JP2011025438A - 硬化樹脂層の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】転写後の表面に防汚処理層を付与することの出来る硬化樹脂層の製造方法を提供する。
【解決手段】離型基材上に、含フッ素化合物を含む硬化性樹脂組成物を塗工し、次いで、硬化または部分硬化させた後に該離型基材と硬化樹脂層を剥離して、あるいは該離型基材と硬化樹脂層を剥離した後に硬化性樹脂組成物を硬化または部分硬化して、硬化樹脂層を製造する方法において、離型基材の表面部分が含フッ素化合物を含有しているところの上記方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、フィルムの作成方法に関し、詳細には転写後の表面に防汚処理層を付与することの出来る硬化樹脂層の製造方法に関する。
従来、樹脂成形体等の表面を保護する手段としてハードコート処理が広く一般に用いられている。これは成形体の表面に硬質の硬化樹脂層(ハードコート層)を形成し傷つき難くするものである。ハードコート層を構成する材料としては熱硬化性樹脂や紫外線若しくは電子線硬化型樹脂、さらにはその両方の機能を持つ樹脂が多く使用されている。
目的とする表面に硬化樹脂層(ハードコート層)を形成させる方法としては、例えば硬化させる前の硬化性樹脂組成物を直接塗布、加熱や活性エネルギー線の照射により硬化させる方法、あるいは事前にシート状の基体に硬化樹脂層を硬化形成させておき、この基体シートごと表面に接着する手法などがある。中でも、ハードコート層の形成、塗装及び印刷等を同時に処理することが可能である優れた方法として、剥離層を有する基体シートの剥離層の上に硬化樹脂層を形成し、所望により硬化樹脂層上に文字・絵柄を印刷、及び/又は接着材層を付与し、硬化樹脂層側を成形物表面に接着させた後、成形物から基体シートを剥離する転写方法があり、複雑な立体形状の表面でも適用可能な方法であるとして高付加価値用途において多用されている。
一方、樹脂成形品の利用分野の拡大や高付加価値化の流れに伴い硬化樹脂層(ハードコート層)に対する高機能化の要望が高まっており、その一つとしてハードコート層への防汚性の付与が求められている。これはハードコート層の表面に撥水性、撥油性などの性質を付与することにより、汚れ難く、或いは汚れても容易に取り除くことができるようにするものである。
ハードコート層に防汚性を付与する方法としては、一旦形成されたハードコート層表面に含フッ素防汚剤を塗工及び/又は定着させる方法が広く用いられているが、含フッ素硬化性成分を硬化前の硬化樹脂組成物に添加し、これを塗布硬化させることでハードコート層の形成と防汚性の付与を同時に行う方法についても検討されてきた。例えば、特開平6−211945(特許文献1)には、アクリル系の硬化性樹脂組成物にフルオロアルキルアクリレートを添加、硬化させることで防汚性を付与したハードコート層の製造が示されている。本発明者らはこのような硬化性樹脂組成物に防汚性を付与できるフッ素化合物として、様々な開発を進めており、例えば特願2008−315203号明細書、特願2008−316050号明細書、特願2009−139158号明細書に示す光硬化可能なフッ素化合物を提案している。
特開平6−211945号公報
フッ素化合物は表面自由エネルギーが低いため、転写フィルム上に硬化樹脂層を形成する場合、フッ素化合物を配合した硬化性樹脂を基体フィルム上に塗工すると、フッ素化合物は基体側ではなく空気界面(成形物側)に偏在し、基体フィルム側にはフッ素化合物がほとんど存在しない。このため剥離層を有する基体を用いた場合も、基体フィルムを剥離して得られる硬化樹脂層表面に目的とする防汚性能を得ることができないという問題を生じてしまう。また、空気界面にフッ素化合物が偏在したまま硬化すると、空気界面側に集結したフッ素化合物が防汚皮膜を形成し、後の工程で塗工するインク層や接着剤層を弾いてしまい、塗り重ねが出来なくなるといった不具合も生じる。このため転写による成形物表面への有機系ハードコート層の形成では、フッ素系成分の添加による防汚性の付与を行うことが出来なかった。
フッ素と同様に表面自由エネルギーの低い化合物であるシリコーン層を転写膜の離型層側に形成させる方法として、特許3615171号ではプラスチックフィルムの片面にメラミン系樹脂層からなる離型層にアルコキシシラン層より成る機能性層を塗工し、これを無機反射防止膜層と接着することによって被転写物の表面に防汚性や耐擦傷性を付与した反射防止用転写フィルムについて報告されている。しかし、この方法は離型層上に別途加工が必要であり、また接着性には無機系層の存在が必要であることから、一般的な有機系ハードコート層には適用することができない。
本発明は、上記問題点を解決して、表面に優れた防汚性能を付与した硬化樹脂層を提供することを目的とする。
上記課題を解決する方法として、硬化性樹脂組成物に含まれるフッ素成分を離型剤面に引き付けることが考えられる。従来の転写によるハードコート層(硬化樹脂層)の製法では、基体上の剥離層(離型剤層)として、メラミン樹脂やシリコーン樹脂など非フッ素系の離型剤層が用いられていた。本願発明者は、離型基材側の表面にフッ素原子を含有させることにより、硬化性樹脂組成物に含まれるフッ素化合物を基材表面側に引き付けることができることを見出した。これにより、基材表面から剥離して得られるハードコート層(硬化樹脂層)の表面にフッ素化合物層を形成することができる。
即ち本発明は、離型基材上に、含フッ素化合物を含む硬化性樹脂組成物を塗工し、次いで、硬化または部分硬化させた後に該離型基材と硬化樹脂層を剥離して、あるいは該離型基材と硬化樹脂層を剥離した後に硬化性樹脂組成物を硬化または部分硬化して、硬化樹脂層を製造する方法において、離型基材の表面部分が含フッ素化合物を含有しているところの上記方法である。
本発明の方法により、表面に優れた防汚性能を付与した硬化樹脂層を形成することができる。本発明の硬化樹脂層は成形物表面に接着させることにより優れた防汚性能を有するハードコート層を提供する。本発明の方法により製造したハードコート層は、樹脂成形品に防汚性、耐擦傷性を与えることが出来、携帯電話、携帯ゲーム機器、携帯音楽プレイヤー、ノートパソコン、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、デジタルフォトフレームの筐体、及びそれらのディスプレイやキーパッドなどのコントロール部品表面、タッチパネル画面、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイの画面及び操作部、自動車用内装材、建築用内装材、家電機器の筐体及び操作部、文房具の外装、高級家具、水周り製品等に用いられる樹脂表面への保護膜として有用である。また、本発明の別途の実施形態として、含フッ素離型層で表面処理した樹脂成形用型に含フッ素化合物を含む硬化性樹脂を充填し硬化させることで、成形後の表面に優れた防汚性能を付与した樹脂成形物を得ることができる。
