JP2007233344A - 極細繊維からなる光反射シート及びそれを備えた液晶ディスプレイ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】数平均直径が1〜1000nmである単繊維を含むシートからなり、波長560nmにおける光の反射率が95%以上である光反射シート。
【選択図】図2
Description
また、本発明の光反射シートにおいては、380〜780nmの波長域における平均反射率が95%以上であることが好ましい。上記波長域における光の反射率が低下すると、本発明のシートを液晶ディスプレイとした場合に、低波長域では画面が黄みを帯び、高波長域では画面が青みを帯びるが、平均反射率を95%以上とすることで、これらが防止されるとともに、十分に明るい画面が得られる。ここで、平均反射率の測定の具体例については後述の実施例中に詳述するが、市販の分光光度計を用いて、可視光領域の波長、すなわち該波長域におけるそれぞれの反射率を測定し、その平均値を算出することで求めることができる。
カット繊維を分散媒中に分散させる方法としては、ミキサーやホモジナイザー等の攪拌機を用いれば良い。ナノファイバーのようにカット繊維中の単繊維同士が強固に凝集した形態の場合には、撹拌による分散の前処理工程として、分散媒中で叩解することが好ましい。ナイアガラビータ、リファイナー、カッター、ラボ用粉砕器、バイオミキサー、家庭用ミキサー、ロールミル、乳鉢、あるいはPFI叩解機などでせん断力を与え、繊維1本1本まで分散させ分散媒中に投与することが好ましい。
分散剤の濃度は、分散液全体に対し0.00001〜20重量%であることが好ましく、より好ましくは0.0001〜5重量%、さらに最も好ましくは0.01〜1重量%であり、これにより十分な分散効果が得られる。
サンプルに白金を蒸着し、超高分解能電解放射型走査型電子顕微鏡で観察した。
SEM装置:(株)日立製作所製UHR−FE−SEM
(2)繊維の数平均直径
上記SEMで少なくとも150本以上の単繊維を1視野中に観察できる倍率で観察し、その観察画像から、三谷商事(株)製の画像処理ソフト(WINROOF)を用いて、繊維長手方向に対して垂直な方向の繊維幅を繊維の直径として算出した。この際、同一視野内で無作為に150本の繊維を抽出し、それらの直径を解析し、単純な平均値を求めた。なお、繊維シートを形成する前の繊維束から単繊維の数平均直径を求める場合は透過型電子顕微鏡(TEM)を利用してもよい。
目付はJIS L 1096 8.4.2(1999)の方法に準じて測定した。すなわち、光反射シートから20cm×20cmの試験片を3枚採取し、それら試験片の絶乾質量を測定して1m2あたりの質量を換算し、単純な平均値を求めた。
厚みは光反射シートから3枚の試験片を採取し、1枚あたり5箇所の厚みをマイクロメーター((株)ミツトヨ製、商品名 デジマチックマイクロメーター)により測定し、これを3枚の試験片で行い、単純な平均値を求めた。
見かけ密度は(3)項の目付の値と(4)項の厚みの値から計算によって求めた。
5cm角のサンプルを準備し、分光光度計U−3410((株)日立製作所製)にφ60積分球130−063((株)日立製作所製)および10°傾斜スペーサーを取付けた状態で380〜780nmの反射率を測定した。これを3つのサンプルで行い、560nmの値を単純平均して反射率を求めた。また、上記波長領域の計測値で10nm刻みのデータを合計し、データ数で除して平均反射率を求めた。尚、標準白色板は装置に添付のもの((株)日立製作所製)を用いた。
バックライトに光反射シートを組み込み測定した。具体的には使用したバックライトは、評価用に用意したノートパソコンに使用される直管一灯型エッジ式バックライト(14.1インチ(=約35.8cm))であり、元々組み込まれていた光反射シートに替えて、測定対象となる光反射シートを組み込んだ。測定は、バックライト面を2×2の4区画に分け、点灯1時間後の正面輝度を測定することで求めた。輝度の測定装置はトプコン社製のBM−7を用い、測定角は1°、輝度計とバックライトの距離は80cmで行った。バックライト面内の4箇所における輝度の単純平均を求めた。
