JP2011061950A - 電力変換装置 - Google Patents

電力変換装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2011061950A
JP2011061950A JP2009208124A JP2009208124A JP2011061950A JP 2011061950 A JP2011061950 A JP 2011061950A JP 2009208124 A JP2009208124 A JP 2009208124A JP 2009208124 A JP2009208124 A JP 2009208124A JP 2011061950 A JP2011061950 A JP 2011061950A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
current
phase
reference signal
turned
value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009208124A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5354369B2 (ja
Inventor
Takashi Suzuki
崇志 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2009208124A priority Critical patent/JP5354369B2/ja
Publication of JP2011061950A publication Critical patent/JP2011061950A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5354369B2 publication Critical patent/JP5354369B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)
  • Inverter Devices (AREA)

Abstract

【課題】コンデンサのリップル電流を低減するとともに、制御部における演算処理負荷を低減する電力変換装置を提供する。
【解決手段】電力変換装置1の制御部60は、複数のインバータ部20、30間において所定の位相差が設定されているスイッチング基準信号、及び、電流検出部40により検出された検出値から算出され、巻線組18、19の各相に印加される電圧に係る電圧指令信号に基づいて、スイッチング素子21〜26、31〜36のオンおよびオフの切り替えを制御する。制御部60は、複数のインバータ部20、30の一方のゼロ電圧ベクトル発生区間の中心が、他方のインバータ部におけるゼロ電圧ベクトル発生区間の中心とずれるように、スイッチング基準信号の位相差に応じて中性点電圧を操作する。これにより、コンデンサ50に流れ込む電流と流れ出す電流とが相殺され、リップル電流を低減することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、多相回転機の電力変換装置に関する。
従来、多相回転機の駆動に係る電流をパルス幅変調(以下、「PWM変調」という。)によって制御する技術が公知である。例えば、多相回転機が、3相モータである場合、3相の電圧指令信号とスイッチング基準信号との比較に基づき、インバータのスイッチング素子をオンまたはオフすることにより、3相モータに流れる電流を制御している。
ところで、インバータとコンデンサとが接続されている場合、インバータ側に電流が流れないときには、電源からコンデンサに電流が流れ込み、インバータ側に電流が流れるときには、コンデンサからインバータへ電流が流れ出すため、コンデンサに流れる電流が脈動する(以下、コンデンサに流れる電流の脈動を「リップル電流」という)。このようなリップル電流により、ノイズが発生したり、インバータの印加電圧の変動に伴うインバータ電流制御性が悪化したり、コンデンサが発熱するという問題点があり、コンデンサが効果になったり大型化してしまっていた。特許文献1の技術では、2組のブリッジ回路の間で、予め記憶されたマップデータに基づいてスイッチング素子のスイッチングのタイミングに位相差を付けることにより、合計した電流の波形を可能な限り平滑波形に近づけることでリップル電流の低減を図っている。
特開2001−197779号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、スイッチング基準信号に対して、他方のスイッチング基準信号は、変調率と力率とに応じて位相差を付けて出力しているため、遅延回路が必要であったり、短い間隔で複数ある各系統の電流を検出する必要があり、制御部における演算処理負荷が大きいという問題点があった。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、コンデンサのリップル電流を低減するとともに、制御部における演算処理負荷を低減する電力変換装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、回転機の各相に対応する巻線から構成される複数の巻線組を有する多相回転機の電力変換装置である。ここで、複数の巻線組を有していれば、多相回転機は単数であっても、複数であってもよい。すなわち、複数の巻線組を有する1つの多相回転機であってもよいし、1つの巻線組を有する複数の多相回転機であってもよいし、複数の巻線組を有する複数の多相回転機であってもよい。また、本発明の多相回転機は、電動機でもよいし、発電機でもよい。電力変換装置は、インバータ部と、コンデンサと、電流検出部と、制御部と、を備えている。巻線組ごとに設けられる複数のインバータ部は、多相回転機の各相に対応する高電位側のスイッチング素子および低電位側のスイッチング素子から構成される。コンデンサは、複数のインバータ部に接続される。電流検出部は、複数の巻線組の各相に通電される電流を検出する。制御部は、スイッチング素子のオンおよびオフのタイミングに係り、複数のインバータ部間において所定の位相差が設定されているスイッチング基準信号、及び、電流検出部により検出された検出値から算出され、巻線組の各相に印加される電圧に係る電圧指令信号に基づいて、スイッチング素子のオンおよびオフの切り替えを制御する。なお、複数のインバータ部におけるスイッチング基準信号の位相差を0に設定することにより、同じ位相で複数のインバータ部が駆動される構成も含まれるものとする。
また制御部は、複数のインバータ部のうちの少なくとも1つにおいて、低電位側スイッチング素子および高電位側スイッチング素子の一方が全てオンとなり他方が全てオフとなる区間であるゼロ電圧ベクトル発生区間の中心が、他のインバータ部におけるゼロ電圧ベクトル発生区間の中心とずれるように、巻線組の各相に印加される電圧の平均値である中性点電圧を位相差に応じて操作する。
中性点電圧操作は、インバータがモータに印加できる電圧を広げるために行われている手法であるが、本発明では、中性点電圧を操作することによってゼロ電圧ベクトル発生区間がずれる点に着目し、リップル電流の低減を目的として中性点電圧操作を行っている点に特徴を有している。ゼロ電圧ベクトル発生区間においては、コンデンサに電流が流れ込み、ゼロ電圧ベクトル発生区間以外、すなわち有効電圧発生区間、においては、コンデンサから電流が流れ出す。ここで、ゼロ電圧ベクトル発生区間の中心がインバータ部ごとにずれていれば、コンデンサに流れ込む電流と流れ出す電流とが相殺されることにより、リップル電流を低減することができる。すなわち、スイッチング基準信号の位相差の設定と中性点電圧操作とを適切に行い、ゼロ電圧ベクトル発生区間をずらすことにより、コンデンサのリップル電流を低減することができる。また、特許文献1の技術のように、変調率と力率とに応じて位相を変える必要がないので、制御部における演算処理負荷を低減することができる。
請求項2に記載の発明では、制御部は、インバータ部の低電位側スイッチング素子が全てオンになったときに電流検出部によって検出される第1検出値、及び、高電位側スイッチング素子が全てオンになったときに電流検出部によって検出される第2検出値の少なくとも一方に基づいて電圧指令信号を算出する。
例えば、請求項3に記載の構成を採用し、電流検出部を低電位側スイッチング素子よりも低電位側に設けた場合、第1検出値から巻線に通電される電流値を算出し、電圧指令信号を算出することができる。また、電流検出部としてシャント抵抗を用いた場合、第2検出値をオフセット補正用の値として検出し、第1検出値をオフセット補正することにより、より正確に電圧指令信号を算出することができる。
また例えば、請求項4に記載の構成を採用し、電流検出部を高電位側スイッチング素子よりも高電位側に設けた場合、第2検出値から巻線に通電される電流値を算出し、電圧指令信号を算出することができる。また、電流検出部としてシャント抵抗を用いた場合、第1検出値をオフセット補正用の値として検出し、第2検出値をオフセット補正することにより、より正確に電圧指令信号を算出することができる。
なお、請求項5に記載の構成を採用し、例えばホール素子等で構成される電流検出部を対になっている高電位側スイッチング素子と低電位側スイッチング素子との接続点と、対応する巻線との間に設ければ、スイッチング素子のオンおよびオフのタイミングによらず、電流値を算出するための検出値(以下、「電流用検出値」という。)を検出することができる。
請求項6に記載の発明では、位相差は、電流検出部により電流を検出する検出タイミングが等間隔となるように設定される。本発明においては、電流用検出値を検出するタイミングが等間隔となるように位相差を設定してもよい。また、オフセット補正するためのオフセット補正用の検出値(以下、「オフセット値」という)を検出するタイミングと電流用検出値を検出するタイミングとが等間隔となるように位相差を設定してもよい。
例えば位相差は、次のように算出することができる。
請求項7に記載の発明では、位相差は、360を前記インバータ部の数で除して算出される値に設定される。これにより、電流用検出値を検出するタイミングが等間隔になることにより、制御部の負荷を軽減することができる。
請求項8に記載の発明では、制御部は、巻線組の各相に対応する電圧指令信号のうち、最も小さいデューティ比が所定の最小値となるように中性点電圧を操作する。例えば所定の最小値をデューティ比0%と設定すると、スイッチング基準信号の1周期において、ゼロ電圧ベクトル発生区間が連続する1回となり、コンデンサへ電流が流れ込む状態から流れ出す状態へ切り替わる回数が低減する。これにより、脈動を低減することができる。
ところで、電流検出部にシャント抵抗を用いた場合、スイッチング素子のオンおよびオフの切り替え直後には、リンギングが生じる。そのため、電流値をサンプリングするためには、リギングが収束するまでの間、スイッチング素子のオンおよびオフの切り替えを行わずに維持する必要がある。
そこで、請求項9に記載の発明では、所定の最小値は、電流検出部により電流を検出するのに要する時間に基づいて設定される。これにより、リギングが収束するまでの間、スイッチング素子のオンおよびオフの切り替えが行われないので、電流検出部により適切に電流を検出することができる。
請求項10に記載の発明では、制御部は、巻線組の各相に対応する電圧指令信号のうち、最も大きいデューティ比が所定の最大値となるように中性点電圧を操作する。例えば所定の最大値をデューティ比100%と設定すると、スイッチング基準信号の1周期において、ゼロ電圧ベクトル発生区間が連続する1回となり、コンデンサへ電流が流れ込む状態から流れ出す状態へ切り替わる回数が低減する。これにより、脈動を低減することができる。
請求項11に記載の発明では、所定の最大値は、電流検出部により電流を検出するのに要する時間に基づいて設定される。これにより、請求項9に記載の発明と同様、リギングが収束するまでの間、スイッチング素子のオンおよびオフの切り替えが行われないので、電流検出部により適切に電流を検出することができる。
請求項12に記載の発明では、インバータ部は2つであり、2つのインバータ部の位相差を0とする。制御部は、一方のインバータ部において、巻線組の各相に対応する電圧指令信号のうち、最も小さいデューティ比が所定の最小値となるように中性点電圧を操作する。また制御部は、他方のインバータ部において、最も大きいデューティ比が所定の最大値となるように中性点電圧を操作する。
これにより、2つのインバータ部のスイッチング基準信号の位相が同じであっても、ゼロ電圧ベクトル発生区間の中心をずらすことができるので、リップル電流を低減することができる。また、2つのインバータ部の位相が同じであるため、電流検出タイミングを同時にすることができる。これにより、電流値取得に係る制御部の負荷を低減することができる。
請求項13に記載の発明では、所定の最小値は、電流検出部により電流を検出するのに要する時間に基づいて設定される。
請求項14に記載の発明では、所定の最大値は、電流検出部により電流を検出するのに要する時間に基づいて設定される。
これにより、請求項9、11に記載の発明と同様、リギングが収束するまでの間、スイッチング素子のオンおよびオフの切り替えが行われないので、電流検出部により適切に電流を検出することができる。
ところで、回転機の回転数や電流値が小さいときに上記請求項8、10、12に記載したような変調を行うと、騒音や振動が問題になることがある。そこで、以下の構成を採用することができる。
請求項15に記載の発明では、制御部は、制御部によって算出されるデューティ比が第1の所定値以下である場合、中性点電圧がコンデンサに印加されるコンデンサ電圧の半分となるように操作する。
請求項16に記載の発明では、インバータ部に流れ込む電流が第2の所定値以下である場合、中性点電圧がコンデンサに印加されるコンデンサ電圧の半分となるように操作する。
これにより、回転機の回転数や電流値が小さいときには、中性点電圧をコンデンサ電圧の略半分とすることにより、騒音や振動を抑制することができる。なお、デューティ比が第1の所定値より大きい場合、或いは、インバータ部に流れ込む電流が第2の所定値より大きい場合には、請求項8、10、12に記載したような所謂2相変調を行うことが好ましい。これにより、回転機の回転数や電流値が大きいときのリップル電流を低減することができる。
