JP2011013245A - 静電荷像現像用トナー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】少なくとも第1の樹脂(a)を含有する樹脂粒子(A)もしくは樹脂(a)を含有する被膜(P)が、第2の樹脂(b)を含有する樹脂粒子(B)の表面に付着されてなる構造の樹脂粒子(C)からなるトナーであって、樹脂(b)が、ポリヒドロキシカルボン酸骨格を含有し、前記樹脂(a)が、ポリエステル樹脂であって、多塩基酸、多価アルコールより構成されていることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
【選択図】なし
Description
静電荷像の現像に使用されるトナーは、一般に、結着樹脂中に、着色剤、帯電制御剤等を含有する着色粒子であり、その製造方法には、大別して粉砕法と懸濁重合法とがある。
また、電子写真方式の画像形成装置では、熱ローラ等の加熱部材を使用して行われる接触加熱方式による定着工程において、加熱部材に対する離型性(以下、耐オフセット性と称することもある)が要求される。この耐オフセット性は、溶解樹脂懸濁法において、変性ポリエステル樹脂を用いることで解決が図られている(特許文献3参照)。
また、特許文献6では、熱特性を改良するために、ポリ乳酸系生分解性樹脂とテルペンフェノール共重合体とを含有する電子写真用トナーが開示されているが、低温定着性とホットフセット性を同時に満足できるものではない。
これらの先行技術文献に係るトナーは、いずれも粉砕法により得られるものであるため、分級によって生じるトナーのロスと、それに伴う廃棄の問題がある。また、粉砕法に必要なエネルギー量が比較的大きいことから、更なる環境負荷の低減が必要とされている。
なる改良、開発が望まれているのが現状である。
(2)樹脂(b)が光学活性モノマーからなるポリヒドロキシカルボン酸骨格を含有し、前記光学活性モノマーからなるポリヒドロキシカルボン酸骨格がモノマー成分換算で光学純度X(%)=|X(L体)−X(D体)|〔ただし、X(L体)は光学活性モノマー換算でのL体比率(モル%)、X(D体)は光学活性モノマー換算でのD体比率(モル%)を表す〕が80%以下であることを特徴とする(1)に記載の静電荷像現像用トナー。
(3)前記樹脂(b)のポリヒドロキシカルボン酸骨格が炭素数2〜6のヒドロキシカルボン酸が共重合した骨格であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の静電荷像現像用トナー。
(4)樹脂(b)が、ポリヒドロキシカルボン酸骨格を含有するポリエステルジオール(b11)と(b11)以外のポリエステルジオール(b12)とを、伸長剤とともに反応させて得られる直鎖状のポリエステル系樹脂(b1)を含有することを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
(5)前記ポリヒドロキシカルボン酸骨格を含有するポリエステルジオール(b11)と(b11)以外のポリエステルジオール(b12)との質量比が31:69〜90:10であることを特徴とする(4)に記載の静電荷像現像用トナー。
(6)前記樹脂(b)が、前記直鎖状のポリエステル系樹脂(b1)、および、樹脂粒子(C)の形成工程で前駆体(b0)が反応して得られる樹脂(b2)を含有することを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
(7)前記樹脂(a)のポリエステル樹脂の酸価が10〜40mgKOH/gであることを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
(8)前記樹脂(a)が、ポリエステル樹脂であって、塩基性化合物が含有されていることを特徴とする(1)〜(7)のいずれかに記載のトナー。
(9)(1)〜(8)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーを含むことを特徴とする現像剤。
(10)更にキャリアを含むことを特徴とする(9)に記載の現像剤。
(11)静電潜像担持体と、該静電潜像担持体表面を帯電させる帯電手段と、帯電された静電潜像担持体表面を露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像を現像剤を用いて現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段とを少なくとも有する画像形成装置であって、前記現像剤が、(9)又は(10)に記載の現像剤であることを特徴とする画像形成装置。
(12)静電潜像担持体表面を帯電させる帯電工程と、帯電された静電潜像担持体表面を露光して静電潜像を形成する露光工程と、前記静電潜像を現像剤を用いて現像して可視像を形成する現像工程と、前記可視像を記録媒体に転写する転写工程と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着工程とを少なくとも含む画像形成方法であって、前記現像剤が、(9)又は(10)に記載の現像剤であることを特徴とする画像形成方法。
(13)静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に形成された静電潜像を現像剤を用いて現像し可視像を形成する現像手段とを少なくとも有し、画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジであって、前記現像剤が、(9)又は(10)に記載の現像剤であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
耐ホットオフセット性を確保しつつ、低温定着性にも優れ、画像濃度、ヘイズ度、環境変動性が良好な画像を得ることが可能である。
(2)樹脂(a)を含有する被膜(P)が、第2の樹脂(b)を含有する樹脂粒子(B)の表面に付着されてなる構造
そして、本発明のトナーは、前記樹脂(a)がポリエステル樹脂であって、多塩基酸、多価アルコールより構成されており、前記樹脂(b)がポリヒドロキシカルボン酸骨格を含有することを特徴としている。
