JP2011202034A - 塗料組成物、該塗料組成物を用いた被膜製造方法および被膜体 - Google Patents

塗料組成物、該塗料組成物を用いた被膜製造方法および被膜体 Download PDF

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Abstract

【課題】 フッ素樹脂被膜と金属、ガラス、セラミック、耐熱性プラスチック等の基材表面にフッ素樹脂被膜との充分な接着力を有するプライマー層を設けることにより、より高い耐食性の優れる被膜体を得ることができるクロムレスのフッ素樹脂含有プライマー組成物、それを用いた被膜製造方法および被膜体を提供すること。
【解決手段】 反応性官能基含有フッ素樹脂および有機チタネートを含有し、フッ素樹脂に対する有機チタネートに含まれるチタン含有量が1〜40重量%であることを特徴とする塗料組成物、それを用いた被膜製造方法および被膜体。
【選択図】なし

Description

本発明は、フッ素樹脂を含む塗料組成物、それを用いた被膜製造法および被膜体に関する。更に詳しくは、金属、ガラス、セラミックやプラスチックなどにフッ素樹脂被膜体を形成させるのに有効なプライマー層に好適に使用し得る塗料組成物、それを用いた被膜製造法および被膜体に関する。
フッ素樹脂は優れた非粘着性を有するため、フライパン、パン金型、炊飯器をはじめとする様々な非粘着性を要求される用途の物品に幅広い用途がある。しかしながら、他の樹脂類と比較して、表面自由エネルギーに起因して優れた非粘着性が得られる反面、一方では他の物質への接着が困難であり、そのため基材へのフッ素樹脂塗膜の形成が容易でないという問題がある。
たとえば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)やテトラフルオロエチレン−パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン(FEP)などのフッ素樹脂は、撥水撥油性、耐摩耗性、防汚性、耐熱性、耐薬品性などの諸特性に優れるため種々の用途に用いられるが、一般に、高価であり、機械的強度や寸法安定性が不十分となったりする場合がある。そこで、フッ素樹脂の長所を生かしながら短所を補うべく、フッ素樹脂被膜を、金属、ガラス、セラミック、プラスチックなどの他の基材と接着させる試みが種々行われている。
フッ素樹脂を金属、セラミック、ガラス、プラスチック表面等に塗装する際には、前処理として、これら基材表面にサンドブラスト、エッチング等の方法で物理的な凹凸を形成させた後、接着性を有するプライマー組成物を基材表面に塗布してプライマー層を形成させ、このプライマー層を介して、基材とトップコート層であるフッ素樹脂を接着させる方法が一般的に広く行われている。この方法において基材表面とプライマー層との接着には、基材表面の凹凸によりプライマー層と基材表面との接着面積が増大し接着力が向上するアンカー効果(投錨効果)が利用されている(特許文献1参照)。
プライマー層としては、フッ素樹脂にリン酸、クロム酸の混合物を添加したものや、ポリエーテルサルホン樹脂(PES)、ポリアミドイミド樹脂(PAI)、ポリイミド樹脂(PI)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)などを主体とし、これにフッ素樹脂を添加したものなどが知られている(特許文献2、3、4及び5参照)。
また、フッ素樹脂は、一般に耐腐食用途においては厚くする必要があり、厚くするためには、フッ素樹脂からなる粉体塗料を塗布してフッ素樹脂の融点以上の温度で焼成する塗装を繰り返して重ね塗りする必要がある。プライマーは、この長時間の高温での焼成に耐えて基材等との密着性を維持し得る耐熱性を有することが求められる。
この耐熱密着性に優れたプライマーとして、長時間の高温焼成に優れた耐性を有するリン酸クロム系プライマーが幅広く用いられている。しかしながら、環境問題への意識が高まり、6価クロムを含まずリン酸クロム系プライマーに匹敵する強い耐熱密着性を有するクロムフリープライマーの開発が長年強く要望されてきた。
クロムフリープライマーとして、フッ素樹脂と各種バインダー樹脂との組み合わせが検討されてきた。バインダー樹脂をしては、耐熱性の点からポリフェニレンサルファイド(PPS)の使用が提案されている。しかしながら、PPSはフッ素樹脂との相容性に劣り、フッ素樹脂層との密着性が不十分であるという問題があった。
