本発明に係る電気掃除機の実施形態について、図1から図17を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る電気掃除機の外観を示す斜視図である。
図1に示すように、本実施形態に係る電気掃除機1は、いわゆるキャニスタ型である。電気掃除機1は、被掃除面を走行可能な掃除機本体2と、掃除機本体2に着脱自在な管部3と、を備えている。掃除機本体2と管部3とは、流体的に接続されている。
掃除機本体2は、本体ケース5と、本体ケース5の左右それぞれの側部に設けられる一対の車輪6と、本体ケース5の前半部に配置される着脱自在な塵埃分離集塵部7と、本体ケース5の後半部に収納される電動送風機8と、主に電動送風機8を制御する本体制御部9と、電動送風機8へ電力を導く電源コード11と、を備えている。
掃除機本体2は、電源コード11を経て供給される電力で電動送風機8を駆動させる。また、掃除機本体2は、電動送風機8の駆動によって発生する負圧を管部3に作用させている。電気掃除機1は、管部3を通じて被掃除面から塵埃を含んだ空気(以下、「含塵空気」と呼ぶ。)を吸い込み、含塵空気から塵埃を分離し、分離後の塵埃を捕集し、蓄積するとともに塵埃を分離した後の清浄な空気を排気する。
本体ケース5の正面部分には、本体接続口12が設けられている。本体接続口12は、掃除機本体2の流体的な入口であり、管部3を着脱自在に接続する継手構造を有している。本体接続口12は、管部3と塵埃分離集塵部7とを流体的に接続している。
車輪6は、大径の走行輪であり、掃除機本体2を支えている。
塵埃分離集塵部7は、掃除機本体2に流れ込む含塵空気から塵埃を分離し、捕集し、蓄積する一方で、塵埃が除去された清浄な空気を電動送風機8へ送る。塵埃分離集塵部7は、遠心分離方式であっても良いし、濾過分離方式であっても良い。
電動送風機8は、塵埃分離集塵部7から空気を吸い込んで負圧(吸込負圧)を発生させる。
本体制御部9は、マイクロプロセッサ(図示省略)、およびマイクロプロセッサが実行する各種演算プログラム、パラメータなどを記憶する記憶装置(図示省略)を備えている。記憶装置には、予め設定される複数の運転モードが記憶されている。予め設定される複数の運転モードは、電動送風機8の運転出力の大小に関連するものであって、管部3への使用者の操作に対応している。それぞれの運転モードには、相互に異なる入力値(電動送風機8の入力値)が設定されている。本体制御部9は、管部3で受け付ける入力に応じて、操作に対応する任意の運転モードを予め設定される複数の運転モードから択一的に選択して記憶部から読み出し、読み出した運転モードにしたがって電動送風機8を制御する。
電源コード11は、配線用差込接続器(図示省略、所謂コンセント)から掃除機本体2へ電力を供給する。電源コード11の自由端部には、差込プラグ14が設けられている。
管部3は、掃除機本体2から作用する負圧によって、被掃除面から含塵空気を吸い込み掃除機本体2へ案内する。管部3は、掃除機本体2に着脱自在に接続される継手としての接続管19と、接続管19に流体的に接続される集塵ホース21と、集塵ホース21に流体的に接続される手元操作管22と、手元操作管22から突出する把持部23と、把持部23に設けられる操作部24と、手元操作管22に着脱自在に接続される延長管25と、延長管25に着脱自在に接続される吸込口体26と、を備えている。
接続管19は、本体接続口12へ着脱自在に接続される継手であり、本体接続口12を通じて塵埃分離集塵部7に流体的に接続されている。
集塵ホース21は、長尺で可撓な略円筒形状のホースである。集塵ホース21の一方の端部(ここでは、後方の端部)は、接続管19に流体的に接続されている。集塵ホース21は、接続管19を通じて塵埃分離集塵部7に流体的に接続されている。
手元操作管22は、集塵ホース21と延長管25とを中継している。手元操作管22の一方の端部(ここでは、後方の端部)は、集塵ホース21の他方の端部(ここでは、前方の端部)に流体的に接続されている。手元操作管22は、集塵ホース21および接続管19を通じて塵埃分離集塵部7に流体的に接続されている。
把持部23は、電気掃除機1を操作するために使用者が手で把持する部分である。把持部23は、使用者が手で容易に把持できる適宜の形状で手元操作管22から突出している。
