JP5114661B2 - 光拡散性フィルムおよびその製造方法 - Google Patents
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本発明の光拡散性フィルムは、結晶性ポリエステルからなる支持層と、該支持層の少なくとも片面に共押出し法で積層された光拡散層を有する未延伸シートを、少なくとも一軸方向に延伸することによって得られる光拡散性フィルムであって、光拡散層は、結晶性ポリエステルを60〜98質量部と該ポリエステルに非相溶な光拡散性添加剤を2〜40質量部含み、光拡散性フィルムは、長手方向の屈折率と幅方向の屈折率との屈折率差(Δn)が0.04〜0.12であり、面配向度(ΔP)が0.040〜0.160であり、全光線透過率が85%以上であり、ヘーズが40%以上であり、150℃における寸法変化率が長手方向及び幅方向とも3.0%以下であることを特徴とする。
本発明の光拡散性フィルムにおける長手方向の屈折率と幅方向の屈折率との屈折率差(Δn)は0.040〜0.120であることが重要である。屈折率差(Δn)の下限は、好ましくは0.060であり、より好ましくは0.070である。また、屈折率差(Δn)の上限は、好ましくは0.110であり、より好ましくは0.100である。屈折率差が0.040未満であると、縦横方向ともいずれも同程度に分子が配向し、網目状に配向した分子が、フィルム面に対し垂直方向の光線透過を弱めるため、輝度が実質的に低下し好ましくない。一方、屈折率が0.120を越えると、一方向に極度に強く分子が配向した状態になり、配向方向にそって裂けが生じやすくなるので、機械的強度の点から好ましくない。
Δn=|Nx−Ny|
本発明の光拡散性フィルムにおける面配向度(ΔP)は0.040〜0.160であることが重要である。面配向度(ΔP)の下限は、好ましくは0.050であり、より好ましくは0.060である。また、屈折率差(Δn)の上限は、好ましくは0.140であり、より好ましくは0.120である。面配向度が0.040未満であると、延伸ポリエステルフィルムのもつ優れた耐熱性、耐溶剤性が得られない。面配向度が0.160を超える場合は、光拡散層表面の凹凸が低下(平坦化)し、表面凹凸によって生じる光拡散効果が著しく低下する。また、面配向度が0.160を超える場合は、光拡散性添加剤の周りに発生するボイドの数や大きさが増大するため、光透過率が低下する傾向にある。
本発明の光拡散性フィルムにおける全光線透過率は85%以上であり、より好ましくは86%以上であり、さらに好ましくは87%以上であり、特に好ましくは88%以上である。一方、全光線透過率の好ましい上限は100%である。全光線透過率が85%以上であれば、光学用途として要求される輝度の点から好ましい。
本発明の光拡散性フィルムにおけるヘーズは、40%以上であり、好ましくは50%以上である。一方、ヘーズの好ましい上限は100%である。ヘーズが40%以上であれば、バックライトの光照射面の輝度が均一になるような好ましい光拡散性が得られる。
本発明の光拡散性フィルムの150℃における寸法変化率は、長手方向及び幅方向とも3.0%以下であり、より好ましくは2.0%以下であり、さらに好ましくは1.5%以下である。150℃における寸法変化率が3.0%以下であれば、高温での加工や高温環境下での使用においても平面性が保持される。そこため、高出力のバックライトユニットにも対応することができる。
(1)結晶性ポリエステル
本発明で光拡散層の原料として用いることができる結晶性ポリエステルとは、示差走査型熱量計を用いた測定にて明確な結晶融解熱ピーク(融点)が観察せれるポリエステルであれば、何ら制限されることなく任意である。しかしながら、ポリエステルフィルム本来の耐熱性、機械的強度を達成するためには、原料として用いる結晶性ポリエステルの融点は200℃以上であることが好ましく、より好ましくは220℃以上、さらに好ましくは230℃以上、特に好ましくは240℃以上、最も好ましくは250℃以上である。
