JP3344214B2 - 静電荷像現像用トナー及びその製造方法 - Google Patents

静電荷像現像用トナー及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法または
静電記録法に用いられ、結着樹脂と着色剤を含有する静
電荷像現像用トナー及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子写真法または静電記録法
により形成される静電潜象を現像するための静電荷像現
像用トナーを含むポリマー微粒子を製造する方法は、幾
つか知られている。その中には、モノマーを出発原料と
して、例えば、懸濁重合法、乳化重合法、シード重合法
または分散重合法等の重合反応により、直接ポリマー微
粒子を製造する方法がある。しかし、これらの重合法で
得られるポリマー微粒子は、残存モノマー及び界面活性
剤の除去が難しいこと、着色剤、帯電制御剤及び離型剤
等の不溶材料の内添が難しいこと、得られるポリマーの
種類及び粒径範囲が限定されること、材料組成が変更さ
れるごとに粒子化方法の検討を要する等の問題がある。
【0003】また、あらかじめ重合反応により作製した
ポリマーを微粒子化させることにより、ポリマー微粒子
を製造する方法がある。その中で、溶融混練粉砕法は、
あらかじめ粗粉砕したポリマーを機械回転式又はジェッ
ト式等の微粉砕機を用いて粉砕し、次いで、分級するこ
とによりポリマー微粒子を得る方法であり、現在では最
も多用されている静電荷像現像用トナーの製造方法であ
る。しかし、この方法で得られるポリマー微粒子は、不
定形であり、その粒径も均一ではなく、粒度分布をシャ
ープにするには分級工程を要する等の欠点がある。
【0004】溶解ポリマースプレー法は、あらかじめ溶
媒に溶解したポリマー溶液を霧状に噴霧することにより
粒子化する方法であり、この方法により製造されるポリ
マー微粒子は粒径が均一にならないこと及び製造装置が
大きくなること等の欠点がある。溶解ポリマー析出法
は、あらかじめ溶媒に溶解したポリマー溶液に貧溶媒を
添加するか、または、あらかじめ溶媒に加熱溶解したポ
リマー溶液を冷却することにより、ポリマー微粒子を析
出させる方法である。この方法では、形状の制御が難し
いこと及び使用するポリマーの種類とそれに対する溶媒
の種類の選定が難しい等の欠点がある。溶融ポリマー懸
濁法は、加熱溶融したポリマーをその融点以上に加熱し
た媒体中に分散させて冷却することにより、ポリマー微
粒子を得る方法であり、この方法においては、媒体が水
系であると、殆どの場合に加圧を必要とするし、また、
油系であると洗浄が難しくなること及び形状の制御が難
しい等の欠点がある。
【0005】さらに、溶解ポリマー懸濁法(溶解懸濁
法)は、特公昭38−2095号公報、特公昭61−2
8688号公報及び特開昭63−25664号公報等に
開示されているように、あらかじめ溶媒に溶解したポリ
マー溶液(トナー組成物混合溶液)を水系媒体中に分散
させ、これを加熱または減圧等によって溶媒を除去する
ことにより、粒子化する方法であり、上述した従来の方
法の中では工業化に最適な方法と考えられる。しかしな
がら、この溶解懸濁法では、得られる静電荷像現像用ト
ナー粒子は、その粒径を均一にするという点においては
未だ不十分なものであり、ポリマー微粒子の粒径を均一
にするためには、粒子を作製した後に分級工程を設ける
ことが必要となるために、製造工程数の増加及びコスト
アップ要因になるという欠点がある。
【0006】一般に、静電荷像現像用トナーの粒径が均
一であると、次のような利点がある。(1)帯電がシャ
ープになる。このことは、帯電量を低くすることがで
き、また、印加電圧に対するトナー濃度の立ち上がりが
シヤープになり、その結果、印加電圧を下げることがで
きることから、感光体の寿命を延長できる。さらに、潜
像消去に要する発光ダイオードの光量が節減できるた
め、発光ダイオードの寿命も向上する。(2)選択現像
が減少する。これはスペントトナーの発生要因となる微
粉が少ないことによるものであり、結果として現像剤寿
命が延長する。(3)転写効率が向上する。これは非静
電的付着力の大きい微粉が少ないことによる利点であ
り、その結果、クリーナーレスシステムの可能性が高く
なる。(4)クリーニング不良が改善される。クリーニ