ヒドロキシカルボン酸としては、脂肪族ヒドロキシカルボン酸(グリコール酸、乳酸、ヒドロキシ酪酸等)、芳香族ヒドロキシカルボン酸(サリチル酸、クレオソート酸、マンデル酸、バーリン酸、シリング酸等)あるいはこれらの混合物を挙げられ、対応する環状エステルとしては、グリコリド、ラクチド、γ−ブチロラクトン、6−バレロラクトン等が挙げられる。
これらのうちで、樹脂粒子(C)の透明性と熱特性の観点から、ポリヒドロキシカルボン酸骨格を形成するモノマーとしては、脂肪族ヒドロキシカルボン酸が好ましく、さらに好ましくは炭素数2〜6のヒドロキシカルボン酸であり、特に好ましくはグリコール酸、乳酸、グリコリド、ラクチドであり、最も好ましくは、グリコール酸および乳酸である。
ポリヒドロキシカルボン酸骨格を形成するモノマーが乳酸のように光学活性モノマーの場合、モノマー成分換算で光学純度X(%)=|X(L体)−X(D体)|〔ただし、X(L体)は光学活性モノマー換算でのL体比率(%)、X(D体)は光学活性モノマー換算でのD体比率(%)を表す〕が80%以下であることが好ましく、さらに好ましくは60%以下である。この範囲であると、溶剤溶解性、樹脂の透明性が向上し、好ましい製造方法である後述の(I)の製造方法を適用しやすい。
直鎖状のポリエステルを得るためには、(b11)、(b12)および伸長剤が、それぞれ2官能である必要がある。いずれかが3官能以上であると、架橋反応が進行し直鎖状のポリエステルを得ることができない。
よび無水物)、およびHDI、IPDIであり、もっとも好ましくはマレイン酸(および無水物)、フマール酸(および無水物)、およびIPDIである。
(b1)中の伸長剤の含有量は、透明性と熱特性の観点から、好ましくは0.1〜30質量%であり、さらに好ましくは1〜20質量%である。
直鎖状ポリエステルを構成する、ポリヒドロキシカルボン酸骨格を含有するポリエステルジオール(b11)と(b11)以外のポリエステルジオール(b12)との質量比は、好ましくは31:69〜90:10であり、樹脂粒子(C)の透明性と熱特性の観点から、さらに好ましくは、40:60〜80:20である。
上記直鎖状ポリエステル樹脂(b1)以外の樹脂の含有量は、用途によって好ましい範囲に適宜調整すればよいが、樹脂粒子(C)の透明性と熱特性の観点から、(b)に対して0〜60質量%が好ましく、さらに好ましくは10〜40質量%である。
例えば、樹脂(b)のMnは、好ましくは1,000〜500万、さらに好ましくは2,000〜50万である。(b)の融点は、好ましくは20℃〜300℃、さらに好ましくは80℃〜250℃である。(b)のTgは、好ましくは20℃〜200℃、さらに好ましくは40℃〜200℃である。(b)のsp値は、好ましくは8〜16、さらに好ましくは9〜14である。
DSCで測定する場合は、セイコー電子工業(株)製DSC20、SSC/580を用いて、ASTM D3418−82に規定の方法(DSC法)で測定される。
フローテスター測定には、島津製作所製の高架式フローテスターCFT500型を用いる。フローテスター測定の条件は下記のとおりであり、以下測定は全てこの条件で行われる。
(フローテスター測定条件)
荷重:30kg/cm2、昇温速度:3.0℃/min
ダイ口径:0.50mm、ダイ長さ:10.0mm
に耐薬品性を、ネオペンチルグリコール成分は特に耐候性を向上させるという長所を有する。
本発明における樹脂(a)のポリエステル樹脂は水媒体に分散させる際、塩基性化合物で中和される。本発明においてはポリエステル樹脂中のカルボキシル基との中和反応が水性化(樹脂微粒子の形成)の起動力であり、しかも生成したカルボキシアニオン間の電気反発力によって、後述のごく少量の保護コロイド作用を有する化合物との併用により、微粒子間の凝集を防ぐことができる。塩基性化合物としては被膜形成時、或いは硬化剤配合による焼付硬化時に揮散する化合物が好ましく、このようなものとしてはアンモニア、沸点が250℃以下の有機アミン化合物等が挙げられる。望ましい有機アミン化合物の例としては、トリエチルアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、アミノエタノールアミン、N−メチル−N,N−ジエタノールアミン、イソプロピルアミン、イミノビスプロピルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、3−エトキシプロピルアミン、3−ジエチルアミノプロピルアミン、sec−ブチルアミン、プロピルアミン、メチルアミノプロピルアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、メチルイミノビスプロピルアミン、3−メトキシプロピルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン等を挙げることができる。塩基性化合物は、ポリエステル樹脂中に含まれるカルボキシル基に応じて、少なくとも部分中和し得る量、すなわち、カルボキシル基に対して0.2〜1.5倍当量を添加することが好ましく、0.4〜1.3倍当量を添加することがより好ましい。0.2倍当量未満では塩基性化合物添加の効果が認められず、1.5倍当量を越えると、ポリエステル樹脂水分散体が著しく増粘する場合がある。
本発明においては、水性化処理速度を加速させる目的で、水性化工程では、ポリエステル樹脂に対して可塑化能力を有する両親媒性の有機化合物を必要とする。但し、沸点が250℃を越えるものは、あまりに蒸発速度がおそく、被膜の乾燥時にもこれを十分に取り除くことができないため、沸点が250℃以下であり、しかも毒性、爆発性や引火性の低い、いわゆる、有機溶剤と呼ばれる汎用の化合物が対象となる。
(条件1)分子中に、炭素原子が直接4個以上結合した疎水性構造を有すること
(条件2)分子末端に、ポーリング(Pauling)の電気陰性度が3.0以上の原子を1個以上含有する置換基を有し、該置換基中の電気陰性度が3.0以上の原子と直接結合している炭素原子の13C−NMR(核磁気共鳴)スペクトルのケミカルシフトが、室温、CDCl3中で測定した場合に50ppm以上であるような極性の置換基を有すること
