JP2011062099A - ソフトキャンデーの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】水分量12〜25重量%の加温溶融させた発泡キャンデー生地と、加熱することなく食することができる食用粉末を総量に対して40〜80重量%、さらに、必要なら油脂を1〜15重量%の割合で添加混合し、得られた混合物を成形し、冷却固化して製造される。
【選択図】 なし
Description
さらに、ソフトキャンデーの多くは煮詰め後水分が6〜8%位となり生地温度の低下と共に硬度を増してくる。従って、ソフトキャンデーの生地に素材を添加混合する場合は、なるべく生地が軟らかい状態で添加することになるが、その添加量が多くなるとソフトキャンデーの品質、食感に影響を及ぼす。
(1)水分量12〜25重量%の発泡キャンデー生地を加温溶融させ、食用粉末をキャンデー総量に対して40〜80重量%の割合で添加混合し、冷却固化させることを特徴とするソフトキャンデーの製造方法。
(2)前記発泡キャンデー生地がマシュマロ生地である(1)記載のソフトキャンデーの製造方法。
(3)ソフトキャンデーの総量に対して、前記食用粉末と共に油脂を1〜15重量%添加する(1)または(2)のソフトキャンデーの製造方法。
(4)前記食用粉末が、加熱することなく食することができるものである(1)〜(3)のいずれかに記載のソフトキャンデーの製造方法。
また、発泡キャンデー生地は常温でも軟らかく、45℃程度の低い温度で食用粉末等と混ぜ合わせることが出来るため、熱変性しやすいビタミンやたんぱく質素材の添加も可能となる。さらに、低温度での混合により特別の冷却工程が不要であるため製造が一層容易になる。また前記発泡キャンデー生地の有するゲル組織によりキャンデーの保型性が良く、付着性が少ないため成形切断後の包装が不要または任意に出来るので、未包装のままでの保存や運搬、輸送が可能になるという効果もある。
このように本発明の方法は、厳密な温度管理を要する煮詰め工程が不要で、大掛かりな製造設備を利用せずに簡単に製造できる。よって、小規模な事業者でも実施可能である。
発泡キャンデー生地となる水分量17%のミニホワイトマシュマロ(中村化成産業社製)を50℃で溶融させ、これに粉末のクリームパウダー(森永乳業社製)を表1に示す割合で添加し、ミキサーにて混合した。混合後、コーンスターチをまぶしながら細い棒状に伸ばし、冷却固化させた後、切断機で適切な大きさにカットして、ソフトキャンデー(ミルク味)を得た。
ソフトキャンデーとしての食感、付着性、保型性を評価した。その結果を表1に示す。それぞれの評価方法は以下の通りである。
(a)食感
パネラー5人にて評価した。
(b)付着性
噛んだ際の歯への付着、切断機への付着、成形品同士の付着等の有無を評価した。
○:無し
△:やや有り
×:有り
(c)保型性
成形後のソフトキャンデーを、40℃の恒温機内でそれぞれ24時間置いた後、成形後の形状を維持しているか否かを評価した。
○:有り
△:やや有り
×:無し
実施例1、2と同様にして、溶融したミニホワイトマシュマロ(中村化成産業社製)に、油脂(ニューメラリン38 不二製油社製)を5%、ココアパウダー(明治製菓社製)を11%、全脂粉乳(北海道乳業社製)を19%、粉糖(有友商店社製)を23%添加混合させてココア味のソフトキャンデーを得た。
このソフトキャンデーを実施例1、2と同様にして評価した。その結果を表2に示す。
表2から明らかなように、得られたソフトキャンデーは実施例1や2と同じ様に付着性、保型性を有しており、ソフトキャンデー状であると評価された。
ソフトキャンデーの総量に対し、溶融したミニホワイトマシュマロ(中村化成産業社製)に、油脂(ニューメラリン38 不二製油社製)を7%、キャラメルパウダー(筑波乳業社製)を53%、キャラメルフレーバー(長岡香料(株)社製)を0.1%添加混合させ、実施例1、2と同様にして、キャラメル味のソフトキャンデーを得た。その評価結果は表3に示す。
表3から明らかなように得られたソフトキャンデーは実施例1や2と同じ様に付着性、保型性を有しており、ソフトキャンデー状であると評価され、さらには一般的なキャラメルと大きく変わらない味と食感であると評価された。
ソフトキャンデーの総量に対して、溶融したミニホワイトマシュマロ(中村化成産業社製)に、油脂(ニューメラリン38 不二製油社製)を7%、アミノコラーゲン(明治製菓社製)を23%、全脂粉乳(北海道乳業社製)を15%、粉糖(有友商店社製)を15%添加混合し、実施例1、2と同様にしてミルク味コラーゲン入りのソフトキャンデーを得、このミルク味コラーゲン入りのソフトキャンデーを実施例1,2と同様にして評価した。その評価結果を表4に示す。
表4から明らかなように、作成したソフトキャンデーは、保型性、付着性に優れ、ソフトキャンデーの食感を有するものであった。
