JP2022014754A - 電気掃除機 - Google Patents

Abstract

【課題】表示部が情報を正しく表示できるか否か、容易に確認可能な電気掃除機を提供する。
【解決手段】電気掃除機１は、吸込負圧を発生させる電動送風機８と、電動送風機８を始動させる要求を取得する操作部２４と、操作部２４が取得する指示に従って電動送風機８の運転を制御する制御部９と、点灯、点滅、または消灯して情報を表示する少なくとも１つの表示部１２と、を備えている。情報は、電気掃除機１の第一状態を表現する第一状態情報を表現する。表示部１２は、点灯、点滅、または消灯して第一状態情報を表示し、かつ、操作部２４が電動送風機８を始動させる要求を取得してから第一状態情報を表示するまでの間に、消灯と異なる発光確認類型を表示する。
【選択図】図１

Description

本発明に係る実施形態は電気掃除機に関する。

複数の発光ダイオード（light emitting diode、LED）を備え、発光する発光ダイオードの数量によってフィルターの目詰まり度合いを報知する電気掃除機が知られている。

特開平６－３４３５８７号公報

ところで、光源の点灯によって電動送風機の異常を報知し、光源の消灯によって電動送風機の正常を報知する場合には、光源が点灯する機会は光源が消灯する機会よりも乏しい。そうすると、仮に光源が故障して点灯できない場合には、使用者は、光源が故障していることに気付かず、また電動送風機の異常を認知できなくなる虞がある。

また、点灯する光源と消灯する光源とを組み合わせてフィルターの目詰まり度合い、および電池の残量のような情報を表示できる。しかしながら、例えばフィルターの目詰まりが最大時に点灯する光源が故障して点灯できない場合には、使用者は、光源が故障していることに気付かず、フィルターを過大に目詰まりさせてしまう虞がある。また、例えば電池残量が最大残量時に点灯する光源が故障して点灯できない場合には、使用者は、光源が故障していることに気付かず、電池の劣化を疑う虞がある。

そこで、本発明は、表示部が情報を正しく表示できるか否か、容易に確認可能な電気掃除機を提供することを目的とする。

前記の課題を解決するため本発明の実施形態に係る電気掃除機は、吸込負圧を発生させる電動送風機と、前記電動送風機を始動させる要求を取得する入力部と、前記入力部が取得する指示に従って前記電動送風機の運転を制御する制御部と、点灯、点滅、または消灯して情報を表示する少なくとも１つの表示部と、を備えている。前記情報は、前記電気掃除機の第一状態を表現する第一状態情報を表現し、前記表示部は、点灯、点滅、または消灯して前記第一状態情報を表示し、かつ、前記入力部が前記電動送風機を始動させる要求を取得してから前記第一状態情報を表示するまでの間に、消灯と異なる発光確認類型を表示する。

本発明の第１実施形態に係る電気掃除機の斜視図。 本発明の第一実施形態に係る電気掃除機のブロック図。 本発明の第１実施形態に係る電気掃除機が実行する電動送風機の始動制御および停止制御のアルゴリズム（算法）の一例を表現するフローチャート。 本発明の第１実施形態に係る電気掃除機が実行する表示部の表示制御のアルゴリズム（算法）の一例を表現するフローチャート。 本発明の第２実施形態に係る電気掃除機の斜視図。 本発明の第２実施形態に係る電気掃除機の表示部の拡大図。 本発明の第２実施形態に係る電気掃除機が実行する表示部の表示制御のアルゴリズム（算法）の一例を表現するフローチャート。

以下、本発明に係る電気掃除機の実施の形態について、図１から図７を参照して説明する。なお、複数の図面中、同一または相当する構成には同一の符号が付されている。

［第１実施形態］
本発明に係る電気掃除機の第１実施形態について、図１から図４を参照して説明する。

図１は、本発明の第１実施形態に係る電気掃除機の斜視図である。

図１に示すように、本実施形態に係る電気掃除機１は、いわゆるキャニスタ型である。電気掃除機１は、被掃除面を走行可能な掃除機本体２と、掃除機本体２に着脱可能な管部３と、を備えている。管部３は、掃除機本体２に流体的に接続されている。

掃除機本体２は、外殻としての本体ケース５と、本体ケース５の左右それぞれの側部に設けられる一対の車輪６と、本体ケース５の前半部に着脱可能な塵埃分離集塵部７と、本体ケース５の後半部に収容される電動送風機８と、主に電動送風機８を制御する制御部９と、電動送風機８へ電力を導く電源コード１１と、電気掃除機１の状態を表現する情報を表示する表示部１２と、を備えている。

掃除機本体２は、配線用差込接続器（いわゆるコンセント）に接続される電源コード１１を通じて商用交流電源から供給される電力で電動送風機８を駆動させる。掃除機本体２は、駆動する電動送風機８が発生させる負圧を管部３に作用させる。電気掃除機１は、管部３を通じて被掃除面から塵埃を含む空気（以下、「含塵空気」と呼ぶ。）を吸い込む。掃除機本体２は、吸い込んだ含塵空気から塵埃を分離する。掃除機本体２は、分離後の塵埃を捕集して蓄積し、かつ塵埃を分離した後の清浄な空気を排気する。

なお、電気掃除機１は、掃除機本体２に設けられる電源としての二次電池を備えていても良い。換言すると、電気掃除機１は、コードレス型であっても良い。その場合には、掃除機本体２は、二次電池が蓄える電力によって電動送風機８を駆動させる。電源コード１１に代えて二次電池を備える電気掃除機１は、電源コード１１の長さの制約や、電源コード１１の取り回しを必要とせず、軽快に利用できる。

本体ケース５の正面部分には、掃除機本体２の吸込口に相当する本体接続口１５が設けられている。本体接続口１５は、管部３を着脱可能な継手構造を有している。本体接続口１５は、管部３と塵埃分離集塵部７とを流体的に接続する。

車輪６は、大径の走行輪であり、掃除機本体２を走行可能に支えている。本体ケース５は、車輪６に加えて補助輪、例えばキャスターを備えていても良い。補助輪は、本体ケース５の走行姿勢を安定させる。

塵埃分離集塵部７は、掃除機本体２に流れ込む含塵空気を清浄な空気と塵埃とに分離する。塵埃分離集塵部７は、含塵空気から分離した塵埃を蓄積する一方、塵埃が除去された清浄な空気を電動送風機８へ送る。塵埃分離集塵部７は、遠心分離方式を含む慣性分離方式であっても良いし、濾過フィルターを用いる濾過分離方式であっても良い。慣性分離方式では、移動する空気に作用する慣性力と移動する塵埃に作用する慣性力との差によって塵埃と空気とが分離される。

