「q++=Qm」でなく(図21ステップS78)、「k++=Km+1」でなく(図21ステップS79)、「m−−=1」でない場合(図21ステップS80)、送信信号sm〜sMに対するシンボル候補Km個と、当該誤差とを選択して保存する(図21ステップS81)。送信系列推定装置9は「m−−=1」である場合(図21ステップS80)、最小誤差を与える送信信号s1〜sMを出力する(図21ステップS82)。
上述した本発明の第1〜第5の実施例では、信号選択装置の出力を最小誤差を与える送信シンボル候補としているが、受信機全体の構成に応じて、各送信シンボルの尤度や各送信シンボルで送信されるビットの尤度とすることもできる。
図22は本発明の第6の実施例による受信装置の構成を示すブロック図であり、図23は図22の送信系列推定装置の構成を示すブロック図であり、図24は図23の第2段目の尤度計算装置の構成を示すブロック図であり、図25は図23の第1段目の尤度計算装置の構成を示すブロック図である。本発明の第6の実施例による無線通信システムの構成は受信装置1の代わりに受信装置100を配置した以外は、上記の図1に示す本発明の実施の形態による無線通信システムと同様の構成となっている。
図22において、本発明の第6の実施例による受信装置100は2本の送信アンテナ21−1,21−2を持つ送信装置2から送信された信号を2本の受信アンテナ101−1,101−2で受信している。
受信装置100は2本の受信アンテナ101−1,101−2と、チャネル係数推定装置102と、制御チャネル復号装置103と、優先順位決定装置104と、チャネル係数並べ替え装置105と、QR分解装置106と、QH演算装置107と、送信系列推定装置110と、受信装置100の各部の処理を実現するためのプログラム(コンピュータで実行可能なプログラム)を格納する記録媒体108とから構成され、復元装置120に接続されている。
各送信アンテナ101−1,101−2はそれぞれ独立な変調方式によって変調されており、送信アンテナ21−1からは信号c1〜cL1のいずれかが、送信アンテナ21−2からは信号c1〜cL2のいずれかが送信されているものとする。例えば、送信アンテナ21−1の変調方式がQPSK(Quaternary Phase Shift Keying)の場合にL1=4、送信アンテナ21−2の変調方式が16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)の場合にL2=16となる。
受信装置100は2本の受信アンテナ101−1,101−2を備え、各受信アンテナ101−1,101−2はそれぞれ信号を受信する。チャネル係数推定装置102は受信信号r1,r2を入力としてチャネル係数を推定し、推定されたチャネル係数からなるチャネル行列Hを出力する。
QR分解装置106はチャネル行列を入力としてチャネル行列のQR分解を行い、Q行列及びR行列を出力する。QH演算装置107はQ行列と受信信号r1,r2とを入力として受信信号にQ行列の共役複素転置行列を乗積し、変換信号zを出力する。
優先順位決定装置104は制御チャネル復号装置103から通知される各送信アンテナ21−1,21−2の信号点数(L1,L2)を入力として送信アンテナ間の優先順位を決定し、決定された優先順位を表す信号Xpriを出力する。ここで、各送信アンテナ21−1,21−2に用いられる変調方式は、予め決められたフォーマットを用いた制御チャネルによって送信側から通知されているものとする。優先順位決定装置104では信号点数の少ない送信系列(変調多値数の低い送信系列)を有するアンテナに高い優先順位を与える。
チャネル係数並び替え装置105はチャネル行列Hと優先順位を表す信号Xpri を入力としてチャネル行列Hの列ベクトルを並び替え、変形チャネル行列H'を出力する。この時、チャネル係数並び替え装置105は優先順位の低い列から順に並べる。本実施例では、優先順位の低いアンテナの信号点数をL1'、優先順位の高いアンテナの信号点数をL2'とする。送信系列推定装置110は変換信号zとR行列とを入力として各送信アンテナ21−1,21−2から送信された信号を推定して出力する。
送信系列推定装置110は、図23に示すように、各々尤度計算装置111−1〜111−L2',113−1〜113−L1'K1からなる2段の尤度計算装置群と2段の信号選択装置112,114とから構成され、第2段の尤度計算装置群、第2段の信号選択装置112、第1段の尤度計算装置群、第1段の信号選択装置114の順に信号処理を行う。
