JP4804997B2 - 無線信号分離方法、無線受信装置およびプログラム並びに記録媒体 - Google Patents

無線信号分離方法、無線受信装置およびプログラム並びに記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、MIMO(Multiple Input Multiple Output)チャネルを利用して複数の信号系列を同一の周波数上に送信し、無線受信装置において空間多重化された信号に対する信号検出(あるいは信号分離)を行う無線通信システムであって、特に、マルチキャリア変調方式であるOFDM(Orthogonal frequency division multiplex)変調方式とMIMO通信方式とを組み合わせたMIMO−OFDN通信方式を用いた無線信号分離方法、無線受信装置およびプログラム並びに記録媒体に関する。
無線通信システムにおいては、限られた周波数資源を用いて通信伝送量の大容量化を図るための周波数利用効率の向上が必須となっている。周波数利用効率を向上させる技術として、当該無線通信システムの無線送信装置側で複数の送信アンテナを備え、無線受信装置側で複数の受信アンテナを備え、同一時刻において同一周波数帯域上に空間多重チャネルを構成し、情報伝送レートを向上させるMIMOシステムが提案されている。
また情報信号を互いに直交する複数のサブキャリアに乗せて送信するOFDMマルチキャリア変調方式(以下、OFDM方式と呼ぶ)がある。OFDM方式は、各サブキャリアの帯域を狭くすることにより周波数選択性フェ−ジングをフラットフェ−ジング化することが可能な変調方式であり、更に、ガードインターバルを付加することによりマルチパスフェ−ジングによるシンボル間干渉の影響を軽減できる。従ってOFDM方式は無線LAN(Local Area Network)やデジタルテレビ放送などの無線通信や放送システムで広く用いられている。
上記のMIMOシステムとOFDM方式が組み合わされたものをMIMO−OFDMシステムと呼ぶ。対照的に、単純にシングルキャリア変調方式を用いた場合にはMIMO−Singleシステムと呼ぶ。また両者を統一してMIMOシステムと呼ぶ。
A comparison of detection algorithms including BLAST for wireless communication using multiple antennas"、Hassell, C.Z.W.; Thompson, J.S.; Mulgrew, B.; Grant, P.M.; 、Personal, Indoor and Mobile Radio Communications, 2000. PIMRC 2000. The 11th IEEE International Symposium on Volume 1, 18-21 Sept. 2000 Page(s):698-703 vol.1
ところで、従来の無線受信装置に備えられた信号検出装置(Signal Detector)では信号検出方法として、ZF(Zero-Forcing)方式、MMSE(Minimum Mean Square Error)方式、SIC(Successive Interference Cancellation)方式、MLD(Maximum Likelihood Detection)方式とそれらの基本方式を組み合わせたものなどが用いられている。この中でSIC方式では、受信誤り率特性と信号検出処理所要演算量の両立という観点では優れている。従ってMIMO伝送を実現するにはSIC方式は非常に実用性の高いアプローチと考えられる。またSIC方式は他の信号検出方法と比べて、同時ではなく、順次にT個の送信信号sを検出する処理が特徴である。ここで、SIC方式は大きく分けてZF基準とMMSE基準の二種類がある。ZF−SIC(ZF基準のSIC方式)方式における代表例としてはV−BLAST(Vertical Bell Laboratories Layered Space-Time) 方式がある。またMMSE−SIC(MMSE基準のSIC方式)方式も提案されており、この方式はZF−SIC方式と同じ所要演算量を有しながら、より優れた誤り率特性(つまり、受信品質)を持っていることが特徴である。以下、従来のMMSE−SIC方式について説明する。
信号検出装置への入力が伝搬路行列Hと係数α、受信信号ベクトルxであるとし、またMMSE−SIC方式による信号検出処理を経て出力する信号を検出信号^sとすると、当該信号検出装置は、
<a>送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素s=[s,s,・・・,s]に対して、最大の検出後SINR(Signal to Interference plus noise ratio)を持つ送信系統における送信信号を次に信号検出対象と決定する。
<b>で決めた検出信号に対して、それを検出するためのMMSE(minimum mean square error)基準の抽出ベクトルを算出する。
<c>bで生成した抽出ベクトルを用いてs=[s,s,・・・,s]の中に<a>で決定した順番にある要素信号を検出する。
<d>受信ベクトルxと伝搬路行列Hを更新する。
そして信号検出装置はa〜dの全ての処理についてT回の反復実行を行う。
ここで従来のSIC方式であるMMSE−SIC方式を適用してMIMOシステムにおける空間多重信号を無線受信装置の信号検出装置において処理しようとすると以下の課題が存在する。
<課題1>処理演算量が膨大で所要演算回路規模が大きくなる(T回の擬似逆行列の演算が必要であり、所要演算量がO(T)と大きくなる。特に送受信アンテナ数の多いMIMOシステムにおいては所要演算量が膨大となる。)
<課題2>所要記憶デバイス容量が大きくなる(擬似逆行列の演算は大きな記憶容量が必要となる。また伝搬路行列Hの更新や抽出ベクトルの保存などにも記憶デバイスが必要となる)
<課題3>小型化、軽量化が困難となる(無線送信装置、特に無線携帯端末においては小型化、軽量化を行うことが望ましいが、従来のMMSE−SICの方式では所要演算回路規模と記憶デバイスが大きいため、それによって無線送信装置の小型化、軽量化が困難となる)
<課題4>処理遅延が大きくなる(T回の擬似逆行列の演算の並列化は不可能であるため、処理の遅延が大きい。特に送信アンテナ数が多い場合では、擬似逆行列演算の回数が増え、リアルタイムでの信号処理は極めて困難である。それを解決するためには演算回路における動作クロック周波数を上げる方法があるが、それが所要消費電力の飛躍的増加に繋がる)
<課題5>所要消費電力が大きい(所要消費電力は所要演算回路規模やその動作クロック周波数などに比例するため、従来のMMSE−SIC方式では電力消費量が大きいと考えられる。従ってバッテリによって動作するMIMOシステムの十分な動作時間の確保が困難となる)
<課題6>製品の大量生産に適さない(上記課題1〜課題5を踏まえて、従来のMMSE−SIC方式による無線受信装置への実装は極めて困難である。つまり従来のMMSE−SIC方式を実装したMIMOシステムを備えた無線装置における製造コストが高くなり、大量生産に適さない)
そこでこの発明は、処理演算量と所要演算回路規模とを軽減することで、MIMOシステムによる無線通信を行う無線通信装置の小型化、軽量化や、無線通信装置の処理遅延や消費電力量の縮小を行い、大量生産に適した無線通信装置を提供することのできる、無線信号分離方法、無線受信装置およびプログラム並びに記録媒体を提供することを目的としている。
また本発明は、MIMO(Multiple Input Multiple Output)システムにおいて伝搬路行列H、所定の係数α、受信信号ベクトルxを用いて受信信号の信号検出を行う無線受信装置における無線信号分離方法であって、無線送信装置の送信した信号の該送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素に対して、それぞれの信号検出の順番を決定し、順番リストに記録する検出順番決定処理と、前記伝搬路行列Hと前記係数αと単位行列Iとに基づいて算出した拡張伝搬路行列H’を、前記順番リストSに従い並び替えて行列H”を算出する並び替え処理と、R行T列の前記行列H”をQR分解して、ユニタリー行列Qと上三角行列Rとを算出するQR分解処理と、前記行列QのR行の複素共役転置を使って受信ベクトルxをフィルタリングするフィルタリング処理と、前記上三角行列Rの上三角構造を利用して、後退代入により前記T個の送信信号を順次検出する後退代入処理と、前記検出したT個の送信信号を前記順番リストに従って、元の送信された空間順番に並べなおして出力する順番並び替え処理と、を有し、前記検出順番決定処理は、G=H’ H’により算出した行列Gと順番リスト生成式に従って、前記順番リストSを生成し、前記並び替え処理は、前記算出した行列H”を出力し、前記QR分解処理は、前記行列Qと前記行列Rとを出力し、前記フィルタリング処理は、前記行列QのR行の複素共役転置と前記受信信号ベクトルxとを乗算することによりベクトルyを算出し、前記後退代入処理は、前記列ベクトルyと前記上三角行列Rとを用いて、後退代入演算処理によって、検出送信信号ベクトルを算出し、その検出送信信号ベクトルのT個の要素を順番に検出し、干渉成分算出式に従って干渉成分を算出し、前記列ベクトルyのk番目の要素y から前記干渉成分を減算することにより軟判定検出信号を算出し、当該軟判定検出信号に対して、送信側で変調時に適用したコンスタレションに基づいて硬判定を行い硬判定検出信号を算出し、前記順番並び替え処理は、検出送信信号ベクトルと前記順番リストSとを読み取り、当該リストに従って前記検出送信信号ベクトルを並び替えた後で、その並び替え結果を出力することを特徴とする無線信号分離方法である。
