JP3763793B2 - 受信装置及び送受信装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の信号が同一資源上に重畳された重畳信号から、個々の信号を分離する受信装置および重畳信号を生成する送信装置関し、特に無線通信において、送信された信号を複数のアンテナを用いて復号する送信装置と受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
無線通信システムの送信装置において、図2に示すように複数の送信アンテナおよび受信アンテナを用いて、それぞれの送信アンテナから異なる送信シンボルを同一資源上(例えば同一時間、同一周波数上)に送信し、受信装置の複数のアンテナを用いて、複数の送信シンボルが重畳された送信から個々の信号を分離推定する技術が提案されている。これは単一アンテナを用いた無線通信システムよりも1ユーザ当りの送信容量を大幅に増大させる技術でありMultiple -Input Multiple-Output (MIMO)技術と呼ばれている。
【0003】
例えば、G. J. Foschiniは"Layered space-time architecture for wireless communication in a fading environment when using multi-element antennas ,"Bell Labs Technical Journal, pp41-59, Autumn, 1998.において、従来マルチユーザ型干渉キャンセラ受信装置に適用されてきたDecision Feedback Equalizer (DFE)の考えをシングルユーザの複数アンテナへ拡張した通信システムを提案した。これはBell Labs Layered Space-Time (BLAST)と呼ばれている。BLASTは送信装置において送信シンボルをシリアル・パラレル変換した後、各送信アンテナから異なるシンボルを同一時刻に同一周波数で送信する。受信装置では各送信アンテナからの送信シンボルを干渉として扱い、送信装置のアンテナ数以上のアンテナを用いて干渉除去を行い、送信シンボルの復号を行う。このため、BLASTは各アンテナ間の伝搬路の特性係数、すなわち、フェージングの時間的強度変動が全て独立であれば、従来単一アンテナで送信されていた通信容量のM倍(Mは送信アンテナ数)の容量が得られる。
【0004】
上記Foschiniらによる従来技術に記載されたBLASTに基づく通信システムを、図17に示す。図17に示されるBLASTの無線通信システムは、送信装置10においてシリアル・パラレル変換機101と所定の無線処理(例えばD/A変換やアップコンバート)を行う無線送信処理部102aから102bと、複数の送信アンテナ103aから103dを備えている。
【0005】
更に受信装置では複数の受信アンテナ201aから201dおよび所定の無線処理(例えばA/D変換やダウンコンバート)を行う無線受信処理部202aから202dと、伝搬路推定器203と、干渉除去ベクトル計算器204と、信号推定重み計算器205と、アンテナ干渉除去回路206と、アンテナキャンセル回路207と、パラレル・シリアル変換器207と、を備えている。アンテナ干渉除去回路206は、各送信シンボルに対応するアンテナ干渉除去回路2061a〜2061dを備えている。更にアンテナ干渉除去回路2061aは、乗算器2061a1〜2061dおよび加算器2061a5を備えている。アンテナ干渉除去回路2061b〜2061dについても同様である。
【0006】
またアンテナキャンセル回路207は、各送信シンボルに対応するデータ判定部2071aから2071dと、加算器2072aから2072fと、乗算器2073aから2073fと、を備えている。
【0007】
次にこのBLASTの動作を説明する。送信シンボルは、送信装置10においてシリアル・パラレル変換器101においてアンテナ毎に並列に変換され、アンテナ毎に無線送信処理部102aから102bにおいて所定の無線送信処理が行われて各アンテナ103aから103dから送信される。受信装置20では各アンテナ201aから201d毎に無線受信処理部202aから202dにおいて所定の無線受信処理が行われる。
【0008】
伝搬路推定に用いるパイロット信号送信時には伝搬路推定器203へ入力され、各送信アンテナから各受信アンテナまでの無線伝搬路が推定される。また推定された伝搬路情報は干渉除去ベクトル計算回路204および信号推定重み計算器205に送られる。データ送信時にはアンテナ干渉除去回路206に送られ、前記出力はアンテナキャンセル回路207へ入力される。アンテナキャンセル回路207の出力はパラレル・シリアル変換回路208においてアンテナ毎の並列シンボルは直列に変換されて受信系列が復元される。
【0009】
次に、アンテナ干渉除去ベクトル計算器204および信号推定重み計算器205の詳細について説明する。図2は、本発明で共通に用いる送信アンテナ、受信アンテナ、伝搬路の特性係数および送信シンボルの関係を示す図である。
【0010】
今、図2に示すように、送信アンテナ1aから受信アンテナ2aの伝搬路の特性係数をh11、送信アンテナ1bから受信アンテナ2aの伝搬路の特性係数をh12、送信アンテナ1cから受信アンテナ2aの伝搬路の特性係数をh13および送信アンテナ1dから受信アンテナ2aの伝搬路の特性係数をh14とする。同様にして、送信アンテナ1bに対してh21からh24、送信アンテナ1cに対してh31からh34および送信アンテナ1dに対してh41からh44をそれぞれのアンテナの伝搬路の特性係数とする。なお、狭帯域伝搬路を仮定し、それぞれの伝搬路の特性係数の周波数応答はフラットとし、受信信号における遅延波の影響は無視できるものとする。
【0011】
まず、アンテナ干渉除去回路206aで用いるための重みベクトルを計算する。具体的には送信アンテナ103bおよび103dから送信された送信信号群を除去し、送信アンテナ103aから送信された信号のみを取り出すアンテナ干渉除去ベクトルを計算する。このベクトルはh12、h22、h32、h42で構成されるベクトルと、h13、h23、h33、h43で構成されるベクトルと、h14、h24、h34、h44で構成されるベクトルの3つのベクトルに直交したベクトルになる。前記のような各ベクトルの算出法はT. L. Marzettaらによる"BLAST Training: Estimating channel characteristics for high capacity space-time wireless,"に開示されているような、伝搬路の特性係数で構成される伝搬路行列HをQR分解することで算出可能である。本実施の形態では説明の都合上QR分解と等価であるQL分解を用いて説明する。ただし行列Lに対応する行列をRで表す。図2に示す伝搬路の特性係数を用いて伝搬路行列Hは次のようになる。
【数1】
更にHをQL分解したQおよびR(L)は次のようになる。
【数2】
すなわちWa1からWa4は行列Qの複素転置
【数3】
の第1列目のベクトルが求める重みベクトルq*11〜q*41に相当する。アンテナ干渉除去ベクトル計算回路204bではh13、h23、h33、h43で構成されるウェイトベクトルと、h14、h24、h34、h44で構成されるウェイトベクトルの2つのベクトルに直交する重みベクトルq*12〜q*42を計算する。
【0012】
これは式3における第2列目のベクトルに相当する。同様にアンテナ干渉除去ベクトル計算回路204cではh14、h24、h34、h44で構成されるベクトルのみに直交する重みベクトルq*13〜q*43を計算する。式3における第3列目そしてアンテナ干渉除去ベクトル計算回路204dではh11、h21、h31、h41の複素共役の実数倍の重みベクトルq*14〜q*44を計算する。これは式3における第4列目に相当する。
【0013】
受信信号推定重み計算器205では、アンテナ干渉除去の出力における、受信シンボルの推定値を算出するための重みを計算する。具体的には、式3のQの複素転置を、式1の伝搬路行列の左から乗算することで算出される、R行列の各成分がそれに当たる。
【0014】
すなわち,r11、r21、r22、r31、r32、r33、r41、r42、r43、r44を計算する。なおQR(QL)分解を用いれば、r11、r22、r33、r44は、アンテナ干渉除去回路において同相合成された出力に関するものになり、BLASTにおいて硬判定を用いる場合は特に必要ない。
【0015】
次に、アンテナ干渉除去回路206およびアンテナキャンセル回路207について図18を用いて説明する。アンテナ毎に所定の無線受信処理が行われた信号は、それぞれのアンテナ干渉除去回路206〜206dへ分配される。アンテナ干渉除去回路206aから206dの動作は同じなのでアンテナ干渉除去回路206aの詳細のみを説明する。アンテナ干渉除去回路206aでは干渉ベクトル計算回路で計算されたウェイトベクトルq*11〜q*41がアンテナ毎に乗算器206a1から206a4において乗算され、加算器206a5において合成される。
