JP2011101588A - 電動機制御装置、電気掃除機及び手乾燥装置 - Google Patents

電動機制御装置、電気掃除機及び手乾燥装置 Download PDF

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Abstract

【課題】火花発生の検出を、検出精度が高く、安価な構成で実現することができ、また、異常火花が発生したときの異常過熱による発煙・発火を防止するように電動機を制御することができる電動機制御装置、電気掃除機及び手乾燥装置を提供する。
【解決手段】整流子とブラシとを有する電動機2の運転を制御する駆動手段5と、電動機2に流れる電流を検出する火花検出手段3と、火花検出手段3の出力から火花の異常を判断する火花判断手段4とを備え、火花判断手段4は、電動機2に流れる電流の所定時間内における最大値と最小値との差を求め、求めた差の値が予め設定した所定の火花判断レベルより大きいか否かを判断し、差の値が火花判断レベルを超えた回数に応じて、火花異常を判断し、駆動手段5は、火花判断手段4の出力に応じて電動機2を制御する。
【選択図】図1

Description

この発明は、整流子とブラシとを有する電動機を制御する電動機制御装置とそれを搭載した電気掃除機及び手乾燥装置に関するものである。
従来の電動機制御装置は、例えば、「ファンと整流子モータから成る電動送風機と、前記整流子モータより発生するスパークを検出するスパーク検出手段を備え、前記スパーク検出手段による出力に応じて、整流子モータを制御する…」ものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−136780号公報
従来の電動機制御装置においては、ハイパスフィルターを使用し、商用電源電圧のゼロクロスから所定のタイミングT1から、所定の周期で電流センサーの出力をA/D変換器でサンプリングして、前回サンプリングした電圧と今回サンプリングした電圧レベルの比較を行うようにしたもので、電源から供給される1周波数内で変化する電圧の大小変化が連続的に変化していればスパーク(以下、火花ともいう)が発生していないと判断し、電圧の大小変化が不連続の場合、火花が発生していると判断するようにしたものである。しかし本構成ではノイズ成分を抽出するように構成されているので、本来の測定ノイズ成分以外の外来ノイズも測定することになり、従って、火花発生の誤判断をする恐れがあり、火花検出の精度が低くなるという課題があった。
また、所定のタイミングT1から、所定のサンプリング周期でサンプリングするように構成されているが、サンプリング周期はA/D変換器のA/D変換時間以上である必要があるため、火花判断の精度を高くするためにサンプリング周期を小さくすると、火花の発生を判断するためのデータ処理や、他のプロセスの処理ができるようにするために、結果的に処理速度が速い高性能なマイコン等が必要となり、コストが高くなるという課題があった。特に電源から供給される電流の1周期における変化をハイパスフィルターにより抽出する従来技術ではこの問題が顕著となる。
つまり、火花発生の判断を電源から供給される電流の1周期における変化をハイパスフィルターにより抽出する従来技術では、今回測定と前回測定を比較するサンプリング周期を、少なくとも火花によるノイズ成分の大小の差が生ずる電源から供給される電流の1周波数よりさらに非常に短い時間の範囲内である必要があり、A/D変換器の変換速度及びこの信号を処理して火花発生の判断をする処理速度が速い高性能なマイコン等が必要となり、コストが高くなるという課題があった。
また、サンプリング周期が小さい場合には今回測定と前回測定との差は、火花発生によるノイズ成分のみの小さな値となるために、A/D変換器は高分解能又は高精度のものが必要となり、コストが高くなるという課題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、火花発生の検出を、検出精度が高く、安価な構成で実現することができ、また、異常火花が発生したときの異常過熱による発煙・発火を防止するように電動機を制御することができる電動機制御装置、電気掃除機及び手乾燥装置を提供することを目的とする。
この発明に係る電動機制御装置は、整流子とブラシとを有する電動機の運転を制御する駆動手段と、前記電動機に流れる電流を検出する火花検出手段と、前記火花検出手段の出力から火花の異常を判断する火花判断手段とを備え、前記火花判断手段は、前記電動機に流れる電流の所定時間内における最大値と最小値との差を求め、求めた差の値が予め設定した所定の火花判断レベルより大きいか否かを判断し、前記差の値が前記火花判断レベルを超えた回数に応じて、火花異常を判断し、前記駆動手段は、前記火花判断手段の出力に応じて前記電動機を制御するものである。
この発明の電動機制御装置は、整流子とブラシとを有する電動機で発生する火花の発生を検出して火花の異常を判断し、この判断に応じて前記電動機の運転を制御することにより、火花発生の検出を、検出精度が高く、安価な構成で実現することができ、また、異常火花が発生したときの異常過熱による発煙・発火を防止するように電動機を制御することができる。
