JP2011064985A - 中間転写ベルト - Google Patents

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Abstract

【課題】高品質の画像を維持したまま、外部摩擦等に対する優れた耐久性を有する画像形成装置用中間転写ベルトを提供する。
【解決手段】(a)樹脂製の基材層;(b)厚みが200〜400μmであるゴム又はエラストマー製のゴム弾性層;(c)厚みが0.5〜6μmである樹脂製の表面層;の順で積層され、少なくとも前記3層を含む画像形成装置用中間転写ベルトであって、前記ゴム弾性層に、平均粒子径が0.4〜8μmの粒子状又は球状のフィラーが添加されており、前記表面層とゴム弾性層の界面から基材層側に向かって深さ20μmまでの領域に含まれるフィラーの質量濃度Mと、表面層とゴム弾性層の界面から基材層側に向かって深さ120〜140μmの領域に含まれるフィラーの質量濃度Mの比(M/M)が、1.3以上である画像形成用中間転写ベルトである。
【選択図】図1

Description

本発明は、複写機、プリンター、ファクシミリ等の画像形成装置の中間転写ベルトに関するものである。
画像形成装置によって得られる画像の高画質化を目的として、ゴム弾性樹脂等によって形成されるゴム弾性層を有する2層又は3層構成の中間転写ベルトが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このようなゴム弾性層を有する中間転写ベルトは柔軟性に優れることから、中間転写ベルトと接する感光体等との転写領域が安定的に形成できると共に、感光体等との間でトナーに加えられる応力が軽減される。従って、ゴム弾性層を有する中間転写ベルトを採用することによって、画像の中抜け防止、細線印字の鮮明度向上等を達成できる。また、表面が粗い用紙(ラフ紙)を使用した場合、紙の凹凸への追従性が向上することから、画像低下を防止できることが知られている。 また、こういった高画質対応の中間転写ベルトは、ベルトの厚み方向にゴム弾性を付与する一方、転写ベルトに必要なトナー離型性も重要な要素として要求される。すなわち、中間転写ベルト表面から紙等の媒体へトナーを移し替えるうえで、トナーに対する離型性が必要となる。従って、トナーに対して粘着性をもつゴム弾性層が中間転写ベルトの表面に露出することは好ましくない。そのため、通常はゴム弾性層上に摩擦係数が低く、トナー離型性に優れた樹脂製の表面層を設ける(例えば、図1を参照)。このような表面層は、高画質の画像を得るためにできるだけ薄くすることが有効であることが知られており、表面層が薄い中間転写ベルトが種々検討されている。
しかしながら、画像形成装置用の中間転写ベルトは、紙やクリーニングブレード、ロール等のベルト表面に接触する摺動部材等から外力を受けるため、表面層が薄膜である場合、ベルトにかかる応力は薄膜の表面層に集中して、表面層のワレや剥離が発生するという問題点があった。また、このような問題点を解消するために、ベルト全体の硬度を上昇させた場合、耐久性は優れるものの、画質低下を引き起こすという問題があった。
このような問題点を解消するために、本発明者らは、基材層、ゴム弾性層及び表面層からなる画像形成装置用中間転写ベルトであって、ゴム弾性層の表面層と接する部位だけのゴム硬度を上げたベルトを開発した。このような構成のベルトとすることで、表面層への応力集中を回避し、高品質の画像を維持したまま、優れた耐久性を達成し得る。しかしながら、当該技術においては表面層と接する部位だけのゴム硬度を上げるためにフィラーを添加する場合があるが、該フィラーの種類によっては、ハーフトーン画像で評価した際に白抜けや濃度低下といわれる画像欠陥を生じる場合があり、充分なものではなかった。
特許第3248455号公報
本発明は、前記問題点に鑑みてなされたものであり、高品質の画像を維持したまま、外部摩擦等に対する優れた耐久性を有する画像形成装置用中間転写ベルトを提供することを主な目的とする。
本発明者らは、樹脂製の基材層、ゴム弾性層、表面層の順で積層され、少なくとも前記3層を含む画像形成装置用中間転写ベルトであって、前記ゴム弾性層に平均粒子径が0.4〜8μmの粒子状又は球状のフィラーが添加されており、前記表面層とゴム弾性層の界面から基材層側に向かって深さ20μmまでの領域に含まれるフィラーの質量濃度Mと、表面層とゴム弾性層の界面から基材層側に向かって深さ120〜140μmの領域に含まれるフィラーの質量濃度Mの比(M/M)が、1.3以上である画像形成用中間転写ベルトとすることで、高品質の画像を維持したまま、外部摩擦等に対する耐久性が優れることを見出した。また、本発明の中間転写ベルトは、表面層を薄膜化できるため、紙の凹凸への追従性が更に向上することができるものである。本発明は、これらの知見に基づいてさらに研究を重ねた結果完成されたものである。
本発明は、以下の画像成形装置用中間転写ベルトを提供する。
項1.(a)樹脂製の基材層;
(b)厚みが200〜400μmであるゴム又はエラストマー製のゴム弾性層;
(c)厚みが0.5〜6μmである樹脂製の表面層;
の順で積層され、少なくとも前記3層を含む画像形成装置用中間転写ベルトであって、
前記ゴム弾性層に、平均粒子径が0.4〜8μmの粒子状又は球状のフィラーが添加されており、
前記表面層とゴム弾性層の界面から基材層側に向かって深さ20μmまでの領域に含まれるフィラーの質量濃度Mと、表面層とゴム弾性層の界面から基材層側に向かって深さ120〜140μmの領域に含まれるフィラーの質量濃度Mの比(M/M)が、1.3以上である画像形成用中間転写ベルト。
項2.前記フィラーの平均粒子径が0.4〜5μmである、上記項1に記載の画像形成用中間転写ベルト。
項3.前記ゴム弾性層に添加されているフィラーの量が、体積分率で0.4%以上であって、表面層側から測定したIRHD硬度(JIS K6253)が82IRHD以下である、上記項1又は2に記載の画像形成用中間転写ベルト。
項4.前記ゴム弾性層が遠心成型法によって製膜されていることを特徴とする上記項1〜3のいずれかに記載の画像形成用中間転写ベルト。
項5.遠心成型法における回転速度が、重力加速度(9.8m/s)の2倍以上の遠心加速度である上記項4に記載の画像形成用中間転写ベルト。
本発明の画像形成装置用中間転写ベルトは、ゴム弾性層に平均粒子径が0.4〜8μmの粒子状又は球状のフィラーを添加して、ゴム弾性層の表面層と接する部位だけのゴム硬度を上げることにより、高品質の画像を維持したまま、外部摩擦等に対する耐久性が優れることを見出した。
従って、本発明の画像形成装置用中間転写ベルトは、高品質の画像を維持したまま、耐久性にも優れることから、複写機(カラー複写機を含む)、プリンター、ファクシミリ等の電子写真方式を採用する画像形成装置の中間転写ベルトとして好適に使用され得る。また、本発明の中間転写ベルトは、良好なハーフトーン画像を形成することができる。
本発明の中間転写ベルトの断面模式図である。 本発明において、製膜に用いた装置の模式図である。 アスペクト比測定の際の長径と短径を示す図である。 ベルト断面の模式図である。 実施例1の多層ベルトの断面SEM写真である。
1.画像形成装置用中間転写ベルト
本発明の画像形成装置用中間転写ベルトは、
(a)樹脂製の基材層;
(b)厚みが200〜400μmであるゴム又はエラストマー製のゴム弾性層;
(c)厚みが0.5〜6μmである樹脂製の表面層;
の順で積層され、少なくとも前記3層を含む画像形成装置用中間転写ベルトであって、
前記ゴム弾性層に、平均粒子径が0.4〜8μmの粒子状又は球状のフィラーが添加されており、
前記表面層とゴム弾性層の界面から基材層側に向かって深さ20μmまでの領域に含まれるフィラーの質量濃度Mと、表面層とゴム弾性層の界面から基材層側に向かって深さ120〜140μmの領域に含まれるフィラーの質量濃度Mの比(M/M)が、1.3以上である。
以下、本発明の中間転写ベルトの各層について、詳細に説明する。
1.1 (a)基材層
本発明の中間転写ベルトにおける基材層は、駆動時にかかる応力でベルトの変形を回避するために、機械物性に優れた材料で構成される。基材層は、樹脂に導電剤が分散された層であり、樹脂、導電剤を含む基材層形成用組成物によって形成される。 前記樹脂としては、例えば、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリビニリデンフルオライド(PVdF)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド、これらの混合物等が例示される。
