JP5623892B2 - 2軸延伸白色ポリエステルフィルム - Google Patents

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Description

本発明は、2軸延伸白色ポリエステルフィルムに関する。さらには、液晶表示装置のバックライトユニットの反射板として好適に用いることができる2軸延伸白色ポリエステルフィルムに関する。
液晶表示装置のバックライトユニットには、大きく分けてディスプレイの背面に光源を置く直下方式と、側面に光源を置くサイドライト方式とがあり(例えば特許文献1)、いずれの方式においても光源からの光が画面の背面へ逃げるのを防ぐために、直下方式においては光源(例えばCCFL)の背面に、サイドライト方式においては導光板の背面に、それぞれ反射フィルムが設置されている。一般的に、この反射フィルムには、薄くかつ高い反射率を備えることが要求される。
このような反射フィルムとして、フィルムの内部に微細な気泡(ボイド)を含有する白色ポリエステルフィルムが知られており、液晶表示装置用反射フィルムとして広く利用されている(特許文献2〜5)。そして近年、特に液晶表示装置の薄型化や消費電力の低減に伴い、LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード。)を光源としたバックライトユニットが大量に普及してきており、この中でも側面に光源を置くサイドライト方式のものが急速に普及してきている。
特開昭63−62104号公報 特公平8−16175号公報 特開2005−125700号公報 特開平11−277700号公報 特開2010−99878号公報
しかしながら、このようなサイドライト方式における反射フィルムは、導光板と接してバックライトユニット中に組み込まれる構成であるため、特に大型テレビにおいては、従来主流であった直下方式に用いられる反射フィルムとは要求特性が大きく異なり、またそれを満たすための構成も大きく異なる。例えば、反射フィルムの反射面側(導光板と接する側)に無機粒子などを多量に含有していると、光散乱が生じてしまい、反射率が悪くなってしまう。また、導光板と接しているため、反射面側に硬度の高い無機粒子などを含有させると、導光板に傷が付いてしまい、かかる導光板の傷がバックライトユニット上で観察されるという問題が生じてしまう。そうすると、特許文献4や5に開示されているような、反射面側に無機粒子を含有している反射フィルムでは、反射率が不十分であったり、また導光板の傷付きが生じたりしてしまうという問題が生じることとなる。
そこで本発明は、液晶表示装置のバックライトユニットにおける反射板として、特にサイドライト方式のバックライトユニットにおける反射板として用いたときに、高い輝度を達成すべく反射率を向上させるとともに、導光板の傷付きを抑制することができる2軸白色ポリエステルフィルムを提供することを目的とする。
すなわち本発明は、上記課題を解決するために以下の構成を採用するものである。
1.ボイド形成剤を含有するポリエステル組成物からなる光反射層と、下記の方法により求められるS10強度が98N/mm以上の粒子を実質的に含有せず、S10強度が98N/mm 未満の粒子を含有するポリエステル組成物からなる支持層とを有するフィルムであって、支持層が該フィルムの少なくとも一方の最表層にあり、該支持層の表面における高さ0.1μm以上のうねりの個数が1〜300個/200μmであり、反射率が90%以上である2軸延伸白色ポリエステルフィルム。
[S10強度の測定方法]
島津製作所社製の微小圧縮試験機MCTM2000を用いて粒子1個に対し、一定の負荷速度で9.8mN(1gf)まで荷重をかけたときの粒径の変形量と荷重を測定し、粒径が10%変形したときの荷重と圧縮前の粒子半径を次式:
S10強度(kgf/mm)=2.8×荷重(kgf)/{π×(粒子半径(mm))
に算入して得られる値として求めた。なお、1kgf=9.8Nとして求めた。
[S10強度の測定条件]
・試料調製;各粒子をそれぞれエタノール中に分散させた後、試料台に塗布乾燥し、測定用試料を調製した。
・試験温度;常温
・試験用圧子;平面50(直径50μmの平面圧子)
・試験種類;圧縮試験(MODE1)
・試験荷重;1.00(gf)
・負荷速度;0.072500(gf/秒)
・変位フルスケール;10(μm)
2.少なくとも一方の最表層にある支持層の厚みが1〜25μmである上記1に記載の2軸延伸白色ポリエステルフィルム。
3.光反射層が含有するボイド形成剤が無機粒子であり、かかる無機粒子の平均粒径が0.1〜3.0μmであり、含有量が光反射層の質量を基準として31〜60質量%である上記1または2に記載の2軸延伸白色ポリエステルフィルム。
4.光反射層の両面に支持層を有する上記1〜3のいずれか1に記載の2軸延伸白色ポリエステルフィルム。
5.反射板として用いられる上記1〜4のいずれか1に記載の2軸延伸白色ポリエステルフィルム。
6.サイドライト方式バックライトユニットの反射板として用いられる上記5に記載の2軸延伸白色ポリエステルフィルム。
本発明によれば、液晶表示装置のバックライトユニットにおける反射板として、特にサイドライト方式のバックライトユニットにおける反射板として用いたときに、高い輝度を達成すべく反射率を向上させるとともに、導光板の傷付きを抑制することができる2軸白色ポリエステルフィルムを提供することができる。