フッ素樹脂層との密着性を改善するため、クロムフリープライマーにおけるバインダー樹脂として、PPSにポリアミドイミド(PAI)及び/又はポリイミド(PI)を添加することが提案されている(特許文献6および8参照)が、これら提案のクロムフリープライマーでは、なお耐熱密着性が不十分であった。
また、PPSおよびPAIをバインダー樹脂とする平滑面に塗布し得る水性分散体クロムフリープライマーも提案されている(特許文献7参照)が、この提案では溶融粘度が異なる2種のフッ素樹脂を特定の量比で配合することを特徴とするものであり、長時間焼成すると耐熱密着性が悪化する問題があった。
さらに、ポリアミドイミド樹脂(PAI)と、合計量の0.1〜20質量%であるポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)とからなるプライマー塗料組成物が提案されている(特許文献9参照)が、この提案のプライマーにおいても更なる耐熱密着性の改善が求められる。
また、フッ素樹脂と無機的性格の強い有機チタネートを含有する第1プライマー層と、フッ素樹脂とポリフェニレンサルファイドを含有する第2プライマー層とが順次積層された構造を有するプライマー層が提案されている(特許文献10)。
特開2001−219122号公報 特開平11−29736号公報 特開2003−183565号公報 特許第2702041号公報 特開2003−53261公報 特開昭53−74532号公報 米国特許第5789083号 特開平8−322732号公報 国際公開WO2004/048489 特許第4034784号公報
従来のリン酸クロム系プライマーのように、クロム酸、リン酸の混合物を用いる場合には、耐溶剤性や高温耐性、耐食性が劣る問題は生じないものの、6価クロムを含むため、環境への負荷が大きい。プライマー層に接着性の有機樹脂を含む場合には、ガラスや金属などと接着した後の構造物におけるプライマー部分の耐溶剤性や高温耐性、更には耐蝕性が劣ってしまうという問題があった。
本発明は、フッ素樹脂被膜と金属、ガラス、セラミック、耐熱性プラスチック等の基材表面にフッ素樹脂被膜との充分な接着力を有するプライマー層を設けることにより、より高い耐食性の優れる被膜体を得ることができるクロムレスのフッ素樹脂含有プライマー組成物を提供する。
また、従来のフッ素樹脂の表面改質の方法に認められる欠点を解消し、工業的に利用が容易で、塗装性および密着力が充分であるフッ素樹脂を用いた表面改質方法を提供することを目的とする。
そこで、本発明者は、上記問題を解決するため、鋭意研究を行った結果、フッ素樹脂の耐溶剤性、高温耐性、耐食性について低下を起こさず、なおかつ環境への負荷も少ない組成でありながら金属等に接着性を持つことを見出し、本発明に至ったものである。
即ち、本発明は、反応性官能基含有フッ素樹脂および有機チタネートを含有し、フッ素樹脂に対する有機チタネートに含まれるチタン含有量が1〜40重量%である塗料組成物を提供する。
有機チタネートが、Ti(IV)またはTi(III)とアルコール性水酸基、フェノール性水酸基もしくはカルボキシル基を有する化合物によって形成されるTi−O−C結合を含む構造を備えるアルコキシチタン、チタンアシレートまたはチタンキレートである塗料組成物は本発明の好ましい態様である。
前記反応性官能基含有フッ素樹脂が、テトラフルオロエチレン/反応性の官能基を有するモノマー/フッ素含有コモノマー共重合体である前記した塗料組成物は、本発明の好ましい態様である。
前記反応性の官能基を有する化合物が、トリフルオロビニルエーテル基含有リン酸エステル化合物である前記した塗料組成物は、本発明の好ましい態様である。
本発明はまた、前記した塗料組成物を塗布し、液体溶媒を除去し、ついで焼成する被膜体の製造法を提供する。
本発明はさらに、前記の被膜製造法により、基材上に形成された被膜の平均厚みが、1〜300μmである被膜体を提供する。
本発明はまたさらに、前記基材が金属、セラミック、ステンレス、ガラスおよび耐熱性プラスチックのいずれかである前記の被膜体を提供する。
本発明の特定の塗料組成物および該塗料組成物を用いた被膜体は、フッ素樹脂を含有するにも関わらず金属、セラミック、ガラス、耐熱性プラスチックなどへの良好な接着力を示す。
本発明により提供される特定の塗料組成物は、金属などの基材との接着性に寄与する成分が無機的性格の強い有機チタネートを含むため耐溶剤性、高温耐性や耐摩耗性が劣ってしまう問題も生じない。