前記ポリイミドは、通常、モノマー成分としてテトラカルボン酸二無水物とジアミン又はジイソシアネートとを、公知の方法により縮重合して製造される。通常、テトラカルボン酸二無水物とジアミンとを、N−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPという)等の溶媒中で反応させて、一旦ポリアミック酸溶液とし、さらに、後述する導電剤をポリアミック酸溶液中に分散させて基材層形成用組成物とすることができる。
この際に用いる溶媒としては、例えば、NMP、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等の非プロトン系有機極性溶媒を挙げることができ、これら1種単独で又は2種以上を混合して用いることができる。これらの中でもNMPが好ましい。 テトラカルボン酸二無水物としては、ピロメリット酸、ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸、ナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボン酸、2,3,5,6−ビフェニルテトラカルボン酸、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸、アゾベンゼン−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン、β,β−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン、β,β−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン等の二無水物が挙げられる。
ジアミンとしては、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノトルエン、2,6−ジアミノトルエン、2,4−ジアミノクロロベンゼン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、1,4−ジアミノナフタレン、1,5−ジアミノナフタレン、2,6−ジアミノナフタレン、2,4’−ジアミノビフェニル、ベンジジン、3,3’−ジメチルベンジジン、3,3’−ジメトキシベンジジン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(ODA)、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノアゾベンゼン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、β,β−ビス(4−アミノフェニル)プロパン等が挙げられる。
前記ジイソシアネートとしては、上記したジアミン成分におけるアミノ基がイソシアネート基に置換した化合物等が挙げられる。
また、ポリアミドイミドは、トリメリット酸とジアミン又はジイソシアネートとを、公知の方法により縮重合して製造される。この場合、ジアミン又はジイソシアネートは、上記のポリイミドの原料と同じものを用いることができる。また、縮重合の際に用いられる溶媒としては、ポリイミドの場合と同様のものを挙げることができる。 基材層中に分散される導電剤としては、例えば、カーボンブラック、グラファイト等の導電性炭素系物質;アルミニウム、銅合金等の金属又は合金;更には酸化錫、酸化亜鉛、酸化アンチモン、酸化インジウム、チタン酸カリウム、酸化アンチモン−酸化錫複合酸化物(ATO)、酸化インジウム−酸化錫複合酸化物(ITO)等の導電性金属酸化物等が挙げられ、これらの微粉末を1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。基材層に配合される導電剤としては、導電性炭素系物質が好ましく、カーボンブラックがさらに好ましい。
導電剤の含有量は、通常、基材層中5〜30重量%程度(前記基材層形成用組成物の固形分のうち5〜30重量%程度)であればよい。これにより基材層に、中間転写ベルトに適した導電性が付与される。
前記基材層形成用組成物の固形分濃度は、10〜40重量%であることが好ましい。
前記基材層形成用組成物の調製方法としては、特に限定されるものではないが、カーボンブラック等の導電剤が均一に分散された溶液組成物とすることができる点から、材料配合後ボールミル等を用いて混合することが好ましい。
基材層の厚さは、駆動時にベルトにかかる応力と柔軟性を考慮して、通常、30〜120μmであり、50〜100μmが好ましい。
1.2 (b)ゴム弾性層
本発明の中間転写ベルトにおける弾性層は、主に、紙の凹凸への追従性向上と転写時のトナーへの応力集中によるライン中抜けを回避する目的で設けられる。ゴム弾性層は、ゴム又はエラストマー(以下、ゴム材料ということがある)を含む弾性層形成用組成物によって形成される。 ゴム弾性層を形成するゴム材料としては、特に限定されるものではないが、例えば、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ブチルゴム(IIR)、アクリルゴム(ACM)、ウレタンゴム等が例示される。これらの中でも好ましくは、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ブチルゴム、アクリルゴム、ウレタンゴムが挙げられる。
シリコーンゴムとしては、例えば、付加型液状シリコーンゴムが挙げられ、具体的には、信越化学(株)製の、KE−106、KE1300等が例示される。
フッ素ゴムとしては、例えば、ビニリデンフルオライド系フッ素ゴム(FKM)、テトラフルオロエチレン−プロピレン系(FEPM)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロビニルエーテル系(FFKM)等が挙げられ、具体的には、ダイキン工業(株)製のフッ素ゴムコート材GLS−213F、GLS−223F等、太平化成工業(株)製のフッ素ゴムコート材FFX−401161等が例示される。
ブチルゴムとしては、イソブチレン−イソプレン共重合体が挙げられる。
アクリルゴムは、アクリル酸エステルの重合、又はそれを主体とする共重合により得られるゴム状弾性体である。
ウレタンゴムは、ポリオールとジイソシアネートの重付加反応により得ることができる。原料であるポリオールとジイソシアネートの混合比は、ポリオールの活性水素1当量に対しジイソシアネートのNCO基が1〜1.2当量程度となるように混合すればよい。また、ポリオールとジイソシアネートの重合を進めたプレポリマーを用いることもでき、この場合、さらに硬化剤としてジイソシアネート又はポリオール、ジアミンをプレポリマーに添加しても良い。またポットライフを長くするためジイソシアネートプレポリマーのNCO末端をブロック剤でブロックしたブロック型のものを用いても良い。ウレタンゴムとしては、例えば、主鎖がエステル結合のポリエステル系ウレタンゴム(AU)、主鎖がエーテル結合のポリエーテル系ウレタンゴム(EU)などが挙げられ、具体的には、大日本インキ(株)製のウレハイパーRUP1627(ブロック型ポリウレタン用プレポリマー)等を挙げることができる。 ゴム弾性層に用いるゴム材料のタイプA硬度(JIS K6253)は、80°以下であることが好ましく、30〜60°がより好ましい。ここで、タイプA硬度とはゴムの柔らかさを示す値である。タイプA硬度が80°を超える場合は、弾性層が硬すぎて凹凸のある紙を用いた場合に追従性が劣り、1次転写時にトナーが濃く乗っているところに応力が集中して中抜け現象を起こしやすくなる。一方、タイプA硬度が30°未満の場合は、柔らかすぎてベルト駆動時に発生する応力が表面層へ集中しやすくなり十分な耐久性が得られない傾向がある。
本発明の中間転写ベルトのゴム弾性層には、平均粒子径が0.4〜8μmの粒子状又は球状のフィラーが添加されており、該フィラーがゴム弾性層中の表面層側に偏在していることを特徴とする。ここで、ゴム弾性層中の表面層側とは、ゴム弾性層の表面層側から約20μm以内の部分をさす。
フィラーの形状は無定形又は定形の粒子状や球状であり、ベルト表面の摩擦係数を低下できる点から球状が特に好ましい。