この発明の実施の形態1における電動機制御装置のブロック構成図である。 この発明の実施の形態1における商用電源波形を示す波形図である。 この発明の実施の形態1における火花検出手段の検出波形を示す波形図である。 この発明の実施の形態1における火花検出手段の検出タイミング及び火花判断手段の動作を示す図である。 この発明の実施の形態1における電動機の内部構成及び火花とモータ電流との関係を示す図である。 この発明の実施の形態2における電動機制御装置のブロック構成図である。 この発明の実施の形態2における火花検出手段の検出波形及び検出タイミングを示す図である。 この発明の実施の形態2における通電位相とピーク電流位相との関係を示した特性図である。 この発明の実施の形態2における火花判断手段の第2の判断方法を示す図である。 この発明の実施の形態3における火花判断手段の他の実施形態の判断方法を示す図である。 図10で検出したピーク電流値の最大値と最小値の差である変化量ΔIについて、予め設定してある火花異常判断レベルと比較し、火花異常の確定プロセスを説明するための図である。 この発明の実施の形態3における火花判断手段の他の実施形態の判断方法を示す図である。 図12で検出したピーク電流値の最大値と最小値の差である変化量ΔIについて、予め設定してある火花異常判断レベルと比較し、火花異常の確定プロセスを説明するための図である。 他のピーク電流値の最大値と最小値の差である変化量ΔIについて、予め設定してある火花異常判断レベルと比較し、火花異常の確定プロセスを説明するための図である。 この発明の実施の形態4における電気掃除機の概略構成図である。 この発明の実施の形態5における手乾燥装置の概略構成図である。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1における電動機制御装置のブロック構成図である。図1において、電動機制御装置は、火花検出手段3と、火花判断手段4と、駆動手段5とにより構成され、商用電源1から供給される電力により駆動される整流子とブラシとを有する電動機2の運転を制御するものである。さらに、火花検出手段3は、電動機2に流れる電流を検出する電流検出手段31と、電流検出手段31の出力を整流するための整流手段32と、整流手段32の出力をデジタル値として検出するA/D変換手段33とにより構成されている。また、火花判断手段4は、A/D変換手段33の検出結果から火花の発生を判断して判断結果を駆動手段5へ出力する。駆動手段5は、例えば、トライアック等からなり、火花判断手段4の出力に基づいて電動機2の制御を行う。このような構成による本実施の形態1の動作の詳細を、図2〜図5に基づき次に説明する。
図2はこの発明の実施の形態1における商用電源波形を示す波形図、図3はこの発明の実施の形態1における火花検出手段の検出波形を示す波形図であり、図3(a)は火花が発生しておらず正常な時の電動機2に流れる電流を電流検出手段31が検出した波形図、図3(b)は火花が異常の時の電動機2に流れる電流を電流検出手段31が検出した波形図、図3(c)は電流検出手段31の出力を整流手段32により整流した波形図である。図4はこの発明の実施の形態1における火花検出手段の検出タイミング及び火花判断手段の動作を示す図であり、図4(a)は整流手段32の出力をA/D変換手段33により検出するサンプリングのタイミング図、図4(b)は整流手段32の出力をA/D変換手段33で検出した検出値、図4(c)はA/D変換手段33の検出値の今回データと前回データとの差の絶対値である変化量と火花判断手段4の火花異常判断レベルを示す図、図4(d)は火花判断手段4の判断結果を示す図、図4(e)は火花判断手段4の判断結果によって駆動手段5が制御する電動機2の運転状態を示す図である。さらに、図5はこの発明の実施の形態1における電動機の内部構成及び火花とモータ電流との関係を示す図であり、図5(a)は整流子とブラシとの間で発生する火花の大きさとモータ電流との関係を説明するための電動機2の模式図、図5(b)は火花電圧Vaとモータ電流Imとの関係を示す概略図である。
まず、電動機2が駆動していない場合には当然火花は発生していないため火花判断手段4は火花正常と判断し、駆動手段5によって、図2に示す商用電源電圧が電動機2に供給され、電動機2は運転を開始する。運転開始後の火花が正常な場合の電流検出手段31の検出波形は図3(a)に示すような波形となるが、電動機2に火花が発生すると火花による電圧降下が生じて、電動機2に作用する電圧が低下するために電動機2に流れる電流(以下、モータ電流という)も低下し、電流検出手段31の検出波形は図3(b)のようになる。この現象において、火花は不安定なために電動機2に作用する電圧の低下も不安定なものとなり、結果的にモータ電流も不安定な状態となる。このような現象について、さらに詳細な説明を、図5を用いて説明する。
図5(a)において、ステータ巻線が巻設された整流子2bとブラシ2cとの間に発生する火花の火花電圧Vaと、電動機2に流れるモータ電流Imとの関係は、商用電源1の電圧をVs、電動機2のインピーダンスをZmとしたとき、ブラシ2c1、2c2の2箇所での火花電圧が2Vaとなるため、Im=(Vs−2Va)/Zmとみなすことができる。ここで、便宜上、Zmが火花の発生により大きさが変化しないものとすると、火花が発生していないときの電動機2に流れるモータ電流Im1は、火花電圧Va=0(ゼロ)であるため、Im1=Vs/Zmとなる。しかし、火花が発生すると火花電圧Vaが発生するため、このときの電動機2に流れる電流をIm2とすると、Im2=(Vs−2Va)/Zmとなる。Vaは0と同じかそれより大きい値であるから、上記ケースでモータ電流Imを考えると、Im1>Im2となる。この時、火花電圧Vaは火花の大きさに比例して変化するから、前述の電動機2に流れるモータ電流Imを表す式にあてはめると、結果的に火花の大きさに比例して、モータ電流Imも変化することになる。
この火花電圧Vaとモータ電流Imとの関係は、図5(b)に示すようになり、火花は不安定であるため、火花電圧Vaは、モータ電流Imのピーク値を不安定とする一つの変数的な作用をする。つまり、モータ電流Imのピーク電流を計測すると、商用電源1の電圧の最大値とほぼ同期して、電流のピークが現れる。そして、火花が発生した際には、その大きさに比例した火花電圧Vaが発生するため、モータ電流Imの実効値や瞬時値の値を不安定にする要素となっている。さらに、整流子2bとブラシ2cとの接触状態も不安定なために接触抵抗値も不安定となり、この影響も受けてモータ電流は不安定になっている。すなわち、火花の発生をモータ電流のピーク値の変化量により判断することが可能となり、且つそのピーク値から火花の発生の大きさまで推測することが可能となる。