本発明の第1実施形態による電力変換装置の電気的構成を示す概略構成図である。 本発明の第1実施形態の制御部の構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態のPWM制御を説明するフローチャートである。 本発明の第1実施形態のインバータ部のPWM制御を説明する説明図である。 本発明の第1実施形態の電力変換装置に通電される電流を示す説明図である。 本発明の第1実施形態の電流検出タイミングを説明する説明図である。 本発明の第2実施形態のインバータ部のPWM制御を説明する説明図である。 本発明の第2実施形態の電力変換装置に通電される電流を示す説明図である。 本発明の第3実施形態のインバータ部のPWM制御を説明する説明図である。 本発明の第3実施形態の電力変換装置に通電される電流を説明する説明図である。 本発明の第4実施形態による電力変換装置の電気的構成を示す概略構成図である。 本発明の第4実施形態のインバータ部のPWM制御を説明する説明図である。 本発明の第4実施形態の電力変換装置に通電される電流を説明する説明図である。 本発明の電流検出部の設置箇所の変形例を説明する説明図である。 本発明の変形例における電流検出タイミングを説明する説明図である。 本発明の変形例におけるインバータ部が3系統ある場合におけるPWM基準信号を説明する説明図である。 本発明の変形例におけるインバータ部が4系統ある場合におけるPWM基準信号を説明する説明図である。 本発明の変形例における回転機が複数ある場合を説明する説明図である。 一般的なPWM制御を説明する説明図である。 PWM制御で作出される電圧ベクトルパターンを説明する説明図である。 下べた二相変調を説明する説明図である。 下べた二相変調を説明する説明図である。 上べた二相変調を説明する説明図である。 上べた二相変調を説明する説明図である。
以下、本発明による電力変換装置を図面に基づいて説明する。なお、複数の実施形態において、実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
(第1実施形態)
図1に示すように、本発明の第1実施形態による電力変換装置1は、モータ10を駆動制御するものである。電力変換装置1は、モータ10とともに、例えば車両のステアリング操作をアシストするための電動パワーステアリング装置に採用される。
モータ10は、三相ブラシレスモータであり、いずれも図示しないロータおよびステータを有している。ロータは、円板状の部材であり、その表面に永久磁石が貼り付けられ、磁極を有している。ステータは、ロータを内部に収容するとともに、回転可能に支持している。ステータは、径内方向へ所定角度毎に突出する突出部を有し、この突出部に図1に示すU1コイル11、V1コイル12、W1コイル13、U2コイル14、V2コイル15、及び、W2コイル16が巻回されている。U1コイル11、V1コイル12、及び、W1コイル13は、第1巻線組18を構成している。また、U2コイル14、V2コイル15、及び、W2コイル16は、第2巻線組19を構成している。第1巻線組18及び第2巻線組19が、特許請求の範囲における「複数の巻線組」に対応している。また、モータ10には、回転位置を検出する位置センサ69が設けられている。
電力変換装置1は、第1インバータ部20、第2インバータ部30、電流検出部40、コンデンサ50、制御部60、及び、バッテリ70を備えている。
第1インバータ部20は、3相インバータであり、第1巻線組18のU1コイル11、V1コイル12、W1コイル13のそれぞれへの通電を切り替えるべく、6つのスイッチング素子21〜26がブリッジ接続されている。スイッチング素子21〜26は、本形態においては、電界効果トランジスタの一種であるMOSFET(metal-oxide-semiconductor field-effect transistor)である。以下、スイッチング素子21〜26を、MOS21〜26という。
3つのMOS21〜23は、ドレインがバッテリ70の正極側に接続されている。また、MOS21〜23のソースが、それぞれMOS24〜26のドレインに接続されている。MOS24〜26のソースは、電源の負極側に接続されている。
対になっているMOS21とMOS24との接続点は、U1コイル11の一端に接続している。また対になっているMOS22とMOS25との接続点は、V1コイル12の一端に接続している。さらにまた、対になっているMOS23とMOS26との接続点は、W1コイル13の一端に接続している。
第2インバータ部30は、第1インバータ部20と同様、3相インバータであり、第2巻線組19のU2コイル14、V2コイル15、W2コイル16のそれぞれへの通電を切り替えるべき、6つのスイッチング素子31〜36がブリッジ接続されている。スイッチング素子31〜36は、本形態においては、電界効果トランジスタの一種であるMOSFET(metal-oxide-semiconductor field-effect transistor)である。以下、スイッチング素子31〜36を、MOS31〜36という。
3つのMOS31〜33は、ドレインがバッテリ70の正極側に接続されている。また、MOS31〜33のソースが、それぞれMOS34〜36のドレインに接続されている。MOS34〜36のソースは、電源の負極側に接続されている。
対になっているMOS31とMOS34との接続点は、U2コイル14の一端に接続している。また対になっているMOS32とMOS35との接続点は、V2コイル15の一端に接続している。さらにまた、対になっているMOS33とMOS36との接続点は、W2コイル16の一端に接続している。
ここで、MOS21〜23が第1インバータ部20における「高電位側スイッチング素子」に対応し、MOS31〜33が第2インバータ部30における「高電位側スイッチング素子」に対応している。また、MOS24〜26が第1インバータ部20における「低電位側スイッチング素子」に対応し、MOS34〜36が第2インバータ部30における「低電位側スイッチング素子」に対応している。以下、適宜「高電位側スイッチング素子」を「上MOS」といい、「低電位側スイッチング素子」を「下MOS」という。また、必要に応じて「U下MOS24」といった具合に、対応する相を併せて記載する。
電流検出部40は、U1電流検出部41、V1電流検出部42、W1電流検出部43、U2電流検出部44、V2電流検出部45、及び、W2電流検出部46から構成されている。U1電流検出部41は、MOS21とMOS24との接続点とU1コイル11との間に設けられ、U1コイル11に流れる電流を検出する。V1電流検出部42は、MOS22とMOS25との接続点とV1コイル12との間に設けられ、V1コイル12に流れる電流を検出する。W1電流検出部43は、MOS23とMOS26との接続点とW1コイル13との間に設けられ、W1コイル13に流れる電流を検出する。また、U2電流検出部44は、MOS31とMOS34との接続点とU2コイル14との間に設けられ、U2コイル14に流れる電流を検出する。V2電流検出部45は、MOS32とMOS35の接続点とV2コイル15との間に設けられ、V2コイル15に流れる電流を検出する。W2電流検出部46は、MOS33とMOS36との接続点とW2コイル16との間に設けられ、W2コイル16に流れる電流を検出する。
電流検出部41〜46は、いずれもホール素子により磁束を検出するものである。電流検出部41〜46によって検出された検出値(以下、「AD値」という。)は、制御部60を構成するレジスタに記憶される。なお、レジスタによるAD値の取得は、電流検出部41〜46について同時に行われる。このとき、同時に位置センサ69によるモータ10の回転位置θも取得される。なお、電流検出部40および位置センサ69から制御部60への制御線は、煩雑になることを避けるため図1においては省略した。
コンデンサ50は、バッテリ70、第1インバータ部20、及び第2インバータ部30と接続され、電荷を蓄えることで、MOS21〜26、31〜36への電力供給を補助したり、サージ電流などのノイズ成分を抑制したりする。
制御部60は、電力変換装置1全体の制御を司るものであって、マイクロコンピュータ67、図示しないレジスタ、駆動回路68等で構成される。制御部60の詳細な構成を図2に示す。図2に示すように、制御部60は、三相二相変換部62、制御器63、二相三相変換部64、及び、PWM信号発生部65等を有している。
ここで、図2及び図3に基づいて、制御部60における制御処理を簡単に説明する。ここでは、第1インバータ部20における制御処理を説明するが、第2インバータ部30においても同様に制御されている。
三相二相変換部62は、電流検出部41〜43により検出され、レジスタに記憶されたAD値を読み込む(図3中のステップS10。以下、「ステップ」を省略し、単に記号「S」で示す)。また、U1コイル11の電流値Iu、V1コイル12の電流値Iv、及び、W1コイル13の電流値IwをAD値から算出し(S11)、算出された三相電流Iu、Iv、Iw、および位置センサ69によって取得されたモータ回転位置θに基づき、d軸電流検出値Id及びq軸電流検出値Iqを算出する(S12)。
制御器63では、d軸指令電流Id*及びq軸指令電流Iq*と、d軸電流検出値Id及びq軸電流検出値Iqとから、電流フィードバック制御演算を行い、d軸指令電圧Vd及びq軸指令電圧Vqを算出する。より詳細には、d軸指令電圧Id*とd軸電流検出値Idとの電流偏差ΔId、及び、q軸指令電圧Iq*とq軸電流検出値Iqとの電流偏差ΔIqを算出し、指令電流Id*及びIq*に追従させるべく、電流偏差ΔId、ΔIqが0に収束するように指令電圧Vd及びVqを算出する(S13)。
二相三相変換部64では、制御器63で算出された指令電圧Vd、Vq、及びモータ回転位置θに基づき、三相電圧指令値であるU相指令電圧Vu*、V相指令電圧Vv*、及び、W相指令電圧Vw*を算出する(S14)。
PWM信号発生部65では、三相電圧Vu*、Vv*、Vw*、及び、コンデンサ電圧Vcに基づき、デューティ指令信号であるU相デューティDu、V相デューティDv及びW相デューティDwを算出し(S15)、U相デューティDu、V相デューティDv、及びW相デューティDwをレジスタに書き込む(S16)。
そして、駆動回路68において、デューティ指令信号とPWM基準信号とを比較することにより、MOS21〜26のオン及びオフの切り替えタイミングを制御する。なお、デューティ指令信号が特許請求の範囲における「電圧指令信号」に対応し、PWM基準信号が特許請求の範囲における「スイッチング基準信号」に対応する。
続いて、PWM制御について説明する。なお、ここではまず中性点電位操作を行っていない場合を例に説明する。
図19(a)に示すように、U相デューティDu、V相デューティDv、W相デューティDwと、三角波であるPWM基準信号Pと、を比較し、MOS21〜26のオン/オフ信号を生成する。なお、図19(b)は、図19(a)に記号K0で示す部分を拡大した図である。
本形態では、PWM基準信号Pが各相のデューティ指令信号を上回る区間では、対応する上MOS21〜23がオフとなり、PWM基準信号Pが各相のデューティ指令信号を下回る区間では、対応する上MOS21〜23がオンとなる。なお、上MOS21〜23と対になっている下MOS24〜26は、そのオン/オフが逆となっている。すなわち、PWM基準信号Pが各相の電圧指令信号を上回る区間では、対応する下MOS24〜26がオンとなり、PWM基準信号Pが各相の電圧指令信号を下回る区間では、対応する下MOS24〜26がオフとなる。
具体的に、例えば区間K1では、PWM基準信号PがU相デューティDuよりも下に位置し、V相デューティDvおよびW相デューティDwよりも上に位置している。したがって、U相については、上MOS21がオンとなり、下MOS24がオフとなる。V相については、上MOS22がオフとなり、下MOS25がオンとなる。W相については、上MOS23がオフとなり、下MOS26がオンとなる。
電圧ベクトルパターンは、6つのMOS21〜26のうちのいずれの3つがオンになっているかを示すパターンであり、図20に示すごとく、電圧ベクトルパターンV0〜V7が存在する。ここで、電圧ベクトルV0では、下MOS24〜26が全てオンとなっている。また、電圧ベクトルV7では、上MOS21〜23が全てオンとなっている。したがって、電圧ベクトルV0及びV7では、モータ10に電圧が印加されないゼロ電圧ベクトルとなる。一方、電圧ベクトルV1〜V6では、モータ10に電圧が印加される有効電圧ベクトルとなる。
本形態では、このゼロ電圧ベクトル発生区間の中心がずれるように、中性点電圧を操作している点に特徴を有している。
モータに印加される電圧は、端子電圧の差分から決まるため、三相の電圧を同じ大きさだけ変化させてもモータに印加される電圧である線間電圧は変わらない。中性点電圧は、三相の電圧の平均値であり、三相の電圧を同じだけ変化させることは、中性点電圧を操作することに相当する。このような中性点電圧操作は、従来、インバータがモータに印加可能な電圧を広げるために行われている手法である。
ここで、中性点電圧を操作する手法を、図21〜図24に基づいて説明する。ここでも引き続き、第1インバータ部20を例に説明する。
図21(a)に示すように、変調率が1を超えるデューティ指令信号において、図21(b)に示すように、最も小さいデューティ比が所定の最小値、図21の例では0%、となるように、最も小さい相のデューティ比を全ての相から減算することにより、線間電圧を変えずに中性点電圧を操作することができる。図21に示すように、最も小さいデューティ比を所定の最小値となるように変調する中性点電圧操作法を、以下、「下べた二相変調」とう。
図22は、下べた二相変調を行った場合のPWM制御を説明する図である。図22(a)は、デューティ指令信号が大きい方からU相デューティDu、W相デューティDw、V相デューティDvとなっており、V相デューティDvが0%となるように変調されている箇所を拡大した図である。図22(b)に示すように、U上MOS21は、PWM基準信号PがU相デューティDuを上回ったときにオフされ、下回ったときにオンされる。図22(c)に示すように、U下MOS24は、PWM基準信号PがU相デューティDuを上回ったときにオンされ、下回ったときにオフされる。また、図22(f)に示すように、W上MOS23は、PWM基準信号PがW相デューティDwを上回ったときにオフされ、下回ったときにオンされる。図22(g)に示すように、W下MOS26は、PWM基準信号PがW相デューティDwを上回ったときにオンされ、下回ったときにオフされる。一方、V相デューティDvは、0%となるように変調されているので、PWM基準信号PがV相デューティDvを下回ることがない。したがって、V相デューティが0%に変調されている区間において、図22(d)に示すようにV上MOS22はオフし続け、図22(e)に示すようにV下MOS25はオンし続ける。