本発明で用いるフィラーの平均アスペクト比(長径/短径)は、5以下が好ましく、3以下のものがより好ましい。平均アスペクト比の大きい針状や板状のフィラーの場合、ベルト表面に微小な硬度の分布が生じ、画像密度が低いハーフトーンの画像をとると、ノイズが現れるため好ましくない。また、本発明において「粒子状」とは、平均アスペクト比が1.2より大きく3.0以下のものをさし、「球状」とは、平均アスペクト比が1〜1.2のものをさす。
ここで、本発明において「平均アスペクト比」は、以下のように測定することができる。
電子顕微鏡((株)日立製作所製、SEM、S−4800)を用いて1,000倍〜10,000倍の倍率でフィラーを撮影し、得られた顕微鏡写真中の粒子から無作為に1つの粒子を選び、その粒子の長径と短径を、定規を用いて測定する。測定した長径と短径の比(長径/短径)の値をアスペクト比として算出する。同様の操作を他の無作為に選択した19個の粒子についても行い、合計20個のアスペクト比の平均値を平均アスペクト比とする。
ここで、短径とは、上記顕微鏡写真中のフィラー粒子について、その粒子の外側に接する二つの平行線の組合せを、フィラー粒子を挾むように選択し、これらの組合せのうち最短間隔になる二つの平行線(図3中の点線)の間の距離である。一方、長径とは、上記短径を決める平行線に直角方向となる二つの平行線であって、フィラー粒子の外側に接する二つの平行線の組合せのうち、最長間隔になる二つの平行線(図3中の破線)の距離である。これらの四つの線で形成される長方形は、フィラー粒子がちょうどその中に納まる大きさとなる。
フィラー粉体の体積平均粒子径(メジアン径 D50)は、0.4〜8μmであり、0.5〜5μmが好ましく、0.6〜4μmが特に好ましい。粒子径が8μmより大きい場合は、アスペクト比の大きいフィラー同様にベルト表面に微小な硬度分布が生じ、画像にノイズが現れるため好ましくない。また0.4μm未満の場合は、フィラーが表面層側に偏在しにくいため、表面層への応力集中が防止することができず、表面層ワレ等が発生する傾向がある。
また、本発明の中間転写ベルトにおけるゴム弾性層中のフィラー平均粒子径は、SEM断面観察等によっても行うことができる。樹脂溶液にフィラーを分散させてゴム弾性層を形成させるため、溶媒除去中などに一部凝集が進み、ゴム弾性層中においてはフィラー粉体自身の平均粒子径よりもわずかに(約1〜2μm程度)平均粒子径が大きくなる傾向がある。従って、前記平均粒子径0.4〜8μmのフィラー粉体を用いた場合、ゴム弾性層中のフィラーの平均粒子径は、約1.4〜10μm程度になるものである。
フィラーの添加量は、ゴム弾性層に対する体積分率で0.4以上であることが好ましく、0.4〜4.0%がより好ましく、0.4〜3.5%がさらに好ましい。フィラーの量が多すぎると、ゴム弾性層全体の硬度が高くなり良好な画像が維持できない傾向があり、また少なすぎると表面層に接触している部位が柔らかく、表面層への応力集中を防止できない傾向がある。
本発明の中間転写ベルトにおいては、フィラーがゴム弾性層中の表面層側に偏在していることを特徴とするものであるが、該フィラーの偏在については、ゴム弾性層中の表面層側におけるフィラーの質量濃度とそれ以外の場所でのフィラーの質量濃度の比により表すことができる。具体的には以下の通りである。
表面層とゴム弾性層の界面から基材層側に向かって深さ20μmまでの領域(図4中のA)に含まれるフィラーの質量濃度M、表面層とゴム弾性層の界面から基材層側に向かって深さ60〜80μmの領域(図4中のB)に含まれるフィラーの質量濃度M、表面層とゴム弾性層の界面から基材層側に向かって深さ120〜140μmの領域(図4中のC)に含まれるフィラーの質量濃度Mとする。
表面層とゴム弾性層の界面から基材層側に向かって深さ20μmまでの領域に含まれるフィラーの質量濃度Mと、表面層とゴム弾性層の界面から基材層側に向かって深さ120〜140μmの領域に含まれるフィラーの質量濃度Mの濃度の比(M/M)が、1.3以上が好ましく、1.5以上であることがより好ましい。
表面層とゴム弾性層の界面から基材層側に向かって深さ20μmまでの領域に含まれるフィラーの質量濃度Mと、表面層とゴム弾性層の界面から基材層側に向かって深さ60〜80μmの領域に含まれるフィラーの質量濃度Mの比(M/M)が、1.2以上であることが好ましく、1.4以上であることがより好ましい。
前記質量濃度比(M/M、M/M)が大きければ大きいほど、フィラーがゴム弾性層中の表面層側に偏在していることを示すものである。M/Mが1.3以上、M/Mが1.2以上であると、ゴム弾性層の表面層と接する領域だけのゴム硬度が高いため、表面層への応力集中を回避し、高品質の画像を維持したまま、優れた耐久性を有する中間転写ベルトとすることができるため好ましい。
フィラーの濃度の比が、前記範囲内にあることで、フィラーがゴム弾性層中の表面層側に偏在していることを示す。このようにフィラーを偏在させることで、ゴム層全体の硬度が高くならず、表面層との接触部位だけが硬度が上がり、表面層への応力集中が防止できるため好ましい。
ここで、フィラーの質量濃度は、エネルギー分散型X線分析装置(EDX)(加速電圧:20kV、照射時間:5分間)により、フィラーを構成する主要な元素の質量濃度を測定することにより行うものである。例えば、フィラーがホウ酸アルミニウムである場合はアルミニウム濃度を、フィラーが酸化ジルコニウムの場合はジルコニウム濃度を測定する。
また、EDXによる測定は、20μm×20μmの領域について測定をするため、各それぞれの領域について、任意の20μm×20μmの領域を3回測定(例えば、図4の太線で囲った部分を測定)し、平均値をその領域のフィラー濃度とした。
フィラーを偏在させる方法としては、特に限定はされないが、後述の遠心成型などにより強制的に表面層側に偏在させて製膜する方法等を挙げることができる。
配合されるフィラーとしては、酸化ジルコニウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、珪酸カルシウム、窒化ホウ素、窒化アルミ、アルミナ、酸化チタン、タルク、(真)球状シリカ、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、カーボンブラック、PTFE、ガラスビーズなどが挙げられる。これらの中でも、粒子状の酸化ジルコニウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、球状のシリカ、アルミナ、ガラスビーズが好ましい。また、フィラーとゴム弾性層の組み合わせに応じてカップリング剤などでフィラーを適せん処理しても良い。
また、前記弾性層形成用組成物には、必要に応じて硬化剤を添加することができる。例えば、シリコーンゴムの場合、硬化剤としてハイドロジェンオルガノポリシロキサン等が挙げられ、ウレタンゴムの場合、硬化剤としてジイソシアネート又はポリオール、ジアミンを用いることができる。これらの硬化剤は、ゴム弾性層材料中に配合して用いればよい。
硬化剤を添加する場合、その添加量はゴム主剤と硬化剤の反応性官能基数を1:1とするため、同一当量を混合すればよいが、ジイソシアネートなど反応性の高い物質の場合、環境中の水分等と反応して不活性になることなどを考慮し、1〜1.2倍当量とすることが好ましい。
前記弾性層形成用組成物の固形分濃度は、製造方法によって適宜設定することができるが、通常、フィラーを含めて20〜70重量%程度が好ましい。
前記弾性層形成用組成物の調製方法としては、特に限定されるものではないが、材料配合後ボールミル等を用いて混合することが好ましい。 ゴム弾性層の厚みは、200〜400μmであり、200〜350μmであることが好ましく、200〜300μmであることがより好ましい。ゴム弾性層の厚みが前記範囲内にあることで、感光体と転写ベルトとの接触圧を低く保つことができ、感光体上のトナーが凝集し、ライン状画像中央が転写しない「ライン中抜け」現象を防ぐことができると同時に、転写ベルトの膜厚が厚すぎる場合に発生しやすい、色ずれを防止できるため好ましい。
1.3 (c)表面層
本発明の中間転写ベルトにおける表面層は、直接トナーを乗せ、トナーを紙へ転写、離型するための層であり、表面精度に優れていることが求められる。表面層は、樹脂が有機溶媒又は水中に溶解又は分散された表面層材料によって形成される。
表面層に用いる樹脂としては、ポリビニリデンフロライド、ビニリデンフロライドとヘキサフルオロプロピレンの共重合体、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルの共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレンとエチレンの共重合体(ETFE)、ポリイミド、ポリアミドイミドなどが挙げられる。これらの中でも、摩擦係数、耐磨耗性の観点から特にフッ素系樹脂が好ましく、電気特性の観点から、ポリビニリデンフロライド、ビニリデンフロライドとヘキサフルオロプロピレンの共重合体が特に好ましい。