輝度測定に用いたバックライトユニットの構造を示す模式図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の2軸延伸白色ポリエステルフィルムは、光反射層と支持層とを有する。
[光反射層]
本発明における光反射層は、ボイド形成剤をポリエステルに含有させたポリエステル組成物からなる。光反射層は、ボイド形成剤をポリエステル中に含有させることによって白色を呈し、光反射効果を奏する層である。
(光反射層のポリエステル)
光反射層のポリエステルとしては、熱可塑性ポリエステルが好ましい。この熱可塑性ポリエステルとしては、ジカルボン酸成分とジオール成分とからなるポリエステルを用いることが好ましい。ジカルボン酸成分としては、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸を挙げることができる。ジオール成分としては、例えばエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,6−ヘキサンジオールを挙げることができる。これらのポリエステルのなかでも芳香族ポリエステルが好ましく、特に、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。ポリエチレンテレフタレートは、ホモポリマーであってもよいが、共重合ポリマーが好ましい。共重合ポリマーである場合、共重合成分としては、上記ジカルボン酸成分およびジオール成分を例示することができ、好ましくはイソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールである。また、共重合成分の割合は、全酸成分を基準として、好ましくは1〜20モル%、より好ましくは2〜15モル%、さらに好ましくは3〜13モル%、特に好ましくは9〜13モル%である。共重合成分の割合をこの範囲とすることによって、光反射層について優れた製膜性を得ることができ、熱寸法安定性に優れたフィルムを得ることできる。
(ボイド形成剤)
本発明における光反射層は、ボイド形成剤を含有する。ボイド形成剤としては、光反射層を形成するポリエステルに添加して、延伸工程や加熱工程を経ることによりフィルム内部にボイドを形成し、反射効果を奏し得るものであれば特に限定はされないが、後述する無機粒子や、ポリエステルと非相溶な樹脂(以下、非相溶樹脂と呼称する場合がある。)が好ましい。なかでも、ボイドの形成がしやすく、反射率の向上効果を高くでき、また支持層表面におけるうねりを形成しやすいという観点から、無機粒子が好ましい。
本発明においては、光反射層がボイド形成剤を含有し、ボイドを含有することにより、フィルムの最表層にある支持層表面において、後述するうねりを形成することができる。ボイド形成剤の含有量や大きさ、またそれによって形成されるボイドの量や大きさは特に限定されるものではないが、支持層表面におけるうねりの態様が、本発明が好ましく規定する態様となるようにボイドの量および大きさを調整することが好ましく、そうなるようなボイド形成剤の種類および含有量等の態様を採用することが好ましい。なお、ボイド形成剤の含有量を多くするとうねりの個数が多くなる傾向にあり、ボイドの大きさが大きくなるとうねりの高さが高くなる傾向にある。
(無機粒子)
光反射層においてボイド形成剤として用いる無機粒子としては、具体的には、硫酸バリウム粒子、二酸化チタン粒子、二酸化珪素粒子、炭酸カルシウム粒子等を例示することができる。なかでも、ボイドをより形成しやすく、また反射率の向上効果をより高くできるという観点から、硫酸バリウム粒子が好ましい。
無機粒子の平均粒径は、好ましくは0.1〜3.0μm、より好ましくは0.2〜2.5μm、さらに好ましくは0.3〜2.0μm、特に好ましくは0.5〜1.5μmである。この範囲の平均粒径の無機粒子を用いることで、ポリエステル中に適度に分散させることができ、無機粒子の凝集が起こり難くなり、粗大凝集体を形成していない光反射層を得ることができる。それにより反射率の向上効果を高くすることができる。また同時に、最表層にある支持層表面に、本発明が規定するうねりを形成することが容易となり、導光板の傷付き抑制の向上効果を高くすることができる。さらに、支持層に無機粒子や有機粒子などを添加しなくとも、滑り性を確保することができ、それにより巻き取り性が向上し、フィルムロール体として巻き取ることが容易となる。ここで、無機粒子の平均粒径は、d50(メジアン径)を採用するが、粒径の小さいものから10%のd10、小さいものから90%のd90で表した際、無機粒子の粒度分布のd90/d10は、好ましくは1〜500、さらに好ましくは1〜300、さらに好ましくは1〜100、特に好ましくは1〜50である。この範囲の粒度分布であると、フィルターに粗大粒子が詰まることがなく、微小粒子が再凝集することもなく、安定して製膜することができる。