本発明で用いられる光拡散性添加剤としては、上記ポリエステルに非相溶の材料であれば何ら制限されるものではないが、下記のような材料を使用することが好ましい。また、光拡散性添加剤は下記種類の中から1種を用いてもよいし、2種類以上を併用しても良い。
本発明で用いる光拡散性添加剤としては、ポリエステルに非相溶な熱可塑性樹脂が最も好ましい。すなわち、結晶性ポリエステルと熱可塑性樹脂との非相溶性を活用して延伸フィルムの製造工程(溶融、押出し工程)において結晶性ポリエステルからなるマトリックス中に該ポリエステルに非相溶な熱可塑性樹脂からなるドメインを分散形成させ、光拡散性物質として活用する。
本発明の光拡散性添加剤として用いることができる非溶融性ポリマー粒子は、融点測定装置(例えば、スタンフォード・リサーチ・システム社製MPA100型)を用いて、30℃から350℃まで10℃/分で昇温した際に、融解による流動変形が起こらない粒子であれば、特にその組成は限定されない。例えば、アクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、フッ素系樹脂、メラミン系樹脂、尿素系樹脂および有機シリコーン系樹脂などが挙げられる。非溶融性ポリマー粒子の平均粒径は、0.5〜50μmが好ましい。また、非溶解性ポリマー粒子は1種類でも良いし、2種類以上使用しても良い。
光拡散性添加剤として用いることができる無機粒子としては、シリカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、アルミナ、カオリナイト、タルクなどが挙げられる。無機粒子の平均粒子系は、0.5〜50μmが好ましい。また、非溶解性ポリマー粒子は1種類でも良いし、2種類以上使用しても良い。
粒子を走査型電子顕微鏡(SEM)で写真を撮り、最も小さい粒子1個の大きさが2〜5mmになるような倍率で、300〜500個の粒子の最大径(最も離れた2点間の距離)を測定し、その平均値を平均粒径とする。
本発明の光拡散性フィルムにおける光拡散層は、結晶性ポリエステルを60〜98質量部と該ポリエステルに非相溶性の光拡散性添加剤を2〜40質量部含む組成物からなる。光拡散性添加剤の混合比率は3〜20質量部がより好ましく、5〜15質量部がさらに好ましい。光拡散性添加剤の混合比率が2質量部未満であると、光拡散性能が不足するため好ましくない。また、光拡散性添加剤の混合比率が40質量部を超える場合は、光拡散性添加剤の周りに発生するボイドの数や大きさが増大して光透過率が低下ずる。また、光拡散層と支持層とで組成が大きく異なるため、フィルムがカールしやすくなる傾向にある。
本発明の光拡散性フィルムは、前記結晶性ポリエステルからなる支持層(A層)の少なくとも片面に、前記結晶性ポリエステルと該結晶性ポリエステルに非相溶な上記光拡散性添加剤との混合組成物からなる光拡散層(B層)が共押出し法で積層された多層構造よりなることが重要である。このような多層構造を採用するとこで、ヘーズが高く、かつ全光線透過率が高い光拡散性フィルムを得ることができる。すなわち、フィルムの内部での光拡散性を抑制して高い全光線透過率を達成するとともに、光拡散層表面の凹凸によって生じる光拡散効果を有効に活用して高いヘーズを達成することができる。
本発明の光拡散性フィルムを製造するためには、高い全光線透過率と高い光拡散性との両立を図るため、面配向度(ΔP)を低くし、フィルム内部に生じるボイドの発生を抑えることが重要である。さらに、延伸フィルム本来の物理的強度を保持したまま、縦横の分子配向により形成される網目状の分子配向を改善し、輝度を向上させることも重要である。本願発明者は、かかる特性を有した光拡散性フィルムを製造する上で、延伸速度・延伸倍率・直行する2方向の延伸倍率の比率を高度に制御することが重要であることを見出し、本発明に至った。以下、各内容について説明する。なお、達成手段はこれのみに限定されず、他の手段を用いて本発明の特性を有する光拡散性フィルムを得たとしても本発明の範囲内である。