【0016】
ここで重みベクトルq*11〜q*41は、上述のように送信アンテナ203bから203dからの伝搬路の複素振幅のベクトルに直交しているので、アンテナ干渉除去回路206aの出力信号は送信アンテナ203aにおいて送信された信号シンボルSaに起因する信号のみを含む。同様にして、アンテナ干渉除去回路206bの出力信号は送信アンテナ203aと203bにおいて送信された送信シンボルSaとSbに起因する信号を含み、アンテナ干渉除去回路206cの出力信号は送信アンテナ203aから203cにおいて送信された信号Sa、Sb、Scに起因する信号を含み、アンテナ干渉除去回路206dでは送信アンテナ203aから203dにおいて送信され送信シンボルSa、Sb、ScおよびSdに起因する信号を含む。アンテナ干渉除去回路206の出力は、それぞれアンテナキャンセル回路207へ入力される。
【0017】
アンテナ干渉除去回路206aの出力は、データ判定部2071aにおいて最も尤度の高いシンボルに判定をされ、送信シンボルSaの復号が行われる。復号された送信シンボルSaは復号データとしてパラレル・シリアル変換回路208へ出力されると共に、乗算器2073aにおいて受信信号推定の重みr21が乗算され、加算器2072aにおいて、アンテナ干渉除去回路206bの出力から差し引かれる。
【0018】
アンテナ干渉除去回路206bの出力は送信シンボルSaとSbが重畳された信号を含むが、送信シンボルSaの成分は加算器2072aにおいてキャンセルされるため、加算器2072aの出力は送信シンボルSbの成分のみを含む。加算器2072aの出力はデータ判定部2071bにおいて最も尤度の高い送信シンボルに判定が行われて、送信シンボルSbの復号が行われる。同様にして、アンテナ干渉除去回路206cの出力は送信シンボルSa、SbおよびScを含むが、アンテナキャンセル回路の上段で判定された送信シンボルを差し引くことで、当該シンボルの判定を行うことが可能になる。同様にして全てのシンボルの復号が行われる。
【0019】
アンテナ干渉除去およびアンテナキャンセル部で復号された送信シンボルは、パラレル・シリアル変換回路208において直列変換されて、受信系列が復元される。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述の従来技術(BLAST)では、各送信アンテナからの干渉を除去する際に、各送信アンテナからの伝搬路の複素振幅で構成されるベクトルに直交するベクトルを生成する。このため必要とされる受信アンテナ数は、送信アンテナ数以上である必要がある。これはセルラーシステム等において、無線基地局から無線端末局への下り回線等に用いる場合、無線端末局のアンテナの数を増加させることになり、これは無線端末局の小型化を阻害するという問題がある。
【0021】
本発明はこのような従来の問題点に鑑みてなされたもので、受信アンテナの数を減らすことができ、あるいは、信号の誤り率の改善や省電力化が可能な、受信装置などを提供することを目的とする。
【0022】
上記課題を解決するために、本発明の受信装置は、N個(N>=2)の受信アンテナと、M個の送信アンテナのうち、L個(L>=2)の送信信号が送信されたL個の送信アンテナから前記N個の受信アンテナに関する各伝搬路の特性係数を推定する伝搬路特性推定器と、前記伝搬路の特性係数の推定値を用いて、前記N個の受信アンテナの出力信号に乗算する重みベクトルを計算するアンテナ干渉除去ベクトル計算器と、前記N個の受信アンテナの出力に前記重みベクトルを乗算して加算することにより、L個の送信信号が各伝搬路を経て重畳した重畳信号から、2個以上の送信信号に起因する信号成分が重畳された重畳信号を抽出するために、それ以外の送信信号に起因する信号成分を除去するアンテナ干渉除去回路と、前記アンテナ干渉除去回路の出力に含まれる受信信号の推定値を計算するための信号推定重み計算器と、前記信号推定重み計算器で計算された重みを用いて、前記アンテナ干渉除去回路で抽出された一部の送信信号のみを分離し復号する分離復号回路とを具備することを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施形態について説明する。
<第1の実施の形態>
図1に示すように本発明の第1の実施形態の受信装置30は、複数の受信アンテナ301aから301cと、所定の無線処理(例えばA/D変換やダウンコンバート)を行う無線受信処理部302aから302cと、伝搬路推定器303と、アンテナ干渉除去ベクトル計算器304と、信号推定重み計算器305と、アンテナ干渉除去回路306と、分離回路および復号回路307と、を備えている。
【0024】
次に図1を参照して本発明の動作を説明する。本実施の形態の送信装置は、図17に示すような技術を用いるものとする。図1に示す受信装置30において、各アンテナ301aから301cで受信された信号は無線受信処理部302aから302cにおいて所定の無線受信処理が行われる。所定の無線受信処理が行われた信号は、伝搬路推定時には伝搬路推定器303へ送られ、各送信アンテナから各受信アンテナでの無線伝搬路の推定が行われる。データ受信時にはアンテナ干渉除去回路306に送られる。伝搬路推定器303において推定された伝搬路ベクトルは、それぞれのアンテナに対応した干渉除去ベクトル計算器304および信号推定重み計算器305へ入力される。
【0025】
干渉除去ベクトル計算回器304では、アンテナ干渉除去回路306で用いる重みベクトルを計算し、信号推定重み計算器305では分離回路および復号回路307で用いる受信信号の推定に用いる重みを計算する。アンテナ干渉除去回路306の出力は、それぞれ分離回路および復号回路307へ入力されて受信系列が復元される。
【0026】
次に、アンテナ干渉除去ベクトル計算器304の詳細について説明する。送信アンテナから受信アンテナまでの伝搬路の特性係数および送信シンボルの関係は、図2に示すモデルを用いる。
【0027】
アンテナ干渉除去ベクトル計算回路304では、送信アンテナ103cおよび103dから送信された送信信号群を除去し、送信アンテナ103aおよび103bから送信された信号群が重畳された信号のみを取り出すベクトルWa1からWa4を計算する。具体的にはWa1からWa3で構成されるベクトルは、h13、h23、h33、h43およびh14、h24、h34、h44で構成される2つのベクトルには直交するベクトルになる。この場合は上述のようにQR(QL)分解を用いる方法や、グランシュミットの直交化法を用いて作成することもできる。この算出法も上述のMarzettaらによる文献に述べられている。
【0028】
アンテナ干渉除去ベクトル計算回路304bでも同様に送信アンテナ103aおよび103bから送信された送信信号群を除去し、送信アンテナ103cおよび103dから送信された信号群が重畳された信号のみを取り出すベクトルWb1からWb3を計算する。
【0029】
次に、信号推定重み計算器305における動作を説明する。アンテナ干渉除去回路306aの出力に含まれる送信信号成分の推定値を求めるための重みを計算する。これはWa1からWa3で構成される重みベクトル
【数4】
を伝搬路行列の左から乗算することで行われる。本実施の形態では、受信アンテナ数は3本のため伝搬路行列は次のようになる。
【数5】
よって、アンテナ干渉除去ベクトル計算回路304aの出力に含まれる送信信号成分の推定値を求めるための重みra1およびra2は以下の計算を行うことによって算出できる。
【数6】
なお、送信シンボルScおよびSdに対応する成分は0になる。
同様にして、アンテナ干渉除去回路306bの出力に含まれる送信信号成分の推定値rb1およびrb2を求める。
【0030】
次にアンテナ干渉除去回路306の詳細を説明する。アンテナ干渉除去回路306はアンテナ干渉除去回路306aおよび306bを具備している。更にアンテナ干渉除去回路306aは乗算器306a1から306a3および加算器306a4を具備している。同様にアンテナ干渉除去回路306bは乗算器306b1から306b3および加算器306b4を具備している。アンテナ毎に所定の無線受信処理が行われた信号は、それぞれのアンテナ干渉除去回路306aから306bへ分配される。
【0031】
アンテナ干渉除去回路306aでは干渉除去ベクトル計算回路304aで計算されたウェイトWa1からWa3がアンテナ毎に乗算器306a1から306a3において乗算され、加算器306a4において合成される。ここでウェイトWa1からWa3は上述のようにh13からh33で構成されるベクトルおよびh14からh34で構成されるベクトルに直交しているので、アンテナ干渉除去回路306aの出力には送信アンテナ103aおよび103bにおいて送信されたScおよびSdに起因する信号が含まれる。
