JP2016207466A - 複合合金の製造方法、アルカリ蓄電池用電極、及び、アルカリ蓄電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】放電容量を高め得る複合合金を製造することが可能な、複合合金の製造方法を提供する。【解決手段】Ti及びVを含有するBCC構造の水素吸蔵合金粉体を作製する工程と、作製した水素吸蔵合金粉体の表面に純Pdを付着させる工程と、表面に純Pdを付着させた水素吸蔵合金粉体を、628℃以上735℃以下の温度環境下で保持することにより、水素吸蔵合金粉体の表面に被覆層を形成する工程と、を有する、複合合金の製造方法とする。【選択図】図1
Description
本発明は、水素吸蔵合金と該水素吸蔵合金の表面を被覆する被覆層とを有する複合合金の製造方法、該複合合金を有するアルカリ蓄電池用電極、及び、該アルカリ蓄電池用電極を有するアルカリ蓄電池に関する。
水素吸蔵合金は、アルカリ蓄電池用電極等の用途で利用されている。このような水素吸蔵合金に関する技術として、例えば特許文献1には、水素吸蔵粉体の表面に、Ni、Pd、Ptの少なくともいずれかを含有する被覆層を形成した後、400〜700℃でアニール処理を施す水素吸蔵体の製造方法が開示されている。
本発明者は、水素吸蔵粉体の表面にPdを含有する被覆層を形成した後、600℃付近でアニール処理を施した粉体を用いてアルカリ蓄電池用負極を作製し、さらに、この負極を有するアルカリ蓄電池を作製して、性能を評価した。その結果、放電容量が低いことが分かった。すなわち、特許文献1に開示されている技術では、アルカリ蓄電池の放電容量を高め難かった。
そこで本発明は、放電容量を高め得る複合合金を製造することが可能な複合合金の製造方法、放電容量を高めることが可能なアルカリ蓄電池用電極、及び該アルカリ蓄電池用電極を有するアルカリ蓄電池を提供することを課題とする。
本発明者は、鋭意検討の結果、Ti及びVを含むBCC構造の水素吸蔵合金粉末の表面に純Pdを付着させた後、この粉末を628℃以上735℃以下の温度へと昇温するアニール処理を施す過程を経て、Ti及びVを含むBCC構造の水素吸蔵合金粉末と、該粉末の表面を被覆する、モル比でTi:Pd=1:1のTi及びPdを含むTiPd相と、を有する複合合金を製造した。そして、この複合合金を負極に用いたアルカリ蓄電池を作製してその性能を評価した。その結果、アニール処理を他の温度(例えば607℃や755℃)で行うことにより作製した粉体を負極に用いたアルカリ蓄電池と比較して、放電容量が大幅に向上した。すなわち、628℃以上735℃以下の温度で熱処理を施した粉体を用いることにより、放電容量が特異的に高いアルカリ蓄電池を得ることが可能になることを知見した。本発明は、当該知見に基づいて完成させた。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段をとる。すなわち、
本発明の第1の態様は、Ti及びVを含有するBCC構造の水素吸蔵合金粉体と、該水素吸蔵合金粉体の表面を被覆する被覆層と、を有する複合合金を製造する方法であって、水素吸蔵合金粉体を作製する粉体作製工程と、該粉体作製工程で作製した水素吸蔵合金粉体の表面に、純Pdを付着させるPd付着工程と、該Pd付着工程で表面に純Pdを付着させた水素吸蔵合金粉体を、628℃以上735℃以下の温度環境下で保持することにより、水素吸蔵合金粉体の表面に被覆層を形成する熱処理工程と、を有する、複合合金の製造方法である。
本発明の第1の態様は、Ti及びVを含有するBCC構造の水素吸蔵合金粉体と、該水素吸蔵合金粉体の表面を被覆する被覆層と、を有する複合合金を製造する方法であって、水素吸蔵合金粉体を作製する粉体作製工程と、該粉体作製工程で作製した水素吸蔵合金粉体の表面に、純Pdを付着させるPd付着工程と、該Pd付着工程で表面に純Pdを付着させた水素吸蔵合金粉体を、628℃以上735℃以下の温度環境下で保持することにより、水素吸蔵合金粉体の表面に被覆層を形成する熱処理工程と、を有する、複合合金の製造方法である。
ここで、「純Pd」とは、純Pdと同じ結晶構造を維持できる濃度以上のPdを含有するPdをいう。本発明において、純Pdとは、より具体的には、純度80%以上のPdをいう。