操作部24は、それぞれの運転モードに対応付けられるスイッチを備えている。具体的には、操作部24は、電動送風機8の運転停止操作に対応付けられる停止スイッチ24aと、電動送風機8の運転開始操作に対応付けられる起動スイッチ24bと、吸込口体26への電源供給に対応付けられるブラシスイッチ24cと、を備えている。停止スイッチ24aおよび起動スイッチ24bは、本体制御部9に電気的に接続されている。電気掃除機1の使用者は、操作部24を操作して電動送風機8の運転モードを択一的に選択できる。起動スイッチ24bは、電動送風機8の運転中に、運転モードの選択スイッチとしても機能する。この場合、本体制御部9は、起動スイッチ24bから操作信号を受け取る度に運転モードを強→中→弱→強→中→弱→………の順に切り換える。なお、操作部24は、起動スイッチ24bに代えて、強運転スイッチ(図示省略)、中運転スイッチ(図示省略)、および弱運転スイッチ(図示省略)を個別に備えていても良い。
複数の筒状体を重ね合わせたテレスコピック構造の延長管25は、伸縮可能な細長略円筒状の管である。延長管25の一方の端部(ここでは、後方の端部)には、手元操作管22の他方の端部(ここでは、前方の端部)に着脱自在な継手構造が設けられている。延長管25は、手元操作管22、集塵ホース21および接続管19を通じて塵埃分離集塵部7に流体的に接続されている。
吸込口体26は、木床やカーペットなどの被掃除面上を走行自在または滑走自在であり、走行状態または滑走状態において被掃除面に対向する底面に吸込口28を有する。また、吸込口体26は、吸込口28に配置される回転自在な回転清掃体29と、回転清掃体29を駆動させる電動機31と、を備えている。吸込口体26の一方の端部(ここでは、後方の端部)には、延長管25の他方の端部(ここでは、前方の端部)に着脱自在な継手構造が設けられている。吸込口体26は、延長管25、手元操作管22、集塵ホース21および接続管19を通じて塵埃分離集塵部7に流体的に接続されている。つまり、吸込口体26、延長管25、手元操作管22、集塵ホース21、接続管19、および塵埃分離集塵部7は、電動送風機8から吸込口28へ至る吸込風路である。電動機31は、ブラシスイッチ24cから操作信号を受け取る度に運転開始と停止とを交互に繰り返す。
電気掃除機1は、起動スイッチ24bが操作されると電動送風機8を始動させる。例えば、電気掃除機1は、電動送風機8が停止している状態で起動スイッチ24bが操作されると、先ず電動送風機8を強運転モードで運転し、再び起動スイッチ24bが操作されると電動送風機8を中運転モードで運転し、三度、起動スイッチ24bが操作されると電動送風機8を弱運転モードで運転し、以下同様に繰り返す。強運転モード、中運転モードおよび弱運転モードは、予め設定される複数の運転モードであり、強運転モード、中運転モード、弱運転モードの順に電動送風機8に対する入力値が小さい。始動した電動送風機8は、塵埃分離集塵部7から空気を排気してその内部を負圧にする。
塵埃分離集塵部7内の負圧は、本体接続口12、接続管19、集塵ホース21、手元操作管22、延長管25、および吸込口体26を順次に通じて吸込口28に作用する。電気掃除機1は、吸込口28に作用する負圧によって、被掃除面の塵埃を空気とともに吸い込んで掃除する。塵埃分離集塵部7は、電気掃除機1に吸い込まれた含塵空気から塵埃を分離し、蓄積する一方で、含塵空気から分離した空気を電動送風機8へ送る。電動送風機8は、塵埃分離集塵部7から吸い込んだ空気を掃除機本体2外へ排気する。
図2は、本発明の実施形態に係る電気掃除機の電動送風機を部分的に切り欠いて示す図である。
図2に示すように、本実施形態に係る電気掃除機1の電動送風機8は、吸気口35を有する遠心ファン部36と、排気口37を有するモータ部38と、を備えている。
モータ部38は、整流子電動機である。モータ部38は、排気口37を有するモータハウジング39と、モータハウジング39の内周面39aに設けられる固定子41と、モータハウジング39内に回転自在に支持される回転子42と、モータハウジング39に設けられて回転子42に電気的に接続される一対のブラシ機構43と、を備えている。
固定子41は、回転子42を環状に囲んでいる。
回転子42は、固定子41の内側に配置されている。回転子42は、回転中心となるロータ軸45と、ロータ軸45に設けられる回転子鉄心46と、回転子鉄心46に巻き付けられるフィールド巻線47と、ロータ軸45に設けられてフィールド巻線47に電気的に接続される整流子48と、を備えている。
ブラシ機構43は、モータハウジング39のブラシホルダ固定部49を貫いて固定されるブラシホルダ51と、ブラシホルダ51内に収容される摺動自在なブラシ52と、ブラシ52を整流子48へ押さえ付けるコイルバネ53と、を備えている。ブラシ52は、カーボンブラシである。
図3は、本発明の実施形態に係る電気掃除機を示すブロック図である。
図3に示すように、本実施形態に係る電気掃除機1は、差込プラグ14を介して商用交流電源Eに電気的に接続される本体制御回路55を備えている。
