JP2011087502A - 釣り竿 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 一番竿2と二番竿5とを、一番竿2の竿元端部2Aと二番竿5の竿先端部5Aに亘って装着されたインロー芯材6を介して連結する。インロー芯材6を、外側筒状インロー芯部7とその外側筒状インロー芯部7の内部に内嵌合される内側棒状インロー芯部8とで構成する。外側筒状インロー芯部7をガラス繊維を含むプリプレグで構成し、内側棒状インロー芯部8を炭素繊維を含むプリプレグで構成してある。
【選択図】 図2
Description
このような場合に、棒状のインロー芯部は中実体であるので、筒状インロー芯部に比べて上下方向からの圧縮力に対しても対抗力を発揮し、潰れ破壊に対する強度が向上する点が掲げられている。
請求項1に係る発明の特徴構成は、小径竿体と大径竿体とを、前記小径竿体の竿元端部と前記大径竿体の竿先端部に亘って装着されたインロー芯材を介して連結するとともに、前記インロー芯材を、外側筒状インロー芯部とその外側筒状インロー芯部の内部に内嵌合される内側棒状インロー芯部とで構成し、前記外側筒状インロー芯部を第1強化繊維を含むプリプレグで構成し、前記内側棒状インロー芯部を前記第1強化繊維より引張弾性率の小さな第2強化繊維を含むプリプレグで構成してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
つまり、インロー芯材を構成する外側筒状インロー芯部と内側棒状インロー芯部とで構成するに、外側筒状インロー芯部には高引張弾性率の第1強化繊維を導入し、内側棒状インロー芯部には第1強化繊維に比べて引張弾性率の低い低引張弾性率の第2強化繊維を導入した。
このように、引張弾性率の異なる強化繊維を外側筒状インロー芯部と内側棒状インロー芯部とに別個に導入することによって、高引張弾性率の強化繊維が持つ曲げ強度が高いが圧縮力にやや弱い点を、曲げ強度においては高引張弾性率の強化繊維よりやや低下するが圧縮力に対する抵抗力は高い低引張弾性率の強化繊維で補うことができ、高引張弾性率の強化繊維と低引張弾性率の強化繊維とを組み合わせることによって、インロー芯材としては曲げ強度及び圧縮強度にも優れたものとすることができた。
しかも、圧縮力に対する抵抗が高い低引張弾性率の強化繊維を、元来圧縮強度の高い棒状体である内側棒状インロー芯材に導入したので、より一層圧縮強度の高いものとすることができた。また、曲げ力に対する抵抗が高い高引張弾性率の強化繊維を、内側棒状インロー芯材の存在によって圧縮力に対する抵抗を考慮しなくてもよくなった外側筒状インロー芯部に導入したので、一層曲げ力に対する抵抗を高めたものとできた。
強化繊維の引張弾性率の違いが圧縮強度や曲げ強度に与える影響を考慮することによって、圧縮破壊や曲げ剛性の高い釣り竿を提供できるようになった。
内側棒状インロー芯部が前記小径竿体の竿元端部から前記大径竿体の竿先端部に至る長さで設けてあるので、例えば、外側筒状インロー芯部のみが前記小径竿体の竿元端部から前記大径竿体の竿先端部に至る長さで設けてある場合に比べて、インロー芯材に掛る荷重を小径竿体と大径竿体との両方に均等に分散させることができ、インロー芯材自体の強度を十分大きなものとできる。それに加えて、小径竿体と大径竿体の曲りの状態も内側棒状インロー芯部と外側筒状インロー芯部とが協働して繋ぎの部分としての機能を発揮し、釣り竿全体として良好な撓み状態を現出するものとなる。
つまり、外側筒状インロー芯部と内側インロー芯部とが同一の長さに形成されてはいないので、内側インロー芯部が短い分だけ軽量化が図れるとともに、内側棒状インロー芯部より竿先側または竿元側より突出する部分は外側筒状インロー芯部のみが存在するのでそれだけ剛性の増加を押さえることができ、釣り竿としての曲りの状態が滑らかな円弧状となる。
ルアー竿Aで説明する。図1に示すように、ルアー竿Aは、複数の釣り糸ガイド1を備えた小径竿体としての一番竿2と、リールシート3とリアーグリップ4とを備えた大径竿体としての二番竿5とを、インロー芯材6を利用した接続分離機構Bによって接続分離自在に構成されている。
このような高強度繊維は引張力に対しては対抗力が強い傾向にあるが、圧縮力に対しては対抗力が弱い傾向にある。したがって、次のような内側棒状インロー芯部8が外側筒状インロー芯部7に組み合わせ構成されている。
低強度繊維の引張弾性率は8から15トン/mm2のものが選定される。