無機粒子の形状は、例えば、板状、球状であってもよい。無機粒子は、分散性を向上させるために表面処理を行っていてもよい。光反射層のひとつの好ましい態様として、無機粒子およびポリエステルからなる組成物から形成される態様を挙げることができる。この組成物において、無機粒子の含有量は、反射率やうねりの態様、またフィルムの製膜性を考慮して適宜調整すれば良いか、例えば光反射層の質量を基準として、好ましくは31〜60質量%、より好ましくは35〜55質量%、さらに好ましくは40〜55質量%、特に好ましくは45〜54質量%である。この範囲で無機粒子を含有すると、反射率の向上効果を高くでき、また優れたフィルム製膜性を得ることができる。さらに、支持層表面において、本発明が規定するうねりを形成することが容易となる。無機粒子の含有量が31質量%未満であると、反射率の向上効果が低くなり、また、うねりの個数が少なくなる傾向にある。他方、無機粒子の含有量が60質量%を超えると、フィルム製膜が非常に困難となる傾向にあり、また、うねりの個数が多くなる傾向にある。
光反射層は、必要に応じて、本発明の目的を阻害しない限りにおいて、上述の無機粒子およびポリエステル以外の成分を含有してもよい。そのような成分として、例えば、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤、難燃剤を挙げることができる。
(非相溶樹脂)
光反射層においてボイド形成剤として用いる非相溶樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン、または環状ポリオレフィンなどのポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、フッ素樹脂などが好適に用いられる。これらは単独重合体であっても共重合体であっても良く、また2種類以上を併用しても良い。特にポリエステルとの臨界表面張力差が大きく、延伸後の熱処理によって変形しにくい樹脂が好ましく、ポリオレフィン樹脂、中でもポリメチルペンテンや環状ポリオレフィンが特に好ましい。
光反射層に含まれる非相溶樹脂の量としては、フィルム製膜時の破れ、非相溶樹脂を核とした気泡形成による反射率の向上効果を考慮して、また支持層表面におけるうねりの態様を考慮して選定すれば良いが、これらを良好にするという観点からは、好ましい範囲としては、光反射層の質量を基準として3〜35質量%であり、より好ましくは4〜30質量%、さらに好ましくは5〜25質量%、特に好ましくは15〜25質量%である。かかる含有量が3質量%未満であると、ボイド形成が少なくなる傾向にあり、反射率の向上効果が低くなる傾向にある。また、支持層表面におけるうねりの個数が少なくなる傾向にある。他方、35質量%を越えると、フィルム製膜時に破れが発生し易くなる傾向にある。また、支持層表面におけるうねりの個数が多くなる傾向にある。
本発明においては、無機粒子と非相溶樹脂のそれぞれの効果を発現するために、光反射層に無機粒子と非相溶樹脂を併用しても良いが、併用する際の好ましい含有量比としては、無機粒子/非相溶樹脂=95/5〜80/20(質量比率)であり、また、光反射層の質量に対して、無機粒子と非相溶樹脂の合計の含有量が40〜50質量%であることが好ましく、それぞれの添加効果を好ましく発現することができる。
[支持層]
支持層は、S10強度が98N/mm(10kgf/mm)以上の粒子を実質的に含有しないポリエステル組成物からなる。
(支持層のポリエステル)
支持層を形成するポリエステル組成物におけるポリエステルとしては、熱可塑性ポリエステルが好ましく、光反射層のポリエステルと同様のジカルボン酸成分とジオール成分とからなるポリエステルを好ましく用いることができる。これらのポリエステルのなかでも芳香族ポリエステルが好ましく、特に、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。ポリエチレンテレフタレートは、ホモポリマーであってもよいし共重合ポリマーであってもよい。ホモポリマーや共重合割合が少ないポリエチレンテレフタレートであると、フィルムの耐熱性を向上することができ、たわみ等を改善することができる。他方、共重合割合を多くすると、製膜性に優れる。このような観点から、共重合成分の割合は、全酸成分を基準として、好ましくは0〜12モル%、より好ましくは0.1〜5モル%、さらに好ましくは0.2〜1モル%、特に好ましくは0.2〜0.5モル%である。なお、共重合ポリマーとする場合は、光反射層のポリエステルと同様の共重合成分を用いることができるが、支持層のポリエステルは、光反射層のポリエステルと同じ組成のものであっても良いし、異なる組成のものであっても良い。
本発明においては、2軸延伸白色ポリエステルフィルムの少なくとも一方の最表層に支持層があることが必要であり、この支持層側の表面を反射面として用いた際に、優れた反射率および導光板に対する耐傷付き防止効果を発揮する。
(うねり)
本発明においては、支持層に無機粒子や有機粒子などの粒子を添加しなくとも、光反射層のボイド形成剤が形成するボイドによって支持層表面に後述するうねりが形成されるため、滑り性が確保でき、フィルムロール体として巻き取る事が容易となる。また、導光板との接触が抑制されるため、導光板の傷付きが抑制できる。
