JP2007243358A - 無線信号分離方法および受信装置並びにそのプログラムと記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】処理演算量と所要演算回路規模とを軽減することで、MIMOシステムによる無線通信を行う無線通信装置の小型化、軽量化や、無線通信装置の処理遅延や消費電力量の縮小を行うことのできる、無線通信システムを提供する。
【解決手段】送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素に対して、それぞれの信号検出の順番を決定し、順番リストに記録し、また、伝搬路行列Hの列ベクトルを順番リストSに従い並び替え、当該並び替えられた伝搬路行列をQR分解し、またQR分解によって得られた行列Qの複素共役転置を使って受信ベクトルxをフィルタリングし、さらにQR分解によって得られた行列Rを用いてT個の送信信号を順次検出する。そして検出したT個の送信信号を順番リストに従って、元の送信された空間順番に並びなおして出力する。
【選択図】図1

Description

本発明は、MIMO(Multiple Input Multiple Output)チャネルを利用して複数の信号系列を同一の周波数上に送信し、受信装置において空間多重化された信号に対する信号検出(あるいは信号分離)を行う無線通信システムであって、特に、マルチキャリア変調方式であるOFDM(Orthogonal frequency division multiplex)変調方式とMIMO通信方式とを組み合わせたMIMO−OFDN通信方式を用いた無線通信システムにおける無線信号分離方法および受信装置並びにそのプログラムと記録媒体に関する。
無線通信システムにおいては、限られた周波数資源を用いて通信伝送量の大容量化を図るための周波数利用効率の向上が必須となっている。周波数利用効率を向上させる技術として、当該無線通信システムの送信装置側で複数の送信アンテナを備え、受信装置側で複数の受信アンテナを備え、同一時刻において同一周波数帯域上に空間多重チャネルを構成し、情報伝送レートを向上させるMIMOシステムが提案されている。
また情報信号を互いに直交する複数のサブキャリアに乗せて送信するOFDMマルチキャリア変調方式(以下、OFDM方式と呼ぶ)がある。OFDM方式は、各サブキャリアの帯域を狭くすることにより周波数選択性フェ−ジングをフラットフェ−ジング化することが可能な変調方式であり、更に、ガードインターバルを付加することによりマルチパスフェ−ジングによるシンボル間干渉の影響を軽減できる。従ってOFDM方式は無線LAN(Local Area Network)やデジタルテレビ放送などの無線通信や放送システムで広く用いられている。
上記のMIMOシステムとOFDM方式が組み合わされたものをMIMO−OFDMシステムと呼ぶ。対照的に、単純にシングルキャリア変調方式を用いた場合にはMIMO−Singleシステムと呼ぶ。また両者を統一してMIMOシステムと呼ぶ。
"V-BLAST An Architecture for Realizing Very High Data Rates Over the Rich-Scattering Wireless Channel"、R W. Wolniansky, G. J. Foschini, G. D. Golden, R. A. Valenzuela、Signal, Systems, and Electronics, 1998. ISSSE 98. 1998 URSI International Symposium on 29 Sept-2 Oct. 1998 Page(s):295-300
ところで、従来の受信装置に備えられた信号検出装置(Signal Detector)では信号検出方法として、ZF(Zero-Forcing)方式、MMSE(Minimum Mean Square Error)方式、SIC(Successive Interference Cancellation)方式、MLD(Maximum Likelihood Detection)方式とそれらの基本方式を組み合わせたものなどが用いられている。この中でSIC方式では、受信誤り率特性と信号検出処理所要演算量の両立という観点では優れている。従ってMIMO伝送を実現するにはSIC方式は非常に実用性の高いアプローチと考えられる。またSIC方式は他の信号検出方法と比べて、同時ではなく、順次にT個の送信信号sを検出する処理が特徴である。以下、従来のSIC方式の代表的な技術であるV−BLAST(Vertical Bell Laboratories Layered Space-Time)方式について説明する。
信号検出装置への入力が伝搬路行列H、受信信号ベクトルxであるとし、またV−BLAST方式による信号検出処理を経て出力する信号を検出信号s’とすると、当該信号検出装置は、
(a)送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素s=[s,s,・・・,s]に対して、それぞれの信号検出の順番を順次決定する。
(b)T個の前記要素それぞれを検出するためのT個の抽出ベクトル(nulling vectorあるいはweight vectorという)を順次生成する。
(c)上記(b)生成した抽出ベクトルを用いてs=[s,s,・・・,s]のT個の送信信号の要素を順番に検出する。
(d)受信ベクトルxと伝搬路行列Hを更新する。
そして信号検出装置はa〜dの全ての処理はT回の反復実行を行う。
ここで従来のSIC方式であるV−BLAST方式を適用してMIMOシステムにおける空間多重信号を受信装置の信号検出装置において処理しようとすると以下の課題が存在する。
<課題1>処理演算量が膨大で所要演算回路規模が大きくなる(T回の擬似逆行列の演算が必要であり、所要演算量がO(T)と大きくなる。特に送信アンテナ数と受信アンテナ数の多いMIMOシステムにおいては所要演算量が膨大となる。)
<課題2>所要記憶デバイス容量が大きくなる(擬似逆行列の演算は大きな記憶容量が必要となる。またシステム伝達係数行列Hの更新や抽出ベクトルの保存などにも記憶デバイスが必要となる)
<課題3>小型化、軽量化が困難となる(無線送信装置、特に無線携帯端末においては小型化、軽量化を行うことが望ましいが、従来のSICの方式では所要演算回路規模と記憶デバイスが大きいため、それによって無線送信装置の小型化、軽量化が困難となる)
<課題4>処理遅延が大きくなる(T回の擬似逆行列の演算の並列化は不可能であるため、処理の遅延が大きい。特に送信アンテナ数が多い場合では、擬似逆行列演算の回数が増え、リアルタイムでの信号処理は極めて困難である。それを解決するためには演算回路における動作クロック周波数を上げる方法はあるが、それが所要消費電力の飛躍的増加に繋がる)
<課題5>所要消費電力が大きい(所要消費電力は所要演算回路規模やその動作クロック周波数などに比例するため、従来のSIC方式では電力消費量が大きいと考えられる。従ってバッテリによって動作するMIMOシステムの十分な動作時間の確保が困難となる)
<課題6>製品の大量生産に適さない(上記課題1〜課題5を踏まえて、従来のSIC方式による受信装置への実装は極めて困難である。つまり従来のSIC方式を実装したMIMOシステムを備えた無線装置における製造コストが高くなり、大量生産に適さない)
そこでこの発明は、処理演算量と所要演算回路規模とを軽減することで、MIMOシステムによる無線通信を行う無線通信装置の小型化、軽量化や、無線通信装置の処理遅延や消費電力量の縮小を行い、大量生産に適した無線通信装置を提供することのできる、無線通信システムにおける無線信号分離方法および受信装置並びにそのプログラムと記録媒体を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明は、MIMO(Multiple Input Multiple Output)システムにおいて伝搬路行列H、受信信号ベクトルxの入力を受付ける受信装置における無線信号分離方法であって、送信装置の送信した信号の該送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素に対して、それぞれの信号検出の順番を決定し、順番リストに記録し、前記伝搬路行列Hの列ベクトルを前記順番リストSに従い並び替え、前記並び替えられた伝搬路行列をQR分解し、前記QR分解によって得られた行列Qの複素共役転置を使って受信ベクトルxをフィルタリングし、前記QR分解によって得られた行列Rを用いて前記T個の送信信号を順次検出し、前記検出したT個の送信信号を前記順番リストに従って、元の送信された空間順番に並びなおして出力することを特徴とする無線信号分離方法である。
また本発明は、MIMO(Multiple Input Multiple Output)システムにおいて伝搬路行列H、受信信号ベクトルxの入力を受付ける受信装置における無線信号分離方法であって、送信装置の送信した信号の該送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素に対して、それぞれの信号検出の順番を同時に決定し、順番リストに記録する検出順番決定処理と、前記伝搬路行列Hの列ベクトルを前記順番リストに従い並び替える伝搬行列ベクトル並び替え処理と、前記並び替えられた伝搬路行列をQR分解して行列Qと上三角行列Rを算出するQR分解処理と、前記行列Qの複素共役転置を使って前記受信ベクトルxをフィルタリングするフィルタリング処理と、前記上三角行列Rの上三角構造を利用して、後退代入によりT個の送信信号を順次検出する後退代入処理と、前記検出したT個の送信信号を前記順番リストに従って、元の送信された空間順番に並びなおして出力する順番並び替え処理と、を有することを特徴とする無線信号分離方法である。