また本発明は、MIMO(Multiple Input Multiple Output)システムにおいて伝搬路行列H、所定の係数α、受信信号ベクトルxを用いて受信信号の信号検出を行う無線受信装置における無線信号分離方法であって、無線送信装置の送信した信号の該送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素に対して、それぞれの信号検出の順番を決定し、順番リストに記録する検出順番決定処理と、前記伝搬路行列Hと前記係数αと単位行列Iとに基づいて算出した拡張伝搬路行列H’を、前記順番リストSに従い並び替えて行列H”を算出する並び替え処理と、R行T列の前記行列H”をQR分解して、ユニタリー行列Qと下三角行列Rとを算出するQR分解処理と、前記行列QのR行の複素共役転置を使って受信ベクトルxをフィルタリングするフィルタリング処理と、前記下三角行列Rの下三角構造を利用して、前進代入により前記T個の送信信号を順次検出する前進代入処理と、前記検出したT個の送信信号を前記順番リストに従って、元の送信された空間順番に並べなおして出力する順番並び替え処理と、を有し、前記検出順番決定処理は、G=H’ H’により算出した行列Gと順番リスト生成式に従って、前記順番リストSを生成し、前記並び替え処理は、前記算出した行列H”を出力し、前記QR分解処理は、前記行列Qと前記行列Rとを出力し、前記フィルタリング処理は、前記行列QのR行の複素共役転置と前記受信信号ベクトルxとを乗算することによりベクトルyを算出し、前記前進代入処理は、前記列ベクトルyと前記下三角行列Rとを用いて、前進代入演算処理によって、検出送信信号ベクトルを算出し、その検出送信信号ベクトルのT個の要素を順番に検出し、干渉成分算出式に従って干渉成分を算出し、前記列ベクトルyのk番目の要素y から前記干渉成分を減算することにより軟判定検出信号を算出し、当該軟判定検出信号に対して、送信側で変調時に適用したコンスタレションに基づいて硬判定を行い硬判定検出信号を算出し、前記順番並び替え処理は、検出送信信号ベクトルと前記順番リストSとを読み取り、当該リストに従って前記検出送信信号ベクトルを並び替えた後で、その並び替え結果を出力することを特徴とする無線信号分離方法である。
また本発明は、MIMO(Multiple Input Multiple Output)システムにおいて伝搬路行列H、所定の係数α、受信信号ベクトルxを用いて受信信号の信号検出を行う無線受信装置であって、無線送信装置の送信した信号の該送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素に対して、それぞれの信号検出の順番を決定し、順番リストに記録する検出順番決定手段と、前記伝搬路行列Hと前記係数αと単位行列Iとに基づいて算出した拡張伝搬路行列H’を、前記順番リストSに従い並び替えて行列H”を算出する並び替え手段と、R行T列の前記行列H”をQR分解して、ユニタリー行列Qと上三角行列Rとを算出するQR分解手段と、前記行列QのR行の複素共役転置を使って受信ベクトルxをフィルタリングするフィルタリング手段と、前記上三角行列Rの上三角構造を利用して、後退代入により前記T個の送信信号を順次検出する後退代入手段と、前記検出したT個の送信信号を前記順番リストに従って、元の送信された空間順番に並べなおして出力する順番並び替え手段と、を備え、前記検出順番決定手段は、G=H’ H’により算出した行列Gと順番リスト生成式に従って、前記順番リストSを生成し、前記並び替え手段は、前記算出した行列H”を出力し、前記QR分解手段は、前記行列Qと前記行列Rとを出力し、前記フィルタリング手段は、前記行列QのR行の複素共役転置と前記受信信号ベクトルxとを乗算することによりベクトルyを算出し、前記後退代入手段は、前記列ベクトルyと前記上三角行列Rとを用いて、後退代入演算処理によって、検出送信信号ベクトルを算出し、その検出送信信号ベクトルのT個の要素を順番に検出し、干渉成分算出式に従って干渉成分を算出し、前記列ベクトルyのk番目の要素y から前記干渉成分を減算することにより軟判定検出信号を算出し、当該軟判定検出信号に対して、送信側で変調時に適用したコンスタレションに基づいて硬判定を行い硬判定検出信号を算出し、前記順番並び替え手段は、検出送信信号ベクトルと前記順番リストSとを読み取り、当該リストに従って前記検出送信信号ベクトルを並び替えた後で、その並び替え結果を出力することを特徴とする無線受信装置である。
また本発明は、MIMO(Multiple Input Multiple Output)システムにおいて伝搬路行列H、所定の係数α、受信信号ベクトルxを用いて受信信号の信号検出を行う無線受信装置であって、無線送信装置の送信した信号の該送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素に対して、それぞれの信号検出の順番を決定し、順番リストに記録する検出順番決定手段と、前記伝搬路行列Hと前記係数αと単位行列Iとに基づいて算出した拡張伝搬路行列H’を、前記順番リストSに従い並び替えて行列H”を算出する並び替え手段と、R行T列の前記行列H”をQR分解して、ユニタリー行列Qと下三角行列Rとを算出するQR分解手段と、前記行列QのR行の複素共役転置を使って受信ベクトルxをフィルタリングするフィルタリング手段と、前記下三角行列Rの下三角構造を利用して、前進代入により前記T個の送信信号を順次検出する前進代入手段と、前記検出したT個の送信信号を前記順番リストに従って、元の送信された空間順番に並べなおして出力する順番並び替え手段と、を備え、前記検出順番決定手段は、G=H’ H’により算出した行列Gと順番リスト生成式に従って、前記順番リストSを生成し、前記並び替え手段は、前記算出した行列H”を出力し、前記QR分解手段は、前記行列Qと前記行列Rとを出力し、前記フィルタリング手段は、前記行列QのR行の複素共役転置と前記受信信号ベクトルxとを乗算することによりベクトルyを算出し、前記前進代入手段は、前記列ベクトルyと前記下三角行列Rとを用いて、前進代入演算処理によって、検出送信信号ベクトルを算出し、その検出送信信号ベクトルのT個の要素を順番に検出し、干渉成分算出式に従って干渉成分を算出し、前記列ベクトルyのk番目の要素y から前記干渉成分を減算することにより軟判定検出信号を算出し、当該軟判定検出信号に対して、送信側で変調時に適用したコンスタレションに基づいて硬判定を行い硬判定検出信号を算出し、前記順番並び替え手段は、検出送信信号ベクトルと前記順番リストSとを読み取り、当該リストに従って前記検出送信信号ベクトルを並び替えた後で、その並び替え結果を出力することを特徴とする無線受信装置である。
また本発明は、MIMO(Multiple Input Multiple Output)システムにおいて伝搬路行列H、所定の係数α、受信信号ベクトルxを用いて受信信号の信号検出を行う無線受信装置のコンピュータに実行させるプログラムであって、無線送信装置の送信した信号の該送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素に対して、それぞれの信号検出の順番を決定し、順番リストに記録する検出順番決定処理と、前記伝搬路行列Hと前記係数αと単位行列Iとに基づいて算出した拡張伝搬路行列H’を、前記順番リストSに従い並び替えて行列H”を算出する並び替え処理と、R行T列の前記行列H”をQR分解して、ユニタリー行列Qと上三角行列Rとを算出するQR分解処理と、前記行列QのR行の複素共役転置を使って受信ベクトルxをフィルタリングするフィルタリング処理と、前記上三角行列Rの上三角構造を利用して、後退代入により前記T個の送信信号を順次検出する後退代入処理と、前記検出したT個の送信信号を前記順番リストに従って、元の送信された空間順番に並べなおして出力する順番並び替え処理と、をコンピュータに実行させ、前記検出順番決定処理においては、G=H’ H’により算出した行列Gと順番リスト生成式に従って、前記順番リストSを生成し、前記並び替え処理においては、前記算出した行列H”を出力し、前記QR分解処理においては、前記行列Qと前記行列Rとを出力し、前記フィルタリング処理においては、前記行列QのR行の複素共役転置と前記受信信号ベクトルxとを乗算することによりベクトルyを算出し、前記後退代入処理においては、前記列ベクトルyと前記上三角行列Rとを用いて、後退代入演算処理によって、検出送信信号ベクトルを算出し、その検出送信信号ベクトルのT個の要素を順番に検出し、干渉成分算出式に従って干渉成分を算出し、前記列ベクトルyのk番目の要素y から前記干渉成分を減算することにより軟判定検出信号を算出し、当該軟判定検出信号に対して、送信側で変調時に適用したコンスタレションに基づいて硬判定を行い硬判定検出信号を算出し、前記順番並び替え処理においては、検出送信信号ベクトルと前記順番リストSとを読み取り、当該リストに従って前記検出送信信号ベクトルを並び替えた後で、その並び替え結果を出力することを特徴とするプログラムである。
