JP2011013297A - 反射板用白色フィルム - Google Patents

反射板用白色フィルム Download PDF

Info

Publication number
JP2011013297A
JP2011013297A JP2009155283A JP2009155283A JP2011013297A JP 2011013297 A JP2011013297 A JP 2011013297A JP 2009155283 A JP2009155283 A JP 2009155283A JP 2009155283 A JP2009155283 A JP 2009155283A JP 2011013297 A JP2011013297 A JP 2011013297A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
layer
reflector
white
light reflecting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009155283A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5629064B2 (ja
Inventor
Hiroshi Kusume
博 楠目
Shinya Togano
真也 栂野
Koji Kubo
耕司 久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Film Solutions Ltd
Original Assignee
Teijin DuPont Films Japan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teijin DuPont Films Japan Ltd filed Critical Teijin DuPont Films Japan Ltd
Priority to JP2009155283A priority Critical patent/JP5629064B2/ja
Priority to KR1020117020486A priority patent/KR101640273B1/ko
Priority to PCT/JP2010/054820 priority patent/WO2010110211A1/ja
Priority to CN201080013427.5A priority patent/CN102362217B/zh
Priority to TW099108704A priority patent/TWI488743B/zh
Publication of JP2011013297A publication Critical patent/JP2011013297A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5629064B2 publication Critical patent/JP5629064B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Abstract


【課題】液晶表示装置のバックライトユニットに反射板として用いたときに高い輝度を得ることができ、打ち抜き加工の際にカエリやヒゲ状物が発生し難い、打ち抜き性に優れる液晶表示装置のバックライトユニットに用いられる反射板用白色フィルムを提供する。
【解決手段】ボイド体積率が55〜80%である光反射層、およびその少なくとも一方の面に設けられた二軸延伸ポリステルフィルムの支持層からなり、光反射層の厚みの合計と支持層の厚みの合計との比が85:15〜98:2であり、フィルムの反射率が98.0%以上であり、かつ落下衝撃試験による打ち抜きエネルギーが0.10〜0.30J、フィルム厚みが150〜250μmであることを特徴とする、反射板用白色フィルム。
【選択図】なし

