JP2008511219A - 入力シーケンスを並べ替えて送信シーケンスを取得するためのプリコーダおよび方法 - Google Patents

入力シーケンスを並べ替えて送信シーケンスを取得するためのプリコーダおよび方法 Download PDF

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Abstract

NR個のシンボルを有する入力シーケンスを予めコーディングしてNT個のシンボルを有する送信シーケンスを取得し、該送信シーケンスをNT個の送信ポイントによってNT個の異なるチャネルを介して1つの受信ポイントに送信する場合のシンボル間干渉を防止するためのプリコーダであり、該送信シーケンスが備える各送信シーケンスシンボルが異なる送信ポイントによって異なるチャネルを介して送信されるプリコーダであって、入力シーケンスシンボルを並べ替えて順序を変えたシーケンスを取得するための順列器(101)と、シンボル間干渉が特定の送信シーケンスシンボルの受信可能なバージョンで補償されるようにチャネル情報を使用して該順序を変えたシーケンスに補償干渉を導入して該送信シーケンスを取得するためのプリディストータ(107)とを備えてなり、該特定の送信シーケンスシンボルの該受信可能なバージョンが該プリディストータ(107)によって処理される場合に特定の入力シーケンスシンボルの受信可能なバージョンであるように、該順列器(101)が該入力シーケンスシンボルの順序を変えるよう構成されているプリコーダ。

Description

本発明は電気通信の分野、特に空間多重化の分野に関する。
将来の無線通信システムには極めて高いスペクトル効率が期待されている。G.S.FoschiniおよびM.J.Gansによる「On Limits of Wireless Communications in a Fading Environment when Using Multiple Antennas」、Wireless Personal Communications,Vol.6,No.3,pages 311−335,March 1998において、膨大な容量増加が、優れた分散環境での多入力多出力(MIMO)チャネルにおいて見込まれていると示された。かなり複雑なMIMOチャネルでのこのような容量利点を取得するために、垂直ベル研層化時空間(V−BLAST)が提案された。V−BLASTはブロック判定フィードバック等化器(DFE)とみなすことができ、これは空間干渉を非線形的に反復して等化する。
V−BLASTがエラー伝搬を被るのに対して、空間Tomlinson−Harashimaプリコーディング(THP)と称されるDFEの対照物が、R.Fischer、C.Windpassinger,A.LampeおよびJ.Huberによる「Space−Time Transmission using Tomlinson−Harashima Precoding」,in Proc.of 4.ITG Conference on Source and Channel Coding,Berlin,January 2002,pages 139−147において提案されている。THPはもともと、送信前に信号をプリコードすることによって送信機におけるシンボル間干渉を回避するために、M.Tomlinsonによる「New automatic equalizer employing modulo arithmetic」,Electronics Levers,vol.7,No.5/6,pages 138−139,March 1971およびH.HarashimaおよびH.Miyakawaによる「Matched−Transmission Technique for Channels With Intersymbol Interference」,Vol.20,No.4,pages 774−780,August 1972において分散型単入力単出力(SISO)チャネルについて提案されたものである。R.Fischer,C.Windpassinger,A.LampeおよびJ.Huberによる「Space−Time Transmission using Tomlinson−Harashima Precoding」,in Proc.of 4.ITG Conference on Source and Channel Coding,Berlin,January 2002,pages 139−147における空間THPはV−BLASTのフィードバックフィルタを送信機に移動させて、エラー伝搬を回避する。しかし、フィードフォワードフィルタは依然として受信機に配置されているため、全受信信号が、シナリオによっては可能でないこともある独立データストリームを回復するために共働して処理されなければならない。
最近、空間THPの興味深いアプローチが、M.Joham,J.BrehmerおよびW.Utschickによる「MMSE Approaches to Multi−User Spatio−Temporal Tomlinson−Harashima Precoding」,in Proc.of 5.ITG Conference on Source and Channel Coding,Erlangen,January 2004,pages 387−394において提案された。このアプローチはバックワードフィルタのみならずフォワードフィルタも送信機に移動させる。このアーキテクチャによって極めて単純な受信機が可能になり、受信機は相互に共働する必要がない。特に興味深い状況は、受信機間の共働が可能ではない分散型受信機に対して1つの送信機が作用している点である。しかしながら、送信機におけるこのアプローチの複雑度は、多数の受信機に対して極めて大きくなる。
フラットフェージング多入力多出力チャネルに対するTomlinson−Harashimaプリコーディングは非線形送信技術である。他の従来の線形送信技術に対して優れているこの性能はすでに例証されている。しかしながら、非線形技術の複雑度は、多数のアンテナやユーザ向けの単純な線形送信技術に比べて極めて大きい。
従来技術のアプローチは、例えばTomlinson−Harashimaプリコーディングが使用される場合に、フィードバックフィルタが送信機に配置されるのに対してフィードフォワードフィルタが受信機に配置され、このことが、受信機の複雑度の増大と、このような配置が分散型受信機を具備するシステムには適用不可能であるという不都合をもたらすという事実に悩まされている。他方、フィードフォワードフィルタを送信機に移動させることによって、従来の単純な線形送信技術と比較して、送信機の複雑度は著しく増大する。
さらに、従来のアプローチは、多数の送信アンテナによって同時送信された多数のデータ値のうちのいずれのデータ値が、多数の受信アンテナのうちのいずれの受信アンテナにシンボル間干渉なく送信されるかを自由に決定することの柔軟性が低下することに悩まされる。これは、特定のチャネルのフィルタ適合や設計時に決定可能である。しかしながら、例えばマルチユーザ送信の場合、他の通信チャネルに他のユーザストリームを送信することによって生じるシンボル間干渉が低減されるように、異なるユーザストリームを任意の受信アンテナに自由に向けることは興味深いといえる。
加えて、既知の従来技術のアプローチは、例えば様々なチャネル条件にフィルタ係数を適合させるのに必要な行列反転ゆえに複雑度の大きいことに悩まされる。
本発明の目的は、送信時にシンボル間干渉が低減されるように送信される信号をプリコードするために複雑度の少ない効率的なプリコーディングスキームの概念を提供することである。
本目的は、請求項1に記載のプリコーダ、請求項14に記載のプロセッサ、請求項16に記載のプリコード方法、請求項17に記載の処理方法、または請求項18に記載のコンピュータプログラムによって達成される。
本発明は、シンボル間干渉を防止するための効率的なプリコーディングスキームが、順序を変えたシーケンスを取得するために入力シーケンスの順序を変えて、送信シーケンスを取得するために該順序を変えたシーケンスに補償シンボル間干渉を導入する場合に達成可能であり、該送信シーケンスは例えばN個の値を備え、該N個の値の各々は、N個の送信ポイントのうちの異なる送信ポイントによって送信され、各送信ポイントが送信アンテナを備えるという見解に基づく。