以下、本発明について詳しく説明する。
本発明の離型基材は、基材表面に含フッ素離型剤の層を有する樹脂成形用型、含フッ素樹脂フィルム、あるいは、基材表面に含フッ素離型剤層を有するフィルムである。樹脂成形用型は、一般に樹脂成形に用いられるものが特に制限なく使用でき、例えば銅、鉄、ステンレス、アルミ、ニッケル、チタン、亜鉛、シリコン及びこれら金属の合金、ガラス、石英、セラミック、エポキシ樹脂やシリコーン樹脂等の合成樹脂、メタルレジン、木材などがその例として挙げられる。
樹脂成形用型上の含フッ素離型層はどのような手法でこれを形成してもよく、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、FEP(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、ETFE(テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体)、VDF(ポリビニリデンフルオライド)、ECTFE(クロロトリフルオエチレン・エチレン共重合体)、FEVE(フルオロエチレン−ビニルエーテル共重合体)等のフッ素樹脂の各種塗装、フッ素ゴム系塗料による塗装、PTFE複合無電解ニッケルめっき、フッ化黒鉛複合無電解ニッケルめっき等が示される。また含フッ素離型剤の塗布による方法でも良い。含フッ素離型剤としてはさまざまなものが市販されており、製品名としてはダイフリー、オプツールHD(共にダイキン工業株式会社)、スミモールドFシリーズ(住鉱潤滑剤株式会社)、フリリース(ネオス株式会社)、モールドスパット(AGCセイミケミカル株式会社)などを例示することができる。
含フッ素樹脂フィルムは、離型性を有するものであれば特に制限はなく、公知のものが使用できる。フィルム用に使用される代表的な含フッ素樹脂フィルムとしては、PTFE、ETFE、PFA、PVDF、FEVE等が挙げられる。
基材表面に含フッ素離型剤層を有するフィルムは、表面に含フッ素樹脂組成物を塗布したプラスチックフィルムであることが好適である。プラスチックフィルムの種類は、従来転写フィルムに使用されているプラスチックフィルムであれば特に制限はなく、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリブチルアクリレート、2軸延伸ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、エチレン酢酸ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、エチレンエチルアクリレート樹脂、エチレンアクリル酸樹脂、エチレンメタクリル酸樹脂、エチレンアクリル酸メチル樹脂、アイオノマー樹脂、ポリビニルアルコール、ポリエステル等のフィルムが使用でき、中でも、耐熱性や強度等の点からポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。また、プラスチックフィルムの離型剤層側には、離型剤との密着性を向上する目的で、易接着処理やコロナ処理等のプライマー処理を施してもよい。
プラスチックフィルムの厚さは、1〜200μmが好ましく、より好ましくは4〜100μmである。上記下限値未満では、転写フィルムの製造時や転写時に、該転写フィルムにしわ、カール、破れ等が発生するので好ましくない。上記上限値超では、転写時の熱の伝導が悪くなり、転写適性の悪化や、作業性の低下を招くと共に、不経済であるため好ましくない。
フィルム表面に塗工される含フッ素樹脂組成物は、後にプラスチックフィルムと共に硬化樹脂層から剥離されるものである。このような含フッ素樹脂組成物としては、プラスチックフィルムと密着し、かつ硬化樹脂層との界面で剥離する離型性を有するものであれば特に制限はなく、例えば、フルオロアルキルアクリレート重合体、フルオロシリコーン重合体やこれらに密着性向上の為の反応性基を導入したものが挙げられる。具体的には特公平1−42983に示されるフルオロアルキルアクリレート重合体や、特公平5−7434号に示されるC2n+1CHCH−(nは1以上の整数)で表わされる含フッ素置換基を有するオルガノポリシロキサン含有組成物、特公平4−76391号公報に示される式:F[CF(CF3)CF2O]CF(CF)CF2OCHCHCH−(nは1〜5の整数)で表される含フッ素置換基を有するオルガノポリシロキサン含有組成物等の含フッ素オルガノポリシロキサン含有組成物、特開平11−246772号公報に示される含フッ素オルガノポリシロキサン含有組成物が好適である。
含フッ素離型剤層の厚さは、0.01〜3μmが好ましく、より好ましくは0.05〜1μmである。厚さが、上記下限値未満では、離型性が低いため、転写フィルムを転写後、プラスチックフィルムを剥離する際に、硬化樹脂層にクラックが生じたり、場合によっては剥離できなくなるので好ましくない。厚さが上記上限値超では、フィルムの可撓性を低下させる恐れがある。
フィルムへの含フッ素離型剤の塗布方法は特に制限されず、状況に応じて選択する。例えば、グラビアコート法、マイクログラビアコート法、リバースコート法、ダイコート法、スプレー法、ロッドコート法等の公知の方法を使用することができる。また、このような含フッ素離型層を有する離型樹脂フィルムとしては市販のものを使用することもでき、例えば、Loparex社の「REXAM No.20987」、Siliconature社の「SILFLU」等を挙げることが出来る。
離型基材上に塗工する含フッ素化合物を含む硬化性樹脂としては、組成中にフッ素化合物を含み、硬化によりハードコート性能を発現可能な硬化性樹脂組成物であればいかなるものも用いることが出来るが、硬化性樹脂組成物と共硬化することが可能な官能基を有するフッ素化合物との混合物であることが好ましい。硬化性樹脂組成物としてはシリコーン系、メラミン系、ウレタン系、エポキシ系等の熱硬化性樹脂や、アクリル、アクリルシリコーン、ウレタンアクリレートなどのアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、オキセタン系樹脂、ビニルエーテル系樹脂等の活性エネルギー線硬化性樹脂などが使用できるが、特にフッ素不含のアクリル系紫外線硬化性樹脂が好適である。
