JP2003235457A - 食品の成形方法及び成形装置 - Google Patents

食品の成形方法及び成形装置

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JP2003235457A
JP2003235457A JP2002041206A JP2002041206A JP2003235457A JP 2003235457 A JP2003235457 A JP 2003235457A JP 2002041206 A JP2002041206 A JP 2002041206A JP 2002041206 A JP2002041206 A JP 2002041206A JP 2003235457 A JP2003235457 A JP 2003235457A
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Japan
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food material
molding
belt conveyor
food
recess
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JP2002041206A
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English (en)
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Nobuaki Kikuchi
宣昭 菊池
Kazuo Kuriyama
和男 栗山
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Morinaga and Co Ltd
Original Assignee
Morinaga and Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コーンフレークやナッツ類のような粒状食品
素材とチョコレートやキャンデーのような粘性を有する
食品素材との混合物からなる混合食品素材を、ソフトで
軽い食感を有するように、かつ、生産性よく成形できる
ようにした食品の成形方法及び成形装置を提供する。 【解決手段】 粒状食品素材と粘性を有する食品素材と
の混合物からなる混合食品素材1を、所定の厚さに堆積
させてベルトコンベヤ11で搬送しつつ、外周面に複数
の凹部22を有する成形ドラム21と前記ベルトコンベ
ヤ11との間で押圧して所定形状に成形する際に、前記
成形ドラム21を回転させながらベルトコンベヤ11の
上面に沿って摺動させる。その結果、前記混合食品素材
1は、強く押圧されることなく、凹部22内にすり込ま
れるようにして充填され、凹部22の内面形状に沿った
形状に成形される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粒状食品素材と粘
性を有する食品素材との混合物からなる混合食品素材を
押圧して所定形状に成形する食品の成形方法及び成形装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、コーンフレークやパフ等の膨
化菓子、ウエハースやビスケット等の焼菓子、あるいは
アーモンド等のナッツ類をチョコレートで接合した菓子
が知られている。このような菓子としては、例えば、コ
ーンフレークをチョコレートで被覆したもの(いわゆる
チョコフレーク)や、ナッツ類の粉砕物をチョコレート
に混ぜ込んで成形したもの(いわゆるチョコクランチ)
等が知られている。
【0003】例えば、チョコクランチは、溶融チョコレ
ートにナッツ類等の粉砕物を混合して生地を調製し、こ
の生地をドラム成形機や、押出し成形機等で成形するこ
とにより製造されている。
【0004】特開昭63−102639号には、チョコ
レートと可食物小片とからなるチョコレート練り素材を
調製し、底面のない成形用型枠を平面上に載置し、前記
練り素材をフィードロールによって前記型枠中にすり込
み、表面を急速冷却し、前記練り素材の表面のみが固化
して内部が柔軟性を保持している間に型枠から押出すよ
うにしたチョコクランチの製造方法が開示されている。
