JP4813335B2 - 無線信号検出方法 - Google Patents

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Description

本発明は、MIMO(Multiple Input Multiple Output)チャネルを利用して複数の信号系列を同一の周波数上に送信し、無線受信装置において空間多重化された信号に対する信号検出(あるいは信号分離)を行う無線通信システムであって、特に、マルチキャリア変調方式であるOFDM(Orthogonal frequency division multiplex)変調方式とMIMO通信方式とを組み合わせたMIMO−OFDN通信方式を用いた無線信号検出方法に関する。
無線通信システムにおいては、限られた周波数資源を用いて通信伝送量の大容量化を図るための周波数利用効率の向上が必須となっている。周波数利用効率を向上させる技術として、当該無線通信システムの無線送信装置側で複数の送信アンテナを備え、無線受信装置側で複数の受信アンテナを備え、同一時刻において同一周波数帯域上に空間多重チャネルを構成し、情報伝送レートを向上させるMIMOシステムが提案されている。
また情報信号を互いに直交する複数のサブキャリアに乗せて送信するOFDMマルチキャリア変調方式(以下、OFDM方式と呼ぶ)がある。OFDM方式は、各サブキャリアの帯域を狭くすることにより周波数選択性フェ−ジングをフラットフェ−ジング化することが可能な変調方式であり、更に、ガードインターバルを付加することによりマルチパスフェ−ジングによるシンボル間干渉の影響を軽減できる。従ってOFDM方式は無線LAN(Local Area Network)やデジタルテレビ放送などの無線通信や放送システムで広く用いられている。
上記のMIMOシステムとOFDM方式が組み合わされたものをMIMO−OFDMシステムと呼ぶ。対照的に、単純にシングルキャリア変調方式を用いた場合にはMIMO−Singleシステムと呼ぶ。また両者を統一してMIMOシステムと呼ぶ。
A comparison of detection algorithms including BLAST for wireless communication using Multiple Antennas"、Hassell, C.Z.W.; Thompson, J.S.; Mulgrew, B.; Grant, P.M.; 、Personal, Indoor and Mobile Radio Communications, 2000. PIMRC 2000. The 11th IEEE International Symposium on Volume 1, 18-21 Sept. 2000 Page(s):698-703 vol.1
ところで、従来の無線受信装置に備えられた信号検出装置(Signal Detector)では信号検出方法として、ZF(Zero-Forcing)方式、MMSE(Minimum Mean Square Error)方式、SIC(Successive Interference Cancellation)方式、MLD(Maximum Likelihood Detection)方式とそれらの基本方式を組み合わせたものなどが用いられている。この中でSIC方式では、受信誤り率特性と信号検出処理所要演算量の両立という観点では優れている。従ってMIMO伝送を実現するにはSIC方式は非常に実用性の高いアプローチと考えられる。またSIC方式は他の信号検出方法と比べて、同時ではなく、順次にT個の送信信号sを検出する処理が特徴である。ここで、SIC方式は大きく分けてZF基準とMMSE基準の二種類がある。ZF−SIC(ZF基準のSIC方式)方式における代表例としてはV−BLAST(Vertical Bell Laboratories Layered Space-Time) 方式がある。またその後、MMSE−SIC(MMSE基準のSIC方式)方式も提案されており、この方式はZF−SIC方式と同じ所要演算量を有しながら、より優れた誤り率特性(つまり、受信品質)を持っていることが特徴である。以下、従来のMMSE−SIC方式について説明する。
信号検出装置への入力が伝搬路行列Hとa、受信信号ベクトルxであるとし、またMMSE−SIC方式による信号検出処理を経て出力する信号を検出信号^sとすると、当該信号検出装置は、
<a>ZF基準およびMMSE基準においてT回の逆行列の計算を行う。
<b>送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素s=[s,s,・・・,s]に対して、最大の検出後SINR(Signal to Interference plus noise ratio)を持つ送信系統における送信信号を次に信号検出対象と決定する。
<c>bで決めた検出信号に対して、それを検出するためのMMSE(minimum mean square error)基準の抽出ベクトルを算出する。
<d>cで生成した抽出ベクトルを用いてs=[s,s,・・・,s]の中にbで決定した番号を有する信号成分を検出する。
<e>dの結果に対してシステムの用いるコンスタレーションに従い量子化し、硬判定を行う。
<f>eで得られた硬判定結果を用いて、その信号による干渉成分を受信信号から除去する。
<g>伝播路行列を更新しaの処理に戻る。
なお上述の<a>〜<g>の処理のうち、<a>の逆行列演算の処理が、従来技術における信号処理方法において最も演算量が多く、演算量削減処理が望ましい処理部分である。そして信号検出装置はa〜gの全ての処理についてT回の反復実行を行う。
ここで従来のSIC方式であるMMSE−SIC方式を適用してMIMOシステムにおける空間多重信号を無線受信装置において処理しようとすると以下の課題が存在する。
<課題1>処理演算量が膨大で所要演算回路規模が大きくなる(T回の擬似逆行列の演算が必要であり、所要演算量がO(T)と大きくなる。なおこの演算量のうち上記従来技術における<a>の逆行列演算の演算量が最も多く、演算量削減が望ましい処理部分である。そして演算量が多いために、所要の演算回路規模が非常に大きくなる。
<課題2>所要記憶デバイス容量が大きくなる(擬似逆行列の演算は大きな記憶容量が必要となる。また伝搬路行列Hの更新や抽出ベクトルの保存などにも記憶デバイスが必要となる)
<課題3>小型化、軽量化が困難となる(無線送信装置、特に無線携帯端末においては小型化、軽量化を行うことが望ましいが、従来のMMSE−SICの方式では所要演算回路規模と記憶デバイスが大きいため、それによって無線送信装置の小型化、軽量化が困難となる)