Ti及びVを含有するBCC構造の水素吸蔵合金粉体の表面に純Pdを付着させてから、628℃以上735℃以下の温度環境下で保持することにより、水素吸蔵合金粉体の表面に、モル比でTi:Pd=1:1のTi及びPdを含有するTiPd相を形成することが可能になる。このTiPd相を最表面に形成されている上記水素吸蔵合金粉体(複合合金)を負極に用いることにより、他の温度で保持する過程を経て作製した水素吸蔵合金粉体を負極に用いたアルカリ蓄電池よりも、放電容量が高い、アルカリ蓄電池を得ることが可能になる。したがって、このような形態にすることにより、放電容量を高め得る複合合金を製造することが可能な、複合合金の製造方法を提供することができる。
Ti及びVを含有するBCC構造の水素吸蔵合金粉体の表面に純Pdを付着させてから、628℃以上735℃以下の温度環境下で保持することにより、水素吸蔵合金粉体の表面に、モル比でTi:Pd=1:1のTi及びPdを含有するTiPd相を形成することが可能になる。このTiPd相を最表面に形成されている上記水素吸蔵合金粉体(複合合金)を負極に用いることにより、他の温度で保持する過程を経て作製した水素吸蔵合金粉体を負極に用いたアルカリ蓄電池よりも、放電容量が高い、アルカリ蓄電池を得ることが可能になる。したがって、このような形態にすることにより、放電容量を高め得る複合合金を製造することが可能な、複合合金の製造方法を提供することができる。
本発明の第2の態様は、水素吸蔵合金粉体と、該水素吸蔵合金粉体の表面を被覆する被覆層と、を有し、上記水素吸蔵合金粉体が、Ti及びVを含有するBCC構造の水素吸蔵合金粉体であり、且つ、上記被覆層が、モル比でTi:Pd=1:1であるTi及びPdを含有するTiPd相を主体とする層である、アルカリ蓄電池用電極である。
ここで、「モル比でTi:Pd=1:1であるTi及びPdを含有するTiPd相を主体とする」とは、モル比でTi:Pd=1:1であるTi及びPdを含有するTiPd相が被覆層に占める割合が、50mol%以上であることを言う。このような形態にすることにより、アルカリ蓄電池の放電容量を高めることが可能な、アルカリ蓄電池用電極を提供することができる。
本発明の第3の態様は、正極及び負極と、これらの間に充填された、アルカリ性の水溶液を用いたイオン伝導体層と、を有し、負極に、上記本発明の第2の態様にかかるアルカリ蓄電池用電極が用いられている、アルカリ蓄電池である。
本発明の第2の態様にかかるアルカリ蓄電池用電極を負極として用いることにより、放電容量を高めることが可能なアルカリ蓄電池を提供することができる。
本発明によれば、放電容量を高め得る複合合金を製造することが可能な複合合金の製造方法、放電容量を高めることが可能なアルカリ蓄電池用電極、及び、該アルカリ蓄電池用電極を有するアルカリ蓄電池を提供することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明について説明する。なお、以下に示す形態は本発明の例示であり、本発明は以下に示す形態に限定されない。
1.複合合金の製造方法
図1は、本発明の複合合金の製造方法を説明する図である。図1に示したように、本発明の複合合金の製造方法は、粉体作製工程S11と、Pd付着工程S12と、熱処理工程S13と、を有している。
図1は、本発明の複合合金の製造方法を説明する図である。図1に示したように、本発明の複合合金の製造方法は、粉体作製工程S11と、Pd付着工程S12と、熱処理工程S13と、を有している。
1.1.粉体作製工程S11
粉体作製工程S11(以下において、「S11」と称することがある。)は、Ti及びVを含有するBCC構造の水素吸蔵合金粉体を作製する工程である。本発明において、S11は、Ti及びVを含有するBCC構造の水素吸蔵合金粉体を作製可能であれば良く、その形態は特に限定されない。S11は、例えば、純Ti及び純Vを含む原料をアーク溶解で溶かすことにより、Ti及びVを含有するBCC構造の水素吸蔵合金を作製した後、これを粉砕しやすくするために水素化処理を実施し、その後、さらに機械粉砕しながら分級することにより、Ti及びVを含有するBCC構造の水素吸蔵合金粉体を作製する工程、とすることができる。
粉体作製工程S11(以下において、「S11」と称することがある。)は、Ti及びVを含有するBCC構造の水素吸蔵合金粉体を作製する工程である。本発明において、S11は、Ti及びVを含有するBCC構造の水素吸蔵合金粉体を作製可能であれば良く、その形態は特に限定されない。S11は、例えば、純Ti及び純Vを含む原料をアーク溶解で溶かすことにより、Ti及びVを含有するBCC構造の水素吸蔵合金を作製した後、これを粉砕しやすくするために水素化処理を実施し、その後、さらに機械粉砕しながら分級することにより、Ti及びVを含有するBCC構造の水素吸蔵合金粉体を作製する工程、とすることができる。