本発明の光拡散性フィルムの製造における延伸速度は、縦、横両方向いずれも80%/秒未満の延伸速度で行うことが、特に重要である。本発明における延伸速度とは、単位時間当たりのフィルムの変形率を、未延伸フィルムの寸法を基準として表したものであり、縦方向、及び横方向の延伸速度(単位:%/秒)は、それぞれ下記式によって定義される。
本発明の光拡散性フィルムの製造における延伸は、長手方向または幅方向のいずれか延伸倍率が大きい方向で2.5倍以上の延伸倍率で行うことが重要である。縦方向または横方向のいずれの方向でも延伸倍率が2.5倍未満の場合は、延伸フィルム本来の優れた耐熱性、耐溶剤性が得られず、また、フィルムの厚み均一性が不十分になる。本発明における好ましい延伸倍率の下限は2.8倍、より好ましい下限は3.0倍である。また、延伸倍率の上限は、6.0倍が好ましく、5.0倍がさらに好ましく、4.5倍が特に好ましい。延伸倍率が6.0倍を超えると、面配向度(ΔP)が大きくなり、延伸時に発生するボイドを抑制することが困難となるため、光線透過率が不良となる。
本発明の光拡散性フィルムの製造における直行する二軸方向(長手方向、幅方向)の延伸倍率の比が、延伸倍率の小さい方を1としたとき、もう一方の延伸倍率は1.5〜6倍であることが重要である。直行する二軸方向での延伸倍率の比が1.5以上であれば、延伸によりポリエステルの直鎖状の高分子は、ほぼ1方向にのみ配向されるので、光線透過の障害が減少し、高い輝度が得られる傾向にある。直行する二軸方向での延伸倍率の比が6.0を超える場合は、延伸倍率が大きい方向に裂けやすくなり、機械的強度が得られなくなる。具体的には、長手方向または幅方向のいずれか延伸倍率が小さい方向の延伸倍率が1〜2.0倍で行うことが好ましく、1〜1.5倍で行うことがさらに好ましい。本発明おいては、縦方向、横方向のいずれか一軸方向においてのみ延伸を施すことが最も好適な実施態様である。
以下、本発明の光拡散性フィルムの好適な製造方法について、光拡散層の原料である結晶ポリエステルとして、ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと記す)のペレットを用いた代表例について詳しく説明するが、当然これに限定されるものではない。
(1)ポリエステル樹脂の固有粘度
JIS K 7367−5に準拠し、溶媒としてフェノール(60質量%)と1,1,2,2−テトラクロロエタン(40質量%)の混合溶媒を用い、30℃で測定した。
エスアイアイ・ナノテクノロジー社製DSC6220型示差走査型熱量計を用いて求める。窒素雰囲気下、樹脂サンプルを300℃で5分間加熱溶融した後、液体窒素で急冷し、粉砕した樹脂サンプル10mgを20℃/分の速度で昇温させ、示差熱分析を行った。JIS K 7121、1987、9.1項に定義される吸熱ピークの頂点温度を融点とした。
樹脂温度285℃、剪断速度100/秒における溶融粘度を、フローテスター(島津製作所製、CFT−500)を用いて測定した。なお、剪断速度100/秒での溶融粘度の測定は、剪断速度を100/秒に固定して行うことが困難であるため、適当な荷重を用いて、100/秒未満の任意の剪断速度および当該速度よりも大きい任意の剪断速度で溶融粘度を測定し、縦軸に溶融粘度、横軸に剪断速度をとり、両対数グラフにプロットした。前記の2点を直線で結び、内挿により剪断速度100/秒での溶融粘度(単位:ポイズ)を求めた。
JIS K 7130「プラスチック−フィルム及びシート−厚さ測定方法」機械的走査による測定方法(A法)に準拠して測定した。測定器は電子マイクロメーター(マール社製、ミリトロン1240)を用いた。