【0005】また、特開平11−127784号公報
や、特開平11−155489号公報には、ナッツ、ゼ
リーなどを混合したチョコレート等の菓子原料を、一旦
本体に設けた凹部内に貯留し、その後本体を逆さにし
て、凹部内の底面に配置した掻き取り部材を作動させ、
食品を底面から切り離して排出し、手作り風の菓子等を
成形するための食品成形装置が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の方法では、いずれも生地をモールドに押し込んで成
形するため、得られた製品は、緻密で硬い食感になりや
すく、サクサクとした軽い食感の製品を得ることは困難
であった。
【0007】また、上記従来の成形装置は、食品素材を
型内に充填し、離型して取出すための複雑な機構が必要
となるとともに、各部材に付着した食品残渣の清掃など
がしにくく、生産性が悪いという問題もあった。
【0008】したがって、本発明の目的は、コーンフレ
ークやナッツ類のような粒状食品素材とチョコレートや
キャンデーのような粘性を有する食品素材との混合物か
らなる混合食品素材を、ソフトで軽い食感を有するよう
に、かつ、生産性よく成形できるようにした食品の成形
方法及び成形装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の食品の成形方法は、粒状食品素材と粘性を
有する食品素材との混合物からなる混合食品素材を、ベ
ルトコンベヤ上に所定の厚さで堆積させて搬送させ、こ
のベルトコンベヤの上方に配置された、外周面に複数の
凹部を有する成形ドラムを回転させつつ、前記ベルトコ
ンベヤ面に沿って摺動させながら、前記混合食品素材を
前記成形ドラムと前記ベルトコンベヤとの間で押圧する
ことにより、前記混合食品素材を前記凹部に充填して成
形することを特徴とする。
【0010】上記成形方法によれば、外周面に複数の凹
部を有する成形ドラムを回転させつつ、ベルトコンベヤ
面に沿って摺動させながら、混合食品素材を成形ドラム
とベルトコンベヤとの間で押圧することにより、混合食
品素材が成形ドラムの凹部にすり込まれるようにして充
填される。そして、混合食品素材中の粘性を有する食品
素材によって粒状食品素材が互いに接合され、上記凹部
の内面形状に沿った形状に無理なく成形される。その結
果、ソフトで軽い食感を有する食品を得ることができ
る。また、混合食品素材を成形ドラムとベルトコンベヤ
との間で押圧するだけで成形できるので、生産性を高め
ることができる。
【0011】本発明の成形方法においては、前記摺動
は、前記成形ドラムをその軸方向に沿って所定の距離で
往復移動させることにより行なうことが好ましい。この
態様によれば、成形ドラムの摺動機構を簡単にできると
共に前記成形ドラムの前記凹部に前記混合食品素材を効
率よく充填できる。
【0012】また、前記成形ドラムの前記凹部の内面形
状がほぼ半球状をなすことが好ましい。この態様によれ
ば、前記混合食品を前記凹部の内面形状に沿った形状に
成形しやすくなると共に離型性を向上できる。
【0013】更に、前記成形ドラムの前記凹部が、前記
成形ドラムの回転に伴ない前記ベルトコンベヤから離れ
て再び近接するまでの間に、前記凹部内面に向けてガス
を吹き付けることにより、前記凹部内面に付着した前記
混合食品素材の残渣を除去することが好ましい。この態
様によれば、前記凹部内を常にきれいな状態に保つこと
ができるので、成形作業を長時間安定して行うことがで
きる。
【0014】更にまた、前記ベルトコンベヤの上面に前
記混合食品素材の移動幅を規制する一対のガイドを設
け、このガイドを前記成形ドラムの摺動と同期して移動
させることにより、前記混合食品素材が、前記成形ドラ
ムの前記凹部が形成された領域に常に導入されるように
することが好ましい。この態様によれば、前記成形ドラ
ムの前記凹部が形成された領域に前記混合食品素材を効
率よく導入できるので、生産効率を向上できる。
【0015】更にまた、前記粒状食品素材が、膨化菓
子、ナッツ類、ドライフルーツ類、焼菓子から選ばれた
少なくとも一種であり、前記粘性を有する食品素材が、
チョコレート又はキャンディーであることが好ましい。
この態様によれば、チョコレートやキャンディー等の生
地は、温度が高いときには粘性を有しており、しかも温