本発明において、S11で作製される水素吸蔵合金粉体は、Ti及びVを含有していれば他の元素が含有されていても良く、その結晶構造はBCC構造である。Ti及びVのうち、Vは、BCC構造の水素吸蔵合金であるために必須の元素であり、BCC構造が維持される範囲内において、Vの一部が他の元素によって置換されていても良い。Vの一部を置換することが可能な他の元素としては、Cr等を例示することができる。また、Tiは、後述する熱処理工程において、水素吸蔵合金粉体の表面に、モル比でTi:Pd=1:1であるTi及びPdを含有するTiPd相を形成するために必須の元素である。
1.2.Pd付着工程S12
Pd付着工程S12(以下において、「S12」と称することがある。)は、S11で作製した水素吸蔵合金粉体の表面に、純Pdを付着させる工程である。本発明において、S12は、S11で作製した水素吸蔵合金粉体の表面に純Pdを付着させることが可能であれば良く、その形態は特に限定されない。水素吸蔵合金粉体の表面に付着させる純Pdは、粒子状であっても良く、膜状であっても良い。S12は、例えば、S11で作製した水素吸蔵合金粉体の表面に、スパッタ法で純Pdをコーティングすることにより、水素吸蔵合金粉体の表面に純Pdの被覆層を形成する工程、とすることができる。
Pd付着工程S12(以下において、「S12」と称することがある。)は、S11で作製した水素吸蔵合金粉体の表面に、純Pdを付着させる工程である。本発明において、S12は、S11で作製した水素吸蔵合金粉体の表面に純Pdを付着させることが可能であれば良く、その形態は特に限定されない。水素吸蔵合金粉体の表面に付着させる純Pdは、粒子状であっても良く、膜状であっても良い。S12は、例えば、S11で作製した水素吸蔵合金粉体の表面に、スパッタ法で純Pdをコーティングすることにより、水素吸蔵合金粉体の表面に純Pdの被覆層を形成する工程、とすることができる。
1.3.熱処理工程S13
熱処理工程S13(以下において、「S13」と称することがある。)は、S12で表面に純Pdを付着させた水素吸蔵合金粉体を、628℃以上735℃以下の温度環境下で保持することにより、水素吸蔵合金粉体の表面に、モル比でTi:Pd=1:1であるTi及びPdを含有するTiPd相を主体とする被覆層を形成する工程である。S13では、水素吸蔵合金粉体に含まれているTiと、水素吸蔵合金粉体の表面に付着させたPdと、を相互に拡散させることにより、水素吸蔵合金粉体の表面に、モル比でTi:Pd=1:1であるTi及びPdを含有するTiPd相を主体とする被覆層を形成する。Ti及びPdを相互に拡散させて上記TiPd相を主体とする被覆層を形成するために、S13における熱処理温度は、628℃以上735℃以下にする。
熱処理工程S13(以下において、「S13」と称することがある。)は、S12で表面に純Pdを付着させた水素吸蔵合金粉体を、628℃以上735℃以下の温度環境下で保持することにより、水素吸蔵合金粉体の表面に、モル比でTi:Pd=1:1であるTi及びPdを含有するTiPd相を主体とする被覆層を形成する工程である。S13では、水素吸蔵合金粉体に含まれているTiと、水素吸蔵合金粉体の表面に付着させたPdと、を相互に拡散させることにより、水素吸蔵合金粉体の表面に、モル比でTi:Pd=1:1であるTi及びPdを含有するTiPd相を主体とする被覆層を形成する。Ti及びPdを相互に拡散させて上記TiPd相を主体とする被覆層を形成するために、S13における熱処理温度は、628℃以上735℃以下にする。
本発明において、S13を実施する雰囲気は、放電容量を高めることが可能な複合合金を製造可能な雰囲気であれば、特に限定されない。そのような雰囲気としては、アルゴンガス雰囲気やヘリウムガス雰囲気のほか、減圧雰囲気を例示することができる。減圧雰囲気下でS13を実施する場合、酸素と水素吸蔵合金との反応を抑制することによって放電容量を高めることが可能な複合合金を製造可能にする観点から、その圧力は、少なくとも100Pa以下にする。
S11乃至S13を経ることにより、Ti及びVを含有するBCC構造の水素吸蔵合金粉体と、該水素吸蔵合金粉体の表面を被覆する、モル比でTi:Pd=1:1であるTi及びPdを含有するTiPd相を主体とする被覆層と、を有する複合合金を製造することができる。後述するように、この複合合金を負極に用いたアルカリ蓄電池は、628℃未満の温度(例えば607℃)や735℃よりも高温(例えば755℃)で熱処理をする過程を経て製造した物質を負極に用いたアルカリ蓄電池と比較して、放電容量が飛躍的に高い。したがって、S11乃至S13を有する形態にすることにより、放電容量を高め得る複合合金を製造することが可能な、複合合金の製造方法を提供することができる。