JIS K 7105「プラスチックの光学的特性試験方法」ヘーズ(曇価)に準拠して測定した。測定器には、日本電色工業社製NDH−300A型濁度計を用いた。
JIS K 7142「プラスチックの屈折率測定方法」に準拠して、ナトリウムD線(波長589nm)を光源として、アタゴ社製アッベ屈折率計4Tを用いて、接眼レンズに偏光板を取り付け、偏光板の向きおよびフィルムの向きをそれぞれ調整し、フィルムの厚み方向の屈折率(Nz)、幅方向の屈折率(Ny)、長手方向の屈折率(Nx)を測定した。中間液としてジョードメタンを用いた。各方向の鎖延長剤設立の測定は、各サンプルにn=3でフィルム両面について行ない、その平均値を各方向の屈折率とした。なお、ここでいう幅方向とは、ロールの巻き出し方向に対して垂直な方向、ロールの巻き出し方向に平行な方向をいう。面配向度(ΔP)および面方向の屈折率差(Δn)は下記式により求めた。
ΔP=((Nx+Ny)/2)−Nz
Δn=|Nx−Ny|
20mm×20mmのフィルム片を作成し、プレパラートガラスにテープを用いて固定する。光学顕微鏡(ニコン社製反射明暗視野顕微鏡OPTIPHOT)に対物レンズ(ニコン社製、油浸、開口数1.25、100倍)を装着し、フィルム片を乗せたプレパラートガラスを所定の場所に固定する。フィルム片上にシリコーンオイル1滴(約30μ■)を滴下し、対物レンズとオイルを接触させる。反射光を用いて拡散層中のボイド(明部)を観察し、写真撮影を行い、写真視野全体に占めるボイド(明部)の面積割合(%)を求める。この操作をフィルム片10枚分について繰り返し、その平均値をフィルムのボイド量(%)とする。
JIS C 2318−1997 5.3.4(寸法変化)に準拠して測定した。測定すべき方向に対し、フィルムを幅10mm、長さ250mmに切り取り、200mm間隔で印を付け、5gfの一定張力下で印の間隔(A)を測定する。次いで、フィルムを150℃の雰囲気中のオーブンに入れ、無荷重下で150±3℃で30分間加熱処理した後、5gfの一定張力下で印の間隔(B)を測定する。以下の式より熱収縮率を求めた。
熱収縮率(%)=(A−B)/A×100
(1)PET樹脂(M1)の製造
エステル化反応缶を昇温し、200℃に到達した時点で、テレフタル酸を86.4質量部及びエチレングリコールを64.4質量部からなるスラリーを仕込み、攪拌しながら触媒として三酸化アンチモンを0.017質量部及びトリエチルアミンを0.16質量部添加した。次いで、加圧昇温を行いゲージ圧3.5kgf/cm2、240℃の条件で、加圧エステル化反応を行った。その後、エステル化反応缶内を常圧に戻し、酢酸マグネシウム4水和物0.071質量部、次いでリン酸トリメチル0.014質量部を添加した。さらに、15分かけて260℃に昇温し、リン酸トリメチル0.012質量部、次いで酢酸ナトリウム0.0036質量部を添加した。15分後、得られたエステル化反応生成物を重縮合反応缶に移送し、減圧下260℃から280℃へ徐々に昇温し、285℃で重縮合反応を行った。
芳香族ジカルボン酸成分として、テレフタル酸単位100モル%、ジオール成分としてエチレングリコール単位70モル%及びネオペンチルグリコール単位30モル%を構成成分とする、固有粘度が0.69dl/gの共重合ポリエステル樹脂(M2)を作製した。
ジメチルテレフタレート95質量部、ジメチルイソフタレート95質量部、エチレングリコール35質量部、ネオペンチルグリコール145質量部、酢酸亜鉛0.1質量部および三酸化アンチモン0.1質量部を反応容器に仕込み、180℃で3時間かけてエステル交換反応を行った。次に、5−ナトリウムスルホイソフタル酸6.0質量部を添加し、240℃で1時間かけてエステル化反応を行った後、250℃で減圧下(10〜0.2mmHg)、2時間かけて重縮合反応を行い、数平均分子量19,500、軟化点60℃の共重合ポリエステル系樹脂を得た。