また、図22(h)に示すように、電源電流Ibは略一定である。図22(i)、(j)に示すように、全ての上MOS21〜23がオフされ、全ての下MOS24〜26がオンされる区間がゼロ電圧ベクトル発生区間Z1になる。この区間Z1においては、第1インバータ部20及び第2インバータ部30には電流が流れず、電源電流Ibはコンデンサ50に流れ込む。一方、上MOS21〜23の少なくとも一つがオンされ、下MOS24〜26の少なくとも一つがオフされる区間が有効電圧ベクトル発生区間E1となる。この区間E1においては、第1インバータ部20には、コンデンサ50から流れ出すコンデンサ電流Icと電源電流Ibとを加えた電流が流れ込む。このように、コンデンサ50に流れる電流は、脈動している。
次に、別の中性点電圧操作法について説明する。
図23(a)に示すように、変調率が1を超えるデューティ指令信号において、図23(b)に示すように、最も大きいデューティ比が所定の最大値、図23の例では100%、となるように最も大きい相のデューティ比と100%との差分を全ての相に加算することにより、線間電圧を変えずに中性点電圧を操作することができる。図23に示すように、最も大きいデューティ比を所定の最大値とする中性点電圧操作法を、以下、「上べた二相変調」という。
図24は、上べた二相変調を行った場合のPWM制御を説明する図である。図24(a)は、デューティ指令信号が大きい方からU相デューティDu、W相デューティDw、V相デューティDvとなっており、U相デューティDuが100%となるように変調されている箇所を拡大した図である。図24(d)に示すように、V上MOS22は、PWM基準信号PがV相デューティDvを上回ったときにオフされ、下回ったときにオンされる。図24(e)に示すように、V下MOS25は、PWM基準信号PがV相デューティDvを上回ったときにオンされ、下回ったときにオフされる。図24(f)に示すように、W上MOS23は、PWM基準信号PがW相デューティDwを上回ったときにオフされ、下回ったときにオンされる。図24(g)に示すように、W下MOS26は、PWM基準信号PがW相デューティDwを上回ったときにオンされ、下回ったときにオフされる。一方、U相デューティDuは、100%となるように変調されているので、PWM基準信号PがU相デューティDuを上回ることがない。したがって、U相デューティが100%に変調されている区間において、図24(b)に示すようにU上MOS21はオンし続け、図24(c)に示すようにU下MOS24はオフし続ける。
また、図24(h)に示すように、電源電流Ibは略一定である。図22(i)、(j)に示すように、全ての上MOS21〜23がオンされ、全ての下MOS24〜26がオフされる区間がゼロ電圧ベクトル発生区間Z2になる。この区間Z2においては、第1インバータ部20及び第2インバータ部30には電流が流れず、電源電流Ibはコンデンサ50に流れ込む。一方、上MOS21〜23の少なくとも一つがオフされ、下MOS24〜26の少なくとも一つがオンされる区間が有効電圧ベクトル発生区間E2となる。この区間E2においては、第1インバータ部20には、コンデンサ50から流れ出すコンデンサ電流Icと電源電流Ibとを加えた電流が流れ込む。このように、コンデンサ50に流れる電流は、脈動している。
ここで、本形態の電力変換装置1におけるPWM制御を図4に基づいて説明する。
本形態では、第1インバータ部20と第2インバータ部30とのPWM指令信号の位相差が180°に設定されており、いずれも最も小さい相のデューティ比が0%となるように下べた二相変調によって中性点電圧が操作されている。
図4(a)は、第1インバータ部20におけるPWM基準信号P11、及び、デューティ指令信号Du11、Dv11、Dw11を示したものであり、図4(e)は、第2インバータ部30におけるPWM基準信号P12、及び、デューティ指令信号Du12、Dv12、Dw12を示したものである。図4(a)、(e)は、いずれもデューティ比が大きい順に、U相デューティDu、W相デューティDw、V相デューティDvである箇所を拡大した図であり、V相デューティDv11、Dv12が0%となるよう変調されている。
第2インバータ部30におけるPWM基準信号P12の位相は、第1インバータ部20のPWM基準信号P11の位相と180°ずれている。すなわち、第1インバータ部20のPWM基準信号P11が最も大きくなる時間T11において、第2インバータ部30のPWM基準信号P12が最も小さくなる。また、第1インバータ部20のPWM基準信号P11が最も小さくなる時間T12において、第2インバータ部30のPWM基準信号P12が最も大きくなる。
なお、図4においては、下MOS24〜26及び下MOS34〜36のオン/オフのみを記載し、上MOSのオン/オフについては省略したが、対になっている下MOSがオンのとき対応する上MOSがオフとなり、下MOSがオフのとき対応する上MOSがオンになることは、上述した通りである。
図4(a)〜(d)に、第1インバータ部20におけるPWM制御を示す。図4(b)に示すように、U下MOS24は、PWM基準信号P11がU相デューティDu11を上回ったときにオンされ、下回ったときにオフされる。図4(d)に示すように、W下MOS26は、PWM基準信号P11がW相デューティDw11を上回ったときにオンされ、下回ったときにオフされる。一方、V相デューティDv11は、この区間において0%となるように変調されているので、PWM基準信号P11がV相デューティDv11を下回ることがない。しがたって、V相デューティが0%に変調されている区間において、図4(c)に示すように、V下MOS25はオフされることがなく、オンし続ける。同様に、U相デューティDu11が0%に変調されている区間においては、U下MOS24がオフされずにオンし続け、W相デューティDw11が0%に変調されている区間においては、W下MOS26がオフされずにオンし続ける。すなわち、本形態では、デューティ指令信号Du11、Dv11、Dw11のうち最も小さい相のデューティ比が0%になるように下べた二相変調されているので、下MOS24〜26のうち、少なくとも1つが常にオンとなっている。そのため、下MOS24〜26のうち少なくとも1つがオフになっているとき、有効電圧ベクトルとなり、下MOS24〜26の全てがオンになっているとき、ゼロ電圧ベクトルとなる。
図4(a)に示すように、下MOS24〜26のうち少なくとも1つがオフとなっている有効電圧ベクトル発生区間E11は、PWM基準信号P11が最も小さくなる時間T12を中心とする区間となっている。また、下MOS24〜26が全てオンとなっているゼロ電圧ベクトル発生区間Z11は、PWM基準信号P11が最も大きくなる時間T11を中心とする区間となっている。
図4(e)〜(h)に、第2インバータ部30におけるPWM制御を示す。図4(f)に示すように、U下MOS34は、PWM基準信号P12がU相デューティDu12を上回ったときにオンされ、下回ったときにオフされる。図4(h)に示すように、W下MOS36は、PWM基準信号P12がW相デューティDw12を上回ったときにオンされ、下回ったときにオフされる。一方、V相デューティDv12は、この区間において0%となるように変調されているので、PWM基準信号P12がV相デューティDv12を下回ることがない。したがって、V相デューティDv12が0%に変調されている区間において、図4(g)に示すように、V下MOS35はオフされることがなく、オンし続ける。同様に、U相デューティDu12が0%に変調されている区間においては、U下MOS34がオフされずにオンし続け、W相デューティDw12が0%に変調されている区間においては、W下MOS36がオフされずにオンし続ける。すなわち、本形態においては、デューティ指令信号Du12、Dv12、Dw12のうち最も小さい相のデューティ比が0%になるように下べた二相変調されているので、下MOS34〜36のうち、少なくとも1つが常にオンとなっている。そのため、下MOS34〜36のうち少なくとも1つがオフになっているとき、有効電圧ベクトルとなり、下MOS34〜36の全てがオンになっているとき、ゼロ電圧ベクトルとなる。
図4(e)に示すように、下MOS34〜36のうち少なくとも1つがオフとなっている有効電圧ベクトル発生区間E12は、PWM基準信号P12が最も小さくなる時間T11を中心とする区間となっている。また、下MOS34〜36が全てオンとなっているゼロ電圧ベクトル発生区間Z12は、PWM基準信号P12が最も大きくなる時間T12を中心とする区間となっている。すなわち、第1インバータ部20のゼロ電圧ベクトル発生区間Z11の中心は、第2インバータ部30のゼロ電圧ベクトル発生区間Z12の中心とずれている。なお、図4に示す区間においては、第1インバータ部20及び第2インバータ部30のいずれもが有効電圧ベクトルとなっている区間はなく、一方が有効電圧ベクトルとなっているとき、他方がゼロ電圧ベクトルとなっている。
電力変換装置1に通電される電流を図5に基づいて説明する。図5(a)に示すように、電源電流Ibは略一定である。図5(b)に示すように、第1インバータ部20及び第2インバータ部30のいずれもがゼロ電圧ベクトル発生区間である区間A10において、インバータ電流は0となる。一方、第1インバータ部20及び第2インバータ部30の一方が有効電圧ベクトルあり、他方がゼロ電圧ベクトルである区間B10において、第1インバータ部20及び第2インバータ部30には、コンデンサ50から流れ出す電流Icと電源電流Ibとを加えた電流が流れ込む。
コンデンサ50に流れる電流を図5(c)に示す。なお、図5(c)において、コンデンサ50に電流が流れ込むIin方向を正、コンデンサ50から電流が流れ出すIout方向を負とした(Iin、Ioutについては図1参照)。
第1インバータ部20及び第2インバータ部30のいずれもがゼロ電圧ベクトルである区間A10において、コンデンサ50にはバッテリ70からIin方向の電流が流れ込む。
第1インバータ部20及び第2インバータ部30の一方が有効電圧ベクトルであり、他方がゼロ電圧ベクトルである区間B10について、第1インバータ部20が有効電圧ベクトルであり、第2インバータ部30がゼロ電圧ベクトルであるものとして説明する。第1インバータ部20が有効電圧ベクトルであるので、コンデンサ50から第1インバータ部20へIout方向の電流が流れ出す。一方、第2インバータ部30がゼロ電圧ベクトルであるので、コンデンサ50にはバッテリ70からIin方向の電流が流れ込む。すなわち、区間B10において、コンデンサ50に流れる電流は相殺され、図5(c)に示すように区間B10におけるリップル電流Icを低減することができる。なお、第1インバータ部20がゼロ電圧ベクトルであり、第2インバータ部30が有効電圧ベクトルであっても、同様である。
ここで、電流検出部41〜46における電流検出タイミングについて図6に基づいて説明する。なお、図6においては、デューティ指令信号を省略し、PWM基準信号のみを示した。
コイル11〜16に通電される電流は、PWM基準信号が最も大きいタイミング、或いは、最も小さいタイミングで検出することが好ましい。
本形態においては、PWM基準信号が最も大きいタイミングにてAD値を取得する。図6(a)に示すように、第1インバータ部20のPWM基準信号P11が最も大きくなる時間T11において、下MOS24〜26がオンとなり、このタイミングにてAD値を検出する。検出されたAD値のうち、電流検出部41〜43のAD値を用い、コイル11〜13の電流値Iu11、Iv12、Iw13を算出し、デューティ指令信号Du11、Dv11、Dw11を算出し、レジスタにセットする(図3参照)。そして、PWM基準信号P11が最も大きくなる次のタイミングである時間T13において、デューティ指令信号Du11、Dv11、Dw11を更新する。
また第2インバータ部30のPWM基準信号P12が最も大きくなる時間T12において、下MOS34〜36がオンとなり、このタイミングにてAD値を検出する。検出されたAD値のうち、電流検出部44〜46のAD値を用い、コイル14〜16電流値Iu14、Iv15、Iw16を算出し、デューティ指令信号Du12、Dv12、Dw12を算出し、レジスタにセットする(図3参照)。そして、PWM基準信号P12が最も大きくなる次のタイミングである時間T14において、デューティ指令信号Du12、Dv12、Dw12を更新する。
なお、第1インバータ部20の下MOS24〜26が全てオンとなる時間T11において取得された電流検出部41〜43のAD値が、特許請求の範囲における「第1検出値」に相当する。また、第2インバータ部30の下MOS34〜36が全てオンとなる時間T12において取得された電流検出部44〜46のAD値が、特許請求の範囲における「第1検出値」に相当する。
なお、本形態においては、第1インバータ部20のAD値を検出する時間T11と、第2インバータ部30のAD値を検出する時間T12との間隔は、PWM基準信号P11とPWM基準信号P12との位相差である180°である。第1インバータ部のAD値を取得してからデューティ指令信号を更新するまでの区間R1と、第2インバータ部30のAD値を取得してからデューティ指令信号を更新するまでの区間R2とが一致している。
図6(b)に示す比較例は、第1インバータ部20と第2インバータ部30とのPWM基準信号の位相差を90°にした場合である。この場合、第1インバータ部20のPWM基準信号が最も大きくなる時間Taと、第2インバータ部30のPWM基準信号が最も大きくなる時間Tbとの間隔は、PWM基準信号の位相差の90°である。そのため、PWM基準信号が最も大きくなるタイミングにてAD値を検出する場合、PWM基準信号の位相差を180°に設定した場合と比較してAD値を検出する間隔が短くなる。
本形態では、図6(a)に示すようにPWM基準信号の位相差が180°であるので、例えば図6(b)に示すような180°以外の位相差に設定する場合と比較して、AD値を取得する間隔が長い。したがって、本形態では、レジスタにおけるAD値検出負荷を低減することができる。
以上、詳述したように、電力変換装置1においては、第1インバータ部20のPWM基準信号P11と第2インバータ部30のPWM基準信号P12の位相差は、180°に設定されている。また、第1インバータ部20において下MOS24〜26の全てがオンになるゼロ電圧ベクトル発生区間Z11の中心が、第2インバータ部30において下MOS34〜36の全てがオンになるゼロ電圧ベクトル発生区間Z12の中心とずれるように、下べた二相変調によって中性点電圧が操作されている。ゼロ電圧ベクトル発生区間においては、コンデンサ50に電流が流れ込み、有効電圧ベクトル発生区間においては、コンデンサ50から電流が流れ出す。本形態では、第1インバータ部20のゼロ電圧ベクトル発生区間Z11の中心と、第2インバータ部30のゼロ電圧ベクトル発生区間Z12の中心とがずれているので、コンデンサ50に流れ込む電流と流れ出す電流とが相殺されることにより、リップル電流を低減することができる。
