JP2011114133A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の半導体装置では、パッケージ端部の樹脂層の一部が剥離し、耐湿性が悪化するという問題があった。
【解決手段】本発明の半導体装置では、シリコン基板2の一主面側に再配線層5、5Aと剥離防止層6が配置され、それらを被覆するように樹脂層3が形成される。剥離防止層6は、再配線層5、5Aの無配置領域であり、半導体装置1の外周端部近傍に配置されることで、樹脂層3の樹脂量が低減される。この構造により、樹脂層3の熱収縮力に起因する樹脂の反り上がりが防止し、樹脂層3が、シリコン基板2上から剥離することが防止され、半導体装置1の耐湿性が向上される。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の半導体装置では、シリコン基板2の一主面側に再配線層5、5Aと剥離防止層6が配置され、それらを被覆するように樹脂層3が形成される。剥離防止層6は、再配線層5、5Aの無配置領域であり、半導体装置1の外周端部近傍に配置されることで、樹脂層3の樹脂量が低減される。この構造により、樹脂層3の熱収縮力に起因する樹脂の反り上がりが防止し、樹脂層3が、シリコン基板2上から剥離することが防止され、半導体装置1の耐湿性が向上される。
【選択図】図1
Description
本発明は、樹脂層の剥離を防止する半導体装置及びその製造方法に関する。
従来の半導体装置として、図12(A)及び(B)に示す構造が知られている。
図12(A)に示す如く、半導体装置71は、例えば、WL−CSP(Wafer Level−Chip Size Package)72(以下、パッケージ72と呼ぶ。)である。そして、パッケージ72の中央領域には、紙面Y軸方向に複数の再配線層73が配置され、再配線層73の先端領域には、適宜、外部端子としてバンプ電極74が形成される。
図12(B)では、図12(A)に示す半導体装置71のE−E線方向の断面図を示す。半導体チップ75上にパッド電極76が形成され、半導体チップ75表面はパッシベーション膜77にて被覆される。パッシベーショ膜77には、パッド電極76が露出するように開口領域が形成され、パッシベーション膜77上には保護膜78が形成される。パッシベーション膜77は、例えば、シリコン酸化膜やシリコン窒化膜の積層構造から成り、保護膜78は、ポリイミド膜等から成る。そして、保護膜78上にはパッド電極76と接続するように再配線層73が形成され、再配線層73は、例えば、アンダーバリアメタル層79と銅メッキ層80との積層構造から成る。保護膜78上には樹脂層81が形成され、樹脂層81から露出する再配線層73上にバンプ電極74が形成される(例えば、特許文献1参照。)。
前述したように、半導体チップ75上に保護膜78を形成し、その保護膜78上に再配線層73を配置することで、設計自由度が増し、パッケージ72のサイズ増大が防止されつつ、大電流化が実現される。
前述した大電流化を実現するため再配線層73を用いることで、半導体チップ75上に保護膜78や樹脂層81が堆積される。そして、保護膜78や樹脂層81は、例えば、400℃程度の高温状態にて半導体チップ75上に形成される。その後、高温状態から常温(室温)状態に戻る際に樹脂膜78や樹脂層81が硬化し、樹脂膜78や樹脂層81には、矢印82方向に大きな熱収縮力が発生する。このとき、半導体チップ75やパッシベーション膜77も、前述した高温状態から常温(室温)状態に戻る際に、矢印83方向に熱収縮力が発生する。
しかしながら、保護膜78や樹脂層81の樹脂材料と半導体チップ75やパッシベーション膜77のシリコン材料とでは、その線膨張率が大きく異なり、矢印82、83方向への熱収縮力も大きく異なる。そして、パッケージ72の側面84では、前述した熱収縮力の相違により、保護膜78や樹脂層81には、半導体チップ75表面に対して反り上がる方向(矢印85方向)へとモーメント力が発生する。その結果、保護膜78や樹脂層81が、半導体チップ75上から剥離し、その剥離領域からパッケージ72内に湿気が浸入する。そして、その湿気により、パッド電極76や再配線層73等が腐食し、また、半導体チップ75内の回路素子が破壊される等の問題が発生する。