Description

本発明は、液晶表示装置のバックライトユニットの反射板として用いられる、反射板用白色フィルムに関する。
液晶表示装置のバックライトユニットには、光源からの光が画面の背面へ逃げるのを防ぐために、背面に反射板が設置されている。この反射板には、薄くかつ高い反射率を備えることが要求される。
液晶表示装置用のバックライトユニットに用いる反射フィルムとして、フィルムの内部に微細な気泡を含有する白色ポリエステルフィルムが知られており、液晶表示装置用反射フィルムとして広く利用されている。
特開昭63−62104号公報 特公平8−16175号公報 特開2000−37835号公報 特開2005−125700号公報 特開2004−50479号公報
反射板用白色フィルムは、所定の形状に加工されてバックライトユニットに組み込まれる。この加工のために反射板用白色フィルムを所定の形状に裁断する工程があるが、この工程での裁断速度は、バックライトユニットの大量生産化が進むに伴い速くなっている。従来の反射フィルムで高輝度を得られるものは、断裁時にフィルムの端面にカエリやヒゲ状物が発生し易い。このカエリやヒゲ状物は生産性を低下させる原因となる。なお、ヒゲ状物は、裁断による切断面に発生する細い突起部であり、カエリは、裁断による切断面付近に発生する部分的に盛り上がった部分である。
本発明は、液晶表示装置のバックライトユニットに反射板として用いたときに高い輝度を得ることができ、打ち抜き加工の際にカエリやヒゲ状物が発生し難い、打ち抜き性に優れる液晶表示装置のバックライトユニットに用いられる反射板用白色フィルムを提供することを目的とする。
すなわち本発明は、ボイド体積率が55〜80%である光反射層、およびその少なくとも一方の面に設けられた二軸延伸ポリステルフィルムの支持層からなり、光反射層の厚みの合計と支持層の厚みの合計との比が85:15〜98:2であり、フィルムの反射率が98.0%以上であり、かつ落下衝撃試験による打ち抜きエネルギーが0.10〜0.30J、フィルム厚みが150〜250μmであることを特徴とする、反射板用白色フィルムである。
本発明によれば、液晶表示装置のバックライトユニットに反射板として用いたときに高い輝度を得ることができ、打ち抜き加工の際にカエリやヒゲ状物が発生し難い、打ち抜き性に優れる、反射板用白色フィルムを提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の反射板用白色フィルムは、光反射層およびその少なくとも一方の面に設けられた二軸延伸ポリステルフィルムの支持層からなる。
[光反射層]
本発明における光反射層は、白色の着色剤を熱可塑性樹脂中に含有させることによって白色を呈するようにした層またはボイド形成物質を熱可塑性樹脂中に含有させて延伸することにより熱可塑性樹脂とボイド形成物質との界面にボイドを形成することで白色を呈するにようした層である。
本発明の光反射層のボイド体積率は55〜80%、さらに好ましくは60〜75%、特に好ましくは62〜70%である。ボイド体積率が55%未満であると高い反射率を得ることができず、打ち抜き加工性も劣るものとなる。他方、ボイド体積率が80%を超えると製膜が非常に困難になる。
[ポリエステル]
光反射層の熱可塑性樹脂としては、好ましくは熱可塑性のポリエステルを用いる。熱可塑性のポリエステルを用いる場合、ポリエステルとしては、ジカルボン酸成分とジオール成分とからなるポリエステルを用いる。このジカルボン酸としては、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、2,6―ナフタレンジカルボン酸、4,4’―ジフェニルジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸を挙げることができる。ジオールとしては、例えばエチレングリコール、1,4―ブタンジオール、1,4―シクロヘキサンジメタノール、1,6―ヘキサンジオールを挙げることができる。これらのポリエステルのなかでも芳香族ポリエステルが好ましく、特に、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。ポリエチレンテレフタレートは、ホモポリマーであってもよいが、共重合ポリマーが好ましい。共重合ポリマーである場合、共重合成分の割合は、全ジカルボン酸成分を基準として例えば1〜20モル%、好ましくは2〜15モル%、さらに好ましくは3〜13モル%である。共重合成分の割合をこの範囲とすることによって、光反射層についても優れた製膜性を得ることができ、熱寸法安定性に優れたフィルムを得ることできる。