また本発明は、MIMO(Multiple Input Multiple Output)システムにおいて伝搬路行列H、所定の係数α、受信信号ベクトルxを用いて受信信号の信号検出を行う無線受信装置のコンピュータに実行させるプログラムであって、無線送信装置の送信した信号の該送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素に対して、それぞれの信号検出の順番を決定し、順番リストに記録する検出順番決定処理と、前記伝搬路行列Hと前記係数αと単位行列Iとに基づいて算出した拡張伝搬路行列H’を、前記順番リストSに従い並び替えて行列H”を算出する並び替え処理と、R行T列の前記行列H”をQR分解して、ユニタリー行列Qと下三角行列Rとを算出するQR分解処理と、前記行列QのR行の複素共役転置を使って受信ベクトルxをフィルタリングするフィルタリング処理と、前記下三角行列Rの下三角構造を利用して、前進代入により前記T個の送信信号を順次検出する前進代入処理と、前記検出したT個の送信信号を前記順番リストに従って、元の送信された空間順番に並べなおして出力する順番並び替え処理と、をコンピュータに実行させ、前記検出順番決定処理においては、G=H’ H’により算出した行列Gと順番リスト生成式に従って、前記順番リストSを生成し、前記並び替え処理においては、前記算出した行列H”を出力し、前記QR分解処理においては、前記行列Qと前記行列Rとを出力し、前記フィルタリング処理においては、前記行列QのR行の複素共役転置と前記受信信号ベクトルxとを乗算することによりベクトルyを算出し、前記前進代入処理においては、前記列ベクトルyと前記下三角行列Rとを用いて、前進代入演算処理によって、検出送信信号ベクトルを算出し、その検出送信信号ベクトルのT個の要素を順番に検出し、干渉成分算出式に従って干渉成分を算出し、前記列ベクトルyのk番目の要素y から前記干渉成分を減算することにより軟判定検出信号を算出し、当該軟判定検出信号に対して、送信側で変調時に適用したコンスタレションに基づいて硬判定を行い硬判定検出信号を算出し、前記順番並び替え処理においては、検出送信信号ベクトルと前記順番リストSとを読み取り、当該リストに従って前記検出送信信号ベクトルを並び替えた後で、その並び替え結果を出力することを特徴とするプログラムである。
また本発明は、上記プログラムのうち何れかを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体である。
従来技術ではT回の擬似逆行列演算により、T個の送信信号における信号検出順番決定と信号抽出ベクトル生成を行い、更に、抽出ベクトルを用いて順番に送信信号を検出していた。しかしながら本発明では擬似逆行列を一回も計算することなく、まず、新規な方法により検出順番を決定し、次にQR分解演算により列ベクトルが並び替えられた拡張伝搬路行列H’の三角化を図り、最後に伝達係数行列の三角構造を利用して後退代入あるいは前進代入でT個の送信信号を検出し、元の送信された空間順番に並び直して出力する。
これにより、上述の実施例によれば、擬似逆行列演算をする必要は無く、主な演算量は検出順番決定演算と、QR分解演算と、後退あるいは前進代入演算となる。従って,所要演算量は従来のSIC方式と比較して極めて少なくなる。従って,従来に比べて、処理演算量が少なく所要演算回路規模が小さい無線受信装置の信号検出装置を提供することができる。
また本発明によれば、擬似逆行列の演算がないため必要な記憶容量が小さい。これにより、無線受信装置の信号検出装置の所要記憶デバイス容量を小さくすることができる。
また本発明によれば、所要演算回路規模と記憶デバイスが小さいため無線受信装置の信号検出装置の小型化・軽量化を容易に行うことができる。
また本発明によれば、T回の擬似逆行列の演算の代わりに、新規な方法により検出順番を決定し、次にQR分解演算により列ベクトルが並び替えられた拡張伝搬路行列H’の三角化を図り、最後に伝達係数行列の三角構造を利用して後退代入あるいは前進代入でT個の送信信号を検出する。このため、処理の遅延が大幅に削減することになる。これにより送信アンテナの数が多い場合においても、演算回路におけるクロック周波数を上げずにリアルタイム処理が可能である。つまり無線受信装置の信号検出装置の処理遅延を小さくすることができる。
また本発明によれば、所要消費電力は所要演算回路規模やその動作クロック周波数などに比例するため、従来のSIC方式による電力消費量よりも本発明の無線受信装置の信号検出装置では電力消費量が少なくなる。従って、バッテリによって動作するMIMOシステムの動作時間の長持ちが実現可能となる。
また本発明によれば、無線受信装置の信号検出装置のハードウェア並びにソフトウェアへの経済的な実装において、上述の効果により、製造コストが安くなり大量生産に適したものとなる。
以下、本発明の一実施形態による無線通信システムを図面を参照して説明する。
図1はMIMO−OFDMシステムの構成を示す第1の図である。
図2はMIMO−OFDMシステムの構成を示す第2の図である。
図3はMIMO−Singleシステムの構成を示す第1の図である。
図4はMIMO−Singleシステムの構成を示す第2の図である。
これらのMIMOシステムにおいて、図1と図3で示したシステムの構成はチャネル符号化及びシンボルマッピングを一系列で処理している。また図2と図4で示したシステムでは送信アンテナの本数Tに合わせて、T個の信号系列を並列に処理する構成を新たに備えている。
MIMOシステムの無線送信装置(Transmitter)においては、T個の送信信号s(t=1,2,・・・,T)にベースバンド変調及びパスバンド処理を経た後、T本の送信アンテナより空間へ送出される。またMIMOシステムの無線受信装置(Receiver)においては、R本の受信アンテナを用いて空間で多重されているT個の送信信号を受信し、パスバンド処理とベースバンド復調を経た後、R個の受信信号x(r=1,2,・・・,R)として信号検出装置へ入力される。そして信号検出装置(Signal Detector)は空間多重化された信号を検出する機能を有しており、その処理によって検出したT個の検出信号^sを出力する。ここで信号の検出とは、信号分離あるいは干渉キャンセラと呼ぶ場合もあるが本質は空間多重化された信号から、無線送信装置において送信した送信系統毎の信号を検出することである。
またMIMO−OFDMシステム並びにMIMO−Singleシステムにおいては、そのT個の送信信号sと、R個の受信信号xとの関係を式(1)で表現できる。
Figure 0004804997
この式(1)において「s」はT×1(T行1列)の送信信号ベクトルを表している。また「x」はR×1(R行1列)の受信信号ベクトルを表している。また「w」はR×1の雑音成分ベクトルを表している。また「H」はR×T(R行T列)のシステム伝達係数行列(伝搬路行列)を表している。また、全ての下付数字は空間インデックスを表している。例えばsは無線送信装置における4番目の送信アンテナにより送信された送信信号、xは無線受信装置における2番目の受信アンテナにより受信された受信信号、wは無線受信装置における1番目の受信アンテナで加わった雑音成分、h3,2は無線送信装置における2番目の送信アンテナと無線受信装置における3番目の受信アンテナの結ぶ無線リンクにおける伝達係数を表している。更に、MIMO−OFDMシステムにおいては、上記式(1)を下記の式(2)として表すことができる。
Figure 0004804997
この式(2)においてnは時間インデックスを表している。またkは周波数インデックスを表している。また式(2)は式(1)を時刻n番目のOFDM信号のk番目のサブキャリアにおけるT個の送信信号とR個の受信信号との数学的関係に限定している。またMIMO−Singleシステムにおいては式(1)を式(3)として表すことが出来る。
Figure 0004804997
この式(3)においてnは時間インデックスを表している。また式(3)は式(1)を、時刻n番目のシングルキャリア変調信号におけるT個の送信信号とR個の受信信号との数学的関係に限定している。ただし、本発明の信号検出方法では、MIMOシステムにおけるすべての時間インデックス及び周波数インデックスにおいて、同様に実施することが可能なため、以降の説明ではnとkを省略する。また時間と周波数が変化するにつれて伝搬路行列Hの値を推定しなおす必要があれば、その推定処理を行うこととする。更にMIMOシステムにおける送無線受信装置間の周波数及び時間の同期が正常に取れていることとする。以下、図1〜図4で示したMIMOシステムにおける無線受信装置の信号検出方法について説明する。
<実施例1>
無線受信装置内の信号検出装置への入力が伝搬路行列Hと係数α、受信信号ベクトルxであるとし、また本実施形態による信号検出処理を経て出力する信号を検出信号^s(^の記号はハットを示す)とすると、当該信号検出装置は、
(ステップS1a)送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素s=[s,s,・・・,s]に対して、それぞれの信号検出の順番を同時に決定し、リストSに記録する。
(ステップS1b)拡張伝搬路行列H’の列ベクトルをステップS1aで決めた順番リストSに従い並び替えを行い行列H”を算出する。
(ステップS1c)ステップS1bの並び替えによって算出された行列H”をQR分解し、行列Qと上三角行列Rとを算出する。
(ステップS1d)行列Qの最初のR行の複素共役転置を用いて受信ベクトルxをフィルタリングする。
