JP4769897B2 - Mimo復号方法及びmimo復号装置並びにmimo受信機 - Google Patents

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Description

本発明は、MIMO(Multiple Input Multiple Output)無線通信におけるMIMO復号方法及びMIMO復号装置並びにMIMO受信機に関する。
次世代通信技術としてMIMO伝送技術が盛んに研究されている。MIMOは、複数の送信アンテナと複数の受信アンテナを用いることで、伝送容量を向上させる技術である。MIMO通信では、複数の送信アンテナから送信された信号が混信して受信装置の各受信アンテナで受信される。
図5は、送信アンテナ数をM、受信アンテナ数をNとした場合のMIMO通信を示しており、送信側(Tx)において、M本の送信アンテナから送信信号x1,x2,…,xMを送信し、受信側(Rx)では、受信信号y1,y2,…,yNを受信する。
ここで、受信アンテナ#i(i=1〜N)における受信信号yiは、送信アンテナ#j(j=1〜M)と受信アンテナ#iとの間の伝搬路値(チャネル値)をhijとして、下記の(1)式で表すことができる。
Figure 0004769897
したがって、受信アンテナ#1〜#Nにおける受信信号は、以下の(2)式のように表現することができる。
Figure 0004769897
この(2)式を受信信号ベクトルy,送信信号ベクトルx及び行列Hによって記述すると、下記の(3)式となる。
Figure 0004769897
ただし、送信信号ベクトルxは下記(4)式、受信信号ベクトルyは下記(5)式、行列(チャネル行列)Hは下記(6)式でそれぞれ表される。また、(4)式及び(5)式において、Tは転置を意味する。
Figure 0004769897
受信側では、伝搬路を通じて混ざり合って受信される送信信号を分離(以後、MIMOデコードと呼ぶこととする)する必要があり、前記(3)式による受信信号ベクトルyとチャネル行列Hを用いて、送信信号ベクトルxを推定する。
MIMOデコード方法には、様々な手法が提案されており、例えば、MLD(Maximum Likelihood Detection),MMSE(Minimum Mean Square Error),V-BLAST(Vertical - Bell Laboratories Layered Space Time)などがある.
一方、MIMOデコード方法において、QR分解を用いることで送信信号を推定しやすくする手法が提案されている(例えば、後記の特許文献1,非特許文献1,2参照)。
即ち、チャネル行列Hは、以下の(7)式に示すように、QR分解によってユニタリー行列(直交行列)Qと上三角行列Rとに分解できるため、前記(3)式に左からユニタリー行列QHを乗算することで、下記の(8)式となる。なお、「上三角行列」とは対角線の左下の成分が零のものである。
Figure 0004769897
このように、受信信号zは、送信信号xに上三角行列Rを乗算した形となるため、送信信号を推定しやすくなる。
このQR分解を用いたMIMOデコード法は既にいくつか提案されており、例えば、非特許文献1では、MLDと組み合わせることによって低演算量で送信信号を推定することを実現している。
また、非特許文献2では、LST(Layered Space Time) architectureに適用して、受信性能を高める手法が提案されている。
QR分解を用いる手法では、例えば送信アンテナ数及び受信アンテナ数がともに3の3×3MIMOシステムの場合、前記(2)式は下記(9)式となり、QR分解を用いることによって、下記(10)式を得る。
Figure 0004769897
QR分解は、例えば、グラムシュミット(Gram-Schmidt)の直交化法を用いることでチャネル行列Hからユニタリー行列Qと上三角行列Rとを得ることができる。
3×3MIMOシステムの場合、グラムシュミットの直交化法を用いると、上三角行列Rは以下の(11)式、ユニタリー行列Qは以下の(12)式で表すことができる。
Figure 0004769897
ただし、
Figure 0004769897
であり、qj HのHは複素共役を表す。
前記(10)式より、まず、x3を推定し、推定したx3を用いてx2を推定し、最後にx3とx2とを用いてx1を推定するといったように順番に送信信号を推定する。
ここで、x3を推定し、推定したx3を用いてx2を推定するという関係を考えると、x3の推定精度をできるだけ上げるのが好ましく、そのためには、上三角行列のr33の成分ができるだけ大きいことが望ましい。
