JP2011116075A - 高耐摩擦摩耗性を有するフッ素樹脂積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、フッ素樹脂積層体の非粘着性、耐食性、耐スチーム性を有し、且つ金属基材に対する密着性を維持しながら、硬質充填材の脱離防止による耐摩擦摩耗性の低下を抑制し、安価でより高い耐摩擦摩耗性を有するフッ素樹脂積層体を提供することにある。
【解決手段】 基材上に形成されたプライマー層、該プライマー層上に形成された中間層、及び該中間層上に形成されたトップコート層の少なくとも3層からなるフッ素樹脂積層体であって、該中間層と該トップコート層が、各々少なくとも1種の新モース硬度10以上の硬質充填材を含み、且つ、トップコート層に含有されるいずれの硬質充填材も、中間層に含有されるいずれの硬質充填材の平均粒径より小さい平均粒径を有するフッ素樹脂積層体は好ましい態様である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、フッ素樹脂積層体及び該フッ素樹脂積層体を有する物品、詳細には、優れた非粘着性、耐食性、及び耐スチーム性を有し、且つ金属基材に対して優れた密着性を維持しながら、耐摩擦摩耗性が改善されたフッ素樹脂積層体及び該積層体を有する物品に関するものである。
従来、アルミニウム等の金属基材にフッ素樹脂コーティングを行う場合、基材上にプライマーを塗装し、更にその上層にフッ素樹脂のみからなるトップコーティング層を塗装した2層からなるコーティング膜の例がある。しかし、フッ素樹脂コーティングは、フッ素樹脂より硬度が高い物質と接触を繰り返すことでコーティング膜が摩耗してしまう。これを防ぐため、一般的にマイカなど硬質充填材をトップコーティング層に含有させ、耐摩擦摩耗性を上げる方法が知られている(特許文献1及び2参照)。
フッ素樹脂コーティング層の耐摩擦摩耗性を改善するために、特許文献1では、新モース硬度が8以上の無機粉体をフッ素樹脂に添加することが提案されている。また、特許文献2では、更にフッ素樹脂コーティング層の耐摩擦摩耗性を改善するために、ダイヤモンドの超微粒子を分散させることで、フッ素樹脂積層体に十分な硬さを持たせる方法も提案されている。
しかしながら、トップコーティング層及びプライマー層との2層構造では硬質充填材の脱離を原因とする自己摩耗現象等により耐摩擦摩耗性の低下が生じる。また、ダイヤモンドを含有するフッ素樹脂コーティングでは少量の添加にて高い耐摩擦摩耗性が得られるが、より高い耐摩擦摩耗性を得るため硬質充填材を増量した場合、原材料コストを高騰させ安価なコーティングを得ることが難しいという問題があった。
特公平3−14194号公報 特開平7−67784号公報
本発明は、上記課題を解決するため、フッ素樹脂積層体の非粘着性、耐食性、耐スチーム性を有し、且つ金属基材に対する密着性を維持しながら、硬質充填材の脱離防止による耐摩擦摩耗性の低下を抑制し、安価でより高い耐摩擦摩耗性を有するフッ素樹脂積層体を提供するものである。また、本発明のフッ素樹脂積層体は、物品、例えば調理器具、自動車部品、OA部品、等の用途に使用できる。
本発明は、基材上に形成されたプライマー層、該プライマー層上に形成された中間層、及び該中間層上に形成されたトップコート層の少なくとも3層からなるフッ素樹脂積層体であって、該中間層と該トップコート層が、各々少なくとも1種の新モース硬度10以上の硬質充填材を含み、且つ、トップコート層に含有されるいずれの硬質充填材も、中間層に含有されるいずれの硬質充填材の平均粒径より小さい平均粒径を有するフッ素樹脂積層体である。
上記フッ素樹脂積層体において、トップコート層に含有される少なくとも1種の新モース硬度10以上の硬質充填材の平均粒径が、15μm以下であるフッ素樹脂積層体は、本発明の好ましい態様である。
上記フッ素樹脂積層体において、硬質充填材が、不定形な形状を有する充填材であるフッ素樹脂積層体は、本発明の好ましい態様である。
