JP3571648B2 - 棒状食品の製造方法及び製造装置 - Google Patents

棒状食品の製造方法及び製造装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3571648B2
JP3571648B2 JP2000403065A JP2000403065A JP3571648B2 JP 3571648 B2 JP3571648 B2 JP 3571648B2 JP 2000403065 A JP2000403065 A JP 2000403065A JP 2000403065 A JP2000403065 A JP 2000403065A JP 3571648 B2 JP3571648 B2 JP 3571648B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roller
food material
bar
annular groove
shaped
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000403065A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002199871A (ja
Inventor
宣昭 菊池
弥 芦田
秀信 中木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Morinaga and Co Ltd
Original Assignee
Morinaga and Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Morinaga and Co Ltd filed Critical Morinaga and Co Ltd
Priority to JP2000403065A priority Critical patent/JP3571648B2/ja
Publication of JP2002199871A publication Critical patent/JP2002199871A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3571648B2 publication Critical patent/JP3571648B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Confectionery (AREA)
  • Formation And Processing Of Food Products (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、大粒状の食品素材を含み、食感や風味に優れる棒状食品の製造方法及び製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、チェコレート生地やビスケット生地等のペースト状食品素材に、ナッツ類やフレーク類等の粒状食品素材を、ほぼ均一に混合した後に成形加工して得られる菓子類が知られており、これらの食品はベース生地の食味とともに、前記ナッツ類等の粒状食品素材の食感の良さから市場にて好評を博している。
【0003】
ここで、食感の良さは一般にナッツ類等の粒状食品素材の含量と大きさに依存し、含量が多いほど食感は増し、また同じ含量であれば粒径が大きいほど、その食感が増加して好ましい傾向がある。
【0004】
このような粒状食品素材を混合した棒状食品の製造方法としては、基材となるペースト状食品素材と粒状食品素材とを投入した後、エクストルーダーで両者を混合しつつダイス方向に進行させ、前記ダイスの孔から加圧して押出して棒状に成形する方法が一般的に知られており、連続して成形可能で生産性に優れることから市販品はこの方法で作られているものが多い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記通常の押し出し機を用いる方法で、上記の如き粒状食品素材を含む棒状食品を製造する場合には、ダイスの孔径以上の粒状食品素材が混入した場合には詰まってしまうので、ダイスの孔径に比べて、あまり大きな粒径の食品素材は混合できず、製品の直径に対して投入できる粒状食品素材の粒径が限られるという問題点があった。
【0006】
また、上記従来技術においては、ダイス付近で混合された粒状食品素材にかなりの圧力がかかる為に、ダイス孔からの押出し工程において、粒状食品素材が壊れて潰れてしまい、投入した粒状食品素材の粒径より、最終製品中の粒径が小さくなってしまい、食感が低下してしまうという問題点があった。
【0007】
更に、ダイスで粒状食品素材が詰まってしまうことを防止するため、ペースト状食品素材に対する粒状食品素材の混合比をあまり多くすることができず、粒状食品素材の食感や風味を強調することができなかった。
【0008】