また本発明は、上述の無線信号分離方法において、前記検出順番決定処理は、前記伝搬路行列Hを読み取り、演算処理によって行列G=HHを算出した後、順番リスト生成式に従って、前記順番リストを生成し、前記伝搬路行列ベクトル並び替え処理は、前記順番リストと前記伝搬路行列Hを読み取り、該順番リストに従って前記伝搬路行列Hを並び替えた後で、その結果の行列H’を記憶部へ書込み、前記QR分解処理は、前記記憶部から前記行列H’あるいは前記行列H’と前記行列Gの両方を読み取り、QR分解式に従ったQR分解処理によって行列Qと前記上三角行列Rを算出し、前記フィルタリング処理は、前記行列Qと前記受信信号ベクトルxを読み取り、前記行列Qの複素共役転置と前記受信信号ベクトルxとを乗算することによりベクトルyを算出し、前記後退代入処理は、前記列ベクトルyと前記上三角行列Rを読み取り、後退代入演算処理によって、検出送信信号ベクトルを算出し、その検出送信信号ベクトルのT個の要素を順番に検出し、干渉成分算出式に従って干渉成分を算出し、前記列ベクトルyのk番目の要素yから前記干渉成分を減算することにより軟判定検出信号を算出し、当該軟判定検出信号に対して、送信側で変調時に適用したコンスタレションに基づいて硬判定を行い硬判定検出信号を算出し、前記順番並び替え処理は、検出送信信号ベクトルと前記順番リストとを読み取り、当該リストに従って前記検出送信信号ベクトルを並び替えた後で、その並び替え結果を出力することを特徴とする。
また本発明は、MIMO(Multiple Input Multiple Output)システムにおいて伝搬路行列H、受信信号ベクトルxの入力を受付ける受信装置における無線信号分離方法であって、送信装置の送信した信号の該送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素に対して、それぞれの信号検出の順番を同時に決定し、順番リストに記録する検出順番決定処理と、前記伝搬路行列Hの列ベクトルを前記順番リストに従い並び替える伝搬行列ベクトル並び替え処理と、前記並び替えられた伝搬路行列をQR分解して行列Qと下三角行列Rを算出するQR分解処理と、前記行列Qの複素共役転置を使って前記受信ベクトルxをフィルタリングするフィルタリング処理と、前記下三角行列Rの下三角構造を利用して、前進代入によりT個の送信信号を順次検出する前進代入処理と、前記検出したT個の送信信号を前記順番リストに従って、元の送信された空間順番に並びなおして出力する順番並び替え処理と、を有することを特徴とする無線信号分離方法である。
また本発明は、上述の無線信号分離方法において、前記検出順番決定処理は、前記伝搬路行列Hを読み取り、演算処理によって行列G=HHを算出した後、順番リスト生成式に従って、前記順番リストを生成し、前記伝搬路行列ベクトル並び替え処理は、前記順番リストと前記伝搬路行列Hを読み取り、該順番リストに従って前記伝搬路行列Hを並び替えた後で、その結果の行列H’を記憶部へ書込み、前記QR分解処理は、前記記憶部から前記行列H’あるいは前記行列H’と前記行列Gの両方を読み取り、QR分解式に従ったQR分解処理によって前記行列Qと前記下三角行列Rを算出し、前記フィルタリング処理は、前記行列Qと前記受信信号ベクトルxを読み取り、前記行列Qの複素共役転置と前記受信信号ベクトルxとを乗算することによりベクトルyを算出し、前記前進代入処理は、前記列ベクトルyと前記下三角行列Rを読み取り、前進代入演算処理によって、検出送信信号ベクトルを算出し、その検出送信信号ベクトルのT個の要素を順番に検出し、干渉成分算出式に従って干渉成分を算出し、前記列ベクトルyのk番目の要素yから前記干渉成分を減算することにより軟判定検出信号を算出し、当該軟判定検出信号に対して、送信側で変調時に適用したコンスタレションに基づいて硬判定を行い硬判定検出信号を算出し、前記順番並び替え処理は、検出送信信号ベクトルと前記順番リストとを読み取り、当該リストに従って前記検出送信信号ベクトルを並び替えた後で、その並び替え結果を出力することを特徴とする。
また本発明は、MIMO(Multiple Input Multiple Output)システムにおいて伝搬路行列H、受信信号ベクトルxの入力を受付ける受信装置であって、送信装置の送信した信号の該送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素に対して、それぞれの信号検出の順番を決定し、順番リストに記録する手段と、前記伝搬路行列Hの列ベクトルを前記順番リストSに従い並び替える手段と、前記並び替えられた伝搬路行列をQR分解する手段と、前記QR分解によって得られた行列Qの複素共役転置を使って受信ベクトルxをフィルタリングする手段と、前記QR分解によって得られた行列Rを用いて前記T個の送信信号を順次検出する手段と、前記検出したT個の送信信号を前記順番リストに従って、元の送信された空間順番に並びなおして出力する手段と、を備えることを特徴とする受信装置である。
また本発明は、MIMO(Multiple Input Multiple Output)システムにおいて伝搬路行列H、受信信号ベクトルxの入力を受付ける受信装置であって、送信装置の送信した信号の該送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素に対して、それぞれの信号検出の順番を同時に決定し、順番リストに記録する検出順番決定手段と、前記伝搬路行列Hの列ベクトルを前記順番リストに従い並び替える伝搬行列ベクトル並び替え手段と、前記並び替えられた伝搬路行列をQR分解して行列Qと上三角行列Rを算出するQR分解手段と、前記行列Qの複素共役転置を使って前記受信ベクトルxをフィルタリングするフィルタリング手段と、前記上三角行列Rの上三角構造を利用して、後退代入によりT個の送信信号を順次検出する後退代入手段と、前記検出したT個の送信信号を前記順番リストに従って、元の送信された空間順番に並びなおして出力する順番並び替え手段と、を備えることを特徴とする受信装置である。
また本発明は、上述の受信装置において、前記検出順番決定手段は、前記伝搬路行列Hを読み取り、演算処理によって行列G=HHを算出した後、順番リスト生成式に従って、前記順番リストを生成し、前記伝搬路行列ベクトル並び替え手段は、前記順番リストと前記伝搬路行列Hを読み取り、該順番リストに従って前記伝搬路行列Hを並び替えた後で、その結果の行列H’を記憶部へ書込み、前記QR分解手段は、前記記憶部から前記行列H’あるいは前記行列H’と前記行列Gの両方を読み取り、QR分解式に従ったQR分解処理によって行列Qと前記上三角行列Rを算出し、前記フィルタリング手段は、前記行列Qと前記受信信号ベクトルxを読み取り、前記行列Qの複素共役転置と前記受信信号ベクトルxとを乗算することによりベクトルyを算出し、前記後退代入手段は前記列ベクトルyと前記上三角行列Rを読み取り、後退代入演算処理によって、検出送信信号ベクトルを算出し、その検出送信信号ベクトルのT個の要素を順番に検出し、干渉成分算出式に従って干渉成分を算出し、前記列ベクトルyのk番目の要素yから前記干渉成分を減算することにより軟判定検出信号を算出し、当該軟判定検出信号に対して、送信側で変調時に適用したコンスタレションに基づいて硬判定を行い硬判定検出信号を算出し、前記順番並び替え手段は、検出送信信号ベクトルと前記順番リストとを読み取り、当該リストに従って前記検出送信信号ベクトルを並び替えた後で、その並び替え結果を出力することを特徴とする。
また本発明は、MIMO(Multiple Input Multiple Output)システムにおいて伝搬路行列H、受信信号ベクトルxの入力を受付ける受信装置であって、送信装置の送信した信号の該送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素に対して、それぞれの信号検出の順番を同時に決定し、順番リストに記録する検出順番決定手段と、前記伝搬路行列Hの列ベクトルを前記順番リストに従い並び替える伝搬行列ベクトル並び替え手段と、前記並び替えられた伝搬路行列をQR分解して行列Qと下三角行列Rを算出するQR分解手段と、前記行列Qの複素共役転置を使って前記受信ベクトルxをフィルタリングするフィルタリング手段と、前記下三角行列Rの下三角構造を利用して、前進代入によりT個の送信信号を順次検出する前進代入手段と、前記検出したT個の送信信号を前記順番リストに従って、元の送信された空間順番に並びなおして出力する順番並び替え手段と、を備えることを特徴とする受信装置である。
また本発明は、上述の受信装置において、前記検出順番決定手段は、前記伝搬路行列Hを読み取り、演算処理によって行列G=HHを算出した後、順番リスト生成式に従って、前記順番リストを生成し、前記伝搬路行列ベクトル並び替え手段は、前記順番リストと前記伝搬路行列Hを読み取り、該順番リストに従って前記伝搬路行列Hを並び替えた後で、その結果の行列H’を記憶部へ書込み、前記QR分解手段は、前記記憶部から前記行列H’あるいは前記行列H’と前記行列Gの両方を読み取り、QR分解式に従ったQR分解処理によって前記行列Qと前記下三角行列Rを算出し、前記フィルタリング手段は、前記行列Qと前記受信信号ベクトルxを読み取り、前記行列Qの複素共役転置と前記受信信号ベクトルxとを乗算することによりベクトルyを算出し、前記前進代入手段は、前記列ベクトルyと前記下三角行列Rを読み取り、前進代入演算処理によって、検出送信信号ベクトルを算出し、その検出送信信号ベクトルのT個の要素を順番に検出し、干渉成分算出式に従って干渉成分を算出し、前記列ベクトルyのk番目の要素yから前記干渉成分を減算することにより軟判定検出信号を算出し、当該軟判定検出信号に対して、送信側で変調時に適用したコンスタレションに基づいて硬判定を行い硬判定検出信号を算出し、前記順番並び替え手段は、検出送信信号ベクトルと前記順番リストとを読み取り、当該リストに従って前記検出送信信号ベクトルを並び替えた後で、その並び替え結果を出力することを特徴とする。