本発明により提供される被膜体は、フッ素樹脂を金属やガラスなどに接着性を有する有機樹脂を添加する従来の方法と比較して、耐溶剤性や高温耐性に劣ってしまうという問題も生じない。
また、フッ素樹脂にクロム酸およびリン酸の混合物を含有する従来の被膜体と比較して、環境への負荷を軽減することが可能となる。
本発明は、反応性官能基含有フッ素樹脂および有機チタネートを含有し、フッ素樹脂に対する有機チタネートに含まれるチタン含有量が1〜40重量%であることを特徴とする塗料組成物を提供する。
本発明に用いられる反応性官能基含有フッ素樹脂は、熱溶融性のものであって、不飽和フッ素化炭化水素、フッ素化塩化炭化水素、エーテル基含有フッ素化炭化水素、リン酸二水素エステル基含有フッ素化炭化水素などの不飽和フッ素化炭化水素類の重合体又は共重合体、或いはこれら不飽和フッ素化炭化水素類とエチレンの共重合体などであって、反応性官能基を含有するものである。
反応性官能基としては、−COOR(Rは−H、−CH、−C、−C、−C、又は−C11を表す)、−CHCOOR(Rは−H、−CH、−C、−C、−C、又は−C11を表す)、−COF、−CONH、−CHOH、−OH、−CN、−CHO(CO)NH、−CHOCN、−CHOP(O)(OH)、CHP(O)Cl、−SOH、−SOH、−SOFを挙げることができる。
このような、反応性官能基含有フッ素樹脂を得るには、反応性官能基含有するモノマーを、不飽和フッ素化炭化水素、フッ素化塩化炭化水素、エーテル基含有フッ素化炭化水素などの不飽和フッ素化炭化水素類と、或いはこれらとエチレンとを共重合させる方法がある。
不飽和フッ素化炭化水素類としては、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)、ビニリデンフルオライド、ビニルフルオライドなどを挙げることができる。
反応性の官能基を有するモノマーの好ましい例としては、トリフルオロビニルエーテル基含有リン酸エステル化合物を挙げることができる。トリフルオロビニルエーテル基含有リン酸エステル化合物の好ましい例は、下記式(1)で表されるリン酸二水素エステル化合物である。
CF=CF(OR)(CH)OP(O)(OH) (1)
(式中、Rは1〜20の炭素原子を有するパーフルオロアルキル基またはパーフルオロアルコキシ基を表し、mは1〜10の整数である。mが2以上であるとき、Rはそれぞれ同じであっても、異なっていてもよい。)
好ましい反応性官能基含有フッ素樹脂の例として、テトラフルオロエチレン/反応性の官能基を有するモノマー/フッ素含有コモノマー共重合体である反応性官能基含有フッ素樹脂を挙げることができる。反応性の官能基を有するモノマーがトリフルオロビニルエーテル基含有リン酸エステル化合物である共重合体は、本発明の反応性官能基含有フッ素樹脂の好ましい態様である。このような反応性官能基含有フッ素樹脂を構成するフッ素含有コモノマーとしては、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)又はパーフルオロ(アルキルビニル)が好適である。パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)としては、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)(PMVE)、パーフルオロ(エチルビニルエーテル)(PEVE)、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)(PPVE)、パーフルオロ(イソブチルビニルエーテル)等を例示することができる。特にパーフルオロ(エチルビニルエーテル)(PEVE)、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)(PPVE)が好ましい。
テトラフルオロエチレン/反応性の官能基を有するモノマー/フッ素含有コモノマー共重合体における反応性の官能基を有するモノマー単位の含有量としては、0.02〜10モル%、好ましくは0.02〜5モル%であることが望ましい。
また、フッ素含有コモノマー共重合体単位の含有量としては、3〜15モル%、好ましくは5〜12モル%であることが望ましい。このような反応性官能基含有フッ素樹脂としては、例えば、特開2005−212318号に開示されるものが挙げられる。
本発明において、被膜中における反応性官能基含有フッ素樹脂の含有率は、特に制限されるものではないが、60〜96重量%であるのが好ましく、77〜91重量%であるのがより好ましい。該被膜中におけるフッ素樹脂の含有率が60重量%未満又は96重量%を超えると、基材との充分な接着性が得られない傾向にあるためである。