加えて、干渉を導入する前に該順列器を導入することによって、さらなる設計の自由度が導入される。例えば、該入力シーケンスの該シンボルは、順序を変えたシーケンスの異なるシンボルに自由に割り当て可能であるため、受信ポイントにおいて、任意の入力シーケンスシンボルが、複数の異なるチャネルを介して他の入力シーケンスシンボルを送信する場合に生じるシンボル間干渉をわずかに、理想的には完全に補償した状態で受信可能である。さらに、これらの割り当ては、例えば干渉器がTomlinson−Harashimaプリコーダに対応する構造を有する場合であって、例えば通信チャネルがフィルタ係数の前の適合以来変更されていない場合に、例えば新たなフォワードフィルタ係数を決定する必要なく変更可能である。
さらに、干渉前に該順列器を積極的に導入することによって、上記の設計自由度は、計算的複雑度がかなり削減されるように、該フィルタ係数の適合プロセス時に利用可能である。
例えば、本発明の順列器は該干渉器の前に配置されており、該干渉器はフィードバックフィルタおよびフィードフォワードフィルタを備えてもよい。例えば、該干渉器はTomlinson−Harashimaプリコーダであってもよい。該順列器は該入力シンボルの順序を変えるための任意の順列スキームを使用可能であるため、例えば行列反転を費やす複雑度が回避され得るように、順列スキームは該フィードバックフィルタおよび該フォワードフィルタの係数の設計プロセスに積極的に導入可能である。
より具体的には、本発明は、例えば対称順列を使用するチャネル情報を備える行列のCholesky分解に基づいて該フォワードフィルタ係数および該フィードバックフィルタを適合させる概念をさらに提供し、この場合、該対称順列は該順列器によって実行される順列スキームに対応してもよい。
本発明のさらなる実施形態について以下の図面を参照して説明する。
図1に示された装置は順列器101を備え、この順列器101は、NR個の入力103およびNR個の出力105を有する。NR個の出力105はプリディストータ107に結合されており、このプリディストータ107はNR個の入力およびNT個の出力109を有し、各出力は異なる送信アンテナ111と関連している。
図1に示されたプリコーダは、NT個のシンボルを有する送信シーケンスを取得して、送信シーケンスをNT個の送信ポイントによってNT個の異なるチャネル115を介して1つの受信ポイント113に送信する場合のシンボル間干渉を防止するために、NR個のシンボルを有する入力シーケンスをプリコードするように構成されており、ここでは、図1に示されているように、送信シーケンスに含まれている各送信シーケンスシンボルは、異なる送信ポイントによって異なるチャネルを介して受信ポイント113に送信される。
一般的に、図1に示されるシーケンスuおよびxは異なる寸法を有することがある、つまり、
Figure 2008511219
である。
順列器101は、順序を変えたシーケンスを取得して、NR個のシンボルを備える順序を変えたシーケンスを複数の出力105を介してプリディストータ107に提供するために、複数の入力103を介して提供された入力シーケンスシンボルを並べ替えるように構成されている。入力シーケンスは基本的に、複数の出力109を介してプリディストータ107によって出力シーケンスを提供するように作用する。より具体的には、入力シーケンスはNR個の入力シーケンスシンボルを備え、各入力シーケンスシンボルは実数値であっても複素数値であってもよい。例えば、入力シーケンス値は送信されるデータストリームに対応しており、このデータストリームは情報ストリームを変調することによって生じる。例えば、図1に示されているように、順列器101は、NR個の入力ストリームをパラレルに受信するように構成されており、この場合入力ストリームは複数の入力103の関連入力を介して提供される。例えば、入力ストリームの各々は異なるユーザ、または送信される異なる情報に対応している。この場合、NR個の入力シーケンス値は、順列器101にパラレルに提供される異なる入力ストリームのNR個の値に対応しており、入力シーケンスは好ましくは同時送信される。
図1に示されたプリコーダは、好ましくは、各送信シーケンス値を関連送信ポイントによって受信ポイントに送信する場合にシンボル間干渉が最小化されるように入力シーケンスをプリコードするように構成される。この点、シンボル間干渉は、異なるチャネルを介して送信される送信信号値の複数の受信可能なバージョンの重畳によって生じる。
順列器101は、順序を変えたシーケンスが、図1に示されているように、異なる出現順序の入力シーケンスの値のみを備えるように、入力シーケンス値を並べ替えるように構成される。例えば、k番目の入力シーケンスシンボルは最終的に順序を変えたシーケンスシンボルになり、ほんの一例として、N番目の入力シーケンスシンボルが第1の順序を変えたシーケンスシンボルになる。
プリディストータ107は、理想的には送信シーケンスがチャネルを介する伝搬後にシンボル間干渉がなくなるように順序を変えたシーケンスをプリディストートするように構成される。
例えば、プリディストータ107は、シンボル間干渉が特定の送信シーケンスシンボルの受信可能なバージョンで補償されるように送信シーケンスを取得するために、チャネル情報を使用して、例えば複数の送信ポイントから1つの受信ポイントに延びる複数のチャネルのチャネルインパルス応答やチャネル伝達関数を使用して順序を変えたシーケンスに補償干渉を導入するように構成されている。例えば、プリディストータ107は、受信ポイント113において第1の入力シーケンスシンボルの受信可能なバージョンが理想的にはシンボル間干渉がなくなるように順序を変えたシーケンスを干渉するように構成されている。このことは送信シンボルの受信可能なバージョンの残りの入力シンボルの影響が削減されることを意味している。しかしながら、プリディストータ107は、任意の入力シーケンスシンボルが送信ポイントで干渉なく受信可能であるように補償干渉を導入するように構成されてもよい。例えば、プリディストータ107は、上記Tomlinson−Harashimaプリコーダを備える。
導入された干渉は現在のチャネル状態に左右されるため、送信シーケンスの特定の、例えばx(k)バージョンのみが最大誘導シンボル間干渉によって受信可能である。例えば特定の入力シーケンス値を特定の送信シーケンス値にマッピングするために、順列器101は、プリディストータ107によって処理される場合に特定の送信シーケンスシンボルの受信可能なバージョンが特定の入力シーケンスシンボルの受信可能なバージョンであるように入力シーケンスシンボルの順序を変えるように構成されている。
例えば、プリディストータ107はシンボル間干渉の品質に関する情報を提供し、特定の送信シーケンスシンボルの受信可能なバージョンが、特定の送信シンボル、例えば、特定のユーザデータを含むように、送信シーケンスの順序を変えることが可能である。
例えば、複数の受信アンテナの場合、例えば、各受信アンテナ、つまり一般的には各受信ポイントが他の入力シーケンスシンボルによる干渉なしに特定の入力シーケンスシンボルのみを受信するのは対象のマルチユーザ送信の場合である。例えば、第1の入力シーケンスシンボルはシンボル間干渉なしに第1の受信ポイントによって受信され、第2の入力シーケンスシンボルはシンボル間干渉なしに第2の受信ポイントによって受信される。そして、プリディストータ107は、最適シンボル間干渉除去が得られるように、順序を変えたシーケンスに補償干渉を導入するように構成されてもよい。しかしながら、第1の受信ポイントが第2の入力シーケンスシンボルの受信バージョンを受信し、第2の受信ポイントが第1の入力シーケンスシンボルの受信可能なバージョンを受信することが可能である。これは、現在のチャネル条件ゆえに、第1の受信ポイントにおいて、第2の入力シーケンス値が最小シンボル間干渉で第1の受信ポイントで受信可能な方法でシンボル間干渉が低減されるように補償干渉が導入可能であるという事実に起因する。この場合、順列器は、例えば同一の干渉補償スキームを使用して第1の受信ポイントが好ましくは第1の入力シーケンスシンボルのシンボル間干渉のないバージョンを受信するように、入力シーケンスを並べ替えるように構成されてもよい。
しかしながら、上記のように、本発明の順列器は、例えば現在のチャネル条件に干渉補償スキームを適合させる場合に、さらなる設計自由度をさらに導入する。この問題については以下を扱う。
一般的に、プリディストータ107は、順序を変えたシーケンスに基づいて補償干渉を生成するように構成されており、例えば、送信シーケンスの長さは入力シーケンスの長さ以上であってもよい。