2軸延伸白色ポリエステルフィルムの少なくとも一方の最表層にある支持層は、その表面において、高さ0.1μm以上のうねりの個数が1〜300個/200μmである。なお、ここでうねりの個数は、単位長さ200μm中の個数で表わすこととする。このような態様とすることによって、滑り性に優れ、導光板の傷付きを抑制できる。また、巻き取り性に優れる。うねりの高さが0.1μm未満であると、滑り性が低くなる傾向にあり、導光板の傷付きを抑制し難くなり、また巻き取り性が低くなる傾向にある。このように、滑り性および導光板の傷付き抑制を考慮すると、うねりの高さは、より好ましくは0.2μm以上であり、最も好ましくは0.3μm以上である。他方、表面での光散乱による光のロスをより低減し、反射率の向上効果を高くすることを考慮すると、うねりの高さは、好ましくは2.0μm以下、より好ましくは1.5μm以下、さらに好ましくは1.2μm以下、最も好ましくは1.0μm以下である。また、うねりの個数が1個/200μm未満の場合、滑り性が低くなる傾向にあり、導光板の傷付き抑制効果が低くなる傾向にあり、フィルムロールとして巻き取る際に巻き取り性が低くなる傾向にある。他方、300個を越える場合、表面での光散乱の影響を多く受けるようになり、反射率の向上効果が低くなる傾向にある。導光板の傷付き抑制、巻き取り性、および光のロス(反射率)の全てを考慮すると、うねりの個数は、より好ましくは3〜250個/200μm、さらに好ましくは5〜200個/200μmである。
なお、このようなうねりの形成は、コーティングなどでも可能であるが、コーティングだと光拡散による光のロスが生じやすくなる傾向にあったり、コーティング内の粒子が脱落する恐れがあったりするほか、形成の容易さ、経済的観点等から、本発明のごとく光反射層を形成するポリエステルとボイド形成剤とから該うねりを支持層表面に形成することが好ましい。
上記のようなうねりを有する支持層表面の滑り性としては、うねりによる効果をより向上できるという観点から、フィルム表裏間の静摩擦係数として0.6以下が好ましく、0.4以下がより好ましく、0.3以下がさらに好ましく、そのようなうねりを形成することが好ましい。
(支持層における粒子、S10強度)
本発明における支持層は、後述する方法により求められるS10強度が98N/mm(10kgf/mm)以上の粒子を実質的に含有しない。ここで、粒子を実質的に含有しないとは、支持層における粒子の含有量が1000ppm以下であることを示す。光散乱や反射率などの光学特性、および導光板の傷付き抑制効果を考慮すると、粒子は少ないほど好ましく、好ましくは500ppm以下、さらに好ましくは100ppm以下、特に好ましくは10ppm以下であり、粒子を含有しない態様(0ppm)が最も好ましい。この範囲であると光散乱の影響を受け難いため光学特性においては良好となる。また、上記のようなS10強度の高い粒子の含有量が少ないことにより、導光板の傷付きを抑制することができる。導光板の傷付き抑制の観点からは、S10強度が49N/mm(5kgf/mm)以上の粒子を実質的に含有しないことが好ましく、S10強度が29.4N/mm(3kgf/mm)を超える粒子を実質的に含有しないことがさらに好ましい。
滑り性(巻き取り性)を重視した際には、フィルムの少なくとも一方の最表層にある支持層には、S10強度が98N/mm(10kgf/mm)未満の粒子であれば添加することができる。例えば、S10強度が98N/mm(10kgf/mm)未満の粒子を、支持層の質量を基準として0.1〜3質量%添加することで、滑り性の向上効果を高くし、かつ導光板の傷付き抑制効果を維持または向上することができる。かかる粒子の平均粒径は特に限定はされないが、滑り性の向上効果を高くし、また、導光板の傷付き抑制、フィルム製膜時の不具合や粒子脱落などの問題を考えると、好ましくは0.1〜30μm、より好ましくは0.2〜25μm、さらに好ましくは0.3〜20μm、特に好ましくは10〜15μmである。S10強度が98N/mm(10kgf/mm)未満の粒子の種類は特に限定されないが、樹脂粒子等の有機系粒子が好ましく、例えばアクリル系粒子、スチレン系粒子、ポリエステル系粒子、ナイロン系粒子、シリコーン系粒子などが挙げられる。またこれら粒子は、S10強度を満たす範囲で架橋されていても良い。無機系粒子は一般的に硬く、導光板を傷付け易いため添加しないほうが望ましい。また、S10強度が低い粒子を添加する場合は、かかる粒子のS10強度は、49N/mm(5kgf/mm)未満であることがより好ましく、29.4N/mm(3kgf/mm)以下であることがさらに好ましい。
[フィルム特性]
(光拡散度)
フィルムの一方の最表層にある支持層表面における光拡散度は、光ロスを抑制して輝度の向上効果を高くできるという観点から、変角光度計で測定した際の半値幅が5〜15°であることが好ましい。更に好ましくは5〜10°である。この範囲よりも大きいと拡散度が大きくなり、輝度としては低下し、またこの範囲よりも狭い際には光拡散力に劣り、部分的な輝度斑になり易い。かかる半値幅は、光反射層におけるボイド形成剤の態様を調整することにより達成することができる。例えば、ボイドのサイズを大きくしたり量を多くしたりすると、半値幅は大きくなる傾向にある。好ましくは、本発明が好ましく規定するボイド形成剤の態様を採用すればよい。
(反射率)