また、表面層には層状粘土鉱物を添加してもよく、層状粘土鉱物としては、例えば、スメクタイト、ハイドロタルサイト等が挙げられる。
また、これら層状粘土鉱物は、天然物でも合成品でもよい。例えば、合成モンモリロナイトとして、クニミネ工業(株)製のクニピアF等;合成ヘクトライトとして、ラポート社のラポナイトXLG、ラポナイトRD、コープケミカル(株)製のルーセンタイトSTN等;合成サポナイトとして、クニミネ工業(株)製のスメクトンSA等が挙げられ、これらは商業的に入手することが可能である。
上記層状粘土鉱物を1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
層状粘土鉱物の配合割合は、表面層の総重量に対して、0.1〜5重量%であることが好ましく、0.5〜5重量%がより好ましく、1〜5重量%がさらに好ましい。このような割合で層状粘土鉱物を配合することによって、転写ベルトの表面層を薄膜化してもピンホールの発生が少なく優れたラフ紙転写性能と耐久性を実現することができる。
ここで、優れたラフ紙転写性能とは、ボンド紙等の凹凸の激しい紙を用いてマゼンタ単色のベタ印刷を行って、最深部(凹部)のトナーの乗りを目視で判断した場合に、白抜け等がなく、ムラなく転写されていることを指す。
表面層の成形は、前記樹脂と任意で添加する層状粘土鉱物を有機溶媒中に溶解又は膨潤させて得られる表面層材料を、円筒状金型等の内面に塗布乾燥することによって行うことができる。
前記樹脂が溶解又は膨潤される有機溶媒としては、特に限定されないが、例えば、非プロトン性極性溶媒と他の有機溶媒との混合有機溶媒が使用される。
非プロトン性極性溶媒としては、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルフォキシド、N−メチル−2−ピロリドン等が挙げられ、これらの中から1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
他の有機溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;或いはこれらの混合溶媒が挙げられる。
本発明においては、有機溶媒中に樹脂と層状粘土鉱物を溶解、膨潤させて得られた溶液を、48〜72時間程度静置した後、目視にて沈降が認められないものを表面層材料として用いることが望ましい。
表面層の表面粗さ(Rz)は、0.25〜1.5μmが好ましく、0.4〜1.3μmがより好ましく、0.5〜1.2μmがさらに好ましい。表面粗さが0.25μm未満の場合は、ロール等の摺動する部材と張り付いてしまいやすくなるため駆動時のトルクオーバーの原因となってしまい、1.5μmを超える場合は、トナーの固着(フィルミング)の原因や中抜け等の画像欠陥となるため好ましくない。なお、本発明において、表面層の表面粗さは、基材層、弾性層、表面層からなる本発明の中間転写ベルトの表面層において測定した表面粗さを示すものである。
本発明において表面層の厚みは、0.5〜6μmであり、1〜4μmが好ましく、2〜4μmがより好ましい。表面層の厚みが前記範囲を超えると弾性層のゴム弾性を損なうことになるため好ましくない。また、表面層の厚みが前記範囲を下回ると、穴があきやすい等の耐久性に問題が生じる。
表面層のヤング率は300〜2,000MPaが好ましく、500〜1,200MPaがより好ましい。ヤング率が2,000MPa以下になることで、トナーへの応力集中によるライン中抜けを防止することができ、ヤング率が300MPa以上になることで、表面層の摩擦係数上昇を防ぎ、二次転写効率の悪化を防止できるため好ましい。
表面層の体積抵抗率は、通常1×1012Ω・cm以上が好ましく、1×1012〜1×1015Ω・cmがより好ましく、1×1012〜1×1014Ω・cmがさらに好ましい。なお、本発明において、表面層の体積抵抗率、ヤング率は、表面層形成用組成物を用いて、厚さ10μmの表面層単独膜を作製し、該膜について測定した体積抵抗率、ヤング率を示すものである。
1.4 中間転写ベルトの諸物性値
本発明の中間転写ベルトは、以下の諸物性値を有する。
(中間転写ベルトのIRHD硬度)
中間転写ベルトのIRHD硬度は、82IRHD以下であることが好ましく、70〜82IRHDであることがより好ましい。前記範囲内にあることで、「ラフ紙転写性」に優れ、る中間転写ベルトとすることができる。IRHD硬度の測定は、JIS K6253に準じて測定することができる。
(中間転写ベルトの表面粗さ)
本発明の中間転写ベルトは表面精度が高く、表面層における表面粗さは十点平均粗さ(Rz:JIS B0601−1994)にて0.25〜1.5μm程度が好ましく、0.4〜1.3μm程度がより好ましく、0.5〜1.2μm程度がさらに好ましい。
(中間転写ベルトの表面の静摩擦係数と体積抵抗率)
本発明の中間転写ベルトの表面の静摩擦係数は、0.1〜0.8が好ましく、0.1〜0.6程度がより好ましく、0.1〜0.4がさらに好ましい。また、本発明の中間転写ベルトの表面抵抗率は1×1010〜1×1015Ω/□程度、体積抵抗率は1×10〜1×1014Ω・cm程度であることが好ましく、弾性層及び/又は基材層に添加する導電剤の添加量に応じてこの範囲で可変である。
本発明の中間転写ベルトの平均総厚みは、通常、100〜400μm程度、好ましくは150〜350μm程度である。各層の厚さは、駆動時にベルトにかかる応力と柔軟性を考慮して適宜設定され得るが、各層の厚みの割合は、通常、基材層を1とした場合、弾性層1.5〜5.0程度、好ましくは2〜4程度;表面層0.005〜0.05程度である。後述するような3層化工程を採用することによって、ベルトの厚みのばらつきは小さくなり、均質なベルトが製造できる。
2.画像形成装置用中間転写ベルトの製造方法
以上のような構成を有する画像形成装置用中間転写ベルトの製造方法については、特に限定されないが、例えば、以下の方法を挙げることができる。
本発明の画像形成装置用中間転写ベルトは、以下の工程を含む製造方法によって得ることができる。
(1)樹脂を遠心成型又は溶融押出成形して基材層を製膜する工程、
(2)樹脂を有機溶媒中に溶解又は膨潤させて得られた溶液を、表面粗さ(Rz)0.25〜1.5μmの円筒状金型を用いて遠心成型を行い、厚みが0.5〜6μmの表面層を製膜する工程、
(3)上記(2)で得られた表面層の内面に、ゴム弾性層材料を、遠心成型によって厚みが200〜400μmのゴム弾性層を製膜して2層膜とする工程、及び
(4)上記(1)で得られた基材層の外面と、上記(3)で得られた2層膜のゴム弾性層の内面とを重ね合わせて、加熱処理する工程。
あるいは、上記(1)及び(2)により表面層及び基材層をそれぞれ製膜した後、(3’)表面層の内面に基材層の外面を重ね合わせて、両層の間に弾性層材料を注入し、加熱処理することによっても製造することができる。

以下、各工程について説明する。なお、本発明の製造方法において使用する原料やその含有量等は、前述の通りである。
2.1 工程(1)(基材層の形成)
基材層は次のようにして製膜することができる。
まず、基材層の典型材料であるポリイミドを用いる場合について説明する。
前述のように、ポリイミドの原料であるテトラカルボン酸二無水物とジアミンとをNMP等の溶媒中で反応させて、一旦ポリアミック酸溶液とし、基材層に所望の半導電性を付与するために、カーボンブラック等の導電剤を上記ポリアミック酸溶液に添加し、カーボンブラックが分散されたポリアミック酸(基材層形成用組成物)を調製する。
得られた基材層形成用組成物を用い、回転ドラム(円筒状金型)等による遠心成型を行う。加熱は、ドラム内面を徐々に昇温し100〜190℃程度、好ましくは110〜130℃程度に到達せしめる(第1加熱段階)。昇温速度は、例えば、1〜2℃/分程度であればよい。上記の温度で20分〜3時間維持し、およそ半分以上の溶剤を揮発させて自己支持性のある管状ベルトを成形する。 また、第1加熱段階における回転ドラムの回転速度は重力加速度の0.5〜10倍の遠心加速度であることが好ましい。一般に、重力加速度(g)は9.8(m/s)である。
遠心加速度(G)は下記式(I)から導かれる。
G(m/s)=r・ω=r・(2・π・n) (I)