光反射シートの繊維間で構成される微細孔の数平均孔径は以下のようにして求めた。まず、上記(1)項で撮影したSEM写真上に1辺が50mmとする正方形の枠を任意の場所に描く。さらに、枠内の繊維画像を三谷商事(株)製の画像処理ソフト(WINROOF)に取込み、画像を2値化するため、取込んだ画像上に均等間隔で任意の8本以上(本実施例では10本)の輝度分布測定用ラインを均等間隔で載せ、その上の各繊維の輝度分布を測定する。表面輝度が高い方から10本の繊維を選択し、その輝度を平均して平均高輝度Lhとする。平均高輝度Lhの50%の輝度をしきい値Luとして、輝度Lu以下の繊維を画像処理(Threshold機能)で消去する(この処理で表面部分付近の孔を選択したことになる)。選択された繊維に囲まれた面積Ai(nm2)を画像処理で全数測定する(手作業、コンピュータ自動方式どちらでも可能)。Aiを孔数nで除し、その値から円換算直径を求めることで数平均孔径を求める。
光反射―シートからをタテ10cm、ヨコ10cmの試験片を2枚採取する。定温恒温乾燥機ナチュラルオーブンNDO−600SD(東京理化器械(株)製)を温度90℃にセットし、これら試験片を乾燥機内に30分間放置した。放置前後での面積から面方向での収縮率を測定し、単純な平均値を求め、熱寸法変化率とした。
光反射シートからタテ5cm、ヨコ5cmの試験片を2枚採取する。これら試験片を分光測色計CM−3700d(コニカミノルタホールディングス(株)製)にセットし、測定計LAV(φ25.4mm)、SCI方式(正反射光込み)で測定し、単純な平均値を求めた。
溶融粘度57Pa・s(240℃、剪断速度2432sec-1)、融点220℃のN6(20重量%)と重量平均分子量12万、溶融粘度30Pa・s(240℃、剪断速度2432sec-1)、融点170℃のポリL乳酸(光学純度99.5%以上)(80重量%)を2軸押出混練機で220℃で溶融混練してポリマーアロイチップを得た。この際、N6のアミン末端は酢酸で封鎖したものを用いた。また、ポリマーの混練、紡糸過程での黄変を抑制するため、触媒失活剤として旭電化工業(株)社製の“アデカスタブ”(登録商標)AX−71を全ポリマー重量に対し500ppm加えて混練を行った。
得られたポリマーアロイ繊維を98℃の1%水酸化ナトリウム水溶液にて1時間浸漬することでポリマーアロイ繊維中のポリL乳酸成分の99%以上を加水分解除去し、酢酸で中和後、水洗、乾燥し、N6ナノファイバーの繊維束を得た。この繊維束をSEM写真から解析した結果、N6ナノファイバーの数平均直径は60nmと従来にない細さであり、単繊維直径100nmより大きいものの繊維構成比率は0重量%であった。
分散液の製造例1において、N6を溶融粘度212Pa・s(262℃、剪断速度121.6sec-1)、融点220℃のN6(45重量%)とした以外は同様な方法でポリマーアロイ繊維を得た。
N6ナノファイバーの含有率を0.1重量%とした以外は分散液の製造例1と同様にしてN6ナノファイバー分散液3を得た。
N6ナノファイバーのカット長を5mmとした以外は分散液の製造例1と同様にしてN6ナノファイバーの含有率が1.0重量%のN6ナノファイバー分散液4を得た。
溶融粘度120Pa・s(262℃、121.6sec-1)、融点225℃のPBT(ポリブチレンテレフタレート)と2エチルヘキシルアクリレートを22%共重合したポリスチレン(PS)とを用い、PBTの含有率を20重量%とし、混練温度を240℃として2軸押出混練機で溶融混練してポリマーアロイチップを得た。これを紡糸温度260℃、口金面温度245℃とし、紡糸速度1200m/分として、分散液の製造例1と同様に溶融紡糸を行った。この時の単孔あたりの吐出量は1.0g/分とした。得られた未延伸糸を延伸温度100℃、延伸倍率を2.49倍とし、熱セット温度115℃として分散液の製造例1と同様に延伸熱処理した。得られた延伸糸は161dtex、36フィラメントであった。