上三角行列Rの成分を操作するためには、チャネル行列Hについて、列ベクトルの入れ替え操作を行なう必要がある。例えば、前記(9)式のチャネル行列Hの2列目と3列目とを入れ替えた場合、下記の(16)式となり、QR分解を用いることで、下記の(17)式を得る。
Figure 0004769897
ここで、前記(10)式の上三角行列と前記(17)式の上三角行列とは異なり、送信信号推定過程における誤り伝播を考慮すると、r33の成分が大きい方を選ぶ方が好ましい。
実際、非特許文献2では、r33が大きくなるように、チャネル行列Hの列方向を入れ替えながらQR分解を行なうことで、受信特性を改善する手法を提案している。
特開2003−273837号公報 樋口 健一ら、"QRM-MLDを用いるOFCDM MIMO多重における信頼度情報を用いる適応生き残りシンボルレプリカ候補選択法"、信学技報 RCS2004-69、2004年5月 D. Wubben J, at et al.、"Efficient Algorithm for Detecting Layered Space-Time Codes"、4th International ITG conference on source and channel and coding,Berlin,Janary 2002
非特許文献2の手法は、QR分解の過程で、上三角行列の対角成分が大きくなるように制御(列の並べ替え)を行なう。3×3の場合を例に図6を用いて説明する。まず、図6の(1)に示す行列Hの各列ベクトルに対して、
Figure 0004769897
を計算し、これら3つの中で最小値となる列を探す。
この例では、1列目が最小であったとして、図6の(2)に示すように、1列目に対して、[r11,0,0]Tに変換する演算を行なう。
次に、2列目、3列目に対して、同様に列ベクトルの2乗和を計算し、小さい列を探す。この例では、3列目が小さかったと仮定しており、図6の(3)に示すように、2列目と3列目とを入れ替えて図6の(4)に示す上三角行列を得る。
この手法は、対角成分のみに着目して上三角行列を得ており、前記(10)式におけるr33の成分をできるだけ大きくし、x3の誤りを軽減することを目的としている。
しかしながら、この手法は、前述したように対角成分のみに着目しており、それ以外の成分については考慮していない。そのため、x3の推定精度が十分でなく、x3に誤りが発生した場合、それ以降の送信信号判定にこの誤りが伝播するため、十分な受信性能(復調性能)が得られない。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、その目的の一つは、MIMOシステムにおける送信信号の推定精度を向上することにある。
また、MIMOシステムの受信側において十分な受信性能(復調性能)を得ることも本発明の目的の一つである。
なお、前記目的に限らず、後述する発明を実施するための最良の形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本発明の他の目的の一つとして位置付けることができる。
上記の目的を達成するために、本発明では、以下に示すMIMO復号方法及びMIMO復号装置並びにMIMO受信機を用いる。
(1)即ち、本発明のMIMO復号方法は、複数の送信アンテナと複数の受信アンテナとの間の伝搬路推定値に基づいて前記受信アンテナで受信された信号をMIMO復号するMIMO復号方法であって、伝搬路推定値行列HをQR分解することによってユニタリー行列Qと三角行列Rとを得る過程において、三角行列Rの非対角成分のスカラー和が最小となる三角行列Rを生成し、得られた三角行列Rと、前記ユニタリー行列Qと、前記受信アンテナで受信された受信信号とを用いて、前記送信アンテナから送信された信号を推定する。
(2)ここで、前記三角行列Rを生成する過程において、前記非対角成分の電力和が最小となる三角行列Rを生成してもよい。
(3)また、前記三角行列Rを生成する過程において、前記非対角成分の振幅和が最小となる三角行列Rを生成してもよい。
(4)さらに、前記三角行列Rを生成する過程において、前記非対角成分のスカラー和が小さくなるように、列入れ替え操作を行なってもよい。
(5)また、前記三角行列Rを生成する過程において、前記非対角成分の電力和が小さくなるように、前記列入れ替え操作を行なってもよい。
(6)さらに、前記三角行列Rを生成する過程において、前記非対角成分の振幅和が小さくなるように、前記列入れ替え操作を行なってもよい。
(7)また、前記QR分解には、グラムシュミットの直交化法、あるいは、ハウスホルダー変換を用いてもよい。