ここで、rは円筒金型の半径(m)、ωは角速度(rad/s)、nは1秒間での回転数(60秒間の回転数がrpm)を示す。前記式(I)より、円筒状金型の回転条件を適宜設定することができる。
次に、第2段階加熱として、温度280〜400℃程度、好ましくは300〜380℃程度で処理してイミド化を完結させる。この場合も、第1段階加熱温度から一挙にこの温度に到達するのではなく、徐々に昇温して、その温度に達するようにすることが望ましい。なお、第2段階加熱は、管状ベルトを回転ドラムの内面に付着したまま行っても良いし、第1加熱段階終了後に、回転ドラムから管状ベルトを剥離し、取り出して別途イミド化のための加熱手段に供して、280〜400℃になるように加熱してもよい。このイミド化の所用時間は、通常約20分〜3時間程度である。
基材層の材料としてポリアミドイミドを用いる場合も同様にして、ジアミン或いはジアミンから誘導されたジイソシアネートと、トリメリット酸とを溶媒中で反応させて直接ポリアミドイミドとし、これを遠心成型して、継目のない(シームレス)ポリアミドイミドの基材層を製膜できる。
また、基材層の材料としてポリカーボネート、PVdF、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド等を用いる場合は、これらの樹脂を溶融して押出成型することによりシームレスの基材層を製膜できる。
このようにして、継目のない基材層を製膜できる。
2.2 工程(2)(表面層の形成)
表面層は、例えば、次のようにして製膜することができる。
前記表面層形成用組成物を表面粗さ(Rz)0.25〜1.5μmを有する円筒状金型を用いて遠心成型を行う。この場合、得られる表面層の厚みが0.5〜6μm程度となるように調製する。
表面層の遠心成型は、例えば、重力加速度の0.5〜10倍の遠心加速度に回転した回転ドラム(円筒状金型)内面に最終厚さを得るに相当する量の表面層形成用組成物を注入した後、徐々に回転速度をあげ重力加速度の2〜20倍の遠心加速度に回転を上げて遠心力で内面全体に均一に流延する。
回転ドラムは、その内面が所定の表面精度に研磨されており、この回転ドラムの表面状態が、本発明の中間転写ベルトの表面層外面にほぼ転写される。従って、回転ドラムの内面の表面粗さを制御することにより、表面層の表面粗さを所望の範囲に調節することができる。回転ドラムの内面の平均表面粗さ(Rz)を、0.25〜1.5μmの範囲で設定すると、ほぼそれに対応した表面粗さ(Rz)0.25〜1.5μmを有する表面層を形成できる。但し、中間転写ベルトの表面層の表面粗さは、ベルトの微妙なタワミやウネリを測定上拾ってしまうため、回転ドラムの内面の平均表面粗さ(Rz)に比してやや高めの値になる傾向がある。そのため、ベルト表面層の所望の表面粗さに対して、やや小さめの内面の平均表面粗さ(Rz)を有する回転ドラムを採用することもできる。なお、使用する金型内面の粗度は、内面仕上げ時に使用する研磨紙の番手等により任意に制御できる。
回転ドラムは回転ローラー上に載置し、該ローラーの回転により間接的に回転が行われる。また該ドラムの大きさは、所望する中間転写ベルトの大きさに応じて適宜選択できる。
加熱は、該ドラムの周囲に、例えば遠赤外線ヒータ等の熱源が配置され外側からの間接加熱により行われる。加熱温度は樹脂の種類に応じて変化し得るが、通常、室温から樹脂の融点前後の温度、例えば、樹脂の融点Tmとした場合に、(Tm±40)℃程度、好ましくは(Tm−40)℃〜Tm℃程度まで徐々に昇温し、昇温後の温度で10〜60分程度加熱すればよい。これにより、ドラム内面に継目のない(シームレス)管状の表面層が製膜できる。
2.3 工程(3)(2層化)
上記工程(2)で得られた表面層の内面に、弾性層材料を遠心成型して得られる弾性層を製膜して2層膜とする。
前述の弾性層形成用組成物を、表面層が形成された回転ドラム(円筒状金型)の表面層の内面上に均一に塗布して遠心成型を行い、その後、回転ドラムを重力加速度の2倍以上(好ましくは2〜20倍)の遠心加速度で回転させながら加熱処理を行う。回転ドラムの回転速度を重力加速度の2倍以上の遠心加速度とすることで、原料溶液に対し常に重力加速度以上の遠心力がかかるため、樹脂より比重の重いフィラーが表面層側に偏析しやすくなるため好ましい。
加熱は、ドラム内面を徐々に昇温し90〜180℃程度、好ましくは90〜150℃程度に到達せしめる。昇温速度は、例えば、1〜3℃/分程度であればよい。上記の温度で20分〜3時間維持し、ドラム内に表面層、その上に弾性層を有する2層膜を成形する。
ゴム弾性層を2層にする場合は、先に製膜したゴム弾性層内面に更に弾性層材料を遠心成型し、同様に加熱硬化させる。
2.4 工程(4)(3層化)
上記工程(1)で得られた基材層の外面と、上記(3)で得られた2層膜(表面層と弾性層)の弾性層の内面とを重ね合わせて、加熱処理する。
具体的には、回転ドラム内に製膜した2層膜の弾性層内面に公知の接着用プライマー等を塗布、風乾した後、外面にドライラミ接着剤等を塗布した基材層を挿入し、重ね合わせる。重ね合わせた両層をベルト内面から圧着した後、円筒状金型内面を徐々に昇温し40〜120℃程度、好ましくは50〜90℃程度に到達せしめる。
昇温速度は、例えば、1〜10℃/分程度であればよい。上記の温度で2〜30分維持し、円筒状金型内に表面層、弾性層及び基材層を有する3層ベルトを成形する。
張り合わせた3層ベルトを円筒状金型から剥離し、両端部を所望の幅にカットして3層の中間転写ベルトを製造する。
また、上記製造方法において、上記工程(3)及び(4)に代えて、表面層の内面に基材層の外面を重ね合わせて、両層の間に弾性層材料を注入し、加熱処理することによって、弾性層の製膜と3層化を同時に行うことによっても製造することができる(工程(3’))。
2.5 工程(3’)(弾性層の製膜と3層化)
上記工程(1)及び(2)に従って別々に製膜した表面層と基材層とを、該表面層の内面と該基材層の外面とが接触するように重ね合わせて、両層の間に弾性層材料をインジェクションにて注入する。このとき、弾性層の均一化のため、基材層内面の片側端部からもう片側端部へしごきを行うことが好ましい。得られた積層体を加熱処理することにより、中間転写ベルトを得ることができる。なお、両層の重ね合わせ後は、両層の間が密閉状態となるようにすることが好ましい。
例えば、ゴム弾性樹脂としてシリコーンゴムを用いる場合、インジェクションにて得られた積層体を、110〜220℃程度に熱処理することにより、弾性層材料が加硫(架橋・硬化)するとともに、表面層と基材層が同時に強固に接着される。
また、ゴム弾性樹脂がウレタンゴムの場合、製膜直前に両液を混合して使用することが好ましい。
上記3層化工程の具体例を挙げる。
ドラム内面に製膜された表面層の内面に、公知の接着用プライマー等を均一塗布して風乾する。製膜した基材層外面にもプライマーを塗布して、これを表面層内面に重ね合わせ、減圧状態でこの管状ベルト両端部に内側からOリングを押し当てて、重ね合わせた表面層及び基材層間を密閉状態とする。次に、この両層の隙間に、前述の弾性層形成用組成物をインジェクション法にて注入し、基材層内面側から金属ロールを用いて、弾性層形成用組成物を周方向に均一になるように流延する。
或いは、他の実施態様として以下のような方法も挙げられる。
ドラム内面に製膜された表面層の内面に、公知の接着用プライマーを均一塗布する。製膜した基材層外面にもプライマーを塗布した後、これを円柱状の芯体外面に被せる。この芯体を、内面に表面層が製膜されているドラム内面に挿入し、芯体とドラムを同心軸上に固定する。次に、ドラムの片側から、両層の隙間にペースト状の弾性層形成用組成物をインジェクション法にて注入する。なお、該ドラムは長手方向左右を一対の治具で挟まれて固定したものであり、一方の治具には弾性層材料の入口が設けられ、他方の治具にはその出口が設けられている。
3層化した後の加熱処理は、110〜220℃まで徐々に加熱して(例えば、昇温速度1〜3℃/分程度)、その温度で0.5〜4時間処理する。これにより、ベルトの架橋・硬化が完了する。加熱終了後、ドラムを冷却し、3層化された管状ベルトをドラム内面から剥離して、本発明の中間転写ベルトを得ることができる。
なお、上記の接着用プライマーの使用は任意であるが、接着強度向上の点から使用するのが好ましい。接着用プライマーとしては、例えば、東レダウコーニング製プライマーDY39−067等が例示される。