本発明における塗料組成物は、有機チタネートを含有する。ここで、本発明における有機チタネートは、水性塗料を用いてフッ素樹脂含有する被膜体を形成する場合には、水に可溶で、塗装までの塗料組成物の安定性を確保するためにある程度水中で安定なもの(具体的にはチタンラクレートやチタントリエタノールアミネート)であれば特に限定されるものではないが、Ti(IV)又はTi(III)とアルコール性水酸基、フェノール性水酸基もしくはカルボキシル基を有する化合物によって形成されるTi−O−C結合を含む構造を備えるアルコキシチタン、チタンアシレート又はチタンキレートであるのが好ましい。中でも、水への溶解性や水中での安定性の観点から、チタニウムジイソプロポキシビス(トリエタノールアミネート)又はその類似化合物が好ましく、高温(300〜400℃程度)においても分解せず、部分的に有機残基がプライマー焼付け後に残るものが配位しているチタニウムジイソプロポキシビス(トリエタノールアミネート)が特に好ましい。また、有機チタネートは、チタンラクテート、アンモニウムチタンラクテート、チタンアセチルアセトネートアンモニウムラクテート、その他ジイソプロポキシチタンビスアセチルアセトネートの縮合物であっても良い。なお、被膜体に有機チタネートが含有されているか否かは、例えばチタン原子のX線光電子分光分析装置(XPS)による検出と、フーリエ変換赤外分光光度計(FT−IR)によるTi−O−C結合由来の吸収の確認とにより推定することができる。
基材上に形成する被膜において、有機チタネートは、良好なスチーム性を有するとともに、環境への負荷も軽減された被膜を実現できる観点から、フッ素樹脂に対する有機チタネート中のチタン成分の比が好ましくは1〜40重量%、9〜23重量%となるように含有されるのがより好ましい。なお、この被膜におけるフッ素樹脂に対する有機チタネート中のTi成分の比は、例えば、基材上の形成した被膜をフッ素樹脂が分解しガス化する温度以上で灰化させ、残分の重量を測定することで推定することができる。
官能基を有するフッ素樹脂において、その他フッ素樹脂との混合形態は特に限定されるものではないが、単純なブレンド方法、その他フッ素樹脂に外郭に構成されるコア・シェル構造等をとるものを用いることができる。中でも、樹脂の取り扱いの観点から、コア・シェル構造をとるフッ素樹脂を用いることが好ましい。
本発明における塗料組成物は、前記のフッ素樹脂および有機チタネートに加えて、必要に応じ界面活性剤を含有していることが好ましい。界面活性剤としては、特に制限されるものではないが、被膜を形成するための組成物が均一に混合して被膜が乾燥するまで分層を起こさず、焼付け後に多くの残留物が残らないものが好ましい。
界面活性剤の含有率は、特に制限されるのもではないが、0.01〜10重量%であるのが好ましく、0.5〜5重量%であるのがより好ましい。界面活性剤の含有率が0.01重量%未満であると、均一な混合状態が保てない傾向にあるためであり、また、10重量%を超えると、焼付け時に炭化分が多く残留して成膜性に悪影響を与える傾向にあるためである。
また、本発明における塗料組成物において、必要に応じ、本発明の効果を阻害しない範囲で、フィラー、顔料、pH調整剤、増粘剤、導電材、耐熱性プラスチック等をさらに含有していてもよい。フィラー、顔料、pH調整剤、導電材、耐熱性プラスチック等は、当分野において従来用いられている適宜のものを用いることができ、特に制限されるものではない。また、本発明の塗料組成物の調整方法は特に限定されず、従来公知の調整方法を用いることができる。例えば、前記フッ素樹脂水分散体と有機チタネートとを常温にて撹拌混合することにより塗料組成物を調整することができる。
本発明に用いられる基材は、特に限定されず、アルミニウム、鉄、ステンレスのような金属、ガラス、セラミック、耐熱性プラスチック、及びアルミニウムとステンレスのクラッド材等を例示することができる。
本発明における被膜体は、その平均厚みが1〜300μmに形成されることが好ましく、5〜50μmに形成されることがより好ましい。この被膜の平均厚みが1μm未満であると、均一な接着性を得にくい傾向にあるためであり、また、300μmを超えると、発泡などの問題や被膜自身の収縮応力が大きくなる傾向にあるためである。
