JP2011099146A - 電気化学部材用焼結金属シート材 - Google Patents

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Abstract

【課題】通電性を有し、液状物質を一面側から他面側に向けて均一に流通することが可能な電気化学部材用焼結金属シート材を提供する。
【解決手段】金属粉末を焼結させた金属焼結体からなり、内部に分散配置された複数の空孔部12を有し、その気孔率が10体積%以上50体積%以下とされ、空孔部12の平均孔径が1μm以上30μm以下とされており、複数の空孔部12の一部が表面に開口するように配置されていることを特徴とする。また、内部に分散配置された複数の空孔部12は、その一部が互いに連通した構成とされていることが好ましい。
【選択図】図2

Description

この発明は、例えば電気化学反応を利用した機器において電極や集電体等の電気化学部材として用いられる電気化学部材用焼結金属シート材に関するものである。
従来、上述の電気化学反応を利用した機器としては、例えば特許文献1に示すように、水を電気分解して水素ガス及び酸素ガスを製出する電気分解装置が挙げられる。ここで使用される電気化学部材としては、チタン製のエキスパンドメタルを3層重ねて厚さ数mmとした電極板が開示されている。このような多孔質の通電材を電極板として用いることによって、電気分解に必要な電気を供給するとともに、原料となる純水や発生した酸素ガス、水素ガスを電極の内部に流通させることが可能とされている。
また、例えば特許文献2には、電気めっき装置が開示されている。この電気めっき装置においては、電気化学部材として多孔性の不溶性電極が使用されている。この多孔性の不溶性電極は、金属材料からなる棒または線をすだれ状にならべたもの、エキスパンデッドメタル、網状のメッシュ、パンチングメタル等の多孔性基体の表面に電極触媒物質を被覆したものとされている。電極として多孔性基体を用いることで、電解液や気泡を電極面の反対側の面へと流通させることができ、気泡による電解電圧の上昇を防ぐことが可能な構成とされている。
また、例えば特許文献3には、電気二重層キャパシタが開示されている。この電気二重層キャパシタにおいては、電気化学部材としてニッケルのパンチングメタルからなる集電体が使用されている。この電気二重層キャパシタでは、分極性電極や集電体に電解液を含浸させており、電解液が集電体内部を流通する構成とされている。
さらに、例えば特許文献4には、リチウムイオン電池等の非水電解液2次電池が開示されている。この非水電解液2次電池においては、電気化学部材として極板用エキスパンドメタル集電体が使用されている。この非水電解液2次電池では、集電体の表面に活物質合剤が塗布され、この活物質合剤と電解液とが接触する構成とされている。ここで、集電体として、アルミ、銅、チタン、タングステン、ステンレス鋼等の金属箔に対してエキスパンド加工を行ったエキスパンドメタルを用いることによって、活物質合剤の塗布面積が大きくなり、集電体内を流通する電解液と活物質合剤との接触面積が大きく、反応が促進されることになる。
特開平08−333694号公報 特開平06−316794号公報 特開平06−232006号公報 特開平08−124575号公報
上述のように、特許文献1−4に記載された電気化学部材では、電解液等の液状物質や水素ガス等のガス状物質を流通させるために、多孔質部材であるエキスパンドメタルやパンチングメタル等を使用している
しかしながら、エキスパンドメタルやパンチングメタルにおいては、基材に対して比較的大きな径の孔部が複数形成された構造であるため、孔部が形成された部分において集中的に液状物質及びガス状物質が流通するため、液状物質及びガス状物質を均一に流通させることができなかった。
また、電気化学部材の表面において、液状物質及びガス状物質と接触することで反応が促進される場合、エキスパンドメタルやパンチングメタルにおいては、液状物質及びガス状物質を保持することができないため、反応時間を確保することができなかった。
より具体的には、特許文献1に記載された電気分解装置においては、原料となる純水を反応場に対して供給することになるが、エキスパンドメタル等では、純水供給経路より供給された純水が電極板内部で広がることがなく、反応場の一部に向けて局所的に供給されることになり、電解反応を効率良く行うことができないといった問題があった。
また、特許文献2に記載された電気めっき装置においては、エキスパンドメタルやパンチングメタル等の多孔性基体は表面積が比較的小さいため、大電流を通電した際に発熱することから、電解浴の温度制御が困難であった。よって、効率良く安定してめっきを行うことができないといった問題があった。
また、特許文献3に記載された電気二重層キャパシタにおいては、パンチングメタルからなる集電体に電解液を含浸させていることから、電解液が不均一に存在することになり、放電特性が劣化するおそれがあった。また、パンチングメタルの孔部に存在する活物質は、パンチングメタルの基材部に接触していないことから、抵抗が大きく、やはり放電特性が劣化することになる。