上記フッ素樹脂積層体において、硬質充填材が、ダイヤモンド粉末、コランダム粉、ケイ石粉、人造ダイヤ粉、窒化ホウ素、炭化ホウ素、炭化ケイ素、融解アルミナ、溶融ジルコニアから選ばれる少なくとも1種であるフッ素樹脂積層体は、本発明の好ましい態様である。
上記フッ素樹脂積層体において、プライマー層、中間層、トップコート層に用いられるフッ素樹脂が、それぞれ、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)、ビニリデンフルオライド又はビニルフルオライドから選ばれるモノマーの重合体又は共重合体、或はこれらモノマーとエチレンの共重合体であるフッ素樹脂積層体は、本発明の好ましい態様である。
上記フッ素樹脂積層体において、フッ素樹脂が、テトラフルオロエチレン/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(CTFE)、又はポリビニリデンフルオライド(PVDF)から選ばれる少なくとも1種であるフッ素樹脂積層体は、本発明の好ましい態様である。
上記フッ素樹脂積層体を有する物品は、本発明の好ましい態様である。
上記フッ素樹脂積層体を有する調理器具は、本発明の好ましい態様である。
本発明により、非粘着性、耐食性、耐スチーム性を有し、且つ金属基材に対する密着性を維持しながら、硬質充填材の脱離防止による耐摩擦摩耗性の低下を抑制し、高い耐摩擦摩耗性を有するフッ素樹脂積層体が提供される。
本発明に用いられる基材は、特に限定されず、アルミニウム、鉄、ステンレスのような金属、ガラス、セラミック、及びアルミとステンレスのクラッド材等を例示することができる。
本発明のフッ素樹脂は、熱溶融性のものであって、不飽和フッ素化炭化水素、不飽和フッ素化塩素化炭化水素、エーテル基含有不飽和フッ素化炭化水素などの重合体又は共重合体、或はこれら不飽和フッ素化炭化水素類とエチレンの共重合体などである。
例えば、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)、ビニリデンフルオライド及びビニルフルオライドから選ばれるモノマーの重合体又は共重合体、或いはこれらモノマーとエチレンの共重合体などを挙げることができる。これらは勿論単独で使用することもできるし、2種以上の混合物として使用することもできる。
より具体的には、テトラフルオロエチレン・パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体(以下、PFA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(以下、FEP)、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン・パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体、ポリビニリデンフルオライド、ポリビニルフルオライド、ポリクロロトリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン・エチレン共重合体、或はこれらの2種以上の組合せを例示することができる。成膜性を考慮すると、PFA或はFEPの使用が好ましい。
硬質充填材の形状は、特に限定されるものではなく、球状であっても不定形であってもよい。不定形な形状としては、例えば粉砕物があげられる。また、硬質充填材は特許第2882579号公報に記載されているようなコア/シェル構造を有する粒子とすることもできる。
本発明の新モース硬度10以上の硬質充填材としては、ダイヤモンド粉末、コランダム粉、窒化ホウ素、炭化ホウ素、炭化ケイ素、溶融アルミナ、溶融ジルコニア、炭化タンタル、ガーネット、チタンカーバイド、又はタングステンカーバイドから選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