本発明における塗料組成物を用いた被膜をプライマー層とし、その上にフッ素樹脂の層又はフッ素樹脂を含有する層を積層したトップ層を形成させた少なくとも2層からなる被膜体は本発明の好ましい態様である。そこに用いられるフッ素樹脂は上述したものと同様のものが挙げられる。中でも、PTFE、PFAおよびFEPが好ましい。なお、本発明においてプライマー層に含有されるフッ素樹脂とは、同じものであってもよく、また互いに異なるものであってもよい。
トップコート層におけるフッ素樹脂の含有率は特に限定されるものではないが、20〜100重量%であるのが好ましく、30〜100重量%であるのがより好ましい。トップコート層中におけるフッ素樹脂の含有率が低すぎると、プライマー層との相間で十分な接着性が得られにくい傾向にあるためである。
前記プライマー層とトップコート層の間に中間層が形成されていてもよい。中間層は複数層で構成されていてもよい。中間層に含有されるフッ素樹脂としては、プライマー層に含有されるフッ素樹脂として上述したものと同様のものを挙げることができる。中でも、PTFE、PFAまたはFEPが好ましい。中間層に含有されるフッ素樹脂の好適なMFRについても上述と同様である。なお、本発明において、プライマー層に含有されるフッ素樹脂と中間層に含有されるフッ素樹脂とは、同じものであってもよく、また互いに異なるものであってもよい。
中間層中におけるフッ素樹脂の含有率は特に制限されるものではないが、プライマー層との層間で十分な接着力を得る観点から、20〜98重量%であるのがより好ましく、30〜90重量%であるのがより好ましい。
また中間層において、耐食性を向上させる効果を更に付与し得る観点から、ポリフェニレンサルファイド樹脂を含有していることが好ましい。ポリフェニレンサルファイド樹脂の含有率は特に制限されるものではないが、1〜50重量%であるのが好ましく、5〜10重量%であることがより好ましい。ポリフェニレンサルファイド樹脂が多すぎるとフッ素樹脂の耐溶剤性や耐薬品性が低下する傾向にあるためである。
なお、中間層は、浸透を抑える効果をさらに付与し得る観点から、ガラスフレークを含有していることが好ましい。ガラスフレークの含有率は特に制限されるものではないが、1〜30重量%であるのが好ましく、5〜15重量%であるのがより好ましい。
中間層は、必要に応じ、本発明の効果を阻害しない範囲で、フィラー、顔料、pH調整剤、導電材、耐熱性プラスチック等をさらに含有していてもよい。フィラー、顔料、pH調整剤、導電材、耐熱性プラスチック等は、当分野において従来用いられているものから適宜選択して用いることができ、特に制限されるものではない。
中間層は、その厚みが10〜5000μmに形成されることが好ましく、30〜1000μmに形成されることがより好ましい。プライマー層が薄すぎると、均一な被膜を形成し難い傾向にあり、また厚すぎると中間層自体の収縮応力によりプライマー層との接着性が低下する傾向にあるためである。なお、中間層の平均厚みは、プライマー層と同様にして測定することができる。
中間層は、フッ素樹脂およびポリフェニレンサルファイド樹脂を含有することで、高い耐久性が得られ、基材への接着性及びその上にコーティングされるフッ素樹脂の接着性も十分確保できる。
本発明の被膜体の形成方法について、以下に説明する。本発明では、基材上に形成された層を被膜といい、基材上に被膜が形成されている物品を被膜体と呼ぶ。
まず、基材上にプライマー層となる被膜を形成するための組成物を調製し、これを基材に塗布して焼き付けて、プライマー層を形成する。プライマー層を形成するための塗料組成物としては、フッ素樹脂及び有機チタネート、必要に応じ界面活性剤、その他の成分を水に分散させ、これを基材に塗布する。塗布方法については特に制限されるものではなく、従来公知の適宜の方法、例えばスプレー塗布、ディッピング、流延などの方法で塗布することができる。中でも、塗料の取り扱いの観点から、スプレー塗布によって塗料を塗布するのが好ましい。また、プライマー層の形成における焼き付け(焼成)の条件についても、特に制限されるものではない。例えば、150〜450℃の温度で5〜180分間焼成する条件が例示される。200〜300℃の温度で5〜180分間焼成することが好ましく、250℃の温度で5〜180分間焼成することがより好ましい。このような焼成は、例えば電気炉を用いて行うことができる。なお、プライマー層を形成する組成物を塗布後、焼き付ける前に、当該組成物を乾燥させるようにしてもよい。乾燥は適宜の条件で行うことができる。これらの塗布、必要に応じて乾燥、焼付けの工程を複数回行い、焼き付けてもよい。