本体制御回路55は、電動送風機8の運転を制御する。本体制御回路55は、商用交流電源Eへ直列に接続される電動送風機8と、商用交流電源Eと電動送風機8とを接続する電路を開閉するスイッチング素子56と、商用交流電源Eを変換して本体制御部9へ動作電力を供給する本体電源部57と、整流子48とブラシ52との摩擦によって発生する火花の大きさを検知する火花検知部58と、電動送風機8の運転を制御する本体制御部9と、を備えている。
スイッチング素子56は、双方向サイリスタや逆阻止3端子サイリスタなどの素子であって、本体制御部9に接続されるゲートを備えている。スイッチング素子56は、ゲート電流の変化に応じて電動送風機8の入力を変える。
本体電源部57は、本体制御部9の制御電源を発生させる電源回路である。
火花検知部58は、例えばカレントトランスであり、電動送風機8に流れる電流を検知する。火花検知部58は、整流子48とブラシ52との摩擦によって発生する火花の大きさを、火花の発する光で検知する光センサでも良い。火花検知部58は検知した電流値を電圧値に変換して本体制御部9へ出力する。火花検知部58の電源は、例えば商用電源定格100Vを用いる。なお、整流子48とブラシ52との摩擦によって生じる火花が増加すると、火花検知部58が検知する電流値は、低下する傾向にあり、火花が減少すると、火花検知部58が検知する電流値は、増加する傾向にある。
本体制御部9は、マイクロコンピュータを含み、中央処理部(図示省略)、記憶部59、I/O部(図示省略)およびタイマ(図示省略)を備えている。記憶部59は、中央処理部が実行する制御プログラムや、制御プログラムの実行に必要な定数などのデータを予め記憶する。このデータは、予め設定された各運転モードに対応する入力値を示す定数を含んでいる。また、記憶部59は、中央処理部の演算データなどを一時記憶しておくデータ記憶領域および作業領域である。
また、本体制御部9は、操作部24が出力する操作信号と、ゼロクロス検出器(図示省略)が検出する商用交流電源Eのゼロクロスタイミングと、を周期的に読み取り、選択された運転モードにしたがってスイッチング素子56のスイッチング制御(位相制御)を行い電動送風機8の入力を制御する。
さらに、本体制御部9は、例えば、弱、中および強からなる3つの運転モードに応じて電動送風機8の入力を制御する。本体制御部9は、起動スイッチ24bから操作信号を受け取る都度、運転モードを順次に切り換えてスイッチング素子56のスイッチング制御を行う。
さらにまた、本体制御部9は、火花検知部58から入力される火花の検知結果に基づいて電動送風機8を制御する。本体制御部9は、火花検知部58がサンプリングする検知結果の前回実測値Ia(前回値)と今回実測値Ib(今回値)との差から予測値Ine(予測次回値)を算出し、この予測値Ineと火花検知部58がサンプリングする検知結果の実測値In(実次回値)との差の絶対値が予め定める所定値Isより大きい場合には、電動送風機8の整流子48とブラシ52との摩擦による火花の過大な発生を推測する。
ここで、先ず、本体制御部9による火花検知について詳細に説明する。
(火花検知の第1実施例)
図4は、本発明の実施形態に係る電気掃除機の火花検知の第1実施例を示すフローチャートである。
図5は、本発明の実施形態に係る電気掃除機の火花検知の第1実施例のサンプリング方法を示す概念図である。
図4および図5に示すように、本実施形態に係る本体制御部9は、操作部24の起動スイッチ24bが操作されると電動送風機8の運転を開始するとともに火花検知を開始する。
本体制御部9は、等時間間隔で継続的に火花検知部58の検知結果、つまり火花検知部58の出力電圧をサンプリングする(ステップS1)。このサンプリングは、例えば、50Hzの半周期当たり(10msec当たり)に100ポイント(つまり、0.1msec毎)行われる。位相制御が行われている場合には、本体制御部9は、電流が流れている間だけサンプリングを行う。
次いで、本体制御部9は、(n−2)回目のサンプリング結果を前回実測値Ia(前回値)として記憶部59に記憶する(ステップS2)。
さらに、本体制御部9は、(n−1)回目のサンプリング結果を今回実測値Ib(今回値)として記憶部59に記憶する(ステップS3)。
次いで、本体制御部9は、予測値Ineを演算する(ステップS4)。予測値Ineは、前回実測値Iaと今回実測値Ibとから演算される。具体的には、予測値Ineは、前回実測値Iaと今回実測値Ibとの差に今回実測値Ibを加えたもの、つまりIne=(Ib−Ia)+Ib=2Ib−Iaである。
次いで、本体制御部9は、予測値Ineと実測値Inの差の絶対値|In−Ine|が、予め定める所定値Isより大きいか否か、すなわち、|In−Ine|>Isを判断する(ステップS5)。n回目のサンプリング結果を実測値Inとして使用する。予め定める所定値Isは予め実験によって求められ、ブラシ52が正常な状態の値である。予測値Ineと実測値Inとの差の絶対値|In−Ine|が、所定値Isより大きい場合、本体制御部9は、火花が過大に発生していると判断する。その他の場合、本体制御部9は、ステップS1に戻って火花検知を繰り返し、継続する。