【0032】
アンテナ干渉除去回路306bでは干渉除去ベクトル計算回路304bで計算されたウェイトベクトルWb1からWb3がアンテナ毎に乗算器306b1から306a3において乗算され、加算器306a4において合成される。ここでもウェイトベクトルWb1からWb3は上述のようにh11からh31で構成されるベクトルおよびh12からh32で構成されるベクトルに直交しているので、アンテナ干渉除去回路306bの出力には送信アンテナ103cおよび103dにおいて送信されたSaおよびSbに起因する信号が含まれる。
【0033】
次に、分離回路及び復号回路307について説明する。本実施の形態では分離回路および復号回路の例として最尤復号器を用いた場合について説明する。分離回路及び復号回路307は最尤復号器307aおよび最尤復号器307bを有する。最尤復号器307aと307bは同じ機能を有しているのでここでは最尤復号器307aのみに限定して説明する。最尤復号器307aはレプリカ生成回路307a1およびビタビアルゴリズム回路307a2を有している。
【0034】
次に最尤復号器307aの実際の動作について説明する。レプリカ生成回路307a1では送信シンボルSaおよびSbの全てのとりうる状態を生成し、これに伝搬路およびアンテナ干渉除去回路306aによる変動の影響を考慮した受信信号のレプリカを作成する。すなわちSaおよびSbにra1およびra2をそれぞれ乗算して合成した受信信号のレプリカを生成する。ビタビアルゴリズム回路307a2においては前記生成したレプリカとアンテナ干渉除去回路307aの出力をある一定時間の間比較を行い、最も尤度の高いSaおよびSbの送信系列を出力する最尤系列推定を行う。なお、最尤系列推定についてはJ.G. Proakisによる"ディジタルコミュニケーション,"科学技術出版,1999に開示されているので詳細な説明は省略する。すなわち、最尤復号器307aにおいては送信シンボルSaおよびSbを同時に推定することが可能である。同様に、最尤復号器307bにおいては送信シンボルScおよびSdを同時に推定することが可能である。
【0035】
このように本発明では、複数の送信アンテナから送信され、各伝搬路の変動を経て重畳された受信信号の全てをアンテナ干渉除去回路において除去するのではなく、受信信号から一部の干渉除去を行い、残りの信号成分は最尤復号器を用いて個々の送信信号を分離する。すなわちアンテナを用いた空間的な信号処理と最尤復号器を用いた時間的な信号処理を組み合わせているため、空間的な信号処理の負担を減らすことができる。つまり従来技術では受信アンテナが4本必要だったのに対し、本実施例では受信アンテナは3本で済む。これにより受信装置の小型化や簡素化が大いに期待できる。一方、複数の送信シンボルを分離し、復号を行うための最尤復号器を用いているが、この回路はディジタル回路によって実現が可能であり、この回路を加えることによる装置の複雑化はわずかであり、アンテナというハードウェアを削減できる効果に比べれば小さい。また、受信アンテナ数を減らさないのであれば、その分のアンテナはダイバーシチとして用いることができるため、信号の誤り率の改善が期待できる。なお、本実施の形態は送信アンテナ4本、受信アンテナ3本、アンテナ干渉除去回路で除去するシンボルの数を2つとしたが、上記の数は例示であり、本発明はこれらの数に限定されないことは勿論である。また、本実施の形態では、アンテナ干渉除去ベクトル計算器における重みベクトルの計算方法に、QR(QL)分解を用いた手法を用いたが、所望信号と受信信号の誤差の自乗を最小化するような重みベクトルを計算するMMSE方式を用いた計算方法も可能である。MMSE方式は公知の技術なので説明は省略する。
<第2の実施の形態>
本発明にかかる第2の実施の形態を図2、図5、図7および図8を参照して説明する。
本実施の形態は第1の実施の形態に基づく。本実施の形態で第1の実施形態と相違する点は、アンテナ干渉除去回路ベクトル計算器404と、信号推定重み計算器405と、アンテナ干渉除去回路406と分離回路および復号回路407の構成が異なることである。本実施の形態の受信アンテナ401a〜401と、無線受信装置401a〜401dと、伝搬路推定器403の構成は第1の実施の形態に示した構成と同様なため省略する。なお、本実施の形態では受信アンテナ数を4本の場合について説明するが、これは例示であってこれ以外の本数でも本発明は適用可能である。
(サブアレーでのウェイトの計算方法)
次に、アンテナ干渉除去回路ベクトル計算器405の動作を説明する。本実施の形態では受信アンテナを複数のグループに分類して重みベクトルを計算する。具体的には図6に示すように受信アンテナ401aと、401bと、401cを一つのグループ(サブアレー401Aと呼ぶ)と考え、401bと、401cと、401dを一つのグループ(サブアレー401Bと呼ぶ)として考え、それぞれのサブアレー毎にアンテナ干渉除去ベクトル回路の重みベクトルを計算する。
【0036】
なお、サブアレーの構成は前記のような構成に限らず、サブアレー間で同じアンテナ素子を含まない構成や、アンテナ数がサブアレー間で異なる構成、全てのアンテナ素子を含む複数のサブアレーを構成することも可能である。
【0037】
サブアレー401Aでは、図2に示す送信アンテナ103cから送信された送信シンボルSc、および103dから送信された送信シンボルSdを除去するため、送信アンテナ103cおよび103dと受信アンテナ間の伝搬路の特性係数で構成されるベクトルに直交したベクトルを計算する。本実施の形態で例示した受信アンテナ数は4本で、サブアレーのアンテナ数は3本であるため、サブアレー401Aで用いるための重みベクトルの計算方法は、第1の実施の形態で示した方法と等しくなる。
【0038】
なお、ここで求めた重みベクトルをWaA1、WaA2およびWaA3とする。また、サブアレー401Bについても送信シンボルScおよびSdを除去するような重みベクトルを計算する。この場合も対応する伝搬路の特性係数またはアンテナ素子の名前の付け方が異なるだけで、計算方法は同じなため省略する。なお、ここで求められた重みベクトルをWaB1、WaB2およびWaB3とする。同様に、送信シンボルSaおよびSbを除去するための重みベクトルの計算もサブアレー毎に行い、サブアレー401Aに対してWbA1〜WbA3、サブアレー401Bに対してWbB1〜WbB3を計算する。これが異なった構成も勿論可能である。
【0039】
信号推定重み計算器405においても、分離回路および復号回路407において受信信号を推定するための推定値を計算する。この計算方法は第1の実施の形態に示したように、伝搬路行列の左から、アンテナ干渉除去回路に対応する重みベクトルを乗算することで行われる。第1の実施の形態と同様の手法により計算を行う。送信シンボルSaおよびSaに対応するサブアレー401Aおよび401Bに対する推定重みをそれぞれraA1、raA2およびraB1、raB2とし、送信シンボルScおよびSdに対応するサブアレー401Aおよび401Bに対する推定重みをそれぞれrbA3〜rbA4およびrbB3〜rbB4 とする。
(サブアレーでの干渉除去方法)
次に、アンテナ干渉除去回路406の構成について説明する。アンテナ干渉除去回路406は、送信シンボルScおよびSdの除去を行うアンテナ干渉除去回路406aと送信シンボルSaおよびSbの除去を行う406bを有する。更にアンテナ干渉除去回路406aはサブアレー401Aに対応するアンテナ干渉除去回路406aAおよびサブアレー401Bに対応する401aBを有する。
【0040】
同様にアンテナ干渉除去回路406bは、サブアレー401Aに対応するアンテナ干渉除去回路406bAおよびサブアレー401Bに対応する401bBを有する。アンテナ干渉除去回路401aAと、401aBと、401bAと、401bBの構成は第1の実施の形態のアンテナ干渉除去回路と同様であるため説明は省略する。
【0041】
次に、アンテナ干渉除去回路406の詳細な動作について説明する。受信アンテナからの出力はアンテナ干渉除去回路4016aに入力され、そこで各サブアレーに対応するアンテナ干渉除去回路406aAおよび406aBに分配される。アンテナ干渉除去回路406aAでは各アンテナ素子の出力に対して、乗算器406aA1〜406aA3においてWaA1〜WaA3がそれぞれ乗算され、加算器406aA4において合成される。ここで、WaA1〜WaA3は送信シンボルScおよびSdが送信されたアンテナと受信アンテナで構成されるベクトルと直交しているため、アンテナ干渉除去回路406aAの出力C1においては送信シンボルSaおよびSbに起因する信号成分が抽出される。同様にアンテナ干渉除去回路406aBの出力C2においても送信シンボルSaおよびSbに起因する信号成分が抽出されるが、アンテナ干渉除去回路406aAにおいて用いているアンテナ素子と、それに乗算する重みベクトルが異なるため、C1とC2の出力信号は異なっている。同様に、アンテナ干渉除去回路406bにおいてもScおよびSdに起因する信号成分を含んだ出力C3およびC4が得られる。アンテナ干渉除去回路の出力C1〜C4は次に分離回路および復号回路407へ入力される。