2.アルカリ蓄電池用電極
図2は、本発明のアルカリ蓄電池用電極の一部を拡大して説明する図である。本発明のアルカリ蓄電池用電極は、例えば、図2に示した、Ti及びVを含有するBCC構造の水素吸蔵合金粉体21aと、該水素吸蔵合金粉体21aの表面を被覆している被覆層21b(モル比でTi:Pd=1:1であるTi及びPdを含有するTiPd相を主体とする層21b)とを有する粉体21、を有している。このような粉体21は、上記本発明の複合合金の製造方法によって製造することができる。粉体21をアルカリ蓄電池の負極に用いることにより、アルカリ蓄電池の放電容量を高めることができる。したがって、本発明によれば、アルカリ蓄電池の放電容量を高めることが可能な、アルカリ蓄電池用電極を提供することができる。
図2は、本発明のアルカリ蓄電池用電極の一部を拡大して説明する図である。本発明のアルカリ蓄電池用電極は、例えば、図2に示した、Ti及びVを含有するBCC構造の水素吸蔵合金粉体21aと、該水素吸蔵合金粉体21aの表面を被覆している被覆層21b(モル比でTi:Pd=1:1であるTi及びPdを含有するTiPd相を主体とする層21b)とを有する粉体21、を有している。このような粉体21は、上記本発明の複合合金の製造方法によって製造することができる。粉体21をアルカリ蓄電池の負極に用いることにより、アルカリ蓄電池の放電容量を高めることができる。したがって、本発明によれば、アルカリ蓄電池の放電容量を高めることが可能な、アルカリ蓄電池用電極を提供することができる。
本発明において、被覆層21bの厚さは、特に限定されない。被覆層21bは、水素吸蔵合金粉体21aの表面を被覆していれば良く、数nm程度の厚さであっても、放電容量を高める効果は発現可能と考えられる。同様に、厚さが厚くても放電容量を高める効果は発現可能と考えられるが、厚さがあまりに厚くなると重量当たりの容量が低減する。それゆえ、重量当たりの容量が低減し過ぎないようにする観点から、被覆層21bの厚さは、10μm以下にすることが好ましい。
本発明において、水素吸蔵合金粉体21aの表面全体に占める、被覆層21bによって被覆されている箇所の割合は、特に限定されない。被覆層21bは、水素吸蔵合金粉体21aの表面の少なくとも一部を被覆していれば良い。ただし、放電容量を高める効果が得られやすい形態にする観点からは、水素吸蔵合金粉体21aの表面全体が被覆層21bによって被覆されていることが好ましい。
図2にその一部を例示した本発明のアルカリ蓄電池用電極は、被覆層21bによって水素吸蔵合金粉体21aの表面が被覆されている粉体21(以下において、「複合合金」と称することがある。)を有していれば良く、この複合合金に加えて、他の物質が含まれている形態とすることも可能である。アルカリ蓄電池用電極に含まれ得る他の物質としては、導電性を高める目的で用いられる導電助剤のほか、複合合金と導電助剤とを結着させる目的で用いられるバインダー等を例示することができる。導電助剤としては、アルカリ蓄電池の使用環境に耐え得る導電性材料を用いることができ、例えば、Ni等の金属粒子を用いることができる。また、バインダーとしては、カルボキシメチルセルロース(CMC)やポリビニルアルコール(PVA)等を用いることができる。複合合金と、導電助剤と、バインダーとを用いて本発明のアルカリ蓄電池用電極を作製する方法としては、複合合金と、導電助剤と、バインダーとが所定の重量比になるように秤量した後、これらを混練することにより作製したペースト状の組成物を、多孔質の導電性部材に塗布し、続いて乾燥させた後、これを所定の圧力でプレスする等の方法を例示することができる。
3.アルカリ蓄電池
図3は、本発明のアルカリ蓄電池30を説明する図である。図3では、アルカリ蓄電池30を簡略化して示している。図3に示したアルカリ蓄電池30は、正極31及び負極32と、これらの間に充填されたイオン伝導体層33と、を有し、正極31、負極32、及び、イオン伝導体層33が、容器34に収容されている。負極32は、複合合金を有する、本発明のアルカリ蓄電池用電極であり、イオン伝導体層33には、アルカリ性の水溶液を含浸させたセパレータが用いられている。イオン伝導体層33は、正極31及び負極32とそれぞれ接触しており、アルカリ蓄電池30の作動時には、イオン伝導体層33を介して、正極31と負極32との間をイオンが移動する。上述のように、負極32に用いられている本発明のアルカリ蓄電池用電極は、アルカリ蓄電池の放電容量を高めることができる。それゆえ、本発明によれば、放電容量を高めることが可能な、アルカリ蓄電池30を提供することができる。