本実施例のように、送信アンテナ21−1,21−2から送信される信号の最大信号点数がLMAXである場合には、第2段の尤度計算装置群は、LMAX個の尤度計算装置で構成される。各尤度計算装置111−1〜111−L2'は変換信号z2と、R行列の成分r22とを入力として誤差信号群及び送信シンボル候補群を出力する。
第2段の第1番の尤度計算装置111−1は、図24に示すように、送信シンボル候補生成装置1111と、変換信号レプリカ生成装置1112と、誤差計算装置1113とから構成されている。尚、他の尤度計算装置111−2〜111−L2'も上記の尤度計算装置111−1と同様の構成となっている。
この尤度計算装置111−1において、送信シンボル候補生成装置1111は信号c1〜cL2'のいずれかのシンボルからなる送信シンボル候補s2-1-2を生成して出力する。変換信号レプリカ生成装置1112はR行列の成分r22と送信シンボル候補s2-1-2とを入力として変換信号レプリカz2-1を生成して出力する。
誤差計算装置1113は変換信号z2と、変換信号レプリカz2-1とを入力として二つの信号の誤差を計算し、誤差信号e2-1を出力する。この時、変換信号レプリカz2-1は、
2-1=r222-1-2
という式で計算され、誤差信号e2-1は、
2-1=|z2−z2-12
という式で計算される。
第1番の尤度計算装置111−1は誤差信号e2-1及び送信シンボル候補s2-1-2を出力する。第2段の信号選択装置112は第2段のL2'個の尤度計算装置111−1〜111−L2'で計算された誤差信号群及び送信シンボル候補群を入力として最も誤差の小さいK1個の誤差信号e"1〜e"K1と、当該誤差を与えるK1個の送信シンボル候補s"1-2〜s"K1-2を出力する。出力されるK1個の送信シンボル候補は信号c1〜cL2'のいずれかとなる。
第1段の尤度計算装置群はLMAX1個の尤度計算装置で構成され、第1番〜第L1'番の尤度計算装置113−1〜113−L1'は変換信号z1と、R行列の成分r11,r12と、誤差信号e"1と、送信シンボル候補s"1-2とを入力とし、第L1'(K1−1)+1番〜第L1'K1番の尤度計算装置113−L1'(K1−1)+1〜113−L1'K1は変換信号z1と、R行列の成分r11,r12と、誤差信号e"K1と、送信シンボル候補s"K1-2とを入力とする。
第1番の尤度計算装置113は、図25に示すように、送信シンボル候補生成装置1131と、変換信号レプリカ生成装置1132と、誤差計算装置1133とから構成されている。尚、他の尤度計算装置113−2〜113−L1'K1も上記の尤度計算装置113−1と同様の構成となっている。
この尤度計算装置113−1において、送信シンボル候補生成装置1131は送信シンボル候補s"1-2を入力としてc1〜cL1'のいずれかのシンボルからなる送信シンボル候補s1-1-2,s1-1-1を出力する。変換信号レプリカ生成装置1132はR行列の成分r11,r12と送信シンボル候補s1-1-2,s1-1-1とを入力として変換信号レプリカz1-1を出力する。
誤差計算装置1133は変換信号z1と、変換信号レプリカz1-1と、誤差信号e"1を入力として誤差信号e1-1を出力する。この時、変換信号レプリカz1-1は、
1-1=r111-1-1+r121-1-2
という式で計算され、誤差信号e1-1は、
1-1=|z1−z1-12 +e"1
という式で計算される。
第1番の尤度計算装置113−1は誤差信号e1-1と、送信シンボル候補s1-1-2,s1-1-1とを出力する。第L1'K1番の尤度計算装置113−L1'K1は誤差信号e1-L1'K1と、送信シンボル候補s1-L1'K1-2,s1-L1'K1-1とを出力する。
第1段の信号選択装置114は第1段のL1'K1個の尤度計算装置113−1〜113−L1'K1で計算された誤差信号及び送信シンボル候補を入力として最も小さい誤差信号e'1を与える送信シンボル候補s'1-2,s'1-1を出力する。ここで、s'1-2はs1-1-2〜s1-L1'K1-2の中から、s'1-2はs1-1-1〜s1-L1'K1-1の中から選択された送信シンボル候補である。
復元装置120は優先順位決定装置104で生成した優先順位を表す信号Xpri を入力として送信シンボル系列を並べ替え、送信アンテナ番号s'1、s'2を出力する。
