JP2011063184A - 車両挙動制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】より早くから車両状態が不安定領域に至る可能性があることを見出し、制御開始することで、より車両の安定性を高くすることを可能とする。
【解決手段】車両が横滑りに至った不安定領域R2となるより前の状態である横滑り前状態を検出し、横滑り前状態が検出されたときに旋回外側後輪に対して制動力を発生させる。この旋回外側後輪に発生させた制動力によって、旋回外輪に対して掛かる荷重が増加させられ、車両の横力が増加させられる。このため、車両の横滑りを発生させ難くすることが可能となり、いわゆるスロースピンのような緩やかな車両挙動低下を事前に抑制することができる。よって、より早くから車両状態が不安定領域に至る可能性があることを見出し、制御開始することで、より車両の安定性を高くすることが可能となる。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両のスピン傾向を抑制する車両挙動制御装置に関するものである。
従来、特許文献1において、車両のスピン傾向を誘発する特定操作が行われたことを検知し、その特定操作に起因する車両挙動変化を検知して車両安定化制御を行うことで、車両安定性の維持を図る車両の運動制御装置が開示されている。例えば、運転者による特定操作として過大操舵操作や荷重移動操作が行われたことを検知すると共に、それに起因する車両挙動変化としてステアリング角の挙動と実ヨーレートの挙動が乖離していることを検知し、これらが検知され、かつ、スピン傾向時の制御開始条件を満たすと、車両安定化制御を行っている。
また、特許文献2において、車両の横滑り角βと横滑り角速度Δβとの特性によって表される安定領域と不安定領域とに基づき、スピン傾向が検出されると、車両状態が不安定領域から安定領域に移動するように車両挙動の制御を行う車両挙動制御装置が開示されている。
特開2006−69346号公報 特開平7−215190号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、特定操作や車両挙動が検知されてから初めて車両安定化制御を行うことになるため、制御開始までに時間が掛かるという問題がある。また、特許文献2の技術も同様であり、車両状態が不安定領域に至ってから安定領域に移動させるような制御では、結局不安定状態に至ってから制御を行うことになるため、制御開始までに時間が掛かるという問題がある。
本発明は上記点に鑑みて、より早くから車両状態が不安定領域に至る可能性があることを見出し、制御開始することで、より安定性を高くできる車両挙動制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、横滑り状態判定手段(140)、安定状態判定手段(140)および過渡領域判定手段(120)にて、車両の横滑り状態の指標となる状態量(β、Δβ)に基づいて、車両状態が不安定領域(R2)と安定領域(R1)および横滑り過渡領域(R3)のいずれにあるかを判定し、過渡領域判定手段(120)にて車両状態が横滑り過渡領域(R3)にあると判定されたときに、横滑り前制御手段(130)により旋回外側輪に対して制動力を付与する横滑り前制御を行うことを特徴としている。
このように、車両状態が横滑り過渡領域(R3)にあることを判定することによって、車両が横滑りに至った不安定領域(R2)となるより前の状態である横滑り前状態を検出し、横滑り前状態が検出されたときに旋回外側輪に対して制動力を発生させるようにしている。この旋回外側輪に発生させた制動力によって、旋回外輪に対して掛かる荷重が増加させられ、車両の横力が増加させられる。このため、車両の横滑りを発生させ難くすることが可能となり、いわゆるスロースピンのような緩やかな車両挙動低下を事前に抑制することができる。よって、より早くから車両状態が不安定領域に至る可能性があることを見出し、制御開始することで、より車両の安定性を高くすることが可能となる。