ところで、図5は、正弦波状に観測される火花検知部58の検知結果において、位相角0度から90度まで、または位相角270度から360度まで、つまり電流値が上り調子になる位相角の任意の一部を切り出したものである。図5中の小さな波は、電源に重畳するノイズ成分である。
そして、(n−2)回目、(n−1)回目のサンプリングでは火花が大きく発生しているため、当該位相角における振幅が、低下している。つまり、前回実測値Ia、および今回実測値Ibは、火花が発生していない際における電流値よりも小さく観測されている。他方、n回目のサンプリングにおける実測値Inは、火花の発生が小さく、当該位相角における本来の振幅(電流値)に回復している。そして、前回実測値Iaおよび今回実測値Ibに基づく予測値Ineは、実測値Inよりも小さく予測されている。
仮に、(n−2)回目、(n−1)回目のサンプリングでは火花が発生していない場合、当該位相角における本来の振幅は大きくなる。他方、n回目のサンプリングでは火花が発生している場合、当該位相角における振幅は小さくなる。このケースでは、図5とは異なり、n回目のサンプリングにおける予測値Ineは、火花が発生している際における電流値、つまり実測値Inよりも大きく予測される。このケースでは、予測値Ineと実測値Inとの上下位置関係は図5のケースに対して逆転する。このケースであっても、Ine−In|>Isを判断することによって火花異常を判定できる。
また、火花検知部58の検知結果が下り調子、つまり位相角90度から270度の区間で予測値Ineを求めるのであっても、予測値Ine=Ib−|Ib−Ia|=Ib−(Ia−Ib)=2×Ib−Iaで求められる。
以上のように、火花検知の第1実施例では、本体制御部9は、予測値Ineと実測値Inとの差の絶対値|In−Ine|が、予め定める所定値Isより大きい場合、電動送風機8の整流子48とブラシ52との摩擦による火花の過大な発生を推測する。他方、本体制御部9は、予測値Ineと実測値Inとの差の絶対値|In−Ine|が、所定値Isより大きくない場合、電動送風機8の整流子48とブラシ52との摩擦による火花の過大な発生がないことを推測して電動送風機8の運転を継続させる。
(火花検知の第2実施例)
本体制御部9は、第1実施例の火花検知に代えて第2実施例の火花検知を実行することもできる。
図6は、本発明の実施形態に係る電気掃除機の火花検知の第2実施例を示すフローチャートである。
図7は、本発明の実施形態に係る電気掃除機の火花検知の第2実施例のサンプリング方法を示す概念図である。
図6および図7に示すように、本実施形態に係る本体制御部9は、第1実施例のステップS1からステップS4を、同じ周波数で複数回(具体的には(n−2)回)繰り返す(ステップS11、ステップS1からステップS4、ステップS12、ステップS13)。整数nは予め定める整数である。
本体制御部9は、等時間間隔で継続的に火花検知部58の検知結果のサンプリングを複数回(具体的には(n−2)回)繰り返し、実測値Inと予測値Ineの差の絶対値|In−Ine|の(n−2)回分の絶対値総和Σ|In−Ine|が、所定値Isより大きいか否か、すなわち、Σ|In−Ine|>Isを判断する(ステップS14)。
以上のように、火花検知の第2実施例では、本体制御部9は、予測値Ineと実測値Inとの差の絶対値|In−Ine|の(n−2)回分の絶対値総和Σ|In−Ine|が、予め定める所定値Isより大きい場合、電動送風機8の整流子48とブラシ52との摩擦による火花の過大な発生を推測する。他方、本体制御部9は、予測値Ineと実測値Inとの差の絶対値|In−Ine|の(n−2)回分の絶対値総和Σ|In−Ine|が、所定値Isより大きくない場合、電動送風機8の整流子48とブラシ52との摩擦による火花の過大な発生がないことを推測して電動送風機8の運転を継続させる。
(火花検知の第3実施例)
また、本体制御部9は、第1実施例、および第2実施例の火花検知に代えて第3実施例の火花検知を実行することもできる。
図8は、本発明の実施形態に係る電気掃除機の火花検知の第3実施例を示すフローチャートである。
図9は、本発明の実施形態に係る電気掃除機の火花検知の第3実施例のサンプリング方法を示す概念図である。