[白色無機粒子]
光反射層の白色の着色剤としては、白色無機粒子を用いる。ボイド形成物質としては、白色無機粒子、有機粒子または非相溶樹脂を用いる。
白色無機粒子としては、例えば、硫酸バリウム粒子、二酸化チタン粒子、二酸化珪素粒子、炭酸カルシウム粒子を用いることができる。白色無機粒子の平均粒径は、好ましくは0.1〜3.0μm、さらに好ましくは0.2〜2.5μm、特に好ましくは0.3〜2.0μmである。この範囲の平均粒径の白色無機粒子を用いることで、熱可塑性樹脂中に適度に分散させることができ、白色無機粒子の凝集が起こりずらく、表面に粗大突起のない光反射層を得ることができる。同時に、光反射層の表面が粗れすぎず、適切な範囲の光沢度にすることができる。白色無機粒子として最も好ましいものは、平均粒子径が0.1〜3.0μmの硫酸バリウム粒子である。
白色無機粒子の平均粒径は、d50(メジアン径)を採用するが、粒子径の小さいものから10%のd10、小さいものから90%のd90で表した際、粒度分布のd90/d10が、好ましくは1〜500、さらに好ましくは1〜300、さらに好ましくは1〜100、特に好ましくは1〜50である。500を超える粒度分布である場合、フィルターに粗大粒子が詰まったり、微小粒子が再凝集する場合があり好ましくない。
白色無機粒子は、どのような粒子形状でもあってもよく、例えば、板状、球状であってもよい。白色無機粒子は、分散性を向上させるために表面処理を行ってあってもよい。
ボイド形成物質として有機粒子を用いる場合、例えば、架橋ポリスチレン粒子、アクリル粒子を用いることができる。
ボイド形成物質として非相溶樹脂を用いる場合、光反射層の熱可塑性樹脂に非相溶な樹脂を用いる。非相溶樹脂として、例えば、ポリオレフィン、ポリスチレンを用いることができる。
光反射層が白色無機粒子および熱可塑性樹脂からなる組成物から構成される場合、白色無機粒子は好ましくは50〜60重量%を占め、熱可塑性樹脂は好ましくは50〜40重量%を占める。この範囲の組成であると良好な反射率と打ち抜き加工性、安定したフィルム製膜が期待できる。
光反射層の組成物は、必要に応じて、白色無機粒子および熱可塑性樹脂以外の成分を含有してもよい。そのような成分として、例えば、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤、難燃剤を挙げることができる。
[支持層]
支持層は二軸延伸ポリエステルフィルムからなる。ポリエステルとしては、芳香族ジカルボン酸成分とジオール成分とからなる芳香族ポリエステルが好ましく、特に、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。ポリエチレンテレフタレートは、ホモポリマーであってもよいが、共重合ポリマーが好ましい。共重合ポリマーである場合、共重合成分の割合は、全ジカルボン酸成分を基準として例えば1〜20モル%、好ましくは2〜15モル%、さらに好ましくは3〜13モル%である。共重合成分の割合をこの範囲とすることによって、光反射層についても優れた製膜性を得ることができ、熱寸法安定性に優れたフィルムを得ることできる。
[層構成]
本発明の反射板用白色フィルムは、共押出し法により製造されたものであることが好ましい。すなわち、光反射層と支持層とは、共押出し法により積層されていることが好ましい。本発明の反射板用白色フィルムは、単一もしくは複数の光反射層を含み、単一もしくは複数の支持層を含む。光反射層の厚みの合計と支持層の厚みの合計との比は85:15〜98:2、好ましくは95:5〜98:2である。反射層の厚みの合計がフィルムの総厚みに占める割合が85未満であると高い反射率を得ることが難しくなり、他方、98を超えるとフィルムの破断が多くなり、安定して製膜することが難しくなる。