特に、大電流化を実現するために、再配線層73の膜厚を、例えば、4〜5μm程度と厚くすると、樹脂層81の膜厚も厚くなる。その結果、前述した熱収縮力の違いも大きくなり、更に、樹脂層81が、半導体チップ75上から剥離し易くなる。また、図12(A)の丸印86〜89で示す領域では、再配線層73やバンプ電極74が配置されてなく、樹脂量が多いため、特に、樹脂層81が、半導体チップ75上から剥離し易くなる。
本発明の半導体装置では、基板の一主面側が樹脂層により被覆され、前記基板の一主面と他の主面の間に位置する側面がスクライブ面となり、前記樹脂層表面側には複数の電極が形成される半導体装置において、前記基板の一主面側には配線層と剥離防止層とが配置され、前記剥離防止層は、前記配線層の無配置領域に前記配線層と分離し、前記基板の側面に沿って配置され、前記樹脂層は、前記剥離防止層を被覆することを特徴とする。
また、本発明の半導体装置の製造方法では、複数の素子形成領域を有し、前記素子形成領域毎にその周囲がスクライブ領域にて囲まれるウエハに、その一主面側から半導体素子を形成する工程と、前記ウエハの一主面上に前記半導体素子と電気的に接続する配線層及び前記配線層と分離する剥離防止層とを電解メッキ法を用いて形成した後、前記配線層及び前記剥離防止層を被覆するように前記ウエハの一主面上に樹脂層を形成する工程と、前記ウエハのスクライブ領域をスクライブし、前記素子形成領域毎に個片化した半導体装置を形成する工程とを有することを特徴とする。
本発明では、樹脂層の下面に配線層や剥離防止層が配置されることで、樹脂層が剥離し難くなり、耐湿性に優れた樹脂パッケージが実現される。
また、本発明では、剥離防止層は電解メッキ層により形成されることで、樹脂層の反り上がり力に対し、変形防止層としての役割を果たす。
また、本発明では、樹脂パッケージの長側辺方向に沿って剥離防止層が配置されることで、剥離現象が起こり易い領域が低減される。
また、本発明では、樹脂パッケージの側面に沿って一環状に剥離防止層が配置されることで、耐湿性に優れた樹脂パッケージが実現される。
また、本発明では、電解メッキ法にて剥離防止層を形成した後に樹脂層を形成することで、樹脂の反り上がりを防止し、樹脂層の剥離を防止できる。
以下に、本発明の一実施の形態である半導体装置について説明する。図1(B)は、図1(A)に示す半導体装置のA−A線方向の断面図である。図1(C)は、図1(A)に示す半導体装置のB−B線方向の断面図である。図2は、図1(A)に示すC−C線方向の断面図の一部を示す。
図1(A)に示す半導体装置1は、例えば、WLP(Wafer Level Package)である。シリコン基板2上には樹脂層3が形成され、樹脂層3の表面側にはバンプ電極(または半田ボール)4が形成される。そして、半導体装置1は、紙面Y軸方向(以下、短側辺方向と呼ぶ。)が短側辺となり、紙面X軸方向(以下、長側辺方向と呼ぶ。)が長側辺となる直方体として形成される。バンプ電極4は、例えば、半導体装置1の短側辺方向の中央領域W1(短側辺の中心からその近傍領域であり、バンプ電極4の配置領域)に配置され、その長側辺方向に沿って一定間隔に配置される。図1(A)では、例えば、8つのバンプ電極4が配置され、1列に4つのバンプ電極4が配置され、長側辺方向に沿って2列配置される。そして、バンプ電極4は、例えば、4の倍数個(4個、8個、12個、16個等)配置され、半導体装置1の短側辺方向の中央領域W1に2列、3列等、半導体装置1のサイズに応じて、適宜、配置される。
点線は、樹脂層3下面に配置される再配線層5、5A及び剥離防止層6を示す。そして、点線の矩形で示す配線層用のパッド電極14が、短側辺方向に沿って半導体装置1の外周領域に配置され、再配線層5、5Aは、そのパッド電極14から半導体装置1の短側辺方向の中央領域W1に向かって配置される。例えば、長側辺方向の中央領域W2(長側辺の中心からその近傍領域であり、再配線層5Aの屈折部分から先の領域)に配置されるバンプ電極4と接続する再配線層5Aは、半導体装置1の外周領域を長側辺方向に沿って延在した後、短側辺方向の中央領域側へと屈折する。この再配線層5Aのパターンにより、半導体装置1の外周領域、特に、長側辺方向の中央領域W2には再配線層5、5Aの無配置領域が形成される。