電動送風機８は、塵埃分離集塵部７から空気を吸い込んで負圧（吸込負圧）を発生させる。

制御部９は、マイクロプロセッサーと、マイクロプロセッサーが実行する各種演算プログラム、パラメーターなどを記憶する記憶装置と、を備えている。記憶装置は、予め設定される複数の運転モードに関連する種々の設定（引数）を記憶している。複数の運転モードは電動送風機８の出力に関連付けられている。それぞれの運転モードは、相互に異なる入力値（電動送風機８の入力値、電動送風機８に流れる電流目標値）を有している。それぞれの運転モードは、管部３が取得する動作要求に関連付けられている。制御部９は、管部３が取得する動作要求に対応する任意の運転モードを、予め設定される複数の運転モードから択一的に選択し、選択された運転モードを記憶部から読み出し、読み出した運転モードの入力値にしたがって電動送風機８の運転を制御する。

電源コード１１は、配線用差込接続器から掃除機本体２へ電力を供給する。電源コード１１の自由端部には、差込プラグ１６が設けられている。なお、電気掃除機１が電源としての二次電池を備えている場合には、電源コード１１は、二次電池を充電するための充電器に代えられる。

表示部１２は、例えば掃除機本体２の上面に設けられている。表示部１２は、光源、例えば電球や、発光ダイオード（light emitting diode、LED）である。表示部１２は、点灯、点滅、または消灯して情報を表示する。この情報は、電気掃除機１の状態を表現する状態情報である。状態情報は、電気掃除機１の状態を知覚可能な情報であり、具体的には、電動送風機８の状態を知覚可能な情報である。塵埃分離集塵部７のフィルターが目詰まったり、大型の異物が管部３を塞いだりして、電動送風機８の上流側の風路が閉塞されると、電動送風機８は、吸引する空気量の低下にともない過回転状態に至る。また、整流子電動機によって駆動する電動送風機８では、整流子における火花の発生量が余寿命の減少にともなって過大になる場合がある。それらの状態は、電動送風機８の異常状態である。表示部１２は、点灯、点滅、および消灯の少なくとも２つによって、意味の異なる複数の情報を表示する。表示部１２は、例えば、消灯して電動送風機８が正常であることを表現する状態情報を表示し、点灯して電動送風機８が異常であることを表現する状態情報を表示する。表示部１２は、消灯と点滅との対、または点灯と点滅との対によって情報を表示しても良いし、点灯、点滅、および消灯によって情報を表示しても良い。電気掃除機１の状態は、制御部９によって判断される。電気掃除機１は、電気掃除機１の状態を判断するための情報を取得する種々のセンサーを備えている。制御部９は、それら種々のセンサーから取得する情報に基づいて電気掃除機１の状態を判断する。また、制御部９は、判断した状態を表現する状態情報を表示部１２に表示させる。なお、電気掃除機１の状態を表現する状態情報、つまり表示部１２で表示される状態情報を、以下「ステータス情報」とも言う。ステータス情報によって表現される電気掃除機１の状態は、電動送風機８の異常状態、および電動送風機８の正常状態を含んでいる。また、電気掃除機１の状態は、電動送風機８が故障して再始動が不能な完全異常状態や、電動送風機８の上流側の風路を閉塞する異物を取り除いたり、フィルターを清掃したりすることで回復可能な半異常状態（半正常状態）を含んでいる。

管部３は、掃除機本体２から作用する負圧によって、被掃除面から含塵空気を吸い込み掃除機本体２へ案内する。管部３は、掃除機本体２に着脱可能な継手としての接続管１９と、接続管１９に流体的に接続される集塵ホース２１と、集塵ホース２１に流体的に接続される手元操作管２２と、手元操作管２２から突出する把持部２３と、把持部２３に設けられる操作部２４と、手元操作管２２に着脱可能な延長管２５と、延長管２５に着脱可能な吸込口体２６と、を備えている。

接続管１９は、本体接続口１５を通じて塵埃分離集塵部７に流体的に接続されている。

集塵ホース２１は、長尺で可撓な略円筒形状のホースである。集塵ホース２１の一方の端部（ここでは、後方の端部）は、接続管１９に流体的に接続されている。集塵ホース２１は、接続管１９を通じて塵埃分離集塵部７に流体的に接続されている。可撓な集塵ホース２１は、掃除機本体２の位置を基準とする管部３の移動範囲を広げて電気掃除機１の利便性を向上させる。

手元操作管２２は、集塵ホース２１と延長管２５とを中継している。手元操作管２２の一方の端部（ここでは、後方の端部）は、集塵ホース２１の他方の端部（ここでは、前方の端部）に流体的に接続されている。手元操作管２２は、集塵ホース２１および接続管１９を通じて塵埃分離集塵部７に流体的に接続されている。

把持部２３は、電気掃除機１を操作するために使用者が手で把持する部分である。把持部２３は、使用者が手で容易に把持できる適宜の形状で手元操作管２２から突出している。

操作部２４は、動作要求を取得する複数のスイッチを備えている。具体的には、操作部２４は、動作要求として電動送風機８の始動要求、および電動送風機８の停止要求を取得する電源スイッチ２４ａと、動作要求として電動送風機８の運転モードの変更要求を取得する切替スイッチ２４ｂと、吸込口体２６への電源供給要求を取得するブラシスイッチ２４ｃと、を備えている。スイッチ２４ａ、２４ｂ、２４ｃは、制御部９に電気的に接続されている。スイッチ２４ａ、２４ｂ、２４ｃは、例えば押し下し操作されると動作要求を取得する。

電気掃除機１の使用者は、電源スイッチ２４ａを操作して停止中の電動送風機８を始動させ、また駆動中の電動送風機８を停止させる。電動送風機８は、電源スイッチ２４ａが操作される都度、駆動と停止とを交互に繰り返す。

また、電気掃除機１の使用者は、切替スイッチ２４ｂを操作して電動送風機８の運転モードを択一的に選択できる。制御部９は、切替スイッチ２４ｂから動作要求を受け取る度に電動送風機８の運転モードを強→中→弱→強→中→弱→………の順に切り換える。なお、操作部２４は、切替スイッチ２４ｂに代えて、強運転スイッチ（図示省略）、中運転スイッチ（図示省略）、および弱運転スイッチ（図示省略）を個別に備えていても良い。