ング不良の原因となる微粉が少ないため、簡単なクリー
ニングシステムで済み、感光体のキズや磨耗が減り、感
光体の寿命が延長する。これらのことから、均一な粒径
を有する静電荷像現像用トナー粒子の作製が強く要請さ
れている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の技術
における上記のような実情に鑑みてなされたものであ
る。すなわち、本発明の目的は、その粒径が均一な結着
樹脂と着色剤を含有する静電荷像現像用トナー及びその
製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、溶解懸濁
法による、結着樹脂及び着色剤を含有する静電荷像現像
用トナーの製造方法について鋭意検討した結果、トナー
組成物混合溶液をカルボキシル基を有する重合体で被覆
された無機分散剤及びカルボキシル基を有する高分子分
散剤を含む水系媒体中に分散する工程を設けることが、
均一な粒径を有する静電荷像現像用トナーを製造するこ
とに有効であることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0009】すなわち、本発明の静電荷像現像用トナー
の製造方法は、結着樹脂と着色剤とを水と混和しない溶
剤中に混合する工程、得られた組成物をカルボキシル基
を有する重合体で被覆された無機分散剤及びカルボキシ
ル基を有する高分子分散剤の存在下で水系媒体中に分散
懸濁する工程、及び得られた分散粒子から溶剤を除去す
る工程を有することを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。本発明における静電荷像現像用トナ
ーの製造方法は、最初の工程(第1の混合工程)におい
て、結着樹脂及び着色剤、さらには、必要に応じて、ト
ナー粒子に通常添加される離型剤及び帯電制御剤等を適
宜配合したものを、水と混和しない溶剤と混合すること
が必要である。その配合物は、結着樹脂にあらかじめ着
色剤、離型剤及び帯電制御剤等を溶融混練させたもので
もよいし、または、結着樹脂を水と混和しない溶剤に溶
解させた後、着色剤、離型剤及び帯電制御剤等をボール
ミル、サンドミル等のメディア入り分散機又は高圧分散
機等を使って分散混合したものでもよい。第1の混合工
程では、如何なる方法により混合してもよいが、結着樹
脂が水と混和しない溶剤に溶解していればよい。
【0011】本発明に用いられる結着樹脂としては、ス
チレン−アクリル共重合体、ポリエステル樹脂、ケトン
樹脂、エポキシ樹脂、ポリオレフィン樹脂及びその他に
静電荷像現像用トナーの結着樹脂として使用される公知
の熱可塑性樹脂をあげることができる。本発明に用いら
れる着色剤としては、カーボンブラック、磁性粉、シア
ン、マゼンタ、イエロー、その他静電荷像現像用トナー
粒子の着色剤として公知のものをあげることができる。
具体的には、クロムイエロー、ハンザイエロー、ベンジ
ジンイエロー、スレンイエロー、キノリンイエロー、パ
ーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バル
カンオレンジ、ウオッチャングレッド、パーマネントレ
ッド、ブリリアンカーミン3B、ブリリアンカーミン6
B、デュポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、リソー
ルレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ロー
ズベンガル、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、
カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタ
ロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、マラカイ
トグリーンオクサレレート等の種々の顔料、アクリジン
系、キサンテン系、アゾ系、ベンゾキノン系、アジン
系、アントラキノン系、チオインジゴ系、ジオキサジン
系、チアジン系、アゾメチン系、インジゴ系、フタロシ
アニン系、アニリンブラック系、ポリメチン系、トリフ
ェニルメタン系、ジフェニルメタン系、チアゾール系等