フッ素不含のアクリル系紫外線硬化性樹脂としては、フッ素化合物と混合でき、硬化可能であれば、いかなるものであっても使用することができるが、主剤がウレタンアクリレートであるものが好適である。該ウレタンアクリレートとしては、ポリイソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリレートを反応させて得られるもの、ポリイソシアネートと末端ジオールのポリエステルに水酸基を有する(メタ)アクリレートを反応させて得られるもの、ポリオールに過剰のジイソシアネートと反応させて得られるポリイソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリレートを反応させて得られるものが挙げられ、中でも、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピルメタクリレート、及びペンタエリスリトートリアクリレートから選ばれる水酸基を有する(メタ)アクリレートと、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、及びジフェニルメタンジイソシアネートから選ばれるポリイソシアネートを反応させたウレタンアクリレート類を含むものが好ましい。
また、他の硬化性樹脂としては、主剤が、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキシド変性ジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸EO変性トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、トリス(メタ)アクリロイルオキシエチルフォスフェート、フタル酸水素−(2,2,2−トリ−(メタ)アクリロイルオキシメチル)エチル、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ソルビトールヘキサ(メタ)アクリレート等の2〜6官能の(メタ)アクリル化合物、これらの(メタ)アクリル化合物をエチレンオキシド、プロピレンオキシド、エピクロルヒドリン、脂肪酸、アルキル、ウレタン変性品、エポキシ樹脂にアクリル酸を付加させて得られるエポキシアクリレート類、アクリル酸エステル共重合体の側鎖に(メタ)アクリロイル基を導入した共重合体等を含むものが挙げられる。
紫外線硬化性樹脂に配合されるフッ素化合物は、光硬化可能なフッ素化合物であればよく、特に含フッ素アクリレート化合物を使用するのが好適である。含フッ素アクリレート類としては、下記に示すフルオロアルキルアクリレート化合物が一般的な構造として示されるが、より好ましくはフルオロポリエーテル基を含むアクリレート化合物である。
CH=CXCOOCHCH(CF
(但し、Xはそれぞれ独立に水素原子、フッ素原子、トリフルオロメチル基であり、nは1〜8である。)
フルオロポリエーテル基を含む含フッ素アクリレート化合物としては、下記式(1)で示される化合物が好ましい。
Figure 2011025438
式(1)において、a、cは0〜4、bは1〜4の整数であり、a+b+cは1〜4の整数である。dは1または2であり、Rfはd価のフルオロポリエーテル基である。Qは、炭素数1〜30の酸素原子、窒素原子、ケイ素原子を含んでいてもよいa+b+c+1価の連結基であり、途中環状構造を含んでいても良い。Qは、互いに独立に、炭素数3〜20のエーテル結合及び/又はエステル結合を含んでいても良い2価の連結基であり、途中環状構造や分岐を含んでいても良く、同一であっても異なっていても良い。
式(1)において、Rは下記式(2)で表わされるポリエーテル基である。
Figure 2011025438
式(2)において、f、g、h、及びiは、Rの分子量が30〜600となる範囲において、互いに独立に、0〜20の整数であり、各繰り返し単位の配列はランダムであってもよい。Rは炭素数1〜10の飽和もしくは不飽和炭化水素基である。
式(1)において、R2は下記式(3)で表されるアクリル基もしくはα置換アクリル基含有基である。
Figure 2011025438
式(3)において、R5は炭素数1〜18の、エーテル結合及び/又はエステル結合を含んでいてよい2価もしくは3価の連結基であり、R6は、互いに独立に、水素原子、フッ素原子、メチル基、又はトリフルオロメチル基であり、nは1又は2の整数である。Qは、エーテル結合、エステル結合、ウレタン結合、尿素結合等を含んでいても良い2価の連結基である。
上記式(1)に示す含フッ素アクリレート化合物として、例えば下記式(4)、(5)で示される化合物が挙げられる。
Figure 2011025438
Figure 2011025438
式(4)、(5)において、Rfは以下の一般式(6)で表されるパーフルオロポリエーテル残基である。
Figure 2011025438
式(6)中、j、k、m及びnは、Rfの分子量が200〜6000、好ましくは400〜2000となる範囲において、それぞれ独立に0〜50、好ましくは2〜15の整数である。また、各繰り返し単位の配列はランダムであってよい。Xはフッ素原子もしくはトリフルオロメチル基である。特に好ましいRfとしては下記の基が挙げられる
Figure 2011025438
ここでp、q、rはそれぞれ1〜30、好ましくは2〜15、特に好ましくは3〜10の整数である。また、OCFCFとOCFの配列はランダムであってよい。
式(4)、(5)において、Zは2価の有機基である。Zは、Rfをエチレン基に連結することができればよく、アクリル基の重合を阻害するようなものでなければ、その構造は特に制限されない。dは0または1の整数である。Zの例としては、下記式に示す基が挙げられる。
Figure 2011025438
式(4)において、aは1〜4の整数、bは0〜3の整数、cは1〜4の整数であり、但し、a+b+cはその合計が3、4、または5である。好ましくは、aが1、bが1または2、cが1または2である。eは2〜8の整数であり、好ましくは2〜4である。上記アクリレートはSiに結合された水素原子を、側鎖を形成する化合物中の不飽和基と反応させて調製されるので、該化合物を用いる割合に応じて、側鎖量を代えることができる。例えばa=b=c=1のものが50モル%でa=1、b=c=2のものが50モル%の混合物を作れ、全体として、a=1、b=c=1.5であるようにすることができる。
式(4)において、R'は下記式(7)で表される基であり、
Figure 2011025438
、g、h及びiはR'の分子量が30〜3000、好ましくは100〜1000となる範囲において、それぞれ独立に、0〜100、好ましくは1〜20の整数である。式(7)における各オキシアルキレン繰り返し単位の配列はランダムでよい。
'は、炭素数1〜10の飽和もしくは不飽和の炭化水素基であり、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基等があげられる。特に好ましくはメチル基、エチル基である。
このようなR’として好ましい例としては下記式のものが挙げられ、