本発明によると、プリディストータは、前の順序を変えたシーケンスシンボルから生じるシンボル間干渉をとるために、連続して順序を変えたシーケンスシンボルにさらなる補償干渉を連続して導入するように構成されてもよい。しかしながら、プリコーダ107は、最終的に順序を変えたシーケンスシンボルから開始するさらなるシンボル間干渉を連続して導入するように構成されてもよい。
一般的に、プリディストータ107は、k−1個の順序を変えたシーケンスシンボルのみを使用してk番目の順序を変えたシーケンスシンボルを干渉するように、あるいはN−k個の順序を変えたシーケンスシンボルのみを使用してk番目の順序を変えたシンボルを干渉するように構成されており、Nは、順序を変えたシーケンスが備える連続して順序を変えたシーケンスシンボル数を示す。
以下、さらなる説明の基本となるシステムモデルについて説明する。
ここで、
Figure 2008511219
である、NT個の送信アンテナおよびNR個の受信アンテナを備えるシステムについて考える。非分散フェージングチャネルが存在する狭帯域信号を想定する。等化複素ベースバンドの離散時間システムモデルが、フラットMIMOチャネルでのプリコーディングのシステムモデルの一例を示す図2に示されている。
入力ui,i=1,・・・NRは複素数値ベースバンド信号であり、プリコーディングアルゴリズムによってフィルタリングされ、これについては次のセクションで説明する。この出力信号xi,i=1,・・・NTはNT個のアンテナから同時送信される。送信アンテナiから受信アンテナjへのチャネルタップ利得はhj,iと示される。これらのチャネルタップは等しい分散である
Figure 2008511219
の独立ゼロ平均複素ガウス変数であるとする。アンテナスペーシングが十分大きく、かつシステムが優れた分散環境に囲まれていれば、この独立経路に関する想定が保持される。
受信アンテナjでの信号を、
Figure 2008511219
で表すことが可能である。
ここで、njは受信アンテナjの加法的な雑音である。NR個の受信アンテナについて(1)を収集することによって、受信信号を、
Figure 2008511219
等の行列形態により簡潔に表すことができる。
ここで、
Figure 2008511219
Figure 2008511219
であり、(・)Tは転置を示す。本目的は、計算効率がよいプリコーディングアルゴリズムを設計することであり、これは、入力信号である
Figure 2008511219
を送信信号にマッピングする。
図3は、本発明のさらなる実施形態に従ったプリコーダのブロック図を示す。
この装置は、複数の入力と、加算器303に結合された複数の出力とを有する順列器301を備える。加算器303は、リミッタ305に結合された複数の出力と、フィードバックフィルタ307の複数の出力に結合された複数のさらなる入力とを有する。
リミッタ305の複数の出力は、フィードバックフィルタ307の複数の入力およびフォワードフィルタ309の複数の入力に結合されており、フォワードフィルタ309は複数の出力を有する。
図3に示されているように、送信シーケンスは複数のチャネル311を介してNR個の受信ポイントに送信され、ここで、各送信シーケンスシンボルはチャネル雑音nで破損される。受信機において、送信シーケンスシンボルの各受信バージョンにスケーリング係数1/βが乗算され、この結果は、リミッタ305によって実行されるのとは反対の動作を実行するように構成されたデリミッタ313に提供される。デリミッタ303の出力は、入力シーケンスシンボルを検出するための検出器315に結合される。
本発明のさらなる態様によると、本発明のプリコーダが備えるプリディストータ107は、干渉シーケンスを取得するためにフィードバックシーケンスを順序を変えたシーケンスに加算する加算器と、干渉シーケンスをフィルタリングしてフィードバックシーケンスを提供するフィードバックフィルタと、干渉シーケンスをフィルタリングして送信シーケンスを取得するフォワードフィルタとを備える。
図3に示されているように、入力シーケンス値の順序を変えることにより順列器301に提供された順序を変えたシーケンスが、順序を変えたシーケンスに補償干渉を導入するために加算器303に提供される。
図3において、加算器303およびリミッタ305が別個に描かれている。しかし、リミッタ305は、加算器303の一部であってもよい。リミッタ305は、モジュロ演算を実行するように構成されてもよい。しかし、リミッタ305は任意である。
フォワードフィルタ309は、好ましくは、送信シーケンスを送信する場合のチャネル影響を削減するために、異なるセットのフォワードフィルタ係数を使用して複数の入力を介してフォワードフィルタ309に提供される干渉シーケンスをフィルタリングして、送信シーケンスの異なるシンボルを取得するように構成される。例えば、フォワードフィルタ309は、対応するセットのフォワードフィルタ係数を干渉シーケンスに乗算することによって送信シーケンスシンボルを提供するように構成されたブロックフィルタである。例えば、各干渉シーケンス値に異なる係数が乗算されて、この結果は、送信シーケンス値を取得するために合計される。言い換えると、フォワードフィルタ309は、ベクトル乗算(内積)によってベクトルを実行して送信シンボル値を取得するように構成されてもよい。
後述のように、フォワードフィルタ309は、チャネル情報を送信シーケンスに導入するように構成されている。
上記のように、フィードバックフィルタ307は、順序を変えたシーケンスに補償干渉を導入するように構成されている。このために、フィードバックフィルタ307は、異なるセットのフィードバックフィルタ係数を使用して干渉シーケンスをフィルタリングして、フォワードフィルタ309の動作に対応して異なるフィードバックシーケンスシンボルを取得するように構成されている。従って、各順序を変えたシーケンスシンボルは異なる干渉スキームを使用して干渉可能である。
リミッタ305は、得られる干渉シーケンスの電力を制限するために非線形モジュロ演算を実行するように構成されてもよい。従って、受信機において、逆の非線形演算が実行されることになる。単に分析目的として、図3の下部部分はリミッタ305の機能性の線形表示を示しており、ここでは、非線形制限動作が入力シーケンス(u)に加算されるさらなる補助変数(a)により表されている。従って、受信機における制限解除動作は、例えば分析目的として、図3の対応する下部部分に示されているように線形化することが可能である。
順列器301、フォワードフィルタ309およびフィードバックフィルタ307は、一例としては、ディジタル信号処理ユニットとして実現されてもよい。しかしながら、順列器301、フォワードフィルタ309およびフィードバックフィルタ307の機能性は配線手段によって取得可能であり、このシナリオは本発明のプリコーダのさらなる実施形態を示す図4に示されている。
図4は、一例として、3個のデータストリームおよび下三角バックワードフィルタ(フィードバックフィルタ)の場合について、本発明のプリコーダの構造を示している。
プリコーダは、第1の入力403と第2の入力405と第3の入力407とを有する順列器401を備える。入力403、405および407を介して提供された入力シーケンスの順序を変えるために、入力の各々は順列器401の異なる出力に接続されているので、順序の変更は配線によって実行することができ、この配線は切換可能である。より具体的には、図4に示されているように、一例として、第2の入力405は第1の出力409に接続され、第3の入力407は第2の出力411に接続され、第1の入力403は第3の出力413に接続されている。
第1の出力409は、第1のリミッタ415および多数の遅延要素417を介してフォワードフィルタ419に接続されている。
第2の出力411は、加算器421と遅延要素417とリミッタ415と遅延要素417とを介して、フォワードフィルタ419の第2の入力に接続されている。これに対応して、第3の出力413は、加算器423と遅延要素417と加算器425とリミッタ415と遅延要素417とを介して、フィルタ419の第3の入力に結合されている。
加算器421は、第1の出力419によって提供された第1の順序を変えたシーケンスの制限バージョンを加算するように構成されており、この制限バージョンは、乗算器422を使用して、フィードバックフィルタの係数に対応する係数が乗算される。