の各種染料があげられ、これらの着色剤は1種または複
数種類を併せて使用することができる。また、離型剤と
しては、ポリエチレン、ポリプロピレン等の低分子量ポ
リオレフィン類、その他静電荷像現像用トナー粒子の離
型剤として公知のものを用いることができる。また、帯
電制御剤としては、4級アンモニウム塩化合物、その他
の静電荷像現像用トナー粒子の帯電制御剤として公知の
ものを用いることができる。具体的には、ニグロシン系
化合物、アルミニウム、鉄、クロム等の錯体からなる染
料やトリフェニルメタン系顔料等があげられる。
【0012】本発明において用いられる水と混和しない
溶剤としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル
等のエステル系溶剤、ジエチルエーテル等のエーテル系
溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケト
ン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、トルエ
ン等の炭化水素系溶剤、ジクロロメタン、クロロホル
ム、トリクロロエチレン等のハロゲン化炭化水素系溶剤
等があげられる。これらの溶剤は、結着樹脂を溶解でき
ることが必要であり、水に溶解する割合が0〜30重量
%程度であるものが好ましい。また、工業化を行うに当
たり、安全性、コスト及び生産性をも考慮すると、ポリ
マーがポリオレフィンの時にはシクロヘキサンやトルエ
ンを、それ以外のポリマーの時には酢酸エチルを用いる
ことが特に好ましい。これらの溶剤の使用量は、トナー
組成物混合溶液の粘度が、20°Cまたは40°Cで1
〜10000mPa・sとなるように用いられ、特に、
好ましくは1〜2000mPa・sの範囲である。
【0013】本発明における第2の工程は、第1の混合
工程で得られたトナー組成物混合溶液を水系媒体中に分
散懸濁させる工程である。この第2の分散懸濁工程で
は、強力な剪断力を付与できる装置を用いて、水系媒体
中にトナー組成物混合溶液を分散懸濁させる。本発明に
おける水系媒体は、水中に無機分散剤を分散させ、かつ
高分子分散剤を溶解したものを使用することが必要であ
る。無機分散剤は、ボールミルのようなメディア入り分
散機または超音波分散機等を用いて水中に分散させる。
高分子分散剤は、水中に均一に溶解していれば、如何な
る方法を用いてもよい。また、水は、一般にイオン交換
水、蒸留水または純水が用いられる。
【0014】本発明に用いられる無機分散剤としては、
親水性のものが好ましく、具体的には、シリカ、アルミ
ナ、チタニア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リ
ン酸三カルシウム、クレイ、ケイソウ土、ベントナイト
等をあげることができるが、特に、炭酸カルシウムが好
ましい。これらの無機分散剤は、その粒子の表面がカル
ボキシル基を有する重合体で被覆されていることが好ま
しく、その被覆により、安定して粒子を製造することが
できる。
【0015】カルボキシル基を有する重合体としては、
VPO法等による数平均分子量で1000〜20000
0程度のものが使用でき、その具体例としては、アクリ
ル酸系樹脂、メタクリル酸系樹脂、フマール酸系樹脂、
マレイン酸系樹脂等が代表的なものとしてあげられ、こ
れらを構成するモノマーであるアクリル酸、メタクリル
酸、フマール酸、マレイン酸等の単独重合体やそれらの
共重合体及びそれらと他のビニルモノマーとの共重合体
も使用することができる。また、そのカルボキシル基
は、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩等の金
属塩であってもよい。
【0016】これらの無機分散剤は、平均粒子径が1〜
1000nmの範囲のものが用いられ、好ましくは5〜
100nmの範囲のものである。また、これらの無機分
散剤の使用量は、トナー100重量部に対し、1〜50
0重量部の範囲で用いられ、好ましくは10〜300重
量部の範囲である。
【0017】本発明に用いられる高分子分散剤として
は、親水性のものが好ましく、カルボキシル基を有する
高分子分散剤であり、ヒドロキシプロポキシル基、メト
キシル基等の親油基を有しない高分子分散剤が好まし
く、具体的には、カルボキシメチルセルロース、カルボ