光拡散層(B層)の原料として、PET(M1)90質量部と、溶融粘度が3900poiseのPS(日本ポリスチ社製G797N)10質量部とをペレット混合し、135℃で6時間減圧乾燥(1Torr)した後、押出機2に供給した。また、支持層(A層)の原料としてPET(M1)を135℃で6時間減圧乾燥(1Torr)した後、押出機1に供給した。押出機2、及び押出機1に供給された各原料を、押出機の溶融部、混練り部、ポリマー管、ギアポンプ、フィルターまでの樹脂温度は280℃、その後のポリマー管では275℃とし、2層合流ブロックを用いて積層し、口金よりシート状に溶融押し出した。なお、B層とA層との厚み比率は、10対90となるように、各層のギアポンプを用いて制御した。また、前記のフィルターには、いずれもステンレス焼結体の濾材(公称濾過精度:10μm粒子を95%カット)を用いた。また、口金の温度は、押出された樹脂温度が275℃になるように制御した。
本実施例1で得られた光拡散性フィルムの特性を表1に示す。表1から分かる通り、本発明の方法で得られる光拡散性フィルムは、延伸フィルム本来の優れた耐熱性を有しており、かつ優れた光線透過率と光拡散性とを有していることが分かる。また、既知のバックライトユニットに光拡散性フィルムとして使用しても輝度の低下がなく、光拡散性フィルムとして優れる性質を示した。
横延伸温度を95℃、横延伸倍率を4.0倍、熱処理温度を230℃とする以外は、実施例1と同様の方法で光拡散性フィルムを製造した。
光拡散層(B層)の原料として、PET(M1)60質量部と、共重合ポリエステル樹脂(M2)30質量部、PS(日本ポリスチ社製G797N)10質量部とを混合して用いること以外は、実施例1と同様の方法で光拡散性フィルムを製造した。なお、光拡散層を構成する上記混合した結晶性ポリエステル樹脂の融点は257℃であった。
実施例1と全く同じ方法で得た塗布層を有する未延伸フィルムを、従来公知の方法で二軸延伸した。まず、75℃に加熱したロール群でフィルムを予熱した後、非接触の赤外線ヒータを用いてフィルムを96℃まで加熱して、周速が異なるロール間で3.4倍に縦延伸を施した。この時、縦延伸速度は530%/秒であった。
実施例1と全く同じ方法で得た塗布層を有する未延伸フィルムを、まず、75℃に加熱したロール群でフィルムを予熱した後、非接触の赤外線ヒータを用いてフィルムを96℃まで加熱して、周速が異なるロール間で3.4倍に縦延伸を施した。この時、縦延伸速度は530%/秒であった。次いで、200℃で15秒間の熱処理を行い、光拡散性フィルムを得た。
Claims (3)
- 結晶性ポリエステルからなる支持層と、該支持層の少なくとも片面に共押出し法で積層された光拡散層を有する未延伸シートを、少なくとも一軸方向に延伸することによって得られる光拡散性フィルムであって、光拡散層は、結晶性ポリエステルを60〜98質量部と該ポリエステルに非相溶な光拡散性添加剤を2〜40質量部含み、光拡散性フィルムは、長手方向の屈折率と幅方向の屈折率との屈折率差(Δn)が0.040〜0.120であり、面配向度(ΔP)が0.040〜0.160であり、全光線透過率が85%以上であり、ヘーズが40%以上であり、150℃における寸法変化率が長手方向及び幅方向とも3.0%以下であることを特徴とする光拡散性フィルム。
- 結晶性ポリエステルがポリエチレンテレフタレートまたはポリエチレンテレフタレート系共重合体よりなることを特徴とする請求項1に記載の光拡散性フィルム。
- 請求項1または2のいずれかに記載の光拡散性フィルムを製造する方法であって、2.5倍以上の延伸倍率で、かつ80%/秒未満の延伸速度で一軸方向にのみ延伸することを特徴とする光拡散性フィルムの製造方法。
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