(ステップS1e)行列Rの上三角構造を利用し、後退代入によりT個の送信信号を順次に検出する。
(ステップS1f)検出されたT個の送信信号をリストSに従い、元の送信された空間順番(アンテナ順番)に並べ直して出力する。
ここで、信号検出装置はステップS1eの処理のみが反復計算を含むが、それ以外のステップS1a〜1d、1fの処理については1回のみ実行すればよい。
ここで上記行列のQR分解とは、あるR行T列の行列Aを、R行T列の列ユニタリー行列Qと、T行T列の上三角行列Rとに分解すること、あるいはR行T列の行列Aを、R行R列のユニタリー行列Qと、上三角行列Rを含むR行T列の行列Uに分解することを意味する。つまりQR分解については、下記の式(4)あるいは式(5)のQR分解式で表すことができる。
Figure 0004804997
Figure 0004804997
ここで式(5)において、
Figure 0004804997
Figure 0004804997
となる。つまり、0はn行T列のゼロ行列であり、0はm行T列のゼロ行列である。更に(n,m=0,1,2,…,R−Tかつn+m=R−T)の条件が成り立つ。またRは式(8)のような上三角行列である。
Figure 0004804997
次に、上述の(ステップS1a)〜(ステップS1f)の処理の詳細について説明する。
<ステップS1aの処理について>
送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素s=[s,s,・・・,s]に対して、それぞれの信号検出順番を同時に決定し、リストSに記録する。そして、式(9)のように定義された拡張伝搬路行列H’を用いて、式(9)により行列Gを算出する。
Figure 0004804997
ただしH’はR+T行T列の行列を表す。また、α=σ/σでり、σとσはそれぞれ雑音成分の分散と送信信号の分散を表す。仮に、σとσの値が既知でなければ、それらを推定してその推定値を用いて係数αを求めることが可能である。また、係数αをMIMOシステムの要求条件に合わせて他の値に設定することも可能である。例えば、α=0と設定し、その場合は拡張伝搬路行列H’のR+1番目の行からR+T番目の行までがゼロとなるため、拡張伝搬路行列H’の1番目の行からR番目の行までの部分(つまり、伝搬路行列H)のみを考慮すればよい。また、その時G=HHとなる。以下の処理については、α=0の場合において拡張伝搬路行列H’=伝搬路行列Hと見なす。
次に行列Gの要素を用いて、式(10)によりVを算出する。ただしv(i,j)は式(11)のように定義される。
Figure 0004804997
Figure 0004804997
式(11)においてd〜dは本実施形態によるMIMOシステムのシステム要求条件に合わせて決定する値である。次に式(12)によりVを用いてβを算出する。
Figure 0004804997
ここで拡張伝搬路行列H’はT個の列ベクトルがあるため、それに応じてβの値はβからβまでT個算出する。そして、算出したT個のβを式(13)のように大小を比較して降順に並び替える。
Figure 0004804997
式(13)においてT=3である場合、ある拡張伝搬路行列H’に対してβ=0.3,β=5.7、β=1.8と仮定する。すると式(13)によりβ≧β≧β⇔βp1≧βp2≧βp3,p=2,p=3,p=1となる。
次に式(13)の大小比較と並び替えで得られたpからpまでの数値を式(14)のようにT個の送信信号の検出順番リストSとして記録する。式(10)〜(14)を順番リスト生成式とする。
Figure 0004804997
上記の通り、T=3、ある拡張伝搬路行列H’に対してβ=0.3,β=5.7、β=1.8と仮定すると、S={p,p,p}={1,3,2}となる。つまり送信信号sは1番目に、sは2番目に、sは3番目に検出することを意味する。なおp(k=1,・・,T)とは、送信信号spkをk番目に検出することを意味している。
<ステップS1bの処理について>
次に拡張伝搬路行列H’の列ベクトルをステップS1aで決めた順番リストSに従い並び替えを行う。式(15)はその並び替えを行うために用いる数式である。
Figure 0004804997
この式(15)においてPは並び替え行列に相当し、その列ベクトルはepT,・・・,ep2,ep1により構成される。またeはT行1列の列ベクトルであり、そのk番目の要素は1でそれ以外は0である。式(15)のように並び替えを行った後、あるいはその並び替えに相当するような処理を施された後の伝搬路行列をH”と表す。例えばS={p,p,p}={1,3,2}の場合ではP=[ep3,ep2,ep1]=[e,e,e]である。従って式(16)で示すように拡張伝搬路行列H’の列ベクトルがPによって並べ替えられる。
Figure 0004804997
ここで行列H’とPの乗算は実際には数学的演算をする必要がなく、行列Pは順番リストSに従い、H’の列ベクトルを並び替えるようにすればよい。つまり実際にステップS1bを実装する場合でも、拡張伝搬路行列H’の列ベクトルをリストSに従い並び替えるようにすればよい。
<ステップS1cの処理について>
次にステップS1bで並び替えられた行列H”をQR分解し、行列Qと上三角行列Rを算出する。行列Qと上三角行列Rを導く処理は式(17)で表される。
Figure 0004804997
ここでQはR+T行T列の行列を表し、RはT行T列の行列を表す。なお式(17)のようなQR分解の方法はいくつか考えられる。例えば、Classical Gram-Schmidt QR分解法、Modified Gram-Schmidt QR分解法、Householder QR分解法、Given QR分解法などである。また必要であればステップS1aで算出した行列GをQR分解演算の入力として使用するようにしても良い。どのような分解法を使用するかは実装上の考慮を踏まえた上で決定される。
<ステップS1dの処理について>
次にステップS1cで算出した行列Qの最初のR行の複素共役転置を使って列ベクトルyを算出し、式(18)で示すように、受信ベクトルxをフィルタリングする。なお、式(18)において、行列Qの最初のRの行をQ、残りのT行をQとする。
Figure 0004804997
ここで、α=0の場合は、拡張伝搬路行列H’=伝搬路行列Hとなり、Q=Qである(つまりH’とQは共にR行しか存在しない)。またs’は行列Pにより送信信号ベクトルsの要素の順番が並び替えられた行列を表す。またvは線形フィルタリング処理を施した後の雑音成分ベクトルと干渉成分ベクトルの合成を表す。また列ベクトルyは、行列Rと列ベクトルs’との乗算及び雑音成分と干渉成分とを合成した列ベクトルvとで構成されている。
<ステップS1eの処理について>
次にRの上三角構造を利用して、後退代入によりT個の送信信号を順次検出する。上記算出した列ベクトルyは式(19)のように要素ごとに書き表すことができる。
Figure 0004804997
式(19)においてrk,k、rk,i、v(k=T,…,1)はそれぞれ行列Rとベクトルvの中の要素を表す。後退代入処理は、下記の式(20)、式(21)、式(22)の3つの演算を、k=Tからk=1まで(つまり、k=T,T−1,…,1)繰り返して行う。式(20)では、送信信号s に対する干渉成分を算出する演算(干渉成分算出式)である。この演算においてK=Tの場合には、干渉成分は0、つまり^m=0となる。また式(21)では列ベクトルのk番目要素yから干渉成分^mを減算し、送信信号の軟判定結果’(の記号はチルダを示す)を求める演算である。また式(22)は式(21)で得られた軟判定結果’に対して送信側で変調時に適用したコンスタレションに基づいて硬判定を行う処理である。
Figure 0004804997
Figure 0004804997
Figure 0004804997
そして上記式(20)〜(22)による処理をk=Tからk=1までT回実行して、送信信号ベクトル^s’=[^s’,^s’,…,^s’]が得られる。
<ステップS1fの処理について>
次に検出されたT個の送信信号を順番リストSに従い、元の送信された空間順番(アンテナ順番)に並びなおして出力する。式(23)のように行列Pの転置を用いて、上記ステップS1eで検出した送信信号^s’の順番の並び替え処理を行う。行列PはステップS1bの処理において検出順番リストSに従って得られる行列Pと同一のものである。
Figure 0004804997
例えば、ステップS1bと同様に、S={p,p,p}={1,3,2}の場合ではP=[e,e,e]=[e,e,eである。従って式(24)で示すように^sの各要素がPによって並べ替えられる。
Figure 0004804997
ここで式(24)で示した行列Pと^s’の乗算は、実際には数学的演算をする必要が無く、無線受信装置内部の信号検出装置は、行列Pが順番リストSに従い^s’の要素を並び替える機能を有していれば良い。そして並び替え処理が終わった後は、検出された送信信号ベクトル^sを信号検出装置から出力し、無線受信装置の次の処理部が処理を行う。
次に信号検出装置の構成について説明する。
図5は信号検出装置の機能処理部を示す第1の図である。
図6は信号検出装置の機能処理部を示す第2の図である。
図7は信号検出装置の機能処理部を示す第3の図である。