Figure 2011025438
(nは1〜100の整数)
より好ましい例として、下記に示すものが挙げられる。
Figure 2011025438
s、tは2〜20の整数であり、プロピレン基は分岐していてもよい。
’は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、メチル基、又はトリフルオロメチル基であり、特に好ましくは水素原子である。
式(5)において、aは1〜4の整数、bは1〜4の整数、但しa+bは3、4又は5である。好ましくは、aが1、bが3または4である。後述するように、式(5)に示すアクリレート化合物はSiに結合された水素原子と、側鎖を形成する化合物中の不飽和基を反応させて調製されるので、該化合物を用いる割合に応じて側鎖の構成比を変えることができる。例えば、a=b=2のアクリレート化合物、a=1、b=3のアクリレート化合物を作ることができる。また、これらの混合物も作ることができ、例えばa=b=2であるアクリレート化合物と、a=b=1であるアクリレート化合物を50モル%ずつ含み、全体として、a=b=1.5であるアクリレート化合物を作ることができる。
’’は下記式(8)で表される基であり、
Figure 2011025438
、g、h及びiは、R’’の分子量が30〜300、好ましくは30〜90となる範囲において、それぞれ独立に0〜4の整数である。なお、各繰り返し単位の配列はランダムであってよい。
このような構造のうち特に好ましいものとして下記の三つを挙げることができる。
Figure 2011025438
、t、uは、それぞれ1または2であり、プロピレン基及びブチレン基は分岐があってもよい。
’’は下記式(9)で表される、少なくとも一つのアクリル基、またはα置換アクリル基のいずれかを有する炭素数1〜20の一価の有機基である。
Figure 2011025438
式中、R3’’はそれぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、メチル基、又はトリフルオロメチル基であり、特に好ましくは水素原子及びメチル基であり、R’’は炭素数1〜18の2価もしくは3価の連結基であり、エーテル結合性酸素、エステル構造、アクリル基構造、又はメタクリル基構造を含んでいても良く、好ましくは下記式R’’において含まれる基、特にエチレン基である。
このようなR’’としては、下記に示す基であることが好ましい。
Figure 2011025438
また、上記式(1)に示す含フッ素アクリレートとして、下記式(10)で示される化合物を用いることができる。
Figure 2011025438
式(10)において、Rfは2価の分子量500〜30000のパーフルオロポリエーテル基であり、途中分岐を含んでいても良い。
Rfは、一般式−Cj12j1O−(jは、単位毎に独立に、1〜6の整数である)で表される繰り返し単位を1〜500個を含む2価のパーフルオロポリエーテル残基であり、好ましくは下記式で表されるパーフルオロポリエーテル残基である。
Figure 2011025438
式中、Yは互いに独立にF又はCF基、pは2〜6の整数、k、nはそれぞれ0〜200の整数、但しk+nは2〜200である。mは0〜6の整数であり、各繰り返し単位はランダムに結合されていてよい。
Figure 2011025438
式中、pは1〜3の整数、kは1〜200の整数である。
Figure 2011025438
式中、YはF又はCF基、pは1〜3の整数、m、nはそれぞれ0〜200の整数、但し、m+nは2〜200である。各繰り返し単位はランダムに結合されていてよい。
式(10)において、Xは互いに独立に下記式(11)で表わされる基である。
Figure 2011025438
式(11)において、a及びcは0〜4、bは1〜4の整数であり、但しa+b+cは2、3、または4である。
式(11)において、Q’及びQ’は、互いに独立に、炭素数3〜20のエーテル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合を含んでいても良い2価の連結基であり、途中、環状構造や分岐を含んでいても良く、同一でも異なっていても良い。Q’及びQ’としては、下記式で表わされる基が好ましい。
Figure 2011025438
式(11)において、R’は互いに独立に、下記式(12)で表される基である。
Figure 2011025438
式中、f、g、h、及びiはR’の分子量が30〜600、好ましくは60〜300となる範囲において、それぞれ独立に0〜20の整数、好ましくは1〜10の整数である。各繰り返し単位の配列はランダムであってもよい。
3’は炭素数1〜10の飽和もしくは不飽和の炭化水素基であり、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基等があげられる。特に好ましくはメチル基、エチル基である。
このようなR’としては、下記式で示される基が好ましい。
Figure 2011025438
、tは0〜20の整数であり、s+tは1〜40であり、式中のプロピレン基は分岐していてもよく、各繰り返し単位はランダムに結合されていてもよい。
’’は下記式(13)で表される、少なくとも一つのアクリル基、またはα置換アクリル基のいずれかを有する炭素数1〜20の一価の有機基である。
Figure 2011025438
式中R’’は、互いに独立に、水素原子、フッ素原子、メチル基、トリフルオロメチル基のいずれかであり、特に好ましくは水素原子、メチル基であり、R’’は炭素数1〜18の、2価もしくは3価の連結基であり、エーテル結合性酸素やエステル構造、アクリル基構造、メタクリル基構造を含んでいてもよく、好ましくは下記式で示される基であり、特に好ましくは、エチレン基を含む基である。nは1又は2の整数である。
Figure 2011025438
式(10)において、Xは互いに独立に、下記式(14)で表わされる基である。
Figure 2011025438
式中、R’、R’’、Q’、Q’は前述と同様であり、d、e、fは0〜3の整数であり、d+e+fは1〜3のいずれかの値であり、各くりかえし単位の配列はランダムであってもよい。
式(10)において、Zは2価の有機基であり、酸素原子、窒素原子、フッ素原子を含んでいてもよい。また、Zは環状構造、不飽和結合を有する基であってもよく、vは0〜5の整数である。Zは、アクリル基の重合を阻害するようなものでなければ、構造は特に制限されない。Zの例としては、下記式に示す基が挙げられる。
Figure 2011025438
このような含フッ素アクリレート化合物は、硬化性樹脂組成物に配合することにより硬化樹脂層の表面に防汚性、耐指紋性、撥水性、撥油性を付与することができる。紫外線硬化性樹脂100質量部に対する含フッ素アクリレート化合物の配合量は0.1〜10質量部であり、好ましくは0.5〜5質量部である。含フッ素アクリレート化合物の配合量は、所望する撥油性、組成物の溶解性、硬化条件に応じて、適宜調製される。