本発明の2軸延伸白色ポリエステルフィルムは、反射面側となる支持層表面において測定した波長550nmにおける反射率が、90%以上であり、このような態様とすることにより、バックライトユニットにおいて、また液晶表示装置において優れた輝度を得ることができる。反射率は、95%以上がより好ましく、96%以上がさらに好ましく、97%以上が特に好ましい。かかる反射率は、光反射層におけるボイドの態様や、支持層における粒子の態様を調整することにより達成することができる。例えば、反射層におけるボイドを増やしたり、支持層における粒子を調整して表面を平滑にすると、反射率は向上する傾向にある。好ましくは、それぞれ本発明における好ましい態様を採用すればよい。
(輝度)
本発明の2軸延伸白色ポリエステルフィルムは、後述する測定方法で得られる輝度が5400cd/m以上であることが好ましく、5500cd/m以上であることがより好ましく、バックライトユニット用として優れる。輝度の達成方法は、反射率の達成方法と同様であり、反射率を向上させる方向が、輝度向上の方向である。
(中心線平均表面粗さ)
本発明の2軸延伸白色ポリエステルフィルムは、フィルムの少なくとも一方の最表層にある支持層表面における中心線平均表面粗さRaが、30〜160nmであることが好ましい。このような粗さとすることによって、導光板の傷付き抑制の向上効果と、反射率の向上効果とを同時に向上させることができる。また、滑り性の向上効果を高くすることができる。Raが小さすぎると、導光板の傷付き抑制の向上効果が小さくなる傾向にある。また、滑り性の向上効果が小さくなる傾向にある。他方、Raが大きすぎると、反射率の向上効果が小さくなる傾向にある。このような観点から、Raは、より好ましくは40〜150nm、さらに好ましくは50〜140nmである。かかるRaは、支持層表面におけるうねりの態様や、支持層が含有する粒子の態様を調整することによって達成することができる。
[層構成]
本発明の2軸延伸白色ポリエステルフィルムは、少なくとも1層の光反射層、および少なくとも1層の支持層を有する。光反射層および支持層は、それぞれ複数層を有していても良い。
光反射層の厚み(光反射層を複数有する場合はそれらの合計)は、好ましくは75μm〜300μm、より好ましくは80〜290μm、更に好ましくは90〜280μm、最も好ましくは100〜270μmである。このような範囲であると、反射率の向上効果を高くすることができる。また、フィルム製膜の安定性が向上する。光反射層の厚みが75μm未満であると、反射率の向上効果が低くなる傾向にあり、他方、300μmを超えると、製膜工程における冷却が困難になることから、フィルムの破断が多くなり、安定して製膜することが難しくなる。
また、支持層の厚み(支持層を複数有する場合はそれらの合計)は、好ましくは1〜70μm、より好ましくは2〜65μmである。このような範囲であると、製膜性が向上する。このうち、フィルムの最表層にある支持層の厚みは、1〜25μmであることが好ましい。このような範囲とすることによって、反射率の向上効果を高くでき、また、表面におけるうねりを本発明が好ましく規定する態様にしやすくなる。このような観点から、最表層にある支持層の厚みは、さらに好ましくは2〜16μmである。
本発明のフィルムにおける支持層と光反射層の厚み比率(各々複数有する場合は、それぞれの合計厚みの比率)(支持層/光反射層)は、好ましくは1/99〜20/80、さらに好ましくは5/95〜15/85であり、反射率および製膜性のバランスに優れる。
本発明の2軸延伸白色ポリエステルフィルムは、本発明の効果をより良く奏するために、光反射層の少なくとも一方の面に直接支持層が設けられた構成が好ましく、具体的には、光反射層/支持層の2層構成、支持層/光反射層/支持層の3層構成、支持層/光反射層/支持層/光反射層の4層構成、支持層/光反射層/支持層/光反射層/支持層の5層構成などが挙げられる。これらのうち、フィルム製膜における破断がより抑制され、生産性が高いという点、および本発明の効果を奏しやすいという点の両方のバランスが良いという観点から、支持層/光反射層/支持層の3層構成もしくは光反射層/支持層の2層構成が特に好ましい。
本発明の2軸延伸白色ポリエステルフィルムの総厚みは、好ましくは76〜370μm、さらに好ましくは100〜350μmである。この範囲の総厚みであるでことによって良好な滑り性(巻き取り性)および生産性を確保できるとともに、たわみ難い等機械特性に優れ、反射特性や導光板の傷付き抑制の向上効果を高くすることができる。
また、本発明の2軸延伸白色ポリエステルフィルムは、本発明の目的を阻害しない限りにおいて、その表面または内部に、例えば塗布法等により形成された易接着層、易滑層、紫外線吸収層等の機能層をさらに有していてもよい。例えば、本発明の目的を阻害しない程度に薄く軟らかい機能層を、最表層の支持層のさらに表層に設ける態様が挙げられる。
[製造方法]
以下、本発明のフィルムを製造する方法の一例を説明する。以下、ポリマーのガラス転移温度をTg、融点をTmということがある。
本発明の2軸延伸白色ポリエステルフィルムは、特に共押出法により製造されたものであることが好ましい。すなわち、光反射層と少なくとも1層の支持層とは、共押出法により直接積層されていることが好ましい。このように共押出法で積層することによって光反射層と支持層との界面密着性を高くすることができる上、フィルムを貼り合せるための工程を経る必要が無いため、容易に量産できる。