次に、中間層を形成するための組成物を調製し、これを基材に塗布して焼き付けて、中間層を形成する。中間層を形成するための組成物としては、フッ素樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂及びその他必要なに応じその他成分を含む分散液を調整する。当該組成物には、市販の製品MP−501(三井・デュポンフロロケミカル社製)、MP−502(三井・デュポンフロロケミカル社製)も好適に用いることもできる。塗布方法については制限されるものではなく、従来公知の適宜の方法、例えば静電塗装法、流動浸漬などの方法によって塗料を塗布するのが好ましい。プライマー層の形成における焼き付け(焼成)の条件についても特に制限されるものではない。例えば、300〜450℃の温度で5〜180分間焼成する条件が例示される。このような焼成は、例えば電気炉を用いて行うことができる。なお、中間層形成する組成物を塗布後、焼き付ける前に、当該組成物を乾燥させるようにしてもよい。乾燥は適宜の条件で行うことができる。これらの塗布(、乾燥)、焼き付けの工法を数回行い、複数層の中間層を形成するようにしてもよい。
本発明の基材としては、焼き付けの熱に耐え得るものであれば特に制限されるものではないが、金属、ガラス、セラミックス、耐熱性プラスチックなど、フッ素樹脂との接着が困難なものにも使用できる。中でも、金属が特に好適である。基材は、プライマー層との接着力を高めるために適宜の表面処理(例えば、ブラスト処理、メッキ、シランカップリングなど)が予め施されたものであってもよい。
以下に、実施例および比較例を挙げて、本発明を更に詳しく説明するが、本発明は、これらの例に限定されるものではない。
実施例および比較例で用いる原料および試験方法は下記のとおりである。
原料
(A)反応性官能基含有フッ素樹脂
特開2005−212318号の実施例に記載される、テトラフルオロエチレン/パーフルオロ(エチルビニルエーテル)共重合体/トリフルオロビニルエーテル基含有リン酸エステル化合物共重合体(PEVEを12重量%、EVE−Pを0.6重量%含有)
(B)フッ素樹脂(I)
MP−501、三井・デュポンフロロケミカル社製、ポリフェニレンサルファイド含有テトラフルオロエチレン/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体(PFA)粉体塗料
(C)フッ素樹脂(II)
MP−102、三井・デュポンフロロケミカル社製、テトラフルオロエチレン/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体(PFA)粉体塗料
(D)フッ素樹脂(III)
MP−505、三井・デュポンフロロケミカル社製、充填材含有テトラフルオロエチレン/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体(PFA)粉体塗料
(E)有機チタネート
オルガチックスTC−400(マツモトファインケミカル製)
試験方法
(1)耐食性
試験片を170℃で0.8メガパスカルの水蒸気中に50時間放置した後、常温までゆっくり冷却した。その後、薬液として10重量%食塩水を用い、試験片を浸漬し100℃に保温して、1週間毎4週間まで、膨れ、ブリスター(湿疹状の膨れ)の発生状況、及び腐食の有無を目視によって観察し、膨れが2mm以上で、ブリスターが3個以上あり、腐食が認められる状態を接着不良の状態とし、接着不良の状態に到るまでの時間で表示した。
(2)密着力
密着力試験片を、10mm幅に形成した積層体をカットし、マスキング部分(プライマー層の無いフッ素樹脂積層体部分)から、プライマー層のあるフッ素樹脂積層体部分に向かって、マスキング部分を剥離し、剥離したマスキング部分(プライマー層の無いフッ素樹脂積層体部分)をマスキングテープにて保護した。
密着力の測定:
テンシロン万能試験機(エイ・アンド・デイ社製)を用い、JIS K6854に規定される接着剤の剥離強さ(90度剥離試験法)の測定方法に準拠し、マスキングテープにて保護した部分を試験機のチャックに挟み、速度50mm/分で引っ張り、プライマー層のあるフッ素樹脂積層体部分の密着力を測定した。単位はkgf/cmである。
(3)耐スチーム密着力
試験片をオートクレーブにて170℃、0.8メガパスカルの水蒸気中に100時間放置した後、常温までゆっくり冷却し、上記の方法で密着力を測定した。単位はkgf/cmである。
(4)耐熱性