延長管２５は、複数の筒状体を重ね合わせたテレスコピック構造を有している。つまり、延長管２５は、伸縮可能である。延長管２５の一方の端部（ここでは、後方の端部）には、手元操作管２２の他方の端部（ここでは、前方の端部）に着脱可能な継手構造が設けられている。延長管２５は、手元操作管２２、集塵ホース２１および接続管１９を通じて塵埃分離集塵部７に流体的に接続されている。伸縮可能な延長管２５は、把持部２３と吸込口体２６との距離を調整可能であり、電気掃除機１の利便性を向上させる。

吸込口体２６は、木床やカーペットなどの被掃除面上を走行または滑走できる。吸込口体２６の底面は、吸込口２８を有している。吸込口体２６の底面は、走行状態または滑走状態において被掃除面に対向する。吸込口体２６は、吸込口２８に配置される回転可能な回転清掃体２９と、回転清掃体２９を回転駆動させる電動機３１と、を備えている。吸込口体２６の一方の端部（ここでは、後方の端部）には、延長管２５の他方の端部（ここでは、前方の端部）に着脱可能な継手構造が設けられている。吸込口体２６は、延長管２５、手元操作管２２、集塵ホース２１および接続管１９を通じて塵埃分離集塵部７に流体的に接続されている。つまり、吸込口体２６、延長管２５、手元操作管２２、集塵ホース２１、接続管１９、および塵埃分離集塵部７は、電動送風機８から吸込口２８へ至る吸込風路である。電動機３１は、ブラシスイッチ２４ｃが操作される都度、駆動と停止とを交互に繰り返す。

電気掃除機１は、電動送風機８が停止している状態で電源スイッチ２４ａが動作要求を取得すると、電動送風機８を始動させる。例えば、電気掃除機１は、電動送風機８が停止している状態で電源スイッチ２４ａが動作要求を取得すると、先ず電動送風機８を強運転モードで運転する。電気掃除機１は、電動送風機８を強運転モードで運転している最中、切替スイッチ２４ｂが動作要求を取得すると電動送風機８の運転モードを中運転モードに変更する。電気掃除機１は、電動送風機８を中運転モードで運転している最中、切替スイッチ２４ｂが動作要求を取得すると電動送風機８の運転モードを弱運転モードに変更する。強運転モード、中運転モードおよび弱運転モードは、予め設定される複数の運転モードである。電動送風機８に対する入力値は、強運転モードが最も高く、弱運転モードが最も小さい。始動した電動送風機８は、塵埃分離集塵部７から空気を排気してその内部を負圧にする。

塵埃分離集塵部７内の負圧は、本体接続口１５、接続管１９、集塵ホース２１、手元操作管２２、延長管２５、および吸込口体２６を順次に通じて吸込口２８に作用する。電気掃除機１は、吸込口２８に作用する負圧によって、被掃除面の塵埃を空気とともに吸い込む。塵埃分離集塵部７は、電気掃除機１に吸い込まれた含塵空気から塵埃を分離し、蓄積する一方で、含塵空気から分離した空気を電動送風機８へ送る。電動送風機８は、塵埃分離集塵部７から吸い込んだ空気を掃除機本体２外へ排気する。

図２は、本発明の第一実施形態に係る電気掃除機のブロック図である。

図２に示すように、本実施形態に係る電気掃除機１は、差込プラグ１６を介して商用交流電源Ｅに電気的に接続される制御回路４１を備えている。

制御回路４１は、電動送風機８の運転制御、および表示部１２の表示制御を実行する。制御回路４１は、商用交流電源Ｅに直列に接続される電動送風機８と、商用交流電源Ｅから電動送風機８へ電力を供給する電路４２と、電路４２を開閉するスイッチング素子４３と、商用交流電源Ｅを変換して制御部９へ駆動電力を供給する制御用電源部４５と、電動送風機８の負荷を検出する負荷検知部４６と、電気掃除機１の状態を表現する情報を表示する表示部１２と、電動送風機８の運転を制御し、かつ表示部１２の表示を制御する制御部９と、を備えている。

電動送風機８は、塵埃分離集塵部７を介して管部３に流体的に接続される遠心ファン４８と、遠心ファン４８を駆動させる電動機４９と、を備えている。電動機４９は、商用交流電源Ｅまたは二次電池から供給される電力で遠心ファン４８を回転させる。回転する遠心ファン４８は、塵埃分離集塵部７から空気を吸い込んで吸込負圧を発生させる。電動機４９は、整流子電動機であっても良いし、無整流子電動機であっても良い。

スイッチング素子４３は、双方向サイリスタ（Triode AC Switch、TRIAC）や逆阻止３端子サイリスタ（Silicon Controlled Rectifier、SCR）、ＭＯＳＦＥＴ（Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor）などの素子である。スイッチング素子４３は、制御部９に接続されるゲート４３ａを備えている。スイッチング素子４３は、ゲート電流またはゲート電圧の変化に応じて電動送風機８の入力（駆動電流）を変える。

制御用電源部４５は、制御部９の制御電源を発生させる電源回路である。制御用電源部４５は、商用交流電源Ｅから電源コード１１の差込プラグ１６が抜かれると、電源を喪失して制御電源の供給を停止する。

負荷検知部４６が検出する電動送風機８の負荷は、例えば、電動送風機８の回転数Ｎ、電動送風機８に流れる電流値Ｉ、または電動送風機８の吸込負圧Ｐである。換言すると、負荷検知部４６は、電動送風機８の回転数Ｎを検出する回転センサー５１、電動送風機８に流れる電流値Ｉを検出する電流センサー５２、または電動送風機８の吸込負圧Ｐを検出する圧力センサー５３である。負荷検知部４６は、制御部９へ検出結果を出力する。

なお、電動送風機８の上流側の風路、すなわち管部３、および塵埃分離集塵部７が閉塞して風量が低下すると、電動送風機８の吸込負圧Ｐが上昇し、電動送風機８に吸い込まれる空気の正圧が低下し、電動送風機８の回転数Ｎが上昇し、電動送風機８に流れる電流値Ｉは低下する。電気掃除機１は、電動送風機８の負荷を検出するために回転センサー５１、電流センサー５２、および圧力センサー５３の少なくともいずれか１つを備えていれば良い。