制御部60は、第1インバータ部20の下MOS24〜26が全てオンになったときに電流検出部41〜43によって検出されるAD値に基づいてデューティ指令信号Du11、Dv11、Dw11を算出する。また、制御部60は、第2インバータ部30の下MOS34〜36が全てオンになったときに電流検出部44〜46によって検出されるAD値に基づいてデューティ指令信号Du12、Dv12、Dw13を算出する。
なお、下MOS24〜26、又は下MOS34〜36が全てオンとなっているときに電流を検出しているが、本形態の電流検出部41〜46はホール素子で構成されているので、MOS21〜26、31〜36のオン/オフのタイミングによらず、コイル11〜16に通電される電流値を検出することができる。
また、本形態では、第1インバータ部20のPWM基準信号P11と、第2インバータ部30のPWM基準信号P12との位相差は、電流検出部40により電流を検出するタイミングが等間隔となるように、360をインバータ部の数で除して算出される値、すなわち180°、に設定されている。電流検出部40により電流を検出する検出タイミングが等間隔になることにより、制御部60の負荷を低減することができる。
さらに、本形態では、第1インバータ部20のデューディ指令信号Du11、Dv11、Dw11のうち最も小さいデューティ比が0%となるように中性点電圧を操作している。これにより、PWM基準信号の1周期において、ゼロ電圧ベクトル発生区間が連続する1回となり、コンデンサ50へ電流が流れ込む状態から流れ出す状態へ切り替わる回数が低減し、脈動を低減することができる。また、第2インバータ部30のデューティ指令信号Du12、Dv12、Dw12のうち最も小さいデューティ比が0%となるように中性点電圧を操作している。これにより、PWM基準信号の1周期において、ゼロ電圧ベクトル発生区間が連続する1回となり、コンデンサ50へ電流が流れ込む状態から流れ出す状態へ切り替わる回数が低減し、脈動をより低減することができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態による電力変換装置におけるPWM制御を図7及び図8に基づいて説明する。なお、本形態による電力変換装置の回路構成は、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
本形態では、第1インバータ部20のPWM基準信号P21と第2インバータ部30のPWM基準信号P21との位相差が180°に設定されており、いずれも最も大きい相のデューティ比が100%となるように上べた二相変調によって中性点電圧が操作されている。
図7(a)は、第1インバータ部20におけるPWM基準信号P21、及び、デューティ指令信号Du21、Dv21、Dw21を示したものであり、図7(e)は、第2インバータ部30におけるPWM基準信号P22、及び、デューティ指令信号Du22、Dv22、Dw22を示したものである。図7(a)、(e)は、いずれもデューティ比が大きい順に、U相デューティDu、W相デューディDw、V相デューディDvである箇所を拡大した図であり、U相デューティDu21、Du22が100%となるよう変調されている。
第2インバータ部30におけるPWM基準信号P22の位相は、第1インバータ部20のPWM基準信号P21の位相と180°ずれている。すなわち、第1インバータ部20のPWM基準信号P21が最も大きくなる時間T21において、第2インバータ部30のPWM基準信号P22が最も小さくなる。また、第1インバータ部20のPWM基準信号P21が最も小さくなる時間T22において、第2インバータ部30のPWM基準信号P22が最も大きくなる。
なお、図7においては、下MOS24〜26及び下MOS34〜36のオン/オフのみを記載し、上MOSのオン/オフについては省略したが、対になっている下MOSがオンのとき対応する上MOSがオフとなり、下MOSがオフのとき対応する上MOSがオンになることは、上述した通りである。
図7(a)〜(d)に、第1インバータ部20におけるPWM制御を示す。図7(c)に示すように、V下MOS25は、PWM基準信号P21がV相デューティDv21を上回ったときにオンされ、下回ったときにオフされる。図7(d)に示すように、W下MOS26は、PWM基準信号P21がW相デューティDw21を上回ったときにオンされ、下回ったときにオフされる。一方、U相デューティDu21は、この区間において100%となるように変調されているので、PWM基準信号P21がU相デューティDu21を上回ることがない。したがって、U相デューティDu21が100%に変調されている区間において、図7(b)に示すように、U下MOS24がオンされることがなく、オフし続ける。同様に、V相デューティDv21が100%に変調されている区間においては、V下MOS25がオンされずにオフし続け、W相デューティDw21が100%に変調されている区間においては、W下MOS26がオンされずにオフし続ける。すなわち、本形態では、デューティ指令信号Du21、Dv21、Dw21のうち最も大きい相のデューティ比が100%になるように上べた二相変調されているので、下MOS24〜26のうち、少なくとも1つが常にオフとなっている。そのため、下MOS24〜26のうち少なくとも1つがオンになっているとき、有効電圧ベクトルとなり、下MOS24〜26の全てがオフとなっているとき、ゼロ電圧ベクトルとなる。
図7(a)に示すように、下MOS24〜26のうち少なくとも1つがオンとなっている有効電圧ベクトル発生区間E21は、PWM基準信号P21が最も大きくなる時間T21を中心とする区間となっている。また、下MOS24〜26の全てがオフとなっているゼロ電圧ベクトル発生区間Z21は、PWM基準信号P21が最も小さくなる時間T22を中心とする区間となっている。
図7(e)〜(h)に、第2インバータ部30におけるPWM制御を示す。図7(g)に示すように、V下MOS35は、PWM基準信号P22がV相デューティDv22を上回ったときにオンされ、下回ったときにオフされる。図7(h)に示すように、W下MOS36は、PWM基準信号P22がW相デューティDw22を上回ったときにオンされ、下回ったときにオフされる。一方、U相デューティDu22は、この区間において100%となるように変調されているので、PWM基準信号P22がU相デューティDu22を上回ることがない。したがって、U相デューティDu22が100%に変調されている区間において、図7(f)に示すように、U下MOS34がオンされることがなく、オフし続ける。同様に、V相デューティDv22が100%に変調されている区間においては、V下MOS35がオンされずにオフし続け、W相デューティDw22が100%に変調されている区間においては、W下MOS36がオンされずにオフし続ける。すなわち、本形態においては、デューティ指令信号Du22、Dv22、Dw22のうち最も大きい相のデューティ比が100%になるように上べた二相変調されているので、下MOS34〜36のうち、少なくとも1つが常にオフとなっている。そのため、下MOS34〜36のうち少なくとも1つがオンとなっているとき、有効電圧ベクトルとなり、下MOS34〜36の全てがオフになっているとき、ゼロ電圧ベクトルとなる。
図7(e)に示すように、下MOS34〜36のうち少なくとも1つがオンとなっている有効電圧ベクトル発生区間E22は、PWM基準信号P22が最も大きくなる時間T22を中心とする区間となっている。また、下MOS24〜26が全てオフとなっているゼロ電圧ベクトル発生区間Z22は、PWM基準信号P22が最も小さくなる時間T21を中心とする区間となっている。すなわち、第1インバータ部20のゼロ電圧ベクトル発生区間Z21の中心は、第2インバータ部30のゼロ電圧ベクトル発生区間Z22の中心とずれている。なお、図7に示す区間においては、第1インバータ部20及び第2インバータ部30の両方が有効電圧ベクトルとなっている区間はなく、一方が有効電圧ベクトルとなっているとき、他方がゼロ電圧ベクトルとなっている。
電力変換装置1に通電される電流を図8に基づいて説明する。図8(a)に示すように、電源電流Ibは略一定である。図8(b)に示すように、第1インバータ部20及び第2インバータ部30のいずれもがゼロ電圧ベクトルである区間A20において、インバータ電流は0となる。一方、第1インバータ部20及び第2インバータ部30の一方が有効電圧ベクトルであり、他方がゼロ電圧ベクトルである区間B20において、第1インバータ部20及び第2インバータ部30には、コンデンサ50から流れ出す電流Icと電源電流Ibとを加えた電流が流れ込む。
コンデンサ50に流れる電流を図8(c)に示す。なお、図8(c)においては、図5(c)と同様、コンデンサ50に電流が流れ込むIin方向を正、コンデンサ50から電流が流れ出すIout方向を負とした(図1参照)。
第1インバータ部20及び第2インバータ部30のいずれもがゼロ電圧ベクトルである区間A20において、コンデンサ50にはバッテリ70からIin方向の電流が流れ込む。
第1インバータ部20及び第2インバータ部30の一方が有効電圧ベクトルであり、他方がゼロ電圧ベクトルである区間B20について、第1インバータ部20が有効電圧ベクトルであり、第2インバータ部30がゼロ電圧ベクトルであるものとして説明する。第1インバータ部20が有効電圧ベクトルであるので、コンデンサ50から第1インバータ部20へIout方向の電流が流れ出す。一方、第2インバータ部30がゼロ電圧ベクトルであるので、コンデンサ50にはバッテリ70からIin方向の電流が流れ込む。すなわち、区間B20において、コンデンサ50に流れる電流は相殺され、図8(c)に示すように、区間B20におけるリップル電流Icを低減することができる。なお、第1インバータ部20がゼロ電圧ベクトルであり、第2インバータ部30が有効電圧ベクトルであっても同様である。
本形態では、第1インバータ部20のPWM基準信号P21と第2インバータ部30のPWM基準信号P22との位相差は、180°に設定されている。また、第1インバータ部20において下MOS24〜26の全てがオフになるゼロ電圧ベクトル発生区間Z21の中心が、第2インバータ部30において下MOS34〜36の全てがオフになるゼロ電圧ベクトル発生区間Z22の中心とずれるように、上べた二相変調によって中性点電圧が操作されている。これにより、コンデンサ50に流れ込む電流と流れ出す電流とが相殺されることにより、リップル電流を低減することができる。
また、本形態では、PWM基準信号が最も小さいタイミングにてAD値を取得する。第1インバータ部20のPWM基準信号が最も小さくなる時間T22において、下MOS24〜26がオフとなり、このタイミングにてAD値を検出する。検出されたAD値のうち、電流検出部44〜46のAD値を用い、コイル11〜13の電流値Iu11、Iv12、Iw13を算出し、デューティ指令信号Du21、Dv21、Dw21を算出し、レジスタにセットする(図3参照)。そして、PWM基準信号が最も小さくなる次のタイミングである時間T24においてデューティ指令信号Du21、Dv21、Dw21を更新する。また、第2インバータ部30のPWM基準信号が最も小さくなる時間T21において、下MOS34〜36がオフとなり、このタイミングにてAD値を検出する。検出されたAD値のうち、電流検出部44〜46のAD値を用い、コイル14〜16の電流値Iu14、Iv15、Iw16を算出し、デューティ指令信号Du22、Dv22、Dw22を算出し、レジスタにセットする(図3参照)。そして、PWM基準信号が最も小さくなる次のタイミングである時間T23においてデューティ指令信号Du22、Dv22、Dw22を更新する。
なお、第1インバータ部20の下MOS24〜26が全てオフとなる、すなわち上MOS21〜23が全てオンとなる時間T22において取得された電流検出部41〜43のAD値が、特許請求の範囲における「第2検出値」に相当する。また、第2インバータ部30の下MOS34〜36が全てオフとなる、すなわち上MOS31〜33が全てオンとなる時間T21において取得された電流検出部44〜46のAD値が、特許請求の範囲における「第2検出値」に相当する。
本形態の制御部60は、第1インバータ部の上MOS21〜23が全てオンになったときに電流検出部41〜43によって検出されるAD値に基づいて、デューティ指令信号Du21、Dv21、Dw21を算出する。また、制御部60は、第2インバータ部30の上MOS31〜33が全てオンになったときに電流検出部44〜46によって検出されるAD値に基づいてデューティ指令信号Du22、Dv22、Dw22を算出する。
なお、本形態では、上MOS21〜23、又は上MOS31〜33が全てオンとなっているときに電流を検出しているが、本形態の電流検出部41〜46はホール素子で構成されているので、第1実施形態と同様、MOS21〜26、31〜36のオン/オフのタイミングによらず、コイル11〜16に通電される電流値を検出することができる。
また、本形態では、第1インバータ部20のPWM基準信号P21と、第2インバータ部30のPWM基準信号P22との位相差は、電流検出部40により電流を検出するタイミングが等間隔となるように、360をインバータ部の数で除して算出される値、すなわち180°、に設定されているので、第1実施形態と同様、制御部60の負荷を低減することができる。
さらに、本形態では、第1インバータ部20のデューティ指令信号Du21、Dv21、Dw21のうち最も大きい相のデューティ比が100%となるように中性点電圧を操作している。これにより、PWM基準信号P21の1周期において、ゼロ電圧ベクトル発生区間が連続する1回となり、コンデンサ50へ電流が流れ込む状態から流れ出す状態へ切り替わる回数が低減し、脈動を低減することができる。また、第2インバータ部30のデューティ指令信号Du22、Dv22、Dw22のうち最も大きいデューティ比が100%となるように中性点電圧を操作している。これにより、PWM基準信号の1周期において、ゼロ電圧ベクトル発生区間が連続する1回となり、コンデンサ50へ電流が流れ込む状態から流れ出す状態へ切り替わる回数が低減し、脈動をより低減することができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態による電力変換装置におけるPWM制御を図9及び図10に基づいて説明する。なお、本形態における電力変換装置の回路構成は、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
本形態では、第1インバータ部20のPWM基準信号P31と第2インバータ部30のPWM基準信号P32の位相差が0°に設定されており、第1インバータ部20においては下べた二相変調によって中性点電位が操作され、第2インバータ部30においては上べた二相変調によって中性点電位が操作されている。