第2段の信号選択装置112ではL2'個の送信シンボル候補群の中から、最も誤差の小さいK1個の送信シンボル候補を選択している。この場合、L2'とK1との差が大きいほど、正しい送信シンボルが誤って候補から削除される可能性が高くなるため、受信特性が劣化してしまう。本実施例では、信号点数の少ないアンテナに優先順位を与え、チャネル係数の並べ替えを行っている。したがって、信号点数の少ないアンテナの順に処理を行うことが可能となり、前段において大幅な候補削減が行われる回数が少なくなり、結果として受信特性が改善される。
また、上述した本発明の第6の実施例において、送信系列候補選択装置87は優先度の高い送信系列4及び送信系列2に対して、誤差信号を小さくするK個の系列候補を選択している。ここで、送信系列4及び送信系列2の信号点数をそれぞれcL4,cL2とすると、送信系列候補選択装置87はcL4×cL2の組合せの中からK個の候補を選択する。したがって、この場合においても、信号点数の少ない送信系列を優先的に処理するようにすれば、より少ない組合せの中からK個の候補を選択すればよくなり、送信系列候補選択装置87の選択エラーによる特性劣化が抑えられる。さらに、cL4×cL2<Kの関係が成り立てば、送信系列候補選択装置87そのものが不要になる。
次に、本発明の第7の実施例について説明するが、本発明の第7の実施例は上記の本発明の第6の実施例と同様の構成となっているので、図22〜図25を参照して説明する。
送信アンテナから送られる信号の最大信号点数がLMAXである場合には、第2段の尤度計算装置群はLMAX個の尤度計算装置で構成される。また、第1段の尤度計算装置群はLMAX1個の尤度計算装置で構成される。
ここで、適応変調等によって、各送信アンテナの変調方式、すなわち信号点数が変化する場合について考える。第1段の尤度計算装置群に用意されるLMAX1個の尤度計算装置のうち、実際に使用される尤度計算装置数はL1'K1個となる。したがって、L1'がLMAXより小さい場合には、用意した尤度計算装置全てが活用されない状態となる。
そこで、本実施例では、L1'に応じてK1の数を設定する。今、第1段の尤度計算装置群の最大数をJ1MAXとした場合、
Figure 2011130503
という式によって、L1'に応じてK1を設定することで、J1MAX個の尤度計算装置を全て活用することができる。これによって、本実施例ではトータルの受信特性が改善される。
次に、本発明の第8の実施例について説明するが、本発明の第8の実施例は上記の本発明の第6の実施例と同様の構成となっているので、図22〜図25を参照して説明する。
上述した各実施例において、アンテナの優先順位の決定処理では、受信電力、受信電力対雑音電力比、あるいは受信電力対雑音電力、及び干渉電力比等に基づく優先順位決定、及び変調方式に基づく優先順位決定を用いているが、本実施例では符号化率に基づく優先順位決定にてアンテナの優先順位の決定処理を行っている。
優先順位決定装置104は、送信アンテナ21−1,21−2から送信されるデータ系列がそれぞれ独立の符号化率によって符号化される場合において、送信アンテナ21−1,21−2各々における符号化率を基に優先順位を決定する。
ここで、各送信アンテナの符号化率が変化する場合について考える。本発明の送信系列推定装置では、アンテナの処理順によって、アンテナ毎の信号分離特性に差が生じる。具体的には、前段のステージで処理するアンテナの信号ほど信号分離特性が悪く、後段のステージで処理するアンテナの信号ほど信号分離特性が良くなる。これは、QR分解による直交化後においても、他のアンテナ干渉の影響が残るので、前段のステージにおける候補点選択に誤りが生じるためと考えられる。
したがって、本実施例では、符号化率の低いアンテナに対して高い優先順位を与えることによって、誤り訂正能力の高い(符号化率の低い)信号に対して信号分離特性の悪い前段のステージを割り当て、誤り訂正能力の低い(符号化率の高い)信号に対して信号分離特性の良い後段のステージを割り当てることで、トータルの受信特性の改善及びアンテナ間の特性の均一化が可能となる。