(8)さらに、本発明のMIMO復号装置は、複数の送信アンテナと複数の受信アンテナとの間の伝搬路推定値に基づいて前記受信アンテナで受信された信号をMIMO復号するMIMO復号装置であって、伝搬路推定値行列HをQR分解することによってユニタリー行列Qと三角行列Rとを得る過程において、三角行列Rの非対角成分のスカラー和が最小となる三角行列Rを生成するQR分解部と、前記QR分解手段によって得られた得られた三角行列Rと、前記ユニタリー行列Qと、前記受信アンテナで受信された受信信号とを用いて、前記送信アンテナから送信された信号を推定するMIMO復号部と、をそなえる。
(9)また、本発明のMIMO受信機は、前記(8)記載のMIMO復号装置をそなえる。
前記本発明によれば、MIMO通信における送信信号の推定精度(MIMO復号性能)を向上することができる。
また、MIMO通信の受信側において十分な受信性能(復調性能)を得ることができる。
本発明の第1実施形態に係るMIMO受信機の要部の構成を示すブロック図である。 図1に示すQR分解部による上三角行列Rの生成動作を説明すべく複数の上三角行列のパターンを示す図である。 本発明の第2実施形態に係るQR分解部による上三角行列Rの生成動作を説明する図である。 本発明による受信アンテナ1本あたりのSNRとブロックエラーレート(BLER)との関係を従来技術と比較して示すグラフである。 M×NのMIMO通信システムを説明する模式図である。 非特許文献2のQR分解の過程で上三角行列Rが生成される手法を説明する図である。
符号の説明
21−1〜21−N 受信アンテナ
22−1〜22−N ADコンバータ(ADC)
23 伝搬路(チャネル)推定値行列生成部
24 QR分解部
25 MIMO復号部
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。ただし、本発明は、以下に示す実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できることはいうまでもない。
〔1〕第1実施形態
図1は本発明の第1実施形態に係るMIMO受信機の要部の構成を示すブロック図で、この図1に示すMIMO受信機は、例えば、複数(N本)の受信アンテナ21−1〜21−Nと、受信アンテナ21−i(i=1〜N)毎に設けられたADコンバータ(ADC)22−iと、伝搬路(チャネル)推定値行列生成部23と、QR分解部24と、MIMO復号部25とをそなえる。なお、MIMO送信機の図示は省略するが、図5と同様に、複数(M本)の送信アンテナを具備し、これらのMIMO送信機とMIMO受信機とで、M×NのMIMOシステムが構成される。
ここで、前記受信アンテナ21−iは、それぞれ、MIMO送信機のM本の送信アンテナからそれぞれ送信された送信信号を受信するものであり、ADC22−iは、それぞれ、対応する受信アンテナで受信された信号をデジタル信号に変換するものである。なお、図1において、当該AD変換に先立って行なわれる、低雑音増幅、無線周波数からベースバンド周波数への周波数変換等の所定の受信処理についての図示は省略している。
伝搬路推定値行列生成部23は、M本の送信アンテナとN本の受信アンテナ21−iとを結ぶ伝搬路(チャネル)の推定値(hij)を求め、当該チャネル推定値を要素とするチャネル行列(H)を生成する機能を具備する。前記チャネル推定値は、パイロット信号等のMIMO送信機とMIMO受信機との間で既知の信号に基づいて求めることができる。
QR分解部24は、前記チャネル行列をQR分解してユニタリー行列Qと上三角行列Rとを生成する機能を具備し、本例では、後述するように、送信信号ベクトルの成分x3に誤りが発生した場合の誤り伝播による影響を軽減するために、上三角行列Rの対角成分以外の成分、即ち、前記の(10)式におけるr12,r13,r23の非対角成分に着目し、これらの成分が小さくなるような上三角行列Rを生成することで、受信性能を改善できるようになっている。
MIMO復号部25は、ADC22−iからの受信信号と、QR分解部24でそれぞれ得られたユニタリー行列Q及び上三角行列Rとを用いて、前記(8)式により送信信号を推定してMIMOデコードを行なう機能を具備し、前記QR分解部24とともにMIMO復号装置を構成する。
以下、上述のごとく構成された本実施形態のMIMO受信機の動作、とりわけQR分解部24でのQR分解処理に着目した動作について説明する。以下においては、送信アンテナ数M=3、受信アンテナ数N=3の3×3MIMOシステムの場合について説明するが、一般化したM×NのMIMOシステムにおいても本発明は同様に適用することができる。