例えば、請求項2に記載したように、状態量演算手段では、状態量として車輪のスリップ角(β)およびスリップ角速度(Δβ)を演算し、横滑り状態判定手段(140)、安定状態判定手段(140)および過渡領域判定手段(120)にて、スリップ角(β)およびスリップ角速度(Δβ)に基づいて、車両状態が不安定領域(R2)と安定領域(R1)および横滑り過渡領域(R3)のいずれにあるかを判定することができる。
請求項3に記載の発明では、横滑り前制御手段(130)は、車両状態が横滑り過渡領域(R3)にあると判定されたときに旋回外側後輪のみに対して制動力を付与することを特徴としている。
このように、横滑り前制御時に、旋回外側後輪のみを制御対象輪として制動力を付与すると好ましい。すなわち、旋回外側前輪に対して制動力を発生させても車両をアンダーステア傾向とするモーメントを発生させられるが、機械的にステアリングに繋がっている旋回外側前輪に対して制動力を掛けると、その制動力によってステアリングが意図しない動きをすることがある。このため、ドライバに対して違和感を与えたり、修正操舵が必要になって不要作動感を与えることになる。したがって、旋回外側後輪に対して制動力を発生させることで、ドライバへの違和感や不要作動感を抑制することが可能となる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の第1実施形態にかかる車両挙動制御を実現する車両用のブレーキ制御システム1の全体構成を示した図である。 ブレーキECU70の信号の入出力の関係を示すブロック図である。 ブレーキECU70が実行するスピン抑制制御や横滑り防止制御を含む車両挙動制御の詳細を示したフローチャートである。 車両旋回時のスリップ角βとスリップ角速度Δβの変化の様子と、β−Δβ平面上での不安定領域と安定領域および横滑り前状態の関係を示したマップである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について説明する。図1は、本発明の第1実施形態にかかる車両挙動制御を実現する車両用のブレーキ制御システム1の全体構成を示したものである。本実施形態では、このブレーキ制御システム1によって、スピン抑制制御や横滑り防止制御を含む車両挙動制御を行う場合について説明する。
図1において、ドライバがブレーキペダル11を踏み込むと、倍力装置12にて踏力が倍力され、M/C13に配設されたマスタピストン13a、13bを押圧する。これにより、これらマスタピストン13a、13bによって区画されるプライマリ室13cとセカンダリ室13dとに同圧のM/C圧が発生する。M/C圧は、ブレーキ液圧制御用アクチュエータ50を通じて各W/C14、15、34、35に伝えられる。
ここで、M/C13は、プライマリ室13cおよびセカンダリ室13dそれぞれと連通する通路を有するマスタリザーバ13eを備える。
ブレーキ液圧制御用アクチュエータ50は、第1配管系統50aと第2配管系統50bとを有している。第1配管系統50aは、左前輪FLと右後輪RRに加えられるブレーキ液圧を制御し、第2配管系統50bは、右前輪FRと左後輪RLに加えられるブレーキ液圧を制御する。
第1配管系統50aと第2配管系統50bとは、同様の構成であるため、以下では第1配管系統50aについて説明し、第2配管系統50bについては説明を省略する。
第1配管系統50aは、上述したM/C圧を左前輪FLに備えられたW/C14及び右後輪RRに備えられたW/C15に伝達し、W/C圧を発生させる主管路となる管路Aを備える。
また、管路Aは、連通状態と差圧状態に制御できる第1差圧制御弁16を備えている。この第1差圧制御弁16は、ドライバがブレーキペダル11の操作を行う通常ブレーキ時(車両挙動制御が実行されていない時)には連通状態となるように弁位置が調整されており、第1差圧制御弁16に備えられるソレノイドコイルに電流が流されると、この電流値が大きいほど大きな差圧状態となるように弁位置が調整される。