図9(a)は、第1インバータ部20におけるPWM基準信号P31、及び、デューティ指令信号Du31、Dv31、Dw31を示したものであり、図9(e)は、第2インバータ部30におけるPWM基準信号P32、及び、デューティ指令信号Du32、Dv32、Dw33を示したものである。図9(a)、(e)は、いずれもデューティが大きい順にU相デューティDu、W相デューティDw、V相デューティDvである箇所を拡大した図である。図9(a)においては、V相デューティDv31が0%となるように下べた二相変調され、図9(e)においては、U相デューティDu32が100%となるように上べた二相変調されている。
本形態においては、第1インバータ部20のPWM基準信号P31と、第2インバータ部30のPWM基準信号P32の位相は同じである。すなわち、第1インバータ部20のPWM基準信号P31が最も大きくなる時間T31において、第2インバータ部30のPWM基準信号P32が最も大きくなる。また、第1インバータ部20のPWM基準信号P31が最も小さくなる時間T32において、第2インバータ部30のPWM基準信号P32が最も小さくなる。
なお、図9においては、下MOS24〜26及び下MOS34〜36のオン/オフのみを記載し、上MOSのオン/オフについては省略したが、対になっている下MOSがオンのとき対応する上MOSがオフとなり、下MOSがオフのとき対応する上MOSがオンになることは、上述した通りである。
図9(a)〜(d)に、第1インバータ部20におけるPWM制御を示す。図9(b)に示すように、U下MOS24は、PWM基準信号P31がU相デューティDu31を上回ったときにオンされ、下回ったときにオフされる。図9(d)に示すように、W下MOS26は、PWM基準信号P31がW相デューティDw31を上回ったときにオンされ、下回ったときにオフされる。一方、V相デューティDv31は、この区間において0%となるように変調されているので、PWM基準信号P31がV相デューティDv31を下回ることがない。したがって、V相デューティDv31が0%に変調されている区間において、図9(c)に示すように、V下MOS25がオフされることがなく、オンされ続ける。同様にU相デューティDu31が0%に変調されている区間においては、U下MOS24がオフされずにオンし続け、W相デューティDw31が0%に変調されている区間においては、W下MOS26がオフされずにオンし続ける。すなわち、本形態の第1インバータ部20では、デューティ指令信号Du31、Dv31、Dw31のうち最も小さい相のデューティが0%となるように下べた二相変調されているので、下MOS24〜26のうち、少なくとも1つが常にオンとなっている。そのため、下MOS24〜26のうち少なくとも1つがオフとなっているとき、有効電圧ベクトルとなり、下MOS24〜26の全てがオンとなっているとき、ゼロ電圧ベクトルとなる。
図9(a)に示すように、下MOS24〜26のうち少なくとも1つがオフされている有効電圧ベクトル発生区間E31は、PWM基準信号P31が最も小さくなる時間T32を中心とする区間となっている。また、下MOS24〜26の全てがオンとなっているゼロ電圧ベクトル発生区間Z31は、PWM基準信号P31が最も大きくなる時間T31を中心とする区間となっている。
図9(e)〜(h)に、第2インバータ部30におけるPWM制御を示す。図9(g)に示すように、V下MOS35は、PWM基準信号P32がV相デューティDv32を上回ったときにオンされ、下回ったときにオフされる。図7(h)に示すように、W下MOS36は、PWM基準信号P32がW相デューティDw32を上回ったときオンされ、下回ったときにオフされる。一方、U相デューティDu32は、この区間において100%となるように変調されているので、PWM基準信号P32がU相デューティDu32を上回ることがない。したがって、U相デューティDu32が100%に変調されている区間において、図9(f)に示すように、U下MOS34がオンされることがなく、オフし続ける。同様に、V相デューティDv32が100%に変調されている区間においては、V下MOS35がオンされずにオフし続け、W相デューティDw32が100%に変調されている区間においては、W下MOS36がオンされずにオフし続ける。すなわち、本形態の第2インバータ部30においては、デューティ指令信号Du32、Dv32、Dw32のうち最も大きい相のデューティ比が100%となるように上べた二相変調されているので、下MOS34〜36のうち少なくとも1つ常にオフとなっている。そのため、下MOS34〜36のうちの少なくとも1つがオンとなっているとき、有効電圧ベクトルとなり、下MOS34〜36の全てがオフになっているとき、ゼロ電圧ベクトルとなる。
図9(e)に示すように、下MOS34〜36のうち少なくとも1つがオンとなっている有効電圧ベクトル発生区間E32は、PWM基準信号P32が最も大きくなる時間T31を中心とする区間となっている。また、下MOS24〜26が全てオフとなっているゼロ電圧ベクトル発生区間Z32は、PWM基準信号P32が最も小さくなる時間T32を中心とする区間となっている。すなわち、第1インバータ部20のゼロ電圧ベクトル発生区間Z31の中心は、第2インバータ部30のゼロ電圧ベクトル発生区間Z32の中心とずれている。なお、図9に示す区間においては、第1インバータ部20及び第2インバータ部30の両方が有効電圧ベクトルとなっている区間はなく、一方が有効電圧ベクトルとなっているとき、他方がゼロ電圧ベクトルとなっている。
電力変換装置1に通電される電流を図10に基づいて説明する。図10(a)に示すように、電源電流Ibは略一定である。図8(b)に示すように、第1インバータ部20及び第2インバータ部30のいずれもがゼロ電圧ベクトルである区間A30において、インバータ部電流は0となる。一方、第1インバータ部20及び第2インバータ部20の一方が有効電圧ベクトルであり、他方がゼロ電圧ベクトルである区間B30において、第1インバータ部20及び第2インバータ部20には、コンデンサ50から流れ出す電流Icと電源電流Ibとを加えた電流が流れ込む。
コンデンサ50に流れる電流を図8(c)に示す。なお、図8(c)においては、図5(c)と同様、コンデンサ50に電流が流れ込むIin方向を正、コンデンサ50から電流が流れ出すIout方向を負とした(図1参照)。
第1インバータ部20及び第2インバータ部30のいずれもがゼロ電圧ベクトルである区間A30において、コンデンサ50にはバッテリ70からIin方向の電流が流れ込む。
第1インバータ部20及び第2インバータ部30の一方が有効電圧ベクトルであり、他方がゼロ電圧ベクトルである区間B30について、第1インバータ部20が有効電圧ベクトルであり、第2インバータ部30がゼロ電圧ベクトルであるものとして説明する。第1インバータ部20が有効電圧ベクトルであるので、コンデンサ50から第1インバータ部20へIout方向の電流が流れ出す。一方、第2インバータ部30がゼロ電圧ベクトルであるので、コンデンサ50にはバッテリ70からIin方向の電流が流れ込む。すなわち、区間B30において、コンデンサ50に流れる電流は相殺され、図8(c)に示すように、区間B30におけるリップル電流Icを低減することができる。なお、第1インバータ部20がゼロ電圧ベクトルであり、第2インバータ部30が有効電圧ベクトルであっても同様である。
本形態では、第1インバータ部20のPWM基準信号P31と第2インバータ部30のPWM基準信号P32とは同じ位相であり、第1インバータ部20を下べた二相変調により中性点電圧を操作し、第2インバータ部30を上べた二相変調により中性点電圧を操作している。これにより、第1インバータ部20におけるゼロ電圧ベクトル発生区間Z31の中心と、第2インバータ部30におけるゼロ電圧ベクトル発生区間Z32の中心とがずれている。これにより、コンデンサ50に流れ込む電流と流れ出す電流とが相殺されることにより、リップル電流を低減することができる。
また、本形態では、第1インバータ部20のデューティ指令信号Du31、Dv31、Dw31のうち最も小さいデューティ比が0%となるように中性点電位を操作している。これにより、PWM基準信号P31の1周期において、ゼロ電圧ベクトル発生区間が連続する1回となり、コンデンサ50へ電流が流れ込む状態から流れ出す状態へ切り替わる回数が低減し、脈動を低減することができる。また、第2インバータ部30のデューティ指令信号Du32、Dv32、Dw32のうち最も大きいデューティ比が100%となるように中性点電位を操作している。これにより、PWM基準信号P32の1周期において、ゼロ電圧ベクトル発生区間が連続する1回となり、コンデンサ50へ電流が流れ込む状態から流れ出す状態へ切り替わる回数が低減し、脈動を低減することができる。
なお、本形態においては、第1インバータ部20において上べた二相変調により中性点電圧を操作し、第2インバータ部30において下べた二相変調により中性点電圧を操作したが、第1インバータ部20において上べた二相変調し、第2インバータ部30において下べた二相変調しても同様の効果を奏する。
本形態では、第1インバータ部20のPWM基準信号P31の位相と、第2インバータ部30のPWM基準信号P32の位相とが同じである。特に、後述するオフセット補正のためのオフセット値の取得を行わなければ、360°ごとにAD値を取得すればよいので、よりレジスタによる電流検出負荷を低減することができる。
(第4実施形態)
第4実施形態は、第3実施形態の変形例である。図12(a)〜(d)、(f)〜(g)、図13(a)、(b)については、第3実施形態の説明を参照するものとし、ここでの説明は省略した。
第4実施形態における電力変換装置を図11に示す。電力変換装置4は、第1実施形態〜第3実施形態の電力変換装置1とは、電流検出部440のみが異なっているので、電流検出部440以外の説明は割愛する。
図11に示すように、電流検出部440は、U1電流検出部441、V1電流検出部442、W1電流検出部443、U2電流検出部444、V2電流検出部445、及び、W2電流検出部446から構成されている。U1電流検出部441は、U下MOS24とグランドの間に設けられ、U1コイル11に流れる電流を検出する。V1電流検出部442は、V下MOS25とグランドとの間に設けられ、V1コイル12に流れる電流を検出する。W1電流検出部443は、W下MOS26とグランドとの間に設けられ、W1コイル13に流れる電流を検出する。また、U2電流検出部444は、U下MOS34とグランドとの間に設けられ、U2コイル14の電流を検出する。V2電流検出部445は、V下MOS35とグランドとの間に設けられ、V2コイル15の電流を検出する。W2電流検出部446は、W下MOS36とグランドとの間に設けられ、W2コイル16の電流を検出する。電流検出部441〜446によって検出されたAD値は、制御部60を構成するレジスタに記憶される。レジスタによるAD値の取得が電流検出部441〜446について同時に行われる点については、第1実施形態と同様である。また、第1実施形態と同様、同時に位置センサ69によるモータの回転位置θも取得される。
本形態では、電流検出部441〜446にシャント抵抗を用いており、下MOSとグランドとの間に設けられている。この場合、第1インバータ部20の下MOS24〜26が全てオンになっているときにコイル11〜13の電流を検出し、第2インバータ部30の下MOS34〜36が全てオンになっているときにコイル14〜16の電流を検出する必要がある。また、第1実施形態と同様、PWM基準信号が最も大きいタイミング、或いは、最も小さいタイミングで電流を検出することが好ましい。
第3実施形態のように、第1インバータ部20のPWM基準信号P31と第2インバータ部30のPWM基準信号P32との位相差を0°とし、第1インバータ部20を下べた二相変調し、第2インバータ部30を上べた二相変調により中性点電圧を操作すると、第2インバータ部30においては、全ての下MOS34〜36がオンとなる区間がない。
そこで、本形態では、図12(e)に示すように、第2インバータ部30においては、最も大きい相のデューティ比が100%よりも小さい所定の最大値Mとなるように上べた二相変調を行っている。図12(f)に示すように、U下MOS34は、PWM基準信号P42がU相デューティDu42を上回ったときオンされ、下回ったときオンされる。本形態では、U下MOS34がオンとなる区間、すなわち下MOS34〜36が全てオンとなる区間Lが、シャント抵抗により電流検出を行うに際し、リギングが収束する時間、例えば4.5μs以上、となるように所定の最大値Mが設定される。リギングが収束するまでの間、下MOS34〜36のオン状態が継続されるので、シャント抵抗により適切に電流を検出することができる。また、シャント抵抗により電流検出可能となるように下MOS34〜36が全てオンとなる区間を確保しつつ、図13(c)に示すように、リップル電流を極力低減することができる。
ところで、後述する図14(c)、(d)に示すように、シャント抵抗で構成される電流検出部44〜46が上MOS31〜33と電源との間に設けられる場合、上MOS31〜33が全てオンされているときにコイル14〜16の電流を検出する必要があるが、PWM基準信号P42が最も小さくなる時間T42において検出することが可能である。そのため、電流検出部44〜46が上MOS31〜33の電源側に設けられている場合には、所定の最大値を100%としてもよい。
一方、シャント抵抗で構成される電流検出部41〜43が、下べた二相変調を行っている第1インバータ部の上MOS21〜23と電源との間に設けられる場合、上MOS21〜23が全てオンされているときにコイル11〜13の電流を検出する必要がある。しかしながら、図12(a)に示すように、下MOS24〜26が全てオフされる区間、すなわち上MOS21〜23が全てオンされる区間がない。このような場合には、最も小さい相のデューティが0%よりも大きい所定の最小値となるように下べた二相変調を行う。所定の最小値は、リギングが収束する時間、例えば4.5μs以上となるように設定される。リギングが収束するまでの間、上MOS21〜24のオン状態が継続されるので、シャント抵抗により適切に電流を検出することができる。また、シャント抵抗により電流検出可能となるように上MOS21〜23が全てオンとなる区間を確保しつつ、リップル電流を極力低減することができる。
なお、シャント抵抗により電流を検出すべく、対応する箇所のMOSが全てオンとなるように所定の最大値あるいは最小値を設定することに限らず、後述するオフセット値を検出するために対応する箇所のMOSが全てオフとなるように所定の最大値あるいは最小値を設定してもよい。