なかでもダイヤモンド粉末、コランダム粉、窒化ホウ素、炭化ホウ素、炭化ケイ素、溶融アルミナ、溶融ジルコニアなどが好ましい。特にダイヤモンド粉末がより好ましい。
中間層に含まれる新モース硬度10以上の硬質充填材は、中間層より突出しないか、又は突出してもトップコート層より突出することはなく、その平均粒径は、15μm以上200μm以下、好ましくは、15μm以上100μm以下である。平均粒径が200μmを超える場合には、硬質充填材がフッ素樹脂積層体より突出することにより成膜性が低下し、硬質充填材の脱離にともなう自己摩耗現象による耐摩擦摩耗性の低下、耐食性及び耐スチーム性の低下が起こるため、好ましくない。また、平均粒径が15μm未満の場合には、得られるフッ素樹脂積層体の耐摩擦摩耗性、耐食性及び耐スチーム性が劣るため好ましくない。
なお、平均粒径の測定方法としては、平均粒径を規定することの意義を失わない限り特に制限されるものではなく、公知の方法を使用することができ、例えば、HEROS、マイクロトラック X100等の機器を用いて測定される。
中間層に含まれる新モース硬度10以上の硬質充填材は、中間層のフッ素樹脂に対して、1〜30質量%、好ましくは2〜15質量%である。
トップコート層に含まれる新モース硬度10以上の硬質充填材は、トップコート層より突出することはなく、そのいずれの平均粒径も、中間層に含有される硬質充填材の平均粒径以下であって、且つ15μm以下であることが好ましい。平均粒径が15μmを超える場合には、成膜性(マスキング効果)を低下させ、硬質充填材の脱離にともなう自己摩耗現象等を起因とする耐摩擦摩耗性の低下、非粘着力(表面粗さ)、耐食性及び耐スチーム性が低下するため、好ましくない。
トップコート層に含まれる新モース硬度10以上の硬質充填材は、トップコート層のフッ素樹脂に対して、1〜30質量%、好ましくは2〜15質量%である。
本発明のプライマー層は、フッ素樹脂粉末とバインダー樹脂が均一に分散されたプライマー組成物を、基材表面に塗布し、乾燥及び/又は焼成することにより得られる。プライマー層は、通常、サンドブラストなど公知の方法で粗面処理された基材表面に形成される。
プライマー層の厚みはとくに限定されないが、乾燥及び/又は焼成後の膜厚が1〜50μm、好ましくは、1〜30μm、より好ましくは1〜15μmであることが望ましい。プライマー層の膜厚が5μm未満の場合には、十分な成膜性が得られず密着力及び耐食性が低下するため、好ましくない。また、プライマー層の膜厚が50μmを超える場合には、プライマー層に剥離現象が生じ易く、フッ素樹脂積層体が基材から剥離してしまうため好ましくない。
プライマー層の形成に用いられるバインダー樹脂は、フッ素樹脂と同等の耐熱性を有し、金属、ガラス、セラミック等の基材に接着性を有するものが好ましい。このようなバインダー樹脂として特に好適なものは、ポリイミド樹脂(以下、PIという)、ポリアミドイミド樹脂(以下、PAIという)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(以下、PPSという)、ポリエーテルスルホン樹脂(以下、PESという)、或いはこれらの混合物である。
バインダー樹脂は、液状媒体中に溶解されていても、微粒子として液状媒体中に均一に分散されていても良い。使用できる液状媒体としては、水、極性有機溶媒、非極性有機溶媒、及びこれらの混合物が挙げられる。
液状媒体として水を使用する場合には、液状媒体の表面張力を低下させ、バインダー樹脂及びフッ素樹脂粉末の分散性を向上させるため、界面活性剤を液状媒体に添加することが好ましい。
バインダー樹脂がPI、PAI、及びPES等で、有機溶媒、例えばN−メチルピロリドン、或いはN−メチルピロリドンとジアセトンアルコール又はキシレン等の混合物等に比較的容易に溶解する場合には、バインダー樹脂を液状媒体中に溶解して用いることが好ましく、バインダー樹脂がPPS等で、有機溶媒に溶解が困難な場合には、液状媒体として界面活性剤を添加した水を使用し、バインダー樹脂を液状媒体中に均一に分散して用いることが好ましい。