この第1差圧制御弁16が差圧状態のときには、W/C14、15側のブレーキ液圧がM/C圧よりも所定以上高くなった際にのみ、W/C14、15側からM/C13側へのみブレーキ液の流動が許容される。このため、常時W/C14、15側がM/C13側よりも所定圧力以上高くならないように維持される。
そして、管路Aは、この第1差圧制御弁16よりも下流になるW/C14、15側において、2つの管路A1、A2に分岐する。管路A1にはW/C14へのブレーキ液圧の増圧を制御する第1増圧制御弁17が備えられ、管路A2にはW/C15へのブレーキ液圧の増圧を制御する第2増圧制御弁18が備えられている。
第1、第2増圧制御弁17、18は、連通・遮断状態を制御できる2位置電磁弁により構成されている。
第1、第2増圧制御弁17、18は、第1、第2増圧制御弁17、18に備えられるソレノイドコイルへの制御電流がゼロとされる時(非通電時)には連通状態となり、ソレノイドコイルに制御電流が流される時(通電時)に遮断状態に制御されるノーマルオープン型となっている。
管路Aにおける第1、第2増圧制御弁17、18及び各W/C14、15の間と調圧リザーバ20とを結ぶ減圧管路としての管路Bには、連通・遮断状態を制御できる2位置電磁弁により構成される第1減圧制御弁21と第2減圧制御弁22とがそれぞれ配設されている。そして、これら第1、第2減圧制御弁21、22はノーマルクローズ型となっている。
調圧リザーバ20と主管路である管路Aとの間には還流管路となる管路Cが配設されている。この管路Cには調圧リザーバ20からM/C13側あるいはW/C14、15側に向けてブレーキ液を吸入吐出するモータ60によって駆動される自吸式のポンプ19が設けられている。モータ60は図示しないモータリレーに対する通電が制御されることで駆動される。
そして、調圧リザーバ20とM/C13の間には補助管路となる管路Dが設けられている。この管路Dを通じ、ポンプ19にてM/C13からブレーキ液を吸入し、管路Aに吐出することで、車両挙動制御時において、W/C14、15側にブレーキ液を供給し、対象となる車輪のW/C圧を加圧する。なお、ここでは第1配管系統50aについて説明したが、第2配管系統50bも同様の構成であり、第1配管系統50aに備えられた各構成と同様の構成を第2配管系統50bも備えている。具体的には、第1差圧制御弁16と対応する第2差圧制御弁36、第1、第2増圧制御弁17、18と対応する第3、第4増圧制御弁37、38、第1、第2減圧制御弁21、22と対応する第3、第4減圧制御弁41、42、ポンプ19と対応するポンプ39、リザーバ20と対応するリザーバ40、管路A〜Dと対応する管路E〜Hがある。
また、ブレーキECU70は、ブレーキ制御システム1の制御系を司る本発明の車両の挙動制御装置に相当するもので、CPU、ROM、RAM、I/Oなどを備えた周知のマイクロコンピュータによって構成され、ROMなどに記憶されたプログラムに従って各種演算などの処理を実行する。図2は、ブレーキECU70の信号の入出力の関係を示すブロック図である。
図2に示すように、ブレーキECU70は、各車輪FL〜RRに備えられた車輪速度センサ71〜74、舵角センサ75、ヨーレートセンサ76および横G(横加速度)センサ77からの検出信号を受け取り、各種物理量の演算や横滑り防止制御等の車両挙動制御を実行する。
続いて、上記のように構成されるブレーキ制御システム1に備えられたブレーキECU70が実行する車両挙動制御の詳細について説明する。なお、ブレーキECU70で実行可能な車両挙動制御としては、トラクション制御等もあるが、ここでは本発明の特徴とするスピン抑制制御や横滑り防止制御を含む車両挙動制御についてのみ説明する。
図3は、ブレーキECU70が実行するスピン抑制制御や横滑り防止制御を含む車両挙動制御の詳細を示したフローチャートである。この図に示される車両挙動制御は、例えば、図示しないイグニッションスイッチがオンされたときに所定の制御周期毎に実行される。