図26は本発明の第9の実施例による信号選択装置の構成を示すブロック図である。図26において、本発明の第9の実施例による信号選択装置200はビット尤度出力機能を内蔵しており、アンテナ毎最小値選択装置201と、ビット判定装置202,203と、ビット毎最小値選択装置204,205と、ビット毎尤度計算装置206,207とから構成され、ターボ復号器210,211に接続されている。
ターボ復号器210,211等の軟判定ビット情報を用いた誤り訂正復号装置と組み合わせる場合、送信されたデータ系列のビット尤度を出力する機能を備えた信号選択装置200を用いる必要がある。ここでは、2本の送信アンテナ21−1,21−2を持つ送信装置2からそれぞれ4値の信号c1〜c4のいずれかが送信されているものとする。この時、各信号には、図27に示すように、2bitの情報が割り当てられる。また、送信アンテナ21−1から送信される信号点のビットをb1-1,b1-2、送信アンテナ21−2から送信される信号のビットをb2-1,b2-2とする。
アンテナ毎最小値選択装置201は、第1段の4K1個の尤度計算装置(図示せず)で計算された誤差信号及び送信シンボル候補を入力として、最も小さい誤差信号e'1と、その誤差信号e'1を与えるアンテナ毎の送信シンボル候補s'1,s'2を出力する。ビット判定装置202,203はアンテナ毎に設けられ、それぞれの送信シンボル候補を入力として、各信号のビット判定を行う。
ビット毎最小値選択装置204,205はアンテナ毎に設けられ、ビット判定装置202,203の出力である判定ビットと、第1段の4K1個の尤度計算装置で計算された誤差信号及び送信シンボル候補を入力として、判定ビットと異なるビット(反転ビット)を有する送信シンボル候補の中から、最も小さい誤差信号を出力する。
例えば、送信アンテナiのj番目のビットの判定ビットbi-jが0の場合、ビット毎最小値選択装置204,205は、c1〜c4のうちj番目のビットが1となる信号点の中から、最も小さい誤差信号Eを出力する。ここで、誤差信号Eは、
Figure 2011130503
と表される。
ビット毎尤度計算装置206,207はアンテナ毎に設けられ、アンテナ毎最小値選択装置204,205から出力される誤差信号e'1と、ビット毎最小値選択装置204,205の出力である誤差信号Eとを入力とし、ビット毎の尤度λi-jを出力する。ビット毎の尤度は、
Figure 2011130503
(when bi-j=0)
Figure 2011130503
(when bi-j=1)
という式によって求められる。
信号選択装置200は上述した処理によって求められたビット尤度をターボ復号器210,211に入力することによって、軟判定情報に基づいた誤り訂正復号を行うことができる。ここでは、送信アンテナ毎に符号化が行われていることを想定している。尚、図22に示すように、優先順位に基づく処理の並べ替えを行っている場合には、ビット毎尤度計算装置206,207の出力を復元装置(図示せず)に入力し、送信アンテナ番号順のビット尤度に並べ替えた後、所定のターボ復号器に入力して処理を行う。
図28は本発明の第10の実施例による信号選択装置の構成を示すブロック図である。図28において、本発明の第10の実施例による信号選択装置300はビット尤度出力機能を内蔵しており、アンテナ毎最小値選択装置301と、ビット判定装置302,303と、ビット毎最小値選択装置304,305と、誤差信号蓄積装置306,307と、ビット毎尤度計算装置308,309とから構成され、ターボ復号器310,311に接続されている。
ビット毎最小値選択装置301では誤差信号が最小となる送信シンボル候補の判定ビットと異なるビット(反転ビット)を有する送信シンボル候補の中から、最も小さい誤差信号を探し出す。ところが、前段の信号選択装置(例えば、図23に示す信号選択装置112)による送信シンボル候補の絞り込みによって、反転ビットのシンボル候補が全て削除されている場合が起こり得る。
この時、上記の式によるλi-jの計算が成り立たず、尤度の計算ができないとう問題が生じる。例えば、アンテナ毎最小値選択装置301で検出された信号点がc1の場合、b1-1=0となる、この時、前段の信号選択装置において、信号点c2,c3が選択されずに削除されたと仮定すると、ビット毎最小値選択装置304,305に対して、b1-1=1となる反転ビットの誤差信号が入力されないため、ビット尤度の計算が不可能となる。