<課題4>処理遅延が大きくなる(T回の擬似逆行列の演算の並列化は不可能であるため、処理の遅延が大きい。特に送信アンテナ数が多い場合では、擬似逆行列演算の回数が増え、リアルタイムでの信号処理は極めて困難である。それを解決するためには演算回路における動作クロック周波数を上げる方法があるが、それが所要消費電力の飛躍的増加に繋がる)
<課題5>所要消費電力が大きい(所要消費電力は所要演算回路規模やその動作クロック周波数などに比例するため、従来のMMSE−SIC方式では電力消費量が大きいと考えられる。従ってバッテリによって動作するMIMOシステムの十分な動作時間の確保が困難となる)
<課題6>製品の大量生産に適さない(上記課題1〜課題5を踏まえて、従来のMMSE−SIC方式の機能を実現したハードウェア(回路等)の無線受信装置への実装は極めて困難である。つまり従来のMMSE−SIC方式を実装したMIMOシステムを備えた無線装置における製造コストが高くなり、大量生産に適さない)
そこでこの発明は、処理演算量と所要演算回路規模とを軽減することで、MIMOシステムによる無線通信を行う無線通信装置の小型化、軽量化や、無線通信装置の処理遅延や消費電力量の縮小を行い、大量生産に適した無線通信装置を提供することのできる無線信号検出方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明は、MIMO(Multiple Input Multiple Output)システムにおいて伝搬路行列H、所定の係数γ、受信信号ベクトルxを用いて受信信号の信号検出を行う無線受信装置における無線信号検出方法であって、前記無線受信装置が、無線送信装置のアンテナ数Tと同数の値まで繰り返される処理回数をkとした場合における、前記伝搬路行列Hの自己相関行列Cの逆行列である行列M(k)を計算する第1の処理と、前記無線受信装置が、送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素に対して、最大検出後SINRまたはSNRを持つ送信系統における送信信号を検出対象の送信信号と決定しその番号をリストOに保存する第2の処理と、前記無線受信装置が、前記決定した送信信号に対して、それを検出するために当該送信信号の番号に対応する前記行列M(k)の対角成分を用いてMMSEまたはZF基準の抽出ベクトルを算出する第3の処理と、前記無線受信装置が、前記第3の処理で算出した抽出ベクトルを用いて前記送信信号ベクトルsの中から、前記リストOに保存する際に決定した番号を有する信号成分を検出する第4の処理と、前記無線受信装置が、前記第4の処理で検出した信号成分に対してシステムの用いるコンスタレーションに従い量子化し、硬判定して信号成分を得る第5の処理と、前記無線受信装置が、前記第5の処理の硬判定により得られた信号成分による干渉成分を受信信号から除去する第6の処理と、前記無線受信装置が、前記第1から第6の各処理をT回繰り返して送信信号ベクトルを検出し、前記第1の処理は、前記伝搬路行列Hの部分行列である第1列ベクトルから算出した行列M[1]を初期値として、前記自己相関行列C及び行列M[k−1]を用いて行列M[k]を算出する再帰計算により行列M[T]を算出し、当該行列M[T]=M(T)を初期値として、行列C及び行列M(k)を用いて行列M(k−1)を算出する再帰計算により、k=1、2、・・・、Tに対応する行列M(k)を計算することを特徴とする無線信号検出方法である。
また本発明はMIMO(Multiple Input Multiple Output)システムにおいて伝搬路行列H、所定の係数γ、受信信号ベクトルxを用いて受信信号の信号検出を行う無線受信装置における無線信号検出方法であって、無線送信装置のアンテナ数Tと同数の値まで繰り返される処理回数をkとした場合における、前記伝搬路行列Hの自己相関行列Cの逆行列である行列M(k)(k=1,2、…T)を計算する行列計算処理と、無線送信装置の送信した信号の送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素に対して、前記行列M(k)を用いてそれぞれの信号検出の順番を決定し、順番リストに記録する検出順番決定処理と、前記伝搬路行列Hの列ベクトルおよび当該伝搬路行列Hの自己相関行列Cの行ベクトルと列ベクトルとを前記順番リストに従い並び替える並び替え処理と、前記行列Cを並び替えた行列から三角行列Rを導き、前記伝搬路行列Hの列ベクトルが並び替えられた行列を前記三角行列を用いて直交化することで行列Qを生成する行列R・行列Q生成処理と、前記行列Qの複素共役転置を使って受信ベクトルxをフィルタリングするフィルタリング処理と、前記三角行列Rを用いて前記T個の送信信号を順次検出する送信信号検出処理と、前記検出したT個の送信信号を前記順番リストに従って、元の送信された空間順番に並びなおして出力する順番並び替え処理と、を有し、前記行列計算処理は、前記伝搬路行列Hの部分行列である第1列ベクトルから算出した行列M[1]を初期値として、前記自己相関行列C及び行列M[k−1]を用いて行列M[k]を算出する再帰計算により行列M[T]を算出し、当該行列M[T]=M(T)を初期値として、行列C及び行列M(k)を用いて行列M(k−1)を算出する再帰計算により、k=1、2、・・・、Tに対応する行列M(k)を計算することを特徴とする無線信号検出方法である。
また本発明は、上述の無線信号検出方法において、前記行列R・行列Q生成処理において、前記行列Cから三角行列算出式を用いて上三角行列Rを導き、前記行列を前記上三角行列Rを用いて直交化して行列Qを生成して出力し、前記フィルタリング処理は、前記行列Qの複素共役転置と前記受信信号ベクトルxとを乗算することによりベクトルyを算出し、前記送信信号検出処理は、前記列ベクトルyと前記上三角行列Rを用いて後退代入演算処理によって、検出送信信号ベクトルを算出し、その検出送信信号ベクトルのT個の要素を順番に検出し、干渉成分算出式に従って干渉成分を算出し、前記列ベクトルyのk番目の要素ykから前記干渉成分を減算することにより軟判定検出信号を算出し、当該軟判定検出信号に対して、送信側で変調時に適用したコンスタレーションに基づいて硬判定を行い硬判定検出信号を算出し、前記順番並び替え処理は、前記後退代入処理によって得られた検出送信信号ベクトルを前記順番リストに従って並び替えた後で、その並び替え結果を出力することを特徴とする。