まず、ステップ100では、各センサ71〜76の検出信号を入力し、各種物理量、すなわち各車輪FL〜RRの車輪速度、舵角、ヨーレート、横Gを求める。続いて、ステップ110では、ステップ100で求めた各種物理量に基づいて各種車両状態量を演算する。ここでは、車両状態量として、車体速度Vや車両の横滑り状態(スピン挙動)を表す指標となる状態量を演算している。車両の横滑り状態(スピン挙動)の指標となる状態量としては様々なものが考えられるが、本実施形態では、車体のスリップ角βとその微分値に相当するスリップ角速度Δβを演算する。
車体速度Vは、四輪の車輪速度に基づいて周知の手法によって求められる推定車体速度であり、例えば四輪のうち最も高い車輪速度もしくは四輪のうち車輪速度が高い三輪の車輪速度の平均値などとされる。また、車体のスリップ角βおよびスリップ角速度Δβについては、以下のようにして演算している。
具体的には、定常円旋回のヨーレートYrは、車体速度をV、旋回半径をRとし、スリップ角β≒0として簡略化した場合、次式で表される。
Yr=V/R …(数式1)
さらに、スリップ角速度Δβは、下記の数式2で求められることから、スリップ角βは、スリップ角速度Δβの積分値として数式3のようにして求められる。ただし、数式2におけるGyは横Gを示している。
Δβ=Gy/V−Yr …(数式2)
β=∫Δβdt …(数式3)
したがって、上述したように、各センサ71〜77の検出信号に基づいてV、YrやGyが既に演算されているため、数式2に基づいてスリップ角速度Δβが求められると、これを数式3に代入することでスリップ角βが求められる。
この後、ステップ120に進み、車両が横滑りすると想定される車両横滑り前状態であるか否かを判定する。車両横滑り前状態とは、横滑りしておらず車両状態が安定状態である領域を安定領域R1、車両の確実に横滑り状態に至っていると想定される領域を不安定領域R2として、車両状態がこれら安定領域R1から不安定領域R2に至るまでの間に位置する横滑り過渡領域R3に存在している状態のことを意味する。すなわち、横滑り前状態とは、確実に横滑りが始まっていると想定される前の状態のことであり、横滑りが始まる直前、もしくは、発生している横滑りが小さくて確実に横滑りが始まっていると想定できるほど大きな横滑りに至っていない状態のことである。
図4は、車両旋回時のスリップ角βとスリップ角速度Δβの変化の様子と、β−Δβ平面上での安定領域R1と不安定領域R2および横滑り過渡領域R3の関係を示したマップである。この図に示されるように、x座標を横滑り角βとし、y座標をスリップ角速度Δβとしたときに、不安定領域R2と横滑り過渡領域R3との境界線L1、L1’がスリップ角速度Δβがスリップ角βの関数式として表される。また、横滑り過渡領域R3と安定領域R1との境界線L2、L2’もスリップ角速度Δβがスリップ角βの関数式として表される。このため、ステップ110で演算したスリップ角βとスリップ角速度Δβの関係がこれら関数式で示される境界線L1、L1’と境界線L2、L2’の間であるか否かにより、車両状態が横滑り過渡領域R3に位置しているか否か、つまり車両横滑り前状態であるか否かを判定することができる。
このようにして、車両横滑り前状態であると判定されると、ステップ130に進み、スピン抑制制御として横滑り前制御を実行する。具体的には、横滑り前制御として、旋回外側後輪に対して制動力を発生させる。制御対象輪である旋回外側後輪の特定は、ヨーレートから旋回方向を求め、その反対側の後輪を選択することにより行われる。旋回方向については、車両が旋回している方向に応じてヨーレートの符合が正負逆となるため、この符合から求めることができる。