(分離および復号回路 メトリック合成型)
次に、分離回路および復号回路407の構成について説明する。分離回路および復号回路407は最尤復号器407aおよび最尤復号器407bを有する。更に最尤復号器407aはレプリカ生成回路407a1およびビタビアルゴリズム回路407a2を有し、同様に最尤復号器407bはレプリカ生成回路407b1およびビタビアルゴリズム回路407b2を有する。本実施の形態における分離回路および復号回路307とほぼ同一であるが、ビタビアルゴリズム回路の入力が複数存在する点が異なる。
【0042】
次に、分離回路および復号回路407の詳細な動作について説明する。まず最尤復号器407aの動作について説明する。レプリカ生成回路407a1においては、送信シンボルSaおよびSbの全ての組み合わせについて、伝搬路の変動係数およびアンテナ干渉除去回路の影響を考慮した受信信号のレプリカを生成する。本実施の形態では第1の実施の形態と異なり、ビタビアルゴリズム回路の入力がサブアレーの個数存在するため、受信信号のある組み合わせに対して、レプリカもサブアレーの個数だけ生成されることになる。具体的には信号推定重み計算器405で算出された重みraA1〜raA3を用いて生成されたレプリカと、重みraB1からraB3を用いたレプリカの二つを生成することになる。なお、レプリカの生成数が増大しても、送信シンボル組み合わせの状態数は変わらなく、このための演算量もサブアレー数に対して線形で増加するのみである。
【0043】
次に、生成した受信信号のレプリカを用いて受信信号の分離および復号をビタビアルゴリズム回路を用いて行う。ビタビアルゴリズムは複数の時点にまたがる送信シンボルについて、各時点で最も尤度の高い送信シンボルの組み合わせを出力する。本実施の形態ではビタビアルゴリズムにおける各時点の尤度として、サブアレー401Aに対応するC1の信号とサブアレー401Bに対応するC2の信号の出力(各々の出力をブランチと呼ぶ)の尤度関数の両方を用いて各時点の尤度を求める。尤度関数の積は各サブアレーの出力C1およびC2で計算されるメトリックの和に等しくなるため、C1およびC2において、第1の実施の形態と同様にビタビアルゴリズムの各時点のメトリックを算出し、C1とC2のブランチのメトリックの和をその時点のメトリックとする。いま、Fj(σt-1,σt)がt-1時点での状態σt-1からt時点の状態σtに遷移する際のj番目のサブアレーの出力に対するメトリックだとすれば、合成後のメトリックは以下のようになる。
【数7】
この手法をメトリック合成型ダイバーシチと呼ぶ。ただし、Jはサブアレーの個数である。指向性アンテナをダイバーシチブランチとし、メトリック合成型ダイバーシチを行う手法は鈴木らによる"指向性ダイバーシチ受信のビタビ等化器への適用に関する一考察,"信学技報,RCS91-13,No. 23,pp.45-52, Jun. 1991. に開示されており、メトリック合成型ダイバーシチを用いた最尤復号が、最大比合成ダイバーシチ後の最尤復号法よりもビット誤り率が優れていることが示されている。
【0044】
なお、第1の実施の形態で説明した手法は最大比合成ダイバーシチ後の最尤復号法を用いた場合に値する。本実施の形態で用いたサブアレーはアンテナ干渉除去回路においてそれぞれ異なる重みベクトルを持つ。すなわち複数のアンテナ素子から構成されるサブアレー全体で一つの指向性を持つとも考えられる。本方式は複数のサブアレーを用いて、サブアレー間でメトリック合成型ダイバーシチを行うことで、前記文献に示したようなビット誤り率の改善を図ることが可能になる。
<第3の実施の形態>(BLASTのシステムを取り入れる)
本発明に係る第3の実施例の形態を図1および図9を参照して説明する。本実施の形態は第1の実施の形態に基づく。本実施の形態において第1の実施形態と異なる点は、図1におけるアンテナ干渉除去ベクトル計算器304と、信号推定重み計算器305と、アンテナ干渉除去回路306と分離および復号回路307の構成が異なることである。更に分離および復号回路307以外の部分は、動作が異なるだけで構成は同一なので、図面も省略し、本実施の形態で用いる分離および復号回路507のみについて、図9を参照して説明する。
【0045】
まず、本実施の形態で用いるアンテナ干渉除去ベクトル計算器304と信号推定重み計算器305の詳細な動作について述べる。アンテナ干渉除去回路306aに対する重みベクトルの計算方法は第1の実施形態と同様である。アンテナ干渉除去ベクトル計算回路306bに対する重みについてはh13,h23,h33で構成されるベクトルもしくはh14,h24,h34で構成されるベクトルの複素共役の実数倍となるベクトル、またはその両方の線形和で構成される重みベクトルW''b1,W'b2およびW'b3を算出する。前記構成される重みベクトルはどのベクトルとも直交する必要がない。すなわち、アンテナ干渉除去回路306bの出力にはSa、Sb、ScおよびSdが含まれる。また、信号推定重み計算器305においても第1の実施の形態と同様にアンテナ干渉除去回路の出力に現れる信号の推定値を求めるための重みを計算する。すなわちアンテナ干渉除去回路306aおよび306bに対してそれぞれr'a1、r'a2およびr'b1、r'b2、r'b3、r'b4を計算する。
【0046】
本実施の形態に係るアンテナ干渉除去回路は第1の実施の形態と同様であるため説明を省略する。次に、分離回路および復号回路507の動作について説明する。最尤復号器507aの動作は第1の実施の形態と同一であるため説明は省略する。最尤復号器507aにおいて復号された送信シンボルSaおよびSbは乗算器307c1および307c2において伝搬路およびアンテナ干渉除去回路306bの影響が考慮された重みr'b1およびr'b2がそれぞれの送信シンボルに乗算され、アンテナ干渉除去回路306bの出力から差し引かれる。すなわち干渉キャンセル回路307cの出力には送信シンボルScおよびSdに起因する信号成分が含まれる。干渉キャンセル回路507cの出力は最尤復号器307bへ入力され、信号推定重みr'b3およびr'b4を用いて第1の実施形態と同様に送信シンボルの分離および復号が行われる。
【0047】
本実施形態は、アンテナ干渉除去回路306bにおいて干渉除去を行う送信シンボル数が減るため(本実施の形態では干渉除去を行うシンボルの数は0になる)第1の実施の形態と比較して、受信アンテナが張るベクトル空間の自由度に余りがでる。具体的には受信アンテナがN本で、L個の送信信号群のうちl個の送信信号を除去すれば、自由度はN-l個余っている。この余った自由度はダイバーシチ合成として用いることができるため、ダイバーシチ利得を増加することが可能になる。これにより送信装置及び受信装置の省電力化やビット誤り率の改善が期待できる。なお、第1の実施の形態と同様に、干渉除去におけるベクトルの算出方法はMMSE方式を用いることが可能である。
<第4の実施の形態>(メトリック合成+キャンセラ)
本発明に係る第4の実施の形態を、図10および図1を参照して説明する。本実施の形態は第1、第2、第3のいずれかの実施の形態に基づく。本実施の形態で第1、第2、第3のいずれかの実施の形態と異なる点は、アンテナ干渉除去回路と分離および復号回路の構成が異なることである。アンテナ干渉除去回路と分離および復号回路以外の構成は第1、第2、第3のいずれかの実施の形態と同じなので説明を省略し、アンテナ干渉除去回路および分離復号回路606のみを説明する。
【0048】
アンテナ干渉除去回路および分離復号回路606はアンテナ干渉除去回路6061と、分離および復号回路6062と、乗算器60631〜60638と、加算器60641〜60648と、分離および復号回路6065と、を備えている。各受信アンテナの出力はまずアンテナ干渉除去回路6061に入力される。アンテナ干渉除去回路6061の構成として、第1の実施の形態のおけるアンテナ干渉除去回路306aを用いたとすれば、アンテナ干渉除去回路6061の出力信号にはSaおよびSbに起因する信号成分のみが含まれる。
【0049】
アンテナ干渉除去回路6061の出力は分離および復号回路6062へ入力される。分離および復号回路6062の構成として第1の実施の形態における最尤復号器307aを用いたとすれば、
分離および復号回路6062の出力には送信シンボルSaとSbが出力される。
【0050】