本発明では、前記した有機溶剤を系外に除去(ストリッピング)する工程、或いは貯蔵時の該水分散体の安定性を確保する目的で、必要に応じて保護コロイド作用を有する化合物を使用する。本発明でいう保護コロイドとは、水媒体中の樹脂微粒子の表面に吸着し、いわゆる、「混合効果」、「浸透圧効果」あるいは「容積制限効果」と呼ばれる安定化効果を示して樹脂微粒子間の吸着を防ぐ作用をいう。保護コロイド作用を有する化合物としては、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、変性デンプン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、アクリル酸及び/又はメタクリル酸を一成分とするビニル単量体の重合物、ポリイタコン酸、ゼラチン、アラビアゴム、カゼイン、膨潤性雲母等を例示することができる。かかる化合物は水溶性、或いは、塩基性化合物で部分的に中和することによって水溶化するが、形成される被膜の耐水性を損なわないためには、該塩基性化合物はアンモニア及び/又は前記の有機アミン化合物でなければならない。また、少量添加で保護コロイドとしての作用を発現し、形成される被膜の耐水性、耐薬品性等を損なわないためには、保護コロイド作用を有する化合物の数平均分子量は1,500以上のものが好ましく、2,000以上、更には2,500以上のものがより好ましい。
(I):樹脂(a)を含有する樹脂粒子(A)の水性分散液(W)と、[樹脂(b)もしくはそれらの有機溶剤溶液乃至分散液](以下(O1)という)、または、[樹脂(b)の前駆体(b0)もしくはそれらの有機溶剤溶液乃至分散液](以下(O2)という)とを混合し、(W)中に(O1)または(O2)を分散し、(W)中で(b)を含有する樹脂粒子(B)を形成する方法。
この場合、樹脂粒子(B)の造粒と同時に(B)表面に樹脂粒子(A)あるいは被膜(P)が付着して樹脂粒子(C)の水性分散体(X)ができ、これから水性媒体を除去することによって造られる。
この場合、コーティング剤(W’)は液体、固体、どのような形態であってもかまわず、さらに(a)の前駆体(a’)でコーティングした後に(a’)を反応させて(a)にしてもよい。また、用いる(B)は、乳化重合凝集法などで作製された樹脂粒子であっても、粉砕法で作製された樹脂粒子であっても、どのような製造法で作製されたものでもかまわない。またコーティング方法には、限定はなく、例えば、樹脂(a)を含有する樹脂粒子(A)の水性分散液(W)中にあらかじめ作製した樹脂粒子(B)または(B)の分散体を分散させる方法や、(B)に(a)の溶解液をコーティング剤としてふりかける方法などが挙げられる。
これらの中では(I)の製法が好ましい。
樹脂粒子(A)の水性分散液(W)と、(O1)(樹脂(b)もしくはその有機溶剤溶液乃至分散液)、または(O2)(樹脂(b)の前駆体(b0)と、その有機溶剤溶液乃至分散液)とを混合し、(W)中に(O1)または(O2)を分散させて、(b)を含有する樹脂粒子(B)が形成される際に、樹脂粒子(B)の表面に樹脂粒子(A)を吸着させることで樹脂粒子(C)同士が合一するのを防ぎ、また、高剪断条件下で(C)が分裂され難くする。これにより、(C)の粒径を一定の値に収斂させ、粒径の均一性を高める効果を発揮する。そのため、樹脂粒子(A)は、分散する際の温度において、剪断により破壊されない程度の強度を有すること、水に溶解したり、膨潤したりしにくいこと、(b)、もしくはその有機溶剤溶液乃至分散液、(b)と(b0)、もしくはその有機溶剤溶液乃至分散液に溶解しにくいことが好ましい特性としてあげられる。
また、トナー成分である、着色剤、離型剤及び変性層状無機鉱物は、樹脂粒子(B)中に包含される。このため、(W)と(O)(O1又はO2)との混合前に、(O)の溶液中に分散させておく。また、帯電制御剤は樹脂粒子(B)に内包させてもよく、外添してもよい。内包させる場合には前記着色剤等と同様に(O)の溶液中に分散させておけばよく、また、外添する場合には粒子Cの形成後に外添する。
装置(一例) :東ソー製HLC−8120
カラム(一例) :TSKgelGMHXL(2本)
:TSKgelMultiporeHXL−M(1本)
試料溶液 :0.25%のTHF溶液
溶液注入量 :100μl
流量 :1ml/分
測定温度 :40℃
検出装置 :屈折率検出器
基準物質 :東ソー製標準ポリスチレン(TSKstandardPOLYSTYRENE)12点(分子量500 1050 2800 5970 9100 18100 37900 96400 190000 355000 1090000 2890000)
装置(一例) :東ソー製HLC−8220GPC
カラム(一例) :GuardcolumnαTSKgelα−M
試料溶液 :0.125%のジメチルホルムアミド溶液
溶液注入量 :100μl
流量 :1ml/分
温度 :40℃
検出装置 :屈折率検出器
基準物質 :東ソー製標準ポリスチレン(TSKstandardPOLYSTYRENE)12点(分子量500 1050 2800 5970 9100 18100 37900 96400 190000 355000 1090000 2890000)
(フローテスター測定条件)
荷重:30kg/cm2、昇温速度:3.0℃/min、
ダイロ径:0.50mm、タイ長さ:10.0mm
セロソルブアセテートなどのエステル系またはエステルエーテル系溶剤;ジエチルエーテル、テトラヒドロフランジオキサン、エチルセロソルブ、プチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジ−n−ブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶剤:メタノールエタノールn−プロパノールイソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノールt−ブタノール、2−エチルヘキシルアルコールベンジルアルコールなどのアルコール系溶剤:ジメチルホルムアミドジメチルアセトアミドなどのアミド系溶剤;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶剤、N−メチルピロリドンなどの複素環式化合物系溶剤、ならびにこれらの2種以上の混合溶剤が挙げられる。