詳細は後述するが、この再配線層5、5Aのパターン配置により、半導体装置1の外周領域の再配線層5Aの無配置領域には、剥離防止層6が配置され、樹脂層3がシリコン基板2上から剥離し難くなり、耐湿性に優れたパッケージが実現される。尚、一点鎖線にて示す領域には、図2(A)に示す溝18が配置され、樹脂層3の剥離防止の効果が向上される。
次に、図1(B)に示す如く、シリコン基板2上には、絶縁層7が形成される。絶縁層7としては、例えば、シリコン酸化膜、NSG(Nondoped Silicate Glass)膜、BPSG(Boron Phospho Silicate Glass)膜等の少なくとも1層が選択される。尚、シリコン基板2としては、単結晶基板でなるもの、単結晶基板上にエピタキシャル層が形成されるものが考えられる。また、シリコン基板2の代わりに、化合物半導体基板であってもよい。
シールド層8が、絶縁層7上に形成される。シールド層8はシリコン窒化膜により形成され、絶縁層7内への水分や湿気の浸入が防止される。尚、図示していないが、絶縁層7内や絶縁層7上面には配線層が形成され、シールド層8により配線層等の腐食が防止される。
樹脂層9が、シールド層8上面に形成される。樹脂層9は、例えば、ポリベンズオキサゾール(PBO)膜またはポリイミド樹脂膜等から成る。そして、PBO膜は、感光性樹脂であり、高耐熱性、高機械特性及び低誘電性等の特性を有する膜である。更に、PBO膜は、湿気等の外部環境から半導体素子の劣化を防止させる。
再配線層5、5Aが、樹脂層9上面にパターン配置される。再配線層5、5Aは、メッキ用金属層10上面にCu層11が積層され、構成される。具体的には、メッキ用金属層10は、スパッタリング法により、クロム(Cr)層、Ti層またはTiW層が形成され、更にその上面にCu層が積層される。また、Cu層11は、電解メッキ法により形成され、その膜厚は8.0〜10.0μmである。尚、Cu層11のシート抵抗値は、2.0μΩ・cm程度であり、配線抵抗値等の設計事項に応じて、その膜厚は任意の設計変更が可能である。
樹脂層3は、樹脂層9や再配線層5、5Aを被覆するように、シリコン基板2の表面側に形成される。樹脂層3は、エポキシ樹脂やアクリル樹脂等により形成される。開口領域12が、再配線層5、5A上の樹脂層3に形成される。そして、開口領域12から露出する再配線層5、5A上面にはバンプ電極(または半田ボール)4が形成される様に、その露出サイズ(例えば、円形状や矩形状)が大きく配置される。そして、その再配線層5、5A上面に、例えば、Ni、Auが無電解メッキ層13として積層される。そして、無電解メッキ層13上には半田から成るバンプ電極4が形成される。
次に、図1(C)では、図1(B)に示す構成部材と同じ構成部材には同一の符号を付し、その説明を参照する。
パッド電極14が絶縁層7上面に形成され、シールド層8の開口領域15からその一部が露出する。再配線層5、5Aは、樹脂層9に形成された開口領域16を介してパッド電極14と接続し、シリコン基板2に形成された半導体素子(回路素子)と電気的に接続する。
剥離防止層6は、半導体装置1の外周端部の近傍であり、再配線層5、5Aの無配置領域に形成される。剥離防止層6は、例えば、再配線層5、5Aと同一工程にて形成され、メッキ用金属層10上面にCu層11が積層され、構成される。図1(A)に示すように、剥離防止層6は、再配線層5、5Aと分離し、フローティング状態にて配置されることで、半導体装置1の寄生容量値が低減され、高周波特性等が向上される。尚、剥離防止層6には、GND電位が印加される構造でも良く、この構造の場合には、シールド効果が得られる。
次に、図2では、樹脂層3が、シリコン基板2上から剥離し難くなる構造を説明する。半導体装置1の外周端部17の内側には、例えば、シールド層8を貫通し、絶縁層7まで到達する溝18が一環状に形成される。そして、樹脂層3は、その溝18を埋設し、半導体装置1の外周端部17近傍まで配置され、溝18はアンカー効果の役割を果たし、樹脂層3の剥離防止の効果が向上される。