本発明の反射板用白色フィルムは、光反射層の少なくとも一方の面に支持層が設けられた構成であり、具体的には、例えば、光反射層/支持層の2層構成、支持層/光反射層/支持層の3層構成、光反射層/支持層/光反射層の3層構成、支持層/光反射層/支持層/光反射層の4層構成、支持層/光反射層/支持層/光反射層/支持層の5層構成をとることができる。このうち製膜安定性や製造コストの観点から、支持層/光反射層/支持層の3層構成が好ましい。
本発明の反射板用白色フィルムの総厚みは150〜250μm、好ましくは170〜230μmである。この範囲の総厚みであるでことによって良好なハンドリング性および生産性を得ることができる。150μm未満であると反射率が不足する。他方、250μmを超えると、十分な反射率は得られるものの、打ち抜き性が劣る。
[落下衝撃試験、光反射率]
本発明の反射板用白色フィルムは、落下衝撃試験による打ち抜きエネルギーが0.10〜0.30Jであることが必要である。0.10J未満であるとフィルム自体が割れ易く、0.30Jを超えるとヒゲ状物やカエリが発生する。
本発明の反射板用白色フィルムの光反射率は、波長550nmにおける反射率として、好ましくは98.0%以上、さらに好ましくは98.5%以上、特に好ましくは99.0%以上である。反射率が98.0%以上であることによってバックライトユニットに用いたときに高い輝度を得ることができる。
[製造方法]
以下、本発明の反射板用白色フィルムを製造する方法の一例を説明する。以下、ポリマーのガラス転移温度をTg、融点をTmということがある。
反射板用白色フィルムの製造に用いるポリエステルは、線径15μm以下のステンレス鋼細線よりなる平均目開き10〜100μmの不織布型フィルターを用いて濾過を行うことが好ましい。この濾過を行うことで、通常は凝集して粗大凝集粒子となりやすい粒子の凝集を抑え、粗大異物の少ない白色フィルムを得ることができる。なお、不織布の平均目開きは、好ましくは20〜50μm、さらに好ましくは15〜40μmである。濾過したポリエステルの組成物は、溶融した状態でフィードブロックを用いた同時多層押出法により、ダイから多層状態で押出し、未延伸積層シートを製造する。
ダイより押出された未延伸積層シートは、キャスティングドラムで冷却固化され、未延伸積層フィルムとなる。この未延伸積層フィルムをロール加熱、赤外線加熱等で加熱し、縦方向に延伸して縦延伸積層フィルムを得る。この延伸は2個以上のロールの周速差を利用して行うのが好ましい。延伸は、ポリエステルのTg以上の温度で行うことが好ましい。延伸倍率は、縦方向、縦方向と直交する方向(以降、横方向と呼ぶ)ともに、好ましくは2.5〜4.3倍、さらに好ましくは2.7〜4.2倍である。2.5倍未満とするとフィルムの厚み斑が悪くなり良好なフィルムが得られず、4.3倍を超えると製膜中に破断が発生し易くなり好ましくない。
縦延伸後の積層フィルムは、続いて、横延伸、熱固定、熱弛緩の処理を順次施して積層二軸配向フィルムとするが、これらの処理は、フィルムを走行させながら行う。横延伸の予熱処理はポリエステルのTgより高い温度から始める。横延伸過程での昇温は連続的でも段階的(逐次的)でもよいが通常逐次的に昇温する。例えばテンターの横延伸ゾーンをフィルム走行方向に沿って複数に分け、ゾーン毎に所定温度の加熱媒体を流すことで昇温する。横延伸後のフィルムは、両端を把持したまま(Tm−20℃)〜(Tm−100℃)で定幅または10%以下の幅減少下で熱処理して熱収縮率を低下させるのがよい。熱処理温度が(Tm−20℃)より高いとフィルムの平面性が悪くなり、厚み斑が大きくなり好ましくない。(Tm−100℃)より低いと熱収縮率が大きくなることがあり好ましくない。また、熱収縮量を調整するために、把持しているフィルムの両端を切り落し、フィルム縦方向の引き取り速度を調整し、縦方向に弛緩させることができる。弛緩させる手段としてはテンター出側のロール群の速度を調整する。弛緩させる割合として、テンターのフィルムライン速度に対してロール群の速度ダウンを行い、好ましくは0.1〜2.5%、さらに好ましくは0.2〜2.3%、特に好ましくは0.3〜2.0%の速度ダウンを実施してフィルムを弛緩(この値を「弛緩率」という)して、弛緩率をコントロールすることによって縦方向の熱収縮率を調整する。また、フィルム横方向は両端を切り落すまでの過程で幅減少させて、所望の熱収縮率を得ることができる。