このような考え方に基づき、モータ電流を検出する電流検出手段31の出力を、図3(c)に示すように、整流手段32によって、ダイオードブリッジ(図示していない)などにより例えば全波整流する。A/D変換手段33は、整流手段32の出力を、商用電源1の周期に同期して、所定の時間の位相差で所定回数サンプリングする。即ち、図4(a)に示すように、商用電源電圧の正極側及び負極側の各ゼロクロス(図2のゼロクロス1〜ゼロクロス6)から所定のタイミングT1後に、例えば商用電源1の1/4周期の時間(商用電源の周波数が50Hzの場合、T1=5ms)で、図3(c)に示した、整流手段32の出力を例えば1回サンプリングする。このようにしてA/D変換手段33によりサンプリングした検出値は図4(b)に示すようになる。
次に、火花判断手段4は、図4(c)に示すように、A/D変換手段33がサンプリングしたデジタル値の今回データ値と前回データ値との変化量(差の絶対値)を求め、これを逐次繰り返す。この時、火花判断手段4は、求めた変化量と、予め設定してある所定の火花異常判断レベルとを比較して、変化量が火花異常判断レベルを超えたとき、火花異常と判断する。尚、火花異常判断レベルは電動機2によって異なるため、火花発生時の実際の変化量等を計測した実験値などで設定するのが良い。
図4(d)は、図4(c)の電流の変化量に対して火花異常判断レベルで判断した火花判断手段4の検知例を示しており、火花判断手段4は、図4(c)の電流変化量ΔI1〜ΔI4までは火花異常判断レベルよりも低いため、火花正常と判断するが、電流変化量ΔI5では火花異常判断レベルよりも高いため、火花異常と判断し、駆動手段5に対して判断結果を出力する。
駆動手段5は、この火花判断手段4の出力に基いて電動機2の制御を行う。電動機2の制御は、電動機2から発煙・発火が起きず安全が確保できるように、例えば、電動機2への電力供給を遮断して運転を停止するように制御する。なお、電動機2の運転を停止させるような電力供給の遮断をしなくとも安全が確保できるような電力を供給して運転を継続することも可能であり、例えば、通常使用時の弱運転モードよりもさらに供給電力が小さい方法での制御も可能である。このような方法であれば、使用者が使用している際に突然使用ができなくなる状態などを避けることも可能となる。
またこのように、火花の異常が検知された際に、供給電力が小さい方法での制御する構成においては、その後の動作状態においても火花の検知を行い続け、更なる火花異常の検知がされた場合、さらに小さい電力で制御するよう、ステップ的に供給電力を小さくしていくようにし、それでも火花異常が検知され続ける場合には電力の供給を遮断するように構成しても良い。このような方法であれば、使用者が使用している際に突然使用ができなくなる状態などを避けることも可能となると共に、更なる安全性の確保ができるようになる。
以上のように、本実施の形態1においては、電動機2で発生する火花を検出して火花の異常を判断し、この判断に応じて電動機2の運転を制御することができる。そして本実施の形態によれば、1周期で2回のサンプリングで火花発生の検出を、検出精度が高く、安価な構成で実現することができ、また、異常火花が発生したときの異常過熱による発煙・発火を防止するように電動機を制御することができる。
また、電動機2に流れるモータ電流を検出し、検出したモータ電流を整流した出力をデジタル値としてサンプリングすることにより、ノイズ成分を抽出するためのハイパスフィルターなどが不要となり、また、外来ノイズを測定してしまうことにより火花発生の誤判断を行うことが極力防止され、火花発生の検出を、検出精度が高く、安価な構成で実現することができる。従って、制御装置として極めて簡便で、部品点数も少なく安価で信頼性の高く火花異常による発煙・発火が無い安全な電動機制御装置を提供することが可能である。
また、モータ電流のサンプリングにおいて、所定の位相角におけるモータ電流値をサンプリングするように、商用電源電圧の半周期毎に、商用電源電圧のゼロクロスから所定のタイミングT1で、1回サンプリングしているので、高速のA/D変換やデータ処理を必要とする必要がなく、一般的な変換速度のA/D変換器や一般的なデータ処理速度のマイコン等で良く、従って、制御装置として安価な構成で、火花異常による発煙・発火が無い安全な電動機制御装置を提供することが可能である。
また、火花判断手段4は、A/D変換手段33がサンプリングしたデジタル値の今回データ値と前回データ値との変化量(差の絶対値)を求め、求めた変化量と火花異常判断レベルとを比較して火花異常と判断しているので、少量の検出値を加算して積み上げる積分手段などが不要となり、火花発生の検出を安価な構成で実現することができる。従って、安価な構成で、火花異常による発煙・発火が無い安全な電動機制御装置を提供することが可能である。
また、駆動手段5は、火花判断手段4が火花の異常を判断したとき、電動機2への電力供給を遮断して運転を停止するように制御するように構成することにより、火花の異常が発生した時に電動機2の運転を停止させることができ、火花異常による発煙・発火が無い安全な電動機制御装置を提供することが可能である。
尚、本実施の形態1では、モータ電流の検出を商用電源電圧の正極側及び負極側の各ゼロクロス毎(図2のゼロクロス1〜ゼロクロス6)に行う場合を説明したが、本発明はこれに限らず、正極側(図2のゼロクロス1、3、5)又は負極側(図2のゼロクロス2、4、6)の何れか一方の極側のみで行っても同様の検出が可能である。このような構成とすれば測定精度をほぼ前記説明と同様のレベルに維持しながら、更なるコストダウンを図ることができる上、これにより外来ノイズの影響をさらに低減することができる。さらには、検出する波形を例えば10個に1個、20個に1個と絞る構成でも良い。このように構成すれば更なるコストダウンを図ることができる。しかしあまり絞りすぎると電源電圧変動等が火花発生の検出などに影響を及ぼすため望ましくないため、少なくとも1秒に1回以上を対象としてサンプリングすることが望ましい。
さらに、本実施の形態1では、モータ電流を測定するための整流手段32の出力をA/D変換するための所定のタイミングT1を、商用電源電圧のゼロクロスから商用電源1の1/4周期の時間、例えばT1=5ms、とした場合を説明したが、本発明はこれに限らず、例えば、4msでも6msでも良く、モータ電流のA/D変換後における今回データ値と前回データ値とを比較する際に、所定のタイミングT1が同じであれば問題なく同様の検出ができることは言うまでも無い。