プライマー層形成のためのフッ素樹脂組成物におけるバインダー樹脂と、フッ素樹脂粉末との質量比は、5〜50:95〜50であることが好ましい。バインダー樹脂が5質量%未満では、フッ素樹脂粉末が基材表面に接着されにくくなるため好ましくなく、95質量%を超える場合には、中間層との接着性が低下するため好ましくない。
本発明の中間層は、プライマー層上に、任意のフッ素樹脂組成物、好ましくは熱流動性を有するフッ素樹脂の組成物を用いて形成される。中間層の形成に用いるフッ素樹脂としては、プライマー層に用いられるフッ素樹脂と同種でも異種でも良いが、プライマー層との接着性の点から、プライマー層と同種の樹脂を使用するのが好ましい。
中間層の膜厚は特に限定されるものではないが、乾燥及び/又は焼成後の膜厚が1〜100μm、好ましくは2〜50μm、より好ましくは5〜30μmであることが望ましい。中間層の膜厚が1μm未満の場合には、空隙が出来易くなるため好ましくなく、100μmを超える場合には、発泡しやすくなるため好ましくない。
本発明のトップコート層は、中間層上に、任意のフッ素樹脂組成物、好ましくは熱流動性を有するフッ素樹脂組成物を用いて形成される。トップコート層の形成に用いるフッ素樹脂としては、プライマー層或いは中間層に用いられるフッ素樹脂と同種でも異種でも良い。トップコートのフッ素樹脂が、トップコート層のフッ素樹脂と同一である場合には、トップコート層の乾燥及び/又は焼成の際、中間層とトップコート層が強固に接着するためより好ましい。
トップコート層の膜厚は特に限定されるものではないが、乾燥及び/又は焼成後の膜厚が1〜100μm、好ましくは2〜50μm、より好ましくは5〜30μmであることが望ましい。トップコート層の膜厚が5μm未満の場合には、硬質充填材の一部がトップコート層より突出し成膜性を低下させ(マスキング効果)、硬質充填材の脱離にともなう自己摩耗現象等を起因とする耐摩擦摩耗性低下や、非粘着力(表面粗さ)、耐食性及び耐スチーム性が低下しやすくなるため好ましくなく、トップコート層の膜厚が30μmを超える場合には、硬質充填材が下層部に沈降しやすく、トップコート表面近傍のフッ素樹脂比
率が高くなり非粘着力を向上させるものの、耐摩擦摩耗性を低下させるため好ましくない。
本発明のフッ素樹脂積層体は、予めプライマー層用、中間層用、及びトップコート層用の粉体、水性分散液、或いは有機溶媒分散液などを調製しておき、スプレーコーティング、スピンコーティング、ディップコーティング、ローラーコーティング等任意の塗装方法により、基材上に塗布し、慣用の装置を用いて室温〜400℃程度の温度で、5〜60分間乾燥及び/又は焼成することによりプライマー層を形成した後、中間層、及びトップコート層を順次同様にして形成させればよい。
このようにして得られる本発明のフッ素樹脂積層体の膜厚は、3〜250μm、好ましくは5〜130μm、より好ましくは11〜75μmである。
フッ素樹脂積層体が4層以上である場合は、前記プライマー層を形成した後、中間層を2層以上、及びトップコート層を順次同様にして形成させればよい。
このようにして得られる本発明のフッ素樹脂積層体が4層以上であるフッ素樹脂積層体の膜厚は、4〜650μm、好ましくは7〜330μm、より好ましくは16〜180μmである。
本発明のフッ素樹脂積層体は、物品、例えば調理器具、自動車部品、OA部品、等の用途に使用できる。好ましくは、調理器具である炊飯器内釜及び圧力鍋内壁等の用途である。なお、本発明の炊飯器内釜や圧力鍋内壁に限らず、一般的な調理鍋としても有効なことはいうまでもない。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明を更に詳しく説明するが、本発明は、これらの例に限定されるものではない。
<原料>
フッ素樹脂プライマー(PL-915AL、三井・デュポンフロロケミカル社製)