また、本発明の積層フィルムは逐次二軸延伸法以外にも同時二軸延伸法を用いて製膜することができる。延伸倍率は、縦方向、横方向ともに例えば2.7〜4.3倍、好ましくは2.8〜4.2倍である。
以下、実施例により本発明を詳述する。なお、各特性値は以下の方法で測定した。
なお、PETはポリエチレンテレフタレート、IPAはイソフタル酸を意味する。
(1)反射率
分光光度計(島津製作所製UV−3101PC)に積分球を取り付け、BaSO白板を100%としたときのサンプルフィルムの反射率を波長550nmで測定した。
(2)輝度
液晶表示装置に反射板として用いたときの表示装置の輝度を評価した。ソニー(株)製32インチテレビ(ブラビアKDL−32V2500)のバックライトの反射フィルムを取り外し、かわりに評価対象のサンプルフィルムを設置し、輝度計(大塚電子製Model MC−940)を用いて、バックライトの中心を真正面より測定距離500mmで輝度を測定した。
(3)無機粒子の平均粒径
粒度分布計(堀場製作所製LA−950)にて、粒子の粒度分布を求め、d50での粒子径を平均粒径とした。
(4)落下衝撃試験による打ち抜きエネルギー
デュポン式衝撃試験(JIS K5600−5−3、ISO6272)に基づき実施した。25℃、50%RH環境下で調整されたサンプルフィルム(30mm×30mm)を受台の上にセットし、撃芯(直径4mmの円柱状、材質SUS)をサンプルフィルムの上に設置した。おもり(荷重300g)を適当な位置より撃芯の上に落下させ、撃芯の下のサンプルフィルムに割れが生じたかどうかを観察した。割れの有無の判定では、サンプルフィルムの伸びにより円状に抜けきれたものは割れがあるとは判定せず、サンプルフィルムにヒビ割れの生じたもののみを割れがあると判定した。
サンプルフィルムの割れが発生するまで落下高さを1cm刻みで高くして、サンプルフィルムに割れが生じるまで予備テストを行った。サンプルフィルムに割れが発生した場合には落下高さを1cm低くし、割れが発生しない場合には落下高さを1cm高くすることを繰り返した。サンプルフィルム50枚についてこのテスト行い、サンプルフィルムの半数に割れが生じる落下高さを求めた。落下高さに荷重を掛けて、落下衝撃試験による打ち抜きエネルギー(J)とした。
(5)ボイド体積率
光反射層のポリマーの密度および無機粒子の密度と、光拡散層におけるこれらの配合比率から、光拡散層にボイドがない場合の光拡散層の計算上の密度を求めた。この計算で用いた密度は、ポリエチレンテレフタレートが1.39g/cm、硫酸バリウム粒子が4.5g/cmである。他方、積層フィルムから光反射層のみを分離し、単位体積当たりの重量を計り、光反射層の実密度を求めた。ボイド体積率を下記式で算出した。
ボイド体積率(%)=(1−実密度/ボイドがない場合の計算上の密度)×100
(6)各層の厚み比
日立製作所製S−4700形電界放出形走査電子顕微鏡を用い、倍率500倍にて、フィルムの断面を観察し、測定数5点の平均にてフィルムの各層の厚み比を求めた。
(7)フィルムの厚み
接触式厚み計(アンリツ製 K−402B)を用いてフィルム厚みを測定した。
(8)打ち抜き性
穴あけ治具CARL CP−5を用いて、フィルムを50回打ち抜き(円形状の穴の直径は6mm、打ち抜く速度は50回/1分間とした)、打ち抜いた端部を光学顕微鏡にて倍率25倍にて観察しヒゲ状物の発生の有無とカエリの発生の有無を観察した。
ヒゲ状物については、打ち抜き部分から長さ1mm以上飛び出しているヒゲ状物がある打ち抜き穴を「発生有」とし、カエリについては、打ち抜き部分の一部または全部がフィルム平面を基準として0.5mm以上盛り上がっている打ち抜き穴を「発生有」とした。