また本発明は、上述の無線信号検出方法において、前記行列R・行列Q生成処理において、前記行列Cから三角行列算出式を用いて下三角行列Rを導き、前記行列を前記下三角行列Rを用いて直交化して行列Qを生成して出力し、前記フィルタリング処理は、前記行列Qの複素共役転置と前記受信信号ベクトルxとを乗算することによりベクトルyを算出し、前記送信信号検出処理は、前記列ベクトルyと前記下三角行列Rを用いて前進代入演算処理によって、検出送信信号ベクトルを算出し、その検出送信信号ベクトルのT個の要素を順番に検出し、干渉成分算出式に従って干渉成分を算出し、前記列ベクトルyのk番目の要素ykから前記干渉成分を減算することにより軟判定検出信号を算出し、当該軟判定検出信号に対して、送信側で変調時に適用したコンスタレーションに基づいて硬判定を行い硬判定検出信号を算出し、前記順番並び替え処理は、前記前進代入処理によって得られた検出送信信号ベクトルを前記順番リストに従って並び替えた後で、その並び替え結果を出力することを特徴とする。
本発明によれば、逆行列演算量を大幅に削減することができるので、所要演算量は従来のSIC方式と比較して極めて少なくなる。従って,従来に比べて、処理演算量が少なく所要演算回路規模を小さい無線受信装置を提供することができる。
また本発明によれば、所要演算回路規模を小さくできるので、これにより、無線受信装置の所要記憶デバイス容量を小さくすることができる。
また本発明によれば、所要演算回路規模と記憶デバイスが小さいため無線受信装置の小型化・軽量化は容易に行うことができる。
また本発明によれば、所要消費電力は所要演算回路規模やその動作クロック周波数などに比例するので、従来のSIC方式と比較して電力消費量が小さいと考えられる。従って、バッテリによって動作するMIMOシステムの動作時間の長持ちが実現可能となる。
またによれば、無線受信装置のハードウェア並びにソフトウェアへの経済的な実装において、上述の効果により、製造コストが安くなり大量生産に適したものとなる。
以下、本発明の一実施形態による無線通信システムを図面を参照して説明する。
図1はMIMO−OFDMシステムの構成を示す第1の図である。
図2はMIMO−OFDMシステムの構成を示す第2の図である。
図3はMIMO−Singleシステムの構成を示す第1の図である。
図4はMIMO−Singleシステムの構成を示す第2の図である。
これらのMIMOシステムにおいて、図1と図3で示したシステムの構成はチャネル符号化及びシンボルマッピングを一系列で処理している。また図2と図4で示したシステムでは送信アンテナの本数Tに合わせて、T個の信号系列を並列に処理する構成を新たに備えている。
MIMOシステムの無線送信装置(Transmitter)1においては、T個の送信信号s(t=1,2,・・・T)にベースバンド変調及びパスバンド処理を経た後、T本の送信アンテナより空間へ送出される。またMIMOシステムの無線受信装置(Receiver)2においては、R本の受信アンテナを用いて空間で多重されているT個の送信信号を受信し、パスバンド処理とベースバンド復調を経た後、R個の受信信号x(r=1,2,・・・R)として信号検出装置へ入力される。そして信号検出装置(Signal Detector)は空間多重化された信号を検出する機能を有しており、その処理によって検出したT個の検出信号^sを出力する。ここで信号の検出とは、信号分離あるいは干渉キャンセラと呼ぶ場合もあるが本質は空間多重化された信号から、無線送信装置1において送信した送信系統毎の信号を検出することである。
またMIMO−OFDMシステム並びにMIMO−Singleシステムにおいては、そのT個の送信信号sと、R個の受信信号xとの関係を式(1)で表現できる。
Figure 0004813335
この式(1)において「s」はT×1(T行1列)の送信信号ベクトルを表している。また「x」はR×1(R行1列)の受信信号ベクトルを表している。また「w」はR×1の雑音成分ベクトルを表している。また「H」はR×T(R行T列)のシステム伝達係数行列を表している。また、全ての下付数字は空間インデックスを表している。例えばsは無線送信装置1における4番目の送信アンテナにより送信された送信信号、xは無線受信装置2における2番目の受信アンテナにより受信された受信信号、wは無線受信装置2における1番目の受信アンテナで加わった雑音成分、h3,2は無線送信装置1における2番目の送信アンテナと無線受信装置2における3番目の受信アンテナの結ぶ無線リンクにおける伝達係数を表している。更に、MIMO−OFDMシステムにおいては、上記式(1)を下記の式(2)として表すことができる。
Figure 0004813335
この式(2)においてnは時間インデックスを表している。またkは周波数インデックスを表している。また式(2)は式(1)を時刻n番目のOFDM信号のk番目のサブキャリアにおけるT個の送信信号とR個の受信信号との数学的関係に限定している。またMIMO−Singleシステムにおいては式(1)を式(3)として表すことが出来る。
Figure 0004813335
この式(3)においてnは時間インデックスを表している。また式(3)は式(1)を、時刻n番目のシングルキャリア変調信号におけるT個の送信信号とR個の受信信号との数学的関係に限定している。ただし、本発明の信号検出方法では、MIMOシステムにおけるすべての時間インデックス及び周波数インデックスにおいて、同様に実施することが可能なため、以降の説明ではnとkを省略する。また時間と周波数が変化するにつれて伝搬路行列Hの値を推定しなおす必要があれば、その推定処理を行うこととする。更にMIMOシステムにおける無線送受信装置間の周波数及び時間の同期が正常に取れていることとする。以下、図1〜図4で示したMIMOシステムにおける無線受信装置2の信号検出方法について説明する。
<実施例1>
無線受信装置2内の信号検出装置への入力が伝搬路行列Hと係数γ、受信信号ベクトルxであるとし、また本実施形態による信号検出処理を経て出力する信号を検出信号^s(^の記号はハットを示す)とする。また係数γはZF(Zero forcing)とMMSE(Minimum mean square error)基準を選択するファクタであり、γ=0の場合はZFとなり、γ=aの場合はMMSEとなる。このような状況において信号検出装置は、
(ステップS1a)検出順番判定及び抽出ベクトル生成に用いる行列M(k)を計算する。