さらに、特許文献4に記載された非水電解液2次電池においては、エキスパンドメタルからなる集電体を用いていることから、電解液が不均一に存在することになり、局部的な温度上昇が発生するおそれがあった。また、集電体を捲回した際に、孔部の周縁部等が外方に向けて突出することになり、積層配置されたセパレータ等の他の部材を損傷するおそれがあった。
このように、多孔質部材であるエキスパンドメタルやパンチングメタル等からなる電気化学部材では、十分な特性を得ることができなかった。
この発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、通電性を有し、液状物質及びガス状物質を一面側から他面側に向けて均一に流通することが可能な電気化学部材用焼結金属シート材を提供することを目的とする。
このような課題を解決して、前記目的を達成するために、本発明に係る電気化学部材用焼結金属シート材は、金属粉末を焼結させた金属焼結体からなり、内部に分散配置された複数の空孔部を有し、その気孔率が10体積%以上50体積%以下とされ、前記空孔部の平均孔径が1μm以上30μm以下とされており、複数の前記空孔部の一部が表面に開口するように配置されていることを特徴としている。
このような構成とされた本発明の電気化学部材用焼結金属シート材においては、金属粉末を焼結させた金属焼結体で構成されていることから、内部に複数の空孔部が分散配置されることになる。そして、複数の前記空孔部の一部が表面に開口する構成とされていることから、この空孔部を介して液状物質及びガス状物質を、電気化学部材用焼結金属シート材の一面側から他面側に向けて流通することが可能となる。また、分散配置された複数の空孔部を介して液状物質及びガス状物質が流通することから、これら液状物質及びガス状物質を均一に流通することができる。
そして、気孔率が10体積%以上とされていることから、液状物質及びガス状物質を確実に流通させることができる。また、気孔率が50体積%以下とされていることから、この電気化学部材用焼結金属シート材の電気抵抗値を小さく抑えることができ、通電ロスを抑制することができる。
さらに、空孔部の平均孔径が1μm以上とされているので、液状物質及びガス状物質を空孔部を介して確実に流通させることができる。また、空孔部の平均孔径が30μm以下とされているので、液状物質及びガス状物質が流通する際に、電気化学部材用焼結金属シート材の内部に保持されることになり、反応時間を確保することができる。また、毛細管現象によって液状物質及びガス状物質を吸入することができ、効率的に液状物質及びガス状物質を流通させることができる。
ここで、内部に分散配置された複数の前記空孔部は、その一部が互いに連通した構成とされていることが好ましい。
この場合、内部に分散配置された複数の空孔部が互いに連通した構成とされていることから、表面に開口した空孔部から吸い込まれた液状物質及びガス状物質を、一面から他面側に向けて確実に流通させることができる。
また、比表面積が、0.01m/g以上0.3m/g以下の範囲内に設定されていることが好ましい。
この場合、比表面積が0.01m/g以上とされていることから、液状物質及びガス状物質と電気化学部材用焼結金属シート材との接触面積が確保され、反応を促進させることができる。さらに、比表面積が0.3m/g以下とされていることから、この電気化学部材用焼結金属シート材の強度が確保される。
また、前記金属焼結体が、Cの含有率が0.5質量%以下、Oの含有率が1質量%以下とされたTiで構成されていることが好ましい。
Tiは、通電性を有し、かつ、耐食性等に優れていることから、電気化学部材用焼結金属シート材として適している。ここで、金属粉末を焼結させた金属焼結体からなるTi材においては、C、Oの含有量が多く、シート材の強度が比較的低い傾向にある。そこで、本発明では、C,Oの含有量を上述のように低く抑えることにより、電気化学部材用焼結金属シート材の強度を確保することができるのである。
なお、金属焼結体の材質としては、上述したTiに限定されることはなく、ステンレス鋼、Ni、Ag、Ni−Cr系合金等の各種金属を適用することができる。これらの金属は、用途に併せて適宜選択することが好ましい。
本発明によれば、通電性を有し、液状物質及びガス状物質を一面側から他面側に向けて均一に流通することが可能な電気化学部材用焼結金属シート材を提供することができる。
本発明の実施形態である電気化学部材用焼結金属シート材の概略説明図である。 本発明の実施形態である電気化学部材用焼結金属シート材の断面説明図である。 本発明の実施形態である電気化学部材用焼結金属シート材の製造に用いられる成形装置の説明図である。
以下に、本発明の実施形態について添付した図面を参照して説明する。図1、図2に本発明の実施形態である電気化学部材用焼結金属シート材を示す。
本実施形態である電気化学部材用焼結金属シート材10は、図1に示すように、平板状とされており、その厚さが例えば0.03mm以上0.3mm以下とされている。