含フッ素化合物を配合した硬化性樹脂組成物の硬化の第一の手法は、離型基材上に、含フッ素化合物を含む硬化性樹脂組成物を塗工し、次いで、硬化または部分硬化させた後に該離型基材から硬化樹脂層を剥離して硬化樹脂層を形成する方法である。硬化樹脂組成物の部分硬化は、硬化反応の前に加熱、紫外線照射、電子線照射等により行うことができる。該方法は離型基材から剥離する前に硬化性樹脂組成物を硬化または部分硬化する故に、硬化性樹脂組成物に配合されたフッ素化合物が離型界面に偏在した状態を維持することができる。該硬化は、硬化性樹脂組成物を離型基材上に塗工した後、硬化性樹脂組成物と離型基材の接触面と反対側の面(空気界面側)が空気あるいは酸素存在雰囲気に接触した状態で紫外線照射することにより行うことができる。酸素存在下で低照射量のUV照射を行うことにより、酸素との接触がほとんどない離型基材との接触面側のみ十分硬化し、空気界面に存在している含フッ素化合物は、酸素による硬化阻害を受け未硬化部分が多く残る状態となる。従って、次の工程で空気界面側にインクや接着剤を、はじかれることなく塗工することが可能になる。紫外線の積算照射量は2000mJ/cm以下であり、好ましくは600mJ/cm以下である。上記上限値超では空気界面側の含フッ素添加剤の硬化も大きく進行するため、この上に塗工されるインクや接着剤がはじかれることとなり、好ましくない。
このようにして得られた硬化樹脂層の露出面上に所望によりインクあるいは接着剤を施工し、次に該面側を、所望の物品の表面に接着し、該離型基材を剥離することで、物品の最表面に、フッ素化合物が偏在した硬化樹脂層を残すことができる。硬化樹脂層に再び紫外線照射を行うことで硬化反応をさらに進行させ、表面硬度、撥水性、撥油性、防汚性、すべり性などの表面特性を向上させることが出来る。
含フッ素化合物を配合した硬化性樹脂組成物の硬化の第二の手法は、離型基材上に含フッ素化合物を含む硬化性樹脂組成物を塗工し、該離型基材から硬化樹脂層を剥離した後に硬化性樹脂組成物を硬化または部分硬化して、硬化樹脂層を形成する方法である。該方法では、硬化性樹脂組成物に配合されたフッ素化合物が離型界面に偏在した状態を維持するため、硬化樹脂層を離型基材から剥離する前に硬化性樹脂組成物の流動性を低下させることが望ましい。このための手法はとくに制限されず、加熱、乾燥による溶剤の除去などの任意の手段を取ることが出来る。第二の手法においては、硬化性樹脂としてオリゴマー、ポリマー領域の高粘度高分子量成分を中心に構成された硬化性樹脂を使用するのがよい。離型基材剥離前の硬化性樹脂組成物は未硬化であるが、硬化性樹脂組成物の流動性は低下されている故に、最終的に硬化に関与するアクリル基等の官能基は未反応のまま、硬化性樹脂組成物中に含まれるフッ素化合物を離型界面に偏在させた状態で維持することができる。
上記第二の手法では、離型基材剥離前の硬化性樹脂組成物は未硬化であるため、塗工された硬化性樹脂組成物の上にインクや接着剤を、はじかれることなく塗工することが可能になる。硬化性樹脂組成物の露出面上にインクあるいは接着剤を施工した後、所望の物品の表面に接着し、離型基材を剥離することで、物品の最表面に流動性を低下させた硬化樹脂組成物を残すことができる。該硬化樹脂組成物は、紫外線照射や電子線照射を行うことで硬化または部分硬化し、物品の最表面にフッ素化合物が偏在した硬化樹脂層を形成することができる。硬化樹脂組成物の部分硬化は、硬化反応の前に加熱、紫外線照射、電子線照射等により行うことができる。上記第二の手法において紫外線照射を用いて硬化または部分硬化する場合、紫外線の積算照射量は特に制限をする必要はなく、目的とする特性の硬化層表面が得られる任意の照射量を用いることが出来る。
第一の手法及び第二の手法のいずれにおいても、硬化性樹脂組成物の硬化や流動性の低下を補助するために、任意の段階において前記工程以外の加熱、熱風乾燥、遠赤外線乾燥、マイクロ波加熱乾燥等を行うことが出来る。さらに、目的の表面特性を有する硬化樹脂層あるいは成形物を得るため、硬化反応を複数回に分けて行うことや加熱硬化と紫外線硬化を併合するなど複数の硬化手法を組み合わせて行うこともできる。成形物の成形と硬化樹脂層の接着、離型基材の剥離は「インモールド転写加飾成形」(IMD)などの方法により連続して実施することができる。
また、上記硬化は、硬化性樹脂と離型基材の接触面と反対側の面(空気界面側)を紫外線透過可能なカバー基材で覆った後、カバー基材の上から紫外線照射することで行ってもよい。樹脂と空気の接触を遮断することにより、フッ素化合物の空気界面への分布を抑制し樹脂の硬化性を向上させることができる。このようなカバー基材としては、硬化に必要な量の紫外線を透過可能であればいかなるものでも使用できるが、ガラス、石英、アクリル樹脂樹脂、PET、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。また、樹脂に接着するカバー基材を用いることによりカバー基材と硬化性樹脂が一体となった樹脂成形物を得ることができる。
以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
[基材表面に含フッ素樹脂離型剤層を有するフィルムの製造]
[合成例1]
還流冷却器、温度計を備えた2リットルの4つロフラスコに、下記式(18):
Figure 2011025438
で示される含フッ素シクロトリシロキサン1093.1g、下記式(19):
Figure 2011025438
で示されるシクロトリシロキサン2.93g、テトラグライム1.1g、下記式(20):
Figure 2011025438
で示されるリチウムシラノレートのTHF溶液(ビニル基当量0.17mol/100g)11.06gを入れ、窒素雰囲気下105℃で4.5時間重合した。内温50℃まで冷却後、ジメチルビニルクロロシラン3.4gを加え、50℃で5時間熟成した。減圧下、150℃で溶剤などを溜去し、生成した塩を濾別すると、無色透明のオイル状物としてビニル基含有オルガノポリシロキサン1016.1gを得た。(25℃での粘度:3490cSt、ビニル基当量:3.21×10-3 mol/100g)
上記ビニル基含有オルガノポリシロキサンと、下記式(21):
Figure 2011025438
で示されるオルガノハイドロジェンシロキサンをSi−H基/ビニル基のモル比(H/Vi比)が2.0となるように混合して得られた組成物5質量部を、フッ素系溶剤EF−L102(トーケムプロダクツ(株)製)95質量部で希釈し、これに塩化白金酸/ビニルシロキサン錯体(白金濃度0.5%)0.2質量部を添加して、含フッ素樹脂組成物を調製した。該含フッ素樹脂組成物をPETフィルム(厚さ50μm)にバーコーターNo.7を用いて塗布し、フィルムを熱風循環式乾燥器内で、130℃で60秒間加熱して硬化被膜を形成した。