ソフトキャンデーの総量に対して、溶融したミニホワイトマシュマロ(中村化成産業社製)に、油脂(ニューメラリン38 不二製油社製)を5%、全脂粉乳(北海道乳業社製)を26%、粉糖(有友商店社製)を23%、インスタントコーヒー粉末(ネスレ社製)を4%添加混合し、実施例1、2と同様にしてコーヒー味のソフトキャンデーを得、このコーヒー味のソフトキャンデーを実施例1、2と同様にして評価した。その評価結果を表5に示す。
表5から明らかなように作成したソフトキャンデーは、保型性、付着性に優れ、ソフトキャンデーの食感を有するものであった。
ソフトキャンデーの総量に対して、溶融したミニホワイトマシュマロ(中村化成産業社製)に、油脂(ニューメラリン38 不二製油社製)を5%、粉糖(有友商店社製)を5%、ナチュラルクリームチーズパウダー(ケリージャパン社製)を33%、クリームパウダーS−1(和光堂社製)を17%、レアーチーズケーキフレーバー NP4822UH(長岡香料(株)社製)を0.15%添加混合し、実施例1、2と同様にしてチーズケーキタイプのソフトキャンデーを得、このチーズケーキタイプのソフトキャンデーを実施例1、2と同様にして評価した。その評価結果を表6に示す。
表6から明らかなように作成したソフトキャンデーは、保型性、付着性に優れており、また、従来のキャンデー製法では高温で煮詰めるため、高たんぱく質のチーズを入れると、たんぱく変性により焦げたり、味が変化したりと、チーズを多く配合することが困難であったが、本発明の製法により、チーズ味を損なうことなく、ソフトキャンデーの食感を有するものになった。
ソフトキャンデーの総量に対して、溶融したミニホワイトマシュマロ(中村化成産業社製)に、油脂(ニューメラリン38 不二製油社製)を4%、無水結晶ブドウ糖(日本食品加工社製)を30%、エリスリトール(カーギルジャパン社製)を45%、メントールオイル(白油)(長岡実業社製)を0.08%添加混合し、実施例1、2と同様にしてミント味のソフトキャンデーを得、このミント味のソフトキャンデーを実施例1、2と同様にして評価した。その評価結果を表7に示す。
表7から明らかなように作成したソフトキャンデーは、保型性、付着性に優れており、ソフトキャンデーの食感を有するものであった。また、打錠菓子とは違い、口中での融解が早いため、ソフトキャンデーに配合されたエリスリトールとメントールにより口中で冷涼感と爽やかさを感じるものとなった。
ソフトキャンデーの総量に対して、溶融したミニホワイトマシュマロ(中村化成産業社製)に、油脂(ニューメラリン38 不二製油社製)を5%、黒糖USK(上野砂糖社製)を47%、大豆分離たんぱく(不二製油社製)を20%添加混合し、実施例1、2と同様にして黒糖味のプロテイン入りソフトキャンデーを得、このソフトキャンデーを実施例1、2と同様にして評価した。その評価結果を表8に示す。
表8から明らかなように作成したソフトキャンデーは、保型性、付着性に優れ、ており、ソフトキャンデーの食感を有するものであった。また、黒糖を配合することで、甘みと黒糖の味でプロテインの味、匂いを抑え、プロテインの摂取を容易にすることを可能にした。
ソフトキャンデーの総量に対して、溶融したミニホワイトマシュマロ(中村化成産業社製)に、油脂(ニューメラリン38 不二製油社製)を8%、全脂粉乳(北海道乳業社製)を32%、粉糖(有友商店社製)を12%、京都抹茶粉末(共栄製茶社製)を4%、抹茶フレーバーL10189(NPC社製)を0.1%添加混合し、実施例1、2と同様にして抹茶味のソフトキャンデーを得、この抹茶味のソフトキャンデーを実施例1、2と同様にして評価した。その評価結果を表9に示す。
表9から明らかなように作成した抹茶味のソフトキャンデーは、保型性、付着性に優れ、ソフトキャンデーの食感を有するものであった。
ソフトキャンデーの総量に対して、溶融したミニホワイトマシュマロ(中村化成産業社製)に、油脂(ニューメラリン38 不二製油社製)を8%、全脂粉乳(北海道乳業社製)を22%、粉糖(有友商店社製)を16%、アカウメパウダーG−4000(天野実業社製)を10%、ウメフレーバーL10190(NPC社製)を0.1%添加混合し、実施例1、2と同様にして梅味のソフトキャンデーを得、この梅味のソフトキャンデーを実施例1、2と同様にして評価した。その評価結果を表10に示す。
表10から明らかなように作成した梅味のソフトキャンデーは、保型性、付着性に優れ、ソフトキャンデーの食感を有するものであった。
Claims (4)
- 水分量12〜25重量%の発泡キャンデー生地を加温溶融させ、食用粉末をキャンデー総量に対して40〜80重量%の割合で添加混合し、冷却固化させることを特徴とするソフトキャンデーの製造方法。
- 前記発泡キャンデー生地がマシュマロ生地である請求項1記載のソフトキャンデーの製造方法。
- ソフトキャンデーの総量に対して、前記食用粉末と共に油脂を1〜15重量%添加する請求項1または2記載のソフトキャンデーの製造方法。
- 前記食用粉末が、加熱することなく食することができるものである請求項1〜3のいずれかに記載のソフトキャンデーの製造方法。
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