さらに、本実施の形態1では、電流検出手段31の出力を商用電源電圧の周波数成分とノイズ成分を分別することなく、A/D変換手段33でサンプリングするように構成しているが、火花によるノイズ成分の影響が強い場合や外来ノイズの影響を受ける場合には、適切なカットオフ周波数を設定し、回路の適切な位置、例えば、A/D変換手段33の前段又は電流検出手段31の後段に、ローパスフィルターを設けることで、さらに確実な火花検知ができることは言うまでも無い。このように構成することでノイズ成分をより良好に除去することができ、正確な火花検知を行うことで安全性等を高めることができる。
さらに、本実施の形態1では、電流検出手段31の出力を整流手段32で整流した後にA/D変換手段33でデジタル値を検出しているが、整流手段32を設けることなく適当に電子回路を設計したり、適当にA/D変換手段33の検出値をデータ処理することで、電流検出手段31の出力を直接A/D変換手段33で検出しても同様の効果が得られることは言うまでも無い。
さらに、本実施の形態1では、整流手段32は、ダイオードブリッジなどにより全波整流する場合を説明をしたが、半波整流回路でもA/D変換手段33のサンプリングするタイミングを適当にすれば、同様の効果が得られることは言うまでも無い。このような構成とすれば測定精度をほぼ前記説明と同様のレベルに維持しながら、更なるコストダウンを図ることができる上、これにより外来ノイズの影響をさらに低減することができる。
さらに、本実施の形態1では、所定のタイミングT1後に、1回だけA/D変換するような構成で説明したが、所定のタイミングT1後に複数回数のA/D変換をする場合には、複数回数のA/D変換して得られたデータについて平均値処理を施して、所定のタイミングT1後のデータとしてその平均値処理した値を扱うことでも良い。このように構成した場合より高性能な回路素子やマイコンなどが必要とされるが、より火花検知の精度を向上させることが可能である。
さらに、本実施の形態1では、所定のタイミングT1は、商用電源電圧のゼロクロスを基点として説明したが、商用電源電圧の所定の電圧値を基点として構成しても同様の効果が得られることは言うまでも無い。
実施の形態2.
本実施の形態2では、位相制御によって電動機2に供給する電力の制御を行う形態について説明する。以下、本実施の形態2について、実施の形態1で説明した図1〜図5を併用しながら、図6〜図9を用いて説明する。尚、上記実施の形態1と同一部分については同一符号を付して、その説明を省略する。
図6はこの発明の実施の形態2における電動機制御装置のブロック構成図である。図6において、本実施の形態2では、上記実施の形態1の構成に加え、電動機2の回転数を制御するために駆動手段5の通電位相を制御する位相制御手段6と、火花判断手段4の出力を記憶する、例えば記憶内容を電気的に消去と書込みと読込みが可能なEEP−ROMなどからなる記憶手段7と、A/D変換手段33がサンプリングするタイミング時間(以下、サンプリングタイミングという)を通電位相に応じて設定するためのサンプリング設定手段8とにより構成されている。
図7はこの発明の実施の形態2における火花検出手段の検出波形及び検出タイミングを示す図であり、図7(a)は、火花が発生しておらず正常な時の電動機2に流れる電流を電流検出手段31が検出した波形図で、位相制御手段6により駆動手段5の位相制御をした場合の通電位相0msの時(波形A:破線)と、通電位相5msの時(波形B:実線)を示したものであり、図7(b)は、火花が異常の時の電動機2に流れる電流を電流検出手段31が検出し、整流手段32で全波整流した波形図で、位相制御手段6による通電位相5msの時を例として示したものであり、さらに、図7(c)は、整流手段32の出力をA/D変換手段33により検出するサンプリングのタイミング図である。図8はこの発明の実施の形態2における通電位相とピーク電流位相との関係を示した特性図である。また、図9はこの発明の実施の形態2における火花判断手段の第2の判断方法を示す図であり、図9(a)は通電位相5msの時のA/D変換手段33で検出したピーク電流値を示す図で、図9(b)は図9(a)で検出したピーク電流値の最大値と最小値の差である変化量ΔIについて、予め設定してある火花異常判断レベルと比較した場合の図である。
まず、記憶手段7には、前回電動機2を運転した時の火花判断手段4の出力が記憶されている。この記憶手段7は、火花の状態が正常か異常かを判断している火花判断手段4の出力を、当該記憶手段7の電源が遮断される直前に電気的に書き込む。電動機2を運転する際には、位相制御手段6は、始めに記憶手段7の前回運転時の記憶内容を読込み、火花の状態が正常だったか異常だったかを確認する。
位相制御手段6は、火花が正常な場合には適当な通電位相で駆動手段5により電動機2を制御して運転を開始し、電動機2には電流が流れ、電動機2が回転する。図7(a)に示すように、電流検出手段31の検出波形は、位相制御手段6の通電位相0msの場合、点線で示した波形Aのようになり、通電位相5msの場合、実線で示した波形Bのようになる。
通電位相0msの時における電動機2の電流を検出して最終的に火花判断手段4が火花が正常か異常かを判断するまでの波形及び動作は、上述した実施の形態1と同様であるので、ここでは詳細な動作説明は割愛する。
次に、電動機2の回転数を低くするように制御するため、例えば、通電位相を5msとした場合には、電流検出手段31の検出波形は、図7(a)の実線で示した波形Bのようになる。この時、電流がピーク値をとる時間は、通電位相0msの時と通電位相5msの時では、Δtの時間のズレが生じている。この電流検出手段31の出力を整流手段32で整流した検出波形が図7(b)である。