度降下すると速やかに粘性が低下するので、温度が高い
状態では所定形状に成形するのが容易であり、成形した
後は温度を降下させることによってその後の取り扱いが
容易となる。また、膨化菓子、ナッツ類、ドライフルー
ツ類、焼菓子のサクサク又はバリバリした食感と、チョ
コレートやキャンディーのシットリとした食感とがマッ
チして、良好な食感、風味の菓子が得られる。
【0016】一方、本発明の食品の成形装置は、粒状食
品素材と粘性を有する食品素材との混合物からなる混合
食品素材を所定の厚さに堆積させて搬送するベルトコン
ベヤと、このベルトコンベヤの上方に回転可能に配置さ
れた、外周面に複数の凹部を有する成形ドラムと、この
成形ドラムを前記ベルトコンベヤ面に沿って摺動させる
手段とを備えていることを特徴とする。
【0017】本発明の成形装置によれば、混合食品素材
を所定の厚さに堆積させてベルトコンベヤで搬送し、こ
のベルトコンベヤの上方に配置された、外周面に複数の
凹部を有する成形ドラムを回転させると共に、前記ベル
トコンベヤ面に沿って摺動させながら、混合食品素材を
成形ドラムと前記ベルトコンベヤとの間で押圧すること
により、前記混合食品素材を、押し潰したり、強く押圧
したりすることなく、前記凹部内に無理なく充填するこ
とができ、ソフトで軽い食感を有する食品を得ることが
できる。また、混合食品素材を成形ドラムとベルトコン
ベヤとの間で押圧するだけで成形できるので、生産性を
高めることができる。
【0018】本発明の成形装置においては、前記摺動手
段は、前記成形ドラムをその軸方向に沿って所定の距離
で往復移動させる手段からなることが好ましい。この態
様によれば、前記摺動手段の構造が簡単になると共に、
成形ドラムの凹部に混合食品素材を効率よく充填でき
る。
【0019】また、前記成形ドラムの前記凹部の内面形
状がほぼ半球状をなすことが好ましい。この態様によれ
ば、前記混合食品を前記凹部の内面形状に沿った形状に
成形しやすくなると共に離型性を向上できる。
【0020】更に、前記成形ドラムの前記凹部が、前記
成形ドラムの回転に伴ない前記ベルトコンベヤから離れ
て再び近接するまでの間に、前記凹部内面に向けてガス
を吹き付けるガスノズルを設けることが好ましい。この
態様によれば、前記凹部内を常にきれいな状態に保つこ
とができるので、成形作業を長時間安定して行うことが
できる。
【0021】更にまた、前記ベルトコンベヤの上面に前
記混合食品素材の移動幅を規制する一対のガイドを設
け、このガイドを前記成形ドラムの摺動と同期して移動
させることにより、前記混合食品素材が、前記成形ドラ
ムの前記凹部が形成された領域に常に導入されるように
構成することが好ましい。この態様によれば、前記成形
ドラムの前記凹部が形成された領域に前記混合食品素材
を効率よく導入できるので、生産効率を向上できる。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明において用いられる粒状食
品素材としては、特に限定されないが、例えば膨化菓
子、ナッツ類、ドライフルーツ類、焼菓子から選ばれた
少なくとも一種の菓子が好ましく採用される。ここで、
膨化菓子としては、例えばパフ、コーンフレークなどが
挙げられ、ナッツ類としては、例えばローストした種実
類、例えばアーモンド、ピーナッツ、マカダミアナッ
ツ、カシューナッツ、くるみ、ピスタチオ、へーゼルナ
ッツなどの全粒、粉砕物、切断物などが挙げられ、ドラ
イフルーツ類としては、例えばドライオレンジ、干ブド
ウなどが挙げられ、焼菓子としては、例えばワッフル、
ウエハース、ビスケットクラム、クッキークラムが挙げ
られる。これらの膨化菓子、ナッツ類、ドライフルーツ
類、焼菓子の形状は、特に限定されないが、フレーク
状、板状、棒状、球状、不定形な塊状などの形状が採用
され、特にフレーク状が好ましく採用される。
【0023】上記粒状食品素材の平均粒径は、好ましく
は15〜40mm、より好ましくは30〜35mmとす
ることが好ましい。粒状食品素材が大きすぎると、混合
食品素材を所望の形状に成形しにくくなる場合がある。
一方、粒状食品素材が小さすぎると、成形した際に内部
空隙の少ない製品になる場合がある。
【0024】また、粘性を有する食品素材としては、チ