従って、乗算器424は、第1の順序を変えたシーケンス値の制限バージョンを第3の順序を変えたシーケンス値に加算するように構成されており、この制限バージョンは乗算器424によって、フィードバックフィルタの別の係数を乗算される。
言い換えると、加算器421は、第1の順序を変えたシーケンス値を使用して第2の順序を変えたシーケンス値を干渉するように構成されており、加算器423は、第1の順序を変えたシーケンス値かこの制限バージョンを使用して第3の順序を変えたシーケンス値を干渉するように構成されている。これに応じて、加算器425は、乗算器426を使用してフィードバックフィルタのさらなる係数を乗算した後、第2の順序を変えたシーケンス値の制限および干渉バージョンを使用して、さらなる干渉を第3の順列信号値に導入するように構成されている。
例えば、信号を制限することによる処理遅延を補償するために遅延要素417が導入されることに注目する。さらに、図4に示されているように、配線順列器401は、これもまた図4に示されている行列順列器Pの機能性を有する。さらに、遅延要素417を除く配線構造は、図4に示されているように、下三角構造を有する行列フィードバックフィルタBH−1を使用してフィードバックシーケンスを順序を変えたシーケンスに導入することに対応している。しかしながら、フィードバックフィルタは上三角構造を有することも可能である。
言い換えると、図4は、行列Bによって決定される特定の順列スキームおよびフィードバックフィルタの特定の構造に対する、図3に示される本発明のプリコーダの具体的な配線実現を示す。
例えば、複数のチャネルが送信インターバル時に一定のままである場合、順列スキームもフィードバックフィルタ係数もフォワードフィルタ係数も適合される必要はない。しかしながら、例えば、時変チャネルの場合について、チャネル影響によるシンボル間干渉が防止されるように送信機において入力シーケンスをプリコードする場合に時変チャネル特徴を考慮するために適合が実行可能である。上記のように、例えば、加算器とリミッタとフォワードフィルタとバックワードフィルタとを備える干渉器の前に配置された本発明の順列器は、例えばフィードフォワードフィルタの新たな係数を決定する際の複雑度を低減するために利用されてもよい。
好ましくは、本発明のプロセッサは、順列器とフォワードフィルタとフォワードフィルタとを様々なチャネル条件に適合させるために、フォワードフィルタ係数およびフィードバックフィルタ係数の順序を変える順列器により使用される順列スキームを共に決定するように構成されている。
図3に示されるように、順列スキームとフォワードフィルタ係数とフィードバックフィルタ係数とは、ディジタル信号処理方法を使用してこれらの演算を実行する場合に順序を変えることが可能である。しかしながら、配線構造の場合も、図4に示されるように、構造の適合が可能である。例えば、プリコーダ401は、特定の順列スキームを取得するのに必要な出力によって入力を収集するためにプロセッサを介してコントロール可能である。これに対応して、乗算器422、424および426によって使用されるフィードバックフィルタ係数が更新可能である。
例えば、プロセッサは、第1の送信シーケンスシンボルの受信可能なバージョンの入力シーケンスシンボルの検出と関連した検出エラーが、第2の送信シーケンスシンボルの受信可能なバージョンの別の入力シーケンスシンボルの検出と関連した検出エラーよりも小さくなるように、順列スキームとフォワードフィルタ係数とフィードバックフィルタ係数とを決定するように構成されてもよい。言い換えると、本発明のプロセッサは、取得された送信シーケンス値の受信可能なバージョンを復号する場合に、例えば連続受信値を連続して検出する際の推定エラーの増大または推定エラーの減少が得られるように、フィルタ係数および順列スキームを決定するように構成されてもよい。言い換えると、プロセッサは、検出順序が積極的に考慮可能であるように、フィルタ係数および推定スキームを決定するように構成されている。この問題については後述する。
一例として、順列器は、第1の順列スキームを実行して第1の順序を変えたシーケンス値を取得し、第2の順列スキームを実行して第2の順序を変えたシーケンス値を取得するように構成されてもよい。これに対応して、フィードバックフィルタは、第1のセットのフィードバックフィルタ係数を使用して干渉シーケンスをフィルタリングして、第1の順序を変えたシーケンスシンボルに加算される第1のフィードバックシーケンスシンボルを取得し、第2のセットのフィードバックフィルタ係数を使用してインターリーブシーケンスをフィルタリングして、第2の順序を変えたシーケンスシンボルに加算される第2のフィードバックシーケンスシンボルを取得するように構成されてもよい。これに応じて、フォワードフィルタは、第1のセットのフォワード係数を使用して干渉シーケンスをフィルタリングして第1の送信シンボル値を取得し、第2のセットのフォワードフィルタ係数を使用して干渉シーケンスをフィルタリングして第2の送信シンボル値を取得するように構成されてもよい。この場合、本発明のプロセッサは、第1の送信シーケンスシンボルの受信可能なバージョンの入力シーケンスシンボルへの影響と関連した検出エラーが第1のエラー値を有するように第1の順列スキームと第1のセットのフィードバックフィルタ係数と第1のセットのフォワードフィルタ係数とを共に決定し、第2の送信シーケンスシンボルの受信可能なバージョンの入力シーケンスシンボルの検出と関連した検出エラーが第2のエラー値を有するように第2の順列スキームと第2のセットのフォワードフィルタ係数と第2のセットのフィードバックフィルタ係数とを共に決定するように構成されてもよく、第1のエラー値は第2のエラー値よりも大きいか、あるいは第2のエラー値は第1のエラー値よりも大きい。受信機において、シンボルは同時に独立に検出可能である。
例えば、ブロックフィルタとしてのフォワードフィルタはN個の連続列またはN個の連続行を有し、各列または各行は異なる1セットのフィルタ係数を表している。言い換えると、フォワードフィルタは、送信シーケンスシンボルを取得するために、干渉シーケンスに異なるセットの係数を列または行全体に乗算するように構成されてもよい。
例えば、干渉シーケンスに第1の列(または第1の行)を乗算して第1の送信シーケンスシンボルを取得し、干渉シーケンスに第2の列(または第2の行)を乗算して第2の送信シーケンスシンボルを取得するように構成されたフォワードフィルタは、内積を実行するように構成されている。
これに応じて、例えば図4に示されるように、フィードバックフィルタはN個の連続列またはN個の連続行を有してもよく、各列または各行は、フォワードフィルタによって実行される演算に対応する演算を実行するための異なるセットのフィードバックフィルタ係数を表している。
順序を変えたシーケンスおよび干渉シーケンスを個別処理して、個別処理された送信シーケンスシンボルを取得するために、プロセッサは、第1の列で開始するか第1の行で開始し、N番目の列かN番目の行で終了する、フォワードフィルタの連続するN個の列または連続するN個の行、およびフィードバックフィルタの連続するN個の列または連続するN個の行を共に連続して決定するように構成されてもよい。言い換えると、プロセッサは、送信シーケンスシンボルを提供する順序によって決定されるプリコーディング方向に応じてフォワードフィルタ係数およびフィードバックフィルタ係数を決定するように構成される。
しかしながら、プロセッサは、N番目の列または行で開始して第1の列または行で終了する、つまり最終列または行で開始してプリコーディング方向を定義する第1の列または行で終了する、フィードバックフィルタのN個の列および/またはN個の行と、フォワードフィルタのN個の列および/またはN個の行とを決定するように構成されてもよい。
本発明のさらなる態様では、プロセッサは、フォワードフィルタの列または行とフィードバックフィルタの列または行とを決定するように構成されており、フォワードフィルタおよびフィードバックフィルタの各行または列の順列スキームは、フィードバックフィルタの第1の列または行およびフォワードフィルタの第1の列または行から反復して開始し、あるいはフォワードフィルタの最終列または最終行およびフィードバックフィルタの最終列または最終行から開始し、反復方向、つまり、第1の列から開始する連続列の反復決定、あるいは最終列から開始する連続列の反復決定は、第1の送信シーケンスシンボルの入力シーケンスシンボルの検出と関連した検出エラーと、N番目の送信シーケンス値のさらなる入力シーケンスの検出と関連した検出エラーのエラー値比によって決定される。