(ステップS1b)送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素s=[s,s,・・・,s]に対して、最大検出後SINR(Signal to interference plus noise ratio)或いはSNR(signal to ratio)を持つ送信系統における送信信号を検出対象の送信信号と決定しその番号をリストOに保存する。
(ステップS1c)ステップ1bで決定した送信信号に対して、それを検出するためのMMSE或いはZF基準の抽出ベクトルを算出する。
(ステップS1d)ステップS1cで生成した抽出ベクトルを用いてs=[s,s,・・・,s]の中から、ステップS1aで決定した番号を有する信号成分を検出する。
(ステップS1e)ステップS1dの結果に対してシステムの用いるコンスタレーションに従い量子化し、硬判定を行う。
(ステップS1f)ステップS1eで得られた硬判定結果を用いて、その信号による干渉成分を受信信号から除去しステップS1aの処理に戻る。
次に、上述の(ステップS1a)〜(ステップS1f)の処理の詳細について説明する。
<ステップS1aの処理について>
検出順番判定及び抽出ベクトル生成に用いる行列M(k)の計算について説明する。ここで本実施形態においてはk=Tとk<Tの場合の場合でその計算方法が異なる。ここでk=Tは、(ステップS1a)〜(ステップS1f)の処理を一つのまとまりとした場合の全体の処理kの1回目の処理に相当する。まず、k=Tの場合、
Figure 0004813335
が定義されている。ここで、H[k]は伝播路行列Hの部分行列を表す。そしてH[k]は1番目からk番目までの列ベクトルによって構成される。そして行列C[k]は式(5)のように定義されている。
Figure 0004813335
また式(5)においてβ,v[k−1],C[k−1]はそれぞれ、
Figure 0004813335
Figure 0004813335
Figure 0004813335
で表される。またM[k]は、次元k×kの行列であり、相関行列C[k]の逆行列であり式(9)のように表すことができる。
Figure 0004813335
従ってM[k]を求めるには、T[k−1];−1,w[k−1]及びξを求めればよいことがわかる。そしてこれらT[k−1];−1,w[k−1]及びξはそれぞれ、
Figure 0004813335
Figure 0004813335
Figure 0004813335
によって算出することができる。つまり信号検出装置は、M[k−1],v[k−1]及びβの入力を受け付けるかまたは読み取ってT[k−1];−1,w[k−1]及びξを算出し、さらにT[k−1];−1,w[k−1]及びξを用いてをM[k]算出する。なお、
Figure 0004813335
Figure 0004813335
の2式を最初に計算し、次に式(10),式(11),式(12)をT−1回繰り返す際に適用すれば、最終的にはM=M[T]を算出することができる。
次に、K=T−1,・・・,2,1(k<T)の場合について説明する。ここでk<Tは、(ステップS1a)〜(ステップS1f)の処理を一つのまとまりとした場合の全体の処理kの2回目〜T回目までの処理に相当する。まず信号検出装置は、k<Tの場合、K=Tの時に算出したMを用い、M(T)=Mとする。なおM(k)とM[T]とは異なり、M(k)は次元T×Tの行列を表している。そして信号検出装置は
Figure 0004813335
により信号検出の各ステップk=2,・・・,Tにおける行列M(k)を算出する。なお式(15)においてξOk=m(k) Ok (k)のO番目の対角成分である。また、w(k−1)はM(k)のO番目の列ベクトルで、そのO番目の成分だけが0と設定する。更にM(k) <Ok>はM(k)のO番目行と列ベクトルを0にしたものである。つまり信号検出装置は、上記式(10)〜式(12)を用いてM(T)を算出し、また式(15)を用いてM(k){k=T−1,・・・,2,1}を算出することができる。
<ステップS1bの処理について>
次に信号検出装置は、送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素s=[s,s,・・・,s]に対して、最大検出後SINR(Signal to interference plus noise ratio)或いはSNR(signal to ratio)を持つ送信系統における送信信号を検出対象の送信信号と決定しその番号をリストOに保存する。
Figure 0004813335
この式において、検出順番を保存するリストO=(O,O,…,ONT)、例えば、『O=3』は、3番目の送信信号は2番目に検出されることを意味している。また集合O={O,O,…,O}はステップkまでの検出順番を格納する集合を表し、k=1,2,…N(つまり、k=N−k+1=N,N−1,…,1)となる。従ってO0=φであり
Figure 0004813335
はOの補集合になる。式(16)はM(k)の対角成分の中の番号O k−1に属し、かつ、値が最小である成分の番号oを決定する関数を意味する。oはOk−1に保存し、Oとなる。
<ステップS1cの処理について>
次に信号検出装置は、式(18)を用いて、ステップ1bで決定した送信信号に対して、それを検出するためのMMSE或いはZF基準の抽出ベクトルを算出する。
Figure 0004813335
式(18)においてgDFE;Ok,:は抽出ベクトルによって構成される行列GDFEのO行目を表す。
<ステップS1dの処理について>
次に信号検出装置は、式(19)を用いて、ステップS1cで生成した抽出ベクトルを用いてs=[s,s,・・・,s]の中から、ステップS1aで決定した番号を有する信号成分を検出する。
Figure 0004813335
なお式(19)においてX[NT]=Xと初期化し、X[k]=X[K+1]−hO(k−1)^SO(k−1)と定義する。つまりX[k]はステップkまで受信信号xの中にある(o,o,…,ok−1)番目の信号成分の推定値(^SO(1),^SO(2),…^SO(k−1))による干渉成分を除去したものであり、更新された受信信号と考えられる。
<ステップS1eの処理について>
次に信号検出装置は、式(20)を用いて、ステップS1dの結果に対してシステムの用いるコンスタレーションに従い量子化し、硬判定を行う。
Figure 0004813335
なお式(20)は軟判定信号成分Okの記号はチルダを示す)に対してコンスタレーションに従った量子化を行う機能を実現する。