まず、フィルムの製造に用いるポリエステル組成物、特に光反射層に用いるポリエステル組成物は、線径15μm以下のステンレス鋼細線よりなる平均目開き10〜100μmの不織布型フィルターを用いて濾過を行うことが好ましい。この濾過を行うことで、通常は凝集して粗大凝集粒子となりやすい粒子の凝集を抑え、粗大異物の少ないフィルムを得ることができる。なお、不織布の平均目開きは、好ましくは20〜50μm、さらに好ましくは15〜40μmである。濾過したポリエステル組成物は、溶融した状態でフィードブロックを用いた同時多層押出法(共押出法)により、ダイから多層状態で押し出し、未延伸積層シートを製造する。
ダイより押し出された未延伸積層シートは、キャスティングドラムで冷却固化され、未延伸積層フィルムとなる。この未延伸積層フィルムをロール加熱、赤外線加熱等で加熱し、機械軸方向(以下、縦方向と呼ぶことがある。)に延伸して縦延伸積層フィルムを得る。この延伸は2個以上のロールの周速差を利用して行うのが好ましい。延伸は、ポリエステルのTg以上の温度で行うことが好ましい。延伸倍率は、縦方向、縦方向と直交する方向(以下、横方向と呼ぶことがある。)ともに、好ましくは2.5〜4.3倍、さらに好ましくは2.7〜4.2倍である。2.5倍未満とするとフィルムの厚み斑が悪くなり良好なフィルムが得られず、4.3倍を超えると製膜中に破断が発生し易くなり好ましくない。
縦延伸後の積層フィルムは、続いて、横方向に延伸(横延伸)、熱固定、熱弛緩の処理を順次施して積層二軸配向フィルムとするが、これらの処理は、フィルムを走行させながら行う。横延伸の予熱処理はポリエステルのTgより高い温度から始める。横延伸過程での昇温は連続的でも段階的(逐次的)でもよいが通常逐次的に昇温する。例えばテンターの横延伸ゾーンをフィルム走行方向に沿って複数に分け、ゾーン毎に所定温度の加熱媒体を流すことで昇温する。横延伸後のフィルムは、両端を把持したまま(Tm−20℃)〜(Tm−100℃)で定幅または10%以下の幅減少下で熱処理して熱収縮率を低下させるのがよい。熱処理温度が(Tm−20℃)より高いとフィルムの平面性が悪くなり、厚み斑が大きくなり好ましくない。(Tm−100)℃より低いと熱収縮率が大きくなることがあり好ましくない。また、熱収縮量を調整するために、把持しているフィルムの両端を切り落し、フィルム縦方向の引き取り速度を調整し、縦方向に弛緩させることができる。弛緩させる手段としてはテンター出側のロール群の速度を調整する。弛緩させる割合として、テンターのフィルムライン速度に対してロール群の速度ダウンを行い、好ましくは0.1〜2.5%、さらに好ましくは0.2〜2.3%、特に好ましくは0.3〜2.0%の速度ダウンを実施してフィルムを弛緩(この値を「弛緩率」という)して、弛緩率をコントロールすることによって縦方向の熱収縮率を調整する。また、フィルム横方向は両端を切り落すまでの過程で幅減少させて、所望の熱収縮率を得ることができる。
また、本発明の白色積層フィルムは、上記のような縦−横の逐次二軸延伸法以外にも、横−縦の逐次二軸延伸法でもよい。また、同時二軸延伸法を用いて製膜することができる。同時二軸延伸法の場合、延伸倍率は、縦方向、横方向ともに例えば2.7〜4.3倍、好ましくは2.8〜4.2倍である。
以下、実施例により本発明を詳述する。なお、各特性値は以下の方法で測定した。
なお、PETはポリエチレンテレフタレート、IPAはイソフタル酸を意味する。
(1)反射率
分光光度計(島津製作所製UV−3101PC)に積分球を取り付け、BaSO白板を100%としたときのサンプルフィルムの反射率を波長550nmで測定した。
(2)輝度
作成したフィルムを、実際に液晶表示装置におけるバックライトユニットの反射板として用いたときの輝度を評価した。ソニー(株)製32インチテレビ(ブラビアEX7)からバックライトユニットを取り出し、かかるバックライトユニットの反射フィルムを取り外し、かわりに評価対象のサンプルフィルムを設置し、輝度計(大塚電子製Model MC−940)を用いて、バックライトユニットの中心を真正面より測定距離500mmで輝度を測定した。なお、測定に用いたバックライトユニットの構成は、図1のようになる。
(3)導光板の傷付き
ソニー(株)製32インチテレビ(ブラビアEX7)で使用されている導光板上に、10cm角に裁断した反射フィルムを、反射面側としての支持層側が導光板側となるように乗せ、次いで反射フィルム上に300gの荷重を掛けて1cm/秒の速度で移動させた後、導光板表面の状態を20倍にてルーペを用いて観測し、傷の有無を確認した。傷が見えた場合を「有」、傷が見えない場合を「無」と評価した。
(4)無機粒子の平均粒径
粒度分布計(堀場製作所製LA−950)にて、粒子の粒度分布を求め、d50での粒径を平均粒径とした。
(5)各層の厚み
日立製作所製S−4700形電界放出形走査電子顕微鏡を用い、倍率500倍にて、フィルムの断面を観察し、測定数5点の平均にてフィルムの各層の厚みを求め、そこから厚み比を算出した。
(6)フィルムの厚み(フィルムの総厚み)
接触式厚み計(アンリツ製 K−402B)を用いてフィルム厚みを測定した。
(7)滑り性
2枚のフィルムを用意し、それらの表裏を合わせ、ASTM D1894に準拠して測定し、静摩擦係数(μs)を測定した。
