JP2005176020A - 復号方法および復号装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 マルチアンテナシステム等において復号に用いられるSphere Decodingを高速化する。
【解決手段】 複素格子生成行列HをQR分解するにあたり、最左列のベクトルのノルムが最小となるような列の入れ替え((a),(c),(e))とハウスホルダー変換((b),(d))とを交互に行なうことにより、上三角化された行列Rの主対角成分のうち左上の成分を小さくし右下の成分を大きくする。このようにし得られた行列Rを用いてSphere Decodingを行なう。
【選択図】 図5

Description

本発明は、復号方法および復号装置、特に、異なる信号を複数のアンテナで送信し複数のアンテナで受信して復号するマルチアンテナシステム、格子符号化を行なうシステム、およびマルチアンテナと格子符号化を組み合わせたシステムに適した復号方法および復号装置に関する。
異なる信号を送信する複数のアンテナを使用したマルチアンテナシステムの無線通信では、全送信アンテナに供給する合計電力と信号の占有帯域幅を一定にしても、送受信局のアンテナ数を増加するにつれて通信路容量が線形に増加することが知られている(下記非特許文献1,2)。
マルチアンテナシステムでは、最尤復号に必要な計算量は送信アンテナの数に従って大きくなり、最尤復号を用いた通信を行なうためには高速なアルゴリズムが必要となる。
マルチアンテナを用いた無線通信において、パイロット信号等により通信路状態情報(CSI)が受信局にて既知の場合、受信局で各送信信号点に対しフェージングの影響のみを考慮し、雑音を無視した理想的な受信信号点を計算できる。従って、各受信アンテナに加わる雑音が白色ガウス雑音(AWGN)である場合、最尤復号を行なうには実際の受信点から最もユークリッド距離の小さい理想的な受信点を探索し、この受信点に対応する送信点を計算すればよい。
理想的な受信点を格子点と見なすと、最尤復号問題は古典的な格子の最近接点探索問題を有限個の格子点について考えることにより解くことができる。格子の最近接点探索問題には比較的高速なアルゴリズムがPohstらにより提案されており(非特許文献3)、近年Pohstらの手法はSphere Decoder(SD)として通信の復号問題に応用されるようになった(非特許文献4)。そこで、本明細書ではSDの高速化による、マルチアンテナを用いた無線通信の最尤復号の高速化について記述する。
与えられた格子の表現行列をKZ法やLLL法と呼ばれる手法で変形することでSDの計算量を削減することができる(非特許文献5)。しかしながら、フェージング係数が時間とともに変わる無線通信では、与えられる格子が時間とともに変化すること、ならびにKZ法やLLL法はそれ自体の計算量が大きいことから、これらの手法は望ましくない。
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本発明の目的は、SDの新たな手法として格子の表現行列を少ない計算量で変形してSDを高速化する手法を提案することにある。
本発明によれば、送信信号を要素とするベクトルに乗算することによって、ランダムノイズを含まない理想的な受信信号を要素とするベクトルを与える格子生成行列であって、実数または複素数を成分とするものを決定し、該格子生成行列またはそのグラム行列を、列の並べ替えを行ないつつ上三角化することにより、上三角化された行列を生成し、該上三角化された行列を用いて受信信号に最も近い前記理想的な受信信号を探索することによって受信信号を復号するステップを具備する復号方法が提供される。
送信アンテナの本数がt、受信アンテナの本数がrであるマルチアンテナシステムの一例を図1に示す。送信側においては、t個の複素数(または実数)からなる送信信号がそれぞれt個の直交振幅変調器(または変調器)10において搬送周波数fcで変調され、t個の送信機12を経てt本のアンテナから送出される。各送信信号には定期的にパイロット信号が挿入される。受信側では、r本のアンテナで受信され、受信機14を経て復調器16において搬送周波数fcで復調され、復号器18で復号される。伝送路推定部20は受信信号に含まれるパイロット信号から伝送路の状態を推定し、伝送路推定値を出力する。
図1に示すような、複数アンテナを用いた無線通信では、t本の送信アンテナからの送信信号を要素とするベクトルx(x∈St)に対し、r本の受信アンテナにおける受信信号を要素とするベクトルy(y∈Cr)は