以上のような方法により得られる本発明の中間転写ベルトは、高品質の画像を維持したまま、耐久性にも優れることから、複写機(カラー複写機を含む)、プリンター、ファクシミリ等の電子写真方式を採用する画像形成装置の中間転写ベルトとして好適に使用され得る。また、本発明の中間転写ベルトは、良好なハーフトーン画像を形成することができるものである。
以下、試験例等を示して本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
以下の諸物性値についての測定方法を示す。
<表面粗さ>
表面粗さ(μm)は、JIS B0601−1994に準拠して測定した。測定機は、キーエンス製レーザー顕微鏡VK−9700を用い、観察条件は対物レンズ20倍×接眼レンズ50倍の1000倍で行った。観察で得られたベルト表面の画像を用い、線粗さを以下の測定条件で測定した。
傾き補正:面傾き補正(自動)
カットオフ:なし
測定長:0.25mm。
同一ベルト内で異なる表面部位を5箇所測定し、その十点平均粗さ(Rz)の平均値を表面粗さとした。
<静摩擦係数>
静摩擦係数は、新東科学(株)製のHeidon 94iを用いて、同一ベルト内で異なる表面部位を10箇所測定し、その平均値を静摩擦係数とした。
<表面抵抗率、体積抵抗率>
表面抵抗率(Ω/□)及び体積抵抗率(Ω・cm)は、三菱化学(株)製の抵抗測定器“ハイレスタIP・HRブロ−ブ”を用いて測定した。幅方向の長さ360mmにカットしたベルトをサンプルとし、該サンプルの幅方向に等ピッチで3ヶ所、縦(周)方向に4カ所の合計12ヶ所について、印加電圧100V、10秒後に表面抵抗率及び体積抵抗率をそれぞれ測定し、その平均値で示した。
<ヤング率>
ヤング率はJIS K7127に準拠し、(株)島津製作所製 オートグラフAG−Xを用いて測定した。
サンプル片25×250mmの短冊状
引張速度20mm/分
<フィラー偏在確認>
ベルト断面をミクロトームでスライスし、蒸着厚みが5nmになるよう金蒸着を施して、観察用サンプルを作製した。観察用サンプルについて、電子顕微鏡(日立製作所製SEM: S−4800)による断面観察を行った。
また、表面層とゴム弾性層の界面から基材層側に向かって深さ20μmまでの領域に含まれるフィラーの質量濃度M、表面層とゴム弾性層の界面から基材層側に向かって深さ60〜80μmの領域に含まれるフィラーの質量濃度M、表面層とゴム弾性層の界面から基材層側に向かって深さ120〜140μmの領域に含まれるフィラーの質量濃度Mを、EDX(堀場製作所製エネルギー分散型X線分析装置 EMAX モデル7593H、加速電圧:20kV、照射時間:5分間)により測定し、それぞれの濃度比(M/M、M/M)を求めた。
EDXによるフィラーの質量濃度は、フィラーを構成する主要な元素の質量濃度を測定することにより行った(フィラーがホウ酸アルミニウムである場合はアルミニウム濃度、フィラーが酸化ジルコニウムである場合はジルコニウム濃度)。この際、観察のために蒸着した金の質量濃度は全体の質量濃度から削除し、金以外の質量濃度の合計が100%になるようにした。また、EDXによる測定は、各それぞれの領域において、任意の20μm×20μmの領域を3回測定し、平均値をその領域のフィラー濃度とした。
実施例1
(1)基材層の製膜
窒素流通下、N−メチル−2−ピロリドン488gに、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(ODA)47.6gを加え、50℃に保温、撹拌して完全に溶解させた。この溶液に、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)70gを除々に添加し、ポリアミック酸溶液605.6gを得た。このポリアミック酸溶液の数平均分子量は19,000、粘度は40ポイズ、固形分濃度は18.1重量%であった。
次に、このポリアミック酸溶液450gに、酸性カーボンブラック(pH3.0)21gとN−メチル−2−ピロリドン80gを加えて、ボールミルにてカーボンブラック(CB)の均一分散を行った。このマスターバッチ溶液は、固形分濃度18.6重量%、該固形分中のCB濃度は20.5重量%であった。
そして該溶液から273gを採取し、回転ドラム内に注入し、次の条件で成形した。
回転ドラム:内径301.5mm、幅540mmの内面鏡面仕上げの金属ドラムが2本の回転ローラー上に載置され、該ローラーの回転とともに回転する状態に配置した(例えば、図2参照)。
加熱温度:該ドラムの外側面に遠赤外線ヒータを配置し、該ドラムの内面温度が120℃に制御されるようにした。
まず、回転ドラムを回転した状態で273gの該溶液をドラム内面に均一に塗布し、加熱を開始した。加熱は1℃/分で120℃まで昇温して、その温度で60分間その回転を維持しつつ加熱した。
回転、加熱が終了した後、冷却せずそのまま回転ドラムを離脱して熱風滞留式オーブン中に静置してイミド化のための加熱を開始した。この加熱も徐々に昇温しつつ320℃に達した。そして、この温度で30分間加熱した後常温に冷却して、該ドラム内面に形成された半導電性管状ポリイミドベルトを剥離し取り出した。なお、該ベルトは厚さ79μm、外周長944.3mm、表面抵抗率2×1011〜4×1011Ω/□、体積抵抗率1×10〜3×10Ω・cmであった。
(2)表面層の製膜
ビニリデンフロライド(VdF)とヘキサフルオロプロピレン(HFP)の共重合体であるVdF−HFP共重合樹脂(カイナー#2821、アルケマ製:HFP11モル%)100gを、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)900gに溶解させ、固形分濃度10重量%の溶液Aを調製した。
有機変性モンモリロナイト(ルーセンタイトSTN、コープケミカル(株)製)100gを、ジメチルアセトアミド900gに加え、ボールミルにて均一分散を行って固形分濃度10重量%の溶液Bを調製した。
溶液Aと溶液BをA:B=99:1で調合しペイントシェイカーで混合し、固形分濃度10重量%、該固形分中の有機変性モンモリロナイト濃度1重量%の溶液を得た。これをDMAc:酢酸ブチル=1:2の混合溶媒で希釈し、固形分濃度1.6重量%、該固形分中有機変性モンモリロナイト濃度1重量%(表面層の総重量に対するモンモリロナイトの配合割合に相当する)の溶液(以下、表面層材料ということもある)を調製した。この溶液112gを次の条件で製膜した。
回転ドラム:内径301.0mm、幅540mm、内面十点平均粗さ(Rz)=0.5μmの金属ドラムが2本の回転ローラー上に載置され、該ローラーの回転とともに回転する状態に配置した(例えば、図2参照)。
回転ドラムを回転した状態でドラム内面に均一に塗布し加熱を開始した。加熱は2℃/分で130℃まで昇温して、その温度で20分間その回転を維持しつつ加熱し、ドラム内面に表面層を形成した後ドラムを常温まで冷却した。ドラム内面に形成された表面層の厚みを渦電流式厚み計(ケット化学研究所社製)にて測定したところ2μmであった。
なお、上述の表面層材料を用いて、同一製膜条件で別途10μmの表面層を作製した。その10μmの表面層の体積抵抗値は4×1012Ω・cm、ヤング率は610MPa、表面層の表面粗さ(Rz)は、0.6μmであった。
(3)弾性層の製膜
トルエン188gにブロック型ウレタン用プレポリマー(ウレハイパーRUP1627、大日本インキ(株)製)141.3gを溶解させた溶液に、フィラーとして平均アスペクト比2.3、無定形粒子状の硫酸バリウム(BALIACE B−54、平均粒子径D50=1.2μm、堺化学工業(株)製)7.93gを加え、ボールミルにて均一分散を行った。更に、この分散液に脂肪族ジアミン系の硬化剤CLH−5を11.07g(大日本インキ(株)製)添加し撹拌を行った。
このようにして得られた溶液の固形分濃度は46重量%、該固形分中の硫酸バリウムは5.0重量%、体積分率で1.31%であった。この分散液を、先に製膜した表面層内面に回転した状態で均一に塗布し加熱を開始した。加熱は1℃/分で150℃まで昇温して、その温度で30分間その回転を維持しつつ加熱し、ドラム内面にゴム弾性層を形成した。
この加熱段階における回転ドラムの回転速度は重力加速度の7.4倍の遠心加速度であった。
一般に、重力加速度(g)は9.8(m/s)である。
遠心加速度(G)は下記式(I)から導かれる。
G(m/s)=r・ω=r・(2・π・n) (I)
ここで、rは円筒金型の半径(m)、ωは角速度(rad/s)、nは1秒間での回転数(60秒間の回転数がrpm)を示す。前記式(I)より、円筒状金型の回転条件を適宜設定することができる。
得られたゴム弾性層の厚みは258μmであった。