キシエチルセルロースをあげることができ、特に、カル
ボキシメチルセルロースが好ましい。これらのセルロー
ス類としては、エーテル化度が0.6〜1.5であり、
平均重合度が50〜3000のものである。また、その
カルボキシル基は、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネ
シウム塩等の金属塩であってもよい。これらの高分子分
散剤の使用量は、水系媒体の粘度が20℃で1〜100
00mPa・sとなるように用いられ、好ましくは1〜
2000mPa・sの範囲である。
【0018】上記第2の分散懸濁工程において使用され
る、強力な剪断力を付与できる装置としては、一般に乳
化機、分散機として市販されているものであれば特に限
定されるものではなく、例えば、ホモジナイザー(IK
A社製)、ポリトロン(キネマティカ社製)、TKオー
トホモミキサー(特殊機化工業社製)等のバッチ式乳化
機、エバラマイルダー(荏原製作所社製)、TKパイプ
ラインホモミキサー(特殊機化工業社製)、コロイドミ
ル(神鋼パンテック社製)、スラッシャー、トリゴナル
湿式微粉砕機(三井三池化工機製)、キャビトロン(ユ
ーロテック社製)、ファインフローミル(太平洋機工社
製)等の連続式乳化機、マイクロフルイダイザー(みづ
ほ工業社製)、ナノマイザー(ナノマイザー社製)、A
PVゴウリン(ゴウリン社製)等の高圧乳化機、膜乳化
機(冷化工業社製)等の膜乳化機、バイブロミキサー
(冷化工業社製)等の振動式乳化機、超音波ホモジナイ
ザー(ブランソン社製)等の超音波乳化機等をあげるこ
とができる。
【0019】本発明の第3の工程は、上記第2の分散懸
濁工程で生成した分散懸濁液中の溶剤を除去する工程で
ある。この溶剤除去工程では、(1)分散懸濁工程で生
成した分散懸濁液を20°C以上で100°C以下の範
囲に加熱する、(2)分散懸濁工程で生成した分散懸濁
液を10mmHg以上760mmHg未満に減圧する、
(3)分散懸濁工程で生成した分散懸濁液に水を添加す
る、(4)分散懸濁工程で生成した分散懸濁液に水と該
溶剤との両方に溶解する他の溶剤を添加する、または
(5)分散懸濁工程で生成した分散懸濁液に不活性気体
を吹き込むことにより、分散懸濁液の粒子中の溶剤を除
去するものである。これらの操作は単独で行なってもよ
いが、任意に組み合せて同時に行なうか、または、任意
に組み合せて順番に行なってもよい。
【0020】本発明に用いられる水と溶剤の両方ともに
溶解する他の溶剤としては、メタノール、エタノール、
1−プロパノール、t−ブチルアルコール、アセトン等
が用いられる。また、添加する水としては、一般にイオ
ン交換水、蒸留水または純水が用いられる。
【0021】本発明における静電荷像現像用トナーの製
造方法においては、必要に応じて、以下の工程を付加す
ることができる。まず、上記第3の溶剤除去工程で生成
した微粒子懸濁液から水系媒体を、除去、洗浄及び脱水
する工程である。この洗浄、脱水工程では、溶剤除去工
程で生成した微粒子懸濁液を酸処理して無機分散剤を溶
解させ、その後水で洗浄を行い、脱水する。ただし、酸
処理の後に、アルカリ処理を追加してもよい。さらに、
その次の工程は、乾燥、篩分及び外添する工程である。
これらの工程では、脱水工程で生成した微粒子ケークの
乾燥、篩分及び外添を行うことにより、静電荷像現像用
トナーとするものである。これらの工程においては、ト
ナーが凝集や粉砕を起こさない方法である限り、乾燥、
篩分及び外添には如何なる方法で行ってもよい。
【0022】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるもので
はない。以下の説明において、「部」はすべて「重量
部」を意味する。なお、トナー粒子の粒径及びその分布
の測定には、コールターマルチサイザーII(コールター
社製)を使用した。粒径は重量平均粒径であり、分布の
広さの尺度は、GSD(Geometrical St
andard Deviation)、(重量50%
径)/(重量84%径)で表した。この値は、1に近い
ほど粒径が単分散であることを意味している。通常、単
分散粒子と言われているものは、GSD値が1.1前後
のものである。また、一般に、静電荷像現像用トナーと
して用いられているものは、GSD値が1.35〜1.