ョコレート又はキャンディーが好ましく用いられる。
【0025】チョコレートの原料としては、従来から一
般的に用いられているものを適宜選択して使用すること
ができる。例えば、カカオマス、ココアパウダー、カカ
オバター、その他の植物性油脂、全脂粉乳、脱脂粉乳、
ホエイパウダー、砂糖、マルトース、パラチノースなど
の糖類、レシチンなどの乳化剤、香料などが用いられ
る。また、ビターチョコレート、ミルクチョコレート、
ホワイトチョコレートなど、いずれの種類のチョコレー
トでもよく、規約に定められた純チョコレート、純ミル
クチョコレート、準チョコレートであってもよいし、規
約に定められたチョコレート以外の油脂性菓子であって
もよい。
【0026】一方、キャンディーとしては、例えばキャ
ラメルなどのソフトキャンディー、ハードキャンディ
ー、ヌガー、ファッジ、タフィー、トフィー、フォンダ
ン、マシュマロの生地が好ましく採用される。
【0027】本発明において混合食品素材は、上記粒状
食品素材と上記粘性を有する食品素材とを混合すること
により調製できる。この場合、粒状食品素材と粘性を有
する食品素材との配合割合は、粒状食品素材100質量
部に対する、粘性を有する食品素材の配合量が20〜2
00質量部とすることが好ましく、50〜100質量部
とすることが更に好ましい。
【0028】粘性を有する食品素材の配合割合が上記よ
りも多いと、成形した際に内部空隙の少ない製品になり
やすく、また、膨化菓子や焼菓子等のサクサク、バリバ
リした食感が損なわれやすくなる。一方、粘性を有する
食品素材の配合割合が上記よりも少ないと、上記粒状食
品素材どうしの接合力が弱くなり、所定形状に成形でき
なくなったり、崩れやすくなる場合がある。
【0029】上記のようにして調製した混合食品素材
は、粘性を有する食品素材が少なくとも部分的に接着力
を有する状態、すなわち、チョコレート又はキャンディ
ーが少なくとも部分的に溶融した状態で、以下に説明す
る本発明の成形方法により成形することによって、粘性
を有する食品素材の接合力によって粒状食品素材どうし
が接合して、所定形状に成形することができる。なお、
粘性を有する食品素材としてキャンディーを使用する場
合、その性質上、チョコレートより高温を維持したまま
成形しなければならない。
【0030】図1〜4には、本発明による食品の成形装
置の一実施形態が示されている。この成形装置71は、
混合食品素材を搬送するベルトコンベヤ11を有してい
る。ベルトコンベヤ11は、モータ12(図2参照)に
よって図示しない連動機構により作動され、該ベルトコ
ンベヤ上の混合食品素材を図1中の矢印A方向に搬送す
るようになっている。なお、ベルトコンベヤ11は、複
数のものが連続した搬送経路を構成するように配置され
たものでもよい。
【0031】ベルトコンベヤ11の搬送経路の始端部に
は、前記混合食品素材を所定の厚さの層にならすための
生地ならし具41が配置されている。この生地ならし具
41は、回転する螺旋状の羽根41aを有し、図示しな
い駆動機構によって回転し、堆積された混合食品素材を
一定の厚さの層状にならす。
【0032】また、搬送方向に向かって、生地ならし具
41の前方には、前記混合食品素材の移動幅を規制する
ガイド42が配置されている。このガイド42は、ベル
トコンベヤ11上を幅方向に渡るように設けられた支持
棒42aを有しており、この支持棒42aには、一対の
アーム42bが所定の間隔を設けて支軸42cで揺動可
能に支持されている。
【0033】ガイド42の更に前方には、混合食品素材
を所定形状に成形するための成形ドラム21が配置され
ている。成形ドラム21の外周面の両端には、一対のガ
イド溝23が平行に形成され、上記ガイド42のアーム
42bがこれらのガイド溝23に嵌合し、成形ドラム2
1の軸方向移動に伴って、前記支軸42cを中心に揺動
するようになっている。
【0034】また、成形ドラム21外周の上記ガイド溝
23の間には、混合食品素材を成形するための複数の凹
部22が形成されている。この実施形態の場合、上記凹
部22は、その内面形状が半球状をなし、隣接する凹部
22との間に細いリブ状の仕切が形成されるように、最
密充填で配列されている。
【0035】上記凹部22の開口部の形状及び大きさ
は、特に限定されないが、開口径15〜40mmが好ま