(8)光拡散度
変角光度計(村上色彩研究所製ゴニオフォトメーターGP−200)を用い、光学フィルターND1、42Lフィルターを挿入し、試料に対し、75°で入射し、受光角度20〜85°の範囲で受光し、半値幅を測定した。なお、支持層表面を測定面とした。
(9)S10強度
粒子のS10強度は、島津製作所社製の微小圧縮試験機MCTM2000を用いて粒子1個に対し、一定の負荷速度で9.8mN(1gf)まで荷重をかけたときの粒径の変形量と荷重を測定し、粒径が10%変形したときの荷重と圧縮前の粒子半径を次式:
S10強度(kgf/mm)=2.8×荷重(kgf)/{π×(粒子半径(mm))
に算入して得られる値として求めた。なお、1kgf=9.8Nとして求めた。
[S10強度の測定条件]
・試料調製;以下の実施例及び比較例で得られた各粒子をそれぞれエタノール中に分散させた後、試料台に塗布乾燥し、測定用試料を調製した。
・試験温度;常温
・試験用圧子;平面50(直径50μmの平面圧子)
・試験種類;圧縮試験(MODE1)
・試験荷重;1.00(gf)
・負荷速度;0.072500(gf/秒)
・変位フルスケール;10(μm)
(10)うねり
走査型電子顕微鏡(日立製作所製S−4700形電界放出形走査電子顕微鏡)を用い、倍率1000倍にて、フィルム面内の任意の方向とそれに直交する方向において、フィルム厚み方向の断面を観察した。ここで、フィルム断面観測用サンプルは、フィルムをエポキシ包埋後、ミクロトームによりスライスして作成した。フィルム最表層にある支持層表面に観測される凸部について、該凸部と最隣接する2つの凹部の極小点を直線で結びベースラインとし、凸部の極大点と該ベースラインとの距離をうねりの高さとした。観測は、上記直交する2つの方向に各々100μmずつ、合計200μmの長さにおいて実施し、その中における高さ0.1μm以上の凸部の個数をカウントし、高さ0.1μm以上のうねりの個数とした。
(11)中心線平均表面粗さ(Ra)
小坂研究所製の表面粗さ計(ET−30HK)を用い、JIS B0601−1976に基づき、カットオフ0.25mmで測定した。
(12)固有粘度
測定サンプル0.3gに対し、o−クロロフェノール25ml加え100℃で溶解し、溶解後25℃に冷却された状態で測定した。なお、無機粒子を含んでいるものは、o−クロロフェノールに溶解後、遠心分離装置(日立工機製CF−15RXII型)を用いて12000rpmにて30分間遠心分離を行い、無機粒子とo−クロロフェノールに溶解したポリエステルとを分離した後、固有粘度を測定、算出した。固有粘度は下記換算式にて求めた。
固有粘度=測定値/{(100−無機粒子濃度)/100}
参考例1]
(イソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート1の合成)
テレフタル酸ジメチル133.5質量部、イソフタル酸ジメチル16.5質量部(得られるポリエステルの全酸成分を基準に11モル%となる)、エチレングリコール98質量部、ジエチレングリコール1.0質量部、酢酸マンガン0.05質量部、酢酸リチウム0.012質量部を精留塔、留出コンデンサを備えたフラスコに仕込み、撹拌しながら150〜240℃に加熱しメタノールを留出させエステル交換反応を行った。メタノールが留出した後、リン酸トリメチル0.03質量部、二酸化ゲルマニウム0.04質量部を添加し、反応物を反応器に移した。ついで撹拌しながら反応器内を徐々に0.3mmHgまで減圧するとともに292℃まで昇温し、重縮合反応を行い、イソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート1を得た。このポリマーの固有粘度は0.72dl/gであった。この樹脂を光反射層のポリエステルとして用いた。
(イソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート2の合成)
またテレフタル酸ジメチル149.5質量部、イソフタル酸ジメチル0.5質量部(得られるポリエステルの全酸成分を基準に0.3モル%となる)に変更した他は同様にして重合を行い、イソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート2を得た。このポリマーの固有粘度は0.71dl/gであった。この樹脂を支持層のポリエステルとして用いた。
(無機粒子マスターチップ1の作成)
上記で得られたイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート1の一部、および平均粒径1.0μmの硫酸バリウム粒子を用いて、神戸製鋼社製NEX−T60タンデム式押出機にて、得られるマスターチップの質量に対して硫酸バリウム粒子の含有量が63質量%となるように混合し、樹脂温度270℃にて押し出し、硫酸バリウム粒子含有の無機粒子マスターチップ1を作成した。作成したマスターチップの固有粘度は0.59dl/gであった。
(無機粒子マスターチップ2の作成)
上記で得られたイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート2を用いる以外は、無機粒子マスターチップ1と同様にして、硫酸バリウム粒子含有の無機粒子マスターチップ2を作成した。作成したマスターチップの固有粘度は0.59dl/gであった。