回転センサー５１は、電動送風機８の回転数Ｎを測定するホール素子である。回転センサー５１は、電動送風機８の回転にともなう磁界の変化から電動送風機８の回転数Ｎを測定する。回転センサー５１は、もっぱら電動機４９として無整流子電動機を備える電動送風機８の負荷を検出する用途に好適である。

電流センサー５２は、例えば電動送風機８に流れる電流値Ｉを測定するカレントトランスである。制御部９は、電動送風機８に流れる電流値Ｉの変化から電動送風機８の回転数Ｎを推測する。電流センサー５２は、もっぱら電動機４９として整流子電動機を備える電動送風機８の負荷を検出する用途に好適である。

圧力センサー５３は、電動送風機８の吸込負圧Ｐを測定する。電動送風機８に通じる風路、すなわち管部３、および塵埃分離集塵部７が閉塞すると、塵埃分離集塵部７と電動送風機８とを接続する風路の吸込負圧Ｐは上昇する。圧力センサー５３は、この塵埃分離集塵部７と電動送風機８とを接続する風路の吸込負圧Ｐを測定する。

制御部９は、操作部２４から入力される動作要求と、ゼロクロス検出器（図示省略）が検出する商用交流電源Ｅのゼロクロスタイミングと、を周期的に読み取り、選択された運転モードにしたがってスイッチング素子４３のスイッチング制御（位相制御）を行って電動送風機８の入力を制御する。また、制御部９は、電気掃除機１の電源が二次電池の場合には、スイッチング素子４３のデューティー比（ＯＮとＯＦＦとの割合）を変化させて電動送風機８の入力を制御する。

制御部９は、例えば、弱運転モード、中運転モードおよび強運転モードを含む複数の運転モードに応じて電動送風機８の入力を制御する。制御部９は、切替スイッチ２４ｂから動作要求を受け取る都度、運転モードを順次に切り換えてスイッチング素子４３のスイッチング制御を行う。

次に、制御部９が実行するプログラムのひとつである、電動送風機８の始動制御および停止制御について説明する。

図３は、本発明の第１実施形態に係る電気掃除機が実行する電動送風機の始動制御および停止制御のアルゴリズム（算法）の一例を表現するフローチャートである。

図３に示すように、本実施形態に係る電気掃除機１の制御部９は、起動後に記憶部から初期設定を読み出す（ステップＳ１）。初期設定される設定値には、操作部２４が取得する動作要求、電動送風機８の動作状態、電動送風機８の入力目標値、およびタイマーが含まれている。電源スイッチ２４ａが取得する動作要求は、「要求有り」と、「要求無し」と、を含んでいる。電動送風機８の動作状態は、電動送風機８の「停止中」と、電動送風機８の「運転中」と、を含んでいる。入力目標値は、電動送風機８に入力可能な最大値を１００パーセントとする百分率で表現される。例えば、強運転モードにおける入力目標値は、１００パーセント、中運転モードにおける入力目標値は、６０パーセント、弱運転モードにおける入力目標値は、４０パーセントである。

なお、図３は、電動送風機８の始動制御および停止制御に係るものであって、電動送風機８の運転出力の変更制御、つまり、切替スイッチ２４ｂが取得する動作要求に基づく電動送風機８の運転出力の変更制御を含んでいない。運転出力の初期値は、「強運転モード」に設定されているものとする。

電源スイッチ２４ａが取得する動作要求の初期値は、「要求無し」である。電動送風機８の動作状態の初期値は、「停止中」である。入力目標値の初期値は、「強運転モード」に対応する「１００パーセント」である。タイマーの初期値は、「ゼロ値」である。

次いで、制御部９は、操作部２４の電源スイッチ２４ａから動作要求を取得する（ステップＳ２）。電源スイッチ２４ａが操作されている場合には、制御部９は、電源スイッチ２４ａから「要求有り」の動作要求を取得する。電源スイッチ２４ａが操作されていない場合には、制御部９は、「要求無し」の動作要求を取得する。

次いで、制御部９は、電気掃除機１のステータス情報の判断に使用される種々のセンサーの検知結果を取得する（ステップＳ３）。本実施形態に係る種々のセンサーの検知結果は、負荷検知部４６から取得する電動送風機８の負荷である。つまり、制御部９は、電動送風機８の回転数Ｎ、電動送風機８に流れる電流値Ｉ、および電動送風機８の吸込負圧Ｐの少なくともいずれか１つを取得する。

次いで、制御部９は、表示部１２の表示を制御する（ステップＳ４）。この表示部１２の表示制御は、電源スイッチ２４ａから「要求有り」の動作要求を取得した後、次のステップＳ５で電動送風機８が始動するまでの間に行われる電動送風機始動前表示制御と、ステップＳ５で電動送風機８が始動した後に行われる電動送風機運転中表示制御と、を含んでいる。

次いで、制御部９は、電動送風機８の運転を制御する（ステップＳ５）。この電動送風機８の運転制御は、電源スイッチ２４ａが取得する動作要求、および電動送風機８の動作状態に基づいて実行される。動作状態が「停止中」、かつ動作要求が「要求無し」の場合には、制御部９は、電動送風機８の停止を継続させる。動作状態が「停止中」、かつ動作要求が「要求有り」の場合には、制御部９は、電動送風機８を始動させ、かつタイマーをスタートさせる。動作状態が「運転中」、かつ動作要求が「要求無し」の場合には、制御部９は、電動送風機８の運転を継続させる。動作状態が「運転中」、かつ動作要求が「要求有り」の場合には、制御部９は、電動送風機８を停止させ、かつタイマーを初期化して「ゼロ値」に変更する。なお、ステップＳ４とステップＳ５との実行順序は、反転していても良い。

そして、制御部９は、ステップＳ２からステップＳ５を実質的に一定の制御周期で繰り返す。この制御周期は、電源スイッチ２４ａが動作要求を取得したことを制御部９が確実に検知できる時間以下であることが好ましい。

また、制御部９は、ステップＳ５で動作要求が「要求有り」の場合には、ステップＳ２からステップＳ５を繰り返すための前処理として動作要求を初期化して「要求無し」に変更する。