<ステップS1fの処理について>
次に信号検出装置は、式(21)を用いて、ステップS1eで得られた硬判定結果を用いて、その信号による干渉成分を受信信号から除去しステップS1aの処理に戻る。
Figure 0004813335
ここでは、受信信号を次の検出ステップに備えるため式(20)で検出した信号成分^SOkによる干渉を除去しステップS1aの処理に戻る。そして信号検出装置は、ステップS1a〜ステップS1fの処理をk=1からTまで繰り返し、送信信号ベクトル^Sを検出して出力する。
<実施例2>
次に実施例2について説明する。
実施例1同様に、無線受信装置2内の信号検出装置への入力が伝搬路行列Hと係数γ、受信信号ベクトルxであるとし、また本実施形態による信号検出処理を経て出力する信号を検出信号^sとすると、当該信号検出装置は、
(ステップS2a−1)検出順番判定及び抽出ベクトル生成に用いる行列M(k)を計算する。
(ステップS2a−2)送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素s=[s,s,・・・,s]に対して、最大検出後SINR(Signal to interference plus noise ratio)或いはSNR(signal to ratio)を持つ送信系統における送信信号を検出対象の送信信号と決定しその番号をリストOに保存する。
そして、ステップS2a−1とステップS2a−2をT回繰り返し実行する。
(ステップS2b)ステップS2a−1で得られたT個の送信信号に対する検出順番に従い、伝播路行列Hの列ベクトル、及び行列Cの行と列ベクトルの並び替えを行う。
(ステップS2c)行と列ベクトルが並び替えられた行列C’を上三角行列Rに分解する。上三角行列Rを用いて列ベクトルが並び替えられた行列H’を直交化し、行列Qを生成する。
(ステップS2d)行列Qの複素共役転置を用いて受信ベクトルxをフィルタリングする。
(ステップS2e)上三角行列Rの上三角構造を利用し、後退代入及び硬判定を組み合わせて、T個の送信信号を順次検出する。
(ステップS2f)検出されたT個の送信信号をリストOに従い、元の送信された空間順番(アンテナ順番)に並べ直して出力する。
次に、上述の(ステップS2a)〜(ステップS2f)の処理の詳細について説明する。
<ステップS2a−1の処理について>
伝播路行列H、係数γの入力を受けると、信号検出装置は検出順番判定及び抽出ベクトル生成に用いる行列Mを計算する。なお実施例1と同様にM(k)の計算についてはk=Tとk<Tの場合の計算方法がある。まずk=Tの場合、信号検出装置は式(22)を用いて行列Cを計算する。
Figure 0004813335
そして、式(23)のように行列Cを上三角行列R(または下三角行列R)に分解する。
Figure 0004813335
なお、行列Cを上三角行列R(または下三角行列R)に分解する手法はいくつも考えられるが、例えばGaxpy Cholesky分解法やOuter Product法などを用いればよい。そして、信号検出装置は更に上三角行列R(または下三角行列R)の逆行列R−1を算出し、式(24)を用いてM(T)を算出する。
Figure 0004813335
これによりM(T)を求めることができる。
またK=T−1,・・・,2,1(k<T)の場合には実施例1と同様に式(15)を用いてM(k)を算出する。
<ステップS2a−2の処理について>
信号検出装置はステップS2a−1によってM(k)を算出すると、実施例1におけるステップS1bの処理と同様に、送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素s=[s,s,・・・,s]に対して、最大検出後SINR(Signal to interference plus noise ratio)或いはSNR(signal to ratio)を持つ送信系統における送信信号を検出対象の送信信号と決定しその番号をリストOに保存する。そして、信号検出装置はステップS2a−1とステップS2a−2の処理をT回繰り返す。
<ステップS2bの処理について>
次に信号検出装置は、ステップS2a−1で得られたT個の送信信号に対する検出順番に従い、伝播路行列Hの列ベクトル、及び行列Cの行と列ベクトルの並び替えを行う。ここで式(25)及び式(26)は伝播路行列Hの列ベクトル、及び行列Cの行と列ベクトルの並び替えを行う際の式を示している。
Figure 0004813335
Figure 0004813335
この式(25)、式(26)においてPは並び替え行列に相当し、その列ベクトルはeoT,…eo2,eo1により構成される。ここでeはT行1列の列ベクトルであり、そのk番目の要素は1でそれ以外は0である。式(25)のように並び替えを行った後、あるいはその並び替えに相当するような処理を施された後の伝搬路行列をH’と表す。例えばS={o,o,o}={2,3,1}の場合ではP=[eo3,eo2,eo1]=[e,e,e]である。従って式(27)で示すように伝播路行列Hの列ベクトルがPによって並べ替えられる。
Figure 0004813335
ここでの行列HとPの乗算は実際には数学的演算をする必要がなく、行列Pは順番リストOに従い、Hの列ベクトルを並び替えるようにすればよい。つまり実際にステップS2bを実装する場合でも、Hの列ベクトルをリストOに従い並び替えるようにすればよい。行列Cについては行と列の両方が式(26)に従って並び替えられる。
<ステップS2cの処理について>
次に信号検出装置は、ステップS2bで行列Cについて行ベクトルと列ベクトルが並び替えられた行列C’を分解し上三角行列Rを導く。また上三角行列Rを用いて、列ベクトルが並び替えられた行列H’を直交化し、行列Qを生成する。行列C’を分解して上三角行列Rを導く処理は式(28)で表される。
Figure 0004813335
なお、式(28)のように上三角行列Rを導く方法はいくつか考えられる。例えば、Gaxpy Cholesky分解法やOuter Product Cholesky分解法などを用いればよい。どのような分解法を使用するかは実装上の考慮を踏まえた上で決定される。また、式(29)を用いて上三角行列Rを用いて、列ベクトルが並び替えられた行列H’を直交化し、行列Qを生成する。
Figure 0004813335
つまり、式(29)を用いて、行列H’の列ベクトルに対して、左から右へ順番に直交化し、得られた結果を行列Qに格納する。
<ステップS2dの処理について>