分散液の製造例1において、N6を溶融粘度350Pa・s(220℃、121.6sec-1)、融点162℃のPP(ポリプロピレン)(23重量%)とした以外は同様な方法で溶融混練し、ポリマーアロイチップを得た。このポリマーアロイチップを用い、紡糸温度230℃、口金面温度215℃、単孔吐出量1.5g/分、紡糸速度900m/分で分散液の製造例1と同様に溶融紡糸を行った。得られた未延伸糸を延伸温度90℃、延伸倍率を2.7倍、熱セット温度130℃として、分散液の製造例1と同様にして延伸熱処理してポリマーアロイ繊維を得た。
溶融粘度57Pa・s(240℃、剪断速度2432sec-1)、融点220℃のN6(20重量%)と重量平均分子量12万、溶融粘度30Pa・s(240℃、剪断速度2432sec-1)、融点170℃のポリL乳酸(光学純度99.5%以上)(80重量%)とを、2軸押出混練機を用いて220℃で溶融混練し、ポリマーアロイチップを得た。
N6ナノファイバーのカット長を5mmとした以外は分散液の製造例5と同様にしてN6ナノファイバーの含有率が1.0重量%のN6ナノファイバー分散液8を得た。
分散液の製造例1で得られたナノファイバー分散液1を用い、タテ約25cm×ヨコ19cm×深さ5cmのステンレス製バットにこの分散液を250g入れ、さらに液体窒素で分散液を凍結した後、−80℃の超低温フリーザー中に30分間静置した。
さらに、シートの反射面の色調を測定したところ、L*値が97、a*値が−0.2、b*値が1.7であり、白色度に優れるシートであった。
実施例1で得られた成形体(プレス前のもの)を平板プレス機である37tプレス((株)ゴンノ油圧機製作所製)で、圧力100Kg/cm2(9.81MPa)、室温で1分間プレスしてシートを得た。
実施例2において圧力を150Kg/cm2(14.7MPa)にした以外は実施例2と同様にプレスしてシートを得た。
実施例2において、プレス温度を170℃とした以外は実施例2と同様にしてシートを得た。得られたシートの単繊維数平均直径や反射率などの物性については表2に示したとおりであり、薄型で反射特性に優れる光反射シートが得られた。
分散液の製造例2で得られたナノファイバー分散液2を用い、タテ約25cm×ヨコ19cm×深さ5cmのステンレス製バットにこの分散液を750g入れ、さらに液体窒素で分散液を凍結した後、−80℃の超低温フリーザー中に30分間静置した。その後、凍結したサンプルを真空凍結乾燥機TF10−85ATNNN((株)宝製作所製)で10Pa以下の真空度で凍結乾燥して成形体を得た。
分散液の製造例5で得られたナノファイバー分散液5を用い、タテ約25cm×ヨコ19cm×深さ5cmのステンレス製バットにこの分散液を500g入れ、さらに液体窒素で分散液を凍結した後、−80℃の超低温フリーザー中に30分間静置した。その後、凍結したサンプルを真空凍結乾燥機TF10−85ATNNN((株)宝製作所製)で10Pa以下の真空度で凍結乾燥して成形体を得た。続いて、得られた成形体を平板プレス機である37tプレス((株)ゴンノ油圧機製作所製)で、圧力150Kg/cm2(14.7MPa)、180℃で1分間プレスして光反射シートを得た。
分散液の製造例6で得られたナノファイバー分散液6を用い、タテ約25cm×ヨコ19cm×深さ5cmのステンレス製バットにこの分散液を625g入れ、さらに液体窒素で分散液を凍結した後、−80℃の超低温フリーザー中に30分間静置した。その後、凍結したサンプルを真空凍結乾燥機TF10−85ATNNN((株)宝製作所製)で10Pa以下の真空度で凍結乾燥して成形体を得た。続いて、得られた成形体を平板プレス機である37tプレス((株)ゴンノ油圧機製作所製)で、圧力150Kg/cm2(14.7MPa)、130℃で1分間プレスして光反射シートを得た。