しかしながら、樹脂層3は、例えば、400℃程度の高温状態にて、その膜厚が300μm程度となるようにシリコン基板2上に形成される。その後、高温状態から常温(室温)状態になることで、樹脂層3が硬化し、樹脂層3には矢印19に示す方向に熱収縮力が発生する。一方、樹脂層3の形成工程により、シリコン基板2にも熱が加わり、シリコン基板2も熱膨張した後、熱収縮する。このとき、例えば、樹脂層3の線膨張率は、50.0ppm/℃程度であり、シリコン基板2の線膨張率は、2.3ppm/℃程度である。この線膨張率の相違により、シリコン基板2にも矢印20に示す方向に熱収縮力が発生するが、その大きさは樹脂層3に加わる熱収縮力に比較して小さい。その結果、半導体装置1の外周端部17に位置する樹脂層3には、シリコン基板2表面に対して反り上がる方向(矢印21方向)へとモーメント力が発生する。そして、丸印22にて示す領域では、そのモーメント力により樹脂層3とシールド層8との界面から剥離が発生し易くなる。
本実施の形態では、半導体装置1の外周端部17近傍に位置し、前述した剥離の発生し易い領域に、剥離防止層6が配置される。尚、図1(A)に示すように、再配線層5、5Aが配置される領域では、再配線層5、5Aが剥離防止層6と同様の役割を果たすため、以下の説明では、剥離防止層6を用いて樹脂層3の剥離防止について説明する。
先ず、半導体装置1の外周端部17近傍に剥離防止層6が配置されることで、剥離防止層6の体積分の樹脂層3の樹脂量が低減される。そして、樹脂量が低減されることで、樹脂層3では、矢印19方向への熱収縮力が低減される。その結果、矢印21方向へのモーメント力も低減され、樹脂層3がシリコン基板2上から剥離し難くなる。
次に、剥離防止層6は、再配線層5、5Aの形成工程と同一工程にて形成され、剥離防止層6の膜厚の大部分を占めるCu層11は、電解メッキ法にて形成される。ここで、Cu層11の線膨張率は、17.0ppm/℃程度であり、シリコン基板2の線膨張率とは相違する。しかしながら、Cu層11は常温(室温)状態にて形成されるため、前述した樹脂層3の場合とは相違し、Cu層11には、シリコン基板2から剥離する方向へのモーメント力が、発生し難く、Cu層11は、シリコン基板2上に平坦状態にて形成される。
この構造により、樹脂層3が硬化する際に矢印21方向へのモーメント力が樹脂層3や樹脂層9に加わるが、剥離防止層6は、前述したモーメント力を緩和する変形防止層としての役割を果たす。そして、前述したモーメント力が低減されることで、樹脂層3がシリコン基板2上から剥離することも防止される。尚、樹脂層3の弾性率は、3.0Gpa程度であり、Cu層11の弾性率は、117.0Gpa程度であり、シリコン基板2の弾性率は、130.0Gpa程度であり、Cu層11は樹脂層3に対して硬い材料である。つまり、丸印22にて示すように、前述した剥離発生の起点となる領域近傍に、剥離防止層6または再配線層5、5Aを配置することで、剥離を防止し、耐湿性に優れた樹脂パッケージが実現される。
尚、樹脂層3の剥離現象について前述したが、樹脂層9についても剥離し易い状況が生じる。そして、樹脂層3の剥離が樹脂層9の領域まで達すると、樹脂層9の剥離現象も加わり、半導体装置1の品質低下や不良化がより発生し易くなる。そのため、前述した剥離防止層6により、樹脂層3の剥離現象を防止することが重要となる。
次に、本発明の他の実施の形態である半導体装置について説明する。図3(A)は、半導体装置を説明する平面図である。図3(B)は、個片化前の半導体装置を説明する平面図である。図3(C)は、図3(A)に示す半導体装置のD−D線方向の断面図である。図4は、図3(C)に示す断面図の一部を拡大して示した図である。
先ず、図3(A)に示す如く、半導体装置31は、例えば、WLPである。樹脂層32の表面側にはバンプ電極33が形成され、バンプ電極33は半導体装置31の中央領域に配置される。そして、点線は、樹脂層32内に配置される再配線層34を示し、斜線のハッチング領域は、樹脂層32下面に配置される剥離防止層35を示す。詳細は後述するが、本実施の形態では、半導体装置31の外周端部近傍に一環状に剥離防止層35が配置され、樹脂層32がシリコン基板37(図3(C)参照)上から剥離し難くなり、耐湿性に優れた樹脂パッケージが実現される。尚、一点鎖線にて示す領域には、図2(A)に示す溝18が配置される場合でも良く、この場合には、樹脂層3の剥離防止の効果が向上される。