したがって、本発明の目的は、チョコレート生地等のペースト状食品素材に、ナッツ類等の粒状食品素材を混合し成形して得られる棒状食品であって、粒状食品の粒径が大きく、かつ、含量の多いものを製造できるようにした棒状食品の製造方法及び製造装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の棒状食品の製造方法は、ペースト状食品素材と粒状食品素材を混合して、周方向に沿った環状の溝を有し、所定方向に回転する第1ローラと、軸方向に沿った溝を周方向に所定間隔で複数有し、前記第1ローラに当接して前記第1ローラとは逆方向に回転する第2ローラとの間に前記混合物を加圧供給し、前記第1ローラの環状の溝内に配置されたスクレイパーによって、前記環状の溝に充填された前記混合された食品素材を棒状に剥離して吐出させた後、この棒状成形物を搬送ベルトに載せて取出すことを特徴とする。
【0010】
上記棒状食品の製造方法によれば、前記混合された食品素材は第1ローラと第2ローラとの間に加圧供給された後、第2ローラによって押し込まれるようにして前記第1ローラの溝に入る。その後、前記スクレイパーで剥離されて吐出し、前記搬送ベルト上に排出されるので、前記粒状食品素材が製造中に潰れてしまうことがなく、製品の直径に対して粒径の大きい粒状食品素材でも均一に混合することができ、それによって食感や風味の良好な棒状食品を得ることができる。
【0011】
本発明の製造方法においては、前記第1ローラの環状の溝幅が7〜15mmであり、前記粒状食品素材の最大粒径が前記溝幅の35〜90%であるることが好ましい。
これにより、前記棒状食品の直径を最適な範囲に規定でき、消費者が取扱いやすく、食べ易い大きさの棒状食品を得ることができるとともに、前記粒状食品素材の粒径を大きくしたことにより、前記粒状食品素材の食感や風味が良好に得られる。
【0012】
また、本発明の製造方法においては、前記スクレイパーは、前記第1ローラの下方部分における環状の溝内に、斜め上方に向けて挿入配置されていることが好ましい。
この方法によれば、第1ローラの円周方向に対してスクレイパーを斜めに配置したことにより、スクレイパーに食品素材が接触する距離が少なくて済むので、粒状食品素材がスクレイパーに接触して詰まることが防止され、棒状食品の成形作業をスムーズに行うことができる。
【0013】
更に、本発明の製造方法においては、前記第1ローラの周速をVとし、前記第2ローラの周速をVとしたとき、V=(1.0〜2.4)×Vとすることが好ましい。
第1ローラ、第2ローラの周速を上記のように規定することにより、第2ローラにより食品素材を前記第1ローラの溝内に安定して供給することが可能となるので、成形中の途切れ等がなくなり、生産性を向上させることができる。
【0014】
また、本発明の製造方法においては、前記搬送ベルトが前記棒状成形物の吐出方向と逆方向に移動し、前記棒状成形物が屈曲されて搬送ベルトに載せて取出されることを特徴とする。
これにより、前記スクレイパーの前記第1ローラの円周方向に対する配置角度を更に増大させることができるので、前記棒状食品が前記スクレイパーに接触する時間が更に短かくなり、更に容易に剥離されやすくなる。
【0015】
一方、本発明の棒状食品の製造装置は、食品素材の供給部と、供給された食品素材の加圧給送部と、食品素材を棒状に成形して押出す押出部と、押出部から吐出された食品素材を搬送する搬送ベルトとを備え、前記押出部は、周方向に沿った環状の溝を有し、所定方向に回転する第1ローラと、軸方向に沿った溝を周方向に所定間隔で複数有し、前記第1ローラに当接して前記第1ローラとは逆方向に回転する第2ローラと、前記第1ローラの前記環状の溝内に配置されたスクレイパーとで構成され、前記搬送ベルトは、前記第1ローラから所定の距離だけ離れて下方に配置されることを特徴とする。
【0016】
上記棒状食品の製造装置によれば、前記混合された食品素材は、第1ローラと第2ローラとの間に加圧供給された後、第2ローラによって押し込まれるようにして前記第1ローラの溝に入り、溝形状に沿って成形される。その後、前記スクレイパーで剥離されて吐出し、前記搬送ベルト上に排出されるので、粒状食品素材が詰まることなく、棒状食品を連続的に製造することが可能となる。
【0017】
本発明の製造装置においては、前記第1ローラの環状の溝の幅が7〜15mmであることが好ましい。
これにより、前記棒状食品の直径を最適な範囲に規定でき、消費者が取扱いやすく、食べ易い大きさの棒状食品を製造することができる。
【0018】
また、本発明の製造装置においては、前記スクレイパーは、前記第1ローラの下方部分における環状の溝内に、斜め上方に向けて挿入配置されていることが好ましい。
これによれば、第1ローラの円周方向に対してスクレイパーを斜めに配置したことにより、スクレイパーに食品素材が接触する距離が少なくて済むので、粒状食品素材がスクレイパーに接触して詰まることが防止され、棒状食品の成形作業をスムーズに行うことができる。また、装置のメンテナンスの頻度も少なくて済むので生産性が向上する。
【0019】
更に、本発明の製造装置においては、前記第1ローラの周速をVとし、前記第2ローラの周速をVとしたとき、V=(1.0〜2.4)×Vとすることが好ましい。
これにより、第2ローラにより食品素材を第1ローラの溝内に安定して供給することが可能となるので、成形中の途切れによる生産の中断等が少なくなり、生産性を向上させることができる。
【0020】