40の範囲のものであるが、高画質で、信頼性が高い等
の高性能のものとするためには、GSD値をさらに小さ
くすること、すなわち、粒度分布を狭くすることが好ま
しい。
【0023】実施例1 [混合工程] スチレン−n−ブチルアクリレート樹脂 90部 (共重合比77:23、Mn=14000、Mw=26000、溶液重合によ り作製) カーボンブラック(キャボット社製) 5部 ポリプロピレン(分子量約8000、三井石油化学社製) 5部 上記成分をバンバリーミキサー(神戸製鋼社製)によ
り、混練して分散物とした。この分散物100部を酢酸
エチル400部中に投入し、これを20℃において2時
間撹拌することにより、スチレン−n−ブチルアクリレ
ート樹脂を溶解したトナー配合物混合溶液500部を得
た。
【0024】 [分散懸濁工程] アクリル酸−マレイン酸共重合(数平均分子量10000)で被覆 された炭酸カルシウム(平均粒子径80nm、丸尾カルシウム社製) 10部 カルボキシメチルセルロース 0.03部 (エーテル化度0.75、平均重合度850、第一工業製薬社製) イオン交換水 99.97部 上記成分を超音波分散機に導入し、これを撹拌して生成
した溶液を、水系媒体とした。得られた水系媒体220
gをホモジナイザー(IKA社製)により10000r
pmで撹拌している中に、上記トナー配合物混合溶液1
00gをゆっくりと投入し、その後2分間撹拌して停止
し、分散懸濁溶液320gを得た。
【0025】[溶剤除去工程]分散懸濁工程で生成した
分散懸濁液を撹拌しながら50℃に昇温した。3時間5
0℃に保ちその後室温まで冷却した。 [洗浄、脱水工程]溶剤除去工程で得られた微粒子懸濁
液の200gに、10規定塩酸40gを添加し、さらに
吸引濾過によりイオン交換水を用いて4回の洗浄を繰り
返した。 [乾燥、篩分工程]脱水工程で得られた微粒子ケークを
真空乾燥機で乾燥し、45μmメッシュで篩分すること
により、静電荷像現像用トナーを得た。 [測定]得られたトナー粒子は、その粒径を測定したと
ころ、平均粒径10.5μm、GSDは1.22であっ
た。
【0026】実施例2 実施例1において、分散懸濁工程に使用するカルボキシ
ル基を有する高分子分散剤として、カルボキシメチルセ
ルロース(エーテル化度0.65、平均重合度235、
第一工業製薬社製)を用いたこと以外は、すべて実施例
1と同様にして静電荷像現像用トナーを得た。 [測定]得られたトナー粒子は、その粒径を測定したと
ころ、平均粒径12.1μm、GSDは1.20であっ
た。
【0027】比較例1 実施例1における分散懸濁工程において、水系媒体中に
カルボキシメチルセルロースを用いなかったこと以外
は、すべて実施例1と同様にして静電荷像現像用トナー
を得た。 [測定]得られたトナー粒子は、その粒径を測定したと
ころ、平均粒径13.3μm、GSDは1.31であっ
た。
【0028】比較例2 比較例1で得られた静電荷像現像用トナーを、さらに分
級機エルボージェット(日鉄鉱業社製)を用いて、微粉
を分級した。 [測定]得られたトナー粒子は、その粒径を測定したと
ころ、平均粒径14.0μm、GSDは1.23であっ
た。 比較例3 従来の溶融混練法による粉砕により得られた静電荷像現
像用トナーであって、Vivace400(富士ゼロッ
クス社製)に使用されているトナー粒子について、その
粒径を測定したところ、平均粒径10.3μm、GSD
は1.39であった。
【0029】
【発明の効果】本発明の静電荷像現像用トナーの製造方
法によれば、簡単な操作により、従来のトナー粒子に比
べて、粒度分布の狭いトナー粒子を分級することなく容
易に得ることができる。したがって、得られた静電荷像
現像用トナーを用いた画像形成は、良好な帯電性、転写
性及びクリーニング性を実現することができるととも
に、高画質の画像を安定して得ることが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結着樹脂と着色剤とを水と混和しない溶
    剤中に混合する工程、得られた組成物をカルボキシル基
    を有する重合体で被覆された無機分散剤及びカルボキシ
    ル基を有する高分子分散剤の存在下で水系媒体中に分散
    懸濁する工程、及び得られた分散粒子から溶剤を除去す
    る工程を有することを特徴とする静電荷像現像用トナー
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 結着樹脂と着色剤とを水と混和しない溶
    剤中に混合し、得られた組成物をカルボキシル基を有す
    る重合体で被覆された無機分散剤及びカルボキシル基を
    有する高分子分散剤の存在下で水系媒体中に分散懸濁
    し、得られた分散粒子から溶剤を除去させてなることを
    特徴とする静電荷像現像用トナー。
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