次に、図3(B)では、個々の半導体装置31へと個片化される前の半導体ウエハ状態を示す。一点鎖線は、スクライブ領域のセンターライン36を示し、斜線のハッチングで示すように、剥離防止層35はそのセンターライン36に沿ってスクライブ領域及びその周辺まで配置される。そして、剥離防止層35は、少なくともスクライブブレード62(図10参照)の幅よりも幅広に配置され、半導体ウエハの切断後には、剥離防止層35は、半導体装置31の外周端部近傍に一環状に配置される。
次に、図3(C)に示す如く、シリコン基板37上には、絶縁処理用の絶縁層38が形成される。そして、絶縁層38上にはシールド層39が形成され、シールド層39上には、樹脂層40が形成される。尚、シリコン基板37、絶縁層38、シールド層39及び樹脂層40の材料は、前述したシリコン基板2、絶縁層7、シールド層8及び樹脂層9とそれぞれ同一である。
再配線層34及び剥離防止層35が、同一工程にて形成され、樹脂層40上面にパターン配置される。再配線層34及び剥離防止層35は、メッキ用金属層41上面にCu層42が積層され、構成される。そして、剥離防止層35は、半導体装置31の側面43から一部が露出する。尚、メッキ用金属層41及びCu層42の材料は、前述したメッキ用金属層10及びCu層11とそれぞれ同じである。
樹脂層32は、シリコン基板37の表面側に形成され、半導体装置31の側面43まで配置される。前述したように、剥離防止層35が、半導体装置31の側面43まで配置されることで、切断時に樹脂層32が捲くれ上がることが防止される。そして、再配線層34上には無電解メッキ層44及びバンプ電極33が配置される。尚、樹脂層32、無電解メッキ層44及びバンプ電極33の材料は、前述した樹脂層3、無電解メッキ層13及びバンプ電極4とそれぞれ同一である。
次に、図4では、樹脂層32が、シリコン基板37上から剥離し難くなる構造を説明する。
先ず、半導体装置31の構造は、図1(A)〜(C)を用いて説明する半導体装置1の構造と比較すると、主に、剥離防止層35の配置領域が異なる。本実施の形態においても、剥離防止層35の配置により、樹脂量が低減し、樹脂層32では矢印45方向への熱収縮力が低減される。そして、矢印46方向へのモーメント力が低減され、樹脂層32がシリコン基板37上から剥離し難くなる。また、剥離防止層35が、矢印46方向へのモーメント力を緩和させる変形防止層としての役割を果たし、樹脂層32がシリコン基板37上から剥離し難くなる。これらの効果は、図2を用いて説明した通りであり、その説明を参照する。
次に、剥離防止層35が、半導体装置31の側面43から露出し、半導体装置1の側面43に沿って一環状に配置される。剥離防止層35は、再配線層34から分離して形成される。そして、剥離防止層35は、耐湿性に優れた樹脂層32や樹脂層40により周囲を覆われる。この構造により、剥離防止層35の一部が腐食した場合でも、再配線層34までその腐食が進行することはない。また、剥離防止層35の一部が腐食し、剥離防止層35と樹脂層32等との間に隙間が発生した場合には、その隙間に積極的に湿気や水分が溜まり易くなり、半導体装置1の内部への湿気の浸入が防止される。
次に、図5(A)及び(B)を用いて説明する半導体装置51の構造は、図4(A)〜(C)を用いて説明する半導体装置31の構造とは、主に、剥離防止層52の形状が異なる。そのため、図4(A)〜(C)に示す半導体装置31と同じ構成部材には同じ符番を付し、その説明は図4(A)〜(C)の説明を参照する。尚、図6(A)及び(B)の説明の際にも同様とする。そして、図5及び図6では、剥離防止層は実線にて示すが、点線にて示す再配線層と同一工程にて形成され、実際には樹脂層の下面に配置される。
図5(A)に示す如く、半導体装置51は、例えば、WLPである。そして、点線は、樹脂層32下面に配置される再配線層34を示し、半導体装置51の外周端部に示す実線は、樹脂層32下面に配置される剥離防止層52を示す。図5(B)に示すように、複数のリング形状から成る剥離防止層52が、スクライブ領域のセンターライン36に沿って連続して配置される。そして、スクライブ領域を切断することで、図5(A)に示すように、剥離防止層52が半導体装置51の外周端部近傍に一環状に配置される。この構造により、前述したように、樹脂層32がシリコン基板上から剥離し難くなる。更に、剥離防止層52は、リング形状から切断されることで、剥離防止層52が半導体装置51の側面53から露出する面積が低減され、剥離防止層52が腐食し難くなる。