(積層フィルムの製造)
上記で得たイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート1と無機粒子マスターチップ1を光反射層(B層)の原料として、イソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート2と無機粒子マスターチップ2を支持層(A層)の原料としてそれぞれ用い、それぞれの層が表1に記載した構成となるように混合し、押出機に投入し、表2に示すごとくA層/B層/A層となるような3層フィードブロック装置を使用して合流させ、その積層状態を保持したままダイスよりシート状に成形した。このときA層/B層/A層の厚み比が2軸延伸後に5/90/5となるように各押出機の吐出量で調整した。さらにこのシートを表面温度25℃の冷却ドラムで冷却固化した未延伸フィルムとした。この未延伸フィルムを73℃の予熱ゾーン、つづけて75℃の予熱ゾーンを通して、94℃に保たれた縦延伸ゾーンに導き、縦方向に3.0倍に延伸し、25℃のロール群で冷却した。続いて、フィルムの両端をクリップで保持しながら110℃の余熱ゾーンを通して127℃に保たれた横延伸ゾーンに導き、横方向に3.7倍に延伸した。その後テンター内で191℃で熱固定を行い、幅入れ率2%、幅入れ温度140℃で横方向の幅入れを行い、次いでフィルム両端を切り落し、縦弛緩率2%で熱弛緩し、室温まで冷やして二軸延伸フィルムを得た。このフィルムの特性を表2に示す。
参考例2〜6、実施例7,8、比較例1〜5]
表1に示す炭酸カルシウム粒子、ポリメチルペンテン、SBX−12(積水化成品工業製、架橋ポリスチレン樹脂粒子)、BM30X−15(積水化成品工業製、架橋アクリル樹脂粒子)について、上述の硫酸バリウム粒子のマスターチップと同様にして、それぞれマスターチップを作成し、それを用いて参考例1と同様にして表1、2に示す通りのフィルムを作成した。得られたフィルムの特性を表2に示す。
参考例1〜6、実施例7,8で得られたフィルムは、表に示すごとく、各特性に優れるものであった。
比較例1〜4で得られたフィルムは、反射率(輝度)が低いものであったり、滑り性が悪かったり、導光板の傷付きが生じたりするものであった。また、比較例5においては、フィルム破断多発により製膜できなかった。
本発明の2軸延伸白色ポリエステルフィルムは、液晶表示装置の反射フィルムとして好適に用いることができる。特に、サイドライト方式のバックライトユニットに用いられる反射板として好適に用いることができる。
1 反射フィルム(サンプルフィルム)
2 光源
3 導光板
4 拡散フィルム
5 プリズムシート
6 反射偏光フィルム
61 輝度測定面

Claims (6)

  1. ボイド形成剤を含有するポリエステル組成物からなる光反射層と、下記の方法により求められるS10強度が98N/mm以上の粒子を実質的に含有せず、S10強度が98N/mm 未満の粒子を含有するポリエステル組成物からなる支持層とを有するフィルムであって、支持層が該フィルムの少なくとも一方の最表層にあり、該支持層の表面における高さ0.1μm以上のうねりの個数が1〜300個/200μmであり、反射率が90%以上である2軸延伸白色ポリエステルフィルム。
    [S10強度の測定方法]
    島津製作所社製の微小圧縮試験機MCTM2000を用いて粒子1個に対し、一定の負荷速度で9.8mN(1gf)まで荷重をかけたときの粒径の変形量と荷重を測定し、粒径が10%変形したときの荷重と圧縮前の粒子半径を次式:
    S10強度(kgf/mm)=2.8×荷重(kgf)/{π×(粒子半径(mm))
    に算入して得られる値として求めた。なお、1kgf=9.8Nとして求めた。
    [S10強度の測定条件]
    ・試料調製;各粒子をそれぞれエタノール中に分散させた後、試料台に塗布乾燥し、測定用試料を調製した。
    ・試験温度;常温
    ・試験用圧子;平面50(直径50μmの平面圧子)
    ・試験種類;圧縮試験(MODE1)
    ・試験荷重;1.00(gf)
    ・負荷速度;0.072500(gf/秒)
    ・変位フルスケール;10(μm)
  2. 少なくとも一方の最表層にある支持層の厚みが1〜25μmである請求項1に記載の2軸延伸白色ポリエステルフィルム。
  3. 光反射層が含有するボイド形成剤が無機粒子であり、かかる無機粒子の平均粒径が0.1〜3.0μmであり、含有量が光反射層の質量を基準として31〜60質量%である請求項1または2に記載の2軸延伸白色ポリエステルフィルム。
  4. 光反射層の両面に支持層を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の2軸延伸白色ポリエステルフィルム。
  5. 反射板として用いられる請求項1〜4のいずれか1項に記載の2軸延伸白色ポリエステルフィルム。
  6. サイドライト方式バックライトユニットの反射板として用いられる請求項5に記載の2軸延伸白色ポリエステルフィルム。
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