また、本発明の製造装置においては、前記搬送ベルトが前記第1ローラの下部周辺の移動方向とは逆方向に移動することを特徴とする。
これにより、前記スクレイパーの前記第1ローラの円周方向に対する配置角度を更に増大させることができるので、前記棒状食品が前記スクレイパーに接触する時間が更に短かくなり、更に容易に剥離されやすくなると共に、第1ローラの溝内に食品素材が残留しにくくなり、メンテナンスが更に容易になる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明において、ぺースト状食品素材としては、特に限定されないが、例えばチョコレート生地、キャンディー生地、ビスケット生地等が好ましく採用される。
【0022】
上記のうち、チョコレート生地の原料としては、従来から一般的に用いられているものを適宜選択して使用することができる。例えば、カカオマス、ココアパウダー、カカオバター、その他の植物性油脂、全脂粉乳、脱脂粉乳、ホエイパウダー、砂糖、マルトース、パラチノースなどの糖類、レシチンなどの乳化剤、香料などが用いられる。また、ビターチョコレート、ミルクチョコレート、ホワイトチョコレート等、いずれの種類のチョコレートでもよく、規約に定められた純チョコレート、純ミルクチョコレート、準チョコレートであってもよいし、規約に定められたチョコレート以外の油脂性菓子であってもよい。
【0023】
また、キャンディー生地又はビスケット生地を使用する場合、その性質上、チョコレートより高温を維持したまま成形しなければならない。そして、そのキャンディーとしては、例えば、キャラメル等のソフトキャンディー、ハードキャンディー、ヌガー、ファッジ、タフィー、トフィー、フォンダン、マシュマロ等が好ましく採用される。また、ビスケット生地としては、例えば、プレッツェル、ソフトビスケット、ハードビスケット、ケーキ等が好ましく採用される。
【0024】
一方、本発明において、粒状食品素材としては、特に限定されないが、例えばナッツ類、ビスケットクラム、パフ類、フレーク類、ドライフルーツ類、粒状の糖類等が好適に用いられるが、より好ましくはナッツ類が用いられる。
【0025】
ナッツ類としては、例えばアーモンド、ピーナッツ、マカダミアナッツ、カシューナッツ、くるみ、ピスタチオ、へーゼルナッツなどが挙げられる。また、ビスケットクラムとしては、例えば、ソフトビスケットクラム、ハードビスケットクラム等が挙げられる。また、パフ類としては、例えば、モルトパフ、ライスパフ等が挙げられる。また、フレーク類としては、例えば、コーンフレーク、ポテトフレーク、玄米フレーク等が挙げられる。また、ドライフルーツ類としては、例えば、アプリコット、レーズン、ベリー系、オレンジピール等が挙げられる。また、粒状の糖類としては、例えば、バミセリ、アラザン等が挙げられる。これらの全粒、粉砕物、切断物などが適宜用いられ、これらを単独で用いてもよく、また、これらを併用してもよい。
【0026】
本発明の製造方法によって棒状食品を製造する場合、前記粒状食品素材の配合量は棒状食品全体に対して5〜12質量%であることが好ましい。
前記配合量が5質量%未満では前記粒状食品素材の食感や風味が不十分であり、また、12質量%を超えると、全体として成形時に形状を維持するのが困難となり、製品安定性に欠ける食品となる。
【0027】
また、前記粒状食品素材の粒径は均一ではないため、その分布が問題となる。本発明において用いられる粒状食品素材は、粒径分布が5〜16メッシュであり、かつ5〜7メッシュの粒径のものが前記粒状食品素材全体に対して50質量%以上であることが好ましい。
ここで、メッシュとはJISで定められた標準ふるいの番手を意味し、5メッシュは目開き寸法4mmの篩、16メッシュは目開き寸法1mmの篩を意味する。そして、粒径が5〜16メッシュということは、上記5メッシュの篩を通過し、16メッシュの篩を通過しない粒径を意味する。
【0028】
粒径が16メッシュを超えるか、または前記5〜7メッシュの粒径が前記粒状食品素材に対して50質量%未満の場合、粒が細かすぎて、前記粒状食品素材の食感が不十分となり好ましくない。また、粒径が5メッシュ未満では製品に対して前記粒状食品素材が大き過ぎるので、前記第1ローラの溝内に入らなくなり、また、全体として成形時に形状を維持するのが困難となり、生産性が悪く、製品安定性に欠ける食品となるので好ましくない。
【0029】
次に本発明の棒状食品の製造装置について説明する。
図1〜4には、本発明による棒状食品の製造装置の一実施形態が示されている。図1は本発明の製造装置の一実施形態を示す斜視図、図2は同製造装置の正面断面図、図3は同製造装置の吐出部分の拡大斜視図、図4は同製造装置に用いられるスクレイパーの拡大斜視図である。
【0030】
この製造装置10は、食品素材の供給部20、加圧給送部30、押出成形部40、および搬送ベルト50より構成されている。
供給部20は、前記ペースト状食品素材21および粒状食品素材22を投入するホッパー23を有しており、加圧給送部30は、それを下方の押出成形部40へ送るとともに、前記ペースト状食品素材21および粒状食品素材22を均一に混合するための2軸スクリュー31を有する。
【0031】