ヒゲ状物およびカエリのそれぞれについて、下記式で発生割合を算出した。
発生割合(%)=「発生有」の個数/50個
[実施例1]
テレフタル酸ジメチル132重量部、イソフタル酸ジメチル18重量部(ポリエステルの全ジカルボン酸成分を基準に12モル%)、エチレングリコール98重量部、ジエチレングリコール1.0重量部、酢酸マンガン0.05重量部、酢酸リチウム0.012重量部を精留塔、留出コンデンサを備えたフラスコに仕込み、撹拌しながら150〜235℃に加熱しメタノールを留出させエステル交換反応を行った。メタノールが留出した後、リン酸トリメチル0.03重量部、二酸化ゲルマニウム0.04重量部を添加し、反応物を反応器に移した。ついで撹拌しながら反応器内を徐々に0.5mmHgまで減圧するとともに290℃まで昇温し、重縮合反応を行い、ポリエステルを得た。得られたポリエステルを支持層および光反射層のポリエステルとして用い、平均粒径1.2μmの硫酸バリウムのマスターバッチを作製し、支持層のポリエステル組成物には4重量%、光反射層のポリエステル組成物には55重量%の含有量になるように添加量を調整した。
これらの原料を用い、それぞれ275℃に加熱された2台の押出機に供給し、支持層のポリエステル組成物と光反射層のポリエステル組成物とを、支持層/光反射層/支持層となるような3層フィードブロック装置を使用して合流させ、その積層状態を保持したままダイスよりシート状に成形した。支持層/光反射層/支持層の厚み比が二軸延伸後に4/92/4となるように各押出機の吐出量で調整した。さらにこのシートを表面温度23℃の冷却ドラムで冷却固化した未延伸フィルムを、表1に記載された予熱1(73℃)および予熱2(77℃)の温度にて加熱し、長手方向(縦方向)に延伸速度1000%/秒にて92℃にて3.0倍の倍率で延伸し、25℃のロール群で冷却した。続いて、縦延伸したフィルムの両端をクリップで保持しながらテンターに導き、115℃にて予熱し、125℃に加熱された雰囲気中で長手に垂直な方向(横方向)に、5秒間で3.7倍の倍率で延伸した。その後テンター内で195℃の温度で熱固定を行い、テンター内で弛緩率2%で縦方向に弛緩し、145℃の温度にて幅入れ率2%で横方向に幅入れを行い、室温まで冷やして白色フィルムを得た。得られた白色フィルムは厚み225μm、反射率は98.7%であった。評価結果を表3にまとめる。
[実施例2]
実施例1において支持層および光反射層の硫酸バリウム粒子の添加量をそれぞれ6重量%と60重量%に変更し、硫酸バリウム粒子の平均粒径(d50)を表1記載のとおり変更した以外は実施例1同様にして白色フィルムを作成した。評価結果を表3にまとめる。
[実施例3]
実施例1において支持層のポリエステルを重合の段階でジカルボン酸成分としてイソフタル酸ジメチルを用いず、テレフタル酸ジメチルのみを用いて重合を行い、これの硫酸バリウムのマスターバッチを作成して、表1に記載の割合になるようにし、表2記載の延伸条件にて白色フィルムを作成した。評価結果を表3にまとめる。
[実施例4]
実施例3において、支持層の無機粒子を平均粒子径(d50)0.2μmのルチル型二酸化チタン粒子に変更し、光反射層の硫酸バリウム粒子として平均粒径(d50)1.2μmのものを用いた他は、実施例3と同様にして白色フィルムを作成した。評価結果を表3にまとめる。
[実施例5〜9]
表1に記載された条件に変更する他は実施例1と同様にして白色フィルムを得た。なお実施例9は2層積層フィルムを作成したが、全て光反射層側から評価を行った。評価結果を表3にまとめる。
[比較例1〜7]
表1に記載された条件に変更する他は実施例1と同様にして白色フィルムを得た。なお比較例5は製膜性が非常に悪くフィルム破断のためサンプルが得られなかった。評価結果を表3にまとめる。
Figure 2011013297
Figure 2011013297
Figure 2011013297
本発明の反射板用白色フィルムは、液晶表示装置の反射フィルムとして好適に用いることができる。