[含フッ素アクリレート化合物Iの製造]
[合成例2]
乾燥窒素雰囲気下で、還流装置と攪拌装置を備えた100mlの三口フラスコに、下記式(22):
Figure 2011025438
(但し、Rfは下記の基であり、繰返し単位の数に分布があり、その平均値が5.2である。
Figure 2011025438

に示される含フッ素環状シロキサン50.0gと、トルエン20.0gを仕込み、攪拌しながら90℃まで加熱した。ここに下記式(23):
Figure 2011025438
のポリオキシエチレンメチルアリルエーテル9.75gと、ビニルシロキサン変性塩化白金酸のトルエン溶液0.011g(白金換算で2.73×10-8mol)の混合溶液を1時間かけて滴下し、90℃で12時間攪拌した。
別途、乾燥窒素雰囲気下で還流装置と攪拌装置を備えた100ml三口フラスコに、アリルアルコール16.9gを仕込み90℃まで加熱し、ここに一旦室温まで冷却した前述の反応溶液を3時間かけて滴下した後に、90℃で16時間攪拌した。得られた反応溶液は100℃、6Torrで2時間処理し未反応のアリルアルコールを除去した。
乾燥空気雰囲気下で得られた化合物60.0gに対して2‐イソシアナトエチルアクリレート7.01g、ジオクチル錫ラウレート0.010gを混合し25℃で12時間攪拌し、下記式(24)に示す含フッ素アクリレート化合物Iを得た。
Figure 2011025438
(Rfは上記のとおり)
[含フッ素アクリレート化合物IIの製造]
[合成例3]
乾燥窒素雰囲気下で、還流装置と攪拌装置を備えた100mlの三口フラスコに、上記式(22)に示される含フッ素環状シロキサン30.0gと、トルエン20.0gを仕込み、攪拌しながら90℃まで加熱した。ここにエチレングリコールメチルアリルエーテル10.3gとビニルシロキサン変性塩化白金酸のトルエン溶液0.010g(白金換算で2.49×10−8mol)の混合溶液を30分かけて滴下し、90℃で12時間攪拌した。反応溶液は100℃、6Torrで2時間処理し未反応のエチレングリコールモノアリルエーテルを除去した。
乾燥空気雰囲気下で得られた化合物32.0gに対して2‐イソシアナトエチルアクリレート8.20g、ジオクチル錫ラウレート0.01gを混合し25℃で12時間攪拌し、下記式(25)に示す含フッ素アクリレート化合物IIを得た。
Figure 2011025438
(Rfは上記のとおり)
[含フッ素アクリレート化合物IIIの製造]
[合成例4]
乾燥窒素雰囲気下で、還流装置と攪拌装置を備えた2000ml三口フラスコに、下記式(26):
Figure 2011025438
Rf : −CF(OCF CF(OCFOCF
(p/q=0.9 p+q≒45)

で示される両末端にα―不飽和結合を有するパーフルオロポリエーテル500gと、m−キシレンヘキサフロライド700g、及びテトラメチルシクロテトラシロキサン361gを投入し、攪拌しながら90℃まで加熱した。ここに塩化白金酸/ビニルシロキサン錯体のトルエン溶液0.442g(Pt単体として1.1×10−6モルを含有)を仕込み投入し、内温を90℃以上に維持したまま4時間攪拌を継続した。H−NMRで原料のアリル基が消失したのを確認した後、溶剤や過剰のテトラメチルシクロテトラシロキサンを減圧溜去し、活性炭処理を行い、下記式(27)で示す無色透明の液体パーフルオロポリエーテル含有化合物498gを得た
Figure 2011025438
乾燥空気雰囲気下、上記式(27)で示すパーフルオロポリエーテル含有化合物50.0gに対して、2−アリルオキシエタノール7.05g、m−キシレンヘキサフロライド50.0g、及び、塩化白金酸/ビニルシロキサン錯体のトルエン溶液0.0442g(Pt単体として1.1×10−7モルを含有)を混合し、100℃で4時間攪拌した。H−NMR及びIRでSi−H基が消失したのを確認した後、溶剤と過剰の2−アリルオキシエタノールを減圧溜去し、活性炭処理を行い、下記式(28)に示す淡黄色透明の液体パーフルオロポリエーテル含有化合物55.2gを得た。
Figure 2011025438
乾燥空気雰囲気下で、上記式(28)に示す化合物50.0gに対して、THF50.0gとアクリロイルオキシエチルイソシアネート9.00gを混合し、50℃に加熱した。そこにジオクチル錫ラウレート0.05gを添加し、50℃で24時間攪拌した。加熱終了後、80℃、2Torrで減圧留去を行い、下記式(29)に示す含フッ素アクリレート化合物III(58.7g)を得た。
Figure 2011025438
[含フッ素アクリレート化合物IVの製造]
[合成例5]
乾燥窒素雰囲気下で、還流装置と攪拌装置を備えた100ml三口フラスコに、合成例4の上記式(27)で示すパーフルオロポリエーテル含有化合物50.0gに対して、2−アリルオキシエタノールに変えて下記式(30):
Figure 2011025438
で示す化合物を11.9g、およびアクリロイルオキシエチルイソシアネートを7.05g使用した以外は、合成例4と同様の手順で、下記式(31)で示す含フッ素アクリレート化合物IV(56.1g)を得た。
Figure 2011025438
[含フッ素硬化性樹脂の製造]
紫外線硬化性樹脂として、以下に示す組成のものを使用した。
紫外線硬化性樹脂E:
Figure 2011025438
紫外線硬化性樹脂F:
Figure 2011025438
上記紫外線硬化性樹脂E、Fと、化合物I〜IVの含フッ素アクリレート化合物をそれぞれ以下の組成で配合した溶液を調製した。
含フッ素硬化性樹脂G〜Kの組成
Figure 2011025438
離型基材としては、以下に示す組成のものを使用した。
(1) 含フッ素樹脂フィルム
離型基材A:ナフロン(商標)PTFEテープ(ニチアス社製、TOMBO(商標) No.9001)
(2) 基材表面に含フッ素樹脂離型剤層を有するフィルム
離型基材B:含フッ素アクリル系離型剤 X−70−029C(信越化学工業株式会社製)100質量部に対し、含フッ素溶剤 FSシンナー(信越化学工業株式会社製)200質量部を混合した塗工液を、PETフィルム(厚さ50μm)上にバーコーターNo.7を用いて塗布し室温で24時間乾燥させて硬化被膜を形成した。
離型基材C:合成例1で製造した含フッ素離型層を有するPETフィルム
(3) 基材表面に含フッ素樹脂離型剤層を有しないフィルム 離型基材D:フッ素不含有のシリコーン系離型剤 KNS-320A(信越化学工業株式会社製)100質量部と硬化触媒CAT−PL−56(信越化学工業株式会社製)2質量部を良く混合し、PETフィルム(厚さ50μm)上に、0.4g/mとなるように塗工し、120℃で1分間熱風乾燥させた後に室温で1日静置したシリコーン樹脂離型層を有するPETフィルム。