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
(ア)電流検出部の位置
電流検出部の設置位置の例を図14に示す。なお、図14においては、第1インバータ部20及び第1インバータ部20に対応する第1巻線組18のみを示し、第2インバータ部30及び第2インバータ部30に対応する第2巻線組19等は省略している。
図14(a)に示すように、電流検出部41〜43は、下MOS24〜26のグランド側に設けることができる。また図14(b)に示すように、W1電流検出部43を省き、U1電流検出部41をU下MOS24とグランドとの間に設け、V1電流検出部42をU下MOS25とグランドの間に設けることができる。この例のように、n相のうち1相の電流検出部を省いても、電源電流との差分より全ての相の電流を検出することができる。すなわち、3相であれば2箇所、4相であれば3箇所、5相であれば4箇所、といった具合である。また電流検出部を省く相は、いずれの相であってもよい。
図14(a)及び図14(b)に示すように、電流検出部41〜43がシャント抵抗であり、下MOS24〜26のグランド側に設けられている場合に、上べた二相変調を行ってPWM制御するとき、下MOS24〜26の全てがオンになる区間を確保すべく、デューティ指令信号が最も大きい相のデューティ比を100%よりも小さい所定の最大値としてもよい。また、下べた二相変調を行ってPWM制御するとき、下MOS24〜26の全てがオフとなる区間を確保すべく、デューティ指令信号が最も小さい相のデューティを0%よりも大きい所定の最小値としてもよい。所定の最大値および所定の最小値は、シャント抵抗により電流検出を行うに際しリギングが収束する時間に基づいて設定することができる。
図14(c)に示すように。電流検出部41〜43は、上MOS21〜23の電源側に設けることができる。また、図14(d)に示すように、W1電流検出部43を省くこともできる。n相のうちの1相の電流検出部を省くことについては、図14(b)にて説明したのと同様である。
図14(c)及び図14(d)に示すように、電流検出部41〜43がシャント抵抗であり、上MOS21〜23の電源側に設けられている場合に、下べた二相変調を行ってPWM制御するとき、上MOS21〜23の全てがオンになる区間を確保すべく、デューティ指令信号が最も大きい相のデューティ比を0%よりも大きい所定の最小値としてもよい。また、上べた二相変調を行ってPWM制御するとき、上MOS21〜23の全てがオフとなる区間を確保すべく、デューティ指令信号が最も大きい相のデューティを100%よりも小さい所定の最大値としてもよい。所定の最大値は、シャント抵抗により電流検出を行うに際しリギングが収束する時間に基づいて設定することができる。
図14(e)に示すように、電流検出部41〜43は、上MOS21〜23と下MOS24〜26とのそれぞれの接続点と、対応する巻線との間に設けることができる。また、図14(f)に示すように、W1電流検出部43を省くこともできる。n相のうちの1相の電流検出部を省くことについては、図14(b)にて説明したのと同様である。
図14(e)及び図14(f)に示す位置に電流検出部41〜43を設ける場合、シャント抵抗ではなく、ホール素子を用いることが好ましい。この場合、オフセット補正が不要である。また、シャント抵抗を用いる場合にみられるリギングの影響がないので、リギングが収束する時間を考慮せずに、下べた二相変調を行う際の所定の最小値、及び、上べた二相変調を行う際の所定の最大値を設定することができる。
なお、下べた二相変調を行う際、最も小さい相のデューティが出力可能な最小値となるように変調してもよい。また、上べた二相変調を行う際、最も大きい相のデューティが出力可能な最大値となるように変調してもよい。
(イ)オフセット補正
ところで、電流検出部にシャント抵抗を用いる場合であって、EPSのように操作感を向上するために比較的高精度での制御が求められるとき、シャント抵抗のオフセット値をPWM制御の各周期において検出し、三相電流Iu、Iv、Iwをオフセット補正することが好ましい。
ここで、第1実施形態の変形例を図15に基づいて説明する。図15においては、デューティ指令信号を省略し、PWM基準信号のみを示した。第1インバータ部20のPWM基準信号P11と第2インバータ部30のPWM基準信号P12の位相差は、180°に設定されている。第1インバータ部20のPWM基準信号P11が最大となったとき、下MOS24〜26が全てオンとなっており、第2インバータ部30のPWM基準信号P12が最大となったとき、下MOS34〜36が全てオンとなっているものとする。
なお、この例において第1実施形態とは、以下の点が異なる。すなわち、この例においては、第4実施形態の図11に示すように、電流検出部41〜46がシャント抵抗で構成され、下MOSとグランドとの間に設けられている。また、第1インバータ部20のPWM基準信号P11が最小となったとき、下MOS24〜26を全てオフとすべく、最も小さい相のデューティが0%よりも大きい所定の最小値となるように下べた二相変調されている。さらにまた、第2インバータ部30のPWM基準信号P12が最小となったとき、下MOS34〜36を全てオフとすべく、最も小さい相のデューティが0%よりも大きい所定の最小値となるように下べた二相変調されている。
図15(a)に示すように、オフセット補正を行う場合、PWM基準信号が最大となる時間において三相電流を検出するためのAD値(以下、「電流用AD値」という。)が検出され、PWM基準信号が最小となる時間において電流用AD値をオフセット補正するためのAD値(以下、「オフセット用AD値」という。)が検出される。制御部60において、オフセット用AD値を用いて補正された電流用AD値を用い、図3に示す演算処理が行われ、デューティ指令信号が算出される。そして、PWM基準信号が次に最大となるときデューティ指令信号が更新される。
図15(b)は、図6(a)と対応する図であって、2つのインバータ部において位相差が180°に設定されている場合における電流検出タイミングを示すものである。この例において、第1インバータ部20のPWM基準信号P11と第2インバータ部30のPWM基準信号P12との位相差は180°であるので、PWM基準信号P11が最大となるとき、PWM基準信号P12が最小となる。また、PWM基準信号P11が最小となるとき、PWM基準信号P12が最大となる。したがって、図15(b)に示すように、第1インバータ部20のオフセット用AD値を検出するタイミングと、第2インバータ部30の電流用AD値を検出するタイミングが一致する。また、第1インバータ部20の電流用AD値を検出するタイミングと、第2インバータ部30のオフセット用AD値を検出するタイミングが一致する。一方、例えば図6(b)のように、2つのインバータ部の位相差が90°に設定されている場合、電流用AD値を検出するタイミングと、オフセット用AD値を検出するタイミングとは一致しない。
この例において、第1インバータ部20と第2インバータ部30との位相差は180°に設定されており、一方の電流用AD値検出タイミングと、他方のオフセット用AD値検出タイミングとが一致するので、レジスタによるAD値検出負荷を低減することができる。また、下MOSが全てオフになったときのオフセット用AD値によって補正した電流用AD値を用いて三相電流Iu、Iv、Iwを算出し、デューティ指令信号を算出している。このように2つのタイミングで検出されたAD値を用いることにより、より正確にデューティ指令信号を算出することができる。
なお、この例においては、PWM基準信号が最大となったとき、対応する下MOSが全てオンとなっている。このタイミングで取得した電流用AD値が特許請求の範囲における「第1検出値」に対応している。また、PWM基準信号が最小なったとき、対応する下MOSが全てオフとなり、上MOSが全てオンとなっている。このタイミングで取得したオフセット用AD値が特許請求の範囲における「第2の検出値」に対応している。すなわち、この例は、「制御部は、インバータ部の低電位側スイッチング素子が全てオンになったときに電流検出部によって検出される第1検出値、及び、高電位側スイッチング素子が全てオンになったときに電流検出部によって検出される第2検出値に基づいて電圧指令信号を算出する」といえる。
また、2つのインバータ部の位相差が180°であり、上べた二相変調によって中性点電位を操作している場合であり、シャント抵抗で構成される電流検出部が下MOSのグランド側にある場合、下MOSが全てオンとなる区間を確保するために、最も大きい相のデューティが100%より小さい所定の最大値となるように変調する。所定の最大値は、第4実施形態と同様、シャント抵抗によって電流を検出するのに要する時間、例えばリギングが収束するのに要する時間、に基づいて設定することができる。
ここで、PWM基準信号が最大となるタイミングで電流用AD値を取得し、最小となるタイミングでオフセット用AD値を取得し、電流検出用AD値をオフセット補正することにより、下べた二相変調によって中性点電圧を操作した場合と同様、より正確にデューティ指令信号を算出することができる。また、2つのインバータ部の位相差が180°であるので、上記と同様に、一方のインバータ部において電流用AD値を検出するタイミングと、他方のインバータ部においてオフセット用AD値を検出するタイミングが一致するので、レジスタによるAD値検出負荷を低減することができる。
さらに、2つのインバータ部の位相差が0°であり、一方を下べた二相変調、他方を上べた二相変調により中性点電圧を操作する場合であり、シャント抵抗で構成される電流検出部が下MOSのグランド側にある場合、第4実施形態のように、上べた二相変調は、最も大きい相のデューティが100%より小さい所定の最大値となるように変調される。また、オフセット値を検出する場合、下MOSが全てオフとなる区間を確保すべく、下べた二相変調は、最も小さい相のデューティが0%より大きい所定の最小値となるように変調される。
ここで、PWM基準信号が最大となるタイミングで電流用AD値を取得し、最小となるタイミングでオフセット用AD値を取得し、電流検出用AD値をオフセット補正することにより、下べた二相変調によって中性点電圧を操作した場合と同様、より正確にデューティ指令信号を算出することができる。また2つのインバータ部の位相差が0°であるので、2つのインバータ部において電流用AD値を検出するタイミングが一致する。また、2つのインバータ部においてオフセット用AD値を検出するタイミングが一致する。これにより、レジスタによるAD検出負荷を低減することができる。
(ウ)電流検出のタイミング
上記変形例では、PWM基準信号が最も大きいときに第1の電流値としての三相電流を取得し、PWM基準信号が最も小さいときに第2の電流値としてのオフセット値を取得していた。例えば、モータをEPSに使用する場合には、操作感を向上するためにオフセット値を常時取得していたが、オフセット値は取得してもしなくてもよい。例えば、モータ起動時のみオフセット値を取得してもよいし、オフセット値を取得せずにオフセット補正を全く行わなくてもよい。
また、電流検出部にホール素子を用いた場合、制御部により三相電流を検出するタイミングは、PWM基準信号に関わらず、いずれのタイミングで取得してもよい。
上記実施形態では、2系統のインバータ部によってモータの駆動を司っていたが、3系統以上のインバータ部を用いてもよい。例えば、オフセット値を取得せず、三相電流のみを取得する構成である場合、各系統間の位相差は、360をインバータ部の数で除した数とすれば、三相電流を検出するタイミングであるPWM基準信号の最大値の間隔が等間隔となり、制御部による電流値取得及び演算負荷を低減することができる。
例えば、図16に示すように、インバータ部が3系統である場合、各系統間の位相差を、360を3で除した値である120°に設定することができる。
また、図17(a)に示すように、インバータ部が4系統である場合、各系統間の位相差を、360を4で除した値である90°に設定することができる。なお、インバータ部の系統数が偶数である場合には、図17(b)に示すように、各系統間の位相差を180°にしてもよい。
ここではオフセット値については考慮していないが、オフセット値の取得のタイミングを含め、レジスタによるAD値検出周期ができるだけ長くなるように、検出タイミングを任意に設定することができる。
なお、図16、図17においては、各系統のPWM基準信号のみを示した。
(エ)二相変調
上記実施形態では、モータの回転数が小さいとき、下べた二相変調或いは上べた二相変調を行うと、騒音や振動が問題となる場合がある。また同様に、モータに通電される電流値が小さいとき、下べた二相変調或いは上べた二相変調を行うと、騒音や振動が問題となる場合がある。そこで、変調率が第1の所定値以下の場合、中性点電圧がコンデンサ電圧の略半分となるように中性点電圧を操作する。変調率が第1の所定値よりも大きい場合、上述の下べた二相変調、上べた二相変調等によって、ゼロ電圧ベクトル発生区間がインバータ系統間でずれるように中性点電圧を操作する。ここで、変調率は、電源電圧に対するデューティ指令信号の振幅であり、第1の所定値は、例えば電源電圧の半分に設定することができる。
また、インバータ部に流れ込む電流が第2の所定値以下である場合、中性点電圧がコンデンサ電圧の略半分となるように中性点電圧を操作する。中性点電圧が第2の所定値よりも大きい場合、上述の下べた二相変調、上べた二相変調等によって、ゼロ電圧ベクトル発生区間がインバータ系統間でずれるように中性点電圧を操作する。
これにより、モータの回転数や電流値が小さいときには中性点電圧をコンデンサ電圧の略半分とすることにより、騒音や振動を抑制することができる。
(オ)その他の変形例
上記実施形態では、図18(a)に示すように、2系統のインバータ部が1つのモータ10を駆動していたが、図18(b)に示すように、複数のインバータ部がそれぞれ別のモータを駆動するように構成してもよい。すなわち、第1インバータ部120が第1モータ110を駆動し、第2インバータ部130が第2モータ111を駆動する、といった具合である。
上記実施形態では、多相回転機は、いずれもモータであったが、モータに限らず発電機であってもよい。また、多相回転機はEPSに限らず、例えばパワーウインド等、EPS以外のものに用いることができる。
1:電力変換装置、10:モータ、11〜16:コイル(巻線)、17:位置センサ、18:第1巻線組、19:第2巻線組、20:第1インバータ部、21〜23:上MOS(高電位側スイッチング素子)、24〜26:下MOS(低電位側スイッチング素子)、30:第2インバータ部、31〜33:上MOS(高電位側スイッチング素子)、34〜36:下MOS(低電位側スイッチング素子)、40〜46:電流検出部、50:コンデンサ、60:制御部、70:バッテリ