次に信号検出装置は、ステップS2cで算出した行列Qの複素共役転置を使って列ベクトルyを算出し、式30で示すように、受信ベクトルxをフィルタリングする。
Figure 0004813335
ここでs’は行列Pにより送信信号ベクトルsの要素の順番が並び替えられた行列を表す。またvは線形フィルタリング処理を施した後の雑音成分ベクトルと干渉成分ベクトルの合成を表す。また列ベクトルyは、行列Rと列ベクトルs’との乗算及び雑音成分と干渉成分とを合成した列ベクトルvとで構成されている。
<ステップS2eの処理について>
次に信号検出装置は、Rの上三角構造を利用して、後退代入及び硬判定を行って、T個の送信信号を順次検出する。上記算出した列ベクトルyは式(31)のように要素ごとに書き表すことができる。
Figure 0004813335
式(31)においてrk,k、rk,i、v(k=T,…,1)はそれぞれ行列Rとベクトルvの中の要素を表す。後退代入処理は、下記の式(32)、式(32)、式(34)の3つの演算を、k=Tからk=1まで(つまり、k=T,T−1,…2,1)繰り返して行う。式(32)では、送信信号s に対する干渉成分を算出する演算(干渉成分算出式)である。この演算においてK=Tの場合には、干渉成分は0、つまり^m=0となる。また式(33)では列ベクトルのk番目要素yから干渉成分^mを減算し、送信信号の軟判定結果’(の記号はチルダを示す)を求める演算である。また式(34)は式(32)で得られた軟判定結果’に対して送信側で変調時に適用したコンスタレーションに基づいて硬判定を行う処理である。
Figure 0004813335
Figure 0004813335
Figure 0004813335
そして上記式(32)〜(34)による処理をk=Tからk=1までT回実行して、送信信号ベクトル^s’=[^s’,^s’,…,^s’]が得られる。
<ステップS2fの処理について>
次に信号検出装置は、検出されたT個の送信信号を順番リストOに従い、元の送信された空間順番(アンテナ順番)に並びなおして出力する。式(35)のように行列Pの転置を用いて、上記ステップS2eで検出した送信信号^s’の順番の並び替え処理を行う。行列PはステップS2a−2の処理において検出順番リストOに従って得られる行列Pと同一のものである。
Figure 0004813335
なお行列Pは順番リストOに従い^s’の要素を並び替える機能を有していれば良い。実際にステップS2fをハードウェアに実装する場合でも^s’の要素をリストOに従い並び替える機能が実現されれば良い。そして、並び替え処理が終わった後は、検出された送信信号ベクトル^sを信号検出装置から出力し、無線受信装置2の次の処理部が処理を行う。
<実施例3>
次に実施例3について説明する。
実施例2同様に、無線受信装置2内の信号検出装置への入力が伝搬路行列Hと係数γ、受信信号ベクトルxであるとし、また本実施形態による信号検出処理を経て出力する信号を検出信号^sとすると、当該信号検出装置は、
(ステップS3a−1)検出順番判定及び抽出ベクトル生成に用いる行列M(k)を計算する。
(ステップS3a−2)送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素s=[s,s,・・・,s]に対して、最大検出後SINR(Signal to interference plus noise ratio)或いはSNR(signal to ratio)を持つ送信系統における送信信号を検出対象の送信信号と決定しその番号をリストOに保存する。
そして、ステップS2a−1とステップS2a−2をT回繰り返し実行する。なお、ステップS3a−1およびステップS3a−2の処理は、実施例2のステップS2a−1およびステップS2a−2と同様である。
(ステップS3b)ステップS3a−1で得られたT個の送信信号に対する検出順番に従い、伝播路行列Hの列ベクトル、及び行列Cの行と列ベクトルの並び替えを行う。ステップS3bの処理は実施例2のステップS2bの処理と同様である。
(ステップS3c)行と列ベクトルが並び替えられた行列C’を下三角行列Rに分解する。下三角行列Rを用いて列ベクトルが並び替えられた行列H’を直交化し、行列Qを生成する。
(ステップS3d)行列Qの複素共役転置を用いて受信ベクトルxをフィルタリングする。
(ステップS3e)下三角行列Rの下三角構造を利用し、前進代入及び硬判定を組み合わせて、T個の送信信号を順次検出する。
(ステップS3f)検出されたT個の送信信号をリストOに従い、元の送信された空間順番(アンテナ順番)に並べ直して出力する。なおステップS3fの処理は、実施例2のステップS2fの処理と同様である。
次に、上述の(ステップS3a)〜(ステップS3f)の処理の詳細について説明する。
ステップS3a−1、ステップS3a−2の処理については、実施例2におけるステップS2a−1、ステップS2a−2の処理と同様である。
<ステップS3bの処理について>
次に信号検出装置は、ステップS3a−1で得られたT個の送信信号に対する検出順番に従い、伝播路行列Hの列ベクトル、及び行列Cの行と列ベクトルの並び替えを行う。ここで式(36)及び式(37)は伝播路行列Hの列ベクトル、及び行列Cの行と列ベクトルの並び替えを行う際の式を示している。
Figure 0004813335
Figure 0004813335
この式(36)、式(37)においてPは並び替え行列に相当し、その列ベクトルはeoT,…eo2,eo1により構成される。ここでeはT行1列の列ベクトルであり、そのk番目の要素は1でそれ以外は0である。式(36)のように並び替えを行った後、あるいはその並び替えに相当するような処理を施された後の伝搬路行列をH’と表す。例えばS={o,o,o}={2,3,1}の場合ではP=[eo3,eo2,eo1]=[e,e,e]である。従って式(38)で示すように伝播路行列Hの列ベクトルがPによって並べ替えられる。
Figure 0004813335
ここでの行列HとPの乗算は実際には数学的演算をする必要がなく、行列Pは順番リストOに従い、Hの列ベクトルを並び替えるようにすればよい。つまり実際にステップS2bを実装する場合でも、Hの列ベクトルをリストOに従い並び替えるようにすればよい。行列Cについては行と列の両方が式(26)に従って並び替えられる。
<ステップS3cの処理について>
ステップS3cにおいて信号検出装置は、ステップS3bで行列Cについて行ベクトルと列ベクトルが並び替えられた行列C’を分解し下三角行列Rを導く。また下三角行列Rを用いて、列ベクトルが並び替えられた行列H’を直交化し、行列Qを生成する。行列C’を分解して下三角行列Rを導く処理は式(36)で表される。