しく、30〜35mmがより好ましい。また、前記凹部
の深さは、通常、10〜25mmが好ましく、15〜2
0mmがより好ましい。
【0036】なお、凹部22の内面形状は、半球状に限
定されるわけではなく、各種の形状が採用できるが、成
形性や離型性を良好にするため、奥方ほど内径が狭めら
れる形状、具体的には、半球状、円錐状、角錐状、円錐
台状、角錐台状などが好ましく採用される。
【0037】また、本発明の成形装置71では、通常、
成形された食品の自重によって離型させることが可能で
あるが、必要に応じて成形ドラム21の凹部22には、
成形された食品を積極的に押出し、あるいは離型するた
めの手段、例えば押出しプッシャや、掻き取り刃などが
設けられていてもよい。
【0038】成形ドラム21は、ベルトコンベヤ11の
両側に立設された一対の支持フレーム31に、軸受31
aを介して支持された回転軸24に取付けられている。
成形ドラム21の外周面とベルトコンベヤ11の上面と
は、ほぼ接するような間隔、好ましくは0.1〜1.5
mm、より好ましくは0.4〜1.0mmの間隔で配置
されている。
【0039】成形ドラム21の回転軸24の一方の端部
には、スプライン溝24aが形成されており、この外周
にスプロケット26がスプライン嵌合して装着されてい
る。このスプロケット26と、その近傍に設置された第
1モータ61の駆動軸に装着されたスプロケット62と
の間に、チェーン63が張設されており、モータ61の
作動によって、上記チェーン63を介してスプロケット
26が回転し、それに伴って回転軸24が回転するよう
になっている。
【0040】なお、スプロケット26と、回転軸24と
は、上記のようにスプライン嵌合しているので、回転軸
24は、スプロケット26に対して軸方向にスライドで
きるようになっている。ただし、回転軸24とスプロケ
ット26等の回転手段との嵌合は、スプライン嵌合の他
にキーとキー溝による嵌合等でもよく、要するに軸方向
に摺動可能で、回転方向に一体となる嵌合構造であれば
よい。
【0041】そして、成形ドラム21の回転方向は、そ
の外周面のベルトコンベヤ11に近接した部分が、ベル
トコンベヤ11の移動方向と同じ方向に回転移動するよ
うに設定されている。この場合、ベルトコンベヤ11の
移動速度と、成形ドラム21の周速とがほぼ同じになる
ように、成形ドラム21の回転速度が設定されることが
好ましいが、場合によっては、両者の間に速度差が生じ
るようにしてもよい。更には、成形ドラム21及び/又
はベルトコンベヤ11を間欠回転させたり、所定時間毎
に一時的に逆転させたりして、混合食品素材の凹部22
へのすり込み効果を高めることもできる。
【0042】また、上記回転軸24の上記一方の端部近
傍には、第2モータ51が設置されており、この第2モ
ータ51の駆動軸52には、その軸心に対して偏心する
クランクピン53が取付けられている。これに関連し
て、上記回転軸24の上記一方の端部には、一対のフラ
ンジ24b、24cと、それらの間に形成されたガイド
溝25とが設けられている。そして、上記クランクピン
53が上記ガイド溝25に挿入され、偏心したクランク
ピン53が回動すると、フランジ24b、24cを介し
て、回転軸24が軸方向に往復移動するようになってい
る。
【0043】その結果、成形ドラム21は、図3の矢印
Bで示すように、ベルトコンベヤ11の幅方向に所定間
隔で揺動する。そして、成形ドラム21の外周面のベル
トコンベヤ11に近接した部分が、ベルトコンベヤ11
上で摺動するように軸方向に往復移動する。
【0044】成形ドラム21の外周の一部には、成形ド
ラム21の外周面に近接して、回転軸24と平行にガス
導入管43が配設されている。ガス導入管43は、ベル
トコンベヤ11の両側に配置された一対の支持フレーム
32により支持されており、成形ドラム21の外周面に
近接した部分には、複数のガスノズル43aが設けら
れ、前記成形ドラム21の前記凹部22内面に圧縮ガ
ス、好ましくは圧縮空気を噴射できるようになってい
る。
【0045】また、成形ドラム21の更に前方には、冷
却装置13が設置されており、成形ドラム21によって
成形された食品が冷却装置13に移動すると、そこで冷
却されて短時間で固化するようになっている。なお、使
用する食品素材によっては、上記冷却装置13の代わり