更に、図6(A)では、ノコギリの歯型の剥離防止層54が、スクライブ領域のセンターライン36に沿って配置される場合を示す。この場合には、スクライブ領域を切断後することで、剥離防止層54は、半導体装置55の外周端部近傍に一定間隔に配置される。また、図6(B)では、棒状の剥離防止層56が、スクライブ領域のセンターライン36に沿って配置される場合を示す。この場合にも、スクライブ領域を切断することで、剥離防止層56は、半導体装置57の外周端部近傍に一定間隔に配置される。
尚、本実施の形態では、半導体装置の外周端部近傍に様々な形状の剥離防止層35、52、54、56が配置される場合について説明したが、この場合に限定するものではない。例えば、図1及び図2を用いて説明したように、再配線層34が配置されない領域に剥離防止層6を合わせて配置する場合でも良い。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。
次に、本発明の実施の形態である半導体装置の製造方法について、図7〜図11に示す断面図を参照して説明する。尚、本実施の形態では、図3(A)〜(C)に示す構造の製造方法を説明するため、同一の構成部材には同一の符番を付している。
先ず、図7に示す如く、シリコン基板(ウエハ)37を準備し、シリコン基板37上に絶縁層38を形成する。尚、シリコン基板37(エピタキシャル層が形成されている場合には、エピタキシャル層も含む)には、拡散領域により半導体素子が形成される。また、絶縁層38としては、シリコン酸化膜、NSG膜、BPSG膜等の少なくとも1層が選択される。次に、絶縁層38上面にシールド層39を形成する。シールド層39としては、例えば、シリコン窒化膜を3000〜10000Å程度堆積する。尚、図示していないが、絶縁層38内や絶縁層38上面には、前述した半導体素子と電気的に接続する配線層が形成される。
次に、シールド層39上面に、例えば、回転塗布法により、樹脂層40を形成する。材料としては、PBO膜、ポリイミド樹脂膜等が用いられる。そして、樹脂層40上面に、例えば、スパッタリング法により、メッキ用金属層41を形成する。前述したように、メッキ用金属層41としてはTi層とCu層とを堆積する。その後、再配線層34及び剥離防止層35の形成領域を除いた部分にフォトレジスト層(図示せず)を形成する。そして、フォトレジスト層をマスクとして用い、電解メッキ法によりCu層42を形成する。その後、Cu層42をマスクとして用い、ウエットエッチングによりメッキ用金属層41を選択的に除去し、再配線層34及び剥離防止層35を形成する。尚、Cu層42は、電解メッキ法により形成されることで、実質、常温(室温)にて形成され、前述した剥離防止効果が得られる。また、図示していないが、樹脂層40に形成された開口領域を介して再配線層34と配線層とは電気的に接続する。
次に、図8に示す如く、樹脂層40上面に、トランスファーモールドやポッティング等によりシリコン基板37の表面側に樹脂層32を形成する。樹脂層32は、エポキシ樹脂やアクリル樹脂等により形成される。そして、樹脂層32のバンプ電極33の形成領域に開口領域61を形成する。
次に、図9に示す如く、無電解メッキ法により、開口領域61から露出する再配線層34上面に、Ni、Au等のバンプ電極33形成用の無電解メッキ層13を形成する。その後、無電解メッキ層13上面に半田をスクリーン印刷した後、リフローすることでバンプ電極33を形成する。
次に、図10に示す如く、スクライブ領域を認識し、スクライブブレード62を用いスクライブ領域を切削し、シリコン基板37を貫通しない溝63を形成する。このとき、溝63の深さは、次工程のバックグラインド工程にてシリコン基板37が個片化される程度である。また、この工程により、スクライブ領域に配置された剥離防止層35が分割される。