y=Hx+n (1)
と表される。但しHはフェージングを表すr×t複素行列でnは加法的雑音を表す。またSは送信信号の信号点配置の集合である。信号は複素包絡線で表されるので、x,y,nは複素数のベクトルである。フェージング行列Hはまた、送信信号xから複素格子Hxを生成する複素格子生成行列である、ということもできる。行列Hは例えば一定周期で挿入されるパイロット信号の受信状態から伝送路推定部20において推定することができる。
もし加法的雑音ベクトルnの各々の要素が統計的に独立で同じ分散と平均値0を持つ複素正規分布に従う場合、受信信号yに対する最尤復号はyに最も近い複素格子点Hx′(但しx′∈St)を探すことにより、すなわち||y−Hx′||2を最小にするx′を探索することにより実現できる。
Sphere Decoding(以下SDと略記)の探索の準備として、まず行列Hにハウスホルダー変換を適用することにより、下式に示すように、行列Hをユニタリ行列Qと上三角化された行列RにQR分解する。(なお、上三角化された行列とは、t=rの場合、図2に示す上三角行列そのものをいい、t>rの場合、図3に示すように、辺の長さがrの上三角行列を左側に含むものをいい、t<rの場合、図4に示すように辺の長さがtの上三角行列を上側に含みその下側の成分がゼロであるものをいうものとする。)
||y−Hx′||2 = ||y−QRx′||2
= ||Q*y−Q*QRx′||2 (Q* はユニタリ行列だから)
= ||Q*y−Rx′||2
ここで||Q*y−Rx′||2を最小にする送信信号xを求めることにより、最尤復号を行なうことができる。SDでは
||Q*y−Rx′||2 <C (2)
を満たすx′を探すことになるが、行列Rが上三角であるから(2)式を満たすx′=(x1′,…,xt′)のxt′,xt-1′,…,x1′をtから順番に決めていくことができる。
すなわち、Rが図2の上三角行列である場合、Rの最下行には非負の成分が右端に1つあるのみであるから、ベクトルQ*y−Rx′の最下の要素には未知数としてはxt′のみが含まれる。この要素の絶対値の2乗がC以上である限り(2)式の条件を満たし得ないことから、まずはこの要素の絶対値の2乗がC未満となるxt′の値を決定する。条件を満たすxt′の値が複数存在するときは、その1つを選択する。次に、Rが上三角行列であることからベクトルQ*y−Rx′の下から2番目の要素には未知数としてxt-1′とxt′のみが含まれ、決定されたまたは選択されたxt′の値のもとで最下の要素と下から2番目の要素の絶対値の2乗和がC未満となるxt-1′の値を決定する。条件を満たす値が複数あるときはその1つを選択する。これを繰り返してx1′まで決定することができれば(2)式を満たすベクトルx′が見つかった、ということになる。途中で条件を満たすものが存在しないことになったら、以前に選択されなかった候補まで戻って探索を続ける。図4のr>tの場合も図2のr=tの場合と同様にしてxt′から順に探索して決定することができる。図3のr<tの場合は、受信アンテナの数が送信アンテナの数より少ない場合である。この場合は、Rの最下行に複数の非ゼロ成分があって探索に時間がかかって実用的ではない。
SDでは、受信点を中心とする球体に対して最初に適当な値を半径√Cとして与え、その球体内を探索する。もしその球体内に格子点が見つかった場合、受信点から見つかった格子点までの距離を新たな球体半径√Cとしてさらに探索を進め、新たに設定された球体内部に格子点が見つからなかったら最後に見つかった格子点が受信点に最も近い格子点ということになる。最初に与えられた球体内部に格子点が見つからなかった場合には更に大きな探索半径を与えるか、信号の消失を宣言することによって対処する。
次に、本発明におけるSDの高速化の手法について説明する。ρ=Q*y=(ρ1,…,ρrTとするとt≦rの場合の(2)の不等式は以下のように表すことができる。
Figure 2005176020
ここでD1≧…≧Dtが成り立つ。式(4)はSk,Dkにより
|xi′−Si2 <(C′−Di)/|rii2 (7)
と表される。
次に計算量を減らすxi′の決定順番を考える。式(7)を満たすxi′の数は
(C′−Di)/|rii2 (8)