上記、弾性層用ウレタン原料溶液に、フィラーを加えなかった以外は同様にして製膜したゴム弾性層単膜を10mm厚になるよう重ね合わせ、タイプA硬度を測定したところ40°であった。
(4)ゴム弾性層内面とポリイミド外面の張り合わせ
上記(3)で製膜したゴム弾性層内面にプライマーDY39−067(東レダウコーニング製)を塗布、風乾した後に、ドライラミ接着剤を薄く外面に塗布した(1)のポリイミドベルトを挿入し重ね合わせた。基材層内面から圧着し、加熱(80〜100℃)を行い、張り合わせを完了させた。張り合わせた多層ベルトを金型から剥離し両端部をカットし幅360mmの多層ベルトを採取した。
該多層ベルトは厚さ333μm、外周長945.0mm、静摩擦係数0.39、表面抵抗率1×1011〜3×1011Ω/□、体積抵抗率4×1010〜6×1010Ω・cm、表面粗さ(Rz)は0.5μmであった。
また電子顕微鏡(SEM)による断面観察とEDXによるバリウムの質量濃度比(M/M、M/M)を測定したところ、M/M=1.8、M/M=2.1だった。これより、表面層とゴム弾性層の界面から基材層側に向かって深さ20μmまでの領域に含まれるフィラーの濃度が、ゴム層中央部よりも高濃度になっていることが確認された。
実施例2
ゴム層に配合するフィラーを平均アスペクト比2.1である無定形粒子状の酸化ジルコニウム(UEP酸化ジルコニウム、平均粒子径D50=0.6μm、第一稀元素化学工業(株)製)とし、その量を8重量%、体積分率1.63%とした以外は、実施例1と同様に多層ベルトを作製した。
得られた多層ベルトは厚さ340μm、外周長945.0mm、静摩擦係数0.36、表面抵抗率3×1011〜5×1011Ω/□、体積抵抗率8×1010〜1×1011Ω・cm、表面粗さ(Rz)は0.8μmであった。
また電子顕微鏡(SEM)による断面観察とEDXによるジルコニウム質量濃度比(M/M、M/M)を測定したところ、M/M=2.5、M/M=2.8だった。これより、表面層とゴム弾性層の界面から基材層側に向かって深さ20μmまでの領域に含まれるフィラーの濃度が、ゴム層中央部よりも高濃度になっていることが確認された。
実施例3
ゴム層に配合する酸化ジルコニウムを平均アスペクト比1.9である無定形粒子状の酸化ジルコニウム(EP酸化ジルコニウム、平均粒子径D50=1.1μm、第一稀元素化学工業(株)製)とし、その量を5重量%、体積分率1.02%とした以外は、実施例2と同様に多層ベルトを作製した。
得られた多層ベルトは厚さ339μm、外周長945.0mm、静摩擦係数0.38、表面抵抗率1×1011〜4×1011Ω/□、体積抵抗率5×1010〜8×1010Ω・cm、表面粗さ(Rz)は0.7μmであった。
また電子顕微鏡(SEM)による断面観察とEDXによるジルコニウム質量濃度比(M/M、M/M)を測定したところ、M/M=2.8、M/M=3.1だった。これより、表面層とゴム弾性層の界面から基材層側に向かって深さ20μmまでの領域に含まれるフィラーの濃度が、ゴム層中央部よりも高濃度になっていることが確認された。
実施例4
ゴム層に配合する酸化ジルコニウムの量を3重量%、体積分率0.62%とした以外は、実施例3と同様に多層ベルトを作製した。
得られた多層ベルトは厚さ337μm、外周長945.0mm、静摩擦係数0.40、表面抵抗率1×1011〜2×1011Ω/□、体積抵抗率4×1010〜6×1010Ω・cm、表面粗さ(Rz)は0.7μmであった。
また電子顕微鏡(SEM)による断面観察とEDXによるジルコニウム質量濃度比(M/M、M/M)を測定したところ、M/M=3.4、M/M=3.9だった。これより、表面層とゴム弾性層の界面から基材層側に向かって深さ20μmまでの領域に含まれるフィラーの濃度が、ゴム層中央部よりも高濃度になっていることが確認された。
実施例5
ゴム層に配合するフィラーを平均アスペクト比1.7である無定形粒子状のホウ酸アルミニウム(アルボライトPF−03、平均粒子径D50=2.6μm、四国化成工業(株)製)とし、その量を3重量%、体積分率1.17%とした以外は、実施例1と同様に多層ベルトを作製した。
得られた多層ベルトは厚さ338μm、外周長945.0mm、静摩擦係数0.33、表面抵抗率3×1011〜6×1011Ω/□、体積抵抗率5×1010〜9×1010Ω・cm、表面粗さ(Rz)は0.7μmであった。
また電子顕微鏡(SEM)による断面観察とEDXによるアルミニウム質量濃度比(M/M、M/M)を測定したところ、M/M=1.4、M/M=1.5だった。これより、表面層とゴム弾性層の界面から基材層側に向かって深さ20μmまでの領域に含まれるフィラーの濃度が、ゴム層中央部よりも高濃度になっていることが確認された。
実施例6
ゴム層に配合するフィラーを平均アスペクト比1.1である球状のシリカ(SP30 、平均粒子径D50=2.6μm、(株)マイクロン製)とし、その量を5重量%、体積分率2.77%とした以外は、実施例1と同様に多層ベルトを作製した。
得られた多層ベルトは厚さ342μm、外周長945.0mm、静摩擦係数0.25、表面抵抗率1×1011〜3×1011Ω/□、体積抵抗率2×1010〜5×1010Ω・cm、表面粗さ(Rz)は0.7μmであった。
また電子顕微鏡(SEM)による断面観察とEDXによる珪素質量濃度比(M/M、M/M)を測定したところ、M/M=4、M/M=4.5だった。これより、表面層とゴム弾性層の界面から基材層側に向かって深さ20μmまでの領域に含まれるフィラーの濃度が、ゴム層中央部よりも高濃度になっていることが確認された。
実施例7
ゴム層に配合するフィラーを平均アスペクト比1.1である球状のシリカ(S−0、平均粒子径D50=3.7μm、(株)マイクロン製)とし、その量を5重量%、体積分率2.77%とした以外は、実施例1と同様に多層ベルトを作製した。
得られた多層ベルトは厚さ342μm、外周長945.0mm、静摩擦係数0.27、表面抵抗率1×1011〜3×1011Ω/□、体積抵抗率2×1010〜5×1010Ω・cm、表面粗さ(Rz)は0.9μmであった。
また電子顕微鏡(SEM)による断面観察とEDXによる珪素質量濃度比(M/M、M/M)を測定したところ、M/M=2.9、M/M=4.7だった。これより、表面層とゴム弾性層の界面から基材層側に向かって深さ20μmまでの領域に含まれるフィラーの濃度が、ゴム層中央部よりも高濃度になっていることが確認された。
比較例1
ゴム層にフィラーを配合しなかった以外は、実施例1と同様に多層ベルトを作製した。
得られた多層ベルトは厚さ328μm、外周長945.0mm、静摩擦係数0.48、表面抵抗率2×1011〜5×1011Ω/□、体積抵抗率4×1010〜7×1010Ω・cm、表面粗さ(Rz)は0.6μmであった。
比較例2
硬化剤としてCLH−5を5.53g(大日本インキ(株)製)、4,4−メチレンビス(2−メチルシクロヘキサンアミン)を4.09g(大日本インキ(株)製)を用いた以外は、比較例1と同様に多層ベルトを作製した。
上記、弾性層用ウレタン原料溶液を同様にして製膜したゴム弾性層単膜を10mm厚になるよう重ね合わせ、タイプA硬度を測定したところ55°であった。
得られた多層ベルトは厚さ330μm、外周長945.0mm、静摩擦係数0.43、表面抵抗率3×1011〜6×1011Ω/□、体積抵抗率4×1010〜8×1010Ω・cm、表面粗さ(Rz)は0.6μmであった。
比較例3
硬化剤としてCLH−5を2.21g(大日本インキ(株)製)、4,4−メチレンビス(2−メチルシクロヘキサンアミン)を6.55g(大日本インキ(株)製)を用いた以外は、比較例1と同様に多層ベルトを作製した。
上記、弾性層用ウレタン原料溶液を同様にして製膜したゴム弾性層単膜を10mm厚になるよう重ね合わせ、タイプA硬度を測定したところ71°であった。
得られた多層ベルトは厚さ328μm、外周長945.0mm、静摩擦係数0.37、表面抵抗率4×1011〜7×1011Ω/□、体積抵抗率6×1010〜9×1010Ω・cm、表面粗さ(Rz)は0.5μmであった。
比較例4
配合するフィラーを平均アスペクト比21.6である針状のホウ酸アルミニウム(アルボレックス、平均粒子径D50=20μm、四国化成工業(株)製)3重量%、体積分率1.17%とした以外は、実施例1と同様に多層ベルトを作製した。
得られた多層ベルトは厚さ331μm、外周長945.0mm、静摩擦係数0.31、表面抵抗率1×1011〜3×1011Ω/□、体積抵抗率5×1010〜8×1010Ω・cm、表面粗さ(Rz)は0.7μmであった。