硬化樹脂層の形成
表1、表2に示す組成で、離型基材上に硬化性樹脂をスピンコートし、80℃で2分間予備乾燥を行った後、UV照射装置(岩崎電気製コンベア式メタルハライドランプ)によりUV照射を行い、離型面上に硬化樹脂層を形成した。
実施例1〜6及び比較例4は、離型基材A〜Cと、含フッ素硬化性樹脂G〜Kを使用した。比較例1〜2は、含フッ素アクリレート化合物を配合しない硬化性樹脂E、Fを使用した。比較例3は、基材表面に含フッ素樹脂離型剤層を有しない離型基材Dを使用した。
実施例1〜6及び比較例1〜3は、空気中で紫外線の積算照射量100mJ/cmで硬化した。
比較例4は、窒素中で紫外線の積算照射量3000mJ/cmで硬化した。
[評価方法]
離型基材に塗工した硬化樹脂の空気側の界面を「空気界面」とし接触角の測定を行った。また、空気界面を両面接着テープでガラス板に固定した後、離型基材を剥がし空気界面の反対側に位置する「離型界面」を露出させ、空気界面と同様の方法で接触角の測定を行った。
[接触角測定]
水接触角及びオレイン酸接触角を、自動接触角計(協和界面科学社製)を用いて着滴から30秒後の静的接触角を測定した。
下記表1に実施例1〜6の硬化樹脂層表面の評価結果を示す。
Figure 2011025438
下記表2に比較例1〜4の硬化樹脂層表面の評価結果を示す。
Figure 2011025438
[実施例7]
樹脂成形物の形成及び評価
縦10mm×横10mm×深さ0.2mmの正方形凹部を有する、表面上にPTFEが焼付塗装された銅製金型の凹部に、硬化性樹脂Gを充填し、気泡が入らないように十分注意しつつ充填した硬化性樹脂Gの上部を厚さ5mmのポリカーボネート板で密着するように覆った。ついでこのポリカーボネート板越しに600mJ/cmのUV照射を行った後に、ポリカーボネート板ごと硬化した樹脂Gを取り外し、ポリカーボネート板と樹脂Gが一体化した凸部を有する樹脂成形物を得た。取り外した樹脂Gの凸部上面の接触角を測定したところ、水接触角108°、オレイン酸接触角72°と高い撥水撥油性を示した。
実施例1〜6は、離型界面の水接触角が100°以上、オレイン酸接触角が60°以上であるのに対し、空気界面の水接触角は92°以下、オレイン酸接触角は32°以下であり、離型界面において優れた撥水性、撥油性を示していることがわかる。一方、比較例1、2は、離型界面と空気界面で、水接触角及びオレイン酸接触角に差は見られない。比較例3は、実施例1〜6と比較し離型界面での撥水性、撥油性の向上が少ない。比較例4は、離型界面だけでなく空気界面でも撥水性、撥油性を示しており、このような樹脂フィルムは、空気界面側の多層塗工や転写先基材への接着性に悪影響を及ぼす可能性がある。
以上より、本発明の方法で製造した硬化樹脂層は、離型界面での撥水性、撥油性が空気界面に対し優れており、硬化樹脂層表面(離型界面)に含フッ素添加剤層が形成されていることがわかる。これにより、優れた防汚性能を付与した硬化樹脂層を形成することが可能になった。
本発明の方法により製造した硬化樹脂層は、さらに成形物表面に接着させることにより優れた防汚性能を有するハードコート層として機能する。これによって樹脂成形品に防汚性、耐擦傷性与えることが出来、携帯電話、携帯ゲーム機器、携帯音楽プレイヤー、ノートパソコン、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、デジタルフォトフレームの筐体、及びそれらのディスプレイやキーパッドなどのコントロール部品表面、タッチパネル画面、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイの画面及び操作部、自動車用内装材、建築用内装材、家電機器の筐体及び操作部、文房具の外装、高級家具、水周り製品等に用いられる樹脂表面への保護膜として有用である。

Claims (13)

  1. 離型基材上に、含フッ素化合物を含む硬化性樹脂組成物を塗工し、次いで、硬化または部分硬化させた後に該離型基材と硬化樹脂層を剥離して、あるいは該離型基材と硬化樹脂層を剥離した後に硬化性樹脂組成物を硬化または部分硬化して、硬化樹脂層を製造する方法において、離型基材の表面部分が含フッ素化合物を含有しているところの上記方法。
  2. 離型基材が、含フッ素樹脂フィルムから成ること、あるいは、基材表面に含フッ素離型剤の層を有するフィルムであることを特徴とする、請求項1に記載の硬化樹脂層の製造方法。
  3. 硬化性樹脂組成物が紫外線により硬化されることを特徴とする、請求項1および2に記載の硬化樹脂層の製造方法。
  4. 硬化性樹脂組成物が、フッ素を不含の紫外線硬化性アクリレート化合物と含フッ素アクリレート化合物を含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の硬化樹脂層の製造方法。
  5. 離型基材上に、含フッ素化合物を含む硬化性樹脂組成物を塗工し、硬化または部分硬化させた後に該離型基材と硬化樹脂層を剥離して硬化樹脂層を製造する方法において、フッ素を不含の紫外線硬化性アクリレート化合物と含フッ素アクリレート化合物の混合物を塗工した後に、該塗工された混合物が空気あるいは酸素含有雰囲気に接触した状態で、該混合物に紫外線照射を行うことを特徴とする請求項4に記載の硬化樹脂層の製造方法。
  6. 離型基材上に、含フッ素化合物を含む硬化性樹脂組成物を塗工し、硬化または部分硬化させた後に該離型基材と硬化樹脂層を剥離して硬化樹脂層を製造する方法において、紫外線の積算照射量が2000mJ/cm以下である請求項3〜5のいずれか1項に記載の硬化樹脂層の製造方法。
  7. 含フッ素アクリレート化合物が、フルオロポリエーテル基を含むことを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の硬化樹脂層の製造方法。
  8. 含フッ素アクリレート化合物が、下記式(1)で示される化合物である請求項4〜7のいずれか1項に記載の硬化樹脂層の製造方法。
    Figure 2011025438
    [式中、a、cは0〜4、bは1〜4の整数で、a+b+cは1〜4の整数である。dは1または2であり、Rf基はd価のフルオロポリエーテル基であり、Qは炭素数1〜30で酸素原子、窒素原子、ケイ素原子を含んでいてもよいa+b+c+1価の連結基であり、途中環状構造を含んでいてもよく、Qは、互いに独立に、炭素数3〜20のエーテル結合及び/又はエステル結合を含んでいてもよい2価の連結基であり、途中環状構造や分岐を含んでいても良く、それぞれ同一でも異なっていても良い。
    は下記式(2)で表わされるポリエーテル基であり、
    Figure 2011025438