得られたシートの単繊維数平均直径や反射率などの物性については表2に示したとおりであり、薄型で反射特性に優れる光反射シートが得られた。
分散液の製造例3で得られたナノファイバー分散液3を用い、タテ約25cm×ヨコ19cm×深さ5cmのステンレス製バットにこの分散液を500g入れ、これを80℃の熱風乾燥機で蒸発乾固して成形体を得た。続いて、得られた成形体を平板プレス機である37tプレス((株)ゴンノ油圧機製作所製)で、圧力150Kg/cm2(14.7MPa)、170℃で1分間プレスして光反射シートを得た。
分散液の製造例4で得られた分散液4を50g用い、水を追加して20リットルとした後にこれを離解機に入れ5分間分散した。該離解機中の分散液を実験用抄紙機である角型シートマシン(熊谷理機工業(株)製)の容器に入れ、事前に抄紙用金網(200メッシュ)にのせた25cm角の「スクリーン紗(PET製、繊維直径70μm、孔径80μm角)」上にこの調整溶液を抄紙し、ローラーで脱水、ドラム式乾燥機で乾燥後、スクリーン紗を支持体としたシートを得た。
実施例9で得られたシートを平板プレス機である37tプレス((株)ゴンノ油圧機製作所製)で、圧力150Kg/cm2(14.7MPa)、170℃で1分間プレスしてシートを得た。
2mmにカットした単繊維数平均直径2μmのN6極細繊維1.25gと分散液の製造例1で得られた分散液1250gとを用い、さらに水を追加して20リットルとした後にこれを離解機に入れ5分間分散した。該離解機中の分散液を実験用抄紙機である角型シートマシン(熊谷理機工業(株)製)の容器に入れ、抄紙用金網に直接抄紙して、これをろ紙に転写後、ローラーで脱水、ドラム式乾燥機で乾燥後、ろ紙からシートを剥離して、混抄紙を得た。得られた混抄紙をさらに実施例10と同様にプレスして光反射シートを得た。
実施例2で得られた光反射シートに厚み100μmの透明PETフィルム(東レ(株)製:“ルミラー”(登録商標)#100QT10)を重ね、平板プレス機である37tプレス((株)ゴンノ油圧機製作所製)で、圧力150Kg/cm2(14.7MPa)、170℃で3分間プレスして、接着剤やバインダー繊維等を用いることなく、熱プレスにより繊維シートと透明フィルムを一体化して光反射シートを得た。尚、透明フィルムの引っ張り強度(破断強度)は210MPa、引っ張り弾性率(ヤング率)は4GPaであり、90℃における熱寸法変化率は0.1%であった。
<実施例13>
実施例1で得られた成形体(プレス前のもの)を平板プレス機である37tプレス((株)ゴンノ油圧機製作所製)で、圧力200Kg/cm2(19.6MPa)、170℃で1分間プレスしてシートを得た。
得られたシートの単繊維数平均直径や反射率などの物性については表2に示したとおりであり、薄型で反射特性に優れる光反射シートが得られた。
分散液の製造例1で得られたナノファイバー分散液1を用い、特開2005−264420号公報の実施例1と同様の方法で抄紙し、目付が13g/m2のシート(比較例1)および目付が22g/m2のシート(比較例2)を得た。得られたそれぞれのシートの反射率および輝度を測定したところ、表2に示したとおり、波長560nmにおける光の反射率は比較例1では80%、87%、輝度が比較例1で2880cd/m2、比較例2で3100cd/m2と、光の反射特性に劣るものであった。
ポリオレフィン合成パルプである三井化学(株)製のSWP(品番:E620)を17.5g用い、さらに第一工業製薬(株)製のノニオン系分散剤であるノイゲンEA−87と水を追加して20リットルとした後に、これを離解機に入れ5分間分散した。該離解機中の分散液を実験用抄紙機である角型シートマシン(熊谷理機工業(株)製)の容器に入れ、抄紙用金網(200メッシュ)上にこの調整溶液を抄紙し、ローラーで脱水、ドラム式乾燥機で乾燥後、ポリオレフィン合成パルプ抄紙からなる光反射シートを得た。