そして、例えば右後輪RRが制御対象輪であれば、ブレーキECU70から右後輪RRに対して所望の制動力を発生させるために、W/C15に対してW/C圧を発生させることを指示する制御信号が出力される。これにより、モータ60が駆動されることでポンプ19が作動し、M/C13からブレーキ液が吸入吐出される。また、同時に第1差圧制御弁16が差圧状態とされることで、W/C15に対してW/C圧を発生させることができる。この旋回外側後輪に発生させた制動力によって、旋回外輪に対して掛かる荷重が増加させられ、摩擦円が拡大されて車両の横力が増加させられる。このため、車両の横滑りを発生させ難くすることが可能となり、いわゆるスロースピンのような緩やかな車両挙動低下を事前に抑制することができる。
また、旋回外側前輪に対して制動力を発生させても車両をアンダーステア傾向とするモーメントを発生させられるが、機械的にステアリングに繋がっている旋回外側前輪に対して制動力を掛けると、その制動力によってステアリングがドライバの意図しない動きをすることがある。このため、ドライバに対して違和感を与えたり、修正操舵が必要になって不要作動感を与えることになる。したがって、本実施形態のように、旋回外側後輪に対して制動力を発生させることで、ドライバへの違和感や不要作動感を抑制することを可能にできる。
なお、旋回外側後輪に対して制動力を発生させる場合、スリップ率が所定値に至るまでは車両をアンダーステア傾向とするモーメントを発生させるが、スリップ率が所定値を超えると車両をオーバステア傾向とするモーメントを発生させる。このため、スリップ率が所定値を超えないように、W/C圧を制御することで、よりスピン傾向を抑制することが可能となる。
一方、ステップ120で否定判定されたときには、ステップ130に進み、車両横滑り状態であるか否かを判定する。この判定は、ステップ110で演算したスリップ角βとスリップ角速度Δβの関係が不安定領域R2に位置しているか否かに基づいて行われる。つまり、スリップ角βとスリップ角速度Δβの関係が不安定領域R2に位置していれば車両が横滑り状態であり、位置していなければ安定領域R1に位置していることになるため、車両横滑り状態ではない。
このため、ステップ130で肯定判定されればステップ140に進み、否定判定されればそのまま処理を終了する。そして、ステップ140において、通常の横滑り防止制御を実行する。このとき実行する横滑り防止制御は、一般的に知られている手法による制御で構わないが、例えば舵角と車体速度から求められる目標ヨーレートとヨーレートセンサ76の検出信号から求められる実際のヨーレート(実ヨーレート)との差の大きさに応じて、例えば旋回外側前輪や外側後輪に対して制動力を発生させる。これにより、横滑りが発生していて車両が不安定状態にある場合に、横滑りを抑制し、車両を安定状態に移行させることが可能となる。
以上説明したように、本実施形態では、車両が横滑りに至った不安定領域R2となるより前の状態である横滑り前状態を検出し、横滑り前状態が検出されたときに旋回外側後輪に対して制動力を発生させるようにしている。この旋回外側後輪に発生させた制動力によって、旋回外輪に対して掛かる荷重が増加させられ、車両の横力が増加させられる。このため、車両の横滑りを発生させ難くすることが可能となり、いわゆるスロースピンのような緩やかな車両挙動低下を事前に抑制することができる。よって、より早くから車両状態が不安定領域に至る可能性があることを見出し、制御開始することで、より車両の安定性を高くすることが可能となる。
また、横滑り前制御時に旋回外側後輪のみを制御対象輪としているため、旋回外側前輪に対して制動力を発生させる場合のように、制動力によってステアリングが意図しない動きをすることが未然に防止される。このため、ドライバへの違和感や不要作動感を抑制することが可能となる
(他の実施形態)
上記実施形態では、車両の横滑り状態(スピン挙動)を表す指標となる状態量として、車体のスリップ角βとスリップ角速度Δβを用い、これらに基づいて車両横滑り前状態や車両横滑り状態の判定を行っている。しかしながら、これらは単なる一例であり、車両の横滑り状態(スピン挙動)を表す指標となる状態量として、他の状態量、例えば目標ヨーレートと実ヨーレートとの差であるヨーレート偏差を用いることができる。