Claims (1)

  1. ボイド体積率が55〜80%である光反射層、およびその少なくとも一方の面に設けられた二軸延伸ポリステルフィルムの支持層からなり、光反射層の厚みの合計と支持層の厚みの合計との比が85:15〜98:2であり、フィルムの反射率が98.0%以上であり、かつ落下衝撃試験による打ち抜きエネルギーが0.10〜0.30J、フィルム厚みが150〜250μmであることを特徴とする、反射板用白色フィルム。
JP2009155283A 2009-03-25 2009-06-30 反射板用白色フィルム Active JP5629064B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009155283A JP5629064B2 (ja) 2009-06-30 2009-06-30 反射板用白色フィルム
KR1020117020486A KR101640273B1 (ko) 2009-03-25 2010-03-19 반사판용 백색 필름
PCT/JP2010/054820 WO2010110211A1 (ja) 2009-03-25 2010-03-19 反射板用白色フィルム
CN201080013427.5A CN102362217B (zh) 2009-03-25 2010-03-19 反射板用白色膜
TW099108704A TWI488743B (zh) 2009-03-25 2010-03-24 Reflector with white film

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009155283A JP5629064B2 (ja) 2009-06-30 2009-06-30 反射板用白色フィルム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011013297A true JP2011013297A (ja) 2011-01-20
JP5629064B2 JP5629064B2 (ja) 2014-11-19

Family

ID=43592294

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009155283A Active JP5629064B2 (ja) 2009-03-25 2009-06-30 反射板用白色フィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5629064B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011011370A (ja) * 2009-06-30 2011-01-20 Teijin Dupont Films Japan Ltd 白色反射フィルム
JP2013088715A (ja) * 2011-10-20 2013-05-13 Teijin Dupont Films Japan Ltd 反射板用ポリエステルフィルム
JP2015174383A (ja) * 2014-03-17 2015-10-05 帝人デュポンフィルム株式会社 白色ポリエステルフィルム
JP2017195352A (ja) * 2016-04-14 2017-10-26 大日本印刷株式会社 発光ダイオード実装モジュール
JP2017198752A (ja) * 2016-04-25 2017-11-02 大日本印刷株式会社 光反射シート
JP2017199737A (ja) * 2016-04-25 2017-11-02 大日本印刷株式会社 発光ダイオード実装モジュール、発光ダイオード実装モジュール用光反射部材

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001347609A (ja) * 2000-06-06 2001-12-18 Toyobo Co Ltd 空洞含有ポリエステル系離型フィルム
JP2006274254A (ja) * 2005-03-02 2006-10-12 Daicel Chem Ind Ltd 低分岐度高分子量脂肪族ポリエステル、その製造方法、成形品及びフィルム
WO2007069541A1 (ja) * 2005-12-12 2007-06-21 Mitsubishi Plastics, Inc. 反射フィルム
JP2007233344A (ja) * 2006-02-03 2007-09-13 Toray Ind Inc 極細繊維からなる光反射シート及びそれを備えた液晶ディスプレイ
JP2007261260A (ja) * 2006-03-02 2007-10-11 Toray Ind Inc 反射板用白色積層ポリエステルフィルム
JP2007298963A (ja) * 2006-04-07 2007-11-15 Toray Ind Inc 液晶反射板用白色ポリエステルフィルムおよびそれを用いた面光源
JP2007328150A (ja) * 2006-06-08 2007-12-20 Teijin Dupont Films Japan Ltd 白色反射フィルム
JP2008065142A (ja) * 2006-09-08 2008-03-21 Denki Kagaku Kogyo Kk 光拡散シート
JP2008088207A (ja) * 2006-09-29 2008-04-17 Asahi Kasei Chemicals Corp ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物発泡シート及びその製造方法
JP2009042421A (ja) * 2007-08-08 2009-02-26 Toray Ind Inc 液晶ディスプレイ反射板用白色ポリエステルフイルム