図8および図9に示すように、本実施形態に係る本体制御部9は、第2実施例のステップS11、ステップS1からステップS4、ステップS12を、予め定める周期C毎に複数回(具体的にはN回)繰り返す(ステップS21、ステップS22、ステップS11、ステップS1からステップS4、ステップS12、ステップS13、ステップS14、ステップS24、ステップS25)。予め定める周期Cは、電動送風機8の電源周期またはその整数倍である。整数Nは、予め定める整数である。各周期Cにおいて、本体制御部9は、等時間間隔で継続的に火花検知部58の検知結果のサンプリングを複数回(具体的にはn−2回)繰り返し、実測値Inと予測値Ineの差の絶対値|In−Ine|の(n−2)回分の絶対値総和Σ|In−Ine|を求め、記憶部59に一時的に記憶する(ステップS13)。なお、各周期Cにおける絶対値総和Σ|In−Ine|をΣ1、Σ2、…、ΣNと表記する。
次いで、本体制御部9は、周期C毎の絶対値総和Σ1、Σ2、…、ΣNの総和Σ(Σ1+Σ2+…+ΣN)を整数Nで平均し(つまり、実測値Inと予測値Ineの差の絶対値|In−Ine|の(n−2)回分の絶対値総和Σ|In−Ine|に関する平均的な値を求め)、所定値Isより大きいか否か、つまりΣ(Σ1+Σ2+…+ΣN)/N>Isを判断する(ステップS26)。例えば、周期C=1/50Hz、整数N=50にすれば1秒間の平均的絶対値総和Σ(Σ1+Σ2+…+ΣN)/Nが求められる。
以上のように、火花検知の第3実施例では、本体制御部9は、周期C毎に実測値Inと予測値Ineの差の絶対値|In−Ine|の(n−2回)分の絶対値総和Σ|In−Ine|を求め、平均的絶対値総和Σ(Σ1+Σ2+…+ΣN)/Nが、予め定める所定値Isより大きい場合、電動送風機8の整流子48とブラシ52との摩擦による火花の過大な発生を推測する。他方、本体制御部9は、平均的絶対値総和Σ(Σ1+Σ2+…+ΣN)/Nが、所定値Isより大きくない場合、電動送風機8の整流子48とブラシ52との摩擦による火花の過大な発生がないことを推測して電動送風機8の運転を継続させる。
火花検知の第3実施例では、平均的絶対値総和Σ(Σ1+Σ2+…+ΣN)/Nを求めることで、突発的な火花の発生に対する感受性、応答性を抑制し、電動送風機8の整流子48とブラシ52との摩擦による火花の過大な発生の推測を安定化させる。
(火花検知の第4実施例)
火花検知の第4実施例は、火花検知の第1実施例から第3実施例に対し電動送風機8に供給される電源電圧の変化(定格に対する実測)に応じて所定値Isを変える。
図10は、本発明の実施形態に係る電気掃除機の電動送風機に対する電源電圧・周波数・運転モードによる平均的絶対値総和の違いを示す図表である。
図10(a)は強運転モードの場合を示し、図10(b)は中運転モードの場合を示す。
図11は、本発明の実施形態に係る電気掃除機の周波数50Hz、強運転モードにおける電源電圧と平均的絶対値総和の相関を示す線図である。
図12は、本発明の実施形態に係る電気掃除機の周波数50Hz、中運転モードにおける電源電圧と平均的絶対値総和の相関を示す線図である。
図13は、本発明の実施形態に係る電気掃除機の周波数60Hz、強運転モードにおける電源電圧と平均的絶対値総和の相関を示す線図である。
図10から図13に示すように、周波数50Hzと周波数60Hzともに、電源電圧(実測)が増加すると、平均的絶対値総和Σ(Σ1+Σ2+…+ΣN)/Nも増加し、50Hzと60Hzでは、いずれの電源電圧(実測)においても、周波数60Hzが周波数50Hzに比べて平均的絶対値総和Σ(Σ1+Σ2+…+ΣN)/Nが大きいことがわかる。
他方、周波数50Hzにおいて、強運転モードと中運転モードの平均的絶対値総和Σ(Σ1+Σ2+…+ΣN)/Nは、電源電圧(実測)によっては大小関係が反転する。
したがって、電源電圧の変化、周波数の変化に応じて所定値Isを変更する必要が有る。
例えば、先ず、電動送風機8に供給される電源電圧(実測)毎、運転モード毎に複数の所定値Isを記憶部59に記憶しておく。そして、電動送風機8に供給される電源電圧を検知し、この検知電圧(電源電圧の実測値)を本体制御部9で読み取り、選択中の運転モードと組み合わせて最適な所定値Isを選択する。具体的な一例として、電源電圧が定格100Vの場合、検知電圧と所定値Isの関係は図14のように設定される。
図14は、本発明の実施形態に係る電気掃除機において電動送風機の電源電圧が定格100Vの場合の検知電圧と所定値との相関関係を示す図表である。
図14に示すように、検知電圧<80Vの場合の所定値IsはA値、80V≦検知電圧<90Vの場合の所定値IsはB値、90V≦検知電圧<100Vの場合の所定値IsはC値、100V≦検知電圧の場合の所定値IsはD値である。このように所定値Isは10V単位で書き換えられる。
火花検知の第4実施例では、火花検知の第1実施例から第3実施例による火花検知に加えて、電源電圧(実測)に応じて所定値Isを変えることで、整流子48とブラシ52との摩擦によって発生する火花を誤検出なく正確に検出する。