図3は、本発明のアルカリ蓄電池30を説明する図である。図3では、アルカリ蓄電池30を簡略化して示している。図3に示したアルカリ蓄電池30は、正極31及び負極32と、これらの間に充填されたイオン伝導体層33と、を有し、正極31、負極32、及び、イオン伝導体層33が、容器34に収容されている。負極32は、複合合金を有する、本発明のアルカリ蓄電池用電極であり、イオン伝導体層33には、アルカリ性の水溶液を含浸させたセパレータが用いられている。イオン伝導体層33は、正極31及び負極32とそれぞれ接触しており、アルカリ蓄電池30の作動時には、イオン伝導体層33を介して、正極31と負極32との間をイオンが移動する。上述のように、負極32に用いられている本発明のアルカリ蓄電池用電極は、アルカリ蓄電池の放電容量を高めることができる。それゆえ、本発明によれば、放電容量を高めることが可能な、アルカリ蓄電池30を提供することができる。
本発明のアルカリ蓄電池30は、本発明のアルカリ蓄電池用電極が負極32に用いられ、且つ、イオン伝導体層33にアルカリ性の水溶液が用いられていれば良い。正極31及び容器34は、アルカリ蓄電池30の形態に応じて適宜変更することができる。アルカリ蓄電池30は、例えば、ニッケル水素電池であっても良く、空気電池であっても良く、他の形態であっても良い。アルカリ蓄電池30がニッケル水素電池である場合、正極31には、例えば、水酸化ニッケル(Ni(OH)2)を用いることができる。これに対し、アルカリ蓄電池30が空気電池である場合、正極31には、例えば、LaNiO3のようなペロブスカイト構造をもつ酸化物等を用いることができる。
イオン伝導体層33に用いるアルカリ性の水溶液としては、アルカリ蓄電池に使用可能なアルカリ性の水溶液を適宜用いることができる。そのようなアルカリ性の水溶液としては、水酸化カリウム水溶液等を例示することができる。また、イオン伝導体層33に使用可能な、アルカリ性の水溶液を含浸させるセパレータとしては、ポリプロピレン系の不織布等を例示することができる。
容器34としては、イオン伝導体層33に用いるアルカリ性の水溶液と反応しない物質を適宜用いることができる。そのような物質としては、アクリル樹脂等を例示することができる。
アルカリ蓄電池30を作製する際に、負極32は、例えば、上述した本発明のアルカリ蓄電池用電極を作製する方法によって作製することができる。一方、正極31は、例えば、水酸化ニッケルと、酸化コバルトと、バインダーとが所定の重量比になるように秤量した後、これらを混練することにより作製したペースト状の組成物を、多孔質の導電性部材に塗布し、続いて乾燥させた後、これを所定の圧力でプレスする等の方法により、作製することができる。その後、所定の濃度になるように調整したアルカリ性の水溶液を容器34に入れ、さらに、アルカリ性の水溶液を入れた容器34へ、正極31及び負極32を入れる過程を経ることにより、アルカリ蓄電池30を作製することができる。
<粉体作製工程>
純Ti(純度99.9%、株式会社高純度化学研究所製)、純Cr(純度99.9%、株式会社高純度化学研究所製)、及び、純V(純度99.9%、株式会社高純度化学研究所製)をアーク溶解で溶かすことにより、組成比がモル比でTi:Cr:V=20:10:70である、BCC構造のTiCrV合金を作製した。
TiCrV合金の表面に吸着しているガスを除去するために、250℃、1Pa以下の減圧下にて、2時間に亘って真空引きを行った。その後、アーク溶解にて作製したTiCrV合金を粉砕しやすくするため、水素化処理を実施した。水素化処理は、常温にて30MPaの水素ガス圧を印加することにより水素化する水素化工程と、当該水素化工程に続いて、1Pa以下まで減圧することにより水素を放出させる放出工程と、からなり、水素化工程及び放出工程を2回ずつ繰り返し実施した(1回目の水素化工程及び放出工程を行った後、続いて、2回目の水素化工程及び放出工程を行った。)。
水素化処理実施後の試料(水素化工程及び放出工程を2回ずつ実施した試料)を、さらに機械粉砕しながら分級することにより、粒径が150〜300μmである水素吸蔵合金粉末(水素吸蔵合金粉体)を得た。