押出成形部40は、周方向に沿った環状の溝41aを有し、所定方向に回転する第1ローラ41と、軸方向に沿った溝42bを周方向に所定間隔で複数有し、前記第1ローラ41に当接して前記第1ローラ41とは逆方向に回転する第2ローラ42からなる。
【0032】
図3に示すように、第1ローラ41に形成された環状の複数の溝41aの溝幅は棒状製品の直径に対応するものであり、溝数は製品の取り出し列数を決定する。溝幅は7〜15mmが好ましい。溝幅は7mmより狭いと、前記粒状食品22が溝に入り込めず、結果として粒の大きいナッツ類を混合させることができなくなるので好ましくない。また、15mm以上では得られる棒状食品の直径が大きくなりすぎて好ましくない。第1ローラ41の溝数は同時に取出す列数に応じて適宜選択可能であり特に限定されないが、溝数を増やすことにより多列に成形することができ、生産性を向上させることが可能である。また、溝の形状も特に限定されず、横断面が円弧状、三角形状、四角形状等自由に定めることができる。
【0033】
第1ローラ41の直径は特に限定されないが、30〜200mm、より好ましくは50〜100mmが好適に用いられる。
【0034】
一方、第2ローラ42は、前記第1ローラ41に当接して、前記第1ローラとは逆方向に回転する。この第2ローラ42は、前記第1ローラの溝41aと交差する長軸方向に、溝42bを周方向に所定間隔で複数有している。この溝は、断面V字状をなし、回転方向に対して後方の内壁のほうが前方の内壁よりも急傾斜であることが好ましい。
【0035】
図3、4に示すように、第1ローラ41の溝41aには、スクレイパー43が配置されている。スクレイパー43はヘッド43aと、柄部43bと、その基端に形成された孔43cとからなり、孔43cに挿入される止めネジ44を介してケーシング45に取り付けられている。そして、前端が曲面状のヘッド43aが第1ローラの溝内41a内に配置されている。
【0036】
本発明においては、スクレイパー43の設置方向は自由に調節可能であり、図2では第1ローラ41の円周方向に対してほぼ垂直に配置されている。スクレイパー43の配置角度は、搬送ベルト50の搬送方向等により適宜選択可能であるが、第1ローラ41の円周の接線と前記スクレイパー43とのなす角が好ましくは20°以上、より好ましくは45°以上となるように、斜め上方に向けて挿入配置されていることが好ましい。
【0037】
押出成形部40の下には、搬送ベルト50が配置されている。搬送ベルト50は製品の排出速度に合わせて移動しており、図2では第1ローラ41の回転方向と逆方向に移動している。
【0038】
本発明においては、搬送ベルト50は前記第1ローラ41から所定の距離だけ離れて下方に配置されることが好ましい。この距離は8〜20mmであって、かつ、第1ローラの溝幅より大きいことが好ましい。
上記距離が8mm未満であるか、または第1ローラの溝幅より短い場合には、急角度で曲げられるため搬送ベルト50上で断面が潰れやすくなる。また、20mmを超えると棒状食品60が途切れやすくなるので好ましくない。
【0039】
次に、この製造装置を用いた本発明による棒状食品の製造方法について説明する。
まず、ペースト状食品素材21および粒状食品素材22を所定の配合比でホッパー23に投入する。投入された両食品素材は、スクリュー31の回転に伴い、下方へ送られるとともに均一に混合される。この際、ペースト状食品がチョコレート等の熱可塑性を有する素材である場合には加圧給送部30全体を、図示しないヒーターで加熱することが好ましい。
【0040】
次に、前記均一に混合して押出された食品素材は、加圧給送部30から第1ローラ41と第2ローラ42の間へ供給される。ここで、第2ローラ42の溝42bにより、食品素材は第1ローラ41の溝41a内に押し込められるようにして充填される。こうしてペースト状食品素材21と粒状食品素材22の混合物が第1ローラ41の溝41aに入って回転し、スクレイパー43まで到達する。そして、スクレイパー43により食品素材は剥離されて棒状に吐出し下部の搬送ベルト50に載置されて、第1ローラ41の回転方向とは逆方向に搬送される。
【0041】
排出された棒状食品60は、搬送ベルト50により搬送され、図示しないカッターにて所定の長さに裁断されて最終製品とされる。製品の裁断長さは特に限定されないが、好ましくは30〜180mmである。また、搬送速度も製造速度に合わせて設定可能であり特に限定されない。
【0042】
更に、前述したように、搬送ベルト50が第1ローラ41の下端から8〜20mm下方に配置されることにより、その間で空冷が進み、冷却固化が促進されるので、得られる製品の断面形状がより円形に近くなる。
【0043】
また、この実施形態においては、搬送ベルト50の搬送方向を図2の如く、第1ロール41の下部周辺の移動方向と逆方向としたことにより、スクレイパー43と食品との接触距離を更に短縮できるので、スクレイパー43に粒状食品素材22が付着して詰まりを生じることがなくなるので、生産性を良好にすることができる。
【0044】
本発明においては、前記第1ローラ41の溝41aの溝幅が7〜15mmであり、前記粒状食品素材の最大粒径が上記溝幅の35〜90%であることが好ましい。