この電気化学部材用焼結金属シート材10は、金属粉末を焼結させた金属焼結体で構成されており、図2に示すように、金属粉末同士が焼結してなる基材部11と金属粉末同士の間に形成された空孔部12とを有している。この空孔部12は、電気化学部材用焼結金属シート材10の全体にわたって広く分散配置されており、その一部が表面に開口するように構成されている。
また、この空孔部12は、図2に示すように、一断面においては、それぞれ独立した状態で存在しているように観察されるが、3次元で観察した場合には、複数の空孔部12が互いに連通した構成とされている。
ここで、電気化学部材用焼結金属シート材10の気孔率は、10体積%以上50体積%以下の範囲内に設定されている。なお、気孔率とは、電気化学部材用焼結金属シート材10全体の体積に対する空孔部12の総体積の割合を示すものである。
また、空孔部12の平均孔径は、1μm以上30μm以下に設定されている。なお、空孔部12の平均孔径は、図2に示す断面において、空孔部部分の面積を円形に置き換えた場合の直径である。
さらに、電気化学部材用焼結金属シート材10の比表面積は、0.01m/g以上0.3m/g以下の範囲内に設定されている
そして、本実施形態では、電気化学部材用焼結金属シート材10は、チタン原料粉末を焼結されたチタン焼結体とされており、このチタン焼結体の組成は、Cの含有率が0.5質量%以下、Oの含有率が1質量%以下に設定されている。
そして、チタン焼結体からなる電気化学部材用焼結金属シート材10の電気抵抗値は、1×10−7Ω・m以上、4.5×10−7Ω・m以下の範囲内に設定されており、引張強度は、100MPa以上、650MPa以下の範囲内に設定されている。
次に、本実施形態である電気化学部材用焼結金属シート材10の製造方法について説明する。
(スラリー作製工程)
チタン原料粉末に、有機バインダー、水及び必要に応じて可塑剤を混合してスラリーを作製する。なお、これらチタン原料粉末、有機バインダー、水、可塑剤以外に、他の成分を添加してもよい。
本実施形態では、原料粉末として、平均粒径15μm〜25μmのチタン原料粉末を使用した。
上記のチタン原料粉末を結合させる有機バインダーとして、水溶性のメチルセルロースまたはポリビニルアルコールを使用した。可塑剤として、グリセリンおよびエチレングリコールを使用した。
これらの原料を、チタン原料粉末:40〜60質量%、有機バインダーー:0.2〜2質量%、可塑剤:5〜20質量%、水:残部、の比率で混合して、スラリーSを作製した。
このようにして成形されたスラリーSは、図3に示す成形装置20に供給され、この成形装置20によってグリーンシートGが形成されることになる。
この成形装置20は、スラリーSを貯留するホッパ21と、ホッパ21から供給されたスラリーSを移送するキャリアシート22と、キャリアシート22を支持するローラ23と、キャリアシート22上に載置されたスラリーSを所定の厚さに成形するブレード24と、成形されたスラリーSを乾燥させる乾燥槽25と、を備えている。
(成形工程)
まず、均一化したスラリーSをホッパ21に貯留しておき、このホッパ21からキャリアシート22上にスラリーSを供給する。このキャリアシート22は、ローラ23によって後段側(図3において右側)に向けて移送される。キャリアシート22上に載置されたスラリーSは、キャリアシート22とともに移送され、ブレード24によって薄板状に成形される。本実施形態では、幅100〜300mm、厚さ0.05〜0.5mmの薄板状に成形するように構成されている。
(乾燥工程)
薄板状に成形されたスラリーSは、キャリアシート22とともに乾燥槽25へと移送される。この乾燥槽25内は、例えば温度40〜90℃に調整されており、薄板状に成形されたスラリーSが、この乾燥槽25内を、例えば10〜30分かけて通過する。このように乾燥槽25内を通過する際に、薄板状に成形されたスラリーSが乾燥される。これにより、グリーンシートGが得られることになる。
(脱脂工程)
次に、成形装置20によって成形されたグリーンシートGを、脱脂炉に装入し、例えば、アルゴン雰囲気で、350〜600℃、30〜180分間保持する。これにより、グリーンシートGに含まれる脂分(有機バインダー等)が揮発除去される。
(焼結工程)
そして、脱脂されたグリーンシートGを、焼結炉内に装入し、例えば、アルゴン雰囲気で、加熱保持し、グリーンシートGを焼結させる。
これにより、チタン粉末同士が焼結して結合し、本実施形態である電気化学部材用焼結金属シート材10が製出される。なお、この焼結工程の加熱温度や加熱時間、及び、チタン原料粉末の粒径を調整することによって、空孔部12の平均孔径、気孔率、比表面積等を制御することになる。
このようにして得られた本実施形態である電気化学部材用焼結金属シート材10は、電気化学反応を利用した機器、例えば、電気分解装置、電解めっき装置、キャパシタ、非水電解液2次電池等において、電極や集電体として使用されることになる。