(vl)フタル酸エステル[フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ブチルベンジルフタル酸ジイソデシル等];
(v2)脂肪族2塩基酸エステル[アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸−2−エチルヘキシル等];
(v3)トリメリット酸エステル[トリメリット酸トリ−2−エチルヘキシル、トリメリット酸トリオクチル等];
(v4)燐酸エステル[リン酸トリエチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸トリクレジール等];
(v5)脂肪酸エステル[オレイン酸ブチル等];
(V6)およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
〔1〕反応性基含有プレポリマー(α)が有する反応性基が、活性水素化合物と反応可能な官能基(α1)であり、硬化剤(β)が活性水素基含有化合物(β1)であるという組み合わせ。
〔2〕反応性基含有プレポリマー(α)が有する反応性基が活性水素含有基(α2)であり、硬化剤(β)が活性水素含有基と反応可能な化合物(β2)であるという組み合わせ。
らのうち好ましいのはオキシム類であり、特に好ましいものはメチルエチルケトオキシムである。
〔1〕二以上の構成成分のうちの一つを過剰に用いることで構成成分の官能基を末端に残存させる方法、
〔2〕二以上の構成成分のうちの一つを過剰に用いることで構成成分の官能基を末端に残存させ、さらに残存した該官能基と反応可能な官能基および反応性基を含有する化合物を反応させる方法などが挙げられる。
.01〜5.0で、より好ましくは0.1〜3.0、さらに好ましくは0.2〜2.0である。
表面被覆率(%)=[(A)あるいは(P)に覆われている部分の面積/(A)あるいは(P)に覆われている部分の面積+樹脂粒子(B)が露出している部分の面積]×100
本発明のトナーは必要に応じ帯電制御剤をトナー中に含有させることができる。
例えば、ニグロシン、炭素数2〜16のアルキル基を含むアジン系染料(特公昭42−1627号公報)、塩基性染料、例えばC.I.Basic Yello 2(C.I.41000)、C.I.Basic Yello 3、C.I.Basic Red 1(C.I.45160)、C.I.Basic Red 9(C.I.42500)、C.I.Basic Violet 1(C.I.42535)、C.I.Basic Violet 3(C.I.42555)、C.I.Basic Violet 10(C.I.45170)、C.I.Basic Violet 14(C.I.42510)、C.I.Bas ic Blue 1(C.I.42025)、C.I.Basic Blue3(C.I.51005)、C.I.Basic Blue 5(C.I.42140)、C.I.Basic Blue 7(C.I.42595)、C.I.Basic Blue 9(C.I.52015)、C.I.Basic Blue 24(C.I.52030)、C.I.Basic Blue 25(C.I.52025)、C.I.Basic Blue 26(C.I.44045)、C.I.Basic Green 1(C.I.42040)、C.I.Basic Green 4(C.I.42000)など及びこれらの塩基性染料のレーキ顔料、C.I.Solvent Black 8(C.I.26150)、ベンゾイルメチルヘキサデシルアンモニウムクロライド、デシルトリメチルクロライド等の4級アンモニウム塩、或いはジブチル又はジオクチルなどのジアルキルスズ化合物、ジアルキルスズボレート化合物、グアニジン誘導体、アミノ基を含有するビニル系ポリマー、アミノ基を含有する縮合系ポリマー等のポリアミン樹脂、特公昭41−20153号公報、特公昭43−27596号公報、特公昭44−6397号公報、特公昭45−26478号公報に記載されているモノアゾ染料の金属錯塩、特公昭55−42752号公報、特公昭59−7385号公報に記載されているサルチル酸、ジアルキルサルチル酸、ナフトエ酸、ジカルボン酸のZn、Al、Co、Cr、Fe等の金属錯体、スルホン化した銅フタロシアニン顔料、有機ホウ素塩類、含フッ素四級アンモニウム塩、カリックスアレン系化合物等が挙げられる。ブラック以外のカラートナーは、当然目的の色を損なう帯電制御剤の使用は避けるべきであり、白色のサリチル酸誘導体の金属塩等が好適に使用される。
一部を有機物イオンで変性した層状無機鉱物は、適宜選択することができるが、モンモリロナイト、ベントナイト、ヘクトライト、アタパルジャイト、セピオライト及びこれらの混合物等が挙げられる。中でも、トナー特性に影響を与えず、容易に粘度調整ができ、添加量を少量とすることができることから有機変性モンモリロナイト又はベントナイトが好ましい。
一般式(1)
R1(OR2)nOSO3M
[式中、R1は炭素数13を有するアルキル基、R2は炭素数2から6を有するアルキレン基を表す。nは2から10の整数を表し、Mは1価の金属元素を表す]
本発明のトナーに用いられる着色剤としては、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック各色のトナーを得ることが可能な公知の顔料や染料が使用できる。
例えば、黄色顔料としては、カドミウムイエロー、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキが挙げられる。
また、橙色顔料としては、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダンスレンブリリアントオレンジGKが挙げられる。
赤色顔料としては、ベンガラ、カドミウムレッド、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3Bが挙げられる。
紫色顔料としては、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキが挙げられる。
青色顔料としては、コバルトブルー、アルカリブルー、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、
ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBCが挙げられる。
緑色顔料としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキが挙げられる。
黒色顔料としては、カーボンブラック、オイルファーネスブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、アニリンブラック等のアジン系色素、金属塩アゾ色素、金属酸化物、複合金属酸化物が挙げられる。
これらは、1種または2種以上を使用することができる。
本発明においてトナーに使用される離型剤としては公知のものが全て使用できるが、特に脱遊離脂肪酸型カルナウバワックス、ポリエチレンワックス、モンタンワックス及び酸化ライスワックスを単独又は組み合わせて使用することができる。カルナウバワックスとしては、微結晶のものが良く、酸価が5以下であり、トナーバインダー中に分散した時の粒子径が1μm以下の粒径であるものが好ましい。モンタンワックスについては、一般に鉱物より精製されたモンタン系ワックスを指し、カルナウバワックス同様、微結晶であり、酸価が5〜14であることが好ましい。酸化ライスワックスは、米ぬかワックスを空気酸化したものであり、その酸価は10〜30が好ましい。その理由は本発明のトナー結着樹脂に対してこれらのワックスは適度に微分散するため後述するようにオフセット防止性と転写性・耐久性ともに優れたトナーとすることが容易なためである。これらワックス類は1種又は2種以上を併用して用いることができる。
本発明のトナーに使用する離型剤のTgは70〜90℃が好ましい。70℃未満ではトナーの耐熱保存性が悪化し、90℃超では低温での離型性が発現されず、耐コールドオフセット性の悪化、定着機への紙の巻付きなどが発生する。これらの離型剤の使用量は、トナー樹脂成分に対し、1〜20質量%、好ましくは3〜10質量%である。1質量%未満ではオフセット防止効果が不十分であり20質量%を超えると転写性、耐久性が低下する。
現像剤は、本発明のトナーを少なくとも含有してなり、キャリア等の適宜選択したその他の成分を含有してなる。該現像剤としては、一成分現像剤であってもよいし、二成分現像剤であってもよいが、近年の情報処理速度の向上に対応した高速プリンター等に使用する場合には、寿命向上等の点で前記二成分現像剤が好ましい。
キャリアとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、芯材と、該芯材を被覆する樹脂層とを有するものが好ましい。
前記芯材の材料としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、50〜90emu/gのマンガン−ストロンチウム(Mn−Sr)系材料、マンガン−マグネシウム(Mn−Mg)系材料などが好ましく、画像濃度の確保の点では、鉄粉(100emu/g以上)、マグネタイト(75〜120emu/g)等の高磁化材料が好ましい。また、トナーが穂立ち状態となっている静電潜像担持体への当りを弱くでき高画質化に有利である点で、銅−ジンク(Cu−Zn)系(30〜80emu/g)等の弱磁化材料が好ましい。これらは、1種単独で使用してもよい、2種以上を併用してもよい。
前記シリコーン樹脂としては、市販品を用いることができ、ストレートシリコーン樹脂としては、例えば、信越化学工業株式会社製のKR271、KR255、KR152;東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製のSR2400、SR2406、SR2410などが挙げられる。
前記変性シリコーン樹脂としては、市販品を用いることができ、例えば、信越化学工業株式会社製のKR206(アルキド変性)、KR5208(アクリル変性)、ES1001N(エポキシ変性)、KR305(ウレタン変性);東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製のSR2115(エポキシ変性)、SR2110(アルキド変性)、などが挙げられる。
なお、シリコーン樹脂を単体で用いることも可能であるが、架橋反応する成分、帯電量調整成分等を同時に用いることも可能である。
前記樹脂層は、例えば、前記シリコーン樹脂等を有機溶剤に溶解させて塗布溶液を調製した後、該塗布溶液を前記芯材の表面に公知の塗布方法により均一に塗布し、乾燥した後、焼付を行うことにより形成することができる。前記塗布方法としては、例えば、浸漬法、スプレー法、ハケ塗り法、などが挙げられる。
前記有機溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、セルソルブ、ブチルアセテート、などが挙げられる。
前記樹脂層の前記キャリアにおける量としては、0.01〜5.0質量%が好ましい。前記量が、0.01質量%未満であると、前記芯材の表面に均一な前記樹脂層を形成することができないことがあり、5.0質量%を超えると、前記樹脂層が厚くなり過ぎてキャリア同士の造粒が発生し、均一なキャリア粒子が得られないことがある。
本発明のトナーを用いる画像形成装置の概略について以下述べる。
本発明の画像形成装置は静電潜像担持体(感光体)と、該静電潜像担持体表面を帯電させる帯電手段と、帯電された静電潜像担持体表面を露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段とを少なくとも有しており、使用するトナーとして本発明のトナーを用いる。
本発明の電子写真式画像形成装置の一例としての複写機を図1に示す。
図1は、本発明の一実施の形態に係るカラー画像形成装置の内部構成図の一例を示す。この具体例はタンデム型間接転写方式の電子写真複写装置であるが、本発明の画像形成装置は本具体例に限ったものではない。
本発明の画像形成方法は、静電潜像担持体表面を帯電させる帯電工程と、帯電された静電潜像担持体表面を露光して静電潜像を形成する露光工程と、前記静電潜像を現像剤を用いて現像して可視像を形成する現像工程と、前記可視像を記録媒体に転写する転写工程と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着工程とを少なくとも含み、現像剤として本発明の画像形成用トナーを含む現像剤を用いる。
図2に本発明の画像形成用トナーを有するプロセスカ−トリッジを備えた画像形成装置の概略構成を示す。
図2において、1はプロセスカ−トリッジ全体を示し、2は感光体、3は帯電手段、4は現像手段、5はクリーニング手段を示す。
本発明においては、上述の感光体2、帯電手段3、現像手段4及びクリ−ニング手段5等の構成要素のうち、複数のものをプロセスカ−トリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカ−トリッジを複写機やプリンタ−等の画像形成装置本体に対して着脱可能に構成する。
感光体2が所定の周速度で回転駆動される。感光体2は回転過程において、帯電手段3によりその周面に正または負の所定電位の均一帯電を受け、次いで、スリット露光やレ−ザ−ビ−ム走査露光等の像露光手段からの画像露光光を受け、こうして感光体の周面に静電潜像が順次形成され、形成された静電潜像は、次いで現像手段4によりトナ−現像され、現像されたトナ−像は、給紙部から感光体と転写手段との間に感光体の回転と同期されて給送された転写材に、転写手段により順次転写されていく。像転写を受けた転写材は感光体面から分離されて像定着手段へ導入されて像定着され、複写物(コピ−)として装置外へプリントアウトされる。像転写後の感光体の表面は、クリ−ニング手段によって転写残りトナ−の除去を受けて清浄面化され、更に除電された後、繰り返し画像形成に使用される。
温度計、攪枠機および窒素挿入管の付いたオートクレーブ反応槽中に、表1のポリエステルジオール(b11)に示される原材料、および2−エチルヘキシル酸スズ2部を入れ、常圧で160℃3時間開環重合し、さらに常圧、130℃で反応させた。取り出した樹脂を室温まで冷却後、粉砕粒子化しポリヒドロキシカルボン酸骨格を含有するポリエステルジオール(b11)−1〜2を得た。表1のポリエステルジオール(b12)に示される原材料を脱水縮合して得たポリエステルジオール(b12)−1〜2と、先に得られたポリエステルジオール(b11)−1〜2のそれぞれをメチルエチルケトン中に溶解し、続いて伸長剤としてIPDIを加えて、50℃で6時間伸長反応を行い、溶媒を留去して製造例1、2の[樹脂b−1]、[樹脂b−2]を得た。
L−ラクチド、D−ラクチド、ε−カプロラクトン、オクチル酸スズを表2に示す部数で4つ口フラスコに加え、窒素雰囲気下、190℃で20分間加熱溶融させた。その後、残留ラクチドとカプロラクトンを減圧下留去し、[樹脂b−3]、[樹脂b−4]を得た。
冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器内に、ビスフェノールAのエチレンオキシド2モル付加物720部、ビスフェノールAのプロピレンオキシド2モル付加物90部、テレフタル酸290部、無水トリメリット酸25部、及びジブチルスズオキシド2部を入れ、常圧下、230℃で8時間反応させた後、10〜15mmHgの減圧下で7時間反応させ、中間体ポリエステル樹脂を合成した。得られた中間体ポリエステル樹脂は、数平均分子量(Mn)が2,500、重量平均分子量(Mw)が10,700、ピーク分子量が3,400、ガラス転移温度(Tg)が57℃、酸価が0.4mgKOH/g、水酸基価49mgKOH/gであった。
次に、冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器内に、400部の中間体ポリエステル樹脂、イソホロンジイソシアネート95部、及び酢酸エチル580部を入れ、100℃で8時間反応させ、[ポリエステルプレポリマー]を合成した。得られたポリエステルプレポリマーは、遊離イソシアネートの含有量が1.42質量%であった。
撹拌棒、及び温度計をセットした反応容器内に、イソホロンジアミン30部、及びメチルエチルケトン70部を仕込み、50℃で5時間反応させ、ケチミン化合物を合成した。得られたケチミン化合物は、アミン価が423mgKOH/gであった。
水1,000部、及びDBP吸油量が42ml/100g、pHが9.5のカーボンブラック(Printex35、デグサ社製)530部、及び1200部の樹脂を、ヘンシェルミキサー(三井鉱山株式会社製)を用いて混合した。二本ロールを用いて、得られた混合物を150℃で30分間混練した後、圧延冷却し、パルペライザー(ホソカワミクロン株式会社製)で粉砕して、マスターバッチを作製した。
テレフタル酸1,578部、イソフタル酸83部、エチレングリコール374部、ネオペンチルグリコール730部からなる混合物をオートクレープ中で、260℃で2.5時間加熱してエステル化反応を行った。次いで二酸化ゲルマニウムを触媒として0.262部添加し、系の温度を30分で280℃に昇温し、系の圧力を徐々に減じて1時間後に0.1Torrとした。この条件下でさらに重縮合反応を続け、1.5時間後に系を窒素ガスで常圧にし、系の温度を下げ、260℃になったところでイソフタル酸50部、無水トリメリット酸38部を添加し、255℃で30分撹拌し、シート状に払い出した。そしてこれを室温まで十分に冷却した後、クラッシャーで粉砕し、篩を用いて目開き1〜6mmの分画のポリエステル樹脂を[樹脂a−1]として得た。[樹脂a−1]の分析結果を表3に示す。
[樹脂a−1]と同様な方法で二種のポリエステル樹脂を得て、これらを[樹脂a−2]、[樹脂a−3]とした。各樹脂の分析結果を表3に示す。
ジャケット付きの2Lガラス容器に、[樹脂a−1]200部、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル35部、ポリビニルアルコール(ユニチカ(株)「ユニチカポバール」050G)0.5重量%水溶液(以下、PVA−1)459部及び該ポリエステル樹脂中に含まれる全カルボキシル基量の1.2倍当量に相当するN,N−ジメチルエタノールアミン(以下、DMEA)を投入し、これを開放系で卓上型ホモディスパー(特殊機化工業(株)製,TKロボミックス)を用いて6,000rpmで撹拌したところ、容器底部には樹脂粒状物の沈澱は認められず、完全浮遊状態となっていることが確認された。そこでこの状態を保ち、10分後にジャケットに熱水を通し、加熱した。そして容器内温度が68℃に達したところで撹拌を7,000rpmとし、容器内温度を68〜70℃に保って更に20分間撹拌し、乳白色の均一な水分散体を得た。そしてジャケット内に冷水を流して3500rpmで撹拌しながら室温まで冷却し、ステンレス製のフィルター(635メッシュ,平織)を用いて濾過したところ、フィルター上には樹脂粒子がほとんど残らなかった。得られた濾液(微粒子分散液w−1)の分析結果を表4に示す。
製造例8と同様にして、表4で示す割合で微粒子分散液を作製し、(微粒子分散液w−2)及び(微粒子分散液w−3)とした。
攪拌棒および温度計をセットした反応容器に、水600部、スチレン120部、メタクリル酸100部、アクリル酸ブチル45部、アルキルアリルスルホコハク酸ナトリウム塩(エレミノールJS−2、三洋化成工業製)10部、過硫酸アンモニウム1部を仕込み、400回転/分で20分攪拌したところ、白色の乳濁液が得られた。加熱して、系内温度75℃まで昇温し6時間反応させた。さらに1%過硫酸アンモニウム水溶液30部を加え、75℃で6時間熟成してビニル樹脂(スチレンーメタクリル酸一メタクリル酸ブチルーアルキルアリルスルホコハク酸ナトリウム塩の共重合体)の水性分散液[微粒子分散液W-4]を得た。[微粒子分散液W-4]をELS−800で測定した体積平均粒径は0.08μmであった。[微粒子分散液W-4]の一部を乾燥して樹脂分を単離し、該樹脂分のフローテスター測定によるガラス転移温度は74℃であった。
イオン交換水300部、[微粒子分散液W-1]300部、及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2部を混合撹拌して均一に溶解させて[水系媒体相1]を調製した。
反応容器内に表5に示す部数で[樹脂b−1]〜[樹脂b−4]、[ポリエステルプレポリマー]、及び酢酸エチル80部を加えて攪拌して、樹脂溶液1〜4を調製した。
次に、樹脂溶液1〜4にカルナウバワックス(分子量1,800、酸価2.7mgKOH/g、針入度1.7mm(40℃))5部、及びマスターバッチ5部を仕込み、ビーズミルのウルトラビスコミル(アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/時、ディスク周速度6m/秒で、粒径が0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填した条件で3パスした。更に、ケチミン化合物2.5部を加えて溶解させ、トナー材料液を得た。
次に、容器内に[水系媒体相1]150部を入れ、TK式ホモミキサー(特殊機化工業株式会社製)を用いて、12,000rpmで攪拌しながら、トナー材料液100部を添加し、10分間混合して乳化スラリーを得た。更に、攪拌機、及び温度計をセットしたコルベンに、乳化スラリー100部を仕込み、攪拌周速20m/分で攪拌しながら、30℃で10時間脱溶剤し、分散スラリーを得た。
得られたトナー母体粒子1〜10を100部と、外添剤としての疎水性シリカ(H2000、クラリアントジャパン社製)1.0部を、ヘンシェルミキサー(三井鉱山株式会社製)を用いて、周速30m/秒で30秒間混合し、1分間休止する処理を5サイクル行った後、目開きが35μmのメッシュで篩い、トナー1〜10を作製した。
トルエン100部に、シリコーン樹脂(オルガノストレートシリコーン)100部、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン5部、及びカーボンブラック10部を添加し、ホモミキサーで20分間分散させて、樹脂層塗布液を調製した。流動床型コーティング装置を用いて、体積平均粒径が50μmの球状マグネタイト1,000部の表面に樹脂層塗布液を塗布して、キャリアを作製した。
トナー1〜10のそれぞれを5部と、前記キャリア95部とを混合して、実施例1〜8及び比較例1〜2の各現像剤を作製した。
定着ローラとして、テフロン(登録商標)ローラを使用した電子写真方式の複写機(MF−200、株式会社リコー製)の定着部を改造した装置を用いて、定着ベルトの温度を変化させて、普通紙及び厚紙の転写紙タイプ6200(株式会社リコー製)及び複写印刷用紙<135>(NBSリコー社製)に、トナーの付着量が0.85±0.1mg/cm2のベタ画像を形成した。このとき、普通紙でホットオフセットの発生しない上限温度を定着上限温度とした。また、厚紙でベタ画像をパットで擦った後の画像濃度の残存率が70%以上となる下限温度を定着下限温度とした。
〔定着上限温度の評価基準〕
A:定着上限温度が190℃以上
B:定着上限温度が180℃以上190℃未満
C:定着上限温度が170℃以上180℃未満
D:定着上限温度が170℃未満
〔定着下限温度の評価基準〕
A:定着下限温度が135℃未満
B:定着下限温度が135℃以上145℃未満
C:定着下限温度が145℃以上155℃未満
D:定着下限温度が155℃以上
タンデム型カラー画像形成装置(imagio Neo 450、株式会社リコー製)を用いて、定着ローラの表面温度を160±2℃にして、複写紙TYPE 6000<70W>(株式会社リコー製)に、トナーの付着量が1.00±0.05mg/cm2のベタ画像を形成した。得られたベタ画像の任意の6箇所の画像濃度を、分光計(938 スペクトロデンシトメータ、X−Rite社製)を用いて測定し、画像濃度(平均値)を求め、下記基準で評価した。
〔評価基準〕
A:画像濃度が2.0以上
B:画像濃度が1.70以上2.0未満
C:画像濃度が1.70未満
定着性評価の画像サンプルとして単色画像サンプルを、定着ベルトの温度を160℃にして、OHPシートのタイプPPC−DX(株式会社リコー製)に現像したサンプルのヘイズ度を、直読ヘイズ度コンピュータ(HGM−2DP型、スガ試験機株式会社製)を用いて測定した。ヘイズ度は、曇り度とも言われ、トナーの透明性を示す尺度として測定され、この値が低い程、透明性が高く、OHPシートを用いた場合の発色性が良好となる。
〔評価基準〕
A:ヘイズ度が20%未満
B:ヘイズ度が20%以上30%未満
C:ヘイズ度が30%以上
得られた現像剤を気温23℃、湿度50%RHの環境下(M/M環境)にてボールミルで5分間攪拌した後に、現像剤1.0gを採取し、ブローオフ帯電量測定装置(京セラケミカル社製TB−200)を用い、1分間窒素ブローした後の測定値を帯電量として用いた。また、この測定を気温40℃、湿度90%RHの環境下(H/H環境)、気温10℃、湿度30%RHの環境下(L/L環境)、の2つの条件にて各現像剤の帯電量を評価した。下記式より環境変動率を算出した。環境変動率が低いほど帯電性の安定な現像剤であると言うことができる。
〔評価基準〕
A:環境変動率が10%未満
B:環境変動率が10%以上30%未満
C:環境変動率が30%以上50%未満
D:環境変動率が50%以上
10 中間転写体
14・15・16 支持ローラ
17 中間転写体クリーニング装置
18 画像形成手段
20 タンデム画像形成部
22 2次転写装置
24 2次転写ベルト
25 定着装置
26 定着ベルト
27 加圧ローラ
28 シート反転装置
30 原稿台
32 コンタクトガラス
33 第1走行体
34 第2走行体
35 結像レンズ
36 読取りセンサ
40 感光体
42 給紙ローラ
43 ペーパーバンク
44 給紙カセット
45 分離ローラ
46 給紙路
47 搬送ローラ
48 給紙路
49 レジストローラ
55 切換爪
56排出ローラ
57 排紙トレイ
60 帯電装置
61 現像装置
62 1次転写装置
64 除電装置
63 感光体クリーニング装置
61現像装置
100 複写装置本体
200 給紙テーブル
300 スキャナ
400 原稿自動搬送装置(ADF)
(図2について)
1 プロセスカートリッジ
2 感光体
3 帯電手段
4 現像手段
5 クリーニング手段
Claims (13)
- 少なくとも第1の樹脂(a)を含有する樹脂粒子(A)もしくは樹脂(a)を含有する被膜(P)が、第2の樹脂(b)を含有する樹脂粒子(B)の表面に付着されてなる構造の樹脂粒子(C)からなるトナーであって、樹脂(b)が、ポリヒドロキシカルボン酸骨格を含有し、前記樹脂(a)が、ポリエステル樹脂であって、多塩基酸、多価アルコールより構成されていることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
- 樹脂(b)が光学活性モノマーからなるポリヒドロキシカルボン酸骨格を含有し、前記光学活性モノマーからなるポリヒドロキシカルボン酸骨格がモノマー成分換算で光学純度X(%)=|X(L体)−X(D体)|〔ただし、X(L体)は光学活性モノマー換算でのL体比率(モル%)、X(D体)は光学活性モノマー換算でのD体比率(モル%)を表す〕が80%以下であることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記樹脂(b)のポリヒドロキシカルボン酸骨格が炭素数2〜6のヒドロキシカルボン酸が共重合した骨格であることを特徴とする請求項1又は2に記載の静電荷像現像用トナー。
- 樹脂(b)が、ポリヒドロキシカルボン酸骨格を含有するポリエステルジオール(b11)と(b11)以外のポリエステルジオール(b12)とを、伸長剤とともに反応させて得られる直鎖状のポリエステル系樹脂(b1)を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記ポリヒドロキシカルボン酸骨格を含有するポリエステルジオール(b11)と(b11)以外のポリエステルジオール(b12)との質量比が31:69〜90:10であることを特徴とする請求項4に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記樹脂(b)が、前記直鎖状のポリエステル系樹脂(b1)、および、樹脂粒子(C)の形成工程で前駆体(b0)が反応して得られる樹脂(b2)を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のトナー。
- 前記樹脂(a)のポリエステル樹脂の酸価が10〜40mgKOH/gであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記樹脂(a)が、ポリエステル樹脂であって、塩基性化合物が含有されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーを含むことを特徴とする現像剤。
- 更にキャリアを含むことを特徴とする請求項9に記載の現像剤。
- 静電潜像担持体と、該静電潜像担持体表面を帯電させる帯電手段と、帯電された静電潜像担持体表面を露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像を現像剤を用いて現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段とを少なくとも有する画像形成装置であって、前記現像剤が、請求項9又は10のいずれかに記載の現像剤であることを特徴とする画像形成装置。
- 静電潜像担持体表面を帯電させる帯電工程と、帯電された静電潜像担持体表面を露光して静電潜像を形成する露光工程と、前記静電潜像を現像剤を用いて現像して可視像を形成する現像工程と、前記可視像を記録媒体に転写する転写工程と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着工程とを少なくとも含む画像形成方法であって、前記現像剤が、請求項9又は10のいずれかに記載の現像剤であることを特徴とする画像形成方法。
- 静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に形成された静電潜像を現像剤を用いて現像し可視像を形成する現像手段とを少なくとも有し、画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジであって、前記現像剤が、請求項9又は10のいずれかに記載の現像剤であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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