上記の問題を解決するため、本実施例では、誤差信号蓄積装置306,307を設けている。誤差信号蓄積装置306,307は反転ビットに対する誤差信号Eの出力を一定区間蓄積する。そして、誤差信号蓄積装置306,307は一定区間蓄積した結果を平均する等して、反転ビットに対する仮の誤差信号e'1-ave,e'2-aveを出力する。
ビット毎尤度計算装置308,309はアンテナ毎最小値選択装置301から出力される誤差信号e'1と、ビット毎最小値選択装置304,305の出力である誤差信号Eと、誤差信号蓄積装置306,307からの仮の誤差信号e'i-aveとを入力とし、ビット毎の尤度λi-jを出力する。ここで、仮の誤差信号e'i-aveは、ビット毎最小値選択装置304,305において、反転ビットの誤差信号が出力できない場合に、ビット毎の尤度計算の代用として用いられる。
これによって、本実施例では、上記の処理によって前段の信号選択装置によるシンボル候補の絞込みが行われた場合においても、常にビット尤度の計算を行うことが可能となる。
図29は本発明の第11の実施例によるチャネル係数推定装置の構成を示すブロック図であり、図30は図29に示すチャネル係数推定装置を用いる場合の送信信号構成の一例を示す図である。図29において、チャネル係数推定装置500はパイロットシンボルレプリカ生成装置501−1〜501−3,505−1〜505−3,・・・(パイロットシンボルレプリカ生成装置501−2,505−2は図示せず)と、相関検出装置502−1〜502−3,506−1〜506−3,・・・(相関検出装置502−2,506−2は図示せず)とから構成されている。
図30に示すように、各送信アンテナ#1〜#3からは送信アンテナ#1〜#3毎に異なる4シンボル長のパイロットシンボルがデータシンボルに対して周期的に挿入されている。この図30に示す例では、各送信アンテナ#1〜#3のパイロットシンボルパターンは互いに直交している。
このような直交パターンは、例えばパイロットシンボル数と同じ長さのWalsh系列を用いることで生成可能である。以降、送信アンテナ#mのパイロットシンボル系列をpm(n)とする。ここで、nはシンボル番号を表すものとする。
チャネル係数推定装置500では、受信信号r1を相関検出装置502−1に入力する。また、パイロットシンボルレプリカ生成装置501−1では送信アンテナ#1(図示せず)のパイロットシンボル系列p1を生成して相関検出装置502−1に出力する。
相関検出装置502−1では、受信信号r1 に送信アンテナ#1のパイロットシンボル系列p1 の複素共役値を乗算した値を4パイロットシンボル分平均化することによって、送信アンテナ#1と受信アンテナ#1(図示せず)との間のチャネル係数h11を推定して出力する。尚、チャネル係数h11は、
Figure 2011130503
という式で推定される。ここで,r1(n)は、パイロットシンボルnが受信される時の受信信号r1を示す。実際には、チャネル係数h11の推定を、複数のパイロットシンボル送信区間で得られたチャネル係数推定値に対して重み付け平均を行うことで求めることも可能である。
同様にして、相関検出装置502−m(図示せず)では、受信信号r1と、パイロットシンボルレプリカ生成装置501−m(図示せず)で生成された送信アンテナ#mのパイロットシンボル系列pmを入力として、チャネル係数h1mを推定して出力する。
さらに同様にして、相関検出装置506−1では、受信信号r4 と、パイロットシンボルレプリカ生成装置505−1で生成される送信アンテナ#1のパイロットシンボル系列p1とを入力して相関を求めることで、チャネル係数h41を推定して出力する。
本実施例では、上述した動作を繰り返すことで、3つの送信アンテナ(図示せず)と4つの受信アンテナ(図示せず)との間の各チャネル係数を推定し、推定されたチャネル係数からなるチャネル行列Hを出力する。尚、本実施例では、パイロットシンボルがデータシンボルに時間的に多重される構成を例に挙げて説明しているが、周波数多重や符号多重、これらの組み合わせを用いた場合にも、上記と同様の方法でチャネル係数推定値を得ることができる。
図31は本発明の第12の実施例による受信装置の構成を示すブロック図である。本発明の第12の実施例による無線通信システムの構成は受信装置1の代わりに受信装置700を配置した以外は、上記の図1に示す本発明の実施の形態による無線通信システムと同様の構成となっている。