Claims (16)

  1. 回転機の各相に対応する巻線から構成される複数の巻線組を有する多相回転機の電力変換装置であって、
    前記多相回転機の各相に対応する高電位側スイッチング素子および低電位側スイッチング素子から構成され、前記巻線組ごとに設けられる複数のインバータ部と、
    前記複数のインバータ部に並列に接続されるコンデンサと、
    前記複数の巻線組の各相に通電される電流を検出する電流検出部と、
    前記スイッチング素子のオンおよびオフのタイミングに係り、前記複数のインバータ部間において所定の位相差が設定されているスイッチング基準信号、及び、前記電流検出部により検出される検出値から算出される前記巻線組の各相に印加される電圧に係る電圧指令信号に基づいて、前記スイッチング素子のオン及びオフの切り替えを制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記複数のインバータ部のうちの少なくとも1つにおいて、前記低電位側スイッチング素子および前記高電位側スイッチング素子の一方が全てオンとなり、他方が全てオフとなるタイミングであるゼロ電圧ベクトル発生区間の中心が、他の前記インバータ部における前記ゼロ電圧ベクトル発生区間とずれるように、前記巻線組の各相に印加される電圧の平均値である中性点電圧を前記位相差に応じて操作することを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記制御部は、前記インバータ部の前記低電位側スイッチング素子の全てがオンになったときに前記電流検出部により検出される第1検出値、及び、前記高電位側スイッチング素子の全てがオンになったときに前記電流検出部により検出される第2検出値の少なくとも一方に基づいて、前記電圧指令信号を算出することを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記電流検出部は、前記低電位側スイッチング素子よりも低電位側に設けられることを特徴とする請求項1または2に記載の電力変換装置。
  4. 前記電流検出部は、前記高電位側スイッチング素子よりも高電位側に設けられることを特徴とする請求項1または2に記載の電力変換装置。
  5. 前記電流検出部は、前記高電位側スイッチング素子と前記低電位側スイッチング素子との接続点と、前記接続点に対応する前記巻線との間に設けられることを特徴とする請求項1または2に記載の電力変換装置。
  6. 前記位相差は、前記電流検出部により電流を検出する検出タイミングが等間隔となるように設定されることを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  7. 前記位相差は、360を前記インバータ部の数で除して算出される値に設定されることを特徴とする請求項6に記載の電力変換装置。
  8. 前記制御部は、前記巻線組の各相に対応する前記電圧指令信号のうち、最も小さいデューティ比が所定の最小値となるように中性点電圧を操作することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  9. 前記所定の最小値は、前記電流検出部により電流を検出するのに要する時間に基づいて設定されることを特徴とする請求項8に記載の電力変換装置。
  10. 前記制御部は、前記巻線組の各相に対応する前記電圧指令信号のうち、最も大きいデューティ比が所定の最大値となるように中性点電圧を操作することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  11. 前記所定の最大値は、前記電流検出部により電流を検出するのに要する時間に基づいて設定されることを特徴とする請求項10に記載の電力変換装置。
  12. 前記インバータ部は、2つであり、
    前記2つのインバータ部の前記スイッチング基準信号の位相差が0に設定され、
    前記制御部は、
    一方の前記インバータ部において、前記巻線組の各相に対応する前記電圧指令信号のうち、最も小さいデューティ比が所定の最小値となるように中性点電圧を操作し、
    他方の前記インバータ部において、前記巻線組の各相に対応する前記電圧指令信号のうち、最も大きいデューティ比が所定の最大値となるように中性点電圧を操作することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の電力変換装置
  13. 前記所定の最小値は、前記電流検出部により電流を検出するのに要する時間に基づいて設定されることを特徴とする請求項12に記載の電力変換装置。
  14. 前記所定の最大値は、前記電流検出部により電流を検出するのに要する時間に基づいて設定されることを特徴とする請求項12に記載の電力変換装置。
  15. 前記制御部は、前記制御部によって算出されるデューティ比が第1の所定値以下である場合、中性点電圧が前記コンデンサに印加されるコンデンサ電圧の半分となるように操作することを特徴とする請求項1〜14のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  16. 前記制御部は、前記インバータ部に流れ込む電流が第2の所定値以下である場合、中性点電圧が前記コンデンサに印加されるコンデンサ電圧の半分となるように操作することを特徴とする請求項1〜15のいずれか一項に記載の電力変換装置。
JP2009208124A 2009-09-09 2009-09-09 電力変換装置 Active JP5354369B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009208124A JP5354369B2 (ja) 2009-09-09 2009-09-09 電力変換装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009208124A JP5354369B2 (ja) 2009-09-09 2009-09-09 電力変換装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011061950A true JP2011061950A (ja) 2011-03-24
JP5354369B2 JP5354369B2 (ja) 2013-11-27