まず図5において、符号11〜16の機能処理部はそれぞれ上述のステップS1a〜ステップS1fに対応する処理を行う機能処理部に対応する。ここで機能処理部とは、信号検出装置における回路群または当該装置で実行されるプログラム群を意味する。また、符号17は読み書き可能な記憶デバイスまたは情報のパイプライン(配線)を表す。
そして符号11は検出順番決定処理部(Ordering)である。検出順番決定処理部11は記憶デバイス(またはパイプライン)17から伝搬路行列Hと係数αを読み取るか或いは受け取り、演算処理によって順番リストSと行列Gを算出した後、それらを記憶デバイス17へ書込む(またはパイプラインへ出力する)。図6に示すように検出順番決定処理部11の構成は更に11aと11bに分けられる。11aは行列G計算処理部(G Computation)である。行列G計算処理部11aは記憶デバイス(またはパイプライン)17から伝搬路行列Hと係数αを読み取るか或いは受け取り、式(9)に従って行列Gを算出し、それを記憶デバイス17に記録する(またはパイプラインへ出力する)。また11bは順番リスト決定処理部(S Determination)である。順番リスト決定処理部11bは記憶デバイス(またはパイプライン)17から行列Gを読み取るか或いは受け取り、式(10)〜式(14)に従って、信号検出順番リストSを生成し、それを記憶デバイス17に書込む(またはパイプラインへ出力する)。
また符号12は拡張伝搬路行列ベクトル並び替え処理部(Column Exchange)である。拡張伝搬路行列ベクトル並び替え処理部12は記憶デバイス(またはパイプライン)17から信号検出順番リストSと拡張伝搬路行列H’とを読み取るか或いは受け取り、信号検出順番リストSに従って拡張伝搬路行列H’を並び替えた後で、その結果の行列H”を記憶デバイス17へ書込む(またはパイプラインへ出力する)。
また符号13はQR分解処理部(QR Decomposition)である。QR分解処理部13は記憶デバイス(またはパイプライン)17から行列H”または行列H”と行列Gの両方を読み取るか或いは受け取り、式(4)または式(5)に従ったQR分解処理によって行列Qと行列Rとを算出し、それらを記憶デバイス17に書込む(またはパイプラインへ出力する)。
また符号14はフィルタリング処理部(QH Filtering)である。フィルタリング処理部14は記憶デバイス(またはパイプライン)17から行列Qと受信信号ベクトルxを読み取るか或いは受け取り、Qの複素共役転置とxとを乗算することによりベクトルyを算出し、それを記憶デバイス17に書込む(またはパイプラインへ出力する)。
また符号15は後退代入処理部(Back Substitution)である。後退代入処理部15は記憶デバイス(またはパイプライン)17から列ベクトルyと行列Rを読み取るか或いは受け取り、後退代入演算処理によって、検出送信信号ベクトル^s’を算出し、その検出送信信号ベクトル^sを記憶デバイス17へ書込む(またはパイプラインへ出力する)。図7に示すように、後退代入処理部15は更に、干渉成分計算処理部(Interference Computation)15a、減算処理部(subtractor)15b、量子化処理部(Quantiztion)15c、の機能処理部を備えている。そして、k=Tからk=1の場合まで、図7の各機能処理部をT回用いて検出信号ベクトル^s’の要素を^s’から^s’までの順番で検出する。そして干渉成分計算処理部15aは、記憶デバイス(またはパイプライン)17からrk,i(k=T,T−1,・・・,1)と^s’(i=k+1,k+2,…,T)を読み取るか或いは受け取り、式(20)に従って干渉成分^mを算出し、それを減算処理部15bへ送出する。また減算処理部15bは記憶デバイス(またはパイプライン)17から列ベクトルyのk番目の要素yを読み取るか或いは受け取り、当該要素yから干渉成分^mを減算することにより軟判定検出信号’を算出し、量子化処理部15cへ送出する。そして量子化処理部15cは、入力を受付けた軟判定検出信号’に対して、送信側で変調時に適用したコンスタレションに基づいて硬判定を行い、硬判定検出信号^s’を算出し、それを記憶デバイス17に書込む(またはパイプラインへ出力する)。
また符号16は順番並び替え処理部(Row Exchange)である。順番並び替え処理部16は記憶デバイス(またはパイプライン)17から^s’と順番リストSとを読み取るか或いは受け取り、順番リストSに従って^s’を並び替えた後で、その結果送信信号ベクトル^sを信号検出装置から出力する。
<実施例2>
次に実施例2について説明する。
実施例1同様に、無線受信装置内の信号検出装置への入力が伝搬路行列Hと係数α、受信信号ベクトルxであるとし、また本実施形態による信号検出処理を経て出力する信号を検出信号^sとすると、当該信号検出装置は、
(ステップS2a)送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素s=[s,s,・・・,s]に対して、それぞれの信号検出の順番を同時に決定し、リストSに記録する。
(ステップS2b)拡張伝搬路行列H’の列ベクトルをステップS2aで決めた順番リストSに従い並び替えを行い行列H”を算出する。
(ステップS2c)ステップS2bの並び替えによって算出された行列H”をQR分解し、行列Qと下三角行列Rとを算出する。
(ステップS2d)行列Qの最初のR行の複素共役転置を用いて受信ベクトルxをフィルタリングする。
(ステップS2e)行列Rの下三角構造を利用し、前進代入によりT個の送信信号を順次に検出する。
(ステップS2f)検出されたT個の送信信号をリストSに従い、元の送信された空間順番(アンテナ順番)に並べ直して出力する。
ここで、信号検出装置はステップS2eの処理のみが反復計算を含むが、それ以外のステップS2a〜2d、2fの処理については1回のみ実行すればよい。
ここで上記行列のQR分解とは、あるR行T列の行列Aを、R行T列の列ユニタリー行列Qと、T行T列の下三角行列Rとに分解すること、あるいはR行T列の行列Aを、R行R列のユニタリー行列Qと、下三角行列Rを含むR行T列の行列Lに分解することを意味する。つまりQR分解については、下記の式(25)あるいは式(26)のQR分解式で表すことができる。
Figure 0004804997
Figure 0004804997
ここで式(26)において、
Figure 0004804997
Figure 0004804997
となる。つまり、0はn行T列のゼロ行列であり、0はm行T列のゼロ行列である。更に(n,m=0,1,2,…,R−Tかつn+m=R−T)の条件が成り立つ。またRは式(29)のような下三角行列である。
Figure 0004804997
次に、上述の(ステップS2a)〜(ステップS2f)の処理の詳細について説明する。
<ステップS2aの処理について>
送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素s=[s,s,・・・,s]に対して、それぞれの信号検出順番を同時に決定し、リストSに記録する。そして、式(9)のように定義された拡張伝搬路行列H’を用いて、式(30)により行列Gを算出する。
Figure 0004804997
ただしH’はR+T行T列の行列を表す。また、α=σ/σでり、σとσはそれぞれ雑音成分の分散と送信信号の分散を表す。仮に、σとσの値が既知でなければ、それらを推定してその推定値を用いて係数αを求めることが可能である。また、係数αをMIMOシステムの要求条件に合わせて他の値に設定することも可能である。例えば、α=0と設定し、その場合は拡張伝搬路行列H’のR+1番目の行からR+T番目の行までがゼロとなるため、拡張伝搬路行列H’の1番目の行からR番目の行までの部分(つまり、伝搬路行列H)のみを考慮すればよい。また、その時G=HHとなる。以下の処理については、α=0の場合において拡張伝搬路行列H’=伝搬路行列Hと見なす。
次に行列Gの要素を用いて、式(31)によりVを算出する。ただしv(i,j)は式(32)のように定義される。
Figure 0004804997
Figure 0004804997
式(32)においてd〜dは本実施形態によるMIMOシステムのシステム要求条件に合わせて決定する値である。次に式(33)によりVを用いてβを算出する。
Figure 0004804997
ここで拡張伝搬路行列H’はT個の列ベクトルがあるため、それに応じてβの値はβからβまでT個算出する。そして、算出したT個のβを式(34)のように大小を比較して降順に並び替える。
Figure 0004804997
式(34)においてT=3である場合、ある拡張伝搬路行列H’に対してβ=0.3,β=5.7、β=1.8と仮定する。すると式(34)によりβ≧β≧β⇔βp1≧βp2≧βp3,p=2,p=3,p=1となる。
次に式(34)の大小比較と並び替えで得られたpからpまでの数値を式(35)のようにT個の送信信号の検出順番リストSとして記録する。式(31)〜(35)を順番リスト生成式とする。
Figure 0004804997
上記の通り、T=3、ある拡張伝搬路行列H’に対してβ=0.3,β=5.7、β=1.8と仮定すると、S={p,p,p}={2,3,1}となる。つまり送信信号sは1番目に、sは2番目に、sは3番目に検出することを意味する。なおp(k=1,・・,T)とは、送信信号spkをk番目に検出することを意味している。
<ステップS2bの処理について>
次に拡張伝搬路行列H’の列ベクトルをステップS2aで決めた順番リストSに従い並び替えを行う。式(36)はその並び替えを行うために用いる数式である。