次いで、電動送風機8が発する火花の大きさに連動させて電動送風機8の入力を低減させ、また再始動時の入力を決定する入力変更制御について説明する。
(入力変更制御の実施例)
図15および図16は、本発明の実施形態に係る電気掃除機の入力変更制御を示すフローチャートである。
図17は、本発明の実施形態に係る電気掃除機の入力変更制御の概要を示す図である。
図15から図17に示すように、本実施形態に係る電気掃除機1の本体制御部9は、大きく2つの入力変更制御を行う。一方は、電動送風機8の入力に対して火花の発生量が過大な場合に入力を低減させる入力減少制御であり(図15)、他方は、電動送風機8の入力に対して火花の発生量が適切な場合に入力を増加させる入力増加制御である(図16)。それぞれの制御は、電動送風機8の入力に対する火花の発生量が過大なのか、適切なのかを判断する際、入力の大小に応じて監視時間を変化させて、より安全かつ効率的に(無駄のない)判断する。
具体的には、本実施形態に係る電気掃除機1の本体制御部9は、火花検知部58がサンプリングする検知結果の前回実測値Ia(前回値)と今回実測値Ib(今回値)との差から予測値Ine(予測次回値)を算出し、この予測値Ineと火花検知部58がサンプリングする検知結果の実測値In(実次回値)との差の絶対値|In−Ine|が予め定める監視時間Ts中、予め定める所定値Isに納まるよう、換言すれば予め定める所定値Is以下になるように電動送風機8の入力を変化させて電動送風機8の運転を継続させる一方で、電動送風機8の入力を変化させた後は監視時間Tsを変化させる。
また、本体制御部9は、電動送風機8の入力を低下させる場合には、低下させた後の監視時間Tsを低下させる以前の監視時間Tsよりも延長する。
さらに、本体制御部9は、電動送風機8の入力を上昇させる場合には、上昇させた後の監視時間Tsを上昇させる以前の監視時間Tsよりも延長する。
所定値Isは、電動送風機8の入力が実質的に同じ場合には、電動送風機8への入力を下げるための低減用所定値Isdよりも電動送風機8への入力を上げるための増加用所定値Isuの方が、より小さい。
本体制御部9は、電動送風機8を始動または再始動すると同時に、入力変更制御を開始する。なお、説明を簡単にするために電動送風機8は強運転モードで運転されているものとして説明する。
先ず入力減少制御について説明する。
図15および図17の左半分に示すように、本実施形態に係る電気掃除機1の本体制御部9は、電動送風機8を強運転モードの定格入力P1、例えば1000ワットで運転している最中、火花検知(上記で説明した火花検知の第1実施例から第4実施例のいずれか)を行って火花の過大な発生の有無を繰り返し、推測する(ステップS31)。第一監視時間Ts−1の間、火花の過大な発生を推測しなければ、入力を変更することなく、入力を保ったまま電動送風機8の運転を継続させる(ステップS31、ステップS32 No)。
他方、第一監視時間Ts−1の間、火花の過大な発生を突発的または継続的に推測した場合(ステップS31、ステップS32 Yes)、電動送風機8への入力を低減させて(制限入力P2<定格入力P1)電動送風機8の運転を継続させる(ステップS33)。
ステップS32において、火花の過大な発生を推測するための所定値Isには、定格入力P1に対応して設定される第一低減用所定値Isd1が適用される。
次いで、本体制御部9は、電動送風機8を制限入力P2、例えば700ワットで運転している最中、火花検知(上記で説明した火花検知の第1実施例から第4実施例のいずれか)を行って火花の過大な発生の有無を繰り返し、推測する(ステップS34)。第二監視時間Ts−2の間、火花の過大な発生を推測しなければ、入力を変更することなく、入力を保ったまま電動送風機8の運転を継続させる(ステップS34、ステップS35 No)。
他方、第二監視時間Ts−2の間、火花の過大な発生を突発的または継続的に推測した場合(ステップS34、ステップS35 Yes)、電動送風機8への入力を低減させて(制限入力P3<制限入力P2)電動送風機8の運転を継続させる(ステップS36)。
なお、第二監視時間Ts−2は、第一監視時間Ts−1よりも長く、第二監視時間Ts−2>第一監視時間の関係Ts−1にある。
ステップS35において、火花の過大な発生を推測するための所定値Isには、制限入力P2に対応して設定される第二低減用所定値Isd2が適用される。第二低減用所定値Isd2は、第一低減用所定値Isd1よりも小さく、第一低減用所定値Isd1>第二低減用所定値Isd2にある。