図7(b)に示すように、波形Bの整流後の波形に対してデジタル値を検出するA/D変換手段33のサンプリングタイミングは、ピーク値において通電位相0msの時と通電位相5msの時とでは、時間差がΔtあるため、通電位相0msで制御した場合と同様の電流波形である上記実施の形態1における、商用電源電圧のゼロクロスから所定のタイミングT1よりもΔtだけ遅い所定のタイミングT2でサンプリングする必要がある。図7(c)は、このようにΔtだけ遅くした所定のタイミングT2でA/D変換手段33のサンプリングのタイミングを表したものである。
これによって、A/D変換手段33は、電流のピーク値でサンプリングすることができ、サンプリングした以降のA/D変換手段33の出力波形、ピーク電流値の変化量、火花異常判断については、上述した実施の形態1における図4(a)〜図4(c)と同様となり、火花の正常又は異常の判断が可能となる。尚、上記実施の形態1では、火花判断手段4の出力で直接、駆動手段5に信号を与え、電動機2の制御を行ったが、本実施の形態2では、火花判断手段4の出力は位相制御手段6に信号を送り、その信号を受けて位相制御手段6が電動機2を制御する駆動手段5に火花異常を出力して、電動機2を制御するように構成している。
前記の説明では、電動機2のピーク電流において、通電位相5msの時と通電位相0msの時とでΔtの時間差があることを述べたが、電動機2の回転数制御はこの通電位相5msのみとは限らない。図8は、電源周波数50Hzを例とした電動機2の通電位相を0msから8msまで変化させた時のピーク電流が発生する位相との関係を示した例であり、電動機2の種類や出力などや駆動手段5の特性などでも異なってくる。
図8において、通電位相0msから4msまでのピーク電流発生位相は5msであり、通電位相0msの時との差は無くΔt=0である。このため、A/D変換手段33がサンプリングするための商用電源電圧のゼロクロスからの所定のタイミングT2は5msでピーク電流を検出することができる。ところが通電位相5msでは、ピーク電流発生位相はΔt=1msとなって6msで発生しているため、所定のタイミングT2は6msで行う必要があり、以下通電位相6msでは、所定のタイミングT2は7msとなるように、通電位相によって所定のタイミングT2を変える事によって、A/D変換手段33はピーク電流値を検出することができる。
この通電位相は、電動機2を制御するために予め決められた既知の値であるため、図8に示した通電位相の値に基づいて、ピーク電流発生位相の時間のタイミングT2でサンプリングすれば良い。通電位相の値に応じてサンプリングするタイミングT2を予め測定しておき、これに基づいてサンプリング設定手段8からA/D変換手段33にサンプリングするためのタイミングを出力するものである。
このような構成にすることでピーク電流値を精度良く検出することができるため、電動機2の回転数を制御するための位相制御の幅広い通電位相での火花の異常判断ができるようになり、電動機2への電力供給を遮断して運転を停止するように制御することで、火花の異常時の電動機2からの発煙・発火を精度良く防止でき、安全が確保できる。
また、位相制御により通電位相を変化させると、図7に示すように、電流値のピーク電流値が変化する。このため、制御される通電位相に合わせて火花異常判断レベルを複数有しているのが良い。このようにすることで制御される位相に左右されないで電流値のピーク電流値に合わせた、より精度のよい火花発生を検知でき、制御する位相にあわせ常に火花の発生の検知を精度良く行うことが可能となる。
以上のように、本実施の形態2においては、上記実施の形態1の効果に加え、電動機2の回転数を制御するために幅広い通電位相を変えて制御した場合に、通電位相に応じて、サンプリングタイミングを設定することにより、モータ電流のサンプリングが精度良く検出できるので、火花異常判断がより正確に行うことができる。これによって、電動機2の異常火花に伴う異常加熱による発煙・発火を防止して安全な電動機制御装置を提供することが可能である。
さらに、火花判断手段4の出力を記憶手段7に書き込み、次回運転を開始するとき電動機2に通電する前に記憶手段7の前回運転時の火花判断手段4の出力情報を読み込み、その読み込んだ内容に基づいて、電動機2の運転を制御することにより、読み込んだ内容が火花異常の内容の場合には、電動機2への電力供給をしない再運転防止を行うことができ、これより、再運転時の電動機2からの異常火花に伴う異常加熱による発煙・発火の防止が確実に実施でき、安全な電動機制御装置を提供することが可能である。
尚、本実施の形態2では、再運転時に記憶手段7の内容が火花異常の時には、電動機2への電力供給をしない場合を説明したが、これに限らず、火花の正常を判断したときの回転数よりも低く、異常火花が起きない程度の回転数で電動機2を回転させるように、駆動手段5の通電位相を制御しても良い。このようにすることで上記効果に加え、再運転時の電動機2からの異常火花に伴う異常加熱による発煙・発火の防止を実施できると共に、電動機2の回転数低下により、使用者に対しての火花異常であることの報知手段として電動機2を兼用することが可能であり、新たに報知手段を設けること無く、使用者に火花異常を報知することができる電動機制御装置を提供することが可能である。もちろん、このような構成において、使用者に火花異常を報知する表示部や発音部を設け、別途報知するようにしても良い。このように構成すれば機器異常を使用者により確実に知らせることが可能となる。
さらに、火花異常を検知した際に記憶手段7に記憶させる情報としては火花の検知情報と、火花検知に至るまでのモータの総運転時間が含まれているのがよい。火花異常に至る最も多い原因は、モータのブラシが擦り切れてしまった状態の場合が多い。このため、火花異常が検知された際、その総運転時間がモータの寿命ひいてはブラシのエンド状態を判断するひとつの基準となるためである。このように総運転時間を記憶しておくことによって、例えば使用者より修理の依頼などが来た際、その情報を記憶手段7から読み出すことで迅速な修理が可能となり、サービス性が向上する。さらには、このような効果は上述のような情報のみを記憶手段7に記憶しておくことで、モータ停止やパワーダウンを行わない構成であっても同様に奏することができることからも有用である。