純Ti(純度99.9%、株式会社高純度化学研究所製)、純Cr(純度99.9%、株式会社高純度化学研究所製)、及び、純V(純度99.9%、株式会社高純度化学研究所製)をアーク溶解で溶かすことにより、組成比がモル比でTi:Cr:V=20:10:70である、BCC構造のTiCrV合金を作製した。
TiCrV合金の表面に吸着しているガスを除去するために、250℃、1Pa以下の減圧下にて、2時間に亘って真空引きを行った。その後、アーク溶解にて作製したTiCrV合金を粉砕しやすくするため、水素化処理を実施した。水素化処理は、常温にて30MPaの水素ガス圧を印加することにより水素化する水素化工程と、当該水素化工程に続いて、1Pa以下まで減圧することにより水素を放出させる放出工程と、からなり、水素化工程及び放出工程を2回ずつ繰り返し実施した(1回目の水素化工程及び放出工程を行った後、続いて、2回目の水素化工程及び放出工程を行った。)。
水素化処理実施後の試料(水素化工程及び放出工程を2回ずつ実施した試料)を、さらに機械粉砕しながら分級することにより、粒径が150〜300μmである水素吸蔵合金粉末(水素吸蔵合金粉体)を得た。
<Pd付着工程>
純Pd(純度99mol%以上)のターゲットを用いて、スパッタ法により、粉体作製工程で作製した水素吸蔵合金粉体の表面へ、純Pdの被覆層を形成した。水素吸蔵合金粉体に対してできるだけ均一に純Pdの被覆層を形成するために、水素吸蔵合金粉体を保持する部分は円筒形のドラムが回転するような構造の装置を用い、水素吸蔵合金粉体を均一に撹拌しながらコート処理を実施することにより、水素吸蔵合金粉体に対して0.18wt%の重量比である純Pd被覆層を形成した。
純Pd(純度99mol%以上)のターゲットを用いて、スパッタ法により、粉体作製工程で作製した水素吸蔵合金粉体の表面へ、純Pdの被覆層を形成した。水素吸蔵合金粉体に対してできるだけ均一に純Pdの被覆層を形成するために、水素吸蔵合金粉体を保持する部分は円筒形のドラムが回転するような構造の装置を用い、水素吸蔵合金粉体を均一に撹拌しながらコート処理を実施することにより、水素吸蔵合金粉体に対して0.18wt%の重量比である純Pd被覆層を形成した。
<熱処理工程>
Pd付着工程で表面にPdをコートした粉体に対して、熱処理を実施した。まず、5gの粉体をアルミナ製のボートに入れ、これを電気炉に設置した。続いて、ロータリーポンプにて電気炉内の圧力が1Pa以下になるまで減圧した後、1℃/分の速度で所定の温度まで昇温した。所定温度に到達してから2時間に亘って保持した後、電気炉の加熱のための出力を停止し、減圧後の上記圧力を維持したまま電気炉内の温度が50℃以下になるまで炉冷した。電気炉内の温度が50℃以下になったことを確認した後、電気炉内に空気を導入することにより電気炉内の圧力を大気圧へと戻し、その後、試料(複合合金)を取り出した。
Pd付着工程で表面にPdをコートした粉体に対して、熱処理を実施した。まず、5gの粉体をアルミナ製のボートに入れ、これを電気炉に設置した。続いて、ロータリーポンプにて電気炉内の圧力が1Pa以下になるまで減圧した後、1℃/分の速度で所定の温度まで昇温した。所定温度に到達してから2時間に亘って保持した後、電気炉の加熱のための出力を停止し、減圧後の上記圧力を維持したまま電気炉内の温度が50℃以下になるまで炉冷した。電気炉内の温度が50℃以下になったことを確認した後、電気炉内に空気を導入することにより電気炉内の圧力を大気圧へと戻し、その後、試料(複合合金)を取り出した。
<アルカリ蓄電池用電極(負極)の作製>
電気炉から取り出した試料(複合合金)と、導電助剤のNi(福田金属箔粉工業株式会社製)と、2種類のバインダー(カルボキシメチルセルロース(CMC、第一工業製薬株式会社製)及びポリビニルアルコール(PVA、和光純薬工業株式会社製))とを、重量比が、複合合金:導電助剤:CMC:PVA=49:49:1:1となるように加え、これを混練することにより、ペースト状の組成物を作製した。このペースト状の組成物を多孔質ニッケル(富山住友電工株式会社製)に塗布し、続いて、80℃で乾燥させた後、490MPaで加圧するロールプレスを行うことにより、アルカリ蓄電池用電極(負極)を作製した。