これにより、前記棒状食品の直径を最適な範囲に規定でき、消費者が取扱いやすく、食べ易い大きさの棒状食品を得ることができるとともに、前記粒状食品素材の粒径を特定の範囲に規定したので、製品の直径に対して粒径の大きい食品素材でも均一に混入することができ、粒状食品素材の食感や風味を増大させることができる。
【0045】
前記粒状食品素材の最大粒径が前記溝幅の35%未満の場合、製品の直径に対する前記粒状食品素材の粒径が小さ過ぎるので食感や風味が好ましくなく、また、前記粒状食品素材の最大粒径が前記溝幅の90%を超える場合には、溝内に前記粒状食品素材が詰まりやすく製造が困難となる。
【0046】
また、前記第1ローラ41の周速をVとし、前記第2ローラ42の周速をVとしたとき、V=(1.0〜2.4)×Vとなるように回転速度を設定することが好ましい。上記に規定された範囲において製品が安定供給され連続成形が可能となり好ましい。
速度Vが1.0×V未満であると、第2ロール42の速度が第1ローラ41より遅くなることから、食品を十分に溝41aに押込むことができず、第1ローラ41に食品を安定供給することができず、成形中に製品の途切れが発生するので好ましくない。また、速度Vが2.4×Vを超えると第2ロール42の速度が速すぎて押込みが著しく強くなるので、粒状食品素材22が破壊され、所望の大きさの粒径を保つことができないので、食感が減少して好ましくない。
【0047】
図5は本発明の製造装置の他の実施形態を示す正面断面図である。以下、第1実施の形態と同様の構成部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
この実施の形態では、搬送ベルト50が第1ローラ41の回転方向と同方向に移動しており、これに合わせてスクレイパー43の角度が、第1ローラ41の円周方向に対して、より平行に近く配置されている点が第1の実施形態と異なっている。
【0048】
このように、本発明においては搬送ベルト50の方向は右方向、左方向いずれも可能であるが、前述のスクレイパー43への粒状食品素材22の付着防止の観点から、第1ローラ41の回転方向と逆方向とすることが好ましい。
【0049】
なお、本発明により製造されるの棒状食品60は、図6(a)に示すように、単なる直棒形状のみならず、図6(b)、図6(c)の如き種々の形状に製品を棒状成形することも可能である。上記形状を得る方法としては特に限定されないが、搬送ベルト50の速度を製品吐出速度より遅らせることにより蛇行させてもよく、また、搬送ベルト50そのものを蛇行させることによっても得ることができる。
【0050】
【実施例】
実施例
第1ローラの環状の溝幅が8mmである、図1〜図4に示した本発明の製造装置を用い、チョコレート89重量%、5〜16メッシュでかつ5〜7メッシュが60質量%のアーモンド8重量%、ビスケットクラム3重量%の配合比で混合し、本発明の製造方法を用いて直径8mm、長さ150mmの棒状食品を得た。この場合、アーモンドの最大粒径は7mm(溝幅に対して87.5%)であった。
【0051】
比較例
通常の押し出し機を用い、チョコレート89重量%、7〜16メッシュのアーモンド8重量%、ビスケットクラム3重量%の配合比で混合し、直径8mm、長さ150mm、の棒状食品を得た。この場合、アーモンドの最大粒径は6mm(溝幅に対して75.0%)であった。
【0052】
試験例
上記実施例および比較例の棒状食品について、10名のパネルによりアーモンドの風味および食感の官能検査を実施したところ、10名中9名のパネラーが実施例のほうが風味および食感が優れるとの結果を得た。
このように、本発明の製造方法および製造装置で得られる棒状食品は、粒径の大きいアーモンドが存在するので、風味および食感に優れることがわかる。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ペースト状食品素材と粒状食品素材を混合して、周方向に沿った環状の溝を有する第1ローラと、これに当接する軸方向に沿った溝を有する第2ローラとの間に加圧供給した後、スクレイパーによって吐出させることにより、大粒径のナッツ類のような粒状食品素材を比較的多量にチョコレート等のペースト状食品素材に均一に混合して成形できるので、優れた風味および食感を有する棒状食品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造装置の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】本発明の製造装置の一実施形態を示す正面断面図である。
【図3】同製造装置の吐出部分の拡大斜視図である。
【図4】同製造装置で用いられるスクレイパーの拡大斜視図である。
【図5】本発明の製造装置の他の実施形態を示す正面断面図である。
【図6】本発明の製造方法によって得られた棒状食品の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 製造装置
20 供給部
21 ペースト状食品素材
22 粒状食品素材
23 ホッパー
30 加圧給送部
31 スクリュー
40 押出成形部
41 第1ロール
41a 環状の溝
42 第2ロール
42b 溝
43 スクレイパー
43a ヘッド
43b 柄部
43c 孔
44 止めネジ
45 ケーシング
50 搬送ベルト
60 棒状食品