図31において、本発明の第12の実施例による受信装置700は、3本の送信アンテナ21−1〜21−3を持つ送信装置2から送信された信号を4本の受信アンテナ701−1〜701−4で受信している。この場合、各送信アンテナ21−1〜21−3からは16値の信号c1〜c16のいずれかが送信されているものとする。
本発明の第12の実施例による受信装置700は、送信装置2において、送信信号であるc1〜c16のいずれかが予め同一の拡散符号によって拡散されている場合に適用される。
受信装置700は4本の受信アンテナ701−1〜701−4と、チャネル係数推定装置702と、QR分解装置703と、4個の逆拡散装置704−1〜704−4と、QH演算装置705と、送信系列推定装置706と、受信装置700の各部の処理を実現するためのプログラム(コンピュータで実行可能なプログラム)を格納する記憶媒体707とから構成されている。
各受信アンテナ701−1〜701−4はそれぞれ信号を受信する。チャネル係数推定装置702は受信信号r1〜r4を入力としてチャネル係数を推定し、推定されたチャネル係数からなるチャネル行列Hを出力する。QR分解装置703はチャネル行列Hを入力としてQR分解を行い、Q行列及びR行列を出力する。
逆拡散装置704−1〜704−4はそれぞれ受信信号r1〜r4を入力として、送信装置2において拡散に用いられた拡散符号と同一の拡散符号レプリカを用いて逆拡散を行い、逆拡散後の受信信号r'1〜r'4を出力する。
H演算装置705は、図4に示す本発明の第2の実施例による受信装置3内のQH演算装置34と同様の演算を行うが、入力信号として受信信号r1〜r4の代わりに、逆拡散後の受信信号r'1〜r'4を入力するところが本発明の第2の実施例と異なる。QH演算装置705は逆拡散後の受信信号r'1〜r'4にQ行列の共役複素転置行列を乗算し、変換信号zを出力する。
送信系列推定装置706は変換信号zとR行列とを入力として、図4に示す本発明の第2の実施例による受信装置3内の送信系列推定装置4と同様の演算によって、送信系列推定値s'1,s'2,s'3を出力する。本実施例では、上記の構成を用いることで、拡散信号の系列を推定する場合に比較して、送信系列推定装置706における演算量を拡散率分の1に抑えることができる。
図34は本発明の第13の実施例による信号選択装置の構成を示すブロック図である。但し、ここでは、送信アンテナ1に対するビット尤度出力装置のみを記載している。図34において、関数演算装置905〜908はアンテナ毎最小値選択装置901、ビット毎最小値選択装置903、誤差信号蓄積装置904のそれぞれから出力される誤差信号(自乗ユークリッド距離)に対して、任意の関数演算を施すことで、それぞれの誤差信号の値を変換している。例えば、関数演算が平方根の場合、自乗ユークリッド距離は、ユークリッド距離に変換される。
ここで、関数演算子をf{・}と定義すると、送信アンテナiのj番目のビットの尤度は、
Figure 2011130503
(when bi-j=0)
Figure 2011130503
(when bi-j=1)
という式によって求められる。
また、関数演算に平方根を用いた場合には、
Figure 2011130503
(when bi-j=0)
Figure 2011130503
(when bi-j=1)
という式となる。
本発明の第10の実施例では、反転ビットのシンボル候補が全て削減された場合の問題解決のために、ビット尤度出力機能を内蔵した信号選択装置について説明している。ビット尤度出力機能を内蔵した信号選択装置を用いた場合、以下に説明する構成によって信号を復調することもできる。
図35は本発明の第14の実施例による受信装置の構成を示すブロック図である。本実施例では、送信信号は16値の値のいずれかをとる信号であるとする。図35において、受信装置1200は4本の受信アンテナを有し、それぞれ信号r1,r2,r3,r4を受信する。チャネル係数推定装置32は、送受信アンテナ間のチャネル推定を行って出力する。送信系列推定装置1202は送信系列の推定を行ってビット尤度比を出力し、復号装置1203は復号を行って出力する。
図36は図35の送信系列推定装置1202の構成を示すブロック図である。この図36を参照して送信系列推定装置1202について説明する。図36において、送信系列推定装置1202では、図5と同様に、3段の尤度計算装置群と、3段の信号選択装置群とから構成されている。但し、図5と異なり、各尤度計算装置1204−1〜1204−16,1206−1〜1206−16K1,1208−1〜1208−16K2は、受信信号とチャネル推定値とを入力としており、第3段の信号選択装置1209はビット尤度出力機能を内蔵した信号選択装置である。