このよう低強度繊維は引張力に対しては対抗力が弱い傾向にあるが、圧縮力に対しては対抗力が強い傾向にある。したがって、外側筒状インロー芯部7を補強するべく、このような内側棒状インロー芯部8が導入された。
つまり、内側棒状インロー芯部8については、先行して別個に形成する。この内側棒状インロー芯部8の外側から、外側筒状インロー芯部7を形成する為のプリプレグシートを巻回していく。その場合に、内側棒状インロー芯部8の竿先側端より竿先側に突出する状態でかつ竿元側端より竿元側に突出する状態で、外側筒状インロー芯部7を巻回する必要があるので、内側棒状インロー芯部8の竿先側端と竿元側端とに軸線方向で繋がるように金属製のマンドレルを接続する。
そして、竿先側のマンドレルと内側棒状インロー芯部8と竿元側のマンドレルとを一連のマンドレルとして構成し、これら一連のマンドレルに外側筒状インロー芯部7を形成すべくプリプレグシートを巻回し、巻回した後に焼成し、竿先側マンドレルと竿元側マンドレルとを脱芯する。竿先側マンドレルを脱芯するには、竿先側マンドレルの形状を竿先端と竿元端とが略同一の外径かまたは竿先側の外径を少し大きくする。
そうすると、図2に示すような、内側棒状インロー芯部8の外側に外側筒状インロー芯部7を巻回して、内側棒状インロー芯部8の竿先側と竿元側とに外側筒状インロー芯部7が突出されたインロー芯材6が形成される。
つまり、外側インロー芯部7は内側棒状インロー部8より軸線に沿った方向での長さが長く、内側棒状インロー芯部8の両側端8a,8bより突出した部分は外側筒状インロー芯部7のみでインロー芯材6を形成する。このような構成によって、インロー芯材6の重量が重くなることを抑制している。
ヘラ竿Cに適用したものを説明する。図3に示すように、ヘラ竿Cは、竿先端に釣り糸連結用の回りリリアン16を取り付けた一番竿9と、二番竿10を挟んで竿元端側に、紡錘型の握り部11Aを備えた三番竿11とを配置して構成してある。各竿はインロー芯材12,13によって連結分離可能に構成してある。
一番竿9の竿元端部9Aにインロー芯材12を取付固定してあり、二番竿10の竿先端部10Bにインロー芯材12を嵌合装入する嵌合孔部10bを形成してある。同様に、二番竿10の竿元端部10Aにインロー芯材13を固着するとともに、三番竿11の竿先端部11Bにインロー芯材13を嵌合装入する嵌合孔部を形成し、インロー継式の接続分離機構を構成する。
(1) インロー芯材6を代表させて説明する。内側棒状インロー芯部8としては、単なる棒状のものではなく、図5に示すように、外側筒状インロー芯部7の内周面に内嵌する外周面に環状溝8cを形成してもよい。このような構成によって、軽量化を図れると同時に、外側筒状インロー芯部7の内周面に内嵌する面が限定されて、却って、内嵌状態が安定する。環状溝8cの代わりに螺旋溝を形成してもよい。
(2) 本願発明は、上記以外の磯竿等のインロー継竿に適用できる。
2A,9A 竿元端部
5,10 二番竿(大径竿体)
5A,10A 竿先端部
6,12,13 インロー芯材
7,14 外側筒状インロー芯部
7a 外側筒状インロー芯部の竿先端
7b 外側筒状インロー芯部の竿元端
8,15 内側棒状インロー芯部
8a 内側棒状インロー芯部の竿先端
8b 内側棒状インロー芯部の竿元端
11 三番竿(大径竿体)
Claims (3)
- 小径竿体と大径竿体とを、前記小径竿体の竿元端部と前記大径竿体の竿先端部に亘って装着されたインロー芯材を介して連結するとともに、前記インロー芯材を、外側筒状インロー芯部とその外側筒状インロー芯部の内部に内嵌合される内側棒状インロー芯部とで構成し、前記外側筒状インロー芯部を第1強化繊維を含むプリプレグで構成し、前記内側棒状インロー芯部を前記第1強化繊維より引張弾性率の小さな第2強化繊維を含むプリプレグで構成してある釣り竿。
- 前記小径竿体と前記大径竿体とが前記インロー芯材を介して連結された状態で、前記内側棒状インロー芯部が、前記小径竿体の竿元端部から前記大径竿体の竿先端部に至る長さで設けてある請求項1記載の釣り竿。
- 前記外側筒状インロー芯部は、前記内側棒状インロー芯部を内嵌合した状態で、前記外側筒状インロー芯部の竿先端が前記内側棒状インロー芯部の竿先端より竿先側に突出し、かつ、前記外側筒状インロー芯部の竿元端が前記内側棒状インロー芯部の竿元端より竿元側に突出する長さに形成してある請求項1又は2記載の釣り竿の保護具。
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