そのような状態量としてヨーレート偏差を用いる場合、ヨーレート偏差の絶対値が第1閾値、つまり車両状態が不安定領域R2にあることを示す閾値を超えていれば車両横滑り状態であると判定して、横滑り防止制御を実行することができる。また、ヨーレート偏差の絶対値が第1閾値よりも小さな第2閾値、つまり車両状態が安定領域R1にあることを示す閾値以下であれば車両横滑り状態ではないと判定し、横滑り防止制御を実行しないようにできる。さらに、ヨーレート偏差の絶対値が第1閾値より小さく、かつ、第2閾値よりも大きい場合には、車両状態が横滑りかと領域R3にあるとして、横滑り前制御制御を実行することもできる。
また、上記実施形態では、横滑り前制御として、旋回外側後輪に対してのみ制動力を発生させる場合について説明したが、旋回外側前輪と旋回外側後輪の何れか一方もしくは双方に対して制動力を発生させれば、少なくとも旋回外輪に対して掛かる荷重が増加させられる。このため、車両の横滑りを発生させ難くすることが可能となり、いわゆるスロースピンのような緩やかな車両挙動低下を事前に抑制することができる。
なお、各図中に示したステップは、各種処理を実行する手段に対応するものである。例えば、ステップ110の処理を実行する部分が状態量演算手段、ステップ120の処理を実行する部分が過渡領域判定手段、ステップ130の処理を実行する部分が横滑り前制御手段、ステップ140の処理を実行する部分が不安定領域判定手段および安定領域判定手段、ステップ150の処理を実行する部分が横滑り防止制御手段に相当する。
1…ブレーキ制御システム、70…ブレーキECU、71〜74…車輪速度センサ、75…舵角センサ、76…ヨーレートセンサ、77…横Gセンサ

Claims (3)

  1. 車両の横滑り状態の指標となる状態量(β、Δβ)を演算する状態量演算手段(110)と、
    前記状態量演算手段にて演算された前記状態量(β、Δβ)に基づいて、車両が横滑り状態となって車両状態が不安定領域(R2)にあることを判定する横滑り状態判定手段(140)と、
    前記状態量演算手段にて演算された前記状態量(β、Δβ)に基づいて、車両が横滑り状態ではなくて車両状態が安定領域(R1)にあることを判定する安定状態判定手段(140)と、
    前記状態量演算手段にて演算された前記状態量(β、Δβ)に基づいて、車両が横滑りすると想定される横滑り前状態であって、前記不安定領域(R2)と前記安定領域(R1)の間に位置する横滑り過渡領域(R3)にあることを判定する過渡領域判定手段(120)と、
    前記横滑り判定手段(140)にて前記車両状態が前記不安定領域(R2)にあると判定されたときに横滑り防止制御を行う横滑り防止制御手段(150)と、
    前記過渡領域判定手段(120)にて前記車両が前記横滑り過渡領域(R3)にあると判定されたときに旋回外側輪に対して制動力を付与する横滑り前制御を行う横滑り前制御手段(130)と、を備えることを特徴とする車両挙動制御装置。
  2. 前記状態量演算手段では、前記状態量として車輪のスリップ角(β)およびスリップ角速度(Δβ)を演算し、
    前記横滑り状態判定手段(140)、前記安定状態判定手段(140)および前記過渡領域判定手段(120)は、前記スリップ角(β)および前記スリップ角速度(Δβ)に基づいて、車両状態が前記不安定領域(R2)と前記安定領域(R1)および前記横滑り過渡領域(R3)のいずれにあるかを判定することを特徴とする請求項1に記載の車両挙動制御装置。
  3. 前記横滑り前制御手段(130)は、前記車両が前記横滑り過渡領域(R3)にあると判定されたときに旋回外側後輪のみに対して制動力を付与することを特徴とする請求項1または2に記載の車両挙動制御装置。
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