次に、図11に示す如く、バンプ電極33が配置された樹脂層32側を保護テープ64上面に貼り付け、バックグラインド装置のテーブル65上へ設置する。そして、シリコン基板37(半導体ウエハ)の裏面側に処理水を供給しながら、バックグラインド用砥石66を回転させ、シリコン基板37の裏面側を研磨する。そして、シリコン基板37が所望の膜厚になるまで研磨し、溝63の形成領域までシリコン基板37を研磨することで、個々の半導体装置31へと個片化される。その後、シリコン基板37等に付着した水を除去した後、保護テープ64から個片化された半導体装置31を剥離する。
尚、本実施の形態では、剥離防止層35が、電解メッキ法により形成される場合について説明したがこの場合に限定するものではない。例えば、剥離防止層35は、スパッタリング法により形成される場合やCu箔等の導電部材をシリコン基板37上に貼り合せた後にエッチング法によりパターニングすることで形成される場合でも良い。また、剥離防止層35の膜厚は、適宜、任意の設計変更が可能である。尚、前述した剥離防止層6、52、54、56についても同様である。
また、再配線層34を形成する工程と同一工程にて剥離防止層35を形成する場合について説明したが、この場合に限定するものではない。例えば、再配線層34と剥離防止層35とをそれぞれ個別工程にて形成する場合でも良い。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。
1 半導体装置
2 シリコン基板
3 樹脂層
5 再配線層
6 剥離防止層
2 シリコン基板
3 樹脂層
5 再配線層
6 剥離防止層
Claims (7)
- 基板の一主面側が樹脂層により被覆され、前記基板の一主面と他の主面の間に位置する側面がスクライブ面となり、前記樹脂層表面側には複数の電極が形成される半導体装置において、
前記基板の一主面側には配線層と剥離防止層とが配置され、前記剥離防止層は、前記配線層の無配置領域に前記配線層と分離し、前記基板の側面に沿って配置され、前記樹脂層は、前記剥離防止層を被覆することを特徴とする半導体装置。 - 前記配線層及び前記剥離防止層は、電解メッキ法を用いて形成される金属膜であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
- 前記基板の一主面は、一対の長側辺と一対の短側辺とから成る矩形形状であり、前記電極は、前記配線層と電気的に接続し、前記長側辺に沿って配置され、
前記剥離防止層は、前記長側辺に沿って配置され、且つ前記電極と前記基板の側面の間に位置する前記無配置領域に配置されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体装置。 - 前記剥離防止層は、前記配線層よりも前記基板の側面側に配置され、少なくとも前記剥離防止層の一部は、前記基板の側面側に位置する前記樹脂層から露出することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の半導体装置。
- 前記剥離防止層は、前記基板の側面側に沿って一環状に配置されることを特徴とする請求項4に記載の半導体装置。
- 複数の素子形成領域を有し、前記素子形成領域毎にその周囲がスクライブ領域にて囲まれるウエハに、その一主面側から半導体素子を形成する工程と、
前記ウエハの一主面上に前記半導体素子と電気的に接続する配線層及び前記配線層と分離する剥離防止層とを電解メッキ法を用いて形成した後、前記配線層及び前記剥離防止層を被覆するように前記ウエハの一主面上に樹脂層を形成する工程と、
前記ウエハのスクライブ領域をスクライブし、前記素子形成領域毎に個片化した半導体装置を形成する工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記剥離防止層は前記スクライブ領域に沿って形成され、前記スクライブ工程では、前記剥離防止層の一部を切断することで、前記半導体装置の外周端部及びその近傍領域に前記剥離防止層を配置することを特徴とする請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
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2009
- 2009-11-26 JP JP2009268761A patent/JP2011114133A/ja active Pending
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