送信シンボルSaとSbは出力系列として出力されると共に、受信アンテナの出力からそれぞれキャンセルされる。なお、本実施の形態では送信シンボルSaおよびSbを除去するためのアンテナ干渉除去回路を持たない。まずSaは乗算器6031において、Saが送信された送信アンテナから受信アンテナ301または401に対応する伝搬路の特性係数h11を乗算し、Saに対するレプリカを作成する。その後受信アンテナ301または401の出力から前記レプリカをキャンセルする。同様にしてSbの成分についても受信アンテナ301または401に対応するアンテナ出力からキャンセルを行う。全てのアンテナからのキャンセルが行われると、分離および復号回路6065の入力には、ScおよびSdに起因する信号成分のみが含まれる。
【0051】
ここで、分離および復号回路6065の入力は複数存在するため、第2の実施の形態で説明したブランチメトリック合成法が適用可能になり。更に本実施の形態ではScおよびSdを復号する際に、アンテナ干渉除去回路を通らないため、干渉除去におけるシンボルの尤度および電力が低減しない。このため、ScおよびSdの誤り率は第1〜第3の実施の形態で最も良好となる。これは、送信シンボル毎に必要とされる誤り率が異なる場合に有効である。あるいは分離および復号回路6065の出力結果をアンテナ出力から直接キャンセルし、再び最尤復号によってSaおよびSbを復号することにより、SaおよびSbの誤り率も改善可能である。
【0052】
なお、アンテナ干渉除去回路6061において、従来技術のように最尤系列推定器を用いずにアンテナ干渉除去回路のみでSaおよびSbを復号し、その後本実施の形態で用いたキャンセル法と最尤復号で残りの送信シンボルを復調することも可能である。
<第5の実施の形態>(TCCのシステムを取り入れる)
本発明に係る第5の実施例の形態を図1および図11を参照して説明する。本実施の形態は第1〜第4の実施のいずれかの形態に基づく。本実施例で第1〜第4の実施の形態と相違する点は、送信装置70の構成である。本実施の形態に基づく送信装置70は、アンテナ毎に備えている符号化変調器701aから701dと、所定の無線送信処理を行う無線送信処理部702a〜702dおよび送信アンテナ703a〜703dを備えている。
【0053】
次に、送信装置70の動作について述べる。送信系列はそれぞれ符号化変調器701a〜702dへ入力される。符号化変調器702a〜702dの出力は無線送信処理部702aから702dで所定の無線送信処理(たとえばD/A変換やアップコンバート)が行われ、送信アンテナ703a〜703dから送信される。
【0054】
次に符号化変調器701a〜701dの詳細について説明する。符号化変調器701aから701dの構成はほぼ同じなため、まずは符号化変調器701aについて述べ、後に符号化変調器701b〜701dの詳細を説明する。
【0055】
符号化変調器701aは、図12に示すように、シリアル・パラレル変換記701a1と、トレリス符号化器701a2およびマッピング回路701a3を有する。
【0056】
なお、本実施形態の符号化変調器701はG. Ungerboeckによる"Channel coding with multilevel/phase signals," IEEE Transactions on information theory, Vol. IT-28, pp.55-67, Jan., 1982. に示されている構成を用いているが、H. Imaiらによる,"A new multilevel coding method using error correcting codes," IEEE Transactions on information theory, Vol. IT-23, pp.371-377, May. 1977. に示されている構成も適用可能である。
【0057】
また符号器701a2としては、トレリス符号器の他、ブロック符号器またはターボ符号器のいずれも適用可能である。符号化変調器701aに入力された系列は、シリアル・パラレル変換器701a1により図12におけるPa1およびPa2に並列に変換される。
【0058】
シリアル・パラレル変換器701a1の出力は、トレリス符号器701a2へ入力される。トレリス符号器701a2では例えば図13に示すようなトレリス線図を元に出力系列を決定する。図13においてトレリス符号器701a2は00、01、10、11の4つの状態を持ち、Pa1およびPa2の入力によって、出力と状態を変化させる。
【0059】
今、トレリス符号器701a2の状態が00であったとする。Pa1およびPa2の入力が共に0であったとすると、トレリス符号器701a2の出力は0で、状態00に遷移する。これを00/0で表す。またPa1の入力が0でPa2の入力が1であったとすると、トレリス符号器701a2の出力は8で10の状態に遷移する。これを10/8で表す。なおトレリス符号器701a2の出力は4ビットであり、0から15までの出力を有する。
【0060】
トレリス符号器701a2、701b2、701c2および701d2のトレリス線図を簡略化まとめた符号化則の例の表を図14に示す。この表は、複数のアンテナにおいて異なる符号器を用いて符号化変調を行う、菊地らによる、"時間空間伝送のシナリオに適したトレリス符号化同一チャネル干渉キャンセラの特性,"信学技報,RCS2000-254,pp.63-68, Mar. 2001. (従来文献 菊地) に記載されている。
【0061】
トレリス符号器701a2の出力は、マッピング回路701a3において複素平面状の一点が選択されて複素ベースバンド信号が出力される。図15に変調方式として16PSKを用いた場合の信号点マッピングの一例を示す。図15においての信号点の数字は、図13における出力と一対一に対応する。
【0062】
次に第5の実施の形態における受信装置について述べる。第5の実施の形態における受信装置は第1〜第4のいずれの実施の形態でも適用可能であるが、ここでは第1の実施の形態における受信装置30を用いることとする。第5の実施の形態における受信装置30では、分離回路及び復号回路307の動作が異なる。
【0063】
次に、分離回路および復号回路307における最尤復号器307aの詳細について説明する。最尤復号器307aではレプリカ生成回路307a1において受信信号のレプリカを生成する。本実施の形態では符号化変調器701aにおける状態数の総数が4であり、最尤復号器307a2で分離し、復号する送信シンボルの総数は2個である。このためビタビアルゴリズム回路307a2で用いるビタビアルゴリズムの状態数の総数は4の2乗である。
【0064】
一般に、各時点における各送信シンボルの状態数をK、分離復号する送信シンボルの数をPとすれば、最尤復号器で用いるビタビアルゴリズム回路の状態数の総数はKのP乗となる。送信装置に符号化変調器を用いず、更に受信装置として第1の実施の形態のようなアンテナ干渉除去装置も用いないで、すべての送信シンボルをそのまま最尤復号したとする。このときK=2^Q、P=Lとなり、ビタビアルゴリズムでの状態数の総数は2^Q^Lとなる。ここでQは変調多値数である。すなわち変調多値数および送信シンボルの数が増えるにつれて、ビタビアルゴリズムの状態数は指数関数的に上昇する。ところが第1の実施の形態を用い、アンテナ干渉除去回路においてL個の送信シンボルのうちL−l(l>=2)個の送信シンボルをアンテナ干渉除去回路で除去することにより、K=2^Q、P=lとなる。このようにPを削減することが可能であり、ビタビアルゴリズムの状態数は2^Q^lに削減できる。
【0065】
また、(従来文献 菊地)では送信装置に符号化変調器を用いて送信シンボルの状態数を制限しており、制限された各時点による送信シンボルの状態数をkとすればK=k(k<=2^Q)、P=LであるためKを削減することが可能であり、ビタビアルゴリズムの状態数はk^lに削減できる。ところが、(従来文献 菊地)の技術に加えて第5の実施の形態を用いることにより、KとPの両方を削減することが可能になり、K=k、P=lであるためビタビアルゴリズムの状態数はk^l に削減できる。これは上記全ての技術の中で最も少ない状態数を実現できる。
【0066】
なお、送信装置に符号化変調器を用いる場合は符号化率により伝送速度の低下が起きるが、逆に符号化利得により誤り率は改善されるため、誤り率を一定とすれば、送信装置40の前段に置かれる通信路符号化装置の符号化率を低くすることにより、伝送速度を改善することが可能である。
【0067】
また本発明の送信装置の符号化変調装置の信号点配置はアンテナ毎に同じであるが、変調方式は同じであってもアンテナ毎に信号点配置を用いることも可能である。
<第6の実施の形態>(グループを適応的に変える)