尤度計算装置1204−1は、受信信号r1〜r4とチャネル行列Hとを入力として誤差信号e3-1を、
Figure 2011130503
と計算して出力する。ここで、S3は第3の送信アンテナから送られた信号に対するシンボル候補である。
上記と同様に、尤度計算装置1204−2〜1204−16でも誤差信号を計算して出力する。信号選択装置1205は計算された誤差信号から最も誤差の小さいK1個を選択し、当該誤差を与えるシンボル候補を出力する。
尤度計算装置1206−1は、受信信号r1〜r4と信号選択装置1205で選択されたシンボル候補とを用いて誤差信号e2-1を、
Figure 2011130503
と計算する。但し、S'''1-3は信号選択装置1205で選択された第3のアンテナから送信された信号に対する第1の候補であり、S2は第2の送信アンテナから送られた信号に対するシンボル候補である。
上記と同様にして、尤度計算装置1206−2〜1206−16K1は誤差信号を計算し、計算された誤差及び当該誤差を与えるシンボル候補を出力する。信号選択装置1207は尤度計算装置1206−1〜1206−16K1で計算された16K1個の誤差信号及びシンボル候補を入力とし、最も小さいK2個のシンボル候補セット(S''1-3S''1-2)〜(S''K2-3S''K2-2)を出力する。
尤度計算装置1208−1は受信信号r1〜r4と信号選択装置1207で選択されたシンボル候補とを用いて誤差信号e1-1を、
Figure 2011130503
と計算する。但し、S''1-3,S''1-2は信号選択装置1207で選択された第3及び第2のアンテナから送信された信号に対する第1の候補であり、S1は第1の送信アンテナから送られた信号に対するシンボル候補である。
上記と同様にして、尤度計算装置1208−2〜1208−16K2は誤差信号を計算し、計算された誤差及び当該誤差を与えるシンボル候補を出力する。第3段の尤度計算装置群から出力される誤差信号及びシンボル候補数は16K2個である。したがって、K1やK2の設定によっては、本発明の第10の実施例で述べたように、シンボル候補の削減によって反転ビットメトリックが計算できない場合も発生する。
そこで、ビット尤度出力機能を内蔵した信号選択装置1209は、本発明の第10の実施例で説明した計算と同様の計算によって、全てのビットに対する尤度を計算して出力する。このように、本実施例では、ビット尤度出力機能を内蔵した信号選択装置1209を備えた送信系列推定装置1202によって、受信信号とチャネル行列とから信号の復調を行うことが可能となる。
1,3,5,7,8,100,700,1200 受信装置
2 送信装置
4,6,9,15,77,110,706,1202 送信系列推定装置
10 ヌリング装置
11−1〜11−N,31−1〜31−4,51−1〜51−3,71−1〜71−4,81−1,81−2,101−1,101−2,701−1〜701−4, 1201−1〜1201−4 受信アンテナ
12,32,52,72, 82,102,500 チャネル係数推定装置
13,33,53,75,85,106,703 QR分解装置
14,34,54,76,86,107,705 QH演算装置
16,35,56,79,108,707 記録媒体
21−1〜21−M 送信アンテナ
41−1〜41−16,43−1〜43−16K1,45−1〜45−16K2,61−1〜61−8,63−1〜63−8K1,91−1〜91−16K,93−1〜93−16K1,111−1〜111−L2’,113−1〜113−L1’K1,1204−1〜1204−16,1206−1〜1206−16K1,1208−1〜1208−16K2 尤度計算装置
42,44,46,62,64,92,94,112,114,200,300,1205,1207 信号選択装置
55 送信シンボル候補選択装置
73,83,104 優先順位決定装置
74,84,105 チャネル係数並べ替え装置
78,89,120 復元装置
103 制御チャネル復号装置
201,301,901 アンテナ毎最小値選択装置
202,203,302,303,902 ビット判定装置