に、オーブン等の焼成装置を配置してもよく、要するに
成形された食品を固化して製品化する装置が配置されて
いればよい。
【0046】次に、この成形装置を用いた本発明による
食品の成形方法の一実施形態について説明する。
【0047】図4に示すように、混合食品素材1は、ベ
ルトコンベヤ11により図4中の矢印A方向に搬送さ
れ、生地ならし具41により所定の厚さの層に均一にな
らされる。混合食品素材1の層の厚さは、成形ドラム2
1の凹部22の深さに合わせて適宜設定できるが、通
常、10〜25mmが好ましく、15〜20mmがより
好ましい。
【0048】均一な厚さの層にならされた混合食品素材
1は、ガイド42により成形ドラム21の凹部22が形
成された領域に導入され、前記成形ドラム21と前記ベ
ルトコンベヤ11との間で押圧されて、前記凹部22の
内面形状に沿った形状に成形される。
【0049】このとき、前記成形ドラム21は、上記第
2モータ51、駆動軸52、クランクピン53、ガイド
溝25等で構成される摺動手段によって、軸方向に所定
距離で往復移動し、ベルトコンベヤ11に近接した外周
面が、ベルトコンベヤ11に対して軸方向に摺動する。
その結果、混合食品素材1は、凹部22内にすり込まれ
るようにして、強く押し込まれることなく充填されるの
で、ソフトで軽い食感の食品が形成される。
【0050】そして、成形ドラム21の外周面がベルト
コンベヤ11から離れる部分で、凹部22内に充填され
て成形された食品は、その自重によって凹部22内から
離型し、ベルトコンベヤ11に載って搬出される。
【0051】このようにして成形された食品2は、前記
冷却装置13に運ばれて、そこで冷却・固化され、製品
となって、以後の包装工程等に送られる。
【0052】図5には、こうして得られた食品2が模式
的に示されている。この食品2は、粒状食品素材2a
が、粘性を有する食品素材2bによって接合され、ほぼ
半球状に成形されている。そして、粒状食品素材2aが
強く押圧されることなく、無理なく接合されているの
で、ソフトで軽い食感が得られる。
【0053】なお、成形ドラム21の凹部22は、ベル
トコンベヤ11から離れて、再びベルトコンベヤ11に
近接するまでの間に、前記成形ドラム21の外周面に近
接して設けられたガスノズル43aから圧縮ガスを噴射
されるので、その内部に付着した混合食品1の残渣を除
去される。
【0054】上記実施形態では、成形ドラム21をその
軸方向に往復移動させて、ベルトコンベヤ11の上面に
対して摺動するようにしたが、成形ドラム21を単に回
転させるだけにして、ベルトコンベヤ11の移動を間欠
的にしたり、所定時間毎に一時的に反転させたりして、
成形ドラム21の外周面とベルトコンベヤ11との間で
相対的な移動がなされるようにして、両者を摺動させて
もよい。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
粒状食品素材と粘性を有する食品素材との混合物からな
る混合食品素材を、所定の厚さに堆積させてベルトコン
ベヤで搬送しつつ、外周面に複数の凹部を有する成形ド
ラムと前記ベルトコンベヤとの間で押圧して所定形状に
成形する際に、前記成形ドラムを回転させながら摺動さ
せることにより、前記混合食品素材を強く押圧すること
なく、前記凹部内にすり込むようにして充填することが
でき、それによって、前記混合食品素材を前記凹部の内
面形状に沿った形状に無理なく成形できるので、ソフト
で軽い食感の食品を生産性よく製造することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の成形装置の一実施形態を示す斜視図で
ある。
【図2】同成形装置をベルトコンベヤの進行方向に向か
って見た正面図である。
【図3】同成形装置における成型ドラム及びガイドの動
作を示す平面図である。
【図4】同成形装置を用いて混合食品素材を成形する一
例を示す説明図である。
【図5】同成形装置によって成形された食品の一例を模
式的に示す斜視図である。
【符号の説明】