に比例する。xi′はi=t,…,1の順に決定されていくため、直観的にSDの計算量はxi′の決定順番を、大きいiに対して式(8)の値が小さくなるようにすることで減らせる。また、式(8)の値は|rii2に反比例するため、大きなiに対してriiが大きくなるようにRを構成すればよい。本発明では、後に説明するように、行列HのQR分解の際に列の並び替えとハウスホルダー変換とを交互に行なう、ソート付QR分解を行なうことによりこのようなRを達成する。
SDをQとRを計算する部分、Q,R,yの組からxを計算する部分に分け、それぞれ前処理部、探索部と呼ぶことにする。本発明により前処理部の計算量が従来にくらべわずかに増えるが、探索部の計算量を大きく削減することができる。フェージング環境では、或るフェージング行列Hに対し複数個の信号を送るため、1回の前処理に対して探索は複数回行なわれる。そのためSD全体の計算量は削減される。
本発明におけるソート付QR分解について説明する。図5の(a)欄に示すように、行列を構成する各列についてノルムの計算を行ない。ノルムが最小である列(ハッチングで示す)を左端の列と入れ替える並び替えを行なった後に、図5の(b)欄に示すように、最初の対角成分r11を決定するハウスホルダー変換を行なう。なお対角成分r11は列の並び替え後の最左列のノルムに等しい。次に(c)欄に示すように、最上行および最左列を除いた部分行列の最左列のノルムが最小となるような列の入れ替えを行ない、2番目の対角成分r22を決定するハウスホルダー変換を行なう((d)欄)。さらに上2行左2列を除いた部分行列の最左列のノルムを最小にする列の入れ替えを行なってから((e)欄)、ハウスホルダー変換を行なう。これを繰り返すことにより、大きなiに対してriiが大きい行列Rが得られる。なお、上記の記述においてノルムの計算および比較は各部分行列について行なわれるが、列の入れ替えは、行列全体について行なわれる。
送受信アンテナ数が等しいr=tの場合、Hの逆行列H-1が存在するのでξ=H-1y−x′と置いて
||y−Hx′||2 = ||H(H-1y−x′)||2
= ||Hξ||2
= ξ**Hξ (9)
= ξ***QRξ
= ξ**Rξ
= ||Rξ||2 (10)
という式変形を行なうことができる。ここで、||Rξ||2を最小にするξを求めることにより最尤復号を行なうことができる。探索において
||Rξ||2 <C (11)
を満たすξを探すことになるが、式(11)が成り立つということと、次の式が全てのk=1,…,tに対して成り立つこととは同値である。
Figure 2005176020
ξ=H-1y−x′に注意して式(13)をSkとDkで表すと、各xi′に対して不等式
|xi′−Si2 <(C−Di)/gii (14)
が導かれる。
式(14)を満たすxi′をi=t,…,1の順に逐次決定していくことにより、x′を決定することができる。
このときもまた、本発明により、HのQR分解の際に最左列のノルムを最小とする列の並び替えとハウスホルダー変換とを交互に行なって、行列Rの主対角成分のうち左上の成分を小さくし右下の成分を大きくすることにより探索の高速化を計ることができる。
Cholesky(コレスキー)分解とは複素エルミート行列(または実対称行列)Aを上三角行列Rを用いてA=R*Rと分解することである。送受信アンテナ数が同じ場合式(9)をH*H=R*RとCholesky分解することにより式(10)を得ることができる。その後の処理は同じである。この場合にも、以下の様に、ソート付Cholesky分解、すなわち、列の並び替えを行ないつつRの成分を決定していくことにより、Rの左上の成分を小さくし右下の成分を大きくすることで探索を高速化することができる。
行列Hのグラム行列G=H*HをCholesky分解(G=R*R)することにより上三角行列Rが得られるわけであるが行列Gの各成分をgi,j、Rの各成分をri,jとすると、上三角行列Rの対角成分ri,iと非対角成分ri,j(i<j)はそれぞれ、(15)式と(16)式により順次計算される。
Figure 2005176020
従ってまず行列Gの1行目の成分のうち値が最小のものを有する列を最左列と入れ替えた後に(15)式により行列Rの1行目の対角成分r1,1(=√g1,1)を計算し、次いで非対角成分を(16)式により計算する。次に左から2列目以降の各列について、左から2列目の列と入れ替えたときに得られる対角成分r2,2の値を(15)式によりそれぞれ計算し、それらの中で最小のr2,2を与える列を左から2列目と入れ替えた後、(16)式を使ってRの2行目の非対角成分を計算する。これを繰り返すことにより、大きいiに対して対角成分ri,iが大きい上三角行列Rが得られる。