また、本実施の形態2では、火花判断手段4の判断方法において、実施の形態1と同様に、A/D変換手段33の今回データ値と前回データ値との変化量を、火花異常判断レベルと比較することで、火花の異常を判断する場合を説明をしたが、これに限らず、火花判断手段4は、A/D変換手段33がサンプリングしたデジタル値の所定時間内における最大値と最小値との差を求め、求めた差の値が予め設定した所定の火花判断レベルより大きいとき、火花異常と判断する第2の判断方法を用いても良い。例えば、図9(a)に示すように、A/D変換手段33がサンプリングしたデータ値について、所定の時間T3内におけるデータ値Ip1〜Ip6において、最大値と最小値を求め、例えば最大値=Ip1、最小値=Ip5のとき、図9(b)に示すように、この最大値と最小値との差である変化量ΔI=Ip1−Ip5を求め、この所定の時間内T3内における差であるΔIと予め設定してある火花異常判断レベルと比較して、変化量ΔIが火花異常判断レベルよりも大きい場合に火花が異常と判断し、火花判断手段4から火花異常の信号を出力する。このような動作においても同様の効果を得ることができる。
尚、上述した第2の判断方法において、火花判断手段4は、所定の時間T3内で、最大値と最小値との変化量ΔIが、予め設定してある火花異常判断レベルと比較して一度でも大きい場合には、火花異常の判断結果を出力する場合を示したが、所定の時間T3で1回の判断ではなく、所定の繰り返し回数の判断を行っても良く、所定の時間T3での変化量ΔIが火花異常判断レベルを超えることが連続した場合、若しくは所定の時間T3の所定の繰り返し回数のうちに変化量ΔIが火花異常判断レベルを超えることが所定の回数があったときに、火花判断手段4から最終的に火花異常の判断を出力するようにしても良い。
また、上記実施の形態1及び実施の形態2では、火花判断手段4は、変化量と所定の火花異常判断レベルとを比較して火花の異常を判断する場合を説明したが、これに限らず、
火花判断手段4は、所定の火花判断レベルを複数設定し、火花の異常程度を多段階に判断しても良い。このように行うことにより、さらに細かな制御ができることは言うまでもない。
尚、本実施の形態2では、記憶手段7に記憶された火花判断手段4の判断結果を読み込んで電動機2の運転を制御したが、これに限らず、火花判断手段4が火花異常を判断した時に、例えば電流ヒューズ等を断線させ、電動機2に商用電源1を通電させないようにしても良い。これによって、記憶手段7を省略することが可能となる。
さらに、本実施の形態2では、記憶手段7として、EEP−ROMを用いた場合を説明したが、これに限らず、電源が遮断されると記憶が消えるタイプの記憶素子でも商用電源が遮断されても電池などで電力を供給して記憶が消えない記憶素子や、機構的に記憶できる例えばラッチングリレーなどを用いても同様の効果が得られることは言うまでもない。
実施の形態3.
本実施の形態では電動機制御装置の構成及びその基本的な動作は実施の形態1または2と同様である。本実施の形態では火花異常を判断する判断方法の異なる形態をより詳しく説明するものである。以下、本実施の形態3について、図10〜図14を用いて説明する。尚、前述の各実施の形態と同一部分については同一符号を付して、その説明を省略する。
図10及び図12はこの発明の実施の形態3における火花判断手段の他の実施形態の判断方法を示す図、図11は図10で、図13は図12で検出したピーク電流値の最大値と最小値の差である変化量ΔIについて、予め設定してある火花異常判断レベルと比較し、火花異常の確定プロセスを説明するための図、図14はさらに他のピーク電流値の最大値と最小値の差である変化量ΔIについて、予め設定してある火花異常判断レベルと比較し、火花異常の確定プロセスを説明するための図である。本実施の形態では、所定のサンプリングタイミングで検知するピーク電流値複数個を一組として1つの検知区間を設定し、1つの検知区間の中で最も大きいMax値とMin値の差を取り、火花異常と判断された検知区間が連続して複数回発生したときに火花異常を確定させて火花異常の判断を確定させるものである。
図10及び図12では本実施の形態を説明しやすいように、所定のサンプリングタイミングで検出される電流値に1〜30と番号を振っている。そして、サンプル1〜10を検知区間1、11〜20を検知区間2、21〜30を検知区間3と名づけて説明する。図10に示すように、検知区間1でのサンプリングを開始すると、本実施の形態では、サンプル1がまずMax値、Min値両者の値として記憶される。続いてサンプル2が検知されると、先ほど記憶されたMax値、Min値と比較され、Max値より大きい場合はMax値を、Min値より小さい場合はMin値をサンプル2の値に書き換える。同様の手順により、図10ではサンプル10まで測定されると、検知区間1ではサンプル5の値がMax1値として、サンプル3の値がMin1値として保持されていることとなる。ひとつの検知区間の測定が終了すると図11に示すように、その検知区間でのMax値とMin値の差の値が計算され、その差の値が予め設定された火花判定閾値と比較して閾値以上かそれより小さいかが判断される。そして閾値以上であった場合、その検知区間では閾値以上であった旨のフラグが立てられる。図11では仮想的に閾値以上の欄に丸が記入されている。
次に進み、図10に示す検知区間2でも前述と同様、サンプル11がまずMax値、Min値両者の値として記憶される。続いてサンプル12が検知されると、先ほど記憶されたMax値、Min値と比較され、Max値より大きい場合はMax値を、Min値より小さい場合はMin値をサンプル12の値に書き換える。その後も同様にサンプル20まで測定されると、検知区間2ではサンプル19の値がMax2値として、サンプル11の値がMin2値として保持されていることとなる。そして、検知区間2の測定が終了すると図11に示すように、検知区間2でのMax値とMin値の差の値が計算され、その差の値が予め設定された火花判定閾値と比較して閾値以上かそれより小さいかが判断される。そして閾値以上であった場合、その検知区間では閾値以上であった旨のフラグが立てられる。