Figure 0004804997
この式(36)においてPは並び替え行列に相当し、その列ベクトルはe1T,e2T,・・・,epTにより構成される。またeはT行1列の列ベクトルであり、そのk番目の要素は1でそれ以外は0である。式(36)のように並び替えを行った後、あるいはその並び替えに相当するような処理を施された後の伝搬路行列をH”と表す。例えばS={p,p,p}={2,3,1}の場合ではP=[ep1,ep2,ep3]=[e,e,e]である。従って式(37)で示すように拡張伝搬路行列H’の列ベクトルがPによって並べ替えられる。
Figure 0004804997
ここで行列H’とPの乗算は実際には数学的演算をする必要がなく、行列Pは順番リストSに従い、H’の列ベクトルを並び替えるようにすればよい。つまり実際にステップS2bを実装する場合でも、拡張伝搬路行列H’の列ベクトルをリストSに従い並び替えるようにすればよい。
<ステップS2cの処理について>
次にステップS2bで並び替えられた行列H”をQR分解し、行列Qと下三角行列Rを算出する。行列Qと下三角行列Rを導く処理は式(38)で表される。
Figure 0004804997
ここでQはR+T行T列の行列を表し、RはT行T列の行列を表す。なお式(38)のようなQR分解の方法はいくつか考えられる。例えば、Classical Gram-Schmidt QR分解法、Modified Gram-Schmidt QR分解法、Householder QR分解法、Given QR分解法などである。また必要であればステップS2aで算出した行列GをQR分解演算の入力として使用するようにしても良い。どのような分解法を使用するかは実装上の考慮を踏まえた上で決定される。
<ステップS2dの処理について>
次にステップS2cで算出した行列Qの最初のR行(Q)の複素共役転置を使って列ベクトルyを算出し、式(39)で示すように、受信ベクトルxを線形フィルタリング(つまり乗算処理)する。なお、式(39)において、行列Qの最初のRの行をQ、残りのT行をQとする。
Figure 0004804997
ここで、α=0の場合は、拡張伝搬路行列H’=伝搬路行列Hとなり、Q=Qである(つまりH’とQは共にR行しか存在しない)。またs’は行列Pにより送信信号ベクトルsの要素の順番が並び替えられた行列を表す。またvは線形フィルタリング処理を施した後の雑音成分ベクトルと干渉成分ベクトルの合成を表す。また列ベクトルyは、行列Rと列ベクトルs’との乗算及び雑音成分と干渉成分とを合成した列ベクトルvとで構成されている。
<ステップS2eの処理について>
次にRの下三角構造を利用して、前進代入によりT個の送信信号を順次検出する。上記算出した列ベクトルyは式(40)のように要素ごとに書き表すことができる。
Figure 0004804997
式(40)においてrk,k、rk,i、v(k=T,…,1)はそれぞれ行列Rとベクトルvの中の要素を表す。前進代入処理は、下記の式(41)、式(42)、式(43)の3つの演算を、k=1からk=Tまで(つまり、k=1,2,…,T)繰り返して行う。式(41)では、送信信号s に対する干渉成分を算出する演算(干渉成分算出式)である。この演算においてK=1の場合には、干渉成分は0、つまり^m=0となる。また式(42)では列ベクトルのk番目要素yから干渉成分^mを減算し、送信信号の軟判定結果’(の記号はチルダを示す)を求める演算である。また式(43)は式(42)で得られた軟判定結果’に対して送信側で変調時に適用したコンスタレションに基づいて硬判定を行う処理である。
Figure 0004804997
Figure 0004804997
Figure 0004804997
そして上記式(41)〜(42)による処理をk=1からk=TまでT回実行して、送信信号ベクトル^s’=[^s’,^s’,…,^s’]が得られる。
<ステップS2fの処理について>
次に検出されたT個の送信信号を順番リストSに従い、元の送信された空間順番(アンテナ順番)に並びなおして出力する。式(44)のように行列Pの転置を用いて、上記ステップS2eで検出した送信信号^s’の順番の並び替え処理を行う。行列PはステップS2bの処理において検出順番リストSに従って得られる行列Pと同一のものである。
Figure 0004804997
例えば、ステップS2bと同様に、S={p,p,p}={2,3,1}の場合ではP=[e,e,e]=[e,e,eである。従って式(45)で示すように^sの各要素がPによって並べ替えられる。
Figure 0004804997
ここで式(45)で示した行列Pと^s’の乗算は、実際には数学的演算をする必要が無く、無線受信装置内部の信号検出装置は、行列Pが順番リストSに従い^s’の要素を並び替える機能を有していれば良い。そして並び替え処理が終わった後は、検出された送信信号ベクトル^sを信号検出装置から出力し、無線受信装置の次の処理部が処理を行う。
次に信号検出装置の構成について説明する。
図8は信号検出装置の機能処理部を示す第4の図である。
図9は信号検出装置の機能処理部を示す第5の図である。
図10は信号検出装置の機能処理部を示す第6の図である。
まず図8において、符号21〜26の機能処理部はそれぞれ上述のステップS2a〜ステップS2fに対応する処理を行う機能処理部に対応する。ここで機能処理部とは、信号検出装置における回路群または当該装置で実行されるプログラム群を意味する。また、符号27は読み書き可能な記憶デバイスまたは情報のパイプライン(配線)を表す。
そして符号21は検出順番決定処理部(Ordering)である。検出順番決定処理部21は記憶デバイス(またはパイプライン)27から伝搬路行列Hと係数αを読み取るか或いは受け取り、演算処理によって順番リストSと行列Gを算出した後、それらを記憶デバイス27へ書込む(またはパイプラインへ出力する)。図9に示すように検出順番決定処理部21の構成は更に21aと21bに分けられる。21aは行列G計算処理部(G Computation)である。行列G計算処理部21aは記憶デバイス(またはパイプライン)27から伝搬路行列Hと係数αを読み取るか或いは受け取り、式(30)に従って行列Gを算出し、それを記憶デバイス27に記録する(またはパイプラインへ出力する)。また21bは順番リスト決定処理部(S Determination)である。順番リスト決定処理部21bは記憶デバイス(またはパイプライン)27から行列Gを読み取るか或いは受け取り、式(31)〜式(35)に従って、信号検出順番リストSを生成し、それを記憶デバイス27に書込む(またはパイプラインへ出力する)。
また符号22は拡張伝搬路行列ベクトル並び替え処理部(Column Exchange)である。拡張伝搬路行列ベクトル並び替え処理部22は記憶デバイス(またはパイプライン)27から信号検出順番リストSと拡張伝搬路行列H’とを読み取るか或いは受け取り、信号検出順番リストSに従って拡張伝搬路行列H’を並び替えた後で、その結果の行列H”を記憶デバイス27へ書込む(またはパイプラインへ出力する)。
また符号23はQR分解処理部(QR Decomposition)である。QR分解処理部23は記憶デバイス(またはパイプライン)27から行列H”または行列H”と行列Gの両方を読み取るか或いは受け取り、式(25)または式(26)に従ったQR分解処理によって行列Qと行列Rとを算出し、それらを記憶デバイス27に書込む(またはパイプラインへ出力する)。
また符号24はフィルタリング処理部(QH Filtering)である。フィルタリング処理部24は記憶デバイス(またはパイプライン)27から行列Qと受信信号ベクトルxを読み取るか或いは受け取り、Qの複素共役転置とxとを乗算することによりベクトルyを算出し、それを記憶デバイス27に書込む(またはパイプラインへ出力する)。
また符号25は前進代入処理部(Back Substitution)である。前進代入処理部25は記憶デバイス(またはパイプライン)17から列ベクトルyと行列Rを読み取るか或いは受け取り、前進代入演算処理によって、検出送信信号ベクトル^s’を算出し、その検出送信信号ベクトル^sを記憶デバイス27へ書込む(またはパイプラインへ出力する)。図10に示すように、前進代入処理部25は更に、干渉成分計算処理部(Interference Computation)25a、減算処理部(subtractor)25b、量子化処理部(Quantiztion)25c、の機能処理部を備えている。そして、k=1からk=Tの場合まで、図10の各機能処理部をT回用いて検出信号ベクトル^s’の要素を^s’から^s’までの順番で検出する。そして干渉成分計算処理部25aは、記憶デバイス(またはパイプライン)27からrk,i(k=1,2,・・・,T)と^s’(i=1,2,・・・,k−1)を読み取るか或いは受け取り、式(41)に従って干渉成分^mを算出し、それを減算処理部25bへ送出する。また減算処理部25bは記憶デバイス(またはパイプライン)27から列ベクトルyのk番目の要素yを読み取るか或いは受け取り、当該要素yから干渉成分^mを減算することにより軟判定検出信号’を算出し、量子化処理部25cへ送出する。そして量子化処理部25cは、入力を受付けた軟判定検出信号’に対して、送信側で変調時に適用したコンスタレションに基づいて硬判定を行い、硬判定検出信号^s’を算出し、それを記憶デバイス27に書込む(またはパイプラインへ出力する)。