本発明に係る第6の実施の形態を、図16を参照して説明する。本実施の形態は第1〜第5の実施の形態のいずれかに基づく。本実施の形態において第1〜第5の実施の形態と異なる点は、アンテナ干渉除去ベクトル計算器およびアンテナ干渉除去回路で除去する送信シンボルの組み合わせを、伝搬路または送信装置の状態により適応的に変化させることである。本実施の形態に係る受信装置の例を図16に示す。
【0068】
本実施の形態は第1〜第5の実施の形態のいずれの受信装置でも適用可能であるが、ここでは例として第1の実施の形態に係る受信装置を基に本実施の形態に係る受信装置の例を図16に示す。本実施の形態で第1の実施の形態に補足する点は、グループ分類装置808と、復号順序決定装置809を備えていることである。
【0069】
グループ分類装置808は伝搬路推定結果の情報または外部情報によりアンテナ干渉除去回路806において除去する送信シンボルの組み合わせ(グループと呼ぶ)を決定すし、復号順序決定装置809は、グループ間の復号の順序を決定する。グループの分類方法についての一例としては、送信アンテナ間の伝搬路の特性係数の相関値を用いることである。送信アンテナ間の伝搬路の特性係数の相関値は、式1の伝搬路行列のエルミート積を取ることで算出できる。この行列Rxxは次のようになる。
【数8】
ここで、R11は図2における送信アンテナ1aと、受信アンテナ2a〜2dで構成される伝搬路の特性係数の自己相関値になり、R12は送信アンテナ1aと、受信アンテナ2a〜2dで構成される伝搬路の特性係数と、送信アンテナ1bと、前記受信アンテナで構成される伝搬路の特性係数の相互相関値になる。すなわち、Rij(i!=j)がある閾値以上であった場合、それらの送信アンテナから受信アンテナで構成されるベクトルは類似し、これらの送信アンテナから送信された送信シンボルをアンテナ干渉除去回路で分離しようとすれば、分離が困難になり、出力電力の低下がおこり誤り率の低下を招く。
【0070】
よって、相互相関値Rijがある閾値よりも大きな送信アンテナから送信された送信シンボル同士は同じグループに分類する。すなわち、アンテナ干渉除去回路においては、他の送信アンテナと相互相関が閾値より低いアンテナから送信された送信シンボルを含むグループを先に除去し、前記閾値より高い送信アンテナからの送信シンボルを含むグループは、グループとして一まとめにして除去し、後段の最尤復号器でグループ内の送信シンボルを分離する。送信シンボルの分離能力については最尤復号器の方が優れているため、この手法を取ることにより送信アンテナ間の相互相関値が大きい場合でも誤り率の低下を防ぐことが可能になる。
【0071】
なおグループ分類の考え方は、従来CDMAシステムのマルチユーザディテクションの分野で研究されており、例えばJunqiang LIらによる"A group oriented multiuser detection with beamforming for multicarrier CDMA system,"GLOBECOM '01. IEEE, Volume 2 , pp. 733-737,2001 に示されているようなグループ分類装置の考え方は、複数のユーザが複数のアンテナに対応するような本発明に全て適用可能である。
<第7の実施の形態>
本発明に係る第7の実施の形態を説明する。本実施の形態は第1〜第6の実施の形態のいずれかに基づく。本実施の形態で第1〜第6の実施の形態と異なる点は、第5の実施の形態における図11の送信装置70における無線送信ユニットの構造が異なることである。
【0072】
本発明の受信装置として、第4の実施の形態における受信装置を用いれば、送信シンボルScおよびSdはアンテナ干渉除去回路を通っていないため、ScとSdの尤度はSaおよびSbよりも大きくなる。このためSa、Sb、Sc、Sdのシンボル毎の誤り率が異なってしまう。このため、送信機70における無線送信処理部702aおよび702bにおける送信信号の増幅度は、無線送信処理部702cおよび702dにおける増幅度よりも大きくし、送信シンボルSaおよびSbを同一のグループに分類し、送信シンボルScおよびSdを前記グループとは異なるグループに分類する。送信シンボル間の誤り率を一定に保つことが可能になる。
【0073】
更に本実施の形態において第1〜第6の実施の形態と異なる点は、第5の実施の形態における送信装置70において、符号化変調を行わない送信シンボルを送信する送信アンテナが存在することである。本実施の形態として、第6の実施の形態に示したようなグループ分類装置を用いれば、アンテナ間の伝搬路の特性係数の相互相関値Rijが閾値より高い送信アンテナから送信される送信シンボルと、閾値より低いアンテナから送信される送信シンボルは別のグループに分類できる。このため、相互相関値Rijが低く保てるような送信アンテナからの送信シンボルには符号化変調を施さなくてもある程度はアンテナ干渉除去回路で分離が可能である。このため、前記送信シンボルには符号化変調を施さず送信を行う。この手法を用いることにより、無線通信システムの伝送容量を改善することが可能になる。
【0074】
更に本実施の形態において第1〜第6の実施の形態と異なる点は、第5の実施の形態における送信装置70の送信アンテナ毎に異なる符号化利得をもつ符号化変調を施すことである。例えば、送信アンテナからの相互相関値Rijが閾値よりも低く保てるような送信シンボルの組には、他の送信シンボルよりも符号化率の低い符号化利得を持つ符号化変調器を施すことである。更に符号化率が異なる送信シンボルはそれぞれ別のグループに分類される。この手法を用いることにより、無線通信システムの伝送容量を改善することが可能になる。
【0075】
更に本実施の形態において第1〜第6の実施の形態と異なる点は、第5の実施の形態における送信装置70の送信アンテナ毎に異なる符号器を用いた符号化変調器を施すことである。例えば、送信アンテナからの相互相関値Rijが低く保てるような送信シンボルの組にはトレリス符号器を用い、相互相関値が閾値よりも大きくなる送信シンボルの組にはターボ符号器を用いた符号化変調を用いることである。更に、異なる符号器を用いて符号化された送信シンボルは互いに異なるグループへ分類される。この手法を用いることにより、相互相関値が高い送信アンテナから送信されるシンボルの誤り率を改善することが可能になる。
【0076】
更に本実施の形態において第1〜第7の実施の形態と異なる点は、送信装置の送信アンテナ毎に、異なる変調方式で変調された送信シンボルを送信することである。32QAMや64QAMなどの多値変調方式を用いれば、第5の実施の形態で述べたようにビタビ復号器の状態数は指数関数的に上昇してしまう。このため、多値変調が施された送信シンボルはそれぞれ異なるグループに分類する。つまり前記グループの構成シンボルは一つである。
【0077】
また、比較的多値数が少ない送信シンボルは一まとめにして同じグループに分類する。受信装置における復号の順序としては、例えば多値変調が施された送信シンボルから復号を行う、すなわち多値変調が施された送信シンボルはアンテナ干渉除去回路のおいて個々に分離され、比較的多値数が少ない送信シンボルは後段の分離および復号回路において分離を行う。このように変調多値数によってアンテナ干渉除去回路と分離および復号回路における最尤復号器の使い方を変化させることにより、限られたアンテナ素子数およびハードウェアの処理能力の中で、伝送効率を向上させることが出来る。
なお、変調多値数と同様に、送信アンテナからそれぞれ異なる通信方式、例えばOFDM方式やCDMA方式を同時に送信し、通信方式が異なる送信シンボルはそれぞれ異なるグループに分類して第1〜第6の実施の形態を用いて復号する手法も可能である。
【0078】
更に本実施の形態において第1〜第6の実施の形態と異なる点は、グループ分類装置において、送信シンボルを分類する際に、あるグループに属する送信シンボルが、他のグループにも重複して属することである。本実施の形態を用いた場合、重複した送信シンボルは、複数の分離回路および復号回路の出力に現れることになる。本実施の形態では、分離回路および復号回路の出力を軟判定出力とし、同じ送信シンボルに関する複数の分離回路および復号回路の出力を合成した後に硬判定を行う。このように複数の分離回路および復号回路の軟判定出力を合成することで、更なる誤り率の向上が図れる。
【0079】
更に本実施の形態において第1〜第6の実施の形態と異なる点は、送信装置における符号化変調器は、送信アンテナ間で、符号化変調器を共有する手法も可能である。つまり複数の送信アンテナ間に冗長度を持たせることにより、時間軸上の符号化利得とアンテナ間の符号化利得の両方を得ることにより、更なる誤り率の改善が可能になる。あるいは複数の送信アンテナ間で送信ダイバーシチを行う手法も可能である。
【0080】