このように同様の手順によって検知区間の閾値判定が繰り返され、図11に示すように3つの検知区間で連続して閾値以上と判定された場合、初めて火花異常が検知されたことが確定する。つまり図12に示すような状態を検知した結果、図13に示すように例えば検知区間1、2では閾値以上の判定が行われたが、検知区間3では閾値以上の判定でフラグが立てられなかったため、図12及び図13の状態では火花異常は検知されなかったものとして処理され、通常の動作状態が継続されることとなる。
つまり、図14に示すように、複数の検知区間において、検知区間1〜4では検知区間2では閾値以上判定でフラグが立てられていないため、検知区間1〜4では3つの検知区間で閾値以上判定が検知されていることとなるが、検知区間が3つ連続で閾値以上判定でフラグが立っていないため、火花異常は確定しない。図14のような状態では、検知区間5で閾値以上判定のフラグが立てられて火花異常が確定するものである。
このように複数のピーク電流値を1組として1つの検知区間とすることにより、ノイズ成分の良好な除去と、より正確な火花異常判断を行うことが可能となる。また、検知区間が連続して複数回閾値以上が検知されたときに火花異常を確定する構成により、より精度の高い火花異常判断を行うことができ、製品の不具合を発見する自己監視機能としてその性能が非常に安定性を高いものとすることができる。また、本実施の形態では連続して3つの検知区間を記憶しておくことのできる記憶手段7を有していれば動作させることが可能となるから、安価な素子を使用して本形態を実施することができると共に、前述の実施の形態1又は2と比較して不具合を起こす前の動作情報をより長いタームで記憶しておくことができ、異常動作時の情報量を増加させることができる。
尚、ひとつの検知区間をいくつのピーク電流値で1組とするかという判断と、火花判定閾値の値、及び検知区間が連続して何回閾値以上が検知されたときに火花異常を確定するかという部分については非常に密接な関係がある。すなわちひとつの検知区間を何個のピーク電流値で一組にするかについては、例えば少なくしすぎるとMax-Min値の差が出づらくなると共に、火花異常判断がノイズ成分に左右されやすくなる傾向にある。また逆に多くしすぎると火花が発生し続けているにも拘らず、その検知が遅れてしまうということとなる。このことは火花判定閾値、及び閾値以上のフラグが立てられた検知区間を何回連続して検出されたときに火花異常と確定するかについても同様のことが言える。
ここで、火花判断閾値の値については、モータを動作させる電力の大きさなどにもよるので実験的にその最適な値を決定するのが良い。また前述の実施の形態で説明したように、位相制御する際には、通電位相ごとに最適な閾値を定めることが望ましい。また前述の理由から、1回の検知区間内に何回サンプリングするかについては、通常の50Hz〜60Hz電源で動作させる場合であれば、3回〜15回さらには5〜10回の間が望ましい。さらに閾値以上のフラグが立てられた検知区間を何回連続して検出されたときに火花異常と確定するかについては、上述の理由から2〜4回程度が望ましい。
また、本実施の形態では閾値以上のフラグが立てられた検知区間を何回連続して検出されたかを基準として火花異常と確定する構成について説明したが、この検知区間複数を1組として、その1組の中でいくつの検知区間で火花判断閾値以上が検知されているかをカウントし、そのカウント数が所定の数以上のときに火花異常を確定する構成であってもよい。このような構成であると、火花異常検知が若干遅れることが懸念されるが、よりノイズ成分の除去が確実となると共に、火花異常の安定した精度の高い検知が可能となる。また火花異常検知時にその情報を記憶しておくことで、より長いタームの動作状態を記憶しておくことができ、異常動作時の情報量をさらに増加させることができる。
なお、本実施の形態で火花異常が確定した後の動作については、前述の実施の形態2と同様、電動機2への電力供給をしない構成や、火花の正常を判断したときの回転数よりも低く、異常火花が起きない程度の回転数で電動機2を回転させるように、駆動手段5の通電位相を制御する構成をとることができることは同様であるため説明を省略する。本実施の形態の火花異常判断の方法は実施の形態1又は2に用いたとしても、前述の各形態で説明した効果などを損なうことなく適用できるものである。
実施の形態4.
図15はこの発明の実施の形態4における電気掃除機の概略構成図である。本実施の形態4における電気掃除機は、上記の実施の形態1乃至3の電動機制御装置を搭載したものである。
図15において、電気掃除機本体101には、空気を塵埃と共に吸上げる動力としての電動送風機102が内蔵され、電動送風機102の上流側には集塵室103が設けられている。この電動送風機102は、整流子とブラシとを有する電動機2とこの電動機2により回転駆動するファンとから成り、電動機2は上記実施の形態1又は2の電動機制御装置により制御される。また、電気掃除機本体101には、延長目的でホースユニット105が設けられており、このホースユニット105を構成するホース106の一端には電気掃除機本体101に着脱可能に連結される接続部107が設けられており、他端に手元ハンドル108が設けられている。そして、手元ハンドル108には延長管109が着脱可能に連結され、さらに延長管109の上流側には床用吸込具110が着脱可能に連結されて、床用吸込具110から電動送風機102の集塵室103までの間に負圧の吸引風路が形成され、集塵室103の下流側から排気口(図示せず)の間には排気風路が形成されている。
以上のように、本実施の形態4においては、上記実施の形態1乃至3の電動機制御装置を搭載して、電動機2とファンとから成る電動送風機102の制御を行うことにより、電動機2の異常火花に伴う異常加熱による発煙・発火を防止することができるので、掃除室内に煙を排出することが無いため室内を煙で汚染することも無く、また、煙で不快な臭いが付着することも無いために、火花異常によって室内の衛生性を損なうことなく、かつ、電動機2の発火を防止して火災に関連する安全性の高い電気掃除機を提供することができる。
実施の形態5.