次いで、本体制御部9は、電動送風機8を制限入力P3、例えば400ワットで運転している最中、火花検知(上記で説明した火花検知の第1実施例から第4実施例のいずれか)を行って火花の過大な発生の有無を繰り返し、推測する(ステップS37)。第三監視時間Ts−3の間、火花の過大な発生を推測しなければ、入力を変更することなく、入力を保ったまま電動送風機8の運転を継続させる(ステップS37、ステップS38 No)。
他方、第三監視時間Ts−2の間、火花の過大な発生を突発的または継続的に推測した場合(ステップS37、ステップS38 Yes)、入力を遮断して電動送風機8の運転を停止させる(ステップS39)。
なお、第三監視時間Ts−3は、第二監視時間Ts−2よりも長く、第三監視時間Ts−3>第二監視時間の関係Ts−2にある。
ステップS38において、火花の過大な発生を推測するための所定値Isには、制限入力P3に対応して設定される第三低減用所定値Isd3が適用される。第三低減用所定値Isd3は、第二低減用所定値Isd2よりも小さく、第二低減用所定値Isd2>第三低減用所定値Isd3にある。
また、ステップS32、ステップS35、およびステップS38において、火花の過大な発生を突発的(非継続的)に推測した場合に電動送風機8の出力を低減または遮断することは、電動送風機8の安全性の観点で優れている一方、運転の継続によって得られる利便性の観点では劣る。他方、ステップS32、ステップS35、およびステップS38において、火花の過大な発生を継続的に推測した場合に電動送風機8の出力を低減または遮断することは、電動送風機8の安全性の観点で劣る一方、運転の継続によって得られる利便性の観点では優れている。これら火花の過大な発生を突発的、または継続的に判断する他に、監視時間Ts(具体的には第一監視時間Ts−1、第二監視時間Ts−2、第三監視時間Ts−3)の間、火花の過大な発生の推測回数を平均や分散など統計的な手法で判断しても良い。
さらに、入力減少制御は、火花の検知から入力の変更までのステップ、例えばステップS31からステップS33、またはステップS34からステップS36を1組として多段に含み、制限入力を次第に減少させるものであっても良い。段数を多くすることで、見かけ上は段階的ではなく線形に出力が減少しているように、使用者に感じさせることもできる。
次いで入力増加制御について説明する。
図16および図17の右半分に示すように、本実施形態に係る電気掃除機1の本体制御部9は、電動送風機8を制限入力P3、例えば400ワットで運転している最中、火花検知(上記で説明した火花検知の第1実施例から第4実施例のいずれか)を行って火花の過大な発生の有無を繰り返し、推測する(ステップS41)。第四監視時間Ts−4の間、火花の過大な発生を突発的または継続的に推測した場合、さらに火花の過大な発生の有無を繰り返し、推測する(ステップS41、ステップS42 Yes)。
他方、第四監視時間Ts−4の間、火花の過大な発生を推測しなければ(ステップS41、ステップS42 No)、電動送風機8への入力を増加させて(制限入力P2>制限入力P3)電動送風機8の運転を継続させる(ステップS43)。
ステップS42において、火花の過大な発生を推測するための所定値Isには、制限入力P3に対応して設定される第一増加用所定値Isu1が適用される。第一増加用所定値Isu1は、電動送風機8の入力が実質的に同じ制限入力P3であって、電動送風機8への入力を下げるための第三低減用所定値Tsd3よりも小さく、第三低減用所定値Tsd3>第一増加用所定値Isu1の関係にある。
また、ステップS41の第四監視時間Ts−4は、入力減少制御(図15)第一監視時間Ts−1、第二監視時間Ts−2、第三監視時間Ts−3との大小関係において、無関係に設定されても良いし、例えば第三監視時間Ts−3よりもよりも長く、第四監視時間Ts−4>第三監視時間Ts−3にあっても良い。
次いで、本体制御部9は、電動送風機8を制限入力P2、例えば700ワットで運転している最中、火花検知(上記で説明した火花検知の第1実施例から第4実施例のいずれか)を行って火花の過大な発生の有無を繰り返し、推測する(ステップS44)。第五監視時間Ts−5の間、火花の過大な発生を突発的または継続的に推測した場合、さらに火花の過大な発生の有無を繰り返し、推測する(ステップS44、ステップS45 Yes)。
他方、第五監視時間Ts−5の間、火花の過大な発生を推測しなければ(ステップS44、ステップS45 No)、電動送風機8への入力を増加させて(定格入力P1>制限入力P2)電動送風機8の運転を継続させる(ステップS46)。
なお、第五監視時間Ts−5は、第四監視時間Ts−4よりも長く、第五監視時間Ts−5>第四監視時間の関係Ts−4にある。
また、ステップS45において、火花の過大な発生を推測するための所定値Isには、制限入力P2に対応して設定される第二増加用所定値Isu2が適用される。第二増加用所定値Isu2は、電動送風機8の入力が実質的に同じ制限入力P2であって、電動送風機8への入力を下げるための第二低減用所定値Tsd2よりも小さく、第二低減用所定値Tsd2>第二増加用所定値Isu2の関係にある。