前述のような構成とされた本実施形態である電気化学部材用焼結金属シート材10によれば、チタン原料粉末(金属粉末)を焼結させたチタン焼結体(金属焼結体)で構成されており、複数の空孔部12が分散されており、この空孔部12の一部が表面に開口する構成とされていることから、これらの空孔部12を介して、液状物質及びガス状物質を、電気化学部材用焼結金属シート材10の一面側から他面側に向けて流通することができる。また、複数の空孔部12が分散されていることから、流通した液状物質及びガス状物質を均一に配置することができる。
特に、本実施形態では、3次元で観察した場合において複数の空孔部12が互いに連通した構成とされていることから、表面に開口した空孔部12から吸い込まれた液状物質及びガス状物質を一面から他面側に向けて確実に流通させることができる。
また、電気化学部材用焼結金属シート材10の気孔率が10体積%以上50体積%以下とされていることから、液状物質及びガス状物質を確実に流通させることが可能であるとともに、金属粉末で構成された部分の体積が確保され、電気抵抗値を小さく抑えることができ、高い通電性を得ることができる。
特に、本実施形態では、チタン焼結体で構成されており、その電気抵抗値が1×10−7Ω・m以上、4.5×10−7Ω・m以下の範囲内に設定されているので、通電ロスを抑えることができ、電気化学反応を利用した機器の特性を大幅に向上することができる。
さらに、空孔部12の平均孔径が1μm以上とされているので、液状物質及びガス状物質を確実に空孔部12を介して流通させることが可能となる。また、空孔部12の平均孔径が30μm以下とされているので、液状物質及びガス状物質が電気化学部材用焼結金属シート材10の内部に保持されることになり、反応を促進することができる。また、毛細管現象によって液状物質及びガス状物質を吸入することができ、液状物質及びガス状物質を効率的に流通させることができる。
また、比表面積が0.01m/g以上に設定されているので、流通する液状物質及びガス状物質と基材部11の表面との接触面積が確保され、反応を促進させることができる。また、比表面積が0.3m/g以下とされていることから、この電気化学部材用焼結金属シート材の強度が確保される。
特に、本実施形態では、チタン焼結体で構成されており、その引張強度が100MPa以上、650MPa以下の範囲内に設定されているので、電気化学部材用焼結金属シート材の変形や破断を抑制することができ、電気化学反応を利用した機器の信頼性を大幅に向上させることができる。
また、本実施形態では、Cの含有率が0.5質量%以下、Oの含有率が1質量%以下とされたチタン焼結体で構成されていることから、耐食性、強度に優れた電気化学部材用焼結金属シート材を提供することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、チタン焼結体で構成された電気化学部材用焼結金属シート材として説明したが、金属焼結体の材質としては、これに限定されることはなく、ステンレス鋼、Ni、Ag、Ni−Cr系合金等の各種金属を適用することができる。これらの金属は、用途に併せて適宜選択することが好ましい。
また、チタン原料粉末として、平均粒径15μm〜25μmのチタン粉末を使用したものとして説明したが、これに限定されることはなく、他のチタン粉末を使用することができる。なお、金属粒径は、空孔部12の平均孔径や分散状況に大きな影響を与えるため、求められる特性に応じて適宜設定することが好ましい。
スラリーの原料である有機バインダー、可塑剤についても、実施形態に記載されたものに限定されることはなく、他の有機バインダーや可塑剤等を用いてもよい。また、配合比率も適宜設計変更することが好ましい。
また、電気化学反応を利用した機器として、電気分解装置、電解めっき装置、キャパシタ、非水電解液2次電池を例示したが、これに限定されることはなく、光電変換装置等の他の機器であってもよい。
10 電気化学部材用焼結金属シート材

Claims (4)

  1. 金属粉末を焼結させた金属焼結体からなり、内部に分散配置された複数の空孔部を有し、その気孔率が10体積%以上50体積%以下とされ、前記空孔部の平均孔径が1μm以上30μm以下とされており、複数の前記空孔部の一部が表面に開口するように配置されていることを特徴とする電気化学部材用焼結金属シート材。
  2. 複数の前記空孔部は、その一部が互いに連通した構成とされていることを特徴とする請求項1に記載の電気化学部材用焼結金属シート材。
  3. 比表面積が、0.01m/g以上0.3m/g以下の範囲内に設定されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電気化学部材用焼結金属シート材。
  4. 前記金属焼結体が、Cの含有率が0.5質量%以下、Oの含有率が1質量%以下とされたTiで構成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の電気化学部材用焼結金属シート材。
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