試験片を電気炉にて380℃で1時間加熱した後、常温までゆっくり冷却した。これを11サイクル行い、上記の方法で密着力を測定した。単位はkgf/cmである。
(実施例1)
塗料組成物の調製:
フッ素樹脂として25重量部である反応性官能基含有フッ素樹脂(A)水分散体、有機チタネート75重量部および増粘剤0.2重量部を混合することによって、塗料組成物を調製した。塗料組成物中のTi量は、フッ素樹脂に対して30重量%であった。
三層被膜体の調製:
基材にSUS304を用いて#60番アルミナによるショットブラストを施した。基材に上記で得られた塗料組成物をスプレー塗装した後、120℃で10分間乾燥後、250℃にて60分焼き付けを行い膜厚10μmのプライマー層を形成した。
次に、プライマー層の上にフッ素樹脂(I)を静電粉体塗装によって塗装し、350℃で60分間焼き付けた後、さらにその上にフッ素樹脂(I)を塗装して350℃で60分間焼き付けて厚さ100μmの中間層を形成した。
最後にフッ素樹脂(II)を静電粉体塗装によって塗装し、350℃で60分間焼付け50μmのトップコート層を形成した。
耐食性および密着力の試験:
得られた三層被膜を有する被膜体(三層被膜体)から試験片を得て耐食性、密着力および耐熱性の試験を行った。その結果を表1に示した。
(実施例2)
実施例1において、塗料組成物の調製における反応性官能基含有フッ素樹脂(A)25重量部を40重量部に、有機チタネート75重量部を60重量部に変更するほかは同様にして塗料組成物を得た。塗料組成物中のTi量は、フッ素樹脂に対して15重量%であった。
得られた塗料組成物を用いて、実施例1と同様にして、三層被膜体を調製し、耐食性、密着力および耐熱性の試験を行った。その結果を表1に示した。
(比較例1)
実施例1において、塗料組成物に代えてクロム酸、リン酸の混合物を用いるプライマー850−7799(DuPont社製)を、850N−314(DuPont社製)と1:3の割合で混合したものをプライマー組成物を用いるほかは同様にして三層被膜体を調製して耐食性、密着力および耐熱性の試験を行った。その結果を表1に示した。
Figure 2011202034
(実施例3)
塗料組成物の調製:
フッ素樹脂として25重量部である反応性官能基含有フッ素樹脂水分散体(A)、有機チタネート75重量部および増粘剤0.2重量部を混合することによって、塗料組成物を調製した。塗料組成物中のTi量は、フッ素樹脂に対して30重量%であった。
二層被膜体の調製:
基材にSUS304を用いて#60番アルミナによるショットブラストを施した。基材に上記で得られた塗料組成物をスプレー塗装した後、120℃で10分間乾燥後、250℃にて60分焼き付けを行い膜厚10μmのプライマー層を形成した。
次にフッ素樹脂(II)を静電粉体塗装によって塗装し、350℃で60分間焼付け150μmのトップコート層を形成した。
耐食性および密着力の試験:
得られた二層被膜を有する被膜体(二層被膜体)から試験片を得て耐食性および密着力の試験を行った。耐食性について試験面積に対する不良発生面積にて評価を行った。その結果、耐食性は3割で、密着力はピール密着力で1.294kg/cmであり、耐スチームはピール密着力で0.1kg/cmであった。
(実施例4)
塗料組成物の調製:
フッ素樹脂として40重量部である反応性官能基含有フッ素樹脂水分散体(A)、有機チタネート60重量部および増粘剤0.2重量部を混合することによって、塗料組成物を調製した。塗料組成物中のTi量は、フッ素樹脂に対して15重量%であった。
二層被膜体の調製:
基材にSUS304を用いて#60番アルミナによるショットブラストを施した。基材に上記で得られた塗料組成物をスプレー塗装した後、120℃で10分間乾燥後、250℃にて60分焼き付けを行い膜厚10μmのプライマー層を形成した。
次に、プライマー層の上にフッ素樹脂(III)を静電粉体塗装によって塗装し、350℃で60分間焼き付けた後、さらにその上にフッ素樹脂(III)を塗装して350℃で60分間焼き付けて厚さ50μmのトップコート層を形成した。
スチーム暴露試験:
得られた二層被膜を有する被膜体(二層被膜体)をオートクレーブにて120℃で60分間スチームに暴露し、暴露後の密着力を描画試験(JIS K6894)にて評価した。評価は暴露前および1〜5回の暴露後に行った。評価はJIS K6894に規定される1(悪い)〜5(良い)の5段階で評価する方法にて実施した。その結果を表2に示した
(比較例2)