さらに、ステップS42、およびステップS45において、火花の過大な発生を突発的(非継続的)に推測した場合に電動送風機8の出力を変更しない(すなわち維持する)ことは、電動送風機8の安全性の観点で優れている一方、入力の増加によって得られる利便性の観点では劣る。他方、ステップS42、およびステップS45において、火花の過大な発生を継続的に推測した場合に電動送風機8の出力を増加させることは、電動送風機8の安全性の観点で劣る一方、入力の増加によって得られる利便性の観点では優れている。これら火花の過大な発生を突発的、または継続的に判断する他に、監視時間Ts(具体的には第四監視時間Ts−4、第五監視時間Ts−5)の間、火花の過大な発生の推測回数を平均や分散など統計的な手法で判断しても良い。
さらに、入力増加制御は、火花の検知から入力の変更までのステップ、例えばステップS41からステップS43を1組として多段に含み、制限入力を次第に増加させるものであっても良い。段数を多くすることで、見かけ上は段階的ではなく線形に出力が増加しているように、使用者に感じさせることもできる。
さらにまた、入力減少制御および入力増加制御は、同時に行われていても良い。例えば電動送風機8の入力が実質的に同じ制限入力P2の時に、入力減少制御のステップS34からステップS36と、入力増加制御のステップS44からステップS46と、が同時に進行していても良い。この場合、第二監視時間Ts−2の間、火花の過大な発生を突発的または継続的に推測した場合(ステップS34、ステップS35 Yes)、電動送風機8への入力を低減させて(制限入力P3<制限入力P2)電動送風機8の運転を継続させる(ステップS36)一方で、第五監視時間Ts−5の間、火花の過大な発生を推測しなければ(ステップS44、ステップS45 No)、電動送風機8への入力を増加させて(定格入力P1>制限入力P2)電動送風機8の運転を継続させる(ステップS46)。このとき、火花の検知において、第二低減用所定値Tsd2>第二増加用所定値Isu2の関係にあるため、火花の発生量の推測が第二増加用所定値Isu2を超えなければ入力が増加し(定格入力P1)、第二低減用所定値Tsd2を超えれば入力が減少し(制限入力P3)、これら以外では入力が維持される(制限入力P2)。
このように、本実施形態に係る電気掃除機1は、火花検知部58がサンプリングする検知結果の前回実測値Ia(前回値)と今回実測値Ib(今回値)との差から予測値Ine(予測次回値)を算出し、この予測値Ineと火花検知部58がサンプリングする検知結果の実測値In(実次回値)との差の絶対値|In−Ine|が予め定める監視時間Ts中、予め定める所定値Isに納まるよう、電動送風機8の入力を変化させて電動送風機8の運転を継続する一方で、電動送風機8の入力を変化させた後は、監視時間Tsを変化させることによって、火花の発生量に応じて入力を変更し、変更した入力に応じて適宜の監視時間Tsを掛け、安全性と効率性とのバランスを取りながら電動送風機8の健全性を確認することができる。
また、本実施形態に係る電気掃除機1は、電動送風機8の入力を低下させる場合には、低下させた後の監視時間Tsを、低下させる以前の監視時間Tsよりも延長することによって、電動送風機8への負荷に応じて整流子48とブラシ52との馴染みに掛ける時間を確保できる。
さらに、本実施形態に係る電気掃除機1は、電動送風機8の入力を上昇させる場合には、上昇させた後の監視時間Tsを上昇させる以前の監視時間Tsよりも延長することによって、電動送風機8への入力を増加させた後の監視を十分に行って、安全性を確実に確保できる。
さらにまた、本実施形態に係る電気掃除機1は、電動送風機8への入力を下げるための低減用所定値Isdよりも電動送風機8への入力を上げるための増加用所定値Isuの方をより小さく設定しておくことで、入力減少制御と入力増加制御を組み合わせて、より高度な安全性と利便性を提供することができる。
したがって、本実施形態に係る電気掃除機1によれば、整流子48とブラシ52との摩擦に基づく電動送風機8の発煙・発火を未然に防ぎつつ、火花発生量の回復が見込まれる場合には適宜、かつ適切に電動送風機8の入力を低減前の状態に戻すことができる。
なお、本実施形態に係る電気掃除機1は、キャニスタ型のものに限らず、アップライト型、スティック型、あるいはハンディ型などのものであってもよい。また、電気掃除機1は、商用交流電源Eの他に二次電池を備えたコードレス型のものであってもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。