次に、制御部９が実行するプログラムのひとつである、表示部１２の表示制御（ステップＳ４）について説明する。

図４は、本発明の第１実施形態に係る電気掃除機が実行する表示部の表示制御のアルゴリズム（算法）の一例を表現するフローチャートである。

図４に示すように、本実施形態に係る電気掃除機１の表示部１２は、点灯、点滅、または消灯してステータス情報を表示し、かつ、電源スイッチ２４ａが電動送風機８を始動させる要求を取得してからステータス情報を表示するまでの間に、消灯と異なる発光確認類型を表示する。

ここで、ステータス情報は、例えば表示部１２を消灯して電動送風機８が正常状態であることを表現する。このとき、表示部１２は、電源スイッチ２４ａが電動送風機８を始動させる要求を取得してから消灯してステータス情報を表示するまでの間に、点灯、または点滅して発光確認類型を表示する。

また、ステータス情報は、例えば表示部１２を消灯して電動送風機８が正常状態であることを表現し、表示部１２を点滅して電動送風機８が異常状態であることを表現する。電動送風機８の異常状態とは、例えば、電動送風機８の吸込側の閉塞が類推される過回転状態である。表示部１２は、電源スイッチ２４ａが電動送風機８を始動させる要求を取得してから消灯または点滅してステータス情報を表示するまでの間に、点灯または点滅して発光確認類型を表示する。

なお、ステータス情報が複数ある場合、つまり表示部１２を消灯して電動送風機８が正常状態であることを表現し、表示部１２を点滅して電動送風機８が異常状態であることを表現するような場合には、発光確認類型は、電源スイッチ２４ａが電動送風機８を始動させる要求を取得してから最早のステータス情報が表示されるまでの間に表示される。

また、ステータス情報と発光確認類型とは、異なっていることが好ましい。例えば、ステータス情報が、表示部１２の消灯、および点滅で表示される場合には、発光確認類型は、表示部１２の点灯で表示されることが好ましい。本実施形態のように、正常であることを表現するステータス情報が、表示部１２の消灯である場合には、ステータス情報と発光確認類型とは、同じであっても良い。

具体的には、制御部９は、表示部１２の表示制御（図３、ステップＳ４）を開始すると、動作要求が「要求有り」か否かを確認する（ステップＳ１１）。ステップＳ１１で確認する動作要求の有無は、図３のステップＳ２で取得された動作要求に基づいている。

ステップＳ１１が肯定された場合、つまり操作部２４の電源スイッチ２４ａが操作されて制御部９が「要求有り」の動作要求を取得している場合（ステップＳ１１ Ｙｅｓ）には、制御部９は、電動送風機８の動作状態が「停止中」か否かを確認する（ステップＳ１２）。

ステップＳ１２が肯定された場合、つまり電動送風機８の動作状態が「停止中」の場合（ステップＳ１２ Ｙｅｓ）には、制御部９は、表示部１２に発光確認類型を表示させて（ステップＳ１３）表示部１２の表示制御を終了する。発光確認類型は、例えば表示部１２の点灯または点滅である。表示部１２の表示制御が終了すると、制御部９は、図３のステップＳ５で電動送風機８を始動させ、かつタイマーをスタートする。また、制御部９は、ステップＳ２からステップＳ５を繰り返すための前処理として動作要求を初期化して「要求無し」に変更する。

ステップＳ１２が否定された場合、つまり電動送風機８の動作状態が「運転中」の場合（ステップＳ１２ Ｎｏ）には、制御部９は、表示部１２を消灯して（ステップＳ１４）表示部１２の表示制御を終了する。消灯する表示部１２は、電動送風機８が正常状態であることを表現するステータス情報である。表示部１２の表示制御が終了すると、制御部９は、図３のステップＳ５で電動送風機８を停止させ、かつタイマーをリセットする。また、制御部９は、ステップＳ２からステップＳ５を繰り返すための前処理として動作要求を初期化して「要求無し」に変更する。

次いで、ステップＳ１１が否定された場合、つまり操作部２４の電源スイッチ２４ａが操作されずに制御部９が「要求無し」の動作要求を取得している場合（ステップＳ１１ Ｎｏ）には、制御部９は、電動送風機８の動作状態が「運転中」か否かを確認する（ステップＳ１５）。

ステップＳ１５が肯定された場合、つまり電動送風機８の動作状態が「運転中」の場合（ステップＳ１５ Ｙｅｓ）には、制御部９は、電動送風機８が正常か否かを判断する（ステップＳ１６）。制御部９は、図３のステップＳ３で負荷検知部４６から取得した電動送風機８の負荷に基づいて電動送風機８が正常か否かを判断する。つまり、制御部９は、電動送風機８の回転数Ｎ、電動送風機８に流れる電流値Ｉ、および電動送風機８の吸込負圧Ｐの少なくともいずれか１つと予め定められる判断値との大小関係に基づいて電動送風機８が正常か否かを判断する。

ステップＳ１６が肯定された場合、つまり電動送風機８が正常な場合（ステップＳ１６ Ｙｅｓ）には、制御部９は、表示部１２を消灯して（ステップＳ１４）表示部１２の表示制御を終了する。表示部１２の表示制御が終了すると、制御部９は、図３のステップＳ５で電動送風機８の運転を継続する。

ステップＳ１６が否定された場合、つまり電動送風機８に異常が推定される場合（ステップＳ１６ Ｎｏ）には、制御部９は、表示部１２を点滅して（ステップＳ１７）表示部１２の表示制御を終了する。点滅する表示部１２は、電動送風機８が異常状態であることを表現するステータス情報である。表示部１２の表示制御が終了すると、制御部９は、図３のステップＳ５で電動送風機８の運転を制御する。この際、電動送風機８に異常が推定されるので、制御部９は、電動送風機８の回転数を下げたり、電動送風機８を停止させたりしても良い。

次いで、ステップＳ１５が否定された場合、つまり電動送風機８の動作状態が「停止中」の場合（ステップＳ１５ Ｎｏ）には、制御部９は、電動送風機８が停止中であり、動作要求も無いので、表示部１２の表示制御を終了する。表示部１２の表示制御が終了すると、制御部９は、図３のステップＳ５で電動送風機８の停止を継続する。

なお、ステップＳ１２からステップＳ１３は、電動送風機始動前表示制御であり、ステップＳ１２からステップＳ１４、およびステップＳ１５からステップＳ１７は、電動送風機運転中表示制御である。制御部９は、電動送風機８が始動した後には、表示部１２でステータス情報を表示して電気掃除機１が正常か否かを使用者に知らせる一方、電源スイッチ２４ａから「要求有り」の動作要求を取得した後、電動送風機８が始動するまでの間では、表示部１２に発光確認類型を表示して表示部１２が正常か否かを使用者に知らせる。