QR分解部24では、上三角行列Rに関し、0ではない上三角成分について対角成分を除いた成分の個々について絶対値の2乗(|・|2)(これは電力を求めていることに相当する)を計算し、これらの総和(電力和(スカラー和))が小さくなるような上三角行列Rを生成し、これとともにチャネル行列Hを上三角行列Rに変換するためのユニタリー行列Qも生成する。
例えば図2に示すように、3×3の上三角行列Rを求める際に、考えられる列ベクトル入れ替え操作のパターン#kは、k=1〜6の6通りある。QR分解部24は、この6通りすべてにおいて、上三角行列Rとユニタリー行列Qとを求め、この6つの上三角行列Rについて、対角成分以外の成分(図2中に点線三角枠で囲まれた成分)に関して、2乗和
Figure 0004769897
を計算し(この場合k=1,2,…,6)、この値が最小となる上三角行列RをMIMOデコードに用いる上三角行列Rとして選択(決定)する。
なお、QR分解には、グラムシュミットの直交化法を用いることができる。ただし、ハウスホルダー(Householder)変換を用いた場合においても、同様な6通りのQR分解結果(上三角行列Rとユニタリー行列Q)を得ることができるため、同様に適用することが可能である。
MIMO復号部25は、このようにして得られた上三角行列Rと、前記ユニタリー行列Qと、ADC22−iからの受信信号とを用いて、前記(8)式により送信信号を推定する。
このように、本例のMIMO受信機によれば、上三角行列Rの対角成分以外の成分、即ち、前記の(10)式における非対角成分(r12,r13,r23)に着目し、これらの成分が小さくなるような上三角行列Rを生成することができるので、送信信号ベクトルの成分x3に誤りが発生した場合の誤り伝播による影響を軽減することができ、送信信号の推定精度、つまりはMIMO復号性能が向上し、受信性能が向上する。
なお、上述した例では、上三角行列Rを求める過程において、対角成分を除く上三角成分の電力(|・|2)を計算し、これらの総和に基づいて上三角行列Rを決める(生成する)こととしたが、各非対角成分の振幅(|・|)和(スカラー和)に基づいて上三角行列Rを決める(生成する)ことも可能である。
〔2〕第2実施形態
次に、以下では、前記QR分解部24で上三角行列Rを求める際の演算量を軽減する手法について、図3を用いて説明する。
まず、チャネル行列Hを構成する3つの列ベクトル([h11 h21 h31T,[h12 h22 h32T,[h13 h23 h33T)のうち、一列目に配置すべき列ベクトルを決める。
前述したグラムシュミットの直交化法を用いると、最初の演算で1列目が三角化されるとともにr12とr13も得ることができる。r11を求めるために、前記(14)式よりu1(=h1)を求める必要があり、u1が求まると前記(15)式よりq1が求まる。これにより、r12=q1 Hh2と、r13=q1 Hh3とが求まる。
本例では、このことを利用し、一列目に3つの列ベクトルを配置した場合のそれぞれについてQR分解を行なう。したがって、非対角成分のr12とr13は、3通り得ることができ、この3通りのr12とr13の組み合わせについてそれぞれ|r12|2+|r13|2を計算し、この値が最小となる場合を選ぶ。つまり、図3において点線枠で囲まれた非対角成分r12,r13の2乗和(電力和)が小さくなるような列ベクトルの入れ替え操作を行ない、QR分解する。図3の例では、1列目に[h11 h21 h31]Tが選ばれたとして、次のステップに移る。
次に、2列目に配置できるベクトルは、[r11 h22' h32']Tと[r13 h23' h33']Tとが考えられ、これら2つに対し、QR分解を行ない、それぞれに対してr23を得る。|r13|2+|r23|2を計算し、この値が小さい方を2列目に選ぶ。つまり、図3において実線枠で囲まれた成分r13,r23の2乗和(電力和)が小さくなるような列ベクトルの入れ替え操作を行ない、QR分解する。
そして、|r13|2+|r23|2の値が小さい方を2列目に選んだ結果の上三角行列Rを、MIMOデコードに用いる上三角行列Rとして決定(生成)する。
このように、本例では、第1実施形態のように、考えられる列ベクトル入れ替え操作のパターン#kのすべてについて非対角成分の2乗和を求める必要がないから、QR分解部24での演算量を削減することができる。
上記の処理は,グラムシュミットの直交化法とした処理であるが,ハウスホルダー変換を用いた場合においても,同様に最初の演算で1列目が三角化されるとともにr12とr13も得ることが可能であるため,同様に適用することができる.