本発明によると、プロセッサは、対称順列を使用してチャネル情報行列のCholesky分解に基づいて、順列スキームとフォワードフィルタ係数とフィードバックフィルタ係数とを決定するように構成されており、対称順列は順列スキームを決定する。チャネル情報行列は、例えば、複数のチャネルを備える結果として生じるチャネルのチャネル自動補正行列を備えてもよい。
以下、本発明のさらなる実施形態について説明する。
システム構造全体が図3のブロック図に示されている。まず、入力信号ベクトルである
Figure 2008511219
が、後のフィルタリングから最大の利点を得られるように並べ替えられる。配列は、
Figure 2008511219
と定義される順列行列によって表される。
ここで、eiはNR×NR識別行列のi番目の列であり、
Figure 2008511219
はプリコーディング順序を示す。この出力信号ベクトル
Figure 2008511219
は、バックワードフィルタ
Figure 2008511219
およびモジュロ演算子M(・)によって反復してフィルタリングされる。モジュロ演算子は、バックワードフィルタリングによる信号電力の増加を削減するために導入される。複素変数cのモジュロ演算は、以下のように定義される。
Figure 2008511219
ここで、フロア演算子[・]は引数以下の整数を与え、定数kは使用される変調アルファベット、例えばQPSKシンボルのk=2√2で決定される。結果として、M(・)からの出力信号
Figure 2008511219
はセットである
Figure 2008511219
の要素であり、νjは、実数部分および虚数部分の両方に均一に分布されるという前提で、
Figure 2008511219
の分散を有する。
フィードバックセクションからの出力信号vは、フォワードフィルタ
Figure 2008511219
によってさらに処理されて、送信信号ベクトルxを得る。受信信号ベクトルyは(2)に示されており、このベクトルの各要素は独立して検出される。j番目のアンテナの受信信号yjに重み係数1/βが乗算されて、信号振幅をコントロールし、モジュロ演算子が適用されて、送信機におけるモジュロ演算のそれぞれの効果を除去する。等化器Q(・)はモジュロ演算子の出力から推定
Figure 2008511219
を生成する。
本目的は、プリコーディングを構成するプリコーディング順序P、バックワードフィルタBHおよびフォワードフィルタFHの3つのタプルを共に最適化することである。線形等式を使用して結合最適化を公式化するために、非線形モジュロ演算子が、図3の下部に示されたような線形表示にとって解釈される。信号νを満たす信号ベクトルαおよびdをセットMにあるように導入する。aの実数部分および虚数部分は定数kの整数倍である。事実、aは、受信機および送信機の両方で(5)のモジュロ演算によって暗黙的に選択される。aの値について関心はないが、線形等式によってのみ所望の信号dに関する最適化問題を公式化することが可能である点に注目する。
バックワードフィルタリング後の信号νは、
Figure 2008511219
のように記述可能であり、これは、
Figure 2008511219
を生成するdについて解かれるのに対して、受信機において推定された所望の信号は、
Figure 2008511219
として読み取る。
エラー信号である
Figure 2008511219
を定義することによって、エラー分散行列
Figure 2008511219
が、
Figure 2008511219
とする
Figure 2008511219
として算出される。
エラー共分散行列によって、MSEは、
Figure 2008511219
(12)と表される。
これはコスト関数であり、最小化されなければならない。
満たされなければならないさらに2つの制約がある。第1の制約は、全送信電力を特定の値ESに制限することである。第2の制約は、厳密には下(または上)三角形でなければならいバックワードフィルタの構造である。これは、図4に示された例によってより良好に理解されるであろう。これは、3つのデータストリームが存在し、バックワードフィルタが厳密に下三角形である場合を示す。本例において、順序を変えた後のデータストリームは、バックワードフィルタ構造を下三角形に制限する上から下へのストリームよりプリコードされる。バックワードフィルタが上三角形であれば、プリコーディングは底部ストリームから開始する。いずれの場合も、三角構造は、行列形態のフィードバックプロセスの因果関係を保証する。
これらの制約を考慮して、最適化問題は、次に、
Figure 2008511219
として公式化される。
ここで、バックワードフィルタは、S4を使用して厳密に下三角形であるように制約され、これは、
Figure 2008511219
として定義される。
下三角構造の制約はバックワードフィルタの列ごとに定義されるため、上三角部分はゼロであるはずである点に注目する。(13)の最適化問題はラグランジュ乗算器を使用して解決可能であり、バックワードおよびフォワードフィルタの解を
Figure 2008511219
として得る。
ここで、Φは、
Figure 2008511219
(16)として定義され、γ=ES/N0である。最適な重み係数βoptは、(13)の送信電力制約を満たすために容易に算出可能である。
(15)より分かるように、フィルタは列ごとに決定され、この各々は、
Figure 2008511219
の全複雑度をもたらす逆行列を必要とする。
本セクションは2つの提案されたアルゴリズムを説明しており、これらは計算効率的がかなりよい。一方は次善の解決策であり、この性能は最適な解決策に比べてわずかに劣るが、この複雑度は1つの行列反転にのみ対応する。別の最適アルゴリズムは、より大きなNRについて、次善アルゴリズムよりみもわずかに大きいが、M.Joham,J.BrehmerおよびW.Utschickによる「MMSE Approaches to Multi−User Spatio−Temporal Tomlinson−Harashima Precoding」,in Proc.of 5.ITG Conference on Source and Channel Coding,Erlangen,January 2004,pages 387−394の当初提案されたスキームよりもかなり低い複雑度で(15)の解と同様に実行する。
以下、本発明の次善配列Choleskyスキームについて説明する。
(15)の複雑な最適解は、NR回反転されなければならないΦを伴う項を有することが分かる。Φはエルミート正定値であるため、G.H.GolubおよびC.F.V.LoanによるMatrix Computations,3rd ed.The Johns Hopkins University Press,1996に開示されている対称順列によるCholesky分解は以下のように算出可能である。
Figure 2008511219
ここで、P、Lおよび
Figure 2008511219
は、それぞれ、順列行列と単位下三角形行列と対角行列である。(17)によって、(15)のバックワードおよびフォワードフィルタが
Figure 2008511219
に低下することがわかる。
これはかなりの計算的削減をもたらす、つまりNR回の行列反転ではなく(17)の分解および(18)の三角行列の反転で十分である。この複雑度は、正定値行列θの1回の行列反転のみに対応する。
(12)のMSEφは、(18)の結果を使用して以下のように簡略化されることも可能である。
Figure 2008511219
(19)
これは、MSEがD-1の対角エントリの合計によって決定されることを意味している。最適性は(17)の分解計算方法に左右される。(17)を算出する連続アルゴリズムは必要な順序の変更によって、d1から開始し最大
Figure 2008511219
までの対角エントリを見つける。フィルタ算出およびフィルタリングについて提案された擬似符号は、図5および図6にそれぞれ要約されている。