例えば、電気掃除機１が正常な場合には、表示部１２を消灯させ、電気掃除機１が異常な場合には、表示部１２を点灯または点滅させる制御を行う場合には、表示部１２が点灯または点滅する機会は乏しい。そうすると、仮に表示部１２が故障して点灯、および点滅できない場合には、使用者は、表示部１２が故障していることに気付かず、また電気掃除機１の異常を認知できなくなる虞がある。

そこで、本実施形態に係る電気掃除機１は、電動送風機始動前表示制御で表示部１２を一時的に点灯または点滅させて、表示部１２の健全性を容易に提示できる。

また、本実施形態に係る電気掃除機１は、消灯およびステータス情報と異なる発光確認類型を表示する。たとえば、ステータス情報としての電動送風機８の過回転状態が表示部１２の点灯で表示される場合には、発光確認類型は、表示部１２の点滅で表示される。ステータス情報としての電動送風機８の過回転状態が表示部１２の点滅で表示される場合には、発光確認類型は、表示部１２の点灯で表示される。そのため、本実施形態に係る電気掃除機１は、ステータス情報を表示する前に、ステータス情報と明らかに異なる発光パターンによって、表示部１２の健全性を確実に提示できる。使用者は、容易かつ確実に表示部１２の健全性を知ることができる。

なお、電動送風機始動前表示制御は、電動送風機８の始動によって開始されるタイマーに基づき、所定の時間継続して表示部１２に発光確認類型を表示する制御であっても良い。

［第２実施形態］
本発明に係る電気掃除機の第２実施形態について、図５から図７を参照して説明する。

図５は、本発明の第２実施形態に係る電気掃除機の斜視図である。

本実施形態に係る電気掃除機１Ａにおいて第１実施形態の電気掃除機１と同じ構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。

図５に示すように、本実施形態に係る電気掃除機１Ａは、いわゆるコードレスのキャニスタ型である。電気掃除機１Ａは、掃除機本体２に設けられる電源としての二次電池６１を備えている。二次電池６１は、電動送風機８で消費される電力を蓄えている。

そして、本実施形態に係る電気掃除機１Ａの状態情報は、二次電池６１の電池残量（state of charge、SOC）を認識可能な情報を含んでいる。

図６は、本発明の第２実施形態に係る電気掃除機の表示部の拡大図である。

図５に加えて図６に示すように、電気掃除機１Ａは、複数の表示部１２を備えている。これら複数の表示部１２を、表示配列部６２と呼ぶ。換言すると、電気掃除機１Ａは、複数の表示部１２を含む表示配列部６２を備えている。複数の表示部１２は、一列に並んでいても良いし、マトリクス（行列）に配列されていても良い。それぞれの表示部１２に、アルファベットの添え字を付して第一表示部１２ａ、第二表示部１２ｂ、第三表示部１２ｃと表記する。

表示配列部６２は、複数の表示部１２の点灯、点滅、消灯の組み合わせで、電気掃除機１Ａのステータス情報、つまり二次電池６１の電池残量を表示する。二次電池６１の電池残量は、満充電時を１００パーセントとする百分率で表現される。図６ａに示すように、３つの表示部１２の全てが点灯している場合には、二次電池６１の電池残量は７０パーセント以上である（電池残量大表示）。図６ｂに示すように、隣り合う２つの表示部１２が点灯し、残る１つの表示部１２が消灯している場合には、二次電池６１の電池残量は７０パーセント未満、かつ３０パーセント以上である（電池残量中表示）。図６ｃに示すように、１つの表示部１２が点灯し、隣り合う２つの表示部１２が消灯している場合には、二次電池６１の電池残量は３０パーセント未満である（電池残量小表示）。換言すると、表示配列部６２は、点灯する表示部１２の一部または全部と消灯する表示部１２の残部との組み合わせで二次電池６１の電池残量を表示する。

なお、表示配列部６２は、表示部１２の点滅によって８５パーセント未満、かつ７０パーセント以上の電池残量、５０パーセント未満、かつ３０パーセント以上の電池残量、および１５パーセント未満の電池残量を表示しても良い。

二次電池６１の電池残量は、既知の種々の方法によって推定される。例えば、二次電池６１の電池残量は、二次電池６１の端子間電圧や、二次電池６１から出力される電力値に基づいて推定される。電気掃除機１Ａは、二次電池６１の電池残量を推定するための情報を取得する種々のセンサー、例えば電圧センサーや電流センサーを備えている。

図７は、本発明の第２実施形態に係る電気掃除機が実行する表示部の表示制御のアルゴリズム（算法）の一例を表現するフローチャートである。

図７に示すように、本実施形態に係る電気掃除機１Ａの表示配列部６２は、複数の表示部１２の点灯、点滅、または消灯の組み合わせでステータス情報を表示し、かつ、電源スイッチ２４ａが電動送風機８を始動させる要求を取得してからステータス情報を表示するまでの間に、発光確認類型の表示とステータス情報の表示とを行うことで、全ての表示部１２を点灯または点滅させる。

ここで、ステータス情報は、二次電池６１の電池残量であり、図６ａから図６ｃのように表示される。発光確認類型は、電源スイッチ２４ａが電動送風機８を始動させる要求を取得してから表示配列部６２で二次電池６１の電池残量が表示されるまでの間に表示される。

点灯する表示部１２の一部または全部と消灯する表示部１２の残部との組み合わせで二次電池６１の電池残量を表示する場合には、発光確認類型は、表示部１２を点灯または点滅させて表示される。

表示配列部６２が３つの表示部１２を有する場合について説明する。表示配列部６２が、点灯する１つの表示部１２と、消灯する２つの表示部１２とを組み合わせて二次電池６１の電池残量を表示する場合には、制御部９は、電池残量を表示する前に、少なくとも消灯する予定の２つの表示部１２を点灯または点滅させて発光確認類型を表示する。制御部９は、電池残量を表示する前に、３つ全ての表示部１２を点灯または点滅させて発光確認類型を表示しても良い。