Claims (10)

  1. ペースト状食品素材と粒状食品素材を混合して、周方向に沿った環状の溝を有し、所定方向に回転する第1ローラと、軸方向に沿った溝を周方向に所定間隔で複数有し、前記第1ローラに当接して前記第1ローラとは逆方向に回転する第2ローラとの間に前記混合物を加圧供給し、前記第1ローラの環状の溝内に配置されたスクレイパーによって、前記環状の溝に充填された前記混合された食品素材を棒状に剥離して吐出させた後、この棒状成形物を搬送ベルトに載せて取出すことを特徴とする棒状食品の製造方法。
  2. 前記第1ローラの環状の溝幅が7〜15mmであり、前記粒状食品素材の最大粒径が前記溝幅の35〜90%である請求項1記載の棒状食品の製造方法。
  3. 前記スクレイパーは、前記第1ローラの下方部分における環状の溝内に、斜め上方に向けて挿入配置されている請求項1又は2記載の棒状食品の製造方法。
  4. 前記第1ローラの周速をVとし、前記第2ローラの周速をVとしたとき、V=(1.0〜2.4)×Vとされる請求項1〜3いずれか1つに記載の棒状食品の製造方法。
  5. 前記搬送ベルトが前記棒状成形物の吐出方向と逆方向に移動し、前記棒状成形物が屈曲されて前記搬送ベルトに載せて取出されることを特徴とする請求項1〜4いずれか1つに記載の棒状食品の製造方法。
  6. 食品素材の供給部と、供給された食品素材の加圧給送部と、食品素材を棒状に成形して押出す押出部と、押出部から吐出された食品素材を搬送する搬送ベルトとを備え、前記押出部は、周方向に沿った環状の溝を有し、所定方向に回転する第1ローラと、軸方向に沿った溝を周方向に所定間隔で複数有し、前記第1ローラに当接して前記第1ローラとは逆方向に回転する第2ローラと、前記第1ローラの前記環状の溝内に配置されたスクレイパーとで構成され、前記搬送ベルトは、前記第1ローラから所定の距離だけ離れて下方に配置されることを特徴とする棒状食品の製造装置。
  7. 前記第1ローラの環状の溝の幅が7〜15mmである請求項6記載の棒状食品の製造装置。
  8. 前記スクレイパーは、前記第1ローラの下方部分における環状の溝内に、斜め上方に向けて挿入配置されている請求項6又は7記載の棒状食品の製造装置。
  9. 前記第1ローラの周速をVとし、前記第2ローラの周速をVとしたとき、V=(1.0〜2.4)×Vとされる請求項6〜8いずれか1つに記載の棒状食品の製造装置。
  10. 前記搬送ベルトが前記第1ローラの下部周辺の移動方向とは逆方向に移動することを特徴とする請求項6〜9いずれか1つに記載の棒状食品の製造装置。
JP2000403065A 2000-12-28 2000-12-28 棒状食品の製造方法及び製造装置 Expired - Fee Related JP3571648B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000403065A JP3571648B2 (ja) 2000-12-28 2000-12-28 棒状食品の製造方法及び製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000403065A JP3571648B2 (ja) 2000-12-28 2000-12-28 棒状食品の製造方法及び製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002199871A JP2002199871A (ja) 2002-07-16
JP3571648B2 true JP3571648B2 (ja) 2004-09-29