複数本のアンテナを使って送信し、複数本のアンテナを使って受信し復号するマルチアンテナシステムについて記述したが、これらの記述は、所定区間内の送信シンボルから冗長性を付加した格子符号に伝送路符号化し、1本のアンテナから送信する格子符号化システムにも適用可能である。この場合には(1)式の行列Hは伝送路符号化前の送信シンボルを要素とするベクトルxから伝送路符号化後の送信信号を要素とするベクトルyを生成する格子生成行列となる。この場合に格子生成行列の各成分は実数であっても複素数であってもこれまでの記述が適用可能である。
(1)式の行列Hの各成分が複素数である場合、これまでに説明したように複素数のままで取り扱う以外に、複素数の実部と虚部を別々に取り扱い、行と列の長さが(1)式のHのもののそれぞれ2倍で各成分がすべて実数である行列H′を用いることにより、これまでの説明がそのまま適用可能である。
伝送路符号化を行ない、それを複数のアンテナを使って送信する場合について説明する。
s=(s1,…,sQ)を送りたい情報に対応する実ベクトルまたは複素ベクトルとする。伝送路符号化を行なう場合、情報をT回の信号送出に跨って送出する。送信信号はt×T行列
X=s11+s22+…+sQQ
で表す。A1,…,AQは送る情報に依存しない予め定められた行列である。Xの(i,j)成分は第i送信アンテナからj番目に送出する信号を表す。フェージング行列Hが信号を送出するT回の間一定であると仮定すると、受信信号はr×T行列Yを用いて
Y=HX+N
と表される。ここでYの(i,j)成分は第i受信アンテナがj番目に受信する信号を表し、行列Nは加法的雑音を表すr×T行列である。行列の上に矢印をつけたものをその行列の列ベクトルを縦に並べてできる列ベクトルとすると、
Figure 2005176020
最後の式は式(1)と同じ形をしているので、式中に[]で表わされた、行数r×T、列数Qの行列を用いて同じ方法で最も尤もらしいsを求めることができる。
本発明の手法を用いて、フェージング通信路上のマルチアンテナシステムを利用した符号化無しの通信に対し、SDを用いて最尤復号を行なった際、どれだけ計算量が減らせるかシミュレーションによって明らかにする。シミュレーションにおける球体探索半径は
送信信号が探索球体内に有る確率= Pr{C>||n||2
≒ 0.99
を満たすよう決定した。ただし、Cは球体探索半径の二乗、nは各受信アンテナに加わる雑音を要素に持つベクトルとする。球体内に格子点が見つからない場合はCをさらに1大きくして格子点が見つかるまで探索を続けることにする。
シミュレーションにおいては以下の環境を考えた。
・送信アンテナ数と受信アンテナ数を等しくT本として、式(10)〜式(14)の手法により計算する。
・各送信アンテナから、受信アンテナへのフェージング係数は、平均0、分散1.0の複素ガウス分布に従うとする。
・各送信アンテナにおける信号点配置は64−QAMとし、各軸の座標は{.7,.5,.3,.1,1,3,5,7}とする。全てのシンボルは等確率で生起するものとした。
・各受信アンテナにおける雑音は、受信アンテナのSNRの値を28dBとし、φ=TEsav×10(-SNR/10)を満たすように複素ガウス分布に従う雑音の分散φの値を調整した。但しEsavは平均送信シンボルネルギーとする。
格子生成行列を変換しない従来のSD(Normal−SDで示す)と、非特許文献3にて提案された手法により行列Hの各列をノルム順にソートした後に上三角化した場合(Norm−SDで示す)、本発明による、列の入れ替えを行ないつつ上三角化を行なった場合(NewAlgorithm−SD)それぞれにおけるSDの計算量を比べる。今回使用した複素数のSDは実数上のSDであるSchnorr−Euchner法(SE)を拡張したものである。また比較のため実数上のSEの計算量も調べた(Real−SDで示す)。計算量の尺度として、各時間スロットにかかる浮動小数点演算の乗除算の平均回数を用い、複素数の乗算は3回の実数乗算、除算では7回の実数乗除算で行なうものとする。図6は与えられた受信点、上三角行列R,H-1から送信信号を予測する探索部の計算量、図7は各フェージング係数に対して上三角行列R,H-1を計算する計算量をそれぞれ示している。図6より、本発明の手法によりアンテナ数を増加するにつれて大幅に計算量が減少し、特にアンテナ数が12本のとき、従来のSDより計算量が7割近く減少していることがわかる。しかしながら、図7より、各フェージング係数に対して必要となる計算量は1割程増加していることがわかる。