表示配列部６２が、点灯する２つの表示部１２と、消灯する１つの表示部１２とを組み合わせて二次電池６１の電池残量を表示する場合には、制御部９は、電池残量を表示する前に、少なくとも消灯する予定の１つの表示部１２を点灯または点滅させて発光確認類型を表示する。制御部９は、電池残量を表示する前に、３つ全ての表示部１２を点灯または点滅させて発光確認類型を表示しても良い。また、制御部９は、電池残量を表示する前に、消灯する予定の１つの表示部１２を点灯または点滅させ、かつ点灯する予定の２つの表示部１２の少なくとも１つを点灯または点滅させて発光確認類型を表示しても良い。

表示配列部６２が、点灯する３つの表示部１２で二次電池６１の電池残量を表示する場合には、制御部９は、電池残量を表示する前に、３つ全ての表示部１２を点滅させて発光確認類型を表示する。

ステータス情報と発光確認類型とは、異なっていることが好ましい。例えば、ステータス情報が、表示部１２の消灯、および点灯で表示される場合には、発光確認類型は、表示部１２の点滅で表示されることが好ましい。図６ａのようにステータス情報が表示される場合には、発光確認類型は、全ての表示部１２ａ、１２ｂ、１２ｃを点滅させて表示される。図６ｂのようにステータス情報が表示される場合には、発光確認類型は、少なくとも表示部１２ｃを点灯または点滅させて表示される。図６ｃのようにステータス情報が表示される場合には、発光確認類型は、少なくとも表示部１２ｂ、および表示部１２ｃを点灯または点滅させて表示される。

また、発光確認類型で点灯または点滅する複数の表示部１２は、点灯する少なくとも１つの表示部１２と、点滅する少なくとも１つの表示部と、の組み合わせであっても良い。発光確認類型で点灯または点滅する複数の表示部１２は、同時に点灯または点滅しても良いし、異時に点灯または点滅しても良い。発光確認類型で点灯または点滅する複数の表示部１２は、不規則なパターンで点灯または点滅しても良いし、規則的なパターンで点灯または点滅するものであっても良い。

具体的には、制御部９は、表示部１２の表示制御（図３、ステップＳ４）を開始すると、動作要求が「要求有り」か否かを確認する（ステップＳ２１）。ステップＳ２１で確認する動作要求の有無は、図３のステップＳ２で取得された動作要求に基づいている。

ステップＳ２１が肯定された場合、つまり操作部２４の電源スイッチ２４ａが操作されて制御部９が「要求有り」の動作要求を取得している場合（ステップＳ２１ Ｙｅｓ）には、制御部９は、電動送風機８の動作状態が「停止中」か否かを確認する（ステップＳ２２）。

ステップＳ２２が肯定された場合、つまり電動送風機８の動作状態が「停止中」の場合（ステップＳ２２ Ｙｅｓ）には、制御部９は、表示部１２に発光確認類型を表示させて（ステップＳ２３）表示部１２の表示制御を終了する。発光確認類型は、例えば全ての表示部１２の点滅である。表示部１２の表示制御が終了すると、制御部９は、図３のステップＳ５で電動送風機８を始動させ、かつタイマーをスタートする。また、制御部９は、ステップＳ２からステップＳ５を繰り返すための前処理として動作要求を初期化して「要求無し」に変更する。

ステップＳ２２が否定された場合、つまり電動送風機８の動作状態が「運転中」の場合（ステップＳ２２ Ｎｏ）には、制御部９は、全ての表示部１２を消灯して（ステップＳ２４）表示部１２の表示制御を終了する。表示部１２の表示制御が終了すると、制御部９は、図３のステップＳ５で電動送風機８を停止させ、かつタイマーをリセットする。また、制御部９は、ステップＳ２からステップＳ５を繰り返すための前処理として動作要求を初期化して「要求無し」に変更する。

次いで、ステップＳ２１の確認が否定された場合、つまり操作部２４の電源スイッチ２４ａが操作されずに制御部９が「要求無し」の動作要求を取得している場合（ステップＳ２１ Ｎｏ）には、制御部９は、電動送風機８の動作状態が「運転中」か否かを確認する ステップＳ２５が肯定された場合、つまり電動送風機８の動作状態が「運転中」の場合（ステップＳ２５ Ｙｅｓ）には、制御部９は、二次電池６１の電池残量が第一閾値以上か否か判断する（ステップＳ２６）。第一閾値は、例えば、二次電池６１の電池残量が実質的に７０パーセント以上であることを判断できるよう設定される。

ステップＳ２６が肯定された場合、つまり二次電池６１の電池残量が実質的に７０パーセント以上の場合（ステップＳ２６ Ｙｅｓ）には、制御部９は、全ての表示部１２を点灯して（ステップＳ２７）表示部１２の表示制御を終了する。表示部１２の表示制御が終了すると、制御部９は、図３のステップＳ５で電動送風機８の運転を継続する。

ステップＳ２６が否定された場合（ステップＳ２６ Ｎｏ）には、制御部９は、二次電池６１の電池残量が第二閾値以上か否か判断する（ステップＳ２８）。第二閾値は、例えば、二次電池６１の電池残量が実質的に３０パーセント以上であることを判断できるよう設定される。

ステップＳ２８が肯定された場合、つまり二次電池６１の電池残量が実質的に３０パーセント以上、かつ７０パーセント未満の場合（ステップＳ２８ Ｙｅｓ）には、制御部９は、２つの表示部１２を点灯し、１つの表示部１２を消灯して（ステップＳ２９）表示部１２の表示制御を終了する。表示部１２の表示制御が終了すると、制御部９は、図３のステップＳ５で電動送風機８の運転を継続する。

ステップＳ２８が否定された場合（ステップＳ２８ Ｎｏ）には、制御部９は、二次電池６１の電池残量が第三閾値以上か否か判断する（ステップＳ３０）。第三閾値は、例えば、二次電池６１の電池残量が実質的に５パーセント以上であることを判断できるよう設定される。

ステップＳ３０が肯定された場合、つまり二次電池６１の電池残量が実質的に５パーセント以上、かつ３０パーセント未満の場合（ステップＳ３０ Ｙｅｓ）には、制御部９は、１つの表示部１２を点灯し、２つの表示部１２を消灯して（ステップＳ３１）表示部１２の表示制御を終了する。表示部１２の表示制御が終了すると、制御部９は、図３のステップＳ５で電動送風機８の運転を継続する。