電気炉から取り出した試料(複合合金)と、導電助剤のNi(福田金属箔粉工業株式会社製)と、2種類のバインダー(カルボキシメチルセルロース(CMC、第一工業製薬株式会社製)及びポリビニルアルコール(PVA、和光純薬工業株式会社製))とを、重量比が、複合合金:導電助剤:CMC:PVA=49:49:1:1となるように加え、これを混練することにより、ペースト状の組成物を作製した。このペースト状の組成物を多孔質ニッケル(富山住友電工株式会社製)に塗布し、続いて、80℃で乾燥させた後、490MPaで加圧するロールプレスを行うことにより、アルカリ蓄電池用電極(負極)を作製した。
<アルカリ蓄電池の作製>
水酸化ニッケル(Ni(OH)2、株式会社田中化学研究所製)と、酸化コバルト(CoO、Sigma−Aldrich社製)と、2種類のバインダー(カルボキシメチルセルロース(CMC、第一工業製薬株式会社製)及びポリビニルアルコール(PVA、和光純薬工業株式会社製))とを、重量比が、Ni(OH)2:CoO:CMC:PVA=88:10:1:1となるように加え、これを混練することにより、ペースト状の組成物を作製した。このペースト状の組成物を多孔質ニッケル(富山住友電工株式会社製)に塗布し、続いて、80℃で乾燥させた後、490MPaで加圧するロールプレスを行うことにより、正極を作製した。
電解液は、ナカライテスク社製の試薬KOHに純水を混合することにより、KOHの濃度が7.15mol/Lとなるように調製したものを用いた。
アクリル製の容器に、上記電解液を90ml入れ、作製したアルカリ蓄電池用電極及び正極を用いてアルカリ蓄電池を作製した。
水酸化ニッケル(Ni(OH)2、株式会社田中化学研究所製)と、酸化コバルト(CoO、Sigma−Aldrich社製)と、2種類のバインダー(カルボキシメチルセルロース(CMC、第一工業製薬株式会社製)及びポリビニルアルコール(PVA、和光純薬工業株式会社製))とを、重量比が、Ni(OH)2:CoO:CMC:PVA=88:10:1:1となるように加え、これを混練することにより、ペースト状の組成物を作製した。このペースト状の組成物を多孔質ニッケル(富山住友電工株式会社製)に塗布し、続いて、80℃で乾燥させた後、490MPaで加圧するロールプレスを行うことにより、正極を作製した。
電解液は、ナカライテスク社製の試薬KOHに純水を混合することにより、KOHの濃度が7.15mol/Lとなるように調製したものを用いた。
アクリル製の容器に、上記電解液を90ml入れ、作製したアルカリ蓄電池用電極及び正極を用いてアルカリ蓄電池を作製した。
<充電試験>
Bio−Logic社製の充放電サイクル試験機VMP3を用い、電池評価環境温度25℃、電流レート50mA/gにて充電試験を実施することにより、作製した各アルカリ蓄電池の放電容量を調べた。放電容量は、放電開始直後から電池電圧が0.9Vとなる時点までの容量にて計算した。得られた放電容量と熱処理工程における温度との関係を、表1及び図4に示す。表1に示したように、628℃で熱処理を行った複合合金を用いたものを実施例1、690℃で熱処理を行った複合合金を用いたものを実施例2、735℃で熱処理を行った複合合金を用いたものを実施例3とした。また、熱処理を実施しなかった複合合金を用いたものを比較例1、513℃で熱処理を行った複合合金を用いたものを比較例2、607℃で熱処理を行った複合合金を用いたものを比較例3、755℃で熱処理を行った複合合金を用いたものを比較例4、797℃で熱処理を行った複合合金を用いたものを比較例5とした。
表1及び図4に示したように、熱処理温度により放電容量が大きく異なり、628℃以上735℃以下で熱処理を行った複合合金を用いた実施例1乃至3は、熱処理を行わなかった比較例1、及び、他の温度で熱処理を行った複合合金を用いた比較例2乃至5よりも、高い放電容量が得られることが分かった。
Bio−Logic社製の充放電サイクル試験機VMP3を用い、電池評価環境温度25℃、電流レート50mA/gにて充電試験を実施することにより、作製した各アルカリ蓄電池の放電容量を調べた。放電容量は、放電開始直後から電池電圧が0.9Vとなる時点までの容量にて計算した。得られた放電容量と熱処理工程における温度との関係を、表1及び図4に示す。表1に示したように、628℃で熱処理を行った複合合金を用いたものを実施例1、690℃で熱処理を行った複合合金を用いたものを実施例2、735℃で熱処理を行った複合合金を用いたものを実施例3とした。また、熱処理を実施しなかった複合合金を用いたものを比較例1、513℃で熱処理を行った複合合金を用いたものを比較例2、607℃で熱処理を行った複合合金を用いたものを比較例3、755℃で熱処理を行った複合合金を用いたものを比較例4、797℃で熱処理を行った複合合金を用いたものを比較例5とした。