水分散系フッ素樹脂塗料(EM-700CL、三井・デュポンフロロケミカル社製)
平均粒径 5μmの炭化ケイ素(KW-36591、E. I. DuPont de Nemours & Co. 製)
平均粒径26μmの炭化ケイ素(KW-20602、E. I. DuPont de Nemours & Co. 製)
平均粒径 3μmのダイヤモンド(UF-445、Diamond Innovation.Inc 製)
<試験片の作成>
170mm×170mmのアルミニウム(A1050)を基材として用い、#60アルミナによるショットブラストを施した。
その後、フッ素樹脂プライマーをスプレーガンW-101-101G(アネスト岩田社製)を用いてスプレー塗装し、120℃にて20分間乾燥させプライマー層を形成した。
次に、水分散系フッ素樹脂塗料に、中間層に用いられる硬質充填材を添加し、攪拌機(YAMATO SCIENTIFIC Co,. LTD.製)を用いて、250回転で15分間攪拌した。得られた塗料を、プライマー層上にスプレーガンW-101-101G(アネスト岩田社製)を用いてスプレー塗装し、120℃にて20分間乾燥し、中間層を形成した。
最後に、水分散系フッ素樹脂塗料に、トップコート層に用いられる硬質充填材を添加し、攪拌機(YAMATO SCIENTIFIC Co,. LTD.製)を用いて、250回転で15分間攪拌した。得られた塗料を、中間層上にスプレーガンW-101-101G(アネスト岩田社製)を用いてスプレー塗装し、120℃にて20分間乾燥した後、380℃にて20分間焼成しトップコート層を形成し、フッ素樹脂積層体を得た。得られたフッ素樹脂積層体を試験片とした。
物性の測定方法は、次の通りである。
(1)表面粗さ
共焦点型レーザー光学顕微鏡(レーザーテック社製)を用い、JIS-B-0601に規定される輪郭曲線の算術平均高さ(中心線平均粗さ)(Ra)の測定方法に従い試験片の表面粗さを測定した。単位はμmである。
(2)耐引っ掻き性
MTP試験機(デュポン社製)を用いて測定した。
(3)耐摩擦摩耗性
SBAR試験機(デュポン社製)を用いて測定した。
(4)耐スチーム性
試験片を170℃で0.8メガパスカルの水蒸気中に100時間放置した後、常温までゆっくり冷却し、水洗浄して室温にて1日自然乾燥した。得られた試験片の裏側(コーティングされていない面)を、ガスコンロの直火にて190℃まで加熱した後、水に浸漬し急冷した。これを1サイクルとし、100時間毎300時間まで試験片表面の膨れ、及びブリスター(湿疹状の膨れ)の発生状況、腐食の有無を観察した。
○:300時間後において、目視による膨れ、及び/又はブリスターが無い
△:300時間後において、目視による2mm未満の膨れ、及び/又はブリスターが2個以内
×:300時間後において、目視による2mm以上の膨れ、及び/又はブリスターが3個以上
(5)耐食性
試験片を170℃で0.8メガパスカルの水蒸気中に50時間放置した後、常温までゆっくり冷却した。その後、おでんの素(エスビー食品製)20gを水1リットルに溶解した溶液中に試験片を浸漬し90〜100℃に保温して、1週間毎4週間まで、膨れ、ブリスター(湿疹状の膨れ)の発生状況、及び腐食の有無を観察した。
○:4週間後において、目視による膨れ、及び/又はブリスター、並びに腐食が無い
△:4週間後において、目視による2mm未満の膨れ、及び/又はブリスターが3個以内、並びに腐食が無い
×:4週間後において、目視による2mm以上の膨れ、及び/又はブリスターが3個以上、並びに腐食有り
(6)密着力
密着力は、下記の密着力試験片を作成して測定した。
密着力試験片の作成:
50mm×100mmのアルミニウム(A1050)を基材として用い、片側約10mmをマスキングし、#60アルミナによるショットブラストを施した。
その後、フッ素樹脂プライマーをスプレーガン(W-101-101G(アネスト岩田社製))を用いてスプレー塗装し、120℃にて20分間乾燥させプライマー層を形成した後、マスキングテープを剥がして、120℃にて20分間乾燥した。