なお、本例では、列ベクトルの入れ替え操作を非対角成分の電力(|・|2)に基づき決定したが、振幅(|・|)に基づき決定してもよい。
図4に、第2実施形態の手法でのMIMO受信機の1アンテナあたりのSNR(Signal to Noise Ratio)対ブロックエラーレート(BLER)特性を計算機シミュレーションした結果を示す。ただし、送信アンテナ数M=4、受信アンテナ数N=4の4×4MIMOシステムを前提とし、マルチパス環境は6-ray typical urban modelとした。
この図4に示すように、点線で示す従来技術(非特許文献2の方法)による特性に比して、実線で示す本例による場合の方が、BLER=0.01において、約0.7dBの改善効果があり、ブロック誤り率が優れている。
以上の実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
〔3〕付記
(付記1)
複数の送信アンテナと複数の受信アンテナとの間の伝搬路推定値に基づいて前記受信アンテナで受信された信号をMIMO復号するMIMO復号方法であって、
伝搬路推定値行列HをQR分解することによってユニタリー行列Qと三角行列Rとを得る過程において、三角行列Rの非対角成分のスカラー和が最小となる三角行列Rを生成し、
得られた三角行列Rと、前記ユニタリー行列Qと、前記受信アンテナで受信された受信信号とを用いて、前記送信アンテナから送信された信号を推定する、
ことを特徴とする、MIMO復号方法。
(付記2)
前記三角行列Rを生成する過程において、前記非対角成分の電力和が最小となる三角行列Rを生成する、ことを特徴とする、付記1記載のMIMO復号方法。
(付記3)
前記三角行列Rを生成する過程において、前記非対角成分の振幅和が最小となる三角行列Rを生成する、
ことを特徴とする、付記1記載のMIMO復号方法。
(付記4)
前記三角行列Rを生成する過程において、前記非対角成分のスカラー和が小さくなるように、列入れ替え操作を行なう、
ことを特徴とする、付記1記載のMIMO復号方法。
(付記5)
前記三角行列Rを生成する過程において、前記非対角成分の電力和が小さくなるように、前記列入れ替え操作を行なう、
ことを特徴とする、付記4記載のMIMO復号方法。
(付記6)
前記三角行列Rを生成する過程において、前記非対角成分の振幅和が小さくなるように、前記列入れ替え操作を行なう、
ことを特徴とする、付記4記載のMIMO復号方法。
(付記7)
前記QR分解に、グラムシュミットの直交化法、あるいは、ハウスホルダー変換を用いることを特徴とする、付記1〜6のいずれか1項に記載のMIMO復号方法。
(付記8)
複数の送信アンテナと複数の受信アンテナとの間の伝搬路推定値に基づいて前記受信アンテナで受信された信号をMIMO復号するMIMO復号装置であって、
伝搬路推定値行列HをQR分解することによってユニタリー行列Qと三角行列Rとを得る過程において、三角行列Rの非対角成分のスカラー和が最小となる三角行列Rを生成するQR分解部と、
前記QR分解手段によって得られた三角行列Rと、前記ユニタリー行列Qと、前記受信アンテナで受信された受信信号とを用いて、前記送信アンテナから送信された信号を推定するMIMO復号部と、
をそなえたことを特徴とする、MIMO復号装置。
(付記9)
付記8記載のMIMO復号装置をそなえたことを特徴とする、MIMO受信機。
以上詳述したように、本発明によれば、MIMO通信における送信信号の推定精度(MIMO復号性能)を向上することができるから、無線通信技術分野に極めて有用と考えられる。

Claims (5)

  1. 複数の送信アンテナと複数の受信アンテナとの間の伝搬路推定値に基づいて前記受信アンテナで受信された信号をMIMO復号するMIMO復号方法であって、
    伝搬路推定値行列HをQR分解することによってユニタリー行列Qと三角行列Rとを得る過程において、三角行列Rの非対角成分のスカラー和が最小となる三角行列Rを生成し、
    得られた三角行列Rと、前記ユニタリー行列Qと、前記受信アンテナで受信された受信信号とを用いて、前記送信アンテナから送信された信号を推定する、
    ことを特徴とする、MIMO復号方法
  2. 前記三角行列Rを生成する過程において、前記非対角成分のスカラー和が小さくなるように、列入れ替え操作を行なう、
    ことを特徴とする、請求項1記載のMIMO復号方法
  3. 前記QR分解に、グラムシュミットの直交化法、あるいは、ハウスホルダー変換を用いることを特徴とする、請求項1または2に記載のMIMO復号方法。
  4. 複数の送信アンテナと複数の受信アンテナとの間の伝搬路推定値に基づいて前記受信アンテナで受信された信号をMIMO復号するMIMO復号装置であって、
    伝搬路推定値行列HをQR分解することによってユニタリー行列Qと三角行列Rとを得る過程において、三角行列Rの非対角成分のスカラー和が最小となる三角行列Rを生成するQR分解部と、
    前記QR分解手段によって得られた三角行列Rと、前記ユニタリー行列Qと、前記受信アンテナで受信された受信信号とを用いて、前記送信アンテナから送信された信号を推定するMIMO復号部と、
    をそなえたことを特徴とする、MIMO復号装置。
  5. 請求項記載のMIMO復号装置をそなえたことを特徴とする、MIMO受信機。
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