図5および図6から分かるように、最適化の同一方向(つまり、i=1,・・・NRについて)はプリコーディングに適用される。しかしながらこれは望ましいものではなく、BLASTアルゴリズムとは反対である。BLASTおよびTHP間の類似点および相違点は、BLASTおよびTHP間の類似点および相違点を示す図7に示されている。両者とも干渉除去を連続して適用するが、フォワードフィルタの多数の制約fiは連続検出/プリコーディングが進むについて様々に変化する。BLASTの場合、fi(ここで、iはサブストリーム指数である)によって示される制約数は連続検出が進むにつれて少なくなるため、検出およびフィルタ最適化の方向は両方とも同じである。これは、検出段階が早いほど、より多くの制約ゆえに最適化がより困難になることを意味している。従って、初期段階のフィルタは、性能全体を改善する前に最適化されなければならない。図7において、biは、サブストリームiのバックワードフィルタによって実行される干渉除去を示す。
他方、THPの場合、後期段階でのフィルタは初期プリコーディング段階ですでにプリコードされているサブストリームへの干渉を回避しなければならないため、プリコーディングが進むについて制約数は増加する。従って、フィルタ最適化はプリコーディングとは反対方向に実行されなければならない。最適配列戦略を次のセクションで呈示する。
所望の方向のフィルタ最適化を有するために、対称順列による修正Cholesky分解は以下のようにΦ(17を参照)ではなくΦ-1について計算される。
Figure 2008511219
この分解によって、(15)のバックワードおよびフォワードフィルタは、
Figure 2008511219
のように(18を参照)算出されて、MSEφは、
Figure 2008511219
として読み取る(19を参照)。
(20)を計算する反復アルゴリズムは、
Figure 2008511219
から開始しd1に至る対角エントリを最適順列によって見つける。この最適化方向は、(i=1,・・・NRについての)プリコーディングフィルタリングとは反対である。この反対方向は、前セクションで論じられるように望ましい。提案された、分解およびフィルタを計算するアルゴリズムは図8で擬似符号として要約される。各反復において、アルゴリズムは、Φ-1の最小対角エントリを見つける。この対角エントリΦ-1(i,i)=d1は、MSE(22を参照)である。従って、アルゴリズムは、MMSE的に最適な配列を反復して見つける。
複雑度を比較するために、加算および乗算の回数が分析的に計算される。M.Joham,J.BrehmerおよびW.Utschickによる「MMSE Approachess to Multi−User Spatio−Temporal Tomlinson−Harashima Precoding」,in Proc.of 5.ITG Conference on Source and Channel Coding,Erlangen,January 2004,pages 387−394に呈示されている最適MMSE THPは正定値行列の行列反転をNR回計算し、これは、
Figure 2008511219
回の加算と、
Figure 2008511219
回の乗算とをもたらす。最適アルゴリズムは、Φ-1、対称順列によるこのCholesky分解と下三角行列の反転とを計算する。複雑度は、
Figure 2008511219
回の加算と、
Figure 2008511219
回の乗算として計算可能である。次善のケースについて、最適のケースの第1のステップでのΦ-1の計算は必要ない。複雑度は、
Figure 2008511219
回の加算と、
Figure 2008511219
回の乗算とに低減される。次善アルゴリズムは、順序の変更なしでは(P=1)
Figure 2008511219
(17および18を参照)を付与するため、この複雑度もまた線形MMSE送信フィルタ
Figure 2008511219
の複雑度とみなされることが可能である点に注目する。
計算コストがプロセッサのアーキテクチャに応じて変わることがあるため必要な加算および乗算は別個に計算される。一例として、上記の複雑度は、プロセッサを使用するNR=NT個のアンテナを具備するシステムについて図9に要約されており、これは同一回数の加算および乗算を必要とする。M.Joham、J,BrehmerおよびW.Utschickによる「MMSE Approaches to Multi−User Spatio−Temporal Tomlinson−Harashima Precoding」,in Proc.of 5 ITG Conference on Source and Channel Coding,Erlangen,January 2004,pages 387−394に開示されている最適THPと比較して、次善アルゴリズムおよび最適アルゴリズムは、1.3NRおよび0.8NRの係数により複雑度をそれぞれ低減する。次善アルゴリズムは、単純な線形MMSEと同程度の複雑度を要する点にも注目する。NT=NRの場合のアンテナ数に対する複雑度も図10に示されている。図10は、送信機および受信機において同数のアンテナを具備するデータストリーム数に関する必要なフローティングポイント演算を示す。
コンピュータシミュレーションが実行されて、提案したアルゴリズムの性能を評価する。図11および12は、NT=NR=4およびNT=NR=8個のアンテナをそれぞれ具備するシステムのEb/N0に対するBER性能を示す。配列最適化の影響がこれらの図面により観察可能である。比較として、MMSE線形フィルタの性能もプロットされる。線形フィルタに対する非線形THPの重要な利点が見られる。提案した最適アルゴリズムは、M.Joham,J.BrehmerおよびW.Utschickによる「MMSE Approaches to Multi−User Spatio−Temporal Tomlinson−Harashima Precoding」,in Proc.of 5 ITG Conference on Source and Channel Coding,Erlangen,January 2004,pages 387−394に開示されているように複素解の全く同じ性能を達成する。次善解は、NT=NR=4の最適ケースに対してわずかな性能劣化を示すが、NT=NR=8についてギャップは消えている。
配列最適化の次善策による性能損失が図13に示されている。BER=10-4での最適配列に対するdBの性能損失がアンテナ要素数(NT=NR)に対してプロットされている。アンテナ数が増加するにつれて性能損失が減少することが観察される。最適化がプリコーディング配列に実行されると、性能損失は、NT=NR=4個のアンテナを具備するシステムについて約8dB以上であるのに対して、0.3dB未満の損失が次善アルゴリズムについて観察される。性能損失はアンテナ数が多い場合には完全に消える。
図14は、異なる送信スキームによる性能を比較している。他のスキームより優れているMMSE非線形THPの性能が、線形アプローチと同等の複雑度の提案アルゴリズムによって取得可能である。THPアプローチはモジュロ演算を必要とするが、この複雑度は複雑度全体に対して影響が小さい。
フラットMIMOチャネルに対する新たな複雑度の効率的MMSE THPアルゴリズムを導出する。提案されたスキームは、相互に共働不可能な分散受信機を具備するシステムについて特に効果的である。異なる受信機間の干渉は、MIMOチャネル状態情報に基づいた信号送信前に送信機において解決される。非線形MMSE THPの性能は線形変形例に対して優れていることが示されているが、複雑度は、アンテナ数の多い線形アプローチよりかなり大きいことが示されている。THPのより大きな性能利点が、単純な線形アプローチと同等の複雑度で取得可能であることが示された。
図11は、NT=NR=4のBER性能を示す。本発明の最適アルゴリズムは、従来技術のアプローチと同様であるが、極めて小さい複雑度で実行する。図12は、NT=NR=8のBER性能を示す。図13は、BER=10-4での配列アルゴリズムによるdBの性能を示す。図14は、NT=NR=8の線形および非線形送信処理スキームのBER性能を示す。
上記実施形態は本発明のアプローチを示す。上記実施形態の機能性は全実施形態の一部である点が強調される。