図16はこの発明の実施の形態5における手乾燥装置の概略構成図である。本実施の形態5における手乾燥装置は、上記の実施の形態1乃至3の電動機制御装置を搭載したものである。
図16において、本体箱体201内の上部に高圧空気流発生部202が組込まれ、本体箱体201内の下部に高圧空気流発生部202との間に手を出し入れできる処理空間203を形成して水受け部が設けられ、水受け部の下部に水受け部からの水を受容するドレン容器204が本体箱体201の前面からの抜差しを可能に設けられている。高圧空気流発生部202は、吸込口205から空気を吸込み、高圧空気を生成して処理空間203の前面の手挿入口近傍において水分を吹飛ばす手乾燥に関する作動気流としての高速の気流をエアーノズル210により下向きに吹き出すものである。この高圧空気流発生部202は、整流子とブラシとを有する電動機2と、この電動機2により回転駆動するターボファンとにより構成され、電動機2は上記実施の形態1乃至3の電動機制御装置により制御される。また、処理空間203の底部は、排水孔206を有する水受け部として構成され、水受け部の下に収められるドレン容器204の内側に導水枠207と、この導水枠207に係脱可能に保持させた水受け板208と、水受け板208の前縁に上から重なる庇209とにより構成されている。
以上のように、本実施の形態5においては、上記実施の形態1乃至3の電動機制御装置を搭載して、電動機2とターボファンとから成る高圧空気流発生部202の制御を行うことにより、電動機2の異常火花に伴う火花異常による発煙・発火を防止できるので、処理空間203に挿入して乾燥をしようとした手に炎が噴出して火傷するようなことは無く、また、乾燥をしようとした手に煙が掛かって手に異臭が付着することも無く、また、煙を体内に吸込むことも無く、さらに、噴出し口から煙や炎が出ないために慌てて乾燥しようとしていた手を遠ざけようとして、思わぬところに当たって怪我をすることも無く、かつ、火災関連の安全性が高く、怪我に対する安全性も高く、衛生的にも高い手乾燥装置を提供することができる。
1 商用電源、2 電動機、2a 電動機のステータ巻線、2b 整流子、2c ブラシ、3 火花検出手段、4 火花判断手段、5 駆動手段、6 位相制御手段、7 記憶手段、8 サンプリング設定手段、31 電流検出手段、32 整流手段、33 A/D変換手段、101 電気掃除機本体、102 電動送風機、103 集塵室、105 ホースユニット、106 ホース、107 接続部、108 手元ハンドル、109 延長管、110 床用吸込具、201 本体箱体、202 高圧空気流発生部、203 処理空間、204 ドレン容器、205 吸込口、206 排水孔、207 導水枠、208 水受け板板、209 庇、210 エアーノズル、Vs 商用電源電圧、Va 火花電圧、Zm インピーダンス、Im モータ電流。

Claims (10)

  1. 整流子とブラシとを有する電動機の運転を制御する駆動手段と、
    前記電動機に流れる電流を検出する火花検出手段と、
    前記火花検出手段の出力から火花の異常を判断する火花判断手段と
    を備え、
    前記火花判断手段は、
    前記電動機に流れる電流の所定時間内における最大値と最小値との差を求め、求めた差の値が予め設定した所定の火花判断レベルより大きいか否かを判断し、前記差の値が前記火花判断レベルを超えた回数に応じて、火花異常を判断し、
    前記駆動手段は、前記火花判断手段の出力に応じて前記電動機を制御する
    ことを特徴とする電動機制御装置。
  2. 前記火花判断手段は、
    複数の前記所定時間を1組の検知区間とし、この1組の検知区間のうち、前記差の値が前記火花判断レベルを超えた回数が、所定の数以上のとき、火花異常を判断する
    ことを特徴とする請求項1記載の電動機制御装置。
  3. 前記火花判断手段は、
    連続して所定の回数、前記差の値が前記火花判断レベルを超えたとき、火花異常を判断する
    ことを特徴とする請求項1記載の電動機制御装置。
  4. 前記駆動手段は、前記火花判断手段が火花の異常を判断したとき、前記電動機の運転を停止させる
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の電動機制御装置。
  5. 前記駆動手段の通電位相を制御する位相制御手段を備え、
    前記位相制御手段は、前記火花判断手段が火花の異常を判断したとき、
    前記火花判断手段が火花の正常を判断したときの回転数よりも低い回転数で前記電動機を回転させるように、前記駆動手段の通電位相を制御する
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の電動機制御装置。
  6. 前記火花検出手段は、
    前記電動機に流れる電流を、前記電動機に供給される商用電源の周期に同期して、所定の時間の位相差で検出する
    ことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の電動機制御装置。
  7. 前記駆動手段の通電位相に応じて、前記火花検出手段の前記所定の時間の位相差を設定するサンプリング設定手段を備えた
    ことを特徴とする請求項6記載の電動機制御装置。
  8. 前記火花判断手段は、前記所定の火花判断レベルを複数設定し、火花の異常程度を多段階に判断する
    ことを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の電動機制御装置。
  9. 整流子とブラシとを有する電動機と、
    請求項1〜8の何れかに記載の電動機制御装置と
    を備えたことを特徴とする電気掃除機。
  10. 整流子とブラシとを有する電動機と、
    請求項1〜8の何れかに記載の電動機制御装置と
    を備えたことを特徴とする手乾燥装置。
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