なお、本実施の形態は、BLASTのように狭帯域伝搬路を仮定し、受信信号における遅延波は無視できるものとしたが、広帯域伝搬路で遅延波が存在する場合でも適用可能なのは勿論である。広帯域伝搬路においては、伝搬路の特性係数の周波数応答がフラットではないため、最尤復号器における状態数が増加してしまうため、Duel-Hallen, A らによる"Delayed decision-feedback sequence estimation,"IEEE Transactions on Communication, Vol.,37 -5 , pp. 428-436,May. 1989.に述べられているようなアルゴリズムを用いることで、状態数の削減が可能になる。更に、受信側で観測される送信シンボル毎の受信電力が異なる場合、復号する送信シンボルの順序により特性は大きく変化する。この時の送信シンボルの復号の順序についてはBLAST等で研究されている手法が全て適用可能である。
【0081】
本発明でもBLASTで用いられているキャンセル回路を用いているため、先に復号する送信シンボルの尤度が高いほど、後半に復号する送信シンボルの尤度も高くなる。このため、先に復号する送信シンボルについては、アンテナ干渉除去回路で他シンボルの除去をあまり行わず、最尤復号器にて他シンボルとの分離を行う。このようにして、先に復号するシンボルの尤度を上げておくことにより、後半に復号する送信シンボルは、最尤復号器を用いない、あるいは処理を軽減しても誤り率の劣化を抑えることが可能になる。
【0082】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、受信アンテナの数を減らすことができ、あるいは、信号の誤り率の改善や省電力化が可能な、受信装置などを提供することができる。
【0083】
すなわち本発明では、アンテナ干渉除去回路において所望信号以外の干渉をすべて除去するのではなく、その後段に続く分離回路および復号回路により所望信号の抽出を行う。すなわち、本発明はアンテナを用いた空間軸上の信号処理の一部を時間軸上の信号処理に請け負わせることにより、受信アンテナの数を減らすことができる。
【0084】
また、受信アンテナを減らさなければ、逆に信号の誤り率の改善や省電力化が可能である。更に、送信装置の信号処理と組み合わせることにより、受信装置での大幅な信号処理の負担を減らすことも可能である。また、送信アンテナと受信アンテナ間の伝搬路の特性係数の間の相互相関が大きい場合でも、伝搬路の状態に応じて適応的に符号化変調を施すことにより、信号の誤り率の改善が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の送受信装置の構成例を示す図。
【図2】本発明において送信アンテナおよび受信アンテナと伝搬路、送信シンボルを表す図。
【図3】本発明におけるアンテナ干渉除去回路の構成例を示す図。
【図4】本発明における分離および復号回路の構成例を示す図。
【図5】本発明の第2の実施形態の受信装置の構成例を示す図。
【図6】本発明の第2の実施形態に係るサブアレーの構成例を示す図。
【図7】本発明の第2の実施形態におけるアンテナ干渉除去装置の構成例を示す図。
【図8】本発明の第2の実施形態における分離および復号回路の構成例を示す図。
【図9】本発明の第3の実施形態における分離および復号回路の構成例を示す図。
【図10】本発明の第4の実施形態におけるアンテナ干渉除去装置および復号回路の構成例を示す図。
【図11】本発明の第5の実施形態における送信装置の構成例を示す図。
【図12】本発明の第5の実施形態における符号化変調器の構成例を示す図。
【図13】本発明の第5の実施形態におけるトレリス符号器のトレリス線図を示す図。
【図14】本発明の第5の実施形態におけるトレリス符号器の符号化則の表を示す図。
【図15】本発明の第5の実施形態における信号点マッピングの一例を示す図。
【図16】本発明の第6の実施形態における受信装置の構成例を示す図。
【図17】従来のBLASTの送受信装置の構成を示す図。
【図18】従来のBLASTにおけるアンテナ干渉除去回路およびアンテナキャンセラ回路の構成を示す図。
【符号の説明】
1、70・・・送信装置、1a,1b,1c,1d・・・送信アンテナ、2、30、40、80・・・受信装置、2a,2b,2c,2d,301a,301b,301c・・・受信アンテナ、302a,302b,302c・・・無線受信処理部、303,403,805・・・伝送路推定器、304,404,804・・・アンテナ干渉除去ベクトル計算器、305,405・・・信号推定重み計算器、306,406,806・・・アンテナ干渉除去回路、307,407,507、807・・・分離回路および復号回路、507a,507b・・・最尤復号器、507c・・・干渉キャンセル器、701a・・・符号化変調器、701a2・・・トレリス符号器、701a3・・・マッピング回路、803・・・伝搬路推定器、808・・・グループ分類装置、809・・・復号順序決定装置。
Claims (25)
- N個(N>=2)の受信アンテナと、
M個の送信アンテナのうち、L個(L>=2)の送信信号が送信されたL個の送信アンテナから前記N個の受信アンテナに関する各伝搬路の特性係数を推定する伝搬路特性推定器と、
前記伝搬路の特性係数の推定値を用いて、前記N個の受信アンテナの出力信号に乗算する重みベクトルを計算するアンテナ干渉除去ベクトル計算器と、
前記N個の受信アンテナの出力に前記重みベクトルを乗算して加算することにより、L個の送信信号が各伝搬路を経て重畳した重畳信号から、2個以上の送信信号に起因する信号成分が重畳された重畳信号を抽出するために、それ以外の送信信号に起因する信号成分を除去するアンテナ干渉除去回路と、
前記アンテナ干渉除去回路の出力に含まれる受信信号の推定値を計算するための信号推定重み計算器と、
前記信号推定重み計算器で計算された重みを用いて、前記アンテナ干渉除去回路で抽出された一部の送信信号のみを分離し復号する分離復号回路とを具備することを特徴とする受信装置。 - N個(N>=2)の受信アンテナと、
M個の送信アンテナのうち、L個(L>=2)の送信信号が送信されたL個の送信アンテナから前記N個の受信アンテナに関する各伝搬路の特性係数を推定する伝搬路特性推定器と、
前記伝搬路の特性係数の推定値を用いて、前記N個の受信アンテナのうち、N−1個以下の受信アンテナで構成される2個以上の受信アンテナの組に乗算する重みベクトルを計算するアンテナ干渉除去ベクトル計算器と、
前記N−1個以下の受信アンテナで構成される2個以上の受信アンテナの組の出力に前記重みベクトルを乗算して加算することにより、L個の送信信号が各伝搬路を経て重畳した重畳信号から、2個以上の送信信号に起因する信号成分が重畳された重畳信号を前記受信アンテナの組の数だけ出力するために、それ以外の送信信号に起因する信号成分を除去するアンテナ干渉除去回路と、
前記アンテナ干渉除去回路の出力に含まれる受信信号の推定値を計算するための信号推定重み計算器と、
前記信号推定重み計算器で計算された重みを用いて、前記アンテナ干渉除去回路で抽出された一部の送信信号のみを分離し復号する分離復号回路とを具備することを特徴とする受信装置。 - 前記アンテナ干渉除去ベクトル計算器は、M個の送信アンテナのうち、L(L<=M)個のアンテナと、N個以下の受信アンテナ間の伝搬路の特性係数で構成されるL個のベクトルのうち、L−2個以下のベクトルと直交する重みベクトルを計算することを特徴とする請求項1または請求項2記載の受信装置。
- 前記分離復号回路は、最尤系列推定器を用いて受信信号を分離することを特徴とする請求項1または請求項2記載の受信装置。
- 前記分離復号回路の前記最尤系列推定器は、該アンテナ干渉除去回路における、受信アンテナの組の数だけ得られる2個以上の出力信号から算出された尤度を用いて最尤系列推定を行うことを特徴とする請求項4記載の受信装置。
- 前記受信装置は、L個の送信信号が伝搬路を経て重畳した重畳信号から1個以上復号された送信信号に対し、該伝搬路の特性係数を再び重畳して、前記伝搬路の特性係数が重畳された送信信号の複製を該N−1個以下の受信アンテナの出力からそれぞれ差し引くことを特徴とする請求項1または請求項2記載の受信装置。
- 前記受信装置は、該送信信号を一個以上の送信信号を含む2個以上のグループに分類する送信信号分類装置と、前記分類されたグループ間の復号を行う順序を決定する復号順序決定装置とを備え、
該アンテナ干渉除去回路においては、前記復号順序決定装置で復号順序が決定された順序に基づき、該アンテナ干渉除去回路においては、前記グループ内に属さない送信信号成分に起因する信号成分のみを除去し、該分離および復号回路においては、前記グループ内に属する送信信号の分離および復号を行うことを特徴とする請求項1または請求項2記載の受信装置。 - 前記送信信号分類装置は、M個の送信アンテナのうち、L(L<=M)個のアンテナと、N個の受信アンテナ間の伝搬路の係数で構成されるL個のベクトルのうち、前記ベクトルの相互相関値が閾値よりも大きい送信アンテナの組から送信された信号を同じグループに分類し、相互相関値がある閾値よりも小さいものは前記グループとは異なるグループに分類することを特徴とする請求項7記載の受信装置。