    (式中、f、g、h、及びiは、Rの分子量が30〜600となる範囲において、互いに独立に0〜20の整数であり、各繰り返し単位の配列はランダムであってもよく、Rは炭素数1〜10の飽和もしくは不飽和炭化水素基である。)
    は下記式(3)で表されるアクリル基もしくはα置換アクリル基含有基である。
    Figure 2011025438
    (式(3)中、Rは炭素数1〜18の、エーテル結合及び/又はエステル結合を含んでいてよい2価もしくは3価の連結基であり、Rは、互いに独立に、水素原子、フッ素原子、メチル基、又はトリフルオロメチル基であり、nは1又は2の整数である。Qは2価の連結基であり、エーテル結合、エステル結合、ウレタン結合、尿素結合等を含んでいてもよい。)]
  9. 含フッ素アクリレート化合物が、下記式(4)で示される含フッ素アクリレートもしくは含フッ素α置換アクリレートである、請求項8に記載の硬化樹脂層の製造方法。
    Figure 2011025438
    [式(4)中、aは1〜4の整数、bは0〜3の整数、cは1〜4の整数、但しa+b+cが3、4または5、であり、eは2〜8の整数であり、Rfは下記式(6)で表されるパーフルオロポリエーテル残基であり、
    Figure 2011025438
    (式中、j、k、l及びmはRfの分子量が200〜6000となる範囲において、それぞれ独立に0〜50の整数であり、Xはフッ素原子もしくはトリフルオロメチル基であり、各繰り返し単位の配列はランダムであってよい)
    ’は下記式(7)で表される基であり、
    Figure 2011025438
    (式中、f、g、h、及びiはR’の分子量が30〜3000となる範囲において、それぞれ独立に、0〜100の整数であり、各繰り返し単位の配列はランダムであってよく、R’は炭素数1〜10の飽和もしくは不飽和炭化水素基である)
    ’は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、メチル基、又はトリフルオロメチル基であり、Zは2価の有機基であり、dは0または1である。]
  10. 含フッ素アクリレート化合物が、下記式(5)で示される含フッ素アクリレートもしくは含フッ素α置換アクリレートである請求項8に記載の硬化樹脂層の製造方法。
    Figure 2011025438
    [式(5)中、aは1〜4の整数、bは1〜4の整数、但しa+bは3、4または5、であり、Rfは下記式(6)で表されるパーフルオロポリエーテル残基であり、
    Figure 2011025438
    (式中、j、k、l及びmはRfの分子量が200〜6000となる範囲において、それぞれ独立に0〜50の整数であり、Xはフッ素原子もしくはトリフルオロメチル基であり、各繰り返し単位の配列はランダムであってよい)
    ’’は下記式(8)で表される基であり、
    Figure 2011025438
    (式中、f、g、h、iはR’’の分子量が30〜300となる範囲において、それぞれ独立に、0〜4の整数であり、各繰り返し単位の配列はランダムであってよい)
    ’’は、下記式(9)で表わされる炭素数4〜20のアクリル基もしくはα置換アクリル基含有基であり、
    Figure 2011025438
    (式中、R’’は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、メチル基、又はトリフルオロメチル基であり、R’’は炭素数1〜18の、エーテル結合及び/又はエステル結合を含んでいてよい2価もしくは3価の連結基であり、nは1又は2である)
    Zは2価の有機基であり、dは0または1である。]
  11. 含フッ素アクリレート化合物が、下記式(10)で示される含フッ素アクリレートもしくは含フッ素α置換アクリレートである、請求項8に記載の硬化樹脂層の製造方法。
    Figure 2011025438
    [式中、Rfは2価の分子量500〜30000のパーフルオロポリエーテル基であり、途中分岐を含んでいても良く、
    は互いに独立に、下記式(11)で表わされる基であり、
    Figure 2011025438
    [式中、a及びcは0〜4、bは1〜4の整数、但しa+b+cは2、3、または4であり、
    ’は互いに独立に、下記式(12)で表される基であり、
    Figure 2011025438
    (式中、f、g、h、及びiはR’の分子量が30〜600となる範囲において、互いに独立に0〜20の整数であり、各繰り返し単位の配列はランダムであってよく、R’は炭素数1〜10の飽和もしくは不飽和炭化水素基である。)
    ’’は下記式(13)で表されるアクリル基もしくはα置換アクリル基含有基であり、
    Figure 2011025438
    (式中、R’’は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、メチル基、又はトリフルオロメチル基であり、R’’は炭素数1〜18の、エーテル結合及び/又はエステル結合を含んでいてよい2価もしくは3価の連結基であり、nは1又は2の整数である。)
    ’及びQ’は、互いに独立に、炭素数3〜20のエーテル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合を含んでいてもよい2価の連結基であり、途中環状構造や分岐を含んでいてもよく、それぞれ同一でも異なっていてもよい。]
    は互いに独立に、下記式(14)で表わされる基であり、
    Figure 2011025438
    (式中、R、R、Q、Qは上記の通りであり、d、e、fは0〜3の整数であり、かつd+e+fは1〜3のいずれかの値であり、繰り返し単位の配列はランダムであってよい。)
    は2価の有機基であり、酸素原子、窒素原子、フッ素原子を含んでいてもよく、また、環状構造、不飽和結合を有する基であってもよく、vは0〜5の整数である。
  12. 離型基材が、基材表面に含フッ素離型剤の層を有する樹脂成形用型であり、該樹脂成形用型に含フッ素化合物を含む硬化性樹脂組成物を充填し硬化させた後に、該樹脂成形用型を取り外して硬化樹脂成形物を製造する方法。
  13. 前記硬化性樹脂組成物が紫外線により硬化される樹脂組成物であり、基材表面に含フッ素離型剤の層を有する樹脂成形用型に該紫外線硬化性樹脂組成物を充填した後、硬化性樹脂組成物と樹脂成形用型の接触面と反対側の面(空気界面側)を紫外線透過可能なカバー基材で覆い、該カバー基材の上から紫外線を照射し硬化させることを特徴とする、請求項12に記載の硬化樹脂成形物の製造方法。
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