Family

ID=18867246

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000403065A Expired - Fee Related JP3571648B2 (ja) 2000-12-28 2000-12-28 棒状食品の製造方法及び製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3571648B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4866058B2 (ja) * 2005-10-31 2012-02-01 森永製菓株式会社 棒状食品の製造方法及び製造装置
US8926308B2 (en) 2010-04-21 2015-01-06 Intercontinental Great Brands Llc Dough extruders and methods
JP5843541B2 (ja) * 2011-09-20 2016-01-13 紀伊産業株式会社 多色固形化粧料の製造方法
JP5379322B1 (ja) * 2013-03-29 2013-12-25 森永製菓株式会社 焼菓子の製造方法及び食品の成形装置
JP6650700B2 (ja) * 2015-08-26 2020-02-19 森永製菓株式会社 食品生地成形装置及び食品生地の成形方法
CN105831372B (zh) * 2016-04-15 2023-07-18 蚌埠市赛亚机械有限责任公司 组合式混合投料装置
CN109588751A (zh) * 2019-02-08 2019-04-09 辣妹子食品股份有限公司 一种曝辣椒破皮机

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002199871A (ja) 2002-07-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2189267C (en) Shaped chocolate in confectionery
EP1576884B1 (en) Process for producing meringue by extrusion and products obtained by the process
JP5953300B2 (ja) 型成形チョコレート充填ロリポップおよびその製造方法
EP2809188B1 (en) Method of making shaped baked goods
FI98118C (fi) Menetelmä valmistaa pyöreähköjä pinnoitettuja ruokatuotekappaleita
RU2415600C2 (ru) Способ изготовления ореховой массы в форме кубиков
CA2420802C (en) Cold formed food bars containing fragile baked inclusions
CN100352359C (zh) 用于生产食料的规则薄膜的装置和方法
JP3571648B2 (ja) 棒状食品の製造方法及び製造装置
EP1471796B1 (en) Method of forming confectionery articles
JP4866058B2 (ja) 棒状食品の製造方法及び製造装置
JP4149651B2 (ja) ホイップ生地と具との混合方法及び装置
JP2004254639A (ja) 焼き菓子の製造方法
JP2002199846A (ja) 棒状食品
JP2003235457A (ja) 食品の成形方法及び成形装置
JP4355502B2 (ja) 焼き菓子の製造方法
JP2004097096A (ja) 油脂性菓子の製造方法
WO2003086094A1 (en) Chocolate sticks containing inclusions
Beckett Non-conventional machines and processes
RU2201097C2 (ru) Кондитерский продукт и способ его производства
JPH0255017B2 (ja)
DD209103B1 (de) Kontinuierliches verfahren zur herstellung von wirkmesserzeugnisse, vorzugsweise streuselkugeln
MXPA96005033A (es) Chocolate configurado para confiteria
JPH099869A (ja) 新規なチョコレート菓子及び新規な菓子

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040401

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040601

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040624

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 3571648

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080702

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090702

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090702

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100702

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100702

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110702

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120702

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120702

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130702

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees