JP2007233344A - 極細繊維からなる光反射シート及びそれを備えた液晶ディスプレイ - Google Patents

極細繊維からなる光反射シート及びそれを備えた液晶ディスプレイ Download PDF

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Abstract

【課題】薄型でありながら光の反射特性に優れ、かつディスプレイの軽量化に貢献できる、リサイクル可能な光反射シートを提供する。
【解決手段】数平均直径が1〜1000nmである単繊維を含むシートからなり、波長560nmにおける光の反射率が95%以上である光反射シート。
【選択図】図2

Description

本発明は、極細繊維を含む光反射シートに関する。特に本発明は薄型のシートでありながら光の反射特性に優れ、液晶ディスプレイ用の反射板基材の主要構成部材として好適な光反射シートに関するものである。
近年、パソコン、テレビ、携帯電話などの表示装置として、液晶を利用したディスプレイが数多く用いられている。これらの液晶ディスプレイは、液晶自体が発光体ではないために、裏側からバックライトと呼ばれる面光源を設置して光を照射することにより表示が可能となっている。
一般に液晶ディスプレイでは、バックライトに反射板を設置して、光源からの照射光を画面背面に逃がさないように、できるだけ光のロスを少なくすることにより画面の輝度を向上させることが行われている。この反射板用基材の主要構成部材として、従来よりフィルム内部に微細孔を有する白色フィルムなどが用いられている(特許文献1)。
このような白色フィルムは直径数μmの有機粒子や無機粒子を含有しており、フィルムの延伸時に粒子とポリマーの剥離を生じさせてボイドを作り、ポリマーとボイド(空気層)の界面で光を反射させるものである。そのため、フィルムの裏に透過する光をできるだけ少なくするためには、光を反射させる界面の数を多くする必要がある。すなわち、フィルムの厚み方向に存在するボイドの数を多くすることが必須であるため、フィルムの厚みをある程度確保しなければならず、薄い光反射シートを作製できないといった問題があった。
また、銀などの金属を蒸着した薄型の反射フィルムも知られているが、金属によるシートの重量増加により液晶ディスプレイに組込んだ際に軽量化が難しく、金属とフィルムが混在するために、シートのリサイクル化に課題があった(特許文献2)。特に、ノートパソコン用や携帯電話用液晶ディスプレイにおいて重量増は致命的であり、軽量化が強く求められていた。
このため、軽量化や易リサイクル性に優れるシートとして、金属より軽量な合成繊維からなる反射シートが提案されていた(特許文献3)。これは、合成ポリオレフィンパルプを抄紙してシート化し、これを反射シートに適用するものである。特許文献3では、確かに波長550nmでの反射率が100%以上と高い反射率が得られている。しかしながら、この文献に具体的に記載されている反射シートは、厚みが360μmと厚く、携帯電話用はおろかパソコン用にも使用し難いものであった。これは、特許文献3で開示されている技術が合成ポリオレフィンパルプの抄紙であることに問題があると考えられる。すなわち、合成ポリオレフィンパルプはフラッシュ紡糸により得られるものであり、その製法上、繊維の平均直径は2〜30μm程度とミクロン単位の域を出ず、また繊維径のバラツキも大きいものである。なお、仮にこの合成ポリオレフィンパルプを抄紙して、より厚みが小さい抄紙シートとした場合、抄紙シートの単位面積あたりの繊維本数が少なく、光を反射させるための界面数が不足するため充分な反射率が得られず、反射率を向上するために、特許文献3に記載のように抄紙目付を大きくし、シート厚みを増大させることが避けられないと考えられる。このため、特許文献3に記載の技術では、薄い光反射シートが求められるパソコン用や携帯電話用の液晶ディスプレイに適用することは困難であった。
以上のように、薄型でかつ光の反射特性に優れ、また軽量で容易にリサイクルが可能な光反射シートが求められていたのである。
ところで、極細繊維からなるシートについては、ナノレベルの極細繊維を抄紙した湿式不織布や(特許文献4)、エレクトロスピニングによりナノレベルの極細繊維からなるシートが知られている(特許文献5)。これらはナノレベルの極細繊維間で構成される微多孔を利用したフィルターなどへの適用に関するものであり、そのための設計や技術思想については言及されているものの、繊維の表面反射を利用した光反射シートへの適用についての技術思想は全く示唆されていなかった。すなわち、上記極細繊維からなるシートを光反射シートに応用する発想そのものがなかったのである。
特開2003−160682号公報 特開平5−162227号公報 特開2005−316149号公報 特開2005−264420号公報 特開2005−218909号公報
本発明の目的は、より薄型でかつ光の反射特性に優れ、また軽量で易リサイクル性に優れる光反射シートを提供することにある。詳しくは、特に液晶ディスプレイ用反射板基材として好適な光反射シートを提供することにある。
上記課題を解決するための本発明は、主として次のいずれかの構成からなる。
(1)数平均直径が1〜1000nmである繊維を含むシートを備え、波長560nmにおける光の反射率が95%以上である光反射シート。
(2)数平均直径が1〜500nmである繊維を含むシートを備え、波長560nmにおける光の反射率が95%以上である光反射シート。
(3)380〜780nmの波長域における平均反射率が95%以上である、前記(1)または(2)に記載の光反射シート。
(4)前記繊維を含むシートの数平均孔径が0.001〜1μmである、前記(1)〜(3)いずれかに記載の光反射シート。
(5)厚みが1〜300μmである、前記(1)〜(4)のいずれかに記載の光反射シート。
(6)90℃における熱寸法変化率が−10〜+10%である、前記(1)〜(5)のいずれかに記載の光反射シート。
(7)さらに支持体を備えている、前記(1)〜(6)のいずれかに記載の光反射シート。
(8)光反射シートの反射面の色調b値が−2.0〜+2.0の範囲内である、前記(1)〜(7)のいずれかに記載の光反射シート。
(9)バックライトに前記(1)〜(8)のいずれかに記載の光反射シートを備えている液晶ディスプレイ。
本発明に係る光反射シートは、シート中に含まれる繊維の数平均直径が従来に比べて非常に小さいために、光を反射する界面を従来のシートよりも圧倒的に増加させることができる。
これにより、薄型でしかも高反射率の光反射シートを得ることができる。また、本発明の光反射シートは金属を含む必要が無いことから、液晶ディスプレイの軽量化やシートのリサイクル化にも貢献できる。このような本発明の光反射シートは、特に液晶ディスプレイ用の反射板基材の主要構成部材として好適である。
以下に、本発明に係る光反射シートについて、望ましい実施の形態とともに詳細に説明する。
本発明の光反射シートとは、繊維を含むシート(以下、繊維シートと呼ぶことがある)を一部に有するものであり、繊維を含むシート単独、あるいは繊維を含むシートとその他の支持体などとが一体化しているものから構成される。そして、本発明の光反射シートは、種々の波長の光を効率よく反射でき、特に可視光領域における光を効率よく反射できるものであり、液晶ディスプレイ用などの反射板基材の主要構成部材として好適に用いることができる。
繊維を含むシートとは、繊維を少なくとも一部に含む面状物であり、繊維を含有する形態に特に制限は無い。ただし、シート中で繊維が単繊維レベルまで分散した形態であると、繊維同士の重なりが極少化され、界面となる繊維表面を有効に利用でき、効率的に光を反射できるため好ましい。具体的には、単繊維のほとんどが凝集していない形態であれば良く、単繊維同士が完全にバラバラの状態であるものでも、あるいは部分的に結合しているものの大部分がバラバラの状態などの形態を呈するものでも良いが、完全にバラバラの状態であることがより好ましい。
分散の形態を形成するにあたっては、たとえば次のように繊維を2次元あるいは3次元に分散させることが好ましい。すなわち、繊維を2次元に分散させるには、繊維の分散液を抄紙したり、繊維の分散液を乾燥したり、スパンボンドやメルトブロー、エレクトロスピニングなどのように紡糸から直接シート化したりする方法が挙げられる。繊維を3次元に分散させる方法の例としては、繊維の分散液を乾燥、好ましくは凍結乾燥により3次元に成形する方などが挙げられる。さらに、上述のような方法で繊維を2次元あるいは3次元に分散させたものをプレスして押し潰すことで薄型化することも好ましい。特に、繊維を液体中に均一に分散させた液体分散体を凍結乾燥し、繊維を3次元的に成形したものは、抄紙やエレクトロスピニングに比べて高目付のシートが得られやすく、これをプレスすることで繊維の充填密度が高い薄型のシートを容易に得ることができるために特に好ましい。 本発明で用いる繊維としては、木材パルプなどから製造されるセルロースや、麻、ウール、シルクなどの天然繊維、レーヨンなどの再生繊維、アセテートなどの半合成繊維、ナイロンやポリエステル、アクリルなどに代表される合成繊維などが挙げられる。この中でも加工や熱寸法安定性の制御などが容易であるという観点から合成繊維が好ましく、熱可塑性ポリマーからなる合成繊維がより好ましい。
本発明でいう熱可塑性ポリマーとは、ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと呼ぶことがある)、ポリトリメチレンテレフタレート(以下、PTTと呼ぶことがある)、ポリブチレンテレフタレート(以下、PBTと呼ぶことがある)、ポリ乳酸(以下、PLAと呼ぶことがある)などのポリエステルやナイロン6(以下、N6と呼ぶことがある)、ナイロン66などのポリアミド、またポリスチレン(以下、PSと呼ぶことがある)、ポリプロピレン(以下、PPと呼ぶことがある)などのポリオレフィン、さらにはポリフェニレンスルフィド(以下、PPSと呼ぶことがある)等が挙げられる。
これらの中でも、結晶性で高融点の耐熱性の高いポリマーからなる繊維は、当該繊維からなる光反射シートを液晶ディスプレイの反射板用基材として用いた際に、光源から受ける熱に対して寸法変化や繊維の劣化が起こりにくいといった利点がある。また、熱可塑性ポリマーであると、プレスして薄型の反射シートを得る際に繊維間を熱接着することが可能となるため、シートの強力を高めることができるだけでなく、溶融紡糸法を利用して繊維を製造することができるために、生産性を非常に高くすることができる。すなわち、ポリマーの融点は165℃以上であると繊維の耐熱性が良好であり好ましい。例えば、融点は、PLAが170℃、PETが255℃、N6が220℃である。
また、ポリマーには粒子、難燃剤、帯電防止剤、蛍光増白剤、紫外線吸収剤等の添加物を含有させていてもよい。さらに、本発明の目的を損なわない範囲で他の成分が共重合されていてもよい。なお、光反射シートの反射率や輝度をより高くするためには、繊維は白色であることが好ましく、熱や酸素などに曝されても着色し難いポリマーを用いたり、あるいは繊維に蛍光増白剤を含有させたりすることなども有用である。
繊維表面での反射効率を向上させるため、屈折率の高いポリマーを用いることも好ましい。一般に分子鎖中に芳香環やヘテロ原子・重原子を多く含むと高屈折率ポリマーとなる傾向があり、屈折率の高いポリマーとしては、PVA(屈折率1.55)、PET(屈折率1.575)、PS(屈折率1.59)、PPS(屈折率1.75〜1.84)が知られている。本発明では以下、このようなポリマーを高屈折率ポリマーと呼ぶことがある。また、ポリマーを繊維化して分子配向を向上させることにより高屈折率化することも可能であり、例えばPETでは繊維軸方向の屈折率を1.7以上とすることもできる。一方、分子鎖中に芳香環やヘテロ原子・重原子を含まないポリマーでは低屈折率となる傾向があり、例えばポリエチレン(以下、PEと呼ぶことがある)やPPでは1.5程度である。
本発明の光反射シートを構成する繊維は、単繊維の数平均直径が1〜1000nmであることが重要である。単繊維の比表面積は単繊維直径に反比例するため、単繊維の数平均直径をかかる範囲内にすることで、従来の数平均直径が2〜30μmである繊維からなる反射シートに比べて、同じ目付のシートであれば光を反射する界面が数十〜数百倍と著しく増加し、可視光領域での反射効率が飛躍的に向上するのである。また、単繊維の数平均直径が従来のシートに比べて非常に小さいということは、繊維そのものも格段にしなやかである。このため、当該繊維を含むシートをプレスしたとしても、繊維自体が潰れるというよりも、繊維が容易に屈曲したり移動することで繊維シートの空隙を効率良く埋めることができ、結果として光の反射に重要な界面をほとんど潰すことなく、繊維シートを薄型化することが容易になると考えられる。さらに、本発明において繊維シートは、目付が同じであれば、単繊維の数平均直径がより小さいほうが単位面積当たりの繊維の本数、すなわち光を反射する界面が増加し、結果として薄型の繊維シートとしても、高反射率で高輝度とすることができる。この観点から、単繊維の数平均直径としては、1〜500nmであることが好ましく、1〜200nmであることがより好ましく、1〜150nmであることがさらに好ましく、1〜100nmであることが特に好ましい。
なお、本発明において、単繊維の数平均直径は以下のようにして求めることができる。すなわち、繊維シートの表面を走査型電子顕微鏡(SEM)で少なくとも150本以上の単繊維が1視野中に観察できる倍率で観察し、撮影した写真の1視野において、無作為に抽出した150本の単繊維の繊維長手方向に対して垂直な方向の繊維幅を単繊維の直径とし、数平均を計算する。
本発明の光反射シートにおいては、波長560nmにおける光の反射率は95%以上であることが重要である。これにより、光の隠蔽性に優れたシートとなるため、光反射シートとして例えば液晶ディスプレイなどに用いた場合、画面の十分な輝度を得ることができる。光の反射率の具体例については後述の実施例中に詳述するが、市販の分光光度計を用いて、該波長における反射率を測定することにより求めることができる。
560nm付近の波長の色は黄色から緑に該当するが、波長560nmで反射率を評価するのは次の理由による。輝度は可視光領域での各波長における輝度の値を平均化したものであるが、その値は波長が560nm付近の領域で最大となるため、この波長で反射率を評価しておけば輝度との相関が取りやすいことが挙げられる。また、光反射シートに蛍光増白剤などが含有されている場合、可視光の低波長領域で吸収や発光が起こる場合があり、その影響を受けない該波長で評価することにより、光反射シートそのものの実力を把握することが可能となるためである。
ここで、光の反射率は、シート中で光を反射する界面の数が増大するほど向上する。本発明の光反射シートにおいては、光を反射する界面はほとんどが繊維の表面となる。したがって、光反射シートの単位面積当たりの繊維の本数が多いほど光の反射率は高くなる。よって繊維の単繊維直径が小さく、目付が高いほど、シート中の繊維の本数が増加するため、より大きな反射率を示すことになる。
該波長における光の反射率は好ましくは98%以上、より好ましくは100%以上である。光の反射率の上限は特に無いが、現在の要求レベルからすると150%までである。
また、本発明の光反射シートにおいては、380〜780nmの波長域における平均反射率が95%以上であることが好ましい。上記波長域における光の反射率が低下すると、本発明のシートを液晶ディスプレイとした場合に、低波長域では画面が黄みを帯び、高波長域では画面が青みを帯びるが、平均反射率を95%以上とすることで、これらが防止されるとともに、十分に明るい画面が得られる。ここで、平均反射率の測定の具体例については後述の実施例中に詳述するが、市販の分光光度計を用いて、可視光領域の波長、すなわち該波長域におけるそれぞれの反射率を測定し、その平均値を算出することで求めることができる。
上記波長域において、平均反射率は98%以上であることがより好ましく、100%以上であることがさらに好ましい。光の反射率の上限は特に無いが、現在の要求レベルからすると150%までである。
本発明の光反射シートは、輝度が3500cd/m以上であることが好ましい。ここでいう輝度とは面光源としての輝度のことであり、本発明の光反射シートをバックライトに組込んだ際の輝度を意味し、輝度の値が高いほどディスプレイの明るさが増大して、鮮明な画質を得ることができる。輝度の測定方法の具体例については後述の実施例中に詳述するが、ノートパソコンの液晶ディスプレイなどに使用されているバックライトの背面側に光反射シートを組み込んでその時の輝度を測定することで求めることができる。
輝度としては3800cd/m以上がより好ましく、4200cd/m以上がさらに好ましい。輝度の上限は特に無いないが、現在の要求レベルからすると20000cd/mまでであるが、ディスプレイとしての実使用上は5000cd/m程度までで画面の明るさとしては十分な輝度が得られる。
本発明の光反射シートを構成する繊維シートは、数平均孔径が1μm以下であることが好ましい。本発明の光反射シートに用いられる極細繊維は通常の繊維に比べて繊維径が非常に小さいために、極細繊維間で構成される微細孔のサイズを小さくすることができる。このため、シートの後方に抜ける透過光や、シートの側方に漏れる光が減少し、その結果として反射率や輝度を高くすることができる。繊維間で構成される微細孔の数平均孔径の測定の具体例については後述の実施例中に詳述するが、次のようにして求めることができる。すなわち、シートをSEMで観察し、観察した写真の1視野において、画像解析により、2値化し、画像中で表面付近の繊維に囲まれた孔の面積を測定し、その値から円換算直径を求めることで数平均孔径とする。
数平均孔径は0.7μm以下であることが好ましく、0.5μm以下であることがさらに好ましい。数平均孔径の下限は特に無いが、現在の要求レベルからすると0.001μm程度であり、可視光領域の下限の波長が380nm(0.38μm)程度であることから、実用上シートの後方に抜ける透過光や、シートの側方に漏れる光を減少させるには、数平均孔径の下限としては0.1μm程度であることが好ましい。
本発明の光反射シートを液晶ディスプレイ用の反射板基材に用いる場合には、ディスプレイの種類によっては厚みがより薄いことが求められる場合がある。例えば、TV用の液晶ディスプレイにおいては、これに用いる反射板の厚みは1mm以下であれば特に問題はないが、パソコン用や携帯電話用の液晶ディスプレイに用いる場合、ディスプレイ自身がより薄型でコンパクト化しているため、それを構成する反射板基材や光反射シートにも薄さが求められている。例えば、パソコン用では厚みが300μm以下であることが求められ、携帯電話用では厚みが100μm以下であることが求められる。本発明の光反射シートにおいては、従来に比べて単繊維の数平均直径が非常に小さいために、上述の要求を満足するような薄い光反射シートを容易に設計することが可能となる。上記観点から、本発明の光反射シートの厚みは、好ましくは300μm以下、より好ましくは100μm以下、さらに好ましくは60μm以下である。厚みの下限は特に限定はないが、現在の要求レベルからすると1μm以上で充分である。
本発明において、繊維シートの目付は、50〜600g/mであることが好ましい。単位面積当たりの繊維の本数が多ければ多いほど、すなわち目付が高いほど光を反射する界面が増大するために、反射率は高くなる傾向にあるが、目付を600g/m以下とすることで光反射シート全体の厚みを抑制することができる。また、目付を50g/m以上とすることで、シートの後方に抜ける透過光や、シートの側方に漏れる光を抑制し、反射率や輝度を向上することができる。目付としては好ましくは50〜200g/mであることがより好ましく、50〜120g/mであることがさらに好ましい。
本発明において、繊維シートの見かけ密度は、0.01g/cm以上であることが好ましい。繊維シートの見かけ密度は、光の反射率に大きな影響を及ぼさないが、例えば同じ目付のシートであっても見かけ密度が高いものほど、シートの厚みを小さくすることができる。そればかりでなく、繊維シートの力学的な強力も向上させることができるために、光反射シートを液晶ディスプレイに組込む際に破れにくくなり、その結果作業性が向上する。見かけ密度は0.1g/cm以上であることがより好ましく、0.5g/cm以上であることがさらに好ましい。見かけ密度の上限としては特に限定はされないが、軽量化の観点から1.5g/cm以下であることが好ましい。
本発明の光反射シートを液晶ディスプレイ用の反射板基材として用いる場合には、光源による熱を長時間にわたって受けるために、光反射シート自体が大きな熱収縮あるいは熱伸長を示すと、光反射シートにシワが発生し反射特性が劣化したり、基材から剥離する可能性がある。この観点から、本発明の光反射シートは、90℃における熱寸法変化率が−10〜+10%であることが好ましい。熱寸法変化率の測定方法については後述の実施例中に詳述するが、本発明のシートを恒温オーブンや熱風乾燥機などで所定温度および所定時間静置した後に、熱処理前後での寸法変化から求めることができる。熱寸法変化率は、バックライトに本発明の光反射シートを組込んだ際の実使用を考慮すると90℃で30分間保持した際の寸法変化率を評価すれば良く、上記温度において、より好ましくは−5〜+5%であることが好ましく、−1〜+1%であることがさらに好ましい。また、用途によってはさらに高温での寸法変化率が小さいことが求められることから、150℃における熱寸法変化率は−5〜+5%であることが好ましく、190℃における熱寸法変化率が−5〜+5%であることが好ましい。
本発明の光反射シートは、上述したように繊維を含むシート単独であってもよいが、繊維を含むシートと支持体とから成ることが好ましい。繊維シートと支持体とを一体化させることにより、光反射シートとしての強力を向上させ反射板基材組み立て時などの取り扱い性を向上させることができる。この観点から支持体の引っ張り強度(破断強度)は50MPa以上、引っ張り弾性率(ヤング率)は1GPa以上であることが好ましい。尚、引っ張り強度と引っ張り弾性率の測定については、市販の定速引っ張り試験機にて測定可能であり、例えば支持体がフィルムの場合には、幅10mm、長さ70mmのサンプルを用い、つかみ間隔50mm、引っ張り速度200mm/分として、JIS K7161(1994)に準じて測定することができる。
また、支持体を設ける場合、繊維シート自体の熱寸法安定性が不十分であっても、熱寸法安定性が良い支持体と一体化させることにより、光反射シートとしては充分な熱寸法安定性を確保することができる。この観点から、支持体の熱寸法変化率が90℃で−1〜+1%である支持体を設けることが好ましい。
また、支持体を設ける場合、不織布やフィルムなど目的に応じて適宜選定すればよいが、熱プレスにより接着することなどを考えると、支持体も熱可塑性ポリマーからなることが好ましく、シートの平滑性を考えると支持体としてはフィルムであることが好ましい。支持体として用いるフィルムは、熱寸法安定性に優れるフィルムであれば問題ないが、反射率向上の観点から、反射特性に優れる白色フィルムや金属蒸着フィルムなどであってもよい。
さらに、本発明で用いる繊維シートと支持体を構成する基質は同質のものでも異質のものでも構わないが、リサイクル性を考慮すると同質のものが良い。具体的には繊維からなるシートがナイロンの場合には支持体もナイロン系、ポリエステルの場合にはポリエステル系のものを選定する。同質のものとする場合には、薬剤などに対する化学的親和性が同じであるため、例えば本発明の光反射シートに蛍光増白剤や紫外線吸収剤を機能加工した場合により均一に薬剤を添着させることもできる。また、基質が同一である場合には、分子間力によって繊維シートと支持体との接着性が高まり、シートの強力がより向上するだけでなく、シート中からの繊維の脱落などを防ぐこともできる。
本発明の光反射シートにおいて、反射面は、光の内部吸収を極小化するため白色度が高いほうが好ましい。特に、黄みより青みがかった色目のほうが好ましいため、本発明の光反射シートの反射面はb値は+2.0以下であることが好ましい。一方、青みが強すぎても好ましくないので、b値は、−2.0以上であることが好ましい。すなわち、b値は、−2.0〜+2.0の範囲内であることが好ましい。b値は、より好ましくは−1.5〜+1.5、さらに好ましくは−1.0〜+1.0である。
また、光の内部吸収を抑制し、反射率や輝度を向上させる観点から、反射面のL値は、好ましくは80〜100、より好ましくは90〜100、さらに好ましくは95〜100である。また、同様の理由から、反射面のa値は、好ましくは−2.0〜+1.5、より好ましくは−1.0〜+1.0、さらに好ましくは−0.5〜+0.5である。上記L、a、bの測定法の具体例については後述の実施例中に詳述するが、市販の分光測色計によりシートの色調を測定することで求めることができる。
本発明においては、繊維を含むシートが反射面となるので、繊維自体を白くすること、あるいはより細くすることが好ましい。繊維を白くするためには、熱や酸素、あるいは酸やアルカリなどで変色しにくいポリマーを繊維化することが好ましい。この観点からは、末端にアミンを有するナイロン系よりも、ポリエステル系や耐薬品性の高いポリプロピレンなどが好ましい。また、紡糸過程などでの熱による変色を抑制するため、繊維を構成するポリマー中にラジカルキャッチャーや触媒失活剤などが添加されていることも好ましい。中でも金属イオンに配位能力を有する触媒失活剤が有効であり、特に分子構造中にリン原子を有している物が好ましい。また、蛍光増白剤を添加し、白色度を向上させることも好ましい。蛍光増白剤はシート中のどの部分に添加されていても良く、例えば繊維内部に添加されていても良いし、光反射シートの表層のみに存在していても構わない。蛍光増白剤の種類としては市販のものを適宜使用すればよく、例えば“ユビテック”(登録商標)(チバガイギー社製)、OB−1(イーストマン社製)、TBO(住友精化(株)製)、“ケイコール”(登録商標)(日本曹達(株)製)、“カヤライト”(登録商標)(日本化薬(株)製)、“リューコプアEGM”(登録商標)(クラリアントジャパン社製)などを用いることができる。繊維中の蛍光増白剤の添加量としては、0.005〜1重量%であることが好ましく、0.007〜0.7重量%であることがより好ましく、0.01〜0.5重量%であることがさらに好ましい。
また、紫外線による光反射シートの劣化を防ぐために、蛍光増白剤とともに、紫外線吸収剤を添加することも好ましく、こちらに関しても蛍光増白剤と同様にシート中のどの部分に添加されていても良い。
次に本発明の光反射シートの製造方法について説明する。
まず、本発明に用いる繊維を準備するが、繊維の製造方法は特に限定されない。溶融紡糸法によりナノレベルの極細繊維であるナノファイバーを得るための製造方法の一例として、例えば特開2004−162244号公報に記載されている公知の方法を採用することができる。また、特開2005−273067号公報に記載されているように、繊維をエレクトロスピニングにより得ることもできる。
続いて、上記で得た繊維を含む繊維シートを得るために、抄紙や繊維分散液を乾燥、あるいはエレクトロスピニングによって、繊維が2次元に分散したもの、または、繊維分散液を乾燥、好ましくは凍結乾燥して、繊維が3次元に分散したスポンジ状のものを作製する。なお、繊維分散液とは分散媒中に単繊維が分散された状態のものを言い、次に極細繊維分散液の調整方法について説明する。
上述のようにして得られた極細繊維をギロチンカッターやスライスマシンで、所望の繊維長にカットする。分散液中での繊維の分散性を向上させるためには、繊維は適度な長さとすることが好ましい。すなわち、繊維長は長すぎても分散性が悪化し、繊維長が短すぎてもシート中での繊維の絡み合いの程度が小さくなり、その結果として得られるシートの強力が小さくなる。したがって、繊維長としては0.2〜30mmにカットすることが好ましい。繊維長はより好ましくは0.5〜10mm、さらに好ましくは0.8〜5mmである。
次に、得られたカット繊維を分散媒中に分散させる。分散媒としては水だけでなく、繊維との親和性も考慮してヘキサンやトルエンなどの炭化水素系、クロロホルムやトリクロロエチレンなどのハロゲン化炭化水素系、エタノールやイソプロピルアルコールなどのアルコール系、エチルエーテルやテトラヒドロフランなどのエーテル系、アセトンやメチルエチルケトンなどのケトン系、酢酸メチルや酢酸エチルなどのエステル系、エチレングリコールやプロピレングリコールなどの多価アルコール系、トリエチルアミンやN,N−ジメチルホルムアミドなどのアミンおよびアミド系溶媒などの一般的な有機溶媒を好適に用いることができるが、安全性や環境等に考慮すると水を用いることが好ましい。
カット繊維を分散媒中に分散させる方法としては、ミキサーやホモジナイザー等の攪拌機を用いれば良い。ナノファイバーのようにカット繊維中の単繊維同士が強固に凝集した形態の場合には、撹拌による分散の前処理工程として、分散媒中で叩解することが好ましい。ナイアガラビータ、リファイナー、カッター、ラボ用粉砕器、バイオミキサー、家庭用ミキサー、ロールミル、乳鉢、あるいはPFI叩解機などでせん断力を与え、繊維1本1本まで分散させ分散媒中に投与することが好ましい。
また、繊維分散液中での繊維の分散性を均一にしたり、シートとした際の力学的強度を向上したりするために、分散液中の繊維濃度は分散液全重量に対して0.0001〜10重量%にすることが好ましい。特にシートの力学的強度は分散液中の繊維の存在状態、すなわち繊維間距離に大きく依存するため、分散液中の繊維濃度を上記範囲に制御することが好ましい。分散液中の繊維濃度はより好ましくは0.001〜5重量%であり、さらに好ましくは0.01〜3重量%である。
また、繊維の再凝集を抑制するために必要に応じて分散剤を用いてもよい。分散剤の種類としては例えば、水系で用いる場合、ポリカルボン酸塩などのアニオン系、第4級アンモニウム塩などのカチオン系、ポリオキシエチレンエーテルやポリオキシエチレンエステルなどのノニオン系の物から選択することが好ましい。分散剤の分子量としては1000〜50000であることが好ましく、5000〜15000であることがさらに好ましい。
分散剤の濃度は、分散液全体に対し0.00001〜20重量%であることが好ましく、より好ましくは0.0001〜5重量%、さらに最も好ましくは0.01〜1重量%であり、これにより十分な分散効果が得られる。
続いて、上記のようにして得られた繊維分散液を抄紙して繊維シートを得る。具体的には、例えば特開2005−264420号公報に記載の方法を採用することができる。ここで、本発明において使用する繊維は、繊維径が非常に小さいナノレベルの極細繊維であるため、抄紙する際に水切れ性が悪く、単純に抄紙しただけではシートの目付を上げ難い場合がある。一方、光の反射率や輝度を向上させるためには、光を反射する界面の増加が必須であり、それを達成するためにはある程度シートの目付が必要である。このため、一旦抄紙したシートに、さらに繊維分散体を積層して高目付化することが好ましい。その積層方法としては例えば、一旦抄紙したシートに、さらに別のラインで抄紙したシートを次々と転写していく方法を採用することが好ましい。なお、抄紙時の水切れ性を向上させてシートの高目付化を達成するためには、極細繊維と繊維径が1μmを超える他の繊維とを混合抄紙することも可能である。
また、特開2005−218909号公報に記載のように、エレクトロスピニングによりナノレベルの極細繊維から成る繊維シートを得ることもできる。ここで、エレクトロスピニングの一般的なメリットは、一工程で厚みが薄く均一なシートを作製することであり、たとえばエアフィルター用途では、1g/m以下の目付のシートとするのが普通である。もっとも、エレクトロスピニングした繊維の捕集装置のラインスピードを遅くすれば高目付のシートを一段階で得ることも原理的には不可能ではないが、単位時間あたりの吐出量が極端に小さく生産性が極端に低いこと、また捕集された繊維シートが厚くなればなるほど電界特性が変化するため紡糸線が乱れ均一なシートを得にくいことから、本発明で要求される高目付シートを作製するには不利な製法である。このように、エレクトロスピニングは本発明で用いる繊維シートを作製するための技術思想とは全く逆の技術思想で、これまで種々の検討がなされてきたのである。すなわち、エレクトロスピニング法では、本発明の目的を達成し得る高目付シートはこれまで対象外であり、検討されてこなかったのが現状である。このため、本発明の光反射シートの作製にエレクトロスピニングを用いる場合には、エレクトロスピニングにより得られた繊維シートを複数枚重ね合わせて積層することで高目付化することが好ましい。但し、単に積層するだけではそれぞれのシートが剥離してしまうことから、エレクトロスピニングにより得られたシートを複数枚重ね合わせてプレスなどにより一体成形することが好ましい。また、上述のように、エレクトロスピニングで得られたシートは熱寸法安定性に劣るために、支持体と積層や貼り合わせにより一体化することが好ましい。
さらに、抄紙に用いた繊維分散液を乾燥して、繊維が2次元もしくは3次元に分散して微細な細孔や空隙を有する繊維シートを得ることもできる。その場合には以下の方法を採用することができる。
上記で得られた分散液中の繊維を分散状態で固定化して繊維シート化するために、繊維分散液を適当な容器や型枠に入れる。容器や型枠の形状を任意に変更することで、所望の形状に成形することができる。その後、容器や型枠に入れた繊維分散液から分散媒を乾燥して除去する。分散媒を乾燥して除去するメリットとしては以下の点が挙げられる。例えば、抄紙のような繊維分散液をろ過する方式で繊維シートを得る方法では、極細繊維のろ水度が悪いために、一般に目付の高い繊維シートを得ることは困難であるが、乾燥により溶媒を除去する方法では型枠に入れる繊維分散液の量や繊維分散液中の繊維濃度を制御すれば容易に高目付の繊維シートを得ることができる。
乾燥方法としては、自然乾燥、熱風乾燥、真空乾燥、凍結乾燥等が挙げられる。繊維を2次元もしくは3次元に分散するために、乾燥方法は適宜選択すればよいが、繊維が3次元に良好な状態で分散して固定化した繊維シートを得るためには、凍結乾燥することが好ましい。凍結乾燥の工程ではまず分散液を液体窒素や超低温フリーザーなどで瞬時に凍結させる。これにより、分散液が凍結した状態を作り出せる、すなわち繊維の分散状態を3次元に固定化することができる。その後、真空下で分散媒を昇華させる。このような方法により、繊維の分散状態が固定化されたままで分散媒のみが除去され、繊維が3次元に分散した状態で固定化された繊維シートを得ることができる。このようにして得られた繊維シートは、微細な細孔や空隙を多数有しているため密度が小さいものであるが、プレスすることで繊維シート自体が容易に圧縮され、極細繊維が空隙を埋めるために高密度化しやすく、プレスする前の繊維シートの目付を大きく設計しておけば、高目付かつ薄型の繊維シートを得やすいといった利点がある。
上述のように、本発明で用いる繊維シートは抄紙やエレクトロスピニング、乾燥あるいは凍結乾燥により得ることが可能であるが、特にエレクトロスピニング法により繊維シートを形成する場合、溶媒が急激に蒸発しながら繊維が形成されるために、繊維が非晶性あるいは繊維の結晶化度が非常に低くなり、繊維シート強度が不足する、あるいは繊維シートの熱寸法変化率が過度に大きくなるなどの好ましくない性質が発現する場合がある。そこで、繊維シートを支持体に積層あるいは貼り合わせなどして一体化することにより、エレクトロスピニングによる繊維シートの問題を解決することも好ましい。エレクトロスピニングによる繊維シートと支持体とを積層あるいは貼り合わせる方法については、特に限定はないが、積層する場合には、支持体上に直接エレクトロスピニングを行いシート化することができ、貼り合わせる場合にはエレクトロスピニングにより予め得られたシートを別工程で支持体と接着剤で貼り合わせることができる。ただし、単なる積層では剥離し易い場合があり、貼り合わせでは接着剤の種類によって光源の熱で接着剤が揮発し、液晶表示板内を汚染する場合がある。このため、繊維シートと支持体との一体化には、熱プレスなどによる熱接着を適用することが好ましい。この場合、繊維シート中に上記したような極細繊維以外の熱融着性の繊維や粒子などを混在させればよい。なお、エレクトロスピニングによる繊維シートに限らず、抄紙や繊維分散液を乾燥して得た繊維シートでも上記一体化方法を採用してももちろんよい。
また、薄型の繊維シートとするためには得られた繊維シートをさらにプレスすることで、より薄い繊維シートを得ることもできる。プレスする装置としては特に限定されないが、繊維シートを面方向あるいは厚み方向に均一に平滑化するためには、アイロン型や油圧プレスなどの平板プレス、カレンダーやエンボスなどのローラー型などの各種プレス装置を用いることが好ましい。
プレス時の温度についても適宜選択可能であり、室温でプレスすることも可能である。しかしながら、薄く、かつ強力に優れたシートを得るためには、繊維を形成するポリマーの種類にもよるが、[ポリマーのガラス転移点(Tg)+50]℃以上で、[ポリマーの熱分解温度−20]℃以下の温度範囲でプレスすることが好ましい。
プレス圧力についても、目的とするシートの目付や厚み、密度により適宜調整すればよいが、例えばカレンダーやエンボスなどのローラー型のプレス装置の場合には、線圧は200Kg/cm(19.6N/cm)以下であることが好ましく、100Kg/cm(9.81N/cm)以下であることがより好ましく、60Kg/cm(5.89N/cm)以下であることがさらに好ましく、下限としては特に限定はされないが、0.1Kg/cm以上(9.81×10−3N/cm)であることが好ましい。また、アイロン型や油圧プレスなどの平板型のプレス装置の場合には、面圧は400Kg/cm(39.2MPa)以下であることが好ましく、200Kg/cm(19.6MPa)以下であることがより好ましく、100Kg/cm(9.81MPa)以下であることがさらに好ましく、下限としては特に限定はされないが、1Kg/cm(9.81×10−2MPa)以上であることが好ましい。これにより、薄型のシートを得ることができる。
以上のようにして得られる本発明の光反射シートは、従来の白色フィルムや通常繊維からなる反射シートなどに比べて、薄型のシートでありながら反射特性に優れるものである。また、極細繊維を主体に構成されるため、フィルムなどに比べて曲げ回復性に優れ、ディスプレイに組み込むための加工性が高いものである。したがって、液晶ディスプレイなどに用いられる光の反射板用途に好適である。例えば、本発明の光反射シートを、面光源であるバックライトに反射板として組み込み、導光板、拡散フィルム、集光フィルムなどの各種フィルム、カラーフィルターなどと組み合わせて、パソコン、テレビ、携帯電話、カーナビなどの表示装置である液晶ディスプレイとすることができる。
さらに、本発明の光反射シートは可視光領域の光の反射率に優れることから、液晶ディスプレイの反射板用基材のみならず、他の高反射率が要求される用途、例えば、照明、コピー機、投影システムディスプレイ、ファクシミリ装置、電子黒板、拡散光白色標準、印画紙や受像紙、写真電球および発光ダイオード(LED)、太陽電池のバックシートなどの反射板として優れた特性を発揮することができる。
以下、本発明を実施例を用いて詳細に説明する。なお、製造例および実施例中の測定は以下の方法を用いた。
(1)SEM観察
サンプルに白金を蒸着し、超高分解能電解放射型走査型電子顕微鏡で観察した。
SEM装置:(株)日立製作所製UHR−FE−SEM
(2)繊維の数平均直径
上記SEMで少なくとも150本以上の単繊維を1視野中に観察できる倍率で観察し、その観察画像から、三谷商事(株)製の画像処理ソフト(WINROOF)を用いて、繊維長手方向に対して垂直な方向の繊維幅を繊維の直径として算出した。この際、同一視野内で無作為に150本の繊維を抽出し、それらの直径を解析し、単純な平均値を求めた。なお、繊維シートを形成する前の繊維束から単繊維の数平均直径を求める場合は透過型電子顕微鏡(TEM)を利用してもよい。
(3)目付
目付はJIS L 1096 8.4.2(1999)の方法に準じて測定した。すなわち、光反射シートから20cm×20cmの試験片を3枚採取し、それら試験片の絶乾質量を測定して1mあたりの質量を換算し、単純な平均値を求めた。
(4)厚み
厚みは光反射シートから3枚の試験片を採取し、1枚あたり5箇所の厚みをマイクロメーター((株)ミツトヨ製、商品名 デジマチックマイクロメーター)により測定し、これを3枚の試験片で行い、単純な平均値を求めた。
(5)見かけ密度
見かけ密度は(3)項の目付の値と(4)項の厚みの値から計算によって求めた。
(6)波長560nmにおける光の反射率および380から780nmの波長域における光の平均反射率
5cm角のサンプルを準備し、分光光度計U−3410((株)日立製作所製)にφ60積分球130−063((株)日立製作所製)および10°傾斜スペーサーを取付けた状態で380〜780nmの反射率を測定した。これを3つのサンプルで行い、560nmの値を単純平均して反射率を求めた。また、上記波長領域の計測値で10nm刻みのデータを合計し、データ数で除して平均反射率を求めた。尚、標準白色板は装置に添付のもの((株)日立製作所製)を用いた。
(7)輝度
バックライトに光反射シートを組み込み測定した。具体的には使用したバックライトは、評価用に用意したノートパソコンに使用される直管一灯型エッジ式バックライト(14.1インチ(=約35.8cm))であり、元々組み込まれていた光反射シートに替えて、測定対象となる光反射シートを組み込んだ。測定は、バックライト面を2×2の4区画に分け、点灯1時間後の正面輝度を測定することで求めた。輝度の測定装置はトプコン社製のBM−7を用い、測定角は1°、輝度計とバックライトの距離は80cmで行った。バックライト面内の4箇所における輝度の単純平均を求めた。
(8)数平均孔径
光反射シートの繊維間で構成される微細孔の数平均孔径は以下のようにして求めた。まず、上記(1)項で撮影したSEM写真上に1辺が50mmとする正方形の枠を任意の場所に描く。さらに、枠内の繊維画像を三谷商事(株)製の画像処理ソフト(WINROOF)に取込み、画像を2値化するため、取込んだ画像上に均等間隔で任意の8本以上(本実施例では10本)の輝度分布測定用ラインを均等間隔で載せ、その上の各繊維の輝度分布を測定する。表面輝度が高い方から10本の繊維を選択し、その輝度を平均して平均高輝度Lhとする。平均高輝度Lhの50%の輝度をしきい値Luとして、輝度Lu以下の繊維を画像処理(Threshold機能)で消去する(この処理で表面部分付近の孔を選択したことになる)。選択された繊維に囲まれた面積Ai(nm)を画像処理で全数測定する(手作業、コンピュータ自動方式どちらでも可能)。Aiを孔数nで除し、その値から円換算直径を求めることで数平均孔径を求める。
(9)熱寸法変化率
光反射―シートからをタテ10cm、ヨコ10cmの試験片を2枚採取する。定温恒温乾燥機ナチュラルオーブンNDO−600SD(東京理化器械(株)製)を温度90℃にセットし、これら試験片を乾燥機内に30分間放置した。放置前後での面積から面方向での収縮率を測定し、単純な平均値を求め、熱寸法変化率とした。
(10)色調(L、a、b
光反射シートからタテ5cm、ヨコ5cmの試験片を2枚採取する。これら試験片を分光測色計CM−3700d(コニカミノルタホールディングス(株)製)にセットし、測定計LAV(φ25.4mm)、SCI方式(正反射光込み)で測定し、単純な平均値を求めた。
[分散液1の製造]
溶融粘度57Pa・s(240℃、剪断速度2432sec-1)、融点220℃のN6(20重量%)と重量平均分子量12万、溶融粘度30Pa・s(240℃、剪断速度2432sec-1)、融点170℃のポリL乳酸(光学純度99.5%以上)(80重量%)を2軸押出混練機で220℃で溶融混練してポリマーアロイチップを得た。この際、N6のアミン末端は酢酸で封鎖したものを用いた。また、ポリマーの混練、紡糸過程での黄変を抑制するため、触媒失活剤として旭電化工業(株)社製の“アデカスタブ”(登録商標)AX−71を全ポリマー重量に対し500ppm加えて混練を行った。
このポリマーアロイチップを紡糸温度230℃、口金面温度215℃として溶融紡糸した。吐出された糸条は冷却した後、給油ガイドで給油し、紡糸速度3000m/分で引き取り、巻き取った。そして、これを第1ホットローラーの温度を90℃、第2ホットローラーの温度を130℃として延伸熱処理した。この時、ホットローラー間の延伸倍率を1.5倍として、62dtex、36フィラメントのポリマーアロイ繊維を得た。
得られたポリマーアロイ繊維を98℃の1%水酸化ナトリウム水溶液にて1時間浸漬することでポリマーアロイ繊維中のポリL乳酸成分の99%以上を加水分解除去し、酢酸で中和後、水洗、乾燥し、N6ナノファイバーの繊維束を得た。この繊維束をSEM写真から解析した結果、N6ナノファイバーの数平均直径は60nmと従来にない細さであり、単繊維直径100nmより大きいものの繊維構成比率は0重量%であった。
得られたN6ナノファイバーの繊維束を2mm長に切断して、N6ナノファイバーのカット繊維を得た。タッピースタンダードナイヤガラ試験ビータ(熊谷理機工業(株)製)に水23Lと先に得られたカット繊維30gを仕込み、5分間予備叩解し、その後余分な水を切って繊維を回収した。この繊維の重量は250gであり、その含水率は88重量%であった。含水状態の繊維250gをそのまま自動式PFIミル(熊谷理機工業(株)製)に仕込み、回転数1500rpm、クリアランス0.2mmで6分間叩解した。オスターブレンダー(オスター社製)に叩解した繊維42g、分散剤としてアニオン系分散剤である“シャロール”(登録商標)AN−103P(第一工業製薬(株)製:分子量10000)を0.5g、水500gを仕込み、回転数13900rpmで30分間撹拌し、N6ナノファイバーの含有率が1.0重量%のN6ナノファイバー分散液1を得た。
[分散液2の製造]
分散液の製造例1において、N6を溶融粘度212Pa・s(262℃、剪断速度121.6sec-1)、融点220℃のN6(45重量%)とした以外は同様な方法でポリマーアロイ繊維を得た。
得られたポリマーアロイ繊維を分散液の製造例1と同様にしてポリマーアロイ繊維中のポリL乳酸成分の99%以上を加水分解除去、酢酸で中和後、水洗、乾燥し、N6ナノファイバーの繊維束を得た。この繊維束をSEM写真から解析した結果、N6ナノファイバーの数平均直径は120nmと従来にない細さであり、単繊維直径で500nmより大きいものの繊維構成比率は0重量%、単繊維直径で200nmより大きいものの繊維構成比率は1重量%であった。
得られたN6ナノファイバーの繊維束を2mm長に切断して、N6ナノファイバーのカット繊維を得た。これを分散液の製造例1と同様に予備叩解を施し、含水率88重量%のN6ナノファイバーを得た後、さらに分散液の製造例1と同様に叩解し、分散剤としてアニオン系分散剤である“シャロール”(登録商標)AN−103P(第一工業製薬(株)製:分子量10000)を使用し分散液の製造例1と同様に撹拌して、N6ナノファイバーの含有率が0.5重量%のN6ナノファイバー分散液2を得た。
[分散液3の製造]
N6ナノファイバーの含有率を0.1重量%とした以外は分散液の製造例1と同様にしてN6ナノファイバー分散液3を得た。
[分散液4の製造]
N6ナノファイバーのカット長を5mmとした以外は分散液の製造例1と同様にしてN6ナノファイバーの含有率が1.0重量%のN6ナノファイバー分散液4を得た。
[分散液5の製造]
溶融粘度120Pa・s(262℃、121.6sec-1)、融点225℃のPBT(ポリブチレンテレフタレート)と2エチルヘキシルアクリレートを22%共重合したポリスチレン(PS)とを用い、PBTの含有率を20重量%とし、混練温度を240℃として2軸押出混練機で溶融混練してポリマーアロイチップを得た。これを紡糸温度260℃、口金面温度245℃とし、紡糸速度1200m/分として、分散液の製造例1と同様に溶融紡糸を行った。この時の単孔あたりの吐出量は1.0g/分とした。得られた未延伸糸を延伸温度100℃、延伸倍率を2.49倍とし、熱セット温度115℃として分散液の製造例1と同様に延伸熱処理した。得られた延伸糸は161dtex、36フィラメントであった。
得られたポリマーアロイ繊維をトリクレンに浸漬することにより、海成分である共重合PSの99%以上を溶出し、これを乾燥して、PBTナノファイバーの繊維束を得た。この繊維束をSEM写真から解析した結果、PBTナノファイバーの数平均直径は85nmと従来にない細さであり、単繊維直径で200nmより大きいものの繊維構成比率は0重量%、単繊維直径で100nmより大きいものの繊維比率は1重量%であった。
得られたPBTナノファイバーの繊維束を2mm長に切断して、PBTナノファイバーのカット繊維を得た。これを分散液の製造例1と同様に予備叩解を施し、含水率80重量%のPBTナノファイバーを得た後、さらに分散液の製造例1と同様に叩解した。この叩解した繊維25g、分散剤としてノニオン系分散剤である“ノイゲン”(登録商標)EA−87(第一工業製薬(株)製:分子量10000)を0.5g、水500gをオスターブレンダー(オスター社製)に仕込み、回転数13900rpmで30分間撹拌して、PBTナノファイバーの含有率が1.0重量%のPBTナノファイバー分散液5を得た。
[分散液6の製造]
分散液の製造例1において、N6を溶融粘度350Pa・s(220℃、121.6sec-1)、融点162℃のPP(ポリプロピレン)(23重量%)とした以外は同様な方法で溶融混練し、ポリマーアロイチップを得た。このポリマーアロイチップを用い、紡糸温度230℃、口金面温度215℃、単孔吐出量1.5g/分、紡糸速度900m/分で分散液の製造例1と同様に溶融紡糸を行った。得られた未延伸糸を延伸温度90℃、延伸倍率を2.7倍、熱セット温度130℃として、分散液の製造例1と同様にして延伸熱処理してポリマーアロイ繊維を得た。
得られたポリマーアロイ繊維を98℃の1%水酸化ナトリウム水溶液にて1時間浸漬することでポリマーアロイ繊維中のポリL乳酸成分の99%以上を加水分解除去し、酢酸で中和後、水洗、乾燥し、PPナノファイバーの繊維束を得た。この繊維束をSEM写真から解析した結果、PPナノファイバーの数平均直径は240nmであり、単繊維直径で500nmより大きいものの繊維比率は0重量%であった。
得られたPPナノファイバーの繊維束を2mm長に切断して、PPナノファイバーのカット繊維を得た。これを分散液の製造例1と同様に予備叩解を施し、含水率75重量%のPPナノファイバーを得た後、さらに分散液の製造例1と同様に叩解した。この叩解した繊維を20g、分散剤としてノニオン系分散剤である“ノイゲン”(登録商標)EA−87(第一工業製薬(株):分子量10000)を0.5g、および水500gをオスターブレンダー(オスター社製)に仕込み、回転数13900rpmで30分間撹拌して、PPナノファイバーの含有率が1.0重量%のPPナノファイバー分散液6を得た。
[分散液の製造例7]
溶融粘度57Pa・s(240℃、剪断速度2432sec-1)、融点220℃のN6(20重量%)と重量平均分子量12万、溶融粘度30Pa・s(240℃、剪断速度2432sec-1)、融点170℃のポリL乳酸(光学純度99.5%以上)(80重量%)とを、2軸押出混練機を用いて220℃で溶融混練し、ポリマーアロイチップを得た。
このポリマーアロイチップを紡糸温度230℃、口金面温度215℃として溶融紡糸した。この時、単孔あたりの吐出量は0.94g/分とした。吐出された糸条は、冷却した後給油ガイドで給油し、巻き取った。そして、これを第1ホットローラーの温度を90℃、第2ホットローラーの温度を130℃として延伸熱処理した。この時、ホットローラー間の延伸倍率を1.5倍として、62dtex、36フィラメントのポリマーアロイ繊維を得た。得られたポリマーアロイ繊維を98℃の1%水酸化ナトリウム水溶液にて1時間浸漬することでポリマーアロイ繊維中のポリL乳酸成分の99%以上を加水分解除去し、酢酸で中和後、水洗、乾燥し、N6ナノファイバーの繊維束を得た。この繊維束をSEM写真から解析した結果、N6ナノファイバーの数平均直径は60nmと従来にない細さであり、単繊維直径100nmより大きいものの繊維構成比率は0重量%であった。
得られたN6ナノファイバーの繊維束を2mm長に切断して、N6ナノファイバーのカット繊維を得た。タッピースタンダードナイヤガラ試験ビータ(熊谷理機工業(株)製)に水23Lと先に得られたカット繊維30gを仕込み、5分間予備叩解し、その後余分な水を切って繊維を回収した。この繊維の重量は250gであり、その含水率は88重量%であった。含水状態の繊維250gをそのまま自動式PFIミル(熊谷理機工業(株)製)に仕込み、回転数1500rpm、クリアランス0.2mmで6分間叩解した。オスターブレンダー(オスター社製)に、叩解した繊維42g、分散剤としてアニオン系分散剤であるシャロール(登録商標)AN−103P(第一工業製薬(株)製:分子量10000)0.5g、および水500gを仕込み、回転数13900rpmで30分間撹拌し、N6ナノファイバーの含有率が1.0重量%のN6ナノファイバー分散液1を得た。
[分散液の製造例8]
N6ナノファイバーのカット長を5mmとした以外は分散液の製造例5と同様にしてN6ナノファイバーの含有率が1.0重量%のN6ナノファイバー分散液8を得た。
<実施例1>
分散液の製造例1で得られたナノファイバー分散液1を用い、タテ約25cm×ヨコ19cm×深さ5cmのステンレス製バットにこの分散液を250g入れ、さらに液体窒素で分散液を凍結した後、−80℃の超低温フリーザー中に30分間静置した。
凍結したサンプルを真空凍結乾燥機TF10−85ATNNN((株)宝製作所製)で10Pa以下の真空度で凍結乾燥して、光反射シートを得た。
シート中の繊維をSEMで観察したところ、数平均直径は60nmであった。尚、得られた光反射シートのSEM写真を図1に示す。
得られたシートの反射率および輝度を測定したところ、図2に示すような結果が得られ、波長560nmにおける光の反射率は96%、380〜780nmにおける平均反射率は96%であり、優れた反射特性を示した。
また、シートの数平均孔径は0.32μm、厚みは5.2mm、目付は101g/m、見かけ密度は0.019g/cm、90℃における熱寸法変化率は9.8%であった。
さらに、シートの反射面の色調を測定したところ、L値が97、a値が−0.2、b値が1.7であり、白色度に優れるシートであった。
また、上記シートでは厚すぎるため輝度を測定することができなかったので、得られたシートを平板プレス機である37tプレス((株)ゴンノ油圧機製作所製)で、圧力10Kg/cm(0.981MPa)、室温で1分間プレスして厚さ1mmのシートとし、輝度を評価した。その結果、輝度は4332cd/mであり、十分な特性が得られた。
<実施例2>
実施例1で得られた成形体(プレス前のもの)を平板プレス機である37tプレス((株)ゴンノ油圧機製作所製)で、圧力100Kg/cm(9.81MPa)、室温で1分間プレスしてシートを得た。
得られたシートの単繊維数平均直径や反射率などの物性については表2に示したとおりであり薄型で反射特性に優れる光反射シートが得られた。
<実施例3>
実施例2において圧力を150Kg/cm(14.7MPa)にした以外は実施例2と同様にプレスしてシートを得た。
得られたシートの単繊維数平均直径や反射率などの物性については表2に示したとおりであり、薄型で反射特性に優れる光反射シートが得られた。
<実施例4>
実施例2において、プレス温度を170℃とした以外は実施例2と同様にしてシートを得た。得られたシートの単繊維数平均直径や反射率などの物性については表2に示したとおりであり、薄型で反射特性に優れる光反射シートが得られた。
<実施例5>
分散液の製造例2で得られたナノファイバー分散液2を用い、タテ約25cm×ヨコ19cm×深さ5cmのステンレス製バットにこの分散液を750g入れ、さらに液体窒素で分散液を凍結した後、−80℃の超低温フリーザー中に30分間静置した。その後、凍結したサンプルを真空凍結乾燥機TF10−85ATNNN((株)宝製作所製)で10Pa以下の真空度で凍結乾燥して成形体を得た。
続いて、得られた成形体を平板プレス機である37tプレス((株)ゴンノ油圧機製作所製)で、圧力150Kg/cm(14.7MPa)、120℃で1分間プレスして光反射シートを得た。
得られたシートの単繊維数平均直径や反射率などの物性については表2に示したとおりであり、薄型で反射特性に優れる光反射シートが得られた。尚、本実施例において、実施例1〜4より繊維径が大きいのに反射率が若干高くなったのは、繊維シートの目付が高くなり、光の反射界面が増加したためだと考えられる。
<実施例6>
分散液の製造例5で得られたナノファイバー分散液5を用い、タテ約25cm×ヨコ19cm×深さ5cmのステンレス製バットにこの分散液を500g入れ、さらに液体窒素で分散液を凍結した後、−80℃の超低温フリーザー中に30分間静置した。その後、凍結したサンプルを真空凍結乾燥機TF10−85ATNNN((株)宝製作所製)で10Pa以下の真空度で凍結乾燥して成形体を得た。続いて、得られた成形体を平板プレス機である37tプレス((株)ゴンノ油圧機製作所製)で、圧力150Kg/cm(14.7MPa)、180℃で1分間プレスして光反射シートを得た。
得られたシートの単繊維数平均直径や反射率などの物性については表2に示したとおりであり、薄型で反射特性に優れる光反射シートが得られた。尚、本実施例においては、実施例5よりも反射率が高いのは繊維径が小さく、繊維シートの目付が高いために、光の反射界面が増加したためだと考えられる。
<実施例7>
分散液の製造例6で得られたナノファイバー分散液6を用い、タテ約25cm×ヨコ19cm×深さ5cmのステンレス製バットにこの分散液を625g入れ、さらに液体窒素で分散液を凍結した後、−80℃の超低温フリーザー中に30分間静置した。その後、凍結したサンプルを真空凍結乾燥機TF10−85ATNNN((株)宝製作所製)で10Pa以下の真空度で凍結乾燥して成形体を得た。続いて、得られた成形体を平板プレス機である37tプレス((株)ゴンノ油圧機製作所製)で、圧力150Kg/cm(14.7MPa)、130℃で1分間プレスして光反射シートを得た。
得られたシートの単繊維数平均直径や反射率などの物性については表2に示したとおりであり、薄型で反射特性に優れる光反射シートが得られた。
<実施例8>
分散液の製造例3で得られたナノファイバー分散液3を用い、タテ約25cm×ヨコ19cm×深さ5cmのステンレス製バットにこの分散液を500g入れ、これを80℃の熱風乾燥機で蒸発乾固して成形体を得た。続いて、得られた成形体を平板プレス機である37tプレス((株)ゴンノ油圧機製作所製)で、圧力150Kg/cm(14.7MPa)、170℃で1分間プレスして光反射シートを得た。
得られたシートの単繊維数平均直径や反射率などの物性については表2に示したとおりであり、薄型で反射特性に優れる光反射シートが得られた。
<実施例9>
分散液の製造例4で得られた分散液4を50g用い、水を追加して20リットルとした後にこれを離解機に入れ5分間分散した。該離解機中の分散液を実験用抄紙機である角型シートマシン(熊谷理機工業(株)製)の容器に入れ、事前に抄紙用金網(200メッシュ)にのせた25cm角の「スクリーン紗(PET製、繊維直径70μm、孔径80μm角)」上にこの調整溶液を抄紙し、ローラーで脱水、ドラム式乾燥機で乾燥後、スクリーン紗を支持体としたシートを得た。
別途、上記と同様に分散液4を50g用い、水を追加して20リットルとした後にこれを離解機に入れ5分間分散した後に抄紙用金網の上に直接抄紙した。金網の上に形成されたナノファイバー層を先程得られたシートに転写し、この転写の操作を5回繰り返して目付を上げて、光反射シートを得た。
シート中の繊維をSEMで観察したところ、数平均直径は60nmであった。
得られたシートの単繊維数平均直径や反射率などの物性については表2に示したとおりであり薄型で反射特性に優れる光反射シートが得られた。
<実施例10>
実施例9で得られたシートを平板プレス機である37tプレス((株)ゴンノ油圧機製作所製)で、圧力150Kg/cm(14.7MPa)、170℃で1分間プレスしてシートを得た。
得られたシート(プレス後)の単繊維数平均直径や反射率などの物性については表2に示したとおりであり、薄型で反射特性に優れる光反射シートが得られた。
<実施例11>
2mmにカットした単繊維数平均直径2μmのN6極細繊維1.25gと分散液の製造例1で得られた分散液1250gとを用い、さらに水を追加して20リットルとした後にこれを離解機に入れ5分間分散した。該離解機中の分散液を実験用抄紙機である角型シートマシン(熊谷理機工業(株)製)の容器に入れ、抄紙用金網に直接抄紙して、これをろ紙に転写後、ローラーで脱水、ドラム式乾燥機で乾燥後、ろ紙からシートを剥離して、混抄紙を得た。得られた混抄紙をさらに実施例10と同様にプレスして光反射シートを得た。
得られたシートの単繊維数平均直径や反射率などの物性については表2に示したとおりであり薄型で反射特性に優れる光反射シートが得られた。
<実施例12>
実施例2で得られた光反射シートに厚み100μmの透明PETフィルム(東レ(株)製:“ルミラー”(登録商標)#100QT10)を重ね、平板プレス機である37tプレス((株)ゴンノ油圧機製作所製)で、圧力150Kg/cm(14.7MPa)、170℃で3分間プレスして、接着剤やバインダー繊維等を用いることなく、熱プレスにより繊維シートと透明フィルムを一体化して光反射シートを得た。尚、透明フィルムの引っ張り強度(破断強度)は210MPa、引っ張り弾性率(ヤング率)は4GPaであり、90℃における熱寸法変化率は0.1%であった。
得られた繊維シート中の単繊維の数平均直径や光反射シートの反射率などの物性については表2に示したとおりであり薄型で反射特性に優れ、さらに透明フィルムを支持体としているため熱寸法安定性に優れる光反射シートが得られた。
<実施例13>
実施例1で得られた成形体(プレス前のもの)を平板プレス機である37tプレス((株)ゴンノ油圧機製作所製)で、圧力200Kg/cm(19.6MPa)、170℃で1分間プレスしてシートを得た。
得られたシートの単繊維数平均直径や反射率などの物性については表2に示したとおりであり、薄型で反射特性に優れる光反射シートが得られた。
<比較例1、2>
分散液の製造例1で得られたナノファイバー分散液1を用い、特開2005−264420号公報の実施例1と同様の方法で抄紙し、目付が13g/mのシート(比較例1)および目付が22g/mのシート(比較例2)を得た。得られたそれぞれのシートの反射率および輝度を測定したところ、表2に示したとおり、波長560nmにおける光の反射率は比較例1では80%、87%、輝度が比較例1で2880cd/m、比較例2で3100cd/mと、光の反射特性に劣るものであった。
<比較例3>
ポリオレフィン合成パルプである三井化学(株)製のSWP(品番:E620)を17.5g用い、さらに第一工業製薬(株)製のノニオン系分散剤であるノイゲンEA−87と水を追加して20リットルとした後に、これを離解機に入れ5分間分散した。該離解機中の分散液を実験用抄紙機である角型シートマシン(熊谷理機工業(株)製)の容器に入れ、抄紙用金網(200メッシュ)上にこの調整溶液を抄紙し、ローラーで脱水、ドラム式乾燥機で乾燥後、ポリオレフィン合成パルプ抄紙からなる光反射シートを得た。
シート中の繊維をSEMで観察したところ、最も細いところで2μm程度、最も太いところで30μm程度の繊維が混在しており、繊維径のバラツキが大きいものであった。
得られたシートの物性は表2に示したとおりであり、波長560nmにおける反射率は97%と反射特性に優れていたが、目付けが104g/m、厚みが400μmと大きいものであり、薄型の光反射シートが求められる用途には不向きなものであった。
<比較例4、5>
比較例4においては目付けを53g/mとなるように、比較例5においては目付けを162g/mとなるように抄紙した以外は比較例3と同様にしてポリオレフィン合成パルプ抄紙からなる光反射シートを得た。それぞれの物性については表2に示したとおりであった。比較例4におけるシートは、厚みが250μmであるが波長560nmにおける反射率が93%と反射特性に劣るものであった。また、比較例5におけるシートは、波長560nmにおける反射率が98%と反射特性に優れていたが、目付けが162g/m、厚みが550μmと大きいものであり、薄型の光反射シートが求められる用途には不向きなものであった。
<比較例6>
比較例5において、抄紙シートをさらに平板プレス機である37tプレス((株)ゴンノ油圧機製作所製)で、圧力100Kg/cm(9.81MPa)、室温で20秒間プレスして光反射シートを得た。
物性については表2に示したとおりであった。プレスすることでシートの厚みを250μmに薄型化することができたが、反射率を評価したところ波長560nmにおける反射率は94%であり、反射特性に劣るものであった
<実施例14>
実施例14については分散液の製造例8で得られたナノファイバー分散液8を用い、実施例2と同様に凍結乾燥を行い成形体を得た後、室温でプレスしてシートを得た。
得られたシートの目付、厚み、密度、反射率は表3に示したとおりであった。
<実施例15、16>
分散液の製造例7で得られたナノファイバー分散液7を用い、タテ約25cm×ヨコ19cm×深さ5cmのステンレス製バットにこの分散液を250g入れ、さらに液体窒素で分散液を凍結した後、−80℃の超低温フリーザー中に30分間静置した。その後、凍結したサンプルを真空凍結乾燥機TF10−85ATNNN((株)宝製作所製)で10Pa以下の真空度で凍結乾燥して、繊維が3次元に分散して微細な細孔や空隙を有してなる成形体を得た。
続いて、得られた成形体を3枚重ねたもの(実施例15)および5枚重ねたもの(実施例16)を用意し、それぞれを平板プレス機である37tプレス((株)ゴンノ油圧機製作所製)で、圧力100Kg/cm(9.81MPa)、室温で1分間プレスしてシートを得た。
得られたシートの目付、厚み、密度、反射率はそれぞれ表3に示したとおりであった。
<実施例17>
分散液の製造例7で得られたナノファイバー分散液7を用い、タテ約25cm×ヨコ19cm×深さ5cmのステンレス製バットにこの分散液を250g入れ、さらに液体窒素で分散液を凍結した後、−80℃の超低温フリーザー中に30分間静置した。その後、凍結したサンプルを真空凍結乾燥機TF10−85ATNNN((株)宝製作所製)で10Pa以下の真空度で凍結乾燥して、繊維が3次元に分散して微細な細孔や空隙を有してなる成形体を得た。
得られた成形体を平板プレス機である37tプレス((株)ゴンノ油圧機製作所製)で、圧力100Kg/cm(9.81MPa)、170℃で1分間プレスしてシートを得た。
得られたシートの目付、厚み、密度、反射率は表3に示したとおりであった。
<実施例18>
硫酸相対粘度が2.8のN6ペレットをギ酸に溶解し、濃度15wt%の紡糸原液を作製した。
また、紡糸装置は次のようなものを用いた。すなわち、プラスチック製の注射器に注射針テルモノンベベル針21G(テルモ株式会社製)を取り付けてシリンジとした。前記注射針を高電圧電源と接続し、さらに前記シリンジと対向し、10cm離れた位置に直径が10cmφで幅が15cmの金属製ローラー(接地された捕集部)を設置した。
次いで、前記紡糸原液をシリンジに入れ、シリンジをトラバース(周期:7分12秒)させながら、フィーダーを用いて重力の作用方向と直角に紡糸原液を押し出すとともに(押出量:18.6μl/分)、前記ローラーを一定速度(表面速度:21m/分)で回転させながら、前記高電圧電源からノズルに+20kVの電圧を印加して、押し出した紡糸原液に電界を作用させて極細繊維化し、前記ローラー上に連続した極細繊維を集積させてシートを得た。尚、この時の雰囲気温度は20℃、相対湿度は50%であった。
得られたシートの単繊維数平均直径や反射率などの物性については表3に示したとおりであり薄型で反射特性に優れる光反射シートが得られた。なお、得られたシートのSEM観察画像を図3に示す。
<実施例19>
実施例18において、ローラー上に集積させる極細繊維の量を増やし、シートの目付けを140g/mとなるようにした以外は実施例18と同様にしてシートを得た。
得られたシートの単繊維数平均直径や反射率などの物性については表2に示したとおりであり薄型で反射特性に優れる光反射シートが得られた。
<実施例20、21>
実施例20においては実施例18で得られたシートを、実施例21においては実施例19で得られたシートをそれぞれ平板プレス機である37tプレス((株)ゴンノ油圧機製作所製)で、圧力100Kg/cm(9.81MPa)、室温で1分間プレスしてシートを得た。
得られたシートの単繊維数平均直径や反射率などの物性については表3に示したとおりであり薄型で反射特性に優れる光反射シートが得られた。
<実施例22>
実施例20で得られた光反射シートに厚み4.5μmの透明PETフィルム(東レ(株)製:“ルミラー”(登録商標)タイプF57)を重ね、平板プレス機である37tプレス((株)ゴンノ油圧機製作所製)で、圧力150Kg/cm(14.7MPa)、100℃で3分間プレスして、繊維シートと透明フィルムを一体化した光反射シートを得た。尚、透明フィルムの90℃における熱寸法変化率は0.1%であった。
得られた繊維シート中の繊維の単繊維数平均直径や光反射シートの反射率などの物性については表3に示したとおりであり薄型で反射特性に優れ、さらに透明フィルムを支持体としているため、加工性に優れる光反射シートが得られた。
<実施例23>
完全けん化度タイプのPVA粉末(クラレ(株)製 クラレポバール117)を水に溶解し、濃度8wt%の紡糸原液を作製した。
ノズルへの印加電圧を12kV、シリンジと金属ロールとの間隔を5cmとした以外は実施例18と同様にして金属製ローラー上に連続した極細繊維を集積させてシートを得た。
得られたシートの単繊維数平均直径や反射率などの物性については表3に示したとおりであり薄型で反射特性に優れる光反射シートが得られた。なお、得られたシートのSEM観察画像を図4に示す。
<実施例24、25>
実施例23において、ローラー上に集積させる極細繊維の量を減らし、シートの目付けを実施例24では17g/m、実施例25では13g/mとなるようにそれぞれ変更した以外は実施例18と同様にしてシートを得た。
得られたシートの単繊維数平均直径や反射率などの物性については表3に示したとおりであり薄型で反射特性に優れる光反射シートが得られた。
<実施例26、27>
実施例26においては実施例23で得られたシートを、実施例27においては実施例24で得られたシートをそれぞれを平板プレス機である37tプレス((株)ゴンノ油圧機製作所製)で、圧力10Kg/cm(0.981MPa)、室温で20秒間プレスしてシートを得た。得られたシートの単繊維数平均直径や反射率などの物性については表3に示したとおりであり薄型で反射特性に優れる光反射シートが得られた。
<実施例28>
実施例27で得られた光反射シートに実施例22と同様の透明PETフィルムを重ね、平板プレス機である37tプレス((株)ゴンノ油圧機製作所製)で、圧力10Kg/cm(0.981MPa)、室温で20秒間プレスして繊維シートと透明フィルムを一体化した光反射シートを得た。
得られた繊維シート中の繊維の単繊維数平均直径や光反射シートの反射率などの物性については表3に示したとおりであり薄型で反射特性に優れ、さらに透明フィルムを支持体としているため、加工性に優れる光反射シートが得られた。
<実施例29>
紡糸原液の濃度を20wt%とする以外は実施例23と同様にしてシートを得た。
得られたシートの単繊維数平均直径や反射率などの物性については表3に示したとおりであり薄型で反射特性に優れる光反射シートが得られた。
<実施例30>
数平均分子量が20万のポリエーテル系ポリウレタンをDMFに溶解し、濃度20wt%の紡糸原液を作製した。
ノズルへの印加電圧を10kVとした以外は実施例18と同様にして金属製ローラー上に連続した極細繊維を集積させてシートを得た。
得られたシートの単繊維数平均直径や反射率などの物性については表3に示したとおりであり薄型で反射特性に優れる光反射シートが得られた。なお、得られたシートのSEM観察画像を図5に示す。
以上説明した各分散液の製造例をまとめて表1に、各実施例および比較例をまとめて表2および表3にそれぞれ示す。
本発明の光反射シートは可視光領域の光の反射率に優れることから、液晶ディスプレイ反射板用基材のみならず、他の高反射率が要求される用途、例えば、照明、コピー機、投影システムディスプレイ、ファクシミリ装置、電子黒板、拡散光白色標準、印画紙や受像紙、写真電球および発光ダイオード(LED)、太陽電池のバックシートなどの反射板として好適である。
実施例1の光反射シートのSEMによる観察結果を示す図である。 実施例1の光反射シートの可視光領域における反射率を示す図である。 実施例18の光反射シートのSEMによる観察結果を示す図である。 実施例23の光反射シートのSEMによる観察結果を示す図である。 実施例30の光反射シートのSEMによる観察結果を示す図である。

Claims (9)

  1. 数平均直径が1〜1000nmである繊維を含むシートを備え、波長560nmにおける光の反射率が95%以上である光反射シート。
  2. 数平均直径が1〜500nmである繊維を含むシートを備え、波長560nmにおける光の反射率が95%以上であることを特徴とする光反射シート。
  3. 380〜780nmの波長域における平均反射率が95%以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の光反射シート。
  4. 前記繊維を含むシートの数平均孔径が0.001〜1μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光反射シート。
  5. 厚みが1〜300μmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光反射シート。
  6. 90℃における熱寸法変化率が−10〜+10%であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光反射シート。
  7. さらに支持体を備えていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の光反射シート。
  8. 光反射シートの反射面の色調b値が−2.0〜+2.0の範囲内である請求項1〜7のいずれかに記載の光反射シート。
  9. バックライトに請求項1〜8のいずれかに記載の光反射シートを備えている液晶ディスプレイ。
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