得られたシートの物性は表2に示したとおりであり、波長560nmにおける反射率は97%と反射特性に優れていたが、目付けが104g/m2、厚みが400μmと大きいものであり、薄型の光反射シートが求められる用途には不向きなものであった。
比較例4においては目付けを53g/m2となるように、比較例5においては目付けを162g/m2となるように抄紙した以外は比較例3と同様にしてポリオレフィン合成パルプ抄紙からなる光反射シートを得た。それぞれの物性については表2に示したとおりであった。比較例4におけるシートは、厚みが250μmであるが波長560nmにおける反射率が93%と反射特性に劣るものであった。また、比較例5におけるシートは、波長560nmにおける反射率が98%と反射特性に優れていたが、目付けが162g/m2、厚みが550μmと大きいものであり、薄型の光反射シートが求められる用途には不向きなものであった。
比較例5において、抄紙シートをさらに平板プレス機である37tプレス((株)ゴンノ油圧機製作所製)で、圧力100Kg/cm2(9.81MPa)、室温で20秒間プレスして光反射シートを得た。
<実施例14>
実施例14については分散液の製造例8で得られたナノファイバー分散液8を用い、実施例2と同様に凍結乾燥を行い成形体を得た後、室温でプレスしてシートを得た。
得られたシートの目付、厚み、密度、反射率は表3に示したとおりであった。
分散液の製造例7で得られたナノファイバー分散液7を用い、タテ約25cm×ヨコ19cm×深さ5cmのステンレス製バットにこの分散液を250g入れ、さらに液体窒素で分散液を凍結した後、−80℃の超低温フリーザー中に30分間静置した。その後、凍結したサンプルを真空凍結乾燥機TF10−85ATNNN((株)宝製作所製)で10Pa以下の真空度で凍結乾燥して、繊維が3次元に分散して微細な細孔や空隙を有してなる成形体を得た。
分散液の製造例7で得られたナノファイバー分散液7を用い、タテ約25cm×ヨコ19cm×深さ5cmのステンレス製バットにこの分散液を250g入れ、さらに液体窒素で分散液を凍結した後、−80℃の超低温フリーザー中に30分間静置した。その後、凍結したサンプルを真空凍結乾燥機TF10−85ATNNN((株)宝製作所製)で10Pa以下の真空度で凍結乾燥して、繊維が3次元に分散して微細な細孔や空隙を有してなる成形体を得た。
得られたシートの目付、厚み、密度、反射率は表3に示したとおりであった。
硫酸相対粘度が2.8のN6ペレットをギ酸に溶解し、濃度15wt%の紡糸原液を作製した。
実施例18において、ローラー上に集積させる極細繊維の量を増やし、シートの目付けを140g/m2となるようにした以外は実施例18と同様にしてシートを得た。
得られたシートの単繊維数平均直径や反射率などの物性については表2に示したとおりであり薄型で反射特性に優れる光反射シートが得られた。
実施例20においては実施例18で得られたシートを、実施例21においては実施例19で得られたシートをそれぞれ平板プレス機である37tプレス((株)ゴンノ油圧機製作所製)で、圧力100Kg/cm2(9.81MPa)、室温で1分間プレスしてシートを得た。
実施例20で得られた光反射シートに厚み4.5μmの透明PETフィルム(東レ(株)製:“ルミラー”(登録商標)タイプF57)を重ね、平板プレス機である37tプレス((株)ゴンノ油圧機製作所製)で、圧力150Kg/cm2(14.7MPa)、100℃で3分間プレスして、繊維シートと透明フィルムを一体化した光反射シートを得た。尚、透明フィルムの90℃における熱寸法変化率は0.1%であった。