マルチアンテナシステムの1例を示す図である。 t=rである場合の上三角化された行列を示す図である。 t>rである場合の上三角化された行列を示す図である。 t<rである場合の上三角化された行列を示す図である。 ソート付QR分解を説明する図である。 上三角行列が得られた後の計算量の比較を示すグラフである。 上三角行列が得られるまでの計算量の比較を示すグラフである。

Claims (12)

  1. (a)送信信号を要素とするベクトルに乗算することによって、ランダムノイズを含まない理想的な受信信号を要素とするベクトルを与える格子生成行列であって、実数または複素数を成分とするものを決定し、
    (b)該格子生成行列またはそのグラム行列を、列の並べ替えを行ないつつ上三角化することにより、上三角化された行列を生成し、
    (c)該上三角化された行列を用いて受信信号に最も近い前記理想的な受信信号を探索することによって受信信号を復号するステップを具備する復号方法。
  2. ステップ(b)において、ハウスホルダー変換を行なった後に得られる対角成分が最小となる列の並べ替えとハウスホルダー変換とを交互に行なうことによって上三角化が行なわれる請求項1記載の方法。
  3. 前記格子生成行列の行数と列数は相等しく、
    ステップ(b)において、該格子生成行列のグラム行列をコレスキー分解することによって得られるべき上三角行列の各行の各成分を順次決定する過程において、次に決定される行の各成分のうち対角成分が最小となる列の並び替えと行の各成分の決定とを交互に行なうことによって上三角行列の各成分が決定される請求項1記載の方法。
  4. 前記格子生成行列の列数は前記送信信号が送信される送信アンテナの数に対応し、前記格子生成行列の行数は前記受信信号を受信する受信アンテナの数に対応する請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
  5. 前記格子生成行列の列数は格子符号化前の信号の数に対応し、前記格子生成行列の行数は格子符号化後の信号の数に対応する請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
  6. 前記格子生成行列の列数は格子符号化前の信号の数に対応し、前記格子生成行列の行数は前記受信信号を受信する受信アンテナの数と格子符号化後の信号を送出する回数の積に対応する請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
  7. 送信信号を要素とするベクトルに乗算することによって、ランダムノイズを含まない理想的な受信信号を要素とするベクトルを与える格子生成行列であって、実数または複素数を成分とするものまたはそのグラム行列を、列の並べ替えを行ないつつ上三角化することにより、上三角化された行列を生成する手段と、
    該上三角化された行列を用いて受信信号に最も近い前記理想的な受信信号を探索することによって受信信号を復号する手段とを具備する復号装置。
  8. 前記生成手段は、ハウスホルダー変換を行なった後に得られる対角成分が最小となる列の並べ替えとハウスホルダー変換とを交互に行なうことによって上三角化を行なう請求項7記載の装置。
  9. 前記格子生成行列の行数と列数は相等しく、
    前記生成手段は、該格子生成行列のグラム行列をコレスキー分解することによって得られるべき上三角行列の各行の各成分を順次決定する過程において、次に決定される行の各成分のうち対角成分が最小となる列の並び替えと行の各成分の決定とを交互に行なうことによって上三角行列の各成分を決定する請求項7記載の装置。
  10. 前記格子生成行列の列数は前記送信信号が送信される送信アンテナの数に対応し、前記格子生成行列の行数は前記受信信号を受信する受信アンテナの数に対応する請求項7〜9のいずれか1項記載の装置。
  11. 前記格子生成行列の列数は格子符号化前の信号の数に対応し、前記格子生成行列の行数は格子符号化後の信号の数に対応する請求項7〜9のいずれか1項記載の装置。
  12. 前記格子生成行列の列数は格子符号化前の信号の数に対応し、前記格子生成行列の行数は前記受信信号を受信する受信アンテナの数と格子符号化後の信号を送出する回数の積に対応する請求項7〜9のいずれか1項記載の装置。
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