実施例4において、塗料組成物に代えてクロム酸、リン酸の混合物を用いるプライマー850−7799(DuPont社製)を、850N−321(DuPont社製)と1:3の割合で混合したものをプライマー組成物を用いるほかは同様にして三層被膜体を調製して耐食性、密着力および耐熱性の試験を行った。その結果を表2に示した。
Figure 2011202034
また本発明の塗料組成物に含まれる有機チタネートは水溶性塗料として使用する場合は、水中である程度安定であるかあるいは分解しても接着性に影響を及ぼさないことが必要である。本発明の実施例に用いた有機チタネートを含む塗料組成物は1液塗料として用いても1年間冷蔵保存や3ヶ月室温放置を行った後も接着性、耐食性の性能には問題が無かった。よって、1液塗料として十分使用が可能である。
本発明により提供される塗料組成物および該塗料組成物を用いた被膜体は、フッ素樹脂を含有するにも関わらず金属、セラミック、ガラス、耐熱性プラスチックなどへの良好な接着力を示す。
また、金属などの基材との接着性に寄与する成分が無機的性格の強い有機チタネートを含むため耐溶剤性、高温耐性や耐摩耗性が劣ってしまう問題も生じない。
更に、基材上に形成させた、フッ素樹脂および有機チタネートを含有する被膜をプライマー層として、その被膜上に順次積層されるフッ素樹脂を含有する被膜にポリフェニレンサルファイド樹脂を含有することによって、プライマー層全体の耐性が格段に高めることができる。
本発明により提供される被膜体は、フッ素樹脂を金属やガラスなどに接着性を有する有機樹脂を添加する従来の方法と比較して、耐溶剤性や高温耐性に劣ってしまうという問題も生じない。また、フッ素樹脂にクロム酸およびリン酸の混合物を含有する従来の被膜体と比較して、環境への負荷を軽減することが可能となる。

Claims (12)

  1. 反応性官能基含有フッ素樹脂および有機チタネートを含有し、フッ素樹脂に対する有機チタネートに含まれるチタン含有量が1〜40重量%であることを特徴とする塗料組成物。
  2. 有機チタネートが、Ti(IV)またはTi(III)とアルコール性水酸基、フェノール性水酸基もしくはカルボキシル基を有する化合物によって形成されるTi−O−C結合を含む構造を備えるアルコキシチタン、チタンアシレートまたはチタンキレートである請求項1に記載の塗料組成物。
  3. 有機チタネートがチタニウムジイソプロポキシビス(トリエタノールアミネート)である請求項2に記載の塗料組成物。
  4. 反応性官能基含有フッ素樹脂が、テトラフルオロエチレン/反応性の官能基を有するモノマー/フッ素含有コモノマー共重合体である請求項1〜3のいずれかに記載の塗料組成物。
  5. 反応性の官能基を有する化合物が、トリフルオロビニルエーテル基含有リン酸エステル化合物である、請求項4に記載の塗料組成物。
  6. トリフルオロビニルエーテル基含有リン酸エステル化合物が、下記式(1)で表されるリン酸二水素エステル化合物である請求項5に記載の塗料組成物。
    CF=CF(OR)(CH)OP(O)(OH) (1)
    (式中、Rは炭素数1〜20の炭素原子を有するパーフルオロアルキル基またはパーフルオロアルコキシ基を表し、mは1〜10整数である。mが2以上であるとき、Rはそれぞれ同じであっても、異なっていてもよい。)
  7. フッ素樹脂含有コモノマーがパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)又はパーフルオロ(アルキルビニル)である請求項4〜6のいずれかに記載の塗料組成物。
  8. 基材上に請求項1〜7のいずれかに記載の塗料組成物を塗布し、液体溶媒を除去し、ついで焼成して被膜を形成する被膜体の製造法。
  9. 基材上に形成された被膜の平均厚みが、1〜300μmである請求項8の方法によって製造された被膜体。
  10. 請求項9に記載の被膜をプライマー層とし、該プライマー上にフッ素樹脂の層またはフッ素樹脂を主体とする層が平均厚さ2〜5000μmで少なくとも一層形成されている構造を備えた被膜体。
  11. 前記プライマー層と、最外層の間に、フッ素樹脂とポリフェニレンサルファイド樹脂を含む層を中間層として有する請求項10に記載の被膜体。
  12. 前記基材が金属、セラミック、ステンレス、ガラス、耐熱性プラスチック等のいずれかであることを特徴とする請求項9〜11のいずれかに記載の被膜体。
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