1 混合食品素材 2 成形された食品 2a 粒状食品素材 2b 粘性を有する食品素材 11 ベルトコンベヤ 12、51、61 モータ 13 冷却装置 21 成形ドラム 22 凹部 23 ガイド溝 24 回転軸 25 ガイド溝 26、62 スプロケット 31、32 支持フレーム 41 生地ならし具 42 ガイド 43 ガス導入管 52 駆動軸 53 クランクピン 63 チェーン 71 成形装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B014 GB04 GB07 GE01 GG17 GP01 GQ07 GT03 GU02 GU04 4B048 PE03 PE04 PE15 PL03 PL04

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒状食品素材と粘性を有する食品素材と
    の混合物からなる混合食品素材を、ベルトコンベヤ上に
    所定の厚さで堆積させて搬送させ、このベルトコンベヤ
    の上方に配置された、外周面に複数の凹部を有する成形
    ドラムを回転させつつ、前記ベルトコンベヤ面に沿って
    摺動させながら、前記混合食品素材を前記成形ドラムと
    前記ベルトコンベヤとの間で押圧することにより、前記
    混合食品素材を前記凹部に充填して成形することを特徴
    とする食品の成形方法。
  2. 【請求項2】 前記摺動は、前記成形ドラムをその軸方
    向に沿って所定の距離で往復移動させることにより行な
    う、請求項1記載の食品の成形方法。
  3. 【請求項3】 前記成形ドラムの前記凹部の内面形状が
    ほぼ半球状をなす、請求項1又は2記載の食品の成形方
    法。
  4. 【請求項4】 前記成形ドラムの前記凹部が、前記成形
    ドラムの回転に伴ない前記ベルトコンベヤから離れて再
    び近接するまでの間に、前記凹部内面に向けてガスを吹
    き付けることにより、前記凹部内面に付着した前記混合
    食品素材の残渣を除去する、請求項1〜3のいずれか一
    つに記載の食品の成形方法。
  5. 【請求項5】 前記ベルトコンベヤの上面に前記混合食
    品素材の移動幅を規制する一対のガイドを設け、このガ
    イドを前記成形ドラムの摺動と同期して移動させること
    により、前記混合食品素材が、前記成形ドラムの前記凹
    部が形成された領域に常に導入されるようにする、請求
    項1〜4のいずれか一つに記載の食品の成形方法。
  6. 【請求項6】 前記粒状食品素材が、膨化菓子、ナッツ
    類、ドライフルーツ類、焼菓子から選ばれた少なくとも
    一種であり、前記粘性を有する食品素材が、チョコレー
    ト又はキャンディーである、請求項1〜5のいずれか一
    つに記載の食品の成形方法。
  7. 【請求項7】 粒状食品素材と粘性を有する食品素材と
    の混合物からなる混合食品素材を所定の厚さに堆積させ
    て搬送するベルトコンベヤと、このベルトコンベヤの上
    方に回転可能に配置された、外周面に複数の凹部を有す
    る成形ドラムと、この成形ドラムを前記ベルトコンベヤ
    面に沿って摺動させる手段とを備えていることを特徴と
    する食品の成形装置。
  8. 【請求項8】 前記摺動手段は、前記成形ドラムをその
    軸方向に沿って所定の距離で往復移動させる手段からな
    る、請求項7記載の食品の成形装置。
  9. 【請求項9】 前記成形ドラムの前記凹部の内面形状が
    ほぼ半球状をなす、請求項7又は8記載の食品の成形装
    置。
  10. 【請求項10】 前記成形ドラムの前記凹部が、前記成
    形ドラムの回転に伴ない前記ベルトコンベヤから離れて
    再び近接するまでの間に、前記凹部内面に向けてガスを
    吹き付けるガスノズルが設けられている、請求項7〜9
    のいずれか一つに記載の食品の成形装置。
  11. 【請求項11】 前記ベルトコンベヤの上面に前記混合
    食品素材の移動幅を規制する一対のガイドが設けられ、
    このガイドが前記成形ドラムの摺動と同期して移動し、
    前記混合食品素材が、前記成形ドラムの前記凹部が形成
    された領域に常に導入されるように構成されている、請
    求項7〜10のいずれか一つに記載の食品の成形装置。
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