Figure 0004813335
なお、式(39)のように下三角行列Rを導く方法はいくつか考えられる。例えば、Gaxpy Cholesky分解法やOuter Product Cholesky分解法などを用いればよい。どのような分解法を使用するかは実装上の考慮を踏まえた上で決定される。また、式(40)を用いて下三角行列Rを用いて、列ベクトルが並び替えられた行列H’を直交化し、行列Qを生成する。
Figure 0004813335
つまり、式(40)を用いて、行列H’の列ベクトルに対して、右から左へ順番に直交化し、得られた結果を行列Qに格納する。
<ステップS3dの処理について>
次に信号検出装置は、ステップS3cで算出した行列Qの複素共役転置を使って列ベクトルyを算出し、式(41)で示すように、受信ベクトルxをフィルタリングする。
Figure 0004813335
ここでs’は行列Pにより送信信号ベクトルsの要素の順番が並び替えられた行列を表す。またvは線形フィルタリング処理を施した後の雑音成分ベクトルと干渉成分ベクトルの合成を表す。また列ベクトルyは、行列Rと列ベクトルs’との乗算及び雑音成分と干渉成分とを合成した列ベクトルvとで構成されている。
<ステップS3eの処理について>
次に信号検出装置は、Rの下三角構造を利用して、前進代入及び硬判定を行って、T個の送信信号を順次検出する。上記算出した列ベクトルyは式(42)のように要素ごとに書き表すことができる。
Figure 0004813335
式(42)においてrk,k、rk,i、v(k=T,…,1)はそれぞれ行列Rとベクトルvの中の要素を表す。前進代入処理は、下記の式(43)、式(44)、式(45)の3つの演算を、k=1からk=Tまで(つまり、k=1,2,…T)繰り返して行う。式(43)では、送信信号s に対する干渉成分を算出する演算(干渉成分算出式)である。この演算においてK=1の場合には、干渉成分は0、つまり^m=0となる。また式(44)では列ベクトルのk番目要素yから干渉成分^mを減算し、送信信号の軟判定結果’(の記号はチルダを示す)を求める演算である。また式(45)は式(44)で得られた軟判定結果’に対して送信側で変調時に適用したコンスタレーションに基づいて硬判定を行う処理である。
Figure 0004813335
Figure 0004813335
Figure 0004813335
そして上記式(43)〜(45)による処理をk=1からk=TまでT回実行して、送信信号ベクトル^s’=[^s’,^s’,…,^s’]が得られる。
<ステップS3fの処理について>
次に信号検出装置は、検出されたT個の送信信号を順番リストOに従い、元の送信された空間順番(アンテナ順番)に並びなおして出力する。なおこの処理は実施例2のステップS2fの処理と同様である。そして、信号検出装置は、検出された送信信号ベクトル^sを信号検出装置から出力し、無線受信装置2の次の処理部が処理を行う。
なお、上述の実施例1におけるステップS1aの処理、上述の実施例2におけるステップ2a−1の処理(=ステップS3aの処理)はそれぞれ検出順番判定及び抽出ベクトル生成に用いる行列M(k)を計算する処理であるが、実施例1,実施例2,実施例3のいずれの実施例の場合にも、ステップS1aの処理またはステップ2a−1の処理(=ステップS3aの処理)のどちらの処理によって行列M(k)を計算するようにしても良い。つまり実施例2においてステップ2a−1の処理(=ステップS3aの処理)の処理により行列M(k)を計算するようにしても良いし、実施例2または実施例3においてステップ1aの処理の処理により行列M(k)を計算するようにしても良い。
なお、従来技術ではZF基準においてT回の擬似逆行列演算を行い、またMMSE基準においてT回の逆行列演算を行う必要がある。しかしながら、本発明では、その処理の最も演算量が多い逆行列演算を他の新規な方法により求めることにより、信号検出装置における信号検出の従来手法と同様の特定を実現しながら演算量を大幅に削減することができる。これにより、上述の第1〜第3の実施例によれば、逆行列演算量を大幅に削減することができるので、所要演算量は従来のSIC方式と比較して極めて少なくなる。従って,従来に比べて、処理演算量が少なく所要演算回路規模を小さい無線受信装置2の信号検出装置を提供することができる。
また本発明の第1〜第3の実施例によれば、所要演算回路規模を小さくできるので、これにより、無線受信装置2の信号検出装置の所要記憶デバイス容量を小さくすることができる。
また本発明の第1〜第3の実施例によれば、所要演算回路規模と記憶デバイスが小さいため無線受信装置2の信号検出装置の小型化・軽量化は容易に行うことができる。
また本発明の第1〜第3の実施例によれば、所要消費電力は所要演算回路規模やその動作クロック周波数などに比例するので、従来のSIC方式と比較して電力消費量が小さいと考えられる。従って、バッテリによって動作するMIMOシステムの動作時間の長持ちが実現可能となる。
また本発明の第1〜第3の実施例によれば、無線受信装置2の信号検出装置のハードウェア並びにソフトウェアへの経済的な実装において、上述の効果により、製造コストが安くなり大量生産に適したものとなる。
なお本発明の第1〜第3の実施例において最も重要な特徴は、1.新規な逆行列演算手法を提案したこと、また提案した演算手法は数学的に従来法と等価であるため、演算量を大幅に削減しながらも従来法と完全に同等な特性が実現できること、2.係数γの値を変更することによってZFとMMSE基準を簡単に切り替えられること、3.新規逆行列演算処理と伝播路行列HのQR分解に基づく信号検出処理方法を組み合わせたことである。特に従来技術との一番の違いは、従来技術ではZF基準においてT回の擬似逆行列、MMSE基準においてはT回の逆行列演算を行う必要があった。しかしながら本発明では最も演算量が多い逆行列演算を新規な方法により求めることを提案し、従来の信号検出の手法とまったく同様な特性を実現しながら、演算量を大幅に削減したことにある。
なお、上述の無線受信装置は内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
MIMO−OFDMシステムの構成を示す第1の図である。 MIMO−OFDMシステムの構成を示す第2の図である。 MIMO−Singleシステムの構成を示す第1の図である。 MIMO−Singleシステムの構成を示す第2の図である。