ステップＳ３０が否定された場合、つまり二次電池６１の電池残量が実質的に５パーセント未満の場合（ステップＳ３０ Ｎｏ）には、制御部９は、３つの表示部１２を消灯して（ステップＳ２４）表示部１２の表示制御を終了する。表示部１２の表示制御が終了すると、制御部９は、図３のステップＳ５で電動送風機８の運転を継続する。なお、制御部９は、ステップＳ３０が否定された場合、つまり二次電池６１の電池残量が実質的に５パーセント未満の場合（ステップＳ３０ Ｎｏ）には、二次電池６１の電池残量が実質的にゼロ値（零パーセント）に達する前に、図３のステップＳ５で電動送風機８の運転を停止させることが好ましい。

次いで、ステップＳ２５が否定された場合、つまり電動送風機８の動作状態が「停止中」の場合（ステップＳ２５ Ｎｏ）には、制御部９は、電動送風機８が停止中であり、動作要求も無いので、表示部１２の表示制御を終了する。表示部１２の表示制御が終了すると、制御部９は、図３のステップＳ５で電動送風機８の停止を継続する。

なお、ステップＳ２２からステップＳ２３は、電動送風機始動前表示制御であり、ステップＳ２５からステップＳ３１は、電動送風機運転中表示制御である。制御部９は、電動送風機８が始動した後には、表示部１２でステータス情報を表示して二次電池６１の電池残量を使用者に知らせる一方、電源スイッチ２４ａから「要求有り」の動作要求を取得した後、二次電池６１の残量を表示するまでの間では、ステータス情報と発光確認類型とを組み合わせて全ての表示部１２が正常か否かを使用者に知らせる。

つまり、本実施形態に係る電気掃除機１Ａは、電動送風機始動前表示制御および電動送風機運転中表示制御を通じて全ての表示部１２を一旦は点灯または点滅させて、全ての表示部１２の健全性を容易に提示できる。

なお、電気掃除機１Ａは、二次電池６１の電池残量に応じてステップＳ２３とステップＳ２７との組み合わせ、ステップＳ２３とステップＳ２９との組み合わせ、またはステップＳ２３とステップＳ３１との組み合わせによって、全ての表示部１２を一旦は点灯または点滅させる。そのため、二次電池６１の電池残量は、少なくともステップＳ２３が実行されるよりも前に推定されていることが好ましい。例えば、制御部９は、図３のステップＳ３で、二次電池６１の電池残量の判断に使用される種々のセンサーの検知結果を取得し、かつセンサーの検知結果を取得した後、ステップＳ２３を実行する前に二次電池６１の電池残量を推定する。

また、本実施形態に係る電気掃除機１Ａは、点灯する表示部１２の一部または全部と消灯する表示部１２の残部との組み合わせで二次電池６１電池残量を表示し、点滅して発光確認類型を表示する。そのため、電気掃除機１Ａは、ステータス情報を表示する表示部１２と、発光確認類型を表示する表示部１２とを明確に見分けられる態様で全ての表示部１２の健全性を容易に提示できる。そうすることで、電気掃除機１Ａは、使用者に違和感を与えることなく全ての表示部１２の健全性を直感的に提示できる。

さらに、本実施形態に係る電気掃除機１Ａは、全ての表示部１２を点滅して発光確認類型を表示しても良い。そのため、電気掃除機１Ａは、二次電池６１の電池残量を推定する以前に、二次電池６１の電池残量の推定とは別個独立に全ての表示部１２の健全性を容易に提示できる。そうすることで、電気掃除機１Ａは、使用者に違和感を与えることなく全ての表示部１２の健全性を直感的に提示できる。

したがって、本実施形態に係る電気掃除機１、１Ａによれば、表示部１２が情報を正しく表示できるか否か、容易に確認することができる。

本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。

１、１Ａ…電気掃除機、２…掃除機本体、３…管部、５…本体ケース、６…車輪、７…塵埃分離集塵部、８…電動送風機、９…制御部、１１…電源コード、１２…表示部、１２ａ…第一表示部、１２ｂ…第二表示部、１２ｃ…第三表示部、１５…本体接続口、１６…差込プラグ、１９…接続管、２１…集塵ホース、２２…手元操作管、２３…把持部、２４…操作部、２４ａ…電源スイッチ、２４ｂ…切替スイッチ、２４ｃ…ブラシスイッチ、２５…延長管、２６…吸込口体、２８…吸込口、２９…回転清掃体、３１…電動機、４１…制御回路、４２…電路、４３…スイッチング素子、４３ａ…ゲート、４５…制御用電源部、４６…負荷検知部、４８…遠心ファン、４９…電動機、５１…回転センサー、５２…電流センサー、５３…圧力センサー、６１…二次電池、６２…表示配列部。

Claims (7)

1. 吸込負圧を発生させる電動送風機と、
   前記電動送風機を始動させる要求を取得する入力部と、
   前記入力部が取得する指示に従って前記電動送風機の運転を制御する制御部と、
   点灯、点滅、または消灯して情報を表示する少なくとも１つの表示部と、を備える電気掃除機であって、
   前記情報は、前記電気掃除機の第一状態を表現する第一状態情報を表現し、
   前記表示部は、点灯、点滅、または消灯して前記第一状態情報を表示し、かつ、前記入力部が前記電動送風機を始動させる要求を取得してから前記第一状態情報を表示するまでの間に、消灯と異なる発光確認類型を表示する電気掃除機。
2. 前記表示部は、消灯および前記第一状態情報と異なる発光確認類型を表示する請求項１に記載の電気掃除機。
3. 前記表示部は、点滅して前記第一状態情報を表示し、点灯して前記発光確認類型を表示する請求項１または２に記載の電気掃除機。
4. 前記第一状態は、前記電動送風機の吸込側の閉塞が類推される前記電動送風機の過回転状態である請求項３に記載の電気掃除機。
5. 前記電動送風機で消費される電力を蓄える電池を備え、
   前記少なくとも１つの表示部は、複数の前記表示部を有し、
   前記第一状態は、前記電池の残量であって、
   前記複数の表示部は、点灯、点滅、または消灯の組み合わせで前記第一状態情報を表示し、かつ、前記発光確認類型の表示と前記第一状態情報の表示とを行うことで、全ての前記表示部を点灯または点滅させる請求項１に記載の電気掃除機。
6. 前記複数の表示部は、点灯する前記表示部の一部または全部と消灯する前記表示部の残部との組み合わせで前記第一状態情報を表示し、点滅して前記発光確認類型を表示する請求項５に記載の電気掃除機。
7. 前記複数の表示部は、全ての前記表示部を点滅して前記発光確認類型を表示する請求項５に記載の電気掃除機。

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