- 前記送信信号分類装置は、送信電力が同じ送信信号群と送信電力が異なる送信信号群をそれぞれ異なるグループに分類することを特徴とする請求項7または請求項8記載の受信装置。
- 前記送信信号分類装置は、1つの送信信号を2つ以上のグループに重複して分類することを特徴とする請求項7記載の受信装置。
- 前記受信装置は、1つの送信信号が2つ以上のグループに重複して分類された場合、前記2つ以上のグループに係る分離および復号回路の出力を軟判定出力とし、前記2つ以上の軟判定出力を合成した後に復号を行うことを特徴とする請求項7に記載の受信装置。
- N個(N>=2)の受信アンテナを備え、
L個の送信信号が各伝搬路を経て重畳した重畳信号から、2個以上の送信信号に起因する信号成分が重畳された第1の送信信号群を抽出するために、それ以外の送信信号に起因する信号成分を除去する第1のアンテナ干渉除去回路と、前記アンテナ干渉除去回路で抽出された一部の送信信号のみを分離し復号する第1の分離復号回路と、
L個の送信信号が各伝搬路を経て重畳した重畳信号から、2個以上の送信信号に起因する信号成分が重畳された第2の送信信号群を抽出するために、それ以外の送信信号に起因する信号成分を除去する第2のアンテナ干渉除去回路と、前記アンテナ干渉除去回路で抽出された一部の送信信号のみを分離し復号する第2の分離復号回路とを備え、
第1の送信信号群と、第2送信信号群に共通して存在する共通送信信号に関し、
第1の分離復号回路の出力を軟判定して第1の軟判定値とし、
第2の分離復号回路の出力を軟判定して第2の軟判定値とし、
第1の軟判定値と第2の軟判定値と合成した後の出力を共通送信信号の復号結果として復号を行う事を特徴とする受信装置。 - 複数の送信アンテナおよびこれらの各アンテナへ符号化変調信号を出力する符号化変調器を有する送信装置と、
前記送信装置から送信された信号を受信する受信装置とを備え、
前記受信装置は、
N個(N>=2)の受信アンテナと、
M個の送信アンテナのうち、L個(L>=2)の送信信号が送信されたL個の送信アンテナから前記N個の受信アンテナに関する各伝搬路の特性係数を推定する伝搬路特性推定器と、
前記伝搬路の特性係数の推定値を用いて、前記N個の受信アンテナの出力信号に乗算する重みベクトルを計算するアンテナ干渉除去ベクトル計算器と、
前記N個の受信アンテナの出力に前記重みベクトルを乗算して加算することにより、L個の送信信号が各伝搬路を経て重畳した重畳信号から、2個以上の送信信号に起因する信号成分が重畳された重畳信号を抽出するために、それ以外の送信信号に起因する信号成分を除去するアンテナ干渉除去回路と、
前記アンテナ干渉除去回路の出力に含まれる受信信号の推定値を計算するための信号推定重み計算器と、
前記信号推定重み計算器で計算された重みを用いて、前記アンテナ干渉除去回路で抽出された一部の送信信号のみを分離し復号する分離復号回路と、
を具備して成ることを特徴とする送受信装置。 - 複数の送信アンテナおよびこれらの各アンテナへ符号化変調信号を出力する符号化変調器を有する送信装置と、
前記送信装置から送信された信号を受信する受信装置とを備え、
前記受信装置は、
N個(N>=2)の受信アンテナと、
M個の送信アンテナのうち、L個(L>=2)の送信信号が送信されたL個の送信アンテナから前記N個の受信アンテナに関する各伝搬路の特性係数を推定する伝搬路特性推定器と、
前記伝搬路の特性係数の推定値を用いて、前記N個の受信アンテナのうち、N−1個以下の受信アンテナで構成される2個以上の受信アンテナの組に乗算する重みベクトルを計算するアンテナ干渉除去ベクトル計算器と、
前記N−1個以下の受信アンテナで構成される2個以上の受信アンテナの組の出力に前記重みベクトルを乗算して加算することにより、L個の送信信号が各伝搬路を経て重畳した重畳信号から、2個以上の送信信号に起因する信号成分が重畳された重畳信号を前記受信アンテナの組の数だけ出力するために、それ以外の送信信号に起因する信号成分を除去するアンテナ干渉除去回路と、
前記アンテナ干渉除去回路の出力に含まれる受信信号の推定値を計算するための信号推定重み計算器と、
前記信号推定重み計算器で計算された重みを用いて、前記アンテナ干渉除去回路で抽出された一部の送信信号のみを分離し復号する分離復号回路と、
を具備して成ることを特徴とする送受信装置。 - 前記送受信装置は、送信アンテナ毎に異なるトレリス線図を持つトレリス符号化変調器で符号化変調された信号を生成することを特徴とする請求項13または請求項14記載の送受信装置。
- 前記送信装置は、M個の送信アンテナのうち、L(L<=M)個のアンテナと、N個の受信アンテナ間の伝搬路の係数で構成されるL個のベクトルのうち、前記ベクトルの相互相関値が閾値よりも大きい送信アンテナの組には、他のアンテナよりも高い符号化利得を持つ符号化が施されることを特徴とする請求項13乃至請求項15のいずれか1記載の送受信装置。
- 前記送信装置は、M個(M>=2)の送信アンテナと、M個のうちm個(1<=m<M)の送信アンテナは他と異なる送信電力で送信を行う無線送信ユニットを備えたことを特徴とする請求項13乃至請求項15のいずれか1記載の送受信装置。
- 前記送信装置は、
送信信号をM個(M>=2)の送信アンテナへ出力する分配装置を備えた送信装置であって、M個のうちm個(1<=m<M)の送信アンテナに符号化変調信号を出力する符号化変調器を有することを特徴とする請求項13乃至15のいずれか1記載の送受信装置。 - M個(M>=2)の送信アンテナと、各送信アンテナへ符号化変調信号を出力する符号化変調器を有する送信装置であって、M個のうちm個(1<=m<M)のアンテナでは、他と異なる符号化利得を持つ符号化変調器を備えた送信装置と、
前記送信装置から送信された信号を受信する受信装置とを備え、
前記受信装置は、
N個(N>=2)の受信アンテナと、
M個の送信アンテナのうち、L個(L>=2)の送信信号が送信されたL個の送信アンテナから前記N個の受信アンテナに関する各伝搬路の特性係数を推定する伝搬路特性推定器と、
前記伝搬路の特性係数の推定値を用いて、前記N個の受信アンテナのうち、N−1個以下の受信アンテナで構成される2個以上の受信アンテナの組に乗算する重みベクトルを計算するアンテナ干渉除去ベクトル計算器と、
前記N−1個以下の受信アンテナで構成される2個以上の受信アンテナの組の出力に前記重みベクトルを乗算して加算することにより、L個の送信信号が各伝搬路を経て重畳した重畳信号から、2個以上の送信信号に起因する信号成分が重畳された重畳信号を前記受信アンテナの組の数だけ出力するために、それ以外の送信信号に起因する信号成分を除去するアンテナ干渉除去回路と、
前記アンテナ干渉除去回路の出力に含まれる受信信号の推定値を計算するための信号推定重み計算器と、
前記信号推定重み計算器で計算された重みを用いて、前記アンテナ干渉除去回路で抽出された一部の送信信号のみを分離し復号する分離復号回路とを具備することを特徴とする送受信装置。 - 前記送信装置は、
M個(M>=2)の送信アンテナと、各送信アンテナへ符号化変調信号を出力する符号化変調器を有する送信装置であって、M個のうちm個(1<=m<M)のアンテナでは、他と異なる種類の誤り訂正符号を備えたことを特徴とする請求項13乃至14のいずれか1記載の送受信装置。 - 前記送信装置は、
M個(M>=2)のアンテナのうちm個(1<=m<M)のアンテナでは他と異なる変調方式の信号を送信することを特徴とする請求項13乃至14のいずれか1記載の送受信装置。 - 前記送信信号分類装置は、
複数の送信信号を分類する送信信号分類装置であって、符号化変調が施されたアンテナからの送信信号と、符号化変調が施されていないアンテナからの送信信号を異なるグループに分類することを特徴とする請求項7記載の受信装置。 - 前記送信信号分類装置は、
複数の送信信号を分類する送信信号分類装置であって、符号化利得が異なる符号化変調を施されたアンテナからの送信信号は、互いに異なるグループに分類されることを特徴とする請求項7記載の受信装置。 - 前記送信信号分類装置は、
複数の送信信号を分類する送信信号分類装置であって、誤り訂正符号の種類が異なる符号化変調を施されたアンテナからの送信信号は、互いに異なるグループに分類されることを特徴とする請求項7記載の受信装置。 - 前記送信信号分類装置は、
複数の送信信号を分類する送信信号分類装置であって、変調方式の異なる送信信号は、互いに異なるグループに分類されることを特徴とする請求項7記載の受信装置。
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