符号の説明
1 無線送信装置
2 無線受信装置

Claims (4)

  1. MIMO(Multiple Input Multiple Output)システムにおいて伝搬路行列H、所定の係数γ、受信信号ベクトルxを用いて受信信号の信号検出を行う無線受信装置における無線信号検出方法であって、
    前記無線受信装置が、無線送信装置のアンテナ数Tと同数の値まで繰り返される処理回数をkとした場合における、前記伝搬路行列Hの自己相関行列Cの逆行列である行列M(k)を計算する第1の処理と、
    前記無線受信装置が、送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素に対して、最大検出後SINRまたはSNRを持つ送信系統における送信信号を検出対象の送信信号と決定しその番号をリストOに保存する第2の処理と、
    前記無線受信装置が、前記決定した送信信号に対して、それを検出するために当該送信信号の番号に対応する前記行列M(k)の対角成分を用いてMMSEまたはZF基準の抽出ベクトルを算出する第3の処理と、
    前記無線受信装置が、前記第3の処理で算出した抽出ベクトルを用いて前記送信信号ベクトルsの中から、前記リストOに保存する際に決定した番号を有する信号成分を検出する第4の処理と、
    前記無線受信装置が、前記第4の処理で検出した信号成分に対してシステムの用いるコンスタレーションに従い量子化し、硬判定して信号成分を得る第5の処理と、
    前記無線受信装置が、前記第5の処理の硬判定により得られた信号成分による干渉成分を受信信号から除去する第6の処理と、
    前記無線受信装置が、前記第1から第6の各処理をT回繰り返して送信信号ベクトルを検出し、
    前記第1の処理は、前記伝搬路行列Hの部分行列である第1列ベクトルから算出した行列M[1]を初期値として、前記自己相関行列C及び行列M[k−1]を用いて行列M[k]を算出する再帰計算により行列M[T]を算出し、当該行列M[T]=M(T)を初期値として、行列C及び行列M(k)を用いて行列M(k−1)を算出する再帰計算により、k=1、2、・・・、Tに対応する行列M(k)を計算する
    ことを特徴とする無線信号検出方法。
  2. MIMO(Multiple Input Multiple Output)システムにおいて伝搬路行列H、所定の係数γ、受信信号ベクトルxを用いて受信信号の信号検出を行う無線受信装置における無線信号検出方法であって、
    無線送信装置のアンテナ数Tと同数の値まで繰り返される処理回数をkとした場合における、前記伝搬路行列Hの自己相関行列Cの逆行列である行列M(k)(k=1,2、…T)を計算する行列計算処理と、
    無線送信装置の送信した信号の送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素に対して、それぞれの信号検出の順番を決定し、順番リストに記録する検出順番決定処理と、
    前記伝搬路行列Hの列ベクトルおよび当該伝搬路行列Hの自己相関行列Cの行ベクトルと列ベクトルとを前記順番リストに従い並び替える並び替え処理と、
    前記行列Cを並び替えた行列から三角行列Rを導き、前記伝搬路行列Hの列ベクトルが並び替えられた行列を前記三角行列を用いて直交化することで行列Qを生成する行列R・行列Q生成処理と、
    前記行列Qの複素共役転置を使って受信ベクトルxをフィルタリングするフィルタリング処理と、
    前記三角行列Rを用いて前記T個の送信信号を順次検出する送信信号検出処理と、
    前記検出したT個の送信信号を前記順番リストに従って、元の送信された空間順番に並びなおして出力する順番並び替え処理と、を有し、
    前記行列計算処理は、前記伝搬路行列Hの部分行列である第1列ベクトルから算出した行列M[1]を初期値として、前記自己相関行列C及び行列M[k−1]を用いて行列M[k]を算出する再帰計算により行列M[T]を算出し、当該行列M[T]=M(T)を初期値として、行列C及び行列M(k)を用いて行列M(k−1)を算出する再帰計算により、k=1、2、・・・、Tに対応する行列M(k)を計算する
    ことを特徴とする無線信号検出方法。
  3. 前記行列R・行列Q生成処理において、前記行列Cから三角行列算出式を用いて上三角行列Rを導き、前記行列Hを前記上三角行列Rを用いて直交化して行列Qを生成して出力し、
    前記フィルタリング処理は、前記行列Qの複素共役転置と前記受信信号ベクトルxとを乗算することによりベクトルyを算出し、
    前記送信信号検出処理は、前記列ベクトルyと前記上三角行列Rを用いて後退代入演算処理によって、検出送信信号ベクトルを算出し、その検出送信信号ベクトルのT個の要素を順番に検出し、干渉成分算出式に従って干渉成分を算出し、前記列ベクトルyのk番目の要素ykから前記干渉成分を減算することにより軟判定検出信号を算出し、当該軟判定検出信号に対して、送信側で変調時に適用したコンスタレーションに基づいて硬判定を行い硬判定検出信号を算出し、
    前記順番並び替え処理は、前記後退代入処理によって得られた検出送信信号ベクトルを前記順番リストに従って並び替えた後で、その並び替え結果を出力する
    ことを特徴とする請求項2に記載の無線信号検出方法。
  4. 前記行列R・行列Q生成処理において、前記行列Cから三角行列算出式を用いて下三角行列Rを導き、前記行列Hを前記下三角行列Rを用いて直交化して行列Qを生成して出力し、
    前記フィルタリング処理は、前記行列Qの複素共役転置と前記受信信号ベクトルxとを乗算することによりベクトルyを算出し、
    前記送信信号検出処理は、前記列ベクトルyと前記下三角行列Rを用いて前進代入演算処理によって、検出送信信号ベクトルを算出し、その検出送信信号ベクトルのT個の要素を順番に検出し、干渉成分算出式に従って干渉成分を算出し、前記列ベクトルyのk番目の要素ykから前記干渉成分を減算することにより軟判定検出信号を算出し、当該軟判定検出信号に対して、送信側で変調時に適用したコンスタレーションに基づいて硬判定を行い硬判定検出信号を算出し、
    前記順番並び替え処理は、前記前進代入処理によって得られた検出送信信号ベクトルを前記順番リストに従って並び替えた後で、その並び替え結果を出力する
    ことを特徴とする請求項2に記載の無線信号検出方法。
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