表1及び図4に示したように、熱処理温度により放電容量が大きく異なり、628℃以上735℃以下で熱処理を行った複合合金を用いた実施例1乃至3は、熱処理を行わなかった比較例1、及び、他の温度で熱処理を行った複合合金を用いた比較例2乃至5よりも、高い放電容量が得られることが分かった。
<分析>
Pdコート後の試料(比較例1)及び熱処理後の試料(実施例2)のそれぞれを樹脂埋めした後、FIB(集束イオンビーム)にて厚さ100nm程度の薄片に加工した。そして、走査透過電子顕微鏡(HD−2700、株式会社日立ハイテクノロジーズ社製)、及び、エネルギー分散型X線分光法(EDX)分析装置(Genesis、EDAX社製)を用いて、これらの薄片を分析することにより、表面状態を調査した。比較例1の試料の分析結果を図5に、実施例2の試料の分析結果を図6に、それぞれ示す。
Pdコート後の試料(比較例1)及び熱処理後の試料(実施例2)のそれぞれを樹脂埋めした後、FIB(集束イオンビーム)にて厚さ100nm程度の薄片に加工した。そして、走査透過電子顕微鏡(HD−2700、株式会社日立ハイテクノロジーズ社製)、及び、エネルギー分散型X線分光法(EDX)分析装置(Genesis、EDAX社製)を用いて、これらの薄片を分析することにより、表面状態を調査した。比較例1の試料の分析結果を図5に、実施例2の試料の分析結果を図6に、それぞれ示す。
図5に示したEDXライン分析の結果、比較例1の複合合金の最表面には、モル比でTi:Pd=1:1であるTi及びPdを含有する合金は存在していなかった。これに対し、図6に示したEDXライン分析の結果、実施例2の複合合金の最表面には、モル比でTi:Pd=1:1であるTi及びPdを含有する合金(TiPd相)が存在していることが確認できた。このTiPd相は、水素吸蔵合金粉体に含まれていたTiと、その表面に付着させたPdとが結合した結果、形成されたと考えられる。
Ti及びPdの二元系状態図によれば、TiおよびPdには複数の金属間化合物が存在している。そのため、熱処理条件によって様々な組成の合金が生成すると考えられる。上述のように、実施例2の複合合金は、最表面に、モル比でTi:Pd=1:1であるTi及びPdを含有する合金(TiPd相)が存在しているので、実施例1乃至3の放電容量が高いのは、このTiPd相が原因であると考えられる。
21…粉体(複合合金)
21a…水素吸蔵合金粉体
21b…被覆層
30…アルカリ蓄電池
31…正極
32…負極
33…イオン伝導体層
34…容器
21a…水素吸蔵合金粉体
21b…被覆層
30…アルカリ蓄電池
31…正極
32…負極
33…イオン伝導体層
34…容器
Claims (3)
- Ti及びVを含有するBCC構造の水素吸蔵合金粉体と、該水素吸蔵合金粉体の表面を被覆する被覆層と、を有する複合合金を製造する方法であって、
前記水素吸蔵合金粉体を作製する、粉体作製工程と、
前記粉体作製工程で作製した前記水素吸蔵合金粉体の表面に、純Pdを付着させる、Pd付着工程と、
前記Pd付着工程で表面に純Pdを付着させた水素吸蔵合金粉体を、628℃以上735℃以下の温度環境下で保持することにより、前記水素吸蔵合金粉体の表面に前記被覆層を形成する、熱処理工程と、
を有する、複合合金の製造方法。 - 水素吸蔵合金粉体と、前記水素吸蔵合金粉体の表面を被覆する被覆層と、を有し、
前記水素吸蔵合金粉体が、Ti及びVを含有するBCC構造の水素吸蔵合金粉体であり、且つ、
前記被覆層が、モル比でTi:Pd=1:1であるTi及びPdを含有するTiPd相を主体とする層である、アルカリ蓄電池用電極。 - 正極及び負極と、これらの間に充填された、アルカリ性の水溶液を用いたイオン伝導体層と、を有し、前記負極に、請求項2に記載のアルカリ蓄電池用電極が用いられている、アルカリ蓄電池。
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JP2015087859A JP2016207466A (ja) | 2015-04-22 | 2015-04-22 | 複合合金の製造方法、アルカリ蓄電池用電極、及び、アルカリ蓄電池 |
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-
2015
- 2015-04-22 JP JP2015087859A patent/JP2016207466A/ja active Pending
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