上記のように、フラットフェージング多入力多出力チャネルの非線形Tomlinson−Harashimaプリコーディングは、従来の単純な線形技術よりかなり優れた性能という点において魅力的な解決策であるのに対して、複雑度は線形の解決策よりもかなり大きくなる。計算効率のよい2つのアルゴリズム、最適解決策および次善解決策を提案する。基準システムに必要な複雑度はO(N4)である。この複雑度は提案策によってO(N3)に低減される。最適解決策は性能を犠牲にしない。次善解決策は、わずかな性能劣化がある最適案よりも小さな複雑度を要する。複雑度は単純な線形送信技術と同様である。また最適非線形アルゴリズムに対する性能劣化はたいていわずかなものである。
さらに、本発明は、複数のデータストリームを空間多重化することによって共に高データレートを達成する複数のアンテナを具備する送信機および受信機を備えるシステムを提供する。別の魅力的なシステムセットアップは、各々が単一のアンテナを有する(受信機間の共働はない)分散型の複数の受信機に対して、複数のアンテナを具備する送信機が同時に作用することである。
本発明は、計算効率のよい2つのアプローチ、最適解決策および次善解決策を提供する。まず非線形信号処理によって強いられる空間フィルタ構造を検討する。両解決策は、効率的なフィルタ算出用のこの特殊構造を完全に利用する。特に、対称順列によるいわゆるCholesky分解をエルミート正定値行列に適用する。最適解決策および次善解決策の差異をなす最適プリコーディング配列戦略も検討する。M.Joham,J.BrehmerおよびW.Utschickによる「MMSE Approaches to Multi−User Spatio−Temporal Tomlinson−Harashima Precoding」,in Proc.of 5.ITG Conference on Source and Channel Coding,Erlangen,January 2004,pages 387−394の基準システムは、(ここで、NRはアンテナまたはユーザの数である)O(NR 4)の複雑度を要するのに対して、提案した解決策は複雑度をO(NR 3)に低減する。最適解決策は、M.Joham,J.BrehmerおよびW.Utschickによる「MMSE Approaches to Multi−User Spatio−Temporal Tomlinson−Harashima Precoding」,in Proc.of 5.ITG Conference on Source and Channel Coding,Erlangen,January 2004,pages 387−394の提案と全く同様に実行する。次善解決策の性能は最適解決策と比較してわずかに劣るが、最適解決策よりも複雑度は小さい。複雑度は、極めて単純な従来の線形送信技術と同等である。次善解決策の性能劣化はたいていわずかなものである。
本発明によると、計算的複雑度は低減され、これは商品についてはかなりの利点である。
本発明は、順列スキームとフォワードフィルタ係数とフィードバックフィルタ係数とを決定するためのプロセッサをさらに提供しており、この装置は、対称順列によるチャネル情報行列のCholesky分解を使用して、順列スキームとフィードバックフィルタ係数とフォワードフィルタ係数とを反復して決定するように構成されており、この対称順列は順列スキームを決定する。
プロセッサは上記のような完全な機能性を有する。例えば、プロセッサは、上記のように本発明のプリコーダによって使用される順列スキームとフィードバックフィルタ係数とフォワードフィルタ係数とを決定するように構成されている。
さらに、本発明の方法の特定の実現要件に応じて、本発明の方法はハードウェアまたはソフトウェアで実現可能である。この実現は、ディジタル記憶媒体、特に電子読み取り可能なコントロール信号を記憶しているディスクやCDを使用して実行可能であり、これは、本発明の方法が実行されるようにプログラマブルコンピュータシステムと共働可能である。従って、一般的に、本発明は、機械読み取り可能なキャリア(carrier)に記憶されているプログラムコードを具備するコンピュータプログラム製品であり、このプログラムコードは、コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で実行される場合に本発明の方法のうちの少なくとも1つを実行するように構成されている。従って言い換えると、本発明の方法は、コンピュータプログラムがコンピュータ上で実行される場合に本発明の方法を実行するためのプログラムコードを有するコンピュータプログラムである。
本発明の一実施形態に従うプリコーダを示す図である。 多入力多出力チャネルの場合のプリコーディングのシステムモデルを示す図である。 本発明の一実施形態に従うプリコーダを示す図である。 本発明の一実施形態に従うプリコーダを示す図である。 本発明の一実施形態に従った次善順序による本発明のフィルタ係数決定方法を示す図である。 本発明の一実施形態に従った算出済みフィルタ係数および順序を使用するプリコード方法を示す図である。 BLASTおよびTHP間の類似点および相違点を示す図である。 本発明の一実施形態に従った最適順序によるフィルタ係数算出方法を示す図である。 複雑度比較を示す図である。 複雑度比較を示す図である。 性能比較を示す図である。 性能比較を示す図である。 性能比較を示す図である。 性能比較を示す図である。

Claims (18)

  1. R個のシンボルを有する入力シーケンスを予めコーディングしてNT個のシンボルを有する送信シーケンスを取得し、前記送信シーケンスをNT個の送信ポイントによってNT個の異なるチャネルを介して1個の受信ポイントに送信する場合のシンボル間干渉を防止するためのプリコーダであり、前記送信シーケンスが備える各送信シーケンスシンボルが異なる送信ポイントによって異なるチャネルを介して送信されるプリコーダであって、
    入力シーケンスシンボルを並べ替えて順序を変えたシーケンスを取得するための順列器(101)と、
    シンボル間干渉が特定の送信シーケンスシンボルの受信可能なバージョンで補償されるように、チャネル情報を使用して前記順序を変えたシーケンスに補償干渉を導入して前記送信シーケンスを取得するためのプリディストータ(107)と
    を備えてなり、
    前記特定の送信シーケンスシンボルの前記受信可能なバージョンが前記プリディストータ(107)によって処理される場合に特定の入力シーケンスシンボルの受信可能なバージョンであるように、前記順列器(101)が前記入力シーケンスシンボルの順序を変えるよう構成されているプリコーダ。
  2. 前記特定の送信信号シンボルの前記受信可能なバージョンが第1の順序を変えたシーケンスシンボルの受信可能なバージョンであり、前記順列器(101)が、前記第1の順序を変えたシーケンスシンボルが前記特定の入力シーケンスシンボルであるように前記入力シーケンスシンボルの順序を変えるように構成されている、請求項1に記載のプリコーダ。
  3. 前記順序を変えたシーケンスがN個の連続して順序を変えたシーケンスシンボルを備え、k−1個の順序を変えたシーケンスシンボルにk番目の順序を変えたシーケンスシンボルが続き、前記k番目の順序を変えたシーケンスシンボルにN−k個の順序を変えたシーケンスシンボルが続き、前記プリディストータ(107)が、前記k−1個の順序を変えたシーケンスシンボルのみを使用して前記k番目の順序を変えたシーケンスシンボルを干渉するように、または前記N−k個の順序を変えたシーケンスシンボルのみを使用して前記k番目の順序を変えたシーケンスシンボルを干渉するように構成されている、請求項1または2に記載のプリコーダ。
  4. 前記プリディストータ(107)が、
    前記順序を変えたシーケンスにフィードバックシーケンスを加算して干渉シーケンスを取得するための加算器(303)と、
    前記干渉シーケンスをフィルタリングしてフィードバックシーケンスを提供するためのフィードバックフィルタ(307)と、
    干渉シーケンスをフィルタリングして前記送信シーケンスを取得するためのフォワードフィルタ(309)と
    を備えてなり、
    前記送信シーケンスを送信する場合のチャネル影響を低減し、異なるセットのフォワードフィルタ係数を使用して前記干渉シーケンスをフィルタリングして前記送信シーケンスの異なるシンボルを取得するように、前記フォワードフィルタ(309)が構成されている、請求項1から3のいずれかに記載のプリコーダ。
  5. 前記フィードバックフィルタ(307)が、異なるセットのフィードバックフィルタ係数を使用して前記干渉シーケンスをフィルタリングして異なるフィードバックシーケンスシンボルを取得するように構成されている、請求項4に記載のプリコーダ。