中間層及びトップコート層の形成は、上記試験片の作成と同様にして行なった。得られたフッ素樹脂積層体を、密着力試験片とした。
密着力試験片を、短辺方向に10mm幅に形成した積層体をカットし、マスキング部分(プライマー層の無いフッ素樹脂積層体部分)から、プライマー層のあるフッ素樹脂積層体部分に向かって、マスキング部分を剥離し、剥離したマスキング部分(プライマー層の無いフッ素樹脂積層体部分)をマスキングテープにて保護した。
密着力の測定:
テンシロン万能試験機(エイ・アンド・デイ社製)を用い、JIS K-6854に規定される接着剤の剥離強さ(90度剥離試験法)の測定方法に準拠し、マスキングテープにて保護した部分を試験機のチャックに挟み、速度50mm/分で引っ張り、プライマー層のあるフッ素樹脂積層体部分の密着力を測定した。単位はkgf/cmである。
[実施例1〜6、比較例1〜2]
表1に示す組成にて試験片を作成し、得られた試験片について、表面粗さ、耐引っ掻き性、耐摩擦摩耗性、耐スチーム性、耐食性、密着力を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2011116075
表1から、本発明のフッ素樹脂積層体が、優れた耐食性、耐スチーム性を維持しつつ、且つ優れた耐摩擦摩耗性を有するフッ素樹脂積層体であることが分かる。
本発明により、非粘着性、耐食性、耐スチーム性を有し、且つ金属基材に対する密着性を維持しながら、硬質充填材の脱離防止による耐摩擦摩耗性の低下を抑制し、優れた耐摩擦摩耗性を有するフッ素樹脂積層体が提供される。
本発明のフッ素樹脂積層体は、物品、例えば調理器具、自動車部品、OA部品、等の用途に使用できる。

Claims (8)

  1. 基材上に形成されたプライマー層、該プライマー層上に形成された中間層、及び該中間層上に形成されたトップコート層の少なくとも3層からなるフッ素樹脂積層体であって、該中間層と該トップコート層が、各々少なくとも1種の新モース硬度10以上の硬質充填材を含み、且つ、トップコート層に含有されるいずれの硬質充填材も、中間層に含有されるいずれの硬質充填材の平均粒径より小さい平均粒径を有するフッ素樹脂積層体。
  2. トップコート層に含有されるいずれの硬質充填材も、その平均粒径が、15μm以下である請求項1に記載のフッ素樹脂積層体。
  3. 硬質充填材が、不定形な形状を有する充填材である請求項1又は2に記載のフッ素樹脂積層体。
  4. 硬質充填材が、ダイヤモンド粉末、コランダム粉、ケイ石粉、人造ダイヤ粉、窒化ホウ素、炭化ホウ素、炭化ケイ素、融解アルミナ、又は溶融ジルコニアから選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のフッ素樹脂積層体。
  5. プライマー層、中間層、トップコート層に用いられるフッ素樹脂が、それぞれ、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)、ビニリデンフルオライド及びビニルフルオライドから選ばれるモノマーの重合体又は共重合体、或はこれらモノマーとエチレンの共重合体である請求項1〜5のいずれか1項に記載のフッ素樹脂積層体。
  6. フッ素樹脂が、テトラフルオロエチレン/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(CTFE)、又はポリビニリデンフルオライド(PVDF)から選ばれる少なくとも1種である請求項5に記載のフッ素樹脂積層体。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のフッ素樹脂積層体を用いた物品。
  8. 前記物品が調理器具である請求項7に記載の物品。
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