また電子顕微鏡(SEM)による断面観察とEDXによるアルミニウム質量濃度比(M/M、M/M)を測定したところ、M/M=39.7、M/M=54.6だった。これより、表面層とゴム弾性層の界面から基材層側に向かって深さ20μmまでの領域に含まれるフィラーの濃度が、ゴム層中央部よりも高濃度になっていることが確認された。
比較例5
配合するフィラーを平均アスペクト比23.5である針状のチタン酸カリウム(ティスモD、平均粒子径D50=15μm、大塚化学(株)製)2重量%、体積分率0.71%とした以外は、実施例1と同様に多層ベルトを作製した。
得られた多層ベルトは厚さ331μm、外周長945.0mm、静摩擦係数0.37、表面抵抗率1×1011〜2×1011Ω/□、体積抵抗率7×1010〜1×1011Ω・cm、表面粗さ(Rz)は0.8μmであった。
また電子顕微鏡(SEM)による断面観察とEDXによるチタン質量濃度比(M/M、M/M)を測定したところ、M/M=1.1、M/M=1.1だった。これより、表面層とゴム弾性層の界面から基材層側に向かって深さ20μmまでの領域に含まれるフィラーの濃度と、ゴム層中央部のフィラー濃度はほぼ同じであることが確認された。
比較例6
配合するフィラーを平均アスペクト比8.0である板状のマイカ(ソマシフMTE、平均粒子径D50=6.0μm、コープケミカル(株)製)5重量%、体積分率2.17%とした以外は、実施例1と同様に多層ベルトを作製した。
得られた多層ベルトは厚さ341μm、外周長945.0mm、静摩擦係数0.31、表面抵抗率5×1010〜7×1010Ω/□、体積抵抗率3×1010〜5×1010Ω・cm、表面粗さ(Rz)は0.7μmであった。
また電子顕微鏡(SEM)による断面観察とEDXによる珪素質量濃度比(M/M、M/M)を測定したところ、M/M=4.1、M/M=6.0だった。これより、表面層とゴム弾性層の界面から基材層側に向かって深さ20μmまでの領域に含まれるフィラーの濃度が、ゴム層中央部よりも高濃度になっていることが確認された。
比較例7
ゴム層に配合するフィラーを平均アスペクト比1.1である球状のシリカ(S−COX88)、平均粒子径D50=8.5μm、(株)マイクロン製)とし、その量を5重量%、体積分率2.77%とした以外は、実施例1と同様に多層ベルトを作製した。
得られた多層ベルトは厚さ344μm、外周長945.0mm、静摩擦係数0.31、表面抵抗率2×1011〜3×1011Ω/□、体積抵抗率3×1010〜8×1010Ω・cm、表面粗さ(Rz)は1.6μmであった。
また電子顕微鏡(SEM)による断面観察とEDXによる珪素質量濃度比(M/M、M/M)を測定したところ、M/M=5.9、M/M=6.0だった。これより、表面層とゴム弾性層の界面から基材層側に向かって深さ20μmまでの領域に含まれるフィラーの濃度が、ゴム層中央部よりも高濃度になっていることが確認された。
比較例8
ゴム層に配合するフィラーを平均アスペクト比1.9である無定形粒子状の酸化ジルコニウム(UEP酸化ジルコニウム、平均粒子径D50=0.25μm、 第一稀元素化学工業(株)製)とし、その量を5重量%、体積分率1.02%とした以外は、実施例1と同様に多層ベルトを作製した。
得られた多層ベルトは厚さ339μm、外周長945.0mm、静摩擦係数0.37、表面抵抗率1×1011〜2×1011Ω/□、体積抵抗率6×1010〜8×1010Ω・cm、表面粗さ(Rz)は0.7μmであった。
また電子顕微鏡(SEM)による断面観察とEDXによるジルコニウム質量濃度比(M/M、M/M)を測定したところ、M/M=1.1、M/M=1.1だった。これより、表面層とゴム弾性層の界面から基材層側に向かって深さ20μmまでの領域に含まれるフィラーの濃度と、ゴム層中央部のフィラー濃度はほぼ同じであることが確認された。
比較例9
ゴム層に配合するフィラーを平均アスペクト比2.1である無定形粒子状の硫酸バリウム(BALIACE B−30、平均粒子径D50=0.3μm、堺化学工業(株)製)とし、その量を5重量%、体積分率1.02%とした以外は、実施例1と同様に多層ベルトを作製した。
得られた多層ベルトは厚さ343μm、外周長945.0mm、静摩擦係数0.40、表面抵抗率1×1011〜3×1011Ω/□、体積抵抗率4×1010〜7×1010Ω・cm、表面粗さ(Rz)は0.7μmであった。
また電子顕微鏡(SEM)による断面観察とEDXによるバリウム質量濃度比(M/M、M/M)を測定したところ、M/M=1.1、M/M=1.2だった。これより、表面層とゴム弾性層の界面から基材層側に向かって深さ20μmまでの領域に含まれるフィラーの濃度と、ゴム層中央部のフィラー濃度はほぼ同じであることが確認された。
<ハーフトーン画像評価>
全面ハーフトーン(画像密度:マゼンタ30%)画像を印刷し、得られた画像を50倍に拡大して、画像全面に渡って発生するノイズの有無を確認した。
○:全くノイズは認められない
△:僅かにノイズが認められる
×:明確なノイズが認められる
<二次転写効率(ラフ紙転写性)>
凹凸が50μm程度のストラスモア社製 ストラスモアライティングレイドを用い、全面ベタ画像(画像密度:マゼンタ100%)、最深部(凹部)のトナーの乗りを目視で判断した。評価基準は以下の通りである。
◎:完全にムラなく転写できている
○:やや色が薄い
△:僅かに白抜けしている
×:トナーの乗りがなく白抜けしている
<通紙耐久性試験>
下記の条件で通紙、通電、駆動テストを同時に実施し、10万枚相当の駆動テスト後に表面層のクラック、剥離の有無を顕微鏡で観察、ベルト表面粗さと画像品質を確認し、表面層のワレ、剥離について、以下の評価基準により評価した。
駆動速度:ベルト外周速度300mm/秒
通電:電源(Trek 610C)によりベルト厚み方向に50μAの定電流を供給
通紙:二次転写ロール外面にコピー用紙を巻きつけ、擬似的に連続通紙した状態を作製
クリーニング機構:ウレタンゴム製クリーニングブレード(ゴム硬度 タイプA 80°)
(表面層ワレ)
ワレの評価は、キーエンス製レーザー顕微鏡VK−9700を用いて行った。
通紙耐久前と通紙耐久後にそれぞれベルト観察を対物レンズ20倍×接眼レンズ50倍の1,000倍で行い、観察で得られたベルト表面の画像を用い、線粗さを以下の測定条件(JIS B0601−2001準拠)で測定した。
傾き補正:面傾き補正(自動)、
カットオフ:なし、
測定長:0.25mm。
同一ベルト内で異なる表面部位を5箇所測定し、最大谷深さRvの平均値を算出し、通紙耐久後のRvの値から通紙耐久前のRvを引いた値[Rv(通紙耐久後)−Rv(通紙耐久前)]を基準とした。
○:0.3μm未満
△:0.3〜0.6μm
×:0.6μmを超える
<IRHDゴム硬度>
JIS K6253に従い、IRHDマイクロ硬度計(型番:H12型、ウォーレス社製)を用いて、ベルトの表面層側からゴム硬度を測定した。
Figure 2011064985
Figure 2011064985

Claims (5)

  1. (a)樹脂製の基材層;
    (b)厚みが200〜400μmであるゴム又はエラストマー製のゴム弾性層;
    (c)厚みが0.5〜6μmである樹脂製の表面層;
    の順で積層され、少なくとも前記3層を含む画像形成装置用中間転写ベルトであって、
    前記ゴム弾性層に、平均粒子径が0.4〜8μmの粒子状又は球状のフィラーが添加されており、
    前記表面層とゴム弾性層の界面から基材層側に向かって深さ20μmまでの領域に含まれるフィラーの質量濃度Mと、表面層とゴム弾性層の界面から基材層側に向かって深さ120〜140μmの領域に含まれるフィラーの質量濃度Mの比(M/M)が、1.3以上である画像形成用中間転写ベルト。
  2. 前記フィラーの平均粒子径が0.4〜5μmである、請求項1に記載の画像形成用中間転写ベルト。
  3. 前記ゴム弾性層に添加されているフィラーの量が、体積分率で0.4%以上であって、表面層側から測定したIRHD硬度(JIS K6253)が82IRHD以下である、請求項1又は2に記載の画像形成用中間転写ベルト。
  4. 前記ゴム弾性層が遠心成型法によって製膜されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成用中間転写ベルト。
  5. 遠心成型法における回転速度が、重力加速度(9.8m/s)の2倍以上の遠心加速度である請求項4に記載の画像形成用中間転写ベルト。
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