  6. 順列器(101;301)とフォワードフィルタ(309)とフィードバックフィルタ(307)とを様々なチャネル条件に適合させるために、順序を変えるための前記順列器(101;301)によって使用される順列スキームとフォワードフィルタ係数とフィードバックフィルタ係数とを決定するためのプロセッサをさらに備える、請求項2から5のいずれかに記載のプリコーダ。
  7. 前記プロセッサが、第1の送信シーケンスシンボルの受信可能なバージョンの入力シーケンスシンボルの検出と関連した検出エラーが、第2の送信シーケンスシンボルの受信可能なバージョンの別の入力シーケンスシンボルの検出と関連した検出エラーよりも小さくなるように、前記順列スキームと前記フォワードフィルタ係数と前記フィードバックフィルタ係数とを決定するように構成されている、請求項6に記載のプリコーダ。
  8. 前記順列器(101;301)が、第1の順列スキームを実行して第1の順序を変えたシーケンス値を取得し、第2の順列スキームを実行して第2の順序を変えたシーケンス値を取得するように構成されており、前記フィードバックフィルタ(307)が、第1のセットのフィードバックフィルタ係数を使用して前記干渉シーケンスをフィルタリングして、前記第1の順序を変えたシーケンスシンボルに加算される第1のフィードバックシーケンスシンボルを取得し、第2のセットのフィードバックフィルタ係数を使用して前記インターリーブシーケンスをフィルタリングして、前記第2の順序を変えたシーケンスシンボルに加算される第2のフィードバックシーケンスシンボルを取得するように構成されており、前記フォワードフィルタ(309)が、第1のセットのフォワードフィルタ係数を使用して前記干渉シーケンスをフィルタリングして第1の送信シンボル値を取得し、第2のセットのフォワードフィルタ係数を使用して前記干渉シーケンスをフィルタリングして第2の送信シーケンスシンボルを取得するように構成されており、前記プロセッサが、前記第1の送信シーケンスシンボルの受信可能なバージョンの入力シーケンスシンボルの検出と関連した検出エラーが第1のエラー値を有するように、前記第1の順列スキームと前記第1のセットのフォワードフィルタ係数と前記第1のセットのフィードバックフィルタ係数とを共に決定し、前記第2の送信シーケンスシンボルの受信可能なバージョンの入力シーケンスシンボルの検出と関連した検出エラーが第2のエラー値を有するように、前記第2の順列スキームと前記第2のセットのフォワードフィルタ係数と前記第2のセットのフィードバックフィルタ係数とを共に決定するように構成されており、前記第1のエラー値が前記第2のエラー値よりも大きいか前記第2のエラー値が前記第1のエラー値より大きいものである、請求項6または7に記載の装置。
  9. 前記フォワードフィルタ(309)がN個の連続列かN個の連続行を有するブロックフィルタであり、各列または各行は異なるセットのフィルタ係数を表しており、前記フォワードフィルタ(309)が、前記干渉シーケンスに第1の列または第1の行を乗算して第1の送信シーケンスシンボルを取得し、前記干渉シーケンスに第2の列または第2の行を乗算して第2の送信シーケンスシンボルを取得するように構成されており、前記フィードバックフィルタ(307)がN個の連続列かN個の連続行を有し、前記プロセッサが、第1の列または第1の行から開始してN番目の列またはN番目の行で終了するか、N番目の列またはN番目の行から開始して第1の列または第1の行で終了する、前記フォワードフィルタ(309)の前記連続するN個の列またはN個の行と、前記フィードバックフィルタ(307)の前記連続するN個の列または連続するN個の行とを共に連続して決定するように構成されている、請求項6から9のいずれかに記載の装置。
  10. 前記プロセッサが、前記フォワードフィルタ(309)の前記列または行および前記フィードバックフィルタ(307)の前記列または行を決定するように構成されており、前記フォワードフィルタ(309)の行または列ごとの順列スキームは、前記フォワードフィルタ(309)の第1の列または第1の行から、かつ前記フィードバックフィルタ(307)の第1の列または第1の行から反復して開始するか、前記フォワードフィルタ(309)のN番目の列またはN番目の行から、かつ前記フィードバックフィルタ(307)のN番目の列またはN番目の行から開始し、反復方向が、第1の送信シーケンスシンボルにおける入力シーケンスシンボルの検出に関連した検出エラーと、N番目の送信シーケンスシンボルにおけるさらなる入力シーケンスの検出に関連した検出エラーとのエラー値比によって決定される、請求項9に記載の装置。
  11. 前記プロセッサが、対称順列を使用するチャネル情報行列のCholesky分解に基づいて順列スキームと前記フォワードフィルタ係数と前記フィードバックフィルタ係数とを決定するように構成されており、前記対称順列が前記順列スキームを決定する、請求項6から10のいずれかに記載のプリコーダ。
  12. 前記プロセッサが、以下のCholesky分解
    Figure 2008511219
    に基づいて、前記順列スキームと前記フォワードフィルタ係数と前記フィードバックフィルタ係数とを決定するように構成されており、ここで、PとLとDは、順列行列と単位三角形行列と対角行列であり、βは係数であり、Fはフォワードフィルタ係数を備える行列であり、Bはフィードバックフィルタ係数を備える行列であり、Hはチャネル行列を示しており、Φはチャネル情報を備える行列である、請求項6から11のいずれかに記載のプリコーダ。
  13. 前記プロセッサが、以下のCholesky分解
    Figure 2008511219
    に基づいて、前記順列スキームと前記フォワードフィルタ係数と前記フィードバックフィルタ係数とを決定するように構成されており、ここで、PとLとDは、順列行列と単位三角形行列と対角行列であり、βは係数であり、Fはフォワードフィルタ係数を備える行列であり、Bはフィードバックフィルタ係数を備える行列であり、Hはチャネル行列を示しており、Φはチャネル情報を備える行列である、請求項6から11のいずれかに記載のプリコーダ。
  14. 順列スキームとフォワードフィルタ係数とフィードバックフィルタ係数とを決定するためのプロセッサであって、対称順列によるチャネル行列のCholesky分解を使用して、前記順列スキームと前記フィードバックフィルタ係数と前記フォワードフィルタ係数とを反復して決定するように構成されており、前記対称順列が前記順列スキームを決定するプロセッサ。
  15. 前記順列スキームと前記フォワードフィルタ係数と前記フィードバックフィルタ係数とが請求項1から14のいずれかに記載のプリコーダによって使用されている、請求項14に記載のプロセッサ。
  16. N個のシンボルを有する入力シーケンスを予めコーディングしてN個のシンボルを有する送信シーケンスを取得し、前記送信シーケンスをN個の送信ポイントによってN個の異なるチャネルを介して1個の受信ポイントに送信する場合のシンボル間干渉を防止するための方法であり、前記送信シーケンスを含む各送信シーケンスシンボルを異なる送信ポイントによって異なるチャネルを介して送信する方法であって、
    入力シーケンスシンボルを並べ替えて順序を変えたシーケンスを取得するステップと、
    シンボル間干渉が特定の送信シーケンスシンボルの受信可能なバージョンで補償されるように、チャネル情報を使用して前記順序を変えたシーケンスに補償干渉を導入して前記送信シーケンスを取得するステップと
    を含んでなり、
    前記特定の送信シーケンスシンボルの前記受信可能なバージョンが、補償干渉導入後、特定の入力シーケンスシンボルの受信可能なバージョンであるように前記入力シーケンスシンボルの順序を変える方法。
  17. 順列スキームとフォワードフィルタ係数とフィードバックフィルタ係数とを決定するための方法であって、対称順列によるチャネル行列のCholesky分解を使用して前記順列スキームと前記フィードバックフィルタ係数と前記フォワードフィルタ係数とを反復して決定することを含む、前記対称順列が前記順列スキームを決定する方法。
  18. コンピュータ上で実行される場合に請求項16または17に記載の方法を実行するためのコンピュータプログラム。
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