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001347609A (ja) * 2000-06-06 2001-12-18 Toyobo Co Ltd 空洞含有ポリエステル系離型フィルム
JP2006274254A (ja) * 2005-03-02 2006-10-12 Daicel Chem Ind Ltd 低分岐度高分子量脂肪族ポリエステル、その製造方法、成形品及びフィルム
WO2007069541A1 (ja) * 2005-12-12 2007-06-21 Mitsubishi Plastics, Inc. 反射フィルム
JP2007233344A (ja) * 2006-02-03 2007-09-13 Toray Ind Inc 極細繊維からなる光反射シート及びそれを備えた液晶ディスプレイ
JP2007261260A (ja) * 2006-03-02 2007-10-11 Toray Ind Inc 反射板用白色積層ポリエステルフィルム
JP2007298963A (ja) * 2006-04-07 2007-11-15 Toray Ind Inc 液晶反射板用白色ポリエステルフィルムおよびそれを用いた面光源
JP2007328150A (ja) * 2006-06-08 2007-12-20 Teijin Dupont Films Japan Ltd 白色反射フィルム
JP2008065142A (ja) * 2006-09-08 2008-03-21 Denki Kagaku Kogyo Kk 光拡散シート
JP2008088207A (ja) * 2006-09-29 2008-04-17 Asahi Kasei Chemicals Corp ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物発泡シート及びその製造方法
JP2009042421A (ja) * 2007-08-08 2009-02-26 Toray Ind Inc 液晶ディスプレイ反射板用白色ポリエステルフイルム

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011011370A (ja) * 2009-06-30 2011-01-20 Teijin Dupont Films Japan Ltd 白色反射フィルム
JP2013088715A (ja) * 2011-10-20 2013-05-13 Teijin Dupont Films Japan Ltd 反射板用ポリエステルフィルム
JP2015174383A (ja) * 2014-03-17 2015-10-05 帝人デュポンフィルム株式会社 白色ポリエステルフィルム
JP2017195352A (ja) * 2016-04-14 2017-10-26 大日本印刷株式会社 発光ダイオード実装モジュール
JP2017198752A (ja) * 2016-04-25 2017-11-02 大日本印刷株式会社 光反射シート
JP2017199737A (ja) * 2016-04-25 2017-11-02 大日本印刷株式会社 発光ダイオード実装モジュール、発光ダイオード実装モジュール用光反射部材

Also Published As

Publication number Publication date
JP5629064B2 (ja) 2014-11-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101084903B1 (ko) 광확산성 필름
WO2010110211A1 (ja) 反射板用白色フィルム
JP5629064B2 (ja) 反射板用白色フィルム
JP5502379B2 (ja) 白色反射フィルム
JP4734237B2 (ja) 反射板用積層フィルムの製造方法
TW201809738A (zh) 白色反射性薄膜
JP5623892B2 (ja) 2軸延伸白色ポリエステルフィルム
JP4971690B2 (ja) 二軸延伸フィルム
JP2010224446A (ja) 液晶表示装置のバックライトユニットの反射フィルム用白色フィルム
JP5230998B2 (ja) ポリエステルフィルム
JP2010138024A (ja) 合わせガラス用ポリエステルフィルムおよび合わせガラス
JP2010138262A (ja) 合わせガラス用ポリエステルフィルムおよびその積層体
KR20180030855A (ko) 대형 디스플레이용 백색 반사 필름
JP4906160B2 (ja) 二軸延伸ポリエテルフィルム
JP5147470B2 (ja) 積層二軸延伸ポリエテルフィルム
JP2010221455A (ja) 白色積層ポリエステルフィルム
JP4563822B2 (ja) 二軸配向積層フィルム
JP4896454B2 (ja) 積層フィルム
JP2013164523A (ja) 光学機能フィルム用ポリエステルフィルム
JP2009214489A (ja) 積層二軸延伸ポリエテルフィルムの製造方法
JP5388505B2 (ja) 液晶表示装置用反射フィルム
KR102545864B1 (ko) 백색 반사 필름
JP5876750B2 (ja) ガラス貼り合わせ用半透明二軸延伸ポリエステルフィルム
JP2007322875A (ja) 反射フィルム
JP5108438B2 (ja) 反射板用ポリエステルフィルム

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20110704

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20110704

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120508

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130108

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130618

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130918

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20131101

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20131129

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140812

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141003

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5629064

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250