得られた繊維シート中の繊維の単繊維数平均直径や光反射シートの反射率などの物性については表3に示したとおりであり薄型で反射特性に優れ、さらに透明フィルムを支持体としているため、加工性に優れる光反射シートが得られた。
完全けん化度タイプのPVA粉末(クラレ(株)製 クラレポバール117)を水に溶解し、濃度8wt%の紡糸原液を作製した。
得られたシートの単繊維数平均直径や反射率などの物性については表3に示したとおりであり薄型で反射特性に優れる光反射シートが得られた。なお、得られたシートのSEM観察画像を図4に示す。
実施例23において、ローラー上に集積させる極細繊維の量を減らし、シートの目付けを実施例24では17g/m2、実施例25では13g/m2となるようにそれぞれ変更した以外は実施例18と同様にしてシートを得た。
得られたシートの単繊維数平均直径や反射率などの物性については表3に示したとおりであり薄型で反射特性に優れる光反射シートが得られた。
実施例26においては実施例23で得られたシートを、実施例27においては実施例24で得られたシートをそれぞれを平板プレス機である37tプレス((株)ゴンノ油圧機製作所製)で、圧力10Kg/cm2(0.981MPa)、室温で20秒間プレスしてシートを得た。得られたシートの単繊維数平均直径や反射率などの物性については表3に示したとおりであり薄型で反射特性に優れる光反射シートが得られた。
実施例27で得られた光反射シートに実施例22と同様の透明PETフィルムを重ね、平板プレス機である37tプレス((株)ゴンノ油圧機製作所製)で、圧力10Kg/cm2(0.981MPa)、室温で20秒間プレスして繊維シートと透明フィルムを一体化した光反射シートを得た。
紡糸原液の濃度を20wt%とする以外は実施例23と同様にしてシートを得た。
得られたシートの単繊維数平均直径や反射率などの物性については表3に示したとおりであり薄型で反射特性に優れる光反射シートが得られた。
数平均分子量が20万のポリエーテル系ポリウレタンをDMFに溶解し、濃度20wt%の紡糸原液を作製した。
得られたシートの単繊維数平均直径や反射率などの物性については表3に示したとおりであり薄型で反射特性に優れる光反射シートが得られた。なお、得られたシートのSEM観察画像を図5に示す。
Claims (9)
- 数平均直径が1〜1000nmである繊維を含むシートを備え、波長560nmにおける光の反射率が95%以上である光反射シート。
- 数平均直径が1〜500nmである繊維を含むシートを備え、波長560nmにおける光の反射率が95%以上であることを特徴とする光反射シート。
- 380〜780nmの波長域における平均反射率が95%以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の光反射シート。
- 前記繊維を含むシートの数平均孔径が0.001〜1μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光反射シート。
- 厚みが1〜300μmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光反射シート。
- 90℃における熱寸法変化率が−10〜+10%であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光反射シート。
- さらに支持体を備えていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の光反射シート。
- 光反射シートの反射面の色調b*値が−2.0〜+2.0の範囲内である請求項1〜7のいずれかに記載の光反射シート。
- バックライトに請求項1〜8のいずれかに記載の光反射シートを備えている液晶ディスプレイ。
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