また符号26は順番並び替え処理部(Row Exchange)である。順番並び替え処理部26は記憶デバイス(またはパイプライン)27から^s’と順番リストSとを読み取るか或いは受け取り、順番リストSに従って^s’を並び替えた後で、その結果送信信号ベクトル^sを信号検出装置から出力する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、従来技術ではT回の擬似逆行列演算により、T個の送信信号における信号検出順番決定と信号抽出ベクトル生成を行い、更に、抽出ベクトルを用いて順番に送信信号を検出していた。しかしながら本発明では擬似逆行列を一回も計算することなく、まず、新規な方法により検出順番を決定し、次にQR分解演算により列ベクトルが並び替えられた拡張伝搬路行列H’の三角化を図り、最後に伝達係数行列の三角構造を利用して後退代入あるいは前進代入でT個の送信信号を検出し、元の送信された空間順番に並び直して出力する。
これにより、上述の実施例によれば、擬似逆行列演算をする必要は無く、主な演算量は検出順番決定演算と、QR分解演算と、後退あるいは前進代入演算となる。従って,所要演算量は従来のSIC方式と比較して極めて少なくなる。従って,従来に比べて、処理演算量が少なく所要演算回路規模が小さい無線受信装置の信号検出装置を提供することができる。
また本発明によれば、擬似逆行列の演算がないため必要な記憶容量が小さい。これにより、無線受信装置の信号検出装置の所要記憶デバイス容量を小さくすることができる。
また本発明によれば、所要演算回路規模と記憶デバイスが小さいため無線受信装置の信号検出装置の小型化・軽量化を容易に行うことができる。
また本発明によれば、T回の擬似逆行列の演算の代わりに、新規な方法により検出順番を決定し、次にQR分解演算により列ベクトルが並び替えられた拡張伝搬路行列H’の三角化を図り、最後に伝達係数行列の三角構造を利用して後退代入あるいは前進代入でT個の送信信号を検出する。このため、処理の遅延が大幅に削減することになる。これにより送信アンテナの数が多い場合においても、演算回路におけるクロック周波数を上げずにリアルタイム処理が可能である。つまり無線受信装置の信号検出装置の処理遅延を小さくすることができる。
また本発明によれば、所要消費電力は所要演算回路規模やその動作クロック周波数などに比例するため、従来のSIC方式による電力消費量よりも本発明の無線受信装置の信号検出装置では電力消費量が少なくなる。従って、バッテリによって動作するMIMOシステムの動作時間の長持ちが実現可能となる。
また本発明によれば、無線受信装置の信号検出装置のハードウェア並びにソフトウェアへの経済的な実装において、上述の効果により、製造コストが安くなり大量生産に適したものとなる。
なお本発明の実施形態において最も重要な特徴は、1.新規な信号検出順番決定方法を考案したこと、2.QR分解によって拡張伝搬路行列H’を三角化する方法を考案したこと、3.拡張伝搬路行列H’の三角構造を利用した後退あるいは前進代入によって信号検出を行う方法を考案したこと、4.(1.)と(2.)と(3.)とを組合わせる方法を考案したことである。
なお、上述の無線受信装置の信号検出装置は内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
MIMO−OFDMシステムの構成を示す第1の図である。 MIMO−OFDMシステムの構成を示す第2の図である。 MIMO−Singleシステムの構成を示す第1の図である。 MIMO−Singleシステムの構成を示す第2の図である。 信号検出装置の機能処理部を示す第1の図である。 信号検出装置の機能処理部を示す第2の図である。 信号検出装置の機能処理部を示す第3の図である。 信号検出装置の機能処理部を示す第4の図である。 信号検出装置の機能処理部を示す第5の図である。 信号検出装置の機能処理部を示す第6の図である。
符号の説明
11,21・・・検出順番決定処理部
12,22・・・伝搬路行列ベクトル並び替え処理部
13,23・・・QR分解処理部
14,24・・・フィルタリング処理部
15・・・後退代入処理部
25・・・前進代入処理部
16,26・・・順番並び替え処理部
17,27・・・記憶デバイス

Claims (7)

  1. MIMO(Multiple Input Multiple Output)システムにおいて伝搬路行列H、所定の係数α、受信信号ベクトルxを用いて受信信号の信号検出を行う無線受信装置における無線信号分離方法であって、
    無線送信装置の送信した信号の該送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素に対して、それぞれの信号検出の順番を決定し、順番リストに記録する検出順番決定処理と、
    前記伝搬路行列Hと前記係数αと単位行列Iとに基づいて算出した拡張伝搬路行列H’を、前記順番リストSに従い並び替えて行列H”を算出する並び替え処理と、
    R行T列の前記行列H”をQR分解して、ユニタリー行列Qと上三角行列Rとを算出するQR分解処理と、
    前記行列QのR行の複素共役転置を使って受信ベクトルxをフィルタリングするフィルタリング処理と、
    前記上三角行列Rの上三角構造を利用して、後退代入により前記T個の送信信号を順次検出する後退代入処理と、
    前記検出したT個の送信信号を前記順番リストに従って、元の送信された空間順番に並べなおして出力する順番並び替え処理と、を有し、
    前記検出順番決定処理は、G=H’ H’により算出した行列Gと順番リスト生成式に従って、前記順番リストSを生成し、
    前記並び替え処理は、前記算出した行列H”を出力し、
    前記QR分解処理は、前記行列Qと前記行列Rとを出力し、
    前記フィルタリング処理は、前記行列QのR行の複素共役転置と前記受信信号ベクトルxとを乗算することによりベクトルyを算出し、
    前記後退代入処理は、前記列ベクトルyと前記上三角行列Rとを用いて、後退代入演算処理によって、検出送信信号ベクトルを算出し、その検出送信信号ベクトルのT個の要素を順番に検出し、干渉成分算出式に従って干渉成分を算出し、前記列ベクトルyのk番目の要素y から前記干渉成分を減算することにより軟判定検出信号を算出し、当該軟判定検出信号に対して、送信側で変調時に適用したコンスタレションに基づいて硬判定を行い硬判定検出信号を算出し、
    前記順番並び替え処理は、検出送信信号ベクトルと前記順番リストSとを読み取り、当該リストに従って前記検出送信信号ベクトルを並び替えた後で、その並び替え結果を出力する
    ことを特徴とする無線信号分離方法。
  2. MIMO(Multiple Input Multiple Output)システムにおいて伝搬路行列H、所定の係数α、受信信号ベクトルxを用いて受信信号の信号検出を行う無線受信装置における無線信号分離方法であって、
    無線送信装置の送信した信号の該送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素に対して、それぞれの信号検出の順番を決定し、順番リストに記録する検出順番決定処理と、
    前記伝搬路行列Hと前記係数αと単位行列Iとに基づいて算出した拡張伝搬路行列H’を、前記順番リストSに従い並び替えて行列H”を算出する並び替え処理と、
    R行T列の前記行列H”をQR分解して、ユニタリー行列Qと下三角行列Rとを算出するQR分解処理と、
    前記行列QのR行の複素共役転置を使って受信ベクトルxをフィルタリングするフィルタリング処理と、
    前記下三角行列Rの下三角構造を利用して、前進代入により前記T個の送信信号を順次検出する前進代入処理と、
    前記検出したT個の送信信号を前記順番リストに従って、元の送信された空間順番に並べなおして出力する順番並び替え処理と、を有し、
    前記検出順番決定処理は、G=H’ H’により算出した行列Gと順番リスト生成式に従って、前記順番リストSを生成し、
    前記並び替え処理は、前記算出した行列H”を出力し、
    前記QR分解処理は、前記行列Qと前記行列Rとを出力し、
    前記フィルタリング処理は、前記行列QのR行の複素共役転置と前記受信信号ベクトルxとを乗算することによりベクトルyを算出し、
    前記前進代入処理は、前記列ベクトルyと前記下三角行列Rとを用いて、前進代入演算処理によって、検出送信信号ベクトルを算出し、その検出送信信号ベクトルのT個の要素を順番に検出し、干渉成分算出式に従って干渉成分を算出し、前記列ベクトルyのk番目の要素y から前記干渉成分を減算することにより軟判定検出信号を算出し、当該軟判定検出信号に対して、送信側で変調時に適用したコンスタレションに基づいて硬判定を行い硬判定検出信号を算出し、
    前記順番並び替え処理は、検出送信信号ベクトルと前記順番リストSとを読み取り、当該リストに従って前記検出送信信号ベクトルを並び替えた後で、その並び替え結果を出力する
    ことを特徴とする無線信号分離方法。
  3. MIMO(Multiple Input Multiple Output)システムにおいて伝搬路行列H、所定の係数α、受信信号ベクトルxを用いて受信信号の信号検出を行う無線受信装置であって、
    無線送信装置の送信した信号の該送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素に対して、それぞれの信号検出の順番を決定し、順番リストに記録する検出順番決定手段と、