Family

ID=43948921

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009208124A Active JP5354369B2 (ja) 2009-09-09 2009-09-09 電力変換装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5354369B2 (ja)

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013005604A (ja) * 2011-06-17 2013-01-07 Mitsubishi Electric Corp 電力変換器制御装置
JP2015061379A (ja) * 2013-09-18 2015-03-30 株式会社デンソー 電力変換装置、および、これを用いた電動パワーステアリング装置
WO2015068300A1 (ja) * 2013-11-11 2015-05-14 三菱電機株式会社 電力変換装置
FR3025372A1 (fr) * 2014-09-01 2016-03-04 Valeo Equip Electr Moteur Procede de commande d'un dispositif onduleur et dispositif de commande associe
US9479079B2 (en) 2011-11-30 2016-10-25 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Control method for inverter device, and inverter device
WO2017010274A1 (ja) * 2015-07-10 2017-01-19 日立オートモティブシステムズ株式会社 電力変換装置およびそれを搭載した電動パワーステアリング装置
JP2018085837A (ja) * 2016-11-23 2018-05-31 日本リライアンス株式会社 2巻線モータを制御する制御装置
US10404201B2 (en) 2017-03-06 2019-09-03 Denso Corporation Rotary electric machine controller and electric power steering device using the same
JP2020096399A (ja) * 2018-12-10 2020-06-18 三菱電機株式会社 電力変換装置、発電電動機の制御装置、および、電動パワーステアリング装置
WO2022185381A1 (ja) * 2021-03-01 2022-09-09 三菱電機株式会社 回転機の制御装置
WO2023032678A1 (ja) * 2021-09-02 2023-03-09 株式会社デンソー 回転電機の制御装置、及びプログラム
WO2023084693A1 (ja) 2021-11-11 2023-05-19 三菱電機株式会社 交流回転機の制御装置、車両用駆動装置、及び電動パワーステアリング装置
WO2024034602A1 (ja) * 2022-08-08 2024-02-15 新電元工業株式会社 バッテリ充電装置
CN117977943A (zh) * 2024-04-02 2024-05-03 珠海格力电器股份有限公司 逆变器的容错控制方法、系统、装置、设备及介质

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6250221B2 (ja) * 2015-02-16 2017-12-20 三菱電機株式会社 電力変換装置
JP6250222B2 (ja) * 2015-02-16 2017-12-20 三菱電機株式会社 電力変換装置
US10411615B2 (en) 2016-03-28 2019-09-10 Mitsubishi Electric Corporation Power converter
KR20180106543A (ko) 2017-03-21 2018-10-01 엘에스산전 주식회사 인버터 제어방법

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6098875A (ja) * 1983-10-31 1985-06-01 Yaskawa Electric Mfg Co Ltd 多重結合インバ−タ装置の制御方法
JPS6380774A (ja) * 1986-09-22 1988-04-11 Hitachi Ltd Pwmインバータの電流制御装置
JP2001197779A (ja) * 2000-01-12 2001-07-19 Nissan Motor Co Ltd モータ駆動装置
JP2005160147A (ja) * 2003-11-21 2005-06-16 Hitachi Ltd モータ制御装置及びこれを用いた機器
JP2007110780A (ja) * 2005-10-11 2007-04-26 Aisin Aw Co Ltd モータ制御装置
JP2009017671A (ja) * 2007-07-04 2009-01-22 Mitsubishi Electric Corp 電力変換装置
JP2009118633A (ja) * 2007-11-06 2009-05-28 Denso Corp 多相回転電機の制御装置及び多相回転電機装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6098875A (ja) * 1983-10-31 1985-06-01 Yaskawa Electric Mfg Co Ltd 多重結合インバ−タ装置の制御方法
JPS6380774A (ja) * 1986-09-22 1988-04-11 Hitachi Ltd Pwmインバータの電流制御装置
JP2001197779A (ja) * 2000-01-12 2001-07-19 Nissan Motor Co Ltd モータ駆動装置
JP2005160147A (ja) * 2003-11-21 2005-06-16 Hitachi Ltd モータ制御装置及びこれを用いた機器
JP2007110780A (ja) * 2005-10-11 2007-04-26 Aisin Aw Co Ltd モータ制御装置
JP2009017671A (ja) * 2007-07-04 2009-01-22 Mitsubishi Electric Corp 電力変換装置
JP2009118633A (ja) * 2007-11-06 2009-05-28 Denso Corp 多相回転電機の制御装置及び多相回転電機装置

Cited By (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013005604A (ja) * 2011-06-17 2013-01-07 Mitsubishi Electric Corp 電力変換器制御装置
US9479079B2 (en) 2011-11-30 2016-10-25 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Control method for inverter device, and inverter device
JP2015061379A (ja) * 2013-09-18 2015-03-30 株式会社デンソー 電力変換装置、および、これを用いた電動パワーステアリング装置
JPWO2015068300A1 (ja) * 2013-11-11 2017-03-09 三菱電機株式会社 電力変換装置
WO2015068300A1 (ja) * 2013-11-11 2015-05-14 三菱電機株式会社 電力変換装置
US10199979B2 (en) 2013-11-11 2019-02-05 Mitsubishi Electric Corporation Power conversion device
JP6091646B2 (ja) * 2013-11-11 2017-03-08 三菱電機株式会社 電力変換装置
FR3025372A1 (fr) * 2014-09-01 2016-03-04 Valeo Equip Electr Moteur Procede de commande d'un dispositif onduleur et dispositif de commande associe
WO2016034785A3 (fr) * 2014-09-01 2016-04-28 Valeo Equipements Electriques Moteur Procédé de commande d'un dispositif onduleur et dispositif de commande associe
CN107852101A (zh) * 2015-07-10 2018-03-27 日立汽车系统株式会社 电力转换装置以及搭载有该电力转换装置的电动助力转向装置
JP2017022862A (ja) * 2015-07-10 2017-01-26 日立オートモティブシステムズ株式会社 電力変換装置およびそれを搭載した電動パワーステアリング装置
WO2017010274A1 (ja) * 2015-07-10 2017-01-19 日立オートモティブシステムズ株式会社 電力変換装置およびそれを搭載した電動パワーステアリング装置
JP2018085837A (ja) * 2016-11-23 2018-05-31 日本リライアンス株式会社 2巻線モータを制御する制御装置
US10404201B2 (en) 2017-03-06 2019-09-03 Denso Corporation Rotary electric machine controller and electric power steering device using the same
JP2020096399A (ja) * 2018-12-10 2020-06-18 三菱電機株式会社 電力変換装置、発電電動機の制御装置、および、電動パワーステアリング装置
WO2022185381A1 (ja) * 2021-03-01 2022-09-09 三菱電機株式会社 回転機の制御装置
WO2023032678A1 (ja) * 2021-09-02 2023-03-09 株式会社デンソー 回転電機の制御装置、及びプログラム
WO2023084693A1 (ja) 2021-11-11 2023-05-19 三菱電機株式会社 交流回転機の制御装置、車両用駆動装置、及び電動パワーステアリング装置
WO2024034602A1 (ja) * 2022-08-08 2024-02-15 新電元工業株式会社 バッテリ充電装置
CN117977943A (zh) * 2024-04-02 2024-05-03 珠海格力电器股份有限公司 逆变器的容错控制方法、系统、装置、设备及介质

Also Published As

Publication number Publication date
JP5354369B2 (ja) 2013-11-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5354369B2 (ja) 電力変換装置
JP4941686B2 (ja) 電力変換装置
JP5045799B2 (ja) 電力変換装置、駆動装置、及び、これを用いた電動パワーステアリング装置
JP5839011B2 (ja) 電力変換装置、および、これを用いた電動パワーステアリング装置
JP5641335B2 (ja) 電力変換装置
JP6358104B2 (ja) 回転電機制御装置
US9093932B2 (en) Control system for three-phase rotary machine
JP5521914B2 (ja) 電力変換装置、及び、これを用いた電動パワーステアリング装置
US20070296371A1 (en) Position sensorless control apparatus for synchronous motor
US20120206076A1 (en) Motor-driving apparatus for variable-speed motor
JP4607691B2 (ja) 永久磁石同期電動機の制御装置
JP2017112766A (ja) 電力変換装置、および、これを用いた電動パワーステアリング装置
JP2012029378A (ja) 負荷制御装置
JP6712096B2 (ja) 電力変換装置および電動パワーステアリング装置
JP7354953B2 (ja) 電力変換装置の制御装置、プログラム
JP7351004B2 (ja) 交流回転機の制御装置
CN107155393B (zh) 功率转换装置及其控制方法、电动助力转向控制装置
CN113366756B (zh) 旋转电机的驱动装置
JP6716041B2 (ja) 電力変換装置および電動パワーステアリング装置
CN116114165A (zh) 功率转换装置及电动助力转向装置
JP6681266B2 (ja) 電動機の制御装置及びそれを備えた電動車両
JP2000217384A (ja) 位置センサレスモ―タの制御装置
JP7286018B2 (ja) 交流回転電機の制御装置及び電動パワーステアリング装置
US20220278621A1 (en) Power conversion apparatus
JP2022134403A (ja) インバータの制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111109

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130305

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130401

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130802

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130815

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5354369

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250