また本発明は、MIMO(Multiple Input Multiple Output)システムにおいて伝搬路行列H、受信信号ベクトルxの入力を受付ける受信装置のコンピュータに実行させるプログラムであって、送信装置の送信した信号の該送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素に対して、それぞれの信号検出の順番を決定し、順番リストに記録する処理と、前記伝搬路行列Hの列ベクトルを前記順番リストSに従い並び替える処理と、前記並び替えられた伝搬路行列をQR分解する処理と、前記QR分解によって得られた行列Qの複素共役転置を使って受信ベクトルxをフィルタリングする処理と、前記QR分解によって得られた行列Rを用いて前記T個の送信信号を順次検出する処理と、前記検出したT個の送信信号を前記順番リストに従って、元の送信された空間順番に並びなおして出力する処理と、をコンピュータに実行させるプログラムである。
また本発明は、MIMO(Multiple Input Multiple Output)システムにおいて伝搬路行列H、受信信号ベクトルxの入力を受付ける受信装置のコンピュータに実行させるプログラムであって、送信装置の送信した信号の該送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素に対して、それぞれの信号検出の順番を同時に決定し、順番リストに記録する検出順番決定処理と、前記伝搬路行列Hの列ベクトルを前記順番リストに従い並び替える伝搬行列ベクトル並び替え処理と、前記並び替えられた伝搬路行列をQR分解して行列Qと上三角行列Rを算出するQR分解処理と、前記行列Qの複素共役転置を使って前記受信ベクトルxをフィルタリングするフィルタリング処理と、前記上三角行列Rの上三角構造を利用して、後退代入によりT個の送信信号を順次検出する後退代入処理と、前記検出したT個の送信信号を前記順番リストに従って、元の送信された空間順番に並びなおして出力する順番並び替え処理と、をコンピュータに実行させるプログラムである。
また本発明は、上述のプログラムが、前記検出順番決定処理において、前記伝搬路行列Hを読み取り、演算処理によって行列G=HHを算出した後、順番リスト生成式に従って、前記順番リストを生成し、前記伝搬路行列ベクトル並び替え処理は、前記順番リストと前記伝搬路行列Hを読み取り、該順番リストに従って前記伝搬路行列Hを並び替えた後で、その結果の行列H’を記憶部へ書込み、前記QR分解処理において、前記記憶部から前記行列H’あるいは前記行列H’と前記行列Gの両方を読み取り、QR分解式に従ったQR分解処理によって行列Qと前記上三角行列Rを算出し、前記フィルタリング処理において、前記行列Qと前記受信信号ベクトルxを読み取り、前記行列Qの複素共役転置と前記受信信号ベクトルxとを乗算することによりベクトルyを算出し、前記後退代入処理において、前記列ベクトルyと前記上三角行列Rを読み取り、後退代入演算処理によって、検出送信信号ベクトルを算出し、その検出送信信号ベクトルのT個の要素を順番に検出し、干渉成分算出式に従って干渉成分を算出し、前記列ベクトルyのk番目の要素yから前記干渉成分を減算することにより軟判定検出信号を算出し、当該軟判定検出信号に対して、送信側で変調時に適用したコンスタレションに基づいて硬判定を行い硬判定検出信号を算出し、前記順番並び替え処理において、検出送信信号ベクトルと前記順番リストとを読み取り、当該リストに従って前記検出送信信号ベクトルを並び替えた後で、その並び替え結果を出力する処理をコンピュータに実行させるプログラムである。
また本発明は、MIMO(Multiple Input Multiple Output)システムにおいて伝搬路行列H、受信信号ベクトルxの入力を受付ける受信装置のコンピュータに実行させるプログラムであって、送信装置の送信した信号の該送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素に対して、それぞれの信号検出の順番を同時に決定し、順番リストに記録する検出順番決定処理と、前記伝搬路行列Hの列ベクトルを前記順番リストに従い並び替える伝搬行列ベクトル並び替え処理と、前記並び替えられた伝搬路行列をQR分解して行列Qと下三角行列Rを算出するQR分解処理と、前記行列Qの複素共役転置を使って前記受信ベクトルxをフィルタリングするフィルタリング処理と、前記下三角行列Rの下三角構造を利用して、前進代入によりT個の送信信号を順次検出する前進代入処理と、前記検出したT個の送信信号を前記順番リストに従って、元の送信された空間順番に並びなおして出力する順番並び替え処理と、をコンピュータに実行させるプログラムである。
また本発明は、上述のプログラムが、前記検出順番決定処理において、前記伝搬路行列Hを読み取り、演算処理によって行列G=HHを算出した後、順番リスト生成式に従って、前記順番リストを生成し、前記伝搬路行列ベクトル並び替え処理は、前記順番リストと前記伝搬路行列Hを読み取り、該順番リストに従って前記伝搬路行列Hを並び替えた後で、その結果の行列H’を記憶部へ書込み、前記QR分解処理において、前記記憶部から前記行列H’あるいは前記行列H’と前記行列Gの両方を読み取り、QR分解式に従ったQR分解処理によって前記行列Qと前記下三角行列Rを算出し、前記フィルタリング処理において、前記行列Qと前記受信信号ベクトルxを読み取り、前記行列Qの複素共役転置と前記受信信号ベクトルxとを乗算することによりベクトルyを算出し、前記前進代入処理において、前記列ベクトルyと前記下三角行列Rを読み取り、前進代入演算処理によって、検出送信信号ベクトルを算出し、その検出送信信号ベクトルのT個の要素を順番に検出し、干渉成分算出式に従って干渉成分を算出し、前記列ベクトルyのk番目の要素yから前記干渉成分を減算することにより軟判定検出信号を算出し、当該軟判定検出信号に対して、送信側で変調時に適用したコンスタレションに基づいて硬判定を行い硬判定検出信号を算出し、前記順番並び替え処理において、検出送信信号ベクトルと前記順番リストとを読み取り、当該リストに従って前記検出送信信号ベクトルを並び替えた後で、その並び替え結果を出力する処理をコンピュータに実行させるプログラムである。
また本発明は、MIMO(Multiple Input Multiple Output)システムにおいて伝搬路行列H、受信信号ベクトルxの入力を受付ける受信装置のコンピュータに実行させるプログラムを記憶する記録媒体であって、送信装置の送信した信号の該送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素に対して、それぞれの信号検出の順番を決定し、順番リストに記録する処理と、前記伝搬路行列Hの列ベクトルを前記順番リストSに従い並び替える処理と、前記並び替えられた伝搬路行列をQR分解する処理と、前記QR分解によって得られた行列Qの複素共役転置を使って受信ベクトルxをフィルタリングする処理と、前記QR分解によって得られた行列Rを用いて前記T個の送信信号を順次検出する処理と、前記検出したT個の送信信号を前記順番リストに従って、元の送信された空間順番に並びなおして出力する処理と、をコンピュータに実行させるプログラムを記憶する記憶媒体である。
従来技術ではT回の擬似逆行列演算により、T個の送信信号における信号検出順番決定と信号抽出ベクトル生成を行い、更に、抽出ベクトルを用いて順番に送信信号を検出していた。しかしながら本発明によれば、擬似逆行列を一回も計算することなく、まず、新規な方法により検出順番を決定し、次にQR分解演算によって列ベクトルが並び替えたシステム伝達係数行列Hの三角化を図り、最後に伝達係数行列の三角構造を利用して後退あるいは前進代入でT個の送信信号を検出し、元の送信された空間順番に並び直して出力する。これにより、上述の実施例によれば、擬似逆行列演算をする必要は無く、主な演算量は検出順番決定演算と、QR分解演算と、後退あるいは前進代入演算となる。従って,所要演算量は従来のSIC方式と比較して極めて少なくなる。従って,従来に比べて、処理演算量が少なく所要演算回路規模を小さい受信装置の信号検出装置を提供することができる。
また本発明によれば、擬似逆行列の演算がないため必要な記憶容量が小さい。これにより、受信装置の信号検出装置の所要記憶デバイス容量を小さくすることができる。
また本発明によれば、所要演算回路規模と記憶デバイスが小さいため受信装置の信号検出装置の小型化・軽量化は容易に行うことができる。
また本発明によれば、T回の擬似逆行列の演算の代わりにQR分解と後退あるいは前進代入で信号検出を行うため、処理の遅延が大幅に削減することになる。これにより送信アンテナの数が多い場合においても、演算回路におけるクロック周波数を上げずにリアルタイム処理が可能である。つまり受信装置の信号検出装置の処理遅延を小さくすることができる。
また本発明によれば、所要消費電力は所要演算回路規模やその動作クロック周波数などに比例するため、従来のSIC方式による電力消費量よりも本発明の受信装置の信号検出装置では電力消費量が少なくなる。従って、バッテリによって動作するMIMOシステムの動作時間の長持ちが実現可能となる。
また本発明によれば、受信装置の信号検出装置のハードウェア並びにソフトウェアへの経済的な実装において、上述の効果により、製造コストが安くなり大量生産に適したものとなる。
以下、本発明の一実施形態による無線通信システムを図面を参照して説明する。
図1はMIMO−OFDMシステムの構成を示す第1の図である。
図2はMIMO−OFDMシステムの構成を示す第2の図である。
図3はMIMO−Singleシステムの構成を示す第1の図である。
図4はMIMO−Singleシステムの構成を示す第2の図である。
これらのMIMOシステムにおいて、図1と図3で示したシステムの構成はチャネル符号化及びシンボルマッピングを一系列で処理している。また図2と図4で示したシステムでは送信アンテナの本数Tに合わせて、T個の信号系列を並列に処理する構成を新たに備えている。
MIMOシステムの送信装置(Transmitter)においては、T個の送信信号s(1≦t≦T)にベースバンド変調及びパスバンド処理を経た後、T本の送信アンテナより空間へ送出される。またMIMOシステムの受信装置(Receiver)においては、R本の受信アンテナを用いて空間で多重されているT個の送信信号を受信し、パスバンド処理とベースバンド復調を経た後、R個の受信信号x(1≦r≦R)として信号検出装置へ入力される。そして信号検出装置(Signal Detector)は空間多重化された信号を検出する機能を有しており、その処理によって検出したT個の検出信号s’を出力する。ここで信号の検出とは、信号分離あるいは干渉キャンセラと呼ぶ場合もあるば本質は空間多重化された信号から、送信装置において送信した送信系統毎の信号を検出することである。
またMIMO−OFDMシステム並びにMIMO−Singleシステムにおいては、そのT個の送信信号sと、R個の受信信号xとの関係を式(1)で表現できる。
Figure 2007243358
この式(1)において「s」はT×1(T行1列)の送信信号ベクトルを表している。また「x」はR×1(R行1列)の受信信号ベクトルを表している。また「w」はR×1の雑音成分ベクトルを表している。また「H」はT×R(T行R列)のシステム伝達係数行列を表している。また、全ての下付数字は空間インデックスを表している。例えばsは送信装置における4番目の送信アンテナにより送信された送信信号、xは受信装置における2番目の受信アンテナにより受信された受信信号、wは受信装置における1番目の受信アンテナで加わった雑音成分、h3,2は送信装置における2番目の送信アンテナと受信装置における3番目の受信アンテナの結ぶ無線リンクにおける伝達係数を表している。更に、MIMO−OFDMシステムにおいては、上記式(1)を下記の式(2)として表すことができる。
Figure 2007243358
この式(2)においてnは時間インデックスを表している。またkは周波数インデックスを表している。また式(2)は式(1)を時刻n番目のOFDM信号のk番目のサブキャリアにおけるT個の送信信号とR個の受信信号との数学的関係に限定している。またMIMO−Singleシステムにおいては式(1)を式(3)として表すことが出来る。
Figure 2007243358
この式(3)においてnは時間インデックスを表している。また式(3)は式(1)を、時刻n番目のシングルキャリア変調信号におけるT個の送信信号とR個の受信信号との数学的関係に限定している。ただし、本発明の信号検出方法では、MIMOシステムにおけるすべての時間インデックス及び周波数インデックスにおいて、同様に実施することが可能なため、以降の説明ではnとkを省略する。また時間と周波数が変化するにつれてシステム伝達係数行列Hの値を推定しなおす必要があれば、その推定処理を行うこととする。更にMIMOシステムにおける送受信装置間の周波数及び時間の同期が正常に取れていることとする。以下、図1〜図4で示したMIMOシステムにおける受信装置の信号検出方法について説明する。
<実施例1>
受信装置内の信号検出装置への入力が伝搬路行列H、受信信号ベクトルxであるとし、また本実施形態による信号検出処理を経て出力する信号を検出信号^s(^の記号はハットを示す)とすると、当該信号検出装置は、
(ステップS1a)送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素s=[s,s,・・・,s]に対して、それぞれの信号検出の順番を同時に決定し、リストSに記録する。
(ステップS1b)次に信号検出装置は、伝搬路行列Hの列ベクトルを順番リストSに従い並び替えを行う。
(ステップS1c)並び替えられた伝搬路行列をQR分解し、行列Qと上三角行列Rを算出する。
(ステップS1d)行列Qの複素共役転置を使って受信ベクトルxをフィルタリングする。
(ステップS1e)上三角行列Rの上三角構造を利用して、後退代入によりT個の送信信号を順次検出する。
(ステップS1f)検出されたT個の送信信号をリストSに従って、元の送信された空間順番(アンテナ順番)に並びなおして出力する。
ここで、信号検出装置は1eの処理のみが反復計算を含むが、それ以外の1a〜1d、1fの処理については1回のみ実行すればよい。
ここで上記行列のQR分解とは、あるR行T列の行列Aを、R行T列の列ユニタリー行列Qと、T行T列の上三角行列Rとに分解すること、あるいはR行T列の行列Aを、ユニタリー行列Qと、上三角行列Rを含むR行T列の行列Uに分解することを意味する。つまりQR分解については、下記の式(4)あるいは式(5)のQR分解式で表すことができる。
Figure 2007243358
Figure 2007243358
ここで式(5)において、
Figure 2007243358
Figure 2007243358
となる。つまり、0はn行T列のゼロ行列であり、0はm行T列のゼロ行列である。更に(0≦n,m≦R−Tかつn+m=R−T)の条件が成り立つ。またRは式(8)のような上三角行列である。
Figure 2007243358
次に、上述の(ステップS1a)〜(ステップS1f)の処理の詳細について説明する。
<ステップS1aの処理について>
送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素s=[s,s,・・・,s]に対して、それぞれの信号検出順番を同時に決定し、リストSに記録する処理は、まず、式(1)のように伝搬路行列Hを用いて行列Gを算出する。
Figure 2007243358
次に行列Gの要素を用いて、式(10)によりVp’を算出する。ただしv(i,j)は式(11)のように定義される。
Figure 2007243358
Figure 2007243358
式(11)においてd1〜d5は本実施形態によるMIMOシステムのシステム要求条件に合わせて決定する値である。次に式(12)によりVp’を用いてβを算出する。
Figure 2007243358
ここで伝搬路行列HはT個の列ベクトルがあるため、それに応じてβの値はβからβまでT個算出する。そして、算出したT個のβを式(13)のように大小を比較して降順に並び替える。
Figure 2007243358
式(13)においてT=3である場合、ある伝搬路行列Hに対してβ=0.3,β=5.7、β=1.8と仮定する。すると式(13)によりβ≧β≧β→βp1≧βp2≧βp3,p=2,p=3,p=1となる。
次に式(13)の大小比較と並び替えで得られたpからpまでの数値を式(14)のようにT個の送信信号の検出順番リストSとして記録する。式(10)〜(14)を順番リスト生成式とする。
Figure 2007243358
上記の通り、T=3、ある伝搬路行列Hに対してβ=0.3,β=5.7、β=1.8と仮定すると、S={p,p,p}={1,3,2}となる。つまり送信信号sは1番目に、sは2番目に、sは3番目に検出することを意味する。なおp(k=1,・・,T)とは、送信信号spkをk番目に検出することを意味している。
<ステップS1bの処理について>
次に伝搬路行列Hの列ベクトルをステップS1aで決めた順番リストSに従い並び替えを行う。式(15)はその並び替えを行うために用いる数式である。
Figure 2007243358
この式(15)においてPは並び替え行列に相当し、その列ベクトルはepT,・・・,ep2,ep1により構成される。ここでeはT行1列の列ベクトルであり、そのk番目の要素は1でそれ以外は0である。式(15)のように並び替えを行った後、あるいはその並び替えに相当するような処理を施された後の伝搬行列をH’と表す。例えばS={p,p,p}={1,3,2}の場合ではP=[ep3,ep2,ep1]=[e,e,e]である。従って式(16)で示すようにHの列ベクトルがPによって並べ替えられる。
Figure 2007243358
ここでの行列HとPの乗算は実際には数学的演算をする必要がなく、行列Pは順番リストSに従い、Hの列ベクトルを並び替えるようにすればよい。つまり実際にステップS1bを実装する場合でも、Hの列ベクトルをリストSに従い並び替えるようにすればよい。
<ステップS1cの処理について>
次にステップS1bで並び替えられた伝搬路行列をQR分解し、行列Qと上三角行列Rを算出する処理は、
Figure 2007243358
式(17)で示すように行列H’をQR分解するには幾つかの方法が考えられる。例えば、Classical Gram-Schmidt QR分解法や、Modified Gram-Schmidt QR分解法や、Householder QR分解法や、Given QR分解法などである。また、必要であれば、ステップS1aで算出した行列GをQR分解演算の入力として使用しても良い。具体的にどのQR分解法を使用するかは実装上の考慮を踏まえた上で決定する。
<ステップS1dの処理について>
次に行列Qの複素共役転置を使って受信ベクトルxをフィルタリングする。
Figure 2007243358
式(18)では、上記ステップS1cにおいて算出したQ行列の複素共役転置を用いて、受信ベクトルxに対して線形フィルタリング(つまり乗算)処理を行い、列ベクトルyを算出する。ここでs’は行列Pにより送信信号ベクトルsの要素の順番が並び替えられた行列を表す。またvは線形フィルタリング処理を施した後の雑音成分ベクトルを表す。また列ベクトルyは、行列Rと列ベクトルs’との乗算及び雑音成分vとの合成で構成されている。
<ステップS1eの処理について>
次にRの上三角構造を利用して、後退代入によりT個の送信信号を順次検出する。上記算出した列ベクトルyは式(19)のように要素ごとに書き表すことができる。
Figure 2007243358
式(19)においてrk,k、rk,i、v(k=T,…,1)はそれぞれ行列Rとベクトルvの中の要素を表す。後退代入処理は、下記の式(20)、式(21)、式(22)の3つの演算を、k=Tからk=1まで(つまり、k=T,T−1,…,1)繰り返して行う。式(20)では、送信信号s に対する干渉成分を算出する演算(干渉成分算出式)である。この演算においてK=Tの場合には、干渉成分は0、つまり^m=0となる。また式(21)では列ベクトルのk番目要素yから干渉成分^mを減算し、送信信号の軟判定結果’(の記号はチルダを示す)を求める演算である。また式(22)は式(21)で得られた軟判定結果’に対して送信側で変調時に適用したコンスタレションに基づいて硬判定を行う処理である。
Figure 2007243358
Figure 2007243358
Figure 2007243358
そして上記式(20)〜(21)による処理をk=Tからk=1までT回実行して、送信信号ベクトル^s’=[^s’,^s’,…,^s’]が得られる。
<ステップS1fの処理について>
次に検出されたT個の送信信号を順番リストSに従い、元の送信された空間順番(アンテナ順番)に並びなおして出力する。式(23)のように行列Pを用いて、上記ステップS1eで検出した送信信号^s’の順番の並び替え処理を行う。行列PはステップS1bの処理において検出順番リストSに従って得られる行列Pと同一のものである。
Figure 2007243358
例えば、ステップS1bと同様に、S={p,p,p}={1,3,2}の場合ではP=[e,e,eである。従って式(24)で示すようにs’’の各要素がPによって並べ替えられる。
Figure 2007243358
ここで式(24)で示した行列Pと^s’の乗算は、実際には数学的演算をする必要が無く、受信装置内部の信号検出装置は、行列Pが順番リストSに従い^s’の要素を並び替える機能を有していれば良い。そして並び替え処理が終わった後は、検出された送信信号ベクトル^sを信号検出装置から出力し、受信装置の次の処理部が処理を行う。
次に信号検出装置の構成について説明する。
図5は信号検出装置の機能処理部を示す第1の図である。
図6は信号検出装置の機能処理部を示す第2の図である。
図7は信号検出装置の機能処理部を示す第3の図である。
まず図5において、符号11〜16の機能処理部はそれぞれ上述のステップS1a〜ステップS1fに対応する処理を行う機能処理部に対応する。ここで機能処理部とは、信号検出装置における回路群または当該装置で実行されるプログラム群を意味する。また、符号17は読み書き可能な記憶デバイスを表す。
そして符号11は検出順番決定処理部(Ordering)である。検出順番決定処理部11は記憶デバイス17から伝搬路行列Hを読み取り、演算処理によって順番リストSと行列Gを算出した後、それらを記憶デバイス17へ書込む。図6に示すように検出順番決定処理部11の構成は更に11aと11bに分けられる。11aは行列G計算処理部(G Computation)である。また11aは記憶デバイス17から伝搬路行列Hを読み取り、式(9)に従って行列Gを算出し、それを記憶デバイス17に記録する。また11bは順番リスト決定処理部(S Determination)である。順番リスト決定処理部11bは記憶デバイス17から行列Gを読み取り、式(10)〜式(14)に従って、信号検出順番リストSを生成し、それを記憶デバイス17に書込む。
また符号12は伝搬路行列ベクトル並び替え処理部(Column Exchange)である。伝搬路行列ベクトル並び替え処理部12は記憶デバイス17から信号検出順番リストSと伝搬路行列Hを読み取り、信号検出順番リストSに従って伝搬路行列Hを並び替えた後で、その結果H’を記憶デバイス17へ書込む。
また符号13はQR分解処理部(QR Decomposition)である。QR分解処理部13は記憶デバイス17から行列H’あるいは行列H’と行列Gの両方を読み取り、式(4)あるいは式(5)に従ったQR分解処理によって行列QとRを算出し、それらを記憶デバイス17に書込む。
また符号14はフィルタリング処理部(QH Filtering)である。フィルタリング処理部14は記憶デバイス17から行列Qと受信信号ベクトルxを読み取り、Qの複素共役転置とxとを乗算することによりベクトルyを算出し、それを記憶デバイス17に書込む。
また符号15は後退代入処理部(Back Substitution)である。後退代入処理部15は記憶デバイス17から列ベクトルyと行列Rを読み取り、後退代入演算処理によって、検出送信信号ベクトル^s’を算出し、その検出送信信号ベクトル^sを記憶デバイス17へ書込む。図7に示すように、後退代入処理部15は更に、干渉成分計算処理部(Interference Computation)15a、減算処理部(subtractor)15b、量子化処理部(Quantiztion)15c、の機能処理部を備えている。そして、k=Tからk=1の場合まで、図7の各機能処理部をT回用いて検出信号ベクトル^s’の要素を^s’から^s’までの順番で検出する。そして干渉成分計算処理部15aは、記憶デバイス17からrk,iと^s’(i=k+1,k+2,…,T)を読み取り、式(20)に従って干渉成分^mを算出し、それを減算処理部15bへ送出する。また減算処理部15bは記憶デバイス17から列ベクトルyのk番目の要素yを読み取って、当該要素yから干渉成分を^m減算することにより軟判定検出信号’を算出し、量子化処理部15cへ送出する。そして量子化処理部15cは、入力を受付けた軟判定検出信号’に対して、送信側で変調時に適用したコンスタレションに基づいて硬判定を行い、硬判定検出信号^s’を算出し、それを記憶デバイス17に書込む。
また符号16は順番並び替え処理部(Row Exchange)である。順番並び替え処理部16は記憶デバイス17から^s’と順番リストSとを読み取り、順番リストSに従って^s’を並び替えた後で、その結果送信信号ベクトル^sを信号検出装置から出力する。
<実施例2>
次に実施例2について説明する。
実施例1同様に、受信装置内の信号検出装置への入力が伝搬路行列H、受信信号ベクトルxであるとし、また本実施形態による信号検出処理を経て出力する信号を検出信号^sとすると、当該信号検出装置は、
(ステップS2a)送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素s=[s,s,・・・,s]に対して、それぞれの信号検出の順番を同時に決定し、順番リストSに記録する。
(ステップS2b)次に信号検出装置は、伝搬路行列Hの列ベクトルを順番リストSに従い並び替えを行う。
(ステップS2c)並び替えられた伝搬路行列をQR分解し、行列Qと下三角行列Rを算出する。
(ステップS2d)行列Qの複素共役転置を使って受信ベクトルxをフィルタリングする。
(ステップS2e)下三角行列Rの下三角構造を利用して、前進代入によりT個の送信信号を順次検出する。
(ステップS2f)検出されたT個の送信信号をリストSに従って、元の送信された空間順番(アンテナ順番)に並びなおして出力する。
ここで、信号検出装置は2eの処理のみが反復計算を含むが、それ以外の2a〜2d、2fの処理については1回のみ実行すればよい。
ここで実施例2における上記行列のQR分解とは、あるR行T列の行列Aを、R行T列の列ユニタリー行列Qと、T行T列の下三角行列Rとに分解すること、あるいはR行T列の行列Aを、ユニタリー行列Qと、下三角行列Rを含むR行T列の行列Uに分解することを意味する。つまりQR分解については、下記の式(25)あるいは式(26)のQR分解式で表すことができる。
Figure 2007243358
Figure 2007243358
ここで式(26)において、
Figure 2007243358
Figure 2007243358
となる。つまり、0はn行T列のゼロ行列であり、0はm行T列のゼロ行列である。更に(0≦n,m≦R−Tかつn+m=R−T)の条件が成り立つ。またRは式(29)のような下三角行列である。
Figure 2007243358
次に、上述の(ステップS2a)〜(ステップS2f)の処理の詳細について説明する。
<ステップS2aの処理について>
送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素s=[s,s,・・・,s]に対して、それぞれの信号検出順番を同時に決定し、リストSに記録する処理は、まず、式(1)のように伝搬路行列Hを用いて行列Gを算出する。
Figure 2007243358
次に行列Gの要素を用いて、式(31)によりVp’を算出する。ただしv(i,j)は式(32)のように定義される。
Figure 2007243358
Figure 2007243358
式(32)においてd1〜d5は本実施形態によるMIMOシステムのシステム要求条件に合わせて決定する値である。次に式(12)によりVp’を用いてβを算出する。
Figure 2007243358
ここで伝搬路行列HはT個の列ベクトルがあるため、それに応じてβの値はβからβまでT個算出する。そして、算出したT個のβを式(34)のように大小を比較して降順に並び替える。
Figure 2007243358
式(34)においてT=3である場合、ある伝搬路行列Hに対してβ=0.3,β=5.7、β=1.8と仮定する。すると式(13)によりβ≧β≧β→βp1≧βp2≧βp3,p=2,p=3,p=1となる。
次に式(34)の大小比較と並び替えで得られたpからpまでの数値を式(35)のようにT個の送信信号の検出順番リストSとして記録する。式(31)〜(35)を順番リスト生成式とする。
Figure 2007243358
上記の通り、T=3、ある伝搬路行列Hに対してβ=0.3,β=5.7、β=1.8と仮定すると、S={p,p,p}={2,3,1}となる。つまり送信信号sは1番目に、sは2番目に、sは3番目に検出することを意味する。なおp(k=1,・・,T)とは、送信信号spkをk番目に検出することを意味している。
<ステップS2bの処理について>
次に伝搬路行列Hの列ベクトルをステップS2aで決めた順番リストSに従い並び替えを行う。式(15)はその並び替えを行うために用いる数式である。
Figure 2007243358
この式(36)においてPは並び替え行列に相当し、その列ベクトルはep1,ep2,・・・,epTにより構成される。ここでeはT行1列の列ベクトルであり、そのk番目の要素は1でそれ以外は0である。式(36)のように並び替えを行った後、あるいはその並び替えに相当するような処理を施された後の伝搬行列をH’と表す。例えばS={p,p,p}={2,3,1}の場合ではP=[ep1,ep2,ep3]=[e,e,e]である。従って式(37)で示すようにHの列ベクトルがPによって並べ替えられる。
Figure 2007243358
ここでの行列HとPの乗算は実際には数学的演算をする必要がなく、行列Pは順番リストSに従い、Hの列ベクトルを並び替えるようにすればよい。つまり実際にステップS2bを実装する場合でも、Hの列ベクトルをリストSに従い並び替えるようにすればよい。
<ステップS2cの処理について>
次にステップS2bで並び替えられた伝搬路行列をQR分解し、行列Qと下三角行列Rを算出する処理は、
Figure 2007243358
の式で求められる。式(38)で示すように行列H’をQR分解するには幾つかの方法が考えられる。例えば、Classical Gram-Schmidt QR分解法や、Modified Gram-Schmidt QR分解法や、Householder QR分解法や、Given QR分解法などである。また、必要であれば、ステップS2aで算出した行列GをQR分解演算の入力として使用しても良い。具体的にどのQR分解法を使用するかは実装上の考慮を踏まえた上で決定する。
<ステップS2dの処理について>
次に行列Qの複素共役転置を使って受信ベクトルxをフィルタリングする。
Figure 2007243358
式(39)では、上記ステップS2cにおいて算出したQ行列の複素共役転置を用いて、受信ベクトルxに対して線形フィルタリング(つまり乗算)処理を行い、列ベクトルyを算出する。ここでs’は行列Pにより送信信号ベクトルsの要素の順番が並び替えられた行列を表す。またvは線形フィルタリング処理を施した後の雑音成分ベクトルを表す。また列ベクトルyは、行列Rと列ベクトルs’との乗算及び雑音成分vとの合成で構成されている。
<ステップS2eの処理について>
次にRの下三角構造を利用して、前進代入によりT個の送信信号を順次検出する。上記算出した列ベクトルyは式(40)のように要素ごとに書き表すことができる。
Figure 2007243358
式(40)においてrk,k、rk,i、v(k=T,…,1)はそれぞれ行列Rとベクトルvの中の要素を表す。前進代入処理は、下記の式(41)、式(42)、式(43)の3つの演算を、k=1からk=Tまで(つまり、k=1,2,…,T)繰り返して行う。式(41)では、送信信号s’に対する干渉成分を算出する演算(干渉成分算出式)である。この演算においてK=1の場合には、干渉成分は0、つまり^m=0となる。また式(42)では列ベクトルのk番目要素yから干渉成分^mを減算し、送信信号の軟判定結果’を求める演算である。また式(43)は式(42)で得られた軟判定結果’に対して送信側で変調時に適用したコンスタレションに基づいて硬判定を行う処理である。
Figure 2007243358
Figure 2007243358
Figure 2007243358
そして上記式(41)〜(43)による処理をk=1からk=TまでT回実行して、送信信号ベクトル^s’=[^s’,^s’,…,^s’]が得られる。
<ステップS2fの処理について>
次に検出されたT個の送信信号を順番リストSに従い、元の送信された空間順番(アンテナ順番)に並びなおして出力する。式(44)のように行列Pを用いて、上記ステップS2eで検出した送信信号^s’の順番の並び替え処理を行う。行列PはステップS2bの処理において順番リストSに従って得られる行列Pと同一のものである。
Figure 2007243358
例えば、ステップS2bと同様に、S={p,p,p}={2,3,1}の場合ではP=[e,e,eである。従って式(45)で示すように^s’の各要素がPによって並べ替えられる。
Figure 2007243358
ここで式(45)で示した行列Pと^s’の乗算は、実際には数学的演算をする必要が無く、受信装置内部の信号検出装置は、行列Pが順番リストSに従い^s’の要素を並び替える機能を有していれば良い。そして並び替え処理が終わった後は、検出された送信信号ベクトル^sを信号検出装置から出力し、受信装置の次の処理部が処理を行う。
なお実施例2の信号検出装置の構成については後退代入処理部15が前進代入処理部(Forword Substitution)と置き換えられた構成となる。そして各機能処理部において行なう処理は、上記ステップS2a〜ステップS2fに従い行われる。
従来技術ではT回の擬似逆行列演算により、T個の送信信号における信号検出順番決定と信号抽出ベクトル生成を行い、更に、抽出ベクトルを用いて順番に送信信号を検出していた。しかしながら本発明では擬似逆行列を一回も計算することなく、まず、新規な方法により検出順番を決定し、次にQR分解演算によって列ベクトルが並び替えたシステム伝達係数行列Hの三角化を図り、最後に伝達係数行列の三角構造を利用して後退あるいは前進代入でT個の送信信号を検出し、元の送信された空間順番に並び直して出力する。これにより、上述の実施例によれば、擬似逆行列演算をする必要は無く、主な演算量は検出順番決定演算と、QR分解演算と、後退あるいは前進代入演算となる。従って,所要演算量は従来のSIC方式と比較して極めて少なくなる。従って,従来に比べて、処理演算量が少なく所要演算回路規模を小さい受信装置の信号検出装置を提供することができる。
また本発明によれば、擬似逆行列の演算がないため必要な記憶容量が小さい。これにより、受信装置の信号検出装置の所要記憶デバイス容量を小さくすることができる。
また本発明によれば、所要演算回路規模と記憶デバイスが小さいため受信装置の信号検出装置の小型化・軽量化は容易に行うことができる。
また本発明によれば、T回の擬似逆行列の演算の代わりにQR分解と後退あるいは前進代入で信号検出を行うため、処理の遅延が大幅に削減することになる。これにより送信アンテナの数が多い場合においても、演算回路におけるクロック周波数を上げずにリアルタイム処理が可能である。つまり受信装置の信号検出装置の処理遅延を小さくすることができる。
また本発明によれば、所要消費電力は所要演算回路規模やその動作クロック周波数などに比例するため、従来のSIC方式による電力消費量よりも本発明の受信装置の信号検出装置では電力消費量が少なくなる。従って、バッテリによって動作するMIMOシステムの動作時間の長持ちが実現可能となる。
また本発明によれば、受信装置の信号検出装置のハードウェア並びにソフトウェアへの経済的な実装において、上述の効果により、製造コストが安くなり大量生産に適したものとなる。
なお本発明の実施形態において最も重要な特徴は、1.新規な信号検出順番決定方法であること、2.システム伝達係数行列における三角化とその三角構造を利用した後退あるいは前進代入によって信号検出を行う方法であること、3.システム伝達係数行列の列ベクトルと後退あるいは前進代入によって検出された送信信号の要素を(1.)で決定した順番に従い並び替えること、4.(1.)と(2.)と(3.)とを組合わせる処理方法であることである。
なお、上述の受信装置の信号検出装置は内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
MIMO−OFDMシステムの構成を示す第1の図である。 MIMO−OFDMシステムの構成を示す第2の図である。 MIMO−Singleシステムの構成を示す第1の図である。 MIMO−Singleシステムの構成を示す第2の図である。 信号検出装置の機能処理部を示す第1の図である。 信号検出装置の機能処理部を示す第2の図である。 信号検出装置の機能処理部を示す第3の図である。
符号の説明
11・・・検出順番決定処理部
12・・・伝搬路行列ベクトル並び替え処理部
13・・・QR分解処理部
14・・・フィルタリング処理部
15・・・後退代入処理部
16・・・順番並び替え処理部
17・・・記憶デバイス

Claims (16)

  1. MIMO(Multiple Input Multiple Output)システムにおいて伝搬路行列H、受信信号ベクトルxの入力を受付ける受信装置における無線信号分離方法であって、
    送信装置の送信した信号の該送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素に対して、それぞれの信号検出の順番を決定し、順番リストに記録し、
    前記伝搬路行列Hの列ベクトルを前記順番リストSに従い並び替え、
    前記並び替えられた伝搬路行列をQR分解し、
    前記QR分解によって得られた行列Qの複素共役転置を使って受信ベクトルxをフィルタリングし、
    前記QR分解によって得られた行列Rを用いて前記T個の送信信号を順次検出し、
    前記検出したT個の送信信号を前記順番リストに従って、元の送信された空間順番に並びなおして出力する
    ことを特徴とする無線信号分離方法。
  2. MIMO(Multiple Input Multiple Output)システムにおいて伝搬路行列H、受信信号ベクトルxの入力を受付ける受信装置における無線信号分離方法であって、
    送信装置の送信した信号の該送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素に対して、それぞれの信号検出の順番を同時に決定し、順番リストに記録する検出順番決定処理と、
    前記伝搬路行列Hの列ベクトルを前記順番リストに従い並び替える伝搬行列ベクトル並び替え処理と、
    前記並び替えられた伝搬路行列をQR分解して行列Qと上三角行列Rを算出するQR分解処理と、
    前記行列Qの複素共役転置を使って前記受信ベクトルxをフィルタリングするフィルタリング処理と、
    前記上三角行列Rの上三角構造を利用して、後退代入によりT個の送信信号を順次検出する後退代入処理と、
    前記検出したT個の送信信号を前記順番リストに従って、元の送信された空間順番に並びなおして出力する順番並び替え処理と、
    を有することを特徴とする無線信号分離方法。
  3. 前記検出順番決定処理は、前記伝搬路行列Hを読み取り、演算処理によって行列G=HHを算出した後、順番リスト生成式に従って、前記順番リストを生成し、
    前記伝搬路行列ベクトル並び替え処理は、前記順番リストと前記伝搬路行列Hを読み取り、該順番リストに従って前記伝搬路行列Hを並び替えた後で、その結果の行列H’を記憶部へ書込み、
    前記QR分解処理は、前記記憶部から前記行列H’あるいは前記行列H’と前記行列Gの両方を読み取り、QR分解式に従ったQR分解処理によって行列Qと前記上三角行列Rを算出し、
    前記フィルタリング処理は、前記行列Qと前記受信信号ベクトルxを読み取り、前記行列Qの複素共役転置と前記受信信号ベクトルxとを乗算することによりベクトルyを算出し、
    前記後退代入処理は、前記列ベクトルyと前記上三角行列Rを読み取り、後退代入演算処理によって、検出送信信号ベクトルを算出し、その検出送信信号ベクトルのT個の要素を順番に検出し、干渉成分算出式に従って干渉成分を算出し、前記列ベクトルyのk番目の要素yから前記干渉成分を減算することにより軟判定検出信号を算出し、当該軟判定検出信号に対して、送信側で変調時に適用したコンスタレションに基づいて硬判定を行い硬判定検出信号を算出し、
    前記順番並び替え処理は、検出送信信号ベクトルと前記順番リストとを読み取り、当該リストに従って前記検出送信信号ベクトルを並び替えた後で、その並び替え結果を出力する
    ことを特徴とする請求項2に記載の無線信号分離方法。
  4. MIMO(Multiple Input Multiple Output)システムにおいて伝搬路行列H、受信信号ベクトルxの入力を受付ける受信装置における無線信号分離方法であって、
    送信装置の送信した信号の該送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素に対して、それぞれの信号検出の順番を同時に決定し、順番リストに記録する検出順番決定処理と、
    前記伝搬路行列Hの列ベクトルを前記順番リストに従い並び替える伝搬行列ベクトル並び替え処理と、
    前記並び替えられた伝搬路行列をQR分解して行列Qと下三角行列Rを算出するQR分解処理と、
    前記行列Qの複素共役転置を使って前記受信ベクトルxをフィルタリングするフィルタリング処理と、
    前記下三角行列Rの下三角構造を利用して、前進代入によりT個の送信信号を順次検出する前進代入処理と、
    前記検出したT個の送信信号を前記順番リストに従って、元の送信された空間順番に並びなおして出力する順番並び替え処理と、
    を有することを特徴とする無線信号分離方法。
  5. 前記検出順番決定処理は、前記伝搬路行列Hを読み取り、演算処理によって行列G=HHを算出した後、順番リスト生成式に従って、前記順番リストを生成し、
    前記伝搬路行列ベクトル並び替え処理は、前記順番リストと前記伝搬路行列Hを読み取り、該順番リストに従って前記伝搬路行列Hを並び替えた後で、その結果の行列H’を記憶部へ書込み、
    前記QR分解処理は、前記記憶部から前記行列H’あるいは前記行列H’と前記行列Gの両方を読み取り、QR分解式に従ったQR分解処理によって前記行列Qと前記下三角行列Rを算出し、
    前記フィルタリング処理は、前記行列Qと前記受信信号ベクトルxを読み取り、前記行列Qの複素共役転置と前記受信信号ベクトルxとを乗算することによりベクトルyを算出し、
    前記前進代入処理は、前記列ベクトルyと前記下三角行列Rを読み取り、前進代入演算処理によって、検出送信信号ベクトルを算出し、その検出送信信号ベクトルのT個の要素を順番に検出し、干渉成分算出式に従って干渉成分を算出し、前記列ベクトルyのk番目の要素yから前記干渉成分を減算することにより軟判定検出信号を算出し、当該軟判定検出信号に対して、送信側で変調時に適用したコンスタレションに基づいて硬判定を行い硬判定検出信号を算出し、
    前記順番並び替え処理は、検出送信信号ベクトルと前記順番リストとを読み取り、当該リストに従って前記検出送信信号ベクトルを並び替えた後で、その並び替え結果を出力する
    ことを特徴とする請求項4に記載の無線信号分離方法。
  6. MIMO(Multiple Input Multiple Output)システムにおいて伝搬路行列H、受信信号ベクトルxの入力を受付ける受信装置であって、
    送信装置の送信した信号の該送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素に対して、それぞれの信号検出の順番を決定し、順番リストに記録する手段と、
    前記伝搬路行列Hの列ベクトルを前記順番リストSに従い並び替える手段と、
    前記並び替えられた伝搬路行列をQR分解する手段と、
    前記QR分解によって得られた行列Qの複素共役転置を使って受信ベクトルxをフィルタリングする手段と、
    前記QR分解によって得られた行列Rを用いて前記T個の送信信号を順次検出する手段と、
    前記検出したT個の送信信号を前記順番リストに従って、元の送信された空間順番に並びなおして出力する手段と、
    を備えることを特徴とする受信装置。
  7. MIMO(Multiple Input Multiple Output)システムにおいて伝搬路行列H、受信信号ベクトルxの入力を受付ける受信装置であって、
    送信装置の送信した信号の該送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素に対して、それぞれの信号検出の順番を同時に決定し、順番リストに記録する検出順番決定手段と、
    前記伝搬路行列Hの列ベクトルを前記順番リストに従い並び替える伝搬行列ベクトル並び替え手段と、
    前記並び替えられた伝搬路行列をQR分解して行列Qと上三角行列Rを算出するQR分解手段と、
    前記行列Qの複素共役転置を使って前記受信ベクトルxをフィルタリングするフィルタリング手段と、
    前記上三角行列Rの上三角構造を利用して、後退代入によりT個の送信信号を順次検出する後退代入手段と、
    前記検出したT個の送信信号を前記順番リストに従って、元の送信された空間順番に並びなおして出力する順番並び替え手段と、
    を備えることを特徴とする受信装置。
  8. 前記検出順番決定手段は、前記伝搬路行列Hを読み取り、演算処理によって行列G=HHを算出した後、順番リスト生成式に従って、前記順番リストを生成し、
    前記伝搬路行列ベクトル並び替え手段は、前記順番リストと前記伝搬路行列Hを読み取り、該順番リストに従って前記伝搬路行列Hを並び替えた後で、その結果の行列H’を記憶部へ書込み、
    前記QR分解手段は、前記記憶部から前記行列H’あるいは前記行列H’と前記行列Gの両方を読み取り、QR分解式に従ったQR分解処理によって行列Qと前記上三角行列Rを算出し、
    前記フィルタリング手段は、前記行列Qと前記受信信号ベクトルxを読み取り、前記行列Qの複素共役転置と前記受信信号ベクトルxとを乗算することによりベクトルyを算出し、
    前記後退代入手段は前記列ベクトルyと前記上三角行列Rを読み取り、後退代入演算処理によって、検出送信信号ベクトルを算出し、その検出送信信号ベクトルのT個の要素を順番に検出し、干渉成分算出式に従って干渉成分を算出し、前記列ベクトルyのk番目の要素yから前記干渉成分を減算することにより軟判定検出信号を算出し、当該軟判定検出信号に対して、送信側で変調時に適用したコンスタレションに基づいて硬判定を行い硬判定検出信号を算出し、
    前記順番並び替え手段は、検出送信信号ベクトルと前記順番リストとを読み取り、当該リストに従って前記検出送信信号ベクトルを並び替えた後で、その並び替え結果を出力する
    ことを特徴とする請求項7に記載の受信装置。
  9. MIMO(Multiple Input Multiple Output)システムにおいて伝搬路行列H、受信信号ベクトルxの入力を受付ける受信装置であって、
    送信装置の送信した信号の該送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素に対して、それぞれの信号検出の順番を同時に決定し、順番リストに記録する検出順番決定手段と、
    前記伝搬路行列Hの列ベクトルを前記順番リストに従い並び替える伝搬行列ベクトル並び替え手段と、
    前記並び替えられた伝搬路行列をQR分解して行列Qと下三角行列Rを算出するQR分解手段と、
    前記行列Qの複素共役転置を使って前記受信ベクトルxをフィルタリングするフィルタリング手段と、
    前記下三角行列Rの下三角構造を利用して、前進代入によりT個の送信信号を順次検出する前進代入手段と、
    前記検出したT個の送信信号を前記順番リストに従って、元の送信された空間順番に並びなおして出力する順番並び替え手段と、
    を備えることを特徴とする受信装置。
  10. 前記検出順番決定手段は、前記伝搬路行列Hを読み取り、演算処理によって行列G=HHを算出した後、順番リスト生成式に従って、前記順番リストを生成し、
    前記伝搬路行列ベクトル並び替え手段は、前記順番リストと前記伝搬路行列Hを読み取り、該順番リストに従って前記伝搬路行列Hを並び替えた後で、その結果の行列H’を記憶部へ書込み、
    前記QR分解手段は、前記記憶部から前記行列H’あるいは前記行列H’と前記行列Gの両方を読み取り、QR分解式に従ったQR分解処理によって前記行列Qと前記下三角行列Rを算出し、
    前記フィルタリング手段は、前記行列Qと前記受信信号ベクトルxを読み取り、前記行列Qの複素共役転置と前記受信信号ベクトルxとを乗算することによりベクトルyを算出し、
    前記前進代入手段は、前記列ベクトルyと前記下三角行列Rを読み取り、前進代入演算処理によって、検出送信信号ベクトルを算出し、その検出送信信号ベクトルのT個の要素を順番に検出し、干渉成分算出式に従って干渉成分を算出し、前記列ベクトルyのk番目の要素yから前記干渉成分を減算することにより軟判定検出信号を算出し、当該軟判定検出信号に対して、送信側で変調時に適用したコンスタレションに基づいて硬判定を行い硬判定検出信号を算出し、
    前記順番並び替え手段は、検出送信信号ベクトルと前記順番リストとを読み取り、当該リストに従って前記検出送信信号ベクトルを並び替えた後で、その並び替え結果を出力する
    ことを特徴とする請求項9に記載の受信装置。
  11. MIMO(Multiple Input Multiple Output)システムにおいて伝搬路行列H、受信信号ベクトルxの入力を受付ける受信装置のコンピュータに実行させるプログラムであって、
    送信装置の送信した信号の該送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素に対して、それぞれの信号検出の順番を決定し、順番リストに記録する処理と、
    前記伝搬路行列Hの列ベクトルを前記順番リストSに従い並び替える処理と、
    前記並び替えられた伝搬路行列をQR分解する処理と、
    前記QR分解によって得られた行列Qの複素共役転置を使って受信ベクトルxをフィルタリングする処理と、
    前記QR分解によって得られた行列Rを用いて前記T個の送信信号を順次検出する処理と、
    前記検出したT個の送信信号を前記順番リストに従って、元の送信された空間順番に並びなおして出力する処理と、
    をコンピュータに実行させるプログラム。
  12. MIMO(Multiple Input Multiple Output)システムにおいて伝搬路行列H、受信信号ベクトルxの入力を受付ける受信装置のコンピュータに実行させるプログラムであって、
    送信装置の送信した信号の該送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素に対して、それぞれの信号検出の順番を同時に決定し、順番リストに記録する検出順番決定処理と、
    前記伝搬路行列Hの列ベクトルを前記順番リストに従い並び替える伝搬行列ベクトル並び替え処理と、
    前記並び替えられた伝搬路行列をQR分解して行列Qと上三角行列Rを算出するQR分解処理と、
    前記行列Qの複素共役転置を使って前記受信ベクトルxをフィルタリングするフィルタリング処理と、
    前記上三角行列Rの上三角構造を利用して、後退代入によりT個の送信信号を順次検出する後退代入処理と、
    前記検出したT個の送信信号を前記順番リストに従って、元の送信された空間順番に並びなおして出力する順番並び替え処理と、
    をコンピュータに実行させるプログラム。
  13. 前記検出順番決定処理において、前記伝搬路行列Hを読み取り、演算処理によって行列G=HHを算出した後、順番リスト生成式に従って、前記順番リストを生成し、
    前記伝搬路行列ベクトル並び替え処理は、前記順番リストと前記伝搬路行列Hを読み取り、該順番リストに従って前記伝搬路行列Hを並び替えた後で、その結果の行列H’を記憶部へ書込み、
    前記QR分解処理において、前記記憶部から前記行列H’あるいは前記行列H’と前記行列Gの両方を読み取り、QR分解式に従ったQR分解処理によって行列Qと前記上三角行列Rを算出し、
    前記フィルタリング処理において、前記行列Qと前記受信信号ベクトルxを読み取り、前記行列Qの複素共役転置と前記受信信号ベクトルxとを乗算することによりベクトルyを算出し、
    前記後退代入処理において、前記列ベクトルyと前記上三角行列Rを読み取り、後退代入演算処理によって、検出送信信号ベクトルを算出し、その検出送信信号ベクトルのT個の要素を順番に検出し、干渉成分算出式に従って干渉成分を算出し、前記列ベクトルyのk番目の要素yから前記干渉成分を減算することにより軟判定検出信号を算出し、当該軟判定検出信号に対して、送信側で変調時に適用したコンスタレションに基づいて硬判定を行い硬判定検出信号を算出し、
    前記順番並び替え処理において、検出送信信号ベクトルと前記順番リストとを読み取り、当該リストに従って前記検出送信信号ベクトルを並び替えた後で、その並び替え結果を出力する
    処理をコンピュータに実行させる請求項12に記載のプログラム。
  14. MIMO(Multiple Input Multiple Output)システムにおいて伝搬路行列H、受信信号ベクトルxの入力を受付ける受信装置のコンピュータに実行させるプログラムであって、
    送信装置の送信した信号の該送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素に対して、それぞれの信号検出の順番を同時に決定し、順番リストに記録する検出順番決定処理と、
    前記伝搬路行列Hの列ベクトルを前記順番リストに従い並び替える伝搬行列ベクトル並び替え処理と、
    前記並び替えられた伝搬路行列をQR分解して行列Qと下三角行列Rを算出するQR分解処理と、
    前記行列Qの複素共役転置を使って前記受信ベクトルxをフィルタリングするフィルタリング処理と、
    前記下三角行列Rの下三角構造を利用して、前進代入によりT個の送信信号を順次検出する前進代入処理と、
    前記検出したT個の送信信号を前記順番リストに従って、元の送信された空間順番に並びなおして出力する順番並び替え処理と、
    をコンピュータに実行させるプログラム。
  15. 前記検出順番決定処理において、前記伝搬路行列Hを読み取り、演算処理によって行列G=HHを算出した後、順番リスト生成式に従って、前記順番リストを生成し、
    前記伝搬路行列ベクトル並び替え処理は、前記順番リストと前記伝搬路行列Hを読み取り、該順番リストに従って前記伝搬路行列Hを並び替えた後で、その結果の行列H’を記憶部へ書込み、
    前記QR分解処理において、前記記憶部から前記行列H’あるいは前記行列H’と前記行列Gの両方を読み取り、QR分解式に従ったQR分解処理によって前記行列Qと前記下三角行列Rを算出し、
    前記フィルタリング処理において、前記行列Qと前記受信信号ベクトルxを読み取り、前記行列Qの複素共役転置と前記受信信号ベクトルxとを乗算することによりベクトルyを算出し、
    前記前進代入処理において、前記列ベクトルyと前記下三角行列Rを読み取り、前進代入演算処理によって、検出送信信号ベクトルを算出し、その検出送信信号ベクトルのT個の要素を順番に検出し、干渉成分算出式に従って干渉成分を算出し、前記列ベクトルyのk番目の要素yから前記干渉成分を減算することにより軟判定検出信号を算出し、当該軟判定検出信号に対して、送信側で変調時に適用したコンスタレションに基づいて硬判定を行い硬判定検出信号を算出し、
    前記順番並び替え処理において、検出送信信号ベクトルと前記順番リストとを読み取り、当該リストに従って前記検出送信信号ベクトルを並び替えた後で、その並び替え結果を出力する
    処理をコンピュータに実行させる請求項14に記載のプログラム。
  16. MIMO(Multiple Input Multiple Output)システムにおいて伝搬路行列H、受信信号ベクトルxの入力を受付ける受信装置のコンピュータに実行させるプログラムを記憶する記録媒体であって、
    送信装置の送信した信号の該送信信号ベクトルsの中にあるT個の要素に対して、それぞれの信号検出の順番を決定し、順番リストに記録する処理と、
    前記伝搬路行列Hの列ベクトルを前記順番リストSに従い並び替える処理と、
    前記並び替えられた伝搬路行列をQR分解する処理と、
    前記QR分解によって得られた行列Qの複素共役転置を使って受信ベクトルxをフィルタリングする処理と、
    前記QR分解によって得られた行列Rを用いて前記T個の送信信号を順次検出する処理と、
    前記検出したT個の送信信号を前記順番リストに従って、元の送信された空間順番に並びなおして出力する処理と、
    をコンピュータに実行させるプログラムを記憶する記憶媒体。
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