    前記伝搬路行列Hと前記係数αと単位行列Iとに基づいて算出した拡張伝搬路行列H’を、前記順番リストSに従い並び替えて行列H”を算出する並び替え手段と、
    R行T列の前記行列H”をQR分解して、ユニタリー行列Qと上三角行列Rとを算出するQR分解手段と、
    前記行列QのR行の複素共役転置を使って受信ベクトルxをフィルタリングするフィルタリング手段と、
    前記上三角行列Rの上三角構造を利用して、後退代入により前記T個の送信信号を順次検出する後退代入手段と、
    前記検出したT個の送信信号を前記順番リストに従って、元の送信された空間順番に並べなおして出力する順番並び替え手段と、を備え、
    前記検出順番決定手段は、G=H’ H’により算出した行列Gと順番リスト生成式に従って、前記順番リストSを生成し、
    前記並び替え手段は、前記算出した行列H”を出力し、
    前記QR分解手段は、前記行列Qと前記行列Rとを出力し、
    前記フィルタリング手段は、前記行列QのR行の複素共役転置と前記受信信号ベクトルxとを乗算することによりベクトルyを算出し、
    前記後退代入手段は、前記列ベクトルyと前記上三角行列Rとを用いて、後退代入演算処理によって、検出送信信号ベクトルを算出し、その検出送信信号ベクトルのT個の要素を順番に検出し、干渉成分算出式に従って干渉成分を算出し、前記列ベクトルyのk番目の要素y から前記干渉成分を減算することにより軟判定検出信号を算出し、当該軟判定検出信号に対して、送信側で変調時に適用したコンスタレションに基づいて硬判定を行い硬判定検出信号を算出し、
    前記順番並び替え手段は、検出送信信号ベクトルと前記順番リストSとを読み取り、当該リストに従って前記検出送信信号ベクトルを並び替えた後で、その並び替え結果を出力する
    ことを特徴とする無線受信装置。
  4. MIMO(Multiple Input Multiple Output)システムにおいて伝搬路行列H、所定の係数α、受信信号ベクトルxを用いて受信信号の信号検出を行う無線受信装置であって、
    無線送信装置の送信した信号の該送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素に対して、それぞれの信号検出の順番を決定し、順番リストに記録する検出順番決定手段と、
    前記伝搬路行列Hと前記係数αと単位行列Iとに基づいて算出した拡張伝搬路行列H’を、前記順番リストSに従い並び替えて行列H”を算出する並び替え手段と、
    R行T列の前記行列H”をQR分解して、ユニタリー行列Qと下三角行列Rとを算出するQR分解手段と、
    前記行列QのR行の複素共役転置を使って受信ベクトルxをフィルタリングするフィルタリング手段と、
    前記下三角行列Rの下三角構造を利用して、前進代入により前記T個の送信信号を順次検出する前進代入手段と、
    前記検出したT個の送信信号を前記順番リストに従って、元の送信された空間順番に並べなおして出力する順番並び替え手段と、を備え、
    前記検出順番決定手段は、G=H’ H’により算出した行列Gと順番リスト生成式に従って、前記順番リストSを生成し、
    前記並び替え手段は、前記算出した行列H”を出力し、
    前記QR分解手段は、前記行列Qと前記行列Rとを出力し、
    前記フィルタリング手段は、前記行列QのR行の複素共役転置と前記受信信号ベクトルxとを乗算することによりベクトルyを算出し、
    前記前進代入手段は、前記列ベクトルyと前記下三角行列Rとを用いて、前進代入演算処理によって、検出送信信号ベクトルを算出し、その検出送信信号ベクトルのT個の要素を順番に検出し、干渉成分算出式に従って干渉成分を算出し、前記列ベクトルyのk番目の要素y から前記干渉成分を減算することにより軟判定検出信号を算出し、当該軟判定検出信号に対して、送信側で変調時に適用したコンスタレションに基づいて硬判定を行い硬判定検出信号を算出し、
    前記順番並び替え手段は、検出送信信号ベクトルと前記順番リストSとを読み取り、当該リストに従って前記検出送信信号ベクトルを並び替えた後で、その並び替え結果を出力する
    ことを特徴とする無線受信装置。
  5. MIMO(Multiple Input Multiple Output)システムにおいて伝搬路行列H、所定の係数α、受信信号ベクトルxを用いて受信信号の信号検出を行う無線受信装置のコンピュータに実行させるプログラムであって、
    無線送信装置の送信した信号の該送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素に対して、それぞれの信号検出の順番を決定し、順番リストに記録する検出順番決定処理と、
    前記伝搬路行列Hと前記係数αと単位行列Iとに基づいて算出した拡張伝搬路行列H’を、前記順番リストSに従い並び替えて行列H”を算出する並び替え処理と、
    R行T列の前記行列H”をQR分解して、ユニタリー行列Qと上三角行列Rとを算出するQR分解処理と、
    前記行列QのR行の複素共役転置を使って受信ベクトルxをフィルタリングするフィルタリング処理と、
    前記上三角行列Rの上三角構造を利用して、後退代入により前記T個の送信信号を順次検出する後退代入処理と、
    前記検出したT個の送信信号を前記順番リストに従って、元の送信された空間順番に並べなおして出力する順番並び替え処理と、をコンピュータに実行させ、
    前記検出順番決定処理においては、G=H’ H’により算出した行列Gと順番リスト生成式に従って、前記順番リストSを生成し、
    前記並び替え処理においては、前記算出した行列H”を出力し、
    前記QR分解処理においては、前記行列Qと前記行列Rとを出力し、
    前記フィルタリング処理においては、前記行列QのR行の複素共役転置と前記受信信号ベクトルxとを乗算することによりベクトルyを算出し、
    前記後退代入処理においては、前記列ベクトルyと前記上三角行列Rとを用いて、後退代入演算処理によって、検出送信信号ベクトルを算出し、その検出送信信号ベクトルのT個の要素を順番に検出し、干渉成分算出式に従って干渉成分を算出し、前記列ベクトルyのk番目の要素y から前記干渉成分を減算することにより軟判定検出信号を算出し、当該軟判定検出信号に対して、送信側で変調時に適用したコンスタレションに基づいて硬判定を行い硬判定検出信号を算出し、
    前記順番並び替え処理においては、検出送信信号ベクトルと前記順番リストSとを読み取り、当該リストに従って前記検出送信信号ベクトルを並び替えた後で、その並び替え結果を出力する
    ことを特徴とするプログラム。
  6. MIMO(Multiple Input Multiple Output)システムにおいて伝搬路行列H、所定の係数α、受信信号ベクトルxを用いて受信信号の信号検出を行う無線受信装置のコンピュータに実行させるプログラムであって、
    無線送信装置の送信した信号の該送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素に対して、それぞれの信号検出の順番を決定し、順番リストに記録する検出順番決定処理と、
    前記伝搬路行列Hと前記係数αと単位行列Iとに基づいて算出した拡張伝搬路行列H’を、前記順番リストSに従い並び替えて行列H”を算出する並び替え処理と、
    R行T列の前記行列H”をQR分解して、ユニタリー行列Qと下三角行列Rとを算出するQR分解処理と、
    前記行列QのR行の複素共役転置を使って受信ベクトルxをフィルタリングするフィルタリング処理と、
    前記下三角行列Rの下三角構造を利用して、前進代入により前記T個の送信信号を順次検出する前進代入処理と、
    前記検出したT個の送信信号を前記順番リストに従って、元の送信された空間順番に並べなおして出力する順番並び替え処理と、をコンピュータに実行させ、
    前記検出順番決定処理においては、G=H’ H’により算出した行列Gと順番リスト生成式に従って、前記順番リストSを生成し、
    前記並び替え処理においては、前記算出した行列H”を出力し、
    前記QR分解処理においては、前記行列Qと前記行列Rとを出力し、
    前記フィルタリング処理においては、前記行列QのR行の複素共役転置と前記受信信号ベクトルxとを乗算することによりベクトルyを算出し、
    前記前進代入処理においては、前記列ベクトルyと前記下三角行列Rとを用いて、前進代入演算処理によって、検出送信信号ベクトルを算出し、その検出送信信号ベクトルのT個の要素を順番に検出し、干渉成分算出式に従って干渉成分を算出し、前記列ベクトルyのk番目の要素y から前記干渉成分を減算することにより軟判定検出信号を算出し、当該軟判定検出信号に対して、送信側で変調時に適用したコンスタレションに基づいて硬判定を行い硬判定検出信号を算出し、
    前記順番並び替え処理においては、検出送信信号ベクトルと前記順番リストSとを読み取り、当該リストに従って前記検出送信信号ベクトルを並び替えた後で、その並び替え結果を出力する
    ことを特徴とするプログラム。
  7. 請求項5または請求項6のプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
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