204,205,304,305,903 ビット毎最小値選択装置
206,207,308,309,909 ビット毎尤度計算装置
210,211,310,311 ターボ復号器
306,307,904 誤差信号蓄積装置
411,431,451,611,631,911,931,1111,1131 送信シンボル候補生成装置
412,432,452,612,632,912,932,1112,1132 変換信号レプリカ生成装置
413,433,453,613,633,913,933,1113,1133 誤差計算装置
501−1,501−3,505−1,505−3 パイロットシンボルレプリカ生成装置
502−1,502−3,506−1,506−3 相関検出装置
704−1〜704−4 逆拡散装置
905〜908 関数演算装置
1203 復号装置
1209 ビット尤度出力機能を内蔵した信号選択装置

Claims (9)

  1. N本(Nは2以上の整数)の受信アンテナを備える受信装置において、M本(Mは2以上の整数)の送信アンテナを備える送信装置からの送信信号を受信して復調する無線通信システムであって、
    自乗ユークリッド距離に基づいたユークリッド距離を用いる手段を前記受信装置に有することを特徴とする無線通信システム。
  2. N本(Nは2以上の整数)の受信アンテナを備える受信装置において、M本(Mは2以上の整数)の送信アンテナを備える送信装置からの送信信号を受信して復調する無線通信システムであって、
    ビット0における第1の自乗ユークリッド距離と、ビット1における第2の自乗ユークリッド距離とを蓄積しかつ蓄積した自乗ユークリッド距離を基に仮の自乗ユークリッド距離を出力する蓄積装置を含み、前記第1及び第2の自乗ユークリッド距離のうちのいずれかが出力されない時に前記仮の自乗ユークリッド距離を用いて尤度計算を行う手段を受信装置に有することを特徴とする無線通信システム。
  3. 前記自乗ユークリッド距離に替えて、前記自乗ユークリッド距離に基づいたユークリッド距離を用いることを特徴とする請求項2記載の無線通信システム。
  4. N本(Nは2以上の整数)の受信アンテナを備え、M本(Mは2以上の整数)の送信アンテナを備える送信装置からの送信信号を受信して復調する受信装置であって、
    自乗ユークリッド距離に基づいたユークリッド距離を用いる手段を有することを特徴とする受信装置。
  5. N本(Nは2以上の整数)の受信アンテナを備え、M本(Mは2以上の整数)の送信アンテナを備える送信装置からの送信信号を受信して復調する受信装置であって、
    ビット0における第1の自乗ユークリッド距離と、ビット1における第2の自乗ユークリッド距離とを蓄積し、かつ、蓄積した自乗ユークリッド距離を基に仮の自乗ユークリッド距離を出力する蓄積装置を含み、前記第1及び第2の自乗ユークリッド距離のうちのいずれかが出力されない時に前記仮の自乗ユークリッド距離を用いて尤度計算を行う手段を有することを特徴とする受信装置。
  6. 前記自乗ユークリッド距離に替えて、前記自乗ユークリッド距離に基づいたユークリッド距離を用いることを特徴とする請求項5記載の受信装置。
  7. N本(Nは2以上の整数)の受信アンテナを備える受信装置において、M本(Mは2以上の整数)の送信アンテナを備える送信装置からの送信信号を受信して復調する復調方法であって、
    自乗ユークリッド距離に基づいたユークリッド距離を用いるステップを有することを特徴とした復調方法。
  8. N本(Nは2以上の整数)の受信アンテナを備える受信装置において、M本(Mは2以上の整数)の送信アンテナを備える送信装置からの送信信号を受信して復調する復調方法であって、
    ビット0における第1の自乗ユークリッド距離と、ビット1における第2の自乗ユークリッド距離とを蓄積し、かつ、蓄積した自乗ユークリッド距離を基に仮の自乗ユークリッド距離を出力するステップを含み、前記第1及び第2の自乗ユークリッド距離のうちのいずれかが出力されない時に前記仮の自乗ユークリッド距離を用いて尤度計算を行うステップを有することを特徴とした復調方法。
  9. 前記自乗ユークリッド距離に替えて、前記自乗ユークリッド距離に基づいたユークリッド距離を用いることを特徴とする請求項8記載の復調方法。
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